JP2002220294A - 堆肥の製造方法 - Google Patents

堆肥の製造方法

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JP2002220294A JP2001007586A JP2001007586A JP2002220294A JP 2002220294 A JP2002220294 A JP 2002220294A JP 2001007586 A JP2001007586 A JP 2001007586A JP 2001007586 A JP2001007586 A JP 2001007586A JP 2002220294 A JP2002220294 A JP 2002220294A
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Hiroshi Ogiya
浩 扇谷
Haruhiko Kawabata
治彦 川端
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

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  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】有害微生物や雑草の種子が失活した堆肥を製造
するためには、多量の窒素源を添加しなくとも、十分な
発酵温度を一定の時間継続させることが要求される。 【解決手段】窒素源となる原料の量に応じて、木質材料
を添加し、その量を変えることにより、発酵温度を制御
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用途や園芸用
途で使用される堆肥の製造技術に関し、畜産、農産、水
産廃棄物や食品廃棄物、汚泥等を堆積、発酵させること
により堆肥を製造する際に、有害微生物や雑草の種子を
失活させる目的で、高温発酵を行うための発酵温度制御
技術を伴う堆肥の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】堆肥は、肥料や土壌改良の目的で農業や
園芸用途に用いられる資材である。一般的には、家畜ふ
ん尿や植物体残さ等の有機物を混合、堆積することによ
り発酵させて製造する。このとき、発酵熱により堆積物
の温度が50〜80℃以上に達し、この温度が2〜3日
以上持続することで、家畜ふん尿中の人体に有害な微生
物や、植物体に付着した植物の病原菌、混入した雑草の
種子等が失活し、完成後に田畑に散布して使用しても人
体や農作物に対して病害を及ぼしたり、田畑に雑草が繁
茂することがない安全な状態の堆肥を製造することがで
きる。
【0003】昨今の環境保護、資源の有効利用の観点か
ら、家畜ふん尿や生ゴミ、剪定枝等の廃棄物からの堆肥
製造が活発だが、原料の成分調整等の問題から、十分な
温度上昇を経ないまま発酵を終了した堆肥が製造される
ケースが見受けられる。こうした温度上昇の不十分な堆
肥を使用すると、農作物に病害が発生したり、田畑に急
速に雑草が繁茂するといった問題が生じる。
【0004】中でも、原料として土砂を混合して製造す
る伝統的な「ぼかし堆肥」を真似て、浄水排泥や工業用
水排泥等の微生物に資化されない無機成分を主体とした
原料を用いて堆肥を製造する際には、その配合割合が増
えるほど、発酵熱による温度上昇が十分に起こらず安全
な状態の堆肥を製造することが困難になる。
【0005】堆肥製造時の発酵温度の上昇に関わる因子
にはいくつか存在するが、原料の成分としては易分解性
の窒素源が多量に存在する程、発酵温度が高くなること
が知られている。従って、発酵温度が上昇しにくい原料
を用いて堆肥を製造する際には、この易分解性の窒素源
を多量に添加すれば良いが、この易分解性の窒素源には
分解されることによりアンモニアを発生させる物質が多
く、こうした窒素源を多量に使用すると、強烈な悪臭が
発生すると共に、アンモニア蒸気の発生により、施設や
機器の金属部分が腐植し、劣化を早めるといった問題を
生じる。
【0006】堆肥製造における悪臭の発生は、製造に携
わる作業者の労働環境を悪化させるばかりでなく、製造
施設周辺へも大きな影響を与えるため、悪臭を除去する
ための設備導入や消臭剤の使用等の対応が必要となるた
め、容易に堆肥を製造することができなくなる。
【0007】発酵温度の上昇により堆肥中の有害な菌や
雑草の種子を失活させるためには、所定の温度を一定の
時間持続させることが必要で、一般にその温度が高い
程、持続時間は短くてよい。しかしながら、原料を堆積
することにより製造される堆肥の場合、発酵温度は堆積
