JP2017041412A - 電子装置 - Google Patents

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勇也 元村
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Abstract

【課題】水分等による電子素子の劣化を長期に渡って防止する電子装置を提供する。【解決手段】素子基板12と、素子基板に形成される電子素子14と、電子素子を封止する封止基板16と、封止基板によって電子素子を封止するために、素子基板と封止基板との間に設けられる封止部材18と、素子基板と封止部材との間、および、封止基板と封止部材との間の少なくとも一方に設けられる、パターニングされた界面密着層20とを有する電子装置10。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス装置等の電子装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などの電子素子は、水分に弱い場合が多い。そのため、例えば、有機EL素子を用いる有機エレクトロルミネッセンス装置(有機EL装置)では、有機EL素子をガスバリア性を有する封止部材によって封止することが提案されている。
例えば、特許文献1には、基材と、基材上に形成される中間層と、中間層上に形成されるポリシラザンを有する層に真空紫外線照射を施したガスバリア層とを有するガスバリアフィルムを用いて、有機EL素子を封止する有機EL装置(有機ELパネル)が記載されている。
具体的には、特許文献1には、ガスバリアフィルムのガスバリア層上に有機EL素子を形成して、有機EL素子を覆って、接着剤層を介してアルミニウム箔/PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム複合封止部材を貼着することにより、有機EL素子を、ガスバリアフィルムとアルミニウム箔/PETフィルム複合封止部材で挟むと共に、側面まで覆って封止した有機EL装置が記載されている。
特許文献2には、基材、リン酸エステル基を有する(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとを含有する塗布液を塗布して形成された平滑層、および、ポリシラザンを含有する塗布液を塗布/乾燥した塗膜に真空紫外光を照射する改質処理を施したガスバリア層とを、この順で積層したガスバリアフィルムを用いて、有機EL素子を封止する有機EL装置(有機ELパネル)が記載されている。
具体的には、特許文献2には、ガスバリアフィルムの上に透明電極を形成し、透明電極の上に有機EL素子を形成し、接着剤層を介して対向フィルムを貼着することで、有機EL素子を封止した有機EL装置が記載されている。また、特許文献2では、対向フィルムとして、前述の基材、平滑層およびガスバリア層を有するガスバリアフィルムや、アルミ箔等の金属フィルムが例示されている。
国際公開第2013/077255号 特開2014−76590号公報
特許文献1および2にも示されるように、有機EL装置における有機EL素子の封止は、接着剤層によって有機EL素子を全面的に覆って、接着剤層の上に全面的にガスバリアフィルムなどの封止基板を貼着することで、有機EL素子を封止している。
しかしながら、このような封止方法では、水分等による有機EL素子の劣化を十分に防止できない場合も有る。
本発明者らの検討によれば、その一因として、接着剤層の端面から侵入する水分によって、有機EL素子が劣化してしまうことが挙げられる。
接着剤層の端面からの水分の侵入を防止という点では、接着剤層は薄いほど好ましい。
その反面、接着剤を薄くすると、接着剤層の弾性が低くなってしまう。そのため、接着剤層が薄くなる程、有機EL素子と形成する素子基板と接着剤層との密着力、および/または接着剤層と封止基板との密着力が低くなってしまう。
その結果、可撓性を要求される用途では接着剤層と封止基板との剥離が生じて此処から侵入する水分や、素子基板と接着剤層との界面および/または接着剤層と封止基板との界面から侵入する水分によって、有機EL素子が劣化する等の問題が生じる。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、ガスバリアフィルム等の封止基板によって有機EL素子等の電子素子を封止した電子装置において、可撓性を要求される用途であっても高い密着力で電子素子を封止でき、かつ、界面からの水分の侵入も防止して、長期にわたって水分による電子素子の劣化を防止できる電子装置を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明の電子装置は、素子基板と、
素子基板に形成される電子素子と、
電子素子を封止する封止基板と、
封止基板によって電子素子を封止するために、素子基板と封止基板との間に設けられる封止部材と、
素子基板と封止部材との間および封止基板と封止部材との間の少なくとも一方に設けられる、パターニングされた界面密着層とを有することを特徴とする電子装置を提供する。
このような本発明の電子装置において、界面密着層が、素子基板の面方向において、封止部材の端部と電子素子との中間位置よりも、電子素子側には位置しないようにパターニングされるのが好ましい。
また、界面密着層による素子基板と封止部材との密着部、および、界面密着層による封止基板と封止部材との密着部の少なくとも一方が、封止部材の面積以下であるのが好ましい。
また、界面密着層の厚さt0と封止部材の厚さt1との比が、t1/t0≧100であるのが好ましい。
また、封止部材の水蒸気透過率が、温度40℃、相対湿度90%RHで、厚さ100μm当たり50g/(m2・day)以下であるのが好ましい。
また、界面密着層が、ケイ素原子を10質量%以上含むのが好ましい。
また、素子基板および封止基板の少なくとも一方が、支持体と、支持体の一方の面に設けられる無機層および無機層の形成面となる有機層の組み合わせの1組以上とを有するのが好ましい。
また、封止部材が、電子素子の全面を覆うシート状であるのが好ましい。
さらに、封止部材が、素子基板の面方向に電子素子を囲む枠体であるのが好ましい。
このような本発明の電子装置によれば、可撓性を要求される用途であっても高い密着力で電子素子を封止でき、かつ、封止基板と封止部材との間等からの水分の侵入も防止して、長期にわたって水分による電子素子の劣化を防止できる電子装置が得られる。
(A)は、本発明の電子装置を有機エレクトロルミネッセンス装置に利用した一例の概略断面図、(B)は、図1(A)に示す有機エレクトロルミネッセンス装置の概略平面図である。 本発明の電子装置に利用されるがスバリアフィルムの一例を概念的に示す図である。 (A)は、本発明の電子装置を有機エレクトロルミネッセンス装置に利用した別の例の概略断面図、(B)は、図3(A)に示す有機エレクトロルミネッセンス装置の概略平面図である。
以下、本発明の電子装置について、添付の図面に示される好適例を基に、詳細に説明する。
