JP2017029127A - 固形有機堆肥培地基板兼鉢 - Google Patents

固形有機堆肥培地基板兼鉢 Download PDF

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Abstract

【課題】牛糞を主に利用した緑化と食物栽培用の培地を提供し、さらに工場型栽培の植物工場での食物栽培に適した培地を製作し、植物工場での新たな栽培システムを提供する。
【解決手段】牛糞を主にして木材チップと有益菌(白神菌等)を混合し有機堆肥を作り、ココナッツ繊維等とバインダーとして海藻のり等を混合し固形化し、有機堆肥培地基板とする。有機堆肥培地基板は培地であると同時に鉢植え栽培用の鉢として機能も持つ事ができ、培地の容易な移動、栽培の容易性、培地の均一化、排水を考慮しない栽培等などの植物工場等の鉢植え栽培や壁面緑化に新しい栽培システムを生む事になる。
【選択図】図9

Description

本発明は牛糞等の再利用の方法と植物、野菜、果物等の育成の為の農業用土壌資材と、植え替えを要する鉢植え栽培の育成方法を簡便にする技術に関する。
従来牛糞堆肥は主に土壌改良材として使われる事が主であった。現在はバイオマス燃料として使用する試みもあるが、他の牛糞の再利用の方法が求められている。土壌改良として用いる場合、主として牛糞は生で販売されているか、牛糞堆肥として販売されるかであるが、いずれにしても、土壌改良の為に土壌と混ぜて使う方法が主な使い方であり、形状もその方法に適したようにできており、その他への使い道は考えにくい状況である。牛糞堆肥は栄養分もあり、肥料として使う場合もあるが、栄養分があるとしても、そのことに対する期待よりは、土壌改良材としての機能に対する期待が高く、中には他の肥料成分を混合して土壌改良材としてグレードアップしたものも販売されている。しかし、土壌改良材としての使い方以外はなされていないのが現状である。
土壌改良材以外での牛糞堆肥の使い方を考えた場合、想定できる幾つかの使用法に対して、その背景を述べ、それに代わるものとして固形有機堆肥培地基板を想定する方が解りやすいと考え、ここでは想定できる幾つかの使用法についての背景を述べる。従来の壁面緑化に使用する培地は、培地として利用可能と考えられるものを固形化し緑化パネルにしたりプランター方式に工夫をしながら壁面緑化に適したプランターを製作し、その中に土を入れるという方法であったが、いずれにしても、通常は灌水システムと併せて、灌水時には培地に水を行き渡らせる事、保水性を持つ事を重要な使用目的としていた。しかしながら、この方法では、水が腐る事を考慮し灌水時には培地の保水能力を上まわる水は培地外への排水を必要とする。この方法では、灌水・排水システムと植物育成培地の保水力・汲水力のバランスの検討、さらにこのバランスを可能にする収まりを充分検討し、設計・製作しなければならず、これがコストを押し上げる主な要因であった。またさらには、壁面以外の、例えば路面に直接置くよう固形化された平板緑化用ボードの場合、緑化基盤材と緑化植物とを活着させるという考え方が主流であり、有機の基盤それ自体で緑化植物を育てるという考え方はまれであり、植物育成後の培地の形状の維持をどうするのか、維持した方が良いのか土に戻した方が良いのかという植物育成以外の環境問題等を考慮した製品は少ないのが現状である。
植物工場で行われている栽培方法は水耕栽培が主であり、水に化学肥料を混入したものを植物に与えて栽培している。又、植物工場での有機的な栽培方法には養液土耕と呼ばれるものがあるが、土または土の代わりに培地を用いて根を活着させ、養分は水養のものをチューブで送ってやるのが一般的である。この場合、培地は繋がっているのが一般的であり、病気が発生すると、病気を防ぐことが容易ではない。養液土耕には場合よって露地栽培と同じような肥料の与え方も可能であり、有機栽培も可能ではある。しかし、この場合、培地はやはり連続しているのが一般的である。中には鉢栽培も利用されてはいるが限定的であり、現状の植物工場の栽培方法は、有機の培地を十分に活用したものとはいえない。
