JP2009251126A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光体又は中間転写体上に形成されたトナー像が記録材に転写された後に、分離不良や粒状性を悪化させることなく、記録材への放電や記録材の除電の影響により生じるノイズ画像を効果的に抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト7から記録材Pへのトナー像転写後に記録材に対して作用する主走査方向に分割された複数の除電針31a、31b、・・31nを配置する。除電針31a、31b、・・31nは、電流検知回路32a、32b、・・32nによって個別に放電電流を検知される。制御部110は、除電電源D31a、D31b、・・D31nを制御して、複数の除電針31a、31b、・・31nに対して、個別の放電電流の検知結果に応じた除電電圧を定電圧にて印加させる。
【選択図】図6
【解決手段】中間転写ベルト7から記録材Pへのトナー像転写後に記録材に対して作用する主走査方向に分割された複数の除電針31a、31b、・・31nを配置する。除電針31a、31b、・・31nは、電流検知回路32a、32b、・・32nによって個別に放電電流を検知される。制御部110は、除電電源D31a、D31b、・・D31nを制御して、複数の除電針31a、31b、・・31nに対して、個別の放電電流の検知結果に応じた除電電圧を定電圧にて印加させる。
【選択図】図6
Description
本発明は、転写部の下流側に電極部材を配置して、トナー像を転写された記録材を除電する画像形成装置、詳しくは電極部材の構造と、電極部材に印加する除電電圧の制御とに関する。
中間転写体又は記録材搬送体に沿って複数の画像形成部を配置したタンデム型の画像形成装置が実用化されている。特許文献1には、個別に感光ドラムを有するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのプロセスカートリッジを、中間転写ベルト又は記録材搬送ベルトに沿って配置した画像形成装置が示される。
また、像担持体のトナー像を記録材に転写する転写部の下流側に除電装置を配置し、トナー像を転写された記録材を除電装置で除電して、像担持体からの分離を促す画像形成装置が実用化されている。
特許文献2には、転写ローラを感光ドラムに圧接して形成される転写部の下流側に除電装置を配置した画像形成装置が示される。ここでは、転写部の下流側に電極部材が配置されて、除電電源は、転写ローラに印加する転写電圧と逆極性の電圧を電極部材に印加する。除電装置は、コロナ放電によって発生させた転写電圧と逆極性の帯電粒子を記録材に照射して、転写部を記録材が通過する過程で転写ローラから記録材に注入された過剰な電荷を打ち消す。
特許文献3には、転写ローラを中間転写ベルトに圧接して形成される転写部の下流側に除電装置を配置した画像形成装置が示される。ここでは、除電装置の電極部材が鋸歯状の薄いステンレス板で形成されていて、除電電源は、電極部材に1000V〜2100Vの可変の除電電圧を印加する。電極部材に印加される除電電圧は、電極部材を通じたコロナ放電電流を検知して所定の電流値となるように可変に制御される。
特許文献4には、電極部材を機構的に上下動させて、記録材と電極部材の対向距離を一定に制御する除電装置を備えた画像形成装置が示される。ここでは、記録材がカールしたり、薄かったりして感光ドラムからの分離が悪い場合に、記録材の搬送に同期したタイミングで電極部材を上下動させることにより、除電効果を高めている。
特許文献3に示される除電電圧の制御では、電極部材の全長に渡った放電電流を検知するので、転写部における記録材の部分的な帯電状態や像担持体からの分離状態を十分に検知できない。電極部材の全長に渡った放電電流に応じて電極部材に印加される除電電圧が調整されるので、記録材の部分的な帯電状態の変化に電極部材全体の除電電圧が影響を受ける可能性がある。
このため、除電電圧が不適正に設定されて、転写部下流における記録材の分離不良が発生する可能性が出てくる。電極部材の全長に渡った放電電流は、除電を要する記録材の部分的な帯電状態はもちろん、全体的な帯電状態さえもうまく反映できなくなるからである。
本発明は、電極部材を通じて、除電を要する記録材の帯電状態を正確に検知して、電極部材に適正な除電電圧を印加できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、トナー像を形成して前記像担持体に担持させるトナー像形成手段と、前記像担持体に圧接して電圧が印加されることにより前記像担持体のトナー像を記録材へ転写する転写部を形成する転写部材とを備えたものである。そして、前記転写部でトナー像が転写された記録材を除電するために、前記転写部の長手方向に配置された複数の電極部材と、複数の前記電極部材に電圧を印加する除電電源と、それぞれの前記電極部材の電流を検知する検知手段と、前記検知手段の出力に応じて前記除電電源を制御して、複数の前記電極部材における前記電圧を設定する制御手段とを備える。
本発明の画像形成装置では、転写完了して転写部から突き出した記録材上の個別の位置に対向するように、複数の電極部材が転写部の長手方向に沿って配置される。複数の電極部材に除電電圧が印加されると、対向する記録材の個別部分における帯電状態や対向距離に応じた放電状態がそれぞれの電極部材で個別に発生して検知手段によって個別に検知される。
