JP2017029046A - ペット用飲料水 - Google Patents
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Abstract
【課題】ペットが好んで飲用し、且つペットの肥満を防止し、且つ動物の免疫機能を活性化せしめるのに効果的な飲料水、及びその製造方法を提供する。【解決手段】電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mg/L以下である精製水中に、水溶性ケイ素と、グラム陰性菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスと、を添加せしめたペット用飲料水。【選択図】なし
Description
本発明は、犬、猫などのペットに与えるペット用飲料水に関し、特に、ペットが好んで飲用し、且つペットの肥満を防止し、且つ動物の免疫機能を活性化せしめるのに効果的なペット用飲料水に関する。
近年、高齢化社会が進むにつれ、犬や猫などのペットの社会的重要性が増している。それに伴い人間が直面している疾病、いわゆる現代病がペットにも蔓延している。その原因としては、犬や猫は度重なる交配によって、遺伝的に免疫機能が低下し疾病が生じやすい体質になっているのも原因の一つである。さらに、ペットを飼育するため、多くの場合、栄養豊富なペットフードを与えているのも原因である。
ペットフードは栄養面だけでなく、犬や猫の嗜好にも配慮された成分が配合されており、食べ過ぎによる肥満の原因にもなっている。過度の肥満は免疫機能が薄れ、且つ新陳代謝、ホルモンバランスの崩れ、筋肉や骨組織への負担増を引き起こす原因となっている。このように肥満は種々の病気の原因となりやすいため、ペットの肥満解消が望まれている。併せて、ペットの免疫機能の向上も望まれている。
従来、犬、猫などのペットには、水分を補給するために水道水を与えている場合が多い。しかし、水道水には有機物や無機物が多く混入し、且つ殺菌剤としての塩素が混入されているので、臭気や味覚に敏感なペットにとって水道水は好適な飲料水であると言えない。
一方、人間の飲料水として好まれている天然のミネラルウォーターは、塩素臭は少ないものの、これまた多くの有機物、無機物を含んでおり、ペットの嗜好に合わないものが多い。ペットが好んで飲もうとしむけるため、飲料水に香料などを含ませる試みもなされているが、これまたペットの嗜好に合わない場合が多い。
これまで、ペットの健康維持に効果的なペット用飲料水を提供する技術は数多く開示されている。特許文献1には、水に対して、チアミン硝酸塩、ピリドキシン塩酸塩、ニコチン酸アミド、パテント酸カルシウム、葉酸等を配合することにより、ペットの食欲不振を解消させて健康維持に効果的なペット用飲料水が開示されている。
また、特許文献2には、トラガカントガムを含有するペット用飲料で、歯垢の形成を強力に抑制し虫歯や歯周病を予防することができる飲料水が開示されている。
さらに、特許文献 3には、天然水に、リン、セレン、モリブデン、アンチモン、亜鉛、ニッケル、コバルト、スズ、ホウ素、マンガン、鉄、クロム、マグネシウム、ケイ素、バナジウム、ベリリウム、銅、チタンなどを含む自然ミネラル活性波動水を適量混合することにより、ペットの健康維持や、体臭や排泄物の悪臭を防ぐペット用飲料水が開示されている。
しかし、これら従来技術によるペット用飲料水は、食欲不振の解消によってペットの健康を維持しようとするものであり、肥満の解消や免疫機能の向上に対しては効果が薄いものである。ペットの肥満は、飼い主による餌の与え過ぎや、ペットの運動不足にも起因するが、新陳代謝が不十分なために結果として肥満につながるケースも多い。
本発明は、上記した観点からなされたものであり、ペットが好んで飲み、且つ摂取した食物を効率良く消化・吸収し、且つ消費するという円滑な代謝機能をペット体内に保持せしめ、併せて、ペットの自然免疫機能を活性化せしめるためのペット用飲料水を提供することを目的としている。
