JP2017038479A - シンクロナスコンデンサを応用したマイクログリッドシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】保護協調を確立しつつ、電力系統も安定化する。
【解決手段】マイクログリッドシステム1は、電圧制御部252及び上記電圧制御部252の界磁253により電力系統2へ出力する無効電力を制御するシンクロナスコンデンサ251を備える電力系統安定化装置25が接続され、再生可能エネルギ装置21,22及び常用発電装置23,24を含む分散型電源装置から遮断器264を介して負荷261,262に電力を供給する電力系統2を備える。シンクロナスコンデンサ251は、遮断器264より負荷262側において短絡が発生した場合、運転を開始するように制御された常用発電装置23,24と協調して動作し、遮断器264を動作可能な大きさの短絡電流を遮断器264に供給する遮断器動作手段として動作する。
【選択図】図1
【解決手段】マイクログリッドシステム1は、電圧制御部252及び上記電圧制御部252の界磁253により電力系統2へ出力する無効電力を制御するシンクロナスコンデンサ251を備える電力系統安定化装置25が接続され、再生可能エネルギ装置21,22及び常用発電装置23,24を含む分散型電源装置から遮断器264を介して負荷261,262に電力を供給する電力系統2を備える。シンクロナスコンデンサ251は、遮断器264より負荷262側において短絡が発生した場合、運転を開始するように制御された常用発電装置23,24と協調して動作し、遮断器264を動作可能な大きさの短絡電流を遮断器264に供給する遮断器動作手段として動作する。
【選択図】図1
Description
この発明は、シンクロナスコンデンサを応用したマイクログリッドシステムに関する。
離島等の如き本土と連携していない電力系統(以下、「マイクログリッドシステム」と言う。)では、急激な負荷の増加にも追従できるように、火力発電等の常用発電設備を主体として、常に複数台の常用発電設備を運転している。複数の常用発電設備を運転することで、過電流保護による保護協調を行うために必要な持続短絡電流の供給量も確保することができる。
一方、省エネルギの観点から太陽光発電、風力発電等に代表される再生可能エネルギ設備が増加し、電力系統と連系するケースが増加する傾向にある。このため、近年では常用発電設備の運転台数は減少傾向にある。一般に再生可能エネルギ設備は、自然環境の影響を受けるため、出力が変動しやすく、また、常用発電設備のように短絡電流を持続して供給することが困難であるため、再生可能エネルギ設備が増加すると、場合によっては、持続短絡電流の供給量が不足し、保護協調が行えないケースが発生する可能性がある。
このような問題を解決するため、再生可能エネルギ設備に持続短絡電流が供給できる機能を持たせたものが提案されている。
しかしながら、従来技術は、本発明者の検討によれば、以下のような不都合な点がある。
再生可能エネルギ設備は、前述のとおり自然環境の影響を受けて出力が変動しやすいため、再生可能エネルギ設備が増加したマイクログリッドシステムでは、電力系統における周波数及び電圧も変動しやすく、また、常用発電設備の運転台数が少ない状況下においては、場合によっては、必要な持続短絡電流を供給することができず、過電流保護による保護協調を確立できない、という不都合が生じる。
即ち、従来技術では、保護協調を確立しつつ、電力系統を安定化することができない、という不都合がある。
本発明が解決しようとする課題は、保護協調を確立しつつ、電力系統も安定化し得るマイクログリッドシステムを提供することである。
実施形態のマイクログリッドシステムは、電圧制御部及び上記電圧制御部の界磁により電力系統へ出力する無効電力を制御するシンクロナスコンデンサを備える電力系統安定化装置が接続され、再生可能エネルギ装置及び常用発電装置を含む分散型電源装置から遮断器を介して負荷に電力を供給する上記電力系統を備える。
上記シンクロナスコンデンサは、上記遮断器より上記負荷の側において短絡が発生した場合、上記常用発電装置と協調して動作し、上記遮断器を動作可能な大きさの短絡電流を上記遮断器に供給する遮断器動作手段として動作する。
以下、いくつかの実施形態について図面を用いて説明する。なお、各実施形態のマイクログリッドシステムにおける制御装置は、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成の何れでも実施可能となっている。組合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワーク又は記憶媒体から各コンピュータにインストールされ、制御装置の機能を当該各コンピュータに実現させるためのプログラムが用いられる。なお、各実施形態のマイクログリッドシステムにおける制御装置は、クライアントサーバシステムにおけるサーバ装置として実施してもよい。また、各実施形態の制御装置は、プライベートクラウド又はパブリッククラウド等のクラウドコンピューティングシステムにおいて、低負荷時に選択される複数台の処理実行装置の各々として実施してもよい。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図2は、同実施形態における電力系統の一例を示す模式図であり、図3は、同実施形態における制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図1は、第1の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図2は、同実施形態における電力系統の一例を示す模式図であり、図3は、同実施形態における制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、マイクログリッドシステム1は、電力系統2及び制御装置3を備えている。
電力系統2は、風力発電装置21、太陽光発電装置22、常用発電装置23、常用発電装置24、電力系統安定化装置25、負荷群26、及び配電線27を備えている。
