JP2017046882A - 光断層像撮影装置 - Google Patents

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Kiyotake Ueda
聖剛 上田
智之 中山
Tomoyuki Nakayama
智之 中山
一 並木
Hajime Namiki
一 並木
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Abstract

【課題】光ファイバの捻じれによる走査不良の発生を確実に検出する光断層像撮影装置を提供する。【解決手段】光断層画像撮影装置1には、測定光源11から出射された光を測定光と参照光とに分割すると共に、被検体の組織で反射された測定光と参照光との干渉を検出器19によって検出する干渉光学系10と、接続部16とが設けられている。接続部16は、被検体内に挿入される外筒と、測定光を干渉光学系10から外筒の内部に導くための光ファイバ4aを介して回転することにより被検体へ照射される測定光を偏向する偏向部と、を含むプローブ本体3を、光ファイバを含むケーブル4を介して干渉光学系10と光学的に接続する。光断層画像撮影装置1は、制御部30によって、各走査位置における深さプロファイルが並べられた断層画像を、検出器19からの信号に基づいて生成し、光ファイバの捻じれによる走査不良を、断層画像に基づいて検出する。【選択図】図1

Description

本開示は、被検体の組織の断層画像を撮影する光断層像撮影装置に関する。
従来、被検体の所定部位における断層画像を撮影することができる装置として、光断層干渉計(Optical Coherence Tomography:OCT)を用いた装置が知られている。OCTを用いた光断層像撮影装置は、光源から出射された光を測定光と参照光に分割し、分割した測定光を被検体の組織に走査させながら照射する。組織によって反射された測定光を参照光と合成し、合成した光の干渉信号から、組織の深さ方向の情報を取得する。光断層像撮影装置は、取得した深さ方向の情報を用いて断層画像を生成することができる。
被検体内に挿入可能なプローブの先端から測定光を照射することで、組織の断層画像を被検体内から撮影する光断層像撮影装置が知られている(特許文献1参照)。この種の装置として、プローブと、光学系本体とを光ファイバで繋ぎ、光ファイバを介してプローブの内部に設けられた光部材を回転駆動させることによって、被検体上で測定光を走査するものが提案されている。
特開2014−188276号公報
このような装置において、光部材による走査が所期するスピードで安定して行われることが重要であるが、例えば、光フィアバの捻じれに起因して、走査が妨げられてしまう場合が考えられる。このような場合、例えば、走査速度が低下してしまい、それにより、一部の組織に光が集中して照射されてしまうことが考えられる。また、このような場合、光ファイバおよびプローブに損傷があり、それ故、プローブ等を交換する必要が生じる場合が考えられる。
本開示は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、光ファイバの捻じれによる走査不良の発生を確実に検出しやすい光断層像撮影装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る光断層像撮影装置は、
本開示の装置によれば、光ファイバの捻じれによる走査不良の発生を確実に検出しやすいという効果がある。
光断層像撮影装置と周辺機器の概略構成を示す図である。 プローブの先端部近傍の拡大図である。 光断層像撮影装置における動作を示したフローチャートである。 光路長を調節する際に光路長調節処理の中で生成される断層画像を示す図である。 撮影される断層画像を模式的に示した図である。
以下、本開示における1つの実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施形態に係る光断層像撮影装置(以下、「撮影装置」と省略する)1の概略構成について説明する。撮影装置1は、被検体内の組織の断層画像を、被検体内に挿入されるプローブ2を利用して撮影する。以下、具体例として、撮影装置1は、眼科撮影装置であるものとする。即ち、被検眼Eの内部組織(例えば、網膜)の断層画像が、撮影装置1によって撮影される。しかし、本開示は、眼以外の被検体(例えば、内臓、耳等)の断層画像を撮影する装置にも適用できる。撮影装置1は、測定部10と制御部30を備える。
測定部10は、光断層干渉計(OCT:Optical Coherence Tomography)の構成(例えば、干渉光学系)を備える。本実施形態の測定部10は、測定光源11、エイミング光源12、カップラー13、カップラー14、参照光学系15、装着部16、ファイバ回転モータ18、検出器(受光素子)19および光路長変更ユニット20を備える。
測定光源11は、断層画像を取得するための光を出射する。一例として、本実施形態の撮影装置1は、出射するレーザ光の波長を高速で変化させることが可能な測定光源11を備えることで、Swept−source OCT(SS−OCT)計測によって断層画像を取得する。本実施形態の測定光源11は、レーザ媒体、共振器、および波長選択フィルタ等によって構成される。波長選択フィルタとして、例えば、回折格子とポリゴンミラーの組み合わせ、または、ファブリー・ペローエタロンを用いたフィルタ等を採用できる。
エイミング光源12は、測定光の照射位置(つまり、断層画像の撮影位置。)を示すための可視光であるエイミング光を出射する。
カップラー13は、測定光源11から出射された光と、エイミング光源12から出射されたエイミング光とを合波し、2つの光の光軸を一致させる。カップラー14は、カップラー13から入射された光を、測定光(試料光)と参照光に分割する。測定光は、装着部16に装着されたプローブ2に導光される。参照光は、参照光学系15に導光される。また、カップラー14は、被検眼Eによって反射された測定光(反射測定光)と、参照光学系15によって生成された参照光とを合成して干渉光を生成する。カップラー14は、生成した干渉光を検出器19に受光させる。
