JP2017039437A - シートバックのロック機構 - Google Patents

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伸吾 蓮見
Shingo Hasumi
伸吾 蓮見
恭司 判家
Takashi Hanya
恭司 判家
富司 安藤
Tomiji Ando
富司 安藤
正義 楠原
Masayoshi Kusuhara
正義 楠原
大輔 平野
Daisuke Hirano
大輔 平野
賢志 野村
Kenji Nomura
賢志 野村
誠二 稲垣
Seiji Inagaki
誠二 稲垣
信哉 有元
Shinya Arimoto
信哉 有元
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Abstract

【課題】ラッチの機構を複雑にすることなく、過度の外力を受けた場合でもラッチがストライカから外れることを防止する構造を有したシートバックのロック機構を提供する。
【解決手段】シートバック101(102,103)のロック機構1は、ストライカ2とラッチ3と第1のブロック4と第2のブロック5とを備える。ストライカ2は、第1の軸部221、第2の軸部222、端部223によって一続きのフープ形状に形成されている。ラッチ3は、第1の軸部221を横切る方向に回動可能にシートバック101の側部に配置され、第1の軸部221に係合するフック部31を有している。第1のブロック4は、第1の軸部221の先端から端部223にかけて円弧部224の外周側に突出している。第2のブロック5は、第1の軸部221に近い側の円弧部224の内周側に突出している。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用の座席において回動可能に支持されたシートバックの側部を車体に固定するために設けられたロック機構に関する。
車両の後部座席は、シートバックを前方に回動可能に設けられている。シートバックは、シートバックの側部とこれに対向する車体との間に設けられるロック機構によって固定される。ロック機構は、車体側に固定されたストライカと、シートバックの側部に組み込まれてこのストライカに嵌合するラッチとを有している。振動や衝撃によって、ラッチがストライカから脱落しないようにするために、互いにリンクするカムやリンクによってストライカがラッチのフック部から抜け出さないように構成されたロック機構がある。
特許文献1に開示されたシートロック装置は、ストライカに係合されるフック部材(ラッチ)と、操作部に連結されたオープンレバーとを備えている。フック部材とオープンレバーとの一方には連結溝が形成され、他方にはこの連結溝に倣う係合部が設けられており、互いに連動する。連結溝は、オープンレバーの回動の動きをフック部材に伝える伝達溝部と、係合部が移動することを阻止する拘束溝部とを有している。操作部によってオープンレバーを操作した場合には、オープンレバーが先行して回動することで係合部が伝達溝に入り、これに伴ってフック部材が回動してストライカから解除され、シートバックを前方へ回動できるようになる。振動などによってフック部材がストライカから外れる方向へオープンレバーよりも先行して回動する場合、係合部が拘束溝部に入り、これによって、フック部材がストライカから外れる位置まで回動することを阻止する。
特開2008−221999号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたシートロック装置の場合、フック部材の他にオープンレバーを設け、フック部材の回動角度を適切に規制する組立精度も必要となるため、構造が複雑化するとともに製造コストもかかる。また、特許文献1のシートロック装置の場合、フック部材がオープンレバーに対して先行するときは、フック部材が解除される位置まで動かないように規制されるが、オープンレバーもほぼ同時に回動されるときは、フック部材の回動を規制することができない。
また、後部座席をロック機構で固定する構造を有した車両の場合、後部座席のさらに後方に荷室が設けられている。荷室に重い荷物を積載している状態で、急制動を掛けたり前方衝突を起こしたりすると、荷物が慣性力によって前方へ移動する。走行速度が速い、すなわち運動エネルギーが大きいと、荷物が後部座席のシートバックに勢いよく衝突することがある。
荷物が勢いよく衝突することでシートバックが前方へ変形すると、これに伴ってロック機構が車両の中心に向かう方向へ斜めに引っ張られる。その結果、ロック機構のフックが形成されたラッチは、ストライカに沿って移動し、ストライカに対する正常な係合位置から逸れて捩られるような負荷を加えられることがある。ラッチのフック部とストライカとの間には隙間があるので、このようなラッチの動きは、ラッチがストライカから脱落する要因ともなる。
