JP2017035695A - 湿式スクラバー - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な可搬性ある小型の、処理能力に優れた湿式スクラバーを提供すること。
【解決手段】 ケーシングの内面に断面がテーパー状に絞りこまれた円錐面を備えた円錐台状の内壁を備えた気液接触部と、その後方にミストセパレーターとを備え、ケーシングの軸芯に内部から処理液が噴出可能な中空の回転シャフトに備え、同一径の複数枚の皿状円板が互いに平行となるように離間させて配し、その後方に前記円錐台状の内壁の後端外径よりも径の大きい円盤状のバランサーを備えた湿式スクラバーである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、処理能力に優れた湿式スクラバーに関する。たとえば、稲藁等のイネ科植物の表面に付着した放射性物質の除染に関する処理方法及びこれに適した風力選別機構にも適用可能な湿式スクラバー関する。
2011年3月以降、セシウムをはじめとした種々の核種の放射性物質が大気中に拡散した結果、東日本の農耕地等から広汎に放射性物質が検出されるなどしており、その除染が急がれているところである。稲作には水を引き込んで水田に満たすことから、今後も山間部を経て河川等に集まった放射性物質が水田に引き込まれることが想定されうることから、放射性物質が稲藁の表面に泥とともに付着する状態が今後も生ずると考えられる。
ところが米を収穫後の稲藁は、肥料や飼料にされたりするほか、焼却されることもあるところ、肥料等として他の地域にそのまま移動すれば放射性物質が付着したままに再度拡散することとなるし、焼却されれば煙や飛灰となって空気中に再拡散することとなる。
そこで、稲藁等に付着した放射性物質を適切に除染して再拡散させないことが求められている。そして、有機物を加熱炉で熱分解して気化させた後、気化した排煙を水中に通過させて排煙中の物質を水中に取り込み、取り込まれた水中の放射性物質を吸着材に通過させて吸着させる処理方法と装置が開示されている(たとえば特許文献1参照。)
上記方法は、気化処理させて放射性物質を回収させるものであるから、回収効率は得られるかもしれないが、稲わらを気化させてしまうので、稲わらを稲わらの形状のままに利用することには適さないものであった。
砂利を洗浄カゴのなかで回転させながら洗浄するときに、過酸化水素水を用いてセシウム等をバブリング作用で遊離させて上方の水溶液から効率よく捕集することで除染する装置が開示されている(たとえば特許文献2参照。)
しかしながら、砂利の場合はパンチングメタルのドラムに砂利毎投入して容易に洗浄できるが、それに比して軟らかい稲藁等の植物などに用いると、かえって痛んでしまうことから、実用上必ずしも十分とはいえないところがある。
特開2013−160725号公報 特許第5207328号公報
放射性物質を含む稲藁等の草木を単にそのまま焼却すると、焼却灰の放射性物質の濃度は、焼却前の稲藁に比して上昇するので、飛灰の飛散のみならず、そもそも焼却そのものが容易ではない。そこで、焼却前の時点で一定基準以上の高い放射線量の場合には、集められた稲藁や草木等は、未処分のまま仮置されたままとなり、安易に焼却すら実施できないこととなっており、現状は集積のみが繰り返されている状況である。そこで、速やかな処分のためには、焼却に先だって、まずは稲藁を、稲藁の姿のままに、一旦除染処理することが要請されている。
さて、除染対象が稲藁の場合には、その放射性物質の多くは主として、ひげ状に乾燥した葉の外表面に点在するようにして付着しているものとされており、稲藁のストロー部分の茎の内部側に蓄積したり付着している状況にはない。すると、外表面に点在する物質を効率よく除染することができれば、稲藁の放射線量を大きく低減することが期待できる。そして、処理後の稲藁からの放射線量が大きく低減すれば、焼却が可能となるのみならず、焼却する以外に稲藁としての使用の余地が出てくることとなる。
こうした除染において課題となるのは、すなわち、稲やヒエ、麦などのイネ科の植物の表面に付着したセシウム等の放射性物質を効率よく除去して、その場で藁の除染処理ができるような、簡易な可搬性ある小型の、処理能力に優れた湿式スクラバーを用いた風力選別機構と、効率よく処理するイネ科植物の除染処理の方法を提供することである。
そこで、本発明の課題は、こうした難度の高い除染処理方法にも適用可能な、簡易な可搬性ある小型の、処理能力に優れた湿式スクラバーを提供することである。
本発明の課題を解決するための第1の手段は、一方の端部側に投入口を、他方端部に排出口を開口させた円筒状のケーシングを設け、前記ケーシングは、その内面に該排出口側に向かって断面がテーパー状に絞りこまれた円錐面を備えた円錐台状の内壁を備えた気液接触部と、その後方にミストセパレーターとを備え前記ケーシングの軸芯を貫くように中空の回転シャフトを備え、またケーシング内を滴下した水を外部の処理液槽へと排水可能なドレンを備えており、該回転シャフトは該ケーシングの外部に設けた駆動機構によって回転自在とされており、該回転シャフトには、前記気液接触部内に同一径の複数枚の皿状円板が互いに平行となるように離間させて該回転シャフトの同軸上に一列に配して固定されており、該回転シャフトの中空部分を導水管として内部から処理液が噴出可能となるように該回転シャフトの外周に複数の孔が穿設されており、前記気液接触部の後方に前記円錐台状の内壁の後端外径よりも径の大きい円盤状のバランサーを備えたことを特徴とする、湿式スクラバーである。
すなわち、湿式スクラバーは、多数の皿状円板を高速回転させ、これに衝突した水を極微細なミスト状の水滴へと生成せしめることで、処理液を効率的に処理対象物と気液接触可能とせしめたものである。さらに、気液接触部を排出方向にすぼまる円錐台形状として、排出方向の内周壁面を狭めていくことで室内の流速が高まり、ミストが内周壁面に叩きつけられてさらに微細な液滴からなるミストが生成されやすくなる。そして、気液接触部の直後に設けられたバランサーの外径が円錐台の後端よりも外径が大きく、同様に、皿状円板の外径よりも大きいことから、バランサーの外周の周速は、皿状円板よりも速いので、気液接触部の後端から排出されたミスト状の液滴がさらにバランサーの外周部に衝突すると、より細かいミストが再度生成されることとなる。
液滴(ミスト)は微細であればあるほど、その粒子の表面張力が小さくなるので、その液の内部に小さな飛来物までを捕集しやすくなる。そして、煙のようなブラウン運動をしてしまい、容易には、水滴が捕らえることのできないような極めて微細な粒であっても、ミストが細かければ、その水滴の内部へと取り込めるようになるのである。上記の湿式スクラバーは、液滴を細かくするための円錐台形状の内周壁と、外径の大きなバランサーの導入によって、効率滴に微細なミストが生成しうるものとなっている。
