JP2017048510A - 排水トラップ - Google Patents

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Shinichi Ota
慎一 太田
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Abstract

【課題】封水部から水を抜くにあたって、衛生性が損なわれてしまったり、作業性が低下してしまったりすることをより確実に防止できる排水トラップを提供する。【解決手段】排水トラップ1は、水抜き孔33を開閉可能な孔栓4と、水抜き孔33を形成する水抜き筒部32とを備える。水抜き孔33に孔栓4が挿入されることで水抜き孔33が閉じられる。水抜き筒部32は、ガイド開口部35Cにより連結された水密開口部35A及び解除開口部35Bを有してなる開口部35を備え、孔栓4は、突起部45を備える。水抜き筒部32には、水抜き流路36が設けられており、水密開口部35Aに突起部45が配置されている状態では、水抜き孔33が水密状態で閉じられるとともに水抜き流路36が閉鎖される。一方で、解除開口部35Bに突起部45が配置されている状態では、水抜き孔33が非水密状態で閉じられるとともに水抜き流路36が開放される。【選択図】 図2

Description

本発明は、洗面ボールや台所のシンク等の槽体に用いられ、下水からの異臭や害虫等の室内側への侵入を防止するための封水を貯留可能な排水トラップに関する。
台所のシンクや浴槽、洗面ボール等の槽体から流出する排水は、所定の排水管を通って排出されるが、従来、排水管の一部において排水トラップを用いることがある。排水トラップは、例えば、U字状をなす封水部を有しており、封水部に貯留された水(封水)によって、下水側からの異臭や害虫の室内側への侵入を抑制できるようになっている。
また、清掃時や排水管の交換時などに、封水部に貯留された水を容易に排出可能とすべく、封水部に水抜き孔(清掃孔)を形成し、通常使用時には、有底筒状をなす孔栓(キャップ)によって前記水抜き孔を密封しておく手法が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。一般に、孔栓による水抜き孔の密封は、封水部のうち水抜き孔を形成する部位に対し孔栓を螺合することで行われる。
特開2015−55137号公報
しかしながら、上記従来技術では、水抜き孔から孔栓を取外したときに、封水部に貯留された水が水抜き孔から一気に流れ出てしまうおそれがある。このように水が一気に流れ出てしまうと、広範囲に水が飛び散ってしまい、衛生性を損なってしまうおそれがある。これに対し、水の飛び散り防止のための入念な準備を行った上で、より慎重な作業を行うことにより、水の飛び散りを防止することが考えられるが、この場合には、作業性の低下を招いてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、封水部から水を抜くにあたって、衛生性が損なわれてしまったり、作業性が低下してしまったりすることをより確実に防止できる排水トラップを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.封水が貯留される封水部と、
当該封水部に形成された水抜き孔と、
当該水抜き孔を開閉可能な孔栓とを備え、
前記封水部は、前記水抜き孔を形成する円筒状の水抜き筒部を有する排水トラップであって、
前記水抜き孔に対し前記孔栓が挿入されることで、前記孔栓により前記水抜き孔が閉じられるとともに、
前記孔栓は、当該孔栓により前記水抜き孔を閉じた状態において、当該水抜き筒部の径方向に当該水抜き筒部と対向する栓側対向部を具備するとともに、
前記水抜き筒部は、前記孔栓により前記水抜き孔を閉じた状態において、当該水抜き筒部の径方向に前記孔栓と対向する筒側対向部を具備し、
前記筒側対向部は、
少なくとも前記栓側対向部側に開口する開口部と、
前記封水部に貯留された水を排出するための水抜き流路とを有し、
前記栓側対向部は、前記開口部に配置される突起部を有し、
前記開口部は、
それぞれ前記水抜き筒部の周方向に沿って延びる水密開口部及び解除開口部と、
前記水密開口部及び前記解除開口部を連結し、前記水抜き筒部の周方向に対し斜めに延びるガイド開口部とを有し、
前記水密開口部に対し前記突起部が配置されることで、前記孔栓により前記水抜き孔が水密状態で閉じられるとともに、前記封水部に貯留された水が前記水抜き流路を通過不能になる一方で、
前記解除開口部に対し前記突起部が配置されることで、前記孔栓により前記水抜き孔が非水密状態で閉じられるとともに、前記封水部に貯留された水が前記水抜き流路を通過可能になるように構成され、
前記水密開口部に対し前記突起部が配置されている状態において前記水抜き筒部に対し前記孔栓を相対回動させ、前記突起部を前記ガイド開口部を経て前記解除開口部へと配置することで、前記水抜き流路を通して前記封水部に貯留された水を排出可能に構成したことを特徴とする排水トラップ。
尚、水抜き流路は、突起部が解除開口部に配置されたときに、封水部に貯留された水が通過可能(突起部がガイド開口部に配置されているときには通過不能)となるものであってもよいし、突起部がガイド開口部を移動している途中で、封水部に貯留された水が通過可能となるものであってもよい。
