JP2017042477A - 生体親和性高分子を含む成型物の製造方法及び生体親和性高分子を含む成型物 - Google Patents

生体親和性高分子を含む成型物の製造方法及び生体親和性高分子を含む成型物 Download PDF

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Abstract

【課題】生体親和性高分子を含む粉末のリコート性に優れた、生体親和性高分子を含む成型物の製造方法、並びに上記の製造方法により製造される生体親和性高分子を含む成型物を提供すること。
【解決手段】含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末の層を基板上に形成する第一工程、及び上記第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程を含む、生体親和性高分子を含む成型物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、組織修復材として有用である生体親和性高分子を含む成型物の製造方法及び生体親和性高分子を含む成型物に関する。
機能障害や機能不全に陥った生体組織・臓器の再生を計る再生医療の実用化が進められている。再生医療は、生体が持っている自然治癒能力だけでは回復できなくなった生体組織において、細胞、足場及び成長因子の三因子を使って元の組織と同じような形態や機能を再び作り出す新たな医療技術である。
生体適合性ポリマーを用いて各種の医療材料又は医療デバイスを製造することが報告されている。例えば、特許文献1には、無固体形態製作法を用いてポリマー材料の連続層を形成するポリマーマトリックス形成工程を包含する、医用デバイス製造方法が記載されており、具体的には、ポリマー粒子をプラットフォームに付与する工程、およびレーザー光でポリマー粒子の選択された領域を融合する工程を包含する選択的レーザー焼結を行うことが記載されている。特許文献2には、選択的レーザー焼結などの固形自由造形製作により形成された組織操作のための多孔性デバイスが記載されている。
また、特許文献3には、積層造形法又は粉体静電塗装法を生体適合材料に適用する生体適合膜の製造方法が記載され、上記生体適合膜を、歯科、口腔外科、整形外科等の医療領域において組織若しくは骨等を再生する目的で利用することが記載されている。さらに特許文献4には、生体分解性樹脂粉末にレーザーを照射して粉体造形する工程を有する生体用適合膜の製造方法が記載され、上記生体用適合膜を、歯科、口腔外科、整形外科等の医療領域において組織若しくは骨等を再生する目的で利用することが記載されている。
一方、特許文献5には、生体親和性を有する高分子ブロックと細胞とを含み、上記複数個の細胞間の隙間に複数個の上記高分子ブロックが配置されている細胞構造体が記載されている。特許文献1に記載の細胞構造体においては、外部から細胞構造体の内部への栄養送達が可能であり、十分な厚みを有するとともに、構造体中で細胞が均一に存在している。
特許2930420号公報 特表2002−527144号公報 国際公開WO2005/105164号 特開2006−187303号公報 国際公開WO2011/108517号
特許文献1から4には、ペプチドなどのポリマーの粉末にレーザーを照射して造形することが記載されているが、ポリマー粉末にレーザーを照射した後にポリマー粉末を再度コートする場合のリコート性については検討されていない。また、特許文献5には、生体親和性高分子として遺伝子組み換えゼラチンが記載されているが、遺伝子組み換えゼラチンの粉末にレーザーを照射することについての記載はない。
本発明は、生体親和性高分子を含む粉末のリコート性に優れた、生体親和性高分子を含む成型物の製造方法、並びに上記の製造方法により製造される生体親和性高分子を含む成型物を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討し、生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射して生体親和性高分子を含む粉末を融着させることによって、生体親和性高分子を含む成型物を製造した。その結果、含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末を使用することにより、生体親和性高分子を含む粉末について優れたリコート性を達成できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末の層を基板上に形成する第一工程、及び第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程を含む、生体親和性高分子を含む成型物の製造方法。
(2)生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下である、(1)に記載の成型物の製造方法。
(3)レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2である、(1)又は(2)に記載の成型物の製造方法。
(4)レーザーの波長が9.0〜11.0μmである、(1)から(3)の何れか一に記載の成型物の製造方法。
(5)生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである、(1)から(4)の何れか一に記載の成型物の製造方法。
(6)第二工程においてレーザーを照射した後の生体親和性高分子を含む粉末の層の上に、生体親和性高分子を含む粉末を積層する第三工程、及び第三工程で積層した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第四工程をさらに含む、(1)から(5)の何れか一に記載の成型物の製造方法。
(7)生体親和性高分子が、リコンビナントゼラチンである、(1)から(6)の何れか一に記載の成型物の製造方法。
(8)リコンビナントゼラチンが、下記式で示される、(7)に記載の成型物の製造方法。
式:A−[(Gly−X−Y)n]m−B
式中、Aは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、Bは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、n個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、n個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、nは3〜100の整数を示し、mは2〜10の整数を示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(9)リコンビナントゼラチンが、
配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチド;
配列番号1に記載のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ生体親和性を有するペプチド;又は
配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ生体親和性を有するペプチド;
の何れかである、(7)又は(8)に記載の成型物の製造方法。