従って、検知手段によって除電を要する記録材の帯電状態を正確に検知して、転写電源によって電極部材に適正な除電電圧を印加できる。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の画像形成装置は、転写部に沿って配置された複数の電極部材に個別の除電電圧が印加される限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写体を用いる画像形成装置に限らず、感光体から記録材へ直接転写する画像形成装置、記録材搬送体に担持された記録材へトナー像を転写する画像形成装置等でも実施できる。
実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜4に記載される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。また、説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に付した参照記号は、発明と実施形態との対応を説明するものであって、発明の構成を実施形態の構成に限定するものではない。
<画像形成装置>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、中間転写ベルト7の直線区間に、4つの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラー複写機である。タンデム型は、1つの感光ドラムを用いて複数回(通常4回)の画像形成を繰り返して合成フルカラー画像を形成する1ドラム型に比べて、プリントスピードの大幅な時間短縮が可能である。中間転写方式は、二次転写部や定着装置を比較的自由に設置できるとともに、記録材と感光ドラムとが接触しないために、直接転写方式に比べて感光ドラムの汚染が少ない。
画像形成部PYでは、感光ドラム1にイエロートナー像が形成されて、一次転写部T1において中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1にマゼンタトナー像が形成されて、一次転写部T1において中間転写ベルト7のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部PC、PKでは、それぞれ感光ドラム1にシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、同様に、一次転写部T1において中間転写ベルト7のイエロー、マゼンタトナー像に重ねて一次転写される。
中間転写ベルト7に一次転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置22へ搬送されて加熱加圧を受けることにより表面にトナー像を定着された後に、画像装置100の外部へ排出される。
記録材カセット14に積載された記録材Pは、ピックアップローラ15によって記録材カセット14から引き出され、分離装置22によって1枚ずつに分離され、搬送ローラ17によってレジストローラ19へ搬送される。
レジストローラ19は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト7に担持されたトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを挟持搬送して、二次転写部T2へ送り込む。
二次転写部T2よりも記録材搬送方向下流側には、記録材ガイド21と、定着装置22とを順次に配設してある。定着装置22は、ヒートローラ定着装置であり、矢印方向に回転駆動される定着ローラ(ヒートローラ)22aと、定着ローラ22aに圧接しながら回転する加圧ローラ22bとを有する。定着ローラ22aの内部には、ハロゲンランプ等のヒータ22cが配設され、ヒータ22cへの印加電圧を制御することによって、定着ローラ22aの表面温度が所定の定着温度に維持されている。
コンピュータ・イメージリーダー・ファクシミリ等のホスト装置120から制御部(CPU)110にフルカラー画像情報信号が入力する。制御部110は、プリンタ全体の画像形成動作制御を司り、入力した画像情報信号を所要に画像処理するとともに、画像形成部PY、PM、PC、PKを画像形成シーケンスの所定の制御タイミングで駆動する。
静電像形成方式として、帯電した感光ドラム表面に画像情報のバックグランド部に対応して露光して静電像を形成するバックグランド露光方式がある。また、逆に画像情報部に対応して露光して静電像を形成するイメージ露光方式がある。バックグランド露光方式における静電像の現像には、バックグランド部以外の部分を現像する正規現像方式が採用され、イメージ露光方式における静電像の現像には、非露光部分を現像する反転現像方式が用いられる。本実施例では、イメージ露光方式と反転現像方式の組み合わせを用いることができる。
<トナー像形成手段>
図2は画像形成部の構成の説明図である。画像形成部PY、PM、PC、PKは、付設された現像装置4で用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同様に構成される。
図2は画像形成部の構成の説明図である。画像形成部PY、PM、PC、PKは、付設された現像装置4で用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同様に構成される。
