JP2017040671A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非転写時に、転写手段に供給する転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流の値を補正する補正手段を備えない場合に比較して、転写手段の長寿命化を図る。
【解決手段】中間転写ベルト21から記録用紙にトナー像を転写する二次転写ロール31と、二次転写ロール31に転写用の電圧を供給する第1の高圧電源110と、非転写時に、二次転写ロール31に転写用の電圧と逆極性の電圧を供給する第2の高圧電源120と、二次転写ロール31に流れる転写用の電圧と同極性の電荷の量を累積的に検出する第1のカウンタ160と、二次転写ロール31に流れる転写用の電圧と逆極性の電荷の量を累積的に検出する第2のカウンタ170と、第1及び第2のカウンタ160,170の検出結果に基づいて、非転写時に、二次転写ロール31に第2の高圧電源120によって供給する転写用の電圧と逆極性の電圧の値を補正する制御装置100とを備えた。
【選択図】図5

Description

この発明は、転写装置及び画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置においては、感光体ドラム上に形成されたトナー像や中間転写ベルト上に転写されたトナー像を記録媒体に転写するために転写装置が用いられている。転写装置に関する技術としては、特許文献1〜3に開示されたものが既に提案されている。
特許文献1は、転写部材がイオン導電性を有する転写部材であり、転写部材によってトナー像を転写するに先立って転写部材に電源により所定の電圧を印加したときに転写部材に流れる電流を検知する電流検知手段を有し、電流検知手段によって検知された電流に基づいて、制御手段により、転写部材の抵抗を安定させるための所定の電圧の印加時間を決定するように構成したものである。
特許文献2は、画像情報に応じたトナー像を担持する像担持部と、像担持部に担持されたトナー像を記録材へ転写すべく像担持部と接しつつ回転する転写部材と、転写部材にトナー像を静電的に転写させる転写電圧を印加する転写電圧印加手段と、転写部材に流れる転写電流を検知する転写電流検知手段と、トナー像を記録媒体へ転写する際に、転写電流検知手段が検知する転写電流に応じて転写電圧印加手段が印加する転写電圧を制御する制御手段とを有するように構成したものである。
特許文献3は、記録媒体に対するトナー像の転写に先立ち、転写部に記録媒体が介在しない状態で、転写部材にあらかじめ決められた記録媒体に基づく所定電流を流し、そのときに転写部材に印加される基準電圧を検知する検知手段と、基準電圧と記録媒体に基づく加算電圧値とを加算して、像担持体上のトナー像を記録媒体に転写するために印加する転写電圧値を決定する制御手段と、を備え、基準電圧値に上限値を設定し、基準電圧値が上限値のときには、転写部に記録媒体が介在しない状態で、転写部材に上限値の電圧を印加し、そのときの電流を検知手段によって検知し、検知された電流値に基づいて、制御手段により、像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大トナーのり量を決定するように構成したものである。
特開2004−205583号公報 特開2004−053748号公報 特開2004−101967号公報
この発明は、非転写時に、転写手段に供給する転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流の値を補正する補正手段を備えない場合に比較して、転写手段の長寿命化を図ることを目的とする。
請求項1に記載された発明は、像保持体から被転写体にトナー像を転写する転写手段と、
前記転写手段に転写用の電圧又は電流を供給する第1の供給手段と、
非転写時に、前記転写手段に前記転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流を供給する第2の供給手段と、
前記転写手段に流れる前記転写用の電圧又は電流と同極性の電荷の量を累積的に検出する第1の検出手段と、
前記転写手段に流れる前記転写用の電圧又は電流と逆極性の電荷の量を累積的に検出する第2の検出手段と、
前記第1及び第2の検出手段の検出結果に基づいて、非転写時に、前記転写部材に第2の供給手段によって供給する前記転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流の値を補正する補正手段と、
を備えた転写装置である。
請求項2に記載された発明は、前記転写手段は、前記被転写体側に配置される転写ロールを有し、
前記第1及び第2の供給手段は、前記転写ロールに電圧又は電流を供給する請求項1に記載の転写装置である。
請求項3に記載された発明は、前記補正手段は、前記第1の検出手段の検出結果を前記第2の検出手段の検出結果で除算した値に基づいて、前記転写部材に第2の供給手段によって供給する電圧又は電流の値を補正する請求項1又は2に記載の転写装置である。
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の転写装置と、
前記転写装置によって像保持体から被転写体にトナー像を転写することにより記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、非転写時に、転写手段に供給する転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流の値を補正する補正手段を備えない場合に比較して、転写手段の長寿命化を図ることができる。
請求項2に記載された発明によれば、第1及び第2の供給手段が転写ロールに電圧又は電流を供給しない構成に比較して、転写手段に供給される転写用の電圧又は電流と、転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流を精度良く検出することができる。