なお、本明細書において、『〜』を用いて表される数値範囲は、『〜』の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、『(メタ)アクリレート』とは、アクリレートとメタクリレートとの少なくとも一方、または、いずれかの意味で用いるものとする。『(メタ)アクリロイル』等も同様である。
図1(A)および図1(B)に、本発明の電子装置を有機エレクトロルミネッセンス装置に利用した一例を概念的に示す。なお、以下の説明では、有機エレクトロルミネッセンスを有機ELとも言う。
なお、図1に示す例は、本発明の電子装置を有機ELディスプレイや有機EL照明などの有機EL装置に利用した例であるが、本発明は、これ以外にも、素子基板に形成された電子素子を封止基板で封止してなる、各種の電子装置に利用可能である。
一例として、本発明の電子装置は、有機太陽電池などの光電変換装置、有機トランジスタ、液晶ディスプレイなどのディスプレイ、電子ペーパ、熱電変換装置など、各種の電子素子を用いる各種の電子装置に好適に利用可能である。
図1に示す有機EL装置10は、基本的に、素子基板12と、有機EL素子14と、封止基板16と、封止部材18と、界面密着層20とを有して構成される。
有機EL装置10は、素子基板12の一方の表面に有機EL素子14を形成し、この有機EL素子14を、封止部材18を介して封止基板16で封止したものである。
ここで、本発明の有機EL装置10は、素子基板12と封止部材18との間には界面密着層20が設けられる。また、封止部材18と封止基板16との間にも界面密着層20が設けられる。本発明において、界面密着層20は、共に、素子基板12の全面や封止基板16の全面に対応して、いわゆるベタ膜のように全面的に設けるのではなく、パターニングされて設けられる。この点に関しては、後に詳述する。
なお、図1(A)は、本発明の有機EL装置10の概略断面図、図1(B)は、有機EL装置10の概略平面図(上面図)である。図1(B)においては、構成を明確に示すために、封止基板16は省略して、界面密着層20に斜線を付している。
図1(A)は、図1(B)のa−a線断面であり、図1(B)の平面図は、有機EL装置10を図1(A)の上方から見た図である。すなわち、図1(B)は、有機EL装置10を素子基板12の基板面と直交する方向から見た図である。
また、図1(A)においては、図面を簡潔にするためにハッチは省略している。
素子基板12は、有機ELディスプレイや有機EL照明など、各種の有機EL素子の形成基板として用いられる公知のシート状物やフィルム状物が、各種、利用可能である。
素子基板12としては、一例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、トリアセチルセルロース(TAC)、透明ポリイミドなどの、各種の樹脂材料(高分子材料)からなるフィルム状物やシート状物、ガラス板、薄ガラス、金属板等が例示される。
素子基板12としては、後述する封止基板16に用いられる、支持体にガスバリア層を形成してなるガスバリアフィルムも好適に利用可能である。
中でも、支持体に、ガスバリア層として、ガスバリア性を発現する無機層と、この無機層の下地層となる有機層との組み合わせを、1組以上、形成した、有機無機積層型のガスバリアフィルムは、好適に利用される。なお、本発明においては、有機無機の積層型ではなく、ガスバリア層が、ガスバリア性を発現する無機層のみを有するガスバリアフィルムも、好適に利用可能である。
ガスバリアフィルム、特に、有機無機積層型のガスバリアフィルムを素子基板12として用いることにより、素子基板12側からの水分の侵入を防止して、より長寿命な有機EL装置10を得られる。
ガスバリアフィルムを素子基板12として用いる際には、有機EL素子14の形成面は、ガスバリア層側でも支持体側でも良いが、有機EL素子14に水分が侵入するのを好適に防止できる等の点で、ガスバリア層側に有機EL素子14を形成するのが好ましい。
素子基板12の厚さは、有機EL装置10の種類や大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、可撓性を有する有機EL装置10が実現できる等の点で、素子基板12の厚さは、形成材料等に応じて、必要な可撓性が得られる厚さとするのが好ましい。
このような素子基板12に形成される有機EL素子14は、透明電極層(TFT(薄膜トランジスタ))、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、陰極等を有する、有機ELディスプレイや有機EL照明等の有機EL装置(OLED)を構成する、公知の有機EL素子(有機ELデバイス)である。
なお、本発明の電子装置は、有機EL装置以外にも、各種の電子装置が可能であるのは、前述のとおりである。
従って、素子基板12に形成されるのは、有機EL素子以外にも、太陽電池素子などの光電変換素子、有機トランジスタなどの有機半導体素子、熱電変換素子、電子ペーパ素子など、公知の各種の電子素子が利用可能である。
このような有機EL素子14は、封止基板16によって封止される。また、素子基板12と封止基板16との間には、封止基板16によって有機EL素子14を封止するための封止部材18が設けられる。
封止基板16は、素子基板12と逆側から有機EL素子14を覆って封止することにより、有機EL素子14が水分等によって劣化することを防止するためのものである。
封止基板16は、必要なガスバリア性を有し、かつ、必要な透明性等の要求される特性を満たすものであれば、有機EL装置において、有機EL素子の封止に用いられる公知のシート状物(板状物/フィルム状物)が、各種、利用可能である。
封止基板16としては、好ましくは、水蒸気透過率が1×10-2g/(m2・day)以下、より好ましくは水蒸気透過率が1×10-3g/(m2・day)以下のシート状物が利用される。
このような封止基板16としては、例えば、前述の素子基板12で例示したものが、各種、利用可能である。中でも、高いガスバリア性を有する、透明性が高い等の点で、ガラス板や薄ガラスは好適に利用される。
また、封止基板16としては、前述の素子基板12で例示したような樹脂フィルムに、ガスバリア性を発現するガスバリア層を形成した、ガスバリアフィルムも好適に例示される。中でも、支持体に、ガスバリア性を発現する無機層と、無機層の下地層すなわち形成面となる有機層との組み合わせを1組以上形成してなる、有機無機積層型のガスバリアフィルムは、特に好適に利用される。
なお、本発明においては、有機無機の積層型ではなく、ガスバリア層が、ガスバリア性を発現する無機層のみを有するガスバリアフィルムも、好適に利用可能である。この際において、無機層としては、後述するガスバリアフィルム30の無機層36と同様のものが、好適に例示される。この点に関しては、前述の素子基板12にガスバリア層として無機層のみ有するガスバリアフィルムを用いる場合も、同様である。
図2に、このような有機無機積層型のガスバリアフィルムの一例を概念的に示す。
図2に示すガスバリアフィルム30は、支持体32の上に、有機層34と、無機層36とを、この順番で積層したものである。
なお、図2に示すガスバリアフィルム30は、下地となる有機層34と無機層36との組み合わせを、1組有するものであるが、有機層34と無機層36との組み合わせを、2組有するものでもよく、3組以上有するものでもよい。