なお、以下の説明において、「風力発電装置21及び太陽光発電装置22」は、総称して「再生可能エネルギ装置21,22」と読み替えてもよい。また、再生可能エネルギ装置21,22及び各常用発電装置23,24は、総称して分散型電源装置21−24と読み替えてもよい。
すなわち、電力系統2は、電力系統安定化装置25が接続され、再生可能エネルギ装置21,22及び各常用発電装置23,24を含む分散型電源装置21−24から遮断器を介して負荷群26に電力を供給する機能を有する。
図2に示すように、風力発電装置21は、風力発電部211で風力エネルギを電力に変換し、当該電力を配電線27に供給する。また、遮断器212(CB:Circuit Breaker)は、電力系統2の運用に支障をきたす場合には、適当な大きさの短絡電流を供給されることにより風力発電装置21を配電線27から遮断する機能を有している。
また、風力発電装置21は、風力発電部211の現在の出力電力を制御装置3に送信する。風力発電装置21は、風力発電部211の現在の出力電力から以後の出力電力を予測し、その予測値を制御装置3に送信してもよい。
太陽光発電装置22は、太陽光発電部221で太陽エネルギを電力に変換し、当該電力をパワーコンディショナ222(PCS:Power Conditioning System)において供給可能な状態に変換した後、配電線27に供給する。
また、太陽光発電装置22は、太陽光発電部221の現在の出力電力を制御装置3に送信する。太陽光発電装置22は、太陽光発電部221の現在の出力電力から以後の出力電力を予測し、その予測値を制御装置3に送信してもよい。
各常用発電装置23,24は、各原動機232,242(E:Engine)において発生させた力学的エネルギ又は熱エネルギを、各発電機231,241(G:Generator)において電気的エネルギに変換し、当該変換した電気的エネルギから得られる電力を配電線27に供給する。また、各遮断器233,243は、電力系統2の運用に支障をきたす場合には、適当な大きさの短絡電流を供給されることにより各常用発電装置23,24を配電線27から遮断する機能を有している。
また、各常用発電装置23,24は、各発電機231,241の現在の出力電力を制御装置3に送信する。各常用発電装置23,24は、各発電機231,241の現在の出力電力から以後の出力電力を予測し、その予測値を制御装置3に送信してもよい。
また、各常用発電装置23,24は、制御装置3から各常用発電装置23,24の運転を停止又は開始するよう制御するための制御信号を受信する。各常用発電装置23,24は、受信した当該制御信号に応じて、各常用発電装置23,24の運転を停止又は開始させる。
なお、これらの分散型電源装置21−24は、電力系統2において短絡事故が発生した場合、短絡事故点を電力系統から分離するために、遮断器を動作させるために必要な一定時間以上の短絡電流を供給する機能を有する。なお、分散型電源装置21−24のうち、再生可能エネルギ装置21,22は、一般に供給可能な電力が不安定である。したがって、本実施形態では、再生可能エネルギ装置21,22のみでは遮断器を動作させるために必要な一定時間以上の短絡電流を供給する能力を有していない場合を想定する。
電力系統安定化装置25は、シンクロナスコンデンサ251(SC:Synchronous Condenser)、電圧制御部252、界磁253、及び遮断器254を備えている。
シンクロナスコンデンサ251は、常時回転させておくことにより、回転エネルギを蓄えておき、当該回転エネルギを電気的エネルギに変換することで、瞬時に短絡電流を電力系統2に供給する機能を有する。シンクロナスコンデンサ251は、電力系統2において短絡事故が発生した場合、短絡事故点を電力系統から分離するために、遮断器を動作させるために必要な一定時間以上の短絡電流を供給する機能を有する。シンクロナスコンデンサ251から供給される短絡電流は、分散型電源装置21−24から供給される短絡電流と共に遮断器に短絡電流を供給し、遮断器を動作させる。すなわち、シンクロナスコンデンサ251は、負荷群26内の各遮断器263,264,265より負荷群26内の各負荷261,262の側において短絡が発生した場合、分散型電源装置21−24の特に各常用発電装置23,24と協調して動作し、各遮断機263,264,265を動作可能な大きさの短絡電流を各遮断器263,264,265に供給する遮断器動作手段として動作する。
また、シンクロナスコンデンサ251は、電力系統2へ無効電力を出力する機能を有する。シンクロナスコンデンサ251は、電圧制御部252に接続され、電圧制御部252の界磁253により電圧を制御することにより、出力する無効電力を制御する。無効電力は、配電線27を介して電力系統2において供給または消費される。
遮断器254は、電力系統2の運用に支障をきたす場合には、適当な大きさの短絡電流を供給されることにより電力系統安定化装置25を配電線27から遮断する機能を有している。
また、電力系統安定化装置25は、シンクロナスコンデンサ251の現在の回転エネルギを制御装置3に送信する。電力系統安定化装置25は、シンクロナスコンデンサ251の現在の回転エネルギから以後の回転エネルギを予測し、その予測値を制御装置3に送信してもよい。
負荷群26は、各負荷261、262、各遮断器263,264,265を備えている。負荷群26は、分散型電源装置21−24において発電された電力を、配電線27を介して供給され、当該電力を各負荷261,262において消費する。各負荷261,262は、配電線27に対して並列に接続され、各線路に配置された各遮断器263−265を遮断することで、電力系統2から分離することが可能である。
例えば、遮断器264よりも負荷262側の短絡事故点266において短絡事故が発生した場合、遮断器264は、適当な大きさの短絡電流を一定時間以上持続して供給されることにより短絡事故点266を電力系統2から分離する。これにより、電力系統2は、負荷261への適切な電力供給を維持することが可能である。
