JP2017045668A - コネクタ - Google Patents

コネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP2017045668A
JP2017045668A JP2015168670A JP2015168670A JP2017045668A JP 2017045668 A JP2017045668 A JP 2017045668A JP 2015168670 A JP2015168670 A JP 2015168670A JP 2015168670 A JP2015168670 A JP 2015168670A JP 2017045668 A JP2017045668 A JP 2017045668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
lance
terminal fitting
slit
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015168670A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6164433B2 (ja
Inventor
基樹 窪田
Motoki Kubota
基樹 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2015168670A priority Critical patent/JP6164433B2/ja
Priority to PCT/JP2016/073254 priority patent/WO2017038391A1/ja
Publication of JP2017045668A publication Critical patent/JP2017045668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6164433B2 publication Critical patent/JP6164433B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/40Securing contact members in or to a base or case; Insulating of contact members
    • H01R13/42Securing in a demountable manner

Abstract

【課題】フロントリテーナを利用して端子金具の前端部のがたつきを抑制することが可能なコネクタを提供する。
【解決手段】各キャビティ13F,13Sの前端部の一方の側には、端子金具50を挿入する際には端子金具50と接触して撓み空間25に弾性撓みし、端子金具50が正規位置に挿入されると弾性復帰して端子金具50に係止するランス22F,22Sが設けられ、並列方向に隣接するキャビティ13F,13Sの間の隔壁14には、隣接するキャビティ13F,13Sのうち一方のキャビティ13Sの撓み空間25と、他方のキャビティ13Fとに連通するとともに、ハウジング10の前方に開口するスリット34が形成され、フロントリテーナ40が、スリット34から一方のキャビティ13Sの撓み空間25に入り込むとともに、他方のキャビティ13Fに収容されている端子金具50の前端部51の側面に接触する突出片41Sを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コネクタに関する。
従来、ハウジングのキャビティに収容された端子金具を、ランスによって抜け止めするようにしたコネクタが知られている。ランスは、各キャビティに設けられ、端子金具を挿入する際には端子金具と接触して撓み空間に弾性撓みし、端子金具が正規位置に挿入されると弾性復帰して端子金具に係止するようになっている。
この種のコネクタにおいて、ハウジングの前面にフロントリテーナを装着し、端子金具の抜け止め力を増強させたコネクタが知られている。例えば下記特許文献1に記載のコネクタは、上下方向に2段にわけてキャビティが設けられており、各キャビティの下面側にランスが備えられている。ランスの下方には、キャビティの壁とランスとの間に撓み空間が形成され、撓み空間はハウジングの前方に開放されている。このコネクタは、キャビティに端子金具を挿入し終えた状態でフロントリテーナが装着されると、フロントリテーナの規制片が撓み空間に進入し、ランスの弾性撓みを規制するようになっている。これにより、端子金具が二重係止状態となって確実に抜け止めされる。
特開2005−166607号公報
ところで、上記のような構成のコネクタは、キャビティの前端部が、ランスとキャビティの壁とによって囲まれている。このため、キャビティの前端部と端子金具の前端部との間に上下方向の隙間ができることが避け難く、端子金具の前端部が上下方向にがたつく虞がある。端子金具の前端部ががたつくと、端子金具の磨耗を招く虞があるため、フロントリテーナを利用して端子金具の前端部のがたつきを抑制したいという要望があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、フロントリテーナを利用して端子金具の前端部のがたつきを抑制することが可能なコネクタを提供することを目的とする。
