JP2017044975A - 顕微鏡システム、顕微鏡システムの制御方法及び顕微鏡システムの制御プログラム - Google Patents

顕微鏡システム、顕微鏡システムの制御方法及び顕微鏡システムの制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】オートフォーカスユニットにおけるオートフォーカス処理用の赤外光の光路と、顕微鏡本体部の光軸とのずれを防止し、対物レンズに合わせてオートフォーカス性能を最適化できる顕微鏡システム、顕微鏡システムの制御方法及び顕微鏡システムの制御プログラムを提供すること。【解決手段】本発明にかかる顕微鏡システムは、基準光源4からのAF光を、観察光路に配置された対物レンズ3aの光軸方向へ向けて反射するDM11と、DM11の位置を移動させるDM用モーター駆動部29及びDM用モーター30と、標本SPから反射したAF光を受光する2分割PD14とを備えたAFユニット103を有し、顕微鏡本体部101のコントロール部24は、DM用モーター駆動部29及びDM用モーター30に、対物レンズ3aに予め対応付けられた観察光路の配置位置にDM11を移動させる。【選択図】図2

Description

本発明は、顕微鏡本体部とオートフォーカスユニットとを備えた顕微鏡システム、顕微鏡システムの制御方法及び顕微鏡システムの制御プログラムに関する。
従来、医学や生物学等の分野では、細胞等の観察に、標本を照明して観察する顕微鏡が用いられている。また、工業分野においても、金属組成等の品質管理や新素材の研究開発、電子デバイスや磁気ヘッドの検査等、種々の用途で顕微鏡が使用される。
顕微鏡のオートフォーカス(AF)処理として、標本を含む試料に、通常観察時に照射する可視光とは異なる赤外光を照射し、屈折率差を有する界面から反射される反射光を検出し、該検出した反射光の強度に基づくAF信号を用いて合焦しているか否かを判断する技術が知られている。AF処理では、電気制御によって上下方向(Z方向)に移動するステージなどの焦準部の位置(以下、Z位置という)を変えながら赤外光の照射を行う。
例えばAF処理を行う顕微鏡システムとして、AFユニットを、顕微鏡本体部とは別体で構成し、顕微鏡本体部には、AFユニットから出射されたAF処理用の赤外光を顕微鏡本体部の対物レンズまで導くためのダイクロイックミラー(DM)が搭載された構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成において、AF処理時には、DMを観察光路へ挿入し、通常観察時には、DMを観察光路から退避させることで、通常観察時にDMの光学特性が観察光学系に影響を与えないようにしている。
特開2010−152409号公報
特許文献1記載の構成では、AFユニット及び顕微鏡本体部の製造バラツキによって、顕微鏡本体部への装着時にAFユニットの光軸が顕微鏡本体部の光軸からずれてしまう場合があった。この場合には、AF処理用の赤外光の入射光路が顕微鏡本体部の観察光軸とずれてしまうため、AF処理時においてDMが反射した赤外光は、対物レンズの瞳中心からずれて入射してしまう。この結果、AF処理時のAF信号の特性がばらついてしまい、AF性能を保持することができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、オートフォーカスユニットにおけるオートフォーカス処理用の赤外光の光路と、顕微鏡本体部の光軸とのずれを防止し、対物レンズに合わせてオートフォーカス性能を最適化できる顕微鏡システム、顕微鏡システムの制御方法及び顕微鏡システムの制御プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る顕微鏡システムは、観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズと観察対象物を保持するステージと前記ステージ及び前記対物レンズの少なくとも一方を前記観察光路に沿った方向に移動可能な焦準駆動部とを備えた顕微鏡本体部、並びに、オートフォーカス処理時に使用されるオートフォーカスユニットを備えた顕微鏡システムであって、前記オートフォーカスユニットは、オートフォーカス処理用の非可視光の成分を有する検出光を出射する光源と、前記観察光路に挿抜可能に配置されてなり、前記光源から出射された検出光を前記対物レンズの光軸方向へ向けて反射する一方、可視光を透過させるダイクロイックミラーと、前記ダイクロイックミラーの位置を移動させるダイクロイックミラー移動機構と、前記観察対象物で反射された前記検出光を、前記対物レンズを介して受光する検出光受光部と、を備え、前記顕微鏡本体部は、前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記観察光路に光軸を一致させて配置された前記対物レンズに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置に前記ダイクロイックミラーを移動させる制御を行うダイクロイックミラー移動制御部と、前記検出光受光部の受光結果を基に前記観察対象物に焦点が合うように前記焦準駆動部を制御する焦準駆動制御部と、を有する制御部を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記対物レンズごとに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの前記観察光路の配置位置を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記制御部は、ダイクロイックミラー配置位置取得用に行われたオートフォーカス処理における前記検出光受光部の受光結果を基に演算した前記対物レンズの光軸上の焦点深度領域におけるEF値が、予め設定された閾値の範囲内である前記ダイクロイックミラーの位置を、前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として、前記対物レンズごとに取得することを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記制御部は、前記オートフォーカス処理の実行を制御するオートフォーカス処理部と、前記オートフォーカス処理ごとに前記検出光受光部の受光結果に基づいて前記焦点深度領域におけるEF値を演算するEF値演算部と、
前記EF値演算部が演算した前記焦点深度領域におけるEF値が前記閾値の範囲内であるか否かを判定する判定部と、をさらに備え、前記ダイクロイックミラー移動制御部は、前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記ダイクロイックミラーを所定の基準位置から前記対物レンズごとに定められた移動幅で順次移動させ、前記オートフォーカス処理部は、前記ダイクロイックミラーの各位置においてそれぞれ前記オートフォーカス処理を行うように前記顕微鏡本体部及び前記オートフォーカスユニットを制御し、前記制御部は、前記EF値が前記閾値の範囲内であると前記判定部が判定した場合の前記ダイクロイックミラーの位置を前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として取得することを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記制御部は、前記EF値が前記閾値の範囲外であると前記判定部が判定した場合、前記EF値と前記閾値の範囲との大小関係を基に前記ダイクロイックミラーの移動方向を設定する設定部をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記EF値演算部は、前記焦点深度領域におけるEF値の前記対物レンズの光軸に対する傾きを演算し、前記判定部は、前記傾きが基準値と等しいか否かを判定し、前記制御部は、前記傾きが前記基準値と等しいと前記判定部が判定した場合の前記ダイクロイックミラーの位置を前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として取得することを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記制御部は、前記傾きが前記基準値と異なると前記判定部が判定した場合には、前記傾きと前記基準値との大小関係を基に前記ダイクロイックミラーの移動方向を設定する設定部をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記ダイクロイックミラーの移動幅は、前記対物レンズの瞳径に対応して前記対物レンズごとに定められていることを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムは、前記オートフォーカスユニットは、前記光源と前記ダイクロイックミラーとの間に設けられ、前記検出光の光軸方向に移動可能であるオフセットレンズと、前記オフセットレンズを前記検出光の光軸方向に所定範囲内で移動させるオフセットレンズ移動機構と、をさらに備え、前記制御部は、ダイクロイックミラー配置位置取得用に行われたオートフォーカス処理における前記検出光受光部の受光結果を基に演算した前記対物レンズの光軸上の焦点深度領域におけるEF値が予め設定された閾値の範囲内である前記ダイクロイックミラーの位置のうち、前記オフセットレンズが前記所定範囲の最小位置に位置する場合の前記ダイクロイックミラーの位置を、前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として、前記対物レンズごとに取得することを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムの制御方法は、対物レンズと観察対象物を保持するとともに観察光路に沿って移動可能ステージとを備えた顕微鏡本体部、並びに、光源から出射された非可視光の成分を有する検出光を前記対物レンズの光軸方向へ向けて反射するダイクロイックミラーと前記ダイクロイックミラーの位置を移動させるダイクロイックミラー移動機構とを備えたオートフォーカスユニットを有する顕微鏡システムの制御方法であって、前記観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズを識別する対物レンズ識別処理と、各対物レンズに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を記憶する記憶部から前記対物レンズ識別処理において識別された対物レンズに対応する前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を読み出す配置位置読み出し処理と、前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記配置位置読み出し処理において読み出された前記配置位置に前記ダイクロイックミラーを移動させる制御を行うダイクロイックミラー移動制御処理と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る顕微鏡システムの制御プログラムは、対物レンズと観察対象物を保持するとともに観察光路に沿って移動可能ステージとを備えた顕微鏡本体部、並びに、光源から出射された非可視光の成分を有する検出光を前記対物レンズの光軸方向へ向けて反射するダイクロイックミラーと前記ダイクロイックミラーの位置を移動させるダイクロイックミラー移動機構とを備えたオートフォーカスユニットを有する顕微鏡システムに、前記観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズを識別する対物レンズ識別手順と、各対物レンズに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を記憶する記憶部から前記対物レンズ識別手順において識別された対物レンズに対応する前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を読み出す配置位置読み出し手順と、前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記配置位置読み出し手順において読み出された前記配置位置に前記ダイクロイックミラーを移動させる制御を行うダイクロイックミラー移動制御手順と、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ダイクロイックミラー及びダイクロイックミラー駆動部をオートフォーカスユニットに設け、ダイクロイックミラーを、顕微鏡本体部の観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズに予め対応付けられたダイクロイックミラーの観察光路の配置位置に移動させることによって、オートフォーカスユニットにおけるオートフォーカス処理用の赤外光の光路と、顕微鏡本体部の光軸とのずれを防止し、対物レンズに合わせてオートフォーカス性能を最適化するという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムの全体の概略構成を示す模式図である。 図2は、実施の形態1にかかる顕微鏡システムの要部構成を示す模式図である。 図3は、図2に示すコントロール部の内部構成を示すブロック図である。 図4は、図3に示すDM位置記憶部が保持するDM位置データの一例を示す図である。 図5は、図3に示す対物レンズの瞳径保持部が保持するデータの一例を示す図である。 図6は、図3に示すDM駆動制御部によるDMの観察光路の配置位置の補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 図7は、図2に示す2分割PDが検出する信号強度のZ位置依存性を示す図である。 図8Aは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図8Bは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図8Cは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図9Aは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図9Bは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図9Cは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図10Aは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図10Bは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図10Cは、実施の形態1にかかる2分割PDへの結像の様子を説明するための図である。 図11は、実施の形態1にかかる2分割PDの検出信号の強度を示すグラフである。 図12は、実施の形態1にかかる2分割PDの検出信号から算出したEF値を示すグラフである。 図13は、焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。 図14は、図13に示すEF値のZ位置依存性が得られる場合のDMと対物レンズとの位置関係を説明する図である。 図15は、図14の位置にあるDMから入射するレーザー光束の対物レンズへの入射を説明する図である。 図16は、従来の顕微鏡システムの要部構成を示す模式図である。 図17は、焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。 図18は、図17に示すEF値のZ位置依存性が得られる場合のDMと対物レンズとの位置関係を説明する図である。 図19は、図18の位置にあるDMから入射するレーザー光束の対物レンズへの入射を説明する図である。 図20は、図3に示すコントロール部による、対物レンズにそれぞれ応じたDMの観察光路の配置位置を取得するための処理手順を示すフローチャートである。 図21は、図3に示すDM駆動パラメータ記憶部が記憶するデータの一例を示す図である。 図22は、図3に示すDM駆動パラメータ記憶部が記憶するデータの一例を示す図である。 図23は、図2に示すDMから入射するレーザー光束の対物レンズへの入射例を示す図である。 図24は、焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。 図25は、図3に示すコントロール部による、対物レンズにそれぞれ応じたDMの観察光路の配置位置を取得するための他の処理手順を示すフローチャートである。 図26は、DM駆動パラメータ記憶部が記憶するデータの一例を示す図である。 図27は、実施の形態2にかかる顕微鏡システムの要部構成を示す模式図である。 図28は、図27に示すコントロール部の内部構成を示すブロック図である。 図29は、図28に示すオフセットレンズ移動範囲記憶部が記憶するデータの一例を示す図である。 図30は、図28に示すコントロール部による、対物レンズにそれぞれ応じたDMの観察光路の配置位置を取得するための処理手順を示すフローチャートである。 図31は、図30の処理手順を説明するための図である。 図32は、図27に示すオフセットレンズ群が最小位置に位置する場合にDMから入射するレーザー光束の対物レンズへの入射を説明する図である。 図33は、図27に示すオフセットレンズ群が中央位置に位置する場合にDMから入射するレーザー光束の対物レンズへの入射を説明する図である。 図34は、図27に示すオフセットレンズ群が最大位置に位置する場合にDMから入射するレーザー光束の対物レンズへの入射を説明する図である。 図35は、図27に示すオフセットレンズ群が最小位置に位置する場合の焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。 図36は、図27に示すオフセットレンズ群が中央位置に位置する場合の焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。 図37は、図27に示すオフセットレンズ群が最大位置に位置する場合の焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において参照する各図は、本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。即ち、本発明は、各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムの全体の概略構成を示す模式図である。図1に示す顕微鏡システム100は、倒立型であって、ステージ1及びレボルバ本体2を有する顕微鏡本体部101と、結像レンズ及びミラー等を介して入射された観察像を拡大する接眼レンズ102と、を備える。接眼レンズ102は、一または複数のレンズを用いて構成される。本実施の形態1では、観察対象物である標本SPが、培養液とともにディッシュ28に収容されているものとして説明する。
ステージ1は、ディッシュ28を保持し、観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズの光軸方向に移動可能である。レボルバ本体2は、対物レンズ3a〜3cを保持するとともに、自身の回転動作によりいずれかの対物レンズを観察光路に光軸を一致させた状態で配置する。なお、実施の形態1では、対物レンズ3aは、焦点深度が中間のNA(中NA)の対物レンズであり、対物レンズ3bは、焦点深度が小さいNA(高NA)の対物レンズ、対物レンズ3cは、焦点深度が大きいNA(低NA)の対物レンズであるものとして説明する。
顕微鏡システム100におけるオートフォーカス(AF)機構について、図2を参照して説明する。AF機構は、焦点を標本SPに自動で合焦させる機構である。図2は、本実施の形態1にかかる顕微鏡システム100の要部構成を示す模式図である。図2に示すように、顕微鏡システム100においては、顕微鏡本体部101とオートフォーカス(AF)ユニット103とが別体であり、顕微鏡本体部101にAFユニット103が装着されてAF処理が実行される。また、図2の例では、対物レンズ3aが、観察光路に光軸を一致させて配置されている。
AFユニット103は、基準光源4、コリメートレンズ5、投光側ストッパー6、偏光ビームスプリッター(PBS:Polarization Beam Splitter)7、集光レンズ群8、オフセットレンズ群9、λ/4板10、ダイクロイックミラー(DM)11、受光側ストッパー12、集光レンズ群13、2分割フォトダイオード(PD)14、オフセットレンズ用モーター17、オフセットレンズ用モーター駆動部20、レーザー駆動部22、A/D変換器23、オフセットレンズ用リミット検出部27、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30及びDM用リミット検出部31を備える。
基準光源4は、AF処理時に用いられる光源であって、赤外線等の非可視光領域の光源が使用される。基準光源4は、レーザー駆動部22による駆動制御によって、AFを行うためのAF光(検出光)として、非可視光の成分を有する赤外レーザー光を出射するレーザーダイオード(LD)である。基準光源4は、パルス点灯等を行ない、発光強度の強弱をコントロールするレーザー駆動部22により制御される。
コリメートレンズ5は、平行光を保つために設けられる。投光側ストッパー6は、コリメートレンズ5を通過した平行光の光束の半分をカットする。PBS7は、AF光を透過するとともに、AF光の偏光成分を反射する。集光レンズ群8は、PBS7を透過した光の光束を一旦集光するとともに、オフセットレンズ群9を透過した光を透過する。