参照光学系15は、カップラー14から導光された参照光を再びカップラー14に戻す。参照光学系15は、マイケルソンタイプであってもよいし、マッハツェンダタイプであってもよい。本実施形態では、参照光学系15は、参照ミラー等を備えた反射光学系によって、カップラー14から導かれた参照光を反射させて、カップラー14に再び戻す。前述したように、カップラー14に戻された参照光は、被検眼Eによる反射測定光と合成される。なお、参照光学系15の構成は変更できる。例えば、参照光学系15は、カップラー14から導かれた参照光を反射させずに、光ファイバ等の透過光学系によって検出器19へ透過させてもよい。
また、測定部10は、測定光と参照光の光路長差を変更する光路長変更ユニット20を有する。本実施形態の光路長変更ユニット20は、参照光学系15が備える光学部材(例えば、参照ミラー)と、駆動部とを含む。参照ミラーは、参照光の光路中に配置され、駆動部によって参照光の光軸方向に移動される。その結果として、測定光と参照光との光路長差が変更される。ただし、光路長差を変更するための光学部材は、測定光の光路中に配置されてもよい。この場合、光学部材が駆動部によって測定光の光軸方向に移動されることによって、光路長調節が行われる。なお、参照光学系15が透過光学系である場合は、少なくとも2本の光ファイバを接続することによって導光路を形成すると共に、2本の光ファイバの端部同士の間隔を変更することによって、光路長差を変更できる。2本の光ファイバの間には、少なくとも一本のファイバの端部と共に駆動されるフォーカシングレンズ、光路長補正用ガラス等が設けられてもよい。より詳細な構成については、特開2010−220774号公報等を参照されたい。
検出器19は、反射測定光と参照光の干渉状態を検出する。換言すると、検出器19は、カップラー14によって生成された干渉光の干渉信号を検出する。より詳細には、フーリエドメインOCTの場合には、干渉光のスペクトル強度が検出器19によって検出され、スペクトル強度データに対するフーリエ変換によって、所定範囲における深さプロファイル(Aスキャン信号)が取得される。また、走査位置毎に深さプロファイルを収集し、深さプロファイルを並べることで、断層画像(Bスキャン画像 図5参照)が形成される。
前述したように、本実施形態の撮影装置1には、SS−OCTが採用されている。しかし、撮影装置1には、種々のOCTを採用できる。例えば、Spectral−domain OCT(SD−OCT)、Time−domain OCT(TD−OCT)等のいずれを撮影装置1に採用してもよい。SS−OCTを採用する場合、複数の受光素子を有する平衡検出器を検出器19として採用することが望ましい。平衡検出器を用いる場合、撮影装置1は、複数の受光素子からの干渉信号の差分を得て、干渉信号に含まれる不要なノイズを削減することができる。その結果、断層画像の品質が向上する。
装着部(例えばコネクタ)16には、プローブ2から伸びるケーブル4が着脱可能に装着される。装着部16に対してケーブル4が装着されることによって、カップラー14によって分割された測定光の導光路(例えば、測定部10内のファイバ)と、プローブ2とが、光学的に接続される。
ファイバ回転モータ(以下、「モータ」と省略する)18は、ケーブル4が装着された状態で、少なくともケーブル4に内蔵されるファイバ(光ファイバ)4a(詳細は後述する)を、回転させることができる。つまり、モータ18は、装着部16を回転させることでファイバ4aを回転させる。その結果として、本実施形態では、測定光およびエイミング光が走査される(詳細は後述する)。モータ18には、回転検出センサ18aが設けられている。回転検出センサ18aは、後端部におけるファイバ4aの回転を1回転毎に検出すると共に、検出毎(つまり、1回転毎)に信号を制御部30へ出力する。回転検出センサ18aからの信号は、各々の断層画像(Bスキャン画像)の生成開始のタイミングを決定するために利用される。
ここで、図1および図2を参照して、装着部16に装着されるプローブ2について説明する。本実施形態のプローブ2は、プローブ本体3と、ケーブル4と、を備える。また、プローブ本体3は、ハンドピース5、およびニードル6を有する。
本実施形態において、ケーブル4は、屈曲可能であり、プローブ本体3と測定部10(干渉光学系)との間に設けられる。ケーブル4には、ファイバ4aが少なくとも含まれる。この他に、本実施形態では、ケーブル4は、トルクコイル4bと、保護チューブ4cとを有する。ファイバ4aは、プローブ本体3に挿入されており,プローブ本体3の外部からのニードル6の先端部まで、測定部10のカップラー14から導かれた測定光とエイミング光を導光する。
本実施形態において、ファイバ4aは、トルクコイル4bによって被覆されている。トルクコイル4bは、トルク伝達部の一例であり、モータ18からのトルクをファイバ4aに伝達する。これにより、ファイバ4aがトルクコイル4bと共に回転される。また、本実施形態では、トルクコイル4bの更に外周に、保護チューブ4cが設けられている。本実施形態において、ファイバ4aおよびトルクコイル4bは、保護チューブ4cとは独立して、且つ、ハンドピース5に対して自在に回転する。保護チューブ4cは、ファイバ4aおよびトルクコイル4bの回転を妨げないように、トルクコイル4bとの間に隙間を開けて形成される。
なお、トルク伝達部は、モータ18からのトルクを、ファイバ4aに伝達する部材であればよく、必ずしもトルクコイルのようなコイル状の部材に限定されるものではない。例えば、チューブ状の部材であってもよい。また、本実施形態では、トルク伝達部(即ち、トルクコイル4b)によって、ファイバ4aの大部分が覆われているが、ファイバ4aの一部分にトルク伝達部が設けられていてもよい。なお、プローブ2において、トルク伝達部は、必ずしも設けられる必要はない。ファイバ4aに対し、装着部16側のアタッチメントが直接取り付けられることで、より直接的にファイバにトルクが与えられる構成であってもよい。
ハンドピース5は、作業者(例えば、検者、術者等)によって把持される略筒状の部材である。ニードル6は、ハンドピース5の先端に設けられており、ハンドピース5の外径よりも小さい外径を有する。ニードル6の先端部は、被検体(例えば、被検眼E)の内部に挿入される。ファイバ4aは、ハンドピース5の後端部に接続し、ニードル6の先端部まで延びている。プローブ2は、ファイバ4aによって導光された測定光およびエイミング光を走査させながら、それぞれの光を先端部から出射することができる。
