JP2017048469A - 不織布、空気清浄機、および不織布の製造方法 - Google Patents

不織布、空気清浄機、および不織布の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集塵性能に優れる不織布を提供する。【解決手段】不織布は、ナノファイバと帯電粒子とを含み、前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、前記帯電粒子は、第2誘電体を含む。前記第2誘電体の誘電率は、前記第1誘電体の誘電率よりも低いことが好ましい。前記第2誘電体の量は、前記第1誘電体100質量部に対して、例えば、5〜50質量部である。前記帯電粒子は、前記第1誘電体中に完全に埋め込まれた第1粒子を含み、前記帯電粒子に占める前記第1粒子の比率は50個数%以上であってもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布およびそれを用いた空気清浄機、ならびに不織布の製造方法に関する。
数十nmからサブμmオーダーの繊維経を有するナノファイバの不織布は、ポリマーの溶液から、例えば、電界紡糸法により製造することができる。ナノファイバの不織布は、表面積が大きいため、濾材の他、様々な用途への利用が期待されている。ナノファイバの不織布に、さらなる機能を付与することができれば、様々な用途に利用することができる。
国際公開第2008/130019号パンフレット
空気清浄機などに使用される濾材用途では、高い集塵性能が求められるため、濾材を構成する繊維をエレクトレット加工により帯電させることがある。ポリエチレンやポリプロピレンは、エレクトレット加工が容易なポリマー材料である。しかし、これらのポリマー材料は、一般的な有機溶剤に溶解し難いため、溶液からナノファイバを作製することは難しい。
本発明の目的は、集塵性能に優れる不織布およびそれを備えた空気清浄機、ならびに不織布の製造方法を提供することである。
本発明の第1局面は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布であって、
前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、前記帯電粒子は、第2誘電体を含む、不織布に関する。
本発明の第2局面は、気体の吸い込み部と、気体の吐き出し部と、前記吸い込み部と前記吐き出し部との間に配置された上記の不織布と、を備えた空気清浄機に関する。
本発明の第3局面は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
前記第1誘電体またはその前駆体と前記帯電粒子とを含む分散液Aを調製する工程と、
ナノファイバ形成空間において、前記分散液Aから静電気力により前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、を含む、不織布の製造方法に関する。
本発明の第4局面は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
前記第1誘電体またはその前駆体と前記帯電粒子の前駆体粉末とを含む分散液Bを調製する工程と、
ナノファイバ形成空間において、前記分散液Bから静電気力により前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、
前記不織布に電圧を印加して、前記前駆体粉末を帯電させて、前記帯電粒子に変換する工程と、を含む、不織布の製造方法に関する。
本発明の第5局面は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
前記第1誘電体またはその前駆体を含む溶液Cを調製する工程と、
ナノファイバ形成空間において、前記溶液Cから静電気力により前記第1誘電体を含む前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、
前記不織布に、前記帯電粒子を含む分散液D1を含浸させて、前記第1誘電体の表面に前記帯電粒子を付着させる工程と、を含む、不織布の製造方法に関する。
本発明の第6局面は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
前記第1誘電体またはその前駆体を含む溶液Cを調製する工程と、
ナノファイバ形成空間において、前記溶液Cから静電気力により前記第1誘電体を含む前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、
前記不織布に、前記帯電粒子の前駆体粉末を含む分散液D2を含浸させて、前記第1誘電体の表面に前記前駆体粉末を付着させる工程と、
前記不織布に電圧を印加して、前記前駆体粉末を帯電させて、前記帯電粒子に変換する工程と、を含む、不織布の製造方法に関する。
本発明によれば、集塵性能を高めることができる不織布を提供できる。このような不織布は、空気清浄機の濾材用途などに適している。
本発明の一実施形態に係る不織布に含まれるナノファイバを模式的に示す概略断面図である。 本発明の他の一実施形態に係る不織布を模式的に示す上面図である。 本発明の一実施形態に係る不織布の製造方法において、不織布を得るためのシステムの構成を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る空気清浄機を概略的に示す一部切り欠き斜視図である。
[不織布]
本発明の一実施形態に係る不織布は、ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布であって、ナノファイバは、第1誘電体を含み、帯電粒子は第2誘電体を含む。帯電粒子は、第1誘電体の内部もしくは表層に分散していてもよく、第1誘電体の表面に付着していてもよい。
不織布は、空気清浄機などの濾材などとして多用されている。このような用途では、高い集塵性能が求められる。そのため、大きな表面積が得られるナノファイバで構成された不織布を用いることができれば高い集塵性能が期待される。不織布の集塵性能を高める観点からは、不織布を構成する繊維をエレクトレット加工により帯電させることも有利である。しかし、エレクトレット加工が容易なポリマー材料は、一般的な溶剤に溶解し難い。そのため、このようなポリマー材料の溶液を用いてナノファイバを作製し難い。