本発明の課題を解決するための第2の手段は、前記円盤状のバランサーには、その前面側に放射状に複数枚配した羽根を備わっており、かつ、前記ケーシング内の気液接触部には、さらに円盤状のバランサーの周囲にリング状の内筒が配され、円錐台状の内壁の後端からリング状の円筒の前方端まで垂直な壁と相俟って該バランサーの周囲を円筒室状の気液接触領域が形成されていることを特徴とする、第1の手段に記載の湿式スクラバーである。この手段により、円盤状のバランサーは、皿状円板よりも大きく周速が速いのみならず、前方からの液的を受ける前面側に放射状に羽根を複数枚突出させたものとすることで、空気を広く拡散させて気液接触効率を上昇させることができ、さらにバランサーの周囲を前方と円筒の側面をひとまわり小さく囲い込むことで、バランサーで微細化された液的が勢いよく衝突してさらに微細な液滴を飛散させるものとする。
本発明の課題を解決するための第3の手段は、前記回転シャフトを駆動する駆動機構が、インバーターにより回転速度を可変自在としたことを特徴とする第1又は第2のいずれかの手段に記載の湿式スクラバーである。
インバーターによってモータの駆動力を可変にすることができることとなると、ミストによる処理対象物の捕集効率を効率的に向上させることができる。まず、液滴のミストサイズや生成量は、回転シャフトの回転数と円板の外径によって定まる皿状円板の外周部の周速と、皿状円板の枚数とで定まってくるものである。もちろん、皿状円板の外径が大きければ周速は上昇するので、より液滴が強く叩き着けられて微細に生成しうることとなるが、外筒となるケーシングもその分だけ大きくしなければならず、装置が巨大化する。また、皿状円板の枚数が多ければ生成量は増すが、離間させる必要もあるので、長さが長くなり、長大化することとなる。そして、これらの大きな部材を回転させるには、余計に軸動力を消費することとなる。
同様に、回転シャフトの回転数を変動させて、これに応じて皿状円板の外径の周速も向上することとなれば、その分だけミストのサイズが小さくなる。皿状円板に噴出された処理水がより強く叩きつけられるようになるので、強い衝撃によって液滴がより微細に粉砕されるようにして生成されやすくなるからである。また、回転数をあげればその分だけ衝突が増えるのでミストの生成量も増加する。
さて、ケーシングの大きさ、皿状円板の大きさ、枚数などは、装置の設置後に可変的に大幅に変えることは容易ではないので、最初にどのような大きさで設計するか、しか判断しえないところから、処理対象物を十分に取り込むだけの液滴のサイズや量を供給できるかどうかについて、初期の段階で丁寧に設定して設計することが重要となる。もちろん、使用中に、ヒュームや対象物質の液滴内への捕集率が低いとわかれば、回転数を若干高めて、調整することはできる。もっとも、一般的な駆動源である交流モータは、基本的に周波数によって、回転数が決まることから、一般的な家庭用電源などでは、速度が変動させにくいものである。そして、回転数を変動させようとすれば、電源をオン・オフ制御するなどすることとなるが、効率がわるく電力損失も大きかった。そこで、回転数の変動が自在に実施できれば、こうした捕集率に応じて稼動回転速度を可変にすることができ、効率的な省エネルギー運転が可能となるのである。インバーターを用いて駆動モータの回転数の変動幅を大きくして、変動自在なものとすれば、処理状況に応じて低速運転としたり、高速で回転させたりというフィードバック的な運転も十分に容易となる。調整幅が小さい場合には、予め常にやや高速で回転させておいて、捕集漏れのない処理状態を目指す運用をするしかないところ、処理効果を確認しながら運転速度を落とせるという省エネルギーな運用が容易となるので、必要以上の回転によるロスが防ぎやすくなるのである。
次に本発明の課題を解決するためのその他の手段は、放射性物質が付着したイネ科の植物を前記風力選別機構の風力選別容器内に投入して、風力で茎と葉を分離せしめて、排気口から排出された葉を前記ケーシング内の気液接触部に導入し、噴出された処理液を高速回転させた回転シャフトの皿状円盤によって生じた微細な液滴と接触させて捕集して、前記ドレンから処理液槽へと排出し、ミスト状になった排気を気液接触部の後方のミストセパレーターで捕集し、さらに排気口の後方の吸着室内のセラミックフィルターで捕集してヒーター乾燥せしめることを特徴とする、イネ科の植物の茎を除染する除染方法である。
すなわち、稲、ヒエ、小麦などの収穫後の茎と葉から、藁となるストロー部分を分離回収するための、風力選別機構を用いた選別回収の方法を用いて、外表面に付着している放射性物質を除去して、除染する方法である。容器に入れられたイネ科の植物は、強い風力で送風することで、茎の部分から葉が吹き飛ばされるほか、茎自体がコロコロと回転しながら隣接する茎と接触することで、葉の部分がよりめくれ易くなり剥離するので、軽い葉の部分が効率的に吹き飛ばされて容器の排気口から排出されるのである。
排出された葉や表面の飛沫は、そのまま湿式スクラバーの投入口から気液接触部内に入る。そこには、高速回転する回転軸の軸上に皿状円板が多数離間して配置されており、回転軸内から皿状円板に向けて噴出された処理液が回転によって粉砕すさるようにして微小な液滴となって生成され充満している。勢いよく飛ばされた葉は、気液接触部の内周側の壁面にあたるなどして、粉砕されながら、落下してドレンに集まり、気液接触部から処理液槽へと排出される。また、飛沫などは、表面張力の低い微細な液滴の内部に取り込まれ、気液接触部の後部側のすぼまった内周壁などに衝突したりして、壁面を伝わってドレンから排出されるほか、後方のミストセパレーターにて捕集られ、処理液槽へと排出される。そして、風速が早いので、処理しきれなかったミストセパレーターを通過してしまったミストについては、ヒーターの備わったセラミックフィルターに付着させるようにして捕集させる。
単に放射性物質の付着した表面を吹き飛ばしてしまうと、葉や飛沫が飛散するので、拡散するだけになってしまうところから、藁の利用という目的を達成できても、除染効果が得られない。そこで、湿式スクラバーにミストセパレーターやヒート着きのセラミックフィルターなどで放射性物質等を捕捉したうえで、その空気を再度循環させるようにすることにすれば、外部に拡散させることなく安全に処理をしていくことができる。
本手段のように、最初にイネ科の植物を風力選別容器に投入後、蓋をして密閉して、風力装置機構全体を作動させて、除染処理をしたのち、風力選別容器内の藁となった部分を取り出して、除染後の利用に供することができる。この作業をバッチ的に数分毎に繰り返すことで、大量に稲藁等から、放射性物質を安全に除染処理することができる。
本発明に記載の装置によると、飛散物を湿式スクラバーの微細な液滴で捕集することが効率よくできる。すなわち、回転する皿状円板によって処理液が微細な液滴になるので回転数に応じて液滴の量やサイズを増やすことができることから、気液接触効率を高めることができる。