オフセットレンズ群9は、基準光源4とDM11との間に設けられる。オフセットレンズ群9は、オフセットレンズ用モーター17により焦点距離を変更するズーム機構と、AF光の光軸方向への移動を行なう機構の両方を兼ね備えた構成になっており、オフセットレンズ用モーター駆動部20によるオフセットレンズ用モーター17の駆動により、調整される。また、オフセットレンズ群9のAF光の光軸方向における所定範囲の両端には、オフセットレンズ用リミット検出部27が設けられており、オフセットレンズ群9の光軸方向の移動範囲を制限している。図2の例では、図の左方向を+方向、図の右方向を−方向として、オフセットレンズ群9が移動される。
λ/4板10は、直線偏光を楕円偏光や円偏光に、また逆に楕円偏光や円偏光を直線偏光に変える。
DM11は、赤外域の光を反射し、可視域の光を通過させる。DM11は、AF光を反射する。DM11は、AF処理時に、観察光路に挿抜可能に配置される。この場合には、DM11は、基準光源4から出射されたAF光を、観察光路に光軸を一致させて配置された対物レンズ3aの光軸方向へ向けて反射する一方、可視光を透過させる。DM11は可視光を透過するため、標本SPを視察するための可視光、すなわち観察光および照明光は、観察光路に挿入された対物レンズを介して、接眼レンズ102に至り、標本SPを観察することが可能になる。DM11は、通常観察時には、DM11が観察光学系に影響を与えないように、観察光路から退避される。DM11は、DM用モーター30により、DM11の観察光路への挿入方向に沿って移動できる構成になっており、DM用モーター駆動部29によるDM用モーター30の駆動により、位置が変更される。DM用モーター駆動部29及びDM用モーター30は、DM移動機構である。また、DM11の観察光路への挿入方向における所定範囲の端部には、DM用リミット検出部31が設けられており、DM11の移動範囲を制限している。図2の例では、図の左方向を+方向、図の右方向を−方向として、DM11が移動される。
受光側ストッパー12は、PBS7により反射されたAF光の偏光成分の光の光束の半分をカットする。集光レンズ群13は、PBS7により反射されたAF光の偏光成分の光を2分割PD14に集光する。
2分割PD14は、光軸を中心に二つの受光領域(第1領域R、第2領域R)を有するフォトダイオードにより実現される光検出器である。2分割PD14は、観察対象物で反射されたAF光を、対物レンズ、DM11、オフセットレンズ群9を含む検出光路を介して受光する。2分割PD14で結像されたスポットの光強度に応じた電流信号は、電流/電圧変換された後に所定の増幅率をもって増幅され、その後A/D変換器23にてデジタル値に変換されてからコントロール部24で演算処理される。
顕微鏡本体部101は、レボルバ用モーター15、焦準用モーター16、レボルバ用モーター駆動部18、焦準用モーター駆動部19、レボ穴位置検出部21、コントロール部24、パルスカウンタ25及びJOGエンコーダ26を備える。
レボルバ用モーター15は、レボルバ用モーター駆動部18による制御のもと、レボルバ本体2を回転させて任意の対物レンズ(対物レンズ3a〜3cのいずれか)を光路中に挿入させるために電気的な駆動を行なう。
焦準用モーター16は、焦準用モーター駆動部19の制御のもと、観察対象となる標本SP(ディッシュ28)を載置する焦準部としてのステージ1を観察光路に沿った方向(Z方向)に移動する。
レボ穴位置検出部21は、レボルバ本体2のどの対物レンズ取付け位置が現在光路中に挿入されているかを検出する。レボ穴位置検出部21は、例えば、磁気センサや光学センサ、ボタン等を用いて構成される。
このような電動レボルバにおいて、コントロール部24からの信号を受けるレボルバ用モーター駆動部18の駆動によりレボルバ用モーター15が回転駆動し、レボルバ本体2のどの穴位置に対物レンズが装着されているかを検出するレボ穴位置検出部21で検出された情報がコントロール部24へ送られる。
また、観察者が直接操作する操作部として、レボルバ本体2を回転させて、光路上に配置する対物レンズを変更するための対物レンズ変換スイッチ(不図示)、AF動作の設定/解除を行なうAFスイッチ、並びにステージ1の上下動およびオフセットレンズ群9の移動を指示するためのJOGエンコーダ26が設けられている。JOGエンコーダ26からのエンコーダ信号は、パルスカウンタ25にてパルス数に変換されてコントロール部24に送られる。コントロール部24は、このパルスカウンタ25からのパルス数を読込むことでJOGエンコーダ26がどちらの方向にどれだけ回転されたかを判断し、JOGエンコーダ26の回転量に応じて各々の駆動部を動かすようになっている。
コントロール部24は、周知のCPU(Central Processing Unit)回路であり、CPU本体、制御プログラムを格納したROM、制御に必要なデータを随時格納する揮発性メモリであるRAM、制御信号の入出力を行なうI/Oポート、およびこれらの各部を接続するデータバス、発振器、アドレスデコーダ等の周知の周辺回路から構成され、データバスおよびI/Oポートを介して周辺装置の制御を行なう。
図3は、本実施の形態1にかかる顕微鏡装置の要部の構成を示すブロック図であって、コントロール部24の内部構成を示すブロック図である。コントロール部24は、入出力部240、検出信号記憶部241、EF値演算部242、AF処理部243、△EF演算部244、EF基準データ記憶部245、焦準部駆動制御部246、レボルバ駆動制御部247、レーザー駆動制御部248、DM位置記憶部249、DM駆動制御部250(ダイクロイックミラー移動制御部)、DM基準位置記憶部251、DM駆動パラメータ記憶部252、対物レンズの瞳径保持部253、判定部254及び設定部255を備える。各記憶部は、例えば、フラッシュメモリやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリを用いて実現され、各々が個別のメモリにより構成されるものであってもよいし、一つのメモリにより構成されるものであってもよい。
入出力部240は、A/D変換器23にてデジタル値に変換された2分割PD14の検出値、パルスカウンタ25にてパルス数に変換されたJOGエンコーダ26からのエンコーダ信号、または現在光路中に挿入されているレボルバ本体2の対物レンズ取付け位置を入力する。入出力部240は、レボルバ用モーター駆動部18、焦準用モーター駆動部19、オフセットレンズ用モーター駆動部20、レーザー駆動部22及びDM用モーター駆動部29を駆動するための駆動信号を各駆動部に対して出力する。
検出信号記憶部241は、A/D変換器23にてデジタル値に変換された2分割PD14の検出値を格納する。EF値演算部242は、検出信号記憶部241に格納された2分割PD14の検出値に基づいて、観察光路に配置される対物レンズの光軸上の焦点深度領域におけるEF値を算出する。AF処理部243は、EF値演算部242で算出した焦点深度領域におけるEF値を用いて、後述するAF処理、及び、図20に示すDM11の観察光路の配置位置取得用のAF処理を実行する。
△EF演算部244は、焦点深度領域におけるEF値の、対物レンズの光軸に対する傾き△EF´値を演算する。
EF基準データ記憶部245は、対物レンズごとに、対物レンズの光軸上の焦点深度領域におけるEF値のZ軸に対する傾きの基準値を記憶する。
焦準部駆動制御部246は、焦準用モーター駆動部19に焦準用モーター16の駆動を指示する。実施の形態1では、顕微鏡本体部101の構成として、焦準用モーター16及び焦準用モーター駆動部19を設けて、ステージ1を焦準部として観察光路に沿ったZ方向に移動可能である例を示すが、顕微鏡本体部101は、観察光路に配置される対物レンズを上下動するモーター及びモーター駆動部を設けて、観察光路に光軸を一致させて配置された対物レンズを観察光路に沿ったZ方向に移動可能とした構成であってもよい。この場合には、焦準部駆動制御部246は、観察光路に配置される対物レンズを上下動するためのモーターの駆動を該モーターのモーター駆動部に指示する。
レボルバ駆動制御部247は、電動レボルバの駆動を指示する。レーザー駆動制御部248は、レーザー駆動部22に基準光源4の駆動を指示する。
DM位置記憶部249は、対物レンズごとに予め対応付けられたDM11の観察光路の配置位置をDM位置データとして記憶する。DM11の観察光路の配置位置は、AF処理時におけるDM11の観察光路への挿入位置である。対物レンズごとに対応付けられたDM11の観察光路の配置位置は、AFユニット103におけるAF光の光路と顕微鏡本体部101の光軸とが一致するように、予めDM位置取得用の調整処理を対物レンズごとに行うことによって取得されたものである。図4は、DM位置記憶部249が保持するDM位置データの一例である。DM位置記憶部249は、テーブルT0に示すように、各対物レンズ3a〜3cと、各対物レンズ3a〜3cに対応するDM11の観察光路への挿入位置の基準位置に対する各補正値とをそれぞれ対応付けたデータを記憶する。
DM駆動制御部250は、DM11の移動のためにDM用モーター駆動部29にDM用モーター30の駆動を指示する。DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29及びDM用モーター30に、AF処理時に、観察光路に光軸を一致させて配置される対物レンズに予め対応付けられたDM11の観察光路の配置位置にDM11を移動させる。DM駆動制御部250は、後述のDM基準位置記憶部251が記憶する各基準位置と、DM位置記憶部249が記憶する各補正値との中から、DM11の基準位置と、実際に観察光路に光軸を一致させて配置される対物レンズに対応付けられたDM11の補正値とを取得し、基準位置から補正値分移動させた位置に、DM用モーター駆動部29にDM用モーター30の駆動を指示してDM11を移動させる。
DM基準位置記憶部251は、DM11の所定の基準位置を対物レンズごとに記憶する。DM駆動パラメータ記憶部252は、DM位置取得用の調整処理において使用される各種パラメータを記憶する。
対物レンズの瞳径保持部253は、各対物レンズの瞳径を対物レンズに対応付けて記憶する。図5は、対物レンズの瞳径保持部253が保持するデータの一例である。対物レンズの瞳径保持部253は、図5のテーブルT1に示すように、各対物レンズ3a〜3cと、各対物レンズ3a〜3cの瞳径とをそれぞれ対応付けたデータを記憶する。
判定部254は、DM位置取得用の調整処理において、△EF演算部244が演算した傾き△EF´が、基準値と等しいか否かを判定する。コントローラ部24は、後述の図20に示すDM11の観察光路の配置位置取得処理において、判定部254が、△EF演算部244が演算した傾き△EF´が、基準値と等しいと判定したDM11の位置を、DM11の観察光路の配置位置として取得する。
設定部255は、判定部254の判定結果に応じて、△EF演算部244が演算した傾き△EF´と基準値との大小関係を基に、DM位置取得用の調整処理におけるDM11の移動方向を設定する。
