JP2017049663A - 画像形成装置、同装置におけるタスク制御方法及びタスク制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、同装置におけるタスク制御方法及びタスク制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】処理対象のデータを複数のコアで第1のタスクと第2のタスクに分けて処理し、同期をとって次の処理に移る制御を行っている場合に、一方のコアの負荷が変動したためそのコアで実施される第1のタスクを他方のマルチコアCPUに移行する場合に発生していた、第1のタスクと第2のタスク間での同期待ちを解消する。【解決手段】監視される負荷と閾値に基づいて、何れかのコア116aのタスクを第1のマルチコアCPU115と第2のマルチコアCPU116の一方から他方へ移行させるかどうか判定され、さらに、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUの別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるか判定される。同期関係にある場合、第1のタスクと同一コアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御か、第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御が実施される。【選択図】図7

Description

この発明は、例えば、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、スキャン機能等の複数の機能を有する多機能デジタル複合機であるMFP(Multi Function Peripheral)等の画像形成装置、同装置におけるタスク制御方法及びタスク制御プログラムに関する。
ARM社が開発した「big.LITTLE」と称される省電力技術は、基本構成として、複数のコアを有し、消費電力が大きいが処理性能は高い第1のマルチコアCPUと、この第1のマルチコアCPUの各コアと対になった複数のコアを有し、第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUとが、SoC(System-on-a-Chip)と称されるように一つの半導体チップに実装されてなる。
このような省電力技術を実施する動作モデルの一つとして、第1及び第2のマルチコアCPUの全てのコアが常時ONとなるマルチプロセッシングモデルがあり、中でも、GTS(Global Task Scheduling)というソフトウェアモデルがあり、このモデルを前述したMFP等の画像形成装置に応用することが考えられている。
ここで、GTSモデルとは、オペレーティングシステムのスケジューラーが負荷に応じて第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUの全てのコアを対象としてタスクを振り分けるものである。具体的には、タスクの負荷に応じて第1のマルチコアCPUのコアと第2のマルチコアCPUのコア間でタスクを移動させ、そのタスクの実行履歴からタスクの動作を再開させるときにロードするCPUを自動的に判断してくれるものであり、その結果、処理性能と省エネルギの両立が可能となる。
しかし、このようなモデルをそのままMFP等に適用した場合、MFPの処理特性上、以下のような状況が発生する。
すなわち、例えば、ページ記述言語であるPostScriptで記述されたデータを印刷や表示が可能なビットマップデータに展開するRIP(Raster Image Processor)処理の実行用に、2つのコア0およびコア1が割り当てられており、RIP処理を第1のRIP処理と第2のRIP処理に分けてバンド単位で行い、前半部分のデータに対する第1のRIP処理を一方のコア0で、後半部分のデータに対する第2のRIP処理をコア1で分けて処理し、同期をとって次のバンドの処理に移るような制御を行っている場合、例えば第1のRIP処理のタスクが実行されているコア0に負荷が偏っているようなシステム状況では、コア0およびコア1での処理時間に差が生じてしまう。このため、一方のコアが処理を終えていても他方のコアの処理完了待ちをすることにより、CPUの性能がRIP処理に対して十分活かされているとは言い難いものとなる。
このような状況が第2のマルチコアCPU上で発生した場合、前述したマルチプロセッシングモデルでは、第2のマルチコアCPUのコア0の負荷が大きくなり処理が重くなっているとすると、コア0上で実行されている第1のRIP処理のタスクを含むいずれかのタスクもしくは全てのタスクが、第1のマルチコアCPU側への移行対象となる。
しかし、第1のRIP処理のタスクを第1のマルチコアCPUへ移行させると、第1のRIP処理のタスクと同期が必要な第2のRIP処理のタスクは、第2のマルチコアCPUのコアにそのまま存在し、それぞれのタスクが動作するコアの処理能力に差があるため、次バンド以降も同期待ちは解消されない。
一方、消費電力が大きいが処理能力が高い第1のマルチコアCPUにおいて、同期が必要な第1のRIP処理のタスクと第2のRIP処理のタスクが異なるコアで動作しているような場合に、一方のコアの負荷が軽くなったときに、消費電力抑制等のために第2のマルチコアCPUにタスクを移行する場合がある。この場合も、そのコアで動作している第1のRIP処理のタスクまたは第2のRIP処理のタスクのうちの一方のタスクのみを第2のマルチコアCPUに移行すると、第1のマルチコアCPUに他方のRIP処理のタスクが存在することになるため、それぞれのタスクが動作するコアの処理能力に差が生じて同期待ちが発生し、やはり同期待ちを解消できないという問題がある。
なお、特許文献1には、処理の制限時間超過が予想される場合にシステム負荷監視部が超過原因となるプロセスを自プロセスが属する処理及びシステムで動作する全ての処理の制限時間超過が発生しない数に分割する技術が開示されている。
特開2013−3653号公報
