JP6205398B2 - 同期コンデンサシステム - Google Patents

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Description

本発明は、分散型電源に接続された電力系統に接続された同期コンデンサシステムに関する。
近年、離島などの地域の電力系統としては、出力に余裕を持たせて、急激な負荷の増加にも追従できるように、主力発電設備としての複数台の常用発電設備と、補助用発電設備としての再生可能エネルギー設備とのそれぞれに接続される形態が普及してきている。ここで、再生可能エネルギー設備は、太陽光や風力などのように永続的に利用できる非化石エネルギー(再生可能エネルギー)を用いて発電を行う設備を意味している。このような再生可能エネルギー設備及び常用発電設備は分散型電源とも呼ばれる。
一方、再生可能エネルギー設備が普及する以前の補助用発電設備としては、例えば、エアクラッチ付き補助用発電設備が知られている。エアクラッチ付き補助用発電設備は、補助用発電設備の同期発電機を同期調相器として常時運転することにより、受電点の力率調整や受電電圧の安定化などを行い、設備利用率を向上させることが可能である。
なお、エアクラッチ付き補助用発電設備と再生可能エネルギー設備とは、いずれも補助用発電設備であるものの、技術的に全く別の設備である。
特開2009−44836号公報 特開平6−153402号公報
以上のような電力系統は、通常は特に問題ないものの、本発明者の検討によれば、再生可能エネルギー設備に起因して、以下のような不都合が生じ易くなっている。
例えば、再生可能エネルギー設備は、太陽光や風力などの非化石エネルギーを用いるため、エネルギーの変化に応じて出力変動が生じ易い性質がある。このような分散型電源の出力変動は、電力系統における運転効率を低下させる不都合を生じさせ易い。
そこで、本発明は、分散型電源に接続された電力系統における運転効率の低下を阻止し得る同期コンデンサシステムを提供することを目的とする。
本発明の一つの局面は、複数台の常用発電設備と再生可能エネルギー設備とを組み合わせた分散型電源接続された電力系統に接続された同期コンデンサシステムであって、原動機と、電圧制御装置の界磁により制御され、前記原動機により駆動されない場合に前記電力系統に無効電力を供給する同期コンデンサと、前記同期コンデンサを起動する際に、前記同期コンデンサと前記原動機とを結合させ、前記起動した後に、前記同期コンデンサと前記原動機とを離脱させる油圧式クラッチと、を備えた同期コンデンサシステムである。
前記同期コンデンサシステムは、前記分散型電源の供給電力が不足した場合に、前記原動機を起動し、原動機が起動完了した後に前記油圧式クラッチにより前記原動機と前記同期コンデンサとを結合させ、前記原動機により駆動された前記同期コンデンサから有効電力を前記電力系統に供給させる制御装置、を備えてもよい。
また、前記同期コンデンサシステムは、前記同期コンデンサの出力側に配置された電流検出器と、前記電力系統上に短絡事故が発生した場合には、前記油圧式クラッチを制御して前記同期コンデンサと前記原動機とを離脱させる制御器と、を備え、前記同期コンデンサとしては、前記短絡事故の短絡電流による前記電流検出器の出力が前記電圧制御装置を介して界磁に供給されることにより、前記短絡事故の発生した短絡点の上位の遮断器を遮断するための短絡電流を供給する。
また、複数の同期コンデンサシステムの各々においては、前記分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号が入力され、前記制御信号に応じて前記電力系統との接続を入り切りする遮断器、を備えてもよい。
本発明によれば、油圧式クラッチにより原動機から離脱した同期コンデンサが、電力系統に無効電力を供給する構成により、分散型電源に接続された電力系統における運転効率の低下を阻止することができる。
また、分散型電源の供給電力が不足した場合に、原動機を運転し、油圧式クラッチに原動機と同期コンデンサとを結合させることにより、同期コンデンサから有効電力を電力系統に供給することができる。
また、電力系統上に短絡事故が発生した場合には、油圧式クラッチにより原動機から離脱した同期コンデンサが、電流検出器の出力が電圧制御装置を介して界磁に供給され、短絡点の上位の遮断器を遮断するための短絡電流を供給することができる。
