JP2017050099A - 燃料電池用電極触媒、燃料電池、及びその電極触媒の製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極触媒、燃料電池、及びその電極触媒の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固体高分子形燃料電池やリン酸形燃料電池等のプロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池において、空気極側の電極触媒材料として酸素還元能が高く十分な触媒活性を示し、酸に対して優れた耐久性を有する、貴金属以外の電極触媒材料及びその電極触媒材料の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る電極触媒は、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられ、担体に担持された触媒粒子を含む。この触媒粒子は、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物を含む。ここで、触媒粒子の粒径は、50nm以下であることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池に用いられる電極触媒、その電極触媒を用いた燃料電池、及びその電極触媒の製造方法に関する。
化石燃料の枯渇やその使用による大気汚染の観点から、化石燃料を使用しない新たなエネルギーとして、燃料電池の利用が注目され、実際に使用され始めている。
その中でも、固体高分子形燃料電池(PEFC)は、その作動温度の低さから、家庭用オンサイト発電や燃料電池車への利用が期待されている。しかしながら、固体高分子形燃料電池は、その価格の高さから思ったように普及が進んでいない。これは、固体高分子形燃料電池の空気極側における酸素還元反応(ORR)の電極触媒として、枯渇の恐れが高い白金(Pt)を使用しているためである。
また、リン酸形燃料電池(PAFC)は、作動温度が比較的低く、現在、工業用の大規模発電等に広く実用化されている。しかしながら、リン酸形燃料電池においても、固体高分子形燃料電池と同様に空気極側の電極触媒としてPtを使用しているため、経済性の観点から改良の余地がある。
上述した固体高分子形燃料電池やリン酸形燃料電池の空気極側では、電解質膜からのプロトンと導線からの電子が酸素と反応して、酸素還元反応が生じる。しかしながら、この酸素還元反応の効率は非常に低い。そこで、このような反応を十分に進行させることを目的として、Pt触媒が用いられている(例えば、特許文献1)。酸素還元反応の電極触媒材料にPtが適している理由の一つとしては、その電子構造が好適であること、より具体的には、Pt上への酸素の吸着の強さと脱着の強さが他の金属に比べ好適であることが挙げられる(例えば、非特許文献1〜3)。
また、酸素還元反応の電極触媒材料としてPtが適しているもう一つの理由として、Ptが、燃料電池を構成する電解質膜中の酸に対して耐久性を有することが挙げられる。
上述のような燃料電池の電極触媒におけるPtの代替材料として、パイロクロア型酸化物が報告されている(例えば、特許文献2)。しかしながら、このようなパイロクロア型酸化物は、耐酸性能や耐久性の低さの観点から電極触媒として使用するのに十分ではない。
このように、固体高分子形燃料電池やリン酸形燃料電池等に代表される燃料電池の電極触媒について、Pt以外のものとして、十分な触媒活性を示し、且つ酸に対し耐久性を有する電極触媒材料の開発が望まれていた。
特開平5−36418号公報 特許5684971号公報
V.Stamenkovic,B.S.Mun,K.J.J.Mayrhofer,P.N.Ross,N.M.Markovic,J.Rossmeisl,J.Greeley,and J.K.Nφrskov,Angew.Chem.Int.Ed.2006,45,2897−2901. J.Zhang,M.B.Vukmirovic,Y.Xu,M.Mavrikakis,and R.R.Adzic,Angew.Chem.Int.Ed.2005,44,2132−2135. F.H.B.Lima,J.Zhang,M.H.Shao,K.Sasaki,M.B.Vukmirovic,E.A.Ticianelli,and R.R.Adzic,J.Phys.Chem.C 2007,111,404−410.
