JP2017029608A - 化粧品容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リキッドファンデーションを、長時間にわたり、無駄なく、化粧に用いることができる化粧品容器を提供する。【解決手段】 化粧品容器1は、皿状の発泡プラスチックフォーム収容部21を備え、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容された発泡プラスチックフォーム20が、その中央部近傍に位置する空隙率が大きい円筒状領域25と、円筒状領域25を取り囲み、円筒状の外形を有し、空隙率が小さい外側領域26とによって構成されている。そのため、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容されたリキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム20の中央部に集まりやすく、リキッドファンデーションが残っているのに使用できないという課題を解決することができる。【選択図】 図4

Description

本発明は、リキッドファンデーションを収容するパクトタイプの化粧品容器に関するものである。
従来のファンデーションは固形ファンデーションや粉体ファンデーションが主流であったが、近年、のびの良さと優れたしっとり感を有する液状のファンデーション(リキッドファンデーション)が広く用いられるようになっている。
リキッドファンデーションは、気密性を必要とすることから、通常はボトルやチューブなどに充填されるため、化粧の際に必要なミラーやパフなどの化粧用具は、これらとは別に携帯する必要があり、したがって、外出する際には、リキッドファンデーションを収容したボトルやチューブなどの他に化粧用具を携行する必要があり、利便性に欠けるものであった。
しかしながら、リキッドファンデーションが持っているのびの良さと優れたしっとり感は、固形ファンデーションや粉体ファンデーションで具現化することは困難であり、このようなのびの良さや優れたしっとり感を重視すれば、携帯性などの使用性を犠牲にしても、リキッドファンデーションを選択せざるを得ず、携帯性に優れ、他に化粧用具を携行する必要がないリキッドファンデーション用の化粧品容器の開発が望まれていた。
特開2013−530252号公報(特許文献1)および特開2014−129351公報(特許文献2)は、それぞれ、リキッドファンデーションを含浸したウレタンフォームを収容可能な円環状のウレタンフォーム収容部と、ウレタンフォーム収容部の上部開口を開閉可能に、容器本体にヒンジ結合され、その上部にパフを収容する円環状のパフ収容部が形成された内部蓋部材と、その内面にミラーが取り付けられ、容器本体にヒンジ結合されて、容器を開閉可能な蓋部材を備えたコンパクト状の化粧品容器を開示している。
特開2013−530252号公報 特開2014−129351号公報
特許文献1および特許文献2に開示された化粧品容器は、リキッドファンデーションを収容するウレタンフォーム収容部を備えるとともに、化粧の際に必要になるミラーとパフを収容するパフ収容部を備えているから、リキッドファンデーションを収容した化粧品容器の他に、ミラーやパフなどの化粧用具を携行する必要がなくなるという利点がある。
しかしながら、パフ収容部に収容されたパフを用いて、ウレタンフォームに含浸されているリキッドファンデーションを、パフに付着させて、繰り返し化粧に用いると、予期していた化粧回数に達する前に、ウレタンフォームに含浸されているリキッドファンデーションをパフに付着させて、化粧に用いることができなくなるという問題があった。
したがって、本発明は、リキッドファンデーションを含浸した発泡プラスチックフォームを収容可能な筒状の発泡プラスチックフォーム収容部と、発泡プラスチックフォーム収容部の上部開口を開閉可能に、容器本体にヒンジ結合され、その上部にパフを収容する筒状のパフ収容部が形成された内部蓋部材と、その内面にミラーが取り付けられ、容器本体にヒンジ結合されて、容器を開閉可能な蓋部材を備えたコンパクト状の化粧品容器であって、発泡プラスチックフォームに含浸されたリキッドファンデーションを、長時間にわたり、無駄なく、化粧に用いることができる化粧品容器を提供することを目的とするものである。
本発明者は、かかる問題を解決するために検討を重ねたところ、発泡プラスチックフォームに含浸されているリキッドファンデーションを、パフに付着させて、化粧に用いることができなくなった後も、筒状の発泡プラスチックフォーム収容部の内周縁部に、かなりの量のリキッドファンデーションが残存していることを見出した。
本発明はかかる知見に基づくものであって、本発明によれば、本発明の前記目的は、リキッドファンデーションを含浸した発泡プラスチックフォームを収容可能な皿状の発泡プラスチックフォーム収容部と、発泡プラスチックフォーム収容部の上部開口を開閉可能に、容器本体にヒンジ結合され、その上部にパフを収容する皿状のパフ収容部が形成された内部蓋部材と、その内面にミラーが取り付けられ、容器本体にヒンジ結合されて、容器を開閉可能な皿状の蓋部材を備えたコンパクト状の化粧品容器であって、前記発泡プラスチックフォームが、その中央部近傍の空隙率が、周囲の空隙率よりも大きくなるように形成されたことを特徴とする化粧品容器によって達成される。
本明細書において、皿状とは、板状部材の周縁に、板状部材の面に略直交する外周壁が形成された形状をいい、横断面の形状は略円形状に限定されるものではなく、略楕円状、略四角形状、略多角形状であってもよい。
本発明によれば、発泡プラスチックフォームが、その中央部近傍の空隙率が、周囲の空隙率よりも大きくなるように形成されているから、発泡プラスチックフォームがパフによって押圧され、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム内を流動する際、空隙率が大きい発泡プラスチックフォームの中央部近傍の流動抵抗は、空隙率が小さい発泡プラスチックフォームの周囲部分の流動抵抗に比して、小さいから、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォームの中央部近傍に移動しやすくなり、その結果、発泡プラスチックフォーム収容部の内周縁部に留まり、残存するリキッドファンデーションの量を大幅に減少させることができ、長時間にわたって、化粧品容器の内部に収容されたリキッドファンデーションを化粧に使用することが可能になる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記発泡プラスチックフォームが、空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームと、外壁面が筒状をなし、中央部近傍に前記筒状発泡プラスチックフォームに対応する筒状空間が形成され、前記筒状発泡プラスチックフォームの周囲をその内壁面で取り囲み、空隙率が前記筒状発泡プラスチックフォームの空隙率よりも小さい外側発泡プラスチックフォームとによって形成されている。