また、複数の同期コンデンサシステムの各々においては、遮断器により、分散型電源の供給電力の変動に応じて電力系統との接続を入り切りでき、電力系統の安定化を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。 同実施形態における動作を説明するための模式図である。 同実施形態における変形例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。 同実施形態における動作を説明するための模式図である。 同実施形態における変形例を示す模式図である。 同実施形態における他の変形例を示す模式図である。 同実施形態における更に他の変形例を示す模式図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。図示するように、複数の常用発電設備10a,10b、風力発電設備20、太陽光発電設備30及び同期コンデンサシステム40が電力系統50に接続されている。電力系統50には送電用遮断器60を介して負荷61が接続されている。複数の常用発電設備10a,10b、風力発電設備20及び太陽光発電設備30は、分散型電源と呼んでもよい。風力発電設備20及び太陽光発電設備30は、再生可能エネルギー設備と呼んでもよい。
ここで、常用発電設備10aは、原動機11a、発電機12a及び遮断器13aを備えている。発電機12aは、原動機11aによって駆動され、遮断器13aを介して電力系統50に電力を供給する。
同様に、常用発電設備10bは、原動機11b、発電機12b及び遮断器13bを備えている。発電機12bは、原動機11bによって駆動され、遮断器13bを介して電力系統50に電力を供給する。
風力発電設備20は、風車21、発電機22及び遮断器23を備えている。発電機22は、風車21によって駆動され、遮断器23を介して電力系統50に電力を供給する。
太陽光発電設備30は、太陽電池パネル31及びPCS(power conditioning system)32を備えている。PCS32は、太陽電池パネル31から供給された電力を直流-交流変換し、得られた電力を電力系統50に供給する。
同期コンデンサシステム40は、装置起動用原動機41、油圧式クラッチ42及びシステム本体43を備えている。システム本体43は、電圧制御装置44、同期コンデンサ45及び遮断器46を備えている。なお、遮断器46は、必ずしも同期コンデンサシステム40内に備えられなくてもよい。例えば、遮断器46は、同期コンデンサシステム40と電力系統50との間に配置されてもよい。また、同期コンデンサシステム40は、原動機・クラッチ付き同期コンデンサシステムと呼んでもよい。
装置起動用原動機41は、油圧式クラッチ42を介して同期コンデンサ45を駆動する。なお、装置起動用原動機41は、装置起動時に限らず、電力不足時にも用いられるので、単に、原動機41と呼んでもよい。
油圧式クラッチ42は、装置起動用原動機41と同期コンデンサ45を直結する軸間に設けられている。ここで、油圧式クラッチ42は、同期コンデンサ45を起動する際に、同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを結合させ、当該起動した後に、同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱させる。
同期コンデンサ(synchronous condenser、又はsynchronous capacitor)45は、同期電動機の一種であり、機械的負荷を与えずに自由に回転する回転軸を有し、電力系統の電気的な条件を調整するために用いられる。
ここでは、同期コンデンサ45は、電圧制御装置44の界磁により制御され、装置起動用原動機41により駆動されない場合に電力系統50に無効電力を供給し、装置起動用原動機41により駆動される場合に電力系統50に有効電力を供給する。
電力系統50は、常用発電設備10a,10b、風力発電設備20、太陽光発電設備30及び同期コンデンサシステム40から供給された電力を、送電用遮断器60を介して負荷61に供給する。
次に、以上のように構成された同期コンデンサシステム及びその周辺設備の動作を説明する。
いま、常用発電設備10aでは、発電機12aが、原動機11aによって駆動され、遮断器13aを介して電力系統50に電力を供給する。