ナノファイバで構成された不織布の製造法の1つに電界紡糸法がある。この方法は、ポリマーの溶液を用いて、ナノファイバで構成された不織布を比較的容易に作製できる工業的にも優れた手法である。しかし、上記のように、エレクトレット加工により帯電し易いポリマー材料は、溶液を調製し難い。また、電界紡糸の条件がかなり限定されるため、このようなポリマーを含む繊維を電界紡糸法で工業的に製造することは難しい。一方、電界紡糸し易いポリマーは、帯電性が低いため、静電力による集塵性能をナノファイバ自体に付与し難い。
本実施形態に係る不織布は、ナノファイバを構成する第1誘電体中に分散する第2誘電体(帯電粒子)や、第1誘電体の表面に付着させた第2誘電体(帯電粒子)を含む。そのため、ナノファイバを用いつつ、不織布の帯電性を向上できる。その結果、集塵性能(具体的には、粉塵などの捕集効率)を高めることができる。また、ナノファイバの集塵性能を確保しながらも、電解紡糸により、比較的容易に不織布を形成することができ、不織布の生産性を高めることもできる。
第2誘電体は、第1誘電体に比較して帯電し易い。そのため、第2誘電体の誘電率は、第1誘電体の誘電率よりも低い。誘電率が比較的高い第1誘電体を用いることで、ナノファイバを形成し易くなる。また、第2誘電体の誘電率が低いため、容易に帯電させることができ、不織布の高い集塵性能を確保し易くなる。
不織布において、第2誘電体の量は、第1誘電体100質量部に対して、例えば、5〜50質量部であり、好ましくは10〜30質量部である。第2誘電体の量がこのような範囲である場合、高い集塵性能を確保しながらも、ナノファイバを形成し易い。
好ましい実施形態によれば、帯電粒子は、第1誘電体中に完全に埋め込まれた第1粒子を含む。帯電粒子に占める第1粒子の比率が50個数%以上であることが好ましい。第1粒子は第1誘電体中に完全に埋め込まれているため脱落し難い。第1誘電体中に第1粒子が含まれる場合にも、帯電による効果は、第1誘電体の表面に露出した場合とほとんど変わりがない。第1粒子の比率が高いことで、長期にわたり帯電粒子による集塵性能を得ることができる。
帯電粒子は、第1誘電体の表面から一部が露出した第2粒子および/または第3粒子を含んでもよい。ここで、第2粒子は、第1誘電体の表面から露出した部分の体積V2oと、第1誘電体に埋め込まれた部分の体積V2iとが、V2o<V2iを充足する。第3粒子は、第1誘電体の表面から露出した部分の体積V3oと、第1誘電体に埋め込まれた部分の体積V3iとが、V3o≧V3iを充足する。このような場合にも、不織布の高い集塵性能を確保することができる。
好ましい実施形態では、ナノファイバの単位長さ当たりの第1粒子の平均的個数N1、第2粒子の平均的個数N2、および第3粒子の平均的個数N3は、N1>N2+N3を充足する。N1が多くなることで、長期にわたり帯電粒子による集塵性能を確保することができる。
各粒子の平均的個数は、それぞれ、ナノファイバの単位長さ当たりの平均的個数である。平均的個数は、まず、不織布の電子顕微鏡写真において、任意に選択した複数(例えば、5本)のナノファイバの所定の長さL(μm)を有する領域のそれぞれについて、各粒子の個数をカウントする。そして、単位長さ(1μm)当たりに換算し、平均化することにより、平均的個数を求めることができる。なお、所定の長さLμmを有する領域とは、電子顕微鏡の画像において、ナノファイバの長さ方向に垂直な第1直線と、第1直線との間の距離がLμm(例えば、0.5〜2μm)の第2直線とを1本のナノファイバ上に引き、この第1直線と第2直線との間の領域を意味するものとする。第1粒子の平均的個数は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)写真に基づいて算出することができ、第2粒子および第3粒子の平均的個数は走査型電子顕微鏡写真(SEM)写真に基づいて算出することができる。SEM写真の場合には、カウントした各粒子の個数を2倍にして、単位長さ当たりに換算し、平均化してもよい。
なお、第2粒子および第3粒子は、SEM写真において目視で区別してもよい。目視で区別しにくい場合には、ナノファイバのSEM写真において、ポリマーの表面から露出した部分の粒子径(最大粒子径)を測定し、この粒子径が、不織布の製造に使用した粒子の平均粒子径以上であれば第3粒子と判断し、平均粒子径未満であれば第2粒子と判断してもよい。
別の好ましい実施形態では、帯電粒子は、第1誘電体の表面に付着した第4粒子を含んでもよい。この場合、不織布中に占める第4粒子の比率を0.1質量%以上としてもよい。第4粒子は、形成された不織布に付着させることができるため、簡便な方法で、不織布の集塵性能を高めることができる。
ナノファイバの平均繊維径Dfは、例えば、100nm以上、好ましくは150nm以上または200nm以上、さらに好ましくは300nm以上である。Dfは、例えば、1000nm未満であり、好ましくは800nm以下または600nm以下である。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。Dfは、例えば、100nm以上1000nm未満、150nm以上1000nm未満、200nm以上1000nm未満であってもよい。
ナノファイバの平均繊維径Dfは、例えば、不織布のSEM画像において、任意の複数(例えば、10本)の繊維についてそれぞれ1箇所の直径を計測し、平均化することにより求めることができる。繊維の直径とは、ナノファイバの長さ方向に対して垂直な断面の直径である。そのような断面が円形でない場合には、最大径を直径と見なしてよい。
帯電粒子の平均粒子径Dpは、例えば、10nm以上であり、好ましくは50nm以上であってもよい。Dpは、200nm以下または150nm以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。Dpは、例えば、10〜200nm、または50〜200nmであってもよい。
帯電粒子の平均粒子径Dpは、不織布の作製に使用される帯電粒子(または後述する帯電粒子の前駆体粉末)について求められる、体積基準の粒度分布におけるメディアン径(D50)である。
