JP2017047976A - ベルトコンベヤシステムの制御方法 - Google Patents

ベルトコンベヤシステムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の材料を所定の割合で精度良く供給するベルトコンベヤシステムの制御方法を提供する。
【解決手段】第1及び第2のベルトコンベヤを使用して、第1被搬送物と第2被搬送物を所定の割合で払い出すベルトコンベヤシステムの制御方法であって、第1ベルトコンベヤによる第1被搬送物の搬送量を検出し、第2ベルトコンベヤ上への第2被搬送物の供給量を決定する際に、第2被搬送物の供給量に合わせて第2ベルトコンベヤの搬送速度を調整することで、第2ベルトコンベヤ上にある第2被搬送物の層厚を一定とする。本発明によれば、例え、第2被搬送物がバイオマスのような軽い物であっても、層厚を確保することで、急激な払出量の変化にも対応できる。また、層厚を確保することで、重量が重くなるので、計量装置のスケールに対して重量が軽すぎて計量精度が悪くなる等の問題を防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に、2つの材料を所定の割合で供給するベルトコンベヤシステムの制御方法に係り、特に、複数台のベルトコンベヤを使用して石炭等とバイオマス(バイオマス燃料と称することもある)を搬送し、所定の割合で供給するに好適なベルトコンベヤシステムの制御方法に関する。
従来から幅広い分野でベルトコンベヤ(ベルトコンベヤ装置等と称されることもある)が使用されている。ベルトコンベヤで搬送される被搬送物(搬送物、或いは原料と称することもある)の種類は様々で、搬送の目的も様々である。複数台のベルトコンベヤが機能的に組み合わされて1つのベルトコンベヤシステムを構成するケースも多い。
特に、近年は、複数の材料を所定の割合で混合して調整する際に、複数台のベルトコンベヤを組み合わせて構成したベルトコンベヤシステムを使用するケースが増えている。
例えば、火力発電所等において、石炭とバイオマスを混焼する技術が知られているが、石炭とバイオマスを所定の割合で混合する際に、複数台のベルトコンベヤを使用したベルトコンベヤシステムが使用されるケースがある。
なお、バイオマスの種類は様々であり、例えば、木屑、椰子殻、稲わら等の農林資源、古材などの産業廃棄物、又、畜産廃棄物等が代表的なものとして良く知られている。
石炭とバイオマスを混合して混焼させる場合には、別個のサイロに貯蔵されて保管されていた石炭とバイオマスが、複数台のベルトコンベヤで構成されたベルトコンベヤシステムで搬送されて混合される。環境面から、今後、多くなることが予想される技術分野である。
ベルトコンベヤから払い出される被搬送物の量(払出量)を制御する方法は、数多く知られている。代表的な例として、ベルトコンベヤに計量器を設置して払出量を制御する方法がある。前記計量器を使用する方法は、ベルト上に載っている被搬送物の重量を計量器で計測し、計測値の変化を見ながら、所望の払出量になる搬送速度にベルト速度を調整する方法である。
ベルトコンベヤに使用される計量器としては、例えば、特許文献1に記載されているような技術が公知である。
なお、ベルトコンベヤに載っている被搬送物の重量を量るための計量器は、ベルト下面に設置されてベルト局所部分の重量を測定するタイプ以外にもあり、例えば、ベルトコンベヤ全体の重量を図るタイプ等、様々な種類がある。
特開昭61−263512公報
ベルトコンベヤで使用される計量器は、通常、被搬送物の重量のみを直接検出する方式ではなく、被搬送物が載っているベルト、又、それを支えるローラ等の支持部材等の重さ等を含めて1つの荷重として検出する。そして、計量器で検出した荷重から、ベルトやローラ等の重量を差し引いて被搬送物の重量を算出する。
被搬送物が載っているベルト等の重さを含めて測定するためには、スケールの大きな計量器を使用せざるを得ない。
しかし、スケールの大きな計量器は、重量物を測定するには適しているが、微小な重さを測定するには不向きである。即ち、スケールの大きな計量器は、重量の微小な変化に対する感度が鈍く精度が悪い。微小な重量の変化は誤差と判断されてしまう可能性もある。
このような理由から、ベルトコンベヤに配置した計量器のスケールの大きさに対して、測定対象物である被搬送物の重量が小さくなりすぎてしまうと被搬送物の計測精度が悪くなる。前述したように、被搬送物が載っているベルト等の重さを含めて測定するためには、スケールの大きな計量器を使用せざるを得ず、結果、被搬送物の重量が極端に小さい場合に、計測精度が悪くなるという問題があった。