同様に、常用発電設備10bでは、発電機12bが、原動機11bによって駆動され、遮断器13bを介して電力系統50に電力を供給する。
風力発電設備20では、発電機22が、風車21によって駆動され、遮断器23を介して電力系統50に電力を供給する。
太陽光発電設備30では、PCS32が、太陽電池パネル31から供給された電力を直流-交流変換し、得られた電力を電力系統50に供給する。
このとき、風力発電設備20及び太陽光発電設備30から供給される電力は、風力及び太陽光の変化に応じて変動する。また、このような出力変動は、電力系統における運転効率を低下させてしまう。
一方、同期コンデンサシステム40は、このような運転効率の低下を阻止するように運用される。
始めに、油圧式クラッチ42により装置起動用原動機41と同期コンデンサ45を結合させ、装置起動用原動機41を起動する。装置起動用原動機41が起動完了し、同期コンデンサ45が定常状態に達すると、遮断器46を介して同期コンデンサ45を電力系統50に接続する。しかる後、油圧式クラッチ42を操作し、装置起動用原動機41と同期コンデンサを離脱して装置起動用原動機41を停止させる。
以後、同期コンデンサ45は、電圧制御装置44の界磁により制御され、無効電力を電力系統50に供給する。これにより、電力系統50における運転効率の低下が阻止される。
上述したように第1の実施形態によれば、油圧式クラッチ42は、同期コンデンサ45を起動する際に、同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを結合させ、当該起動した後に、同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱させる。同期コンデンサ45は、電圧制御装置44の界磁により制御され、電力系統50に無効電力を供給する。
従って、第1の実施形態によれば、分散型電源に接続された電力系統における運転効率の低下を阻止することができる。
<第2の実施形態>
図2は、本発明の第2の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、以下の各実施形態も同様にして重複した説明を省略する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、分散型電源からの供給電力が不足した場合に、同期コンデンサ45を駆動して電力系統50に有効電力を供給するものである。
これに伴い、分散型電源である常用発電設備10a,10b、風力発電設備20及び太陽光発電設備30は、それぞれ電力検出器14a,14b,24,33を備えている。
電力検出器14a,14b,24,33は、それぞれ電力系統50に供給される電力を検出し、検出信号P1a,P1b,P2,P3を出力する。なお、電力検出器14a,14b,24,33は、必ずしも常用発電設備10a,10b、風力発電設備20及び太陽光発電設備30に備えられなくてもよい。例えば、電力検出器14a,14b,24,33は、常用発電設備10a,10b、風力発電設備20及び太陽光発電設備30の外部に配置されてもよい。
一方、同期コンデンサシステム40は、図1に示す構成に比べ、制御装置70を備えている。
制御装置70は、例えば、電力検出器14a,14b,24,33からの検出信号P1a,P1b,P2,P3に基づいて、分散型電源の供給電力が不足したか否かを判定する機能と、装置起動用原動機41及び油圧式クラッチ42を制御する機能とをもっている。
すなわち、制御装置70は、分散型電源の供給電力が不足した場合に、装置起動用原動機41を起動し、原動機が起動完了した後に油圧式クラッチ42により装置起動用原動機41と同期コンデンサ45とを結合させ、装置起動用原動機41により駆動された同期コンデンサ45から有効電力を電力系統50に供給させる。また、制御装置70は、装置起動用原動機41を運転するとき、装置起動用原動機41の回転速度を制御してもよい。この場合、装置起動用原動機41による同期コンデンサ45の速度調整機能を実現可能である。これは以下の各実施形態又は各変形例でも同様である。
次に、以上のように構成された同期コンデンサシステム及びその周辺設備の動作を説明する。