上記手段1によれば、通常使用時には、水密開口部に対し突起部が配置された状態とすることで、孔栓により水抜き孔が水密状態で閉じられるとともに、封水部に貯留された水が水抜き流路を通過不能となっている。この状態において、清掃等を行うべく、封水部に貯留された水を抜く場合には、突起部を解除開口部へと配置すべく、水抜き筒部に対し孔栓を相対回動させる。これにより、非水密状態ではないものの、孔栓により水抜き孔が閉じられた状態(水抜き孔に孔栓が配置された状態)のまま、封水部に貯留された水が水抜き流路を通過可能となる。その結果、封水部に貯留された水を、水抜き流路を通して少しずつ流出させることができる。そのため、水が広範囲に飛び散ることを効果的に抑制することができ、良好な衛生性を得ることができる。また、水の飛び散り防止を図るための入念な準備や慎重な作業が不要となり、作業性を向上させることができる。
さらに、水抜き孔を水密状態で閉鎖するにあたっては、突起部がガイド開口部に配置された状態で孔栓を回動させることにより、水抜き筒部(ガイド開口部を形成する部位)に対し突起部が接触し、ひいては孔栓に加えられている回転力が孔栓を封水部の貯水空間側へと押し込む力に変換されることとなる。これにより、水抜き筒部の内周へと孔栓をより確実に強い力で押し入れることができ、水抜き孔をより確実に、かつ、より容易に水密状態で閉じることができる。
尚、水抜き孔を孔栓により閉じるにあたっては、孔栓を有底筒状に形成するとともに、孔栓の内周に水抜き筒部を挿入する(水抜き筒部を孔栓で覆う)ことで、水抜き孔を閉じることが考えられる。しかしながら、この場合には、孔栓における筒状部分の存在により、排水トラップにおける水抜き孔周囲のサイズが比較的大きくなってしまい、その分、排水トラップの周囲の空間(この空間は、例えば、収納などに用いられる)が小さくなってしまうおそれがある。
この点、上記手段1によれば、水抜き孔に対し孔栓を挿入することで、水抜き孔が閉じられる。従って、排水トラップにおける水抜き孔周囲のサイズが大きくなってしまうことをより確実に防止できる。その結果、排水トラップの周囲の空間をより大きく確保することができ、使用者にとっての利便性を高めることができる。
手段2.前記水抜き筒部は、ほぼ水平方向に延びており、
前記水抜き流路は、前記孔栓の下方に位置するように構成されていることを特徴とする手段1に記載の排水トラップ。
尚、「ほぼ水平」とあるのは、厳密に水平である場合のみならず、水平に対し若干斜めになっている場合も含むという趣旨である。
上記手段2によれば、封水部に貯留された水は、孔栓の下方に位置する水抜き流路を通って流れ出ることとなる。従って、孔栓を操作している手などに対して、流れ出た水がかかってしまうことをより確実に防止できる。その結果、衛生性や作業性をより向上させることができる。
さらに、上記手段2によれば、水抜き筒部がほぼ水平に延びているため、水抜き筒部が下方に向けて延びている場合と比べて、排水トラップの周囲の空間(特に、排水トラップの下方の空間)をより大きくすることができる。これにより、使用者にとっての利便性をより向上させることができる。
手段3.前記孔栓により前記水抜き孔を閉じた状態において、前記孔栓のうち前記封水部の貯水空間とは反対側に配置される端面部には、前記貯水空間側に向けて窪むとともに、前記孔栓の外周に開口しない複数の凹部が形成されており、
前記孔栓のうち前記各凹部の間に位置する部位により、前記水抜き筒部に対し前記孔栓を相対回動させる際に利用可能なつまみ部が構成されていることを特徴とする手段1又は2に記載の排水トラップ。
上記手段3によれば、つまみ部を利用して孔栓を操作すべく、凹部に対し指等を配置したときに、凹部は孔栓の外周に開口しない形状であるため、指等の周囲は孔栓で囲まれた状態となる。従って、流れ出た水が指等にかかってしまうことをより確実に防止でき、衛生性や作業性をさらに向上させることができる。
また、上記手段3によれば、つまみ部が孔栓から出っ張った形状とならない。そのため、排水トラップの周囲の空間をより大きくすることができるとともに、美観の向上を図ることができる。また、作業時につまみ部が邪魔になりにくくなるため、作業性を一層向上させることができる。
手段4.前記封水部は、屈曲筒状をなすコーナー部を備えるとともに、
前記水抜き孔は、前記コーナー部の屈曲外側部分に形成されており、
前記孔栓のうち前記水抜き孔に対する挿入方向前方側の端面は、前記水密開口部に前記突起部を配置し前記孔栓により前記水抜き孔を水密状態で閉じたときにおいて、前記コーナー部における排水の流れ方向上流側から下流側に向けて排水を案内可能な形状をなすことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の排水トラップ。
(尚、「流れ方向上流側から下流側に向けて排水を案内可能な形状」とあるのは、コーナー部の直上流側から流れてきた排水が接触することで、その排水の運動方向が、コーナー部の直下流側における排水の流れ方向に沿った方向にスムーズに変換される形状ということができる。)
上記手段4によれば、コーナー部において、水を下流側に向けてよりスムーズに流すことができる。これにより、より良好な排水能力を得ることができる。
手段5.前記水抜き筒部は、前記封水部の貯水空間側に向けて突出することを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の排水トラップ。
上記手段5によれば、水抜き筒部が封水部の貯水空間側に向けて突出している。換言すれば、水抜き筒部が封水部の内部に位置している。従って、水抜き筒部が外側に向けて突出する形状である場合と比較して、排水トラップの周囲の空間を一層大きくすることができる。これにより、使用者にとっての利便性をさらに向上させることができる。
手段6.前記封水部は、
それぞれほぼ鉛直方向に延びる一端側管部及び他端側管部と、