例えば、前述した火力発電所等で、石炭と木屑等のバイオマスを所定の割合で混合する際において、別個に保管している石炭とバイオマスを、ベルトコンベヤシステムで搬送しながら混合するケースがある。その際においては、石炭とバイオマスの量をコントロールして、一定の割合となるように調整する。
前述したように、ベルトコンベヤに計量器を設置して払出量を制御する方法を採用した場合には、ベルト上に載っている被搬送物の重量を計量器で計測し、計測値の変化を見ながら、所望の払出量になる搬送速度にベルト速度を調整することになる。
しかし、石炭に混合して燃焼させることのできるバイオマスの重量比率は、通常、3%前後であり極端に少ない。また、石炭に比較してバイオマスの比重は極端に小さく、嵩高の(比重の軽い)材料である。
嵩高のバイオマスを搬送するベルトコンベヤは、小型化しにくく、ベルトやローラの重さに比べて、被搬送物であるバイオマスの重量が極端に小さい状態となりやすい。
そのため、計量器のスケールの大きさに対して測定対象のバイオマスの荷重が小さくなり計測精度が悪くなるという問題が生じやすい。
特に、石炭の搬送量が徐々に変化するケースでは、運転中に、石炭とバイオマスの割合が一定の範囲内にあるように、バイオマスの払い出し量を変更して調整する必要がある。
しかし、バイオマスを払い出すベルトコンベヤの計量精度が悪ければ、バイオマスの量が十分にコントロールできないために、一定の範囲内に維持することが難しくなる。
また、通常、ベルトコンベヤにおいては、被搬送物がベルトコンベヤ上に供給されてから払い出されるまでに時間差がある。
時間差を勘案しながら制御する方法もあるが、ベルトに載って搬送されている被搬送物の量が極端に少ないケースでは、急激に払出量を変化させようとしても、その変化の大きさが制限されるという問題があった。即ち、ベルトに載っている被搬送物の量が極端に少ない場合に、ベルト速度を上げても、払出量が、すぐに増加せず、所望する払出量にまで調整できないケース等である。
本発明は、以上、説明した問題点に鑑みてなされたものであり、複数の材料を所定の割合で精度良く供給できるベルトコンベヤシステムの制御方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明によるベルトコンベヤシステムの制御方法は、
(1)第1ベルトコンベヤ、及び、第1ベルトコンベヤに第1被搬送物を供給する第1供給装置、並びに、第2ベルトコンベヤ、及び第2ベルトコンベヤに第2被搬送物を供給する第2供給装置を備えて、第1ベルトコンベヤで搬送した第1被搬送物と第2ベルトコンベヤで搬送した第2被搬送物を所定の割合で払い出すベルトコンベヤシステムの制御方法であって、第1ベルトコンベヤ上で搬送される第1被搬送物の搬送量を検出して、第1被搬送物と第2被搬送物が所定の割合となる第2被搬送物の払出量を算出し、第2供給装置から供給する第2被搬送物の供給量を該算出した払出量にするとともに、第2供給装置から供給する第2被搬送物の供給量に合わせて第2ベルトコンベヤの搬送速度を調整し、第2ベルトコンベヤ上で搬送される第2被搬送物の層厚が一定となるように調整する。
(2)(1)に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法において、前記第2ベルトコンベヤの搬送開始から払出開始前において、第2供給装置による第2被搬送物の供給量を一定として、第2ベルトコンベヤの搬送速度を一定にすることにより、第2ベルトコンベヤ上で搬送される第2被搬送物の層厚を一定とする。
(3)(1)又は(2)に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法において、前記第2ベルトコンベヤの払出開始後において、第1ベルトコンベヤで搬送される第1被搬送物の搬送量の検出を一定時間毎に実施し、該第1被搬送物の搬送量を検出した検出値が、第2ベルトコンベヤから払い出す第2被搬送物の払出量を決定した検出値から、予め定めた範囲を超えて相違する場合に、新たな検出値として、第1被搬送物と第2被搬送物が所定の割合となる第2被搬送物の払出量を新たに算出する。