本発明はかかる問題点に鑑み、固体高分子形燃料電池やリン酸形燃料電池等のプロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池において、空気極側の電極触媒材料として酸素還元能が高く十分な触媒活性を示し、酸に対して優れた耐久性を有する、貴金属以外の電極触媒材料及びその電極触媒材料の製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた。その結果、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物の電子構造が、酸素を脱着しやすいPtの電子構造と近似しており、電極触媒として十分な触媒活性を示し、しかも酸に優れた耐久性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明は、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒であって、担体に担持された触媒粒子を含み、前記触媒粒子は、コバルト(Co)又はニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物を含む電極触媒である。
(2)また、本発明は、前記触媒粒子の粒径が50nm以下である(1)に記載の電極触媒である。
(3)また、本発明は、pHが1.01の11.7mol/L過塩素酸水溶液中において、回転電極を用い、リニアスイープボルタンメトリーにより測定される、酸素還元反応の反応開始電位が0.4V以上である(1)又は(2)に記載の電極触媒である。
(4)また、本発明は、(1)乃至(3)のいずれかに記載の電極触媒を含むプロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池である。
(5)また、本発明は、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒の製造方法であって、コバルト(Co)又はニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属を含む脂肪族アミン溶液中に、担体を分散させ、前駆液を調製する前駆液調製工程と、前記前駆液を、酸素を含むガス雰囲気下で加熱する加熱工程とを有する電極触媒の製造方法である。
(6)また、本発明は、前記担体は炭素粒子を含み、該担体に含まれる炭素原子の質量に対する、前記前駆液に含まれる前記遷移金属の質量比が0.1以上2以下である(5)に記載の電極触媒の製造方法である。
(7)また、本発明は、脂肪族アミン溶液に含まれる前記金属の濃度が、5mmol/L以上50mmol/L以下である(5)又は(6)に記載の電極触媒の製造方法である。
(8)また、本発明は、前記加熱工程における加熱温度は、250℃以上350℃以下である(5)乃至(7)のいずれかに記載の電極触媒の製造方法である。
(9)また、本発明は、前記加熱工程における加熱時間は、2時間超である(5)乃至(8)のいずれかに記載の電極触媒の製造方法である。
本発明に係る電極触媒によれば、高い触媒活性を示し、また酸に対して優れた耐久性を有し、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池等の電極触媒として好適に用いることができる。
プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池の構成を示す図である。 電極触媒の製造方法を説明するためのフロー図である。 実施例において、加熱温度320℃、加熱時間24時間の条件で得られたCoC電極触媒のTEM写真図である。 実施例において、加熱温度290℃で得られた粉末のXRDパターンを示す図である。 実施例において、加熱温度320℃で得られた粉末のXRDパターンを示す図である。 実施例において得られたCoC電極触媒の酸素還元性能評価の結果を示す図である。 実施例において、2000回の繰り返し評価試験における、CoC電極触媒の酸素還元性能の耐久性評価の結果を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という。)について、詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
≪1.電極触媒≫
本実施の形態に係る電極触媒は、例えば、固体高分子形燃料電池やリン酸形燃料電池のような、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒である。具体的に、この電極触媒は、担体に担持されたコバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物の粒子を含む。本実施の形態に係る電極触媒においては、上述した粒子が、炭素粒子等を担体として、その表面上に分散している。