また、気液接触部の後方が円錐台形状にすぼまった内周壁が備わっているので、後方にいくにしたがって流速があがり、ケーシングの内周壁に液滴がより強く衝突するようになるので、内壁によってさらにミストが生成されることともなる。そして、気液接触部の後端から排出されたミスト状の液滴がさらに外径の大きなバランサーの外周部に衝突すると、早い周速から、より細かいミストが再度生成されることとなるので、微細な表面張力の低い液滴が、その内部に微細な煙状のヒューム状物質までも捕らえることが容易となるので、液滴をドレンから回収することで処理対象物質を容易に除去することができる。
また、バランサーの前面に放射状の羽根を備えていると、液滴が効率よく拡散されるので、気液接触の機会が増し、微細な液滴の捕集効率が上昇する。そして、バランサーの周囲をやや小さく囲って内筒室状の気液接触領域44とすることで、液滴の衝突力を増し、凝集しやすい液滴を再度微細化した液滴を多数生成せしめることで、捕集能力を高めることができる。とりわけ、50000ppmのHClガスが、湿式スクラバーによって1ppm以下まで下がるなど、従来よりも高い捕集能力を示すことができる。またインバーターにより回転速度を細かく調整することが容易であると、電力消費量を抑えつつも回転速度を高めることができので、捕集効率が低いときに簡単に捕集効率を高めることができる。
本発明の湿式スクラバーを用いた風力選別機構の全体構成図である。 本発明に用いる湿式スクラバーの構成図である。 本発明に用いる湿式スクラバーの断面斜視図である。
本発明を実施するための形態を適宜図面を用いて以下に説明する。本発明の湿式スクラバーを用いた例として、風力選別機構の概略を図1で説明する。
(全体構成)
まず、本発明の風力選別機構1は、茎と葉を分離してストロー状の藁を得ることのできるイネ科植物を投入するための風力選別容器2と、吹き飛ばされた葉の表面の付着物質を微細な液滴で捕集する湿式スクラバー3と、ミストセパレーター26で捕集しきれなかった付着物質を捕集するためにさらに後方にセラミックフィルター30とヒーター31を備えた吸着室4と、排風機5を順に備えており、これらは互いに通風管で接続されており、排風機で送り出された排気は風力選別容器2へと循環するようになっている。全体の循環する空気の風量は、たとえば30m3/minとする。そして、湿式スクラバー3内で液滴に取り込まれた付着物質や、内周壁面に吹き飛ばされた葉は、湿式スクラバー3の下方のドレン16へと落下して集積され、ドレン16から処理液槽6へと排水されることで捕集される。
処理液槽6の下方には、排出口32を設けて、処理液槽6に集積、捕集された付着物質や葉などの残渣を適宜取り出し可能としている。処理液槽6に凝集剤を投入して沈殿させてから下方から沈殿物を抜き出し、これに廃水処理装置7にてさらに不溶化処理をしてから、さらにフィルタープレスで圧縮脱水してケーキ状にした固形物として取り出し可能とするものである。
なお、風力選別機構1の風力選別容器2や湿式スクラバー3のケーシング18、それらを連接する配管などの材質は耐食性のある金属製もしくは樹脂素材であり、捕集するための処理液や処理対象のガス雰囲気に応じて、特に皿状円板23やバランサー24、回転シャフト22などの接触部位においては、より耐食性の高いステンレス鋼薄板のSUS304、SUS316L、あるいはチタン薄板などを適宜用いることが望ましい。
本発明の風力選別機構1は、特に湿式スクラバー3を小型化し、円錐状の内周壁25で高まった流速が周速の速い径の大きなバランサー24でさらに微細化される液滴を形成しうるなど、効率化をはかっていることから、実用性を確保したうえで小型化しうるものであって、可搬性が得られることから、4tトラックの荷台に風力選別機構1全体を十分に積載せしめることができる。そこで、移動可能であることから、100kgもある稲藁を処理施設に持ち込まずとも、風力選別機構1を積載したトラックで田圃の現場に赴いて、その場で順次稲藁等を処理していくことができる。そこで、除染処理においては、現場で処理できる便宜性を備えており、作業前後に他の地域に放射性物質が拡散することもなく実施できる。
上記の全体構成に述べた機構の詳細について、以下にさらに詳述する。
(風力選別容器について)
さて、風力選別容器2は、たとえば、直径100cm、長さ80cm程度の円筒形状のステンレス製で、容器の一方端部に開閉可能な機密性のある投入口8を設け、風力選別容器2の側面に循環空気導入口10を、離間した位置に排気口11を備えている。循環空気導入口10から風力選別容器2内へは、風力選別機構1で処理されたクリーンな排気が循環空気として排風機5によって圧送されている。送り込まれた循環空気は風力選別容器2内を通り抜けて、排気口11から湿式スクラバー3へと排出される。循環空気の投入風量は、たとえば30m3/minとする。
風力選別容器2には、収穫された水稲の茎や葉、あるいは麦といったイネ科植物の穂先より下の刈り取った部位をまとめて投入する。たとえば、水稲は、収穫時にコンバインで刈り取られて、穂先部分は脱穀して籾を取り出す一方で、茎や葉は、その場に倒されるか、その場で粉砕されることとなる。倒された稲藁は、その後、ベーラーで掬い上げられて円筒状のロールに纏められている。この円筒状のロールの大きさは、直径50〜120cm、幅70〜120cmぐらいである。そこで、風力選別容器2に投入する大きさとしては、たとえば水稲の場合は、稲刈り時に作られた稲藁の円筒状のロール(直径100cm、幅100cm、約100kg)を櫛形に6〜8等分しておき、その1片を投入口8から容器内に投入して密閉して機構を稼動させる。処理時間にして約3〜5分ほど風力選別機構1を稼働させてから、送風を停止し、容器からストロー状の藁を取出口9から取り出し、続いて他の1片の処理前の稲藁を投入するといったバッチ処理の手順を繰り返すこととする。なお、循環送風させる稼働時間は、除染処理や茎と葉の選別といった目的に応じて、その目的を達するまでの時間として適宜調整する。
イネ科の植物は、中心に藁となるストロー状の茎があり、その茎から風速によって葉が吹き飛ばされるようにして剥がされて、軽い葉や、付着していた泥は吹き飛ばされ排気口から排出され、風力選別容器2内には、ストロー状の茎が残ることとなる。狭い容器内に散らばった茎は付与された風速によって動くものの、自由に動き回れるわけではなく、狭い空間内でやや拘束された状態で茎が回転するようにして周囲の茎と擦れることとなるので、効率的に葉や付着物が吹き飛ばされ、茎と選別されることとなる。
(風力選別容器独自の循環送風補助経路)