ここに、筒状発泡プラスチックフォームの外壁面と筒状空間の内壁面は互いに接合されており、筒状発泡プラスチックフォームの外壁面と筒状空間の内壁面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、筒状発泡プラスチックフォームの外壁面と筒状空間の内壁面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
本発明の好ましい実施態様によれば、発泡プラスチックフォームの中央部近傍に空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームが設けられ、筒状発泡プラスチックフォームの周囲に空隙率が小さい外側発泡プラスチックフォームが設けられているから、発泡プラスチックフォームがパフによって押圧され、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム内を流動する際、発泡プラスチックフォームの中央部近傍に設けられた空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームの流動抵抗は、周囲を取り囲む空隙率が小さい外側発泡プラスチックフォームの流動抵抗に比して、小さいから、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォームの中央部近傍に移動しやすくなり、その結果、発泡プラスチックフォーム収容部の内周縁部に留まり、残存するリキッドファンデーションの量を大幅に減少させることができ、長時間にわたって、化粧品容器の内部に収容されたリキッドファンデーションを化粧に使用することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記筒状発泡プラスチックフォームが円筒状に形成され、前記外側発泡プラスチックフォームの前記筒状空間および外壁面が円筒状に形成されている。
本発明の別の好ましい実施態様においては、下層の発泡プラスチックフォームと上層の発泡プラスチックフォームとが積層されて、前記発泡プラスチックフォームが形成され、前記上層の発泡プラスチックフォームが、その中央部近傍に、空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームと、外壁面が筒状をなし、中央部近傍に前記筒状発泡プラスチックフォームに対応する筒状空間が形成され、前記筒状空間内に配置された前記筒状発泡プラスチックフォームの周囲をその内壁面で取り囲み、空隙率が前記筒状発泡プラスチックフォームの空隙率よりも小さい外側発泡プラスチックフォームとを備え、前記下層の発泡プラスチックフォームが、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記外側発泡プラスチックフォームの空隙率よりも大きい空隙率を有するように、前記発泡プラスチックフォームが形成されている。
ここに、下層の発泡プラスチックフォームの上面と上層の発泡プラスチックフォームの下面とは互いに接合され、また、筒状発泡プラスチックフォームの外壁面と外側発泡プラスチックフォームの内壁面も互いに接合されていることが好ましい。下層の発泡プラスチックフォームの上面と上層の発泡プラスチックフォームの下面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、下層の発泡プラスチックフォームの下面と上層の発泡プラスチックフォームの上面に分散させるなどの方法で接合させることができ、同様に、筒状発泡プラスチックフォームの外壁面と外側発泡プラスチックフォームの内壁面も、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、筒状発泡プラスチックフォームの外壁面と外側発泡プラスチックフォームの内壁面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
本発明の別の好ましい実施態様によれば、筒状をなした下層の発泡プラスチックフォームと筒状をなした上層の発泡プラスチックフォームとが重ね合わされて、発泡プラスチックフォームが形成され、上層の発泡プラスチックフォームが、空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームと、外形が筒状をなし、中央部近傍に筒状発泡プラスチックフォームに対応する筒状空間が形成され、前記筒状空間内に配置された筒状発泡プラスチックフォームの周囲をその内壁面で取り囲み、空隙率が筒状発泡プラスチックフォームの空隙率よりも小さい外側発泡プラスチックフォームとによって形成され、下層の発泡プラスチックフォームが、上層の発泡プラスチックフォームを構成する外側発泡プラスチックフォームの空隙率よりも大きい空隙率を有するように、発泡プラスチックフォームが形成されているから、発泡プラスチックフォームがパフによって押圧され、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム内を流動する際、上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に設けられた空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームの流動抵抗は、周囲を取り囲む空隙率が小さい外側発泡プラスチックフォームの流動抵抗に比して、小さく、また、下層の発泡プラスチックフォームが、上層の発泡プラスチックフォームを構成する外側発泡プラスチックフォームの空隙率よりも大きい空隙率を有しているから、リキッドファンデーションが下層の発泡プラスチックフォーム内を通って、上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に位置する筒状発泡プラスチックフォームに向かって移動しやすくなり、その結果、発泡プラスチックフォーム収容部の内周縁部に留まり、残存するリキッドファンデーションの量を大幅に減少させることができ、長時間にわたって、化粧品容器の内部に収容されたリキッドファンデーションを化粧に使用することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記下層の発泡プラスチックフォームが、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記筒状発泡プラスチックフォームとほぼ等しい空隙率を有している。