平均繊維径Dfの帯電粒子の平均粒子径Dpに対する比率Df/Dpは、例えば、2以上であり、好ましくは5以上であってもよい。比率Df/Dpは、20以下であってもよいが、10以下であることが好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。比率Df/Dpは、例えば、2〜20、または2〜10であってもよい。
fおよびDpや比率Df/Dpが、上記のような範囲である場合、帯電粒子の第1誘電体からの露出度を調節し易くなる。また、高い集塵性能を確保し易くなる。
以下に、不織布の構成についてより具体的に説明する。
(第1誘電体)
第1誘電体は、ナノファイバのマトリックスを構成する。第1誘電体としては、ナノファイバを形成可能なポリマーが挙げられる。第1誘電体は、電界紡糸可能であることが望ましい。第1誘電体は、第2誘電体より誘電率が高い傾向がある。なお、ポリマーの帯電性は誘電率(比誘電率ε)で表すことができる。
第1誘電体の誘電率(比誘電率ε)は、周波数106Hzにおいて、例えば、2.7以上であり、3以上または3.4以上であることが好ましい。誘電率の上限は特に制限されないが、例えば、8以下または5以下であってもよい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。第1誘電体の誘電率は、例えば、2.7〜8、または3〜5であってもよい。第1誘電体の誘電率がこのような範囲である場合、電界紡糸により繊維を形成し易い。
第1誘電体の帯電性は第2誘電体に比べると低い傾向にある。第1誘電体の体積固有抵抗は、25℃、50%RHの条件で、1016Ω・cm以下であることが好ましく、1015Ω・cm以下であることがさらに好ましい。
第1誘電体としては、例えば、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエステル(芳香族ポリエステルなど)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、およびフッ素樹脂などが挙げられる。第1誘電体は、単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。フッ素樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン単位を含む共重合体などが好ましい。第1誘電体は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
第1誘電体のうち、PES、芳香族ポリエステル、PA、PI、PANなどが好ましい。芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートなどが挙げられる。PIは、熱硬化性PIおよび熱可塑性PIのいずれであってもよい。中でも、ポリアミド酸から得られる縮合型PI、ビスマレイミド樹脂などの熱硬化性PIが好ましい。ポリマー溶液(または後述の第1分散液)を調製し易く、かつ電界紡糸し易い(および曳糸性に優れる)観点からは、PES、PAN、および/またはPIなどが好ましい。
第1誘電体の重量平均分子量Mwは、第1誘電体の種類にもよるが、例えば、30000〜120000であり、50000〜100000であることが好ましい。第1誘電体の重量平均分子量Mwの数平均分子量Mnに対する比(=Mw/Mn)は、例えば、1.1〜3.0である。
なお、本明細書中、誘電体の重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定される分子量分布から求められる値である。
(第2誘電体)
不織布は、第2誘電体として帯電粒子を含む。不織布において、帯電粒子は、第1誘電体中に分散しているか、および/または第1誘電体の表面に付着している。
帯電粒子が第1誘電体中に分散している場合とは、各帯電粒子の少なくとも一部が、第1誘電体で構成されたナノファイバのマトリックス中に埋め込まれている場合を言う。この場合、帯電粒子は、第1粒子、第2粒子および/または第3粒子を含む。
帯電粒子が第1誘電体の表面に付着している場合とは、第1誘電体で構成されたナノファイバのマトリックスに、帯電粒子(具体的には第4粒子)が埋め込まれずに、単にナノファイバの表面に付着している状態を言う。不織布が第4粒子を含む場合、ナノファイバは、少なくとも第1誘電体を含んでいればよく、第1誘電体中に帯電粒子(第1粒子、第2粒子および/または第3粒子)が分散していてもよい。
第2誘電体の誘電率は、第1誘電体の誘電率よりも低いことが好ましい。つまり、第2誘電体は、第1誘電体よりも帯電し易いため、不織布の集塵性能を高めることができる。第2誘電体の誘電率(比誘電率ε)は、周波数106Hzにおいて、2.7未満であることが好ましく、さらに好ましくは2〜2.65または2.2〜2.6である。
第1誘電体の誘電率と第2誘電体の誘電率との差は、例えば、0.5以上であり、好ましくは0.7以上、さらに好ましくは0.9以上であってもよい。
集塵性能などの集塵性能を確保する観点から、第2誘電体の帯電性は第1誘電体よりも高いことが望ましい。第2誘電体の体積固有抵抗は、25℃、50%RHの条件で、例えば、1015Ω・cm以上であり、1016Ω・cm以上であることが好ましく、1017Ω・cm以上であることがさらに好ましい。第2誘電体の体積固有抵抗がこのような範囲である場合、不織布の集塵性能をさらに高めることができる。
第2誘電体としては、ポリオレフィン、芳香族ビニル樹脂、およびアクリル樹脂が例示される。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体などのオレフィンの単独重合体または共重合体が挙げられる。芳香族ビニル樹脂としては、例えば、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物の単独重合体または共重合体が挙げられ、中でも、ポリスチレン(PS)やスチレン共重合体が好ましい。アクリル樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレートなどの、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルをモノマー単位として含む単独重合体または共重合体などが挙げられる。不織布は、第2誘電体を一種含んでもよく、二種以上含んでもよい。
