JP2017048892A - ハブユニット軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップによる密封性を十分に確保したハブユニット軸受を実現する。
【解決手段】キャップ円筒部22aの軸方向外端面に形成された凹溝に装着されたOリング35が、外輪2aの軸方向内端面との間で挟持されており、キャップ円筒部22aの軸方向外端面のうち、外輪2aの軸方向内端部の内径側に設けられた面取り36の外径よりも小径となる部分に、軸方向外側に突出する環状凸部37を設け、この環状凸部37を面取り36に突き当てる。キャップ円筒部22aの軸方向外端面うち、凹溝26よりも外径側部分であるキャップ突き当て面38を、凹溝26と環状凸部37との間部分であるキャップ非突き当て面39よりも軸方向に突出させる事により、キャップ突き当て面38が外輪2aの軸方向内端面に当接し、キャップ非突き当て面39が外輪2aの軸方向内端面との間に軸方向の隙間を有する。

【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する、ハブユニット軸受に関する。
アンチロックブレーキシステム(ABS)又はトラクションコントロールシステム(TCS)を制御する為には、車輪の回転速度を検出する必要がある。この為、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するハブユニット軸受に、回転速度検出装置を組み込む事により、車輪の回転速度を検出する事が広く行われている。
この様な目的で使用されるハブユニット軸受の従来構造の1例として、特許文献1には、図7に示す様な構造が記載されている。この従来構造のハブユニット軸受1は、静止輪である外輪2の内径側に、回転輪であるハブ3を、回転自在に支持している。
外輪2は、内周面に複列の外輪軌道4を、外周面に静止側フランジ5を、それぞれ有している。又、外輪2は、使用状態で、懸架装置を構成する図示しないナックルに支持固定されて回転しない。
ハブ3は、ハブ本体6と内輪7とを組み合わせて成るもので、外周面に複列の内輪軌道8を有し、外輪2の内径側に、外輪2と同心に支持されている。具体的には、ハブ本体6の外周面の軸方向中間部に軸方向外側列の内輪軌道8を直接形成すると共に、軸方向内端寄り部分に形成した小径段部9に、外周面に軸方向内側列の内輪軌道8を形成した内輪7を外嵌固定している。そして、ハブ本体6の軸方向内端部を径方向外方に塑性変形させて形成したかしめ部10により、内輪7の軸方向内端面を抑え付けている。又、ハブ本体6の軸方向外側部分で、外輪2の軸方向外端開口部よりも軸方向外方に突出した部分には、車輪を支持する為の回転側フランジ11を設けている。尚、軸方向に関して内とは、懸架装置に組み付けた状態で車体の幅方向中央寄りとなる側を言い、各図の右側となる。反対に、軸方向に関して外とは、車体の幅方向外寄りとなる側を言い。各図の左側となる。
各外輪軌道4と各内輪軌道8との間には、それぞれ複数個ずつの転動体12を設け、外輪2の内径側に、ハブ3を回転自在に支持している。
内輪7の外周面の軸方向内端部には、エンコーダ13を外嵌固定している。エンコーダ13は、磁性金属板により断面略L字形で全体を円環状に形成した支持環14と、支持環14を構成する円輪部15の側面に添着したエンコーダ本体16とを組み合わせて成る。エンコーダ本体16は、ゴム磁石等の永久磁石により全体を円輪状に形成したもので、被検出面であるエンコーダ本体16の軸方向内側面には、S極とN極とが交互に且つ等間隔で配置されている。
外輪2の軸方向外端開口部とハブ本体6の軸方向中間部外周面との間に、シールリング17を設置すると共に、外輪2の軸方向内端開口部にキャップ19を装着している。これにより、転動体12及びエンコーダ13を設置した内部空間18の軸方向両端開口部を塞ぎ、内部空間18内に封入したグリースが外部空間に漏洩したり、又は外部空間に存在する異物が、内部空間18内に侵入したりする事を防止している。
キャップ19は、合成樹脂を射出成形する事により造られた有底円筒状のキャップ本体20と、金属板をプレス成形する事により断面L字形で全体を円環状に形成した嵌合芯金21とから構成されている。キャップ本体20を構成するキャップ円筒部22のには、嵌合芯金21が固定(モールド)されている。又、キャップ本体20を構成するキャップ底部23の径方向外寄り部分には、他の部分に比べて軸方向内方に膨出した(軸方向厚さ寸法が大きくなった)取付部24が設けられている。取付部24のうち、エンコーダ13(エンコーダ本体16)の被検出面と軸方向に対向する部分には、軸方向に貫通した貫通孔25が形成されている。更に、取付部24のうちで、貫通孔25から外れた部分には、内周面に雌ねじが形成された取付用ナット27が、インサート成形により埋め込まれている。