請求項3に記載された発明によれば、補正手段が、第1の検出手段の検出結果を第2の検出手段の検出結果で除算した値に基づいて電圧又は電流の値を補正しない場合に比較して、転写手段に流れる転写用の電圧又は電流と同極性の電荷の量と逆極性の電荷の量とを容易にバランスさせることができる。
請求項4に記載された発明によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の転写装置を備えない場合に比較して、記録媒体に転写される画像の画質を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る転写装置を適用した画像形成装置を示す全体構成図である。 この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 同図(a)は二次転写ロールを示す斜視構成図、同図(b)は二次転写ロールを示す断面図である。 同図(a)は他の二次転写ロールを示す斜視構成図、同図(b)は他の二次転写ロールを示す断面図である。 転写装置の要部を示す構成図である。 同図(a)は転写時における二次転写ロールへの印加電流を示す波形図、同図(b)はクリーニング時における二次転写ロールへの印加電流を示す波形図である。 この発明の実施の形態1に係る画像形成装置の動作を示すフローチャートである。 実験例1の結果を示すグラフである。 比較例の結果を示すグラフである。 同図(a)(b)は実験例2の結果をそれぞれ示すグラフである。 この発明の実施の形態2に係る画像形成装置の動作を示す図表である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1はこの発明の実施の形態1に係る転写装置を適用した画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、現像剤4を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する複数の作像装置10と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に記録媒体の一例としての記録用紙5に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置50と、中間転写装置20で二次転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。なお、図中の1aは画像形成装置1の本体を示し、この本体1aは支持構造部材、外装カバー等で形成されている。
作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成されている。これらの4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、本体1aの内部空間において傾斜した状態で1列に並べた状態となるよう配置されている。
各作像装置10(Y,M,C,K)は、図1や図2に示されるように、像保持体の一例としての回転する感光体ドラム11を備えており、この感光体ドラム11の周囲に、次のようなトナー像形成手段の一例としての各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する露光装置13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤4のトナーで現像してトナー像にする現像手段の一例としての現像装置14(Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置20に転写する一次転写手段の一例としての一次転写装置15(Y,M,C,K)と、一次転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置16(Y,M,C,K)等である。
感光体ドラム11は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光体ドラム11は、図示しない回転駆動装置から動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転するように支持されている。
帯電装置12は、感光体ドラム11に接触した状態で配置される接触型の帯電ロールで構成される。帯電装置12には帯電用電圧が供給される。帯電用電圧としては、現像装置14が反転現像を行うものである場合、その現像装置14から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。なお、帯電装置12としては、感光体ドラム11の表面に非接触状態で配置されるスコロトロン等の非接触型の帯電装置を用いてもよい。
露光装置13は、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成される光を、帯電された後の感光体ドラム11の周面に対して照射して静電潜像を形成するものである。露光装置13には、潜像形成時になると画像形成装置1に任意の手段で入力される画像の情報(信号)が送信される。
露光装置13は、感光体ドラム11の軸方向に沿って配列された複数の発光素子としてのLED(Light Emitting Diode)により感光体ドラム11に画像情報に応じた光を照射して静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなるものである。なお、露光装置13としては、画像情報に応じて構成されるレーザー光を感光体ドラム11の軸方向に沿って偏向走査するものを用いても良い。
