JP2017045740A - リードフレームの製造方法、およびリードフレーム処理装置 - Google Patents

リードフレームの製造方法、およびリードフレーム処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リードフレームを製造するにあたって、粗化処理の効果を低下させることなく、高い洗浄品質を実現することができる技術を提供する。
【解決手段】リードフレーム素材に粗化処理を施す粗化処理工程S1と、リードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、個片のリードフレームを排出するプレス加工工程S2と、個片のリードフレームを洗浄する洗浄工程S3と、個片のリードフレームを乾燥させる乾燥工程S4とを順に経て、リードフレームを製造する場合に、プレス加工工程S2から排出される個片のリードフレームを互いに重ね合わせることなく個片状態のまま洗浄工程S3および乾燥工程S4へと順に搬送することにより、プレス加工工程S2、洗浄工程S3および乾燥工程S4を連続的に行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、リードフレームの製造方法、およびリードフレーム処理装置に関する。
半導体装置を製造する際に用いられる部品のひとつにリードフレームがある。リードフレームは、薄板状のリードフレーム素材を打ち抜き加工することにより、所定の形状に形成される。リードフレームの打ち抜き加工では、プレス金型の摩耗や破損等を防止するために加工油が用いられる。加工油には、3〜4cStという高粘度のもの、たとえば、パラフィン系炭化水素を99.8%以上含有する日本工作油等が専ら使用されている。このため、打ち抜き加工を終えたリードフレームの表面には、油分が付着したまま残る。したがって、この油分を取り除くために、溶剤系、水系または準水系の溶液を使用してリードフレームを洗浄する洗浄工程が必要不可欠となっている。
図9は従来のリードフレームの製造ラインの一例を説明する概略図である。
図示した製造ラインでは、コイル状に巻かれたリードフレーム素材が素材置き場51に置かれ、そこからリードフレーム素材が台車52を用いてプレス加工装置53に供給されるようになっている。プレス加工装置53は、リードフレーム素材に打ち抜きのプレス加工を施すことにより、リードフレーム素材から短冊状のリードフレームを切り出す。短冊状のリードフレームは、複数のリードフレーム単位体を所定の配列で並べた構造を有するもので、プレス加工を終えた順にプレス加工装置53から排出される。
プレス加工装置53から排出された短冊状のリードフレーム(以下、単に「リードフレーム」ともいう。)は、ストック部54に順に積み重ねてストックされる。その後、所定量のリードフレームがストックされると、これらのリードフレームが、台車55を用いて洗浄装置56に供給される。洗浄装置56は、洗浄液を用いてリードフレームを洗浄する。洗浄を終えたリードフレームは、台車57を用いて次工程に供給される。
図10は従来のリードフレームの洗浄工程の一例を示す概略図である。
図示のように、短冊状のリードフレーム61は、所定枚数(たとえば50枚)ずつ洗浄ケース62に収納される。洗浄ケース62に収納されたリードフレーム61は、浸漬洗浄部63、液切り部64および乾燥部65に順に供給される。浸漬洗浄部63では、リードフレーム61を洗浄ケース62に収納したまま洗浄液に浸漬させる。液切り部64では、洗浄ケース62内のリードフレーム61にエアーブロア66から高圧エアーを吹き付けることにより、リードフレーム61に付着している洗浄液を吹き飛ばす。また、液切り部64では、高圧エアーで吹き飛ばした洗浄液を吸引装置67で吸引する。乾燥部65では、洗浄ケース62内のリードフレーム61に対して熱風ブロア68から熱風を吹き付けることにより、リードフレーム61を乾燥させる(たとえば、特許文献1を参照。)。
特開平8−337889号公報
