JP2017043811A - めっき用下地剤、めっき物、およびめっき方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種材料からなる被めっき物品の表面に高い密着性を有するめっき層を形成しためっき物を提供する。
【解決手段】芯材となる被めっき物品と、被めっき物品の表面に形成されためっき用下地層と、めっき用下地層の表面に形成されためっき層と、を備え、めっき用下地層が、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂成分を、液体臭素および有機溶剤を含む溶媒成分に溶解させためっき用下地剤を被めっき物品の表面に塗布し、得られた塗膜を乾燥および固化させた、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含む固化層である、めっき物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、めっき用下地剤、めっき物、およびめっき方法に関する。
熱可塑性樹脂は、金属に比べて軽量で、比較的高い機械特性を有し、任意の形状への成形が容易であることから、熱可塑性樹脂からなる成形体は、日常生活や非常に広範な工業分野において欠くことのできないものとなっている。そして、樹脂成形体の商品価値や耐用寿命を向上させるために、種々の方法が提案されている。該方法の一つとして、めっき法が挙げられる。樹脂成形体にめっきを付けることにより、美麗な金属様外観が付与され、また、風雨や太陽光などの環境的な要因による樹脂成形体の経時的な劣化が抑制される。しかしながら、ABS樹脂を除く一般的な熱可塑性樹脂の表面にはめっきを付けることができず、表面にめっきを付けたとしても非常に剥がれ易いという問題がある。
この問題に鑑み、例えば、熱可塑性樹脂からなる成形体の表面にABS樹脂層を形成する工程と、ABS樹脂層に必要に応じてエッチングなどを施した後に、無電解めっき法により、ABS樹脂層の表面にめっきを付ける工程と、を含む方法が提案されている(特許文献1)。ABS樹脂層は、ABS樹脂を有機溶剤に溶解したABS樹脂塗料を調製し、該ABS樹脂塗料を樹脂成形体の表面に塗布し、得られた塗膜を加熱し、該塗料中の有機溶剤を揮散させて該塗膜を固化させることにより形成される。
しかしながら、上記方法により得られるABS樹脂層の樹脂成形体に対する密着性は十分満足できるものではなく、該層の表面にめっき層を付けても、めっき層がABS樹脂層と共に樹脂成形体から剥離するという問題がある。樹脂成形体とABS樹脂層との密着性を向上させるために、これらの間にウレタン樹脂又はエポキシ樹脂からなる樹脂層を介在させたり(特許文献2、3)、ABS樹脂塗料にウレタン樹脂(特許文献4)、ジエン系ゴム(特許文献5)、イソシアネート化合物(特許文献6)などを添加したりする技術が提案されている。しかしながら、これらの技術による樹脂成形体とABS樹脂層との密着性向上効果はやはり十分ではない。
また、ABS樹脂塗料に含まれる有機溶剤は、引火の危険性が比較的大きいため、ABS樹脂塗料からなる塗膜を乾燥する際に厳密な安全管理を実施する必要があり、樹脂成形体にめっきを付ける工程の長時間化及び高コスト化をもたらす。
また、合成樹脂成形体の表面に臭素を付着させ、次いで無機過酸化物を接触させ、臭素と無機過酸化物との反応により合成樹脂成形体表面を活性化又は粗面化した後、無電解めっき法により合成樹脂成形体の表面にめっきを付ける方法が提案されている(特許文献6)。しかしながら、該方法によれば、無電解めっきを実施した直後には樹脂成形体表面にめっき層を形成できる場合もあるが、該めっき層は樹脂成形体との密着性に乏しく、樹脂成形体から剥離し易い。また、特許文献6は、臭素中に樹脂成分を溶解させることを一切開示しない。
特開2005−68497号公報 特開2002−292967号公報 特開平8−127893号公報 特開平9−13194号公報 特開2001−106960号公報 特開平2−277778号公報
本発明の目的は、各種物品の表面に高い密着性を有するめっき用下地層を形成できるめっき用下地剤、該めっき用下地剤を用いて作製しためっき物、および該めっき用下地剤を用いるめっき方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、液体臭素と有機溶剤との混合溶媒にABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を溶解させた液状樹脂組成物であるめっき用下地剤を得ることに成功し、1)該めっき用下地剤を各種物品の表面に塗布し、得られた塗膜を乾燥および固化させることにより、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含み、各種物品に対する密着性が極めて高いめっき用下地層を形成することができ、また、2)有機溶剤に対してたとえ少量でも液体臭素を添加することにより、該めっき用下地剤を加熱および固化させる際の引火の危険性が比較的大きく緩和されることから、厳重な工程管理を必要とすることなく、安全、低コストかつ短時間で被めっき物品の表面に上記めっき用下地層を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)〜(6)のめっき用下地剤、(7)〜(9)のめっき物、および(10)のめっき方法を提供する。