図2に示すように、画像形成部PYは、感光ドラム1の周囲に、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ11、クリーニング装置5を配置する。
感光ドラム1は、アルミニウム製シリンダの外周面に、帯電極性が負極性の有機光導電体層(OPC)を塗布して構成され、不図示の駆動モータから駆動力を伝達して、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電ローラ2は、導電性の芯金2aと、芯金2aの回りに順次にローラ状に形成された低抵抗導電弾性層2b及び中抵抗導電弾性層2cとを有して、感光ドラム1の回転に従動して回転する導電性弾性ローラである。帯電ローラ2は、両端部を軸受部材で回転可能に支持させて感光ドラム1に対して略並行に配列し、中抵抗導電弾性層2cを所定の押圧力で感光ドラム1に圧接させて帯電ニップを形成する。
電源D3は、直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電電圧を帯電ローラ2に印加する。これにより、感光ドラム1の表面が一様な負極性の電位に帯電される。
露光装置3は、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームLを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1の表面に画像の静電像を書き込む。
現像装置4は、非磁性トナーtに磁性キャリアを混合したニ成分現像剤4eを現像容器4a内で攪拌スクリュー4fにより攪拌して、非磁性トナーtを負極性に、磁性キャリアを負極性にそれぞれ帯電させる。帯電した二成分現像剤は、感光ドラム1とカウンタ方向に回転する現像スリーブ4bに、規制部材4dによって厚さ規制して担持され、固定磁極4cによって穂立ち状態にされて感光ドラム1を摺擦する。
電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧を現像スリーブ4sに印加する。これにより、現像スリーブ4sよりも相対的に正極性となった感光ドラム1の静電像へトナーが移動して、静電像が反転現像される。静電像の現像に伴って消費されただけ、新たなトナーがトナーボトル4Aからスクリュー4hにより供給される。
一次転写ローラ11は、感光ドラム1との間に中間転写ベルト7を挟み込んで、感光ドラム1と中間転写ベルト7との間に一次転写部T1を形成する。
一次転写ローラ11は、ステンレスやアルミニウム等の金属から成る導電性の芯金11aの外周に、ローラ状に成型された抵抗性の弾性層11bを設けた導電性弾性ローラである。芯金11aの外径は8mm、弾性層11bの厚みは4mm、ローラ硬度(Asker C)は30度、抵抗値は、105Ωである。抵抗値は、23度C50%RHの環境下で、50mm/secの周速で回転する一次転写ローラ11を接地電位の金属ローラに5N(500gf)の荷重で接触させて、芯金11aに500Vの電圧を印加して電流を測定して求めた。
電源D1は、一次転写ローラ11の芯金11aに正極性の直流電圧を印加する。これにより、負極性に帯電して感光ドラム1に担持されたトナー像は、一次転写部T1を通過する中間転写ベルト7へ電気的に移動する。
クリーニング装置5は、クリーニングブレード5aを感光ドラム1に摺擦して、一次転写部T1を通過して感光ドラム1の表面に残留した転写残トナーを除去する。
<像担持体>
図1に示すように、中間転写ベルト7は、一次転写部T1で転写されたトナー像を担持して二次転写部T2へ搬送する。中間転写ベルト7は、テンションローラ9、駆動ローラ8、及びバックアップローラ10に掛け渡して支持され、駆動ローラ9に駆動されて所定のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。中間転写ベルト7は、テンションローラ9によって50N(5kgf)の張力を付与されている。
図1に示すように、中間転写ベルト7は、一次転写部T1で転写されたトナー像を担持して二次転写部T2へ搬送する。中間転写ベルト7は、テンションローラ9、駆動ローラ8、及びバックアップローラ10に掛け渡して支持され、駆動ローラ9に駆動されて所定のプロセススピードで矢印R2方向に回転する。中間転写ベルト7は、テンションローラ9によって50N(5kgf)の張力を付与されている。
中間転写ベルト7は、PC、PET、PVDFのような誘電体樹脂によって構成される、充実肉質層或いは弾性体層の単層ベルト或いはそのような層を含む複合層ベルトである。
ここでは、幅370mm、周長900mm、厚さ100μmの無端状に形成されて、体積抵抗率が108.5Ω・cmに調整されたポリイミド樹脂を採用したが、他の材料、体積抵抗率のものでも構わない。体積抵抗率は、23度C50%RH環境下でJIS−K6911法準拠プローブを使用して、印加電圧100V、印加時間60secの条件で測定した。
ベルトクリーニング装置13は、ポリウレタンゴムのクリーニングブレード13aを中間転写ベルト7に摺擦させて、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト7に残留した転写残トナーを除去する。ベルトクリーニング装置13におけるクリーニングブレード13aの当接圧は、10N(1000gf)とした。