(10)生体親和性高分子を含む成型物が、組織修復材である、(1)から(9)の何れか一に記載の成型物の製造方法。
(11)組織修復材が、軟骨、半月板、皮膚または骨の修復材である、(10)に記載の成型物の製造方法。
(12)(1)から(11)の何れか一に記載の成型物の製造方法により製造される、生体親和性高分子を含む成型物。
(13)生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程において得られる膜が、1N〜2Nの荷重をかけてもひび割れ及び崩れが発生しない膜強度を有し、かつ膜を平滑な板上に置いた際の板と膜との間のなす最大角が20°未満である、(12)に記載の生体親和性高分子を含む成型物。
(14)生体親和性高分子を含む成型物が、組織修復材または再生医療用足場材である、(12)又は(13)に記載の生体親和性高分子を含む成型物。
(15)組織修復材が、軟骨、半月板、皮膚または骨の修復材である、(14)に記載の生体親和性高分子を含む成型物。
本発明の生体親和性高分子を含む成型物の製造方法及び生体親和性高分子を含む成型物においては、生体親和性高分子を含む粉末について優れたリコート性を達成することができる。
図1は、本発明の一実施態様の概念図を示す。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明による生体親和性高分子を含む成型物の製造方法は、含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末の層を基板上に形成する第一工程と、及び第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程とを含む方法である。
本発明においては、生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させることによって成型物を製造する。ここでレーザーを照射される生体親和性高分子を含む粉末として、含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末を使用することによって、レーザー照射した生体親和性高分子を含む粉末の層に対して再度、生体親和性高分子を含む粉末をコートする際のリコート性が改善されるという効果が達成される。生体親和性高分子を含む粉末をコートする際のリコート性が改善するという課題は、特許文献1から5には記載がなく、また生体親和性高分子を含む粉末の含水率を40%以下とすることによって粉末のリコート性が改善されることは特許文献1から5には記載も示唆もない。即ち、粉末の含水率を40%以下とすることによって粉末のリコート性が改善されるという効果は全く予想外な効果である。
また、レーザー焼結においては、製造される成型物について、十分な膜強度を達成し、変色を防ぎ、かつ膜収縮を抑制するためには、生体親和性高分子を含む粉末についての条件、並びにレーザー照射についての条件の適正化を図る必要がある。特許文献1から4においては、レーザー焼結におけるレーザーの出力条件、並びに生体親和性高分子を含む粉末についての条件についての具体的な検討はなされていない。本発明の好ましい態様においては、生体親和性高分子を含む粉末の含水率に加えて、レーザーの照射エネルギー、レーザーの波長、及び生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径の何れか1種以上の条件の適正化を図ることによって、製造される成型物について十分な膜強度、変色の防止、かつ膜収縮の抑制を達成することが可能になった。上記した各種条件の適正化により、十分な膜強度、変色の防止、かつ膜収縮の抑制を同時に達成できることは、全く予想外な有利な効果である。
(1)生体親和性高分子を含む粉末
(1−1)生体性親和性高分子
生体性親和性とは、生体に接触した際に、長期的かつ慢性的な炎症反応などのような顕著な有害反応を惹起しないことを意味する。本発明で用いる生体親和性高分子は、生体に親和性を有するものであれば、生体内で分解されるか否かは特に限定されないが、生分解性高分子であることが好ましい。非生分解性材料として具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル、ステンレス、チタン、シリコーン、及びMPC(2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)などが挙げられる。生分解性材料としては、具体的には天然由来のペプチド、リコンビナントペプチド又は化学合成ペプチドなどのポリペプチド(例えば、以下に説明するゼラチン等)、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸・グリコール酸コポリマー(PLGA)、ヒアルロン酸、グリコサミノグリカン、プロテオグリカン、コンドロイチン、セルロース、アガロース、カルボキシメチルセルロース、キチン、及びキトサンなどが挙げられる。上記の中でも、リコンビナントペプチドが特に好ましい。これら生体親和性高分子には細胞接着性を高める工夫がなされていてもよい。具体的には、1.「基材表面に対する細胞接着基質(フィブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン)や細胞接着配列(アミノ酸一文字表記で現わされる、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列)ペプチドによるコーティング」、「基材表面のアミノ化、カチオン化」、又は「基材表面のプラズマ処理、コロナ放電による親水性処理」といった方法を使用できる。
リコンビナントペプチド又は化学合成ペプチドを含むポリペプチドの種類は生体親和性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ゼラチン、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、プロネクチン、ラミニン、テネイシン、フィブリン、フィブロイン、エンタクチン、トロンボスポンジン、レトロネクチンが好ましく、最も好ましくはゼラチン、コラーゲン、アテロコラーゲンである。本発明で用いるためのゼラチンとしては、好ましくは、天然ゼラチン、リコンビナントゼラチン又は化学合成ゼラチンであり、さらに好ましくはリコンビナントゼラチンである。ここでいう天然ゼラチンとは天然由来のコラーゲンより作られたゼラチンを意味する。
化学合成ペプチド又は化学合成ゼラチンとは、人工的に合成したペプチド又はゼラチンを意味する。ゼラチン等のペプチドの合成は、固相合成でも液相合成でもよいが、好ましくは固相合成である。ペプチドの固相合成は当業者に公知であり、例えば、アミノ基の保護としてFmoc基(Fluorenyl-Methoxy-Carbonyl基)を使用するFmoc基合成法、並びにアミノ基の保護としてBoc基(tert-Butyl Oxy Carbonyl基)を使用するBoc基合成法などが挙げられる。なお、化学合成ゼラチンの好ましい態様は、本明細書中後記の(1−3)リコンビナントゼラチンに記載した内容を当てはめることができる。
リコンビナントゼラチンについては、本明細書中後記する。