[触媒粒子]
触媒粒子としては、上述したように、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の金属のホウ化物又は炭化物である。以下では、電極触媒を構成する、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物の粒子を「触媒粒子」と称する。
また、触媒粒子としては、粒子中に含まれる金属の主成分が上述の金属であればよく、他の元素がドープされていてもよい。
触媒粒子の粒径としては、特に制限されないが、100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、20nm以下であることがさらに好ましく、10nm以下であることが特に好ましい。このような範囲の粒径を有する触媒粒子では、比表面積が大きいため、より高い触媒活性を示すことができる。
なお、粒子の平均粒径はTEM観察によって測定することができる。具体的に、粒子の平均粒径は、例えば、TEM写真から無作為に選択した粒子100個の粒径を測定し、それらの粒径の平均値より求めることができる。
[担体]
担体は、触媒活性を示す触媒粒子をその表面上に分散させ担持するものである。
担体としては、触媒粒子を担持できるものであれば特に制限されないが、導電性を有し、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒を担持する担体としてプロトン伝導性を有するものが好ましい。
その中でも、炭素粒子を用いることがより好ましい。炭素粒子は、導電性を有し、また適度なプロトン伝導性を有する。また、炭素粒子は、多孔質性を有するため、比表面積を大きくすることができ、その炭素粒子の表面に触媒粒子を多量に且つ均一に分散させることができ、触媒活性を向上させて、それを用いた燃料電池の電気的特性を高めることができる。
具体的に、炭素粒子としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、バルカン、ブラックパール、黒鉛化アセチレンブラック、黒鉛化バルカン、黒鉛化ケッチェンブラック、黒鉛化ブラックパール、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンナノフィブリル等が挙げられる。
なお、担体としては、上述したように、プロトン伝導性を有するものが好ましいが、プロトン伝導性を有する媒体を保持したものであってもよい。
炭素粒子等の担体のBET比表面積としては、特に制限されないが、50m/g以上であることが好ましく、100m/g以上であることがより好ましく、200m/g以上であることがさらに好ましい。このようなBET比表面積を有する担体を用いることにより、その担体の表面に触媒粒子を多量に且つより均一に分散させることができる。
[担体に担持された触媒粒子]
本実施の形態に係る電極触媒は、上述したように、触媒粒子が炭素粒子等の担体に担持されて構成される。この電極触媒における、担体と触媒粒子との比率については、特に制限されないが、例えば、担体:触媒粒子=50:50〜30:70程度であることが好ましい。
本実施の形態に係る電極触媒は、固体高分子形燃料電池等のプロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒、特に空気極側の電極触媒として、良好な活性を示し、燃料電池の空気極側における、プロトンと、導線からの電子と、供給された酸素との酸素還元反応の反応効率を高めることができる。
具体的に、触媒粒子の酸素還元反応における反応開始電位は、特に制限されるものではないが、pHが1.01の11.7mol/L過塩素酸水溶液中において、回転電極を用い、リニアスイープボルタンメトリー(LSV)により測定される、酸素還元反応の反応開始電位が0.4V以上であり、好ましくは0.5V以上であり、より好ましくは0.6V以上という高い電位を示す。
ここで、従来、電極触媒として用いられていたPtの反応開始電位は0.91V程度であり、そのPtの触媒活性と比較すると、上述した触媒粒子の活性はやや劣るものの、電極触媒として、上述した担体に担持された触媒粒子を用いた燃料電池においてセル数を増やすことによって、Ptを電極触媒として用いた燃料電池と同等以上の性能を発揮する燃料電池とすることができる。
また、上述した触媒粒子は、酸に対して優れた耐久性を有する。したがって、固体高分子形燃料電池等のプロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒として好適に用いることができ、高い触媒活性を長時間に亘って維持することができる。
≪2.燃料電池≫
