JP2017031770A - コンクリート構造物の補強構造及び補強工法 - Google Patents

コンクリート構造物の補強構造及び補強工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017031770A
JP2017031770A JP2015155839A JP2015155839A JP2017031770A JP 2017031770 A JP2017031770 A JP 2017031770A JP 2015155839 A JP2015155839 A JP 2015155839A JP 2015155839 A JP2015155839 A JP 2015155839A JP 2017031770 A JP2017031770 A JP 2017031770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing fiber
fiber composite
composite plate
concrete structure
reinforcing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015155839A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6508719B2 (ja
Inventor
秀数 土松
Hidekazu Tsuchimatsu
秀数 土松
上田 康成
Yasunari Ueda
康成 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AKITEC
AKITEC CO Ltd
KFC Ltd
Original Assignee
AKITEC
AKITEC CO Ltd
KFC Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AKITEC, AKITEC CO Ltd, KFC Ltd filed Critical AKITEC
Priority to JP2015155839A priority Critical patent/JP6508719B2/ja
Publication of JP2017031770A publication Critical patent/JP2017031770A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6508719B2 publication Critical patent/JP6508719B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

【課題】補強繊維複合板の補強繊維の重ね合わせ部分の含浸状態を目視確認することを可能にし、補強繊維の未含浸部の発生を極力抑制して、高い安定性でより確実に補強効果を得る。
【解決手段】第1の補強繊維複合板1aの第1の補強繊維3aに第1の基板2aの一端から突出する突出部31aを設け、第1の補強繊維複合板1aをコンクリート構造物100に離隔配置して突出部31aを含浸接着部12でコンクリート構造物100に接着し、第2の補強繊維3aの他端近傍が含浸接着部12の外側に重なるようにして第2の補強繊維複合板1bをコンクリート構造物100に離隔配置し、第1の基板2aの一端と第2の基板2bの他端との間にシール材13を設けて封止し、第1の補強繊維複合板1a及び第2の補強繊維複合板2bとコンクリート構造物100との間に充填材14を設けるコンクリート構造物の補強構造。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばトンネル、地下施設、建築物等のコンクリート構造物を補強するコンクリート構造物の補強構造及び補強工法に関する。
近年、既設のコンクリート構造物において、劣化や、さらなる性能の向上を目的に炭素繊維やアラミド繊維などの高強度繊維からなる補強繊維シートを樹脂で接着含浸し、FRP化して補強する工法が実施されている。この方法では作業が難しい補強繊維シートへの樹脂含浸を現場で実施するため、品質のバラツキが大きくなりやすいという問題がある。
この問題に対処可能な工法として、基板に補強繊維を予め固着、積層した補強繊維複合板を用い、補強繊維がコンクリート構造物側となるようにして、コンクリート構造物に対して補強繊維複合板を数ミリの離隔をとって設置し、その離隔内にエポキシ樹脂やセメントモルタルを充填する工法がある。この工法によれば、曲がりやすい補強繊維シート単体に樹脂含浸をすることを回避できることから、品質のバラツキも少なくなる。
補強繊維複合板による工法では、補強する領域が複合板を超える大きさの場合に複合板を複数連続して設置する必要が生ずる。この際、補強領域の全体に亘って所要強度を得るためには、単に複合板の端部同士を接続しただけでは不十分であり、複合板の補強繊維同士を接続して補強繊維の連続性を担保することが求められる。
複合板の補強繊維同士を接続する方法としては、特許文献1、2のように、補強繊維複合板の補強繊維とは別の補強繊維シートを現場で用い、この別の補強繊維シートを介して隣り合う補強繊維複合板の補強繊維同士を接続するものがある。
特許文献1の段落[0014]、図3には、内側パネルと外側パネルとの間に補強繊維を挟むように配置して複合板を構成し、内側パネルと補強繊維を外側パネルから接続方向に突出させ、隣り合う複合板の突出した部分を突き合わせ、外側パネル間の隙間に別の補強繊維シートを貼り付けた接続パネルを設置し、隣り合う複合板の補強繊維同士を別の補強繊維シートを介して接続することが開示されている。
また、特許文献2には、樹脂コンクリートパネルの一方の面に補強繊維を積層して複合板を構成し、複合板同士が突き合わせとなる位置のコンクリート構造物の表面に予め別の補強繊維シートを貼付しておき、複合板を別の補強繊維シートがある部分で突き合わせになるように設置し、貼付した別の補強繊維シートを介して隣り合う複合板の補強繊維同士を接続することが開示されている。