有機層34と無機層36との組み合わせは、多いほど、ガスバリア性は高くなる。その反面、有機層34と無機層36との組み合わせが多いほど、バリアフィルムは厚くなり、透明性や可撓性も低下する。従って、有機層34と無機層36との組み合わせの数は、要求されるガスバリア性、可撓性や光学特性等に応じて、適宜、設定すればよい。
また、有機無機積層型のガスバリアフィルムは、必要に応じて、最上層に無機層の保護層等として作用する有機層を有してもよい。なお、最上層とは、支持体32と逆側の表面となる層である。
しかしながら、最上層の有機層の端面から侵入する水分による有機EL素子14の劣化を防止できる等の点で、最上層を無機層36として、無機層36を有機EL素子14側すなわち後述する封止部材18側にするのが好ましい。同様の理由で、有機無機積層型のガスバリアフィルムを素子基板12に用いる場合にも、最上層を無機層36として、無機層36の表面に有機EL素子14を形成するのが好ましい。
ガスバリアフィルム30において、支持体32としては、前述の素子基板12で例示した各種の樹脂材料からなるフィルム状物やシート状物が、好適に例示される。
支持体32の厚さは、有機EL装置10の用途等に応じて、適宜、設定すればよい。具体的には、支持体32の厚さは、20〜500μmが好ましい。
支持体32の一面には、バリア層を構成する有機層34と無機層36とが形成される。
有機層34は、有機物からなる層で、有機層34となる重合性化合物を、架橋(重合)したものである。
有機層34は、ガスバリア性を発現する無機層36を適正に形成するための、下地層として機能する。このような下地の有機層34を有することにより、無機層36の形成面の平坦化や均一化を図って、無機層36の形成に適した状態にできる。下地の有機層34および無機層36を積層した有機−無機の積層構造を有するガスバリアフィルム30は、これにより、全面に、隙間無く、適正な無機層36を形成することが可能になり、優れたガスバリア性を発現する。
有機層34の形成材料は、公知の有機物が、各種、利用可能である。
具体的には、ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステル、(メタ)アクリロイル化合物、などの熱可塑性樹脂、あるいはポリシロキサン、その他の有機ケイ素化合物の膜が好適に例示される。これらは、複数を併用してもよい。
中でも、ガラス転移温度や強度に優れる等の点で、ラジカル重合性化合物および/またはエーテル基を官能基に有するカチオン重合性化合物の重合物から構成された有機層34は、好適である。
中でも特に、上記強度に加え、透明性が高く光学特性に優れる等の点で、アクリレートおよび/またはメタクリレートのモノマーやオリゴマの重合体を主成分とする、ガラス転移温度が120℃以上のアクリル樹脂やメタクリル樹脂は、有機層34として好適に例示される。
その中でも特に、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(DPGDA)、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート(A−NOD−N)、1,6ヘキサンジオールジアクリレート(A−HD−N)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(TMPTA)、(変性)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)などの、2官能以上のアクリレートおよび/またはメタクリレートのモノマー等の重合体を主成分とする、アクリル樹脂やメタクリル樹脂は、好適に例示される。また、これらのアクリル樹脂やメタクリル樹脂を、複数、用いるのも好ましい。
有機層34を、アクリル樹脂やメタクリル樹脂、特に2官能以上のアクリル樹脂やメタクリル樹脂で形成することにより、骨格がしっかりした下地の上に無機層36を形成できるので、より緻密でガスバリア性が高い無機層36を形成できる。
有機層34の厚さは、目的とするガスバリアフィルム30の厚さ、下地の有機層34と無機層36との組み合わせの数、無機層36の種類等に応じて、適宜、設定すればよい。
具体的には、有機層34の厚さ、中でも特に支持体32の表面に形成される有機層34の厚さは、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましい。有機層34の厚さを0.1μm以上とすることにより、支持体32の表面の凹凸を好適に埋めて、表面平坦性の高い有機層34が得られる。また、有機層34の厚さを0.1μm以上とすることにより、有機層34が好適な応力緩衝層として作用するため、有機EL装置10を折り曲げた際等における無機層36の割れを防止できる。
また、有機層34の厚さは、3μm以下が好ましく、1.5μm以下がより好ましい。有機層34の厚さを3μm以下とすることにより、有機層34からの水分放出に起因する有機EL素子14の劣化を好適に防止できる。
有機層34は、有機層34の形成材料に応じた公知の方法で形成すればよい。
一般的に、有機層34は、有機溶剤、有機層34となる重合性化合物(モノマ、ダイマ、トリマ、オリゴマ、ポリマ等)、界面活性剤、シランカップリング剤などを含む塗布組成物(塗料)を調製して、この塗布液を塗布、乾燥して、さらに、必要に応じて紫外線照射等によって重合性化合物を重合(架橋)する、いわゆる塗布法によって形成される。また、塗布法を利用することにより、いわゆるレベリングの効果によって、非常に表面平坦性が高い有機層34を形成できる。
このような有機層34を下地層として、無機層36が形成される。無機層36は、ガスバリアフィルム30におけるガスバリア性を、主に発現するものである。
無機層36の形成材料は、ガスバリア性を発現する無機物からなるものが、各種、利用可能である。
具体的には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化インジウムスズ(ITO)などの金属酸化物; 窒化アルミニウムなどの金属窒化物; 炭化アルミニウムなどの金属炭化物; 酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸炭化ケイ素、酸化窒化炭化ケイ素などのケイ素酸化物; 窒化ケイ素、窒化炭化ケイ素などのケイ素窒化物; 炭化ケイ素等のケイ素炭化物; これらの水素化物; これら2種以上の混合物; および、これらの水素含有物等の、無機化合物が、好適に例示される。
特に、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化アルミニウムは、透明性が高く、かつ、優れたガスバリア性を発現できる点で、好適に利用される。中でも特に、窒化ケイ素は、優れたガスバリア性に加え、透明性も高く、好適に利用される。
無機層36の厚さは、要求されるガスバリア性、目的とするガスバリアフィルム30の厚さ、下地の有機層34と無機層36との組み合わせの数等に応じて、適宜、設定すればよい。
具体的には、無機層36の厚さは、10nm以上が好ましく、15nm以上がより好ましい。無機層36の厚さを10nm以上とすることにより、良好なガスバリア性を得ることができる。