いま、油圧式クラッチ42は、同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱した状態であり、装置起動用原動機41は、停止した状態であるとする。すなわち、同期コンデンサ45は、装置起動用原動機41により駆動されず、無効電力を電力系統50に供給している状態であるとする。
このとき、電力検出器14a,14b,24,33は、それぞれ常用発電設備10a,10b、風力発電設備20及び太陽光発電設備30から電力系統50に供給される電力を検出し、検出信号P1a,P1b,P2,P3を制御装置70に出力する。
制御装置70は、検出信号P1a,P1b,P2,P3に基づいて、分散型電源の供給電力が不足したか否かを判定し、否の場合には、検出信号の監視を継続する。
一方、制御装置70は、分散型電源の供給電力が不足した場合に、装置起動用原動機41を起動し、原動機が起動完了した後に油圧式クラッチ42により装置起動用原動機41と同期コンデンサ45とを結合させる。これにより、同期コンデンサ45は、装置起動用原動機41により駆動され、有効電力を電力系統50に供給する。有効電力の供給中、同期コンデンサシステム40は、常用発電設備として使用される。
上述したように第2の実施形態によれば、制御装置70は、分散型電源の供給電力が不足した場合に、装置起動用原動機41を運転し、同期コンデンサ45から有効電力を電力系統50に供給させる。
従って、第2の実施形態では、第1の実施形態の効果に加え、分散型電源の供給電力が不足した場合に、有効電力を供給する常用発電設備として同期コンデンサシステム40を使用することができる。
補足すると、離島などの電力系統では、再生可能エネルギー設備の増加に伴い、常用発電設備の運転台数が減少し、系統周波数及び系統電圧等の出力変動が発生し易くなっている。この種の出力変動は、電源不安定・電力供給不足などを生じさせ易い。
すなわち、離島などの電力系統は、再生可能エネルギー設備が増加すると、電源不安定・電力供給不足などが生じ易くなる不都合がある。
これに対し、第2の実施形態では、分散型電源の不安定や供給電力不足が生じた場合でも、有効電力を供給する常用発電設備として同期コンデンサシステム40を使用することができる。
また、第2の実施形態によれば、装置起動用原動機41による速度調整機能を実現することができる。
<第3の実施形態>
図3は、本発明の第3の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。
第3の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、短絡事故が発生した場合に、被害拡大防止のため、短絡事故点の上位にある送電用遮断器60を遮断するものである。また、第3の実施形態は、電力系統上の力率改善や系統周波数及び系統電圧の変動を抑制し、安定化を図っている。
具体的には、システム本体43は、図1に示した構成に比べ、電流検出器47、制御器48及び変換装置49を備えている。なお、変換装置49は、保護協調には直接関係しないので、省略してもよい。
ここで、電流検出器47は、同期コンデンサ45の出力側に配置され、短絡事故の短絡電流による出力を電圧制御装置44及び制御器48に送出する。
制御器48は、電力系統50上に短絡事故が発生した場合には、油圧式クラッチ42を制御して同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱させる。
また、同期コンデンサ45は、短絡事故の短絡電流による電流検出器47の出力が電圧制御装置44を介して界磁に供給されることにより、短絡事故の発生した短絡事故点の上位の送信用遮断器60を遮断するための短絡電流を供給する。
また、電圧制御装置44は、電力系統50上の力率を改善する場合には、同期コンデンサ45の力率を設定力率に保つように界磁電流を増減することにより、同期コンデンサ45に流れる電流の力率を制御可能となっている。
変換装置49は、同期コンデンサ45と遮断器46との間に設けられ、系統周波数及び系統電圧の変動を抑制する場合には、同期コンデンサ45から供給される電力の周波数及び電圧を変換する。
次に、以上のように構成された同期コンデンサシステム及びその周辺設備の動作を図4の模式図を用いて説明する。
いま、油圧式クラッチ42は、同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱した状態であり、装置起動用原動機41は、停止した状態であるとする。すなわち、同期コンデンサ45は、装置起動用原動機41により駆動されず、無効電力を電力系統50に供給している状態であるとする。