現像装置14(Y,M,C,K)はいずれも、図2に示されるように、開口部と現像剤4の収容室が形成された筐体140の内部に、現像剤4を保持して感光体ドラム11と向き合う現像領域まで搬送する現像ロール141と、現像剤4を攪拌しながら現像ロール141を通過させるよう搬送する2つのスクリューオーガー等の攪拌搬送部材142,143と、現像ロール141に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材144などを配置して構成したものである。この現像装置14には、その現像ロール141と感光体ドラム11の間に現像用電圧が図示しない電源装置から供給される。また、現像ロール141や攪拌搬送部材142,143は、図示しない回転駆動装置からの動力が伝達されて所要の方向に回転する。さらに、上記4色の現像剤4(Y,M,C,K)としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。なお、4色の現像剤4(Y,M,C,K)としては、トナーのみからなる一成分現像剤を用いても良い。
一次転写装置15(Y,M,C,K)は、感光体ドラム11の周囲に中間転写ベルト21を介して接触し回転するとともに一次転写用電圧が供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
ドラム清掃装置16は、図2に示されるように、一部が開口する容器状の本体160と、一次転写後の感光体ドラム11の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板161と、清掃板161で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材162等で構成されている。清掃板161としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。
中間転写装置20は、図1に示されるように、各作像装置10(Y,M,C,K)の上方の位置に存在するように配置される。この中間転写装置20は、感光体ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数のベルト支持ロール22〜26と、ベルト支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面(像保持面)側に配置されて中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写させる二次転写手段の一例としての二次転写装置30と、二次転写装置30を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置27とで主に構成されている。
中間転写ベルト21としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボンブラック等の抵抗調整剤などを分散させた材料で製作される無端状のベルトが使用される。また、ベルト支持ロール22は図示しない駆動装置によって回転駆動される駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール23は中間転写ベルト21の走行位置などを保持する従動ロールとして構成され、ベルト支持ロール24は中間転写ベルト21に張力を付与する張力付与ロールとして構成され、ベルト支持ロール25は二次転写手段を構成するバックアップロールとして構成され、ベルト支持ロール26はベルト清掃装置27により清掃される中間転写ベルト21の背面を支持する支持ロールとして構成されている。
二次転写装置30は、図1に示されるように、中間転写装置20におけるベルト支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面部分である二次転写位置において、中間転写ベルト21の周面に接触して回転するとともに二次転写用電圧が供給される二次転写手段を構成する二次転写ロール31を備えた接触型の転写装置である。二次転写装置30は、二次転写ロール31とバックアップロールとしてのベルト支持ロール25とから構成されている。また、二次転写ロール31又は中間転写装置20の支持ロール25には、トナーの帯電極性と逆極性又は同極性を示す直流の電圧が二次転写用電圧として供給される。二次転写装置30については、後に詳述する。
ベルト清掃装置27は、図2に示されるように、ドラム清掃装置16と同様に構成され、一部が開口する容器状の本体270と、二次転写後の中間転写ベルト21の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板271と、清掃板271で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材272等で構成されている。清掃板271としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。
定着装置40は、表面温度が所要の温度に保持されるよう加熱手段によって加熱されるドラム形態又はベルト形態の加熱用回転体41と、この加熱用回転体41の軸方向にほぼ沿う状態で所定の圧力で接触して回転するドラム形態又はベルト形態の加圧用回転体42などを配置して構成されたものである。この定着装置40では、加熱用回転体41と加圧用回転体42が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部になる。
給紙装置50は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の作像装置10(Y,M,C,K)の下方側の位置に存在するように配置される。この給紙装置50は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体51と、用紙収容体51から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置52,53とで主に構成されている。用紙収容体51は、例えば、本体1aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側、図示例では左側面側に引き出すことができるように取り付けられている。
