JP2017049034A - 試験容器のキャップ開閉補助装置 - Google Patents

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文夫 須戸
健史 小網
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健史 小網
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Matsujiro Wada
松二郎 和田
和則 小幡
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和則 小幡
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Abstract

【課題】試験容器におけるスクリューキャップの開閉を容易に実行することが可能なキャップ開閉補助装置を提供する。【解決手段】試験容器のキャップ開閉補助装置は、弾性を有する樹脂より構成された円錐台形状の試験容器ホルダー21を備える。この試験容器ホルダー21には、遠沈管1を装着するための穴部と、遠沈管2を装着するための穴部とが形成されている。また、この試験容器のキャップ開閉補助装置は、試験容器ホルダー21を支持するカップ部材22と、支持板25と、この支持板25に固定された複数の吸着盤26と、を備える。カップ部材22は、これらの吸着盤26の作用により、テーブル上に固定される。カップ部材22と支持板25との間には、蝶番機構24が配設されており、カップ部材22は、試験容器ホルダー21とともに傾動する。【選択図】図1

Description

この発明は、遠沈管等の試験容器のキャップ開閉補助装置に関する。
生化学試験等の各種の試験においては、試薬や検体等を希釈、攪拌、遠心分離または保存する目的で、遠沈管等の試験容器が使用されている。この試験容器は、上端に開口部が形成され下端が閉鎖された筒状部材から構成され、開口部側の外周部にネジ部が形成された容器本体と、この容器本体のネジ部と螺合するネジ部を備え、容器本体の開口部を覆うスクリューキャップとを備える。これらの試験容器として最も一般的に使用される遠沈管は、その筒状部材がストレート領域とテーパー領域とを有する構成を有する。
この遠沈管を操作する場合、利き手が右手のオペレータの場合には、一般的には、オペレータが左手の手のひらと中指、薬指および小指で容器本体を把持し、親指と人差し指とでスクリューキャップを回転させて、スクリューキャップを開放する。この状態において、オペレータは右手に持ったピペット等を利用して、容器本体の上部開口部を介して薬液を注入し、また、容器本体内の内容物を採取する。しかる後、左手の親指と人差し指とで把持したスクリューキャップを容器本体の開口部上に移動させ、左手の親指と人差し指でスクリューキャップを回転させることにより、容器本体上部の開口部を密閉する。
このような作業を行うには、オペレータの熟練が必要となる。また、多くの実験を連続して実行する場合には、利き手が右手のオペレータの場合には、左手の疲労が激しく、また、それによるミスも発生しやすいという問題がある。
このため、上部に開口部を有する本体と、この本体の上部開口部を封止する栓体とを含み、この栓体がヒンジを介して開閉可能に設けられた第1および第2の蓋材で構成された生化学試験容器が提案されている(特許文献1参照)。
また、遠沈管の容器本体を固定するエアチャックと、スクリューキャップを固定するエアチャックとを個別に配設し、遠沈管の容器本体を固定するエアチャックをモータで回転させることによりスクリューキャップを開閉するようにした容器キャップの着脱装置も提案されている。
特開2007−232399号公報 特開2003−300592号公報
上述した特許文献1に記載の生化学試験容器は、密閉性について信頼性を得られていないためか、本発明が属する技術分野の業界においては、一般的には採用されていない。このため、現時点においても上述したスクリューキャップと容器本体とを備えた一般的な試験容器が広く採用されており、その操作性を向上させることが要請されている。
また、特許文献2に記載された容器キャップの着脱装置は、構成が複雑であるばかりではなく、遠沈管を装置に装着するために煩雑な作業が必要になり、かえって作業効率を悪化させるという問題がある。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、試験容器におけるスクリューキャップの開閉を容易に実行することが可能なキャップ開閉補助装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一端に開口部が形成され他端が閉鎖された筒状部材から構成され、前記開口部側の外周部にネジ部が形成された容器本体と、前記容器本体のネジ部と螺合するネジ部を備え、前記開口部を覆うスクリューキャップと、を有する試験容器のキャップ開閉補助装置であって、弾性を有する樹脂より構成され、内径が前記容器本体の外径より大きく、深さが前記容器本体の高さより小さい穴部が形成された試験容器ホルダーを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記試験容器ホルダーを支持するカップ部材と、前記カップ部材をテーブル上に固定するための固定部材と、をさらに備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の試験容器の発明において、前記試験容器ホルダーは、上底と前記上底より直径の大きな下底とを有する円錐台形状を有し、前記下底に前記穴部が形成される。