また、無機層36の厚さは、300nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましい。無機層36の厚さを300nm以下とすることにより、有機EL装置10を折り曲げた際における無機層36の割れを防止できる。
無機層36は、無機層36の形成材料に応じて、公知の方法で形成すればよい。
一般的に、無機層36は、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)、スパッタリング、真空蒸着等の気相堆積法(気相成膜法)によって形成される。
封止基板16の厚さは、有機EL装置10の種類や大きさ、封止基板16に要求されるガスバリア性等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、可撓性を有する有機EL装置10が実現できる等の点で、封止基板16の厚さは、形成材料等に応じて、必要な可撓性が得られる厚さとするのが好ましい。
素子基板12と封止基板16との間には、封止部材18が設けられる。封止部材18は、封止基板16によって有機EL素子14を封止するためのものである。図示例において、封止部材18は、サイズも含め封止基板16と同じ矩形の平面形状を有する。
図示例の有機EL装置10においては、封止部材18が有機EL素子14を全面的に覆って、封止部材18の上に全面的に封止基板16を設けることにより、封止基板16によって有機EL素子14を封止している。
封止部材18としては、十分な透明性を有するものであれば、ガスバリアフィルム等の封止基板によって有機EL素子を封止している有機EL装置において、封止基板で有機EL素子を封止するために用いられている公知のものが、各種、利用可能である。
一例として、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン、(メタ)アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリオレフィン、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ゴム系材料等からなる粘着剤、粘着シート、粘着テープ、粘着フィルム、接着剤、封止剤等が例示される。
また、封止部材18としては、市販品も利用可能である。封止部材18として利用可能な市販品としては、いわゆるOCA(Optical Clear Adhesive)と呼ばれるものが、好適に例示される。一例として、TESAテープ社製のteas Barrier Transfer Tape 3rdG、ダイセル社製のCELVENUSシリーズ、3M社製の各種の高透明性接着剤転写テープシリーズ等が例示される。
封止部材18は、ガスバリア性が高いのが好ましい。具体的には、封止部材18は、温度40℃、相対湿度90%RHの環境下において、100μm当たりの水蒸気透過率が50g/(m2・day)以下であるのが好ましく、25g/(m2・day)以下であるのがより好ましい。
封止部材18のガスバリア性を50g/(m2・day)以下にすることにより、水分による有機EL素子14の劣化を、より好適に防止できる。
封止部材18が有機EL素子14を全面的に覆う図1(A)等に示す態様において、封止部材18の厚さは、封止部材18の形成材料等に応じて、十分な密着力(密着性)で素子基板12と封止基板16とを貼着できる厚さを、適宜、設定すればよい。
水分による有機EL素子14の劣化の防止という点では、封止部材18の端面からの水分の侵入を少なくするために、封止部材18は、薄い方が好ましい。
他方で、密着力の点では、封止部材18は厚い方が有利である。ここで、本発明においては、後述する界面密着層20を有するので、封止部材が薄くても、十分な密着力を得ることができる。
この点を考慮すると、封止部材18の厚さは、0.5〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。
封止部材18の厚さを、この範囲とすることにより、水分による有機EL素子の劣化を防止しつつ、後述する界面密着層20との相互作用によって十分な密着力で素子基板12と封止基板16とを密着できる。
なお、封止部材18の厚さとは、言い換えれば、素子基板12の基板面と直交する方向の封止部材18のサイズである。また、封止部材18の端面とは、すなわち、主面(最大面)では無い、素子基板12の基板面方向の端面である。
封止部材18が有機EL素子14を全面的に覆う図1(A)等に示す態様において、封止部材18は、弾性率が0.1〜520N/mm2であるのが好ましく、0.2〜480N/mm2であるのがより好ましい。
封止部材18の弾性率を0.1N/mm2以上とすることにより、ガスバリア性の良好な封止部材18を形成できる。また、封止基板16を剥離する方向に力が働いた場合、封止部材18の弾性率が低いと、封止部材18が伸びて千切れてしまい、封止が破れてしまうが、封止部材の弾性率を0.1N/mm2以上とすることにより、このような不都合も防止できる。
封止部材18の弾性率を520N/mm2以下とすることにより、可撓性の良好な有機EL装置10が得られる等の点で好ましい。
有機EL装置10において、素子基板12と封止部材18との間、および、封止部材18と封止基板16との間には、界面密着層20が形成される。
図示例の有機EL装置10においては、界面密着層20は、素子基板12と封止部材18との間、および、封止部材18と封止基板16との間の両方に設けられる。
しかしながら、後述する図3(A)等に示す例のように、密着力が十分である場合には、界面密着層20は、素子基板12と封止部材18との間、および、封止部材18と封止基板16との間の一方のみに設ける構成でもよい。
ここで、本発明においては、界面密着層20は、素子基板12や封止基板16の全面に対応してベタで形成されるのではなく、パターニングして形成される。図1(A)および図1(B)に示すように、有機EL装置10においては、界面密着層20は、共に、矩形である封止基板16および封止部材18の周辺端部に応じて、矩形の枠状にパターニングされる。
本発明の有機EL装置10は、素子基板12と封止部材18との間、および/または、封止部材18と封止基板16との間に、このようにパターニングした界面密着層20を有することにより、十分な密着性を確保すると共に、界面密着層20に起因する性能劣化も防止して、長寿命な有機EL装置10を実現している。
特許文献1および2にも示されるように、有機EL素子を封止基板によって封止する有機EL装置においては、通常、有機EL素子を全面的に覆って接着剤層等の封止部材を設け、この封止部材に封止基板を貼着することにより、封止基板によって有機EL素子を封止している。
ところが、前述のように、本発明者らの検討によれば、このような有機EL装置では、封止部材の端面から侵入する水分によって、有機EL素子の劣化を十分に防止できない場合も有る。
端面からの水分の侵入を防止するためには、封止部材は薄い方が有利である。しかしながら、封止部材を薄くすると、十分な密着力が得られなくなってしまう。
この密着力の低下を防止するためには、素子基板12と封止部材18との間や、封止部材18と封止基板16との間に、シランカップリング剤などを用いて界面密着層を形成することが考えられる。