(4)(1)乃至(3)までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法において、前記第1被搬送物を搬送する第1ベルトコンベヤ上に、第2ベルトコンベヤから第2被搬送物を払い出すことによって、第1被搬送物と第2被搬送物を所定の割合で混合して払い出す。
(5)(1)乃至(4)までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法において、前記第1被搬送物と第2被搬送物を合わせて貯留するバンカを備えて、第1ベルトコンベヤから払い出された第1被搬送物と、第2ベルトコンベヤから払い出された第2被搬送物をバンカ内で合わせて貯留し、該バンカから第1被搬送物と第2被搬送物を所定の割合で混合して払い出す。
(6)(1)乃至(5)までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法において、前記第2供給装置は第2被搬送物を貯留するサイロ下に配された払出フィーダである。
(7)(1)乃至(6)までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法において、前記第1被搬送物が石炭であり、第2被搬送物がバイオマスである。
本発明によれば、第2被搬送物の供給量を調整する際に、第2被搬送物の層厚が一定となるようにして、第2ベルトコンベヤの搬送速度を調整する。その結果、第2ベルトコンベヤのベルト上において、被搬送物の量が極端に少ない箇所がないため、払出量の調整がし易いという優れた作用効果を奏する。
本発明に係わるベルトコンベヤシステムの構成を側面側から説明する概念図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムの構成を上面側から説明する概念図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムの他の構成を上面側から説明する概念図である。 本発明に係るベルトコンベヤ上に載置された被搬送物の層厚を説明する概念図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムの制御フロー概要を説明するため図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムの制御フロー(1)を説明する図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムの制御フロー(2)を説明するため図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムの制御フロー(3)を説明する図である。 本発明に係わるベルトコンベヤシステムに使用した機器の特性を説明する図である。
以下、図面等に基づいて本発明による実施形態の好ましい1例を詳細に説明する。
図1乃至図9は本発明の実施形態に係わり、図1はベルトコンベヤシステムの構成を側面側から説明する概念図であり、図2は上面側から説明する概念図である。
図3は本発明に係わるベルトコンベヤシステムの他の実施形態の構成を上面側から説明する概念図である。図4はベルトコンベヤ上に載置された被搬送物の層厚を説明する概念図である。図5は本発明に係わるベルトコンベヤシステムの制御フロー概要を説明する図であり、図6から図8はベルトコンベヤシステムの制御フローを説明する図である。図9はベルトコンベヤシステムに使用した機器の特性を説明する図である。
以下、図1及び図2を用いて本実施形態による好ましい1例を説明する。
なお、以下に説明するベルトコンベヤシステム1は、石炭とバイオマスを所定の割合で供給するベルトコンベヤシステムの例である。
図1を使用して、ベルトコンベヤシステム1の機器構成並びに配置等について説明する。図1に示したベルトコンベヤシステム1は、第1ベルトコンベヤ10、並びに、第2ベルトコンベヤ20を備えている。
第1ベルトコンベヤ10は図示しない駆動装置により駆動されて走行する第1ベルトB1を備えており、第1ベルトB1上に載せた被搬送物(本実施形態においては第1被搬送物15等)を、搬送方向上流側から下流側に向かって、第1搬送速度V1で搬送する。
また、第2ベルトコンベヤ20は図示しない可変速式の駆動装置により駆動されて走行する第2ベルトB2を備えており、第2ベルトB2上に載せた被搬送物(本実施形態においては第2被搬送物25)を、搬送方向上流側から下流側に向かって、第2搬送速度V2で搬送する。