そこで、本発明は、ラッチの機構を複雑にすることなく、過度の外力を受けた場合でもラッチがストライカから外れることを防止する構造を有したシートバックのロック機構を提供する。
本発明に係る一実施形態のシートバックのロック機構は、車両の前方へ回動可能に設けられた後部座席のシートバックを所定の角度で車体に固定するためのロック機構である。このロック機構は、ストライカとラッチと第1のブロックと第2のブロックとを備える。ストライカは、第1の軸部、第2の軸部、端部によって一続きのフープ形状に形成されている。第1の軸部は、シートバックの側部に対峙する範囲の車体から内側に向かって延びている。第2の軸部は、シートバックの回動方向に第1の軸部の後方に平行に配置されている。端部は、少なくとも円弧部を含み第1の軸部及び第2の軸部の先端どうしを接続する。ラッチは、第1の軸部を横切る方向に回動可能にシートバックの側部に配置され、第1の軸部に係合するフック部を有している。第1のブロックは、第1の軸部の先端から端部にかけて円弧部の外周側に突出している。第2のブロックは、第1の軸部に近い側の円弧部の内周側に突出している。
このとき、第1のブロックは、シートバックの回動方向に、フック部と第1の軸部との間にできる隙間に相当する寸法を有することが好ましい。また、第2のブロックは、第1の軸部と端部との境界部から第1の軸部に沿う方向にラッチの幅よりも離れていないことが好ましい。また、第1のブロックは、第1の軸部に沿う方向に第2のブロックに重なる位置まで延びていることが好ましい。また、第1のブロックは、第1の軸部に沿う方向に端部の内周を超えないことが好ましい。
また、第2のブロックは、第1の軸部から離れた側に、第1の軸部側から第2の軸部側に向かうラッチの動きを阻止する係止片を有していることが好ましい。また、ラッチは、フック部の開放側近傍に配置されてシートバックの回動方向に突出した係止突起を有していることも好ましい。
さらに、第1のブロックと第2のブロックは、第1の軸部に沿う方向に車体から離れた側の第1のブロックの端部と第1の軸部に沿う方向に車体側に近い第2のブロックの端部との間を通る直線が、第2の軸部を車体側に固定する部分を通過する位置関係に配置されることも好ましい。
本発明のロック機構によれば、前方衝突や急制動等によってストライカの第1の軸部に沿ってラッチが移動する際の捩れを抑制することができ、ストライカに対するラッチの係合力を強化することができる。特に第1のブロックによってラッチのフック部とストライカとの間の隙間を小さくし、さらに第2のブロックによってラッチが端部の円弧部へ移動することを抑制するので、ラッチが捩られる方向に外力を受けることを防止できる。その結果、前方衝突や急制動等によって後方から重量物の荷物がシートバックに当たってもラッチがストライカから脱落することはないので、ロック機構は、シートバックを車体に連結した状態に維持できる。
シートバックの回動方向に、フック部と第1の軸部との間にできる隙間に相当する寸法を第1のブロックが有している発明のロック機構によれば、ラッチが第1の軸部に沿って端部側へ移動した場合、第1のブロックによってラッチのフック部と第1の軸部との隙間がほぼ無くなるので、第1の軸部に沿う方向及びシートバックの回動方向に対して交差する方向を中心にラッチを回動させる外力が加わっても、第1の軸部に対してラッチが拘束されラッチが捩られることを抑制できる。
また、第1の軸部と端部との境界部から第1の軸部に沿う方向にラッチの幅よりも第2のブロックが離れていない発明のロック機構によれば、前方衝突や急制動等によってラッチが第1の軸部に沿って端部側へ移動した場合、ラッチは、第2のブロックで阻止され、フックが端部の円弧部によってストライカから外れる方向へ誘導されることはない。
第1の軸部に沿う方向に第1のブロックが第2のブロックに重なる位置まで延びている発明のロック機構によれば、第1の軸部に沿って端部側へラッチが移動する際に、第2のブロックにラッチが当接するまで確実に第1のブロックが第1の軸部とラッチのフック部との隙間を小さく保つことができる。
第1の軸に沿う方向に端部の内周を超えないように第1のブロックが形成された発明のロック機構によれば、第1のブロックを不必要な範囲まで形成しないことによって、第1の軸部と端部との接続部周辺の剛性が上がることを抑制する。
