JP2017050135A - 気流発生装置に発生した損傷の補修方法 - Google Patents
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Abstract
Description
こうした背景のもと、風車翼面にバリア放電プラズマによる気流を発生させる装置を設置することで風速変動や風向変動に対応した制御が可能な、風車翼、風力発電システムが考案されている(特許文献1)。
このような損傷が発生した状態のまま気流発生装置を稼働させた場合、気流発生装置が備える誘電体表面に配置された電極の一端面と、誘電体内部に配置された電極の一端面との間で発生する誘電体バリア放電に起因するストリーマが、損傷を経由して誘電体内部の電極にまで到達し、電極間を短絡させてしまう恐れがある。気流発生装置に一か所でも電極間の短絡が発生してしまうと、高電圧電源側で過電流検出される。従来はこのような損傷に起因する過電流が検出された場合には、短絡による破壊を防止するために気流発生装置を停止するため、翼表面の気流制御効率が著しく低下する。従って、その破壊を補修することが必要となるが、従来は気流発生装置の他の部分に損傷がない場合であっても、気流発生装置すべてを交換する必要があり、費用や時間などの面で大きな問題となっている。
前記気流発生装置が
(i)誘電体と、
(ii)前記誘電体の内部に設けられた第1の電極と、
(iii)前記誘電体の表面または表面近傍に設けられた第2の電極と、
を備え、前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記第1の電極の長手方向と前記第2の電極の長手方向とが平行となるように離間して配置され、かつ前記第1の電極の一端面と前記第2の電極の一端面との間に誘電体バリア放電が発生するように配置されたものであり、
前記損傷の発生箇所が前記第2の電極が配置された前記誘電体表面であり、
前記損傷の開口部と、前記第2の電極の前記損傷の開口部へ向かうストリーマ発生箇所とを非導電性樹脂材料を含んでなる被覆材料で被覆することを含んでなることを特徴とするものである。
本発明の気流発生装置の補修方法について説明する前に、この方法により補修される気流発生装置の一例について以下に説明する。
図1AおよびBに示すように、一実施形態による補修方法の対象となる気流発生装置1は、
(i)誘電体2と、
(ii)誘電体2の内部に設けられた第1の電極3と、
(iii)誘電体2の表面または表面近傍に設けられた第2の電極4と、を備えてなり、
第1の電極3の長手方向と第2の電極4の長手方向とが平行となるように、第1の電極3と第2の電極4とが離間して配置され、かつ第1の電極3の一端面と第2の電極4の一端面との間に誘電体バリア放電が発生するように、第1の電極3と第2の電極4とが、配置されたものである。
本実施形態によって補修される損傷5は、第2の電極4が配置された誘電体2表面に発生したものである。
(i)第1の誘電体部材2aと、
(ii)第1の誘電体部材2aに積層された第2の誘電体部材2bと、
(iii)第1の誘電体部材2aの第2の電極4側の表面若しくは表面近傍に設けられた第1の電極3と、
(iv)第2の誘電体部材2bの上表面若しくは上表面近傍に設けられた第2の電極4と、を備えてなり、
第1の電極3の長手方向と第2の電極4の長手方向とが平行となるように、第1の電極3と第2の電極4とが離間して配置され、かつ第1の電極3の一端面と第2の電極4の一端面との間に誘電体バリア放電が発生するように、第1の電極3と第2の電極4とが、配置されたものである。
本実施形態によって補修される損傷5は、第2の電極4が配置された第2の誘電体部材2b表面に発生したものである。
一実施形態において、誘電体は、可撓性材料を含んでなる。また、可撓性材料は、誘電体へ電気絶縁性を付与することができることから、非導電性樹脂材料であることが好ましい。
非導電性樹脂材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑樹脂および架橋性樹脂などが挙げられ、これらの中でも、気流発生装置の機械的強度や安定性を考慮すると、架橋性樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどが挙げられる。また、架橋性樹脂としては、架橋反応により、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ノルボルネンゴムなどの架橋ゴムを形成することができる樹脂が挙げられる。誘電体は、前記樹脂材料を1種または2種以上含んでいてもよい。
一実施形態において、気流発生装置1が備える第1の電極3は、誘電体2の内部に、第2の電極4から離間して配置される(例えば、図1AおよびB参照)。また、誘電体2が、第1の誘電体部材2aと、第2の誘電体部材2bとからなる積層体からなる場合、第1の電極3は、前記第2の誘電体部材2aの第2の電極4側表面若しくは表面近傍に配置されることが好ましい(図2参照)。いずれの場合においても、第1の電極3は、第2の電極4の長手方向に対し、その長手方向が平行となるように配置される。これは第1および第2の電極の間隔が一定で無いと、電極間隔の狭い部分で電界集中が起こる可能性があるためである。また、第2の電極は、第1の電極よりも、その長手方向の長さが長いことが好ましい。