キャップ19により外輪2の軸方向内端開口部を塞ぐ場合には、嵌合芯金21を外輪2の軸方向内端部に内嵌すると共に、キャップ円筒部22の軸方向外端面を外輪2の軸方向内端面に当接させる。又、キャップ円筒部22の軸方向外端面には凹溝26が全周に亙って形成されており、凹溝26に装着したOリング35を、外輪2の軸方向内端面と凹溝26の底部の間で狭持している。この様に、Oリング35を、弾性的に圧縮した状態で設ける事により、キャップ19と外輪2の嵌合面から泥水等が浸入するのを防止している。
キャップ19には、車輪の回転速度を検出する為のセンサユニット28が支持固定されている。センサユニット28は、磁気検出素子を検出部に設けたもので、エンコーダ13の被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである。センサユニット28は、貫通孔25内に挿入された状態で、キャップ19(取付部24)に固定されている。
以上の様な構成を有する従来構造のハブユニット軸受1によれば、ハブ3に固定した車輪を、外輪2を支持した懸架装置に対して回転自在に支持できる。又、車輪の回転に伴ってハブ3と共にエンコーダ13が回転すると、エンコーダ13の被検出面に対向したセンサユニット28の検出部の近傍の磁束が変化する。磁束が変化する周波数は、ハブ3の回転速度に比例するので、センサユニット28の出力信号を図示しない制御器に送れば、ABSやTCSを適切に制御できる。
但し、上述した様な従来構造の場合には、次の様な問題を生じる可能性がある。即ち、キャップ19と外輪2の軸方向内端面との嵌合面の封止にOリング35が用いられているので、当初は高い密封性能を得られる。しかし、キャップ円筒部22の外径側には嵌合芯金21のバックアップが無く、成形した樹脂にヒケ(成形後の樹脂の収縮)が発生しやすい。そして、凹溝26の外径側部分は、嵌合芯金21でバックアップされている内径側よりもヒケた状態となり、キャップ円筒部22の軸方向外側面のうち、凹溝26よりも外径側には、外輪2との間に軸方向の隙間が発生して、凹溝26までは外部から泥水が侵入しやすい状態になる。この為、Oリング35にゴム弾性を付与している可塑剤が泥水に洗い流されて、Oリング35が痩せると共に、ゴム弾性が失われて、密封性能が低下してしまう虞がある。
Oリング35の密封性能が低下して、泥水がOリング35を越えて嵌合芯金21に到達すると、嵌合面が錆びてキャップ19の嵌合力が低下する、或は樹脂モールド成形時にキャップ本体20と嵌合芯金21との間に発生する微小隙間を伝って、泥水が内部空間18にまで侵入してしまう可能性がある。
特開2013−221549号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、キャップによる密封性を十分に確保したハブユニット軸受を実現すべく発明したものである。
本発明のハブユニット軸受は、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有し、軸方向外側部分に車輪を支持する為の回転側フランジを設けたハブと、前記各外輪軌道と前記各内輪軌道との間に、各列に複数個ずつ設けられた転動体と、
前記外輪の軸方向内端部に装着されたキャップとを備えており、
前記キャップが、キャップ本体と、嵌合芯金と、環状のシール部材とを有しており、前記キャップ本体は、全体が合成樹脂製であり、キャプ円筒部とキャップ底部とから成る有底円筒状に形成され、前記嵌合芯金は、前記キャップ円筒部の内径側に固定されており、 前記キャップ円筒部の軸方向外端面に、凹溝が全周に亙り形成され、前記凹溝に前記シール部材が装着され、前記シール部材が前記外輪の軸方向内端面と前記凹溝の軸方向側面との間で軸方向に挟持されている。
特に本発明のハブユニット軸受は、前記外輪の軸方向内端部の内径側に面取りを設けており、前記キャップ円筒部の軸方向外端面のうち、前記面取りの外径よりも小径となる部分に、軸方向外側に突出する環状凸部を設け、前記環状凸部を前記面取りに全周に亙り突き当てており、前記キャップ円筒部の軸方向外端面のうち、前記凹溝よりも外径側部分であるキャップ突き当て面を、前記凹溝と前記環状凸部との間部分であるキャップ非突き当て面よりも軸方向に突出させることにより、前記キャップ突き当て面が前記外輪の軸方向内端面に当接し、前記キャップ非突き当て面が前記外輪の軸方向内端面との間に軸方向の隙間を有している。