前記一端側管部の下端部及び前記他端側管部の下端部を連結する連結管部とを備え、
前記連結管部の内周上部のうち最も低い位置に配置される部位には、下方に向けて突出する凸部が形成されていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の排水トラップ。
一端側管部及び他端側管部、並びに、両者を連結する連結管部を備えたU字状の封水部においては、室内の気圧と排水トラップよりも下流の排水管内の気圧とに差が生じること等により、貯留された封水の流入側の水面が、連結管部の内周上部とほぼ同じ高さ、又は、連結管部の内周上部よりも低い位置にまで低下し、封水よりも上流側の空間から封水よりも下流側の空間に向けて、連結管部の内周上部と封水の水面との間の隙間を空気が一気に流れることがある。ここで、連結管部の内周上部が、例えば、連結管部の軸方向と直交する断面において円弧状をなす場合等、空気の流れ得る隙間が比較的広くなる場合には、空気が一気に流れやすくなってしまう。そして、空気が一気に流れてしまうと、不快な異音が生じてしまうおそれがある。
この点、上記手段6によれば、連結管部の内周上部のうち最も低い位置に配置される部位、すなわち、封水の水面が低下したときに封水の水面に対し最も接近する部位には、下方に向けて突出する凸部が形成されている。従って、連結管部の内周上部と封水の水面との間に形成される空気の流れ得る隙間を比較的狭くする(通気面積を比較的小さくする)ことができる。これにより、前記隙間において空気が一気に流れてしまうことをより確実に防止でき、異音の発生を効果的に抑制することができる。
手段7.少なくとも前記水抜き筒部の内周面、及び、前記連結管部の内周上部のうち前記凸部を含む部位は、所定の型により型成形されてなり、
前記封水部は、型成形時において、前記水抜き筒部の内周を通して前記型を引抜き可能な形状とされることを特徴とする手段6に記載の排水トラップ。
上記手段7によれば、封水部は、水抜き流路や凸部を形成するための所定の型を、水抜き筒部の内周を通して引抜くことができる形状とされている。従って、型成形時において、前記型を用いて水抜き流路や凸部を一度に形成することができ、水抜き流路及び凸部を別々に形成する場合と比べて、製造コストの低減や生産効率の向上を図ることができる。
また、封水部において、水抜き流路を有する部位と凸部を有する部位とを一体化することができる。従って、これら両部位を別体とし、両部位を接続する構成を採用した場合と比べて、漏水の発生をより確実に防止することができる。
水抜き孔が水密状態で閉鎖されている状態の排水トラップの断面図である。 水抜き孔が開放されている状態の排水トラップの斜視図である。 第一管部の断面図である。 第一管部の斜視図である。 水抜き孔が非水密状態で閉鎖されている状態の排水トラップの部分拡大断面図である。 連結管部に形成された凸部を示すための第一管部の側面図である。 型成形工程において用いられる第一金型部材及び第二金型部材を示す模式図である。 型成形工程において用いられる第三金型部材、第四金型部材及び第五金型部材等を示す模式図である。 型成形工程においてキャビティ部に材料を注入した状態を示す模式図である。 型成形工程における第五金型部材の引抜きを示す模式図である。 別の実施形態における、水抜き孔が閉鎖されている状態の排水トラップの断面図である。 別の実施形態における、水抜き孔が閉鎖されている状態の排水トラップの斜視図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に示すように、排水トラップ1は、樹脂等により形成されており、それぞれ直列的に接続された第一管部11、第二管部12及び第三管部13を備えている。
第一管部11は、ほぼ直角に2回曲げ返された形状(U字状)をなしており、それぞれ鉛直方向に延びる一端側管部21及び他端側管部22を備えている。
一端側管部21は、上端部(後述する連結管部23とは反対側の端部)外周に雄ねじ部21Aを備えている。当該雄ねじ部21Aは、槽体(例えば、洗面ボール等)の排水口に設けられた所定の筒状部材(図示せず)に対し螺合されており、前記排水口を通って流れ落ちた排水は、第一管部11内へと流れ込むようになっている。
他端側管部22は、上端部(後述する連結管部23とは反対側の端部)内周が比較的大径とされており、当該上端部内周に対し第二管部12の一端部が圧入されている。これにより、第一管部11及び第二管部12が直列的に接続された状態となっている。尚、他端側管部22の外周面及び第二管部12の内周面の間には、両者に挟み込まれた状態で、弾性変形可能な材料(例えば、ゴムや樹脂等)からなる環状のOリング8が配置されている。これにより、第一管部11及び第二管部12間からの漏水防止が図られている。
また、両管部21,22の下端部は、水平方向に延びる連結管部23によって連結されている。本実施形態において、連結管部23のうち一端側管部21側に位置する部位は、後述する水抜き筒部32側に向けて徐々に上部が高くなり、水抜き筒部32側に向けて徐々に通水面積が増大する形状とされている。
一方、連結管部23のうち他端側管部22側に位置する部位は、通水面積がほぼ一定であるが、その内周上部(すなわち、連結管部23の内周上部のうち最も低い位置を含む部分)には、下方に向けて突出する突条の凸部23Aが形成されている(図6参照)。本実施形態において、凸部23Aは、連結管部23の径方向に沿って複数並んで設けられている。また、凸部23Aのうち一端側管部21側に位置する面は、傾斜面状をなしており、連結管部23のうち一端側管部21側に位置する部位の内周面上部と面一となっている。