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記カップ部材と前記固定部材との間に、前記カップ部材を傾動させるための傾動機構を備える。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記穴部の内径が前記試験容器における容器本体の外径の1.45倍以下である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、前記試験容器は、その筒状部材がストレート領域とテーパー領域とを有する遠沈管である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記穴部は、その内径が前記試験容器の筒状部材におけるストレート領域の外径より大きい第1領域と、その内径が前記試験容器の筒状部材におけるストレート領域の外径より小さい第2領域と、前記第1領域と前記第2領域とを接続する傾斜領域とを有する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記傾斜領域の傾斜角度と前記試験容器の筒状部材におけるテーパー領域の傾斜角度とは、実質的に同一である。
請求項1から請求項8に記載の発明によれば、試験容器を穴部内に挿入してスクリューキャップを回転させることにより、試験容器におけるスクリューキャップの開閉を容易に実行することが可能となる。
請求項2および請求項3に記載の発明によれば、試験容器ホルダーをテーブル上に固定しうるとともに、試験容器ホルダーをカップ部材から取り外して容易に消毒することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、スクリューキャップを取り外した試験容器を試験容器ホルダーに支持された状態でカップ部材とともに傾動させることにより、ピペット等を使用して試験容器内に液体等を容易に注入し、また、試験容器内の内容物を容易に採取することが可能となる。
この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置の側面概要図である。 この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置の斜視図である。 遠沈管1、2の構成を示す正面図である。 この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置における試験容器ホルダー21に形成された穴部102の第1実施形態を示す説明図である。 スクリューキャップ13を容器本体10から取り外す作業の容易性を示す説明図である。 この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置における試験容器ホルダー21に形成された穴部102の第2実施形態を示す説明図である。 穴部102における傾斜領域105の角度を示す説明図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置の側面概要図である。また、図2は、この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置の斜視図である。図1においては、この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置に遠沈管1および遠沈管2を装着した状態を示している。なお、通常は、遠沈管1または遠沈管2のいずれか一方が装着される。また、図2においては、吸着盤26の図示を省略している。
この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置は、弾性を有する樹脂より構成され、上底と上底より直径の大きな下底とを有する円錐台形状の試験容器ホルダー21を備える。この試験容器ホルダー21の下底には、遠沈管1を装着するための穴部101と、遠沈管2を装着するための穴部102とが形成されている。なお、この明細書においては、円錐台形状の試験容器ホルダー21における小径側の平面(円錐台の元となる円錐の頂点側の平面)を上底と呼称し、この上底とは逆側の上底より直径の大きな平面を下底と呼称する。図1および図2に示す状態においては、試験容器ホルダー21における上底が下方に、また、下底が上方に配置される状態となっている。
また、この試験容器のキャップ開閉補助装置は、試験容器ホルダー21を支持するカップ部材22と、支持板25と、この支持板25に固定された複数の吸着盤26と、を備える。カップ部材22は、これらの吸着盤26の作用により、テーブル上に固定される。カップ部材22と支持板25との間には、蝶番機構24が配設されており、カップ部材22は、試験容器ホルダー21とともに、軸23を中心として、図1において実線で示す位置と仮想線で示す位置との間を傾動する。
