JP2017041916A - 回転電機の固定子、これを備えた回転電機、及びこれらの製造方法 - Google Patents

回転電機の固定子、これを備えた回転電機、及びこれらの製造方法 Download PDF

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健一 中山
浩 又平
Hiroshi Matahira
浩 又平
知紘 福田
Tomohiro Fukuda
知紘 福田
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Abstract

【課題】1種類の樹脂部材を用いて良好な絶縁性を持つ回転電機の固定子を提供する。【解決手段】固定子鉄心21のスロット15内にチキソ性のあるワニスがあり、スロット内のワニス206の粘度が、スロットに装着された固定子コイルのコイルエンドにおけるワニス205の粘度より低いように回転電機の固定子20を構成する。固定子コイルが、絶縁被膜により被覆された被覆部と、絶縁被膜が剥離された剥離部とを有するセグメント導体を備え、2つの異なるセグメント導体の剥離部同士が、コイルエンドにて接続されて接続部28Eを構成し、スロット内のワニス206の粘度が、接続部28Eのワニス205の粘度より低いように構成してもよい。【選択図】図5

Description

本発明は回転電機の固定子、これを備えた回転電機、及びこれらの製造方法に関する。
昨今の地球温暖化に対し、回転電機は小型高出力が求められている。このような回転電機として、例えば内周側に開口する多数のスロットを備えた固定子鉄心を有し、各スロットに複数の略U字形状のセグメント導体を挿入する事で占積率を向上させて冷却性能を向上させることにより高出力化を図ったものが知られている。
そして、絶縁性能向上のため、ターン部が形成された第1コイルエンド群と先端部を接合してなる複数の接合部が配置された第2のコイルエンド群に、薄く第1樹脂部材を付着させ、第2コイルエンド群の接合部近傍のみに厚く第2樹脂部材が付着された車輌用交流発電機の固定子がある(例えば特許文献1)。
また接合部に用いる第2樹脂部材の材料を規定した電気機器も有る(例えば特許文献2)。
特許第3770263号公報 特開2012−90433号公報
特許文献1の技術では、2種類の樹脂部材を用いる必要があり、また、第2コイルエンド群の接合部近傍のみに厚く第2樹脂部材を付着させている。絶縁設計上は、コイルエンドの樹脂部材の厚さはほぼ均一で良く、接合部近傍のみ厚くする必然性は無い。2種類の樹脂部材を用いることで、樹脂部材の付着、乾燥のため2重の生産設備が必要となり、また、接合部のみ厚くする事により絶縁耐圧上必要な樹脂部材以上に材料が必要となるといった問題があった。
特許文献2の技術は、特許文献1で用いる第2の樹脂部材(粉体エポキシ系ワニス)の代替として考案されたもので、接合部に液状樹脂を用いることで粉塵を防止しているが、接合部のみを対象としており、2種類の樹脂部材を用いる前提となっており、上記の問題は解決されていない。
そこで本発明は、1種類の樹脂部材を用いて良好な絶縁性を持つ回転電機の固定子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、固定子鉄心のスロット内にチキソ性のあるワニスがあり、前記スロット内の前記ワニスの粘度が、前記スロットに装着された固定子コイルのコイルエンドにおける前記ワニスの粘度より低いことを特徴とする。
本発明によれば、1種類の樹脂部材を用いて良好な絶縁性を持つ回転電機の固定子を提供することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
固定子を含む回転電機の全体構成を示す断面図。 固定子の構成を示す斜視図。 固定子コイルのセグメント導体を説明する図であり、(a)は一つのセグメント導体を示す図、(b)はセグメント導体によるコイル形成を説明する図、(c)はスロット内のセグメント導体の配置を説明する図。 U相の固定子コイルを示す斜視図。 本発明に係るワニス塗布方法を示す図。 本発明に係るワニス塗布方法を示す図。 本発明に係るワニス塗布工程を示すフローチャート。 回転電機を搭載する車両の構成を示すブロック図。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