第二管部12は、鋭角状に(本実施形態では、ほぼ45°に)屈曲する形状をなしており、上述の通り、その一端部が第一管部11と直列的に接続されている。また、第二管部12の他端部は、第三管部13の一端部内周に圧入されている。これにより、第二管部12及び第三管部13が直列的に接続されている。尚、第二管部12の外周面及び第三管部13の内周面の間には、両者に挟み込まれた状態で、弾性変形可能な材料(例えば、ゴムや樹脂等)からなる環状のOリング9が配置されている。これにより、第二管部12及び第三管部13間からの漏水防止が図られている。
第三管部13は、鈍角状(本実施形態では、ほぼ135°に)屈曲する形状をなしている。第三管部13の一端部内周は比較的大径とされており、この大径部分に対し第二管部12の他端部が圧入されている。また、第三管部13の他端部は、図示しない筒状の排水管に接続されており、各管部11,12,13を通過した排水は、前記排水管へと流れ込むようになっている。
また、本実施形態では、第一管部11及び第二管部12により形成されたU字状の部分において、封水が貯留されるようになっている。封水は、例えば、図1中において点線で示した部分まで貯留される。本実施形態では、第一管部11及び第二管部12により、封水の貯留され得る封水部3が構成されている。
封水部3は、一端側管部21から連結管部23にかけた部位に、ほぼ直角に屈曲するコーナー部31を備えている。そして、当該コーナー部31における屈曲外側部分に、封水部3の内部空間(貯水空間)と封水部3の外部とを連通する円筒状の水抜き筒部32が形成されている。本実施形態において、水抜き筒部32は、ほぼ水平方向に延びている。また、本実施形態において、水抜き筒部32は、封水部3における貯水空間とは反対側(外側)に向けて突出している。
さらに、水抜き筒部32の内周面によって、封水を排出するための水抜き孔33が形成されている。すなわち、本実施形態における水抜き孔33は、コーナー部31に設けられている。
加えて、水抜き筒部32における一端側(封水部3の貯水空間とは反対側)の端面部には、当該端面部の一部を切欠き状とすることで形成された段部39Aと、前記切欠き状の部分に設けられた突状の係止突部39Bとが形成されている。段部39A及び係止突部39B間には隙間が形成されており、水抜き筒部32の周方向に沿った当該隙間の大きさは、後述する被係止部41の幅とほぼ同一とされている。
加えて、水抜き筒部32の内周面、及び、連結管部23の内周面(凸部23Aの形成部分を含む)は、後述する型としての第五金型部材M5により型成形されるようになっている。加えて、第一管部11は、水抜き筒部32及び凸部23Aがそれぞれ同一方向に沿って延びるように構成されること等により、前記第五金型部材M5を用いた型成形時に水抜き筒部32の内周を通して第五金型部材M5を引抜くことができる形状(つまり、アンダーカットではない形状)とされている。
また、排水トラップ1は、水抜き孔33を開閉するための孔栓4を備えている。孔栓4は、円柱状をなしており、水抜き孔33に挿入されることで水抜き孔33を閉じるものである。尚、「水抜き孔33を閉じる」とあるのは、水抜き孔33を水密状態で閉じる場合のみならず、水抜き孔33を非水密状態で閉じる場合、すなわち、水抜き孔33に孔栓4が配置されているものの、水抜き筒部32の内側を通って封水部3内の水が排出され得る場合も含む。
さらに、孔栓4における一端側の端面部には、孔栓4の他端側に向けて窪むとともに、孔栓4の外周に開口(貫通)しない複数(本実施形態では、2つ)の凹部48が形成されている。各凹部48の開口は半円形状をなしており、孔栓4のうち各凹部48間に位置する部位によって、孔栓4の径方向に延びるつまみ部49が形成されている。つまみ部49は、孔栓4を水抜き孔33に対し挿脱したり、孔栓4を水抜き筒部32に対し相対回動させたりするときに利用される。
また、孔栓4の一端部外周には、外側に突出する被係止部41が設けられている。
加えて、孔栓4の他端面47(孔栓4を水抜き孔33に対して挿入するときに、挿入方向前方側に位置する面)は、孔栓4の中心軸に対し傾斜する湾曲面状とされている。より詳しくは、前記他端面47は、水抜き孔33に孔栓4を挿入するとともに、後述する水密開口部35Aに対し後述する突起部45を配置した状態において、コーナー部31の屈曲外側部分の内面を形成しており、封水部3のうちコーナー部31の直上流側に位置する部分の内面と、封水部3のうちコーナー部31の直下流側に位置する部分の内面とを滑らかにつなぐ湾曲面状をなしている。すなわち、他端面47は、コーナー部31における排水の流れ方向上流側から下流側に向けて排水を案内可能な形状とされている。これにより、コーナー部31に流れ込んだ排水は、その下流側に向けて勢いを過度に減じることなく、スムーズに流れていくようになっている。尚、本実施形態では、第一管部11の中心軸を含む断面において、他端面47は、コーナー部31の内面と面一となっている。ここで、「面一」とは、コーナー部31の内面と他端面47との間に段差や溝が全く形成されていない場合のみならず、コーナー部31の内面と他端面47との間に若干の段差や溝が形成されている場合も含む。このように他端面47とコーナー部31の内面とが面一とされることで、コーナー部31に流れ込んだ排水は、一層スムーズに下流側に向けて流れることとなる。