この試験容器のキャップ開閉補助装置は、試験容器ホルダー21が、この試験容器ホルダー21を支持するカップ部材22に対して着脱自在となっている。このため、この試験容器ホルダー21を容易に殺菌消毒することが可能となる。なお、この試験容器ホルダー21の材質としては、アルコール殺菌を行うための耐薬品性、オートクレーブ滅菌を行うための耐熱性および耐水性、紫外線殺菌を行うための耐紫外線性等を備えることが好ましい。一方、この試験容器ホルダー21は、後述するように、スクリューキャップ13の開閉作業を好適に実行する目的から、適度の弾性と摩擦力(摩擦係数)を有することが必要となる。このような条件を満足するために、この試験容器ホルダー21の材質として、ニトリルゴム、エチレンプロピルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴムを使用することが好ましい。
図3は、この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置の使用対象となる試験容器としての遠沈管1、2の構成を示す正面図である。なお、図3(a)は15mL(ミリリットル)用の遠沈管1を示し、図3(b)は50mL用の遠沈管2を示している。
これらの遠沈管1、2は、一端に開口部が形成され他端が閉鎖された筒状部材から構成され、開口部側の外周部にネジ部が形成された透光性を有する容器本体10と、この容器本体10のネジ部と螺合するネジ部を備え、容器本体10の開口部を覆うスクリューキャップ13とから構成される。この容器本体10は、ストレート領域11とテーパー領域12とから構成される。なお、ストレート領域11は、完全にストレート状である場合と、わずかなテーパーが形成された略ストレート状である場合とがある。
図3(a)に示す15mL用の遠沈管1は、スクリューキャップ13の外径が22.5mm(ミリメートル)となっている。また、容器本体10のストレート領域11の外径は15.6mmとなっている。また、テーパー領域12の傾斜角度は78度であり、その高さは23mmであり、その下端部の外径は6mmである。そして、この遠沈管1の高さは120mmである。
一方、図3(b)に示す50mL用の遠沈管2は、スクリューキャップ13の外径が5.7mmとなっている。また、容器本体10のストレート領域11の外径は28mmとなっている。また、テーパー領域12の傾斜角度は54度であり、その高さは15mmであり、その下端部の外径は7mmである。そして、この遠沈管1の高さは116mmである。
なお、これらの遠沈管1、2の寸法は、概ね規格化されているが、製造メーカによってサイズが若干異なることがある。上述した各部のサイズは、それらのうちの一例である。
次に、試験容器ホルダー21に形成される穴部101、102の構成について説明する。図4は、この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置における試験容器ホルダー21に形成された穴部102の第1実施形態を示す説明図である。なお、図4および以下の説明においては、遠沈管2を装着するための穴部102について説明するが、遠沈管1を装着するための穴部101も、この穴部102に相当する構成および作用効果を有するものである。
この遠沈管2を装着するための穴部102は、図4(a)に示すように、その内径bが遠沈管2の外径a(28mm)より大きく、その深さLが遠沈管2の高さ(116mm)より小さいストレート状(円柱状)の形状を有する。このため、この穴部102内に遠沈管2を収納した状態で遠沈管2を傾けた場合には、図4(b)に示すように、遠沈管2は水平方向に対する角度がθとなる状態まで傾斜する。
次に、以上のような構成を有する試験容器のキャップ開閉補助装置の操作方法について説明する。
遠沈管2に対してスクリューキャップ13の開閉を含む操作を実行するときには、最初に、試験容器ホルダー21を支持したカップ部材22を、複数の吸着盤26の作用により、テーブル上の作業に適切な位置に固定する。このときには、図1において仮想線で示す蝶番機構24の作用によるカップ部材22および試験容器ホルダー21の傾動方向が、後述する作業に適した方向となるようにする。
次に、オペレータは、図4(a)に示すように穴部102に遠沈管2を装着した後、図4(b)に示すように、遠沈管2を水平方向に対する角度がθとなる状態まで傾斜させる。なお、このときの傾斜方向は、図1において仮想線で示す蝶番機構24の作用によるカップ部材22および試験容器ホルダー21の傾動方向とは異なる方向とする。この状態においては、図4(b)に示すように、遠沈管2は、容器本体10のストレート領域11の中央付近と、ストレート領域11とテーパー領域12との境目付近との二箇所の領域で、試験容器ホルダー21と当接する。