本発明者等は、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、下記の要旨を有する本発明により上記の目的を達成しうることを見出した。
1.電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mgL以下ある精製水中に、水溶性ケイ素と、グラム陰性菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスと、を含有することを特徴とするペット用飲料水。
2.水溶性ケイ素が、高純度酸化ケイ素をアルカリ水溶液に溶解せしめて得られる水溶性ケイ素である、上記1に記載のペット用飲料水。
3.植物発酵エキスが、パントエア菌を用いて穀物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスである上記1又は2に記載のペット用飲料水。
4.水溶性ケイ素が、ペット用飲料水総重量に対し0.001〜1.0重量%(ケイ素換算)含有される上記1〜3のいずれかに記載のペット用飲料水。
5.植物発酵エキスが、ペット用飲料水総重量に対し0.01〜2.00重量%含有される上記1〜4のいずれかに記載のペット用飲料水。
6.植物発酵エキスが、低分子量リポポリサッカライト(LPS)を0.5〜2重量%を含有する上記1〜5のいずれかに記載のペット用飲料水。
7.電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mg/L以下である精製水に対して、水溶性ケイ素及びパントエア菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスを、それぞれ、ペット用飲料水総重量に対して、0.001〜1.0重量%(ケイ素換算)、0.01〜2.0重量%含有するように添加することを特徴とするペット用飲料水の製造方法。
1.電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mgL以下ある精製水中に、水溶性ケイ素と、グラム陰性菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスと、を含有することを特徴とするペット用飲料水。
2.水溶性ケイ素が、高純度酸化ケイ素をアルカリ水溶液に溶解せしめて得られる水溶性ケイ素である、上記1に記載のペット用飲料水。
3.植物発酵エキスが、パントエア菌を用いて穀物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスである上記1又は2に記載のペット用飲料水。
4.水溶性ケイ素が、ペット用飲料水総重量に対し0.001〜1.0重量%(ケイ素換算)含有される上記1〜3のいずれかに記載のペット用飲料水。
5.植物発酵エキスが、ペット用飲料水総重量に対し0.01〜2.00重量%含有される上記1〜4のいずれかに記載のペット用飲料水。
6.植物発酵エキスが、低分子量リポポリサッカライト(LPS)を0.5〜2重量%を含有する上記1〜5のいずれかに記載のペット用飲料水。
7.電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mg/L以下である精製水に対して、水溶性ケイ素及びパントエア菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスを、それぞれ、ペット用飲料水総重量に対して、0.001〜1.0重量%(ケイ素換算)、0.01〜2.0重量%含有するように添加することを特徴とするペット用飲料水の製造方法。
本発明の特定の成分を配合したペット用飲料水は、ペットが好んで飲むとともに、これを定常的にペットに給餌することにより、摂取した食物を効率良く消化・吸収・消費するという円滑な代謝機能をペット体内に保持せしめ、かつ、肥満を解消することができ、併せて、ペットの自然免疫機能を活性化せしめることができる。