このとき、短絡事故点80において短絡事故が発生したとする。
電流検出器47は、短絡事故の短絡電流による出力を電圧制御装置44及び制御器48に送出する。
制御器48は、もし、装置起動用原動機41と同期コンデンサ45とが結合された状態で電力系統50上に短絡事故が発生した場合には、電流検出器47の出力に基づき、油圧式クラッチ42を制御して同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱させる。これにより、短絡事故が発生した場合に加わる短絡トルクから装置起動用原動機41を瞬時に保護する。
同期コンデンサ45は、短絡事故の短絡電流による電流検出器47の出力が電圧制御装置44を介して界磁に供給されることにより、短絡事故の発生した短絡事故点80の上位の送信用遮断器60を遮断するための短絡電流を供給する。
また、常用発電設備10a,10bは、同期コンデンサ45と共に、短絡電流を一定時間供給する。
これにより、短絡事故点80の直近上位にある送電用遮断器60を遮断する。
上述したように第3の実施形態によれば、制御器48は、電力系統50上に短絡事故が発生した場合には、油圧式クラッチ42を制御して同期コンデンサ45と装置起動用原動機41とを離脱させる。同期コンデンサ45は、短絡事故の短絡電流による電流検出器47の出力が電圧制御装置44を介して界磁に供給されることにより、短絡事故の発生した短絡事故点80の上位の送信用遮断器60を遮断するための短絡電流を供給する。
従って、第3の実施形態では、第1の実施形態の効果に加え、短絡事故が発生した場合に加わる短絡トルクから装置起動用原動機41を瞬時に保護すると共に、過電流保護による保護協調を確立することができる。
補足すると、例えば、再生可能エネルギー設備は、有効電力については十分な出力確保が可能な反面、定格電流以上の持続短絡電流については供給が困難となっている。なお、持続短絡電流は、短絡事故の直後に一定時間供給されて、短絡事故点80の直近上位の遮断器を遮断させるといった、過電流保護による保護協調を確立する役割がある。このため、持続短絡電流の供給量が不足すると、過電流保護による保護協調の不確立が生じてしまう。
よって、離島などの電力系統は、低負荷率で効率の悪い運用になるとしても、常に複数台の常用発電設備を運転する運用により、持続短絡電流の供給量を確保する必要がある。
これに対し、本実施形態では、同期コンデンサ45によって短絡電流を供給するので、短絡事故の発生した短絡事故点80の直近上位の送信用遮断器60を遮断でき、過電流保護による保護協調を確立することができる。
なお、第3の実施形態は、図5に示すように、第2の実施形態と組み合わせた構成に変形してもよい。この場合、同期コンデンサ45により有効電力を供給中に短絡事故が発生したときにも、前述同様に、装置起動用原動機41を離脱して短絡トルクから保護すると共に、電流検出器47、制御器48及び同期コンデンサ45等が動作して短絡電流を供給し、過電流保護による保護協調を確立することができる。
<第4の実施形態>
図6は、本発明の第4の実施形態に係る同期コンデンサシステム及びその周辺構成を示す模式図である。
第4の実施形態は、第3の実施形態の変形例であり、同期コンデンサシステム40と同様の同期コンデンサシステム40aが付加されている。言い換えると、複数の同期コンデンサシステム40,40aが配置されている。
ここで、複数の同期コンデンサシステム40,40aの各々は、分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号が入力され、制御信号に応じて電力系統50との接続を入り切りする遮断器46,46aを備えている。補足すると、第1〜第3の実施形態では、遮断器46は省略可能であった。これに対し、第4の実施形態では、遮断器46,46aは、必須となっている。
また、第4の実施形態では、前述同様に、電流検出器14a,14b,24,33及び制御装置70を備えている。制御装置70は、電流検出器14a,14b,24,33の検出信号に基づき、分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号を遮断器46,46aに入力する機能をもっている。