この状態において、オペレータがスクリューキャップ13を回転させる。このときには、試験容器ホルダー21は、カップ部材22に連結される複数の吸着盤26の作用により、テーブルに固定されている。また、遠沈管2における容器本体10は、適当な弾性および摩擦係数を有する樹脂製の試験容器ホルダー21に対して二箇所の領域で当接している。このため、オペレータがスクリューキャップ13を回転させた場合には、容器本体10が固定されたままスクリューキャップ13が回転することになり、オペレータは、片手で容易にスクリューキャップ13を容器本体10から取り外すことができる。このときには、オペレータは容器本体10を把持する必要がないことから、多くの実験を連続して実行する場合においても、利き手の疲労やそれによるミスが発生することを抑制することが可能となる。
スクリューキャップ13が容器本体10から取り外されれば、遠沈管2内に、例えば、ピペットを使用して液体を注入し、あるいは、容器本体10内の内容物を採取する等の操作を行う。このときには、オペレータは、例えば、利き手が右手の場合においては、右手でピペットを保持するとともに、左手でスクリューキャップ13を取り外した遠沈管2の容器本体10を試験容器ホルダー21に支持された状態でカップ部材22とともに、右側に傾動させる。これにより、ピペット等を使用して遠沈管2における容器本体10内に液体等を容易に注入し、また、容器本体10内の内容物を採取することが可能となる。
すなわち、遠沈管2内に液体を注入するときには、基本的にピペットを垂直にする必要がある。この場合には、遠沈管2を傾動させることで、液体を遠沈管2の内壁を這わして静かに注ぐことが可能となる。また、遠沈管2を傾けられることで、ピペットを高く挙げる必要がなくなる。これにより、両肘をついて作業することができるようになり、ピペッティング操作を安定して行うことが可能となる。
このような作業が終了すれば、再度、容器本体10に対してスクリューキャップ13を装着する。このときには、スクリューキャップ13を取り外したときと同様、遠沈管2を水平方向に対する角度がθとなる状態まで傾斜させた状態で、オペレータがスクリューキャップ13を回転させる。このときにも、容器本体10が固定されたままスクリューキャップ13が回転することになり、オペレータは、片手で容易にスクリューキャップ13を容器本体10に装着することができる。このときにも、スクリューキャップ13を取り外すときと同様、オペレータは容器本体10を把持する必要がないことから、多くの実験を連続して実行する場合においても、利き手の疲労やそれによるミスが発生することを抑制することが可能となる。
図5は、スクリューキャップ13を容器本体10から取り外す作業の容易性を示す説明図である。
ここで、図5(a)の横軸は、遠沈管1、2の外径aと、試験容器ホルダー21に形成された遠沈管1、2を装着するための穴部101、102の内径bとの比(b/a)を示し、縦軸は試験容器ホルダー21に形成された穴部101、102の深さLを示している(図4(a)参照)。また、図5(b)の横軸は、図4(b)に示すように遠沈管1、2を傾けたときの角度θを示し、縦軸は試験容器ホルダー21に形成された穴部101、102の深さLを示している。また、図5において、黒丸はスクリューキャップ13を容易に開放し得た場合を示し、黒三角はスクリューキャップ13の開放に時間がかかった場合を示し、黒四角はスクリューキャップ13を開放し得なかった場合を示している。
この実験結果等を元に判断した場合、遠沈管1、2の外径aと試験容器ホルダー21に形成された穴部101、102の内径bとの比(b/a)は、1.45以下であることが好ましく、1.1以下であることがより好ましい。なお、遠沈管1、2の外径aと試験容器ホルダー21に形成された穴部101、102の内径bとの比(b/a)は1以上であればよいが、これが1に近いと、遠沈管1、2を穴部101、102に挿入しにくいという欠点が生ずることから、遠沈管1、2の外径aと試験容器ホルダー21に形成された穴部101、102の内径bとの差が0.5mm以上であることが好ましい。
また、試験容器ホルダー21に形成された穴部101、102の深さLは、遠沈管1、2の高さの0.25倍〜0.75倍である場合に、スクリューキャップ13を容易に開放することができる。そして、穴部101、102の深さをこの程度とすることにより、遠沈管1、2を穴部101、102に装着した状態においても、遠沈管1、2が安定し、また、遠沈管1、2内の様子を外部から容易に観察し得るという効果も奏する。
次に、試験容器ホルダー21に形成される穴部101、102の他の実施形態について説明する。図6は、この発明に係る試験容器のキャップ開閉補助装置における試験容器ホルダー21に形成された穴部102の第2実施形態を示す説明図である。また、図7は、穴部102における傾斜領域105の角度を示す説明図である。なお、図6、図7および以下の説明においては、遠沈管2を装着するための穴部102について説明するが、遠沈管1を装着するための穴部101も、この穴部102に相当する構成および作用効果を有するものである。