第2誘電体の重量平均分子量Mwは、ポリマーの種類にもよるが、例えば、30000〜150000であり、40000〜120000であってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る不織布に含まれるナノファイバを模式的に示す概略断面図(ナノファイバの長さ方向に垂直な断面図)である。ナノファイバ1は、繊維の形状を与える第1誘電体(ポリマーマトリックス)d1と、第1誘電体d1に分散された帯電粒子とを含む。図示例では、帯電粒子は、第1誘電体d1からの露出度が異なる第1粒子p1、第2粒子p2および第3粒子p3を含む。ただし、帯電粒子は、必ずしもこれらの全ての粒子を含む必要はなく、いずれか1つを含んでいてもよい。第1粒子p1は、第1誘電体d1に完全に埋め込まれており、第2粒子p2は、第1誘電体d1の表面からの露出が50体積%未満であり、第3粒子p3は、第1誘電体d1の表面からの露出が50体積%以上である。帯電粒子を含むことで、不織布の集塵性能を高めることができる。また、帯電粒子全体に占める第1粒子p1の比率が大きくなると、脱落が抑制され、長期にわたり高い集塵性能を確保し易い。
図2は、本発明の他の一実施形態に係る不織布を模式的に示す上面図である。不織布3は、第1誘電体を含むナノファイバ11と、ナノファイバ11の表面に付着した帯電粒子(第4粒子)p4とを含む。ナノファイバ11は、少なくとも第1誘電体を含んでいればよく、第1誘電体中に分散した帯電粒子(第1粒子、第2粒子および/または第3粒子)を含んでもよい。このような不織布3は、ナノファイバ11の表面に第4粒子を付着させるという簡便な方法により作製することができるため、工業的に有利である。
不織布または不織布を構成するナノファイバは、必要に応じて、第1誘電体および第2誘電体以外に、公知の添加剤を含んでもよい。添加剤の含有量は、不織布を構成するナノファイバ全体(または不織布全体)の5質量%以下であってもよい。
不織布の厚みは、1枚当たり、1〜1000μm程度の範囲から選択でき、例えば、10〜700μm、好ましくは10〜600μmまたは20〜500μmである。
本実施形態に係る不織布は、帯電粒子を含むため、集塵性能に優れている。また、ナノファイバの不織布であることにより、圧力損失を小さくすることもできる。よって、様々な流体(液体および/または気体)を通過させて、流体から不要成分を除去したり、流体を清浄したりするのに適しており、特に、空気清浄機の濾材として使用するのに適している。
(不織布の製造方法)
上記の不織布は、例えば、第1誘電体(またはその前駆体)と、帯電粒子(またはその前駆体粉末)とを含む分散液を用いる電界紡糸法により得ることができる(第1製法)。帯電粒子の前駆体粉末を用いる場合には、前駆体粉末をエレクトレット処理して帯電粒子に変換することで、帯電粒子を含む不織布を得ることができる。このような製造方法では、第1誘電体中に帯電粒子が分散したナノファイバを含む不織布を得ることができる。
(第1製法)
第1製法は、
第1誘電体またはその前駆体と帯電粒子(またはその前駆体粉末)とを含む分散液を調製する工程(第1工程)、
ナノファイバ形成空間において、静電気力により分散液からナノファイバを生成させ、生成したナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程(第2工程)、および
必要に応じて、不織布に電圧を印加して、前駆体粉末を帯電させて、帯電粒子に変換する工程(第3工程)、を有する。
第1工程で帯電粒子の前駆体粉末を用いた場合には、第3工程で、前駆体粉末を帯電粒子に変換させる。第1工程で帯電粒子を用いた場合には、第3工程は特に行う必要はないが、必要に応じて第3工程を行ってもよい。第2工程において、ナノファイバを生成させる際に、帯電粒子またはその前駆体粉末の一部が第1誘電体の表面から露出した場合には、第2粒子または第3粒子となり、露出しなかった場合には、第1粒子となる。
(第1工程)
第1工程において、分散液(第1分散液)の調製方法は特に制限されず、例えば、第1誘電体(またはその前駆体)が溶媒に溶解したポリマー溶液に、帯電粒子またはその前駆体粉末を分散させることにより調製してもよい。帯電粒子またはその前駆体粉末は粉末の形態で使用してもよいが、分散液(第2分散液)の形態で使用することもできる。例えば、帯電粒子またはその前駆体粉末を、第1誘電体(またはその前駆体)を溶解する溶媒に分散させた第2分散液に、第1誘電体を添加して溶媒に溶解させることで、第1分散液を調製してもよい。また、ポリマー溶液と帯電粒子またはその前駆体粉末を含む第2分散液とを混合して、第1誘電体と帯電粒子またはその前駆体粉末とを含む第1分散液を調製すると、粒子の分散性を高め易い。なお、第1分散液のうち、第1誘電体またはその前駆体と、帯電粒子とを含むものを分散液A、第1誘電体またはその前駆体と、帯電粒子の前駆体粉末とを含むものを分散液Bと呼ぶ場合がある。
溶媒としては、第1誘電体(またはその前駆体)を溶解し、揮発などにより除去可能なものであれば特に制限されない。このような溶媒としては、非プロトン性の極性有機溶媒が挙げられる。第1誘電体またはその前駆体の種類にもよるが、溶媒として、Rohrschneiderの極性パラメータP’が5以上(例えば、5〜7.5)の非プロトン性の極性有機溶媒を用いることが好ましい。このような溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミド(鎖状または環状アミドなど);ジメチルスルホキシドなどのスルホキシドなどが挙げられる。これらの溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
アミドを含む溶媒を用いることも好ましい。例えば、第1誘電体がPESおよび/またはPANを含む場合、DMFおよび/またはDMAcを含む溶媒を用いてもよい。ポリマーがPIまたはその前駆体を含む場合には、NMPを含む溶媒を用いてもよい。