次に、以上のように構成された同期コンデンサシステム及びその周辺設備の動作を図7の模式図を用いて説明する。
いま、各々の同期コンデンサシステム40,40aにおいて、油圧式クラッチ42,42aは、同期コンデンサ45,45aと装置起動用原動機41,41aとを離脱した状態であり、装置起動用原動機41,41aは、停止した状態であるとする。すなわち、同期コンデンサ45,45aは、装置起動用原動機41,41aにより駆動されず、無効電力を電力系統50に供給している状態であるとする。
制御装置70は、電流検出器14a,14b,24,33の検出信号に基づき、分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号を遮断器46,46aに入力する。遮断器46,46aは、分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号が入力され、制御信号に応じて電力系統50との接続を入り切りする。但し、この例では、遮断器46,46aは、それぞれ電力系統50との接続を維持しているとする。
このとき、短絡事故点80において短絡事故が発生したとする。
電流検出器47,47aは、短絡事故の短絡電流による出力を電圧制御装置44,44a及び制御器48,48aに送出する。
制御器48,48aは、もし、装置起動用原動機41、41aと同期コンデンサ45、45aとが結合された状態で電力系統50上に短絡事故が発生した場合には、電流検出器47,47aの出力に基づき、油圧式クラッチ42,42aを制御して同期コンデンサ45,45aと装置起動用原動機41,41aとを離脱させる。これにより、短絡事故が発生した場合に加わる短絡トルクから装置起動用原動機41,41aを瞬時に保護する。
同期コンデンサ45,45aは、短絡事故の短絡電流による電流検出器47,47aの出力が電圧制御装置44,44aを介して界磁に供給されることにより、短絡事故の発生した短絡事故点80の上位の送信用遮断器60を遮断するための短絡電流を供給する。
また、常用発電設備10a,10bは、同期コンデンサ45,45aと共に、短絡電流を一定時間供給する。
これにより、短絡事故点80の上位にある送電用遮断器60を遮断する。
上述したように第4の実施形態によれば、複数の同期コンデンサシステム40,40aの各々において、遮断器46,46aが、分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号が入力されると、制御信号に応じて電力系統50との接続を入り切りする。
従って、第4の実施形態では、第3の実施形態の効果に加え、再生可能エネルギー設備の出力変動といった分散型電源の運転状況に応じて、同期コンデンサシステムの運転台数を調整して無効電力を最適制御し、電力の安定供給を実現することができる。
なお、第4の実施形態は、図8に示すように、第3の実施形態の変形例(図5)と組み合わせた構成に変形してもよい。この場合、同期コンデンサ45,45aにより有効電力を供給中に短絡事故が発生したときにも、前述同様に、電流検出器47,47a、制御器48,48a及び同期コンデンサ45,45a等が動作して短絡電流を供給し、過電流保護による保護協調を確立することができる。この時、制御器48,48aは、油圧式クラッチ42,42aを制御して同期コンデンサ45,45aと装置起動用原動機41,41aとを離脱させる。これにより、短絡事故が発生した場合に加わる短絡トルクから装置起動用原動機41,41aを瞬時に保護する。
また、再生可能エネルギー設備の出力変動といった分散型電源の運転状況に応じて、同期コンデンサシステムの運転台数を調整して有効電力を最適制御し、電力の安定供給を実現することができる。
また、第4の実施形態は、図9に示すように、第1の実施形態と組み合わせた構成に変形してもよい。この場合、第1の実施形態の効果に加え、再生可能エネルギー設備の出力変動といった分散型電源の運転状況に応じて、同期コンデンサシステムの運転台数を調整して無効電力を最適制御し、電力の安定供給を実現することができる。
さらに、第4の実施形態は、図10に示すように、第2の実施形態と組み合わせた構成に変形してもよい。この場合、第2の実施形態の効果に加え、再生可能エネルギー設備の出力変動といった分散型電源の運転状況に応じて、同期コンデンサシステムの運転台数を調整して無効電力及び有効電力を最適制御し、電力の安定供給を実現することができる。