また、第1の軸部から離れた側の第2のブロックの端部に、第1の軸部側から第2の軸部側に向かうラッチの動きを阻止する係止片を有している発明のロック機構によれば、前方衝突や急制動等によってシートバックの回動方向に第2の軸部側から第1の軸部側へすなわち後方から前方へシートバックが荷物で押されることでラッチが前方へ引かれたのち、その反動で第1の軸部側から第2の軸部側へすなわち前方から後方へラッチが押し戻される場合に、ラッチが係止片に当たり、ストライカの第1の軸部からラッチが外れることを防止できる。
フック部の開放側近傍に配置されてシートバックの回動方向に突出した係止突起をラッチがさらに備える発明のロック機構によれば、シートバックの回動方向にラッチが付勢されて第1の軸部から外れる方向にラッチが移動しても、係止突起が設けられていることによってフック部が第1の軸部から外れない。
さらに、第1の軸部に沿う方向に車体から離れた側の第1のブロックの端部と第1の軸部に沿う方向に車体側に近い第2のブロックの端部との間を通る直線が、第2の軸部を車体側に固定する部分を通過する位置関係に、第1のブロックと第2のブロックが配置されている発明のロック機構によれば、第1のブロックと第2のブロックが設けられることによってストライカの第1の軸部と端部との連続部の剛性が高まることを防止できる。
前方衝突や急制動等によって後方から荷物がシートバックに当たり、シートバック側に設けられているラッチがストライカを前方へ引っ張る場合に、第1の軸部に沿う方向に車体から離れた側の第1のブロックの端部と第1の軸部に沿う方向に車体側に近い第2のブロックの端部との間を通るとともに第2の軸部を車体側に固定する部分を通過する直線に沿って伸びるようにストライカが変形することで、荷物がシートバックに当たった衝撃を和らげることができる。
本発明に係る第1の実施形態のロック機構を備えるシートの斜視図。 図1のロック機構のラッチとストライカの斜視図。 図2のロック機構をストライカのフープに垂直な方向から見た平面図。 図3中のF4−F4線から矢印側を見たロック機構の部分断面図。 図1のシートの後方に重量物が積載されている状態を示す平面図。 図5の状態から重量物がシートバックに衝突した状態を示す平面図。 図6の状態におけるロック機構のラッチとストライカの斜視図。 図7のロック機構をストライカのフープに垂直な方向から見た平面図。 図8中のF9−F9線から矢印側を見たロック機構の部分断面図。 本発明の第2の実施形態のロック機構のラッチとストライカの斜視図。 図10のロック機構をストライカのフープに垂直な方向から見た平面図。 図11中のF12−F12線から矢印側を見たロック機構の部分断面図。 図12のラッチとストライカの係合部を下方から見上げた斜視図。
本発明に係る第1の実施形態のロック機構1について、車両の後部座席100のシートバック101を車体200に固定するために適用した場合を一例に、図1から図9を参照して説明する。図1は、後部座席100及びロック機構1を示す斜視図である。ロック機構1は、シートバック101の両側の側部にそれぞれ設けられている。本明細書において、説明の便宜上、車両の進行方向を基準に「前」、「後ろ」をそれぞれ定義し、運転者から見て右側を「右」、左側を「左」と呼ぶ。また、車両の中心に向かう方向を「内側」、中心から離れる方向を「外側」と呼ぶことも有る。
本実施形態の場合、図1に示すように、シートバック101は、右側座席用の右側のシートバック102と、左側座席および中央席が一体となった左側のシートバック103とに分割されている。右側のシートバック102と左側のシートバック103は、それぞれ独立して車両の前方へ向けて回動可能に設けられており、所定の角度、すなわち後方へ少し傾いた状態で、車体200にロック機構1によって固定される。右側に設けられたロック機構1で右側のシートバック102が車体200に固定され、左側に設けられたロック機構1で左側のシートバック103が車体200に固定される。左右のロック機構1は、鏡像の構造を有しており、機能的には同じであるので、本実施形態では左側のロック機構1について説明する。
ロック機構1は、図2に示すように、ストライカ2とラッチ3と第1のブロック4と第2のブロック5とを備える。ストライカ2は、左側のシートバック103の側部に対峙する範囲の車体200に固定されるベースプレート21と、このベースプレート21からシートバック103に向かって突出したフープ22と、ベースプレート21にフープ22を固定する補強部材23とを備える。フープ22は、ベースプレート21に対して加締めて固定される。補強部材23は、ベースプレート21とフープ22の間を連結するように溶接される。