本実施の形態に係る燃料電池は、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池であり、電極触媒として、担体に担持された触媒粒子を含むことを特徴としている。そして、その触媒粒子は、上述したように、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の金属のホウ化物又は炭化物の粒子である。
図1は、燃料電池の概略構成の一例を示す模式図である。燃料電池1は、上述したように、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池であり、例えば、固体高分子形の燃料電池(PEFC)、リン酸形の燃料電池(PAFC)である。なお、以下では、燃料電池1を固体高分子形の燃料電池として説明する。
図1に示すように、燃料電池1は、燃料極11と、電解質膜12と、空気極13と、セパレーター14a,14bとを備える。この燃料電池1において、燃料極11と、空気極13のそれぞれには、ガス拡散層15a,15bと、触媒層16a,16bとが備えられている。そして、この燃料電池1においては、少なくとも空気極13を構成する触媒層16bに、担体に担持された触媒粒子を電極触媒として含む。なお、触媒粒子を含む電極触媒は、燃料極11を構成する触媒層16aに含まれていてもよい。
(1)燃料極
燃料極11は、燃料ガスとしての水素が供給され、その水素が酸化されてプロトンと電子(e)とを生成する水素の酸化反応(下記式(i))が生じる側の極である。
燃料極11においては、水素を含む燃料ガスの流路が形成され、流路に導入された燃料ガスを均一に拡散させるガス拡散層15aと、燃料ガスに含まれる水素の酸化反応を促進させるための触媒層16aとが備えられている。具体的に、燃料極11に導入された水素を含む燃料ガスは、後述するセパレーター14aにより区画された流路を通過し、ガス拡散層15aにて均一に拡散され、触媒層16aに送られる。そして、触媒層16aでは、上述したように、燃料ガスに含まれる水素の酸化反応が生じる。
→ 2H+2e ・・・ (i)
燃料極11では、上述した水素の酸化反応によって生じたプロトンが、電解質膜12と通って空気極13側に移動する。一方、酸化反応により生じた電子は、燃料極11と空気極13との間に接続された導体(導線)を介して、空気極13側に移動する。
(2)電解質膜
電解質膜12は、燃料極11と空気極13との間に設けられる。燃料極11において生成されたプロトンは、この電解質膜12を通過して空気極13側に移動し、空気極13を構成する触媒層16bに達する。
電解質膜12としては、プロトンを透過させるものであれば特に制限されるものではなく、PEFCとしては例えば陽イオン交換膜等を用いることができる。なお、PAFCである場合には、電解質膜としてリン酸等からなる膜を用いることができる。
また、電解質膜12としては、プロトンを透過する性質を有することに起因して、強酸性のものを使用することが好ましい。なお、同様の理由から、この電解質膜12を通ってプロトンが到達する空気極13を構成する触媒層16bは、酸に対して耐久性を有し、腐蝕等を起こし得ないものであることが好ましい。
(3)空気極
空気極13は、空気が供給され、その空気中の酸素が、燃料極11から電解質膜12を透過して移動してきたプロトンと、導体を通じて移動した電子とにより、水を生成する酸素の還元反応(下記式(ii))が生じる側の極である。
空気極13においては、空気が形成され、流路に導入された空気を均一に拡散させるガス拡散層15bと、空気中の酸素の還元反応を促進させるための触媒層16bとが備えられている。具体的に、空気極13に導入された空気は、後述するセパレーター14bにより区画された流路を通過し、ガス拡散層15bにて均一に拡散される、触媒層16bに送られる。そして、触媒層16bでは、上述したように、空気中の酸素とプロトンと電子とによる還元反応が生じる。このようにして電子が燃料極11から空気極13へ流れることにより、発電がなされる。
2H+1/2O+2e → HO ・・・ (ii)
本実施の形態に係る燃料電池1においては、少なくとも、この空気極13を構成する触媒層16bに、担体に担持された触媒粒子を電極触媒として含むことを特徴としている。この触媒粒子からなる電極触媒は、この空気極13側における、プロトンと、導線からの電子と、供給された空気中の酸素との還元反応の反応効率を効果的に高めることができる。
(4)セパレーター
セパレーター14a,14bは、燃料極11及び空気極12の周囲に設けられ、燃料ガス(還元剤)と空気(酸化剤)とを区画すると共に、ガスの流路を形成する。燃料極11側のセパレーター14aには、燃料ガスを燃料極11に導入するための流路が、ガス拡散層15a側の面に形成されている。一方で、空気極13側のセパレーター14bには、空気極13に導入するための流路が、ガス拡散層15b側の面に形成されている。