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記筒状発泡プラスチックフォームが円筒状に形成され、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記外側発泡プラスチックフォームの前記筒状空間が円筒状に形成されるとともに、前記下層の発泡プラスチックフォームが円筒状に形成されている。
本発明のさらに別の好ましい実施態様においては、空隙率が大きい筒状をなした下層の発泡プラスチックフォームと空隙率が小さい筒状をなした上層の発泡プラスチックフォームとが積層されて、前記発泡プラスチックフォームが形成され、前記下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に上方に向かって突出する筒状の突出部が形成され、前記上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に前記筒状の突出部に対応する筒状空間が形成され、前記下層の発泡プラスチックフォームの前記筒状の突出部が、前記上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された前記筒状空間の内壁面によって囲まれている。
ここに、下層の発泡プラスチックフォームの上面と上層の発泡プラスチックフォームの下面とは互いに接合されており、また、下層の発泡プラスチックフォームの筒状の突出部の外表面と上層の発泡プラスチックフォームの筒状空間の内壁面も互いに接合されている。下層の発泡プラスチックフォームの上面と上層の発泡プラスチックフォームの下面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、下層の発泡プラスチックフォームの上面と上層の発泡プラスチックフォームの下面に分散させるなどの方法で接合させることができ、同様に、下層の発泡プラスチックフォームの筒状の突出部の外壁面と上層の発泡プラスチックフォームの筒状空間の内壁面も、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、下層の発泡プラスチックフォームの筒状の突出部の外壁面と上層の発泡プラスチックフォームの筒状空間の内壁面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、空隙率が大きい筒状をなした下層の発泡プラスチックフォームと空隙率が小さい筒状をなした上層の発泡プラスチックフォームとが積層されて、発泡プラスチックフォームが形成され、下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に上方に向かって突出する筒状の突出部が形成され、上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に筒状の突出部に対応する筒状空間が形成され、下層の発泡プラスチックフォームの筒状の突出部が、上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された筒状空間の内壁面によって囲まれているから、発泡プラスチックフォームがパフによって押圧され、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム内を流動する際、下方の発泡プラスチックフォームの流動抵抗は小さいから、リキッドファンデーションは下方の発泡プラスチックフォーム内を流動しやすく、さらに、下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍には上方に向かって突出する筒状の突出部が形成され、下層の発泡プラスチックフォームの筒状の突出部は、空隙率が小さく、リキッドファンデーションが流動しにくい上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された筒状空間内に配置されているから、下層の発泡プラスチックフォーム内を流動するリキッドファンデーションは、下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された筒状の突出部に向かって移動しやすくなり、その結果、発泡プラスチックフォーム収容部の内周縁部に留まり、残存するリキッドファンデーションの量を大幅に減少させることができ、長時間にわたって、化粧品容器の内部に収容されたリキッドファンデーションを化粧に使用することが可能になる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記上層の発泡プラスチックフォームおよび前記下層の発泡プラスチックフォームが円筒状をなし、上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された筒状空間および下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に上方に向かって突出する筒状の突出部が円筒状をなしている。
本発明において、発泡プラスチックフォームとしては、湿式ポリウレタン、乾式ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン・ビニル・アセテート(EVA)、ラテックス、シリコン、ポリスチレン、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)、ポリビニルアルコール(PVA)、シリコン剤エラストマー、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリエーテル、ポリエステルおよびネオプレンよりなる群から選ばれる一種以上の発泡プラスチックフォームを用いることができる。