本実施形態の場合、ロック機構1は、後部座席100のシートバック103の側部に対応する位置に設けられる。したがって、前部座席の前側に位置する車体200のピラーをいわゆる「Aピラー」と呼び、前部座席のシートバックの側部すなわち後部座席100の前側に位置する車体200のピラーをいわゆる「Bピラー」と呼ぶ場合、ストライカ2のベースプレート21は、いわゆる「Cピラー」に取り付けられる。
フープ22は、第1の軸部221、第2の軸部222、及び端部223を含み、これらを同じ平面上に配置している。本実施形態の場合、シートバック103の回動中心に対する所定の回転角度位置の半径方向が、フープ22の平面に垂直な方向となるように配置される。フープ22の平面に垂直な方向から見たロック機構1の平面図を図3に示す。フープ22は、第1の軸部221と第2の軸部222と端部223によって一続きに形成されている。第1の軸部221は、シートバック103の側部に対峙する範囲の車体200から内側に向かって延びている。第2の軸部222は、シートバック103の回動方向に第1の軸部221の後方に平行に配置されている。端部223は、少なくとも円弧部224を含み第1の軸部221及び第2の軸部222の先端どうしを接続する。
本実施形態においてフープ22は、第1の軸部221、第2の軸部222、及び端部223にわたって一定の太さの丸棒を曲げて造られており、端部223を底部とするいわゆるU字形に形成されている。また、端部223は、円弧部224と直線部225を含む。円弧部224は、第1の軸部221から直線部225、第2の軸部222から直線部225につながる一定の曲率で曲げられた部分であり、直線部225はシートバック103の回動方向に配置されている。
ラッチ3は、図2及び図4に示すように、第1の軸部を横切る方向に回動可能にシートバック103の側部に配置される。本実施形態の場合、図1に示すようにシートバック103は、後方から側部にかけて形成されたスロット104を有し、その内部にラッチ3を配置している。ラッチ3は、シートバック103に内蔵されるフレームに対して固定されるハウジングに関連する部品とともに組み込まれている。ラッチ3は、ストライカ2の第1の軸部221に平行に配置されるシャフト30を中心に回動可能であり、図2や図4に示すように、第1の軸部221に係合するフック部31を有している。ラッチ3は、第1の軸部221にフック部31を係合させたロック状態と、フック部31を第1の軸部221から離した解除状態との間で回動する。
ラッチ3は、例えばシャフト30に装着される捩りコイルバネによって、解除状態からロック状態に向けて付勢されている。図1に示すようにシートバック103の側部の上端に露出する操作部105は、ラッチ3に連結されており、操作することで、ラッチ3を解除状態にすることができる。なお、このラッチ3は、フック部31を第2の軸部222にも係合することができる。フック部31を第2の軸部222に係合させることで、フック部31を第1の軸部221に係合させた場合に比べ、シートバック103を後方へ傾けた状態に保持することができる。
第1のブロック4は、図2及び図3に示すように第1の軸部221の先端から端部223にかけて円弧部224の外周側に突出している。この第1のブロック4は、図4に示すように、シートバック103の回動方向にフック部31と第1の軸部221との間にできる隙間に相当する寸法を有する。そして、第1のブロック4は、図3に示すように第1の軸部221に沿う方向に、端部223の内周を超えないように形成されている。
第2のブロック5は、図2及び図3に示すように、第1の軸部に近い側の円弧部224の内周側に突出している。また図3に示すように、第2のブロック5は、第1の軸部221と端部223との境界部から第1の軸部221に沿う方向にラッチ3の幅Tよりも離れていない。すなわち、ラッチ3は、第2のブロック5に当接する状態で、フック部31の幅の一部は第1の軸部221の範囲にある。また、第2のブロック5は、端部223の直線部225に沿って長さを有しており、第2の軸部222の先端につながる円弧部224と直線部225との境界部よりも直線部225寄りの位置で終わっている。
第1のブロック4及び第2のブロック5は、フープ22に対して小片を溶接などによって接合して形成される。フープ22の内周及び外周に面した第1のブロック4及び第2のブロック5の角部は、鋭角にならないように形成されている。ストライカ2に対してラッチ3が嵌合している間にストライカ2が受ける振動や負荷によって、第1のブロック4及び第2のブロック5の角部に応力が集中することを防止する。したがって、第1の軸部221に近い側の第2のブロック5の端部は、円弧部224に接合しないことが好ましい。
また、第1のブロック4は、第1の軸部221に沿う方向に第2のブロック5に重なる位置まで延びている。ラッチ3が第1の軸部221に沿って端部223側に移動した場合、ラッチ3が第2のブロック5に対して多少ななめに当接していても、ラッチ3のフック部31に第1のブロック4が確実に介在する。