本発明で用いる生体親和性高分子の親水性値「1/IOB」値は、0から1.0が好ましい。より好ましくは、0から0.6であり、さらに好ましくは0から0.4である。IOBとは、藤田穆により提案された有機化合物の極性/非極性を表す有機概念図に基づく、親疎水性の指標であり、その詳細は、例えば、"Pharmaceutical Bulletin", vol.2, 2, pp.163-173(1954)、「化学の領域」vol.11, 10, pp.719-725(1957)、「フレグランスジャーナル」, vol.50, pp.79-82(1981)等で説明されている。簡潔に言えば、全ての有機化合物の根源をメタン(CH4)とし、他の化合物はすべてメタンの誘導体とみなして、その炭素数、置換基、変態部、環等にそれぞれ一定の数値を設定し、そのスコアを加算して有機性値(OV)、無機性値(IV)を求め、この値を、有機性値をX軸、無機性値をY軸にとった図上にプロットしていくものである。有機概念図におけるIOBとは、有機概念図における有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比、すなわち「無機性値(IV)/有機性値(OV)」をいう。有機概念図の詳細については、「新版有機概念図−基礎と応用−」(甲田善生等著、三共出版、2008)を参照されたい。本明細書中では、IOBの逆数をとった「1/IOB」値で親疎水性を表している。「1/IOB」値が小さい(0に近づく)程、親水性であることを表す表記である。
本発明で用いる高分子の「1/IOB」値を上記範囲とすることにより、親水性が高く、かつ、吸水性が高くなることから、栄養成分の保持に有効に作用する。
本発明で用いる生体親和性高分子がポリペプチドである場合は、Grand average of hydropathicity(GRAVY)値で表される親疎水性指標において、0.3以下、マイナス9.0以上であることが好ましく、0.0以下、マイナス7.0以上であることがさらに好ましい。Grand average of hydropathicity(GRAVY)値は、『Gasteiger E., Hoogland C., Gattiker A., Duvaud S., Wilkins M.R., Appel R.D., Bairoch A.;Protein Identification and Analysis Tools on the ExPASy Server;(In) John M. Walker (ed): The Proteomics Protocols Handbook, Humana Press (2005). pp. 571-607』及び『Gasteiger E., Gattiker A., Hoogland C., Ivanyi I., Appel R.D., Bairoch A.; ExPASy: the proteomics server for in-depth protein knowledge and analysis.; Nucleic Acids Res. 31:3784-3788(2003).』の方法により得ることができる。
本発明で用いる高分子のGRAVY値を上記範囲とすることにより、親水性が高く、かつ、吸水性が高くなることから、栄養成分の保持に有効に作用する。
(1−2)架橋
本発明で用いる生体親和性高分子は、架橋されているものでもよいし、架橋されていないものでもよい。一般的な架橋方法としては、熱架橋、アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなど)による架橋、縮合剤(カルボジイミド、シアナミドなど)による架橋、酵素架橋、光架橋、紫外線架橋、疎水性相互作用、水素結合、イオン性相互作用などが知られており、本発明においても上記の架橋方法を使用することができる。本発明で使用する架橋方法としては、さらに好ましくは熱架橋、紫外線架橋、又は酵素架橋であり、特に好ましくは熱架橋である。
酵素による架橋を行う場合、酵素としては、高分子材料間の架橋作用を有するものであれば特に限定されないが、好ましくはトランスグルタミナーゼ及びラッカーゼ、最も好ましくはトランスグルタミナーゼを用いて架橋を行うことができる。トランスグルタミナーゼで酵素架橋するタンパク質の具体例としては、リジン残基及びグルタミン残基を有するタンパク質であれば特に制限されない。トランスグルタミナーゼは、哺乳類由来のものであっても、微生物由来のものであってもよく、具体的には、味の素(株)製アクティバシリーズ、試薬として発売されている哺乳類由来のトランスグルタミナーゼ、例えば、オリエンタル酵母工業(株)製、Upstate USA Inc.製、Biodesign International製などのモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ、ヤギ由来トランスグルタミナーゼ、ウサギ由来トランスグルタミナーゼなど、ヒト由来の血液凝固因子(Factor XIIIa、Haematologic Technologies, Inc.社)などが挙げられる。
架橋(例えば、熱架橋)を行う際の反応温度は、架橋ができる限り特に限定されないが、好ましくは、−100℃〜500℃であり、より好ましくは0℃〜300℃であり、更に好ましくは50℃〜300℃であり、更に好ましくは100℃〜250℃であり、更に好ましくは120℃〜200℃である。但し、T〔ケルビン:K〕=t〔セルシウス度:℃〕+273.15である。
(1−3)リコンビナントゼラチン
本発明で言うリコンビナントゼラチンとは、遺伝子組み換え技術により作られたゼラチン類似のアミノ酸配列を有するポリペプチドもしくは蛋白様物質を意味する。本発明で用いることができるリコンビナントゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly−X−Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有するものが好ましい。ここで、複数個のGly−X−Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましくは、細胞接着シグナルが一分子中に2配列以上含まれている。本発明で用いるリコンビナントゼラチンとしては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有するリコンビナントゼラチンを用いることができる。例えばEP1014176、US特許6992172号、国際公開WO2004/85473、国際公開WO2008/103041等に記載のものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いるリコンビナントゼラチンとして好ましいものは、以下の態様のリコンビナントゼラチンである。
リコンビナントゼラチンは、天然のゼラチン本来の性能から、生体親和性に優れ、且つ天然由来ではないことで牛海綿状脳症(BSE)などの懸念がなく、非感染性に優れている。また、リコンビナントゼラチンは天然セラチンと比べて均一であり、配列が決定されているので、強度及び分解性においても架橋等によってブレを少なく精密に設計することが可能である。
リコンビナントゼラチンの分子量は、特に限定されないが、好ましくは2000以上100000以下(2kDa以上100kDa以下)であり、より好ましくは2500以上95000以下(2.5kDa以上95kDa以下)であり、さらに好ましくは5000以上90000以下(5kDa以上90kDa以下)であり、最も好ましくは10000以上90000以下(10kDa以上90kDa以下)である。
リコンビナントゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly−X−Yで示される配列の繰り返しを有することが好ましい。ここで、複数個のGly−X−Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Gly−X−Y において、Glyはグリシンを表し、X及びYは、任意のアミノ酸(好ましくは、グリシン以外の任意のアミノ酸)を表す。コラーゲンに特徴的なGly−X−Yで示される配列とは、ゼラチン・コラーゲンのアミノ酸組成及び配列における、他のタンパク質と比較して非常に特異的な部分構造である。この部分においてはグリシンが全体の約3分の1を占め、アミノ酸配列では3個に1個の繰り返しとなっている。グリシンは最も簡単なアミノ酸であり、分子鎖の配置への束縛も少なく、ゲル化に際してのヘリックス構造の再生に大きく寄与している。X及びYで表されるアミノ酸はイミノ酸(プロリン、オキシプロリン)が多く含まれ、全体の10%〜45%を占めることが好ましい。好ましくは、リコンビナントゼラチンの配列の80%以上、更に好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上のアミノ酸が、Gly−X−Yの繰り返し構造である。
一般的なゼラチンは、極性アミノ酸のうち電荷を持つものと無電荷のものが1:1で存在する。ここで、極性アミノ酸とは具体的にシステイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン及びアルギニンを指し、このうち極性無電荷アミノ酸とはシステイン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン及びチロシンを指す。本発明で用いるリコンビナントゼラチンにおいては、構成する全アミノ酸のうち、極性アミノ酸の割合が10〜40%であり、好ましくは20〜30%である。且つ上記極性アミノ酸中の無電荷アミノ酸の割合が5%以上20%未満、好ましくは10%未満であることが好ましい。さらに、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン及びシステインのうちいずれか1アミノ酸、好ましくは2以上のアミノ酸を配列上に含まないことが好ましい。
一般にポリペプチドにおいて、細胞接着シグナルとして働く最小アミノ酸配列が知られている(例えば、株式会社永井出版発行「病態生理」Vol.9、No.7(1990年)527頁)。本発明で用いるリコンビナントゼラチンは、これらの細胞接着シグナルを一分子中に2以上有することが好ましい。具体的な配列としては、接着する細胞の種類が多いという点で、アミノ酸一文字表記で現わされる、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列の配列が好ましい。さらに好ましくはRGD配列、YIGSR配列、PDSGR配列、LGTIPG配列、IKVAV配列及びHAV配列、特に好ましくはRGD配列である。RGD配列のうち、好ましくはERGD配列である。細胞接着シグナルを有するリコンビナントゼラチンを用いることにより、細胞の基質産生量を向上させることができる。例えば、細胞として、間葉系幹細胞を用いた軟骨分化の場合には、グリコサミノグリカン(GAG)の産生を向上させることができる。
本発明で用いるリコンビナントゼラチンにおけるRGD配列の配置としては、RGD間のアミノ酸数が0〜100の間、好ましくは25〜60の間で均一でないことが好ましい。
この最小アミノ酸配列の含有量は、細胞接着・増殖性の観点から、タンパク質1分子中3〜50個が好ましく、さらに好ましくは4〜30個、特に好ましくは5〜20個である。最も好ましくは12個である。
本発明で用いるリコンビナントゼラチンにおいて、アミノ酸総数に対するRGDモチーフの割合は少なくとも0.4%であることが好ましい。リコンビナントゼラチンが350以上のアミノ酸を含む場合、350のアミノ酸の各ストレッチが少なくとも1つのRGDモチーフを含むことが好ましい。アミノ酸総数に対するRGDモチーフの割合は、更に好ましくは少なくとも0.6%であり、更に好ましくは少なくとも0.8%であり、更に好ましくは少なくとも1.0%であり、更に好ましくは少なくとも1.2%であり、最も好ましくは少なくとも1.5%である。リコンビナントペプチド内のRGDモチーフの数は、250のアミノ酸あたり、好ましくは少なくとも4、更に好ましくは6、更に好ましくは8、更に好ましくは12以上16以下である。RGDモチーフの0.4%という割合は、250のアミノ酸あたり、少なくとも1つのRGD配列に対応する。RGDモチーフの数は整数であるので、0.4%の特徴を満たすには、251のアミノ酸からなるゼラチンは、少なくとも2つのRGD配列を含まなければならない。好ましくは、本発明のリコンビナントゼラチンは、250のアミノ酸あたり、少なくとも2つのRGD配列を含み、より好ましくは250のアミノ酸あたり、少なくとも3つのRGD配列を含み、さらに好ましくは250のアミノ酸あたり、少なくとも4つのRGD配列を含む。本発明のリコンビナントゼラチンのさらなる態様としては、少なくとも4つのRGDモチーフ、好ましくは6つ、より好ましくは8つ、さらに好ましくは12以上16以下のRGDモチーフを含む。
リコンビナントゼラチンは部分的に加水分解されていてもよい。
好ましくは、本発明で用いるリコンビナントゼラチンは、式1:A−[(Gly−X−Y)nm−Bで示されるものである。n個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、n個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す。mは好ましくは2〜10の整数を示し、より好ましくは3〜5の整数を示す。nは3〜100の整数が好ましく、15〜70の整数がさらに好ましく、50〜65の整数が最も好ましい。Aは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、Bは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
より好ましくは、本発明で用いるリコンビナントゼラチンは、 式:Gly−Ala−Pro−[(Gly−X−Y)633−Gly(式中、63個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、63個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す。なお、63個のGly−X−Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示されるものである。
繰り返し単位には天然に存在するコラーゲンの配列単位を複数結合することが好ましい。ここで言う天然に存在するコラーゲンとは天然に存在するものであればいずれでも構わないが、好ましくはI型、II型、III型、IV型、又はV型コラーゲンである。より好ましくは、I型、II型、又はIII型コラーゲンである。別の形態によると、上記コラーゲンの由来は好ましくは、ヒト、ウシ、ブタ、マウス又はラットであり、より好ましくはヒトである。