(1)樹脂成分を溶媒成分に溶解させためっき用下地剤であって、樹脂成分がABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含み、かつ溶媒成分が液体臭素および有機溶剤を含む、めっき用下地剤。
(2)樹脂成分0.1〜30重量%、液体臭素0.5〜60重量%、および有機溶剤35〜95重量%を含有する、上記(1)のめっき用下地剤。
(3)変性ポリオレフィン樹脂が、塩素化ポリオレフィン樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、およびアクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)または(2)のめっき用下地剤。
(4)樹脂成分として、ABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂以外の、溶媒成分に可溶な熱可塑性樹脂を含む、上記(1)〜(3)のいずれかのめっき用下地剤。
(5)熱可塑性樹脂が、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、および(メタ)アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(4)のめっき用下地剤。
(6)有機溶剤が、芳香族炭化水素類、脂環式炭化水素類、鎖式飽和炭化水素類、酢酸エステル類、ケトン類、及びアルコール類よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)〜(5)のいずれかのめっき用下地剤。
(7)芯材となる被めっき物品と、被めっき物品の表面に形成されためっき用下地層と、めっき用下地層の表面に形成されためっき層と、を備えるめっき物であって、めっき用下地層が、上記(1)〜(6)のいずれかのめっき用下地剤の固化層であり、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含む、めっき物。
(8)被めっき物品の少なくとも表層部が熱可塑性樹脂からなる、上記(7)のめっき物。
(9)少なくとも表層部が液体臭素に可能な熱可塑性樹脂からなる被めっき物品と、めっき用下地層と、被めっき物品とめっき用下地層との間の少なくとも一部に介在し、被めっき物品に含まれる液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂と、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂と、が混在する層と、を有する、上記(8)のめっき物。
(10)芯材となる被めっき物品の表面に上記(1)〜(6)のいずれかのめっき用下地剤を塗布し、得られためっき用下地剤の塗膜を固化させてめっき用下地層を形成する工程と、めっき用下地層の表面にめっき層を形成する工程とを含む、めっき方法。
本発明によれば、芯材となる物品を構成する材料の種類に関係なく、被めっき物品(芯材)表面に、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含むめっき用下地層を介して、該物品に対する密着性が顕著に高いめっき層を形成することができる。
本発明のめっき用下地剤は、樹脂成分を溶媒成分に溶解させた液状樹脂組成物であり、
溶媒成分として液体臭素および有機溶剤を含み、かつ樹脂成分としてABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含むことを特徴とし、めっきを施すための被めっき物品(芯材)の表面にめっき用下地層であるABS樹脂層を形成するためのものである。好ましい一実施形態のめっき用下地剤は、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂成分0.1〜30重量%、液体臭素0.5〜60重量%、および有機溶剤35〜95重量%を含む。