尚、本実施形態では、水抜き孔33を孔栓4により水密状態で閉じたときに、前記他端面47は、下方に向けて徐々に封水部3の内部側に張り出していく状態となるため、封水部3における通水面積の減少ひいては排水能力の低下が懸念される。しかしながら、本実施形態では、上述の通り、水抜き筒部32の軸方向に沿って他端面47と相対することとなる連結管部23は、水抜き筒部32側に向けて徐々に通水面積が増大するようになっている。そのため、他端面47を上述の形状とすることによる通水面積の減少を防止することができ、良好な排水能力を実現できるようになっている。
加えて、孔栓4は、その外周に、当該孔栓4により水抜き孔33を閉じた状態(つまり、水抜き孔33に孔栓4を挿入した状態)において、水抜き筒部32の径方向に水抜き筒部32の内周面と対向する栓側対向部44を備えている。
栓側対向部44は、孔栓4により水抜き孔33を閉じたときに、後述する開口部35に配置される突起部45を備えている。突起部45は、孔栓4の中心軸を対称軸として回転対称に複数(本実施形態では、2つ)設けられている。
また、栓側対向部44は、弾性変形可能な材料(例えば、ゴムや樹脂等)により形成された環状のシール部材5(図2では不図示)を備えている。当該シール部材5は、孔栓4の外周に形成された環状の溝部46に配置されている。これにより、孔栓4の軸方向(水抜き孔33に対する孔栓4の挿脱方向)に沿ったシール部材5のずれ動きが抑制されるようになっている。
一方、水抜き筒部32は、その内周に、孔栓4により水抜き孔33を閉じた状態において、水抜き筒部32の径方向に孔栓4と対向する筒側対向部34を備えている。筒側対向部34は、図2〜図4に示すように、開口部35及び水抜き流路36を備えている。
開口部35は、水抜き孔33を孔栓4により閉じた状態において、少なくとも栓側対向部44側に開口する空間であり、本実施形態では、水抜き筒部32を貫通した状態となっている。また、開口部35は、水抜き筒部32の中心軸を対称軸として回転対称に複数(本実施形態では、2つ)設けられており、各開口部35は、それぞれ水密開口部35A、解除開口部35B及びガイド開口部35Cを備えている(図3参照)。
水密開口部35Aは、解除開口部35Bよりも封水部3の内部側に形成されており、水抜き筒部32の周方向に沿って延びている。
解除開口部35Bは、水密開口部35Aと同様に、水抜き筒部32の周方向に沿って延びている。一方、水抜き筒部32の周方向に沿った解除開口部35Bの形成位置は、水抜き筒部32の周方向に沿った水密開口部35Aの形成位置からずれた位置とされている。
ガイド開口部35Cは、水抜き筒部32の周方向に沿った水密開口部35Aの一端と、水抜き筒部32の周方向に沿った解除開口部35Bの他端とを連結しており、水抜き筒部32の周方向に対し斜めに延びている。
水抜き流路36は、水抜き筒部32の軸方向に沿って延びる溝状をなしている。また、水抜き流路36は、筒側対向部34の下部に形成されており、孔栓4により水抜き孔33を閉鎖した状態において、孔栓4の下方に位置するようになっている。
さらに、筒側対向部34は、解除開口部35Bの一端と連通する溝状の通路部37を備えている。通路部37は、水抜き筒部32の軸方向に沿って延びており、水抜き筒部32の一端面において開口している。通路部37は、孔栓4により水抜き孔33を開閉するときに、突起部45が通過する空間である。
さらに、筒側対向部34は、開口部35及び水抜き流路36よりも奥側(封水部3の貯水空間側)に凹凸のない滑面状をなす環状の被シール面38を備えている。孔栓4により水抜き孔33を閉じたときには、当該被シール面38に対しシール部材5が接触することで、水抜き孔33が水密状態で閉じられることとなる。
また、筒側対向部34のうち前記被シール面38よりも手前側(封水部3の貯水空間とは反対側)の部位の内径は、被シール面38の内径よりも若干大きなものとされている。さらに、筒側対向部34のうち被シール面38よりも手前側の部位であって水抜き流路36を除く部位は、手前側に向けて徐々に内径の大きくなるテーパ状とされている。
次いで、孔栓4による水抜き孔33を閉鎖手法について説明する。尚、閉鎖手法とともに、孔栓4及びシール部材5と水抜き筒部32との位置関係及び接触状態についても説明する。
孔栓4により水抜き孔33を閉鎖するときには、まず、通路部37と突起部45との位置を合わせた上で、孔栓4を水抜き孔33へと挿入する。これにより、突起部45が通路部37を通って解除開口部35Bに配置されるとともに、水抜き孔33に対し孔栓4が所定量だけ挿入される。
次いで、凹部48へと指や工具などを入れ、指等によってつまみ部49を把持した上で、孔栓4を水抜き筒部32に対し相対回動させる。これにより、突起部45は、水抜き筒部32のうちガイド開口部35Cを形成する部位に接触しつつ、ガイド開口部35Cを通過し、水密開口部35Aに配置される。本実施形態では、突起部45がガイド開口部35Cを通過している最中に、シール部材5の全周が被シール面38に対して強く接触し、水抜き孔33が水密状態で閉じられることとなる。尚、突起部45が水密開口部35Aに配置された状態においても、図1に示すように、同様の水密状態が維持されることとなる。また、水抜き流路36と封水部3の内部空間(貯水空間)とは非連通状態となり、封水部3に貯留された水は、水抜き流路36を通過不能となる。
尚、孔栓4を水抜き筒部32に対し相対回動させているとき、突起部45が水抜き筒部32のうちガイド開口部35Cを形成する部位に接触することで、孔栓4に加えられている回転力が、水抜き筒部32の奥側へと孔栓4を押し込む力となる。そのため、被シール面38の内周へとシール部材5を比較的容易に押し入れることができるようになっている。