この穴部102は、図7に示すように、その内径が遠沈管2におけるストレート領域11の外径より大きい第1領域103と、その内径が遠沈管2におけるストレート領域11の外径より小さい第2領域104と、第1領域103と第2領域104とを接続する傾斜領域105とを有する。そして、この傾斜領域105の傾斜角度βと、遠沈管2の容器本体10におけるテーパー領域12の傾斜角度とは、同一(この実施形態では54度)となっている。
すなわち、この第2実施形態に係る穴部102は、図6(a)に示すように、第1領域103の内径bが遠沈管2の外径a(28mm)より大きく、第2領域104の内径cが遠沈管2の外径a(28mm)より小さく、その深さLが遠沈管2の高さ(116mm)より小さくなっている。そして、この穴部102内に遠沈管2を収納した状態で遠沈管2を傾けた場合には、図6(b)に示すように、遠沈管2は水平方向に対する角度がθとなる状態まで傾斜する。
この第2実施形態に係る穴部102を有する試験容器のキャップ開閉補助装置において、遠沈管2に対してスクリューキャップ13の開閉を含む操作を実行するときには、オペレータは、図6(a)に示すように穴部102に遠沈管2を装着する。このときには、遠沈管2の容器本体10におけるテーパー領域12の表面と穴部102における傾斜領域105の内周面とが密着する。このため、遠沈管2は、穴部102に対して安定した状態で装着される。
この第2実施形態に係る穴部102を有する試験容器のキャップ開閉補助装置においては、オペレータは、スクリューキャップ13を下方に押圧しながら回転させてもよい。また、図6(b)に示すように、遠沈管2を水平方向に対する角度がθとなる状態まで傾斜させた後、スクリューキャップ13を回転させてもよい。
この場合においても、試験容器ホルダー21は、カップ部材22に連結される複数の吸着盤26の作用により、テーブルに固定されている。また、遠沈管2における容器本体10は、適当な弾性および摩擦係数を有する樹脂製の試験容器ホルダー21に対して、図6(a)に示すようにテーパー領域12において、あるいは、図6(b)に示すように二箇所の領域において当接している。このため、オペレータがスクリューキャップ13を回転させた場合には、容器本体10が固定されたままスクリューキャップ13が回転することになり、オペレータは、片手で容易にスクリューキャップ13を容器本体10から取り外すことができる。このときには、オペレータは容器本体10を把持する必要がないことから、多くの実験を連続して実行する場合においても、利き手の疲労やそれによるミスが発生することを抑制することが可能となる。
スクリューキャップ13が容器本体10から取り外されれば、遠沈管2内の内容物に対して、例えば、ピペットを使用して液体を注入し、あるいは、容器本体内10の内容物を採取する等の操作を行う。このときには、オペレータは、例えば、利き手が右手の場合においては、右手でピペットを保持するとともに、左手でスクリューキャップ13を取り外した遠沈管2の容器本体10を試験容器ホルダー21に支持された状態でカップ部材22とともに、右側に傾動させる。ことにより、ピペット等を使用して遠沈管2における容器本体10内に液体等を容易に注入し、また、容器本体10内の内容物を採取することが可能となる。
このような作業が終了すれば、再度、容器本体10に対してスクリューキャップ13を装着する。このときには、スクリューキャップ13を取り外したときと同様、オペレータがスクリューキャップ13を回転させる。このときにも、容器本体10が固定されたままスクリューキャップ13が回転することになり、オペレータは、片手で容易にスクリューキャップ13を容器本体10に装着することができる。このときにも、スクリューキャップ13を取り外すときと同様、オペレータは容器本体10を把持する必要がないことから、多くの実験を連続して実行する場合においても、利き手の疲労やそれによるミスが発生することを抑制することが可能となる。
なお、この第2実施形態に係る穴部102を採用した場合においても、遠沈管2の外径aと試験容器ホルダー21に形成された穴部102の内径bとの比(b/a)は、1.45以下であることが好ましく、1.1以下であることがより好ましい。なお、遠沈管2の外径aと試験容器ホルダー21に形成された穴部102の内径bとの比(b/a)は1以上であればよいが、これが1に近いと、遠沈管2を穴部102に挿入しにくいという欠点が生ずることから、遠沈管2の外径aと試験容器ホルダー21に形成された穴部102の内径bとの差が0.5mm以上であることが好ましい。
また、試験容器ホルダー21に形成された穴部102の深さLは、遠沈管2の高さの0.25倍〜0.75倍である場合に、スクリューキャップ13を容易に開放することができる。そして、穴部102の深さをこの程度とすることにより、遠沈管2を穴部102に装着した状態においても、遠沈管2が安定し、また、遠沈管2内の様子を外部から容易に観察し得るという効果も奏する。
なお、この第2実施形態に係る穴部102における第2領域104の内径は、遠沈管2の外径aより1mm程度以上小さいことが好ましい。また、第2領域104の深さは、遠沈管2の下端部と当接しないだけの大きさであればよい。