また、以上の各実施形態及び各変形例は、例えば、負荷61側に電力検出器を設け、制御装置70が、負荷61側の電力検出器の出力に応じて常用発電設備10a,10bの原動機11a,11bを制御する構成を付加してもよい。この場合、各実施形態及び各変形例の効果に加え、電力系統の負荷率が低い場合には常用発電設備10a,10bの原動機11a,11bを停止することで燃料を節約し、省エネルギー効果及びCO2削減の効果を得ることができる。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
10a,10b…常用発電設備、11a,11b…原動機、12a,12b,22…発電機、13a,13b,23,46,46a…遮断器、14a,14b,24,33…電力検出器、20…風力発電設備、21…風車、30…太陽光発電設備、31…太陽電池パネル、32…PCS、40,40a…同期コンデンサシステム、41,41a…装置起動用原動機、42,42a…油圧式クラッチ、43,43a…システム本体、44,44a…電圧制御装置、45,45a…同期コンデンサ、47,47a…電流検出器、48,48a…制御器、49,49a…変換装置、50…電力系統、60…送電用遮断器、61…負荷、70…制御装置、80…短絡事故点。

Claims (3)

  1. 複数台の常用発電設備と再生可能エネルギー設備とを組み合わせた分散型電源が接続された電力系統に接続された同期コンデンサシステムであって、
    原動機と、
    電圧制御装置の界磁により制御され、前記原動機により駆動されない場合に前記電力系統に無効電力を供給する同期コンデンサと、
    前記同期コンデンサを起動する際に、前記同期コンデンサと前記原動機とを結合させ、前記起動した後に、前記同期コンデンサと前記原動機とを離脱させる油圧式クラッチと、
    前記同期コンデンサの出力側に配置された電流検出器と、
    前記電力系統上に短絡事故が発生した場合には、前記油圧式クラッチを制御して前記同期コンデンサと前記原動機とを離脱させる制御器と、
    を備え、
    前記同期コンデンサは、前記短絡事故の短絡電流による前記電流検出器の出力が前記電圧制御装置を介して界磁に供給されることにより、前記短絡事故の発生した短絡点の上位の遮断器を遮断するための短絡電流を供給する
    ことを特徴とする同期コンデンサシステム。
  2. 複数台の常用発電設備と再生可能エネルギー設備とを組み合わせた分散型電源が接続された電力系統に接続された同期コンデンサシステムであって、
    原動機と、
    電圧制御装置の界磁により制御され、前記原動機により駆動されない場合に前記電力系統に無効電力を供給する同期コンデンサと、
    前記同期コンデンサを起動する際に、前記同期コンデンサと前記原動機とを結合させ、前記起動した後に、前記同期コンデンサと前記原動機とを離脱させる油圧式クラッチと、
    前記分散型電源の供給電力が不足した場合に、前記原動機を起動し、前記原動機が起動完了した後に前記油圧式クラッチにより前記原動機と前記同期コンデンサとを結合させ、前記原動機により駆動された前記同期コンデンサから有効電力を前記電力系統に供給させる制御装置と、
    前記同期コンデンサの出力側に配置された電流検出器と、
    前記電力系統上に短絡事故が発生した場合には、前記油圧式クラッチを制御して前記同期コンデンサと前記原動機とを離脱させる制御器と、
    を備え、
    前記同期コンデンサは、前記短絡事故の短絡電流による前記電流検出器の出力が前記電圧制御装置を介して界磁に供給されることにより、前記短絡事故の発生した短絡点の上位の遮断器を遮断するための短絡電流を供給する
    ことを特徴とする同期コンデンサシステム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の複数の同期コンデンサシステムの各々において、
    前記分散型電源の供給電力の変動に応じて制御信号が入力され、前記制御信号に応じて前記電力系統との接続を入り切りする遮断器、
    を備えたことを特徴とする同期コンデンサシステム。
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