水密開口部35Aに対し突起部45を配置した後、さらに、孔栓4を回動させ、突起部45を水密開口部35Aの他端部へと至らせることで、水抜き孔33の水密閉鎖状態がより確実に維持されることとなる。具体的には、被係止部41は、段部39A及び係止突部39B間に配置され、段部39A及び係止突部39Bで挟まれた状態となる。その結果、水抜き筒部32に対する孔栓4の意図しない相対回動を防止することができる。また、水密開口部35Aに対し突起部45が配置されることで、水抜き筒部32に対する孔栓4の抜け方向に沿った相対移動が規制される。これらが相俟って、水抜き孔33の水密閉鎖状態がより確実に維持されることとなる。
次に、水抜き孔33を開放手法について説明する。尚、開放手法とともに、孔栓4及びシール部材5と水抜き筒部32との位置関係及び接触状態についても説明する。
水抜き孔33を開放する際には、まず、凹部48に対し指などを入れ、指等によりつまみ部49を把持した上で、孔栓4を閉鎖時とは反対側に回動させる。これにより、突起部45は水密開口部35Aを通過するとともに、ガイド開口部35Cへと案内される。
そして、孔栓4をさらに回動させることで、突起部45が水抜き筒部32のうちガイド開口部35Cを形成する部位に接触しつつ、ガイド開口部35Cを通過する。突起部45が水抜き筒部32のうちガイド開口部35Cを形成する部位に接触することで、孔栓4に加えられている回転力が、封水部3の貯水空間とは反対側に向けて孔栓4を移動させる力に変換される。これにより、孔栓4を封水部3の貯水空間とは反対側に向けて比較的容易に移動させることができる。また、ガイド開口部35Cを通過した突起部45は解除開口部35Bに配置される。
解除開口部35Bに突起部45が配置されている状態において、シール部材5は、図5(尚、孔栓4の外周にシール部材5を配設することに伴い、実際のシール部材5の外径は、図5において図示している外径よりも若干大きな外径を有することとなる)に示すように、水抜き筒部32の一端部(内径が被シール面38の内径よりも大きなものとされた部分)の内側に配置される。これにより、シール部材5は水抜き流路36の形成部分を除く水抜き筒部32の一端部内周面全周に対し軽く接触した状態となり、封水部3の貯水空間と水抜き流路36とが連通した状態となる。〔尚、本実施形態では、シール部材5は、水抜き筒部32の奥側(封水部3の貯水空間側)に位置する部位ほど、前記一端部内周に対し強く接触することとなる。〕すなわち、孔栓4により水抜き孔33が非水密状態で閉じられた状態となり、水抜き流路36を通して封水部3に貯留された水が流出可能な状態となる。尚、本実施形態では、突起部45がガイド開口部35Cを通過している最中に、シール部材5が被シール面38から離間することで封水部3の貯水空間と水抜き流路36とが連通し、水抜き流路36を通して封水部3に貯留された水が排出可能な状態となる。
この状態を維持することで、封水部3に貯留された水が水抜き流路36を通って少しずつ排出される。そして、封水部3に貯留された水が十分に排出された段階で、孔栓4を水抜き筒部32から引抜くことにより、水抜き孔33を開放することができる。
次いで、封水部3を構成する第一管部11の製造方法について説明する。
第一管部11は、型成形により製造されるものであり、型成形工程においては、図7及び図8に示すように、第一管部11の主として外周部分を形成するための第一金型部材M1及び第二金型部材M2と、第一管部11の内周部分を形成するための第三金型部材M3、第四金型部材M4及び第五金型部材M5とを備える成型用金型MOが用いられる。
第一金型部材M1は、第一管部11をその中心軸を含む仮想線で2つに分割したときに、分割された第一管部11のうちの一方の外周面に対応する形状の凹部を有するとともに、前記両開口部35のうちの一方を形成するための突起を備えた型である。
第二金型部材M2は、前記分割された第一管部11のうちの他方の外周面に対応する形状の凹部を有するとともに、前記両開口部35のうちの他方を形成するための突起を備えた型である。
第三金型部材M3は、その外周面が第一管部11の一端側管部21の内周面に対応する形状をなしており、第四金型部材M4は、その外周面が第一管部11の他端側管部22の内周面に対応する形状をなしている。
第五金型部材M5は、その外周面が連結管部23及び水抜き筒部32の内周面に対応する形状をなしており、その外周に凸部23Aや水抜き流路36を形成するための凹凸部分を備えている。
型成形工程においては、まず、型閉め工程において、成型用金型MOを型閉めし、成形用金型MOの内部に、第一管部11の形状に対応するキャビティ部CAを形成する(図8参照)。
次いで、形成工程において、図9に示すように、成型用金型MOに設けられた充填孔(図示せず)から、キャビティ部CAに軟化状態にある樹脂RE(第一管部11を形成する材料)を充填する。そして、充填された樹脂REを固化させることで、第一管部11が形成される。
次いで、型開き工程において、成形用金型MOを型開きし、各金型部材M1〜M5を第一管部11から取り出す。これにより、第一管部11が得られる。尚、各金型部材M1〜M5の取外し順序は適宜変更可能である。また、各金型部材M1〜M5の取外後、第一管部11に対しバリ等の除去処理を行うこととしてもよい。