ここで、図2を参照して、プローブ2における先端部の構造を、より詳細に説明する。ニードル6の先端部には、遮光部材61、外筒66、保持部68、および偏向部71等が設けられている。
遮光部材61は、ファイバ4aの先端側の周囲(特に、保持部68および偏向部71の周囲)を囲む。本実施形態では、遮光部材61の形状は、略筒状である。遮光部材61は、測定光およびエイミング光を遮光する材質によって形成されている。遮光部材61のうち、軸線方向において偏向部71が位置する部位の近傍には、測定光およびエイミング光の走査方向(軸周りの方向)に所定の幅を有する切欠き62(又は、開口)が形成されている。偏向部71から照射された光は、切欠き62の内側の領域63(以下、「透過領域63」という。)では外部に透過されるが、切欠き62が形成されていない領域64(以下、「遮光領域64」という。)では遮光部材61によって遮光される。
本実施形態では、遮光部材61の内側の面には粗面加工が施されている。つまり、遮光部材61の内側の面には、微細な多数の凹凸が形成されている。この場合、遮光領域64では、遮光部材61の内側の面に照射された光が散乱する。従って、遮光部材61の内側が光を散乱させにくい場合(例えば、内側の面に鏡面加工が施されている場合)に比べて、遮光領域64で反射された反射光が偏向部71に戻らない可能性が低下する。つまり、鏡面加工等が施されている場合には、偏向部71とは異なる方向に光が反射すると、偏向部71には反射光は入射しない。反射光が散乱すると、反射光は偏向部71に戻りやすい。よって、撮影装置1は、測定光が遮光領域64に照射されていることを検出する場合に、遮光領域64で反射された反射光を用いてより確実な検出を行うことができる。
なお、本実施形態の透過領域63の形状は略矩形であるが、透過領域63の大きさ、形状、数等を変更できることは言うまでもない。また、透過領域63と遮光領域64を形成するための具体的な方法も変更できる。例えば、測定光およびエイミング光を透過する材質と、遮光する材質とを組み合わせて遮光部材61を製造することで、透過領域63と遮光領域64を形成してもよい。
外筒66は、測定光およびエイミング光を透過する材質によって形成されており、遮光部材61の外側を閉塞する。従って、外筒66は、血液、硝子体の組織等が内側に侵入することを防止しつつ、透過領域63の内側と外側との間における光の透過を許容する。なお、外筒66は遮光部材61の内側に位置してもよい。
保持部68は、外形略円柱状の部材であり、遮光部材61に対して固定されている。保持部68の軸心部分には、ファイバ4を回転可能な状態で挿通する挿通孔69が形成されている。保持部68は、遮光部材61に対するファイバ4aの軸の位置を一定にした状態で、ファイバ4aを回転可能に保持する。
偏向部71は、ファイバ4aの先端部に設けられている。偏向部71は、ファイバ4aの先端部から出射された光を偏向させる。偏向部71によって偏向された光は、透過領域63を通過したときに被検体の組織に照射される。なお、本実施形態において、偏向部71によって偏向された光は、所定の距離で集光される。偏向部71は、例えば、ボールレンズであってもよいし、プリズムであってもよい。また、偏向部71は、組織で反射された反射測定光を受光し、ファイバ4aに入射させる。本実施形態の偏向部71は、ファイバ4aの軸方向に対して約70度の角度で光を偏向させるが、偏向の角度は適宜変更できる。なお、ファイバ4aのうち、保持部68よりも後端側の部分の外周には、ファイバ4aの捻じれ等を抑制するためのシャフト73が設けられている。
なお、撮影装置1は、測定光のフォーカス調整を行うための光学系等の種々の構成を、測定部10またはプローブ2に備えてもよい。これらの詳細な説明は省略する。
次に、図1を参照して、装置の制御系を説明する。制御部30は、CPU(プロセッサ)31、RAM32、ROM33、および不揮発性メモリ34等を備える。CPU31は、撮影装置1、および周辺機器の制御を司る。RAM32は、各種情報を一時的に記憶する。ROM33には、各種プログラム、初期値等が記憶されている。不揮発性メモリ34は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、および、撮影装置1に着脱可能に装着されるUSBメモリ等を、不揮発性メモリ34として使用することができる。不揮発性メモリ34には、撮影装置1を動作させるための制御プログラムが記憶されている(例えば、図3のフローチャートの動作を実行させるためのプログラム)。また、不揮発性メモリ34には、撮影された断層画像等の各種情報が記憶される。
本実施形態では、測定部10に接続されたパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)が制御部30として用いられる。しかし、PCを用いずに、測定部10と制御部30を1つのデバイスとして一体化させてもよい。また、制御部30は、複数の制御部(つまり、複数のプロセッサ)によって構成されてもよい。例えば、PCに設けられた第一制御部と、測定部10内に設けられた第二制御部とによって、撮影装置1の制御部30が構成されてもよい。この場合、例えば、PCの第一制御部は、PCに接続された操作部の操作に基づいて、撮影の開始および終了等を第二制御部に対して指示すればよい。第二制御部は、第一制御部からの指示に従って、測定光源11、エイミング光源12、モータ18等の動作を制御すればよい。また、干渉信号に基づく画像の生成処理等は、第一制御部および第二制御部のいずれで行ってもよい。
制御部30には、表示部41、操作部42、および手術顕微鏡46等の周辺機器が電気的に接続される。表示部41には、後述する断層画像等が表示される。表示部41は、PCのディスプレイであってもよいし、撮影装置1専用のディスプレイであってもよい。複数のディスプレイが併用されてもよい。操作部42は、作業者による各種操作指示を認識するためのデバイスである。操作部42には、例えば、マウス、ジョイスティック、キーボード、タッチパネル等の少なくともいずれかを用いてもよい。