なお、風力選別容器2自身に、排出口11から湿式スクラバー3に排気して微細な液滴を分別回収後に吸着室4のセラミックヒーター、さらに排風機5を経て循環空気導入口から戻ってくる主経路20のほかに、さらに、別途選別容器に送風する循環的な補助経路を設けて、補助的に風力選別容器内の空気の順完了を増やしてもよい。この補助経路21は、湿式スクラバー3のような回収捕集する機能を特段もたずともよく、単に風力選別容器2を送風ファン12でかき回すだけの循環回路である。主経路20側は30m3/minの量の循環空気が流動しており、風力選別容器2の中は十分に風が流動して茎や葉が振動、揺動する状況にあるが、この主経路20側には、後方に湿式スクラバー3や吸着室4のセラミックフィルターなどが控えており、循環空気の流量や流速を大きく変動させることは可能であっても、エネルギー効率や運用のやりやすさという面では、全体的な処理状況との関係で判断されるものとなる。
他方、補助経路21については、茎と葉を風力選別するための風速を高めるという目的に絞って風速、風量を設定できるため、後方の機器との関係での調整を考慮に入れる必要がない。そこで、風量を増量したり、速い風速で風力選別能力を高めて、処理時間を短縮するといった目的のために、循環送風のための補助循環経路を別途風力選別容器2の筐体に設けることは有用である。なお、葉や付着物は、捕集のために湿式スクラバー3へと排出されるものであるから、茎を振動させたり回転させるといった攪拌的動作に適するような、循環送風用の補助経路21の管は細く流速のみ速くなるような細い経路としてもよい。
風力選別容器2から主経路20たる湿式スクラバー3へ送り込む風量は、30m3/minといった量である程度一定にしておくことが、湿式スクラバー3での処理能力の維持調整には好都合であるところ、主経路20側の風量を変えずに、風力選別容器2単独で送風ファン12で風量を増量して葉や茎を振動させるように揺り動かすことができれば、より効率的に分離が促進される。一方で、主経路20は安定的に湿式スクラバー3の回転シャフト22のモータ19の回転数や処理液の噴出量は、設計どおりに動作するものとなるので、茎と葉の分離といった部分の状況と、除染等での捕集状況とを連動させずにそれぞれに調整することができ、処理時間の律速がいずれであっても最適化がしやすくなる。
(外部空気の導入について)
また、風力選別容器2内へのさらなる補助的な風速を付与するため、主経路20および補助経路21以外にも、別途、さらに外部空気をコンプレッサー13で投入するする取込口を設けてさらに稲藁に強い風力を付与してもよい。たとえば、30m3/minの循環風量に対して、外部空気を7kg/m3の圧力で90リットル/min投入する。その際、排風機から風力選別容器に戻る循環空気は、風力選別容器2の手前に設けた熱交換器を経ることで10℃以上冷却しうるものとし、循環系に取込まれる外部空気があっても、バッチ処理中に必要以上に装置全体の内圧が高くならないようにすることができる。戻ってくる循環空気の冷却は市販のチラーを用いて熱交換器に接続することで対応しうる。5〜10分程度のバッチ処理の後、風力選別容器の投入口8を開放して、中から選別された藁の茎部分を取り出すこととなるが、その際、投入口8もしくは取出口9の開口に応じて、湿式スクラバー3の手前にもうけたサクションダンパー15が弁となって自動的に締まるので逆流はせず、湿式スクラバー3は回転したままに藁の交換が可能となる。他方、排風口11側から循環空気の余計な残圧が抜けるので、外部空気を導入していても、繰り返しバッチ処理をすることができる。
(湿式スクラバーの概要について)
風力選別容器内から排気口を通じて排出された葉や付着物質は、直径15cm程度のステンレス鋼管を通って、後方に控えた湿式スクラバー3のケーシング18上端(前方側)に設けられた投入口14へと順次搬送される。湿式スクラバー3で液滴内に捕集られた物質はケーシングの下方のドレン16から排出される一方で、循環空気はケーシング18の上方の他端(後方側)に設けられた排出口17から直径15cm程度のステンレス鋼管へと搬出される。
本発明の湿式スクラバー3は、円筒状のケーシング18の内部の前方が気液接触部27となっており、その外壁は円筒状で、その内周壁が後方側に向かって円錐台状にテーパーに絞られて狭くなる円錐面からなっている。たとえば、ケーシング18の円筒の中心軸には、中空の回転シャフト22が長手方向に1本貫くように配されており、外部のモータ19の駆動によって高速回転しうるものとなっている。ケーシング18のサイズは、たとえば、外径が直径72cm、長さ100cm、内周壁25の円錐面のうち、前方側の広口の直径が63cm、後方側の狭い口の直径が40cm、傾斜角は20度である。直径7cm全長175cmの回転シャフト22が円筒のケーシング18の中心を貫通しており、ケーシング18の両端との交点は気密にシールドされている。回転シャフト22はケーシング18の外で駆動部と連結されており、モータ19の駆動に従動して回転する。モータ19にはインバーターを用いることが好適であり、これにより電力の変動を大幅にすることなく高回転の出力を調整可能に得ることが容易となるので、エネルギー効率に優れ、かつ回転数の調整代が大きくとれることとなる。
回転シャフト22には、ケーシング18内の前方に、直径は30cmの外周側が前方に傾斜角約50度にラッパ状に立ち上がっている皿状円板23が30枚、43.5cmの領域に1.5cm間隔で均等に配設されている。なお、30枚の皿状円板23の後端部分の周囲に、内周壁の円錐面の後端の狭い口が開口するように位置している。ところで、この回転シャフトには、内部に空洞43があり、この皿状円板23の43.5cmの領域に向けて、内部からノズル28のような開口が多数設けられている。回転シャフト22の内部の空洞には、外部から処理液29が導水されてノズル28から皿状円板23に向けて噴出される。2000〜4000rpm程度で回転する皿状円板23に噴出された水が衝突すると、その衝撃で水滴が微細に破砕されていく。そして、皿状円板23は外周部がもっとも周速が速いので、外周部に衝突した処理液29はより微細に破砕されて、微小な液滴となる。これらの液滴は、内周壁25まで吹き飛ばされて衝突し、さらに微細化が促進される。特に、内周壁25後方が円錐状にすぼまっているので、皿状円板23と周囲の内周壁25との距離が皿状円板23の外周部と近接しており、外周から飛散された水滴が勢いを減衰されることなく、強く内周壁25の後方では衝突することとなるので、液滴の衝突のよる微細化がより促進されることとなる。なお、30枚の皿状円板23にそれぞれノズル28から噴出された処理液29が破砕されて液滴となるので、ケーシング18内の長手方向にわたって、微細な液滴が広く生成される。微細な液滴は凝集しやすいので、広い領域を液滴が微細なままに漂うよりは、30枚の皿状円板で多数の位置で液滴を微細化することが効率のよい気液接触に資する。
(バランサーについて)