本発明で用いるリコンビナントゼラチンの等電点は、好ましくは5〜10であり、より好ましくは6〜10であり、さらに好ましくは7〜9.5である。リコンビナントゼラチンの等電点の測定は、等電点電気泳動法(Maxey,C.R.(1976;Phitogr.Gelatin 2,Editor Cox,P.J.Academic,London,Engl.参照)に記載されたように、1質量%ゼラチン溶液をカチオン及びアニオン交換樹脂の混晶カラムに通したあとのpHを測定することで実施することができる。
好ましくは、リコンビナントゼラチンは脱アミン化されていない。
好ましくは、リコンビナントゼラチンはテロペプタイドを有さない。
好ましくは、リコンビナントゼラチンは、アミノ酸配列をコードする核酸により調製された実質的に純粋なポリペプチドである。
本発明で用いるリコンビナントゼラチンとして特に好ましくは、
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチド;
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ生体親和性を有するペプチド;又は
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上(さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上)の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ生体親和性を有するペプチド;
の何れかである
「1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」における「1若しくは数個」とは、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個、特に好ましくは1〜3個を意味する。
本発明で用いるリコンビナントゼラチンは、当業者に公知の遺伝子組み換え技術によって製造することができ、例えばEP1014176A2号公報、米国特許第6992172号公報、国際公開WO2004/85473号、国際公開WO2008/103041号等に記載の方法に準じて製造することができる。具体的には、所定のリコンビナントゼラチンのアミノ酸配列をコードする遺伝子を取得し、これを発現ベクターに組み込んで、組み換え発現ベクターを作製し、これを適当な宿主に導入して形質転換体を作製する。得られた形質転換体を適当な培地で培養することにより、リコンビナントゼラチンが産生されるので、培養物から産生されたリコンビナントゼラチンを回収することにより、本発明で用いるリコンビナントゼラチンを調製することができる。
(1−4)生体親和性高分子を含む粉末
本発明における生体親和性高分子を含む粉末の含水率は、40%以下であり、その下限は特に限定されず、0%でもよい。含水率を40%以下とすることにより、優れた粉末のリコート性を達成できる。生体親和性高分子を含む粉末の含水率は、好ましくは5%以上40%以下であり、より好ましくは10%以上35%以下であり、さらに好ましくは15%以上25%以下である。本明細書で言う含水率は、重量含水率を示す。含水率1%については、1%=0.01kgkg-1により換算することができる。
また、生体親和性高分子を含む粉末は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、水分以外に、使用用途に応じて、任意の添加物を含むことができる。好ましくは、生体親和性高分子および水分以外、実質的に含まない、生体親和性高分子からなる粉末である。
生体親和性高分子を含む粉末の含水率の測定方法は、以下の方法により測定することができる。具体的には、赤外線加熱乾燥質量測定式水分計(MOC−120H、島津製作所)を用いて生体親和性高分子を含む粉末を120℃まで加熱し、加熱前後の重量変化率を測定することにより粉末中の含水率を算出することができる。
生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径は特に限定されないが、好ましくは1〜500μmであり、より好ましくは5〜200μmであり、さらに好ましくは10〜100μmであり、特に好ましくは20〜100μmである。粉末の平均粒子径を10〜100μmとすることは、膜強度及び膜収縮の観点から好ましい。
生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定器(レーザーマイクロンサイザー LSM-3000:株式会社セイシン企業)を用いて生体親和性高分子を含む粉体の乾式測定を行うことにより測定することができる。
(1−5)生体親和性高分子を含む粉末の製造方法
生体親和性高分子を含む粉末の製造方法は、特に限定されないが、例えば、生体親和性高分子を含有する固形物(生体親和性高分子を含む多孔質体など)を、粉砕機(ニューパワーミルなど)を用いて粉砕することにより、生体親和性高分子を含む粉末を得ることができる。生体親和性高分子を含有する固形物(多孔質体など)は、例えば、生体親和性高分子を含有する水溶液を凍結乾燥して得ることができる。
(2)生体親和性高分子を含む成型物の製造
本発明においては、含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末の層を基板上に形成する第一工程と、及び第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程を行なう。
第一工程においては、含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末を、基板上に置くことよって、上記粉末の層を形成することができる。粉末を基板上に置いた後に、ローラーなどを用いて粉末の層の上面を平滑にすることが好ましい。
基板の形状、大きさ及び材質は特に限定されず、目的などに応じて適切な基板を使用することができる。
基板としては、所定の面積の平面を有する基板が好ましく、基板から粉末がこぼれないように、平面である底面を有し、所定の深さを有する容器であってもよい。なお、上記のような容器を使用する場合には、粉末を基板上に置く際の操作性の観点から、容器の深さは好ましくは3cm以下であり、より好ましくは2cm以下である。
基板の表面積は特に限定されないが、好ましくは、5〜200cm2であり、より好ましくは20〜100cm2である。
基板の材質としては、アクリル、ポリスチレン、ポリプロピレン等のプラスチック素材の他、銅、アルミ、ステンレス鋼などの金属素材等が挙げられる。
第一工程において形成される生体親和性高分子を含む粉末の層の厚さは特に限定されないが、好ましくは1mm以上3cm以下であり、より好ましくは2mm以上2cm以下である。
第二工程においては、第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる。
用いるレーザーは、特に限定されるものではなく、例えば、炭酸ガスレーザー、赤外線レーザー、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザー等の固体レーザー、エキシマレーザーなどを使用することができる。
レーザーの照射エネルギーは、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、一般的には0.1〜50.0J/cm2であり、好ましくは0.5〜25.0J/cm2である。レーザーの照射エネルギーは、より好ましくは1.0〜20.0J/cm2であり、さらに好ましくは1.0〜15.0J/cm2であり、特に好ましくは2.0〜12.0J/cm2であり、この範囲内とすることにより、特に、高い膜強度と変色の抑制とを両立することができる。