なお、本実施形態では、検出器19からの信号に基づいて断層画像を形成する画像形成部を、制御部30が兼用する。この場合、例えば、制御部30は、検出器19からの信号をフーリエ変換することで、深さプロファイル(Aスキャン)を取得し、走査位置毎に取得された深さプロファイルを並べることで、断層画像(Bスキャン画像)を生成する。本実施形態において、プローブ2の軸周りに走査されるため、各々の深さプロファイルは、プローブ2の軸に原点が置かれる極座標によって表現されている。制御部30は、この極座標によって表現された被検体の断層画像データを取得してもよい。また、図5に示す直交座標によって表現された画像データは、極座標によって表現された断層画像データから変換されたものであってもよい(例えば、本出願人による特開2015−104582号公報参照)。
手術顕微鏡46は、被検体(本実施形態では被検眼E)の内部を、手術中、診断中、またはこれらの訓練中に拡大表示(本実施形態では撮影して拡大表示)する。作業者は、手術顕微鏡46を覗き込みながら手術、診断、またはこれらの訓練(本実施形態では、これらをまとめて「作業」という。)を行う。また、本実施形態では、制御部30は、手術顕微鏡46によって撮影された画像を取得し、表示部41に表示させることができる。作業中において、作業者の補助者等は、表示部41に表示された画像を確認することで、作業状況等を確認することができる。なお、手術顕微鏡46を用いずに本開示を実現することも可能である。例えば、被検体の内部の画像を撮影するための観察光学系を、測定部10に設けてもよい。この場合、作業者は、観察光学系によって撮影された画像を確認しながら作業を行うことができる。また、作業者が肉眼でプローブ2の先端部近傍を注視する場合でも、本開示は適用できる。
図3から図5を参照して、撮影装置1の動作について説明する。本実施形態の撮影装置1は、反射測定光と参照光の干渉光から干渉信号を取得する。取得した干渉信号を処理することで、組織の断層画像を取得する。また、本実施形態の撮影装置1は、ファイバ4aの捻じれによる走査不良を、取得された断層画像に基づいて検出することができる。ここでいう、走査不良は、機械的な問題、又は、被検者への負担、確実性、および、安全性等のいずれかの観点から、走査を続けるべきでない、或いは、続けられなくなった状態を指す。また、ここでいう「ファイバ4aの捻じれによる走査不良」には、ファイバ4aそのものの捻じれだけでなく、トルク伝達部の捻じれに起因する走査不良を含む(詳細は後述)。
ここで、ファイバ4aの捻じれによる走査不良の典型例として、「巻き込み」によるものを挙げることができる。例えば、ファイバ4aおよびトルクコイル4bが、急峻に折り曲げられたり、プローブ2内でファイバ4aを支持する軸受(図示せず)においてすべりが悪くなっていたりすることで、ねじり、屈曲、および、引っ張り等の負荷(ストレス)が、回転しているトルクコイル4bに対して与えられる場合がある。この場合、トルクコイル4bが回転しにくくなる。その結果として、走査速度の低下を招くことが考えられる。このとき、負荷が加わったトルクコイル4bに対し、モータ18からトルクが与えられ続けることによって、トルクコイル4bにおいて捻じれが増大していく(以下、この現象を「巻き込み」と称す)。「巻き込み」が続いた結果、ファイバ4aと共にとぐろを巻いてしまったり、ファイバ4aの破断を招いてしまったりする場合がある。その結果、プローブ2が予期せぬ挙動を示してしまう場合がある。また、このような場合、正常な走査を再開するためには、プローブ2全体およびケーブル4の少なくとも一方の交換が必要となる可能性が高い。
また、走査不良により、走査速度が低下すると、走査位置毎に取得された深さプロファイルを並べることで形成される断層画像(Bスキャン画像)が、走査方向に間延びしてしまったり、歪んでしまったりする場合がある。また、走査速度が許容速度以下に落ちこんだり、完全に走査が止まってしまうことで、組織の一部に対し、プローブ2からの光が集中してしまうことが考えられる。
これに対し、本実施形態の撮影装置1は、ファイバ4aの捻じれによる走査不良を、断層画像に基づいて検出する。そして、その検出結果を後述するように利用することで、走査不良を解消したり、上記いくつかの問題の発生を抑制したりすることが可能となる。
ここで、図3に示すフローチャートに示された順序で、動作説明を行う。例えば、図3の各処理は、撮影装置1の電源がオンとされた際に、不揮発性メモリ34に記憶された制御プログラムに従って、制御部30によって実行されてもよい。
まず、制御部30は、光路長調節処理(S1)を実行することで、測定光と参照光との光路長差を調節する。例えば、ファイバ4aの全長には、製造上の誤差があるので、ファイバ4a(ケーブル4)を交換した際には、ファイバ4aの長さの誤差によって、測定光の光路長が変わってしまい、結果として、測定光と参照光との光路長差が変わってしまう。また、例えば、測定光と参照光との光路長差が、前回撮影時(例えば、前回の装置起動時)から何らかの原因で変わってしまっている場合等も考えられる。このような測定光と参照光との光路長差の変化によって、撮影装置1では、深さ方向に関する断層画像の撮影範囲が変わってしまうことが考えられる。これに対し、本実施形態の光路長調節処理(S1)において、制御部30は、偏向部71との距離が既知である所定の反射物の像が、断層画像において予め定められた深さ位置の領域に形成されるように、測定光または参照光の光路中に配置された光学部材を駆動させて測定光と参照光との光路長差を制御する。これによって、深さ方向に関する断層画像の撮影範囲が、所定の反射物の位置を基準にして、一定の範囲に補正される。その結果、撮影装置1では、断層画像として、一定の深さ方向の範囲を撮影できる。
本実施形態では、参照光の光路中に配置された光学部材(詳細には、参照ミラー)が光軸方向に駆動されることで、測定光と参照光との光路長差が調整される。制御部30は、光路長差の調整を、例えば、検出器19からの信号であって、偏向部71との距離が既知である所定の反射物に関する信号に基づいて行ってもよい。この場合、制御部30は、測定光を点灯すると共に、検出器19からの信号を取得する。このとき、偏向部71の走査が行われてもよいが、走査は必ずしも必要ではない。また、検出器19からの信号に基づいて取得される深さプロファイルを用いて光路長差が調整されてもよい。また、測定光の走査が行われる場合は、断層画像に基づいて光路長差が調整されてもよい。例えば、図4には、遮光部材61の像101を、断層画像において予め定められた深さ位置の領域である領域102に形成されるように、光路長を調整する場合における断層画像の変化の様子を示している。なお、図4(a)は、光路長の調整前の断層画像であり、図4(b)は、光路長の調整後における断層画像である。なお、反射物は、偏向部71との距離が既知のものであればよく、例えば、遮光部材61,外筒66,および,ファイバ4aとプローブ内の図示無きレンズとの接合部分,等のいずれかであってもよい。なお、図4では、断層画像の上部に反射物の像が形成されるように(図4(b)参照)光路長調整が行われるが、反射物の像の目標となる領域102の位置は、偏向部71と反射物との距離(既知の値)に応じて、図4の場合から適宜変更すべきである。