ナノファイバ中で、粒子が凝集することを抑制する観点からは、ポリマー溶液と帯電粒子またはその前駆体粉末を含む第2分散液とを混合することで第1分散液を調製することが好ましい。この場合、特に、ポリマー溶液に含まれる溶媒を、第2分散液において粒子を分散させる分散媒として用いてもよい。
なお、第1誘電体がポリイミドなどの場合には、ポリイミド前駆体(ポリアミド酸など)と粒子とを含む第1分散液を用い、不織布の製造過程で適宜加熱することなどにより、ポリイミド前駆体からポリイミド(第1誘電体)を生成させてもよい。
第1分散液中の第1誘電体の濃度は、例えば、3〜60質量%であり、5〜50質量%であることが好ましい。
第1分散液は、必要に応じて、電界紡糸で使用される公知の添加剤を含んでもよい。
(第2工程)
第2工程では、第1工程で得られた第1分散液(分散液Aまたは分散液B)を電界紡糸により繊維化し、不織布を形成する。
電界紡糸法では、静電延伸現象によりナノファイバを生成させる。より具体的には、第1分散液を電界紡糸の原料液として用いると、帯電された空間中に流出された原料液からは、空間を飛行中に徐々に溶媒が蒸発していく。これにより、飛行中の原料液の体積は徐々に減少していくが、原料液に付与された電荷は、原料液に留まる。その結果、空間を飛行中の原料液の電荷密度は、徐々に上昇することとなる。そして、原料液の電荷密度が高まり、原料液の中に発生する反発方向のクーロン力が原料液の表面張力よりも勝った時点で、原料液が爆発的に線状に延伸される現象が生じる。この現象が静電延伸現象である。静電延伸現象によれば、ナノファイバを効率よく製造することができる。
繊維形成空間(ナノファイバ形成空間)で生成したナノファイバを、基材の表面に堆積させることにより、不織布が得られる。形成された不織布は、基材の表面から剥離してもよい。この場合、不織布の製造方法は、さらに基材の表面から不織布を剥離する工程を含むことができる。ここで、基材としては、剥離性の基材シート、または繊維を搬送するための搬送コンベアのベルトなどを利用できる。また、基材として不織繊維構造を有する基材(市販の不織布など)を用い、この表面にナノファイバを堆積させることで、不織布と不織繊維構造を有する基材とが一体化した不織布を形成してもよい。
不織布を形成する工程では、必要に応じて、複数の電界紡糸ユニットを用いて、各ユニットで、それぞれ異なるナノファイバを生成させ、堆積させてもよい。例えば、各ユニットで、繊維経および/またはポリマー組成の異なるナノファイバを生成させ、堆積させることで不織布を形成してもよい。なお、ナノファイバ径は、原料液の状態、放出体の構成、帯電手段により形成される電界の大きさなどにより調節することができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る不織布の製造方法を実施するための、製造システムの構成を概略的に示す図である。図3は、不織繊維構造を有する基材Eを利用する場合の例である。
図3の製造システムは、不織布を製造するための製造ラインを構成している。製造システムは、不織布形成装置40と、形成された不織布を回収するための回収装置70とを備えている。図3の製造システムでは、基材Eが製造ラインの上流から下流に搬送される。搬送途中の基材Eには、ナノファイバの不織布の形成が随時行われる。
製造システムの最上流には、ロール状に捲回された基材Eを内部に収容した基材供給装置20が設けられている。基材供給装置20は、ロール状の基材Eを捲き出して、自身の下流側に隣接する別の装置に基材Eを供給する。具体的には、基材供給装置20は、モータ24により供給リール22を回転させて、供給リール22に捲回された基材Eを第1搬送ローラ21に供給する。
捲き出された基材Eは、第1搬送ローラ21により、不織布形成装置40に移送される。
不織布形成装置40は、電界紡糸機構を具備する。より具体的には、電界紡糸機構は、装置内の上方に設置された原料液を放出するためのノズル(放出体)を含む放出部42Aと、放出された原料液(第1分散液)を帯電させる帯電手段と、放出部42Aと対向するように不織布Eを上流側から下流側に搬送する搬送コンベア41と、を備えている。搬送コンベア41は、基材Eとともに繊維を収集するコレクタ部として機能し、基材Eの表面(主面)には、放出部42Aから放出されたナノファイバが堆積される。
帯電手段は、放出体に電圧を印加する電圧印加装置43と、搬送コンベア41と平行に設置され、かつ電気的に接続された対電極44とで構成されている。対電極44は接地されている。これにより、放出体と対電極44との間には、電圧印加装置43により印加される電圧に応じた電位差(例えば20kV〜200kV)を設けることができる。なお、帯電手段の構成は、特に限定されず、例えば、対電極44は必ずしも接地しなくてもよく、高電圧が印加されていてもよい。また、対電極44を設ける代わりに、搬送コンベア41のベルト部分を導体から構成するなどしてもよい。
原料液45は、放出体42の中空部と連通するポンプ46の圧力により、原料液タンク45aから、導管50を通して、放出部42Aの収容部に供給される。そして、原料液45は、ポンプ46の圧力により、放出部42Aの複数の放出口から基材Eの主面に向かって放出される。放出された原料液は、帯電した状態で放出部42Aと搬送コンベア41(また基材E)との間の空間を移動中に静電爆発を起し、鞘芯構造を有するナノファイバを生成する。生成したナノファイバは、静電誘引力によって基材の主面に誘引され、そこで堆積する。これにより、不織布Fが形成される。
搬送コンベア41のベルト部分は、誘電体であってもよい。ベルト部分が導体で構成されている場合には、放出部42Aの放出口に近いコレクタ部に、ナノファイバがやや集中して堆積する傾向がある。ナノファイバを、より均一に、コレクタ部に分散させる観点からは、搬送コンベア41のベルト部分を誘電体により形成することがより望ましい。
ベルト部分を誘電体により形成した場合には、ベルト部分の内周面(基材Eと接触する面の反対側の面)に、対電極44を接触させてもよい。このような接触により、ベルト部分の内部で誘電分極が起こり、基材Eとの接触面に一様な電荷が発生する。これにより、ナノファイバが基材Eの表面Eaの一部に集中して堆積する可能性が更に低減される。
不織布形成装置40から搬出された完成した不織布Fは、搬送ローラ71を介して、回収装置70に回収される。回収装置70は、搬送されてくる不織布Fを捲き取る回収リール72を内蔵している。回収リール72はモータ74により回転駆動される。