回転シャフト22の皿状円板23の後方には、バランサー24の円盤が取り付けられることで、高速回転による振動やぶれが抑制され、安定的な回転が可能となっている。さらに本発明では、バランサー24を、内周壁25後端の狭口よりも3センチほど後方に設けることとして、内周壁25後端後方が円錐状にすぼまることで速まった流速によって微細に生じた液滴を含んだ流れがさらに加速された状態で、直後に備わるバランサー24と強く衝突することとなる。この際、30cmの皿状円板に対しては、バランサーは直径44cm厚さ1cmのステンレス厚板円盤とする。皿状円板の直径が30cm、内周壁後端の径が40cmに対して、バランサーの直径を44cmと大きくすることで、外周の周速をバランサーの位置でさらに速いものとする。これにより、微細な液滴をさらに強く破砕してより微細化することができ、液滴の表面張力を下げることができるので、周囲の取りこぼした付着物や飛散物、ガス等をより液滴内に取り込みやすくすることができるものとなっている。
ところで、高速回転する皿状円板やバランサーの外周の周速は、直径によって次のようになる。たとえば、2300rpmの場合、直径30cmの円板の外周部の周速は、50.578m/sである。他方、2300rpmの場合、バランサーの径を44cmとすると、その外周部の周速は、72.25m/sである。周速が増せば、その分だけ強く破砕されるのでミストがその分だけ微細化されやすくなることから、ナノサイズの液滴が効率よく得られ、気液接触時の表面張力が低下して、液滴内部に処理対象物が捕捉しやすくなる。
ところが、周速を得るために30枚ある皿状円板23の回転径を大きくしてしまうと、回転軸を駆動する軸動力が余計に必要となるので効率的ではない。また、皿状円板23の径が大きくなると、円錐状の内壁を供えたケーシング18の大きさも太くなるので、全体の機構が巨大化して大きくなってしまう。本発明では、除染処理に用いる際には、4tトラックの荷台に風力選別機構1を載置して可搬に移動しうるといったコンパクトな装置であることが要請されるので、能力向上だけを目的に安易に装置を巨大化することは現実的ではなく難しい。
他方、周速を得るために、円板の外径を300φのままに回転数を増やすことで対応するとなれば、回転数は、約4600rpmが計算上必要となる。たしかに、モータにインバーターを用いることで回転数を可変自在に上昇することができるので、高速回転での運用は可能であるが、回転数を上げる分だけ軸動力が余計に必要となるので、電力消費量が大きくなる。また、高速回転することは長期的な機械の寿命からすると、常態的に高回転とすることは好適な状態ではない。
この点、皿状円板23は直径30cmとしながらバランサー24の直径のみ44cmと大きくし、円錐状に後方が絞られた内周壁25の後方に設けることで、径の大きなバランサー24が衝突した処理液29の液滴をさらに吹き飛ばしてミスト化することができれば、全体の円板の径を大きくするよりもはるかに効率がよく、全体を巨大化することなく、従来よりも必要な微細なミスト状の液滴が効率よく得られることとなる。
なお、湿式スクラバー3は、皿状円板23の直径が44cmならば、バランサー24の直径は66cmとする。もちろん、皿状円板23のサイズが大きければ、ケーシング18も大きくなるが、周速が速く液滴が小さく微細化されやすくなるので、同じ回転数であれば30cmの皿状円板23を同じ枚数設置する場合に比べて液滴が微細となる分だけ気液接触しやすくなり、捕集能力は向上する。そこで、据え置き型などの適用場面においては、より大きな径の皿状円板を用いることができる。回転シャフト22の回転数を若干変動させるだけで外周部の収束が大きく変動するので、捕集能力の上昇が得られやすく、ガスや対象物の捕集率が低いとき、回転数を少し上昇させるだけで調整することが容易であるなど、装置の大型化できる場面では調整容易になるといえるからである。
(バランサーに立設させたフィンについて)
さらに、皿状円板23からの液滴を受けるバランサー24の表面には放射状に6枚のフィン34をバランサー24の円盤表面から垂直に突出させて、さらに攪拌力を強めることとしてもよい。このようにすることで、速い周速で叩きつけるのみならず、液滴をフィン34で叩くこともできるので、強い衝撃で処理液29を破砕した液滴が拡散しやすくなるので液滴の飛散範囲が拡がることとなる。そこで、バランサー24の手前の空間に広く拡散された液滴が気液接触によってより大量に捕集できる状態となる。フィン34のサイズは、直径30cm、高さ2〜3cm程度で、外周から中心方向に10cm程度の長さを備えたものとし、これを6〜8枚程度、バランサー24の円盤の一方の面(前方側の面)に設ける。
(フィンによる湿式スクラバーの処理能力の向上について)
バランサー24の円盤の前方側の面に立設したフィン34によって、液滴を広汎に拡散させて捕集能力が向上する点については、湿式スクラバー3にHClガスを投入して、NaOH水溶液を処理液として捕集することで排気からHCl成分を除去する実験にて、その能力向上を確認した。処理前のHClガスの雰囲気は、40〜50℃で、50000ppmである。この50000ppmのHClガスを流量30m3/minの流量で投入口から投入し、湿式スクラバー3で処理後に排出口17から排出されるガスの濃度を計測する際に、バランサー24にフィン34が備わった場合と、フィンが備わっていない従来型の平板状の円盤の場合との違いを比較した。
HClガスは、NaOH水溶液と反応させることでNaClとH2Oとなるが、ガスのヒュームが小さく捕集が容易ではないので、気液接触が実際に起きなければこうした反応が適切に進まない。そこで、微細な液滴をケーシング18内に満たして気液接触を促すが、微細な液滴を対象ガスと効率よく接触させなければならない。そこで、20質量%の濃度のNaOH水溶液を処理液とし、回転シャフトのノズル28から1分間に約14リットル噴出させた。回転シャフトの回転速度は2300rpmであり、皿状円板23は直径30cm、バランサー24は直径42cmである。バランサー24を通過した液滴はミストセパレーター26で気液分離され、液体は下方のドレン16から処理液槽6へと排出され、気体は排出口17から排出される。その排出口17でのHCl濃度を測定し、当初のHClガスの濃度と比較して処理能力を確認した。
その結果、濃度50000ppmのHClを30m3/minの流量で投入し続けた場合に、従来型のフィンを備えないバランサーの場合は、排出口17でのHCl濃度は約30ppmであった。他方、高さ2cmのフィン34を6枚備えたバランサー24のものでは、排出口17でのHCl濃度は5〜10ppmであった。液滴がバランサー24の近辺で拡散されることで、円錐台状の先に集められた気体が効率よく液滴と接触することとなるのである。このように同じ回転速度、同じ処理液噴出量でありながら、液滴が拡散されてより効率よく気液接触が促されて捕集が実現していることが確認された。なお、フィンを備えずに処理後のHCl濃度を10ppmとするには、たとえば2300rpmの回転数300〜500回転ほど速くする必要があったことから、フィン34を備えることでより低速回転での効率化が実現されたといえる。