しかしながら従来においては、複数枚のリードフレーム61を重ねた状態で洗浄や乾燥などの処理を行うため、たとえば浸漬洗浄部63ではリードフレーム61全体に洗浄液が十分に行き渡らず、液切り部64では十分な液切り効果が得られず、乾燥部65では乾燥に長い時間がかかるという問題があった。
また、上記問題を解消する方法として、たとえば液切りの際にリードフレーム61を揺動させることも提案されている。ただし、この方法を採用すると、次のような別の問題が生じる。すなわち、樹脂封止型の半導体装置では、表面をミクロンレベルの凹凸で粗化処理したリードフレームを用いて、封止樹脂とリードフレームとの密着性を高めている。しかし、上述のようにリードフレーム61を揺動させると、リードフレーム61同士が擦れ合うことになる。このため、粗化面の凹凸が潰れて粗化処理の効果が低下してしまうおそれがある。
本発明の主な目的は、リードフレームを製造するにあたって、粗化処理の効果を低下させることなく、高い洗浄品質を実現することができる技術を提供することにある。
本発明の第1の態様は、
リードフレーム素材に粗化処理を施す粗化処理工程と、
前記粗化処理工程の後、前記リードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、個片のリードフレームを排出するプレス加工工程と、
前記プレス加工工程の後、前記個片のリードフレームを洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程の後、前記個片のリードフレームを乾燥させる乾燥工程と、
を備え、
前記プレス加工工程から排出される前記個片のリードフレームを互いに重ね合わせることなく個片状態のまま前記洗浄工程および前記乾燥工程へと順に搬送することにより、前記プレス加工工程、前記洗浄工程および前記乾燥工程を連続的に行う
ことを特徴とするリードフレームの製造方法である。
本発明の第2の態様は、
粗化面を有する個片のリードフレームを搬送する搬送ロールと、
前記搬送ロールによって搬送される前記個片のリードフレームに洗浄処理と乾燥処理を順に施す処理部と、
を備え、
前記搬送ロールの外周面は、凹状に湾曲して形成されている
ことを特徴とするリードフレーム処理装置である。
本発明によれば、リードフレームを製造するにあたって、粗化処理の効果を低下させることなく、高い洗浄品質を実現することができる。
本発明の実施形態に係るリードフレームの製造方法の工程フロー図である。 本発明の実施形態に係るリードフレームの製造ラインの一例を説明する概略図である。 プレス加工で用いる金型構造の一例を示す平面図である。 プレス加工で用いる金型構造の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るリードフレーム処理装置の構成例を示す側面図である。 洗浄槽における搬送ロールの設置例を説明する側面概略図である。 搬送ロールを用いたリードフレームの搬送例を説明する側面概略図である。 搬送ロールの他の例を説明する側面概略図である。 従来のリードフレームの製造ラインの一例を説明する概略図である。 従来のリードフレームの洗浄工程の一例を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
<リードフレームの製造方法>
図1は本発明の実施形態に係るリードフレームの製造方法の工程フロー図である。
本発明の実施形態に係るリードフレームの製造方法は、大きくは、粗化処理工程S1と、プレス加工工程S2と、洗浄工程S3と、乾燥工程S4と、検査・梱包工程S5と、を備える。以下、各工程について説明する。
(粗化処理工程S1)
まず、粗化処理工程S1で用いるリードフレーム素材について説明する。
リードフレーム素材には、リードフレームに搭載される半導体素子の特性に応じた所定の熱伝導率および所定の電気伝導度を有する金属製の薄板が用いられる。リードフレーム素材として好適に使用可能な金属材料としては、たとえば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等を挙げることができる。また、リードフレーム素材の板厚は、好ましくは、0.08mm以上、3.00mm以下の範囲内で適宜設定するとよい。さらに、リードフレームに所定の強度と耐熱性等の特性を持たせるために、上記の金属材料に、所定量の鉄、亜鉛、リン、すず、ニッケル等の添加元素を添加してもよい。また、リードフレーム素材は、一様な板厚をもつ平条材でもよいし、異なる板厚部分をもつ異形条でもよい。異形条のリードフレーム素材は、所定の金属材料からなる薄板の表面に所定の金属材料からなる薄板を金属学的に接合して、当該金属材料同士を一体化することにより得られるものである。