なお、本明細書において、ABS樹脂層とは、ABS樹脂を主成分として含む層、ABS樹脂のみからなる層、ABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を主成分として含む層、並びにABS樹脂と変性ポリオレフィン樹脂とのみからなる層を意味する。また、本明細書において、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を、必須樹脂成分と呼ぶことがある。
本発明のめっき用下地剤における溶媒成分の一つである液体臭素は、常温液状で引火点を持たず、また、熱可塑性樹脂を溶解する能力が高いという特徴を有している。液体臭素が引火点を持たないことから、本発明のめっき用下地剤における液体臭素の含有量が比較的少ない場合でも、該めっき用下地剤の引火性を比較的大きく低下させることができるので、該めっき用下地剤の塗膜を厳格な工程管理を行なうことなく加熱し、安全および低コストで、固化させることができる。また、引火の危険性が少ないことから、塗膜の加熱温度を高めて固化層(めっき用下地層)形成に要する時間を短くすることが可能になる。
また、液体臭素を用いることにより、被めっき物品に対するめっき用下地層(ABS樹脂層)の密着性を高め、ひいては被めっき物品に対するめっき層の密着性を高めることができる。これは、例えば、液体臭素による被めっき物品表面に対するエッチング効果によるものであると考えられる。
また、被めっき物品の少なくとも表層部が液体臭素に可溶な熱可塑性樹からなる場合(好ましくは液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂の成形体である場合)は、被めっき物品に対して本発明のめっき用下地剤を塗布し、得られた塗膜を乾燥すると、被めっき物品の表面にめっき用下地層(ABS樹脂層)が形成されると共に、液体臭素が被めっき物品の表層部の熱可塑性樹脂の少なくとも一部を溶解することにより、本発明のめっき用下地剤に含まれる樹脂成分と、被めっき物品に含まれる液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂と、が混在した接合層が形成される。接合層は、被めっき物品とめっき用下地層との間に介在し、めっき用下地層の被めっき物品に対する密着性を顕著に向上させるものと考えられる。なお、接合層はミクロンオーダーの領域で形成されるものと考えられるので、めっき品の外観や表面平滑性を損なうものではない。
また、液体臭素の熱可塑性樹脂に対する溶解能力を利用して、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂と共に、それ以外の熱可塑性樹脂を溶解させ、複数の熱可塑性樹脂をアロイ化し、めっき用下地層(ABS樹脂層)に別の特性や機能を付与することも容易である。
液体臭素としては、市販品を特に限定なく使用でき、再生品を用いてもよい。
液体臭素の含有量は特に限定されないが、めっき用下地剤の粘度上昇によるハンドリング性(特に被めっき物品表面への塗布性)の低下などを考慮して、めっき用下地剤全量に対して、好ましくは0.5〜60重量%、より好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。
液体臭素の含有量が前記範囲内であることにより、めっき用下地剤のハンドリング性を良好に維持しながら、必須樹脂成分を十分に溶解させることが可能になり、被めっき物品に対して密着性の高いABS樹脂層を容易に形成できる。また、加熱時における引火の危険性が緩和され、溶媒成分が有機溶剤のみからなる場合に比べてより高い温度での加熱が可能になるので、めっき用下地剤の固化層を比較的短時間で得ることができ、低コスト化を図ることができる。
液体臭素の含有量が0.5重量%未満では、めっき用下地層(ABS樹脂層)の被めっき物品に対する密着性が不十分になり、また、必須樹脂成分の溶解や引火の危険性の緩和効果が不十分になる傾向があり、60重量%を超えると、めっき用下地剤の粘度上昇によるハンドリング性ひいては塗布性の低下が大きくなる傾向にある。
本発明のめっき用下地剤のもう一つの溶媒成分である有機溶剤としては、熱可塑性樹脂を溶解可能であり、かつ液体臭素に相溶可能なものを特に限定なく使用でき、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、テトラリン、デカリン、シクロヘキサン、シクロヘキサノンなどの脂環式炭化水素類、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘブタン、n−オクタンなどの鎖式飽和炭化水素類、ガソリン、コールタールナフサ、石油エーテル、石油ナフサ、石油ベンジン、テレビン油、ミネラルスピリット、シンナー等の脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素との混合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどの酢酸エステル類、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルなどのアルコール類などが挙げられる。