図3に示すような製造システムでは、不織布を回収する回収装置70を回転させるモータ74を、不織布Fの搬送速度(搬送コンベア41の速度)が一定になるような回転速度に制御する。これにより、不織布Fは、所定のテンションを維持しつつ搬送される。このような制御は、製造システムに備えられた制御装置(図示せず)によって行われる。制御装置は、製造システムを構成する各装置を統括的に制御し、管理できるように構成されている。
ナノファイバ形成装置では、搬送コンベアのベルトの主面に繊維を連続的に堆積させることにより、長尺状の不織布を形成することができる。また、ナノファイバの堆積を間欠的に行うことにより、矩形の不織布を形成することもできる。
なお、上記の不織布の製造システムは、不織布を製造するために用いることができる製造システムの一例に過ぎない。不織布の製造方法は、上述のような工程を有する限り、特に限定されない。
(第3工程)
第1工程で、帯電粒子の前駆体粉末を用いた場合には、前駆体粉末を第3工程でエレクトレット処理することにより帯電粒子に変換する。具体的には、第3工程では、不織布に電圧を印加することにより、前駆体粉末を帯電させる。
不織布に印加する電圧は、前駆体粉末を帯電粒子に変換できるような範囲で適宜決定でき、例えば、1kV〜100kVが好ましいが、100kV以上の電圧を印加してもよい。
第3工程で電圧を印加する際には、必要に応じて、不織布を加熱してもよい。このとき、前駆体粉末が軟化するような温度まで不織布を加熱してもよいが、加熱温度は、第1誘電体が軟化しない温度であることが好ましい。加熱温度は、第1誘電体および第2誘電体の種類に応じて決定できるが、例えば、70〜200℃であり、110〜140℃であることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る不織布は、第1誘電体(またはその前駆体)を含む溶液(ポリマー溶液)を用いる電解紡糸法により得られる不織布(前駆体不織布とも言う)に、帯電粒子を付着させることにより得ることができる。また、前駆体不織布に、帯電粒子の前駆体粉末を付着させ、電圧を印加して前駆体粉末を帯電させ、帯電粒子に変換することで、帯電粒子を含む不織布を得ることもできる。これらの製法をまとめて第2製法と呼ぶものとする。
(第2製法)
第2製法は、
第1誘電体またはその前駆体を含むポリマー溶液(溶液C)を調製する工程(第4工程)、
ナノファイバ形成空間において、溶液Cから静電気力により第1誘電体を含むナノファイバを生成させ、生成したナノファイバを堆積させて不織布(前駆体不織布)を形成する工程(第5工程)、
不織布(前駆体不織布)に、帯電粒子を含む分散液D1または帯電粒子の前駆体粉末を含む分散液D2を含浸させて、第1誘電体の表面に帯電粒子または前駆体粉末を付着させる工程(第6工程)、および
必要に応じて、不織布(前駆体不織布)に電圧を印加して、前駆体粉末を帯電させて、帯電粒子に変換する工程(第7工程)を有する。
第2製法により、第1誘電体(具体的には第1誘電体を含むナノファイバ)の表面に第4粒子が付着した不織布が得られる。第6工程で帯電粒子の前駆体粉末を用いた場合には、第7工程で、前駆体粉末をエレクトレット処理することにより帯電粒子に変換させる。第6工程で帯電粒子を用いた場合には、第7工程は特に行う必要はないが、必要に応じて第7工程を実施してもよい。また、第1製法により得られる不織布を、前駆体不織布として用いて、第6工程(必要に応じてさらに第7工程)に供して、帯電粒子をナノファイバの表面に付着させてもよい。
(第4工程)
第4工程において、溶液Cの調製方法は特に制限されず、第1誘電体またはその前駆体を、溶媒に溶解することにより調製することができる。溶媒としては、第1誘電体またはその前駆体の種類に応じて、第1工程について例示したものから適宜選択できる。なお、第1誘電体がポリイミドなどの場合には、ポリイミド前駆体(ポリアミド酸など)を含む溶液Cを用い、不織布の製造過程で適宜加熱することなどにより、ポリイミド前駆体からポリイミド(第1誘電体)を生成させてもよい。溶液C中の第1誘電体の濃度は、第1分散液中の濃度として記載した範囲から適宜選択できる。溶液Cは、必要に応じて、公知の添加剤を含んでもよい。
(第5工程)
第5工程では、溶液Cから電解紡糸法により繊維化し、帯電粒子やその前駆体粉末を付着させる前の前駆体不織布を形成する。電解紡糸法の詳細については、第2工程を参照できる。
(第6工程)
第6工程では、分散液D1または分散液D2を前駆体不織布に含浸させる。分散液D1は、帯電粒子を分散媒に分散させることにより調製される。分散液D2は、帯電粒子の前駆体粉末を分散媒に分散させることにより調製される。分散媒としては、揮発性で、第1誘電体を溶解しないものが好ましく、例えば、水、有機溶媒、またはこれらの混合物などが挙げられる。有機溶媒としては、例えば、エタノールなどのアルコール、アセトンなどのケトン、アセトニトリルなどのニトリルなどが挙げられる。
含浸は、特に制限されず、例えば、分散液中に、前駆体不織布を浸漬させることにより行ってもよく、分散液を、前駆体不織布に塗布またはスプレーすることにより行ってもよい。含浸の後、分散媒を除去することにより、帯電粒子またはその前駆体粉末を第1誘電体の表面に付着させることができる。
(第7工程)
第6工程で、帯電粒子の前駆体粉末を用いた場合には、第7工程で不織布(前駆体不織布)に電圧を印加することにより前駆体粉末を帯電粒子に変換する。第7工程は、第3工程に準じて行うことができる。
帯電粒子の帯電効果を保持するために、不織布の製造過程および不織布から濾材を作製する過程において、帯電粒子が第2誘電体の融点以上の温度とならないようにすることが望ましい。例えば、不織布の製造過程で溶媒や分散媒を除去する際、濾材を作製する際に不織布に接着剤を塗布したり、他のシートなどと熱圧着したりする際などに、第2誘電体の融点よりも低い温度(例えば、融点よりも10℃以上低い温度)とすることが望ましい。
(空気清浄機)