粗化処理工程S1では、上述したリードフレーム素材に粗化処理を施す。リードフレーム素材の粗化処理は、リードフレーム素材の片面だけに施してもよいし、リードフレーム素材の両面に施してもよい。リードフレーム素材の片面だけに粗化処理を施す場合は、粗化処理を行わない方の面にマスク部材、たとえばマスキングテープを貼り付けるようにすればよい。
本実施形態では、リードフレーム素材の粗化処理をエッチングによって行う。その場合の粗化処理は、リードフレーム素材の表面をエッチングによって粗化することができるエッチング液(以下、「エッチャント」ともいう。)を用いて行う。エッチング液としては、たとえば、リードフレーム素材を銅の条材で構成した場合は、硫酸系エッチャントを用いることができる。これにより、リードフレーム素材の表面に粗化面が形成される。
リードフレーム素材の表面に粗化面を形成する理由は、リードフレームを用いて樹脂封止型の半導体装置を製造する場合に、半導体装置の信頼性を向上させることにある。すなわち、リードフレーム素材にエッチングによる粗化処理を施すと、その表面にミクロンレベルの微小な凹凸が形成される。このため、リードフレームに搭載した半導体素子を封止樹脂で封止する際には、粗化面の凹凸にも樹脂が入り込むことでアンカー効果が得られる。また、凹凸の存在によって比表面積も増加する。したがって、リードフレームと封止樹脂との密着力を高めることができる。その結果、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
ちなみに、粗化処理後のリードフレーム素材(粗化面)の表面粗さ(JIS B0601−2001)は、算術平均粗さ(Ra)で0.25μm以上、最大高さ(Rz)で2.0μm以上に設定するのが好ましい。その理由は、粗化面の算術平均粗さ(Ra)が0.25μm未満の場合は、半導体素子の樹脂封止に際して粗化面を封止樹脂で覆ったときに、封止樹脂に対して十分なアンカー効果が得られにくく、粗化面の最大高さ(Rz)が2.0μm未満でも、封止樹脂に対して十分なアンカー効果が得られにくくなるからである。
また、粗化処理後のリードフレーム素材をコイル状に巻き取る場合は、無塵紙や樹脂フィルム製の層間紙と共にリードフレーム素材を巻き取ることで、コイル状の層間に層間紙を挿入するとよい。これにより、コイル状に巻き取られたリードフレーム素材の面同士が直接、擦れ合うことがなくなる。このため、リードフレーム素材の傷つきを抑制することができる。
図2は本発明の実施形態に係るリードフレームの製造ラインの一例を説明する概略図である。
図示した製造ラインでは、コイル状に巻かれたリードフレーム素材が素材置き場1に置かれ、そこからリードフレーム素材が台車2を用いてプレス加工装置3に供給されるようになっている。プレス加工工程S2は、このプレス加工装置3を用いて行われる。プレス加工装置3には、リードフレーム受け渡し部4を介してリードフレーム処理装置5が接続されている。リードフレーム受け渡し部4は、プレス加工装置3から排出されるリードフレームをリードフレーム処理装置5に順に受け渡すものである。
リードフレーム処理装置5は、プレス加工装置3からリードフレーム受け渡し部4を通して受け取ったリードフレームに対して、所定の処理を施すものである。洗浄工程S3と乾燥工程S4は、このリードフレーム処理装置5を用いて行われる。リードフレーム処理装置5の構成については、後段で説明する。
リードフレーム処理装置5で処理されたリードフレームは、ストック部6で順に積み重ねてストックされる。その後、所定量のリードフレームがストックされると、このリードフレームは、台車7を用いて次工程(本実施形態では検査工程等)に供給される。