なお、遮断器264が正常に機能しなかった場合は、遮断器265に適当な大きさの短絡電流を一定時間以上持続して供給されることにより短絡事故点266を電力系統2から分離する。このように、各遮断器263−265は、短絡事故による電力系統2への影響範囲を段階的に抑えて動作するように配置され、電力系統2を協調的に保護する。
また、負荷群26は、各負荷261,262の現在の消費電力を制御装置3に送信する。負荷群26は、各負荷261,262の現在の消費電力から以後の消費電力を予測し、その予測値を制御装置3に送信してもよい。
図3に示すように、制御装置3は、受信部31、発電装置制御部32、及び送信部33を備える。
受信部31は、各々の発電装置における出力電力を分散型電源装置21−24から受信し、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギを電力系統安定化装置25から受信する。また、受信部31は、負荷群26から、各負荷261,262における消費電力を受信する。なお、受信部31は、各々の発電装置における出力電力の予測値及びシンクロナスコンデンサ251の回転エネルギの予測値を受信してもよく、各負荷261,262における消費電力の予測値を受信してもよい。
すなわち、受信部31は、分散型電源装置21−24から得られる電力系統2の第1情報を受信する。分散型電源装置21−24から得られる電力系統2の第1情報は、分散型電源装置21−24の各々の発電装置における出力電力、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギ、及び負荷群26の各負荷261,262における消費電力を含む。受信部31は、電力系統2の第1情報を発電装置制御部32に送信する。
発電装置制御部32は、分散型電源装置21−24から得られる電力系統2の第1情報を受信部31から受信し、当該第1情報に基づき、各常用発電装置23,24の運転を停止又は開始するように制御するための制御信号を生成する。発電装置制御部32は、生成した制御信号を送信部33に送信する。
具体的には例えば、常用発電装置23,24が2台とも運転している場合において、発電装置制御部32は、負荷群26の消費電力を、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力と、常用発電装置23の出力可能な電力とで供給可能かを判断してもよい。また、発電装置制御部32は、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力と、常用発電装置23の出力可能な電力と、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギとで、任意の遮断器を動作可能な大きさの短絡電流を当該任意の遮断器に供給可能かを判断してもよい。発電装置制御部32は、負荷群26へ電力供給可能と判断し、かつ任意の遮断器を動作可能な短絡電流を供給可能と判断した場合、常用発電装置24の運転を停止するように制御するための制御信号を生成してもよい。
また、常用発電装置23のみが発電している場合において、発電装置制御部32は、負荷群26の消費電力を、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力と、常用発電装置23の出力可能な電力とで供給可能かを判断してもよい。発電装置制御部32は、供給不可能と判断した場合、常用発電装置24の運転を開始するように制御するための制御信号を生成してもよい。
なお、再生可能エネルギ装置21における出力電力は、安定して供給されない可能性があるため、発電装置制御部32における上記各判断は、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力を含まずに実行されてもよい。
送信部33は、各常用発電装置23,24の運転を停止又は開始するように制御するための制御信号を発電装置制御部32から受信し、各常用発電装置23,24に送信する。
次に、以上のように構成されたマイクログリッドシステムの動作について図4及び図5に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、マイクログリッドシステム1内の各常用発電装置23,24がいずれも運転中の状態から、常用発電装置24の運転を停止した後に、短絡事故が短絡事故点266において発生する場合の動作について、図4を用いて説明する。
始めに、風力発電装置21、太陽光発電装置22、各常用発電装置23,24は、各々の出力電力を制御装置3に送信する。また、電力系統安定化装置25は、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギの値を制御装置3に送信する。また、負荷群26は、各負荷261,262における消費電力を制御装置3に送信する。
制御装置3の受信部31は、分散型電源装置21−24、電力系統安定化装置25、及び負荷群26から得られる電力系統2の第1情報を受信する(ST110)。具体的には、制御装置3の受信部31は、分散型電源装置21−24の各々の出力電力、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギの値、及び負荷群26の消費電力を受信してもよい。
発電装置制御部32は、第1情報を受信部31から受信し、当該受信した第1情報に基づき、常用発電装置の運転を停止可能か否か判断する。具体的には、発電装置制御部32は、以下に示すステップST120を実行する。
発電装置制御部32は、第1情報に基づき、負荷群26における消費電力を、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力、及び常用発電装置23の出力可能な電力で供給可能か否か判断する。また、発電装置制御部32は、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力、及び常用発電装置23の出力可能な電力と、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギで電力系統2の任意の遮断器を動作させるために必要な短絡電流を供給可能か否か判断する(ST120)。発電装置制御部32は、負荷群26へ電力供給可能と判断し、かつ任意の遮断器を動作可能な短絡電流を供給可能と判断した場合(ST120;yes)、常用発電装置24の運転を停止するように制御するための制御信号を生成し、送信部33に送信する。発電装置制御部32は、負荷群26へ電力供給不可能、又は任意の遮断器を動作可能な短絡電流を供給不可能と判断した場合(ST120;no)、後述するステップST130を省略する。