しかし、上記特許文献1に記載の技術は、同期関係にある複数のタスクが別コアに割り当てられているときの課題を解決する技術ではない。このため、処理対象のデータを、第1のマルチコアCPUまたは第2のマルチコアCPUの何れかにおける複数のコアで第1のタスクと第2のタスクに分けて処理し、同期をとって次の処理に移るような制御を行っている場合において、何れかのコアの負荷が変動したためにそのコアで実施される第1のタスクを他方のマルチコアCPUに移行する場合に発生する、第1のタスクと第2のタスク間での同期待ちを解消できないという問題を、特許文献1に記載の技術によっては解決することはできなかった。
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、処理対象のデータを複数のコアで第1のタスクと第2のタスクに分けて処理し、同期をとって次の処理に移るような制御を行っている場合において、一方のコアのタスクによる負荷が変動したためにそのコアで実施される第1のタスクを他方のマルチコアCPUに移行した場合に発生していた、第1のタスクと第2のタスク間での同期待ちを解消できる画像形成装置、同装置におけるタスク制御方法及びタスク制御プログラムを提供することを課題とする。
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)複数のコアを有する第1のマルチコアCPUと、前記第1のマルチコアCPUと同一のチップに実装されるとともに、複数のコアを有し、前記第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUと、オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUとの間でタスクを移行させる制御を行うタスク移行制御手段と、オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUにおける各コアのタスクによる負荷を監視する負荷監視手段と、前記負荷監視手段により監視される負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、何れかのコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定するタスク移行判定手段と、前記タスク移行判定手段により、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定するタスク同期関係判定手段と、を備え、前記タスク同期関係判定手段により、移行対象となった前記第1のタスクが前記第2のタスクと同期関係にあると判定された場合、前記タスク移行制御手段は、前記第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御を実施するか、または前記第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御を実施することを特徴とする画像形成装置。
(2)同期関係にある前記第1のタスクと第2のタスクが、RIP処理を実施する第1のRIP処理タスクと第2のRIP処理タスクである前項1に記載の画像形成装置。
(3)前記第1のRIP処理タスクは処理単位のデータの前半部分のRIP処理を実施し、前記第2のRIP処理タスクは処理単位のデータの前半部分のRIP処理を実施する前項2に記載の画像形成装置。
(4)前記第1のRIP処理タスクと第2のRIP処理タスクは、第1のRIP処理と第2のRIP処理の完了の同期をとり、それぞれの処理結果を結合した画像データを次処理へと転送する前項3に記載の画像形成装置。
(5)同期関係にある前記第1のタスクと第2のタスクが、画像変換処理を実施する第1の画像変換処理タスクと第2の画像変換処理タスクである前項1に記載の画像形成装置。
(6)前記第1の画像変換処理タスクは処理単位の画像データの半分の画像変換処理を実施し、前記第2の画像変換処理タスクは処理単位のデータの他の半分の画像変換処理を実施する前項5に記載の画像形成装置。
(7)前記第1の画像変換処理タスクと第2の画像変換処理タスクは、第1の画像変換処理と第2の画像変換処理の完了の同期をとり、それぞれの処理結果を結合した画像データをデータ格納領域へと転送する前項6に記載の画像形成装置。
(8)前記第1及び第2のタスクは前記第2のマルチコアCPUのコアで実施され、前記タスク移行制御手段は前記第1の移行制御と第2の移行制御の両方を実施可能であるとともに、前記第1のタスクが該第1のタスクが実施されるコアにおいて支配的であり、前記第3のタスクを前記第1のマルチコアCPUに移行させた場合でも、当該コアの負荷が軽減されないと判断した場合は、前記第2の移行制御を実施する前項1〜7の何れかに記載の画像形成装置。
(9)前記第1及び第2のタスクは前記第2のマルチコアCPUのコアで実施され、前記タスク移行制御手段は前記第1の移行制御と第2の移行制御の両方を実施可能であるとともに、消費電力優先モードか処理時間優先モードかを判断し、消費電力優先モードの場合は前記第1の移行制御を実施し、処理時間優先モードの場合は前記第2の移行制御を実施する前項1〜8の何れかに記載の画像形成装置。
(10)複数のコアを有する第1のマルチコアCPUと、前記第1のマルチコアCPUと同一のチップに実装されるとともに、複数のコアを有し、前記第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUと、を備えた画像形成装置が、オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUとの間でタスクを移行させる制御を行うタスク移行制御ステップと、オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUにおける各コアのタスクによる負荷を監視する負荷監視ステップと、前記負荷監視ステップにより監視される負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、何れかのコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定するタスク移行判定ステップと、前記タスク移行判定ステップにより、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定するタスク同期関係判定ステップと、を実行し、前記タスク同期関係判定ステップにより、移行対象となった前記第1のタスクが前記第2のタスクと同期関係にあると判定された場合、前記タスク移行制御ステップでは、前記第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御を実施するか、または前記第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御を実施することを特徴とする画像形成装置におけるタスク制御方法。