封止部材18の界面では無いが、特許文献1には、ガスバリアフィルムにおいて、基材とガスバリア層との間に設けられる中間層として、基材とガスバリア層との密着力を向上するための界面密着層(アンカーコート層)を設けることが記載されている。
ここで、特許文献1にも示されるように、界面密着層は、貼りあわせる界面の全面に対応して設けられるのが通常である。
ところが、本発明者らの検討によれば、封止部材を用いて封止基板によって有機EL素子を封止する有機EL装置では、素子基板や封止基板の全面に、いわゆるベタ膜のように界面密着層を形成すると、界面密着層からの脱ガスに起因する有機EL素子の劣化、分解した界面密着層に起因する有機EL素子の劣化、界面密着層の着色による照射光の色味の変化等が生じ、有機EL装置の寿命が短くなる、有機EL装置の光学特性が劣化する等の不都合が生じる。
これに対して、本発明の有機EL装置10においては、界面密着層20をパターニングして設ける。
そのため、界面密着層を全面に形成した場合に比して、界面密着層20に起因する有機EL素子14の劣化や、光学特性の劣化を防止できる。
また、界面密着層20を有することにより、素子基板12と封止部材18との剥離、封止部材18と封止基板16との剥離も防止して、剥離部からの水分の侵入も防止できると共に、素子基板12と封止部材18との界面や、封止部材18と封止基板16との界面からの水分の侵入も防止できる。
本発明の有機EL装置10において、界面密着層のパターニングは、図示例の界面密着層20のような、有機EL素子14を素子基板12の面方向で囲むような枠状以外にも、有機EL装置10の形状や、有機EL素子14の形状等に応じた、各種のパターンが利用可能である。
好ましくは、図1(B)に概念的に示すように、界面密着層20は、素子基板12の面方向において、封止部材18の端部と有機EL素子14との中間位置Sよりも、有機EL素子14側に存在しないようにパターニングされるのが好ましい。言い換えれば、界面密着層20は、素子基板12の面方向において、封止部材18の端部と有機EL素子14との最短距離をLとした際に、L/2以上、有機EL素子14から離間するように、パターニングされるのが好ましい。
また、図1(A)および図1(B)に示すように、界面密着層20による素子基板12と封止部材18との密着部、および、界面密着層20による封止基板16と封止部材18との密着部の少なくとも一方が、封止部材18の面積以下であるのが好ましい。
このような構成を有することにより、前述の界面密着層20に起因する有機EL素子14の短寿命化や有機EL装置10の光学特性の劣化等を、好適に防止できる。
また、より好適に有機EL素子14への水分の侵入を防止できるという点で、界面密着層20は、図示例のように、有機EL素子14を素子基板12の面方向に囲む枠状のパターンであるのが好ましい。
さらに、界面密着層20の形成パターンは、素子基板12および封止部材18の少なくとも一方よりも、素子基板12の面方向の外側まで形成されるパターンであってもよく、また、封止部材18および封止基板16の少なくとも一方よりも、素子基板12の面方向の外側まで形成されるパターンであってもよい。
なお、封止部材18が有機EL素子14を全面的に覆う図1(A)等に示す態様においては、光学的に問題がなければ、封止基板16と封止部材18との間に設けられる界面密着層は、パターニングせずに、封止部材18の全面に、いわゆるベタで形成してもよい。
すなわち、封止部材18が有機EL素子14を全面的に覆う図1(A)等に示す態様においては、パターニングするのは、素子基板12と封止部材18との間に設けられる界面密着層20のみでもよい。
本発明の有機EL装置10において、界面密着層20の厚さは、界面密着層20の形成材料、界面密着層20と封止基板16、封止部材18、素子基板12との密着力等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、本発明者らの検討によれば、界面密着層20の厚さをt0、封止部材18の厚さt1とした際に、界面密着層20の厚さt0と封止部材18の厚さt1との比が、t1/t0≧50であるのが好ましく、t1/t0≧150であるのがより好ましい。すなわち、界面密着層20は、封止部材18に比して、遥かに薄いのが好ましい。
1/t0≧50とすることにより、界面密着層20を通って水分が有機EL素子14に侵入することを防止して、水分に起因する有機EL素子14の劣化を、より好適に防止できる等の点で好ましい。
本発明において、界面密着層20の形成材料は、素子基板12、封止基板16および封止部材18の形成材料に応じて、適宜、選択すればよい。
一例として、シランカップリング剤が例示される。シランカップリング剤は、公知のものが、各種、利用可能である。また、シランカップリング剤は、市販品も好適に利用可能である。具体的には、東レダウコーニング社製Zシリーズ、信越シリコーン社製KBM、KBEシリーズ等が例示される。
また、ケイ素、ゲルマニウム、鉄、ニッケル、パラジウム、チタン、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム等からなる活性層を界面密着層20として形成し、真空下において、封止部材18と、素子基板12および/または封止基板16とを貼り合わせする、いわゆる常温接合も、好適に利用可能である。
常温接合は、真空チャンバ等を用いる公知の方法で行えばよい。また、常温接合を行う場合には、界面密着層20となる活性層を、封止部材18と、素子基板12および/または封止基板16との両者に形成して、常温接合を行ってもよい。
なお、常温接合に関しては、例えば、『Room Temperature SiO2 Wafer Bonding by Adhesion Layer Method 出典:Proceedings of the 61st Electronic Components and Technology Conference (ECTC) 2011, May 31- June 3, 2011』を参考にすればよい。
ここで、本発明の有機EL装置10においては、界面密着層20は、ケイ素原子を10質量%以上含むのが好ましい。
界面密着層20がケイ素原子を10質量%以上含むことにより、封止部材18と、素子基板12および/または封止基板16との密着力を高くできる等の点で好ましい。
このような有機EL装置10は、公知の各種の方法を利用して製造できる。
一例として、素子基板12の表面に界面密着層20を形成し、次いで、素子基板12に有機EL素子14を形成する。界面密着層20の形成は、塗布法等、形成材料に応じた公知の方法で行えばよい。また、有機EL素子14の形成も、公知の方法で行えばよい。
一方で、封止基板16に界面密着層20を形成し、その後、位置合わせして封止基板16に封止部材18を形成する。界面密着層20および封止部材18の形成は、塗布法や貼着等、界面密着層20および封止部材18の形成材料に応じた公知の方法で行えばよい。
最後に、封止部材18を介して、素子基板12と封止基板16とを位置合わせして貼り合わせし、必要に応じて、紫外線照射等によって封止部材18を硬化することで、有機EL装置10を作製する。