しかし、特許文献1の工法は、現場で施工されて荷重伝達が不十分になりやすい接続パネルの補強繊維に複合板の補強繊維から一旦荷重が伝達された後、対をなす隣の複合板の補強繊維に荷重が伝達されるものであり、品質のバラツキが発生しやすい補強繊維の接続箇所が多くなり、不良発生率が高くなる虞がある。また、特許文献2の工法は、複合板の補強繊維を接続する別の補強繊維シートを予めコンクリート構造物に貼付し、その後に複合板を設置するものであるが、既設のコンクリート構造物は図面と実際の寸法が異なることも多く、又、施工精度の問題により、実際の施工による複合板の接続箇所と、予めコンクリート構造物に貼付された別の補強繊維シートの位置がずれる虞がある。
斯様な問題を回避するには、現場で別の補強繊維シートを介して接続する方法ではなく、隣り合う複合板の補強繊維同士を直接重ね合わせる状態で接続することが望ましい。隣り合う複合板の補強繊維同士を直接重ね合わせて接続する工法としては特許文献3の工法がある。この工法は、パネルの一方の面に補強繊維シートを接着し、補強繊維シートをパネルの外周から一定幅はみ出させて接合代を設けて複合板を構成し、隣り合う複合板の補強繊維同士を接合代を重ね合わせて接続するものであり、更に、重ね合わせ部分の凹部に接合部材を嵌め込んで接着し、その後に、コンクリート構造物と複合板及び接合部材との間に注入剤を注入して固化させるものである。
特開2003−328319号公報 特開2014−163120号公報 特許第3839446号公報
しかしながら、特許文献3の工法にも以下のような問題がある。即ち、コンクリート構造物に対して隣り合う複合板及び接合部材を対向配置して固定した後に注入剤を注入するものであるため、補強繊維の接合代の重ね合わせ部分における注入剤の含浸状態を全く目視で確認することができない。特に、補強繊維は繊維の束で構成されているためエアを噛みやすく、その重なり合う接合代部分にエアーを噛むことなく注入剤を注入することは困難な作業であるため、全く目視不能な状態で含浸を行うと含浸状態が不十分になって未含浸の部分が生ずる可能性が高くなる。補強繊維の接合代の重ね合わせ部分に未含浸の部分が生ずると、未含浸の部分に荷重負荷時に応力が集中してしまい、設計強度以下で破断してしまうことになる。また、接合部材を被覆する時点では、補強繊維の接合代同士が平行に重なり合っていた場合でも、注入剤の注入によりヨレてしまう虞もあり、ヨレてしまうと補強繊維の連続性の品質が低下し、同様の問題が生ずる。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、補強繊維複合板の補強繊維の重ね合わせ部分の含浸状態を目視確認することを可能にし、補強繊維の未含浸部の発生を極力抑制して、高い安定性でより確実に補強効果を得ることができるコンクリート構造物の補強構造及び補強工法を提供することを目的とする。
本発明のコンクリート構造物の補強構造は、基板の一方の面に補強繊維が積層されて固着される補強繊維複合板が、前記補強繊維をコンクリート構造物側にして前記コンクリート構造物に離隔配置され、前記補強繊維複合板と前記コンクリート構造物との間に前記補強繊維複合板と前記コンクリート構造物と固着する充填材が充填されるコンクリート構造物の補強構造であって、第1の前記補強繊維複合板の第1の前記補強繊維に第1の前記基板の一端から突出する突出部が設けられ、前記第1の補強繊維複合板が前記コンクリート構造物に離隔配置されて前記突出部が含浸接着部で前記コンクリート構造物に接着され、第2の前記補強繊維複合板を、第2の前記基板の他端と第2の前記補強繊維の他端が略対応する位置に設けられるもの、若しくは第2の前記基板の他端が第2の前記補強繊維の他端よりも突出するものとし、前記第2の補強繊維の他端近傍が前記含浸接着部の外側に重なるようにして前記第2の補強繊維複合板が前記コンクリート構造物に離隔配置され、前記第1の基板の一端と前記第2の基板の他端との間にシール材が設けられ、前記第1の補強繊維複合板及び前記第2の補強繊維複合板と前記コンクリート構造物との間に前記充填材が設けられる構成を備えることを特徴とする。
これによれば、構造上、第1の補強繊維複合板の補強繊維の突出部を含浸接着した後に、第2の補強繊維複合板の補強繊維の他端近傍を含浸接着部の外側に重なるように配置することになるから、少なくとも補強繊維複合板の補強繊維の重ね合わせ部分となる突出部の含浸状態を目視確認することが可能となる。従って、補強繊維の未含浸部の発生を極力抑制して、高い安定性でより確実に補強効果を得ることができる。また、目視による含浸接着部の品質確認が可能であるから、補強構造の品質のバラツキがなくなり、施工管理も容易となる。また、第1の補強繊維の突出部の長さ範囲において第2の補強繊維の他端近傍の設置位置を調整可能であり、所要の接続部分の強度を確保しつつ、実際の現場の状況に合わせて第2の補強繊維複合板の設置位置を調整することができる。また、第1の補強繊維複合板の補強繊維の突出部のみ含浸接着し、第1、第2の補強繊維複合板とコンクリート構造物との間に充填材を充填して形成することができることから、少ない含浸接着作業で施工作業が容易となり、施工コストも低減することができる。また、現場で接続用の補強繊維シートや接続パネルを用いることが不要であり、第1、第2の補強繊維複合板の補強繊維を直接重ね合わせた状態にして接続するものであるから、第1、第2の補強繊維複合板の接続部分或いは第1、第2の補強繊維の接続部分の補強効果が高くなる。また、パネルで補強繊維を挟み込む構成と異なり、基板に補強繊維を積層した補強繊維複合板はフレキシブル性に富み、コンクリート構造物に対する追随性が高いものとなる。