上述のように構成する本発明によれば、キャップによる密封性を十分に確保したハブユニット軸受を実現できる。
即ち、本発明の場合、外輪の軸方向内端面と対向するキャップ円筒部の軸方向外端面で、シール部材を装着する凹溝よりも外径側部分を内径側部分よりも軸方向に突出させる事により、突き合わせ面の接触圧力を高め、キャップ突き当て面である凹溝の外径側部分と外輪との間に隙間が出来るのを防止して、水密状態を維持している。
又、外輪の軸方向内端部の内径側に面取りを設けると共に、この面取りと軸方向に対向するキャップ円筒部の軸方向外端面で、嵌合芯金の外周面と隣接する部分に、キャップ突き当て面よりも軸方向に突出させた環状凸部を形成している。そして、環状凸部を外輪の面取りに突き当てる事により、外輪と嵌合芯金との金属嵌合部を水密に密封している。尚、環状凸部を外輪の面取りに突き当てる事による樹脂の変形は、外輪の軸方向内端面と凹溝の内径側部分に設けたキャップ非突き当て面との間に形成された軸方向の隙間により吸収する。
従って、シール部材であるOリングの密封性能の低下を防止すると共に、泥水がOリングを越えて侵入した場合でも、嵌合芯金の嵌合面が錆びてキャップの嵌合力が低下する、或は嵌合芯金とキャップ本体との間に発生する微小隙間を伝って、泥水が軸受内部に侵入する事を有効に防止できる。
第1実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 図1の、キャップ嵌合部分の要部拡大図。 第2実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 図3の、キャップ嵌合部分の要部拡大図。 第3実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 図5の、キャップ嵌合部分の要部拡大図。 従来構造のハブユニット軸受を示す断面図。
[第1実施形態]
図1、2は、本発明の第1実施形態を示している。尚、本実施形態の特徴は、外輪2aの軸方向内端開口部を塞ぐキャップ19aの構造を工夫した点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前述した従来構造の場合と基本的には同じであるので、重複する図示及び説明は省略又は簡略にし、以下、本実施形態の特徴部分及び先に説明しなかった部分を中心に説明する。
本実施形態のハブユニット軸受1aは、自動車の車輪をナックル等の懸架装置に対して回転自在に支持するものであり、内周面に複列の外輪軌道4を有する外輪2aの内径側に、外周面に複列の内輪軌道8を有し、軸方向外側部分に車輪を支持する為の回転側フランジ11を設けたハブ3を、各外輪軌道4と各内輪軌道8との間に複数個ずつ設けられた転動体12を介して、回転自在に支持している。
外輪2a及びハブ本体6は、S53C等の中炭素鋼製であり、内輪7及び各転動体12は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼製である。
内輪7の外周面の軸方向内端部(図1の右端部)には、支持環14とエンコーダ本体16とから構成された、エンコーダ13が外嵌固定されている。支持環14は、磁性金属板にプレス加工を施す事により、断面略L字形で全体を円環状に形成されている。エンコーダ本体16は、フェライト粉末等の磁性体を混入したゴム磁石又はプラスチック磁石等の永久磁石により全体を円輪状に形成されている。エンコーダ本体16を、支持環14の軸方向内端部に形成された円輪部15の軸方向内側面に添着した状態で、エンコーダ本体16の軸方向内側面(被検出面)を、かしめ部10の軸方向内端面よりも軸方向内方に位置させている。
外輪2aの軸方向内端部に装着されたキャップ19aは、合成樹脂製のキャップ本体20aと、キャップ本体20aの内側に配置された金属製の嵌合芯金21aと、キャップ本体20aの内部に配置(インサート)された取付用ナット27とから構成されている。
キャップ本体20aは、キャップ円筒部22aと、キャップ円筒部22aの軸方向内端開口部を塞いだキャップ底部23aとを備える、有底円筒状に形成されている。