また、ラッチ3は、フック部31の開放側近傍に係止突起32,33を有している。係止突起32,33は、シートバック103の回動方向に突出している。図4に示すように、係止突起32は、前方に向かって突出しており、係止突起33は、後方に向かって突出している。係止突起32,33どうしの間の距離は、第1の軸部221の直径よりも大きく、シートバック103の回動方向に第1の軸部221と第1のブロック4を足し合わせた寸法よりも小さい。すなわち、ラッチ3が第1のブロック4に係合する位置まで、第1の軸部221に沿う方向に移動することで、ラッチ3のフック部31は、ストライカ2から外れない。
さらに、本実施形態において、図3に示すように、第1の軸部221に沿う方向に車体200から離れた側の第1のブロック4の端部と第1の軸部221に沿う方向に車体200側に近い第2のブロック5の端部との間を通る直線Aが、第2の軸部222を車体200側に固定する部分Bを通過する位置関係に、第1のブロック4と第2のブロック5が配置されている。すなわち、第1のブロック4と第2のブロック5は、直線Aを隔てて配置される。
以上のように構成された第1の実施形態のロック機構1は、図5に示すように後部座席100の後方の荷室に重量物の荷物Mが格納された状態で、車両が前方衝突を起こしたり急制動を掛けられたりすることによって、図6に示すように荷物Mがシートバック101(102,103)に衝突する事象が発生した場合にも嵌合した状態を維持する、すなわち、ストライカ2からラッチ3が外れない構造を備えることが要求される。
車両が前方衝突や急制動等によって急停止すると、図6に示すように、荷物Mは、慣性力によって、それまで車両が走行していた速度とほぼ同じ速度でシートバック101に衝突する。シートバック101は、荷物Mによって前方へ押し出されることで、ラッチ3がストライカ2を前方へ引っ張る。また、シートバック101は、右側のシートバック102と左側のシートバック103に分割されているため、押し広げられるようにロック機構1を中心にそれぞれ回動する。その結果、ストライカ2に対してラッチ3は、図6に矢印で示すように車両の中心に向かって内側に引っ張られる。
図7から図9は、シートバック103が荷物Mによって前方へ押されかつ内側に引っ張られたときのロック機構1を示す。図7は、左側のロック機構1をシートバック103の後方の荷室側から見た斜視図であり、図8は、フープ22の面に垂直な上方から見たロック機構1の平面図である。図9は、図8中のF9−F9線に沿う位置から車両の内側に向かって見たロック機構1の側面図である。
ラッチ3は、車両の前方かつ内側に向かって引っ張られることによって、ストライカ2のフープ22の内周を滑るように第1の軸部221に沿って移動し、図7に示すように円弧部224で第2のブロック5にあたって止まる。このとき、シートバック103がロック機構1を中心に回動することで、ラッチ3もまた図8に示すように、フック部31を先行させて傾く。第1のブロック4は、フープ22の外周側に設けられているので、ラッチ3が第1の軸部221から円弧部224にかけて移動する際に邪魔になることはなく、フック部31に嵌り込む。第1の軸部221と第1のブロック4を足し合わせた外寸法がラッチ3のフック部31の内寸法に合致し、ラッチ3がそれ以上傾くことを抑制する。
フック部31は、開放側に向けてテーパ状に開いているので、ラッチ3が前方へ引っ張られると、図9に示すように、ストライカ2から外れる方向へ移動するが、係止突起32,33が設けられているので、より強固にラッチ3がストライカ2に嵌合し、外れることはない。
車両が前方衝突や急制動等することによって荷室の荷物Mがシートバック101に衝突した場合、図7及び図8に示すようにラッチ3が端部223に向かう内側に移動した後、さらにラッチ3によって第1の軸部221が前方へ引っ張られ、直線Aに沿う方向にストライカ2のフープ22が伸ばされるように変形する。ラッチ3のフック部31に係る負荷を軽減することができる。フック部31の形状が維持されることによって、ラッチ3がストライカ2に係合した状態を維持できる。
第1のブロック4と第2のブロック5とが直線Aを隔てて別体に配置されているので、直線Aが通る端部223の円弧部224が第1のブロック4と第2のブロック5によって補強されない。つまり円弧部224の剛性が第1の軸部221や第2の軸部222と同じ程度に保たれることで、ラッチ3によってフープ22が引っ張られた場合に変形しやすく、ラッチ3のフック部31を広げる方向の荷重が軽減される。また、ロック機構1は、第2のブロック5を備えているので、ストライカ2のフープ22が直線Aに沿う方向へ引き伸ばされれても、ラッチ3が円弧部224側へ偏ることはない。