実施の形態1では、AF処理前に、DM11の観察光路の配置位置を、観察光路に光軸を一致させて配置する対物レンズに応じた配置位置となるように補正することによって、AFユニット103におけるAF光の光路と顕微鏡本体部101の光軸とを一致させている。図6は、DM駆動制御部250によるDM11の観察光路の配置位置の補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、DM駆動制御部250は、レボ穴位置検出部21の検出結果を基に、観察光路に位置するように選択された対物レンズ名を取得し(ステップS101)、観察光路に光軸を一致させて配置された対物レンズを識別する処理を行う。DM駆動制御部250は、DM基準位置記憶部251からDM11の基準位置を読み出すとともに、DM位置記憶部249が記憶するDM位置データから、ステップS101において取得した対物レンズ名に対応するDM11の挿入位置の補正値を読み出して取得する(ステップS102)。言い換えると、DM駆動制御部250は、DM基準位置記憶部251及びDM位置記憶部249からステップS1−1において識別された対物レンズに対応するDM11の観察光路の配置位置を読み出す。DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29及びDM用モーター30に対し、ステップS102において取得した基準位置を補正値で補正した挿入位置(観察光路のDM11の配置位置)に、DM11を移動させて(ステップS103)、処理を終了する。
次に、AF処理について説明する。図2に戻り、AFユニット103において、基準光源4から発せられたAF光としての赤外レーザー光は、コリメートレンズ5を通り、投光側ストッパー6を介して標本SP側に導かれる。すなわち、集光レンズ群8により一旦集光された光束は、オフセットレンズ群9を通り、λ/4板10を通過し、DM11により反射される。DM11は、AF処理前に、図6の処理手順をDM駆動制御部250が行うことによって、AF処理時においては、光路に配置される対物レンズに予め対応付けられた補正位置に位置する。
DM11により反射されたAF光は、対物レンズにより標本SP(またはディッシュ28)にスポット状の像を形成する。そして、標本SPにより反射されたAF光は、対物レンズ、DM11を介し、λ/4板10を通過する。その後、オフセットレンズ群9、集光レンズ群8を通過し、PBS7へ入射する。PBS7で反射されたAF光の偏光成分は、受光側ストッパー12、集光レンズ群13を通過した後に2分割PD14に結像される。
図7は、2分割PD14が検出する信号強度のZ位置(例えばステージ1のZ方向の位置)依存性を示す図である。Z軸は、観察光路に沿った方向を示す軸であり、観察光路に光軸を一致させて配置される対物レンズの光軸と平行である。2分割PD14の受光領域は、反射光の光軸を中心にして二つの領域(第1領域R、第2領域R)に分けられ、2分割PD14は、分割された二つの領域に対応するセンサがそれぞれの領域の光強度を検出信号Q,Qとして検出する(図7参照)。そして、EF値演算部242が、これらの差(Q−Q)をこれらの和(Q+Q)(図7参照)で除算した値((Q−Q)/(Q+Q))をEF値として算出し、AF処理部243が、そのEF値を用いて合焦判定を行なう。図7の線CEFは、EF値のZ位置依存性を示す。コントロール部24は、対物レンズと標本SPとの距離を相対的に変化させ、EF値がほぼ0とみなせるZ位置を合焦位置と判定している。
次に、顕微鏡システム100によって実行されるAF処理について説明する。AF動作の設定/解除を行なうAFスイッチが押下されると、コントロール部24は、AF用の赤外光のスポットを標本SPに照射させるためにレーザー駆動部22に信号を与え、基準光源4の発振を開始する。
基準光源4からの光束により標本SPにスポットが照射され、その反射光が2分割PD14に投影される。そして、この投影されたスポットの位置によりAF制御が行なわれる。
図8A〜8C、図9A〜9C、図10A〜10Cは、2分割PD14への結像の様子を説明するための図であり、図8A〜8Cが中NAの対物レンズ3aを用いた場合、図9A〜9Cが高NAの対物レンズ3bを用いた場合、図10A〜10Cが低NAの対物レンズ3cを用いた場合である。
まず、中NAの対物レンズ3aの場合であって、ディッシュ28の底面の位置が合焦位置より下の場合、すなわちディッシュ28の底面が対物レンズ3aから近い位置の場合を考える。この場合、AF光は、ディッシュ28の底面から早く反射されるので、図8Bに示すように、2分割PD14に結像されるスポット像201aは、中心位置から第1領域R側に結像される。他方、ディッシュ28の底面が合焦位置より上にある場合、すなわちディッシュ28の底面が対物レンズ3aから遠い位置の場合には、図8Aに示すように、2分割PD14に結像されるスポット像202aは、第2域R側に結像される。これに対し、ディッシュ28の底面が正確に合焦位置にある場合のスポット像203aは、図8Cに示すように、第1領域Rおよび第2領域Rが共に均等な範囲でほぼ光軸の中心に結像する。さらに、この場合は焦点位置にあるために中心の光強度は最も高くなっている。
高NAの対物レンズ3bの場合は、図9A,9Bに示すように、合焦位置より下、上のスポット像の形状201b,202bは、中NAの対物レンズのスポット像201a,202aに比べて大きくなる。低NAの対物レンズ3cの場合は、図10A,10Bに示したように、合焦位置より下、上のスポット像の形状201c,202cは、中NAの対物レンズのスポット像201a,202aに比べて小さくなる。また、図9C,10Cに示すように、ディッシュ28の底面が正確に合焦位置にある場合のスポット像203b,203cは、第1領域Rおよび第2領域Rが共に均等な範囲でほぼ光軸の中心に結像する。
このように、2分割PD14のフォトダイオードに形成されるスポットは、中NA、高NA、低NAの対物レンズによって異なる。上述したように2分割PD14は、フォトダイオードの領域を反射光の光軸を中心にして二つの領域(第1領域R、第2領域R)に分け、2個のセンサとしてそれぞれの領域の光強度を検出信号として検出する。コントロール部24は、Z位置における焦点深度領域におけるEF値を算出して合焦判定を行なう。
具体的には、対物レンズと標本SPとの距離を相対的に変化させ、EF値が0となるようにステージ1を移動することによりAF動作を行なう。すなわち、第1領域Rからの出力(検出信号Q)が大きい場合はステージ1を下に駆動し、第2領域Rからの出力(検出信号Q)が大きい場合は上に移動する。これにより、標本SPに正確に合焦できることになる。
このような移動量は、対物レンズの特性、基準光源4の使用波長により異なることから、予め対物レンズ3a〜3cごとの移動値をROMあるいはその他の記憶媒体、例えば不揮発性メモリであるEEPROM等に格納しておく。
図11は、2分割PD14の検出信号の強度を示すグラフであり、QAmが中NAの対物レンズを用いて検出した場合の検出信号Qの出力値(信号強度)にかかる曲線、QBmが中NAの対物レンズを用いて検出した場合の検出信号Qの出力値(信号強度)にかかる曲線、QAhが高NAの対物レンズを用いて検出した場合の検出信号Qの出力値(信号強度)にかかる曲線、QBhが高NAの対物レンズを用いて検出した場合の検出信号Qの出力値(信号強度)にかかる曲線、QAlが低NAの対物レンズを用いて検出した場合の検出信号Qの出力値(信号強度)にかかる曲線、QBlが低NAの対物レンズを用いて検出した場合の検出信号Qの出力値(信号強度)にかかる曲線を示す。図11に示すグラフでは、縦軸が出力値であり、横軸が光軸に対するステージ1(焦準部)位置である。図12は、2分割PD14の検出信号Q,Qから算出したEF値((Q−Q)/(Q+Q))を示すグラフであって、EFが中NAの対物レンズのEF値にかかる曲線、EFが高NAの対物レンズのEF値にかかる曲線、EFが低NAの対物レンズのEF値にかかる曲線を示す図である。
AF処理部243は、検出信号Q,Qの和(Q+Q)、およびEF値((Q−Q)/(Q+Q))を用いて以下のように合焦位置の判定を行う。まず、対物レンズ3a〜3cごとに設定されているノイズ判定閾値(NTH)を不揮発性メモリ(不図示)から読み出し、(Q+Q)の値と比較する。その結果、(Q+Q)の値が所定のノイズ判定閾値NTHより小さければ、すなわち、(Q+Q)<NTHであれば、コントロール部24は、ディッシュ28の底面を補足していないと判定し、(Q+Q)の値がノイズ判定閾値NTH以上になるように、すなわち(Q+Q)≧NTHが成立するように、ステージ1を駆動する。
ディッシュ28の底面を補足する範囲は、図11に示す通り、低NAの対物レンズの場合が範囲R11であり、同様に中NAの対物レンズが範囲R12、高NAの対物レンズが範囲R13であり、高NAの対物レンズが最も狭く、対物レンズの倍率が小さくなるほどこの範囲は広くなる。
そして、(Q+Q)≧NTHが成立すると、コントロール部24は、EF値が所定の合焦範囲内に入るように、ステージ1を駆動する。すなわち、下式(1)が成立するように、コントロール部24はステージ1を移動させ、成立したところでステージ1の動作を止める。
−FTH<(Q−Q)/(Q+Q)<+FTH ・・・(1)
ここで、FTHは合焦判定閾値であり、ステージ1の位置が各対物レンズの焦点深度領域内に必ず移動されるように決められており、対物レンズごとに設定されている値である。図13及び図17は、図7における領域Aを拡大した一例、焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。領域Aは、焦点深度領域を含む範囲であって、EF値のZ位置依存性を示す線CEF−1,CEF−2がほぼ直線とみなせる領域である。図14は、EF値のZ位置依存性として図13に示す線CEF−1が得られる場合のDM11と対物レンズ3aとの位置関係を説明する図である。図15は、図14の位置にあるDM11から入射するレーザー光束の対物レンズ3aへの入射を説明する図である。図16は、従来の顕微鏡システムの要部構成を示す模式図である。図18は、EF値のZ位置依存性として図17に示す線CEF−2が得られる場合のDM11と対物レンズ3aとの位置関係を説明する図である。図19は、図18の位置にあるDM11から入射するレーザー光束の対物レンズ3aへの入射を説明する図である。図13及び図17の例では、合焦判定閾値FTHは、1000に設定されている。