キャップ底部23aの円周方向一部に、他の部分よりも軸方向内方に膨出した(軸方向厚さ寸法が大きくなった)取付部24aが設けられている。取付部24aのうち、組み付け状態で、エンコーダ13(エンコーダ本体16)の被検出面と軸方向に対向する部分には、軸方向に貫通した貫通孔25aが形成されている。又、取付部24aのうち、貫通孔25aから径方向内方にずれた位置には、取付用ナット27が埋め込まれている。
嵌合芯金21aは、金属板にプレス加工を施す事により、全体を円環状(断面形状が略L字形)に形成されている。嵌合芯金21aは、芯金円筒部40と、芯金フランジ部41とから成る。芯金フランジ部41は、芯金円筒部40の軸方向内端から径方向外方に直角に折れ曲げた状態で形成されている。
嵌合芯金21aは、キャップ円筒部22aの内径側に、キャップ本体20aの射出成形時にモールドする事により、キャップ本体20aに固定されている。具体的には、芯金円筒部40の軸方向内半部は、芯金フランジ部41をキャップ円筒部22aの内部に埋め込んだ状態で、キャップ円筒部22aの内径側に固定されている。芯金円筒部40の軸方向外半部は、キャップ円筒部22aの軸方向外端面よりも軸方向外方に突出している。
上述の様なキャップ19aは、1対の金型(上型及び下型)を備える装置を使用し、両金型同士の間に画成されるキャビティ内に取付用ナット27及び嵌合芯金21aを配置した状態で、射出成形(アキシャルドロー成形)により形成する事ができる。
キャップ円筒部22aの軸方向外端面には、軸方向外方に開口した、断面矩形状の凹溝26が全周に亙り形成されている。又、キャップ円筒部22aの軸方向外端面のうち、凹溝26の開口部よりも外径側部分は、外輪2aの軸方向内端面に突き当てる為、平坦面状に形成されたキャップ突き当て面38としている。一方、キャップ円筒部22aの軸方向外端面のうち、凹溝26の開口部よりも内径側部分は、外輪2aの軸方向内端面との間に軸方向の隙間を設ける為、キャップ突き当て面38よりも軸方向内側に凹んだキャップ非突き当て面39としている(キャップ突き当て面38は、キャップ非突き当て面39よりも軸方向外側に突出している)。更に、キャップ円筒部22aの軸方向外端面のうち、キャップ非突き当て面39の内径端と芯金円筒部40の外周面との間の部分には、キャップ突き当て面38よりも軸方向外側に突出する環状凸部37が全周に亙り形成されている。
この様なキャップ19aは、凹溝26に環状のシール部材であるゴム製のOリング35を装着した状態で、芯金円筒部40の軸方向外半部の外周面を、外輪2の軸方向内端部内周面に直接嵌合(金属嵌合)すると共に、キャップ突き当て面38を、外輪2の軸方向内端面に突き当てる事により、外輪2に組み付けられている。尚、キャップ19aを外輪2に組み付けた状態で、キャップ非突き当て面39と外輪2の軸方向内端面との間には軸方向の隙間が存在する。
又、外輪2aの軸方向内端部の内径側には面取り36が形成されており、環状凸部37の先端部分を、面取り36に全周に亙り突き当てている。尚、環状凸部37の外径は、面取り36の外径D1よりも小径にしている。
上述の様に組み付けられた状態で、Oリング35が、凹溝26の軸方向側面と外輪2の軸方向内端面との間で、軸方向に圧縮された状態で挟持される。この為、キャップ円筒部22aのキャップ突き当て面38と外輪2の軸方向内端面との突き当て部から水等の異物が侵入した場合にも、Oリング35によって、キャップ非突き当て面39と外輪2の軸方向内端面との間にまで異物が到達するのを防止している。更に、環状凸部37の先端部が、面取り36により縮径された状態で面取り36に突き当てられているので、芯金円筒部40と外輪2の軸方向内端部内周面との金属嵌合部にまで異物が到達する事が防止される。
又、キャップ19aに対して、車輪の回転速度を検出する為のセンサユニット28aを支持固定している。センサユニット28aは、センサ29と、キャップ19aに固定する為の取付フランジ部32とを備えている。センサ29は、合成樹脂を射出成形して成るもので、先端部(軸方向外端部)にホール素子、磁気抵抗素子等の磁気検出素子を検出部に設置したもので、エンコーダ13の被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである。センサ29は、貫通孔25aの内径寸法と同じか或いは僅かに小さな外径寸法を有する略円柱状(棒状)であり、貫通孔25a内に直接挿入した状態で、取付フランジ部32に形成した通孔を挿通したボルト34を、取付用ナット27に螺合する事により、キャップ19a(取付部24a)に対して固定される。そして、センサ29の先端部に保持された検出部が、エンコーダ13の被検出面に対向している。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合には、キャップによる密封性を十分に確保したハブユニット軸受を実現できる。