記録用紙5としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙やOHPシート、あるいはトレーシングペーパーなどの薄紙が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録用紙5の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等の坪量が相対的に大きい所謂厚紙なども使用することができる。
給紙装置50と二次転写装置30との間には、給紙装置50から送り出される記録用紙5を二次転写位置まで搬送する単数(又は複数)の用紙搬送ロール対54や搬送ガイド55等で構成される給紙搬送路56が設けられている。用紙搬送ロール対54は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。また、二次転写装置30と定着装置40との間には、二次転写装置30の二次転写ロール31から送り出される二次転写後の記録用紙5を定着装置40まで搬送するための搬送ガイド57,58等が設けられている。さらに、本体1aに形成される用紙の排出口に近い部分には、定着装置40から送り出される定着後の記録用紙5を搬送ガイド59に沿って本体1aの上部に設けられた用紙排出部60に排出するための用紙排出ロール対61が配置されている。
定着装置40と用紙排出ロール対61との間には、用紙搬送路を切り替える切替ゲート62を備えている。用紙排出ロール対61は、その回転方向が正転方向(排出方向)と逆転方向に切り替え可能に構成されている。記録用紙5の両面に画像を形成する場合には、片面に画像が形成された記録用紙5の後端が切替ゲート62を通過した後、用紙排出ロール対61の回転方向を正転方向(排出方向)から逆転方向に切り替える。用紙排出ロール対61によって逆転方向に搬送される記録用紙5は、切替ゲート62によって搬送経路が切り替えられ、略鉛直方向に沿うように形成された両面用搬送経路63へと搬送される。両面用搬送経路63は、表裏を反転させた状態で記録用紙5を用紙搬送ロール対54へと搬送する用紙搬送ロール対64と、搬送ガイド65〜68等を備えている。
図1中、符号70は画像形成装置1の本体1aの正面(図中、左側面)に開閉自在に設けられた手差しトレイを示しており、手差しトレイ70と用紙搬送ロール対54との間には、手差しトレイ70に収容された記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置71と、複数の用紙搬送ロール対72〜74や搬送ガイド75等で構成される手差し給紙搬送路76が設けられている。
また、図1中符号145(Y,M,C,K)は、紙面に直交する方向に沿って複数配列され、対応する現像装置14(Y,M,C,K)に供給する少なくともトナーを含む現像剤を収容したトナーカートリッジをそれぞれ示している。
また、図1中符号100は、画像形成装置1の動作を統括的に制御する制御装置を示している。制御装置100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、あるいはこれらCPUやROM等を接続するバス、通信インターフェイスなどを備えている。
<画像形成装置の動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
ここでは、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成する動作について説明する。
画像形成装置1は、画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、4つの作像装置10(Y,M,C,K)、中間転写装置20、二次転写装置30、定着装置40等が始動する。
そして、各作像装置10(Y,M,C,K)においては、まず各感光体ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、各帯電装置12が各感光体ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置13が、帯電後の感光体ドラム11の表面に対し、画像形成装置1に入力される画像の情報を各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づいて発光される光を照射し、その表面に所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)が、感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを現像ロール141からそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像は、その対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)の感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置15(Y,M,C,K)が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わされるような状態で一次転写させる。
また、一次転写が終了した各作像装置10(Y,M,C,K)では、ドラム清掃装置16が付着物を掻き取るように除去して感光体ドラム11の表面を清掃する。これにより、各作像装置10(Y,M,C,K)は、次の作像動作が可能な状態にされる。
続いて、中間転写装置20では、中間転写ベルト21の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置50では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路56に送り出す。給紙搬送路56では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対54が記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