本発明のコンクリート構造物の補強工法は、本発明のコンクリート構造物の補強構造を構築するコンクリート構造物の補強工法であって、前記第1の補強繊維複合板をコンクリート構造物に離隔配置して固定する第1工程と、前記第1の補強繊維複合板の前記第1の補強繊維の前記突出部を接着剤で前記コンクリート構造物に接着して前記含浸接着部を形成する第2工程と、前記第2の補強繊維複合板を、前記第2の補強繊維の他端近傍が前記含浸接着部の外側に重なるようにして、前記コンクリート構造物に離隔配置して固定する第3工程と、前記第1の補強繊維複合板の前記第1の基板の一端と前記第2の補強繊維複合板の前記第2の基板の他端との間を前記シール材で封止する第4工程と、前記第1の補強繊維複合板及び前記第2の補強繊維複合板と前記コンクリート構造物との間に、注入孔と空気抜き孔が貫通して形成されている前記第1の補強繊維複合板及び前記第2の補強繊維複合板の前記注入孔から前記充填材を充填する第5工程とを備えることを特徴とする。
これによれば、本発明のコンクリート構造物の補強構造を効率的な施工で確実に構築することができる。また、空気抜き孔から第1、第2の補強繊維複合板とコンクリート構造物との間の充填材の充填状況を確認し、より確実な充填を行うことが可能となる。
本発明のコンクリート構造物の補強工法は、前記第2工程において、前記第1の補強繊維の未含浸状態で設けられている前記突出部を、前記接着剤である含浸接着剤で含浸接着することを特徴とする。
これによれば、未含浸状態の補強繊維の突出部を含浸接着剤でコンクリート構造物に含浸接着することにより、コンクリート構造物に補強繊維の突出部をより高強度で強固に固着することができる。
本発明のコンクリート構造物の補強工法は、前記第1工程において、前記第1の補強繊維の前記第1の基板と積層されている領域が予め含浸状態になっている前記第1の補強繊維複合板を離隔配置し、前記第3工程において、前記第2の補強繊維の前記第2の基板と積層されている領域が予め含浸状態になっている前記第2の補強繊維複合板を離隔配置することを特徴とする。
これによれば、補強構造における補強繊維に未含浸部分が残存する可能性を飛躍的に低減することができ、より高強度で安定性に優れる補強構造を構築することができる。
本発明によれば、補強繊維複合板の補強繊維の重ね合わせ部分の含浸状態を目視確認することが可能となり、補強繊維の未含浸部の発生を極力抑制して、高い安定性でより確実に補強効果を得ることができる。
(a)は本発明による実施形態のコンクリート構造物の補強構造における接続部分周辺を示す縦断面図、(b)はその補強構造における第1の補強繊維複合板1aの中間部分を示す縦断面図、(c)はその補強構造における第1の補強繊維複合板1aの他端周辺を示す縦断面図。 実施形態のコンクリート構造物の補強構造における接続部分周辺を示す拡大縦断面図 (a)〜(c)は補強繊維複合板の例を示す平面図。 実施形態のコンクリート構造物の補強工法において第1の補強繊維複合板を離隔配置して固定した状態を示す部分縦断面図。 実施形態のコンクリート構造物の補強工法において第1の補強繊維の突出部を含浸接着した状態を示す部分縦断面図。 実施形態のコンクリート構造物の補強工法において第2の補強繊維複合板を離隔配置して固定した状態を示す部分縦断面図。 実施形態のコンクリート構造物の補強工法において第1の補強繊維複合板の一端と第2の補強繊維複合板の他端との間をシール材で封止した状態を示す部分縦断面図。 実施形態のコンクリート構造物の補強構造をトンネルに適用した例を示す断面説明図。
〔実施形態のコンクリート構造物の補強構造及び補強工法〕
本発明による実施形態のコンクリート構造物の補強構造は、図1及び図2に示すように、第1の基板2aの一方の面に第1の補強繊維3aが積層されて固着されている第1の補強繊維複合板1aと、第2の基板2bの一方の面に第2の補強繊維3bが積層されて固着されている第2の補強繊維複合板1bを備え、第1の補強繊維複合板1aの隣りに第2の補強繊維複合板1bが設けられ、第1の基板2aの一端と第2の基板2bの他端が略対向する位置に配置されるようになっている。
第1の基板2a、第2の基板2bは、例えば縦横寸法を2m×1m程度等の長方形状とし、一方向に引き揃える補強繊維の方向を長手方向にし、基板2a、2bの長手方向で接続する構成とすると、接続必要箇所を少なくすることができて好ましい。また、第1の基板2a、第2の基板2bは、例えば4〜10mm程度の厚さを有するフレキシブルボードとすると、2車線道路トンネル程度の覆工面の湾曲面(直径5〜6m)にも良好な追随性で曲げて設置できるので好ましい。
第1の補強繊維3a、第2の補強繊維3bは、炭素繊維、アラミド繊維或いはPBO繊維などの高強度繊維であり、好ましくは接続方向に延びるように一方向に引き揃えられて設けられ、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の接着樹脂でそれぞれ第1の基板2a、第2の基板2bに積層接着されている。補強繊維の目付量は必要に応じて適宜であるが、200〜600g/m程度とすることが好ましい。
第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bにそれぞれ積層されている第1の補強繊維3a、第2の補強繊維3bは、合成樹脂に未含浸状態で設ける、或いは合成樹脂に含浸状態で設けることが可能である。第1の補強繊維3a、第2の補強繊維3bを合成樹脂に未含浸状態で第1の基板2a、第2の基板2b上に設けている場合には、後述する合成樹脂の充填材14を含浸性に優れるものとし、充填時に充填材14の一部を第1の補強繊維3a、第2の補強繊維3bに含浸させることが可能である。
また、第1の補強繊維3a、第2の補強繊維3bを第1の基板2a、第2の基板2bに含浸接着剤で含浸接着し、第1の補強繊維3a、第2の補強繊維3bを合成樹脂に含浸状態で第1の基板2a、第2の基板2b上に設ける場合、含浸接着剤には後述する充填材14と同種の合成樹脂を用いると好適であり、これにより、第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bと充填材14との付着強度を高めることができる。