<転写部>
図3は二次転写部の構成の説明図、図4は記録材が中間転写ベルト寄りを通過する場合の放電状態の説明図、図5は記録材が二次転写ローラ寄りを通過する場合の放電状態の説明図である。
図3は二次転写部の構成の説明図、図4は記録材が中間転写ベルト寄りを通過する場合の放電状態の説明図、図5は記録材が二次転写ローラ寄りを通過する場合の放電状態の説明図である。
図3に示すように、二次転写ローラ12は、中間転写ベルト7を介してバックアップローラ10に圧接して、中間転写ベルト7と二次転写ローラ12との間に二次転写部T2を形成する。記録材Pは、レジストローラ19に給送され、ガイド部材20に案内されて二次転写部T2へ受け渡される。
電源D2は、正極性の定電圧を二次転写ローラ12のローラ軸12aへ印加して、バックアップローラ10と中間転写ベルト7と記録材Pと二次転写ローラ12との直列回路に転写電流を流す。転写電流の一部が中間転写ベルト7のトナー載り部を流れて、中間転写ベルト7から記録材Pへのトナーの移動に関与する。
二次転写部T2は、中間転写ベルト7に担持されたトナー像に重ね合わせて記録材Pを挟持搬送し、記録材Pは、二次転写部T2を通過する過程で、中間転写ベルト7からトナー像を二次転写される。
バックアップローラ10は、ステンレス製の円筒材料で形成されて接地電位に接続されている。二次転写ローラ12は、導電性のローラ軸12aの外周を、中抵抗の抵抗値を有するEPDM発泡材料の弾性層12bで被覆したもので、体積抵抗率が106〜108Ω・cmに調整されている。弾性層12bは、NBR、ヒドリン、ウレタン等の発泡性の合成ゴム材料に、イオン導電性抵抗制御剤であるステアリルトリメチルアンモニウムを分散した材料やその他の材料を採用してもよい。
二次転写部T2で四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、二次転写部T2の長手方向に分割された除電電極31、32、33、34から負極性の帯電粒子を照射されて過剰な正極性の電荷を除電される。過剰な正極性の電荷を除電された記録材Pは、バックアップローラ10の曲面に沿って中間転写ベルト7から曲率分離する。
除電針31には、除電針31に正極、負極両方のバイアスを印加できる除電電源31V、記録材Pの通過時に除電針31に流れ込む電流を検知する電流検知回路32、検知された電流波形に基いて除電電源31の出力電圧を制御する制御部110が備わっている。
画像形成装置100では、二次転写部T2を通過してトナー像の転写を受けた記録材Pは、除電針31によって中間転写ベルト7から分離される。除電電源31Vから除電針31に印加される除電電圧の極性は、二次転写ローラ12に印加される二次転写電圧とは逆になっており、トナー像の転写を受けた記録材Pを感光体139から静電的に分離するように作用している。
記録材の両面に画像形成する場合、一面目の定着終了後に、記録材が中間転写ベルト7に巻き付く方向へ過度にカールしている場合がある。このとき、二次転写部T2から突き出した記録材Pが除電針31から離れたところを通るために、二次転写部T2を通過した記録材の部分が持つ電荷の除電が充分に行われず、二次転写部T2における分離不良を生じ易い。
また、二次転写部T2を通過した記録材の部分は、トナー電荷量+転写電圧による付与分を含むその他の電荷量の総電荷量を持つ。そして、総電荷量は、二次転写部T2の下流側に形成された空間において、記録材Pが中間転写ベルト7寄りを通過するのか、二次転写ローラ12寄りを通過するのかによって大きく影響される。
記録材P−中間転写ベルト7間の電位差をV1とし、記録材P−二次転写ローラ12間の電位差をV2とし、記録材Pの部分が持つ総電荷量をQとする。このとき、以下の関係が成立している。
V1=Q/C1
V2=Q/C2
V1=Q/C1
V2=Q/C2
図4の(a)に示すように、記録材Pが中間転写ベルト7寄りを通過する場合、中間転写ベルト7側ギャップg1が短くなるので、記録材P−中間転写ベルト7間の静電容量C1は大きくなる。一方、二次転写ローラ12側ギャップg2が長くなるので、記録材P−二次転写ローラ12間の静電容量C2は小さくなる。このため、V1は小さくなる傾向となり、V2は大きくなる傾向となって、記録材P−二次転写ローラ12間にて放電が発生し易くなる。
そして、二次転写ローラ12に正極性の転写電圧が印加され、中間転写ベルト7は接地電位に接続しているので、放電はプラス放電となり、記録材Pには、図4の(b)に示すように、正極性のピークを持つ電位ムラが発生する。
図5の(a)に示すように、記録材Pが二次転写ローラ12寄りを通過する場合は、逆に、中間転写ベルト7側ギャップg3が長くなって、記録材P−中間転写ベルト7間の静電容量C1が小さくなる。このため、V1が大きくなる傾向となって、記録材P−中間転写ベルト7間にてマイナス放電が発生し易くなり、記録材Pには、図5の(b)に示すように、負極性のピークを持つ電位ムラが発生する。
正極性ピーク又は負極性ピークの電位ムラが記録材Pに存在すると、記録材Pの通過経路に存在する導電性部材や、記録材搬送ガイド21aとの電気的な干渉によってノイズ画像が発生し易くなる。ノイズ画像とは、特に中間調濃度領域(ハーフトーン)の画像部に顕著な現象であって、プラス極性ピークが存在する場合には水玉状、マイナス極性ピークが存在する場合には鳥の足跡状に発生する。