これらの中でも、めっき用下地剤のハンドリング性と引火性の緩和とを高水準でかつバランス良く達成する観点から、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シンナーなどが好ましい。有機溶剤は1種を単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。有機溶剤は、市販品を特に限定なく使用でき、また、再生品を用いてもよい。
有機溶剤の含有量は特に限定されないが、めっき用下地剤のハンドリング性、加熱時などにおける引火性の緩和などを考慮すると、めっき用下地剤全量に対して、好ましくは40〜95重量%、より好ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは60〜90重量%である。有機溶剤の含有量が前記範囲内であることにより、めっき用下地剤の良好なハンドリング性や、めっき用下地剤から形成される塗膜の均一性を維持しながら、液体臭素が有機溶剤の引火性を緩和し、めっき用下地剤の引火性を低下させることができる。
なお、有機溶剤の含有量が40重量%未満では、めっき用下地剤のハンドリング性が低下することに起因して、めっき用下地剤により形成される塗膜の均一性が不十分になる傾向があり、95重量%を超えると、相対的に液体臭素および/または必須樹脂成分の含有量が少なくなるので、めっき用下地層(ABS樹脂層)の被めっき物品に対する密着性やめっき性が低下し、めっき用下地剤の引火性が高まる傾向がある。
本発明のめっき用下地剤において必須樹脂成分の一つとして用いられるABS樹脂は、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合体であり、例えば、めっき性を付与するために用いられる。本発明で使用するABS樹脂では、アクリロニトリル由来の単量体成分、ブタジエン由来の単量体成分、およびスチレン由来の単量体成分の各含有量は広い範囲から適宜選択でき、これら3種の単量体成分を含む共重合体であれば特に限定なく使用できる。ABS樹脂としては市販品を特に限定なく使用できる。
本発明で使用する変性ポリオレフィン樹脂は、例えば、めっき用下地層(ABS樹脂層)のめっき付着性を維持したまま、該下地層の被めっき物品に対する密着性をさらに向上させるために用いられる。変性ポリオレフィン樹脂による被めっき物品に対する密着性向上効果は、被めっき物品の少なくとも表層部が熱可塑性樹脂からなる場合に大きくなり、被めっき物品が熱可塑性樹脂の成形体である場合に特に大きくなる。変性ポリオレフィン樹脂が被めっき物品に対して化学的な結合を形成することにより、前記のような効果が得られるものと推測される。
変性ポリオレフィン樹脂とは、ポリオレフィン樹脂に塩素原子などのハロゲン原子および/または有機官能基を置換することにより、ポリオレフィン樹脂に極性を付与したものである。変性ポリオレフィン樹脂の主原料となるポリオレフィン樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。プロピレン−α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンとしては特に限定されないが、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用できる。また、有機官能基としては、例えば、マレイン酸基、無水マレイン酸基などの不飽和カルボン酸基、水酸基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルエステル基などが挙げられる。変性ポリオレフィン樹脂としては、市販品を特に限定なく使用できる。
上記した変性ポリオレフィン樹脂の中でも、めっき用下地層(ABS樹脂層)の被めっき物品に対する密着性をより一層向上させる観点から、塩素化ポリオレフィン樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、およびアクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂がさらに好ましい。
ABS樹脂と変性ポリオレフィン樹脂とを併用する場合、これらの使用割合は特に限定されないが、樹脂成分全量に対し、ABS樹脂の含有量は好ましくは1〜50重量%、より好ましくは3〜35重量%、さらに好ましくは5〜30重量%であり、変性ポリオレフィン樹脂の含有量は好ましくは45〜85重量%、より好ましくは50〜75重量%、さらに好ましくは55〜70重量%である。なお、ここでの樹脂成分は、必須樹脂成分と後述する任意樹脂成分とを合せた量である。
ABS樹脂の含有量が1重量%未満では、めっき用下地層(ABS樹脂層)へのめっき付着性やめっき密着性が低下する傾向がある。一方、ABS樹脂の含有量が45重量%を超えると、変性ポリオレフィン樹脂の含有量が相対的に少なくなって、変性ポリオレフィン樹脂によるめっき用下地層(ABS樹脂層)の被めっき物品に対する密着性向上効果が不十分になる傾向がある。
ABS樹脂を含む本発明のめっき用下地剤は、例えば、液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂からなる被めっき物品に対して、密着力の高いABS樹脂層を形成するのに好適に使用できる。また、ABS樹脂及び変性ポリオレフィン樹脂を含む本発明のめっき用下地剤は、液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂からなる被めっき物品はもちろんのこと、液体臭素に易溶ではない熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂以外の材料からなる被めっき物品に対しても、密着力の高いABS樹脂層を形成するのに好適に使用できる。
本発明のめっき用下地剤は、ABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂以外の熱可塑性樹脂を任意樹脂成分として含むことができる。任意樹脂成分を含むことにより、例えば、めっき用下地層(ABS樹脂層)に様々な特性や機能性を付与することができる。熱可塑性樹脂としては、液体臭素に溶解可能なものであれば、従来から公知のものを特に限定なく使用でき、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種を単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。これらの熱可塑性樹脂としては、市販品を特に限定なく使用できる。必須樹脂成分および任意樹脂成分を含む樹脂成分全量に対する任意樹脂成分の含有量は特に限定されないが、好ましくは20重量%以下、より好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは3〜15重量%である。
また、本発明のめっき用下地剤における、必須樹脂成分および任意樹脂成分を含む樹脂成分の含有量は特に限定されないが、めっき用下地剤の粘度上昇によるハンドリング性の低下などの観点から、めっき用下地剤全量に対し、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%である。樹脂成分の含有量が前記範囲内であることにより、本発明のめっき用下地剤に良好なハンドリング性(特に塗布性)を付与できると共に、めっき用下地層(ABS樹脂層)に、良好なめっき付着性、および被めっき物品に対する良好な密着性を付与することができる。
なお、樹脂成分の含有量が0.1重量%未満では、前述のめっき付着性や被めっき物品に対する密着性が不十分になる傾向がある。また、樹脂成分の含有量が30重量%を超えると、粘度上昇により、めっき用下地剤のハンドリング性は低下するものの、被めっき物品の形状や用途に応じて使用可能な場合もある。
本発明のめっき用下地剤は、その効果を損なわない範囲で、上記した溶媒成分および樹脂成分の他に、例えば、ポリウレタン樹脂、エラストマー、イソシアネート化合物などの密着性向上剤、パラジウム、金、白金、ロジウムなどのめっきの起点となる貴金属粒子、タルク、マイカ、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、珪酸カルシウム繊維、炭素繊維などの繊維状又は板状の無機充填材などの添加剤を含むことができる。
本発明のめっき用下地剤は、液体臭素、有機溶剤、樹脂成分および必要に応じて他の添加剤を混合し、樹脂成分や他の添加剤を液体臭素と有機溶剤との混合溶媒に溶解させることにより調製できるが、均質な液状樹脂組成物であるめっき用下地剤を得る観点から、樹脂成分、特に必須樹脂成分を液体臭素に溶解し、得られた樹脂溶液と有機溶剤とを混合することが好ましい。この一連の工程は、室温で行なってもよいが、40〜50℃程度の加温下で行なうことにより、めっき用下地剤がより均質な液状樹脂組成物(樹脂溶液)として得られるので、好ましい。
本発明のめっき物は、芯材となる被めっき物品と、該被めっき物品の表面に形成されためっき用下地層(本発明のめっき用下地剤の固化層=ABS樹脂層)と、めっき用下地層の表面に形成されためっき層と、を含む。