レーザーの波長は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、一般的には1.0〜50.0μmであり、好ましくは3.0〜20.0μmであり、より好ましくは5.0〜15.0μmであり、特に好ましくは9.0〜11.0μmである。レーザーの波長を5.0μm以上とすることは、高い膜強度を達成できる観点から好ましい。
レーザーのその他の条件としては、出力は、好ましくは0.5W〜30Wであり、より好ましくは1〜20Wであり、スキャンスピードは、0.5〜2000mm/秒であり、より好ましくは1〜1000mm/秒である。レーザーの出力及びスキャンスピードを調整することにより、単位面積あたりの照射エネルギー(J/cm2)を調整することができる。
本発明の好ましい態様としては、以下の場合が挙げられる。
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、かつレーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2である場合;
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、かつレーザーの波長が9.0〜11.0μmである場合;
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合;
・レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、かつレーザーの波長が9.0〜11.0μmである場合;
・レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合;
・レーザーの波長が9.0〜11.0μmであり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合;
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、かつレーザーの波長が9.0〜11.0μmである場合;
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合;
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、レーザーの波長が9.0〜11.0μmであり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合;
・レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、レーザーの波長が9.0〜11.0μmであり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合;及び
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、レーザーの波長が9.0〜11.0μmであり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合。
上記の中でも、
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、かつレーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2である場合;及び
・生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下であり、レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2であり、レーザーの波長が9.0〜11.0μmであり、かつ生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである場合:
がさらに好ましい。
本発明による成型物の製造方法は、上記した第一工程及び第二工程に加えてさらに、第二工程においてレーザーを照射した後の生体親和性高分子を含む粉末の層の上に、生体親和性高分子を含む粉末を積層する第三工程、及び第三工程で積層した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第四工程を含むものでもよい。
上記の第三工程及び第四工程を行なうことによって、第一工程及び第二工程のみを行う場合よりも、より立体的な成型物を製造することができる。
さらに上記の第三工程及び第四工程はさらに繰り返し行うこともできる。
即ち、本発明による成型物の製造方法の一例は、
含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末の層を基板上に形成する第一工程;
第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程;
第二工程においてレーザーを照射した後の生体親和性高分子を含む粉末の層の上に、生体親和性高分子を含む粉末を積層する第三工程;
第三工程で積層した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第四工程;
第四工程においてレーザーを照射した後の生体親和性高分子を含む粉末の層の上に、生体親和性高分子を含む粉末を積層する第五工程;
第五工程で積層した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第六工程;
を含む方法である。
以下、同様に、第三工程及び第四工程を、所望の回数だけ繰り返して実施することも可能である。
第三工程及びそれ以降の工程で使用する生体親和性高分子を含む粉末の種類及び好ましい範囲は、第一工程に関して本明細書中に上記した通りである。但し、第三工程及びそれ以降の工程で使用する生体親和性高分子を含む粉末の含水量は必ずしも40%以下である必要はないが、好ましくは40%以下である。
第四工程及びそれ以降の工程におけるレーザー照射及びその好ましい範囲については、第二工程に関して本明細書中に上記した通りである。
本発明による成型物の製造方法においては、優れた粉末リコート性という効果が得られる。本発明における粉末リコート性とは、後記の実施例に記載した方法で評価することができる。即ち、容量50mm×50mm×10mmの容器(上部が開口)に充填した粉末の層にレーザーを照射して照射膜を形成する。次いで、容器より上方向に200μmだけ高い容器をセットし、照射膜の上に新たな粉末を乗せ、粉末をローラーでならして上部を平滑にする(図1を参照)。ローラーでならした際に、照射膜の元の位置からのズレを測定する。上記の通り、照射膜の上から積層ピッチ200μmで粉末をリコートし、ローラーにより5Nの荷重をかけながら粉末表面を均一化させた際に、照射膜のズレが1mm未満である場合のことを、優れた粉末リコート性と称するものとする。
(3)生体親和性高分子を含む成型物
本発明によれば、上記した本発明による成型物の製造方法により製造される、生体親和性高分子を含む成型物が提供される。