また、二次転写部T2から定着装置22までの記録材搬送構成は、中間転写ベルト7、二次転写ローラ12、記録材搬送ガイド21a、記録材搬送ベルト21b、図1に示す定着ローラ22a、加圧ローラ22bである。
これらの記録材搬送構成における各要素間のアラインメント、記録材Pの剛度や吸湿状態によって記録材のカール条件が異なり、二次転写部T2を通過した記録材Pの姿勢も毎回一定ではない。このため、記録材Pの同一主走査ライン上(幅方向)には、中間転写ベルト7寄りの部分、或いは二次転写ローラ12寄りの部分が不定期に発生する。
その結果、図4の(b)に示す正極性ピークを持つ電位ムラや図5の(b)に示す負極性ピークを持つ電位ムラ(電荷分布ムラ)が、記録材Pの幅方向において局所的に発生する。
<除電装置、制御手段>
図6は除電装置の構成の説明図、図7は除電装置の制御のフローチャートである。
図6は除電装置の構成の説明図、図7は除電装置の制御のフローチャートである。
図6に示すように、除電針31は、二次転写部T2の長手方向に沿った方向に、独立した除電針31a、31b、31c、31d・・を配列して構成される。除電針31a、31b、31c、31d・・は、厚さ0.5mmのステンレスやアルミ等の薄板材料(一般的な電極材料)を用いて同一形状に形成され、放電部の針先高さを揃えて一列に配列されている。ただし、タングステンワイヤーや導電性樹脂材料から成る放電部を有する電極部材を用いてもかまわない。
電流検知回路32a、32b、32c、32d・・は、それぞれ除電針31a、31b、31c、31d・・に流れ込んで放電部から放電する放電電流を個別独立に検知する。
除電電源D31a、D31b、D31c、D31d・・は、それぞれ電流検知回路32a、32b、32c、32d・・を通じて、除電針31a、31b、31c、31d・・に個別の除電電圧を印加して放電電流を供給する。
ここで、除電針31a、31b、31c、31d・・に印加する除電電圧は定電圧とした。定電圧とすることで、電流検知回路32a、32b、32c、32d・・は、除電電圧印加中においても、記録材P−除電針31a、31b、31c、31d・・間の個別の電位差に応じて生じる放電電流を検知できる。
制御部33は、電流検知回路32a、32b、32c、32d・・を用いた個別の放電電流の検知結果に応じた個別の除電電圧を、除電電源D31a、D31b、D31c、D31d・・に設定して出力させる。
図6を参照して図7に示すように、制御部110は、画像形成ジョブを受信すると前回転を実行して(S11)、画像形成を開始する(S12)。
制御部110は、記録材Pにトナー像が二次転写されて定着装置(23:図1)へ向かって搬送される過程で、電流検知回路32a、32b、32c、32d・・の出力を検知する(S13)。制御部110は、除電針31a、31b、31c、31d・・に流れ込む放電電流を個別に検知する。
制御部110は、検知した放電電流の波形を分析して(S14)、放電電流が変化して波形にパルス状のピークがあれば(S15のYES)、放電電流が変化した除電針31a、31b、31c、31d・・に印加する除電電圧を変更する(S16)。この状態で後続する記録材Pへの画像形成を開始する(S12)。
制御部110は、放電電流が変化しなくて波形にパルス状のピークが無ければ(S15のNO)、画像形成ジョブが終わるまで(S17のNO)、画像形成を継続する(S12)。
制御部110は、画像形成ジョブが終わると(S17のYES)、後回転を実行して(S18)、画像形成装置100を停止させる。
<電極部材>
図8は実施例1〜実施例3の除電針の説明図、図9は実施例1〜実施例3の除電針による放電電流の説明図、図10は比較例の除電針の説明図、図11は比較例の除電針による放電電流の説明図である。
図8は実施例1〜実施例3の除電針の説明図、図9は実施例1〜実施例3の除電針による放電電流の説明図、図10は比較例の除電針の説明図、図11は比較例の除電針による放電電流の説明図である。
図8に示すように、実施例1〜3では、全長L=約320mmの除電針31が、等しい長さL1のn個の除電針31a〜32nを、等しい間隔L2=0.5mmを持たせて配列している。
実施例1 : n=4 L1=79.6mm
実施例2 : n=8 L1=39.5mm
実施例3 : n=16 L1=19.5mm
実施例1 : n=4 L1=79.6mm
実施例2 : n=8 L1=39.5mm
実施例3 : n=16 L1=19.5mm
実施例1〜3の除電針31を用いて、除電針31a〜32nに等しい定電圧を印加し、普通紙にトナー像を転写した際に、除電針31a〜32nを通じた個別の放電電流を検知して電流波形を解析した。
図9の(a)、(b)は実施例1、(c)、(d)は実施例2、(e)、(f)は実施例3である。
図9の(a)、(c)、(e)は、二次転写部T2から突き出した記録材Pの主走査方向の一部分が中間転写ベルト7寄りを通過した際に、二次転写ローラ12と記録材Pとの間でプラス放電が発生した放電状態である。(図4参照)。このとき、記録材P上に発現した副走査方向(記録材の進行方向)の電位ムラが、除電針31a〜32nに流れ込む放電電流の変動の波形として検知される。
図9の(a)に示す実施例1よりも図9の(b)に示す実施例2のほうが放電電流の変動の波形の振幅が大きい。図9の(b)に示す実施例2よりも図9の(c)に示す実施例3のほうが放電電流の変動の波形の振幅が大きい。