二次転写位置においては、二次転写装置30の二次転写ロール31が、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した中間転写装置20では、ベルト清掃装置27が、二次転写後の中間転写ベルト21の表面に残留したトナー等の付着物を取り除いて清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙5は、中間転写ベルト21と二次転写ロール31から剥離された後に搬送ガイド57,58を介して定着装置40まで搬送される。定着装置40では、回転する加熱用回転体41と加圧用回転体42との間の接触部に二次転写後の記録用紙5を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙5に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙5は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、用紙排出ロール対61により、例えば、本体1aの上部に設置された用紙排出部60に排出される。
また、記録用紙5の両面に画像を形成するときは、片面に画像が形成された記録用紙5を用紙排出ロール対61により用紙排出部60に排出せず、用紙排出ロール対61が記録用紙5の後端を保持している間に当該用紙排出ロール対61の回転方向を逆転方向に切り替える。用紙排出ロール対61により逆転方向に搬送される記録用紙5は、切替ゲート62の上部を通過した後、用紙搬送ロール対64や搬送ガイド65〜68等を備えた両面用搬送経路63を介して表裏が反転された状態で用紙搬送ロール対54へと搬送される。用紙搬送ロール対54は、記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給し、記録用紙5の裏面に画像を形成して、用紙排出ロール対61により本体1aの上部に設置された用紙排出部60に排出する。
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された記録用紙5が出力される。なお、画像形成装置1では、ブラック(K)の作像装置10Kのみを用いて記録用紙5にモノクロの画像を形成しても勿論よい。
<転写装置の構成>
この実施の形態では、図3に示されるように、二次転写装置30としての二次転写ロール31を備えている。二次転写ロール31は、金属製の芯金部材311と、芯金部材311の外周に円柱形状に被覆された弾性を有する導電層312とから構成されている。芯金部材311は、例えば、ステンレス、鉄(快削鋼等)、アルミニウム等の金属材料からなる。芯金部材311は、軸方向に沿って導電層312により被覆された被覆部と、被覆部の両端部に突出した軸部とで外径(被覆部>軸部)が異なる円柱形状に形成されている。なお、芯金部材311は、軸方向に沿って全長にわたり同一の外径を有する円柱形状に形成しても勿論良い。
導電層312は、例えば、弾性材料としてのゴム材料と、必要に応じてゴム材料に添加される導電剤やその他の添加剤とを含むように構成される。導電層312は、発泡性又は非発泡性のいずれからなるものであっても良い。
ゴム材料としては、例えば、ポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、及びこれらを混合したゴムが好適に用いられる。
導電剤は、ゴム材料の導電性が低い場合やゴム材料が導電性を有しない場合など、必要に応じて添加される。導電剤としては、イオン導電剤を用いるのが望ましい。
イオン導電剤としては、例えば、四級アンモニウム塩、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩などが挙げられる。イオン導電剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。イオン導電剤の含有量は、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましい。
その他の添加剤としては、例えば、発泡剤、軟化剤、硬化剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)などが挙げられる。
導電層312の体積抵抗率は、画質の観点から、常用対数値で6(LogΩ・cm)以上8(LogΩ・cm)以下であることが望ましく、6.5(LogΩ・cm)以上7.5(LogΩ・cm)以下がより望ましい。なお、導電層312の体積抵抗率は、配合する導電剤の種類および量などで調整される。
導電層312がイオン導電性である場合には、例えば、高温高湿下で測定した抵抗値と低温低湿下で測定した抵抗値との差が0.5LogΩ・cm以下となり、或いは100Vの電圧を印加したときの抵抗値と1000Vの電圧を印加したときの抵抗値との差が0.5LogΩ・cm以下となる。
なお、二次転写ロール31の導電層312は、一層構成からなるもののみではなく、複数層から構成されるものであっても良い。
更に説明すると、二次転写ロール31の導電層312は、図4に示されるように、芯金部材311の外周に被覆される弾性を有する第1の導電層312aと、第1の導電層312aの外周に被覆される第2の導電層312bを備えるように構成しても良い。第1の導電層312aは、上述した導電層312と同様に構成される。また、第2の導電層312bは、第1の導電層312aと同様の材料を用いて構成される。第2の導電層312bの表面抵抗率は、常用対数値で体積抵抗率の常用対数値よりも1以上大きいことから、7(LogΩ/□)以上であることが望ましい。第2の導電層312bの表面抵抗率の上限は、特に制限されないが、例えば、10(LogΩ/□)以下が望ましく、9(LogΩ/□)以下がより望ましい。