(バランサー外周部の内筒室状の気液接触部後方領域について)
また、バランサー24の外周部分に、ケーシング18よりも径の小さいリング状の内筒33を隣接させることで、バランサー24の円盤で生成された液滴がフィンで拡散されるのみならず、さらに隣接するリング状の内筒の内周壁面に強く叩きつけられることでさらに微細化させることができる。ナノサイズの液滴となると、表面張力が小さく凝集しやすいものであるから、すぐに大きな液滴へと粒が戻ってしまう。すると、気液接触の能力が落ちてしまいやすい。そこでバランサーの径を大きくして再度微細な液滴を得ることが有用であり、さらに液滴を隣接する内筒に強く叩きつけることで、より微細な液滴を多数生成することができると、その処理能力や効率がさらに高まるものとなる。
そこで、直径44cmのバランサー24の周囲に、10cm程度離間させた外径64cm長さ10cmの円筒状の枠体を配置し、この枠体の前方端部は、円錐台の狭口から垂直な板で接合されており、全体として前壁を備えた筒状の円筒室状の気液接触領域44が形成されている。バランサーの後方は、閉じておらず外径64cmのままに開口しているものとする。つまり、円錐台状の内周壁の後端から垂直に立ち上がった壁と、ケーシングより小さい円筒とに囲まれた室内でバランサーが回転するので、液滴が強く円筒室内に叩きつけられて多数の微細な液滴をさらに生成させることとなるのである。そして、前記のフィンがバランサーに付けられている場合、そのバランサーと垂直に立ち上がる壁との距離は、3〜5cm程度であるから、拡散された液滴は垂直な壁とも衝突して微細化が促進される。
HClガスをNaOH水溶液で捕集する処理濃度を比較することで、内筒室状の気液接触領域44の有無による違いを比較した。HClガスの実験は先程と同様であり、フィン34を備えたバランサー24に、さらにリング状の内筒33を備えたものと備えないものとで比較した。リング状の内筒33は、直径64cm、長さ10cmの円筒であって、円錐台状内周壁25後端から垂直に立ち上がる壁とバランサー24との離間距離は5.5cmとし、フィン34の高さを2cmとして、これらを全体として内筒室状の気液接触部後方領域と称する。
30m3/minの流量で投入された50000ppmのHClガスは、2300rpmで回転させた42cmの外径のバランサー24において、バランサー24にフィン34を備えない場合は、排気口からのHCl濃度が30ppmのところ、フィンを備えたのみのものでは5〜10ppmに、フィンに加えて円筒室を備えたものではさらに1ppm以下となった。液滴の拡散により液滴が激しく運動して気液接触しやすくなるのみならず、狭い空間内で強く叩きつけられて生成された微細な液滴が凝集する前に気液接触することで、低い回転数のままに処理能力が向上することが確認され、エネルギー効率が高い湿式スクラバー3となる。
(ミストセパレーター)
微細な液滴はミストセパレーター26のエレメントと液滴が接触することで捕集され、ミストセパレーター26から下方へと滴下されることで気液分離される。微細な液は滴表面張力が小さく、ミストセパレーター26のエレメントと接触するとその表面になじんで拡がりながら下方へと重力落下するので、効率よくミストセパレーターで捕捉できるのである。ミストセパレーター26は、湿式スクラバー3のケーシング18内のバランサー24の後方に回転シャフト22と一緒に回動することなく配置することができる。ケーシング18内にミストセパレーター26を実装せしめることで、これにより機構1全体としての小型化が促進できる。ミストセパレーター26のエレメントは、ケーシング側面上方から引き抜いて交換することでメンテナンスすることができる。もちろん、メンテナンス性を考えれば、従来から知られた湿式スクラバー3の排出口17の先に気液分離のためのミストセパレーター26を設けてもよい。
さらにケーシング18内のミストセパレーター26の後方の回転シャフト22に羽根車35をつけて、排出口17へと気液分離後の気体の排出を促すようにすることで、湿式スクラバー3内での気体の流動を円滑なものとしてもよい。このように羽根車35を排風機5として機能させてもいいし、別途、吸着室4の後方に専用の排風機5を設けることで循環送風をさらにスムーズなものとしてもよい。
さて、ケーシング18内の円錐台状の内周壁25と、その後方のバランサー24周辺のケーシング18外壁内面には、それぞれ微細化した液滴が叩きつけられる。一部は衝撃で微細な液滴となるが、壁面を付着して下方に流れ落ちる液滴は、液滴内にとりこまれたガスや付着物質とともに、ケーシング18下方のドレンへと集積され、ドレン16から下方に設置された処理液槽6へと通じる配管へと排出される。ドレン16から処理液槽6への管路も密閉に保たれており処理液槽6の処理液29内まで挿通されている。ケーシング18からのドレン16は、流れ落ちる先に効率よく複数設置してもよく、内周壁25の円錐面は20度に傾斜しているので前方の広口側の下面直下にドレン16を設け、また、バランサー24の下方とミストセパレーター26の下方にもそれぞれドレン16を適宜設ける。
(回転シャフトに対する駆動力について)
回転シャフト22の回転は、モータ19の回転駆動をプーリを介して従動させて行う。モータ19の回転速度が上昇すると、それに応じて皿状円板23の周速が速くなることから、噴出される処理液29が破砕されて微細化する衝撃力も増すことで、より微細な液滴が生成されやすくなる。湿式スクラバー3から排出される気体のなかにおける捕集対象物質の残留濃度を計測し、捕集率を高める必要があるときには、液滴をより微細化できるように、回転数を上昇させることで対応することが可能である。もっとも、回転数を上昇させるには、通常のモータ19では軸動力が余計に必要となる分だけ、電力消費量が大きくなる。また、モータ19の回転数は電力に連動するので、回転数を大幅に上下動させることは容易ではない。ここでインバーターを用いると、回転数を細かく調整できるだけでなく、高回転まで実現ができることとなる。そしてインバーターを用いれば、予め投入対象の初期の濃度と処理後の目標濃度に鑑みて、回転数を設定した後、残留濃度を確認して回転数を上昇あるいは下降させるといった細かい調整が簡単にできるようになる。本発明の装置であれば、定格値7.5kwの動力のモータを用いる。
(処理液について)