(プレス加工工程S2)
プレス加工工程S2では、上記粗化処理工程S1で粗化処理したリードフレーム素材にプレス加工装置3を用いてプレス加工を施すことにより、リードフレーム単位体ごとに分離された個片のリードフレームを排出する。ここで記述する「リードフレーム単位体」とは、1個の半導体装置(半導体パッケージ)を製造するために必要となる1つの単位領域を意味する。プレス加工装置3内で行われるプレス加工の過程では、リードフレーム素材に複数のリードフレーム単位体が形成され、最終的にはリードフレーム単位体ごとに分離したかたちで個片のリードフレームが排出される。個片のリードフレームは、リードフレーム素材に打ち抜き加工によってリードフレームパターンを形成した後、1つのリードフレーム単位体を区画する大きさでリードフレーム素材を個片に分離(切断加工)することにより得られる。
また、プレス加工工程S2では、粗化処理後のリードフレーム素材に対して、たとえば図3および図4に示すように、順送金型8を用いた打ち抜きのプレス加工(打ち抜き加工)を施すことにより、リードフレーム素材9にリードフレームパターンを形成する。順送金型8は、上金型8aと下金型8bとを備え、これらの間でリードフレーム素材9を所定のピッチずつ順に搬送しながら、当該搬送方向に並ぶ複数のプレス金型を駆動することにより、リードフレーム素材9にリードフレームパターンを形成するものである。
さらに、プレス加工工程S2では、リードフレームパターンが形成されリードフレーム素材9をリードフレーム単位体ごとに所定の大きさで切断することにより、個片のリードフレーム9a(図4を参照)を作製し、これを順に排出する。プレス加工工程S2における打ち抜き加工や切断加工は、上記のプレス加工装置3によって行われる。また、プレス加工装置3から排出される個片のリードフレーム9aは、互いに重ね合わせることなく個片状態のままリードフレーム受け渡し部4によりリードフレーム処理装置5へと受け渡される。
プレス加工工程S2から排出される個片のリードフレーム9aは、たとえば、ダムバー、アイランド、吊りリード、複数のインナーリード、複数のアウターリードなどを含むリードフレームパターンを有するものとなる。ダムバーは、モールド時の封止樹脂の流れを防止するための部分である。アイランドは、半導体素子が搭載される部分である。インナーリードは、半導体素子と電気的に接続される部分であって、ダムバーからアイランドに向けて放射状に延在する。アウターリードは、インナーリードと一体に形成される部分であって、ダムバーから外側に向けて延在する。
なお、プレス加工工程S2のなかでは、必要に応じて、アウターリードを所定の形状(たとえば、L字形)に曲げる曲げ加工を行うことがある。
(洗浄工程S3および乾燥工程S4)
洗浄工程S3は、上記プレス加工工程S2から排出される個片のリードフレーム9aを洗浄する工程である。乾燥工程S4は、洗浄工程S3を終えた個片のリードフレーム9aを乾燥させる工程である。洗浄工程S3および乾燥工程S4は、図5に示すリードフレーム処理装置10を用いて行う。また、洗浄工程S3では、個片のリードフレーム9aに対して、浸漬洗浄、超音波洗浄およびシャワー洗浄を順に行う。
<リードフレーム処理装置の構成>
ここで、リードフレーム処理装置の構成について説明する。
図5は本発明の実施形態に係るリードフレーム処理装置の構成例を示す側面図である。
図示したリードフレーム処理装置10は、大きくは、洗浄処理部11と、乾燥処理部12とを備えている。また、リードフレーム処理装置10では、処理の対象物となる個片のリードフレーム(不図示)が、後述する搬送ロールを用いて、図中左側から右側に搬送されるようになっている。
洗浄処理部11および乾燥処理部12は、それぞれ異なる処理層を備えている。具体的には、洗浄処理部11は、複数(図例では3つ)の洗浄槽(14,15,16)を備え、乾燥処理部12は、1つの乾燥槽17を備えている。複数の洗浄槽(14〜16)は、リードフレームの搬送方向の上流側から下流側に向かって、浸漬洗浄槽14、超音波洗浄槽15およびシャワー洗浄槽16の順に配置されている。乾燥槽17は、リードフレームの搬送方向において、シャワー洗浄槽16の下流側に配置されている。