(11)複数のコアを有する第1のマルチコアCPUと、前記第1のマルチコアCPUと同一のチップに実装されるとともに、複数のコアを有し、前記第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUと、を備えた画像形成装置のCPUに、オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUとの間でタスクを移行させる制御を行うタスク移行制御ステップと、オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUにおける各コアのタスクによる負荷を監視する負荷監視ステップと、前記負荷監視ステップにより監視される負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、何れかのコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定するタスク移行判定ステップと、前記タスク移行判定ステップにより、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定するタスク同期関係判定ステップと、を実行させ、前記タスク同期関係判定ステップにより、移行対象となった前記第1のタスクが前記第2のタスクと同期関係にあると判定された場合、前記タスク移行制御ステップでは、前記第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御を実施させるか、または前記第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御を実施させるためのタスク制御プログラム。
前項(1)に記載の発明によれば、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかが判定され、同期関係にあると判定された場合、第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御か、または第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御が実施される。従って、第1の移行制御が実施される場合は、同期関係にある第1のタスクと第2のタスクは同一のマルチCPUにおけるコアにより実施されると共に、第3のコアの移行により第1のタスクを実施するコアの負荷は軽減され、コアの能力に差は生じないから、第1のタスクと第2のタスクの間の処理時間の差を解消でき、同期待ちを解消できる。
一方、第2の移行制御が実施される場合は、同期関係にある第1のタスクと第2のタスクの両方が他方のマルチコアCPUのコアに移行されるから、第1のタスクと第2のタスクの間の処理時間の差をやはり解消でき、同期待ちを解消できる。
前項(2)に記載の発明によれば、RIP処理タスクを2つに分けて同期させる場合に、同期待ちを解消できる。
前項(3)に記載の発明によれば、処理単位のデータの前半部分のRIP処理と後半部分のRIP処理を別のコアで同期させて実施する場合に、同期待ちを解消できる。
前項(4)に記載の発明によれば、第1のRIP処理と第2のRIP処理の完了の同期をとり、それぞれの処理結果を結合した画像データを次処理へと転送する場合に、同期待ちを解消できる。
前項(5)に記載の発明によれば、画像変換処理タスクを2つに分けて同期させる場合に、同期待ちを解消できる。
前項(6)に記載の発明によれば、処理単位の画像データの半分の画像変換処理と他の半分の画像変換処理を別のコアで同期させて実施する場合に、同期待ちを解消できる。
前項(7)に記載の発明によれば、第1の画像変換処理と第2の画像変換処理の完了の同期をとり、それぞれの処理結果を結合した画像データをデータ格納領域へと転送する場合に、同期待ちを解消できる。
前項(8)に記載の発明によれば、第1のタスクが該第1のタスクが実施されるコアにおいて支配的であり、第3のタスクを第1のマルチコアCPUに移行させた場合でも、コアの負荷が軽減されないと判断した場合は、第1のタスクと第2のタスクの両方を第1のマルチコアCPUに移行させる第2の移行制御が実施されるから、同期待ちを確実に解消できる。
前項(9)に記載の発明によれば、消費電力優先モードか処理時間優先モードかが判断され、消費電力優先モードの場合は第1の移行制御が実施されて第3のタスクのみが第1のマルチCPUに移行されるから、消費電力を抑制しつつ同期待ちの時間を短縮することができる。一方、処理時間優先モードの場合は第2の移行制御が実施されて第1のタスクと第2のタスクの両方が第1のマルチコアCPUに移行されるから、処理時間を短縮しつつ同期待ちを解消できる。
前項(10)に記載の発明によれば、第1の移行制御または第2の移行制御が実施されるから、同期待ちを解消できる。
前項(11)に記載の発明によれば、第1の移行制御または第2の移行制御により、同期待ちを解消できる処理を、画像形成装置のCPUに実行させることができる。
この発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構成を示すブロック図である。 (A)〜(C)はCPUの構成と基本動作を説明するための図である。 (A)及び(B)は同期待ちが発生する状況を説明するための図である。 同期待ちを解消するための処理についての説明図である。 同期待ちを解消するための他の処理を説明するための図である。 CPUの機能ブロック図である。 タスクの移行制御処理を示すフローチャートである。 図7のステップS04のタスク移行判定処理の内容を示すフローチャートである。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構成を示すブロック図である。この実施形態では、画像形成装置1として、前述した多機能デジタル複合機であるMFPが用いられている。以下、画像形成装置をMFPともいう。