次に、本発明の処理液29は、ガスや付着物質等の捕集に適した液体を予めpHなどを調整して処理液槽6のタンクに用意しておき、同タンクから配管を通じて回転シャフト22に送り込んでノズル28から皿状円板23に向けて噴出させて霧状のミストの微細な液滴を得るものである。処理液は、ガスや対象物が液滴に捕集られることを目的としているので、対象物が溶け込みやすくなるように目的にあわせて選択されることになる。たとえば、水以外に、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、アンモニア等のアルカリ水溶液、次亜塩素酸ソーダや二酸化塩素水溶液などを適宜用いる。処理液29の濃度やノズル28からの噴出量は、投入されるガスの濃度と排出時のガス濃度及び処理液の理論的な反応量を目安として割り出した後、稼動させた際の排出時の濃度をみて適宜増量することで調整する。具体的には、予備液槽に溜めた処理液を水位を保つべく供給するほかに、予め原液を薬品タンク39に貯留しておき、濃度計測の結果に応じて処理液槽6内の処理液29に投入することで濃度を適切に保つこととしてもよい。処理液槽6は容量250リットル程度のものであり、これを毎分5〜20リットル程度まで噴出量を調整できるようなポンプ42と調整弁等を備えており、配管は回転シャフト22に接続されている。またケーシング18下方のドレン16からの配管も処理液槽6へと戻ってくるので、処理液槽6の処理液29は湿式スクラバー3と循環するようになっている。
たとえば30m3/minの流量のガスに対して10リットル/minの噴出量で処理液を液滴化して投入するのであるから、いわば約3m立方の空間が10リットルの霧で満たされるような環境が実現されることとなるので、気液接触は非常にしやすい状況にある。もっとも、大量に投入された液滴は微細な液滴同士が凝集しやすいので、噴出量を多くすることのみならず、大きいバランサー24の適用によって再度液滴の微細化を促進するといった併用的な工夫は有効である。
そして、吸着剤として処理液29中に珪藻土を成分として懸濁させてもよい。とりわけ、セシウム等の放射性物質の捕集効果を持たせる場合には、多孔質な珪藻土が好適である。また、福島県などの東北地方において採取可能な珪藻土を採取したものを用いることができるので、除染する地域での材料調達が容易である。珪藻土は事前に篩にかけるなどして細かい粉末状にしたうえでa液槽36内の液中に投入して液中に混合した状態に調整した後、処理液槽6に投入する。さらに微生物活性化剤を付加してもよく、b液槽37内から処理液槽6に投入する。これらの投入量は、風力選別容器2への投入前後での稲藁等の放射線量の変化量に応じて変動させればよく、放射性濃度が高い場合はa液槽36やb液槽37から処理液層6への投入量をそれぞれ適宜増量するなどして調整することができる。珪藻土に放射性物質を吸着させることで、捕集されてしまえば、珪藻土は液中にあって飛散しないので気液分離においては有効である。
さらに、二酸化塩素を液中に溶存させた溶液を処理液の成分に用いると、セシウムやストロンチウムを塩化セシウムや塩化ストロンチウム水溶液として処理液中に取り込むことができる。たとえば二酸化塩素を液中に溶存させた溶液の処理液を、5質量%の二酸化塩素水溶液に炭酸ナトリウムや硝酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどをpH調整剤として混入し、適宜界面活性剤などを入れた溶液や、いわゆる安定的二酸化塩素水溶液である亜塩素酸ナトリウムに水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムを加えた溶液などである。塩素濃度は、残量塩素を処理液槽内で計測し、計測結果に基づいて、c液槽38から安定的二酸化塩素水溶液を適宜追加投入して塩素濃度を確保して安定的な濃度を保持させるとよい。
(吸着室について)
湿式スクラバー3の排出口17からの配管後方には、ミストセパレーター26で気液分離しきれなかった場合の捕集に備えて、吸着室4を設ける。吸着室4は、多段に設けてもよい。湿式スクラバー3は、HClでのデータからも明らかなように50000ppmのHClガスが、排気口17では1ppm以下(検出限界に相当)まで除去されたように、非常に高い捕集率(99.998%以上)となる処理能力を発揮しうるものであるが、処理対象物のガスが可視的でなかったり、計測が逐次できない物質の場合には、そうした微調整が容易ではなく、当初の設定段階での見込みを余力を十分とった設計にすることとなるが、万が一に備えて、予測を超えた場合にも対しうる対応能力が要請とされる。そこで、湿式スクラバー3の後方に補完的に吸着室4を設けることで、ミストセパレーター26を通り抜けた処理対象物質を捕集することで万全を期すことができる。この吸着室4はBOX状の筐体を1段もしくは多段に連接させたものであって、筐体の上平面、底面、左右の側面、正面、背面の各面に多孔質なセラミック製のセラミックフィルター30のパネルを全面に配し、さらに底面前方から上平面後方にわたって斜めに同様にセラミックフィルター30を配設したものであって、正面側入口から背面側出口へと、およそ30m3/minの風量が投入されるものとなっている。
このセラミックフィルター30には、ヒーター31が備わっており、ヒーター31の熱で乾燥が促されるようになっているので、風力選別容器に投入される循環空気は、あらかじめ乾燥された状態のものとなっている。ヒーター31は一般的な電熱ヒーターをセラミックフィルター30内もしくは近傍に配置するほか、セラミックフィルター30に電気抵抗で発熱する材質を加味することでセラミックフィルター30自身を発熱させてもよい。なお、乾燥された空気は40〜50℃になることから、必要に応じて循環空気を熱交換器40等を用いて冷却してから風力選別容器2へと戻すこととする。
これらのセラミックフィルター30には、予め珪藻土を配合しておくことで、多孔質な吸着能を付与しておくと、放射性物質であるセシウムなどの吸着能が確保されやすくなる。なお、吸着室4のBOX状の筐体を多段に連接する場合には、後段側の筐体内へ投入される空気は、前段側筐体のヒーター31で既に乾燥された状態の空気である。そこで、後段側の筐体へ投入する際に、珪藻土の含まれた処理液をノズルから噴霧することで、後段側のセラミックフィルター30表面に珪藻土を供給することで、セシウムの吸着能が低下しないものとする。この処理液29は処理液槽6の液でもよいが、もちろん、別途、筐体への噴霧用の槽を別途用意してもよい。これらの多段な筐体を配置した構成とすることで、セシウムが含まれた珪藻土を含んだ液滴が湿式スクラバー3の排気口17から微量に排出された場合でも、確実に放射性成分を捕集することができるものとなる。このようにすることで、湿式スクラバー3のみで処理しきる場合よりもフィードバックによる最適化が容易でない放射能等の捕集対象物においても、余裕をもって処理ができることから、より安全かつ安定的に除染処理が実現されることとなる。