浸漬洗浄槽14は、個片のリードフレームを浸漬洗浄によって洗浄するものである。超音波洗浄槽15は、浸漬洗浄を終えた個片のリードフレームを超音波洗浄によって洗浄するものである。シャワー洗浄槽16は、超音波洗浄を終えた個片のリードフレームをシャワー洗浄によって洗浄するものである。
リードフレームの洗浄工程S3では、プレス加工で使用した加工油の油分を取り除くために、溶剤系、水系または準水系の溶液からなる洗浄液を用いる。この洗浄液は、リードフレームからの油分の流れ出しによって汚染される。このため、洗浄処理部11には、洗浄槽で使用する洗浄液中の油分を所定の濃度以下(好ましくは、400ppm以下)に管理する油分管理装置(不図示)を設けることが好ましい。この油分管理装置は、上述した3つの洗浄槽(14〜16)のうち、少なくともいずれか1つ(好ましくは最終段)の洗浄槽に設けられるものである。このように洗浄槽の洗浄液中の油分を油分管理装置によって所定の濃度以下に管理すれば、プレス加工後にリードフレームに残留する油分を効果的に取り除くことができる。
乾燥槽17は、シャワー洗浄を終えた個片のリードフレームを乾燥させるものである。乾燥槽17では、たとえば、シャワー洗浄後のリードフレームに熱風を吹き付けることにより、当該リードフレームを乾燥させる。
また、リードフレームの搬送方向で隣り合う2つの処理槽(たとえば、浸漬洗浄槽14と超音波洗浄槽15)の間には隔壁が設けられ、この隔壁によって2つの処理槽が仕切られている。これに対して、個片のリードフレームは、隔壁を乗り越えるかたちで、一方の処理槽から他方の処理槽に送り込まれるようになっている。このような搬送形態を採用する場合は、たとえば、後述する搬送ロールをリードフレームの搬送方向に複数並べて設置する際に、各々の搬送ロールの設置位置に適度な高低差をつけることにより、隔壁を乗り越えるようにリードフレームを山形に搬送すればよい。
また、リードフレーム処理装置10の各処理槽には、それぞれ個片のリードフレームを搬送するための搬送ロールが配置されている。各処理槽には、それぞれ同じ形状の搬送ロールが配置されている。このため、ここでは一例として浸漬洗浄槽14に配置された搬送ロールについて、図6を用いて説明する。なお、図6はリードフレームの搬送方向から搬送ロールを見た場合を示している。
図6においては、浸漬洗浄槽14の内部に3列の並びで搬送ロール21(21−1,21−2,21−3)が設置されている。各々の搬送ロール21は、共通の回転軸22に取り付けられている。搬送ロール21と回転軸22は、浸漬洗浄槽14に貯められた洗浄液23の液中に沈めて配置されている。回転軸22は、リードフレームの搬送方向(図の奥行き方向)と直交する向きで浸漬洗浄槽14内に配置されている。回転軸22は、図示しない駆動源によって回転するものである。各々の搬送ロール21は、回転軸22と一体に回転するようになっている。
また、図中左端の搬送ロール21−1は、第1列目の搬送路を構成すべく、図中奥行き方向に複数個並べて配置されている。同様に、図中真ん中の搬送ロール21−2は、第2列目の搬送路を構成すべく、図中奥行き方向に複数個並べて配置され、図中右端の搬送ロール21−3は、第3列目の搬送路を構成すべく、図中奥行き方向に複数個並べて配置されている。
上述のように搬送ロール21を複数列に配置することにより、たとえば上記プレス加工工程S2で使用するプレス加工装置3から個片のリードフレームが複数列の並びで排出される場合に、その配列のままでプレス加工装置3からリードフレーム処理装置5にリードフレームを受け渡すことができる。このため、プレス加工工程S2と洗浄工程S3との間、さらには洗浄工程S3と乾燥工程S4との間で、リードフレームを滞留させることなく搬送することができる。
搬送ロール21の外周面は、リードフレームの搬送方向からみると、凹状に湾曲した状態で形成されている。さらに詳述すると、搬送ロール21の回転軸方向(図6の左右方向)においては、搬送ロール21の中央部のロール直径φ1が両端部のロール直径φ2よりも小さくなっている。そして、搬送ロール21の中央部から両端部に向かってロール直径が徐々に大きくなっている。