画像形成装置1は、ROM12、RAM13、スキャナ部14、記憶部15、プリンタ部16、操作パネル17、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)18、USBインターフェース(USBI/F)19及び画像処理ASIC20等を備え、これらはバスを介してCPU11に接続されている。
前記CPU11は、画像形成装置1の全体を統括制御し、コピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等の基本機能を使用可能に制御する。CPU11は、OS(オペーレーティングシステム)を実行することにより機能的に構成されるタスク移行制御部111及び負荷監視部112と、アプリケーション(MFPアプリ)を実行することにより機能的に構成されるタスク移行判定部113及びタスク同期関係判定部114を備えている。これらについては後述する。
ROM12はCPU11の動作プログラム等を格納するメモリである。
RAM13は、CPU11が動作プログラムに基づいて動作する際の作業領域を提供するメモリである。
スキャナ部14は、原稿台(図示せず)に置かれた原稿の画像を読み取り、画像データを出力する読み取り手段である。
記憶部15は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの不揮発性の記憶デバイスにより構成されており、OS、MFPアプリ、スキャナ部14でスキャンされた原稿の画像データ等が記憶されている。
プリンタ部16は、スキャナ部14でスキャンされた原稿の画像データや外部からのプリントデータ等を、指示されたモードに従って印刷するものである。
操作パネル17は、各種入力操作等のために使用されるものであり、メッセージや操作画面等を表示するタッチパネル式液晶等からなる表示部171と、テンキー、スタートキー、ストップキー等を備えた操作部172を備えている。
ネットワークI/F18は、ネットワーク上の他の画像形成装置や、その他の外部機器例えばユーザー端末等との間での通信を制御することにより、データの送受信を行うものである。
USBI/F19は、USBメモリ(図示せず)を接続するための接続部であり、画像処理ASIC(Application Specific Integrated Circuit)20は画像処理を行う回路である。
CPU11は、図2(A)に示すように、第1のマルチコアCPU(bigクラスタともいう)115と第2のマルチコアCPU(LITTLEクラスタともいう)116が、SoCと称されるように一つの半導体チップに実装されてなる。第1のマルチコアCPU115は消費電力は大きいが処理能力が高いCPUであり、第2のマルチコアCPU116は消費電力は第1のCPU115よりも相対的に小さいが処理能力が相対的に低いCPUである。
また、第1のマルチコアCPU115は4個のコア(bigコアともいう)115a〜115dを備えており、第2のマルチコアCPU116は、第1のマルチコアCPU115の各コア115a〜115dと対になった4個のコア(LITTLEコアともいう)116a〜116dを備えている。この実施形態では、各マルチコアCPU115、116の全てのコアがONとなるマルチプロセッシングモデルが適用され、特に、OSのスケジューラーが負荷に応じて第1のマルチコアCPU115及び第2のマルチコアCPU116の全てのコアを対象としてタスクを振り分ける前述のGTSが適用される。
マルチプロセッシングモデルでは、OSから見えるコアは図2(A)に示すように8個である。また、この実施形態では、各タスクの割り当てはまず、処理性能は低いが消費電力の小さい第2のマルチコアCPU116のコア116a〜116dに対して行われ、例えば第2のマルチコアCPU116のコア116aの負荷が、予め設定されている閾値に達すると、OSに基づいて、コア116aで動作するタスクの一部または全部が第1のマルチコアCPU115のコア115a等に移行するようになっている。
図2(A)は、複数のタスクが第2のマルチコアCPU116のコア116a〜116dに割り当てられた様子を示している。コア116aにはプリント制御タスク(「プリント」と記している)が割り当てられ、コア116bにはスキャン制御タスク(「スキャン」と記している)が割り当てられ、コア116dには割込み処理タスク(「割込み」と記している)が割り当てられている。
また、タスクの中には処理速度の確保等を目的として、同一のタスクであっても複数のコアで起動し、一定の間隔で同期を取りながら処理を実施するタスク構成が採られる場合がある。この実施形態では、ページ記述言語であるPostScriptで記述されたデータを、印刷や表示が可能なビットマップデータに展開するRIP処理タスクについては、コア116aとコア116bにまたがってタスクが割り当てられている。具体的にはコア116aに第1のRIP処理タスク(RIP処理タスク1)、コア116bに第2のRIP処理タスク(RIP処理タスク2)というタスクを生成し、処理単位である2つのバンドデータの前半部分をコア116aのRIP処理タスク1が、後半部分をコア116bのRIP処理タスク2がそれぞれ別々に処理を行うとともに、RIP処理タスク1によるRIP処理1とRIP処理タスク2によるRIP処理2の完了の同期をとり、上位モジュールがいずれの処理も完了と判断したら、それぞれの処理結果を結合したデータを次処理へと転送し、次のバンドデータのRIP処理を行う。
さらにこの実施形態では、スキャンされた画像データをPDFやJPEG等の他のフォーマットに変換する画像変換処理タスクについても、コア116cとコア116dにまたがってタスクが割り当てられている。具体的にはコア116cに第1の画像変換処理タスク(画像変換処理タスク1)、コア116dに第2の画像変換処理タスク(画像変換処理タスク2)というタスクを生成し、処理単位の画像データの半分をコア116cの画像変換処理タスク1が、他の半分をコア116dの画像変換処理タスク2がそれぞれ別々に処理を行うとともに、画像変換処理タスク1による画像変換処理1と画像変換処理タスク2による画像変換処理2の完了の同期をとり、上位モジュールがいずれの処理も完了と判断したら、それぞれの処理結果を結合した画像データをデータ格納領域である記憶部15等へ格納し、次の画像データの画像変換処理を行う。