本発明のコネクタは、端子金具が収容されるキャビティが複数並列されているハウジングと、前記ハウジングの前面に装着されるフロントリテーナと、を備え、前記各キャビティの前端部の前記キャビティの並列方向における一方の側には、前記キャビティに挿入された前記端子金具に係合することで前記端子金具を抜け止めするランスが設けられ、前記並列方向に隣接する前記キャビティの間の隔壁には、隣接する前記キャビティのうち一方のキャビティ内に設けられた前記ランスの撓み変位を許容する撓み空間と、他方のキャビティとに連通するとともに、前記ハウジングの前方に開口するスリットが形成され、前記フロントリテーナが、前記スリットから前記撓み空間に入り込むとともに、前記他方のキャビティに収容されている前記端子金具の前端部の側面に接触する突出片を備えている。
本発明によれば、フロントリテーナの突出片によって、他方のキャビティの前端部と、他方のキャビティに収容されている端子金具の前端部との間における、キャビティの並列方向の隙間が埋められるから、フロントリテーナを利用して端子金具の前端部のがたつきを抑制することができる。
本実施例におけるコネクタであって、フロントリテーナが正規の位置に装着された状態を示す断面図 ハウジングを示す正面図 ハウジングの断面を示す斜視図 フロントリテーナを示す背面図 フロントリテーナが正規の位置に装着された状態を示すコネクタの正面図 フロントリテーナによって端子金具の半挿入状態が検知された状態を示すコネクタの断面図
本発明の好ましい形態を以下に示す。
本発明のコネクタは、前記ハウジングが、前記キャビティに挿入された前記端子金具を前止めする前壁を有し、前記スリットのうち前記前壁に形成された部分において前記他方のキャビティ側に位置する面が、前記他方のキャビティのうち前記一方のキャビティ側に位置する面よりも前記他方のキャビティ側にずれた位置に配されているものとしてもよい。このような構成によれば、突出片を撓ませることなく、他方のキャビティに収容されている端子金具の前端部の側面に接触させることができる。
また、本発明のコネクタは、前記ランスに突部が設けられ、前記ランスが前記撓み空間に弾性撓みする際には、前記突部が前記スリットに入り込むようになっているものとしてもよい。このような構成によれば、ランスに突部を設けることによってランスの抜け止め力を増強することができる。また、突部はスリットに入り込むから撓み空間の大きさを抑えることができ、スリットが無い場合に比して隣接する端子金具のピッチを小さくすることができる。
また、本発明のコネクタは、前記突部が、前記ランスの幅方向における中央部に設けられ、前記ランスのうち前記突部の両側の部分が、前記スリットの両側の部分に当接して前記ランスの過度撓みを防止する過度撓み規制部となっているものとしてもよい。このような構成によれば、過度撓み規制部が2か所にわかれ、面ではなく点で当接するから、成形平行度の精度に関係なく過度撓みを防止することができる。
<実施例>
以下、本発明を具体化した一実施例について、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例におけるコネクタCは、端子金具50が収容されるハウジング10と、ハウジング10の前面に装着されるフロントリテーナ40と、を備えている。以下、各構成部材において、図示しない相手側コネクタとの嵌合面側(図1では左側)を前方、その反対側を後方とし、また、図1の上側を上方、下側を下方として説明する。
端子金具50は、導電性に優れた金属板をプレス加工して形成されており、前端部は、図示しない相手側端子金具と接続される接続部51とされている。接続部51は角筒形をなし、相手側端子金具のタブが前方から挿入可能とされている。接続部51の上面には、後述する第1ランス22Fおよび第2ランス22Sが係止可能な係止部52が突設されている。係止部52は、接続部51の前後方向における中央部に設けられている。端子金具50の後端部は、電線53の端末部にカシメつけられて固着されている。
ハウジング10は、合成樹脂製であって、端子金具50が収容される端子収容部11と、端子収容部11の外周を覆うフード部12とを備えている。
端子収容部11には、上下2段にわけて複数のキャビティ(以後、上段のキャビティを第1キャビティ13F、下段のキャビティを第2キャビティ13Sと称する)が設けられている。第1キャビティ13Fと第2キャビティ13Sとの間は、隔壁14で仕切られている。第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sは、複数(本実施例では3つ)ずつ横並びに配置されている。上下方向に隣接する第1キャビティ13Fと第2キャビティ13Sとは、横方向の位置が揃えられている(図2参照)。
第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sは、図1に示すように、いずれも前後方向に長い形状をなし、後方から端子金具50を挿入可能とされている。第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの前端部は、略長方形の断面形状をなし、端子金具50の接続部51が収容される。また、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの後端部は、略円形の断面形状をなし、電線53の端末部に嵌着されたゴム栓54が密着する。なお、すべての第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sは、概ね同形状とされている。