<リードフレーム処理装置の動作>
上記構成からなるリードフレーム処理装置5においては、プレス加工装置3からリードフレーム受け渡し部4を通して受け渡された個片のリードフレームを、次のような動作によって処理する。
まず、処理の対象となる個片のリードフレームを搬送ロール21の上に載せて支持するとともに、その搬送ロール21を回転軸22と一体に回転させることにより、当該リードフレームを搬送する。また、リードフレーム処理装置5の内部では、浸漬洗浄槽14、超音波洗浄槽15、シャワー洗浄槽16および乾燥槽17を順に通過するように、リードフレームを搬送する。
その際、浸漬洗浄槽14では、上記図6に示すように、個片のリードフレーム9aを液面近傍で洗浄液23に浸漬させながら搬送ロール21によって搬送することにより、リードフレーム9aを洗浄する。このとき、搬送ロール21の回転軸方向では、リードフレーム9aの両端部だけが搬送ロール21の外周面に接触する。このため、リードフレーム9aが異形条のリードフレーム素材を用いて製造され、これによってアイランドの部分が他の部分よりも厚く形成されている場合には、搬送ロール21の外周面がアイランドの部分を逃げるような形状になる。同様に、リードフレーム9aの一部に曲げ部分(不図示)が存在する場合にも、搬送ロール21の外周面が当該曲げ部分を逃げるような形状になる。
次に、浸漬洗浄槽14を通過したリードフレーム9aは、超音波洗浄槽15に送られる。超音波洗浄槽15では、洗浄液を貯めた超音波洗浄槽15を超音波振動子で振動させ、その洗浄液中を通過するようにリードフレーム9aを搬送することにより、リードフレーム9aを洗浄する。
次に、超音波洗浄槽15を通過したリードフレーム9aは、シャワー洗浄槽16に送られる。シャワー洗浄槽16では、図示しないシャワーヘッドから洗浄液を噴射させ、この噴射領域を通過するようにリードフレーム9aを搬送することにより、リードフレーム9aを洗浄する。
次に、シャワー洗浄槽16を通過したリードフレーム9aは、乾燥槽17に送られる。乾燥槽17では、図示しない熱風ブロアから熱風を噴出させ、この噴出領域を通過するようにリードフレーム9aを搬送することにより、リードフレーム9aを乾燥させる。
以上の動作により、リードフレーム9aは、洗浄処理部11と乾燥処理部12で処理される。その後、処理済みのリードフレーム9aは、リードフレーム処理装置5からストック部6に向けて搬送される。また、プレス加工装置3からストック部6に至るまでの搬送路上では、一様に上記の搬送ロール21を用いて、リードフレーム9aが搬送される。
これにより、プレス加工工程S2でリードフレーム素材を個片に分離した後は、これによって得られる個片のリードフレーム9aを洗浄工程S3から乾燥工程S4まで一貫して枚葉式で処理することができる。
(検査・梱包工程S5)
検査・梱包工程S5では、まず、個片のリードフレームの外観検査を実施する。外観検査では、たとえば、リードフレームに傷や変形、凹みなどがないかどうかを検査する。次に、リードフレームの梱包を実施する。リードフレームの梱包は、外観検査で良品と判断した個片のリードフレームを、製品の仕様ごとに、たとえば、所定の個数ずつ梱包用の容器(梱包箱等)に収納することで行う。
以上の製造方法により、リードフレーム完成品が得られる。
<実施形態の効果>
本発明の実施形態によれば、以下に記述する1つまたは複数の効果が得られる。
(1)本実施形態においては、プレス加工工程S2から排出される個片のリードフレームを互いに重ね合わせることなく個片状態のまま洗浄工程S3および乾燥工程S4へと順に搬送することにより、プレス加工工程S2、洗浄工程S3および乾燥工程S4を連続的に行う。このため、洗浄工程S3や乾燥工程S4では、個片のリードフレームがバラバラの状態で処理される。したがって、洗浄工程S3ではリードフレーム全体に洗浄液を十分に行き渡らせることができ、乾燥工程S4では、リードフレーム全体に効率良く熱風を吹き付けることができる。また、製造の途中でリードフレーム同士が擦れ合うことがないため、粗化処理工程S1でリードフレーム素材に形成した粗化面の凹凸が、最終工程までそのまま維持される。よって、粗化処理の効果を低下させることなく、高い洗浄品質を実現することが可能となる。