本発明のペット用飲料水に使用される精製水は、一般に純水ないし超純水と呼称されているものである。精製水は、JIS K0552及びJIS K0551に従ってそれぞれ測定された25℃における電気伝導率が1μS/cm以下、好ましくは0.2μS/cm以下であり、且つ全有機炭素(TOC)が0.1mg/L(リットル)以下、好ましくは0.05mg/L以下の水である。
本発明における電気伝導率は、導電率メーター「sensION5」((ハック社製)を用いて25℃で測定したものである。また、全有機炭素の含有量の測定は、全有機体炭素計「TOC−Lcph」(島津製作所社製)を用いて25℃で測定したものである。
本発明における電気伝導率は、導電率メーター「sensION5」((ハック社製)を用いて25℃で測定したものである。また、全有機炭素の含有量の測定は、全有機体炭素計「TOC−Lcph」(島津製作所社製)を用いて25℃で測定したものである。
原料の精製水は、既知の純水製造装置で容易に製造可能である。精製水の原料としては、容易に入手できる水道水、井戸水、沼水、湖水などの淡水が使用でき、これを、例えば、特開2001−029752号公報、特開2007−326029号公報などに開示される方法によって製造される。精製水には、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル分が含まれていてもよく、この場合、ペットの食欲不振解消、体細胞の活性化、免疫力向上に有効であるが、過度に多いと好ましくない。
下記に水道水を使用して精製水を製造する場合の典型的な製造フローを示す。下記のフローにおいて、精密ろ過としては、通常、中空糸膜フィルター(例えば、ユアサメンブラン社から販売されている精密フィルター)などが使用される。また、活性炭処理、逆浸透膜浄水器、イオン交換装置としては、既知のものがいずれも使用できる。
原料水道水 → 精密ろ過→ 活性炭処理 → 逆浸透膜浄水器
→ イオン交換装置→ 精密ろ過→ 精製水
原料水道水 → 精密ろ過→ 活性炭処理 → 逆浸透膜浄水器
→ イオン交換装置→ 精密ろ過→ 精製水
本発明のペット用飲料水に含有される水溶性ケイ素は、各種のものが使用できる、好ましい例としては、高純度の酸化ケイ素をアルカリ水溶液に溶解せしめることにより得られる水溶性ケイ素(特開平11−11931号公報、特開2008−230875号公報など)が挙げられる。
本発明で使用される水溶性ケイ素は、好ましくは次のようにして製造できる。
オートクレーブ中に、本発明で使用する精製水を仕込み、次いで、好ましくは、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ水溶液を濃度が2.0〜24.0g/Lになるように撹拌しながら添加し、さらに、高純度の二酸化ケイ素を、その含有量が、好ましくは1.4〜17.0g/Lになるように撹拌しながら添加する。次いで、オートクレーブを温度,80〜300℃、内圧0.1〜2.0MPaにて2〜15時間、好ましくは、温度100〜180℃、内圧0.3〜1.0MPaにて5〜10時間撹拌することにより水溶性ケイ素が得られる。
ここで使用される高純度の二酸化ケイ素は、純度が好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上の二酸化ケイ素であり、市販のものが使用できる。その形態は、粉粒状のものでよく、また、粉粒状が水などの媒体中に分散したコロイドでもよい。
オートクレーブ中に、本発明で使用する精製水を仕込み、次いで、好ましくは、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ水溶液を濃度が2.0〜24.0g/Lになるように撹拌しながら添加し、さらに、高純度の二酸化ケイ素を、その含有量が、好ましくは1.4〜17.0g/Lになるように撹拌しながら添加する。次いで、オートクレーブを温度,80〜300℃、内圧0.1〜2.0MPaにて2〜15時間、好ましくは、温度100〜180℃、内圧0.3〜1.0MPaにて5〜10時間撹拌することにより水溶性ケイ素が得られる。