本発明は多目的に使えるような有機農業資材や、植物育成培地を、牛糞、豚糞、鶏糞、木材チップ、ココナッツ繊維等などの生物分解性廃棄物で製作し、様々に有効な再利用を図ろうとする事を課題とすると同時に、安定的な食物供給が可能で同一の植物育成環境を作り出すことができれば、育成地域が限定されていた様々な植物を、地域に限定されず育成が可能となる植物工場において、土壌環境の均一化と病気対策が可能な育成システムを加えることにより、工場型植物栽培の代表的技術である植物工場での有効且つ安定的な植物生産システムを作る事を課題とする
土壌改良に効果的な牛糞を主に豚糞、鶏糞を使った無臭化堆肥をつくり、植物育成に有効な育成方法を確立する。材料は生牛糞、生豚糞、鶏糞を混合するが牛糞を主体とするので牛糞だけを用いることを基本とする。しかし植物に応じては、特に果物の場合リン分を必要とするので、鶏糞もしくは豚糞等を必要に応じて添加する場合もある。この場合、添加比率は0〜50%とする。生糞と木材チップを混ぜながら無臭化菌(例:白神菌等)を加えて無臭の堆肥をつくる。この段階では未だ固形化されていない。生糞と木材チップの混合比率は農業用として用いる場合と、緑化用に用いる場合では生糞の混合比率が異なるが基本的には5〜90%までの幅をもって考える。生糞と木材チップを混ぜながら有益菌であり且つ無臭化菌(例:白神菌等)を適量加える事で、無臭の堆肥が出来上がる。更に無臭化された堆肥とココナッツ繊維等とバインダーとしての海藻のり等を加え混合し加熱プレスすることにより固形有機堆肥培地基板が完成する。植物育成用の固形有機堆肥培地基板は同一の栽培効果を有する単なる土壌に比べ軽量であり、適当な空隙が有益菌の住処を形成し菌を増やすとともに保水性に富んだベースとなる。混合の方法は無臭の堆肥とココナッツ繊維等を混在させ混合する方法と、固形無臭堆肥基板とココナッツ繊維等を固形化したものを何層かに積み重ね一つの固形有機堆肥培地基板に仕上げる方法がある、又、二つの方法を混在させる方法もある。例えば水につけた状態で使用する場合、水につかる部分をココナッツ繊維等の固形化維持に優れた層を使いに形状の変化を防ぐ等、固形有機堆肥培地基板の使用目的に応じた混合方法を行う。ココナッツ繊維等は植物育成用として使用する場合自然状態で採取したものを、均一にほぐす作業をした後、5〜10cmに裁断したものを使用するのがよいが、水の吸収力を優先する場合もっと長くして細い縄状にする事もある。植物育成目的とは異なる使用目的の場合,強度を優先するので細かく裁断する等使用目的によって決める。また混合比率は使用目的に応じて決まる。堆肥は5〜90%、ココナッツ繊維等は3〜90%位、同時に海藻のり等の比率も2〜50%と使用目的に応じて決定される。海藻のり等は肥料の吸着能力が高く植物育成には最適であるが、植物育成を目的としない場合は、でんぷん系のバインダーを使う事もある。この場合は、大きくは有機物を固形化し再利用出来れば良い。混合が終了したら、型枠の中に所定量の混合した材料を入れ、加熱プレスし固形化する。建築用材の場合や土中埋め込みパイル等の場合は基本的には圧力がいくらかかっても良いので問題はないが、植物育成の場合は固形有機堆肥培地基板内に、ある程度の空隙があることが必要なので、それを保持できる範囲での圧力設定となる。加温は40〜60°Cで行うが、乾燥は45〜50°程度で加湿の必要はない。基板の反りに対する対策としては上下反転すれば、ある程度解消できる。糞の栄養分を出来るだけ残す為、高温や強制乾燥を避けた製作方法を特徴とする。