図2(A)において、RIP処理タスク1はプリント制御タスクとコア116aを共有し、RIP処理タスク2はスキャン制御タスクとコア116bを共有している。スキャンジョブが投入されているときは、図2(A)に示すように、スキャン制御タスク、画像変換処理タスク1及び2は動作するが、RIP処理タスク1及び2とプリントス制御タスクは動作していない。なお、図2では動作しているタスクにハッチングを付している。
パーソナルコンピュータ等からのプリントジョブ(PCプリントジョブ)の投入時は、図2(B)に示すように、RIP処理タスク1及び2とプリント制御タスクは動作するが、スキャン制御タスクは動作しないため処理負荷としてはコア116a側が高くなる。
この状況が続くと、コア116aとコア116bでの処理進捗に差が生じ、双方のコアでの処理が完了し処理結果を結合して次処理に転送し次バンドの処理へ移る際に、同期待ちが生じることになる。
この状況を図3で説明する。図3(A)に示すように、第2のマルチコアCPU116におけるコア116aでは、処理単位である2つのバンドデータのうちの前半部分のバンドデータであるR111、R112及びR113が、RIP処理タスク1によりRIP処理される。しかし、プリント制御タスクによるデータP11に対するプリント処理がデータR111とR112のRIP処理の間に行われ、プリント制御タスクによるデータP12に対するプリント処理がデータR112とR113のRIP処理の間に行われる。
一方、コア116bでは、後半部分のバンドデータであるR21のRIP処理が行われるが、コア116bで動作するのはRIP処理タスク2のみであるため連続して処理が行われ、コア116bでのRIP処理がコア116aでのRIP処理よりも早く終了する。
そして、コア116aでのRIP処理の完了のタイミングT1に同期して、両コアでRIP処理されたデータを結合し次の処理に転送する。そして、コア116aでのRIP処理の完了後に、コア116aでは次のバンドデータ(R121、R122及びR123)に対するRIP処理が開始され、コア116bでは次のバンドデータ(R22)に対するRIP処理が開始される。
このように、コア116bでのRIP処理の完了よりも、コア116aでのRIP処理処理の完了の方が遅いから、コア116bでのRIP処理の完了からコア116aでのRIP処理処理の完了タイミングT1まで、時間S1の同期待ちが発生する。同様に、次のバンドデータの処理についても同期待ちが発生し、バンドデータをRIP処理する毎に同期待ちが発生する。
各コアのタスクによる負荷は監視されており、コア116aのタスクによる負荷が予め設定された閾値に達したことが判定された場合は、GTS制御により、コア116aのタスクの一部または全部が第1のマルチコアCPU115のコアに移行される。
ここで、従来のGTS制御により、コア116aのRIP処理タスク1が、図3(B)に示すように、データR112の処理完了のタイミングT2で第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行されたとする。第1のマルチコアCPU115のコア115aでは、残りのデータR113のRIP処理1をタイミングT3で完了する。一方、第2のマルチコアCPU116のコア116bでのRIP処理2は既に完了しており、第1のマルチコアCPU15のコア115aでデータR113のRIP処理が完了するまで、時間S3の同期待ちが生じる。しかし、この同期待ちの時間S3は、タスク移行前の待ち時間S1よりも短縮される。そして、コア115aでのRIP処理の完了に同期して、コア116bでRIP処理されたデータとコア115aでRIP処理されたデータが結合されて、次の処理に転送される。
データR113に対するRIP処理の完了後、次の各バンドデータについて、第1のマルチコアCPU115のコア115aでRIP処理1が、第2のマルチコアCPU116のコア116bでRIP処理2がそれぞれ実施される。第1のマルチコアCPU115は第2のマルチコアCPU116よりも処理性能が優れているから、第2のマルチコアCPU116のコア116bでのRIP処理の完了よりも前に、第1のマルチコアCPU115のコア115aでのRIP処理が早く完了し、コア116bでの処理完了のタイミングT4までに、時間S4の動機待ちが発生する。さらに次のバンドデータについても同様に同期待ちが発生し、バンドデータをRIP処理する毎に同期待ちが発生する。
つまり、第2のマルチコアCPU116のコア116aにおけるRIP処理タスク1を、第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行したとしても、やはり同期待ちが発生することになり、RIP処理タスク1とRIP処理タスク2間で発生する同期待ちを解消することはできない。
そこで、この実施形態では、移行対象である第2のマルチコアCPU116におけるコア116aのRIP処理タスク1を、第1のマルチコアCPU115におけるコア115aに移行する際に、RIP処理タスク1と、第2のマルチコアCPU116の他のコアで動作しているタスクが同期関係にあるかどうかを判定する。この実施形態では、他のコア116bで動作しているRIP処理タスク2がRIP処理タスク1と同期関係にある。
そこで、同期関係にある場合は、RIP処理タスク1と同一のコア116aで動作している他のタスクであるプリント制御タスクを、図2(C)に示すように、第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行する。
プリント制御タスクを第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行したときの処理の様子を図4(B)に示す。なお、図4(A)は移行前の状態であり、図3(A)と同じ状態を示している。