図3(A)および図3(B)に、本発明の有機EL装置の別の例を概念的に示す。
図3(B)は、図1(B)と同様の概略平面図であり、図3(A)は、図1(A)と同様の図3(B)の概略断面図である。
前述の図1(A)等に示す有機EL装置10は、封止基板16によって有機EL素子14を封止するための封止部材18が、有機EL素子14を全面的に覆って設けられており、この封止部材18に封止基板16を貼着することにより、封止基板16によって有機EL素子14を封止している。
これに対し、図3(A)および図3(B)に示す有機EL装置40は、素子基板12の基板面方向に有機EL素子14を囲む枠状の封止部材42を用い、この封止部材42の上面に枠状にパターニングして界面密着層20を形成して、界面密着層20を形成した封止部材42の上に、封止基板16を設けることにより、封止基板16によって有機EL素子14を封止している。
また、有機EL装置40では、一例として、素子基板12と封止部材42との間には、界面密着層20を設けていない。
すなわち、図3(A)等に示す有機EL装置40では、粘着性を有する封止部材18で有機EL素子14を覆うのではなく、必要なガスバリア性を有する枠状の封止部材42によって有機EL素子14を囲み、封止部材42の上面を封止基板16で閉塞することで、封止基板16によって有機EL素子14を封止し、水分等による劣化を防止している。
従って、本例においては、封止部材42の厚さ(高さ)は、有機EL装置40に要求される厚さ等に応じて、適宜、設定すればよい。
枠状の封止部材42は、要求されるガスバリア性を有するものであれば、樹脂材料や無機物などの公知の各種の材料によって、形成材料に応じた公知の方法で形成すればよい。
好適な一例として、塗布法や接着等によって樹脂製の枠体を形成し、この枠体の表面を無機物で被覆した封止部材42が例示される。
この方法によれば、高い素子基板12と封止部材42との密着力を得て、この間の界面密着層を不要にし、かつ、ガスバリア性の高い封止部材42を形成できる。
樹脂材料からなる枠体を被覆する無機物としては、前述のガスバリアフィルム30の無機層36で例示した各種の無機化合物が好適に例示される。また、この無機化合物を用いる場合には、枠体のみならず、有機EL素子14も、この無機化合物で被覆してもよい。これにより、水分による有機EL素子14の劣化を、より好適に防止できる。
樹脂材料からなる枠体を被覆する無機物としては、上記無機化合物以外にも、金属等も利用可能である。
無機物による樹脂製の枠体の被覆は、プラズマCVD、スパッタリング、真空蒸着等、形成材料に応じた公知の方法で行えばよい。
なお、このような樹脂製の枠体の表面を無機物で被覆した封止部材42では、枠体を被覆する無機物の水蒸気透過率が、温度40℃、相対湿度90%RHの条件下で、100μm当たり50g/(m2・day)以下であるのが好ましい。
また、樹脂製の枠体の表面を無機物で被覆した封止部材42を用いる構成では、界面密着層20として、ケイ素等からなる活性層を界面密着層20として形成し、常温接合によって封止部材18と封止基板16とを貼り合わせする構成は、好適に利用される。
枠状の封止部材42を用いる図3(A)等に示す態様において、封止部材42は、弾性率が0.1〜520N/mm2であるのが好ましく、0.2〜480N/mm2であるのがより好ましい。
封止部材42の弾性率を0.1N/mm2以上とすることにより、ガスバリア性の良好な封止部材42を形成できる。また、封止基板16を剥離する方向に力が働いた場合、封止部材42の弾性率が低いと封止部材42が伸びて千切れてしまい、封止が破れてしまうが、封止部材の弾性率を0.1N/mm2以上とすることにより、このような不都合も防止できる。
封止部材42の弾性率を520N/mm2以下とすることにより、可撓性の良好な有機EL装置40が得られる等の点で好ましい。
図3(A)等に示される、枠状の封止部材42を用いる構成でも、界面密着層20は、素子基板12の面方向において、封止部材42の端部と有機EL素子14との中間位置Sよりも有機EL素子14側に存在しないように、パターニングされるのが好ましい。
ここで、このような枠状の封止部材42を用いる場合には、図3(B)に概念的に示すように、封止部材42の端部とは、封止部材42の有機EL素子14側の端部を指す。
すなわち、枠状の封止部材42を用いる構成では、図3(B)に概念的に示すように、界面密着層20は、素子基板12の面方向において、封止部材42の内側の端部と有機EL素子14との中間位置Sよりも有機EL素子14側に存在しないように、パターニングされるのが好ましい。
言い換えれば、界面密着層20は、素子基板12の面方向において、封止部材42の内側の端部と有機EL素子14との最短距離をLとした際に、L/2以上、有機EL素子14から離間するように、パターニングされるのが好ましい。
従って、有機EL装置40のように、枠状の封止部材42を用いる構成では、界面密着層20が、封止部材42の上面のみならず、封止部材42の内側側面から素子基板12の表面に至って形成される場合も含む。
このような有機EL装置40も、公知の各種の方法を利用して製造できる。
一例として、まず、素子基板12の表面に封止部材42を形成し、次いで、素子基板12に有機EL素子14を形成する。封止部材42の形成は塗布法等、形成材料に応じた公知の方法で行えばよい。また、有機EL素子14の形成も、公知の方法で行えばよい。
次いで、必要に応じて、封止部材42あるいは素子基板12の全面を、窒化ケイ素等の無機物で被覆する。封止部材42の無機物による被覆は、形成材料に応じてスパッタリング等の公知の方法で行えばよいのは、前述のとおりである。
次いで、封止部材42の上面に、ケイ素等からなる活性層を界面密着層20として形成する。界面密着層20の形成も、形成材料に応じてスパッタリング等の公知の方法で行えばよい。
一方で、封止基板16に、先に封止部材42に形成した界面密着層20と位置合わせして、同様にケイ素等からなる活性層を界面密着層20として形成する。
最後に、真空チャンバ内において、界面密着層20同士を対面かつ位置合わせして、素子基板12と封止基板16とを積層し、真空中で常温接合することで、有機EL装置10を作製する。
以上、本発明の電子装置について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明を、より詳細に説明する。
[実施例1]
<ガスバリアフィルム30の作製>
支持体32として厚さ100μmのPETフィルム(A4300、東洋紡社製)を用意した。
TMPTA(ダイセルセルテック社製)、シランカップリング剤(KBM−5103、信越化学社製)および重合性酸性化合物(KARAMER PM−21、日本化薬社製)を、質量比で14.1:3.5:1で混合してなる組成物を調製した。
この組成物18.6gと、紫外線重合開始剤(ランベルティ社製、ESACURE KTO46)1.4gと、2−ブタノン180gとを混合して、有機層34を形成するための塗料を調製した。
調製した塗料を、用意した支持体32(PETフィルム)の表面に塗布した。塗料の塗布は、ワイヤーバーを用い、塗膜厚が5μmとなるように行った。