第1の補強繊維3aには、第1の基板2aの一端から突出する突出部31aが設けられている。突出部31aの突出する長さは適宜であるが、100〜300mm程度とすると突出部31a、含浸接着部12、充填材14、突出部31aと重なるように配置される第2の補強繊維3bの後端近傍の十分な応力伝達を確保することができて好ましい。突出部31aは、第1の基板2aとの積層領域に位置する第1の補強繊維3aの部分と一連で連続する補強繊維とすると好適であるが、第1の基板2aとの積層領域に位置する第1の補強繊維3aの部分と十分な重ね代を持って接着され、積層領域に位置する第1の補強繊維3aの部分と高度な一体性を有するものであれば、別の補強繊維を接合して突出部31aを形成することも可能である。
第1の補強繊維3aの突出部31aは、合成樹脂に未含浸状態で設けると好適であり、これにより、突出部31aをコンクリート構造物100に含浸接着剤で含浸接着する際に、コンクリート構造物100に突出部31aをより高強度で強固に固着することができる。この場合、第1の補強繊維3aの第1の基板2aと積層する領域の部分は、未含浸状態或いは合成樹脂に含浸状態で設けることが可能である。
第2の補強繊維複合板1bは、突出部を有さず、第2の基板2bの他端と第2の補強繊維3bの他端が略対応する位置に設けられるもの、或いは、第2の基板2bの他端が第2の補強繊維3bの他端より僅かに後方に突出する構成とする。尚、第1の補強繊維複合板1aの他端には、必要に応じて突出部31aを設ける構成或いは設けない構成とすることが可能であり、又、第2の補強繊維複合板1bの一端には、必要に応じて突出部を設ける構成或いは設けない構成とすることが可能である。また、補強繊維複合板1a、1bの突出部31a等の各突出部は合成樹脂に未含浸状態で設け、突出部以外の基板2a、2bと積層する補強繊維3a、3bの領域の部分は合成樹脂に含浸状態で設けると、補強繊維3a、3bに未含浸部分が残存する可能性を飛躍的に低減することができて好ましい。
第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bには、所定箇所に表裏貫通する充填材14の注入孔4と空気抜き孔5が形成されている。注入孔4,空気抜き孔5は、第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bを後述のようにコンクリート構造物100に対して固定した後に穿孔して形成するか、或いはコンクリート構造物100に離隔配置する前に予め形成しておく。
また、第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bには、所定箇所に表裏貫通するボルト挿通孔6が形成されている。ボルト挿通孔6は、コンクリート構造物100に離隔配置する前に予め第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bに形成しておくと、アンカーボルト等を使用しての固定作業が容易となって好ましい。ボルト挿通孔6の合計数は適宜であるが、多いと補強繊維3a、3bが切断される箇所が多くなって補強効果が低下し、少ないと、例えばトンネルに設置する際にトンネルの曲面への補強繊維複合板1a、1bの追随性が低下して、コンクリート構造物100との離隔が大きくなる箇所が発生し、充填材14を多く注入することが必要になるため、縦横に200〜600mm程度の間隔を開けて設けることが好ましい。
第1の補強繊維複合板1aは、例えば図3に示す補強繊維複合板1p、1qで構成することが可能であり、第2の補強繊維複合板1bは、補強繊維複合板1q、1rで構成することが可能である。補強繊維複合板1pは、基板2pに補強繊維3pが積層されて固着され、補強繊維3pに基板2pの一端と他端からそれぞれ突出する突出部31p・31pが設けられているものである。補強繊維複合板1qは、基板2qに補強繊維3qが積層されて固着され、補強繊維3qに基板2qの一端だけに一端から突出する突出部31qが設けられているものである。補強繊維複合板1rは、短尺で施工対象領域の端部等に設けられるものであり、基板2rに補強繊維3rが積層されて固着され、補強繊維3rに両端ともに突出部が形成されていないものである。
そして、本実施形態のコンクリート構造物の補強構造では、第1の補強繊維3aをコンクリート構造物100側にして第1の補強繊維複合板1aがコンクリート構造物100に離隔配置され、ボルト挿通孔6にアンカーボルト11が挿通されて、アンカーボルト11により第1の補強繊維複合板1aがコンクリート構造物100に固定される。第1の補強繊維複合板1aにおける第1の補強繊維3aの突出部31aは、コンクリート構造物100の表面に略沿うように配置され、含浸接着部12でコンクリート構造物100に接着される。
また、第2の補強繊維複合板1bは、第2の補強繊維3bがコンクリート構造物100側になるようにし、且つ第2の補強繊維3bの他端近傍が含浸接着部12の外側に重なるようにして、コンクリート構造物100に離隔配置され、第1の補強繊維複合板1aと同様に、ボルト挿通孔6にアンカーボルト11が挿通されて、アンカーボルト11によりコンクリート構造物100に固定される。
第1の補強繊維複合板1aにおける第1の基板2aの一端と、第2の補強繊維複合板1bにおける第2の基板2bの他端との間にはシール材13が設けられ、更に第1、第2の補強繊維複合板1a、1bの周囲や使用していないボルト挿通孔6にもシール材13が設けられる。シール材13で封止された第1の補強繊維複合板1a及び第2の補強繊維複合板1bとコンクリート構造物100との間には充填材14が充填されて設けられ、硬化した充填材14で第1の補強繊維複合板1a及び第2の補強繊維複合板1bがコンクリート構造物100に固着されて補強構造が構築されている。