なお、第2ベルトコンベヤ20は可変速式の駆動装置により、運転中、第2ベルトB2のベルト速度を可変することができ、第2搬送速度V2を自在に可変することができるよう構成されている。
第1ベルトコンベヤ10及び第2ベルトコンベヤ20は、それぞれ、ベルト走行方向途中のベルト下面に図示しない計量器を備えて、ベルト上に載って搬送される被搬送物の重量を常時計測できるように構成されている。
計量器は、ベルト下面に設置されてベルト局所部分の重量を測定するタイプであり、被搬送物、被搬送物が載置された部分のベルト、並びに、それを支えるローラ等の支持部材等の重さをまとめて1つの荷重として測定する方式のタイプのものである。
本実施形態においては、計量器で測定した荷重から、ベルトやローラ等の重量を差し引いて被搬送物の重量を算出する構成となっている。
図2に示すように、第1ベルトコンベヤ10の搬送方向上流側には、第1被搬送物15である石炭を第1ベルトコンベヤ10上に供給するための第1供給装置12が配されるとともに、搬送方向下流側にはバンカ30が配されている。
第2ベルトコンベヤ20の搬送方向上流側には、第2被搬送物25であるバイオマスを供給するための第2供給装置22が配されている。
なお、図4に示したように、本実施形態では、第2供給装置22内に、供給スクリュ22Sを備えて払出フィーダを構成している。そして、本実施形態では、供給スクリュ22Sにより、第2供給装置22内のバイオマスを切り出して、第2ベルトコンベヤ20上に供給する構成となっている。即ち、本実施形態においては供給スクリュ22Sの回転数を変化させることにより、第2供給装置22からベルトコンベヤ20上に供給するバイオマスの切り出し量を自在に調整する構成となっている。
図2に示したように、本実施形態では、第1ベルトコンベヤ10のベルト搬送路途中に、第2ベルトコンベヤ20から第2被搬送物25が払い出されるように、第2ベルトコンベヤ20の払出位置が配置されている。
本実施形態においては、前述の構成により、第1ベルトコンベヤ10の上流側に第1被搬送物15である石炭が供給され、さらに搬送路途中から第2ベルトコンベヤ20より払い出された第2被搬送物25であるバイオマスが供給される構成となっている。
そして、第1ベルトコンベヤ10に供給された石炭とバイオマスは、第1ベルトコンベヤ10の下流側にある払出位置で払い出されてバンカ30に供給される。
なお、前述した本実施形態においては、第1ベルトコンベヤ10のベルト搬送路途中に第2ベルトコンベヤ20の搬送物払出位置が設置されるように構成して、第1ベルトコンベヤ10の搬送路途中で石炭とバイオマスを混合させる構成とした。
しかし、石炭とバイオマスを混合する位置について、本発明に適応できる構成がこれに限らないことは勿論であって、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変更が可能であり、例えば、図3に、その他の実施形態として示したベルトコンベヤシステム1Bのような構成であっても良い。図3において、第2ベルトコンベヤ20より払い出されたバイオマスは、バンカ30に直接供給される構成となっており、バンカ30内において、石炭とバイオマスが混合された状態になるように構成されている。
以下、図5に基づき本実施形態による制御フローの概要を説明する。
第1ベルトコンベヤ10と第2ベルトコンベヤ20を始動させて、ステップ1(S1)を開始し、第1ベルトコンベヤ10上で搬送されている第1被搬送物15の石炭について、その搬送量を計量器で検出する。
なお、運転開始当初は、第2ベルトコンベヤ20上に、第2被搬送物25であるバイオマスは載っていない。
したがって、第2供給装置22より、バイオマスを供給しても、すぐには、第2ベルトコンベヤ20の下流側にある払出位置から、払い出しされない。
ステップ1(S1)においては、第2ベルトコンベヤ20のベルト速度である第2搬送速度V2と、第2供給装置22から供給されるバイオマスの量を、共に一定とすることにより、図4に示したように、第2ベルトコンベヤ20の第2ベルトB2による搬送路上において、一定の層厚Tでバイオマスが載置されるように制御する。
そして、第2ベルトコンベア20の第2ベルトB2上にバイオマスが一定の層厚Tで、均一な状態で載置された状態(所謂、第2ベルトコンベヤ20上にバイオマスが充填処理された状態)とする。