本発明の生体親和性高分子を含む成型物は、好ましくは高い膜強度と、抑制された膜収縮とを有している。より具体的には、本発明の生体親和性高分子を含む成型物は、好ましくは、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程において得られる膜が、1N〜2Nの荷重をかけてもひび割れ及び崩れが発生しない膜強度を有し、かつ上記膜を平滑な板上に置いた際の上記板と上記膜との間のなす最大角が20°未満である。なお、360°=2πラジアンであり、1ラジアンは180°/πに相当する。
(4)生体親和性高分子を含む成型物の用途
本発明の方法で製造される生体親和性高分子を含む成型物の用途は特に限定されないが、好ましくは、再生医療用足場材、再生医療等製品(体外で組織培養するもの)または組織修復材として使用することができる。
本発明における組織修復材とは、生体内に埋植されることにより、この埋植された部位における組織の形成に寄与する材料のことであり、細胞を含んでいても含んでいなくてもよい。また、増殖因子や薬剤のような生体の反応を促す成分を含んでいても含んでいなくてもよい。さらに、ハイドロキシアパタイト等の無機材料と混合、ないしコンポジットを作成して適用してもよい。本発明における組織修復材とは、埋植部位に通常存在する正常組織の形成に寄与するものだけではなく、瘢痕組織等を含む非正常組織の形成を促進する材料も包含するものである。
組織修復材の具体例としては、特に限定されないが、軟骨、半月板、皮膚または骨の修復材を挙げることができる。即ち、本発明における組織修復材は、軟骨、半月板、皮膚または骨の再生のための治療剤として使用することができる。上記した再生が必要である限り、疾患は限定されるものではないが、一例として、軟骨欠損を伴う疾患としては、変形性関節症、骨軟骨欠損、離断性骨軟骨炎、外傷性軟骨損傷、骨関節炎、再発性多発軟骨炎、軟骨無形成症、椎間板損傷、椎間板ヘルニア等を挙げることができる。
また、組織修復材は、移植細胞や骨誘導薬剤と併用することによっても骨再生治療剤として用いることもできる。骨誘導薬剤としては、例えばBMP(骨形成因子)やbFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)が挙げられるが、特に限定はされない。
本発明の生体親和性高分子を含む成型物は、組織修復材として使用できることから、組織の修復方法や、組織の損傷を伴う疾患等の治療方法も本発明に包含される。本発明における組織の修復方法は、対象組織が欠損又は損傷した部位に、本発明の生体親和性高分子を含む成型物である組織修復材を適用することを含み、必要に応じて他の工程を含んでいてもよい。他の工程としては、例えば、移植細胞及び/又は骨誘導剤を組織修復材の適用の前後、又は同時に組織修復材を適用する部位へ適用することが挙げられる。
対象組織が欠損又は損傷した部位に、生体親和性高分子を含む成型物を適用する方法としては、切開、注射、関節鏡、内視鏡などが使用可能である。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]リコンビナントペプチド(リコンビナントゼラチン)
リコンビナントペプチド(リコンビナントゼラチン)として以下のCBE3を用意した(国際公開WO2008/103041号公報に記載)。
CBE3:
分子量:51.6kD
構造: GAP[(GXY)633
アミノ酸数:571個
RGD配列:12個
イミノ酸含量:33%
ほぼ100%のアミノ酸がGXYの繰り返し構造である。CBE3のアミノ酸配列には、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン及びシステインは含まれていない。CBE3はERGD配列を有している。
等電点:9.34
GRAVY値:−0.682
1/IOB値:0.323
アミノ酸配列(配列表の配列番号1)(国際公開WO2008/103041号公報の配列番号3と同じ。但し末尾のXは「P」に修正)
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G
[実施例2]リコンビナントペプチド(CBE3)粉末の調製
実施例1に記載のリコンビナントペプチドを12質量%で含むゼラチン水溶液を、アルミ製バットに流し込んだ後、−20℃冷凍庫内で終夜静置することによって、凍結したゼラチンブロックを得た。このゼラチンブロックを凍結乾燥し、CBE3固形物を得た。
CBE3固形物を、粉砕機(インペラーミルIMP−400、セイシン社製)を用いて50Hz運転・106μmの篩で分級する工程を3パス行うことにより粉砕し、平均粒子径60μmのCBE3粉末を作製した。この粉末を、恒温恒湿器(IH401、ヤマト科学)で25℃、90%RH(相対湿度)に調整した庫内にそれぞれ1分、5分、1時間、3時間又は6時間保管することにより、含水率がそれぞれ2%、10%、20%、35%、又は50%のCBE3粉末を製造した。
CBE3固形物を、粉砕機(インペラーミルIMP−400、セイシン社製)を用いて、それぞれ50Hz運転・106μm篩分級工程を5パス、50Hz運転・106μm篩分級工程を4パス、50Hz運転・106μm篩分級工程を3パス、50Hz運転・106μm篩分級工程を1パス、又は30Hz運転・106μm篩分級工程を1パス行うことにより粉砕し、それぞれ平均粒子径が5μm、20μm、60μm、100μm、又は200μmのCBE3粉末を作製した。この粉末を、恒温恒湿器(IH401、ヤマト科学)で25℃、90%RH(相対湿度)に調整した庫内に1時間保管することにより、含水率がそれぞれ20%のCBE3粉末を製造した。
・含水率の測定方法
赤外線加熱乾燥質量測定式水分計(MOC−120H、島津製作所)を用いて粉末を120℃まで加熱し、加熱前後の重量変化率を測定することにより粉末中の含水率を算出した。
・平均粒子径の測定方法
レーザー回折・散乱式粒度分布測定器(レーザーマイクロンサイザー LSM-3000:株式会社セイシン企業)を用いて粉体の乾式測定を行った。
[実施例3]照射膜の作製及び評価
実施例2で調製したリコンビナントペプチド(CBE3)粉末を、容量50mm×50mm×10mmの容器(上部が開口)に充填した。粉末をローラーでならし、粉末の層の上部を平滑にした。炭酸ガスレーザーマーカー(KEYENCE社製 ML−Z9500)を粉末に照射した。レーザーの出力(1〜20W)及びスキャンスピード(1〜1000mm/秒)を調整することで、単位面積あたりの照射エネルギー(J/cm2)を変化させた。レーザー波長は、表1に記載した通り、3μm、9.3μm又は10.6μmとした。
上記のレーザー照射により得られた照射膜について、膜強度、変色、膜収縮、及び粉末リコート性をそれぞれ以下の基準で評価した。
<膜強度>
A:照射膜に2N以上の荷重をかけても、膜のひび割れ・崩れが発生しない。
B:照射膜に1N以上2N未満の荷重をかけても、膜のひび割れ・崩れが発生しない。
C:照射膜に0.3N以上1N未満の荷重をかけても、膜のひび割れ・崩れが発生しない。
<変色>
A:照射膜を光学顕微鏡で観察した際に、全体に対して変色が起きている部位の占める面積の割合が5%未満。
B:照射膜を光学顕微鏡で観察した際に、全体に対して変色が起きている部位の占める面積の割合が5%以上20%未満。
C:照射膜を光学顕微鏡で観察した際に、全体に対して変色が起きている部位の占める面積の割合が20%以上。
<膜収縮>
A:照射膜を平滑な板上に置いた際、板と照射膜との間のなす最大角が5°未満である。