無臭化菌(例:白神菌等)は他の有益菌、例えばEM菌でも対応は可能であるので、特に特定はしないが、白神菌は無臭化の速度が速い事が特徴であり、混合を始めてか3時間程度で、明らかに効果が確認できる点がある。無臭化の速度は乾燥具合とも関係しており、糞の栄養分を残すためには、高温にしないとか、強制乾燥しないことが重要である。混合による無臭化の速度は、栄養分の保持の高さにつながる。又、白神菌を培養した水は1年以上放置しても腐らない。有機肥料を使用した場合、特に葉物野菜の場合、硝酸態窒素の含有量が問題になる。硝酸態窒素は体内で亜硝酸態窒素に還元され、それが体内に吸収され血液中のヘモグロビンを酸化して、酸素欠乏症を引き起こす可能性があり、発がん性物質のニトロソアミンを生じる可能性がある。白神菌はこれを大幅に削減する効果があるとされている。
ココナッツ繊維等は人間の筋肉に繊維があるように、例えれば堆肥という肉体に繊維をはりめぐらせ、固形化した堆肥の形状と強度を保持する効果と、水と液肥の吸収に優れた効果をもつ繊維である。その特徴は吸水性、保肥性に優れており、一旦乾燥してもすぐに水分を吸収する。又、細かい粒子が団粒化を促進し、排水性、通気性にも優れている。酸度はph5.8〜6.5程度で弱酸性から中性である。土壌微生物の分解を受け難く数年は安定している。養液供給の管理が自在にできるので、養液栽培や鉢もの栽培の人工培地として適している。また、有機質であるので牛糞を使った有機堆肥の成分と同じく使用後に土壌に還元する事が出来る。又、陽イオン交換容量が74.0meq/100gと陽イオン交換量が高い。陽イオン交換量が高いほど、アンモニア、カリウムなどの肥料の吸着保持と植物への供給に大きな役割を果たすことが知られている。
以上のように固形有機堆肥培地基板の成分は全て有機物で構成され、殆どが再生利用可能のものである。更に本発明の成分は土壌改良に実績があり、固形化方法も、繊維等をはりめぐらしバインダーに海藻のり等で固形を維持するという自然物で製造され、ココナッツ繊維等で水と栄養分を吸収して堆肥に与え、植物の根がこれを吸収するというシステムを持ち、且つ水による形状変化と土壌菌に強いココナッツ繊維等が固形物の形状と強度の維持を可能にするという構造を持っている。更に固形有機堆肥培地基板に触れている水は放置しても1年以上も腐らない。このため壁面緑化の培地としての利用の場合、軽量で培地自身の給水力も強く保水性も高いことから、水を多めにやっても、排水に気を使わず済むため、利用方法によっては潅水装置が不要になる。このことから通常でも従来に比べて簡単な灌水の仕組みで済む。又置き式緑化ボードとして使用する場合では、育成に優れているだけでなく培地が全て有機物で構成されている為、ココナッツ繊維等の割合を下げるなど混合率によって土と一体化する速度の調整も可能である。
植物工場での水耕栽培のベッドに有機堆肥培地基板を培地として使い、一部を水につけた状態で栽培しても水は腐らないだけでなく、有機液肥を培地に直接与える或いは水に混ぜるなどの方法で栽培するという化学肥料を使わない方法での栽培も、有機方式水耕栽培も可能となる。又、工場型生産の植物工場では、様々な環境を作り出せれば出来ない植物はないという特徴を生かすためには、自然環境以外に同一の土壌つまり同一の培地をつかうという事、栽培方法が簡単で均一化しやすいという要素も、また更に、地理的に異なる場所で同じ野菜、果物を栽培しようとする場合に安定した品質管理を行うために必要となってくる。これらの要素を満足させるには、固形有機堆肥培地基板を鉢としても使用可能な固形有機堆肥培地鉢とし、苗木づくりから成育までを小さな固形有機堆肥培地鉢を段階的に大きくするだけという方法で植え替えを簡単に行え、しかも培地の環境を最小限に抑え、有機液肥と水を直接培地に行う養液土耕による鉢植え栽培が培地の縁も切る事が出来て病気の拡大対策にもなり、植物工場の栽培システムと合致する。培地そのものが鉢であること、固形であり、軽量であることは運搬という点からも大きなメリットを生む。軽量化したことによる転倒等に対する対策は鉢を固定化するという様々な方法で対処できる。