第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの下面15の前後方向における中央部には、上側に若干膨出した形態で膨出部16が設けられている。膨出部16は、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの幅方向の中央部に位置している。第1キャビティ13Fの膨出部16は隔壁14に形成され、第2キャビティ13Sの膨出部16は端子収容部11の下壁17に形成されている。
端子収容部11の前端部には、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sに挿入された端子金具50を前止めする前壁18が設けられている。前壁18は、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの上下方向における略下半分をそれぞれ覆うように設けられている。
各前壁18の略上半分における幅方向中央部には、相手側端子金具のタブを前方から挿通可能な挿通孔19が形成されている。挿通孔19は、上方に開放された四角形状をなす凹みである。
第1キャビティ13Fの前壁18の下面は、第1キャビティ13Fの下面15と略同一高さに位置している。第2キャビティ13Sの前壁18は、端子収容部11の下壁17と一体に形成されており、第2キャビティ13Sの膨出部16と対応する位置には、膨出部16を形成するための抜き穴21があけられている。
第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの前端部には、端子金具50に係止して抜け止めするランス(以後、第1キャビティ13Fのランスを第1ランス22F、第2キャビティ13Sのランスを第2ランス22Sと称する)が設けられている。第1ランス22Fおよび第2ランス22Sは、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの上面23側(キャビティの並列方向における一方の側)に設けられている。
第1ランス22Fは、端子収容部11の上壁24に形成され、第2ランス22Sは、隔壁14に形成されている。第2ランス22Sは、第1キャビティ13Fの膨出部16の前側に位置している。なお、すべての第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sにおいて第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの位置、形状は概ね同じとされている。
第1ランス22Fおよび第2ランス22Sは、後端側が基端、前端側が自由端とされた片持ち状をなし、それぞれの上方に形成された撓み空間25に弾性撓み可能とされている。第1ランス22Fの撓み空間25は、端子収容部11の上壁24と第1ランス22Fとの間に設けられ、第2ランス22Sの撓み空間25は、隔壁14と第2ランス22Sとの間に設けられている。
第1ランス22Fおよび第2ランス22Sは、端子金具50を挿入する際には端子金具50と接触して撓み空間25に弾性撓みし、端子金具50が正規位置に挿入されると弾性復帰して端子金具50の係止部52に係止する。第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの前方は、撓み空間25および第1ランス22Fまたは第2ランス22Sの全体をハウジング10の前面側に開放する開放空間26とされている。
第1ランス22Fおよび第2ランス22Sは、略水平をなす基端部27と、基端部27の前端から前方に向かって斜め下向きに傾斜する傾斜部28と、傾斜部28の前端から前方に向かって略水平に延出する自由端部29とを有している。
第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの上面には、図1、図2に示すように、突部31が突設されている。突部31は、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの幅方向における中央部に設けられている。突部31は、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの前端部に設けられている。突部31の断面形状(前後方向に対して略直交する断面形状)は、横方向(幅方向)に長い長方形状をなしている。突部31の幅寸法は、全長にわたり概ね一定とされ、後述する溝部33またはスリット34に入ることが可能な寸法とされている。
第1ランス22Fおよび第2ランス22Sのうち突部31の両側の部分は、溝部33またはスリット34の両側の部分に当接して第1ランス22Fまたは第2ランス22Sの過度撓みを防止する過度撓み規制部32となっている。過度撓み規制部32は、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの前端上縁であり、溝部33またはスリット34の両側の部分に点で当接する。
第1キャビティ13Fの上面23には、後述するフロントリテーナ40の第1突出片41Fの突出部45が前方から挿入される溝部33が形成されている。溝部33は、端子収容部11の上壁24の一部を上側に凹ませた形態で形成され、端子収容部11の前方に開口している。溝部33は、端子収容部11の前端から第1ランス22Fの基端(後端)に至るまで前後方向に延びている。溝部33は、第1キャビティ13Fの幅方向における中央部に形成されている(図2参照)。第1キャビティ13Fの上面23のうち溝部33の両側の部分に、第1ランス22Fの過度撓み規制部32が当接可能とされている。溝部33の幅寸法は、第1ランス22Fの突部31の幅寸法と同等とされている。