尚、第五金型部材M5を取外す際には、図10(図10では、各金型部材M1〜M5のうち第五金型部材M5のみを図示)に示すように、第五金型部材M5を水抜き筒部32の軸方向に沿って第一管部11から遠ざかる側(図10の矢印方向)へと移動させることで、水抜き筒部32の内周を通して第一管部11から第五金型部材M5が引抜かれる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、清掃等を行うべく、封水部3に貯留された水を抜く場合には、水抜き筒部32に対し孔栓4を相対回動させ、突起部45を解除開口部35Bへと配置することで、非水密状態ではないものの、孔栓4により水抜き孔33が閉じられた状態のまま、封水部3に貯留された水が水抜き流路36を通過可能となる。従って、封水部3に貯留された水を、水抜き流路36を通して少しずつ流出させることができる。その結果、水が広範囲に飛び散ることを効果的に抑制することができ、良好な衛生性を得ることができる。また、水の飛び散り防止を図るための入念な準備や慎重な作業が不要となり、作業性を向上させることができる。
さらに、水抜き孔33を水密状態で閉鎖するにあたっては、突起部45がガイド開口部35Cに配置された状態で孔栓4を回動させることにより、水抜き筒部32(ガイド開口部35Cを形成する部位)に対し突起部45が接触し、ひいては孔栓4に加えられている回転力が孔栓4を封水部3の内部側へと押し込む力に変換されることとなる。これにより、水抜き筒部32の内周(被シール面38)へと孔栓4(シール部材5)をより確実に強い力で押し入れることができる。その結果、水抜き孔33をより確実に、かつ、より容易に水密状態で閉じることができる。
また、本実施形態では、水抜き孔33に対し孔栓4を挿入することで、水抜き孔33が閉じられる。従って、排水トラップ1における水抜き孔33周囲のサイズが大きくなってしまうことをより確実に防止できる。その結果、排水トラップ1の周囲の空間をより大きく確保することができ、使用者にとっての利便性を高めることができる。
加えて、本実施形態では、封水部3に貯留された水は、孔栓4の下方に位置する水抜き流路36を通って流れ出ることとなる。従って、孔栓4を操作している手などに対して、流れ出た水がかかってしまうことをより確実に防止できる。その結果、衛生性や作業性をより向上させることができる。
さらに、水抜き筒部32がほぼ水平に延びているため、水抜き筒部32が下方に向けて延びている場合と比べて、排水トラップ1の周囲の空間(特に、排水トラップ1の下方の空間)をより大きくすることができる。これにより、使用者にとっての利便性をより向上させることができる。
併せて、本実施形態では、つまみ部49を利用して孔栓4を回動させるべく、凹部48に対し指などを配置したときに、凹部48は孔栓4の外周に開口しない形状であるため、指等の周囲は孔栓4で囲まれた状態となる。従って、流れ出た水が指等にかかってしまうことをより確実に防止でき、衛生性や作業性をさらに向上させることができる。
また、つまみ部49が孔栓4から出っ張った形状とならないため、排水トラップ1の周囲の空間をより大きくすることができるとともに、美観の向上を図ることができる。さらに、作業時につまみ部49が邪魔になりにくくなるため、作業性を一層向上させることができる。
加えて、他端面47は、コーナー部31における排水の流れ方向上流側から下流側に向けて排水を案内可能な形状とされている。従って、下方に向けて流れる排水を、コーナー部31において、コーナー部31の直下流側部分(連結管部23)における排水の流れ方向(水平方向)へとよりスムーズに流すことができる。その結果、より良好な排水能力を得ることができる。
さらに、連結管部23の内周上部のうち最も低い位置に配置される部位、すなわち、封水の水面が低下したときに封水の水面に対し最も接近する部位には、下方に向けて突出する凸部23Aが形成されている。従って、連結管部23の内周上部と封水の水面との間に形成される空気の流れ得る隙間を比較的狭くする(通気面積を比較的小さくする)ことができる。これにより、前記隙間において空気が一気に流れてしまうことをより確実に防止でき、異音の発生を効果的に抑制することができる。
さらに、封水部3において、水抜き流路36を有する部位と凸部23Aを有する部位とを一体化することができる。従って、これら両部位を別体とし、両部位を接続する構成を採用した場合と比べて、漏水の発生をより確実に防止することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、水抜き筒部32は、封水部3の貯水空間とは反対側に向けて突出している。これに対し、図11に示すように、水抜き筒部61が封水部3の貯水空間側に向けて(すなわち、封水部3の内部に向けて)突出するように構成してもよい。この場合には、図12に示すように、水抜き筒部61が外側に向けて突出した形状である場合と比較して、排水トラップ1の周囲の空間を一層大きくすることができる。これにより、使用者にとっての利便性をさらに向上させることができる。
(b)上記実施形態では、突起部45がガイド開口部35Cを通過している最中に、封水部3の貯水空間と水抜き流路36とが連通し、水抜き流路36を通して封水部3に貯留された水が排出可能となるように構成されている。これに対し、突起部45がガイド開口部35Cに配置されている状態では、水抜き流路36を通した水の排出が不能であり、突起部45が解除開口部35Bに配置された状態となって初めて、水抜き流路36を通した水の排出が可能となるように構成してもよい。
(c)上記実施形態において、開口部35は、水抜き筒部32を貫通しているが、開口部35の形状はこれに限定されるものではない。従って、例えば、開口部は、水抜き筒部32を貫通せず、栓側対向部44側に向けて開口する溝状であってもよい。
(d)上記実施形態において、つまみ部49は、孔栓4における一端面から非突出の状態とされているが、孔栓4の一端面から突出するように構成してもよい。