本実施形態では、第2ベルトコンベヤの払出開始前の段階に、第2ベルトB2上に、バイオマスを充填処理した状態としているので、払出開始当初から安定してバイオマスを払い出すことが可能である。
なお、層厚Tとする際においては、層厚Tについて一定の厚み大きさを確保することで、ベルトやローラの重さに比べて被搬送物であるバイオマスの重量が極端に小さい状態となることを防止する。即ち、本実施形態においては、ベルトやローラの重さに比べて、被搬送物であるバイオマスの重量が極端に小さくならない重量になる厚みを層厚Tとして選定することにより、計量装置のスケールの大きさに対して測定対象のバイオマスの重量が小さくなりすぎることを防止する。
計量器の種類等により影響されるが、計量器のスケールの大きさに対して測定対象のバイオマスの重量が小さくなりすぎないように配慮して、層厚Tを決定する。
そして、本実施形態においては、層厚Tについて、第2ベルトB2の搬送路上において、一定の厚み大きさを確保することで、極端に薄い部分が局所的にできないようにすることにより、第2ベルトB2の搬送路上で、第2被搬送物25であるバイオマスの重量が極端に小さい箇所ができないようにする。
次に、バイオマスが、第2ベルトコンベア20の第2ベルトB2上に、層厚Tとして一定の厚みを確保した状態で、均一な状態になった際に、ステップ2(S2)に移行する。
ステップ2(S2)では、第1ベルトコンベヤ10における石炭の搬送量の検出結果に基づき、第2ベルトコンベヤ20から払い出すバイオマスの払出量を算出する。
そして、算出したバイオマスの払出量に相当するバイオマスの切り出し量を決定する。
前述したように、本実施形態においては供給スクリュ22Sの回転数を変化させることにより、第2供給装置22から第2ベルトコンベヤ20上に供給するバイオマスの切り出し量を調整する。
なお、この際において、通常、石炭に対するバイオマスの混合割合は、重量比で5%以下程度である。
バイオマス切り出し量を決定した後、ステップ3(S3)に移行する。
ステップ3(S3)では、前述したバイオマスの切り出し量に必要な払出機の回転数を決定する。本実施形態においては、払出フィーダを構成する供給スクリュ22Sの回転数を決定する。
供給スクリュ22Sの回転数を決定した後、ステップ4(S4)に移行する。
本実施形態では、第2供給装置22から切り出されて供給されるバイオマスの供給量に合わせて、第2ベルトコンベヤ20の第2ベルトB2上で搬送されるバイオマスの層厚Tが一定となる第2ベルトコンベヤ20の第2搬送速度V2を算出して決定する。
即ち、本実施形態では、第2搬送速度V2を調整することにより、第2ベルトB2上に載置されたバイオマスの層厚Tが一定の厚みになるように形成する。
その結果、第2ベルトB2の搬送路上で、第2被搬送物25であるバイオマスの重量が極端に小さい箇所ができない。
また、本実施形態においては、ベルトやローラの重さに比べて、被搬送物であるバイオマスの重量が極端に小さくならない程度の重量になる厚みを層厚Tとして選定することにより、計量装置のスケールの大きさに対して測定対象のバイオマスの荷重が小さくなりすぎることを防止できる。したがって、計量器のスケールの大きさに対して測定対象のバイオマスの荷重が小さくなりすぎて計測精度が悪くなるという従来技術の問題を防止できる。
本実施形態によれば、石炭の搬送量が徐々に変化するケースにおいても、運転中、石炭とバイオマスの割合が一定の範囲内にあるように、バイオマスの払い出し量を調整することが容易である。
さらに、本実施形態では、第2ベルトB2上に載置されて搬送されている第2被搬送物25が層厚Tを形成し、一定の厚みを確保しているため、石炭の搬送量の変化による、急激な払い出し量の変化にも対応しやすい。
なお、供給スクリュ22Sの回転数による切り出し量の精度を補正する際には、ステップ5(S5)に移行する。ステップ5(S5)では、供給スクリュ22Sによるバイオマスの切り出し供給を開始してから、荷流れタイマ経過後に、第2ベルトコンベヤ20に設置した計量器で払出量のサンプリングを行う。
そして、石炭の搬送量の検出結果に基づき算出した前述のバイオマスの払出量と、計量器で測定した払出量のサンプリング結果が相違している場合は、供給スクリュ22Sの回転数を調整して、バイオマスの切り出し量を変更し、供給量を補正する。
以下、図6乃至図9を使用して 本発明によるベルトコンベヤシステム1の制御方法について、好ましい1例を説明する。