本発明において、発泡プラスチックフォームとして、乾式ポリウレタンフォーム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォームまたはアクリロニトリル・ブタジエンゴムフォームを好ましく用いることができる。
本発明によれば、リキッドファンデーションを含浸した発泡プラスチックフォームを収容可能な皿状の発泡プラスチックフォーム収容部と、発泡プラスチックフォーム収容部の上部開口を開閉可能に、容器本体にヒンジ結合され、その上部にパフを収容する皿状のパフ収容部が形成された内部蓋部材と、その内面にミラーが取り付けられ、容器本体にヒンジ結合されて、容器を開閉可能な皿状の蓋部材を備えたコンパクト状の化粧品容器であって、発泡プラスチックフォームに含浸されたリキッドファンデーションを、長時間にわたり、無駄なく、化粧に用いることができる化粧品容器を提供することが可能になる。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる化粧品容器の略斜視図である。 図2は、図1に示された化粧品容器の蓋部材が開かれた状態を示す略斜視図である。 図3は、内部蓋部材のパフ収容部内に、パフが収容された状態を示す略斜視図である。 図4は、図1ないし図3に示された化粧品容器の内部蓋部材がヒンジまわりに揺動され、発泡プラスチックフォームを収容している円筒状の発泡プラスチックフォーム収容部が開放された状態を示す略斜視図である。 図5は、発泡プラスチックフォーム収容部から発泡プラスチックフォームを取り去った状態を示す略斜視図である。 図6は発泡プラスチックフォームの略縦断面図である。 図7は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる化粧容器において使用される発泡プラスチックフォームの略縦断面図である。 図8は、本発明の他の実施態様にかかる化粧容器において使用される発泡プラスチックフォームの略縦断面図である。
以下、本発明の好ましい実施態様にかかる化粧品容器につき、図面を参照して、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる化粧品容器の略斜視図である。
図1に示されるように、本発明の好ましい実施態様にかかる化粧品容器1は、いわゆるコンパクト形状をなしており、皿状をなした容器本体2と皿状をなした蓋部材3を備えている。図1において、参照番号4で示されているのは、ストッパである。
図2は、図1に示された化粧品容器1の蓋部材3が開かれた状態を示す略斜視図である。
図2に示されるように、皿状をなした容器本体2は、略円形の板状底部材(図2には図示していない)とその周縁部に一体的に形成された外周壁2aによって構成され、皿状をなした蓋部材3も、略円形の板状部材3bとその周縁部に一体的に形成された外周壁3aによって構成されている。容器本体2の外周壁2aは板状底部材と略直交するように形成され、蓋部材3の外周壁3aは板状部材と略直交するように形成されている。
図2からわかるように、皿状をなした容器本体2および皿状をなした蓋部材3はいずれも略円形状の横断面を有している。
図2に示されるように、蓋部材3は容器本体2の外周部にヒンジ5によって結合されている。図2において、参照番号6で示されているのは、蓋部材3に形成された係合部であり、参照番号7で示されているのは、容器本体2に形成され、蓋部材3に形成された係合部6と係合して、蓋部材3を閉じた状態に保持する係合部である。ストッパ4を押圧すると、蓋部材3に形成され係合部6と容器本体2に形成された係合部7との係合状態が解除され、蓋部材3をヒンジ5まわりに揺動することが可能になる。蓋部材3の内面にはミラー8が取り付けられている。
図2に示されるように、容器本体2には皿状の内部蓋部材10がヒンジ11を介して、揺動可能に取り付けられている。内部蓋部材10は、略円形状の底部材10bと、底部材12の周縁部に一体的に形成された外周壁10aとによって構成されており、外周壁10aは底部材10bと略直交するように形成されている。内部蓋部材10の略円形状の底部材10bと外周壁10aとによって画定された空間はパフ(図2には図示していない)を収容するパフ収容部12を形成し、略円形状の横断面を有している。図2において、参照番号13で示されているのは、内部蓋部材10の外周壁に設けられ、ユーザーによって把持可能な把持部である。
図3は、内部蓋部材10のパフ収容部12内に、パフ15が収容された状態を示す略斜視図である。
図3において、参照番号16で示されているのは、パフ15に設けられ、ユーザーによって把持可能なパフ把持部である。
図4は、図1ないし図3に示された化粧品容器1の内部蓋部材10がヒンジ11まわりに揺動され、発泡プラスチックフォームを収容している円筒状の発泡プラスチックフォーム収容部が開放された状態を示す略斜視図である。
図4に示されるように、容器本体2には、発泡プラスチックフォーム20を収容可能で、容器本体2の略円形の板状底部材(図4には図示していない)と、板状底部材の所定に位置に一体的に形成された外周壁22を備えた皿状の発泡プラスチックフォーム収容部21が形成されている。本実施態様においては、発泡プラスチックフォーム収容部21は、略円形状の横断面を有し、その外周壁22は皿状をなした容器本体2の内壁面23から内側に離間した位置に位置するように形成されている。
図4に示されるように、発泡プラスチックフォーム20は、その中央部近傍に位置する空隙率が大きい円筒状領域25と、円筒状領域25を取り囲み、円筒状の外形を有し、空隙率が小さい外側領域26とによって構成されている。
図5は、発泡プラスチックフォーム収容部21から発泡プラスチックフォーム20を取り去った状態を示す略斜視図である。
図5に示されるように、プラスチックフォーム収容部21は、容器本体2の略円形の板状底部材21aと、板状底部材21aの容器本体2の内壁面23から内側に離間した位置に、板状底部材21aと略直交するように一体的に形成された円形の外周壁22を備え、板状底部材21aと外周壁22とによって画定された空間内に、リキッドファンデーションを含浸した発泡プラスチックフォーム20を収納可能に構成されている。
図6は、発泡プラスチックフォーム20の略縦断面図である。