ここで使用される高純度の二酸化ケイ素は、純度が好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上の二酸化ケイ素であり、市販のものが使用できる。その形態は、粉粒状のものでよく、また、粉粒状が水などの媒体中に分散したコロイドでもよい。
かかる水溶性ケイ素は、市販品としても入手できる。例えば、APAコーポレーション社から、「umo濃縮溶液」として水溶性ケイ素濃縮溶液や、「umoパウダー」、「umo結晶体」として、水溶性ケイ素の粉状や粒状物が市販されている。本発明ではこれらも使用することが可能である。
本発明のペット用飲料水に含有される植物発酵エキスは、グラム陰性菌を用いて穀物、海藻、豆類などの食用植物を発酵・培養せしめて得られる糖脂質を意味する。グラム陰性菌を用いた発酵としては、メタン菌を用いて糖質やセルロースからメタンを生成するメタン発酵、酢酸菌を用いて果実や穀物から食用酢を生成する酢酸発酵、パントエア菌を用いて穀物や果物を発酵・培養せしめて糖脂質(リポポリサッカライド)を生成せしめる発酵などがある。
これらのうち、本発明では、パントエア菌を原料に用い、小麦粉又は米糠を発酵・培養せしめて得られる糖脂質としてリポポリサッカライド(LPS)を含有する植物発酵エキスが好ましく使用される。特に、植物発酵エキスである糖脂質中、SDS−PAGE電気泳動法で測定された分子量が3,000〜8,000である低分子量のリポポリサッカライド(LPS)を、好ましくは0.5〜2重量%、より好ましくは0.7〜1.5重量%含有する場合が好適である。この低分子量のリポポリサッカライド(LPS)が上記範囲よりも大きい場合は、その安定性が損なわれ長期保存が困難となる。一方、上記範囲よりも小さい場合は効果のほどが十分でない場合がある。リポポリサッカライド(LPS)は、低毒性であり、かつ免疫機能活性化剤として有効であることが知られている(特開平4−99481号公報, 特開平6−141849公報)。
これらのうち、本発明では、パントエア菌を原料に用い、小麦粉又は米糠を発酵・培養せしめて得られる糖脂質としてリポポリサッカライド(LPS)を含有する植物発酵エキスが好ましく使用される。特に、植物発酵エキスである糖脂質中、SDS−PAGE電気泳動法で測定された分子量が3,000〜8,000である低分子量のリポポリサッカライド(LPS)を、好ましくは0.5〜2重量%、より好ましくは0.7〜1.5重量%含有する場合が好適である。この低分子量のリポポリサッカライド(LPS)が上記範囲よりも大きい場合は、その安定性が損なわれ長期保存が困難となる。一方、上記範囲よりも小さい場合は効果のほどが十分でない場合がある。リポポリサッカライド(LPS)は、低毒性であり、かつ免疫機能活性化剤として有効であることが知られている(特開平4−99481号公報, 特開平6−141849公報)。
グラム陰性菌としては、メタン菌、酢酸菌、ザイモモナス・モビリス菌、パントエア菌などがあり、これらを使用して得られる植物発酵エキスが本発明では使用可能である。なかでも、食用植物として、米、麦、ライ麦、大豆などの穀物を原料にし、パントエア菌を使用し発酵して得られる植物発酵エキスは、安価で且つ安全性の高い免疫活性化剤としての効果が高いことから、特に好ましい。かかる植物発酵エキスは、市販品としても入手することがきる。例えば、自然免疫応用技研社から「Somacy(ソマシー)」や、「RIB(ライビー)」の商品名で市販されている。これらは、低分子量のリポポリサッカライド(LPS)を約1重量含有する植物発酵エキスである。
本発明のペット用飲料水に含有される水溶性ケイ素の含有量は、ペット用飲料水の総重量に対しケイ素換算で0.001〜1.0重量%が好ましく、0.01〜0.5重量%がより好ましい。また、植物発酵エキスの含有量は、ペット用飲料水の総重量に対し0.01〜2.0重量%が好ましく、0.05〜0.5重量%がより好ましい。