図9の(b)、(d)、(f)は、二次転写部T2から突き出した記録材Pの主走査方向の一部分が二次転写ローラ12寄りを通過した際に、中間転写ベルト7と記録材Pとの間でマイナス放電が発生した放電状態である。(図5参照)。このとき、記録材P上に発現した副走査方向(記録材の進行方向)の電位ムラが、除電針31a〜32nに流れ込む放電電流の変動の波形として検知される。
図9の(b)に示す実施例1よりも図9の(d)に示す実施例2のほうが放電電流の変動の波形の振幅が大きい。図9の(d)に示す実施例2よりも図9の(f)に示す実施例3のほうが放電電流の変動の波形の振幅が大きい。
従って、放電状態が違っても、除電針31a〜31nの主走査方向の分割幅(L1)をより狭くした方が、記録材P上の電位ムラをより精度良く検知できる。
制御部110は、図9の(a)、(c)、(e)に示したプラス側に凸のパルス状のピーク電流波形が検知された除電針に対しては、マイナス電圧を印加して電流波形にパルス状のピークが現れなくなるように、除電電源D31a〜d31nを制御する。
制御部110は、図9の(b)、(d)、(f)に示したマイナス側に凸のパルス状のピーク電流波形が検知された除電針に対しては、プラス電圧を印加して電流波形にパルス状のピークが現れなくなるように、除電電源D31a〜d31nを制御する。
そして、電流波形にパルス状のピークが現れない除電針に対しては、中間転写ベルト7寄りでも二次転写ローラ12寄りでもない適性な位置を通過しているので、除電針へ除電電圧を印加しないように制御する。
これにより、除電針(31a〜31n:図8)に印加される除電電圧が過不足となることによる弊害が抑制可能である。
図10に示すように、比較例では、全長L=約320mmの除電針31が、長さLの1個の除電針31aで構成される。
比較例 : n=1 L=320mm
比較例 : n=1 L=320mm
図11の(a)は、記録材Pが二次転写部T2を通過した後、記録材Pの一部分が中間転写ベルト7寄りを通過した時に除電針31aが検知した電流波形である。すなわち、図9の(a)、(c)、(e)に示される実施例1〜3の場合と同一条件である。
図11の(b)は、記録材Pが二次転写部T2を通過した後、記録材Pの一部分が二次転写ローラ12寄りを通過した時に除電針31aが検知した電流波形である。すなわち、図9の(b)、(d)、(f)に示される実施例1〜3の場合と同一条件である。
図11の(a)、(b)のいずれにおいても、比較例の除電針31aの場合は、放電電流の変動の波形が観察されなかった。従って、比較例の主走査方向に一体成形された除電針31aでは、放電状態によらず、記録材P上に生じている電位ムラを検知することができない。
<記録材の傾きへの対応>
図6に示すように、転写部T2通過後の記録材Pは、主走査方向に渡る姿勢の不均一、つまり中間転写ベルト7寄りを通過する部分、又は二次転写ローラ12寄りを通過する部分が存在する。
図6に示すように、転写部T2通過後の記録材Pは、主走査方向に渡る姿勢の不均一、つまり中間転写ベルト7寄りを通過する部分、又は二次転写ローラ12寄りを通過する部分が存在する。
よって、転写部T2を通過した後に、中間転写ベルト7−記録材P間、二次転写ローラ12−記録材P間で受ける放電が主走査方向の部分で異なるために、記録材Pに付与される電荷量は主走査方向に渡って均一ではない。
比較例に示した一体成形型の除電針(31a:図10)では、記録材Pの主走査方向の電荷量ムラ(電位ムラ)を平均的に検知してしまうために、実際には紙上に部分的に存在している電荷量ムラ(電位ムラ)を精度良く検知できない。
特許文献3に示される除電針と同様に、除電針の形状が長手方向に一体構造となっているため、除電針による電流検知では記録材の長手方向の電位ムラを検知しづらく、除電針への適切な除電電圧の印加が困難である。また、転写電圧を高めに設定すれば、記録材Pの分離後の放電の影響で生じるノイズ画像を良化させることは可能だが、中間転写ベルト7からの記録材Pの分離不良や画像の粒状性が悪化する可能性が出てくる。
一方、実施例1〜3に示した除電針(31a〜31n:図8)では、主走査方向に除電針が分割されており、かつ分割された除電針が個々に記録材Pの対向部分との間の放電電流を検知する手段を備えている。このため、記録材Pの主走査方向の電荷量ムラ(電位ムラ)を精度良く検知できる。図9を参照して説明したように、除電針(31a〜31n:図8)の主走査方向の分割幅L1としては80mm程度でも効果はあるが、より望ましくは40mm以下である。
また、比較例に示した一体成形型の除電針(31a:図10)では、放電電流を検知して除電針(31a:図10)の除電電圧を設定した際に、主走査方向の場所によって除電電圧の過不足が発生する。
一方、実施例1〜3に示した除電針(31a〜31n:図8)では、主走査方向に除電針が分割されており、かつ分割された除電針に対して個別に適正な除電電圧を設定できる。記録材の主走査方向の電荷量ムラを精度良く検知できて、かつ、検知された電荷量ムラに応じて個別の除電針(31a〜31n:図8)毎に除電電圧を定電圧にて印加できるので、適切な除電電圧の制御が可能である。
画像形成装置100では、中間転写ベルト7に形成されたトナー像が記録材Pに転写された後に、記録材Pへの放電や記録材Pの除電の影響により生じるノイズ画像を抑制できる。その結果、二次転写部T2にて印加する転写電圧は、トナー像の記録材Pへの転写に対して不必要に高めに設定する必要が無いため、記録材Pが中間転写ベルト7に巻き付く分離不良や画像の粒状性悪化も抑制できる。