≪3.電極触媒の製造方法≫
本実施の形態に係る電極触媒は、上述したように、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられ、炭素粒子等の担体に担持された触媒粒子を含む電極触媒である。そして、この電極触媒は、例えば、電極触媒を製造するための前駆液を調製する前駆液調製工程と、前駆液を特定のガス雰囲気下で加熱する加熱工程とを経ることによって製造することができる。
なお、以下では、触媒粒子として炭化コバルト粒子(CoC)を、担体である炭素粒子に担持させた電極触媒の製造方法を一例として説明する。
(1)前駆液調製工程
前駆液調製工程は、コバルトを含む脂肪族アミン溶液中に、担体としての炭素粒子を分散させ、前駆液を調製する工程である。
コバルトを含む脂肪族アミン溶液について、脂肪族アミンとしては、比較的高い沸点と還元性能を有するものであれば特に制限されるものでない。
具体的に、脂肪族アミンの炭素数としては、特に制限されないが、好ましくは13以上であり、より好ましくは14以上であり、さらに好ましくは15以上であるものを用いることができる。脂肪族アミンの炭素数が13未満であると、溶媒の沸点が低くなり、高温において加熱できなくなって生成効率が低下する可能性がある。
また、脂肪族アミンの炭素鎖としては、飽和結合のみを有するものであっても、不飽和結合を有するものであってもよい。また、その炭素鎖は、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、また脂環式であってもよい。
このような脂肪族アミンの中でも、高い沸点(348℃〜350℃)と適度な還元性を有するという観点から、オレイルアミンを用いることが好ましい。
コバルト源としては、特に制限されないが、コバルト塩やコバルト錯体等を用いることができる。コバルト塩としては、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルト、酢酸コバルト、硝酸コバルト、硫酸コバルト等を使用することができる。
また、コバルト錯体としては、その配位子が、例えば、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、アミン、アミノポリカルボン酸、アミノ酸、β−ジケトン等のものを使用することができる。その中でも、コバルト錯体としては、小粒径のCoC粒子が効果的に得られる観点から、コバルトアセチルアセトネートであることが好ましい。
また、脂肪族アミン溶液中のコバルトの濃度としては、特に制限されないが、コバルト原子を基準として、5mmol/L以上であることが好ましく、6mmol/L以上であることがより好ましく、7mmol/L以上であることがさらに好ましい。コバルトの濃度が5mmol/L未満であると、CoC粒子の収率が低下するおそれがある。一方で、コバルトの濃度の上限値としては、特に制限されないが、50mmol/L以下であることが好ましく、40mmol/L以下であることがより好ましく、20mmol/L以下であることがさらに好ましい。50mmol/Lを超えると、均一な前駆液が得られなくなるおそれがある。
前駆液中において、炭素粒子に含まれる炭素原子の質量に対する、コバルト原子の質量比としては、特に制限されるものではないが、0.1以上であることが好ましく、0.25以上であることがより好ましく、0.4以上であることがさらに好ましい。質量比が0.1未満であると、十分な触媒活性が得られなくなるおそれがある。一方で、質量比の上限値としては、2.0以下であることが好ましく、1.0以下であることがより好ましく、0.6以下であることがさらに好ましい。質量比が2.0を超えると、得られる粒子が凝集するおそれがある。
なお、炭素粒子としては、上述したように、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、バルカン、ブラックパール、黒鉛化アセチレンブラック、黒鉛化バルカン、黒鉛化ケッチェンブラック、黒鉛化ブラックパール、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンナノフィブリル等を用いることができる。
溶液中に炭素粒子を分散させる方法としては、特に制限されるものではなく、一般的な撹拌又は分散の手法を用いることができる。具体的には、撹拌機又は振とう機による撹拌や、超音波洗浄機、超音波分散機等を用いた分散の手法により行うことができる。
なお、前駆液調製における雰囲気としては、特に制限されず、大気下、酸素雰囲気下、窒素やアルゴンに例示される不活性ガス雰囲気下で行うことができる。
(2)加熱工程
加熱工程は、前駆液調製工程において調製した前駆液を、酸素を含むガス雰囲気下で加熱する工程である。この加熱工程により、CoC粒子を炭素粒子の表面に均一に析出させることができる。