なお、再生可能エネルギ装置21,22における出力電力は、安定して供給されない可能性があるため、発電装置制御部32における上記各判断は、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力を含まずに実行されてもよい。
送信部33は、常用発電装置24の運転を停止するように制御するための制御信号を受信すると、当該信号を常用発電装置24に送信し、常用発電装置24は当該信号に応じて運転を停止する(ST130)。
電力系統2は、短絡事故が発生していないかを監視する(ST140)。電力系統2は、短絡事故が発生していない場合(ST140;yes)、監視を継続する。電力系統2は、短絡事故点266において短絡事故が発生した場合(ST140;no)、短絡電流を供給する(ST150)。
具体的には、電力系統安定化装置25のシンクロナスコンデンサ251は、遮断器264より負荷262側である短絡事故点266において短絡が発生した場合、運転を開始するように制御されている常用発電装置23と協調して遮断器動作手段として動作し、遮断器264を動作可能な大きさの短絡電流を一定時間以上、遮断器264に供給する。
遮断器264は、短絡電流が一定時間以上供給されることで動作し、短絡事故点266は、電力系統2から安全に分離される。
次に、マイクログリッドシステム1内の常用発電装置24が停止中の状態から、運転を開始した後に、短絡事故が短絡事故点266において発生する場合の動作について、図5を用いて説明する。なお、図4における動作の説明と重複する箇所については、説明を省略する。
始めに、風力発電装置21、太陽光発電装置22、常用発電装置23は、各々の出力電力を制御装置3に送信する。また、電力系統安定化装置25は、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギの値を制御装置3に送信する。また、負荷群26は、各負荷261,262における消費電力を制御装置3に送信する。
制御装置3の受信部31は、分散型電源装置21−23、電力系統安定化装置25、及び負荷群26から得られる電力系統2の第1情報を受信する(ST110)。
発電装置制御部32は、第1情報を受信部31から受信し、当該受信した第1情報に基づき、常用発電装置の運転が必要か否か判断する。具体的には、発電装置制御部32は、以下に示すステップST125を実行する。
発電装置制御部32は、第1情報に基づき、負荷群26における消費電力を、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力、及び常用発電装置23の出力可能な電力で供給可能か否か判断する(ST125)。発電装置制御部32は、負荷群26へ電力供給不可能と判断した場合(ST125;yes)、常用発電装置24の運転を開始するように制御するための信号を生成し、送信部33に送信する。発電装置制御部32は、負荷群26へ電力供給可能と判断した場合(ST125;no)、後述するステップST135を省略する。
送信部33は、常用発電装置24の運転を開始するように制御するための信号を受信すると、当該信号を常用発電装置24に送信し、常用発電装置24は当該信号に応じて運転を開始する(ST135)。
電力系統2は、短絡事故が発生していないかを監視する(ST140)。電力系統2は、短絡事故が発生していない場合(ST140;yes)、監視を継続する。電力系統2は、短絡事故点266において短絡事故が発生した場合(ST140;no)、短絡電流を供給する(ST150)。
具体的には、電力系統安定化装置25のシンクロナスコンデンサ251は、遮断器264より負荷262側である短絡事故点266において短絡が発生した場合、運転を開始するように制御されている常用発電装置23,24と協調して遮断器動作手段として動作し、遮断器264を動作可能な大きさの短絡電流を遮断器264に供給する。
遮断器264は、短絡電流が一定時間以上供給されることで動作し、短絡事故点266は、電力系統2から安全に分離される。
上述したように、第1の実施形態によれば、制御装置3は、電力系統2の第1情報を受信する。当該受信した第1情報に基づき、常用発電装置23,24の運転を停止又は開始するように制御する。また、電力系統安定化装置25は、遮断器264より負荷262側において短絡が発生した場合、運転を開始するように制御された常用発電装置23と協調して動作し、遮断器264を動作可能な大きさの短絡電流を遮断器264に供給する。これにより、常用発電装置23,24を常時稼働状態に維持しなくても、短絡事故等が発生した場合に短絡電流を安定して供給することができる。
補足すると、再生可能エネルギ装置21,22が接続された電力系統2にシンクロナスコンデンサ251を含む電力系統安定化装置25を設置して併用することにより、常用発電装置23,24を停止している場合でも短絡電流を一定時間以上供給することが可能となる。これにより、短絡事故による被害拡大防止のため事故点直近上位の遮断器を早く確実に遮断することができる。また、電力系統2の負荷率が低い場合には、持続短絡電流を確保するために常用発電装置23,24を常時稼働させる必要なく、常用発電装置24を停止することができる。これにより、燃料を節約でき、省エネルギ効果及び二酸化炭素(CO2)削減の効果が得られる。
したがって、保護協調を確立しつつ、電力系統も安定化することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図7は、同実施形態における電力系統の一例を示す模式図である。
図6は、第2の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図7は、同実施形態における電力系統の一例を示す模式図である。