即ち、外輪2aの軸方向内端面と対向するキャップ円筒部22aの軸方向外端面で、シール部材であるOリング35を装着する凹溝26よりも外径側部分であるキャップ突き当て面38を、内径側部分であるキャップ非突き当て面39よりも軸方向外側に突出させる事により、キャップ突き当て面38を外輪2aに当接させ、キャップ非突き当て面39は非当接状態にして、キャップ突き当て面38の接触圧力を高めている。従って、凹溝26の内径側と外径側において樹脂のヒケに差異が発生した場合でも、キャップ突き当て面38と外輪2aとの間に隙間が出来るのを防止して、水密状態を維持している。
また、外輪2aの軸方向内端部の内径側に面取り36を形成すると共に、キャップ非突き当て面39の内径側で、芯金円筒部40の外周面に隣接する部分に、キャップ突き当て面38よりも軸方向に突出する環状凸部37を形成している。そして、環状凸部37の先端部を、面取り36により縮径された状態で面取り36に突き当てる事により、外輪2aと嵌合芯金21aとの金属嵌合部を水密に密封している。尚、環状凸部37を面取り36に突き当てる事による樹脂の変形は、外輪2aの軸方向内端面とキャップ非突き当て面39との間に形成された軸方向隙間で吸収している。
従って、シール部材であるOリング35の密封性能の低下を有効に防止すると共に、泥水がOリング35を越えて侵入した場合でも、嵌合芯金21aの嵌合面が錆びてキャップ19aの嵌合力が低下する、或はモールド成形時に嵌合芯金21aとキャップ本体20aとの間に発生する微小隙間を伝って、泥水が内部空間18にまで侵入する事を防止している。
[第2実施形態]
図3、4は、本発明の第2実施形態を示している。本実施形態のハブユニット軸受1bの場合、嵌合芯金21bは、オーステナイト系ステンレス鋼板、アルミニウム系合金板等の非磁性金属板にプレス加工を施す事により、全体を有底円筒状(断面形状が略コ字形)に形成されており、芯金円筒部40の軸方向内端開口部を塞ぐ円板状の芯金底部42を有している。芯金フランジ部41aは、芯金円筒部40の軸方向内端から径方向外方に直角に折れ曲がりその中間部を径方向内方に180度折り返した状態で形成されている。尚、芯金フランジ部41aの径方向内端は、芯金底部42の径方向外端に連続している。又、芯金底部42の軸方向内側面は、キャップ底部23bの軸方向外側面に対して固定されている。
キャップ底部23b(取付部24b)に形成された貫通孔25aの軸方向外側端開口部は、芯金底部42の一部により塞いでいる(芯金底部42の軸方向内側面の一部を、貫通孔25aに露出させている)。又、センサユニット28aをキャップ19bに支持固定した状態で、センサ29の先端面(軸方向外端面)と、芯金底部42の軸方向内側面とは、軸方向に関する微小隙間を介して近接対向するか、又は当接した状態となる。そして、センサ29の先端部に保持された検出部が、芯金底部42を介して、エンコーダ13の被検出面に対向している。
本実施形態の場合、キャップ19bを外輪2aの軸方向内端部内周面に内嵌固定して組み付けた状態で、芯金底部42の軸方向内側面が、キャップ底部23bに形成された貫通孔25aの軸方向外端開口部を塞いでいる。この為、センサ29の外周面と、貫通孔25aの内周面との間部分の軸方向外端部(奥部)にまで水等の異物が侵入した場合でも、この異物が内部空間18に侵入する事を、芯金底部42により阻止している。
又、キャップ19bのうち、キャップ本体20bと嵌合芯金21bとの結合面(両部材同士の境界面)の端部が、内部空間18内に存在していない。つまり、キャップ本体20bに設けた貫通孔25aに内嵌されたセンサ29との間に隙間が形成された場合でも、この隙間が内部空間18に通じる事がない為、水等の異物が、前記結合面に生じた隙間を伝って内部空間18内に侵入する事がない。