図6に示されるように、発泡プラスチックフォーム20は、中央部近傍に形成され、大きな空隙率を有する円筒状領域25と、円筒状領域25を取り囲み、円筒状の外形を有する空隙率が小さい外側領域26とによって構成されている。
ここに、円筒状領域25の外周壁面と外側領域26の内周壁面は互いに接合されており、円筒状領域25の外周壁面と外側領域26の内周壁面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、筒状領域25の外周壁面と外側領域26の内周壁面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
以上のように構成された化粧品容器1においては、以下のようにして、内部に収容されたリキッドファンデーションを用いて、化粧がなされる。
ユーザーによって、まず、蓋部材3が開かれ、内部蓋部材10のパフ収容部12内に収容されたパフ15が取り出される。
次いで、内部蓋部材10が開かれると、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容され、リキッドファンデーションが含浸された発泡プラスチックフォーム20が露出し、ユーザーはパフ15を用いて、発泡プラスチックフォーム20の表面を押圧して、発泡プラスチックフォーム20に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させる。
こうしてパフ15に付着されたリキッドファンデーションは、パフ15を皮膚に接触させることによって、ユーザーの皮膚を化粧する。
本実施態様にかかる化粧品容器1は、リキッドファンデーションを含浸した泡プラスチックフォーム20と、パフ15およびミラー8を内蔵しているので、外出の際に、この化粧品容器1を携行するだけで、化粧用具を別途携行する必要がないという利点を有している。
こうして、繰り返し、化粧を続けると、発泡プラスチックフォーム20に含浸されたリキッドファンデーションが消費され、発泡プラスチックフォーム20に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させることができなくなる。
しかしながら、本発明者が、従来の化粧品容器において、発泡プラスチックフォーム20に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させることができなくなったときに、発泡プラスチックフォーム収容部21から発泡プラスチックフォーム20を取り去り、発泡プラスチックフォーム収容部21の内部を観察したところ、発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に、かなりの量のリキッドファンデーションが留まり、残存していることが見出された。
しかるに、本実施態様にかかる化粧品容器1においては、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容された発泡プラスチックフォーム20は、中央部近傍に形成され、大きな空隙率を有する円筒状領域25と、円筒状領域25を取り囲み、円筒状の外形を有する空隙率が小さい外側領域26とによって構成されているから、パフ15によって、発泡プラスチックフォーム20が押圧され、発泡プラスチックフォーム20に含浸されたリキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム20内を流動する際、リキッドファンデーションは流動抵抗が低い領域に向かって流れ、したがって、リキッドファンデーションは、図6において矢印で示されるように、発泡プラスチックフォーム20の中央部近傍に形成された大きな空隙率を有する円筒状領域25に向かって流れる。
さらに、リキッドファンデーションは、パフ15の押圧力によって、図6において矢印で示されるように、発泡プラスチックフォーム20に表面に向かって、円筒状領域25内を上昇し、パフ15に付着する。
その結果、リキッドファンデーションは発泡プラスチックフォーム20の中央部近傍の円筒状領域25に集まるから、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に留まり、残存することを効果的に防止することができる。
このように、本実施態様によれば、発泡プラスチックフォーム20は、中央部近傍に形成され、大きな空隙率を有する円筒状領域25と、円筒状領域25を取り囲み、円筒状の外形を有する空隙率が小さい外側領域26とによって構成されており、パフ15の押圧力によって、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム20の内部を流動する際、リキッドファンデーションは、外側領域26から、発泡プラスチックフォーム20の中央部近傍に形成された大きな空隙率を有し、流動抵抗が小さい円筒状領域25に向かって流れ、さらに、円筒状領域25内を発泡プラスチックフォーム20に表面に向かって、円筒状領域25内を上昇し、パフ15に付着するから、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に留まり、残存することを効果的に防止することができる。
図7は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる化粧容器において使用される発泡プラスチックフォームの略縦断面図である。
図7に示されるように、本実施態様においては、上層の発泡プラスチックフォーム31と下層の発泡プラスチックフォーム32とが積層されて、発泡プラスチックフォーム30が形成されている。
図7に示されるように、上層の発泡プラスチックフォーム31は、中央部近傍に形成され、大きな空隙率を有する円筒状領域33と、円筒状領域33を取り囲み、円筒状の外形を有する空隙率が小さい外側領域34とによって構成されている。
本実施態様においては、下層の発泡プラスチックフォーム32の空隙率は、上層の発泡プラスチックフォーム31の外側領域34の空隙率より大きいことが必要で、本実施態様においては、下層の発泡プラスチックフォーム32は、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の空隙率と等しい空隙率を有している。