図4(B)に示すように、第2のマルチコアCPU116におけるコア116aでのデータR112のRIP処理完了のタイミングT2で、プリント制御タスクが第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行されたとする。コア116aでは、データR112の処理後直ちに残りのデータR113のRIP処理を実行し、タイミングT5で完了する。一方、第2のマルチコアCPU116のコア116bのRIP処理は既に完了しており、コア116aでのデータR113のRIP処理が完了するまで、時間S5の同期待ちが生じる。しかし、この同期待ちの時間S5は、タスク移行前の同期待ちの時間S1よりも短縮される。そして、コア116aでのRIP処理の完了に同期して、コア116bでRIP処理されたバンドデータとコア116aでRIP処理されたバンドデータが結合されて、次の処理に転送される。
データR113の処理完了後、次の各バンドデータについて、第2のマルチコアCPU116のコア116aとコア116bで、それぞれRIP処理が行われる。コア116bで動作していたプリント制御タスクは、第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行したので、コア116a及び116bで動作しているタスクは、それぞれRIP処理タスク1とRIP処理タスク2のみとなる。このため、各タスクによるRIP処理はタイミングT6でほぼ同時に完了し、同期待ちが解消される。次のバンドデータ及びそれ以降のバンドデータについても同様に同期待ちは発生しない。
このように、RIP処理タスク1と同一コア116aで動作するプリント制御タスクを、第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行させることで、RIP処理タスク1とRIP処理タスク2の間の処理時間の差つまり同期待ちをほぼ解消することができ、処理効率が向上する。
なお、コア116aにRIP処理タスク1とプリント制御タスクの他に、他のコアで動作するタスクと同期関係のない単一タスクが動作している場合は、そのタスクとプリント制御タスクの両方あるいは何れか一方を第1のマルチコアCPU115のコア115aに移行させれば良い。
また、この実施形態では、他のコア116bで動作するRIP処理タスク2と同期関係にあるRIP処理タスク1を移行させることなく、RIP処理タスク1と同一のコア116aで動作するプリント制御タスクを移行させたが、図5に示すように、同期関係にあるタスクどうし、つまりRIP処理タスク1とRIP処理タスク2の両方を、第1のマルチコアCPU115の対応するタスクである115a及び115bに移行させても良い。こうすることにより、RIP処理タスク1とRIP処理タスク2の処理時間の差をやはり解消することができ、同期待ちをなくすことができる。
なお、RIP処理タスク1とRIP処理タスク2の両方を、第1のマルチコアCPU115に移行させることは、RIP処理タスク1によるコア116aの負荷が他のプリント制御タスクよりも支配的であり、プリント制御タスクを第1のマルチコアCPU115に移行させた場合でも、コア116aの負荷が軽減されないと判断され場合において、特に有効である。RIP処理タスク1とRIP処理タスク2の両方を移行させることで、コア116aの負荷を確実に軽減できる。
また、RIP処理タスク1及びRIP処理タスク2と、プリント制御タスクを比較した場合、RIP処理タスク1とRIP処理タスク2の方がプリント制御タスクよりも負荷が大きく、処理に時間がかかる。一方、前述したように、第1のマルチコアCPU115は消費電力は大きいが処理能力が高く、第2のマルチコアCPU116の消費電力は第1のCPU115よりも相対的に小さいが処理能力が相対的に低い。
そこで、画像形成装置1が消費電力優先モードか処理時間優先モードかを判断し、消費電力優先モードの場合はプリント制御タスクを第1のマルチコアCPU115へ移行し、処理時間優先モードの場合はRIP処理タスク1とRIP処理タスク2を第1のマルチコアCPU115へ移行するのが望ましい。画像形成装置1が消費電力優先モードであるか処理時間優先モードであるかは、ユーザー等の設定よって行われても良いし、画像形成装置1のシステム速度から判断し、低速機の場合は消費電力優先モード、高速機の場合は処理時間優先モードと判断しても良い。
図6にCPU11の機能ブロック図を示す。前述したように、CPU11はOSを実行することにより機能的に構成されるタスク移行制御部111及び負荷監視部112と、MFPアプリを実行することにより機能的に構成されるタスク移行判定部113及びタスク同期関係判定部114を備えている。
タスク移行制御部111は、タスク移行判定部113によりタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合の移行制御を行う。特にこの実施形態では、タスク同期関係判定部114による判定結果に応じて、プリント制御タスクを移行させる第1の移行制御を実施するか、またはRIP処理タスク1及びRIP処理タスク2の両方を移行させる第2の移行制御を実施する。
負荷監視部112は、第1のマルチコアCPU115と第2のマルチコアCPU116における各コアのタスクによる負荷を監視する。
タスク移行判定部113は、負荷監視部112により監視されるコアの負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、負荷が閾値に達したコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定する。この実施形態でいえば、監視されるコア116aの負荷が予め設定されている閾値に達したときに、コア116aのタスクを第1のマルチコアCPU115に移行すると判定する。
タスク同期関係判定部114は、タスク移行判定部113により、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスク(この実施形態ではRIP処理タスク1)が同一のマルチコアCPU(この実施形態では第2のマルチコアCPU116)における別のコア(この実施形態ではコア116a以外のコア)で動作しているタスクと同期関係にあるかどうかを判定する。
そして、同期関係にあると判定された場合は、上述のように、プリント制御タスクを第1のマルチコアCPU115に移行させるか、または同期関係にあるRIP処理タスク1及びRIP処理タスク2の両方を移行させる。
図7はタスクの移行制御処理を示すフローチャートである。この処理は、CPU11がOS及びMFPアプリに従って動作することにより実行される。