図13に示す例では、コントロール部24は、焦点深度領域におけるEF値が±1000の値となる閾値範囲ZTH−1にステージ1が入れば合焦と判定する。また、図17に示す例では、コントロール部24は、閾値範囲ZTH−2にステージ1が入れば合焦と判定する。ここで、図13に示す線CEF−1の傾きは、図17に示す線CEF−2の傾きと比較して急峻である。これに伴い、閾値範囲ZTH−1は、図17に示す閾値範囲ZTH−2よりも狭くなってしまう。これは、図14に示すように、AF処理時に観察光路に挿入されたDM11が、対挿入方向における+側の位置Dにずれてしまっているため、図15に示すように、DM11から入射するレーザー光束Liも対物レンズ3aの瞳Pの中心Oから端部側にずれてしまうことに起因する。この場合には、コントロール部24は、ごく狭い閾値範囲ZTH−1内にステージ1の位置を合わせ込む必要があり、ノイズや振動の影響を受けると合焦判定が収束しにくくなる。また、線CEFの傾きが緩やかである場合(不図示)には、焦点深度から外れたところで合焦判定するおそれがある。
図16に示す従来の顕微鏡システム100Pでは、顕微鏡本体部101P内の一定の位置にDM11Pが挿脱可能に搭載されている。この構成では、AFユニット103Pの製造バラツキ等に起因して、AFユニット103PのAF光の光路が顕微鏡本体部101Pの光軸からずれてしまうと、AF処理時においては、DM11Pから反射したAF光が対物レンズ3aPの瞳中心からずれて入射してしまっていた。したがって、従来の構成においてAFユニットの光路が顕微鏡本体部の光軸からずれてしまう場合、図13に示す狭い閾値範囲ZTH−1内にステージ1を合わせ込むことになってしまい、合焦判定を遅滞なく適切に実行することが難しい場合があった。
実施の形態1では、AFユニット103に可動式のDM11を設け、標本SPに対する実際のAF処理前に、DM駆動制御部250の制御の基、DM駆動制御部250に、DM11を、対物レンズに予め対応付けられた観察光路の配置位置に移動させる処理(図6参照)が行なわれている。図14のようにDM11が挿入方向の+側にずれた場合であっても、DM11は、対物レンズ3aに対応した配置位置D(図18参照)に、矢印のように移動される。このため、図19に示すように、瞳Pの中心Oからずれることなく、対物レンズ3aの瞳PにDM11からのレーザー光束Liが入射する。この結果、例えば図17のように、線CEF−2の傾きも図13の線CEF−1の傾きよりも緩やかになり、閾値範囲ZTH−2が焦点深度領域と略同一の範囲まで広がる。したがって、コントロール部24は、この閾値範囲ZTH−2にステージ1が入れば合焦と判定でき、図13の例と比して、合焦判定が収束しやすい。
このように、実施の形態1では、AF処理時のDM11の観察光路の配置位置を、光路に光軸を一致して配置される対物レンズに応じた配置位置に移動させることによって、AF処理用の赤外光の光路と、顕微鏡本体部101の光軸とを一致させている。この結果、AF処理時のAF信号の特性のばらつきも低減でき、AF性能を十分に保持することができる。したがって、実施の形態1によれば、AFユニット103におけるAF処理用の赤外光の光路と、顕微鏡本体部101の光軸とのずれを防止し、対物レンズに合わせてAF性能を最適化できる。
実施の形態1では、AF処理時のDM11の観察光路の配置位置、すなわち、DM11の基準位置及び補正値は、対物レンズごとに予め取得される。そこで、コントロール部24による、対物レンズに応じたAF処理時のDM11の観察光路の配置位置を取得するための処理について説明する。
図20は、対物レンズにそれぞれ応じたDM11の観察光路の配置位置を取得するためのコントロール部24による処理手順を示すフローチャートである。図21及び図22は、DM駆動パラメータ記憶部252が記憶するデータの一例を示す図である。図23は、DM11から入射するレーザー光束の対物レンズへの入射例を示す図である。図24は、焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。
DM11の自動補正開始ボタン(不図示)が押圧された場合にDM11の観察光路の配置位置の取得処理が開始される。図20に示すように、コントロール部24は、レボ穴位置検出部21の検出結果を基に、光路に位置するように選択された対物レンズ名を取得し(ステップS200)、対物レンズの瞳径保持部253から、選択された対物レンズの瞳径を取得する。コントロール部24は、この対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置を取得するために以下の処理を行う。まず、コントロール部24は、DM基準位置記憶部251を参照して、選択された対物レンズに対応したDM11の基準位置を取得し、DM駆動制御部250にDM11を該基準位置へ移動させるとともに、選択された対物レンズに対応したオフセットレンズ群9の基準位置を取得して、オフセットレンズ群を該基準位置へ移動させる(ステップS201)。コントロール部24は、レーザー駆動制御部248に、基準光源4であるLDを点灯させる(ステップS202)。
コントロール部24は、各構成部を制御してAF処理を実行する(ステップS203)。コントロール部24は、コントロール部24内の記憶部(不図示)から、選択された対物レンズに応じたAF波形の取得範囲(Z位置の最小値及び最大値)を読み取り、焦準部駆動制御部246に、焦準部(ステージ1)のZ位置を開始位置へ移動させる(ステップS204)。開始位置は、現在位置にZ位置の最大値を加算したZ位置である。また、終了位置は、現在位置にZ位置の最小値を加算したZ位置である。
コントロール部24は、開始位置における2分割PD14による検出信号Q,Qを受信する(ステップS205)。コントロール部24は、焦準部(ステージ1)のZ位置が終了位置であるか否かを判断する(ステップS206)。コントロール部24は、焦準部(ステージ1)のZ位置が終了位置でないと判断した場合(ステップS206:No)、焦準部駆動制御部246に、焦準部(ステージ1)のZ位置を例えば−10mm移動させて(ステップS207)、この位置における2分割PD14による検出信号Q,Qを受信する(ステップS205)。コントロール部24は、焦準部(ステージ1)のZ位置が終了位置となるまで、ステップS205〜ステップS207の処理を繰り返す。
コントロール部24が、焦準部(ステージ1)のZ位置が終了位置であると判断した場合(ステップS206:Yes)、EF値演算部242が、取得したZ位置ごとの検出信号Q,Qから焦点深度領域におけるEF値を算出し(ステップS208)、算出したEF値をコントロール部24内のEF値一時保存領域(不図示)に保存する(ステップS209)。△EF演算部244は、EF値一時保存領域に保存されたZ位置ごとのEF値を取得し、該取得したEF値から最小二乗法によって近似線を算出し、焦点深度領域におけるEF値のZ軸に対する傾き△EF´を算出し(ステップS210)、判定部254に出力する。判定部254は、EF基準データ記憶部245から、選択された対物レンズに応じた傾きの基準値△EFを読み込む(ステップS211)。基準値△EFは、例えば、合焦と判定できる焦準部(ステージ1)の閾値範囲ZTHが焦点深度と同一範囲である場合の線CEFの傾きである。
判定部254及び設定部255は、DM駆動パラメータ記憶部252から、選択された対物レンズの瞳径に対応する各種駆動パラメータを取得する(ステップS212)。図21に示すように、DM駆動パラメータ記憶部252は、判定部254における判定結果と、設定部255が設定するDM11の移動方向とを対応付けたテーブルT2を記憶する。図22に示すように、DM駆動パラメータ記憶部252は、対物レンズの瞳径ごとにDM11の移動ステップ(移動幅)及び移動速度を対応付けたテーブルT3を記憶する。判定部254及び設定部255は、テーブルT2,T3のデータから各種駆動パラメータを読み込み、以降の処理を行う。
判定部254は、ステップS210において△EF演算部244が算出した傾き△EF´と、ステップS211においてEF基準データ記憶部245から読み込んだ基準値△EFとの大小を比較する(ステップS213)。
傾き△EF´が基準値△EFよりも大きいと判定部254が判断した場合(ステップS213:△EF<△EF´)は、図23の(a)のように、DM11から入射するレーザー光束Liが対物レンズの瞳Pの中心Oから端部側にずれてしまっている状態であり、図24の(a)の線CEF−1のように、合焦と判定できる焦準部(ステージ1)の閾値範囲ZTH−1が焦点深度よりも狭い場合である。そこで、この場合には、Z軸に対するEF値の傾きを緩めるために、設定部255は、テーブルT2に示されたパラメータに従い、DM11の移動方向を挿入方向と逆方向の−方向に設定する。これによって、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30を駆動して、DM11を−方向に移動させる(ステップS214)。すなわち、DM駆動制御部250は、図23の(a)のように対物レンズの瞳Pの端部側にずれているレーザー光束Liを対物レンズの瞳Pの中心Oに近づけて(図23の(b)参照)、合焦と判定できる焦準部(ステージ1)の閾値範囲ZTH−1を焦点深度と同等の閾値範囲ZTH−2(図23の(b)参照)まで広げるために、DM11を−方向に移動させる(図23及び図24の矢印Y1,Y3参照)。この場合、設定部255は、テーブルT3に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズの瞳径に応じた移動ステップ(移動幅)及び移動速度でDM11を移動させる。設定部255は、選択された対物レンズの瞳径がφ5mmである場合には、移動ステップ0.05mm、移動速度4800ppsで、DM11を−方向に移動させるよう設定する。ステップS214の処理後、コントロール部24は、新たに移動したDM11の位置が、DM11の観察光路の配置であるか否かを検討するために、ステップS203に戻り、ステップS203以降の処理を実行する。
傾き△EF´よりも基準値△EFが大きいと判定部254が判断した場合(ステップS213:△EF>△EF´)は、図23の(c)のように、DM11から入射するレーザー光束Liが対物レンズの瞳Pの中心O側にずれてしまっている状態であり、図24の(c)の線CEF−3のように、合焦と判定できる焦準部(ステージ1)の閾値範囲ZTH−3が焦点深度よりも広い場合である。この場合には、Z軸に対するEF値の傾きを急峻とするために、設定部255は、テーブルT2に示されたパラメータに従い、DM11の移動方向を挿入方向と同方向の+方向に設定する。これによって、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30を駆動して、DM11を+方向に移動させる(ステップS215)。すなわち、DM駆動制御部250は、図23の(c)のように対物レンズの瞳Pの中央にずれているレーザー光束Liを対物レンズの瞳Pの中心Oに対応するように近づけて(図23の(b)参照)、合焦と判定できる焦準部(ステージ1)の閾値範囲ZTH−3を焦点深度と同等の閾値範囲ZTH−2(図23の(b)参照)まで狭めるために、DM11を+方向に移動させる(図23及び図24の矢印Y2,Y4参照)。この場合もステップS214と同様に、設定部255は、テーブルT3に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズの瞳径に応じた移動ステップ及び移動速度でDM11を移動させる。ステップS215の処理後、コントロール部24は、新たに移動したDM11の位置が、DM11の観察光路の配置位置であるか否かを検討するために、ステップS203に戻り、ステップS203以降の処理を実行する。