塗料を塗布した後、室温で放置することにより、塗料を乾燥した。
次いで、窒素置換法により酸素濃度を0.1%としたチャンバー内で高圧水銀ランプの紫外線を照射(積算照射量約1J/cm2)することで、塗料の組成物を硬化させた。これにより、支持体32の表面に厚さ1μmの有機層34を形成した。
この有機層34の上に、無機層36として、厚さ35nmの窒化ケイ素膜を形成した。
無機層36(窒化ケイ素膜)の形成は、一般的なCCP(容量結合プラズマ方式)−CVD装置を用いて行った。原料ガスは、シランガス(流量160sccm)、アンモニアガス(流量370sccm)、水素ガス(流量590sccm)、および窒素ガス(流量240sccm)を用いた。成膜圧力は40Paとした。電源は周波数13.56MHzの高周波電源を用い、プラズマ励起電力を2.5kWとした。
これにより、支持体32の上に有機層34を有し、その上に無機層36を有する、図2に示すようなガスバリアフィルム30を作製した。
[実施例1]
作製したガスバリアフィルム30を50mm四方に切り出して、素子基板12とした。
素子基板12を運搬用の50mm四方のガラス基板に貼り合わせして、38mm四方に切り出したラミネートフィルム(サンエー化研社製、PAC3)を、中心同士を合わせ貼り合わせし、マスクとした。
マスクを貼り合わせした素子基板12をスピンコーターにセットし、純水で1w%に希釈したシランカップリング剤(KBM−403、信越シリコーン社製)を塗布した。このシランカップリグ剤は、ケイ素原子を10質量%含む。
その後、乾燥した綿棒で端部から4mmの幅でシランカップリング剤を拭き取り、枠状にシランカップリング剤が残るようにパターニングした。その後、110℃のオーブンで1時間乾燥させて、2mm幅の枠状にパターニングしたシランカップリング剤からなる界面密着層20を形成した素子基板12を得た。
この素子基板12の界面密着層20の形成面に、以下のようにして、有機EL素子14を形成した。
まず、素子基板12の表面に、60nmの膜厚になるようにITOをスパッタリングによって成膜して、陽極を形成した。形成された陽極表面に、真空蒸着装置により、HAT−CN層(2,3,6,7,10,11-Hexacyano-1,4,5,8,9,12-hexaazatriphenylene層)を正孔注入層として2nmの膜厚で形成し、さらに、HAT−CN層の表面に順に正孔輸送層(α-NPD:Bis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl]benzidine)を29nm、CBP(4,4'-Bis(carbazol-9-yl)biphenyl)をホスト材料として5%のIr(ppy)3(Tris(2-phenylpyridinato)iridium)をドープした発光層を20nm、正孔ブロック層としてBAlq(Bis-(2-methyl-8- quinolinolato)-4-(phenyl-phenolate)-aluminium(III))層を10nm、電子輸送層としてAlq3(Tris(8-hydroxy-quinolinato)aluminium)層を20nmの膜厚でそれぞれ蒸着して有機電界発光層を形成した。
続けて、得られた有機発光層の表面にLiFを1.5nm、Alを200nmの膜厚で、この順に蒸着して陰極を成膜し、素子基板12の表面に有機EL素子14を形成した。
一方、作製したガスバリアフィルム30を42mm四方に切り出して封止基板16とした。この封止基板16に、素子基板12と同様にして、2mm幅の枠状にパターニングしたシランカップリング剤からなる界面密着層20を形成した。
グローブボックス内で、界面密着層20を形成した封止基板16に、封止部材18として粘着剤(teas Barrier Transfer Tape 3rdG、TESAテープ社製)を貼り合わせした。
さらに、有機EL素子14を形成した素子基板12をグローブボックス内に搬送し、封止部材18を貼り合わせした封止基板16と貼り合わせした。
その後、封止基板16側から波長365nmの紫外線を積算で400mJ/cm2照射して、図1(A)および図1(B)に示すような有機EL装置10を作製した。
[実施例2]
素子基板12として、50mm四方のガラス基板(OA−10G、日本電気硝子社製)を用意した。この素子基板12の表面に、陽極としてITOを100nm成膜した。
陽極を形成した素子基板12にPIワニス(ポリイミドワニス)を塗布して乾燥し、外寸42mm、内寸38mmの枠状になるようにパターニングを行った。このようにして、素子基板12に、枠状の封止部材42を形成した。
封止部材42を形成した素子基板12に、陽極の形成以外は実施例1と同様にして有機EL素子14を形成した。
有機EL素子14を形成した素子基板12を真空チャンバー(真空度10-4Pa以下)に導入し、スパッタリングによって、全面に厚さ20nmSiN膜を成膜した。
その後、開口部が外寸42mm、内寸38mmの枠状マスクを用いて、開口部と封止部材42の上面とが重なるようにマスクをセットした。そこに、スパッタリングによってケイ素を10nm成膜することにより、封止部材42の上面に、ケイ素からなるパターニングした界面密着層20を形成した。
作製したガスバリアフィルム30を44mm四方に切り出して封止基板16とした。この封止基板16を、搬送用のガラス基板に貼り合わせした。
この封止基板16を真空チャンバーに導入し、開口部が外寸42mm、内寸38mmの矩形の枠状マスクを中心を合わせて貼り合わせし、スパッタリングによってケイ素を10nm成膜することにより、封止部材42の上面に、ケイ素からなるパターニングした界面密着層20を形成した。
有機EL素子14を形成して、さらに、ケイ素からなる界面密着層20をパターニングして形成した素子基板12と、ケイ素からなる界面密着層20をパターニングして形成した封止基板16とを、界面密着層20を位置合わせして対面させて、真空チャンバー内で減圧下で常温接合して貼り合わせ、図3(A)および図3(B)に示すような有機EL装置40を作製した。
[比較例1]
素子基板12および封止基板16に界面密着層20を形成しない以外は、実施例1と同様に有機EL装置を作製した。
[比較例2]
界面密着層を、パターニングせずに、素子基板12および封止基板16の全面に形成した以外は、実施例1と同様に有機EL装置を作製した。
[比較例3]
実施例1と同様に素子基板12を形成し、界面密着層20を設けずに、有機EL素子14を形成した。
作製したガスバリアフィルム30を42mm四方に切り出して封止基板16とした。
封止基板16を運搬用のガラス基板に貼り合わせした。この封止基板16のバリアフィルムの端部から1mm内側の位置に、ディスペンサーによってUV接着剤(XNR5516Z、ナガセケムテックス社製)を4辺に沿って枠状に塗布して、封止部材42(未硬化)を形成した。
有機EL素子14を形成した素子基板12と、封止部材42を形成した封止基板16とを、グローブボックス内に搬送し、位置合わせして貼り合わせした。
その後、封止基板16側から波長365nmの紫外線を積算で6000mJ/cm2照射して、未硬化の封止部材42を硬化して、有機EL装置を作製した。