物の場所によって大きく異なり、堆積物の中心付近は所
定の温度が一定の時間持続されていても堆積物の周辺付
近はその温度に達して居らず、十分に菌や種子が失活し
ていない状態になることが多い。従って、堆積物全体が
所定の温度で一定の時間さらされるためには、なるべく
長時間所定の温度が持続された方が良いが、工業的な堆
肥製造においては、製造効率の点から発酵は速やかに終
わることが望まれる。そのため、発酵温度は堆肥製造条
件に応じて適宜制御する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
実状を鑑みたものであって、堆肥を製造する際に、多量
の窒素源を添加しなくとも、簡単に十分な発酵温度を一
定の時間持続させ、安全な堆肥を製造することが望まれ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
検討した結果、堆肥製造時に適当量の木質材料を原料に
添加することにより、上昇した発酵温度を持続させるこ
とが可能であることを見出した。これにより、多量の易
分解性窒素源を添加する必要が無くなり、悪臭の発生を
最小限にしつつ十分な発酵温度を所定の時間得ることが
可能となった。これにより、人体や農作物に有害な微生
物や雑草の種子を、充分に失活させることができた。
【0010】中でも、浄水排泥や工業用水排泥等の多量
の無機物を含む原料を用いた場合、発酵による温度上昇
には多量の易分解性窒素源を必要とするが、こうした原
料であっても発酵温度を容易に上昇、維持させることが
可能となった。
【0011】本発明における堆肥とは、農業や緑化事業
等の植物栽培において畑や田、森林、果樹園や緑化対象
となる区域の土壌に添加され、肥料や土壌改良を目的と
して用いられる資材である。一般的には微生物の増殖に
好適な炭素分、窒素分、水分となるように各種有機質素
材を調製、混合した後堆積し、発酵させて製造する。こ
の時、場合によっては各種有機質素材に加え、目的に応
じて各種微生物等や無機質素材を混合することもある。
【0012】本発明における窒素源となる原料とは、堆
肥製造に関与する微生物が速やかに代謝、資化すること
が可能な窒素化合物を含む物質で、窒素量が固形分の5
%以上含まれるような物質である。堆肥製造に関与する
微生物はバクテリアやカビ、放線菌等が主体となるが、
これらの微生物は一般にタンパク質や核酸等の窒素化合
物を含む有機物を資化するので、主にこれらの化合物を
含む動植物体由来の物質が窒素源となるが、精製された
タンパク質やアミノ酸の他、尿素やアンモニウム塩等の
化学物質やこれらを含む肥料等も本発明における原料と
なる。
【0013】本発明における木質材料とは、主として木
材もしくは木材から精製されたものからなり、堆肥製造
と使用に際し、発酵や植物の生育に好適な大きさに破
砕、裁断、粉砕加工されたものである。一般にその大き
さは、小さければ小さいほど好適であるが、堆肥製造時
の空気の流入促進や、堆肥使用時の植物の生育促進のた
めに土壌を膨軟化させるなどの効果を期待する場合に
は、長さ0.5〜5cm程度の繊維状であることが望ま
しい。
【0014】本発明における発酵温度とは、堆肥製造時
に微生物が有機物を分解、資化することにより発生した
熱が、製造中の堆肥に蓄積されることにより生じ、製造
中の堆肥堆積物において、外気と接した面より10〜3
0cmの深さの部位で測定された温度である。堆肥堆積
物がこれより小さな場合には、堆積物の重心付近の温度
とする。
【0015】本発明における浄水排泥や工業用水排泥と
は、河川や湖沼等の水を利用して、飲料水や工業用水を
製造する際に、河川や湖沼等の水から分離、除去される
水分を含む固形物であり、その大部分は河川や湖沼の砂
や泥に由来する。一般的に飲料水や工業用水を製造する
際には、これらの固形物を凝集、ろ過することにより水
と分離、除去されている。これら浄水排泥や工業用水排
泥を主原料とした堆肥とは、浄水排泥や工業用水排泥が
重量で原料の過半を占める条件で製造された堆肥であ
る。
【0016】本発明におけるパルプとは、木材を物理的
あるいは化学的に処理して得られる、セルロースを主成
分とする繊維状の物質で、主に製紙原料として用いられ
るものである。
【0017】本発明におけるチップダストとは、製紙原
料となるチップの製造やそのハンドリング時に発生する
チップ由来の繊維状の粕のことで、チップ工場やパルプ
工場で大量に排出されるものである。
【0018】本発明におけるバークとは、樹木の樹皮で
あり、木材やパルプの製造時に排出されるものである。
【0019】本発明における牛糞、豚糞、鶏糞とは、主
に畜産業において発生する産業廃棄物である。牛糞、豚