(2)また、上述のようにプレス加工工程S2から乾燥工程S4までを連続的に行うことにより、製造途中のリードフレームが半製品の状態で工程間に滞留することがなくなる。このため、プレス加工後の処理を効率良く行うことができる。したがって、リードフレームの製造コストを低減することが可能となる。
(3)本実施形態においては、搬送ロール21の外周面を凹状に湾曲させて形成し、この搬送ロール21を用いて個片のリードフレームを搬送する。このため、粗化処理によって形成されたリードフレームの粗化面が搬送ロール21との接触によって潰れてしまうことがない。よって、粗化面を保護しながらリードフレームを搬送することができる。
(4)また、リードフレーム9aのほとんどの部分を搬送ロール21の外周面から浮かせた状態で、リードフレーム9aを搬送することになるため、リードフレーム9aと搬送ロール21の接触面積を最小限に抑えることができる。
(5)さらに、サイズの異なるリードフレームや、タイプの異なるリードフレームであっても、共通の搬送ロール21を用いて搬送することができる。具体例を挙げると、たとえば図7に示すように、異形状のリードフレーム素材を用いて製造された個片のリードフレーム9a−1や、それよりもサイズの小さい個片のリードフレーム9a−2を、同じ形状の搬送ロール21を用いて搬送することができる。このため、搬送ロール21を交換することなく、様々な形状やサイズのリードフレーム搬送に対応することが可能となる。
(6)また、搬送ロール21の外周面を凹状に湾曲させた形状にしているため、搬送ロール21とリードフレーム9aの中心位置を自動的に合わせる、いわゆる自動調芯機能(セルフセンタリング機能)が得られる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、リードフレーム処理装置5が備える乾燥処理部12の構成として、洗浄後のリードフレームの水切りを行う水切り部を追加し、この水切り部で水切りした後のリードフレームを乾燥槽17に送って熱風(または温風)で乾燥させてもよい。
また、リードフレームの搬送に用いる搬送ロールとして、たとえば図8に示すように、直径が異なる複数の円板21a,21b,21cを組み合わせた構成の搬送ロール21を採用してもよい。この搬送ロール21では、直径が同じ円板21a,21b,21c同士を左右一対にして回転軸22上に配置している。また、搬送ロール21の回転軸方向(図の左右方向)の中央部から両端部に向かって直径が段階的に大きくなるように円板21a,21b,21cを配置している。この搬送ロール21を用いて個片のリードフレーム9aを搬送する場合、図中左側に示すサイズの大きいリードフレーム9a−1については、一対の円板21bの上に当該リードフレーム9a−1を載せて搬送することができる。また、図中右側に示すサイズの小さいリードフレーム9a−2については、それよりも直径が小さい一対の円板21aの上に当該リードフレーム9a−2を載せて搬送することができる。その際、リードフレーム9aのアイランドの部分が厚くなっていても、アイランドの部分を搬送ロール21に接触させることなく搬送することができる。したがって、サイズや形状が異なるリードフレーム9aを同じ搬送ロール21を用いて搬送することが可能となる。また、大小いずれのリードフレーム9aを搬送する場合も、リードフレーム9aを支持する一対の円板(21aまたは21b)の外側に、それよりも直径が大きい円板(21bまたは21c)が存在する。このため、当該外側の円板を案内部材としてリードフレーム9aの搬送を案内することが可能となる。
また、搬送ロール21の配置は、複数列に限らず1列でもよい。また、搬送ロール21を複数列に配置する場合は、2列に配置してもよいし、4列以上に配置してもよい。また、リードフレームの搬送方向で隣り合う搬送ロール間のピッチや、当該搬送方向と直交する方向(搬送ロールの回転軸方向)で隣り合う搬送ロール間のピッチを変更可能な構成としてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