荷物Mがシートバック103に衝突してロック機構1が図7や図8に示すように移動した後、その反動でラッチ3を後方へ押し戻すいわゆるリバウンドが生じる。その場合でも、第1のブロック4が設けられたフープ22に対してラッチ3のフック部31が嵌合した状態であるので、ラッチ3がストライカ2から外れることはない。特に、係止突起32,33がフープ22の位置をフック部31の内側に保持するため、ラッチ3を回動可能に支持するシャフトを介してラッチ3が後方に押されても、フック部31がストライカ2から外れることはない。
なお、本実施形態の場合、車両が前方衝突や急制動等によって荷室の荷物Mがシートバック101に衝突する事象において、左側のシートバック103の方が右側のシートバック102よりも大きいため、受け止める荷重も大きい。その結果、後部座席100の左側に設けられたロック機構1に作用する荷重は、右側のロック機構1に作用する荷重よりも大きい。したがって、本実施形態において、大きい荷重を受ける左側のシートバック103を車体200に固定するためにロック機構1を設け、右側のシートバック102を車体200に固定するロック機構は、想定される荷重が十分に小さい場合には、通常のものでもよい。
本発明に係る第2の実施形態のロック機構1について、図10から図13を参照して説明する。第2の実施形態のロック機構1において、第1の実施形態のロック機構1と同じ機能を有する構成は、第1の実施形態における構成と同一の符号を付し、詳細な説明は第1の実施形態の記載を参酌することとする。また、このロック機構1は、第1の実施形態と同じく後部座席100のシートバック101を車体200に固定するために適用される。後部座席100やシートバック101の詳細は、第1の実施形態の説明及び図面を参酌する。
第2の実施形態のロック機構1は、図10及び図11に示すように、第1のブロック4及び第2のブロック5の形状が異なっている。図10は、シートバック103が正常な位置に保持され、ストライカ2にラッチ3が係合したロック状態をシートバック103の後方から見た斜視図である。図11は、フープ22の面に垂直な上方から見たロック機構1の平面図であり、正常なロック状態であるラッチ3と、シートバック103に荷物Mが衝突して変位した後のラッチ3をそれぞれ示している。図12は、変位した後のラッチ3を図11中のF12−F12線の位置から車両の内側に向かって見た側面図であり、図13は、図12に示す状態のストライカ2とラッチ3の係合部をシートバック103の後方から仰ぎ見た斜視図である。
第1のブロック4は、図11に示すようにフープ22に沿って第1の軸部221及び端部223の円弧部224との接合端がなだらかに形成されているとともに、第1の軸部221側から円弧部224側に向かうに従って外周側へ突出する大きさが徐々に大きくなっている。このように第1のブロック4が形成されていることによって、ラッチ3が図11に示すように第1の軸部221に沿って内側に引っ張られた場合、シートバック103の回動方向にフック部31が第1のブロック4と円弧部224に嵌合する。また、第2のブロック5は、図10に示すように第1の軸部221から離れた側に係止片51を有している。係止片51は、図12に示すように、ラッチ3のフック部31の後方側部分を挟むように配置され、第1の軸部221側から第2の軸部222側に向かうラッチ3の動きを阻止する。なお、図12では、フープ22とラッチとの間に隙間が空いているように見えるが、図11及び図13に示すように、ラッチ3のフック部31は、円弧部224の内周に対して密接に係合している。
以上のように構成されたロック機構1によれば、車両が前方衝突や急制動によって急停止して荷室の荷物Mがシートバック101(102,103)に後方から衝突する事象において、ラッチ3が第1の軸部221に沿って内側に移動すると、フック部31が第1のブロック4及びフープ22の円弧部224の内周に嵌合する。このとき第2のブロック5が設けられているので、ラッチ3が第1の軸部221と円弧部224との境界部を超えて円弧部224側へ移動することを防止できる。
さらに、第2のブロック5が係止片51を有しているので、ラッチ3が前方に向かって引っ張られた後リバウンドによって後方へ付勢されても、第1の軸部221側から第2の軸部222側へ向かう動きを係止片51によって阻止される。また、フック部31に係止突起32,33を有しているので、図12及び図13に示すように、フープ22の内周及び第1のブロック4に対してフック部31が嵌合し、ロック機構1は、ストライカ2にラッチ3が係合したロック状態を維持することができる。