第2の実施形態は、第1の実施形態から再生可能エネルギ装置の出力する電力の割合を増加させ、常用発電装置の出力する電力の割合を減少させた電力系統上においても、保護協調を確立しつつ電力系統を安定化し得る構成となっている。以下では、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
具体的には、図6及び図7に示すように、電力系統2は、風力発電装置21が風力発電部213を、太陽光発電装置22が太陽光発電部223を更に備え、常用発電装置については常用発電装置23のみを接続した構成となっている。
これにより、再生可能エネルギ装置21,22は、より多くの出力電力を電力系統2に供給する機能を有する。一方、本実施形態の電力系統2は、第1の実施形態よりも、短絡事故等が発生した場合に常用発電装置によって安定して供給できる短絡電流が少ない場合を想定している。
また、本実施形態に係る電力系統2は、電力系統安定化装置25に励磁用電源装置28を接続した構成となっている。励磁用電源装置28は、電力系統2とは別の電源として、シンクロナスコンデンサ251と組み合わせることで、電力系統2に、より多くの短絡電流を一定時間以上供給する機能を有する。
次に、以上のように構成されたマイクログリッドシステムの動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態は、常用発電装置の運転を停止又は開始するよう制御する一連のステップST110−ST130については第1の実施形態と同様である。したがって、上記ステップST110−ST130については説明を省略し、短絡が発生した場合に遮断器を動作させる一連のステップST140−150についてのみ述べる。
電力系統2は、短絡事故が発生していないかを監視する(ST140)。電力系統2は、短絡事故が発生していない場合(ST140;yes)、監視を継続する。電力系統2は、短絡事故点266において短絡事故が発生した場合(ST140;no)、短絡電流を供給する(ST150)。
具体的には、電力系統安定化装置25のシンクロナスコンデンサ251は、遮断器264より負荷262側である短絡事故点266において短絡が発生した場合、運転を開始するように制御されている常用発電装置23と協調して遮断器動作手段として動作し、遮断器264を動作可能な大きさの短絡電流を遮断器264に供給する。ここで、シンクロナスコンデンサ251は、励磁用電源装置28によって電力系統2とは別に電源を供給されるため、より多くの短絡電流を共有することができる。
遮断器264は、短絡電流が一定時間以上供給されることで動作し、短絡事故点266は、電力系統2から安全に分離される。
上述したように、第2の実施形態によれば、電力系統安定化装置25は、励磁用電源装置28と接続される。これにより、再生可能エネルギ装置21,22の出力電力の割合が増え、常用発電装置23の出力電力の割合が小さい場合でも、短絡事故等が発生した場合に短絡電流を安定して供給することができる。
補足すると、シンクロナスコンデンサ251を含む電力系統安定化装置25に励磁用電源装置28を接続することにより、第1の実施形態の効果に加え、電力系統安定化装置25からより多くの短絡電流を一定時間以上供給することが可能となる。
したがって、再生可能エネルギ装置の出力電力の割合が比較的大きいマイクログリッドシステムにおいても、保護協調を確立しつつ、電力系統も安定化することができる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図9は、同実施形態における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。第3の実施形態は、第1の実施形態に加えて、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を更に制御し、より電力系統2を安定化し得る構成となっている。具体的には、このマイクログリッドシステム1の機能構成は、図1に示す機能構成と同様であり、制御装置3の機能構成は、図3に示す機能構成に更に電力系統安定化装置制御部34を備えた構成となっている。なお、本実施形態は、第1の実施形態に限らず、第2の実施形態に対しても適用可能である。以下では、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
図8は、第3の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図9は、同実施形態における制御装置の構成の一例を示すブロック図である。第3の実施形態は、第1の実施形態に加えて、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を更に制御し、より電力系統2を安定化し得る構成となっている。具体的には、このマイクログリッドシステム1の機能構成は、図1に示す機能構成と同様であり、制御装置3の機能構成は、図3に示す機能構成に更に電力系統安定化装置制御部34を備えた構成となっている。なお、本実施形態は、第1の実施形態に限らず、第2の実施形態に対しても適用可能である。以下では、図1乃至図3と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
配電線27は、電力系統2の第2情報を取得できるように構成される。電力系統の第2情報は、例えば、配電線27における力率、電圧の少なくとも1つを含む。配電線27は、取得した電力系統2の第2情報を制御装置3に送信する。
なお、電力系統2の第2情報は、配電線27に限らず、分散型電源装置21−24、電力系統安定化装置25、及び負荷群26と配電線27との系統連結点において取得されてもよい。
電力系統安定化装置25の電圧制御部252は、電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を制御装置3から受信する。電圧制御部252は、当該制御信号に基づき、電圧制御部252の界磁253により電圧を調整し、シンクロナスコンデンサ251から電力系統2へ出力される無効電力を制御する。