糞は尿が混合されたものでも良いが、鶏糞も含め好まし
くは、水分60%以下に調製されたものが良い。
【0020】本発明における原料中の全窒素重量に対す
る全炭素重量の比が20〜35であるとは、原料中の全
窒素重量および全炭素重量を乾式燃焼法により測定し、
その際の全炭素重量が全窒素重量の20〜35倍となる
ように木質材料の添加量を調整したものである。
【0021】本発明における55℃以上の発酵温度が通
算で3日間以上経過したとは、3日間連続して55℃以
上である場合の他、3日間以内に切り返し等により一旦
発酵温度が55℃未満となっても、再び上昇して55℃
以上となれば、温度が低下した前後での55℃以上とな
った積算時間が、3日間以上であれば良い。
【0022】本発明における植物培養土とは、土壌の代
わりに植物を生育させるための基盤として用いられる資
材で、一般には何らかの容器に詰め、種子や植物体を植
えて使用されるものであるが、田畑の改良や新規農地の
開拓等において、既存の土地への客土材料として使用さ
れる場合もある。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、堆肥の製造において、
原料に木質材料を所定量添加することで、人体や植物に
有害となる微生物や、雑草の種子を失活させることを目
的として、所定の発酵温度を所定の時間持続させるため
の温度制御方法を提供する。
【0024】本発明に用いられる窒素源となる物質とし
て例えば、牛糞、豚糞、鶏糞、魚粕、米糠、ふすま、お
から、油粕、麦芽抽出物といった動植物由来の有機物や
排水、下水処理汚泥、酵母抽出物といった微生物由来の
有機物の他、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫
酸アンモニウム、尿素、尿酸、各種タンパク質やアミノ
酸、核酸といった有機、無機の各種化合物が挙げられる
他、肥料取締法に規定されたチッソ肥料、化成肥料、有
機質肥料等の各種肥料を用いることもできる。
【0025】本発明に用いられる木質材料とは、樹木の
一部分からなり、堆肥の製造や使用に際して、適当な大
きさに調製された材料である。例えば木材を切削、粉砕
するなどして幅1cm以下、長さ0.5〜3cmの繊維
状や直径1cm程度の粒状等に加工したものでも良い
が、製材時に発生するおがくずや建築廃材を粉砕したも
のなど、廃棄物として処理されるべきものでも利用する
ことができる。その他、主に製紙原料として木材を物理
的あるいは化学的に処理して得られる木材パルプも本発
明における木質材料に含まれる。
【0026】木質材料の添加量は、他の原料の種類や
量、含まれる窒素源の割合等により当業者が適宜調整す
れば良い。通常、木質材料の量が増加する程、発酵温度
の持続時間は長くなるが、これは同時に堆肥の製造時間
が長くなることでもあるため、木質材料の過剰な添加は
他の目的を有する場合を除き、工業的な堆肥製造での製
造効率を悪くすることとなるので好ましくない。
【0027】本発明に用いられる浄水排泥や工業用水排
泥とは、浄水または工業用水を製造する際に河川や湖沼
等の水から分離された固形物と水との混合物であり、例
えば浄水場や製紙工場で発生する産業廃棄物である。
【0028】浄水排泥や工業用水排泥の添加量は、当業
者が任意に設定することが可能であるが、一般的には最
大で原料全体の95%(w/w)程度である。これら排
泥の添加量に応じて窒素源となる原料や木質材料の量を
適宜調整することはいうまでもない。
【0029】本発明に用いられるパルプは、木材や草を
原料とし、機械的、化学的いずれかまたは両者を組み合
わせて工業的に製造されたパルプであり、古紙を原料と
したパルプを用いることも可能である。市販されている
シート状に成形されたパルプシートを用いる場合には、
あらかじめ粉砕、裁断もしくは水中での分散処理を施し
た後に、堆肥原料として用いるのが好ましい。また、市
販されているパルプには防腐剤が添加されたものもある
が、堆肥製造においてはパルプを微生物に資化させるこ
とを目的とするため防腐剤が添加されたものは使用する
ことができない。
【0030】本発明に用いられるチップダストとは、木
材チップの製造、ハンドリング時に発生する繊維状の木
材の破片であり、例えばチップ製造工場やパルプ製造工
場で発生するものである。
【0031】本発明に用いられるバークとは、木材や木
材チップの製造時に樹木より剥離される樹皮であり、製
材所やチップ製造工場で発生するものである。針葉樹、
広葉樹いずれのバークでも良いが、一般に樹脂やフェノ
ール成分の含有量の少ない広葉樹のバークの方が堆肥製
造には好適である。