本発明の一実施形態に係る空気清浄機は、濾材としての上記の不織布を備えていればよく、これ以外の構成要素は公知のもので構成できる。空気清浄機は、例えば、気体(具体的には、空気)の吸い込み部と、気体の吐き出し部と、これらの間に配置された上記の不織布とを備えていてもよい。濾材は、1枚の不織布で構成してもよく、2枚以上の不織布を積層した積層体で構成してもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る空気清浄機を示す一部切り欠き斜視図である。
空気清浄機100は、不織布10と、気体の吸い込み部60と、気体の吐き出し部61とを備える。不織布10は、主面2Aが吸い込み部60に対向するように、吸い込み部60と吐き出し部61との間に配置される。不織布10は、蛇腹状にプリーツ加工されて配置されても良い。
空気清浄機100は、外部の大気を吸い込み部60から空気清浄機100内部に取り込む。取り込まれた大気は、濾材(不織布)10等を通過する間に集塵され、清浄化された大気が吐き出し部61から再び外部に放出される。大気が不織布10を通過する際には、大気に含まれる微細な粉塵が不織布10の不織繊維構造により物理的に除去されるとともに、帯電したナノファイバにより電気的に除去される。不織布10には、必要に応じて、空気清浄機で不織布(または濾材)に使用される公知の触媒および/または添加剤(吸着剤など)などを担持させてもよい。
空気清浄機100は、さらに、吸い込み部60と不織布10との間に、大きな塵等を捕捉するプレフィルター62等を備えても良い。また、不織布10と吐き出し部61との間に消臭フィルター63や加湿フィルター(図示せず)等が備えられても良い。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)分散液Aの調製
PANをDMAcに溶解させてポリマー溶液(濃度10質量%)を調製した。
ポリマー溶液と、PP粉末(平均粒子径Dp:20nm)を含むスラリー(PP粉末の濃度15質量%)とを、PANとPP粉末との質量比が1:0.1となるように混合することにより、PAN溶液中にPP粉末が分散した分散液(分散液A)を調製した。
(2)電界紡糸
図3に示すような製造システムにより、上記(1)で得られた分散液Aを原料液として用いて、下記の条件で、電界紡糸することにより基材の主面にナノファイバを堆積させ、不織布(前駆体不織布)を作製した。
電界紡糸条件:
印加電圧:60kV
溶液吐出圧:25kPa
温度:26℃
湿度:37%RH
得られた不織布において、ナノファイバの平均繊維経Dfは240nmであり、比率Df/Dpは12であった。また、不織布の厚みは10μmであり、単位面積当たりの質量は3g/m2であった。
(3)帯電処理
上記(2)で得られた前駆体不織布に、120℃の環境温度にて80kVの電圧を所定時間印加した。これにより、PP粉末は帯電して、帯電粒子に変換された。なお、PP粉末が帯電したことは、帯電計により確認することができる。
このようにして得られた不織布のTEM写真およびSEM写真に基づいて、既述の方法により、第1粒子、第2粒子および第3粒子の平均的個数を求めたところ、N1>N2+N3であった。
(4)評価
不織布を用いて、下記の手順で集塵効率および圧力損失を評価した。
(a)集塵効率(計数法)
不織布を縦12cm×横12cmのサイズに裁断し、サンプルとした。このサンプルに、大気粉塵を、面風速5.3cm/secで吸引させた。サンプルの上流側の粉塵濃度(個数濃度)をC0、下流側の粉塵濃度(個数濃度)をC1として、集塵効率(=1−C1/C0)×100(%)を算出した。個数濃度は、光散乱式自動粒子計数器を用いて求めた。
(b)圧力損失
上記(a)と同様に集塵試験を行い、サンプルの上流側の空気圧P0と下流側の空気圧P1とを測定し、圧力損失(=P0−P1)を算出した。空気圧の測定には、JIS B 9908形式1(計数法)の規格に準拠して、マノメータを使用した。
比較例1
比較例1では帯電処理を行わなかった。つまり、実施例1の(2)で得られた不織布を用いて実施例1と同様の評価を行った。
比較例2
比較例2では、PP粉末を用いなかった。つまり、実施例1の(1)で得られたポリマー溶液を分散液Aの代わりに用いて、電界紡糸により不織布を作製し、(3)と同様の条件で不織布に電圧を印加した。電圧を印加したあとの不織布を用いて、実施例1と同様の評価を行った。
実施例2
実施例1の(1)で得られたポリマー溶液を分散液Aの代わりに用いて、電界紡糸により不織布(前駆体不織布)を作製した。得られた前駆体不織布を、PP粉末(平均粒子径Dp:20nm)を含む水分散液(PP粉末の濃度15質量%)に浸漬し、取り出して、乾燥させた。乾燥物に、実施例1の(3)と同様の条件で電圧を印加して、PP粉末を帯電させることにより帯電粒子を含む不織布を得た。得られた不織布を用いて、実施例1と同様の評価を行った。
実施例および比較例の結果を表1に示す。実施例1および2は、A1およびA2であり、比較例1および2は、B1およびB2である。
Figure 2017048469
表1に示されるように、実施例では、比較例に比べて、高い集塵効率が得られた。また、実施例では、圧力損失も抑制された。
本発明の実施形態に係る不織布は、高い集塵性能が得られる。また、圧力損失の増加を抑制することもできる。そのため、家庭用や事務所用等の空気清浄機に(特に濾材として)適用することができる。但し、本発明の不織布の用途は、空気清浄機の濾材に限るものではない。例えば、本発明の不織布は、様々な濾材の他、電池用の分離シート(セパレータ)、妊娠検査シート等の体外検査シート、塵や汚れなどを拭き取る拭取シート、基材等の他の用途にも適用可能である。
1、11:ナノファイバ、3、10、F:不織布、d1:第1誘電体、p1:第1粒子、p2:第2粒子、p3:第3粒子、p4:第4粒子、20:基材供給装置、21:第1搬送ロール、22:供給リール、24:モータ、40:不織布形成装置、41:搬送コンベア、42A:放出部、43:電圧印加装置、44:対電極、45:原料液、45a:原料液タンク、46:ポンプ、48:第1支持体、49:第2支持体、50:導管、52:収容部、70:回収装置、71:搬送ローラ、72:回収リール、74:モータ、E:不織繊維構造を有する基材、Ea:基材の主面、100:空気清浄機、60:吸い込み部、61:吐き出し部、62:プレフィルター、63:消臭フィルター、2A:主面

Claims (15)