傾き△EF´と基準値△EFとが等しいと判定部254が判断した場合(ステップS213:△EF´=△EF)、コントロール部24は、この場合のDM11の現在位置を、選択された対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置として取得する。コントロール部24は、該取得したDM11の観察光路の配置を、選択された対物レンズに対応付けてDM位置記憶部249に記憶する(ステップS216)。コントロール部24は、レーザー駆動制御部248に、基準光源4であるLDを消灯させて(ステップS217)、選択された対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置の取得処理を終了する。コントロール部24は、図20に示す各処理手順を対物レンズごとに行うことによって、各対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置の補正位置を取得する。
このように、コントロール部24では、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30に対し、DM11を所定の基準位置から、対物レンズごとに定められた移動ステップで順次移動させ、AF処理部243は、DM11の各位置においてそれぞれAF処理を行うように顕微鏡本体部101及びAFユニット103を制御する。そして、コントローラ部24は、△EF演算部244が演算した傾き△EF´が基準値△EFと等しいと判定部254が判定した場合のDM11の位置を、選択された対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置として、自動的に取得している。
設定部255は、傾き△EF´が基準値△EFと異なると判定部254が判定した場合には、傾き△EF´と基準値△EFとの大小関係を基にDM11の移動方向を設定することによって、DM11の位置を正しい配置に近づけている。
さらに、図20のステップS214,215におけるDM11の移動ステップは、対物レンズの瞳径に対応して対物レンズごとに定められている。コントロール部24は、対物レンズの瞳径に応じた移動ステップでDM11を移動させながらDM11の観察光路の配置を判断するため、対物レンズに応じてDM11の位置調整を的確に実行することが可能となる。
従来、観察光学系の光軸とAF光源の光路とが一致するように、手動による光軸調整を実施する必要があったが、この調整には熟練した技術が必要であったため、出荷前に、専門のサービスマンによる調整を実施し、顕微鏡本体部101PとAFユニット103Pとのセットでの出荷が必要であった。すなわち、AFユニット103Pの単独出荷ができず、ユーザがAFユニット103Pを後から導入するには、所定の工場或いはサービスセンターに顕微鏡本体部101Pを送り、該顕微鏡本体部101PとAFユニット103Pとに対し、専門のサービスマンによる光軸調整を行ってから、ユーザの手元に顕微鏡本体部101PとAFユニット103Pとが届く仕組みとなっていた。このため、ユーザのダウンタイムが発生していた。
これに対し、本実施の形態1では、DM11の自動補正開始ボタンを押すだけで、図20に示す処理が自動的に行われて、観察光学系の光軸とAF光源の光路とを一致させることができるDM11の観察光路の配置位置を取得する。このため、本実施の形態によれば、顕微鏡本体部101とAFユニット103との光軸調整のために、顕微鏡本体部101の工場等への送付が不要となり、ユーザのダウンタイムを最小限に抑制することが可能になる。
なお、本実施の形態1では、コントロール部24は、DM11の観察光路の配置位置をDM11の挿入方向に対して調整したが、DM11の挿入方向と垂直な方向に対してDM11の観察光路の配置位置を取得する機能を有してもよい。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1の変形例として、対物レンズにそれぞれ応じたDM11の観察光路の配置位置を取得するためのコントロール部24による処理手順の他の例を示す。図25は、対物レンズにそれぞれ応じたDM11の観察光路の配置位置を取得するためのコントロール部24による他の処理手順を示すフローチャートである。図26は、DM駆動パラメータ記憶部252が記憶するデータの一例を示す図である。
図25のステップS200−1〜ステップS209−1は、図20に示すステップS200〜ステップS209である。EF値演算部242は、EF値一時保存領域に保存されたZ位置ごとのEF値を取得し、該取得したEF値から最小二乗法によって近似線を算出し、焦点深度領域におけるEF値(EF´)を算出し(ステップS210−1)、判定部254に出力する。判定部254は、選択された対物レンズに応じた閾値範囲を読み込む(ステップS211−1)。閾値範囲は、EF基準データ記憶部245において、対物レンズごとに記憶されている。EF基準データ記憶部245は、EF値の閾値範囲として、EF値の閾値の最小値(TH_EF_MIN)と、EF値の閾値の最大値(TH_EF_MAX)とを記憶する。
判定部254及び設定部255は、DM駆動パラメータ記憶部252から、選択された対物レンズの瞳径に対応する各種駆動パラメータを取得する(ステップS212−1)。図26に示すように、DM駆動パラメータ記憶部252は、判定部254における判定結果と、設定部255が設定するDM11の次の移動方向とを対応付けたテーブルT4を記憶する。判定部254及び設定部255は、テーブルT4及び前述したテーブルT3のデータを読み込み、以降の処理を行う。
判定部254は、ステップS210−1においてEF値演算部242が算出したEF´と、ステップS211−1においてEF基準データ記憶部245から読み込んだ閾値範囲との大小を比較する(ステップS213−1)。判定部254は、EF´と、TH_EF_MIN及びTH_EF_MAXとを比較する。
EF´がTH_EF_MAXよりも大きいと判定部254が判断した場合(ステップS213−1:TH_EF_MAX<EF´)、Z軸に対するEF値の傾きを緩める必要がある。このため、設定部255は、テーブルT4に示されたパラメータに従い、DM11の移動方向を−方向に設定する。これによって、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30を駆動して、DM11を−方向に移動させる(ステップS214−1)。この場合、設定部255は、ステップS214と同様に、テーブルT3に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズの瞳径に応じた移動ステップ及び移動速度でDM11を移動させる。ステップS214−1の処理後、コントロール部24は、新たに移動したDM11の位置が、DM11の観察光路の配置位置であるか否かを検討するために、ステップS203−1に戻り、ステップS203−1以降の処理を実行する。
EF´がTH_EF_MINよりも小さいと判定部254が判断した場合(ステップS213−1:EF´<TH_EF_MIN)、Z軸に対するEF値の傾きを急峻とするため必要がある。このため、設定部255は、テーブルT4に示されたパラメータに従い、DM11の移動方向を+方向に設定する。これによって、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30を駆動して、DM11を+方向に移動させる(ステップS215−1)。この場合もステップS214−1と同様に、設定部255は、テーブルT3に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズの瞳径に応じた移動ステップ及び移動速度でDM11を移動させる。ステップS215−1の処理後、コントロール部24は、新たに移動したDM11の位置が、DM11の観察光路の配置位置であるか否かを検討するために、ステップS203−1に戻り、ステップS203−1以降の処理を実行する。このように、設定部255は、EF値(EF´)が閾値の範囲外であると判定部254が判定した場合には、EF´と閾値の範囲との大小関係を基に、テーブルT4に従いDM11の移動方向を設定する。
EF´がEF値の閾値範囲内であると判定部254が判断した場合、すなわち、TH_EF_MIN≦EF´≦TH_EF_MAXであると判断した場合(ステップS213−1:TH_EF_MIN≦EF´≦TH_EF_MAX)、コントロール部24は、この場合におけるDM11の現在位置を、選択された対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置として取得する。コントロール部24は、該取得したDM11の観察光路の配置位置を、DM位置記憶部249に、選択された対物レンズに対応付けて記憶する(ステップS216−1)。ステップS217−1は、図20のステップS217である。コントロール部24は、図25に示す各処理手順を対物レンズごとに行うことによって、各対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置を取得する。
この実施の形態1の変形例のように、DM位置取得用に行われたオートフォーカス処理における2分割PD14の受光結果を基にEF値演算部242が演算した焦点深度領域におけるEF値が予め設定された閾値の範囲内であるDM11の位置をDM11の観察光路の配置位置として対物レンズごとに取得してもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2においては、さらに、オフセットレンズ群の位置ごとのバラつきもキャンセルしている。
図27は、実施の形態2にかかる顕微鏡システムの要部構成を示す模式図である。図27に示すように、実施の形態2にかかる顕微鏡システムは、図2に示すコントロール部24に代えて、コントロール部224を有する顕微鏡本体部2101を備える。
図28は、図27に示すコントロール部224の内部構成を示すブロック図である。コントロール部224は、各構成部を制御することによって、DM位置取得用に行われたAF処理における2分割PD14の受光結果を基に演算した焦点深度領域におけるEF値が予め設定された閾値の範囲内であるDM11の位置のうち、オフセットレンズ群9が所定の移動範囲の最小位置に位置する場合のDM11の位置をDM11の観察光路の配置位置として対物レンズごとに取得する。コントロール部224は、該取得したDM11の観察光路の配置位置を対物レンズに対応付けて、DM位置記憶部249に記憶させる。コントロール部224は、図3に示すコントロール部24と比して、△EF演算部244を削除した構成を有し、オフセットレンズ駆動制御部2256とオフセットレンズ移動範囲記憶部2257とをさらに備えた構成を有する。