なお、作製した各有機EL装置について、封止部材の厚さ、封止部材の水蒸気透過率、封止部材の弾性率、および、界面密着層の厚さは、以下のように測定した。
<封止部材の厚さ>
実施例1、比較例1および2はマイクロメーターを用いて、実施例2および比較例3は接触型の段差計(VEECO社製デクタク)を用いて、それぞれ測定した。
<封止部材の水蒸気透過率>
実施例1、比較例1および2は、封止部材がシート状のため、TACフィルムに貼り合わせして、40℃90%の環境下でカップ法によってJIS Z 0208:1976に準拠して測定した。
比較例3は、テフロン(登録商標)シートにUV接着剤をシート状に塗布し、紫外線を照射して硬化した。硬化後、テフロン(登録商標)シートから剥離して、40℃90%の環境下でカップ法によってJIS Z 0208:1976に準拠して測定した。
実施例2は、有機EL素子14の代わりにカルシウム膜を100nm成膜したものを用いる他は、有機EL装置と同様の構成を有する装置を作製し、40℃90%の環境下におけるカルシウムの腐食速度によって封止部材の水蒸気透過率を見積もった。
なお、水蒸気透過率は、いずれも、厚さ100μm当たりの水蒸気透過率である。
<封止部材の弾性率>
実施例1、比較例1および2は、封止部材を20層重ねて1mm厚とし、これを5mm×4cmの短冊形に切り出した。短冊形サンプルの両端を180℃引張試験機(オートグラフ、島津製作所製)にて引っ張ることで弾性率を測定した。
実施例2および比較例3も、厚さ1mmとなるように成膜したものを、5mm×4cmの短冊形となるようにを切り出し、測定を行った。
<界面密着層の厚さ>
断面を走査型電子顕微鏡で撮影することによって測定した。
作製した有機EL装置について、以下の評価を行った
<密着力>
ガラス基板上に、各有機EL装置と同様に封止部材/界面密着層/封止基板を形成して、180℃引張試験機(オートグラフ、島津製作所製)によって、封止基板と封止部材との剥離強度を測定した。評価は、以下のように行った。
A: 剥離強度が3N/cm超
B: 剥離強度が1〜3N/cm
C: 剥離強度が1N/cm未満
<耐久性>
有機EL装置を高温高湿環境下(60℃90%)にて100時間放置し、放置後の発光面のダークスポットの面積によって、耐久性を評価した。評価は、以下のように行った。
A: 発光面に対してのダークスポット総面積が3%未満
B: 発光面に対してのダークスポット総面積が3%〜40%
C: 発光面に対してのダークスポット総面積が40%超または点灯しない
<端部の水蒸気透過率>
カルシウム膜を蒸着したガラス基板上に、各有機EL装置と同じ材料で幅2mm、1辺2cmの枠状の封止部材を形成し、その上に、各有機EL装置と同様に界面密着層を形成し、封止部材の枠を各有機EL装置と同様に封止基板で封止した。
この状態で、枠内のカルシウム膜の腐食速度によって浸入する水分量を求め、端部の水蒸気透過率を見積もった。
なお、比較例2は、界面密着層が全面に形成されており、端部が定義できない。
結果を、下記の表に示す。
表1に示されるように、実施例1は、パターニングしたシランカップリング剤を界面密着層としている。そのため、密着力が高く界面の水分浸入が抑制されており、また、パターニングしてあるため有機EL装置の耐久性も良好である。実施例2は、パターニングしたSiを界面密着層として用いて、常温接合技術を用いて封止を行ったため、強固な密着力を示す。また、素子基板12と封止基板16との間からの水分浸入が抑制されているため、有機EL耐久性も良好である。
これに対し、比較例1は実施例1に比べ、界面密着層がない分、界面からの水分浸入が起こり有機EL装置の耐久性がCである。また、密着力も低く、曲げに対して弱い。比較例2は、界面密着層がパターニングされていないため、シランカップリング剤が有機EL素子へのダメージを与え有機EL装置の耐久性がCである。比較例3は、封止材料としてUV硬化樹脂を用いており硬いため密着力が低く、また、比較例1と同様、界面密着層がない分、界面からの水分浸入が起こり有機EL装置の耐久性もCである。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
有機ELディスプレイや有機EL照明などの有機EL装置等、各種の電子装置に好適に利用可能である。
10,40 有機EL装置(有機エレクトロルミネッセンス装置)
12 素子基板
14 有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)
16 封止基板
18,42 封止部材
20 界面密着層
30 ガスバリアフィルム
32 支持体
34 有機層
36 無機層

Claims (9)

  1. 素子基板と、
    前記素子基板に形成される電子素子と、
    前記電子素子を封止する封止基板と、
    前記封止基板によって前記電子素子を封止するために、前記素子基板と封止基板との間に設けられる封止部材と、
    前記素子基板と封止部材との間および前記封止基板と封止部材との間の、少なくとも一方に設けられる、パターニングされた界面密着層とを有することを特徴とする電子装置。
  2. 前記界面密着層が、前記素子基板の面方向において、前記封止部材の端部と前記電子素子との中間位置よりも、前記電子素子側には位置しないようにパターニングされる請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記界面密着層による前記素子基板と封止部材との密着部、および、前記界面密着層による前記封止基板と封止部材との密着部の少なくとも一方が、前記封止部材の面積以下である請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記界面密着層の厚さt0と前記封止部材の厚さt1との比が、t1/t0≧100である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子装置。
  5. 前記封止部材の水蒸気透過率が、温度40℃、相対湿度90%RHで、厚さ100μm当たり50g/(m2・day)以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子装置。
  6. 前記界面密着層が、ケイ素原子を10質量%以上含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子装置。
  7. 前記素子基板および封止基板の少なくとも一方が、支持体と、前記支持体の一方の面に設けられる無機層および前記無機層の形成面となる有機層の組み合わせの1組以上とを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子装置。
  8. 前記封止部材が、前記電子素子の全面を覆うシート状である請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子装置。
  9. 前記封止部材が、前記素子基板の面方向に前記電子素子を囲む枠体である請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子装置。
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