第1実施形態では、中間転写ベルトを用いた画像形成装置について説明した。しかし、感光体から記録材へ直接転写する方式の画像形成装置においても、感光体と転写部材(望ましくは転写ローラ)が形成する転写部の下流側に図8に示す分割型の除電針を配置できる。分割された個々の除電針を通じた放電電流を個別に検知して、検知結果に応じた個別の除電電圧を定電圧にて印加すれば、実施形態1と同様の効果が得られる。
<実施例4>
転写部を通過した記録材は、搬送方向にカールしているばかりとは限らない。搬送方向と直角な転写部の長手方向にカール(いわゆるロール)している場合もある。この場合、転写部の長手方向の両端と中央とで、電極部材と記録材との対向間隔が違ってくる。
転写部を通過した記録材は、搬送方向にカールしているばかりとは限らない。搬送方向と直角な転写部の長手方向にカール(いわゆるロール)している場合もある。この場合、転写部の長手方向の両端と中央とで、電極部材と記録材との対向間隔が違ってくる。
また、記録材の搬送機構や転写部における構造的な非対象性によって、転写部を抜けた記録材が転写部の長手方向に傾斜している場合もある。この場合、図6に示すように、転写部の長手方向の両端では、転写部から突き出した記録材と電極部材との対向間隔が違ってくる。
このような場合、特許文献3に示すように、電極部材の全長に渡った放電電流に応じて電極部材に印加される除電電圧を一様に調整すると、除電電圧が不適正に設定されて、転写部下流における記録材の分離不良が発生する可能性が出てくる。電極部材の全長に渡った放電電流は、除電を要する記録材の部分的な帯電状態はもちろん、全体的な帯電状態さえもうまく反映できなくなるからである。記録材と電極部材との対向間隔が違っていると、記録材の部分ごとの除電効果がばらついて、記録材に除電ムラが形成されるからである。
また、除電ムラを放置したまま、特許文献3に示すように、全体的な放電電流に応じて電極部材に印加される除電電圧を調整すると、記録材と電極部材との対向距離が短い部分では放電電流が集中して除電過剰となる。そして、対向間隔が極端に短くなると、記録材と電極部材との間で大気の絶縁破壊を伴うスパイク状の放電が生じてスポット状の除電ムラを生じたり、電極部材の電位が大きく変動して、帯状の除電ムラが生じたりする。
また、逆に対向間隔が極端に長い部分では、放電電流がほとんど流れなくなって除電不足となり、感光ドラムへの電気的な吸着が強まって、さらに対向間隔が長くなる。これにより、記録材の分離不良を生じたり、搬送面からの記録材の浮き上がりが増して記録材のジャムを生じたりする可能性が出てくる。
そこで、特許文献4に示されるように、電極部材の先端高さを変化させて、記録材と電極部材との対向距離を転写部の長手方向で一定に揃えることが提案された。
しかし、転写部の長手方向に記録材が真っ直ぐに傾いていれば、電極部材を転写部の長手方向に傾斜させて対処できるが、転写部の長手方向にカールしている場合には対処できない。
そもそも、記録材ごとに少しずつ異なる傾きやカール量にそれぞれ追従させて電極部材を精度高く傾斜させることは困難である。画像形成のプロセススピードが高まって記録材の搬送速度が高まるとさらに困難である。予測的に突出させた電極部材に、記録材が異常接近してスパイク状の放電が多発したり、記録材が接触してトナー像が乱れたり記録材がジャムしたりする可能性も出てくる。
そこで、実施例4では、転写部から突き出した記録材上の個別の位置に対向するように、複数の電極部材が転写部に沿って配置され、複数の電極部材に対して個別に除電電圧が自動設定される。放電電流が規定の放電電流範囲に達しない場合は、電極部材と記録材との対向間隔が長いと判断し、規定の放電電流範囲を越えている場合は、電極部材と記録材との対向間隔が短いと判断する。
そして、記録材との対向間隔が短い個別位置では、電極部材に印加される除電電圧を低下させ、放電電流を減少させて過剰な除電とならないようにするとともに、スパイク状の放電発生を防止する。一方、記録材との対向間隔が長い個別位置では、電極部材に印加される除電電圧を上昇させ、放電電流を増大させて必要な除電レベルを確保する。記録材と電極部材との対向間隔が部分ごとにばらついていても、個別の電極部材を通じた放電電流を規定の放電電流範囲に修正する。複数の電極部材における個別の放電電流の差が小さくなる方向に、複数の電極部材における個別の除電電圧を変化させる。これにより、転写部の長手方向に沿った記録材の除電ムラを抑制して、像担持体から記録材を安定して分離できるようにする。
このため、転写部の長手方向に沿った記録材の各部分における放電密度の差が減って、記録材の除電ムラが軽減される。記録材と複数の電極部材との対向間隔が個別位置ごとにばらついていても、転写部の長手方向に沿った記録材の除電ムラを抑制して、電極部材に記録材を接触させることなく、像担持体から記録材を安定して分離できる。
従って、感光体又は中間転写体上に形成されたトナー像が記録材に転写された後に、分離不良や粒状性を悪化させることなく、記録材への放電や記録材の除電の影響により生じるノイズ画像を効果的に抑制できる。
また、電子写真方式を採用した画像形成装置において、感光体又は中間転写体に形成されたトナー像が記録材に転写された後に、記録材への放電や記録材の除電の影響により生じるノイズ画像を抑制できる。
