JP2017026864A - 光学反射フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化チタンを含む光学反射フィルムにおいて、太陽光に長時間曝されても色調変動が少ない光学反射フィルムを提供する。【解決手段】基材上に、水溶性高分子および酸化チタンを含む高屈折率層と、低屈折率層と、からなるユニットを少なくとも1つ備えた反射層を有する光学反射フィルムであって、前記反射層を構成する高屈折率層および低屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層が、下記(1)および(2)を満たす光吸収層である、光学反射フィルムである:(1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、(2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である。【選択図】なし

Description

本発明は、光学反射フィルムに関する。
近年、車窓から入り込む太陽の影響によって人肌で感じる熱さを遮り、車内のエアコン稼働を抑えて、省エネ化することを目的として高い断熱又は熱線遮断性を有する遮熱フィルムや合わせガラスが市場に流通している。
一般に合わせガラスは、一対の板ガラスの間に遮熱フィルムが配置されてなり、当該遮熱フィルムによって太陽光線の熱線(赤外線)の透過を遮断し、室内の温度上昇や冷房負荷を低減する。
最近の高度道路交通システム(ITS)の拡充、携帯端末の普及状況から、窓用遮熱フィルムにも電磁波透過の必要性が高まっている。一般的な金属膜(Ag等)を用いた反射フィルムでは電磁波が遮断されてしまうため、電磁波透過性を持たせるために、反射層としての誘電体多層膜を用いた近赤外線の反射膜が用いられる。
高屈折率層および低屈折率層が交互に積層された誘電体多層膜は特定波長の光を選択的に反射させることができる。そのため、このような誘電体多層膜は、所定の波長を有する光を反射させて遮蔽する遮熱フィルムとして種々の用途に使用されている。かような誘電体多層膜は、例えば、高屈折率材料として酸化チタン粒子を、低屈折率材料としてシリカ粒子を用い、塗布法によって形成することができる。酸化チタン粒子(特にルチル型)は粒子材料としては最も屈折率が高く、高屈折率層と低屈折率層の屈折率差を大きくできるため、少ない層数で高い反射性能が得られる利点がある。
しかしながら、酸化チタンのような金属酸化物は紫外線により劣化することが知られており、これにより、金属酸化物粒子を含む塗布液を塗布する方法により形成されたフィルムは太陽光に長時間曝されると変色する(色調が変動する)場合がある。
この問題を解決するために、例えば、特許文献1では、バインダ樹脂中に金属酸化物粒子が分散された熱線遮蔽層を有する遮熱フィルムにおいて、紫外線吸収剤を用いる方法が開示されている。特許文献1の方法において、紫外線吸収剤は、バインダ樹脂などとともに有機溶媒を用いて塗布液とし、これを塗布することによって熱線遮蔽層または他の層として遮熱フィルムに導入される。
特開2010−99979号公報
しかしながら、塗布による製膜において、近年、環境負荷の観点から水系塗布による製膜が求められている。上記特許文献1に記載される方法では、水系塗布ができないため反射層としての誘電体多層膜を製造するためのコストが増大してしまう。
一方で、酸化チタンを含む高屈折率層を水系塗布で作製すると、色調変動について耐候性が低下することがわかった。酸化チタンを含むフィルムの太陽光曝露下における着色は、酸化チタンの光による自己還元反応によるものと推定されるが、残留水分により光にさらされたときの自己還元がより速く進むためと考えられる。
そこで本発明は、酸化チタンを含む、特に水系塗布によって作製される光学反射フィルムにおいて、太陽光に長時間曝されても色調変動が少ない光学反射フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、樹脂基材上に、水溶性高分子および酸化チタンを含む高屈折率層と、低屈折率層とが交互に積層されてなる反射層を有する光学反射フィルムにおいて、前記反射層を構成する高屈折率層および低屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層を所定のUV吸収層とすることによって、上記課題を解決することができることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、基材上に、水溶性高分子および酸化チタンを含む高屈折率層と、低屈折率層と、からなるユニットを少なくとも1つ備えた反射層を有する光学反射フィルムであって、
前記反射層を構成する高屈折率層および低屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層が、下記(1)および(2)を満たす光吸収層である、光学反射フィルムを提供する:
(1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、
(2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である。
本発明の光学反射フィルムによれば、太陽光等に長時間曝された場合であっても酸化チタンの劣化による変色が抑制される。