光路長調整処理の完了後、制御部30は、ファイバ4aの回転を開始する(S2)。本実施形態では、回転の開始直後から、ファイバ4aの回転速度は増加していき、目標値付近にて一定の速度に保たれる。制御部30は、回転検出センサ18aからの信号から、ファイバ4aの回転速度に関する情報(例えば、回転速度、単位時間当たりの回転数等のいずれか)を取得し、回転速度がしきい値を超えたか否かを判定する(S3)。ここで、しきい値は、目標値以下の値である。しきい値の下限は、例えば、被検眼Eの組織に対する測定光およびエイミング光の連続照射の許容範囲(例えば、ライトハザードの問題が生じない範囲)との関係で定められ得る。回転速度がしきい値を超えた場合、S4の処理を実行することによって、測定光およびエイミング光の照射が開始される(S4)。結果、被検眼Eに対し、測定光およびエイミング光の照射、および、これらの光の走査が可能となる。このように、本実施形態において、測定光およびエイミング光の照射、および、これらの光の走査は、ファイバ4aの回転数がしきい値を超えた段階から開始できる。その結果、低速での走査によって、被検眼Eの組織に負担を与えることが抑制される。
なお、これらの動作のうち、光路長調節処理(S1)において既に開始されている動作については、そのまま引き続き行われてもよい。又は、光路長調節処理(S1)の完了時に、一端動作を停止し、S2からS4の処理において改めて開始されるようにしてもよい。
その後、S5〜S7のループ処理が実行される。このループ処理では、概して被検眼Eの断層画像(図5参照)が繰り返し取得される(S5)。即ち、被検眼Eのライブ画像が取得される。また、制御部30は、偏向部71における走査状態を、断層画像のライブ画像に基づいて監視する(S6,S7)。ここで、走査不良が検出された場合は、本実施形態では、走査不良の影響を抑制するために、走査速度の減速(例えば、走査の停止)させる処理等が行われる。
S5の処理において、制御部30は、測定光の走査に伴って検出器19から出力される信号に基づいて、1フレーム分の断層画像(Bスキャン画像)を取得する。断層画像は、例えば、透過領域63の一端から他端までの間を測定光が1回、または複数回、走査した結果として検出器19から出力されるに基づいて形成されてもよい。本実施形態では、ファイバ4aの1回転毎に、検出器19からの信号を、回転検出センサ18aからの信号を得たタイミングを基準とする所定期間で収集し、所定期間の間に収集された信号に基づいて断層画像が構築される。この期間は、図5に示すように、ファイバ4aおよび偏向部71の回転速度が目標値であるときに取得される断層画像において、断層画像の走査方向における長さ全体に対して、遮光領域64の像101が一定の割合で含まれるように定められてもよい。例えば、断層画像の走査方向における長さ全体に対して、6割程度に遮光領域64の像101が含まれる場合を、図5に示す。なお、複数回の走査の結果得られる断層画像は、例えば、各回の走査によって経時的に取得される複数枚の断層画像に対して加算平均処理を行うことにより生成される加算平均画像であってもよい。
次に、制御部30は、プローブ2における走査不良を、S5の処理によって生成される断層画像に基づいて検出する(S6)。このとき、直前に(例えば、直前に実行されたS5の処理によって)形成された断層画像に基づいて走査不良の検出が行われることが望ましい。
本実施形態において、制御部30は、断層画像の検出領域における走査方向の輝度分布に基づいて、走査不良を検出する。検出領域は、断層画像の少なくとも一部の深さ領域である。例えば、検出領域は、遮光部材61又は、遮光部材61よりもプローブ2から離れて置かれる反射物(例えば、外筒、および被検体等)のいずれかの像が含まれることが想定される領域である。断層画像において、これらの検出領域では、透過領域63によって測定光が透過される範囲である透過範囲と、遮光領域64によって測定光が遮光される範囲である遮光範囲と、に大別される。
ここで、S1の光路長調節処理において利用された反射物の像(即ち、測定部からの距離が既知である反射物の像)が形成される深さ領域102(図5参照)が、検出領域として設定されていてもよい。この場合、走査が正常に行われていれば、検出領域において反射物の像が含まれることが確実であると考えられるので、走査不良の発生をより確実に検出できると考えられる。なお、図5の例では、具体例として、遮光部材61の像が形成される深さ領域102が、検出領域として設定される。
例えば、遮光部材61の像が含まれることが想定される深さ領域では、遮光範囲において、遮光部材61での反射による像が連続して形成され、透過範囲において、像が形成されない。一方、遮光部材61よりもプローブ2から離れて置かれる反射物を含むことが想定される深さ領域では、遮光範囲において、像が形成されず、透過範囲において被検体等の反射物による像が形成され得る。
ここで、走査速度の変化は、検出領域において、断層画像中の透過範囲と遮光範囲との比率、すなわち、検出領域において像が形成される範囲と像が形成されない範囲との比率、に影響を与えうる。例えば、走査速度が低下することで、検出領域が次のいずれかの状態になりうる。
(1) 検出領域の全ての走査位置にて、像が形成される。
(2) 検出領域の全ての走査位置にて、像が形成されない。
(3) 走査速度が目標値である場合と比べて、像が形成される範囲が増え、像が形成されない範囲が減少する。
(4) 走査速度が目標値である場合と比べて、像が形成される範囲が減少し、像が形成されない範囲が増える。