この加熱工程では、前駆液に対する加熱により、先ず、酸化コバルト(CoO)が生成し、さらに加熱を続けることでCoOがCoCに変化する。つまり、加熱工程における加熱反応では、CoOがいわゆる前駆物質として生成し、その前駆物質を経由してCoCの結晶構造となる。
加熱におけるガス雰囲気としては、酸素を含むガス雰囲気下で加熱する。具体的に、ガス雰囲気として、酸素と各種の不活性ガス等との混合ガスや、空気等が挙げられる。その中でも、工業的な経済性観点から、空気雰囲気であることが好ましい。一方、酸素を含まない雰囲気下で加熱した場合、前駆物質のCoOが生成せず、その結果、CoCも生成しない。
加熱温度としては、使用する溶媒の種類にも依存し、その溶媒の沸点等を考慮して適宜調整すればよいが、例えば250℃以上350℃以下に調整することが好ましい。また、加熱温度としては、260℃以上340℃以下がより好ましく、270℃以上330℃以下に調整することがさらに好ましい。本実施の形態においては、高沸点溶媒である脂肪族アミンを用いているため、加圧をしなくてもこのような高温条件で加熱することができる。なお、加熱温度が250℃未満であると、CoC粒子の生成速度が遅くなり、効率的に製造することができない。一方で、加熱温度が350℃を超えると、使用する溶媒が沸騰するおそれがある。ただし、前駆液を加圧する場合においては、350℃以上に設定することができる。
加熱時間としては、加熱温度にも依存し、その温度も考慮して適宜調整すればよいが、2時間を超える時間で行うことが好ましい。また、加熱時間としては、5時間以上とすることがより好ましく、10時間以上とすることがさらに好ましく、20時間以上で加熱処理することが特に好ましい。なお、加熱時間が2時間未満であると、加熱が不十分であることにより、生成する前駆物質のCoOがCoCに変化しなくなり、効果的にCoCの結晶構造が得られない可能性がある。
また、加熱に際しては、一般的な反応器を用いて行うことができる。
(3)処理工程
なお、必須の態様ではないが、加熱工程において得られた炭素粒子担持CoC触媒に対して、洗浄処理、乾燥処理等の後処理を施すことができる(後処理工程)。この後処理工程での洗浄や乾燥の処理を施すことで乾燥紛体を得る。
例えば、後処理工程としては、先ず、加熱工程にて得られた炭素粒子担持CoC触媒が分散している脂肪族アミンを冷却する。次いで、溶媒を用いて洗浄し、十分に脂肪族アミン等と除去した後、乾燥させ、炭素粒子担持CoC触媒を得る。
脂肪族アミン溶媒の冷却方法としては、特に制限されず、例えば、そのまま放置して徐冷することができる。また、冷却器を用いて冷却することもできる。
洗浄溶媒としては、特に制限されず、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、酢酸エチル、ヘキサン等を使用することができる。これらの洗浄溶媒は、1種の溶媒を単独で、又は2種以上の溶媒を組み合わせて用いることができる。また、洗浄処理は、複数回にわたって行うことができる。なお、原料として使用する、脂肪族アミン、アセチルアセトン、微量のコバルトイオン等がそれぞれ溶媒に対して異なる溶解度を有することから、2種以上の溶媒を複数回にわたって使用し洗浄することが好ましく、洗浄溶媒種としてはヘキサン及びエタノールを用いることがより好ましい。
洗浄方法としては、特に制限されず、粒子を洗浄するための一般的な手法を用いることができる。例えば、遠心分離やろ過と共に洗浄することができる。また、大規模な設備においては、バッチ式洗浄により洗浄することもできる。
乾燥処理としては、特に制限されず、粒子を乾燥するための一般的な手法を用いて乾燥することができる。例えば、自然乾燥、加温乾燥、減圧乾燥、凍結乾燥等の乾燥方法を用いて行うことができる。
なお、上述のように一例として示した製造方法は、触媒粒子としてCo2C粒子を用いた電極触媒の製造方法であるが、もちろん、他の金属からなる触媒粒子を用いた電極触媒を合成する場合にも適用することができる。
例えば、触媒粒子として炭化ニッケルを用いる場合には、上述した製造方法におけるコバルト源に代えて、ニッケル源としてニッケル塩やニッケル錯体を用いて製造することができる。
また、上述の製造方法の一例において、CoCの炭素源として、担体である炭素粒子を用いているが、担体として炭素を含まないものを使用する場合、担体の他に炭素源として、他の添加物を添加し使用することができる。
同様にして、ホウ化物や窒化物を製造する場合、ホウ素源や窒素源としては、担体を使用しても、担体以外の添加物を添加し使用してもよい。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら制限されるものではない。