本発明は、基材上に、水溶性高分子および酸化チタンを含む高屈折率層と、低屈折率層と、からなるユニットを少なくとも1つ備えた反射層を有する光学反射フィルムであって、
前記反射層を構成する高屈折率層および低屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層が、下記(1)および(2)を満たす光吸収層である、光学反射フィルムである:
(1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、
(2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である。
上記構成をとることによって、太陽光に長時間曝されても色調変動が少ない光学反射フィルムが得られうる。また、UVA波〜近紫外線領域の光をカットするという利点もある。UVA波〜近紫外線領域の光は、より短波長のUVB波に対し地上への放射量が多く、肌の奥深くまで侵入し、昨今、肌のシミやたるみ等の老化を促進するといわれている。
以下、本発明の好ましい実施形態について、詳細に説明する。なお、以下では、低屈折率層および高屈折率層を区別しない場合は、両者を含む、あるいはいずれか一方を指す概念として「屈折率層」と称する場合がある。
また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で測定する。
<光学反射フィルムの層構成>
まず、光学反射フィルムの層構成について説明する。本発明の光学反射フィルムは、その基本の層構成として、水溶性高分子および酸化チタンを含有する高屈折率層と、低屈折率層とからなるユニットを少なくとも1つ含む反射層が基材上に積層されてなる。ここで、該ユニットは、基材の片面にのみ形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。この際、反射層を構成する高屈折率層および低屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層が、(1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、および(2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である、を満たす光吸収層である。
上記のように、酸化チタンを含み、特に水系塗布によって積層される従来の光学反射フィルムは、太陽光等に長時間曝されたときの変色が大きい。特にルチル型酸化チタンは変色が生じやすい。しかしながら、反射層を構成する屈折率層のうち、最も光源側(入射光側)の層を、350〜400nmのUV光を吸収し、420〜780nmの可視光を透過させる光吸収層とすることで、酸化チタンの光吸収を抑制し、これに起因する色の変化を抑制することができる。また、400nmまでのUV吸収特性を有することで、420nm前後までの長波のUV光を吸収するルチル型酸化チタンの光吸収とこれに起因する着色を効果的に抑制することができる。さらに、反射層の光源側の最も外側の屈折率層を所定の吸収特性を有する光吸収層とすることで、各屈折率層中に含まれる添加剤などの低分子有機物の分解が抑制され、反射層の強度が保たれるため、経時でのひび割れや膜の剥がれも低減できるものと考えられる。
なお、本明細書中、光吸収層の所定の波長領域での最大透過率または最小透過率は後述の実施例に記載の方法で測定された値を採用する。
また、本発明の光反射フィルムにおいて、反射層の光源側の最外層である光吸収層は、低屈折率層であることが好ましい。このようにすることで、酸化チタンよりも光源側に光吸収層を配置することができるため発明の効果がより顕著に得られうる。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、反射層の両方の最外層が、所定の吸収特性を有する光吸収層である。すなわち、反射層の両方の最外層が、(1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、および(2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である。反射層の光源と反対側の最外層も光反射層とすることで、経時での膜の剥離を抑制することができる。例えば、基材と反対側に光源が配置される場合、基材と反対側の最外層(最光源側)に加えて、基材に接する側の最外層(最下層)も上記光反射層である。これは、基材に接する側の最外層を光吸収層とすることで、反射層を透過したUV光によって基材との接着面が劣化して基材との密着性が低下してしまうことを防止できるためと考えられる。
なお、本発明の光学反射フィルムにおいては、反射層の最外層以外の1以上の屈折率層も、上記(1)、(2)の吸収特性を有する光吸収層であってもよい。しかしながら、光学反射フィルム全体としての反射率を高く維持する観点から、また、UV光の吸光度の増加に見合った変色度の改善の効果の向上を得る観点から、両方の最外層以外の屈折率層は上記(1)、(2)の吸収特性を有する光吸収層ではないことが好ましい。