最初のステップとして、第1ベルトコンベヤ10の運転を開始し、第1供給装置12から第1ベルトコンベヤ10に石炭の供給を開始する。
第1ベルトコンベヤ10に石炭の供給を開始し始めてから、図6に示したように、石炭搬送量サンプリングの工程(S101)に入る。
まず、最初に、荷流れタイマのカウントを開始(S102)し、荷流れタイマがカウントアップ(S103)した時点で、第1ベルトコンベヤ10に配した計量器により石炭搬送量のサンプリングを開始して、石炭搬送量サンプリング開始(S104)する。
石炭搬送量サンプリング開始(S104)した後、平均石炭量搬送量を算出(S105)し、前回のサンプリング結果と比較して偏差が所定の範囲内(α1%以内)にあるかどうか判断する(S106)。なお、本実施形態では、第1ベルトコンベヤで搬送される第1被搬送物の搬送量の検出を一定時間毎に実施した。
前記偏差が所定の範囲内の場合は、再度、石炭搬送量のサンプリング開始(S104)に戻る。そして、前記偏差が所定の範囲内から外れたときに、バイオマスの払出量変更指令(S107)を発信する。
なお、本実施形態においては、第1ベルトコンベヤ10による石炭搬送量が安定しない状態でわずかにバラツクことにより、第2ベルトコンベヤによるバイオマスの払出量がふらつくのを防止するため、所定の偏差内(α1%以内)にある場合には、第2ベルトコンベヤによるバイオマスの払出量を変更しないようにした。α1%の値は、第2ベルトコンベヤの種類や大きさ等により影響を受けるが、通常、5〜15%程度であることが多い。
バイオマスの払出量変更指令(S107)が発信されてから、図7に記載したステップに進み、平均石炭量搬送量に対する所定割合の量を算出して、バイオマスを払出量とする(S110)。そして、算出したバイオマスの払出量を切り出して供給するために必要な払出フィーダの払出速度(払出機速度と称することもある)を算出する(S112)。
なお、本実施形態において、払出フィーダの払出速度は、供給スクリュ22Sの回転数で表した。図9(1)に、バイオマスの払出量と供給スクリュ22Sの払出速度(スクリュ回転数)の関係を示す。払出量がHxの際に、払出速度(スクリュ回転数)はRxとなる。
なお、前述の算出されたバイオマスの払出量が、極めて少ない場合かどうかを判断(S111)し、バイオマスの払出量が極めて少ない場合(α2)は、供給スクリュ22Sの回転数をゼロ(S113)として、バイオマスの切り出しをしない。
第2ベルトコンベヤ20の大きさによっては、バイオマスの払出量が極めて少ない場合に十分な制御できなくなる可能性があるため、本実施形態においてはα2の値を設けた。
バイオマスの払出量を算出した後、一定の層厚Tを形成するために必要な第2搬送速度V2としてベルト速度(BC速度)を算出する(S114)。
図9(2)に供給スクリュ22Sの払出速度(スクリュ回転数)と、第2ベルトコンベヤ20の速度の関係を示す。払出速度(スクリュ回転数)がRxの際にBC速度(第2搬送速度V2)はBRxになる。
なお、図9(2)において第2ベルトコンベヤ20の速度は、第2ベルトB2を回転駆動するモータM1の回転速度で表した。そして、払出ベースとして、第2ベルトコンベヤを駆動するモータM1の回転速度を決定する(S115)。
バイオマスの払出量に変更がないかどうか判断(S116)し、バイオマスの払出量に変更がない場合は、元の工程に戻り、バイオマス払出量算出のステップ(S110)に戻り、再度、繰り返し行う。
払出量に変更がある場合は、第2ベルトコンベヤを駆動するモータM1の速度指令を新たに書き込み(S117)、第2ベルトコンベヤ20のベルト速度(第2搬送速度V2)を変更する。
次に、図8に示したように、バイオマスの払出量が算出した払出ペースになっているかどうかを判断し(S120)、バイオマスの払出量が算出した払出ペースになった時点で、制御遅れタイマのカウントを開始する(S121)。
そして、制御遅れタイマのカウントがアップした時点(S122)で、バイオマスの払出量サンプリングを開始する(S123)。
なお、バイオマスの払出量サンプリングは、第2ベルトコンベヤ20に設置した計量器を使用し、平均払出量を算出する(S124)。
そして、設定したバイオマスの払出量と計量器で検出したバイオマスの平均払出量とがし所定の範囲内(偏差α3%以内)に入っているかどうか判断する(S125)。
そして、設定したバイオマスの払出量と平均払出量とが相違し所定の範囲内(偏差α3%以内)に入らなくなった際に、払出機である払出フィーダの補正必要と判断する。