リードフレーム素材に粗化処理を施す粗化処理工程と、
前記粗化処理工程の後、前記リードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、個片のリードフレームを排出するプレス加工工程と、
前記プレス加工工程の後、前記個片のリードフレームを洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程の後、前記個片のリードフレームを乾燥させる乾燥工程と、
を備え、
前記プレス加工工程から排出される前記個片のリードフレームを互いに重ね合わせることなく個片状態のまま前記洗浄工程および前記乾燥工程へと順に搬送することにより、前記プレス加工工程、前記洗浄工程および前記乾燥工程を連続的に行う
ことを特徴とするリードフレームの製造方法。
(付記2)
前記個片のリードフレームを搬送する場合に、ロール外周面が凹状に湾曲した搬送ロールを用いる
ことを特徴とする付記1に記載のリードフレームの製造方法。
(付記3)
前記洗浄工程では、前記個片のリードフレームに対して、浸漬洗浄、超音波洗浄およびシャワー洗浄を順に行う
ことを特徴とする付記1または付記2に記載のリードフレームの製造方法。
(付記4)
前記粗化処理工程では、前記粗化処理をエッチングによって行う
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載のリードフレームの製造方法。
(付記5)
粗化面を有する個片のリードフレームを搬送する搬送ロールと、
前記搬送ロールによって搬送される前記個片のリードフレームに洗浄処理と乾燥処理を順に施す処理部と、
を備え、
前記搬送ロールの外周面は、凹状に湾曲して形成されている
ことを特徴とするリードフレーム処理装置。
(付記6)
前記搬送ロールが複数列に配置されている
ことを特徴とする付記5に記載のリードフレーム処理装置。
(付記7)
前記洗浄処理用の洗浄槽として、浸漬洗浄槽、超音波洗浄槽およびシャワー洗浄槽を備える
ことを特徴とする付記5または付記6に記載のリードフレーム処理装置。
3…プレス加工装置
5…リードフレーム処理装置
9a…リードフレーム
10…リードフレーム処理装置
11…洗浄処理部
12…乾燥処理部
14…浸漬洗浄槽
15…超音波洗浄槽
16…シャワー洗浄槽

Claims (4)

  1. リードフレーム素材に粗化処理を施す粗化処理工程と、
    前記粗化処理工程の後、前記リードフレーム素材にプレス加工を施すことにより、個片のリードフレームを排出するプレス加工工程と、
    前記プレス加工工程の後、前記個片のリードフレームを洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程の後、前記個片のリードフレームを乾燥させる乾燥工程と、
    を備え、
    前記プレス加工工程から排出される前記個片のリードフレームを互いに重ね合わせることなく個片状態のまま前記洗浄工程および前記乾燥工程へと順に搬送することにより、前記プレス加工工程、前記洗浄工程および前記乾燥工程を連続的に行う
    ことを特徴とするリードフレームの製造方法。
  2. 前記個片のリードフレームを搬送する場合に、ロール外周面が凹状に湾曲した搬送ロールを用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載のリードフレームの製造方法。
  3. 粗化面を有する個片のリードフレームを搬送する搬送ロールと、
    前記搬送ロールによって搬送される前記個片のリードフレームに洗浄処理と乾燥処理を順に施す処理部と、
    を備え、
    前記搬送ロールの外周面は、凹状に湾曲して形成されている
    ことを特徴とするリードフレーム処理装置。
  4. 前記搬送ロールが複数列に配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のリードフレーム処理装置。
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