シンクロナスコンデンサ251は、電圧制御部252によって調整された電圧に応じて、電力系統2へ制御された無効電力を出力する。
図9に示すように、制御装置3は、電力系統安定化装置制御部34を更に備える。
制御装置3の受信部31は、電力系統2の第2情報を配電線27又は配電線27と各部21−26との系統連結点から受信し、電力系統安定化装置制御部34に送信する。
電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の第2情報を受信部31から受信すると、当該第2情報に基づき、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を生成する。
電力系統安定化装置制御部34は、当該第2情報に基づき、電力系統2の力率、電圧の少なくとも1つを改善するように制御するための制御信号を生成してもよい。電力系統安定化装置制御部34は、生成した無効電力を制御するための制御信号を、送信部33に送信する。
具体的には例えば、電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2における電圧が所定の電圧の範囲を上回る、又は下回った場合、所定の電圧の範囲となるように無効電力を制御するための制御信号を生成してもよい。
また、電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2における力率が進み力率の場合、力率を遅らせるように無効電力を制御するための制御信号を生成してもよく、電力系統2における力率が遅れ力率の場合、力率を進めるように無効電力を制御するための制御信号を生成してもよい。
送信部33は、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を電力系統安定化装置制御部34から受信し、電力系統安定化装置25に送信する。
次に、以上のように構成されたマイクログリッドシステムの動作について図10に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態は、電力系統2における電圧を第2情報として受信した場合の動作について一例として説明するが、力率についても同様に適用可能である。
始めに、配電線27は、電力系統2の第2情報を取得し、制御装置3に送信する。
制御装置3は、電力系統2の第2情報を受信し(ST310)、当該第2情報を電力系統安定化装置制御部34に送信する。
電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の第2情報を受信すると、当該第2情報に基づき、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を生成する。具体的には、電力系統安定化装置制御部34は、以下のステップST320−ST350を実行する。
電力系統安定化装置制御部34は、第2情報に基づき、電力系統2の電圧が所定の値を下回っているか否かを判断する(ST320)。電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の電圧が所定の値を下回っていると判断した場合(ST320;yes)、無効電力を増加させるよう制御するための制御信号を生成し(ST330)、当該制御信号を、送信部33を介して電力系統安定化装置25に送信する。電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の電圧が所定の値を下回っていないと判断した場合(ST320;no)、電力系統2の電圧が所定の値を上回っているか否かを判断する(ST340)。電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の電圧が所定の値を上回っていると判断した場合(ST340;yes)、無効電力を減少させるよう制御するための制御信号を生成し(ST350)、当該制御信号を、送信部33を介して電力系統安定化装置25に送信する。電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の電圧が所定の値を上回っていないと判断した場合(ST340;no)、以降の動作を省略する。
なお、以上のステップST320−330と、ステップST340−350とは、互いに入れ替えて動作させてもよい。
電力系統安定化装置25の電圧制御部252は、受信した制御信号に応じて、電圧制御部252の界磁253により電圧を調整し、シンクロナスコンデンサ251から出力される無効電力を制御する。シンクロナスコンデンサ251は、制御された無効電力を出力し、電力系統2を安定化させる。
上述したように、第3の実施形態によれば、制御装置3は、電力系統2の第2情報を受信し、当該第2情報に基づき、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を制御する。電力系統安定化装置25は、電圧制御部252にて電圧を調整することでシンクロナスコンデンサ251の出力する無効電力を制御する。これにより、第1の実施形態又は第2の実施形態の効果に加え、更に電力系統2を安定化させることができる。
また、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力は、電力系統2の力率、電圧変動の少なくとも1つを改善するように出力される。これにより、電力系統2上の力率の改善、及び系統電圧の変動抑制をすることができる。
補足すると、再生可能エネルギ装置21,22が接続されたマイクログリッドシステム1において頻繁に発生する電力系統2の系統電圧変動に対して、適切な無効電力を供給することで、変動を抑制することができる。また、電圧制御部252にて電圧を調整することで、出力する無効電力を連続的に変化させることができるため、電力系統上の力率を改善し、効率を向上させることができる。これにより、従来力率改善用として設置していたコンデンサ設備及び系統安定化用に設置していた蓄電池設備を省略することが可能となり、設備費用の削減、及び省スペース化の効果が得られる。また、短絡事故が発生した場合においては、シンクロナスコンデンサ251の回転エネルギによって短絡電流を一定時間以上供給することができる。