  1. ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布であって、
    前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
    前記帯電粒子は、第2誘電体を含む、不織布。
  2. 前記第2誘電体の誘電率は、前記第1誘電体の誘電率よりも低い、請求項1に記載の不織布。
  3. 前記第2誘電体の量は、前記第1誘電体100質量部に対して、5〜50質量部である、請求項1または2に記載の不織布。
  4. 前記帯電粒子は、前記第1誘電体中に完全に埋め込まれた第1粒子を含み、
    前記帯電粒子に占める前記第1粒子の比率が50個数%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布。
  5. 前記帯電粒子は、前記第1誘電体の表面から一部が露出した第2粒子および/または第3粒子を含み、
    前記第2粒子は、前記第1誘電体の表面から露出した部分の体積V2oと、前記第1誘電体に埋め込まれた部分の体積V2iとが、V2o<V2iを充足し、
    前記第3粒子は、前記第1誘電体の表面から露出した部分の体積V3oと、前記第1誘電体に埋め込まれた部分の体積V3iとが、V3o≧V3iを充足する、請求項4に記載の不織布。
  6. 前記ナノファイバの単位長さ当たりの前記第1粒子の平均的個数N1、前記第2粒子の平均的個数N2、および前記第3粒子の平均的個数N3は、N1>N2+N3を充足する、請求項5に記載の不織布。
  7. 前記帯電粒子は、前記第1誘電体の表面に付着した第4粒子を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布。
  8. 前記ナノファイバの平均繊維径Dfは、100nm以上1000nm未満であり、
    前記帯電粒子の平均粒子径Dpは、50〜200nmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の不織布。
  9. 前記平均繊維径Dfの前記帯電粒子の平均粒子径Dpに対する比率Df/Dpは、2〜10である、請求項8に記載の不織布。
  10. 前記第1誘電体は、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、およびフッ素樹脂からなる群より選択される少なくとも一種であり、
    前記第2誘電体は、ポリオレフィン、芳香族ビニル樹脂、およびアクリル樹脂からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の不織布。
  11. 気体の吸い込み部と、
    気体の吐き出し部と、
    前記吸い込み部と前記吐き出し部との間に配置された請求項1〜10のいずれか1項に記載の不織布と、を備えた空気清浄機。
  12. ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
    前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
    前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
    前記第1誘電体またはその前駆体と前記帯電粒子とを含む分散液Aを調製する工程と、
    ナノファイバ形成空間において、前記分散液Aから静電気力により前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、を含む、不織布の製造方法。
  13. ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
    前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
    前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
    前記第1誘電体またはその前駆体と前記帯電粒子の前駆体粉末とを含む分散液Bを調製する工程と、
    ナノファイバ形成空間において、前記分散液Bから静電気力により前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、
    前記不織布に電圧を印加して、前記前駆体粉末を帯電させて、前記帯電粒子に変換する工程と、を含む、不織布の製造方法。
  14. ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
    前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
    前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
    前記第1誘電体またはその前駆体を含む溶液Cを調製する工程と、
    ナノファイバ形成空間において、前記溶液Cから静電気力により前記第1誘電体を含む前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、
    前記不織布に、前記帯電粒子を含む分散液D1を含浸させて、前記第1誘電体の表面に前記帯電粒子を付着させる工程と、を含む、不織布の製造方法。
  15. ナノファイバと帯電粒子とを含む不織布を製造する方法であって、
    前記ナノファイバは、第1誘電体を含み、
    前記帯電粒子は、第2誘電体を含み、
    前記第1誘電体またはその前駆体を含む溶液Cを調製する工程と、
    ナノファイバ形成空間において、前記溶液Cから静電気力により前記第1誘電体を含む前記ナノファイバを生成させ、生成した前記ナノファイバを堆積させて不織布を形成する工程と、
    前記不織布に、前記帯電粒子の前駆体粉末を含む分散液D2を含浸させて、前記第1誘電体の表面に前記前駆体粉末を付着させる工程と、
    前記不織布に電圧を印加して、前記前駆体粉末を帯電させて、前記帯電粒子に変換する工程と、を含む、不織布の製造方法。
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