本発明のペット用飲料水に含有される水溶性ケイ素の含有量は、ICP発光分光装置(例えば、ICPS−8100(島津製作所社製)によりケイ素換算で求められる。また、植物発酵エキスである糖脂質は、低分子量のリポポリサッカライド(LPS)を含めてその含有量は、全自動電気泳動システム(例えば、LabChipGxII(パーキンエルマージャパン社製)によって求められる。
本発明のペット用飲料水に含有される水溶性ケイ素の含有量は、ICP発光分光装置(例えば、ICPS−8100(島津製作所社製)によりケイ素換算で求められる。また、植物発酵エキスである糖脂質は、低分子量のリポポリサッカライド(LPS)を含めてその含有量は、全自動電気泳動システム(例えば、LabChipGxII(パーキンエルマージャパン社製)によって求められる。
飲料水の効能について、動物の体内におけるケイ素は、骨の成長維持には欠かせない栄養素であることが知られているが、ケイ素を水溶性ケイ素の形態にし、これを植物発酵エキスとともに、精製水中に含有する本発明のペット用飲料水は、ペットが好んで飲み、これを定常的にペットに給餌することにより、摂取した食物を効率良く消化・吸収・消費するという円滑な代謝機能をペット体内に保持せしめる。これにより、ペットの肥満を解消でき、併せて、ペットの自然免疫機能を活性化せしめられる。
なお、本発明に対比して、水溶性ケイ素、又は植物発酵エキスのいずれか一方しか含有しない精製水からなる飲料水は、例えば、水溶性ケイ素のみを含む場合はペットの肥満防止効果が低く、かつ免疫機能の向上効果も不十分である。また、植物発酵エキスのみを含む場合は、ペットの肥満防止効果及び免疫機能の向上効果がともに不十分であり、本発明の目的を達成できない。
本発明のペット用飲料水には、その他の栄養補助成分として、各種ビタミン類、肥満抑制効果の期待できる水溶性食物繊維、大豆エキス、レモンエキスなどを適宜配合してもよい。
本発明のペット用飲料水には、その他の栄養補助成分として、各種ビタミン類、肥満抑制効果の期待できる水溶性食物繊維、大豆エキス、レモンエキスなどを適宜配合してもよい。
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例に限定して解釈されるものではない。
実施例1
見た目で肥満と感じられる下記する中型犬8頭を選び、各々体重に応じた標準値より多めのカロリーを有するドッグフードを与え、その内の3頭(ペット1〜3)については、25℃における電気伝導率が0.1 μS/cmであり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.02 mg/Lである精製水に対して、下記方法で製造した水溶性ケイ素水を水溶性ケイ素が0.05重量%(ケイ素換算)となるよう添加し、さらに植物発酵エキスとしてRIB−FP100(米糠-パントエア発酵エキス:LPSを1重量%含有、自然免疫応用技研社製)を0.1重量%溶解せしめた飲料水(ペット用飲料水A)100mlを毎日3ヶ月間与えた。
見た目で肥満と感じられる下記する中型犬8頭を選び、各々体重に応じた標準値より多めのカロリーを有するドッグフードを与え、その内の3頭(ペット1〜3)については、25℃における電気伝導率が0.1 μS/cmであり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.02 mg/Lである精製水に対して、下記方法で製造した水溶性ケイ素水を水溶性ケイ素が0.05重量%(ケイ素換算)となるよう添加し、さらに植物発酵エキスとしてRIB−FP100(米糠-パントエア発酵エキス:LPSを1重量%含有、自然免疫応用技研社製)を0.1重量%溶解せしめた飲料水(ペット用飲料水A)100mlを毎日3ヶ月間与えた。
<ペットの種類>
ペット1: 雑種 ペット2: ハリア ペット3: 雑種
ペット4: 柴犬 ペット5: 雑種 ペット6: チャウチャウ
ペット7: 雑種 ペット8: 日本スピッツ
ペット1: 雑種 ペット2: ハリア ペット3: 雑種
ペット4: 柴犬 ペット5: 雑種 ペット6: チャウチャウ