本実施形態のコンクリート構造物の補強構造を構築する際には、例えばコンクリート構造物100の表面に下地処理を施して、コンクリート構造物100の表面に付着する塵埃や脆弱層を除去し、接着に悪影響を及ぼす物質の除去、設置に影響を及ぼす凹凸の除去又は埋める処理を行い、必要に応じてコンクリート構造物100との接着性を向上するために、含浸接着剤や充填材と同種の合成樹脂等のプライマーを塗布する。プライマーと塗布する場合、第1、第2の補強繊維複合板1a、1bの補強繊維3a、3bを積層領域において基板2a、2bに含浸接着している含浸接着剤、含浸接着部12を形成する含浸接着剤、及び充填剤14と同種の合成樹脂とすることが接着性向上の観点から好ましく、例えばこれらを全てエポキシ樹脂等とし、プライマーのコンクリート構造物100への付着強度を1.5N/mm以上とする。
その後、図4に示すように、第1の補強繊維3aをコンクリート構造物100側にして第1の補強繊維複合板1aをコンクリート構造物100にスペーサーを用いる等で離隔配置し、ボルト挿通孔6にアンカーボルト11を挿通して、アンカーボルト11により第1の補強繊維複合板1aをコンクリート構造物100に固定する。第1の補強繊維複合板1aをコンクリート構造物100から離隔する間隔は1〜5mm程度が好ましい。離隔する間隔を1mm未満にすると後に注入する充填材14を浸入させることが難しい場合があり、5mm超とすると補強繊維複合板1a、1bとコンクリート構造物100との接着が主要な役目である充填材14を必要量以上使用することになって施工コストが高くなる。
使用する第1の補強繊維複合板1aの具体例としては、例えば補強繊維複合板1qを用い、接続する方向に沿うように一方向で引き揃えられた炭素繊維の補強繊維3qと、JISA5430フレキシブルボードの基板2qとの積層領域において、700g/m程度のエポキシ樹脂等で含浸接着し、突出部31qは200mm程度突出させて合成樹脂に未含浸状態の構成とする。積層領域において含浸状態の補強繊維3q等の硬化後の物性は、曲げ強さ(JISK7203)40N/mm以上、引張強さ(JISK7113)30N/mm以上、引張せん断接着強さ(JISK6850)10N/mm以上とすることが好ましい。また、後述の第2の補強繊維複合板1bにも同様の具体例を使用できる。
そして、図5に示すように、第1の補強繊維複合板1aにおける第1の補強繊維3aの突出部31aをコンクリート構造物100の表面に略沿わせるように配置し、接着剤でコンクリート構造物100に接着して含浸接着部12を形成する。この際、突出部31aが未含浸状態の補強繊維から構成される場合には、含浸接着剤を用い、突出部31aを含浸接着して含浸接着部12を形成する。含浸接着部12を形成する工程では、第1の補強繊維3aの突出部31aがヨレてしまうと補強繊維の連続性が低下して補強効果が減少してしまうため、ヨレが生じないように留意する。
含浸接着部12を形成する含浸接着剤の具体例としては、例えばエポキシ樹脂等を用い、含浸接着部12で含浸状態の突出部31aの硬化後の物性は、曲げ強さ(JISK7203)40N/mm以上、引張強さ(JISK7113)30N/mm以上、引張せん断接着強さ(JISK6850)10N/mm以上となるようにすることが好ましい。
次いで、図6に示すように、第2の補強繊維3bをコンクリート構造物100側にして第2の補強繊維複合板1bをコンクリート構造物100に離隔配置し、第2の補強繊維3bの後端近傍が含浸接着部12の外側に重なるようにして配置し、この状態で第2の補強繊維複合板1bを、ボルト挿通孔6にアンカーボルト11を挿通して、アンカーボルト11によりコンクリート構造物100に固定する。第2の補強繊維複合板2bをコンクリート構造物100から離隔する間隔も第1の補強繊維複合板1aと同様の理由で1〜5mm程度とすることが好ましい。
また、第2の補強繊維複合板2bは、前述の離隔配置した状態において、第2の補強繊維複合板1bにおける第2の基板2bの他端が第1の補強繊維複合板1aにおける第1の基板2aの一端と10mm程度離して配置、固定すると、後述のシール材13を間詰めし易くなって好適である。
その後、図7に示すように、シール材13を、第1の補強繊維複合板1aの第1の基板2aの一端と第2の補強繊維複合板1bの第2の基板2bの他端との間の隙間や、第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bの周囲等の必要な箇所に設け、第1の基板2aの一端と第2の基板2bの他端との間の隙間等をシール材13で封止する。シール材13は後述する充填材14を第1、第2の補強繊維複合板1a、1bとコンクリート構造物100との間に留まらせる機能を有し、充填材14が漏れないように封止して設ける。
シール材13には基板2a、2bやコンクリート構造物100への付着性に優れ、だれ難いペースト或いはパテ状の合成樹脂を使用することが好ましい。具体例としてシール材13にはエポキシ樹脂パテ等を用い、補強繊維3a、3bを積層領域において基板2a、2bに含浸接着している含浸接着剤、含浸接着部12を形成する含浸接着剤、及び充填剤14と同種の合成樹脂を用いることが好ましい。
次いで、第1の補強繊維複合板1a及び第2の補強繊維複合板1bとコンクリート構造物100との間に、第1、第2の補強繊維複合板1a、1bの空気抜き孔5から空気を抜きながら注入孔4から流動状態の充填材14を注入し、充填材14を空気抜き孔5から充填材14が流出するまで充填を行い、充填した充填材14を硬化させる。この際、空気抜き孔5から充填材14が流入する状態を確認して充填状況を確認することが可能であり、より確実な充填を行うことができる。更に、必要に応じて、補強繊維複合板1a、1bを打音して充填材14の位置を確認し、より一層確実な充填を行うようにしてもよい。