本実施例においては、触媒粒子の一例として炭化コバルト(CoC)粒子を選択し、この炭化コバルト粒子を担体である炭素粒子に担持させた電極触媒について、(1)カーボンブラック担持炭化コバルト触媒の調製、(2)炭化コバルト触媒の性状分析、(3)炭化コバルト触媒の酸素還元性能の評価、及び(4)繰り返し酸素還元試験による炭化コバルト触媒の耐久性評価、のそれぞれを行った。
(1)カーボンブラック担持炭化コバルト触媒(CoC/C)の調製
図2に、カーボンブラックに担持した炭化コバルト触媒(CoC/C)の調製方法のフロー図を示す。先ず、高沸点溶媒であるオレイルアミン(東京化成株式会社製,化学式[NH(CH(CH)(CHCH]),式量267.5)中へ、コバルトの前駆体となるコバルトアセチルアセトネート2水和物(略称Co(acac)・2HO,化学式〔Co(C〕・2HO,式量293.18)を147mg添加し、溶解させた後、担体としてのカーボンブラック(Vulcan carbon XC−72(surface area 250m/g,CABOT社製)を50mg添加し分散させた(Co/C=50wt%)。
次に、加熱温度を290℃又は320℃として、それぞれの温度において、30分〜24時間加熱した。
この加熱時間経過後、加熱撹拌を止め、フラスコを十分に冷却した後、それぞれの内容物にヘキサン50mlを添加し遠心分離を行った。液相分を除いた残りの固形分を、さらにエタノール50mlでよく分散させ遠心分離を行った。このエタノール洗浄を合計2回行った。このようにして得られた固形分を、大気中50℃の温度で乾燥した。
(2)試作触媒の性状分析
図3に、加熱温度320℃、加熱時間24時間の条件で得られた生成粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す。図3のTEM写真図に示すように、比較的淡く映るカーボンブラック担体上に、比較的小さな10nm以下の色濃い粒子(小粒子)が斑状に観察された。これらの小粒子をエネルギー分散型X線分光法(EDX)にて同定を行った結果、Co由来のピークが観察され、それ以外の元素由来のピークは観察されなかった。このようなTEM観察の結果より、得られた粒子は、カーボン担体上に分散し、その粒径は約10nmであり、Coを含有することが分かった。
次に、得られた生成粉末について、粉末X線回折(XRD)測定を行った。図4に、加熱温度290℃で、それぞれ(a)30分、(b)1時間、(c)2時間、(d)12時間、(e)24時間の時間で加熱して得られたカーボンブラック担持炭化コバルト触媒(CoC/C)のXRDの測定結果を示す。また、図5に、加熱温度320℃で、それぞれ(a)30分、(b)2時間、(c)5時間、(d)12時間、(e)24時間の時間で加熱して得られたカーボンブラック担持炭化コバルト触媒(CoC/C)のXRDの測定結果を示す。なお、XRD測定は、Cu−Kα線を使用し、40kV−30mA、2θを30°〜80°とする一般的な条件で回折パターン観察を行い、結晶構造解析を行った。
XRD測定の結果、いずれの温度においても、24時間加熱して得られた粒子の結晶構造はCoC構造と一致した。また、これらの結果から、加熱温度をより高温にすることにより、CoCの形成が速くなることが分かった。
さらに、それぞれの加熱時間の結果から、CoCの結晶構造はCoOの結晶構造を経由して形成されることが分かった。この点に関して、本実験を窒素雰囲気下にて行うことでCoO構造が形成されない条件で合成を行ったところ、CoC構造は形成されなかった。このことからも、CoOの結晶構造が形成された後に、CoCの結晶構造になることが分かった。
一方、加熱温度320℃、加熱時間24時間の条件で得られたCoC中のコバルト原子と炭素原子とのモル比(Co:C)を、X線光電子分光法(装置:Kratos Analytical社製ESCA 3400)により測定したところCo:C=68:32であった。
(3)炭化コバルト触媒の酸素還元性能の評価
加熱温度320℃、加熱時間24時間の条件で得られたCoC/Cナノ粒子のORR活性を測定するため、過塩素酸(HClO)水溶液中にて回転電極を用い、リニアスイープボルタンメトリー(LSV)により酸素還元反応における反応開始電位を測定した。
なお、このような手法は、電気化学分析法の中でも一般的なものであり、測定する系に印加する電位を変化させ、その変化に応答して変化する電流を計測し、その電流を解析することにより分析を行う方法である。即ち、還元電位が高いほど、容易に還元反応が進行することを意味する。
評価は、ビー・エー・エス社製の回転リングディスク電極装置(RRDE−3A)を用いて行った。本装置において、カウンター電極には白金極を使用し、参照電極にはAg/AgCl電極を使用した。また、掃引電位を−0.1V〜1.2V、掃引スキャン速度を5mVs−1、電極の回転速度を1600rpmとした。また、過塩素酸(HClO)濃度を11.7mol/Lとし、水溶液のpHは1.01であった。