すなわち、走査速度が変わると、検出領域における走査方向の輝度分布に影響を及ぼす。そこで、制御部30は、検出領域における走査方向の輝度分布に基づいて走査不良を検出する。一例として、本実施形態では、走査不良を検出するうえで、検出領域における画素の連結性(例えば、検出領域における反射物の像を構成する画素の連結性)が考慮される。これにより、一部の走査位置における深さプロファイルに対しノイズ等成分が含まれていても、それが検出結果に影響することを抑制できる。より具体的には、検出領域に含まれる反射物の像における走査方向の長さに関する情報が、画素の連結性を考慮して取得される。そして、取得した長さ情報に基づいて走査不良の発生を検出する。このとき、検出領域は、透過範囲および遮光範囲のうち少なくとも一方に設定されてもよい。ここでいう、反射物の像に関する長さ情報は、反射物の像の長さを直接的に、又は間接的に示す情報であればよく、例えば、反射物の像の長さであってもよいし、反射物が存在しない領域の長さ情報であってもよい。このような長さ情報は、例えば、検出領域における連結成分の検出結果に基づいて取得してもよい。なお、連結成分は、後述するように、検出領域における各列方向の代表値(例えば、輝度値の平均値、中央値、最大値、最頻値、エントロピー等のいずれかの統計情報でもよい)を求め、その代表値に基づいて取得してもよい。
ここで、検出領域に対して各種画像処理が制御部30によって行われ、画像処理後の検出領域から長さ情報が取得されてもよい。例えば、ガンマ補正による信号強調、および、Medianフィルタ処理によるノイズ除去等が行われてもよい。また、検出領域において、各列方向の平均輝度値(代表値の一例)を求め、平均輝度値を閾値処理で2値化することで、走査方向における反射物の像の位置情報を、2値化情報として取得してもよい。なお、2値化で使用される閾値は、例えば、検出領域の輝度分布における代表値(例えば、輝度値の平均値、中央値、最大値、最頻値、エントロピー等のいずれかの統計情報でもよい)を基準に設定されてもよい。閾値は、例えば、検出領域内の画素における最大の輝度値に対し、20%程度の値であってもよい。この2値化情報うち、一方の値についての連結成分の長さ情報を、透過範囲および遮光範囲のうち少なくとも一方についての走査方向に関する長さ情報として、取得してもよい。例えば、図5の例では、検出領域102に対して上記の処理が行われる結果として、遮光部材61の像における長さ情報が、制御部30によって取得される。
なお、上記の手法は、連結性を考慮する手法の一例に過ぎず、必ずしもこれに限られるものでない。例えば、反射物の像のフィッティング曲線(例えば、包絡線)を用いた画像処理 によって、反射物の像に関する長さ情報を、連結性を考慮して取得することができる。
その後、制御部30は、取得した長さ情報に基づいて、
(1) 反射物の像が断層画像中の全ての走査位置に形成されていることが示される場合、
(2) 反射物の像が断層画像中のいずれにも形成されていないことが示される場合、
(3) 反射物の像の長さが第1のしきい値以上であることが示される場合、
(4) 反射物の像の長さが第2のしきい値以下であることが示される場合、
の少なくとも1つに該当するか否かを判定する。そして、少なくともいずれか1つに該当すると判定されることによって、制御部30は、走査不良の発生を示す情報を検出結果として出力してもよい。なお、制御部30は、上記(1)(2)のような、反射物の像の有無についての判定は行わずに、(3)(4)のような、透過範囲および遮光範囲との走査方向に関する比率(図5の例では、遮光部材61の像における透過領域63と遮光領域64との比率)であって、予め定められた期間における測定光の走査により形成される断層画像における比率に基づいて、走査不良を検出する処理が少なくとも行われるようにしてもよい。
ここで、第1のしきい値は、走査速度が目標値である場合における像の長さよりも大きな値である。例えば、走査速度が目標値である場合における像の長さの120%程度の値であってもよい。また、第2のしきい値は、走査速度が目標値である場合における像の長さよりも小さな値である。例えば、走査速度が目標値である場合における像の長さの80%程度の値であってもよい。勿論、第1のしきい値、第2のしきい値は、それぞれこれに限られるものではなく、適宜変更されてもよい。
本実施形態では、走査不良が断層画像に基づいて検出されるが、走査不良の検出手法としては、単独の走査位置での深さプロファイルに着目する方法も考えられる。例えば、走査不良の際、深さプロファイルに含まれる各信号の強度が低下したり、プローブ2から既知の距離にある反射物からの信号が出現する位置が変化したりする場合がある。従って、このような情報に基づいて走査不良を検出することも可能である。このような走査不良の検出手法が、本実施形態における断層画像に基づく検出手法と併用されてもよい。但し、単独の走査位置での深さプロファイルに着目して走査不良を検出する手法では、その走査位置で得られる信号に対して何らかの原因でノイズが乗ってしまうことによって、誤った検出結果が得られてしまうことが考えられる。
これに対し、本実施形態では、走査不良が断層画像に基づいて検出される。この場合、複数の走査位置における深さプロファイルが考慮されるため、走査不良の検出がより確実に行われやすい。
しかも、ファイバ4の捻じれによる走査不良が生じた場合、断層画像を構成する情報のうち、走査方向に関する情報の方が、深さ方向の情報(つまり、各Aスキャン)に比べてより大きな影響を受けやすい。これに対し、本実施形態では、走査不良の検出が、断層画像の一部の深さ領域102における走査方向の輝度分布に基づいて行われるので、より的確に走査不良を検出できる。
ここで、本実施形態では、遮光部材61によって形成される断層画像の透過範囲および遮光範囲のそれぞれの走査方向に関する長さは、実距離における既知の長さ(換言すれば、偏向部71の走査角度)とそれぞれ対応している。このため上記したように、ファイバ4aの捻じれによる走査不良が生じた場合に、透過範囲および遮光範囲のうち少なくとも一方についての走査方向に関する長さが、断層画像上で通常よりも容易に検出できる。つまり、ファイバ4aの捻じれによる走査不良の発生を良好に検出できる。
なお、上記では、具体例として、遮光部材61の像に基づいて走査不良を検出する場合を示したが、前述のとおり、透過範囲および遮光範囲は、断層画像において被検眼Eの像が形成される走査方向の範囲によっても示される。このため、被検眼Eの像に基づいて走査不良が検出されてもよい。また、遮光部材61の像と、被検眼Eの像との両方に基づいて走査不良が検出されてもよい。