この注入孔4,空気抜き孔5は、第1、第2の補強繊維複合板1a、1bをコンクリート構造物100に対して固定した後に穿孔して形成しても、コンクリート構造物100に離隔配置する前に予め形成してもよいが、いずれの場合でも、補強構造の下側に注入孔4を設け、空気抜き孔5は注入孔4より上側に設け、充填材14が空間内に下側から隙間なく溜まって上方から空気が抜けるように構成する。
また、使用する充填材14の具体例としては、例えばエポキシ樹脂等とし、硬化前の物性が粘度(JISK6833−1)2000±1000mPa・sで、硬化後の物性が、圧縮降伏強さ(JISK7208)70N/mm以上、圧縮弾性率(JISK7208)1.5×10N/mm以上、曲げ強さ(JISK7203)50N/mm以上、引張強さ(JISK7113)35N/mm以上、引張せん断接着強さ(JISK6850)10N/mm以上になるものを使用することが好ましい。
そして、注入、充填した充填材14が硬化することで、第1の補強繊維複合板1a、第2の補強繊維複合板1bが充填材14を介してコンクリート構造物100に固着され、本実施形態のコンクリート構造物の補強構造が構築される(図2参照)。
尚、本実施形態の補強構造或いは補強工法を各種のコンクリート構造物100に適用する場合には、上述の構成を備える適宜の構成とすることが可能である。図8に示すコンクリート構造物100であるトンネル100aに適用する場合、例えばトンネル周面の天端周辺に補強繊維複合板1pを離隔配置して固定し、補強繊維複合板1pの一端側と他端側の突出部31pを含浸接着→補強繊維複合板1pの一端側において、補強繊維3qの他端近傍が補強繊維複合板1pの一端側の含浸接着部の外側に重なるようにして補強繊維複合板1qを離隔配置して固定し、更にその補強繊維複合板1qの突出部31qを含浸接着すると共に、補強繊維複合板1pの他端側において、補強繊維3qの他端近傍が補強繊維複合板1pの他端側の含浸接着部の外側に重なるようにして補強繊維複合板1qを離隔配置して固定し、更にその補強繊維複合板1qの突出部31qを含浸接着→補強繊維複合板1pの一端側に固定された補強繊維複合板1qにおいて、補強繊維3rの端部近傍が補強繊維複合板1qの突出部31qの含浸接着部の外側に重なるようにして補強繊維複合板1rを離隔配置して固定すると共に、補強繊維複合板1pの他端側に固定された補強繊維複合板1qにおいて、補強繊維3rの端部近傍が補強繊維複合板1qの突出部31qの含浸接着部の外側に重なるようにして補強繊維複合板1rを離隔配置して固定する。
その後、シール材13を、基板2pと基板2qの端部間の隙間、基板2qと基板2rの端部間の隙間、補強繊維複合板1p、1q、1rの周囲等の必要な箇所に設けて封止し、必要に応じて、シール材13の硬化後等に補強繊維複合板1p、1q、1rに空気抜き孔5と注入孔4を形成する。そして、補強繊維複合板1p、1q、1rとトンネル100aとの間に、空気抜き孔5から空気を抜きながら注入孔4から流動状態の充填材14を注入し、所定時間経過後に充填材14が硬化することでコンクリート構造物の補強構造が構築される。
また、トンネル掘進方向に複数の補強繊維複合板1p、1q、1rを並べて設ける場合には、同様に補強繊維複合板1p、1q、1rを離隔配置して固定する構造を並べて設け、トンネル掘進方向における補強繊維複合板1p・1p相互間、補強繊維複合板1q・1q相互間、補強繊維複合板1r・1r相互間の隙間や、並置された補強繊維複合板1p、1q、1rの外周縁等をシール材13で封止した後、充填材14を注入、充填してコンクリート構造物の補強構造を構築する。
本実施形態によれば、少なくとも補強繊維複合板1a、1bの補強繊維3a、3bの重ね合わせ部分となる突出部31aの含浸状態を目視確認することが可能となる。従って、補強繊維の未含浸部の発生を極力抑制して、高い安定性でより確実に補強効果を得ることができる。また、目視による含浸接着部12の品質確認が可能であるから、補強構造の品質のバラツキがなくなり、施工管理も容易となる。また、第1の補強繊維3aの突出部31aの長さ範囲において第2の補強繊維3bの他端近傍の設置位置を調整可能であり、所要の接続部分の強度を確保しつつ、実際の現場の状況に合わせて第2の補強繊維複合板1bの設置位置を調整することができる。また、第1の補強繊維複合板1aの補強繊維3aの突出部31aのみ含浸接着し、第1、第2の補強繊維複合板1a、1bとコンクリート構造物100との間に充填材14を充填して形成することができることから、少ない含浸接着作業で施工作業が容易となり、施工コストも低減することができる。
また、現場で接続用の補強繊維シートや接続パネルを用いることが不要であり、第1、第2の補強繊維複合板1a、1bの補強繊維3a、3bを直接重ね合わせた状態にして接続するものであるから、第1、第2の補強繊維複合板1a、1bの接続部分或いは第1、第2の補強繊維3a、3bの接続部分の補強効果が高くなる。また、パネルで補強繊維を挟み込む構成と異なり、基板2a、2bに補強繊維3a、3bを積層した補強繊維複合板1a、1bはフレキシブル性に富み、コンクリート構造物100に対する追随性が高いものとなる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、実施形態、各例の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
例えば第1、第2の補強繊維複合板1a、1bに注入孔4、空気抜き孔5を設ける構成に代え、シール材13に所定の開口を設けておいて注入孔、空気抜き孔とする構成とすることも可能である。また、第1の補強繊維複合板1aの第1の補強繊維3aの上、第2の補強繊維複合板1bの第2の補強繊維3bの上に、下層が含浸接着剤で第1、第2の補強繊維3a、3bと共に含浸接着され、上層が未含浸状態である不織布を積層して設け、この不織布の未含浸状態の部分に充填材14を含浸接着する構成として、より付着強度を高めることも可能である。
本発明は、例えばトンネル、地下施設、建築物等のコンクリート構造物を補強する際に利用することができる。