なお、以下の説明では、回転電機の一例として、ハイブリット自動車に用いられる電動機を用いる。また、以下の説明において、「軸方向」は回転電機の回転軸に沿った方向を指す。周方向は回転電機の回転方向に沿った方向を指す。「径方向」は回転電機の回転軸を中心としたときの動径方向(半径方向)を指す。「内周側」は径方向内側(内径側)を指し、「外周側」はその逆方向、すなわち径方向外側(外径側)を指す。
図1は本発明による固定子を備える回転電機を示す断面図である。回転電機10は、ハウジング50、固定子20、固定子鉄心21と、固定子コイル60と、回転子11とから構成される。
ハウジング50の内周側には、固定子20が固定されている。固定子20の内周側には、回転子11が回転可能に支持されている。ハウジング50は、炭素鋼など鉄系材料の切削により、または、鋳鋼やアルミニウム合金の鋳造により、または、プレス加工によって円筒状に成形した、電動機の外被を構成している。ハウジング50は、枠体或いはフレームとも称されている。
ハウジング50の外周側には、液冷ジャケット130が固定されている。液冷ジャケット130の内周壁とハウジング50の外周壁とで、油やATF(オートマチックトランスミッションフルード)などの液状の冷媒RFの冷媒通路153が構成され、この冷媒通路153は液漏れしないように形成されている。液冷ジャケット130は、軸受144,145を収納しており、軸受ブラケットとも称されている。
直接液体冷却の場合、冷媒RFは、冷媒通路153を通り、冷媒出口154,155から固定子20へ向けて流出し、固定子20を冷却する。ハウジング50がなく、固定子20を直接ボルト留めもしくはケースに焼き嵌めする構成でもよい。
固定子20は、固定子鉄心21と、固定子コイル60とによって構成されている。固定子鉄心21は、珪素鋼板の薄板が積層されて作られている。固定子コイル60は、固定子鉄心21の内周部に多数個設けられているスロット15に巻回されている。固定子コイル60からの発熱は、固定子鉄心21を介して、液冷ジャケット130に伝熱され、液冷ジャケット130内を流通する冷媒RFにより、放熱される。
回転子11は、回転子鉄心12と、回転軸13とから構成されている。回転子鉄心12は、珪素鋼板の薄板が積層されて作られている。回転軸13は、回転子鉄心12の中心に固定されている。回転軸13は、液冷ジャケット130に取り付けられた軸受144,145により回転自在に保持されており、固定子20内の所定の位置で、固定子20に対向した位置で回転する。また、回転子11には、永久磁石18と、エンドリング(図示せず)が設けられている。
回転電機の組立は、予め、固定子20をハウジング50の内側に挿入してハウジング50の内周壁に取付けておき、その後、固定子20内に回転子11を挿入する。次に、回転軸13に軸受144,145が嵌合するようにして液冷ジャケット130に組み付ける。
図2を用いて、本実施例による回転電機10に用いる固定子20の要部の詳細構成について説明する。固定子20は、固定子鉄心21と、前記固定子鉄心の内周部に多数個設けられているスロット15に巻回された固定子コイル60とから構成されている。固定子コイル60は、断面が略矩形形状の導体(本実施例では銅線)を使用しスロット内の占積率を向上させ、回転電機10の効率が向上する。
固定子鉄心21には、内径側に開口するスロット15が周方向に例えば72個形成されている。そして、スロットライナー200が各スロット15に配設され、固定子鉄心21と固定子コイル60との電気的絶縁を確実にしている。
前記スロットライナー200は、銅線を包装するようにB字形状や、S字形状に成形されている。ワニス204を滴下して固定子鉄心21と固定子コイル60とスロットライナー200を固定する。ワニス204は固定子鉄心21と固定子コイル60とスロットライナー200の隙間に浸透させ固定と絶縁、絶縁保護をする。ワニス204はポリエステル樹脂やエポキシ樹脂ワニスを用いる。
ワニス204はスロット15内に浸透させる。さらに、コイルエンド61、コイルエンド62にも必要に応じてワニス204を塗布してもよい。ワニス204の塗布方法としてはノズルを用いた滴下含浸法やワニス液面にステータを浸漬する方法を用いてもよい。
コイルエンド61、コイルエンド62における相間絶縁、導体間絶縁のためにセグメント導体間に環状に配設して使用されるものである。このように、本実施形態に係る固定子10は、コイルエンド61、コイルエンド62において絶縁紙203が配設されているため、絶縁皮膜が傷ついたり劣化したりしても、必要な絶縁耐圧を保持できる。なお、絶縁紙203は、例えば耐熱ポリアミド紙の絶縁シートであり、厚さは0.1〜0.5mm程である。