ところで、この実施の形態では、図5に示されるように、上記の如く構成される二次転写ロール31の芯金部材311に、転写用の正極性の電圧又は電流を供給する第1の供給手段としての第1の高圧電源110と、非転写時に、二次転写ロール31の芯金部材311に転写用の電圧又は電流と逆極性の負極性の電圧又は電流を供給する第2の供給手段としての第2の高圧電源120とを備えている。第1の高圧電源110と第2の高圧電源120は、切替スイッチ130を介して二次転写ロール31の芯金部材311にそれぞれ接続されている。切替スイッチ130は、制御装置100から出力される信号によって切り替えられる。第1の高圧電源110は、例えば、電圧の値として規定した場合に0〜+7000V程度の正極性の直流高電圧を供給する。また、第2の高圧電源120は、例えば、電圧の値として規定した場合に0〜−3000V程度の負極性の直流高電圧を供給する。第1の高圧電源110と第2の高圧電源120は、必ずしも別個に構成する必要はなく、二次転写ロール31に供給する電圧又は電流の極性を正極性と負極性とに切り替えて出力することが可能な1つの高圧電源を用いても勿論良い。なお、中間転写装置20の支持ロール25の芯金部材251は、接地されている。
第1及び第2の高圧電源110,120としては、定電流電源又は定電圧電源が用いられる。この実施の形態では、第1及び第2の高圧電源110,120として、供給する直流電流の値を複数の値に切替可能な定電流電源を用いている。
また、この実施の形態では、第1の高圧電源110に直列に接続され、二次転写ロール31に単位時間あたり流れる転写用の電圧又は電流と同極性(正極性)の電荷の量(電流)を検出する第1の検出手段としての第1の電流計140と、第2の高圧電源120に直列に接続され、二次転写ロール31に単位時間あたり流れる転写用の電圧又は電流と逆極性(負極性)の電荷の量(電流)を検出する第2の検出手段としての第2の電流計150とを備えている。第1の電流計140から出力されるデジタル信号からなる検出信号は、第1の検出手段としての第1のカウンタ160に入力されている。また、第2の電流計150から出力されるデジタル信号からなる検出信号は、第2の検出手段としての第2のカウンタ170に入力されている。第1のカウンタ160は、第1の電流計140の検出信号と、当該電流が通電されている時間を積算して累積的にカウントすることにより、二次転写ロール31に流れる正極性の電流量を累積的に検出する。また、第2のカウンタ170は、第2の電流計150の検出信号と、当該電流が通電されている時間を積算して累積的にカウントすることにより、二次転写ロール31に流れる負極性の電流量を累積的に検出する。
なお、図5に示す実施形態では、第1及び第2の検出手段として第1及び第2のカウンタ160,170を用いた場合について説明したが、第1及び第2の電流計140,150の検出信号を制御装置100に直接入力し、制御装置100が第1及び第2の検出手段としての機能を兼ね備えるように構成しても良い。
また、制御装置100は、第1及び第2のカウンタ160,170の検出結果に基づいて、非転写時に、二次転写ロールに第2の高圧電源120によって供給する転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流の値を補正する補正手段としての機能を備えている。制御装置100は、例えば、第1及び第2のカウンタ160,170の検出結果に基づいて、第2の高圧電源120が出力する負極性の電流値又は電圧値を補正する。
二次転写ロール31の芯金部材311には、図6(a)に示されるように、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写する際に、まず、第2の高圧電源120によって第1の負極性の電流Iと、第1の負極性の電流Iよりも絶対値が大きい第2の負極性の電流Iとが供給される。その後、二次転写ロール31の芯金部材311には、第1の高圧電源110によって正極性の前転写電流Ipgと、前転写電流Ipgよりも絶対値が大きい転写電流Itrとが供給される。複数枚の記録用紙5にトナー像を二次転写する際には、上述した電流が二次転写ロール31の芯金部材311に繰り返し供給される。
また、二次転写ロール31の芯金部材311には、図6(b)に示されるように、非転写時であるクリーニング動作時に、第1の高圧電源110によって絶対値が順次大きくなるように切り替えられる正極性のクリーニング電流Icin1、Icin2・・・がパルス状に予め設定された繰り返し数にわたり供給される。さらに、二次転写ロール31の芯金部材311には、正極性のクリーニング電流Icin1、Icin2・・・がパルス状に供給される前後及び中間に、第2の高圧電源120によって負極性のクリーニング電流Iが供給される。負極性のクリーニング電流Iは、絶対値が一定の電流であるが、電流値を順次切り替えるように構成しても良い。
第1のカウンタ160及び第2のカウンタ170は、これらの電流値及び供給時間を、I×t+I×t+Ipg×tpg+Itr×ttr+・・・というように積算して累積的に計数する。また、第1のカウンタ160及び第2のカウンタ170は、図6(b)に示されるように、非転写時においても同様に計数する。
ここで、非転写時とは、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写する以外のときを広く含むものである。図6(b)に示すクリーニング時は勿論のこと、図6(a)に示す第1及び第2の電流I,Iの供給時や前転写電流Ipgの供給時など、トナー像の転写時以外をすべて含むものである。
<転写装置の動作>
この実施の形態に係る二次転写装置30は、次のようにして制御装置100によって二次転写ロール31に供給する電圧又は電流の制御が行われる。
制御装置100は、図7に示されるように、二次転写ロール31に供給する転写用の電圧又は電流と逆極性(負極性)の電圧又は電流の制御を行う逆出力補正制御がONとなっているか否かを判定する(ステップ101)。制御装置100は、逆出力補正制御がONではないと判定すると、補正係数αを1に設定して(ステップ106)、非転写時に二次転写ロール31に供給する負極性の転写逆バイアス電圧V_btr_clnの値をV_btr_cln=V_btr_cln×αに補正して出力し(ステップ105)、当該制御動作を終了する。ここで、補正係数αを1に設定した場合は、非転写時に二次転写ロール31に供給する転写逆バイアス電圧V_btr_clnの値を補正せずにそのまま供給することを意味している。この実施の形態では転写逆バイアスを定電圧制御しているが、定電流制御にて転写逆バイアス電流を補正しても良い。