したがって、再生可能エネルギ装置の出力電力の割合が比較的大きいマイクログリッドシステムにおいても、保護協調を確立しつつ、電力系統も安定化することができる。
(第4の実施形態)
図11は、第4の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図12は、同実施形態における電力系統の構成の一例を示す模式図である。第4の実施形態は、第3の実施形態における電力系統安定化装置の運用調整機能を拡張することで、更に電力系統を安定化し得る構成となっている。具体的には、複数の電力系統安定化装置25,29が電力系統2の配電線27に対して並列に接続される。また、制御装置3は、電力系統2の第2情報に基づき、出力される無効電力と各電力系統安定化装置25,29の運転台数とを協調して制御する構成となっている。以下では、図8と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
図11は、第4の実施形態に係るマイクログリッドシステムの構成の一例を示すブロック図であり、図12は、同実施形態における電力系統の構成の一例を示す模式図である。第4の実施形態は、第3の実施形態における電力系統安定化装置の運用調整機能を拡張することで、更に電力系統を安定化し得る構成となっている。具体的には、複数の電力系統安定化装置25,29が電力系統2の配電線27に対して並列に接続される。また、制御装置3は、電力系統2の第2情報に基づき、出力される無効電力と各電力系統安定化装置25,29の運転台数とを協調して制御する構成となっている。以下では、図8と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
電力系統安定化装置29は、電力系統安定化装置25と同等の構成を備えており、電力系統2の配電線27に対して電力系統安定化装置25と並列に接続される。
各電力系統安定化装置25,29の各電圧制御部252,292は、電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を制御装置3からそれぞれ受信し、各シンクロナスコンデンサ251,291から電力系統2へ出力される無効電力を制御する。各シンクロナスコンデンサ251は、電圧制御部252の制御に応じて、電力系統2へ無効電力を出力する。
また、各電力系統安定化装置25,29は、各シンクロナスコンデンサ251,291の運転を停止又は開始するための制御信号を制御装置3から受信し、各シンクロナスコンデンサ251,291の運転台数を制御する。なお、各シンクロナスコンデンサ251,291の停止は、当該各シンクロナスコンデンサ251,291を電源系統2から解列させることで実現してもよい。
制御装置3の電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の第2情報を受信部31から受信すると、当該第2情報に基づき、各電力系統安定化装置25,29から電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を生成する。電力系統安定化装置制御部34は、当該第2情報に基づき、電力系統2の力率、電圧の少なくとも1つを改善するように制御するための制御信号を生成してもよい。
また、電力系統安定化装置制御部34は、出力される無効電力と協調して、各電力系統安定化装置25,29の各シンクロナスコンデンサ251,291の運転台数を決定する。電力系統安定化装置制御部34は、決定した運転台数に応じて、運転中のシンクロナスコンデンサを停止させるよう制御する信号、又は停止中のシンクロナスコンデンサの運転を開始させるよう制御する信号を生成してもよい。電力系統安定化装置制御部34は、生成した無効電力を制御するための制御信号、及び各シンクロナスコンデンサ251,291の運転を停止又は開始させるための制御信号を、送信部33に送信する。
送信部33は、各電力系統安定化装置25,29から電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号、及び各シンクロナスコンデンサ251,291の運転を停止又は開始するための制御信号を電力系統安定化装置制御部34から受信し、各電力系統安定化装置25,29に送信する。
次に、以上のように構成されたマイクログリッドシステムの動作について図13に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態は、電力系統2における電圧を第2情報として受信した場合の動作について一例として説明するが、第3の実施形態と同様に、力率についても同様に適用可能である。
始めに、電力系統安定化装置制御部34は、電力系統2の第2情報に基づき、電力系統安定化装置25から電力系統2へ出力される無効電力を制御するための制御信号を生成する(ステップST310−ST350)。
なお、電力系統安定化装置制御部34は、ステップST330又はST350において生成された制御信号を、複数の電力系統安定化装置25,29に最適に配分する。最適な配分方法には種々の評価基準が考えられるが、例えば、分散型電源装置21−24の出力変動による電圧低下や上昇等の様々なモードに対して、系統電圧の過渡的な変動が抑制されるように各シンクロナスコンデンサ251,291の出力する無効電力を制御してもよい。なお、ステップST310−ST350におけるその他の各動作は、第3の実施形態と同様の動作のため、説明を省略する。
電力系統安定化装置制御部34は、生成された制御信号に基づき、各シンクロナスコンデンサ251,291の台数制御を実行する(ST360)。なお、各シンクロナスコンデンサ251,291の運転台数は、出力される無効電力と協調して制御される。