図3を用いて、固定子コイル60の巻線方法について簡単に説明する。断面が略矩形のエナメル等で絶縁された銅線もしくはアルミ線を、図3(a)の様な、反溶接側コイルエンド頂点28Cを折り返し点とする様な、略U字形状のセグメント導体28に成型する。このとき、反溶接側コイルエンド頂点28Cは略U字形状において導体の向きを折り返す形状であればよい。すなわち、図3のような、径方向から見たときに反溶接側コイルエンド頂点28Cと反溶接側反溶接側コイルエンドの導体斜行部28Fとが略三角形をなすような形状に限らない。例えば、反溶接側コイルエンド頂点28Cの一部において、導体が固定子鉄心21の端面と略平行になるような形状(径方向から見たとき反溶接側コイルエンド頂点28Cと反溶接側コイルエンドの導体斜行部28Fとが略台形をなすような形状)であってもよい。
そのセグメント導体28を、軸方向からをステータスロットに差し込む。所定のスロット15離れたところに差し込まれた別のセグメント導体28と導体溶接部28Eにおいて図3(b)の様に接続する。接続方法は、例えば溶融接合や液相−固相反応接合法や固相接合法などである。主にTIG溶接やプラズマ溶接などを用いる。
このとき、セグメント導体28には、スロット15に挿入される部位である導体直線部28Sと、接続相手のセグメント導体の導体溶接部28Eへ向かって傾斜する部位である導体斜行部28Dとが形成される。スロット内には2、4、6・・・(2の倍数)本のセグメント導体が挿入される。図3(c)は1スロットに4本のセグメント導体が挿入された例であるが、断面が略矩形の導体のため、スロット内の占積率を向上させることが出来、回転電機の効率が向上する。
図4は、図3(b)の接続作業をセグメント導体が環状となるまで繰り返し、一相分(例としてU相)のコイル60を形成したときの図である。一相分のコイル60は導体溶接部28Eが軸方向一方に集まるように構成され、導体溶接部28Eの集まる溶接側コイルエンド62と、反溶接側コイルエンド61とを形成する。一相分のコイル60には、一端に各相のターミナル(図4の例ではU相のターミナル42U)、他端に中性線41が形成される。
固定子コイル60はスター結線の構成で接続されている。デルタ結線でもよいが本実施の形態では、2つにスター結線が並列接続された2スター構成の固定子コイル60が採用されている。VW三相それぞれの固定子コイル60の入出力用コイル導体42U、42V、42Wおよび中性点結線用導体41が引き出されている。すなわち、固定子コイル60は、U相、V相、W相の各固定子コイル主要部のそれぞれに、入出力用コイル導体42U、42V、42Wおよび中性点結線用導体41を接続して構成されている。
回転電機10に用いる固定子20の溶接部(溶接側コイルエンド62)の詳細構成について説明する。固定子20は、固定子鉄心21と、前記固定子鉄心の内周部に多数個設けられているスロット15に巻回された固定子コイル60とから構成されている。固定子コイル60は、断面が略矩形形状のコイルを使用しスロット内の占積率を向上させ、回転電機の効率が向上する。
コイル間の絶縁のため、環状絶縁紙203が環状に配置される。使用電圧やエナメル皮膜厚さにより絶縁距離が確保できる場合は、絶縁紙203は配置しなくてもよい。
本発明では、上述したワニス204にチキソ性を付与する。チキソ性を有するワニス204にせん断応力を加えることで、粘度を変化させ、粘度の高い高粘度ワニス205と、粘度の低い低粘度ワニス206とを得る。
ワニス204にチキソ性を付与するために加える成分としては、有機系では、主にポリアミドやポリウレア、ノニオン型界面活性剤、水素化ひまし油などがある。また、無機系では、主に微粒子シリカを用いる。特に粘度を高めるためには、無機系フィラーを用いることが好ましい。無機系フィラーには、例えば、シリカや炭酸カルシウムなどがある。シリカは、チキソ性を重視する場合はナノオーダーの粒径を、チキソ性を重視しない場合はミクロンオーダー以上の粒径を用いることが好ましい。
チキソ性を有するワニス204にせん断応力を加える条件(例えば攪拌するスピード)や温度を調整することで、ワニスを塗布する箇所の温度や放熱性を考慮して任意の粘度に変更し、滴下することができる。すなわち、1種類のワニス204を、浸透性が必要な場所に対しては低粘度に、放熱性や厚いコーティングが必要な場所に対しては高粘度にするといったように、用途に応じてワニスの粘度を調整しながら塗布することができる。