オフセットレンズ駆動制御部2256は、オフセットレンズ群9の移動のためにオフセットレンズ用モーター駆動部20にオフセットレンズ用モーター17の駆動を指示する。
図29は、オフセットレンズ移動範囲記憶部2257が記憶するデータの一例である。図29に示すように、オフセットレンズ移動範囲記憶部2257は、対物レンズごとにオフセットレンズ群9の移動範囲及び移動ステップ(移動幅)を対応付けたテーブルT5を記憶する。
図30は、対物レンズにそれぞれ応じたDM11の観察光路の配置位置を取得するためのコントロール部224による処理手順を示すフローチャートである。図31は、図30の処理手順を説明するための図である。
図30のステップS300は、図20に示すステップS200である。コントロール部224は、DM基準位置記憶部251を参照して、選択された対物レンズに対応したDM11の基準位置を取得し、DM駆動制御部250にDM11を該基準位置へ移動させる(ステップS301)。コントロール部224は、オフセットレンズ移動範囲記憶部2257のテーブルT5を参照して、選択された対物レンズに対応したオフセットレンズ群9の移動範囲を取得する(ステップS302)とともに、選択された対物レンズに対応したオフセットレンズ群9の移動ステップを含む移動パラメータを取得する(ステップS303)。オフセットレンズ駆動制御部2256は、オフセットレンズ用モーター17、オフセットレンズ用モーター駆動部20に対し、取得したオフセットレンズ群9の移動範囲の最大位置へオフセットレンズ群9を移動させる制御を行う(ステップS304)。ステップS305〜ステップS312は、図20に示すステップS202〜ステップS209である。ステップS313〜ステップS316は、図25に示すステップS210−1〜ステップS213−1である。
閾値の最大値をTH_EF_MAXとした場合、EF値演算部242が算出したEF´がTH_EF_MAXよりも大きいと判定部254が判断した場合(ステップS316:TH_EF_MAX<EF´)(図31の(c)のマークP1参照)、図25に示すステップ214−1と同様に、設定部255は、テーブルT4に示されたパラメータに従い、DM11の移動方向を−方向に設定する。これによって、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30を駆動して、−方向にDM11を移動させる(ステップS317)。この場合、設定部255は、図20に示すステップS214と同様に、テーブルT3に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズの瞳径に応じた移動ステップ及び移動速度でDM11を移動させる。ステップS317の処理後、コントロール部224は、新たに移動したDM11の位置が、DM11の観察光路の配置位置であるか否かを検討するために、オフセットレンズ駆動制御部2256にオフセットレンズ群9を最大位置へ移動させてから(ステップS319)、ステップS306に戻り、ステップS306以降の処理を実行する。
EF値の閾値の最小値をTH_EF_MINとした場合、EF´が最小値TH_EF_MINよりも小さいと判定部254が判断した場合(ステップS316:EF´<TH_EF_MIN)(図31の(a)のマークP2参照)、図25に示すステップ215−1と同様に、設定部255は、テーブルT4に示されたパラメータに従い、DM11の移動方向を+方向に設定する。これによって、DM駆動制御部250は、DM用モーター駆動部29、DM用モーター30を駆動して、+方向にDM11を移動させる(ステップS318)。この場合もステップS317と同様に、設定部255は、テーブルT3に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズの瞳径に応じた移動ステップ及び移動速度でDM11を移動させる。ステップS318の処理後、コントロール部224は、新たに移動したDM11の位置が、DM11の観察光路の配置位置であるか否かを検討するために、オフセットレンズ駆動制御部2256にオフセットレンズ群9を最大位置へ移動させてから(ステップS319)、ステップS306に戻り、ステップS306以降の処理を実行する。
EF´がEF値の閾値範囲内であると判定部254が判断した場合、すなわち、TH_EF_MIN≦EF´≦TH_EF_MAXであると判断した場合(ステップS316:TH_EF_MIN≦EF´≦TH_EF_MAX)(図32の(b)のマークP3〜P5参照)、コントロール部224は、オフセットレンズ群9がオフセットレンズ群9の移動範囲の最小位置であるか否かを判断する(ステップS320)。
コントロール部224は、オフセットレンズ群9が最小位置でないと判断した場合(ステップS320:No)、次のオフセットレンズ群9の位置におけるDM11の観察光路の配置位置を取得する。このため、コントロール部224は、オフセットレンズ駆動制御部2256にオフセットレンズ群9を−方向に移動させてから(ステップS321)(図31の(b)の矢印Y7〜Y9参照)、ステップS306に戻り、ステップS306以降の処理を実行する。ステップS321では、設定部255は、オフセットレンズ移動範囲記憶部2257のテーブルT5に示されたパラメータに従い、選択された対物レンズに応じたオフセットレンズ移動ステップを、オフセットレンズ群9の−方向の移動ステップとして設定する。
コントロール部224は、オフセットレンズ群9が最小位置であると判断した場合(ステップS320:Yes)(図31の(b)のマークP6参照)、このオフセットレンズ群9が最小位置に位置する場合のDM11の現在位置を、選択された対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置として取得する。コントロール部224は、該取得したDM11の観察光路の配置位置を、DM位置記憶部249に、選択された対物レンズに対応付けて記憶する(ステップS322)。このDM11の観察光路の配置位置にDM11が配置された場合、オフセットレンズ群9が所定の移動範囲内のいずれに位置する場合であっても、EF値演算部242が算出した焦点深度領域におけるEF値が所定の閾値の範囲内となるといえる。ステップS323は、図20のステップS217である。コントロール部224は、図30に示す各処理手順を対物レンズごとに行うことによって、オフセットレンズ群9の位置を調整しながら各対物レンズに応じたDM11の観察光路の配置位置を取得する。
図32は、オフセットレンズ群9が最小位置に位置する場合にDM11から入射するレーザー光束の対物レンズ3aへの入射を説明する図である。図33は、オフセットレンズ群9が中央位置に位置する場合にDM11から入射するレーザー光束の対物レンズ3aへの入射を説明する図である。図34は、オフセットレンズ群9が最大位置に位置する場合にDM11から入射するレーザー光束の対物レンズ3aへの入射を説明する図である。図35は、オフセットレンズ群9が最小位置に位置する場合の焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。図36は、オフセットレンズ群9が中央位置に位置する場合の焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。図37は、オフセットレンズ群9が最大位置に位置する場合の焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性の一例を示す図である。
図32〜図34に示すように、オフセットレンズ群9の位置で、レーザー光束の対物レンズ3aへの入射領域の大きさが変化する。オフセットレンズ群9が最小位置の場合には、レーザー光束の対物レンズ3aへの入射領域の大きさが最大となる(図32参照)。オフセットレンズ群9が最大位置の場合には、レーザー光束の対物レンズ3aへの入射領域の大きさが最小となる(図34参照)。図35〜図37に示すように、相対的に、レーザー光束の対物レンズ3aへの入射領域の大きさが大きいと焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性を示す線CEFの傾きが急峻となる。そして、レーザー光束の対物レンズ3aへの入射領域の大きさが小さいと焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性を示す線CEFの傾きが緩やかになる。したがって、図32に示すように、レーザー光束の対物レンズ3aへの入射領域の大きさが最も大きくなる最小位置にオフセットレンズ群9が位置する場合には、焦点深度領域におけるEF値のZ位置依存性を示す線CEFの傾きが急峻となり、合焦判定を行うための閾値範囲ZTHがごく狭い範囲となってしまう場合がある。
この実施の形態2では、オフセットレンズ群9が所定の移動範囲内のいずれに位置する場合であっても、EF値演算部242が算出した焦点深度領域におけるEF値が所定の閾値の範囲内となるように、DM11の観察光路の配置位置を設定することによって、合焦判定を行うための閾値範囲ZTHを適切な範囲に保持している。言い換えると、実施の形態2では、図32に示すように最小位置にオフセットレンズ群9が位置する場合であっても、DM11の観察光路の配置位置を上記のように設定することによって、合焦判定が収束可能となるように閾値範囲ZTHを適正化している。
また、実施の形態2では、図30に示すDM11の配置位置取得処理において、オフセットレンズ群9の移動ステップは、対物レンズの瞳径に対応して対物レンズごとに定められている。また、DM11の移動ステップも、実施の形態1と同様に、対物レンズの瞳径に対応して対物レンズごとに定められている。これによって、コントロール部224は、対物レンズの瞳径に応じた各移動幅でオフセットレンズ群9及びDM11を移動させながらDM11の観察光路の配置位置を判断するため、対物レンズの瞳径に応じてより的確にDM11の位置調整が可能となる。
したがって、実施の形態2では、コントロール部224は、オフセットレンズ群9の位置も考慮して最適化したDM11の観察光路の配置位置を対物レンズに応じてそれぞれ取得し、実際の観察時に、この観察光路の配置位置にDM11を移動することによってオフセットレンズ群9の位置ごとのバラツキもキャンセルするため、コンティニュアスAFモード時にも安定したAF性能を提供することができる。
なお、本実施の形態2では、コントロール部224は、DM11の観察光路の配置位置をDM11の挿入方向に対して調整したが、DM11の挿入方向と垂直な方向に対してDM11の観察光路の配置位置を補正する機能を有してもよい。
本実施の形態1,2に係る顕微鏡システムのコントロール部24,224の制御のもと実行される各処理に対する作動プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