以上のように本発明は牛糞等の新たな再利用の可能性を拡大するものであり、さらに従来からある技術の欠点を解消したものである。
以下発明の効果を箇条書きする。
(1)有機廃棄物を再利用する。
(2)自然に近い状態で無臭化、製造されていて、糞の栄養分の減少を極力抑える
(3)有益菌(白神菌)も保持された固形物であり、固形物に触れている水は1年以上放 置しても腐らない
(4)硝酸態窒素の削減に効果がある
(5)ココナッツ繊維等を用いて水と栄養分を吸収し、堆肥ボードに保持し、かつ水に影 響されにくい。
(6)形状及び強度を保持できる構造と性質を持つ
(7)単なる土に比べ軽量である。
(8)培地として軽量固形化、均一化されているため、流通しやすく、培地が鉢を兼用し ている為、病気対策を兼ねた養液土耕の鉢植え栽培に最適であり、硝酸態窒素の減 少という効果もあり、工場生産型農業の植物工場の農業資材としてすぐれた特徴を 示す。
(9)有機堆肥だけで固形化した手間いらずの機能と構造が緑化資材としての使用の可能 性を広げるだけでなく、固形にするための材料の混合比率等を変えれば、植物育成 を目的とするだけでなく、有機物を再利用した農業資材として使用の可能性もある
は本発明の固形有機堆肥培地基板を使った壁面緑化での実施の側面図 は本発明の固形有機堆肥培地基板を使った壁面緑化での実施の正面図 は従来の壁面緑化で実施されている一般的な側面図 は従来の壁面緑化で実施されている一般的な正面図 は本発明の固形有機堆肥培地基板をビニール等で包んだ図 は多段式の食物栽培の培地にビニールで包んだ固形有機堆肥培地基板を使った正面図 は多段式の食物栽培の培地にビニールで包んだ固形有機堆肥培地基板を使った斜視図 は植物工場の水耕栽培に固形有機堆肥培地基板を用いた正面図 は固形有機堆肥培地基板を培地としての利用だけでなく、鉢としても利用する時の栽培方法示した図
以下本発明を実施形態について図面により説明する。
この発明に係る、図1の側面図と図2の正面図は1の固形有機堆肥培地基板を壁面緑化用のボードとして使用した時の灌水と排水の実施例を示している。それに対して図3の側面図と図4の正面図は従来の壁面緑化に使われている代表的な灌水と排水の実施例を示している。本発明の1の固形有機堆肥培地基板の特徴として以下があげられる。水を腐らせない、構造的に保水性に優れている、更に中に住んでいる有益菌(白神菌等)にも保水能力がある、そしてココナッツ繊維が水を下から吸い上げる吸水力を持っている等である。繊維による水の吸い上げはアルコールランプのアルコールの吸い上げと同様の現象である。これらの特徴を壁面緑化に活用すれば、鉢植えの栽培の水のやりの具合を2の受水槽で判断すると同様に、管理が簡単になり水やりの回数も減ることから、従来の灌水コントロールシステムを必須とした灌水システムではなく、7の最上段受水槽からの人的な水やりが可能な設置環境であれば、コスト面を優先し、灌水システムをなくすという選択肢も可能になるし、又、灌水システムは現在より簡易なものになりコスト削減に貢献する。図3と4で示すように従来の壁面緑化の灌水システムは3の灌水パイプと9の排水パイプをはりめぐらせ、灌水すると同時に2の受水槽の下面に開けた5の排水穴から排水し9の排水パイプを通って排水される。8の壁面緑化用ボードの保水力に頼り一定時間がきたら又10のように灌水パイプからの吸水を繰り返すシステムであり、この灌水システムでは水を捨てているようなものである。図1と2で示す1の固形有機堆肥培地基板を緑化ボードとして使用した場合は、7の最上段の受水槽から水を流しに1の固形有機堆肥培地基板に保水させる同時に保水能力を上回る水は2の受水槽に貯め、溢れる4の灌水は5の排水穴から3の灌水パイプを使い下の1の固形有機堆肥培地基板に流すという事を繰り返し、再下段の受水槽だけから外に排水するという水を無駄にしないシステムを作る事ができる。