(e)上記実施形態では、解除開口部35Bに突起部45が配置されている状態において、シール部5は、水抜き流路36の形成部分を除く水抜き筒部32の一端部内周の全周に対し軽く接触した状態となっているが、水抜き筒部32の一端部内周の一部又は全部に対し非接触の状態となってもよい。この場合には、水抜き流路36以外の隙間から水が排出され得るが、排出量は微小であり、作業性等の面で特段の悪影響が生じることはない。
(f)上記実施形態において、他端面47は湾曲面状をなしているが、他端面47の形状はこれに限定されるものではない。従って、例えば、他端面47を傾斜面状としてもよい。
1…排水トラップ、3…封水部、4…孔栓、23A…凸部、31…コーナー部、32…水抜き筒部、33…水抜き孔、34…筒側対向部、35…開口部、35A…水密開口部、35B…解除開口部、35C…ガイド開口部、36…水抜き流路、44…栓側対向部、45…突起部、47…(孔栓の)他端面、48…凹部、49…つまみ部、M5…第五金型部材(型)。

Claims (7)

  1. 封水が貯留される封水部と、
    当該封水部に形成された水抜き孔と、
    当該水抜き孔を開閉可能な孔栓とを備え、
    前記封水部は、前記水抜き孔を形成する円筒状の水抜き筒部を有する排水トラップであって、
    前記水抜き孔に対し前記孔栓が挿入されることで、前記孔栓により前記水抜き孔が閉じられるとともに、
    前記孔栓は、当該孔栓により前記水抜き孔を閉じた状態において、当該水抜き筒部の径方向に当該水抜き筒部と対向する栓側対向部を具備するとともに、
    前記水抜き筒部は、前記孔栓により前記水抜き孔を閉じた状態において、当該水抜き筒部の径方向に前記孔栓と対向する筒側対向部を具備し、
    前記筒側対向部は、
    少なくとも前記栓側対向部側に開口する開口部と、
    前記封水部に貯留された水を排出するための水抜き流路とを有し、
    前記栓側対向部は、前記開口部に配置される突起部を有し、
    前記開口部は、
    それぞれ前記水抜き筒部の周方向に沿って延びる水密開口部及び解除開口部と、
    前記水密開口部及び前記解除開口部を連結し、前記水抜き筒部の周方向に対し斜めに延びるガイド開口部とを有し、
    前記水密開口部に対し前記突起部が配置されることで、前記孔栓により前記水抜き孔が水密状態で閉じられるとともに、前記封水部に貯留された水が前記水抜き流路を通過不能になる一方で、
    前記解除開口部に対し前記突起部が配置されることで、前記孔栓により前記水抜き孔が非水密状態で閉じられるとともに、前記封水部に貯留された水が前記水抜き流路を通過可能になるように構成され、
    前記水密開口部に対し前記突起部が配置されている状態において前記水抜き筒部に対し前記孔栓を相対回動させ、前記突起部を前記ガイド開口部を経て前記解除開口部へと配置することで、前記水抜き流路を通して前記封水部に貯留された水を排出可能に構成したことを特徴とする排水トラップ。
  2. 前記水抜き筒部は、ほぼ水平方向に延びており、
    前記水抜き流路は、前記孔栓の下方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排水トラップ。
  3. 前記孔栓により前記水抜き孔を閉じた状態において、前記孔栓のうち前記封水部の貯水空間とは反対側に配置される端面部には、前記貯水空間側に向けて窪むとともに、前記孔栓の外周に開口しない複数の凹部が形成されており、
    前記孔栓のうち前記各凹部の間に位置する部位により、前記水抜き筒部に対し前記孔栓を相対回動させる際に利用可能なつまみ部が構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水トラップ。
  4. 前記封水部は、屈曲筒状をなすコーナー部を備えるとともに、
    前記水抜き孔は、前記コーナー部の屈曲外側部分に形成されており、
    前記孔栓のうち前記水抜き孔に対する挿入方向前方側の端面は、前記水密開口部に前記突起部を配置し前記孔栓により前記水抜き孔を水密状態で閉じたときにおいて、前記コーナー部における排水の流れ方向上流側から下流側に向けて排水を案内可能な形状をなすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水トラップ。
  5. 前記水抜き筒部は、前記封水部の貯水空間側に向けて突出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水トラップ。
  6. 前記封水部は、
    それぞれほぼ鉛直方向に延びる一端側管部及び他端側管部と、
    前記一端側管部の下端部及び前記他端側管部の下端部を連結する連結管部とを備え、
    前記連結管部の内周上部のうち最も低い位置に配置される部位には、下方に向けて突出する凸部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の排水トラップ。
  7. 少なくとも前記水抜き筒部の内周面、及び、前記連結管部の内周上部のうち前記凸部を含む部位は、所定の型により型成形されてなり、
    前記封水部は、型成形時において、前記水抜き筒部の内周を通して前記型を引抜き可能な形状とされることを特徴とする請求項6に記載の排水トラップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102210903B1 (ko) * 2020-04-29 2021-02-01 박덕수 통수성, 제조용이성 및 세척성이 우수한 배수관용 벽트랩

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