1a、1b、1p、1q、1r…補強繊維複合板 2a、2b、2p、2q、2r…基板 3a、3b、3p、3q、3r…補強繊維 31a、31p、31q…突出部 4…注入孔 5…空気抜き孔 6…ボルト挿通孔 11…アンカーボルト 12…含浸接着部 13…シール材 14…充填材 100…コンクリート構造物 100a…トンネル

Claims (4)

  1. 基板の一方の面に補強繊維が積層されて固着される補強繊維複合板が、前記補強繊維をコンクリート構造物側にして前記コンクリート構造物に離隔配置され、前記補強繊維複合板と前記コンクリート構造物との間に前記補強繊維複合板と前記コンクリート構造物と固着する充填材が充填されるコンクリート構造物の補強構造であって、
    第1の前記補強繊維複合板の第1の前記補強繊維に第1の前記基板の一端から突出する突出部が設けられ、
    前記第1の補強繊維複合板が前記コンクリート構造物に離隔配置されて前記突出部が含浸接着部で前記コンクリート構造物に接着され、
    第2の前記補強繊維複合板を、第2の前記基板の他端と第2の前記補強繊維の他端が略対応する位置に設けられるもの、若しくは第2の前記基板の他端が第2の前記補強繊維の他端よりも突出するものとし、
    前記第2の補強繊維の他端近傍が前記含浸接着部の外側に重なるようにして前記第2の補強繊維複合板が前記コンクリート構造物に離隔配置され、
    前記第1の基板の一端と前記第2の基板の他端との間にシール材が設けられ、
    前記第1の補強繊維複合板及び前記第2の補強繊維複合板と前記コンクリート構造物との間に前記充填材が設けられる
    構成を備えることを特徴とするコンクリート構造物の補強構造。
  2. 請求項1記載のコンクリート構造物の補強構造を構築するコンクリート構造物の補強工法であって、
    前記第1の補強繊維複合板をコンクリート構造物に離隔配置して固定する第1工程と、
    前記第1の補強繊維複合板の前記第1の補強繊維の前記突出部を接着剤で前記コンクリート構造物に接着して前記含浸接着部を形成する第2工程と、
    前記第2の補強繊維複合板を、前記第2の補強繊維の他端近傍が前記含浸接着部の外側に重なるようにして、前記コンクリート構造物に離隔配置して固定する第3工程と、
    前記第1の補強繊維複合板の前記第1の基板の一端と前記第2の補強繊維複合板の前記第2の基板の他端との間を前記シール材で封止する第4工程と、
    前記第1の補強繊維複合板及び前記第2の補強繊維複合板と前記コンクリート構造物との間に、注入孔と空気抜き孔が貫通して形成されている前記第1の補強繊維複合板及び前記第2の補強繊維複合板の前記注入孔から前記充填材を充填する第5工程と
    を備えることを特徴とするコンクリート構造物の補強工法。
  3. 前記第2工程において、前記第1の補強繊維の未含浸状態で設けられている前記突出部を、前記接着剤である含浸接着剤で含浸接着することを特徴とする請求項2記載のコンクリート構造物の補強工法。
  4. 前記第1工程において、前記第1の補強繊維の前記第1の基板と積層されている領域が予め含浸状態になっている前記第1の補強繊維複合板を離隔配置し、
    前記第3工程において、前記第2の補強繊維の前記第2の基板と積層されている領域が予め含浸状態になっている前記第2の補強繊維複合板を離隔配置する
    ことを特徴とする請求項3記載のコンクリート構造物の補強工法。
JP2015155839A 2015-08-06 2015-08-06 コンクリート構造物の補強構造及び補強工法 Active JP6508719B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015155839A JP6508719B2 (ja) 2015-08-06 2015-08-06 コンクリート構造物の補強構造及び補強工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015155839A JP6508719B2 (ja) 2015-08-06 2015-08-06 コンクリート構造物の補強構造及び補強工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017031770A true JP2017031770A (ja) 2017-02-09
JP6508719B2 JP6508719B2 (ja) 2019-05-08

Family

ID=57989269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015155839A Active JP6508719B2 (ja) 2015-08-06 2015-08-06 コンクリート構造物の補強構造及び補強工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6508719B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200074508A (ko) * 2018-12-17 2020-06-25 유한회사 지엘산업 도수터널 보강구조

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08158664A (ja) * 1994-10-03 1996-06-18 Mitsubishi Rayon Co Ltd 構造物の補強方法
US20090314409A1 (en) * 2008-06-18 2009-12-24 Ehsani Mohammad R Apparatus and Method of Reinforcing a Conduit or Vessel
JP2010144360A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Kfc Ltd コンクリート補修シート及びコンクリート補修方法