以下に説明する実施例では、高粘度ワニス205の粘度はせん断応力を加える前のワニス204と同等であり、低粘度ワニス206の粘度は高粘度ワニス205の粘度より低い。ただし、後述のように、高粘度ワニス205はコイルエンドに付着する程度の粘度、低粘度ワニス206はスロット15内に浸透する程度の粘度があれば良い。
図5は前記固定子コイル60の導体溶接部28Eに、チキソ性をもたせた高粘度ワニス205を塗布する様子を示す図である。さらに、コイルエンドであってエナメル皮膜がある部位(導体斜行部28D)やスロット15内にはチキソ性をもたせた低粘度ワニス206を塗布する。高粘度ワニス205に比べて粘度が低い低粘度ワニス206をスロット15に塗布することで、表面張力を利用してスロット15内に均一にワニスを塗布することができ、また、スロット15内へのワニスの浸透性を向上させることができる。
図6は、滴下ノズル600を複数用いてスロット15に低粘度ワニス206を塗布した後に、高粘度ワニス205をコイルエンドに塗布する様子を示したものである。低粘度ワニス206は毛細間現象を利用してスロット15内に浸透していく。一方、コイルエンド部では、特に平角線を用いた場合はコイル間の隙間があるため、比較的高粘度の高粘度ワニス205を塗布することでコイルを絶縁ワニスで保護することができる。
また、反溶接側コイルエンド頂点28Cと反溶接側コイルエンドの導体斜行部28Fに高粘度ワニス205を塗布することで、ケースなどに対する絶縁距離や、外部からのコンタミなどに対する絶縁性を確保することができる。
また、固定子20の内径側は回転子11があり温度が高くなるため、固定子20の内径側に高粘度ワニス205を塗布し、外径側に低粘度ワニス206を塗布することで、放熱性を向上させることもできる。
図7は、本発明によるチキソ性を有するワニス204を固定子に塗布する工程を説明するフローチャートである。工程500では、ワニス204を攪拌し、粘度を下げて低粘度ワニス206とする。工程501では、工程500で粘度を下げたワニス204(低粘度ワニス206)を固定子に滴下、塗布する。本実施例においては、低粘度ワニス206は、滴下ノズル600を介してスロットライナー200に滴下され、固定子鉄心21と固定子コイル60とスロットライナー200を固定する。工程502では、せん断応力を加えていないワニス204(高粘度ワニス205)を滴下するように滴下ノズル600を切り替え、工程503で高粘度ワニス205を固定子に滴下、塗布する。このようにワニス204(高粘度ワニス205及び低粘度ワニス206)を塗布した固定子を、工程504で乾燥し、ワニス塗布を終了する。
工程500において、ワニスの粘度を下げる方法は攪拌でなくともよく、外部からワニスにせん断応力を加えるものであればよい。例えば、ワニス204を入れた容器に振動を加えてもよい。この場合、攪拌に比べてより簡単にワニス204の粘度を下げることができる。
低粘度ワニス206をスロット15内に塗布するときは、ノズル滴下を用いることでホースの空気溜まりなども発生しにくくなり、安定した量を供給することができる。
以上説明したごとく、本発明によれば、1種類の樹脂部材(ワニス204)を用いて良好な絶縁性を持つ回転電機の固定子を提供することができる。すなわち、本発明によれば、固定子に塗布する1種類のワニス204の厚さを必要に応じて変更することができるため、ATF内の防塵や、導体溶接部28Eの防湿性、絶縁性、耐熱性を向上させることができる。このような構成にすることにより、電気自動車やハイブリッド電気自動車に求められる絶縁性を満足することができる。
上述の実施例ではセグメント導体により構成された固定子コイルにより説明したが、本発明は原理的に裸導体(絶縁皮膜が施されていない部分)の絶縁であればどの部分にでも適用可能である。このため、例えば回転子コイルの裸導体の絶縁にも使用できる。
また、永久磁石式の回転電機を用いて説明したが、永久磁石式のみならず、インダクション式や、シンクロナスリラクタンス、爪磁極式等の様々な回転電機に適用可能である。また、実施例は波巻方式であるが、他の巻線方式(例えば集中巻、重ね巻や同心巻)についても適用可能である。また、内転型で説明を行っているが、外転型でも同様に適用可能である。
図8を用いて、本実施例による回転電機10を搭載する車両の構成について説明する。図8は、四輪駆動を前提としたハイブリッド自動車のパワートレインである。前輪側の主動力として、エンジンENGと回転電機10を有する。エンジンENGと回転電機10の発生する動力は、変速機TRにより変速され、前輪側駆動輪FWに動力を伝えられる。また、後輪の駆動においては、後輪側に配置された回転電機10と後輪側駆動輪RWを機械的に接続され、動力が伝達される。
