JP2017033345A - 同期開始ブロックのショックを解消する機能を有する同期制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この様な同期制御により、スレーブ軸は同期倍率変更指令に基づく動作で除々に加速していき、同期倍率変更指令に基づく動作の終了時には同期動作指令開始時の同期速度となり、スレーブ軸は滑らかな加速動作で同期を開始できるようになる。
すなわち、同期倍率変更指令においてスレーブ軸移動量Dsを誤って設定してしまった場合、例えば、スレーブ軸移動量を誤って若干大きく設定すると、図7(a)に示すように同期倍率変更指令に基づく動作において加速度が大きくなってしまったり、スレーブ軸移動量を誤って大きく設定すると、図7(b)に示すように同期倍率変更指令に基づく動作において速度が出すぎて急加速、急減速してしまったりするという問題が生じる。
すなわち、図6において説明したように、同期倍率変更指令においては同期倍率変更開始までのマスタ軸移動量daを指定することにより同期倍率変更指令に基づく動作の移動開始位置を指定し、同期動作指令においては同期倍率変更指令に基づく動作の完了後、すぐに同期動作指令に基づく動作を開始する必要がある。そのため、同期を開始する同期動作指令では、同期開始を行うマスタ軸の位置(図6のSp)を直接指定することができない。
本発明では、マスタ軸の移動量に対してある比率でスレーブ軸を移動させる同期制御装置において、マスタ軸が指定した位置を通過する時にスレーブ軸がある速度比で動作させる場合、スレーブ軸がその速度比になるときに機械的なショックが出ないように同期動作指令の前にスレーブ軸が除々に加速する指令を入力している。この指令において、指定されたスレーブ軸の移動量に応じて、スレーブ軸の停止状態から加速開始するマスタ軸の位置を調整することで同期開始時の機械的なショックを低減させる。
同期倍率変更指令に基づく動作制御の最後の同期倍率αbは、同期動作指令に基づく同期制御におけるマスタ軸移動量Dm2とスレーブ軸移動量Ds2の比率であるから、以下の数1式で算出される。
続いて、同期動作指令に基づく同期制御を開始し、同期倍率αb一定でスレーブ軸移動量Ds2を移動するように制御する。
これにより、スレーブ軸は、同期倍率変更指令に基づく動作制御で除々に加速していき、同期倍率変更指令に基づく動作制御が終了した時点で、同期動作指令に基づく同期制御開始時の同期速度となる。これにより、スレーブ軸は滑らかな加速動作で同期を開始できるようになる。
また、同期倍率変更指令によりスレーブ軸移動量Dsを誤って大きく設定したとしても、図2に示すように同期倍率変更開始までのマスタ軸移動量daが小さくなるように調整され、緩やかな加速度が設定される為、作業者の設定誤りによる機械へのショックの発生をある程度防止することができる。
例えば、加速時の同期倍率の変化パターンを2次関数で定義し、マスタ軸がda移動した時点で同期倍率変更指令に基づく動作制御を開始し、同期倍率0から定義した2次関数から算出されるマスタ軸位置に対するスレーブ軸の移動量を計算しその結果求まる同期倍率でスレーブ軸の速度を徐々に上げていき、スレーブ軸移動量Dsの移動完了時には同期倍率がαbとなるように動作制御すればよい。
そして、これに続いて同期動作指令に基づく同期制御を開始し、同期倍率αb一定でスレーブ軸移動量Ds2を移動する。
以上が本発明の各実施形態における動作原理の説明である。以下、本発明の一実施形態について説明する。
●[ステップSA02]同期倍率変更指令、および次ブロックの同期動作指令で指定される各パラメータを用いて、上記した格式により、最後の同期倍率αb、マスタ軸移動量Dm、および同期倍率変更開始までのマスタ軸移動量daを算出する。
●[ステップSA04]同期倍率変更指令に係る処理を開始してからのマスタ軸の移動量が、同期倍率変更開始までのマスタ軸移動量daを超えたか否かを判定する。超えた場合にはステップSA05へ進み、超えていない場合にはステップSA06へ進む。