JP2012246716A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Kfc Ltd コンクリート構造物の補強用積層パネル、コンクリート構造物の補強構造及び補強方法
JP2014070474A (ja) * 2012-10-02 2014-04-21 Taisei Corp 積層パネルの接合方法及び積層パネルの接合構造
JP2014208954A (ja) * 2013-03-29 2014-11-06 株式会社ケー・エフ・シー コンクリート構造物の補強構造及び補強工法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08158664A (ja) * 1994-10-03 1996-06-18 Mitsubishi Rayon Co Ltd 構造物の補強方法
US20090314409A1 (en) * 2008-06-18 2009-12-24 Ehsani Mohammad R Apparatus and Method of Reinforcing a Conduit or Vessel
JP2010144360A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Kfc Ltd コンクリート補修シート及びコンクリート補修方法
JP2012246716A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Kfc Ltd コンクリート構造物の補強用積層パネル、コンクリート構造物の補強構造及び補強方法
JP2014070474A (ja) * 2012-10-02 2014-04-21 Taisei Corp 積層パネルの接合方法及び積層パネルの接合構造
JP2014208954A (ja) * 2013-03-29 2014-11-06 株式会社ケー・エフ・シー コンクリート構造物の補強構造及び補強工法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200074508A (ko) * 2018-12-17 2020-06-25 유한회사 지엘산업 도수터널 보강구조
KR102207179B1 (ko) * 2018-12-17 2021-01-25 유한회사 지엘산업 도수터널 보강구조

Also Published As

Publication number Publication date
JP6508719B2 (ja) 2019-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6177611B2 (ja) 相互薄板状の金属シートで補強された積層複合材の屈曲および補強部材
JP2012207431A (ja) トンネル覆工構造体
WO2002001020A1 (fr) Procede de renfort de structure, materiau contenant des fils de fibre de renfort destine au renfort de structure, materiau de renfort de structure et structure renforcee
CN104453939B (zh) 轨道交通隧道用轻量化复合材料支护结构件及其安装方法
JP6353697B2 (ja) 木質耐震壁構造
JP2017031770A (ja) コンクリート構造物の補強構造及び補強工法
JP2011208352A (ja) 構造物の補強方法
JP2013238024A (ja) 構造物補強工法と補強構造および不陸吸収材
JP2015040401A (ja) 壁構造
JP5250189B2 (ja) 既設橋梁の補強工法と、それに使用される基材一体型補強部材と、既設橋梁の補強構造
JP5222666B2 (ja) 住宅コンクリート基礎の補強構造
JP2006283555A (ja) コンクリート構造物の補強方法
JP5713498B2 (ja) コンクリート構造物の補強用積層パネル、コンクリート構造物の補強構造及び補強方法
JP3839446B2 (ja) コンクリート構造物の補強方法
JP6963031B2 (ja) 杭先行式パッカー
KR100838739B1 (ko) 중력식 철도교각의 내진성능 보강구조 및 그를 이용한보강공법
KR101586797B1 (ko) 불연성 보강 패널을 이용한 콘크리트 구조물 보강구조체 및 콘크리트 구조물의 보수 보강 공법
JP3627931B2 (ja) コンクリート表面の補修構造およびコンクリート表面の補修方法
KR101219510B1 (ko) 보강섬유벨트 및 이를 이용한 콘크리트 구조물 보강공법
KR20070053407A (ko) 콘크리트 보수 보강용 에폭시 수지와 유리섬유를 이용한투명패널 제조방법 및 콘크리트 보수 보강용 에폭시 수지와유리섬유를 이용한 투명패널과 콘크리트 보수 보강용에폭시 수지와 유리섬유를 이용한 투명패널을 이용한콘크리트 구조물 보수 보강공법
JP3903314B2 (ja) 木造長尺部材の補修補強方法
JP6797699B2 (ja) 補強パネルおよびコンクリート構造物の補強方法
JP2007308894A (ja) 構造物の強化構造
JP4040151B2 (ja) 既設コンクリ−ト構造物の補強方法
JP2008163643A (ja) シールドトンネル用セグメントの接合方法およびその方法を用いて構成されたトンネル壁体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6508719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350