ここに、上層の発泡プラスチックフォーム31の下面と下層の発泡プラスチックフォーム32の上面は互いに接合されており、上層の発泡プラスチックフォーム31の下面と下層の発泡プラスチックフォーム32の上面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、上層の発泡プラスチックフォーム31の下面と下層の発泡プラスチックフォーム32の上面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
さらに、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の外周壁面と外側領域34の内周壁面も互いに接合されており、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の外周壁面と外側領域34の内周壁面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の外周壁面と外側領域34の内周壁面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
このように構成された本実施態様にかかる化粧品容器1においては、以下のようにして、内部に収容されたリキッドファンデーションを用いて、化粧がなされる。
ユーザーによって、まず、蓋部材3が開かれ、内部蓋部材10のパフ収容部12内に収容されたパフ15が取り出される。
次いで、内部蓋部材10が開かれると、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容され、リキッドファンデーションが含浸された発泡プラスチックフォーム30が露出し、ユーザーはパフ15を用いて、発泡プラスチックフォーム30の表面を押圧して、発泡プラスチックフォーム30に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させる。
こうしてパフ15に付着されたリキッドファンデーションは、パフ15を皮膚に接触させることによって、ユーザーの皮膚を化粧する。
本実施態様にかかる化粧品容器1もまた、リキッドファンデーションを含浸した泡プラスチックフォーム30と、パフ15およびミラー8を内蔵しているので、外出の際に、この化粧品容器1を携行するだけで、化粧用具を別途携行する必要がないという利点を有している。
従来の化粧品容器においては、こうして、繰り返し、化粧を続けると、発泡プラスチックフォーム30に含浸されたリキッドファンデーションが消費され、発泡プラスチックフォーム30に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させることができなくなるが、発泡プラスチックフォーム収容部21内のリキッドファンデーションを使い切っているわけではなく、通常、発泡プラスチックフォーム収容部21内の内周縁部に、かなりの量のリキッドファンデーションが留まり、残存していることが認められる。
しかるに、本実施態様にかかる化粧品容器1においては、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容された発泡プラスチックフォーム30は、上層の発泡プラスチックフォーム31と下層の発泡プラスチックフォーム32とが積層されて、発泡プラスチックフォーム30が形成されており、上層の発泡プラスチックフォーム31は、中央部近傍に形成され、円筒状の外形を有し、大きな空隙率を有する円筒状領域33と、円筒状領域33を取り囲み、円筒状の外形を有し、空隙率が小さい外側領域34とによって構成され、下層の発泡プラスチックフォーム32は、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の空隙率と等しい空隙率を有している。
したがって、パフ15によって、発泡プラスチックフォーム30が押圧され、発泡プラスチックフォーム30に含浸されたリキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム30内を流動する際、リキッドファンデーションは流動抵抗が低い領域に向かって流れるから、リキッドファンデーションは、図7において矢印で示されるように、大きな空隙率を有し、流動抵抗が小さい下層の発泡プラスチックフォーム32内を中央部に向かって流れ、下層の発泡プラスチックフォーム32内を中央領域から、図7において矢印で示されるように、上層の発泡プラスチックフォーム31の空隙率が大きい円筒状領域33内に流れ、発泡プラスチックフォーム30の表面に向かって、円筒状領域33内を上昇し、パフ15に付着する。
その結果、リキッドファンデーションは、空隙率が大きい下層の発泡プラスチックフォーム32内を中央部に向かって流れ、さらに、空隙率が大きい円筒状領域33を上昇するから、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に留まり、残存することを効果的に防止することができる。
このように、本実施態様によれば、発泡プラスチックフォーム30は、上層の発泡プラスチックフォーム31と下層の発泡プラスチックフォーム32とが積層されて形成され、上層の発泡プラスチックフォーム31は、中央部近傍に形成され、円筒状の外形を有し、大きな空隙率を有する円筒状領域33と、円筒状領域33を取り囲み、円筒状の外形を有し、空隙率が小さい外側領域34とによって構成されるとともに、下層の発泡プラスチックフォーム32が、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の空隙率と等しい空隙率を有しているから、パフ15の押圧力によって、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム30の内部を流動する際、リキッドファンデーションは、空隙率が大きく、流動抵抗が小さい下層の発泡プラスチックフォーム32内を中央部に向かって流れ、さらに、発泡プラスチックフォーム30に表面に向かって、円筒状領域33内を上昇して、パフ15に付着し、したがって、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に留まり、残存することを効果的に防止することができる。
図8は、本発明のさらに別の好ましい実施態様にかかる化粧容器において使用される発泡プラスチックフォームの略縦断面図である。