図3の例では、走査不良が検出されなければ(S7:No)、S5の処理に戻って、断層画像の取得(S5)、および、走査状態の監視(S6,S7)を繰り返す。一方、走査不良が検出されれば(S7:Yes)、制御部30は、測定光およびエイミング光の照射を停止(S8)させ、ファイバ4aの回転速度を減速(S9)し、更には、走査不良が生じた旨を作業者に報知するエラー処理(S10)を実行する。
S8の処理において、制御部30は、測定光の光源およびエイミング光の光源を消灯することで、それぞれの光の照射を停止してもよい。また、被検眼Eに対する光の照射状態を制御するためのシャッターが、測定光およびエイミング光の投光光路上に設けられてもよい。制御部30がこのシャッターを制御することで、測定光およびエイミング光を照射させたり、照射を停止させたりしてもよい。シャッターは、測定光およびエイミング光が被検眼に照射されることを、少なくとも一時的に妨げることができる構成であればよく、例えば、光路に対して物理的に争脱される機構であってもよいし、AOM(音響光学素子)および偏向ミラー等のように、光が導かれる方向を切換えることで、被検眼Eに対して測定光およびエイミング光が照射される状態と、されない状態と、を切換える機構であってもよい。
ここで、「巻き込み」等の走査不良、走査不良の検出に基づいて実行されるS9の処理、又は、それら両方の結果として、ファイバ4aの回転速度が低下することで、一部の部位に光が集中して照射されてしまい、被検眼Eに過度な負担を与えてしまうおそれがある。これに対し、本実施形態では、走査不良の検出時に測定光およびエイミング光の照射が停止されるので、走査不良等の結果として装置が被検眼Eに与えてしまう負担を抑制できる。
S9の処理において、制御部30は、モータ18へのトルク指令値および回転速度指令値(或いは、単位時間当たりの回転数指令値)を制御することによって、ファイバ4aの回転速度を減じさせてもよい。この減速は、ファイバ4aの回転が完全に停止するまで行われてもよい。これにより、例えば、「巻き込み」によって、プローブ2が予期せぬ挙動をとったり、プローブ2が破損したりすることを防ぐことができる。
エラー処理(S10)において、制御部30は、例えば、表示部41上に走査不良の発生を表示させたり、スピーカ43から、異常発生を示す音声を出力させたりすることによって、走査不良が生じた旨を作業者に報知する。これにより、走査不良の発生を作業者は速やかに把握できるので、作業者は、作業を中止したり、走査不良の原因を取り除いたりなどの措置を速やかにとることができる。
以上、実施形態に基づいて本開示に関する説明を行ったが、本開示に含まれる技術は、上記実施形態に限定されることなく様々に変形できる。
例えば、上記実施形態では、検出領域における画素の連結性を考慮して、制御部30が走査不良を検出する場合について説明した。しかし、検出領域における走査方向の輝度分布に基づいて走査不良を検出する手法は、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、走査不良によって、走査速度が低下した場合、実質的に同一の部位に対するAスキャンが繰り返されてしまうことで、走査方向に関して断層画像の異なる位置に、重複する深さプロファイルが含まれることが考えられる。そこで、例えば、制御部30は、断層画像の互いに異なる走査位置において重複する深さプロファイルが存在する場合に、走査不良が発生しているとの検出結果を出力するようにしてもよい。
また、例えば、制御部30は、断層画像(例えば、ライブ画像の直近1フレーム)を、それよりも前に取得された断層画像(以下、過去画像)と比較することによって、走査不良を検出するようにしてもよい。この場合、断層画像と、過去画像とに含まれる同一の反射物の像同士が比較されてもよい。反射物は、例えば、被検体(例えば、被検眼)の像であってもよいし、遮光部材61の像であってもよい。比較で利用される反射物の像は、走査方向に関する長さが既知であることが好ましい。例えば、遮光部材61の像が該当する。過去画像は、例えば、少なくとも1フレーム以上前に取得された画像であってもよい。また、例えば、被検体に対する測定光の走査が開始された後に、最初に取得される断層画像であってもよいし、製品出荷時等に撮影された画像であってもよい。また、過去画像は、不揮発性メモリ34等に予め記憶されている画像であって、比較が行われる際に、制御部30によって読み出されるようにしてもよい。
ここで、断層画像と過去画像との比較は、例えば、反射物の像における走査方向に関する長さ情報(上記実施形態参照)の比較であってもよいし、2つの画像の画像マッチングによる比較であってもよい。この場合、制御部30は、断層画像と過去画像との一致度を、マッチング処理の結果として求め、その一致度に応じた検出結果を出力してもよい。
また、上記実施形態において、測定光と参照光との光路長差の調節は、検出器19からの信号に基づいて行われる場合について説明した。しかし、光路長差の調節は、測定光と参照光との光路長差を特定し得る情報に基づいて行われればよく、検出器19からの信号に限定されるものではない。例えば、プローブ2が装着された場合における測定光の光路長に関する長さ情報に基づいて行われてもよい。長さ情報としては、ファイバ4aの長さ情報(例えば、ファイバ4a実測値、実際の長さの誤差の値等)であってもよいし、ファイバ4aの長さに加えて、測定部10の測定光の光路長を加味した情報であってもよい。長さ情報は、例えば、操作部42に対して検者等により直接入力されることで、制御部30により取得されてもよい。また、例えば、それぞれのプローブ固有の情報記憶媒体(例えば、バーコード、RFID等)から、光断層像撮像装置1に接続されるリーダで情報が読み取られることによって、制御部30により取得されてもよい。この場合においても、撮影装置1は、装着部16に装着されるプローブ2に応じて装置の光路長を調節できる。
なお、図3の例では、各電源投入時に、必ず光路長差の調節が行われるが、必ずしもこれに限られるものではない。但し、光路長差の調節処理は、ファイバ4a(ケーブル4)が交換されてから、断層画像の取得が開始されるまで(または、走査不良の監視が始まるまで)の間に少なくとも1回以上行われることが好ましい。