ペット7: 雑種 ペット8: 日本スピッツ
<水溶性ケイ素の製造方法>
5Lのステンレス製オートクレーブに上記精製水の3413gを仕込んだ。次いで、167gの高純度苛性ソーダ48%水溶液(東亜合成社製、商品名:CLEARCUT−S)を添加した。その後、60gの高純度二酸化ケイ素(トクヤマ社製、商品名:エクセリカ)を約15分かけて徐々に撹拌しつつ添加し分散せしめた。内圧0.5MPAになるまで撹拌しながら加熱した。温度150℃まで昇温し、内圧0.5MPAを維持しつつ8時間撹拌した。その後、冷却し、加圧濾過器により濾過して水溶性ケイ素溶液を得た。
得られる水溶液中の水溶性ケイ素量を、ICP発光分光装置「ICPS−8100」(島津製作所社製)によって測定した結果、該水溶液100g中に0.76g(ケイ素換算)であった。
5Lのステンレス製オートクレーブに上記精製水の3413gを仕込んだ。次いで、167gの高純度苛性ソーダ48%水溶液(東亜合成社製、商品名:CLEARCUT−S)を添加した。その後、60gの高純度二酸化ケイ素(トクヤマ社製、商品名:エクセリカ)を約15分かけて徐々に撹拌しつつ添加し分散せしめた。内圧0.5MPAになるまで撹拌しながら加熱した。温度150℃まで昇温し、内圧0.5MPAを維持しつつ8時間撹拌した。その後、冷却し、加圧濾過器により濾過して水溶性ケイ素溶液を得た。
得られる水溶液中の水溶性ケイ素量を、ICP発光分光装置「ICPS−8100」(島津製作所社製)によって測定した結果、該水溶液100g中に0.76g(ケイ素換算)であった。
比較のため、上記のテスト犬の残り5頭の内の3頭(ペット4〜6)については、水溶性ケイ素及び植物発酵エキスを全く含まない精製水(ペット用飲料水B)100mlを毎日与えた。
さらに、残りの別の2頭(ペット7、8)については、それぞれ、精製水に水溶性ケイ素水のみ添加した飲料水(ペット用飲料水C)、植物発酵エキスのみを添加した飲料水(ペット用飲料水D)を与えた。
テスト期間中、ドッグフード及び飲料水の一日の給餌量は、いずれの場合も同じとした。
各テスト犬について、テスト開始前及びテスト後に体重を測定し、その変化を観察した。結果を表1に示す。
さらに、残りの別の2頭(ペット7、8)については、それぞれ、精製水に水溶性ケイ素水のみ添加した飲料水(ペット用飲料水C)、植物発酵エキスのみを添加した飲料水(ペット用飲料水D)を与えた。
テスト期間中、ドッグフード及び飲料水の一日の給餌量は、いずれの場合も同じとした。
各テスト犬について、テスト開始前及びテスト後に体重を測定し、その変化を観察した。結果を表1に示す。
ペット用飲料水の種類
A: 精製水に対して水溶性ケイ素及び米糠発酵エキスを溶解した飲料水
B: Aと同じ精製水のみからなる飲料水
C: Aと同じ精製水に対して、Aで使用したのと同じ水溶性ケイ素をAと同量溶解した飲料水
D: Aと同じ精製水に対して、Aで使用したのと同じ植物発酵エキスをAと同量溶解した飲料水
A: 精製水に対して水溶性ケイ素及び米糠発酵エキスを溶解した飲料水
B: Aと同じ精製水のみからなる飲料水
C: Aと同じ精製水に対して、Aで使用したのと同じ水溶性ケイ素をAと同量溶解した飲料水
D: Aと同じ精製水に対して、Aで使用したのと同じ植物発酵エキスをAと同量溶解した飲料水
表1に示したように、全体的にテスト犬の体重変化には少しバラツキが見られるものの、本発明実施例のペット用飲料水Aを与えたペット1〜3の犬には全て体重の減少が観察された。
一方、比較例であるペット用飲料水Bを与えたペット4〜6の犬には顕著な体重増加が観察された。また、比較例であるペット用飲料水Cを与えたペット7、8には、多少の体重変化はあるものの顕著な増減は少ない結果であった。
これらの結果から、本発明実施例のペット用飲料水Aを与えた場合には、標準値より多めのカロリーを有する高カロリードッグフード食品を与え続けるというテストにおいても、ペットの体重は増加せず、逆に顕著な減少効果を発揮し得ることが判明した。