さらに2の受水槽にたまった腐らない水は、ボードの乾燥に応じてココナッツ繊維を使って6のように受水槽から固形有機堆肥培地基板への吸水というシステムで1の固形有機堆肥培地基板の上まで吸い上げられ植物を育成させる。従来の壁面緑化では水の腐りを起因とする病気対策としても受水槽は排水機能が第一であったが、固形有機堆肥培地基板を使った壁面緑化では2の受水槽は鉢植え栽培と同じで水をためて植物を育てるという機能を第一とし、更に水も腐らない。
図5は1の固形有機堆肥培地基板を11の蒸発防止ビニール等で12の植え付け穴と13の固形有機堆肥培地基板の下部を除いて包んだ例である。これを壁面緑化のボードに使用すれば、水の蒸発を防ぐ事が出来てさらに水の使用量を抑えられる。
図6と図7は図5のシステムを1の固形有機堆肥培地基板を横長にして多段式で食物栽培の培地として使用した栽培システム実施例である。壁面緑化に有効な能力を発揮する1の固形有機堆肥培地基板を食物栽培の培地として使えば、灌水システムを使う栽培の場合でも、基本的に排水を念頭に置いた育成システムを必要としない為、排水に対する管理要素が簡単になり灌水量を基準とする育成の管理がしやすくなる。更にこれを11の蒸発防止ビニール等で包めば蒸発対策になるので、更に灌水量を基準とする育成の管理がしやすくなる。食物の種類の違いによる水やりの頻度の違いや、同一食物の育成時期の違いによって水やりの頻度を変える、或いは糖度を増すために水やりを控えるなどの調整も灌水の量を基準とするので水やりの調整をしやすい食物栽培システムとなる。灌水システムを使った水量の調整以外の調整方法としては、5の排水穴の高さを上にあけたりのように下に開けたりという方法により受水槽にたまる水の量を調整して、水を多く欲しがる植物、あまりいらない植物等に様々対応する方法もある。又、図6と図7の多段式の栽培システムでは、2の受水槽に対して5の排水穴の位置を上に開けた多段栽培システム(A)、もう一方の多段システムは2の受水槽に対して5の排水穴を下に開けたもの(B)といったように、多段式栽培システムを数種準備し、1の固形有機堆肥培地基板を、水やり時期に応じて排水穴の違う2の受水槽の栽培システムへ移動させるという移動式多段栽培システムも可能である。以上のように固形有機堆肥培地基板はイチゴなど多段式の食物栽培に適したシステムを作る事に適した培地と言える。図の実施例ではビニール等に包んだ図を示したが、植物の種類によってはビニールに包まない場合もある。
図8は植物工場の水耕栽培に1の固形有機堆肥培地基板を用いた場合の図である。水耕栽培は化学肥料を使う栽培方法である。図の栽培方法では化学肥料を使わず16の有機液肥を使う。そして現在、水耕栽培の培地として多く使われているスポンジの代わりに1の固形有機堆肥培地基板を使用する。実施例は1の固形有機堆肥培地基板が14のココナッツ繊維層と15の有機堆肥層で形成され一体化しているが、14のココナッツ繊維層は水の吸収力を高めるため、又、水に浸かった部分の形状を維持するためにあり、15の有機堆肥層の水分量をより高めるという意図がある。1の固形有機堆肥培地基板の層の形成は3層、4層も考えられるし成分の配合比率も変わる。有機培地と16の有機液肥を使いながら、14のココナッツ繊維層で水の吸収力高めた水が腐らない1の固形有機堆肥培地基板が、水耕栽培と有機栽培のハイブリットの農業手法として、植物工場の活用の可能性を広げる実施例である。