●[ステップSA05]同期倍率変更指令に係る処理を開始してからのマスタ軸の移動量が、マスタ軸移動量Dmを超えたか否かを判定する。超えた場合にはステップSA08へ進み、超えていない場合にはステップSA07へ進む。
●[ステップSA07]マスタ軸とスレーブ軸の同期倍率αを、同期倍率変更指令に係る処理を開始してからのマスタ軸の移動量を用いて算出し、ステップSA09へ進む。例えば、同期倍率αを1次関数で増加させる場合には、Dm1に対する同期倍率変更指令に係る処理を開始してからのマスタ軸の移動量の割合と、αbの値に基づいて現在の同期倍率αを求めるようにすれば良い。
●[ステップSA08]マスタ軸とスレーブ軸の同期倍率αをαbに設定してステップSA09へ進む。
●[ステップSA10]マスタ軸とスレーブ軸の今周期の分配移動量を出力する。
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 不揮発性メモリ
14 インターフェイス
15 PMC
16 ユニット
17,18 インターフェイス
19 バス
20 MDIユニット
21 操作盤
30,31 軸制御手段
40,41 サーボアンプ
50,51 サーボモータ
Claims (2)
- マスタ軸がある位置を通過したのを起点に、前記マスタ軸が指定した距離移動する間に、スレーブ軸が指定した距離移動する同期制御装置において、
前記スレーブ軸が同期を開始する前記マスタ軸の位置と、前記マスタ軸の移動量と、前記スレーブ軸の移動量と、を指定する同期動作指令手段と、
同期直前の前記スレーブ軸の移動量を指定する同期倍率変更指令手段と、
前記同期動作指令手段により指定された前記スレーブ軸が同期を開始する前記マスタ軸の位置、前記マスタ軸の移動量、前記スレーブ軸の移動量、および、前記同期倍率変更指令手段により指定された前記スレーブ軸の移動量に基づいて、同期倍率変更完了時における同期倍率、同期倍率変更時におけるマスタ軸移動量、および同期倍率変更開始までのマスタ軸移動量を算出する同期パラメータ算出手段と、
前記スレーブ軸が前記同期倍率変更指令手段により指定された移動量を移動完了した時点で前記同期パラメータ算出手段が算出した同期倍率変更完了時における同期倍率となるように、前記同期パラメータ算出手段による算出結果に基づいて、同期倍率の傾きと前記スレーブ軸が停止状態から動作を開始するマスタ軸の位置を算出する位置算出手段と、
同期倍率変更動作を開始する前記マスタ軸の位置から、前記マスタ軸の速度との同期倍率を前記傾きにしたがって徐々に変化させて前記スレーブ軸への指令を出力するスレーブ軸移動量出力手段と、
を有することを特徴とする同期制御装置。 - マスタ軸がある位置を通過したのを起点に、前記マスタ軸が指定した距離移動する間に、スレーブ軸が指定した距離移動する同期制御装置において、
前記スレーブ軸が同期を開始する前記マスタ軸の位置と、前記マスタ軸の移動量と、前記スレーブ軸の移動量と、を指定する同期動作指令手段と、
同期直前の前記スレーブ軸の移動量を指定する同期倍率変更指令手段と、
前記同期動作指令手段により指定された前記スレーブ軸が同期を開始する前記マスタ軸の位置、前記マスタ軸の移動量、前記スレーブ軸の移動量、および、前記同期倍率変更指令手段により指定された前記スレーブ軸の移動量に基づいて、同期倍率変更完了時における同期倍率、同期倍率変更時におけるマスタ軸移動量、および同期倍率変更開始までのマスタ軸移動量を算出する同期パラメータ算出手段と、
前記スレーブ軸が前記同期倍率変更指令手段により指定された移動量を移動完了した時点で前記同期パラメータ算出手段が算出した同期倍率変更完了時における同期倍率となるように、前記同期パラメータ算出手段による算出結果に基づいて、指定した同期倍率の変化パターンに対応して前記スレーブ軸が停止状態から動作を開始するマスタ軸の位置を算出する位置算出手段と、
同期倍率変更動作を開始する前記マスタ軸の位置から、指定した同期倍率の前記変化パターンにしたがって同期倍率を前記マスタ軸の位置に応じて変化させて前記スレーブ軸への指令を出力するスレーブ軸移動量出力手段と、
を有することを特徴とする同期制御装置。
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