【0032】本発明における堆肥製造には、野積み法の
他、ロータリーキルン式、多段式、サイロ式、オーガー
式、ビン式等の各種発酵槽を用いた方法においても製造
することが可能である。堆肥製造中の温度、水分、pH
等の堆肥製造時に一般的に評価される項目を指標として
窒素源となる原料、木質材料の選定、混合割合、発酵期
間、切り返し時期、水分の添加等の条件を設定すればよ
いが、例えば55℃以上の発酵温度が少なくとも3日間
以上継続するように窒素源となる原料と木質材料の添加
量、割合を設定する。堆肥の製造方法、原料の種類によ
っては3日以内に堆肥化が完了する場合もあるが、その
場合には、製造時間に見合ったより高い発酵温度が得ら
れるように、当業者が適宜設定すれば良く、有害な微生
物や雑草の種子を失活させるのに十分であれば設定する
温度に制限はない。
【0033】本発明における植物培養土は、本発明によ
って製造された堆肥そのものを用いても良いが、一般に
は生育させる植物に最適な環境となるよう、本発明にお
ける堆肥に各種資材を混合して製造する。このとき、有
害な微生物や生育させる植物以外の種子等が混入してい
る恐れのあるような資材は、本発明の主旨にそぐわない
ので、使用すべきではない。
【0034】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例
における%はいずれも重量%である。
【0035】実施例1 工業用水製造時に発生した水分60%の排泥50kgに
水分20%の鶏糞8kgと水分10%の広葉樹由来の晒
クラフトパルプの粉砕物10kgを添加混合し、床がコ
ンクリートの堆肥舎内に円錐状に堆積した。この原料中
の全窒素重量に対する全炭素重量の比は31.4であっ
た。円錐状堆積物の頂点から深さ20cmの位置に温度
センサーを設置し、堆積物の発酵温度を30分毎に測定
した。
【0036】堆積後12時間経過するころから発酵温度
が急激に上昇し始め、約36時間経過後に発酵温度は5
5℃に達し、なおも上昇を続けた。52時間経過後に最
高温度である65℃に達し、その後ゆっくりと温度が下
降した。142時間経過後には55℃未満となった。こ
の間、発酵温度が55℃以上であった時間は106時間
であった。
【0037】発酵温度が最高となった時に、円錐状堆積
物の頂点の直上の空気をポリエチレン製の袋に採取し、
アンモニア用の検知管を用いてアンモニア濃度を測定し
た。その結果10ppmのアンモニアが検出された。採
取した空気の官能評価では弱いアンモニア臭を感じる程
度であった。
【0038】発酵温度が40℃未満となったところで、
堆積物全体を均一に攪拌し、再び円錐状に堆積し、発酵
温度を測定した。
【0039】攪拌堆積後、発酵温度の上昇が認められ、
攪拌前と同様の温度変化を示した。この時、発酵温度が
55℃以上であった時間は20時間であった。発酵温度
が40℃未満となったところで再び攪拌、堆積し、温度
測定したが55℃以上にならなかった。
【0040】実施例2 実施例1における堆肥の製造に際し、水分10%の晒ク
ラフトパルプ15kgの代わりに、水分10%の晒クラ
フトパルプ2kgと水分30%の広葉樹由来のチップダ
スト10kgを混合して堆肥を製造した。この原料の全
窒素重量に対する全炭素重量の比は、26.3であっ
た。
【0041】実施例1と同様に温度測定を行った結果、
実施例1の場合と同様の温度変化が認められ、発酵温度
が55℃以上であった積算時間は135時間であった。
【0042】実施例3 実施例1、2で製造したそれぞれの堆肥において、発酵
温度が常温になった時点よりさらに1ヶ月間、時折攪拌
しながら堆積を続け、充分に発酵させた。できあがった
堆肥を、それぞれオートクレーブ滅菌処理した川砂と体
積比で1:1となるように混合し、1/5000aワグ
ネルポット5個にそれぞれ詰めて小松菜の種子を播種し
た。
【0043】気温約23℃に保たれた温室内にて、適宜
散水しながら40日間栽培した結果、いずれのポットに
おいても小松菜の生育に問題は無く、雑草は全く生えな
かった。
【0044】比較例1 実施例1における堆肥の製造に際し、水分10%の晒ク
ラフトパルプの添加量を3kgとして発酵を行った。原
料中の全窒素重量に対する全炭素重量の比は、19.2
であった。実施例1と同様の温度測定、アンモニウム濃
度測定を行いながら、堆肥を製造した。その結果、最高
温度は65℃に達したものの、55℃以上であった積算
時間は23時間であった。アンモニウム濃度は15pp
mで弱いアンモニア臭を感じた。
【0045】実施例1と同様に小松菜の栽培試験を行っ
た結果、小松菜の生育には問題がなかったが、栽培開始
後25日頃から雑草が現れ、40日後には1ポット平均