なお、逆出力補正制御がONかOFFかは、例えば、画像形成装置1の図示しない設定画面やプリンタのドライバ等を操作することにより設定可能となっている。逆出力補正制御がONに設定された場合は、制御装置100で制御するための専用のフラグを立てるなどの処理が行われる。制御装置100は、フラグの有無によって逆出力補正制御がONかOFFかを判定する。
一方、制御装置100は、逆出力補正制御がONとなっていると判定すると、第1及び第2のカウンタ160,170のカウント値を参照する(ステップ102)。ここで、第1のカウンタ160は、正極性の転写電流の電流値と通電時間を累積した時間積算値をカウントする。また、第2のカウンタ170は、負極性の転写電流の電流値と通電時間を累積した時間積算値をカウントする。
次に、制御装置100は、第1のカウンタ160のカウント値を第2のカウンタ170のカウント値で除算した指標値Xを求め、求められた指標値Xが1未満であるか、指標値Xが1であるか、指標値Xが1より大きく且つ1.5以下であるか、指標値Xが1.5より大きいか否かを判定する(ステップ103)。
制御装置100は、求められた指標値Xが1未満であると判定すると、補正係数αを0.7に設定し(ステップ104)、指標値Xが1であると判定すると係数αを1に設定し(ステップ104)、指標値Xが1より大きく且つ1.5以下であると判定すると係数αを1.5に設定し(ステップ104)、指標値Xが1.5より大きいと判定すると係数αを2に設定する(ステップ104)。
ここで、係数αは、第1のカウンタ160のカウント値と第2のカウンタ170のカウント値が等しいか略等しい値(両者の差が予め設定された範囲内)となるように、第2の高圧電源120によって非転写時に二次転写ロール31に供給する転写逆バイアス電圧V_btr_clnの値を補正するためのものである。
指標値Xが1未満である場合は、第1のカウンタ160のカウント値より第2のカウンタ170のカウント値が大きいことを意味する。したがって、第2のカウンタ170のカウント値、つまり負極性の転写電流の電流値と通電時間を累積した時間積算値が、第1のカウンタ160のカウント値、つまり正極性の転写電流の電流値と通電時間を累積した時間積算値より大きいため、係数αを1より小さい値である0.7に設定する。こうすることにより、非転写時に、二次転写ロール31に供給する転写逆バイアス電圧V_btr_clnの値を補正前の値に対して70%まで減少させる。
同様に、指標値Xが1.5を超えている場合は、第1のカウンタ160のカウント値が第2のカウンタ170のカウント値より1.5倍以上大きいことを意味する。したがって、第2のカウンタ170のカウント値、つまり負極性の転写電流の電流値と通電時間を累積した時間積算値が、第1のカウンタ160のカウント値、つまり正極性の転写電流の電流値と通電時間を累積した時間積算値より大幅に小さいため、係数αを1より大きい値である2に設定する。こうすることにより、非転写時に、二次転写ロール31に供給する転写逆バイアス電圧V_btr_clnの値を補正前の値に対して200%(2倍)まで増加させる。
その後、制御装置100は、転写逆バイアスをV_btr_cln=V_btr_cln×αと補正して出力し(ステップ105)、当該制御動作を終了する。
制御装置100は、転写逆バイアスの補正を行うと、補正後の転写逆バイアスV_btr_clnを新たな転写逆バイアスに設定し、それ以降の制御を行う。また、制御装置100は、二次転写ロール31が交換されるまで第1及び第2のカウンタ160,170により累積的にカウントし、二次転写ロール31の交換時にはじめて第1及び第2のカウンタ160,170のカウント値をリセットする(ゼロとする)。
このように、上記実施の形態では、第1及び第2のカウンタ160,170の検出結果に基づいて、非転写時に、二次転写ロール31に第2の高圧電源120によって供給する転写用の電圧又は電流と逆極性(負極性)の電圧又は電流の値を制御装置100によって補正するように構成されている。そのため、この実施の形態では、二次転写ロール31に供給される正極性の電流の積載値(累積値)と負極性の電流の積載値(累積値)とをバランスさせることができ、二次転写ロール31に正極性又は負極性の一方に偏った電流が過剰に供給され、二次転写ロール31の導電層312においてイオン導電性の物質が偏在し、二次転写ロール31の抵抗値が経時的に上昇することが抑制される。したがって、二次転写ロール31の抵抗値の上昇に伴って二次転写ロール31の寿命が短くなることを抑制することができ、二次転写ロール31の長寿命化が図られる。
実験例1
本発明者は図5に示されるような二次転写装置30を用いて、二次転写ロール31に第1の高圧電源110によって正極性の25μAの電流を6secだけ流した後に、第2の高圧電源120によって負極性の25μAの電流を6sec流す動作を1サイクルとして、合計120時間にわたり印加した場合に、二次転写ロール31の体積抵抗率がどのように変化するかを確認する実験を行った。実験は常温常湿環境下において行った。
図8は上記実験例1の結果を示すグラフである。
図8から明らかなように、二次転写ロール31の体積抵抗率の変動量ΔlogΩはほとんどゼロであり、二次転写ロール31の体積抵抗が120時間にわたり変化せず、二次転写ロール31の長寿命化を図ることができることが判った。
比較例1
次に、本発明者は図5に示されるような二次転写装置30を用いて、二次転写ロール31に第1の高圧電源110によって正極性の25μAの電流を6secだけ流した後に、第2の高圧電源120によって負極性の12.5μAの電流を6sec流す動作を1サイクルとして、合計120時間にわたり印加した場合に、二次転写ロール31の体積抵抗率がどのように変化するかを確認する実験を行った。実験は常温常湿環境下において行った。