具体的には例えば、電力系統安定化装置制御部34は、ステップST330又はST350において出力すべき無効電力を配分した結果、各シンクロナスコンデンサ251,291について、不要に稼働している、又は新たに稼働することが必要と判断する。電力系統安定化装置制御部34は、判断の結果に応じて、各シンクロナスコンデンサ251,291の運転を停止又は開始するよう制御するための制御信号を生成し、送信部33を介して電力系統安定化装置25に送信する。
各電力系統安定化装置25,29の各電圧制御部252,292は、受信した制御信号に応じて、各電圧制御部252,292の各界磁253,293により電圧を調整し、各シンクロナスコンデンサ251,291から出力される無効電力を制御する。
また、各電力系統安定化装置25,29は、受信した制御信号に応じて、各シンクロナスコンデンサ251,291の運転を停止又は開始するように制御する。
上述したように、第4の実施形態によれば、複数の電力系統安定化装置25,29が電力系統2に対して並列に接続さる。また、複数の電力系統安定化装置制御部34は、第2情報に基づき、出力される無効電力とシンクロナスコンデンサ251,291の運転台数とを協調して制御する。これにより、出力する無効電力を連続的に制御でき、電力系統2上の力率の改善、及び系統電圧の変動抑制を、分散型電源装置21−24の出力変動に応じて最適に制御することができる。
また、第3の実施形態の効果に加え、複数台のシンクロナスコンデンサ251,291を制御することによって無効電力による調整機能が拡張されることにより、従来必要であったコンデンサ設備及び蓄電池設備の省略により適した形態となる。これにより、より設備費用の削減、及び省スペース化の効果を得ることができる。
したがって、再生可能エネルギ装置の出力電力の割合が比較的大きいマイクログリッドシステムにおいても、保護協調を確立しつつ、電力系統も安定化することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、各実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。各実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。各実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…マイクログリッドシステム、2…電力系統、3…制御装置、21風力発電装置、22…太陽光発電装置、23,24…常用発電装置、25,29…電力系統安定化装置、26…負荷群、27…配電線、28…励磁用電源装置、31…受信部、32…発電装置制御部、33…送信部、34…電力系統安定化装置制御部、211…風力発電部、212,233,243,254,263,264,265…遮断器、221…太陽光発電部、222…パワーコンディショナ、231,241…発電機、232,242…原動機、251…シンクロナスコンデンサ、252…電圧制御部、253…界磁、261,262…負荷、266…短絡事故点。
実施形態のマイクログリッドシステムは、電力系統に、無効電力を制御するシンクロナスコンデンサを備える電力系統安定化装置が接続され、再生可能エネルギ装置及び複数台の常用発電装置を含む分散型電源装置から遮断器を介して負荷に電力を供給する上記電力系統を備える。
上記シンクロナスコンデンサは、上記遮断器より上記負荷の側において短絡が発生した場合、上記複数台の常用発電装置と協調して動作し、上記遮断器を動作可能な大きさの短絡電流を上記遮断器に供給する遮断器動作手段として動作する。
Claims (6)
- 電圧制御部及び前記電圧制御部の界磁により電力系統へ出力する無効電力を制御するシンクロナスコンデンサを備える電力系統安定化装置が接続され、再生可能エネルギ装置及び常用発電装置を含む分散型電源装置から遮断器を介して負荷に電力を供給する前記電力系統を備えるマイクログリッドシステムであって、
前記シンクロナスコンデンサは、前記遮断器より前記負荷の側において短絡が発生した場合、前記常用発電装置と協調して動作し、前記遮断器を動作可能な大きさの短絡電流を前記遮断器に供給する遮断器動作手段として動作する
ことを特徴とするマイクログリッドシステム。 - 電圧制御部及び前記電圧制御部の界磁により電力系統へ出力する無効電力を制御するシンクロナスコンデンサを備える電力系統安定化装置が接続され、再生可能エネルギ装置及び常用発電装置を含む分散型電源装置から遮断器を介して負荷に電力を供給する前記電力系統と、制御装置とを備えるマイクログリッドシステムであって、
前記制御装置は、
前記電力系統の第1情報を受信する受信手段と、
前記受信した第1情報に基づき、前記常用発電装置の運転を停止又は開始するように制御する第1制御手段と、を備え、
前記シンクロナスコンデンサは、前記遮断器より前記負荷の側において短絡が発生した場合、前記運転を開始するように制御された常用発電装置と協調して動作し、前記遮断器を動作可能な大きさの短絡電流を前記遮断器に供給する遮断器動作手段として動作する
ことを特徴とするマイクログリッドシステム。 - 前記電力系統安定化装置は、励磁用電源装置と接続されることを特徴とする、請求項2に記載のマイクログリッドシステム。
- 前記制御装置は、
前記受信手段において、前記電力系統の第2情報を更に受信し、
前記受信した第2情報に基づき、前記電力系統安定化装置から前記電力系統へ出力される無効電力を制御する第2制御手段を更に備える
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のマイクログリッドシステム。 - 前記第2制御手段は、前記電力系統の力率、電圧変動の少なくとも1つを改善するように前記出力される無効電力を制御することを特徴とする請求項4に記載のマイクログリッドシステム。
- 前記電力系統安定化装置は、
複数の電力系統安定化装置が電力系統に対して並列に接続され、
前記第2制御手段は、前記受信した第2情報に基づき、前記出力される無効電力と前記シンクロナスコンデンサの運転台数とを協調して制御する
ことを特徴とする請求項5に記載のマイクログリッドシステム。
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