1.2本の雑草が確認された。
【0046】比較例2 比較例1における堆肥の製造に際し、鶏糞を20kg添
加して発酵を行い、実施例1と同様の温度測定、アンモ
ニウム濃度測定を行いながら、堆肥を製造した。その結
果、最高温度は70℃に達し、55℃以上であった時間
は74時間であった。しかしながら、アンモニア濃度は
48ppmで、極めて強いアンモニア臭を感じ、堆積場
所付近への立ち入りにはマスク等の臭気対策が必要とな
った。
【0047】比較例3 実施例1における堆肥の製造に際し、さらに水分40%
の広葉樹バークを3cm角程度に粉砕したもの5kgを
添加して発酵を行った。この原料の全窒素重量に対する
全炭素重量の比は36.8であった。実施例1と同様の
温度測定を行いながら、堆肥を製造した。その結果、最
高温度は48℃にしか達しなかった。
【0048】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、堆
肥製造において窒素源となる原料の量に対して、木質材
料を添加し、かつその量を調整することで、発酵温度を
制御することができ、人体や植物体に有害な微生物や雑
草の種子が失活した堆肥を製造することが可能である。
また、原料として無機物を多く含む浄水排泥や工業用水
排泥を原料として用いた場合でも、過剰な窒素源となる
原料を用いることなく、有害な微生物や雑草の種子を失
活させる発酵温度を得ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B022 AA05 BA11 BA13 BA14 BA18 BB10 4H061 AA02 CC32 CC35 CC37 CC38 CC41 CC42 CC47 CC51 EE64 EE66 FF06 GG10 LL02 LL05 LL25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 堆肥製造において、窒素源となる原料の
    量に対して、木質材料を添加する量を変えることによ
    り、発酵温度を制御する堆肥の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記堆肥が、窒素源となる原料に、さら
    に浄水排泥または工業用水排泥を添加したものを主原料
    としたものである、請求項1に記載の堆肥の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記木質材料がパルプである請求項1ま
    たは2に記載の堆肥の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記木質材料がチップダストである請求
    項1または2に記載の堆肥の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記木質材料がバークである請求項1ま
    たは2に記載の堆肥の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記窒素源となる原料が牛糞、豚糞、鶏
    糞のいずれかもしくは2種類以上を混合したものであ
    り、窒素源となる原料の、固形分において同重量以上の
    バーク、チップダスト、パルプのいずれかもしくは2種
    類以上を混合した木質材料を添加することを特徴とする
    請求項2に記載の堆肥の製造方法。
  7. 【請求項7】 原料中の全窒素重量に対する全炭素重量
    の比が20〜35であることを特徴とする請求項6に記
    載の堆肥の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの製造方法によ
    り、最高発酵温度が60℃以上であり、かつ55℃以上
    の発酵温度が通算で3日間以上経過して製造された堆
    肥。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の堆肥を原料として用い
    た植物培養土。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006274205A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 土壌改良剤
JP2017029127A (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 株式会社 ビルドR 固形有機堆肥培地基板兼鉢

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