図9は上記比較例1の結果を示すグラフである。
図9から明らかなように、二次転写ロール31の体積抵抗率は、印加時間の増加とともに上昇し、120時間後には、二次転写ロールの体積抵抗率の変動量が0.5LogΩ程度に達することが判った。
実験例2
また、本発明者は図5に示されるような二次転写装置30を用いて、二次転写ロール31に第1の高圧電源110によって正極性の25μAの電流を60000sec印加し続けた後に、二次転写ロール31に第1の高圧電源110によって正極性の28μAの電流を5secだけ流した後に、第2の高圧電源120によって負極性の28μAの電流を5sec流す動作を1サイクルとして、合計20000secにわたり印加し、更にその後に二次転写ロール31に第1の高圧電源110によって正極性の28μAの電流を5secだけ流した後に、第2の高圧電源120によって負極性の28μAの電流を10sec流す動作を1サイクルとして、合計180000secにわたり印加した場合に、二次転写ロール31の体積抵抗率がどのように変化するかを確認する実験を行った。実験は常温常湿環境下において行った。
図10(a)(b)は上記実験例2の結果を示すグラフである。
図10(a)から明らかなように、二次転写ロール31の体積抵抗率は、最初急激に上昇した後に勾配がやや緩やかになるものの上昇を続け、負極性の28μAの電流を併せて印加することにより、二次転写ロール31の体積抵抗率が急激に減少し、最終的に二次転写ロール31の体積抵抗率の変動量が0.05LogΩ程度にまで減少することが判った。
また、図10(b)は、図10(a)に基づいて二次転写ロール31の体積抵抗率の変動量と二次転写ロール31に流れた総電荷量との関係を示したグラフである。
図10(b)から明らかなように、二次転写ロール31に転写時と逆極性である負極性の28μAの電流を併せて印加することにより、二次転写ロール31の体積抵抗率は、一端急激に減少した後、極性の相殺による総電荷量の減少とともに体積抵抗率の変動量も減少し、やや残留抵抗の存在が見受けられるものの、最終的に二次転写ロール31の体積抵抗率の変動量が0.05LogΩ程度にまで減少することが判る。
したがって、第1及び第2のカウンタ160,170の検出結果に基づいて、非転写時に、二次転写ロール31に供給する負極性の電圧又は電流の値を補正する動作は、二次転写ロール31に供給する正極性の電圧又は電流と必ずしも常にカウンターアタックとして行う必要はなく、二次転写ロール31に転写用の正極性の電圧又は電流を連続して供給した後に行っても良い。
具体的には、例えば、第1のカウンタ160のカウント値が予め定められた閾値に達した場合にのみ、第2の高圧電源120の電圧又は電流を制御するように構成しても良い。
[実施の形態2]
図11はこの発明の実施の形態2に係る転写装置を適用した画像形成装置の制御に使用される図表を示している。
この実施の形態2では、図11に示されるように、指標値Xを実施の形態1に比較して細かく場合分けしており、指標値Xの変動にきめ細かく対応することが可能となっている。
なお、この実施の形態2では、指標値Xとして実施の形態1と異なり、第2のカウンタ170のカウント値を第1のカウンタ160のカウント値で除算した指標値Xを用いている。
なお、前記実施の形態では、転写手段として二次転写装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、一次転写装置においても同様に適用することができることは勿論である。また、第1及び第2のカウンタ160,170のカウント値の絶対値同士で減算した値を指標値として用いても良い。
また、前記実施の形態では、フルカラーの画像形成装置に適用した場合について説明したが、モノクロの画像形成装置においても同様に適用可能である。
1…画像形成装置
1a…画像形成装置本体
30…二次転写装置
31…二次転写ロール
100…制御装置
110…第1の高圧電源
120…第2の高圧電源
140…第1の電流計
150…第2の電流計
160…第1のカウンタ
170…第2のカウンタ

Claims (4)

  1. 像保持体から被転写体にトナー像を転写する転写手段と、
    前記転写手段に転写用の電圧又は電流を供給する第1の供給手段と、
    非転写時に、前記転写手段に前記転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流を供給する第2の供給手段と、
    前記転写手段に流れる前記転写用の電圧又は電流と同極性の電荷の量を累積的に検出する第1の検出手段と、
    前記転写手段に流れる前記転写用の電圧又は電流と逆極性の電荷の量を累積的に検出する第2の検出手段と、
    前記第1及び第2の検出手段の検出結果に基づいて、非転写時に、前記転写部材に第2の供給手段によって供給する前記転写用の電圧又は電流と逆極性の電圧又は電流の値を補正する補正手段と、
    を備えた転写装置。
  2. 前記転写手段は、前記被転写体側に配置される転写ロールを有し、
    前記第1及び第2の供給手段は、前記転写ロールに電圧又は電流を供給する請求項1に記載の転写装置。
  3. 前記補正手段は、前記第1の検出手段の検出結果を前記第2の検出手段の検出結果で除算した値に基づいて、前記転写部材に第2の供給手段によって供給する電圧又は電流の値を補正する請求項1又は2に記載の転写装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の転写装置と、
    前記転写装置によって像保持体から被転写体にトナー像を転写することにより記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
    を備える画像形成装置。
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