具体的には、形成したカーボンブラック担持炭化コバルト触媒(CoC/C)を、1−プロパノールに加えて超音波洗浄機を使用してよく分散させ、4mg/mlの分散液を調製した。このうち5μlを試料回転電極に入れて大気中で風乾した。次いで、和光純薬製のプロトン伝導体電解質材20%Nafion(登録商標)溶液(スルホ化処理テトラフルオロエチレン共重合体のプロパノール溶液)1mlに、1−プロパノール9mlを加えて混合したものを、先の試料回転電極に注入して、大気中で風乾した。
図6に、酸素還元性能の評価結果を示す。また、対照実験として、CoO/C、Co/Cナノ粒子についても同様の酸素還元性を測定した。その結果、CoO/C、Co/Cナノ粒子については、反応開始電位がそれぞれ0.25V,0.31Vとなり、カーボン担体のみで測定した時の反応開始電位0.28Vと大きな差はなく有効な活性を示さなかった。これに対し、CoC/Cナノ粒子では、反応開始電位が0.61Vとなり、高い酸素還元反応活性を有することが分かった。
(4)繰り返し酸素還元試験による炭化コバルト触媒の耐久性評価
次に、形成したカーボンブラック担持炭化コバルト(CoC/C)ナノ粒子の酸素還元反応触媒としての耐久性を評価した。
評価の方法としては、前項の評価試験での電位の掃引を2000回繰り返し、そのときの還元電位を測定し、その2000回の評価試験前後での還元開始電位の変化を評価した。図7に、耐久性の評価結果を示す。
図7に示すように、測定1回目と2000回目のそれぞれの開始電位を比較したところ、ともに開始電位は0.61Vであり繰り返し使用による開始電位の低下は確認されず、耐久性が高いことが分かった。このLSVによる酸素還元反応活性評価は、pH=1.01下の強酸性条件で行われたにも関わらず、CoCは溶解せずに高い酸化還元反応活性を示したことから、CoCは耐酸性の高い電極触媒であること分かった。
以上のとおり、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物のナノ粒子は、高い酸素還元反応活性能を示し、プロトン酸性質環境下での耐久性を有するものであることが分かった。そして、これらのホウ化物又は炭化物のナノ粒子を、固体高分子形燃料電池等のプロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池の空気極の電極触媒として用いることで、白金を使用せずに高い酸素還元反応活性能を有する燃料電池が得られることが分かった。

Claims (9)

  1. プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒であって、
    担体に担持された触媒粒子を含み、
    前記触媒粒子は、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属のホウ化物又は炭化物を含む電極触媒。
  2. 前記触媒粒子の粒径が50nm以下である
    請求項1に記載の電極触媒。
  3. pHが1.01の11.7mol/L過塩素酸水溶液中において、回転電極を用い、リニアスイープボルタンメトリーにより測定される、酸素還元反応の反応開始電位が0.4V以上である
    請求項1又は2に記載の電極触媒。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電極触媒を含む、プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池。
  5. プロトンが電解質膜を透過する形の燃料電池に用いられる電極触媒の製造方法であって、
    コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群から選択される1以上の遷移金属を含む脂肪族アミン溶液中に、担体を分散させ、前駆液を調製する前駆液調製工程と、
    前記前駆液を、酸素を含むガス雰囲気下で加熱する加熱工程と、
    を有する電極触媒の製造方法。
  6. 前記担体は炭素粒子を含み、該担体に含まれる炭素原子の質量に対する、前記前駆液に含まれる前記遷移金属の質量比が0.1以上2以下である
    請求項5に記載の電極触媒の製造方法。
  7. 前記脂肪族アミン溶液に含まれる前記遷移金属の濃度が、5mmol/L以上50mmol/L以下である
    請求項5又は6に記載の電極触媒の製造方法。
  8. 前記加熱工程における加熱温度は、250℃以上350℃以下である
    請求項5乃至7のいずれか1項に記載の電極触媒の製造方法。
  9. 前記加熱工程における加熱時間は、2時間超である
    請求項5乃至8のいずれか1項に記載の電極触媒の製造方法。
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