芯材となる被めっき物品を構成する材料としては特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの合成樹脂材料、各種金属材料、セラミックス材料、木材、紙類などが挙げられる。これらの中でも、めっき用下地層(ABS樹脂層)の被めっき物品に対する密着性などの観点から、合成樹脂材料が好ましく、熱可塑性樹脂がより好ましく、液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂がさらに好ましい。また、金属材料、セラミックス材料、木材、紙類などからなる成形体の表面に合成樹脂からなる層を形成した被めっき物品を用いることもできる。
本発明のめっき物の好ましい一実施形態として、少なくとも表層部が熱可塑性樹脂(好ましくは液体臭素に可溶な熱可塑性樹脂)からなる被めっき物品と、被めっき物品の表面に形成されためっき用下地層(ABS樹脂層)と、被めっき物品とめっき用下地層との間の少なくとも一部に介在し、被めっき物品に含まれる熱可塑性樹脂と、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂と、が混在する接合層と、を含む形態が挙げられる。本実施形態では、接合層が被めっき物品とめっき用下地剤との密着性を顕著に向上させることから、めっきの剥離が顕著に抑制されためっき物となる。
本発明のめっき物は、例えば、芯材となる被めっき物品の表面に本発明のめっき用下地剤を塗布し、得られた塗膜を乾燥および固化させて、該塗膜の固化層であるめっき用下地層(ABS樹脂層)を形成する下地層形成工程と、めっき用下地層の表面にめっき層を形成するめっき工程とを含む、めっき方法により作製できる。本発明のめっき方法を利用することによって、例えば、めっきが非常に困難である熱可塑性樹脂からなる物品に対しても、密着性の良好なめっき層を極めて容易に成形することができる。
下地層形成工程において、被めっき物品に本発明のめっき用下地剤を塗布する方法としては特に限定されず、液状物を固形物に塗布する公知の方法をいずれも採用できる。該塗布方法の具体例として、例えば、フローコート法、ロールコート法、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り法、コテ塗り法、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻き取り法、流し法、盛り付け法、パッチング法、静電塗装法、バーコーダ法、カーテンコータ法、カーテンフローコート法、エアナイフ法、グラビア法、スクリーン印刷法等が挙げられる。これらの塗布方法の中でも、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法などが好ましい。
めっき用下地剤の被めっき物品に対する塗布量は特に限定されず、めっき用下地剤中の樹脂成分の種類や含有量、被めっき物品(特に被めっき物品の表層部)を構成する材料の種類、被めっき物品の表面形状、得られるめっき物の用途などに応じて適宜選択されるが、例えば、めっき用下地剤からなる塗膜を乾燥および固化させためっき用下地層の層厚が、好ましくは1μm〜500μm、より好ましくは3μm〜100μm、さらに好ましくは3μm〜50μm、特に好ましくは5μm〜30μmの範囲になる量を塗布することが望ましい。
めっき用下地剤からなる塗膜を乾燥および固化させるための加熱温度は特に限定されず、めっき用下地剤中の液体臭素や有機溶剤の含有量、有機溶剤の種類などに応じて適宜選択されるが、例えば、40℃〜130℃の範囲に設定される。前記範囲の温度に加熱しても、本発明のめっき用下地剤は液体臭素の存在により引火性が緩和されているので、引火の危険性が低下している。また、時間を要しても差し支えない場合は、室温にて自然乾燥させることによりめっき用下地剤の固化層を形成してもよい。
本発明のめっき方法では、めっき用下地層(ABS樹脂層)の形成に先立ち、芯材となる被めっき物品の表面に、公知の方法に従って、清浄化処理や脱脂処理、エッチングなどの公知のめっき前処理を施してもよい。また、めっき用下地層の表面にも、清浄化処理や脱脂処理、エッチングなどの公知のめっき前処理を施してもよい。
めっき工程において、めっき層形成方法としては特に限定されず、無電解めっき法、電解めっき法などの公知の方法を利用できるが、設備の簡便性、工程管理の容易性などを勘案すると、無電解めっき法が好ましい。無電解めっき法により、各種金属または合金(好ましくは、銅、金、銀、プラチナ、ニッケル、アルミニウム、クロム、これらの2種以上の合金など)からなるめっき層を形成することができる。無電解めっきは、例えば、表面にめっき用下地層(ABS樹脂層)が形成された被めっき物品を無電解めっき浴に浸漬し、例えば20〜50℃、好ましくは30〜40℃の浴温下に行なわれ、1〜30分程度、好ましくは5〜20分程度で終了する。無電解めっき浴としては特に限定されず、市販品を使用できる。なお、めっき層の均一性を一層向上させるためには、電気めっき法が好ましい。電解めっき法を実施する場合には、めっき用下地層(ABS樹脂層)に各種の導電性材料や上記した貴金属粒子を含有させることが好ましい。