図9は1の固形有機堆肥培地基板が培地と鉢の両方の機能を持つ事で可能になる栽培方法の実施例である。1の固形有機堆肥培地基板は断面図だけを表現しているが平面上では碁盤の目の状態で12の植え付け穴がある。この植え付け穴で苗木栽培を行う。ここでいう苗木とは種から育てた実生苗も、挿し木で育てた挿し木苗も苗木としている。通常の苗木ポットとの違いは土壌の培地が固形有機堆肥培地基板になっているという点と、後で板チョコを分割するように分割できるように20の溝を形成させ製作している点である。苗木作りの手順としては同じであるが、通常の栽培の場合、苗木がある程度成長した時点で新たな鉢で新しい土壌づくりを行い、そして苗木を移すという作業をするが、1の固形有機堆肥培地基板での栽培された苗木は20の溝を使い17の分割された苗木ポットとなる。17の苗木ポットの移動は、より大きな18の固形有機堆肥培地鉢(中)にそのまま移される為、手間がかからないという作業性のメリットと、培地の成分が同じであるため植物にとっての環境の変化が少ないという育成の特徴を生む。又、通常の鉢植え栽培では鉢への植え替えの場合、土壌を小さくカットする、状況によって土を払いおとす、或いは直根等をカットする等の方法を用いるが、固形有機堆肥培地鉢を培地としている場合、19の大きな固形有機堆肥培地鉢(大)へ、18の小さな固形有機堆肥培地鉢(中)を移動するという植え替え方法が可能となり、環境の変化を最小限に抑えた育成方法が可能となる。植え替える鉢つまり培地を加工する事も、植物によっては必要になるであろうが、少なくとも19の固形有機堆肥培地鉢(大)の大きな鉢では新たな土壌づくりが必要ない等の作業上のメリットはある。植物に応じた様々な環境作りが出来る植物工場での鉢植え栽培は、培地が繋がっていないため病気対策とし有効である他に、同一の温度、湿度、光等の環境条件を同一にし、固形有機堆肥培地鉢を培地として使用すれば培地の成分の同一化も出来るし、植え替えも簡単で均一化されるため品質のばらつきを少なくするという点でも管理のしやすくなり、固形有機堆肥培地鉢は工場型鉢植え栽培に適した鉢と言える
1は固形有機堆肥培地基板
2は受水槽
3は灌水パイプ
4は灌水
5は排水穴
6は受水槽から固形有機堆肥培地基板への吸水
7は最上段受水槽
8は壁面緑化用ボード
9は排水パイプ
10は海水パイプからの給水
11は蒸発防止ビニール
12は植え付け穴
13は固形有機堆肥培地基板の下部
14はココナッツ繊維層
15は有機堆肥層
16は有機液肥
17は分割された苗木ポット
18は固形有機堆肥培地鉢(中)
19は固形有機堆肥培地鉢(大)
20は溝

Claims (2)

  1. 生牛糞を主に、生豚糞、生鶏糞をミックスしたものと有益菌(例、白神菌等)と木材チップを混合し、無臭の有機堆肥を作り、更に、これをココナッツ繊維(コイル等)と混合したものをプレスし、乾燥させて固形化した有機堆肥培地基板の製作技術。土壌改良材として優れた効果を有する牛糞堆肥に更に吸水性、排水性、通気性、保水性、保肥性等を持たせ固形化し、強度を持たせた固形有機堆肥培地基板の製作技術とも言える。当該有機培地基板は水や液肥の吸収性に優れている為、これを与える事によって植物・野菜・果物等の育成に優れた固形土壌として用いることが出来る。水に浸っても形状が崩れにくい特性を持ち、さらに水が腐りにくく、軽量で強度性に優れた固形有機堆肥培地基板となる。使い方もプランターや鉢の培地としての鉢栽培や直接地面に置く基盤としての平板栽培がある。又立面での利用では軽量で強度がある構造である為、壁への設置を主にした基板としての使用方法、例えば壁面緑化用ボード等様々な使用法が考えられる。
  2. 固形有機堆肥培地基板の形状を鉢状にして培地をそのまま鉢として利用可能な鉢植え栽培用の固形有機堆肥培地鉢とする。この場合、鉢そのものに植物育成の為の土壌機能がある為、小さな固形有機堆肥培地鉢を、更に大きな有機堆肥培地鉢の中心付近に同小さな鉢が入る場所を作り、そこに植え移すだけで、植え替えが完了する植え替えの手間がいらない固形有機堆肥培地鉢の製造技術であり、鉢の栽培システム技術である
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