第2キャビティ13Sの上面23には、後述するフロントリテーナ40の第2突出片41Sの突出部45が前方から挿入されるスリット34が形成されている。スリット34は、図3に示すように、隔壁14の一部を切り欠いた形態で形成され、端子収容部11の前方に開口している。スリット34は、端子収容部11の前端から第2ランス22Sの基端(後端)に至るまで前後方向に延びている。スリット34は、第2キャビティ13Sの幅方向における中央部に形成されている。スリット34の幅寸法は、第2ランス22Sの突部31の幅寸法と同等とされている。第2キャビティ13Sの上面23のうちスリット34の両側の部分に、第2ランス22Sの過度撓み規制部32が当接可能とされている。
スリット34は、第1キャビティ13Fの前壁18の下部を上方に凹んだ形態で前後方向に貫通し、前壁18よりも後方においては隔壁14を上下方向に貫通している。
スリット34のうち第1キャビティ13Fの前壁18の下部に形成された部分(以後、貫通凹部35と称する)を含む全体は、前方から見ると、図2に示すように、横長の長方形状をなしている。スリット34の幅寸法および上下方向の寸法は、第1キャビティ13Fの溝部33と同等の寸法とされている。貫通凹部35の上面(他方のキャビティ側に位置する面)36は、第1キャビティ13Fの下面(他方のキャビティのうち一方のキャビティ側に位置する面)15よりも上側(他方のキャビティ側)にずれた位置に配されている。
スリット34のうち貫通凹部35よりも後側の部分は、図1に示すように、全長にわたり第1キャビティ(他方のキャビティ)13Fに連通している。スリット34のうち貫通凹部35よりも後側の部分のうち第2ランス22Sの前側に位置する部分は、第2キャビティ13Sの開放空間26に連通している。また、スリット34のうち第2ランス22Sの上側に位置する部分は、第2ランス22Sの撓み空間25(一方のキャビティの撓み空間)に連通している。
フロントリテーナ40は、合成樹脂製であって、全体として、ハウジング10の端子収容部11の前端部に外嵌するキャップ状に形成されている。
フロントリテーナ40は、溝部33およびスリット34を通って端子収容部11内に入り込む突出片(以後、溝部33を通る突出片を第1突出片41F、スリット34を通る突出片を第2突出片41Sと称する)を備えている。
第1突出片41Fおよび第2突出片41Sは、端子収容部11の開放空間26にそれぞれ対応する位置に設けられ、フロントリテーナ40の前枠部42の後面から後方に突出している。第1突出片41Fおよび第2突出片41Sは、前端が基端、後端が自由端の片持ち状をなしている。第1突出片41Fおよび第2突出片41Sは、前後方向に延びる一対のアーム部43を有し、一対のアーム部43は、先端側において連結されている。以後、一対のアーム部43を連結する先端部分を先端部44と称する。
一対のアーム部43は、ほぼ同じ長さ寸法を有し、略水平方向に延出している。先端部44は、第1突出片41Fおよび第2突出片41Sの長さ方向における略後半部分に設けられている。先端部44の幅方向における中央部には、図4に示すように、一対のアーム部43よりも一段上方に突出した突出部45が設けられている。突出部45は、後方から見ると横長の長方形状をなしている。突出部45の幅寸法は、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの突部31の幅寸法と同等の寸法とされ、突出部45の突出寸法は、突部31の突出寸法と同等の寸法とされている。
フロントリテーナ40がハウジング10の正規の位置に装着されると、図1に示すように、第1突出片41Fが開放空間26および溝部33を通って第1ランス22Fの撓み空間25に入り込み、第2突出片41Sが開放空間26およびスリット34を通って第2ランス22Sの撓み空間25に入り込む。また、フロントリテーナ40がハウジング10の正規の位置に装着されると、第2突出片41Sの突出部45の上面(突出端面)が第1キャビティ13Fに収容されている端子金具50の接続部51の下面(側面)に接触する。なお、先端部44の下面には、後方から見ると略台形状をなす凹部46が凹み形成されている(図4参照)。
次に、コネクタCの組み付け作業の一例を説明する。
まず、端子金具50をハウジング10の端子収容部11に収容する。この作業の際、フロントリテーナ40は取り外しておく。電線53の端末部に固着された端子金具50を、第1キャビティ13Fまたは第2キャビティ13Sに後方から挿入する。端子金具50の接続部51が第1キャビティ13Fまたは第2キャビティ13Sの前端部に至ると、第1ランス22Fまたは第2ランス22Sに接触し、端子金具50によって押された第1ランス22Fまたは第2ランス22Sは、撓み空間25に弾性撓みする。この際、第1ランス22Fの突部31は溝部33に入り込み、第2ランス22Sの突部31はスリット34に入り込む。
ここで、端子金具50を挿入する際に、端子金具50が斜めに傾くなどして第1ランス22Fまたは第2ランス22Sが過度に撓ませられそうになると、上方に持ち上がった第1ランス22Fまたは第2ランス22Sの前端に設けられた過度撓み規制部32が、溝部33の両側の部分またはスリット34の両側の部分に当接する。これにより、第1ランス22Fまたは第2ランス22Sの過度撓みが防止され、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの破損や変形が防がれる。
端子金具50が正規の位置に至ると、前壁18に当接して前止まりし、第1ランス22Fまたは第2ランス22Sは弾性復帰して端子金具50の係止部52に後方から係止する。こうして、すべての端子金具50を第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sに順に挿入する。