図8に示されるように、本実施態様においては、空隙率が大きい円筒状をなした下層の発泡プラスチックフォーム41と空隙率が小さい円筒状をなした上層の発泡プラスチックフォーム42とが積層されて、発泡プラスチックフォーム40が形成され、下層の発泡プラスチックフォーム41の中央部近傍に上方に向かって突出する円筒状の突出部43が形成され、上層の発泡プラスチックフォーム42の中央部近傍に円筒状の突出部43に対応する円筒状空間44が形成され、下層の発泡プラスチックフォーム41の円筒状の突出部が、上層の発泡プラスチックフォーム42の中央部近傍に形成された筒状空間44内に配置されている。
ここに、下層の発泡プラスチックフォーム41の上面と上層の発泡プラスチックフォーム42の下面は互いに接合されており、下層の発泡プラスチックフォーム41の上面と上層の発泡プラスチックフォーム42の下面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、下層の発泡プラスチックフォーム41の上面と上層の発泡プラスチックフォーム42の下面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
また、下層の発泡プラスチックフォーム41の円筒状の突出部43の外周壁面と上層の発泡プラスチックフォーム42の円筒状空間44の内周壁面も互いに接合されており、下層の発泡プラスチックフォーム41の円筒状の突出部43の外周壁面と上層の発泡プラスチックフォーム42の円筒状空間44の内周壁面は、超音波、熱、接着剤によって、さらには、バインダーを溶融させて、下層の発泡プラスチックフォーム41の円筒状の突出部43の外周壁面と上層の発泡プラスチックフォーム42の円筒状空間44の内周壁面に分散させるなどの方法で接合させることができる。
このように構成された本実施態様にかかる化粧品容器1においては、以下のようにして、内部に収容されたリキッドファンデーションを用いて、化粧がなされる。
ユーザーによって、まず、蓋部材3が開かれ、内部蓋部材10のパフ収容部12内に収容されたパフ15が取り出される。
次いで、内部蓋部材10が開かれると、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容され、リキッドファンデーションが含浸された発泡プラスチックフォーム40が露出し、ユーザーはパフ15を用いて、発泡プラスチックフォーム40の表面を押圧して、発泡プラスチックフォーム40に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させる。
こうしてパフ15に付着されたリキッドファンデーションは、パフ15を皮膚に接触させることによって、ユーザーの皮膚を化粧する。
本実施態様にかかる化粧品容器1もまた、リキッドファンデーションを含浸した泡プラスチックフォーム40と、パフ15およびミラー8を内蔵しているので、外出の際に、この化粧品容器1を携行するだけで、化粧用具を別途携行する必要がないという利点を有している。
従来の化粧品容器においては、こうして、繰り返し、化粧を続けると、発泡プラスチックフォーム40に含浸されたリキッドファンデーションが消費され、発泡プラスチックフォーム40に含浸されたリキッドファンデーションをパフ15に付着させることができなくなるが、発泡プラスチックフォーム収容部21内のリキッドファンデーションを使い切っているわけではなく、通常、発泡プラスチックフォーム収容部21内の内周縁部に、かなりの量のリキッドファンデーションが留まり、残存している。
しかるに、本実施態様にかかる化粧品容器1においては、発泡プラスチックフォーム収容部21内に収容された発泡プラスチックフォーム40は、空隙率が大きい円筒状をなした下層の発泡プラスチックフォーム41と空隙率が小さい円筒状をなした上層の発泡プラスチックフォーム42とが積層されて形成され、下層の発泡プラスチックフォーム41の中央部近傍に上方に向かって突出するように形成された円筒状の突出部43が上層の発泡プラスチックフォーム42の中央部近傍に円筒状の突出部43に対応する円筒状空間44内に配置されている。
したがって、パフ15によって、発泡プラスチックフォーム40が押圧され、発泡プラスチックフォーム40に含浸されたリキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム40内を流動する際、リキッドファンデーションは流動抵抗が低い領域に向かって流れるから、リキッドファンデーションは、図8において矢印で示されるように、空隙率が大きく、流動抵抗が小さい下層の発泡プラスチックフォーム41内を流れ、下層の発泡プラスチックフォーム41の中央部近傍に上方に向かって突出するように形成された円筒状の突出部43内を、発泡プラスチックフォーム40の表面に向かって、上方に流れ、発泡プラスチックフォーム40の表面を押圧しているパフ15に付着する。
その結果、リキッドファンデーションは、空隙率が大きい下層の発泡プラスチックフォーム41内を中央部に向かって流れ、さらに、円筒状の突出部43内を、発泡プラスチックフォーム40の表面に向かって、上方に流れるから、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に留まり、残存することを効果的に防止することができる。
このように、本実施態様によれば、発泡プラスチックフォーム40は、空隙率が大きい円筒状をなした下層の発泡プラスチックフォーム41と空隙率が小さい円筒状をなした上層の発泡プラスチックフォーム42とが積層されて形成され、下層の発泡プラスチックフォーム41の中央部近傍に上方に向かって突出するように形成された円筒状の突出部43が、上層の発泡プラスチックフォーム42の中央部近傍に円筒状の突出部43に対応する円筒状空間44内に配置されているから、パフ15の押圧力によって、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム40の内部を流動する際、リキッドファンデーションは、空隙率が大きく、流動抵抗が小さい下層の発泡プラスチックフォーム41内を中央部に向かって流れ、さらに、発泡プラスチックフォーム30に表面に向かって、円筒状の突出部43内を上昇して、パフ15に付着し、したがって、リキッドファンデーションが発泡プラスチックフォーム収容部21の内周縁部に留まり、残存することを効果的に防止することができる。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、図7に示された実施態様においては、下層の発泡プラスチックフォーム32が、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の空隙率と等しい空隙率を有しているが、下層の発泡プラスチックフォーム32の空隙率が、上層の発泡プラスチックフォーム31の外側領域34の空隙率より大きければよく、下層の発泡プラスチックフォーム32が、上層の発泡プラスチックフォーム31の円筒状領域33の空隙率と等しい空隙率を有していることは必ずしも必要でない。