一方、比較例であるペット用飲料水Bを与えたペット4〜6の犬には顕著な体重増加が観察された。また、比較例であるペット用飲料水Cを与えたペット7、8には、多少の体重変化はあるものの顕著な増減は少ない結果であった。
これらの結果から、本発明実施例のペット用飲料水Aを与えた場合には、標準値より多めのカロリーを有する高カロリードッグフード食品を与え続けるというテストにおいても、ペットの体重は増加せず、逆に顕著な減少効果を発揮し得ることが判明した。
実施例2
アレルギーによって腹部全体に湿疹が見られ、脱毛している体重約9Kgのビーグル犬に対し、実施例1で使用したのと同じペット用飲料水Aを毎日100ml与え続けた。その結果、3ヶ月後には、ビーグル犬の湿疹が消えて、且つ脱毛していた患部に毛が生えて完治した。
アレルギーによって腹部全体に湿疹が見られ、脱毛している体重約9Kgのビーグル犬に対し、実施例1で使用したのと同じペット用飲料水Aを毎日100ml与え続けた。その結果、3ヶ月後には、ビーグル犬の湿疹が消えて、且つ脱毛していた患部に毛が生えて完治した。
実施例3
頭部及び脚部の一部が脱毛し、患部が赤く腫れて、且つ患部から強い臭気を発生している体重約5Kgの雑種メス猫に対し、実施例1で使用したのと同じペット用飲料水Aを毎日100mlを与え続けた。その結果、1ヶ月後には、患部の腫れも治まり、脱毛していた部分に産毛が生えてきた。同時に患部の臭気も減少した。
頭部及び脚部の一部が脱毛し、患部が赤く腫れて、且つ患部から強い臭気を発生している体重約5Kgの雑種メス猫に対し、実施例1で使用したのと同じペット用飲料水Aを毎日100mlを与え続けた。その結果、1ヶ月後には、患部の腫れも治まり、脱毛していた部分に産毛が生えてきた。同時に患部の臭気も減少した。
実施例4
実施例1で使用したのと同じ精製水に対して、食品用ケイ素水:UMO濃縮溶液」(水溶性ケイ素の0.84重量%水溶液(ケイ素換算):APAコーポレーション社商品名)を、水溶性ケイ素が0.01重量%(ケイ素換算)となるように配合し、次いで植物発酵エキスとして、Somacy−FP100(小麦粉・パントエア発酵エキス;LPSを1重量%含有、自然免疫応用技研社商品名)を0.1重量%配合したペット用飲料水を調製した。
体重7.8 Kgの中型犬(ダックスフンド)に対し、一日当たり、700 Kcal相当のドッグフード及び上記で調製した飲料水100mlを3ヶ月間毎日与えた。
テスト終了後の犬の体重を測定した結果、7.5 Kgになり、体重減少率は−3.8%であった。
実施例1で使用したのと同じ精製水に対して、食品用ケイ素水:UMO濃縮溶液」(水溶性ケイ素の0.84重量%水溶液(ケイ素換算):APAコーポレーション社商品名)を、水溶性ケイ素が0.01重量%(ケイ素換算)となるように配合し、次いで植物発酵エキスとして、Somacy−FP100(小麦粉・パントエア発酵エキス;LPSを1重量%含有、自然免疫応用技研社商品名)を0.1重量%配合したペット用飲料水を調製した。
体重7.8 Kgの中型犬(ダックスフンド)に対し、一日当たり、700 Kcal相当のドッグフード及び上記で調製した飲料水100mlを3ヶ月間毎日与えた。
テスト終了後の犬の体重を測定した結果、7.5 Kgになり、体重減少率は−3.8%であった。
比較例2
アトピー性皮膚炎を発症している体重約6Kgの雑種犬に対し、実施例1で使用したペット用飲料水C(精製水に水溶性ケイ素の0.05重量%(ケイ素換算)のみを添加)100mlを毎日3ヶ月間与えた。その結果、テスト犬のアトピー性皮膚炎は、若干の改善効果が見られたものの完治には至らなかった。
アトピー性皮膚炎を発症している体重約6Kgの雑種犬に対し、実施例1で使用したペット用飲料水C(精製水に水溶性ケイ素の0.05重量%(ケイ素換算)のみを添加)100mlを毎日3ヶ月間与えた。その結果、テスト犬のアトピー性皮膚炎は、若干の改善効果が見られたものの完治には至らなかった。
比較例3