すべての端子金具50を端子収容部11に挿入し終えたら、フロントリテーナ40を装着する。第1突出片41Fおよび第2突出片41Sを後ろ向きにして、ハウジング10の前方からフロントリテーナ40を装着する。第1突出片41Fは、弾性撓みすることなく第1キャビティ13Fの開放空間26および溝部33に差し入れられ、第2突出片41Sは、弾性撓みすることなく貫通凹部35を通過して第2キャビティ13Sの開放空間26およびスリット34に差し入れられる。
ここで、図6に示すように、半挿入状態に留め置かれたままの端子金具50が存在する場合には、半挿入状態の端子金具50に押されて第1ランス22Fまたは第2ランス22S(図6では第2ランス22S)が撓み空間25に位置した状態になっている。このため、第1突出片41Fまたは第2突出片41S(図6では第2突出片41S)の先端部44が、撓み空間25に位置する第1ランス22Fまたは第2ランス22S(図6では第2ランス22S)に突き当たって、フロントリテーナ40の押し込みができず、フロントリテーナ40がハウジング10から前方に突出した状態になる。これにより、端子金具50の半挿入状態を検知できる。半挿入状態の端子金具50を正規の位置まで挿入すると、第1ランス22Fまたは第2ランス22S(図6では第2ランス22S)が弾性復帰して撓み空間25から退避する。
全ての端子金具50が正規の挿入状態になった後、フロントリテーナ40を押し込むと、フロントリテーナ40は前進し、図1に示すように、第1突出片41Fおよび第2突出部45の先端部44は、それぞれ対応する撓み空間25に入り込む。このとき、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの突部31は、先端部44の凹部46に入り込む(図5参照)。
第1突出片41Fの先端部44は、第1ランス22Fの撓み空間25に入り込み、端子収容部11の上壁24と第1ランス22Fとの両方に接触した状態になる。また、第2突出片41Sの先端部44は、第1キャビティ13Fに収容された端子金具50と第2ランス22Sとの両方に接触した状態になる。第2突出片41Sの突出部45は、第1キャビティ13Fに収容された端子金具50の下面に接触し、端子金具50を上方に若干押圧した状態になる。
こうして、すべての第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの係止解除方向の弾性撓みが、第1突出片41Fおよび第2突出片41Sによって規制される。また、第1突出片41Fおよび第2突出片41Sの先端部44によって、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの前端部の上下方向の隙間が埋められ、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sに収容された端子金具50の接続部51の上下方向のがたつきが抑制される。
以上により、コネクタCの組み付け作業が完了する。
次に、上記のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
本実施例のコネクタCは、端子金具50が収容される第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sが複数並列されているハウジング10と、ハウジング10の前面に装着されるフロントリテーナ40と、を備えている。第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの前端部の上側には、端子金具50を挿入する際には端子金具50と接触して撓み空間25に弾性撓みし、端子金具50が正規位置に挿入されると弾性復帰して端子金具50に係止する第1ランス22Fおよび第2ランス22Sが設けられている。上下方向に隣接する第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの間の隔壁14には、第2キャビティ13Sの撓み空間25と、第1キャビティ13Fとに連通するとともに、ハウジング10の前方に開口するスリット34が形成されている。フロントリテーナ40は、スリット34から第2キャビティ13Sの撓み空間25に入り込むとともに、第1キャビティ13Fに収容されている端子金具50の接続部51の下面に接触する第2突出片41Sを備えている。この構成によれば、フロントリテーナ40の第2突出片41Sによって、第1キャビティ13Fの前端部と第1キャビティ13Fに収容されている端子金具50の接続部51との間における上下方向(第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの並列方向)の隙間が埋められるから、フロントリテーナ40を利用して端子金具50のがたつきを抑制することができる。
また、ハウジング10が、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sに挿入された端子金具50を前止めする前壁18を有し、スリット34のうち前壁18に形成された貫通凹部35の上面36が、第1キャビティ13Fの下面15よりも上側にずれた位置に配されている。