1 ステージ
2 レボルバ本体
3a〜3c,3aP 対物レンズ
4 基準光源
5 コリメートレンズ
6 投光側ストッパー
7 偏光ビームスプリッター(PBS)
8,13 集光レンズ群
9 オフセットレンズ群
10 λ/4板
11,11P ダイクロイックミラー(DM)
12 受光側ストッパー
14 2分割フォトダイオード(PD)
15 レボルバ用モーター
16 焦準用モーター
17 オフセットレンズ用モーター
18 レボルバ用モーター駆動部
19 焦準用モーター駆動部
20 オフセットレンズ用モーター駆動部
21 レボ穴位置検出部
22 レーザー駆動部
23 A/D変換器
24,224 コントロール部
25 パルスカウンタ
26 JOGエンコーダ
27 オフセットレンズ用リミット検出部
28 ディッシュ
29 DM用モーター駆動部
30 DM用モーター
31 DM用リミット検出部
100,100P 顕微鏡システム
101,101P,2101 顕微鏡本体部
102 接眼レンズ
103,103P オートフォーカス(AF)ユニット
240 入出力部
241 検出信号記憶部
242 EF値演算部
243 AF処理部
244 △EF演算部
245 EF基準データ記憶部
246 焦準部駆動制御部
247 レボルバ駆動制御部
248 レーザー駆動制御部
249 DM位置記憶部
250 DM駆動制御部
251 DM基準位置記憶部
252 DM駆動パラメータ記憶部
253 対物レンズの瞳径保持部
254 判定部
255 設定部
2256 オフセットレンズ駆動制御部
2257 オフセットレンズ移動範囲記憶部

Claims (11)

  1. 観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズと観察対象物を保持するステージと前記ステージ及び前記対物レンズの少なくとも一方を前記観察光路に沿った方向に移動可能な焦準駆動部とを備えた顕微鏡本体部、並びに、オートフォーカス処理時に使用されるオートフォーカスユニットを備えた顕微鏡システムであって、
    前記オートフォーカスユニットは、
    前記オートフォーカス処理用の非可視光の成分を有する検出光を出射する光源と、
    前記観察光路に挿抜可能に配置されてなり、前記光源から出射された検出光を前記対物レンズの光軸方向へ向けて反射する一方、可視光を透過させるダイクロイックミラーと、
    前記ダイクロイックミラーの位置を移動させるダイクロイックミラー移動機構と、
    前記観察対象物で反射された前記検出光を、前記対物レンズを介して受光する検出光受光部と、
    を備え、
    前記顕微鏡本体部は、
    前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記観察光路に光軸を一致させて配置された前記対物レンズに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置に前記ダイクロイックミラーを移動させる制御を行うダイクロイックミラー移動制御部と、前記検出光受光部の受光結果を基に前記観察対象物に焦点が合うように前記焦準駆動部を制御する焦準駆動制御部と、を有する制御部を備えたことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記対物レンズごとに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの前記観察光路の配置位置を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  3. 前記制御部は、ダイクロイックミラー配置位置取得用に行われたオートフォーカス処理における前記検出光受光部の受光結果を基に演算した前記対物レンズの光軸上の焦点深度領域におけるEF値が、予め設定された閾値の範囲内である前記ダイクロイックミラーの位置を、前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として、前記対物レンズごとに取得することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  4. 前記制御部は、
    前記オートフォーカス処理の実行を制御するオートフォーカス処理部と、
    前記オートフォーカス処理ごとに前記検出光受光部の受光結果に基づいて前記焦点深度領域におけるEF値を演算するEF値演算部と、
    前記EF値演算部が演算した前記焦点深度領域におけるEF値が前記閾値の範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    をさらに備え、
    前記ダイクロイックミラー移動制御部は、前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記ダイクロイックミラーを所定の基準位置から前記対物レンズごとに定められた移動幅で順次移動させ、
    前記オートフォーカス処理部は、前記ダイクロイックミラーの各位置においてそれぞれ前記オートフォーカス処理を行うように前記顕微鏡本体部及び前記オートフォーカスユニットを制御し、
    前記制御部は、前記EF値が前記閾値の範囲内であると前記判定部が判定した場合の前記ダイクロイックミラーの位置を前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として取得することを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  5. 前記制御部は、前記EF値が前記閾値の範囲外であると前記判定部が判定した場合、前記EF値と前記閾値の範囲との大小関係を基に前記ダイクロイックミラーの移動方向を設定する設定部をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡システム。
  6. 前記EF値演算部は、前記焦点深度領域におけるEF値の前記対物レンズの光軸に対する傾きを演算し、
    前記判定部は、前記傾きが基準値と等しいか否かを判定し、
    前記制御部は、前記傾きが前記基準値と等しいと前記判定部が判定した場合の前記ダイクロイックミラーの位置を前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として取得することを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡システム。
  7. 前記制御部は、前記傾きが前記基準値と異なると前記判定部が判定した場合には、前記傾きと前記基準値との大小関係を基に前記ダイクロイックミラーの移動方向を設定する設定部をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の顕微鏡システム。
  8. 前記ダイクロイックミラーの移動幅は、前記対物レンズの瞳径に対応して前記対物レンズごとに定められていることを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡システム。
  9. 前記オートフォーカスユニットは、
    前記光源と前記ダイクロイックミラーとの間に設けられ、前記検出光の光軸方向に移動可能であるオフセットレンズと、
    前記オフセットレンズを前記検出光の光軸方向に所定範囲内で移動させるオフセットレンズ移動機構と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、ダイクロイックミラー配置位置取得用に行われたオートフォーカス処理における前記検出光受光部の受光結果を基に演算した前記対物レンズの光軸上の焦点深度領域におけるEF値が予め設定された閾値の範囲内である前記ダイクロイックミラーの位置のうち、前記オフセットレンズが前記所定範囲の最小位置に位置する場合の前記ダイクロイックミラーの位置を、前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置として、前記対物レンズごとに取得することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  10. 対物レンズと観察対象物を保持するとともに観察光路に沿って移動可能ステージとを備えた顕微鏡本体部、並びに、光源から出射された非可視光の成分を有する検出光を前記対物レンズの光軸方向へ向けて反射するダイクロイックミラーと前記ダイクロイックミラーの位置を移動させるダイクロイックミラー移動機構とを備えたオートフォーカスユニットを有する顕微鏡システムの制御方法であって、
    前記観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズを識別する対物レンズ識別処理と、
    各対物レンズに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を記憶する記憶部から前記対物レンズ識別処理において識別された対物レンズに対応する前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を読み出す配置位置読み出し処理と、
    前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記配置位置読み出し処理において読み出された前記配置位置に前記ダイクロイックミラーを移動させる制御を行うダイクロイックミラー移動制御処理と、
    を含むことを特徴とする顕微鏡システムの制御方法。
  11. 対物レンズと観察対象物を保持するとともに観察光路に沿って移動可能ステージとを備えた顕微鏡本体部、並びに、光源から出射された非可視光の成分を有する検出光を前記対物レンズの光軸方向へ向けて反射するダイクロイックミラーと前記ダイクロイックミラーの位置を移動させるダイクロイックミラー移動機構とを備えたオートフォーカスユニットを有する顕微鏡システムに、
    前記観察光路に光軸を一致させて配置されてなる対物レンズを識別する対物レンズ識別手順と、
    各対物レンズに予め対応付けられた前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を記憶する記憶部から前記対物レンズ識別手順において識別された対物レンズに対応する前記ダイクロイックミラーの観察光路の配置位置を読み出す配置位置読み出し手順と、
    前記ダイクロイックミラー移動機構に対し、前記配置位置読み出し手順において読み出された前記配置位置に前記ダイクロイックミラーを移動させる制御を行うダイクロイックミラー移動制御手順と、
    を実行させることを特徴とする顕微鏡システムの制御プログラム。
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