さて吸着室4の筐体は、連続的な運転を継続すれば、やがてセラミックフィルター30への付着が激しくなるので、交換や清掃といったメンテナンスが必要となる。そこで、筐体の経路を並列的にして、メンテナンス作業中は他の経路の吸着室4へと経路を切り換えることで、交換や清掃といったメンテナンス作業をやりやすくすることができる。これは、付着した物質が放射性濃度が高くなる場合の備えともなっており、筐体を外して飛散しない安全な場所へ移動してから開封作業することが容易となる。
(除染処理について)
風力選別容器2に投入される稲藁についての除染処理の手順を説明する。稲藁はロール状になっているものを容器に入る大きさに切断して、投入し、5〜10分間程度、風力選別機構1を稼動させ、稲藁から葉や付着物を除去してストロー部分のみを風力選別容器2に残すようにする。たとえば、発明者の実験によると、風力選別容器内に投入する稲藁は、処理前の全セシウム放射能濃度は12293Bq/kg(セシウム134:4119Bq/kg、セシウム137:8173Bq/kg)であったが、本発明の風力選別機構にて3分間運転し、処理後の放射能濃度を計測したところ、風力選別容器内から取り出したストロー状の稲藁の全セシウム放射能濃度は107Bq/kg(セシウム134:46Bq/kg、セシウム137:61Bq/kg)となった。
このように100Bq/kg前後まで放射線量を低減できれば、焼却処分のみならず、稲藁としての再使用の余地が確保されることとなる。なお、原子力規制法に基づくクリアランス基準は100Bq/kgとあり、廃棄物を安全に再利用できる目安となっている。なお、放射線量の測定は外部に依頼していることから、試験的な実験段階での計測であって、装置の液滴の微細化、回転速度の最適化などをしていない段階のものである。本発明の機構は、その処理対象物に応じて、処理時間や、湿式スクラバー3の回転速度を変更可能なので、より最適条件へとフィードバックしながら処理効率を向上できるものなので、10分間の稼動時間としたり、回転速度を上昇させることで液滴が微細になるので、捕集能力が向上することから、十分に100Bq/kg以下までの除染処理が見込める高い能力を備えている。
そして、風力選別容器2に稲藁を投入して5〜10分処理しては取出口9から取り出すというバッチ作業を繰り返すことで、1時間あたり100kgぐらいの稲藁が除染処理できるほか、本発明の機器は非常に小さくコンパクトであることからトラックに積載可能な可搬性のある風力選別機構1である。そこで、重い稲藁のロールを田圃から他所に搬出集積することなく、現地での除染処理が可能となる。搬送コストを考えると、非常に経済的といえ、機動性の高いものとなっている。
(処理液槽の廃液処理について)
放射性物質の除染にあたっては、250リットル程度の処理液29を貯留しうる大きな容量の処理液槽6内に捕集された物質が集積されることとなる。そこで、処理が進んでいくと処理液29の放射線濃度が高まっていくことが考えられる。連続的に運用された処理液29の放射性物質の濃度が高まりすぎる前に、適宜、処理液槽6内に集積、捕集された付着物質や葉などの残渣を凝集剤によって沈殿させた後、これを処理液槽6の下方に備えられた下部排出口32から、沈殿物として抜き出すこととする。排出された処理液29の沈殿物等は、これをさらに不溶化処理をしたうえで、圧縮して固化することとし、フィルタープレスで圧縮脱水してケーキ状となった固形物として取り出し可能とし、これを回収する。
生成された固形物の放射線量が8000Bq/kgを上回らないように、処理液29を排出する周期を調整し、廃液処理の目安とするとよい。不溶化処理には、たとえばミヨシ油脂製のエポアースなどを用いることができる。セシウム等が溶出しないための不溶化であるので、不溶化剤の投入量は捕集対象に応じて調整されるものであり、たとえば、排出された処理液に対して0.5〜1質量%程度とする。溶出の有無については、フィルタープレスで脱水した水溶液側への溶出状況を確認することができるので、不溶化処理剤の投入量はその都度調整することで適正化できる。このように、処理液29に捕集された除染対象物質は、固形物として適宜取り出せるので、簡便で安全に運用を続けることができる。
1 風力選別機構
2 風力選別容器
3 湿式スクラバー
4 吸着室
5 排風機
6 処理液槽
7 廃水処理装置
8 投入口
9 取出口
10 循環空気導入口
11 排気口
12 送風ファン
13 コンプレッサー
14 投入口
15 サクションダンパー
16 ドレン
17 排出口
18 ケーシング
19 モータ
20 主経路
21 補助経路
22 回転シャフト
23 皿状円板
24 バランサー
25 内周壁
26 ミストセパレーター
27 気液接触部
28 ノズル
29 処理液
30 セラミックフィルター
31 ヒーター
32 排出口
33 内筒
34 フィン
35 羽根車
36 a液槽
37 b液槽
38 c液槽
39 薬品タンク
40 熱交換器
41 チラー
42 ポンプ
43 空洞
44 気液接触領域

Claims (3)

  1. 一方の端部側に投入口を、他方端部に排出口を開口させた円筒状のケーシングを設け、前記ケーシングは、
    その内面に該排出口側に向かって断面がテーパー状に絞りこまれた円錐面を備えた円錐台状の内壁を備えた気液接触部と、その後方にミストセパレーターとを備え
    前記ケーシングの軸芯を貫くように中空の回転シャフトを備え、またケーシング内を滴下した水を外部の処理液槽へと排水可能なドレンを備えており、該回転シャフトは該ケーシングの外部に設けた駆動機構によって回転自在とされており、
    該回転シャフトには、
    前記気液接触部内に同一径の複数枚の皿状円板が互いに平行となるように離間させて該回転シャフトの同軸上に一列に配して固定されており、
    該回転シャフトの中空部分を導水管として内部から処理液が噴出可能となるように該回転シャフトの外周に複数の孔が穿設されており、
    前記気液接触部の後方に前記円錐台状の内壁の後端外径よりも径の大きい円盤状のバランサーを備えたことを特徴とする、湿式スクラバー。
  2. 前記円盤状のバランサーには、その前面側に放射状に複数枚配した羽根を備わっており、かつ、前記ケーシング内の気液接触部には、さらに円盤状のバランサーの周囲にリング状の内筒が配され、円錐台状の内壁の後端からリング状の円筒の前方端まで垂直な壁と相俟って該バランサーの周囲を円筒室状の気液接触領域が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の湿式スクラバー。
  3. 前記回転シャフトを駆動する駆動機構が、インバーターにより回転速度を可変自在としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の湿式スクラバー。
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