補正必要と判断した場合には、払出機補正速度を算出(S126)し、払出機速度を変更(S127)し、合わせて、第2ベルトコンベヤ20のベルト速度(第2搬送速度V2)を変更する(S128)。即ち、供給スクリュ22Sの回転数を変更してバイオマスの切り出す量を変更し供給量を変更するとともに、第2ベルトコンベヤ20のベルト速度(第2搬送速度V2)を変更する。
第2ベルトコンベヤ20のベルト速度(第2搬送速度V2)を変更した後、制御遅れタイマの設定を変更(S129)し、図6の石炭搬送量サンプリング(S104)に戻る。
本実施形態は前述の構成により、複数の材料を所定の割合で精度良く供給することができる。
本発明は、複数の材料を所定の割合で精度良く供給するベルトコンベヤシステムの制御方法として使用できる。
1 ベルトコンベヤシステム
10 第1ベルトコンベヤ
12 第1供給装置
15 第1被搬送物(石炭)
20 第2ベルトコンベヤ
22 第2供給装置
25 第2被搬送物(バイオマス)
30 バンカ
22S 供給スクリュ
B1 第1ベルト
B2 第2ベルト

Claims (7)

  1. 第1ベルトコンベヤ、及び、第1ベルトコンベヤに第1被搬送物を供給する第1供給装置、並びに、第2ベルトコンベヤ、及び第2ベルトコンベヤに第2被搬送物を供給する第2供給装置を備えて、第1ベルトコンベヤで搬送した第1被搬送物と第2ベルトコンベヤで搬送した第2被搬送物を所定の割合で払い出すベルトコンベヤシステムの制御方法であって、
    第1ベルトコンベヤ上で搬送される第1被搬送物の搬送量を検出して、第1被搬送物と第2被搬送物が所定の割合となる第2被搬送物の払出量を算出し、第2供給装置から供給する第2被搬送物の供給量を該算出した払出量にするとともに、
    第2供給装置から供給する第2被搬送物の供給量に合わせて第2ベルトコンベヤの搬送速度を調整し、第2ベルトコンベヤ上で搬送される第2被搬送物の層厚が一定となるように調整するベルトコンベヤシステムの制御方法。
  2. 前記第2ベルトコンベヤの搬送開始から払出開始前において、第2供給装置による第2被搬送物の供給量を一定として、第2ベルトコンベヤの搬送速度を一定にすることにより、第2ベルトコンベヤ上で搬送される第2被搬送物の層厚を一定とする請求項1に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法。
  3. 前記第2ベルトコンベヤの払出開始後において、第1ベルトコンベヤで搬送される第1被搬送物の搬送量の検出を一定時間毎に実施し、
    該第1被搬送物の搬送量を検出した検出値が、第2ベルトコンベヤから払い出す第2被搬送物の払出量を決定した検出値から、予め定めた範囲を超えて相違する場合に、新たな検出値として、第1被搬送物と第2被搬送物が所定の割合となる第2被搬送物の払出量を新たに算出する請求項1又は請求項2に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法。
  4. 前記第1被搬送物を搬送する第1ベルトコンベヤ上に、第2ベルトコンベヤから第2被搬送物を払い出すことによって、第1被搬送物と第2被搬送物を所定の割合で混合して払い出す請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法。
  5. 前記第1被搬送物と第2被搬送物を合わせて貯留するバンカを備えて、第1ベルトコンベヤから払い出された第1被搬送物と、第2ベルトコンベヤから払い出された第2被搬送物をバンカ内で合わせて貯留し、該バンカから第1被搬送物と第2被搬送物を所定の割合で混合して払い出す請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法。
  6. 前記第2供給装置は第2被搬送物を貯留するサイロ下に配された払出フィーダである請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法。
  7. 前記第1被搬送物が石炭であり、第2被搬送物がバイオマスである請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のベルトコンベヤシステムの制御方法。
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