本発明のめっき物は、一般的なめっき品が用いられている全ての分野において好適に使用でき、例えば、自動車、電車車両、オートバイ、自転車などの輸送機器、時計などの精密機器、電気機器、電子機器、機械工具などの各部品;摺動部材、ピストン、ピストンリング、エンジンシリンダーなどのエンジン部品;住宅やビルなどの建築物の装飾部品;ボルト、ナット、ワッシャーの構造部品;アクセサリー、家具;防風壁;各種標識などが挙げられる。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下において、「%」及び「部」は特に断らない限り、重量基準とする。なお、以下の各実施例で、めっき用下地剤からなる塗膜を乾燥および固化させる際に、発火は起こらなかった。
(実施例1)
(1)めっき用下地剤の調製
下記に示す配合1(部)で、まず、ABS樹脂及びポリスチレン樹脂を液体臭素及びシンナーに溶解し、A液を得た。次に、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂をトルエンの一部及びシクロヘキサンに溶解し、B液を得た。A液とB液との混合液をトルエンの残部及びキシレンで希釈し、本発明のめっき用下地剤を調製した。
〔配合1〕
ABS樹脂(商品名:QF、電気化学工業(株)製) 2
ポリスチレン樹脂(商品名:MWID、東洋スチレン(株)製) 0.5
アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂(商品名:930S、日本製紙(株)製)5
液体臭素 10
シンナー 10
シクロヘキサン 2.5
トルエン 43
キシレン 27
(2)めっき用下地層(ABS樹脂層)の形成
寸法が縦100mm、横100mm、厚さ2mmであるポリカーボネート板(商品名:PC1600、タキロン(株)製)の表面に、上記配合1のめっき用下地剤を、乾燥膜厚が10μmとなるように、エアスプレーで塗装し、10分間放置した後、40℃で30分間固化させ、ポリカーボネート板の表面に厚さ約10μmのABS樹脂層を形成した。
(3)めっき層の形成
表面にABS樹脂層を形成したポリカーボネート板を、40℃に保温されたCu化学めっき浴(無電解めっき浴)中に10分間浸漬し、ABS樹脂層の表面に厚さ15μmの銅めっき層を形成し、銅様の金属光沢を有するポリカーボネート板を作製した。得られためっき層について、JIS K5600に碁盤目試験を実施したが、剥離は認められず、ポリカーボネート板と銅めっき層とがABS樹脂層を介して強固に密着していることが判った。
また、上記(2)と同様にして作製した、表面にABS樹脂層を有するポリカーボネート板を切断し、その断面を顕微鏡で拡大して観察したところ、ポリカーボネート層とABS樹脂層との界面の所々に、内側のポリカーボネート層および外側のABS樹脂層とは組織の異なる層が存在していた。この層は、ABS樹脂、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、およびポリカーボネートが混在している層であると考えられる。
(実施例2)
上記配合1のめっき用下地剤において、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂を使用せず、かつABS樹脂の含有量を2部から7部に変更した配合2のめっき用下地剤を用いる以外は、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板の表面に銅めっき層を形成し、銅様の金属光沢をもつポリカーボネート板を作製した。得られためっき層について、JIS K5600に碁盤目試験を実施したが、剥離は認められず、ポリカーボネート板と銅めっき層とがABS樹脂層を介して強固に密着していることが判った。
また、実施例1と同様にして、表面にABS樹脂層を有するポリカーボネート板の断面を顕微鏡観察したところ、ポリカーボネート層とABS樹脂層との界面の所々に、ポリカーボネートおよびABS樹脂が混在すると考えられる層が形成されていた。
(実施例3)
ポリカーボネート板に代えてアクリル樹脂板(商品名:アクリライト、三菱レイヨン(株)製)を用いる以外は、実施例2と同様にして、アクリル板の表面に銅めっき層を形成し、銅様の金属光沢をもつアクリル板を作製した。得られためっき層について、JIS