ここで、第1キャビティ13Fに収容されている端子金具50の接続部51の下面は、第1キャビティ13Fの下面15に沿って配される。このため、上記構成とは逆の構成である場合、すなわち前壁18に形成された貫通凹部の上面36が、第1キャビティ13Fの下面よりも、下側にずれた位置に配されている場合には、第1キャビティ13Fに収容されている端子金具50の接続部51の下面に第2突出片41Sを接触させるために、第2突出片41Sが貫通凹部35を通過する際に弾性撓みする(貫通凹部35の下方をくぐる)必要がある。しかしながら、上記のような構成であれば、第2突出片41Sを撓ませることなく、第1キャビティ13Fに収容されている端子金具50の接続部51の下面に接触させることができる。
また、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sに突部31が設けられ、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sが撓み空間25に弾性撓みする際には、突部31が溝部33またはスリット34に入り込むようになっている。この構成によれば、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sに突部31を設けることによって第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの抜け止め力を増強することができる。また、突部31は溝部33またはスリット34に入り込むから撓み空間25の大きさを抑えることができ、溝部33またはスリット34が無い場合に比して隣接する端子金具50のピッチを小さくすることができる。
また、突部31が、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの幅方向における中央部に設けられ、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sのうち突部31の両側の部分が、溝部33またはスリット34の両側の部分に当接して第1ランス22Fまたは第2ランス22Sの過度撓みを防止する過度撓み規制部32となっている。この構成によれば、過度撓み規制部が2か所にわかれ、面ではなく点で当接するから、成形平行度の精度に関係なく過度撓みを防止することができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sの前端部の上側に第1ランス22Fおよび第2ランス22Sが設けられているが、これに限らず、各キャビティの前端部の下側にランスが設けられていてもよい。
(2)上記実施例では、第1キャビティ13Fおよび第2キャビティ13Sが2段にわけて設けられているが、これに限らず、本発明は、キャビティが3段以上にわけて設けられたコネクタにも適用することができる。
(3)上記実施例では、第1突出片41Fの先端部44が端子収容部11の上壁24と第1ランス22Fとの両方に接触するものとされているが、必ずしも、第1突出片の先端部は、端子収容部の上壁と第1ランスとの両方に接触しなくてもよい。
(4)上記実施例では、第2突出片41Sの先端部44は、第2ランス22Sに接触するものとされているが、必ずしも、第2突出片の先端部は、第2ランスに接触しなくてもよい。
(5)上記実施例では、スリット34のうち前壁18に形成された貫通凹部35の上面36が、第1キャビティ13Fの下面15よりも上側にずれた位置に配されているが、これに限らず、貫通凹部の上面が第1キャビティの下面と同等の高さに配されていてもよく、また貫通凹部の上面が第1キャビティの下面よりも下側にずれた位置に配されていてもよい。このような場合には、第2突出片が貫通凹部をくぐった後、上側に変位し、第1キャビティに収容された端子金具の下面に接触するようにしてもよい。
(6)上記実施例では、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sに突部31が設けられているが、これに限らず、ランスに突部を設けなくてもよい。
(7)上記実施例では、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの突部31が、第1ランス22Fおよび第2ランス22Sの幅方向における中央部に設けられているが、これに限らず、例えばランスの突部がランスの幅方向における両端部に設けられ、幅方向における中央部が凹んだ形状としてもよく、このような場合には、一対の突部に対応してスリットおよび溝部を一対設けてもよい。
C…コネクタ
10…ハウジング
13S…第2キャビティ(一方のキャビティ)
13F…第1キャビティ(他方のキャビティ)
14…隔壁
15…第1キャビティの下面(他方のキャビティのうち一方のキャビティ側に位置する面)
18…前壁
22F…第1ランス
22S…第2ランス
25…撓み空間
31…突部
32…過度撓み規制部
34…スリット
35…貫通凹部(スリットのうち前壁に形成された部分)
36…貫通凹部の上面(他方のキャビティ側に位置する面)
40…フロントリテーナ
41S…第2突出片
50…端子金具
51…接続部(端子金具の前端部)

Claims (4)

  1. 端子金具が収容されるキャビティが複数並列されているハウジングと、
    前記ハウジングの前面に装着されるフロントリテーナと、を備え、
    前記各キャビティの前端部の前記キャビティの並列方向における一方の側には、前記キャビティに挿入された前記端子金具に係合することで前記端子金具を抜け止めするランスが設けられ、
    前記並列方向に隣接する前記キャビティの間の隔壁には、隣接する前記キャビティのうち一方のキャビティ内に設けられた前記ランスの撓み変位を許容する撓み空間と、他方のキャビティとに連通するとともに、前記ハウジングの前方に開口するスリットが形成され、