また、この第2実施形態に係る穴部102は、第1領域103と第2領域104とを接続する傾斜領域105の傾斜角度βを、遠沈管2の容器本体10におけるテーパー領域12の傾斜角度と同一としている。しかしながら、この角度は遠沈管2の容器本体10におけるテーパー領域12の傾斜角度と同一でなくてもよい。また、傾斜をすることなく、第1領域103と第2領域104とを、第1領域103と第2領域104とに直交する方向(水平方向)を向く面で接続してもよい。
但し、この傾斜領域105の角度は、スクリューキャップ13を極めて好適に開放し得るようにするためには、遠沈管2の容器本体10におけるテーパー領域12の傾斜角度と近いことが好ましく、傾斜領域105の傾斜角度とテーパー領域12の傾斜角度とが実質的に同一であることが特に好ましい。
このとき、上述したように、遠沈管1、2の寸法は、概ね規格化されているが製造メーカによってサイズが若干異なることから、使用する遠沈管1、2が異なった場合に、傾斜領域105の傾斜角度とテーパー領域12の傾斜角度とを一致させることができないケースがある。このような場合においても、傾斜領域105の傾斜角度とテーパー領域12の傾斜角度との差が5度以下であれば、スクリューキャップ13を極めて好適に開放することが可能となる。
上述した第1実施形態および第2実施形態に係る試験容器ホルダー21においては、穴部101、102としてその断面が円形であるものを採用しているが、断面が多角形や楕円形の穴部を使用してもよい。また、上述した実施形態においては、試験容器ホルダー21として円錐台形状のものを使用しているが、角錐台形状のものを使用してもよく、また、その他の形状のものを使用してもよい。
1 遠沈管
2 遠沈管
10 容器本体
11 ストレート領域
12 テーパー領域
13 スクリューキャップ
21 試験容器ホルダー
22 カップ部材
24 蝶番機構
25 支持板
26 吸着盤
101 穴部
102 穴部
103 第1領域
104 第2領域
105 傾斜領域

Claims (8)

  1. 一端に開口部が形成され他端が閉鎖された筒状部材から構成され、前記開口部側の外周部にネジ部が形成された容器本体と、前記容器本体のネジ部と螺合するネジ部を備え、前記開口部を覆うスクリューキャップと、を有する試験容器のキャップ開閉補助装置であって、
    弾性を有する樹脂より構成され、内径が前記容器本体の外径より大きく、深さが前記容器本体の高さより小さい穴部が形成された試験容器ホルダーを備えたことを特徴とする試験容器のキャップ開閉補助装置。
  2. 請求項1に記載の試験容器のキャップ開閉補助装置において、
    前記試験容器ホルダーを支持するカップ部材と、
    前記カップ部材をテーブル上に固定するための固定部材と、
    をさらに備える試験容器のキャップ開閉補助装置。
  3. 請求項2に記載の試験容器のキャップ開閉補助装置において、
    前記試験容器ホルダーは、上底と前記上底より直径の大きな下底とを有する円錐台形状を有し、前記下底に前記穴部が形成される試験容器のキャップ開閉補助装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の試験容器のキャップ開閉補助装置において、
    前記カップ部材と前記固定部材との間に、前記カップ部材を傾動させるための傾動機構を備える試験容器のキャップ開閉補助装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の試験容器のキャップ開閉補助装置において、
    前記穴部の内径が前記試験容器における容器本体の外径の1.45倍以下である試験容器のキャップ開閉補助装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の試験容器のキャップ開閉補助装置において、
    前記試験容器は、その筒状部材がストレート領域とテーパー領域とを有する遠沈管である試験容器のキャップ開閉補助装置。
  7. 請求項6に記載の試験容器のキャップ開閉補助装置において、
    前記穴部は、その内径が前記試験容器の筒状部材におけるストレート領域の外径より大きい第1領域と、その内径が前記試験容器の筒状部材におけるストレート領域の外径より小さい第2領域と、前記第1領域と前記第2領域とを接続する傾斜領域とを有する試験容器のキャップ開閉補助装置。
  8. 請求項7に記載の試験容器のキャップ開閉装置において、
    前記傾斜領域の傾斜角度と前記試験容器の筒状部材におけるテーパー領域の傾斜角度とは、実質的に同一である試験容器のキャップ開閉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108627093A (zh) * 2018-06-20 2018-10-09 上汽大众汽车有限公司 用于螺纹孔位置光学测量法的辅助测量工具、系统及方法
EP3875942A4 (en) * 2018-10-31 2021-12-29 Jiangsu Jimbio Technology Co., Ltd. Porous sample feeding cell counter and counting method

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