この実施形態で各タスクが第2のマルチコアCPU116のコアで動作するものとなされている。また、画像形成装置1は、移行対象となった第1のタスクが別コアで動作している第2のタスクと同期関係にあると判定された場合に、第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御と、第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御の両方を実施可能な機能を備えているものとする。
ステップS01では、第2のマルチコアCPU116の各コアのタスクによる負荷を監視し、ステップS02で、コアの負荷が閾値に達したことにより移行対象タスクである第1のタスクが存在するかどうかを判断する。負荷が閾値に達せず移行対象タスクがなければ(ステップS02でNO)、ステップS01に戻る。移行対象タスクがあれば(ステップS02でYES)、ステップS03に進む。
ステップS03では、第1のタスクは、第2のマルチコアCPU116の別のコアで動作する別タスクである第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定する。
同期関係にあれば(ステップS03でYES)、ステップS04で、タスク移行判定処理により、第1の移行制御を行うか第2の移行制御を行うかを判定する。
第1の移行制御を行う場合はステップS06に進み、第1のタスクと同一コア上で動作中の第3のタスクを第1のマルチコアCPU115の対応するコアに移行させたのち、ステップS01に戻る。第2の移行制御を行う場合はステップS07に進み、第1のタスク及びこの第1のタスクと同期関係にある第2のタスクの両方を、第1のマルチコアCPU115の対応するコアに移行させたのち、ステップS01に戻る。
ステップS03で、第1のタスクが第2のタスクと同期関係になければ(ステップS03でNO)、ステップS05で、OSによる通常の制御によりタスク移行制御を実施した後、ステップS01に戻る。
図8は、図7のステップS04のタスク移行判定処理の内容を示すフローチャートである。
ステップS041では、第1のタスクが当該コア上で支配的であり、第3のタスクを移行させた場合でも、当該コアの負荷が軽減されないかどうかを判定する。支配的でなければ(ステップS041でNO)、ステップS042で、画像形成装置1は消費電力優先モードか処理時間優先モードかを判定する。消費電力優先モードの場合は第1の移行判定制御であるステップS06に進む。
ステップS041で、第1のタスクが当該コア上で支配的である場合(ステップS041でYES)、及びステップS042で画像形成装置1が処理時間優先モードである場合は、第2の移行判定制御であるステップS07に進む。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
例えば、第2のマルチコアCPU116のコアで動作しているタスクによるコアの負荷が閾値に達したときに、タスクを第1のマルチコアCPU115に移行させる実施形態を説明したが、第1のマルチコアCPU115のコアで動作しているタスクによるコアの負荷が閾値まで低下したときに、タスクを第2のマルチコアCPU116に移行させる構成であっても良い。この場合も、同期関係にあるタスク以外のタスクを第2のマルチコアCPU116に移行させても良いし、同期関係にあるタスクどうしを移行させても良い。
また、画像形成装置1が、移行対象となった第1のタスクが別コアで動作している第2のタスクと同期関係にあると判定された場合に、第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御と、第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御の両方を実施可能な機能を備えているものとして説明したが、第1の移行制御か第2の移行制御の何れか一方のみを実施可能な画像形成装置であっても良い。
また、同期関係にあるタスクがRIP処理タスクである場合について説明したが、同期関係にあるタスクが前述した画像変換処理タスクである場合においても、RIP処理タスクの場合と同様の制御を行うことができる。
1 画像形成装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 スキャナ部
15 記憶部
17 操作部
111 タスク移行制御部
112 負荷監視部
113 タスク移行判定部
114 タスク同期関係判定部

Claims (11)

  1. 複数のコアを有する第1のマルチコアCPUと、
    前記第1のマルチコアCPUと同一のチップに実装されるとともに、複数のコアを有し、前記第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUと、
    オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUとの間でタスクを移行させる制御を行うタスク移行制御手段と、
    オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUにおける各コアのタスクによる負荷を監視する負荷監視手段と、
    前記負荷監視手段により監視される負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、何れかのコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定するタスク移行判定手段と、
    前記タスク移行判定手段により、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定するタスク同期関係判定手段と、
    を備え、
    前記タスク同期関係判定手段により、移行対象となった前記第1のタスクが前記第2のタスクと同期関係にあると判定された場合、前記タスク移行制御手段は、前記第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御を実施するか、または前記第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御を実施することを特徴とする画像形成装置。