気流発生装置が備える第2の電極4は、前記誘電体2の表面または表面近傍に、その長手方向が、第1の電極3の長手方向と平行となるように離間されて設けられる。気流発生装置がこのような構成を、を有していることにより、図1Aに示すように、誘電体バリア放電に起因するストリーマ6が、第2の電極4の誘電体バリア放電が発生する一端面である、ストリーマ発生側面7に対して法線方向に進展する。
本発明の方法は、後述するように、ストリーマ発生側面7のうち、第2の電極の損傷の開口部へ向かうストリーマの発生箇所8を覆うように被膜を設けることを特徴とする。
一実施形態において、気流発生装置に発生した損傷の補修方法は、損傷の開口部と、第2の電極の損傷の開口部へ向かうストリーマ発生箇所とを非導電性樹脂材料を含んでなる被覆材料で被覆することを含んでなる。
第1の被膜を設けた場合であっても、第1の被膜と誘電体との間に気泡や空隙が存在すると、ストリーマが発生し、第1の電極に到達してしまうおそれがある。被覆材料が液状である場合、そのような空隙の発生を防ぐことができる。また、液状の被覆材料を使用すれば、損傷内部に侵入し、被膜を形成するため、第1の被膜が、損傷へ嵌入した被膜を形成することができる。また、第1の被膜は損傷深さの50%程度、好ましくは80〜100%、嵌入するように形成することが好ましい。
また、第1の被膜9aおよび9bをそれぞれ別個に覆うように、非導電性樹脂材料を含んでなる第2の被膜10aおよび10bを離間して独立に設けることもできる(図8参照)。
2 誘電体
2a 第1の誘電体部材
2b 第2の誘電体部材
3 第1の電極
4 第2の電極
5 損傷
6 ストリーマ
7 第2の電極のストリーマ発生側面
8 第2の電極の損傷の開口部へ向かうストリーマの発生箇所
9 第1の被膜
9a 第1の被膜
9b 第1の被膜
10 第2の被膜
10a 第2の被膜
10b 第2の被膜
11 風力発電システム
12 風車翼
Claims (10)
- 気流発生装置に発生した損傷の補修方法であって、
前記気流発生装置が
(i)誘電体と、
(ii)前記誘電体の内部に設けられた第1の電極と、
(iii)前記誘電体の表面または表面近傍に設けられた第2の電極と、
を備え、前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記第1の電極の長手方向と前記第2の電極の長手方向とが平行となるように離間して配置され、かつ前記第1の電極の一端面と前記第2の電極の一端面との間に誘電体バリア放電が発生するように配置されたものであり、
前記損傷の発生箇所が前記第2の電極が配置された前記誘電体表面であり、
前記損傷の開口部と、前記第2の電極の前記損傷の開口部へ向かうストリーマ発生箇所とを非導電性樹脂材料を含んでなる被覆材料で被覆し、第1の被膜を形成することを含んでなることを特徴とする、方法。 - 前記第1の被膜が、非導電性樹脂材料を含んでなる被覆材料を塗布し、加熱乾燥させることにより形成される、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の被膜を、非導電性樹脂材料を含んでなる被覆材料で被覆して、第2の被膜を形成することをさらに含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
- 前記第1の被膜を形成する被覆材料と、第2の被膜を形成する被覆材料とが同一の材料である、請求項3に記載の方法。
- 前記開口部の開口径が、0.01〜3mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の被膜が、前記開口部および前記ストリーマ発生箇所をすべて覆う単一の被膜である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記開口部を被覆する第1の被膜と、前記ストリーマ発生箇所を被覆する第2の被膜とが、離間して独立に形成された被膜である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1の被膜を構成する被覆材料の粘度が、0.1〜50Pa・sである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第2の被膜を構成する被覆材料の粘度が、50Pa・sである、請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1の被膜および/または前記第2の被膜を構成する被覆材料が、架橋ゴムを含んでなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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