    前記フロントリテーナが、前記スリットから前記撓み空間に入り込むとともに、前記他方のキャビティに収容されている前記端子金具の前端部の側面に接触する突出片を備えているコネクタ。
  2. 前記ハウジングが、前記キャビティに挿入された前記端子金具を前止めする前壁を有し、
    前記スリットのうち前記前壁に形成された部分において前記他方のキャビティ側に位置する面が、前記他方のキャビティのうち前記一方のキャビティ側に位置する面よりも前記他方のキャビティ側にずれた位置に配されている請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記ランスに突部が設けられ、
    前記ランスが前記撓み空間に弾性撓みする際には、前記突部が前記スリットに入り込むようになっている請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記突部が、前記ランスの幅方向における中央部に設けられ、
    前記ランスのうち前記突部の両側の部分が、前記スリットの両側の部分に当接して前記ランスの過度撓みを防止する過度撓み規制部となっている請求項3に記載のコネクタ。
JP2015168670A 2015-08-28 2015-08-28 コネクタ Active JP6164433B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015168670A JP6164433B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 コネクタ
PCT/JP2016/073254 WO2017038391A1 (ja) 2015-08-28 2016-08-08 コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015168670A JP6164433B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 コネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017045668A true JP2017045668A (ja) 2017-03-02
JP6164433B2 JP6164433B2 (ja) 2017-07-19

Family

ID=58188773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015168670A Active JP6164433B2 (ja) 2015-08-28 2015-08-28 コネクタ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6164433B2 (ja)
WO (1) WO2017038391A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3900958B2 (ja) * 2002-02-15 2007-04-04 住友電装株式会社 コネクタ
JP2013118087A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3900958B2 (ja) * 2002-02-15 2007-04-04 住友電装株式会社 コネクタ
JP2013118087A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017038391A1 (ja) 2017-03-09
JP6164433B2 (ja) 2017-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5614369B2 (ja) 端子金具
JP5724836B2 (ja) コネクタ
JP6088472B2 (ja) コネクタ
JP6393301B2 (ja) コネクタ
WO2012095934A1 (en) Terminal locking structure in connector housing
EP3573189B1 (en) Connector
JP4457987B2 (ja) コネクタ
JP2018125167A (ja) リテーナ付きコネクタ
JP6774217B2 (ja) コネクタ
JP2014203699A (ja) コネクタ
JP6377467B2 (ja) 電気コネクタ
EP2325950B1 (en) A connector
JP4857884B2 (ja) コネクタ
JP6164433B2 (ja) コネクタ
JP5272934B2 (ja) コネクタ
JP4636072B2 (ja) コネクタ
JP5217602B2 (ja) コネクタ
JP5125410B2 (ja) コネクタ
JP6311396B2 (ja) コネクタ
JP5565184B2 (ja) コネクタ
JP6183233B2 (ja) カードエッジコネクタ
JP2014120261A (ja) コネクタ
JP5618149B2 (ja) リテーナの取付構造
JP4224236B2 (ja) コネクタ
JP5394696B2 (ja) コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6164433

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150