嵌合芯金21bがオーステナイト系ステンレス鋼板製の場合、塑性変形に伴うマルテンサイト変態により、加工部分が脆くなったり、磁化したりして、折り返し加工が困難になる場合がある。本実施形態の場合、芯金フランジ部41aの折り返し部は、センサ29から離れた嵌合芯金21bの最外径部に位置させており、回転速度検出への影響を防止している。又、嵌合芯金21bの変形を防止する為、芯金底部42の内径側部分を軸方向内側に膨出させているが、この突出部分もセンサ29から離れた位置に形成されている。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した第1実施形態の場合と同様である。
[第3実施形態]
図5、6は、本発明の第3実施形態を示している。本実施形態のハブユニット軸受1cの場合、第2実施形態と同様に、嵌合芯金21cは、オーステナイト系ステンレス鋼板等の非磁性金属板にプレス加工を施す事によりに形成されている。芯金底部42aは、芯金円筒部40の軸方向外端開口部を塞ぐ様に形成されており、芯金フランジ部41は、芯金円筒部40の軸方向内端から径方向外方に直角に折れ曲げた状態で形成されている。
本実施形態の場合、90度を越える様な折り曲げ加工をする部分が無い為、第2実施形態と比較して製作が容易であり、塑性変形に伴うマルテンサイト変態の影響も少ない。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した第1及び第2実施形態の場合と同様である。
本発明のハブユニット軸受は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する軸受として好適に利用できる。
1、1a、1b、1c ハブユニット軸受
2、2a、2b 外輪
3 ハブ
4 外輪軌道
5 静止側フランジ
6 ハブ本体
7 内輪
8 内輪軌道
9 小径段部
10 かしめ部
11 回転側フランジ
12 転動体
13 エンコーダ
14 支持環
15 円輪部
16 エンコーダ本体
17 シールリング
18 内部空間
19、19a、19b、19c キャップ
20、20a、20b、20c キャップ本体
21,21a、21b、21c 嵌合芯金
22、22a、22b キャップ円筒部
23、23a、23b、23c キャップ底部
24、24a、24b、24c 取付部
25、25a 貫通孔
26 凹溝
27 取付用ナット
28、28a センサユニット
29 センサ
32 取付フランジ部
34 ボルト
35 Oリング
36 面取り
37 環状凸部
38 キャップ突き当て面
39 キャップ非突き当て面
40 芯金円筒部
41、41a 芯金フランジ部
42、42a 芯金底部

Claims (1)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
    外周面に複列の内輪軌道を有し、軸方向外側部分に車輪を支持する為の回転側フランジを設けたハブと、
    前記各外輪軌道と前記各内輪軌道との間に、各列に複数個ずつ設けられた転動体と、
    前記外輪の軸方向内端部に装着されたキャップとを備えており、
    前記キャップが、キャップ本体と、嵌合芯金と、環状のシール部材とを有しており、
    前記キャップ本体は、全体が合成樹脂製であり、キャプ円筒部とキャップ底部とから成る有底円筒状に形成され、前記嵌合芯金は、前記キャップ円筒部の内径側に固定されており、
    前記キャップ円筒部の軸方向外端面に、凹溝が全周に亙り形成され、前記凹溝に前記シール部材が装着され、前記シール部材が前記外輪の軸方向内端面と前記凹溝の軸方向側面との間で軸方向に挟持されている、ハブユニット軸受であって、
    前記外輪の軸方向内端部の内径側に面取りを設けており、
    前記キャップ円筒部の軸方向外端面のうち、前記面取りの外径よりも小径となる部分に、軸方向外側に突出する環状凸部を設け、前記環状凸部を前記面取りに全周に亙り突き当てており、
    前記キャップ円筒部の軸方向外端面のうち、前記凹溝よりも外径側部分であるキャップ突き当て面を、前記凹溝と前記環状凸部との間部分であるキャップ非突き当て面よりも軸方向に突出させることにより、前記キャップ突き当て面が前記外輪の軸方向内端面に当接し、前記キャップ非突き当て面が前記外輪の軸方向内端面との間に軸方向の隙間を有する事を特徴とするハブユニット軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018192908A (ja) * 2017-05-17 2018-12-06 株式会社ジェイテクト 車輪用軸受装置

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