  2. 同期関係にある前記第1のタスクと第2のタスクが、RIP処理を実施する第1のRIP処理タスクと第2のRIP処理タスクである請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1のRIP処理タスクは処理単位のデータの前半部分のRIP処理を実施し、前記第2のRIP処理タスクは処理単位のデータの前半部分のRIP処理を実施する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1のRIP処理タスクと第2のRIP処理タスクは、第1のRIP処理と第2のRIP処理の完了の同期をとり、それぞれの処理結果を結合した画像データを次処理へと転送する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 同期関係にある前記第1のタスクと第2のタスクが、画像変換処理を実施する第1の画像変換処理タスクと第2の画像変換処理タスクである請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の画像変換処理タスクは処理単位の画像データの半分の画像変換処理を実施し、前記第2の画像変換処理タスクは処理単位のデータの他の半分の画像変換処理を実施する請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1の画像変換処理タスクと第2の画像変換処理タスクは、第1の画像変換処理と第2の画像変換処理の完了の同期をとり、それぞれの処理結果を結合した画像データをデータ格納領域へと転送する請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1及び第2のタスクは前記第2のマルチコアCPUのコアで実施され、
    前記タスク移行制御手段は前記第1の移行制御と第2の移行制御の両方を実施可能であるとともに、前記第1のタスクが該第1のタスクが実施されるコアにおいて支配的であり、前記第3のタスクを前記第1のマルチコアCPUに移行させた場合でも、当該コアの負荷が軽減されないと判断した場合は、前記第2の移行制御を実施する請求項1〜7の何れかに記載の画像形成装置。
  9. 前記第1及び第2のタスクは前記第2のマルチコアCPUのコアで実施され、
    前記タスク移行制御手段は前記第1の移行制御と第2の移行制御の両方を実施可能であるとともに、消費電力優先モードか処理時間優先モードかを判断し、消費電力優先モードの場合は前記第1の移行制御を実施し、処理時間優先モードの場合は前記第2の移行制御を実施する請求項1〜8の何れかに記載の画像形成装置。
  10. 複数のコアを有する第1のマルチコアCPUと、
    前記第1のマルチコアCPUと同一のチップに実装されるとともに、複数のコアを有し、前記第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUと、
    を備えた画像形成装置が、
    オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUとの間でタスクを移行させる制御を行うタスク移行制御ステップと、
    オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUにおける各コアのタスクによる負荷を監視する負荷監視ステップと、
    前記負荷監視ステップにより監視される負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、何れかのコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定するタスク移行判定ステップと、
    前記タスク移行判定ステップにより、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定するタスク同期関係判定ステップと、
    を実行し、
    前記タスク同期関係判定ステップにより、移行対象となった前記第1のタスクが前記第2のタスクと同期関係にあると判定された場合、前記タスク移行制御ステップでは、前記第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御を実施するか、または前記第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御を実施することを特徴とする画像形成装置におけるタスク制御方法。
  11. 複数のコアを有する第1のマルチコアCPUと、
    前記第1のマルチコアCPUと同一のチップに実装されるとともに、複数のコアを有し、前記第1のマルチコアCPUよりも消費電力が相対的に小さく処理性能が相対的に低い第2のマルチコアCPUと、
    を備えた画像形成装置のCPUに、
    オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUとの間でタスクを移行させる制御を行うタスク移行制御ステップと、
    オペレーティングシステムに基づき、前記第1のマルチコアCPUと第2のマルチコアCPUにおける各コアのタスクによる負荷を監視する負荷監視ステップと、
    前記負荷監視ステップにより監視される負荷と予め設定されている閾値とに基づいて、何れかのコアのタスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させるかどうかを判定するタスク移行判定ステップと、
    前記タスク移行判定ステップにより、タスクを他方のマルチコアCPUのコアへ移行させると判定された場合に、移行対象となった第1のタスクが同一のマルチコアCPUにおける別のコアで動作している第2のタスクと同期関係にあるかどうかを判定するタスク同期関係判定ステップと、
    を実行させ、
    前記タスク同期関係判定ステップにより、移行対象となった前記第1のタスクが前記第2のタスクと同期関係にあると判定された場合、前記タスク移行制御ステップでは、前記第1のタスクと同一のコアで動作している第3のタスクを移行させる第1の移行制御を実施させるか、または前記第1のタスクと第2のタスクの両方を移行させる第2の移行制御を実施させるためのタスク制御プログラム。
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