また、転写部にて印加する転写電圧は、トナー像の記録材への転写に対して不要に高めに設定する必要が無いために、記録材が像担持体に巻き付く分離不良や、画像の粒状性悪化も抑制できる。
<実施例5>
転写部を通過する記録材は、A3縦送りサイズ又はA4横送りサイズばかりとは限らない。葉書サイズ縦送りのように転写部の長手方向のごく一部しか記録材が通過しない場合もある。
転写部を通過する記録材は、A3縦送りサイズ又はA4横送りサイズばかりとは限らない。葉書サイズ縦送りのように転写部の長手方向のごく一部しか記録材が通過しない場合もある。
このような場合、特許文献3に示すように、電極部材の全長に渡った放電電流に応じて電極部材に印加される除電電圧を一様に調整すると、除電電圧が不適正に設定されて、記録材の分離不良が発生する可能性が出てくる。電極部材の全長のごく一部しか記録材に対向していないため、検知した放電電流が記録材の帯電状態をうまく反映できなくなるからである。
そこで、実施例5では、転写部から突き出した記録材上の個別の位置に対向するように、複数の電極部材が転写部に沿って配置され、複数の電極部材に対して個別に除電電圧が自動設定される。制御部は、記録材のサイズと送り方向と送り基準(センター基準/縁基準の区別)とに応じて、転写部を通過した記録材が対向する範囲の電極部材を割り出す。そして、記録材が実際に対向する範囲の電極部材を通じた放電電流の検知結果に応じて、記録材が実際に対向する範囲の電極部材に印加する除電電圧を設定する。
これにより、複数の電極部材の一部だけが記録材に対向するようなサイズの記録材に画像形成を行う場合であっても、記録材を適正に除電して、像担持体から記録材を安定して分離できる。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
7 像担持体(中間転写ベルト)
11Y、11M、11C、11K 一次転写ローラ
12 転写部材(二次転写ローラ)
31 電極部材(除電針)
31a〜31n 複数の電極部材(除電針)
32a〜32n 検知手段
D2 転写電源
D31a〜D31n 除電電源
P 記録材
Pa、Pb、Pc、Pd トナー像形成手段(画像形成部)
T2 転写部
100 画像形成装置
110 制御手段(制御部)
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
7 像担持体(中間転写ベルト)
11Y、11M、11C、11K 一次転写ローラ
12 転写部材(二次転写ローラ)
31 電極部材(除電針)
31a〜31n 複数の電極部材(除電針)
32a〜32n 検知手段
D2 転写電源
D31a〜D31n 除電電源
P 記録材
Pa、Pb、Pc、Pd トナー像形成手段(画像形成部)
T2 転写部
100 画像形成装置
110 制御手段(制御部)
Claims (4)
- 像担持体と、
トナー像を形成して前記像担持体に担持させるトナー像形成手段と、
前記像担持体に圧接して電圧が印加されることにより前記像担持体のトナー像を記録材へ転写する転写部を形成する転写部材と、を備えた画像形成装置において、
前記転写部でトナー像が転写された記録材を除電するために、前記転写部の長手方向に配置された複数の電極部材と、
複数の前記電極部材に電圧を印加する除電電源と、
それぞれの前記電極部材の電流を検知する検知手段と、
前記検知手段の出力に応じて前記除電電源を制御して、複数の前記電極部材における前記電圧を設定する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記除電電源は、複数の前記電極部材に対して個別の前記電圧を定電圧にて出力し、
前記検知手段は、記録材が前記転写部を通過する過程で、複数の前記電極部材における個別の放電電流を検知し、
前記制御手段は、前記検知手段が検知した個別の放電電流に応じて、後続する記録材で複数の前記電極部材に印加される個別の前記除電電圧を設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、記録材が前記転写部を通過する過程で前記放電電流がパルス状に変化した前記電極部材について、後続する記録材で印加される前記除電電圧を変更することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、複数の前記電極部材における個別の前記放電電流の差が小さくなる方向に、複数の前記電極部材における個別の前記除電電圧を変化させることを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
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JP2008096537A JP2009251126A (ja) | 2008-04-02 | 2008-04-02 | 画像形成装置 |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2008
- 2008-04-02 JP JP2008096537A patent/JP2009251126A/ja active Pending
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