B:照射膜を平滑な板上に置いた際、板と照射膜との間のなす最大角が5°以上20°未満である。
C:照射膜を平滑な板上に置いた際、板と照射膜との間のなす最大角が20°以上である。
<粉末リコート性>
照射膜の作製と同様の手順により照射膜を作製した。照射膜の作製で使用した容器より上方向に200μmだけ高い容器をセットし、照射膜の上から粉末を乗せ、粉末をローラーでならして上部を平滑にする。ローラーでならした際に、照射膜の元の位置からのズレを測定する。粉末リコート性は、以下の基準で評価した。
A:照射膜の上から積層ピッチ200μmで粉末をリコートし、ローラーにより5Nの荷重をかけながら粉末表面を均一化させた際に、照射膜のズレが1mm未満である。
B:照射膜の上から積層ピッチ200μmで粉末をリコートし、ローラーにより5Nの荷重をかけながら粉末表面を均一化させた際に、照射膜のズレが1mm以上3mm未満である。
C:照射膜の上から積層ピッチ200μmで粉末をリコートし、ローラーにより5Nの荷重をかけながら粉末表面を均一化させた際に、照射膜のズレが3mm以上である。
上記の評価の結果を以下の表1に示す。実施例1から14及び比較例1の製造方法は全てレーザー照射方式である。
表1に示す結果から、粉末含水率が40%を超える比較例1では、粉末含水率が40%以下である実施例と比較して、粉末リコート性が劣ることが分かる。
実施例1から4では、粉末含水率を30%から2%まで変化させているが、粉末リコート性は全てAであり、良好であった。粉末含水率が10〜35%である実施例1から3は、粉末含水率が2%である実施例4と比較して、膜強度及び変色の評価が優れている。
レーザー波長を変化させた実施例1、5及び6においては、レーザー波長が9.3μm又は10.6μmである実施例1及び実施例5の方が、レーザー波長が3μmである実施例6と比較して、膜強度が優れている。
照射エネルギーを変化させた実施例1及び7〜10においては、照射エネルギーが2から12J/cm2である実施例1、7及び8の方が、照射エネルギーが0.52又は25J/cm2である実施例9及び10と比較して、膜強度、又は変色及び膜収縮の観点で優れている。
粉末粒子径を変化させた実施例1及び11〜14においては、粉末粒子径が20〜100μmである実施例1、11及び12の方が、粉末粒子径が5μm又は200μmである実施例13及び14と比較して、膜強度又は膜収縮の観点で優れている。
[実施例4]立体成型物の作製
実施例3の照射膜の作製と同様の手順により照射膜を作製する。粉末リコート性の評価の操作と同様の手順により、粉末をリコートする。即ち、1回目の照射膜を作製した後に、容器より上方向に200μmだけ高い容器をセットし、1回目の照射膜の上に新たな粉末を乗せ、粉末をローラーでならして上部を平滑にする(図1を参照)。次に、実施例3の照射膜の作製と同様の方法によりレーザーを照射して、照射膜を作製する。上記の通り、粉末のリコートとレーザーの照射とを繰り返すことにより、立体成型物を作製する。

Claims (15)

  1. 含水率が40%以下である生体親和性高分子を含む粉末の層を基板上に形成する第一工程、及び前記第一工程で形成した生体親和性高分子を含む粉末の層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程を含む、生体親和性高分子を含む成型物の製造方法。
  2. 生体親和性高分子を含む粉末の含水率が5%以上40%以下である、請求項1に記載の成型物の製造方法。
  3. レーザーの照射エネルギーが1.0〜20.0J/cm2である、請求項1又は2に記載の成型物の製造方法。
  4. レーザーの波長が9.0〜11.0μmである、請求項1から3の何れか一項に記載の成型物の製造方法。
  5. 生体親和性高分子を含む粉末の平均粒子径が10〜100μmである、請求項1から4の何れか一項に記載の成型物の製造方法。
  6. 第二工程においてレーザーを照射した後の生体親和性高分子を含む粉末の層の上に、生体親和性高分子を含む粉末を積層する第三工程、及び前記第三工程で積層した生体親和性高分子を含む粉末層にレーザーを照射し、生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第四工程をさらに含む、請求項1から5の何れか一項に記載の成型物の製造方法。
  7. 生体親和性高分子が、リコンビナントゼラチンである、請求項1から6の何れか一項に記載の成型物の製造方法。
  8. リコンビナントゼラチンが、下記式で示される、請求項7に記載の成型物の製造方法。
    式:A−[(Gly−X−Y)n]m−B
    式中、Aは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、Bは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、n個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、n個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、nは3〜100の整数を示し、mは2〜10の整数を示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
  9. リコンビナントゼラチンが、
    配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチド;
    配列番号1に記載のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ生体親和性を有するペプチド;又は
    配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、かつ生体親和性を有するペプチド;
    の何れかである、請求項7又は8に記載の成型物の製造方法。
  10. 生体親和性高分子を含む成型物が、再生医療用足場材または組織修復材である、請求項1から9の何れか一項に記載の成型物の製造方法。
  11. 組織修復材が、軟骨、半月板、皮膚または骨の修復材である、請求項10に記載の成型物の製造方法。
  12. 請求項1から11の何れか一項に記載の成型物の製造方法により製造される、生体親和性高分子を含む成型物。
  13. 生体親和性高分子を含む粉末を融着させる第二工程において得られる膜が、1N〜2Nの荷重をかけてもひび割れ及び崩れが発生しない膜強度を有し、かつ前記膜を平滑な板上に置いた際の前記板と前記膜との間のなす最大角が20°未満である、請求項12に記載の生体親和性高分子を含む成型物。
  14. 生体親和性高分子を含む成型物が、再生医療用足場材または組織修復材である、請求項12又は13に記載の生体親和性高分子を含む成型物。
  15. 組織修復材が、軟骨、半月板、皮膚または骨の修復材である、請求項14に記載の生体親和性高分子を含む成型物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023053710A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 富士フイルム株式会社 組織修復材キット及び組織修復方法

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