また、上記実施形態においてプローブ2の偏向部71は、ファイバ4aと共に回転する構成として説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、より詳細には、偏向部71として、ガルバノミラーおよびAOM(音響光学素子)等、一定の範囲でレーザ光を揺動させる構成が使用されてもよい。
1 光断層像撮影装置
3 プローブ本体
4 ケーブル
4a ファイバ
10 干渉光学系
11 測定光源
13 カップラー
16 装着部
19 検出器
30 制御部
31 CPU
34 不揮発性メモリ
61 遮光部材
63 透過領域
64 遮光領域
66 外筒
71 偏向部
102 検出領域

Claims (16)

  1. 光源から出射された光を分割手段によって測定光と参照光とに分割すると共に、被検体の組織で反射された前記測定光と前記参照光との干渉を検出器によって検出する干渉光学系と、
    被検体内に挿入される外筒と、前記測定光を前記干渉光学系から前記外筒の内部に導くための光ファイバを介して回転することにより前記被検体へ照射される前記測定光を偏向する偏向部と、を含むプローブ本体を、前記光ファイバを含むケーブルを介して前記干渉光学系と光学的に接続する接続部と、
    各走査位置における深さプロファイルが並べられた断層画像を、前記検出器からの信号に基づいて生成する画像形成部と、
    前記光ファイバの捻じれによる走査不良を、前記画像形成部で生成される前記断層画像に基づいて検出する検出手段と、を有する光断層像撮影装置。
  2. 前記検出手段は、前記画像形成部によって逐次生成される前記断層画像に対して、前記走査不良の検出処理を随時行う請求項1記載の光断層像撮影装置。
  3. 前記検出手段は、前記断層画像の少なくとも一部の深さ領域である検出領域における前記走査方向の輝度分布に基づいて前記走査不良を検出する請求項1又は2記載の光断層像撮影装置。
  4. 前記検出手段は、前記検出領域における画素の連結性を考慮して前記走査不良を検出する請求項3記載の光断層像撮影装置。
  5. 前記検出手段は、前記測定光を反射した反射物の像であって、前記検出領域に含まれる反射物の像における走査方向の長さに関する情報を、画素の連結性を考慮して取得し、前記長さに関する情報に基づいて前記走査不良を検出する請求項4記載の光断層像撮影装置。
  6. 前記プローブ装着部は、前記偏向部の動作に伴い前記測定光が照射される光照射領域の一部に光を透過する透過領域が形成され、且つ、前記透過領域の両端に遮光領域が形成された遮光部材を有する前記プローブを装着し、
    前記検出手段は、前記断層画像における前記遮光領域の像に基づいて前記走査不良を検出する請求項1から5のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  7. 前記検出手段は、予め定められた期間での前記測定光の走査によって形成される断層画像おいて、前記遮光領域の像,又は,前記被検体の像,が、走査方向に関して第1の閾値以上の割合で存在する場合、走査方向に関して第2の閾値以下の割合で存在する場合、走査方向に関して全ての位置に存在する場合、走査方向に関して全ての位置に存在しない場合、の少なくとも何れかの場合に、走査不良を検出する請求項6記載の光断層像撮影装置。
  8. 前記検出手段は、前記遮光領域と前記透過領域との走査方向に関する比率であって、予め定められた期間での測定光の走査によって形成される断層画像における比率に基づいて、走査不良を検出する請求項6記載の光断層像撮影装置。
  9. 前記検出手段は、前記断層画像における被検体の像に基づいて前記走査不良を検出する請求項1から5のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  10. 前記プローブ装着部は、前記偏向部の動作に伴い前記測定光が照射される光照射領域の一部に光を透過する透過領域が形成され、且つ、前記透過領域の両端に遮光領域が形成された遮光部材を有する前記プローブを装着し、
    前記検出手段は、前記断層画像における前記遮光領域の像と前記被検体の像との両方に基づいて前記走査不良を検出する請求項1から5のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  11. 前記検出手段は、前記断層画像において、互いに異なる走査位置に重複する深さプロファイルが含まれている場合に、前記走査不良を検出する請求項1から3のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  12. 前記検出手段は、前記断層画像を、前記断層画像よりも前に取得された断層画像である過去画像と比較することによって、前記走査不良を検出する請求項1又は2記載の光断層像撮影装置。
  13. 前記測定部からの距離が既知である反射物の像が前記検出領域に形成されるように、前記測定光または前記参照光の光路中に配置された光学部材を駆動させて前記測定光と前記参照光との光路長差を制御する光路長制御手段を有し、
    前記検出手段は、前記光路長制御手段によって光路長差が調整された状態で取得された前記断層画像における前記検出領域での輝度分布に基づいて前記走査不良を検出する請求項1から12のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  14. 前記光ファイバを覆うトルク伝達部と、
    前記トルク伝達部を介して前記偏向部を回転させる回転制御を行い、前記偏向部に前記測定光を走査させる回転制御手段と、を備え、
    前記回転制御手段は、前記検出手段によって走査不良が検出された場合に、前記回転制御における回転速度を減じる請求項1から13のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  15. 前記検出手段によって前記走査不良が検出された場合に、被検眼への測定光の照射を中断させる照射制御手段を有する請求項1から14のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
  16. 前記検出手段によって前記走査不良が検出された場合に、走査不良が生じた旨を作業者に報知する報知制御手段を有する請求項1から15のいずれかに記載の光断層像撮影装置。
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