また、前記実施態様においては、容器本体2および発泡プラスチックフォーム収容部21が円筒状をなしているが、容器本体2および発泡プラスチックフォーム収容部21が円筒状をなしていることは必ずしも必要でなく、筒状をなしていれば足りる。
1 化粧品容器
2 容器本体
3 蓋部材
3a 蓋部材の外周壁
3b 蓋部材の板状部材
4 ストッパ
5 ヒンジ
6 蓋部材の係合部
7 容器本体の係合部
8 ミラー
10 内部蓋部材
11 ヒンジ
12 パフ収容部
13 内部蓋部材の把持部
15 パフ
16 パフ把持部
20 発泡プラスチックフォーム
21 発泡プラスチックフォーム収容部
21a ラスチックフォーム収容部の板状底部材
22 発泡プラスチックフォーム収容部の外周壁
23 容器本体の内壁部
25 円筒状領域
26 外側領域
30 発泡プラスチックフォーム
31 上層の発泡プラスチックフォーム
32 下層の発泡プラスチックフォーム
33 円筒状領域
34 外側領域
40 発泡プラスチックフォーム
41 下層の発泡プラスチックフォーム
42 上層の発泡プラスチックフォーム
43 円筒状の突出部
44 円筒状空間

Claims (8)

  1. リキッドファンデーションを含浸した発泡プラスチックフォームを収容可能な皿状の発泡プラスチックフォーム収容部と、
    発泡プラスチックフォーム収容部の上部開口を開閉可能に、容器本体にヒンジ結合され、その上部にパフを収容する皿状のパフ収容部が形成された内部蓋部材と、
    その内面にミラーが取り付けられ、容器本体にヒンジ結合されて、容器を開閉可能な皿状の蓋部材を備えたコンパクト状の化粧品容器であって、
    前記発泡プラスチックフォームが、その中央部近傍の空隙率が、周囲の空隙率よりも大きくなるように形成されたことを特徴とする化粧品容器。
  2. 前記発泡プラスチックフォームが、空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームと、外壁面が筒状をなし、中央部近傍に前記筒状発泡プラスチックフォームに対応する筒状空間が形成され、前記筒状発泡プラスチックフォームの周囲をその内壁面で取り囲み、空隙率が前記筒状発泡プラスチックフォームの空隙率よりも小さい外側発泡プラスチックフォームとによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
  3. 前記筒状発泡プラスチックフォームが円筒状に形成され、前記外側発泡プラスチックフォームの外周面および前記筒状空間が円筒状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の化粧品容器。
  4. 下層の発泡プラスチックフォームと上層の発泡プラスチックフォームとが積層されて、前記発泡プラスチックフォームが形成され、
    前記上層の発泡プラスチックフォームが、その中央部近傍に、空隙率が大きい筒状発泡プラスチックフォームと、外壁面が筒状をなし、中央部近傍に前記筒状発泡プラスチックフォームに対応する筒状空間が形成され、前記筒状空間内に配置された前記筒状発泡プラスチックフォームの周囲をその内壁面で取り囲み、空隙率が前記筒状発泡プラスチックフォームの空隙率よりも小さい外側発泡プラスチックフォームとを備え、
    前記下層の発泡プラスチックフォームが、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記外側発泡プラスチックフォームの空隙率よりも大きい空隙率を有するように、前記発泡プラスチックフォームが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
  5. 前記下層の発泡プラスチックフォームが、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記筒状発泡プラスチックフォームと略同一の空隙率を有していることを特徴とする請求項4に記載の化粧品容器。
  6. 前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記筒状発泡プラスチックフォームが円筒状に形成され、前記上層の発泡プラスチックフォームを構成する前記外側発泡プラスチックフォームの前記筒状空間が円筒状に形成されるとともに、前記下層の発泡プラスチックフォームが円筒状に形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の化粧品容器。
  7. 空隙率が大きい筒状をなした下層の発泡プラスチックフォームと空隙率が小さい筒状をなした上層の発泡プラスチックフォームとが積層されて、前記発泡プラスチックフォームが形成され、
    前記下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に上方に向かって突出する筒状の突出部が形成され、
    前記上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に前記筒状の突出部に対応する筒状空間が形成され、
    前記下層の発泡プラスチックフォームの前記筒状の突出部が、前記上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された前記筒状空間の内壁面によって囲まれていることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
  8. 前記上層の発泡プラスチックフォームおよび前記下層の発泡プラスチックフォームが円筒状をなし、上層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に形成された筒状空間および下層の発泡プラスチックフォームの中央部近傍に上方に向かって突出する筒状の突出部が円筒状をなしていることを特徴とする請求項7に記載の化粧品容器。
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