回転電機10は、エンジンの始動を行い、また、車両の走行状態に応じて、駆動力の発生と、車両減速時のエネルギーを電気エネルギーとして回収する発電力の発生を切り換える。回転電機10の駆動,発電動作は、車両の運転状況に合わせ、トルクおよび回転数が最適になるように電力変換装置INVにより制御される。回転電機10の駆動に必要な電力は、電力変換装置INVを介してバッテリBATから供給される。また、回転電機10が発電動作のときは、電力変換装置INVを介してバッテリBATに電気エネルギーが充電される。
ここで、前輪側の動力源である回転電機10は、エンジンENGと変速機TRの間に配置されており、図1〜図7にて説明した構成を有するものである。後輪側の駆動力源である回転電機10としては、同様のものを用いることもできるし、他の一般的な構成の回転電機を用いることもできる。なお、四輪駆動式以外のハイブリッド方式においても勿論適用可能である。
以上で説明したように、本発明によれば、絶縁性の優れた回転電機を提供することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10 回転電機
11 回転子
12 回転子鉄心
13 回転軸
15 スロット
20 固定子
21 固定子鉄心
28 セグメント導体
28C 反溶接側コイルエンド頂点
28D 導体斜行部
28E 導体溶接部
28F 導体斜行部
41 中性線
42U U相のターミナル
42V V相のターミナル
42W W相のターミナル
50 ハウジング
60 固定子コイル
61 コイルエンド
62 コイルエンド
130 冷却ジャケット
144 軸受
145 軸受
153 冷媒通路
154 冷媒出口
155 冷媒出口
200 スロットライナー
203 絶縁紙
205 高粘度ワニス
206 低粘度ワニス
600 滴下ノズル

Claims (7)

  1. 固定子鉄心のスロット内にチキソ性のあるワニスがあり、
    前記スロット内の前記ワニスの粘度が、前記スロットに装着された固定子コイルのコイルエンドにおける前記ワニスの粘度より低い、回転電機の固定子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の固定子において、
    前記固定子コイルが、絶縁被膜により被覆された被覆部と、前記絶縁被膜が剥離された剥離部とを有するセグメント導体を備え、
    2つの異なる前記セグメント導体の前記剥離部同士が、前記コイルエンドにて接続されて接続部を構成し、
    前記スロット内の前記ワニスの粘度が、前記接続部の前記ワニスの粘度より低い、回転電機の固定子。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機の固定子を備えた回転電機。
  4. 固定子コイルのコイルエンドにワニスを塗布するコイルエンド塗布工程と、
    固定子鉄心のスロット内に前記ワニスを塗布するスロット内塗布工程とを有し、
    前記スロット内塗布工程における前記ワニスの粘度が、前記コイルエンド塗布工程における前記ワニスの粘度より低い、回転電機の固定子の製造方法。
  5. 請求項4に記載の回転電機の固定子の製造方法において、
    前記スロット内塗布工程の前に、前記ワニスにせん断応力を加えるワニス攪拌工程を有する、回転電機の固定子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の回転電機の固定子の製造方法において、
    前記固定子コイルが絶縁被膜により被覆された被覆部と、前記絶縁被膜が剥離された剥離部と有するセグメント導体を備え、
    2つの異なる前記セグメント導体の前記剥離部同士が、前記コイルエンドにて接続されて接続部を構成し、
    前記コイルエンド塗布工程にて前記接続部に前記ワニスを塗布し、
    前記スロット内塗布工程にて、前記セグメント導体と前記スロットの内壁との間に、前記ワニス攪拌工程を経た前記ワニスを塗布する、回転電機の固定子の製造方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の回転電機の固定子を備える回転電機の製造方法。
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