以上、本発明のロック機構1について2つの実施形態を用いて説明した。各実施形態は、本発明を理解しやすくするために代表的に示したのであって、これらの実施形態に本発明のロック機構1が限定されることを意図していない。本発明のロック機構1の構成を同じ機能を有した構成によって置き換えたり、本発明のロック機構1に必須の構成以外の構成を加えたり除いたりした場合でも、本発明のロック機構1による効果と同じ効果を奏する限り、本発明に含まれるものとする。例えば、第1のブロック4や第2のブロック5は、第1の軸部221や端部223に一体に形成されていてもよいし、別部品としてあとから取り付けてもよいし、肉盛り溶接やプレス成形などによって造形してもよい。
1…ロック機構、2…ストライカ、22…フープ、221…第1の軸部、222…第2の軸部、223…端部、224…円弧部、3…ラッチ、31…フック部、32,33…係止突起、4…第1のブロック、5…第2のブロック、51…係止片、100…後部座席、101…シートバック、102…(右側の)シートバック、103…(左側の)シートバック、200…車体。

Claims (8)

  1. 車両の前方へ回動可能に設けられた後部座席のシートバックを所定の角度で車体に固定するためのロック機構であって、
    前記シートバックの側部に対峙する範囲の前記車体から内側に向かって延びた第1の軸部、前記シートバックの回動方向に前記第1の軸部の後方に平行に配置された第2の軸部、少なくとも円弧部を含み前記第1の軸部及び前記第2の軸部の先端どうしを接続する端部、によって一続きに形成されたフープ形状のストライカと、
    前記第1の軸部を横切る方向に回動可能に前記シートバックの側部に配置され前記第1の軸部に係合するフック部を有したラッチと、
    前記第1の軸部の先端から前記端部にかけて前記円弧部の外周側に突出した第1のブロックと、
    前記第1の軸部に近い側の前記円弧部の内周側に突出した第2のブロックと、を備える
    ことを特徴とするシートバックのロック機構。
  2. 前記第1のブロックは、前記シートバックの回動方向に、前記フック部と前記第1の軸部との間にできる隙間に相当する寸法を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載されたシートバックのロック機構。
  3. 前記第2のブロックは、前記第1の軸部と前記端部との境界部から前記第1の軸部に沿う方向に前記ラッチの幅よりも離れていない
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたシートバックのロック機構。
  4. 前記第1のブロックは、前記第1の軸部に沿う方向に前記第2のブロックに重なる位置まで延びている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載されたシートバックのロック機構。
  5. 前記第1のブロックは、前記第1の軸部に沿う方向に前記端部の内周を超えない
    ことを特徴とする請求項4に記載されたシートバックのロック機構。
  6. 前記第2のブロックは、前記第1の軸部から離れた側に、前記第1の軸部側から前記第2の軸部側に向かう前記ラッチの動きを阻止する係止片を有している
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載されたシートバックのロック機構。
  7. 前記ラッチは、前記フック部の開放側近傍に配置され前記シートバックの回動方向に突出した係止突起を有している
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載されたシートバックのロック機構。
  8. 前記第1のブロックと前記第2のブロックは、前記第1の軸部に沿う方向に前記車体から離れた側の前記第1のブロックの端部と前記第1の軸部に沿う方向に前記車体側に近い前記第2のブロックの端部との間を通る直線が、前記第2の軸部を前記車体側に固定する部分を通過する位置関係に配置される
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載されたシートバックのロック機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020200592A (ja) * 2019-06-06 2020-12-17 トヨタ紡織株式会社 ストライカー

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