アトピー性皮膚炎を発症している体重11.5Kgのアメリカン コッカー犬に対し、実施例1で使用したペット用飲料水D(精製水に植物発酵エキス(RIB−FP−100)の0.1重量%のみを添加)100mlを毎日3ヶ月間与えた。その結果、テスト犬のアトピー性皮膚炎は、若干の改善効果が見られたものの完治には至らなかった。
アトピー性皮膚炎を発症している体重11.5Kgのアメリカン コッカー犬に対し、実施例1で使用したペット用飲料水D(精製水に植物発酵エキス(RIB−FP−100)の0.1重量%のみを添加)100mlを毎日3ヶ月間与えた。その結果、テスト犬のアトピー性皮膚炎は、若干の改善効果が見られたものの完治には至らなかった。
本発明のペット用飲料水は、犬、猫をはじめ、ウサギ、猿、ハムスターなどの、特に各種の哺乳類のペット用飲料水として、また、餌を調理するための水などの形態で広く使用できる。
Claims (7)
- 電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mg/L以下である精製水中に、水溶性ケイ素と、グラム陰性菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスと、を含有することを特徴とするペット用飲料水。
- 水溶性ケイ素が、高純度酸化ケイ素をアルカリ水溶液に溶解せしめて得られる水溶性ケイ素である、請求項1に記載のペット用飲料水。
- 植物発酵エキスが、パントエア菌を用いて穀物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスである請求項1又は2に記載のペット用飲料水。
- 水溶性ケイ素が、ペット用飲料水総重量に対し0.001〜1.0重量%(ケイ素換算)含有される請求項1〜3のいずれかに記載のペット用飲料水。
- 植物発酵エキスが、ペット用飲料水総重量に対し0.01〜2.0重量%含有される請求項1〜4のいずれかに記載のペット用飲料水。
- 植物発酵エキスが、低分子量リポポリサッカライト(LPS)を0.5〜2.0重量%を含有する請求項1〜5のいずれかに記載のペット用飲料水。
- 電気伝導率が1 μS/cm以下であり、且つ全有機体炭素(TOC)が0.1 mg/L以下である精製水に対して、水溶性ケイ素、及びグラム陰性菌を用いて食用植物を発酵・培養せしめて得られる植物発酵エキスを、それぞれ、ペット用飲料水総重量に対して、0.001〜1.0重量%(ケイ素換算)、0.01〜2.0重量%含有するように添加することを特徴とするペット用飲料水の製造方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107140715A (zh) * | 2017-04-19 | 2017-09-08 | 北海蓝晖环保科技有限公司 | 一种环保材料及制备方法 |
WO2019074131A1 (ja) * | 2017-10-15 | 2019-04-18 | 株式会社パークフォレスト | ケイ酸塩を用いて抽出された高麗人蔘抽出物を含有する抗アレルギー剤 |
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2015
- 2015-07-31 JP JP2015151737A patent/JP2017029046A/ja active Pending
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WO2019074131A1 (ja) * | 2017-10-15 | 2019-04-18 | 株式会社パークフォレスト | ケイ酸塩を用いて抽出された高麗人蔘抽出物を含有する抗アレルギー剤 |
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JP7249036B2 (ja) | 2017-10-15 | 2023-03-30 | 株式会社パークフォレスト | ケイ酸塩を用いて抽出された高麗人蔘抽出物を含有する抗アレルギー剤 |
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