K5600に碁盤目試験を実施したが、剥離は認められず、アクリル樹脂板と銅めっき層とがABS樹脂層を介して強固に密着していることが判った。
また、実施例1と同様にして、表面にABS樹脂層を有するアクリル板の断面を顕微鏡観察したところ、アクリル樹脂層とABS樹脂層との界面の所々に、アクリル樹脂およびABS樹脂が混在すると考えられる層が形成されていた。
(実施例4)
ポリカーボネート板に代えて縦100mm、横100mm、厚さ2mmのポリプロピレン板(商品名:PP1300、タキロン(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様にして、ポリプロピレン板の表面に厚み15μmの銅めっき層を形成した。得られためっき層について、JIS K5600に碁盤目試験を実施したが剥離は認められず、液体臭素に対して易溶ではないポリプロピレンからなる樹脂板と銅めっき層とがABS樹脂層を介して強固に密着していることが判った。
(比較例1)
上記配合1の液状組成物において、液体臭素を使用せず、かつシンナー配合量を10部から20部に変更したABS塗料を用いる以外は、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板の表面に銅めっき層を形成し、銅様の金属光沢をもつABS樹脂板を作製した。得られためっき層について、JIS K5600に碁盤目試験を実施したところ、大部分が剥離し、めっき層のABS樹脂板に対する密着性が非常に低いことが判った。

Claims (10)

  1. 樹脂成分を溶媒成分に溶解させためっき用下地剤であって、前記樹脂成分がABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含み、かつ前記溶媒成分が液体臭素および有機溶剤を含む、めっき用下地剤。
  2. 前記樹脂成分0.1〜30重量%、前記液体臭素0.5〜60重量%、および前記有機溶剤35〜95重量%を含有する、請求項1に記載のめっき用下地剤。
  3. 前記変性ポリオレフィン樹脂が、塩素化ポリオレフィン樹脂、酸変性ポリオレフィン樹脂、酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、およびアクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載のめっき用下地剤。
  4. 前記樹脂成分として、前記ABS樹脂および前記変性ポリオレフィン樹脂以外の、前記溶媒成分に可溶な熱可塑性樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のめっき用下地剤。
  5. 前記熱可塑性樹脂が、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、および(メタ)アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載のめっき用下地剤。
  6. 前記有機溶剤が、芳香族炭化水素類、脂環式炭化水素類、鎖式飽和炭化水素類、酢酸エステル類、ケトン類、及びアルコール類よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のめっき用下地剤。
  7. 芯材となる被めっき物品と、前記被めっき物品の表面に形成されためっき用下地層と、前記めっき用下地層の表面に形成されためっき層と、を備えるめっき物であって、前記めっき用下地層が、請求項1〜6のいずれか一項に記載のめっき用下地剤の固化層であり、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂を含む、めっき物。
  8. 前記被めっき物品の少なくとも表層部が熱可塑性樹脂からなる、請求項7に記載のめっき物。
  9. 少なくとも表層部が前記液体臭素に可能な熱可塑性樹脂からなる前記被めっき物品と、前記めっき用下地層と、前記被めっき物品と前記めっき用下地層との間の少なくとも一部に介在し、前記被めっき物品に含まれる前記熱可塑性樹脂と、ABS樹脂またはABS樹脂および変性ポリオレフィン樹脂と、が混在する層と、を有する、請求項8に記載のめっき物。
  10. 芯材となる被めっき物品の表面に請求項1〜6のいずれか一項に記載のめっき用下地剤を塗布し、得られた前記めっき用下地剤の塗膜を固化させてめっき用下地層を形成する工程と、前記めっき用下地層の表面にめっき層を形成する工程とを含む、めっき方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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