なお、本発明の光学反射フィルムは、基材の下または基材と反対側の最表面層(光吸収層)の上に、さらなる機能の付加を目的として、導電性層、帯電防止層、ガスバリア層、易接着層(接着層)、防汚層、消臭層、流滴層、易滑層、ハードコート層、耐摩耗性層、反射防止層、電磁波シールド層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、印刷層、蛍光発光層、ホログラム層、剥離層、粘着層、接着層、上記高屈折率層および低屈折率層以外の赤外線カット層(金属層、液晶層)、着色層(可視光線吸収層)、合わせガラスに利用される中間膜層などの機能層の1つ以上を有していてもよい。なお、上述の各種の機能層の積層順は、特に制限されない。
例えば、窓ガラスの室内側に光学反射フィルムを貼る(内貼り)仕様では、基材表面に、上記高屈折率層および低屈折率層を積層したユニットを少なくとも1つ含む光学反射層、粘着層の順に積層し、さらにこれらの層が積層されている側とは逆の側の基材表面にハードコート層を塗設する形態が好ましい一例として挙げられる。また、粘着層、基材、光学反射層、ハードコート層の順であってもよく、さらに他の機能層、基材、または赤外吸収剤などを有していてもよい。また、窓ガラスの室外側に本発明の光学反射フィルムを貼る(外貼り)仕様でも好ましい一例を挙げると、基材表面に光学反射層、粘着層の順に積層し、さらにこれらの層が積層されている側とは逆の側の基材表面にハードコート層が塗設する構成である。内貼りの場合と同様に、粘着層、基材、光学反射層、ハードコート層の順であってもよく、さらに他の機能層基材、または赤外吸収剤などを有していてもよい。
<高屈折率層中の酸化チタン>
本発明において、高屈折率層は水溶性高分子および酸化チタンを含む。好ましくは、上記高屈折率層は水系塗布によって形成される。
本発明において、高屈折率層に使用される酸化チタンは、特に限定されないが、粒子状のものが好ましい。本発明では、透明でより屈折率の高い高屈折率層を形成するために、高屈折率層は、金属酸化物微粒子として酸化チタンを含有する。特に、ルチル型(正方晶型)酸化チタン粒子を含有することが高屈折率を示すことから好ましい。本発明における光吸収層は400nmまでの波長領域に吸収特性を有するため、長波のUV光を吸収しうるルチル型酸化チタンの光吸収を効果的に抑制できる。
水系の酸化チタンゾルの調製方法としては、従来公知のいずれの方法も用いることができ、例えば、特開昭63−17221号公報、特開平7−819号公報、特開平9−165218号公報、特開平11−43327号公報、特開昭63−17221号公報、特開平7−819号公報、特開平9−165218号公報、特開平11−43327号公報等に記載された事項を参照することができる。
また、酸化チタン粒子のその他の製造方法については、例えば、「酸化チタン−物性と応用技術」清野学 p255〜258(2000年)技報堂出版株式会社、または国際公開第2007/039953号明細書の段落番号「0011」〜「0023」に記載の工程(2)の方法を参考にすることができる。ここで、上記工程(2)による製造方法とは、二酸化チタン水和物をアルカリ金属の水酸物またはアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選択される、少なくとも1種の塩基性化合物で処理する工程(1)の後に、得られた二酸化チタン分散物を、カルボン酸基含有化合物および無機酸で処理する工程(2)からなる。
さらに、酸化チタンは、含ケイ素の酸化物で被覆されたコアシェル粒子の形態が好ましい。ここで、「被覆」とは、酸化チタン粒子の表面の少なくとも一部に、含ケイ素の酸化物が付着されている状態を意味する。すなわち、酸化チタン粒子の表面が、完全に含ケイ素の酸化物で被覆されていてもよく、酸化チタン粒子の表面の一部が含ケイ素の酸化物で被覆されていてもよい。
上記のように、含ケイ素の酸化物で被覆された酸化チタン粒子の酸化チタンはルチル型であってもアナターゼ型であってもよいが、ルチル型であることがより好ましい。これは、ルチル型の酸化チタン粒子が、アナターゼ型の酸化チタン粒子より光触媒活性が低いため、高屈折率層や隣接した低屈折率層の耐候性が高くなり、さらに屈折率が高くなるという理由からである。
含ケイ素の酸化物の被覆量は、コアとなる酸化チタンに対して、3〜30質量%、好ましくは3〜20質量%、より好ましくは3〜10質量%である。被覆量が30質量%以下であると、高屈折率層の所望の屈折率化が得られ、被覆量が3質量%以上であると粒子を安定に形成することができるからである。
酸化チタン粒子を含ケイ素の酸化物で被覆する方法としては、本実施例に示されるような、加熱、濾過、脱塩を経る方法でもよいし、あるいは、従来公知の方法を適用することもでき、例えば、特開平10−158015号公報、特開2000−204301号公報、特開2007−246351号公報等に記載された事項を参照にすることができる。
なお、高屈折率層の金属酸化物として含ケイ素の酸化物で被覆された酸化チタン粒子を用いることで、シェル層の含ケイ素の酸化物と、水溶性高分子との相互作用により、高屈折率層と低屈折率層との層間混合が抑制される効果を奏する。
酸化チタン粒子(被覆された酸化チタン粒子)の体積平均粒径は、1〜50nmであることがより好ましく、10〜40nmであるのがさらに好ましい。ここで、本明細書でいう体積平均粒径とは、粒子そのものをレーザー回折散乱法、動的光散乱法、あるいは電子顕微鏡を用いて観察する方法や、屈折率層の断面や表面に現れた粒子像を電子顕微鏡で観察する方法により、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、それぞれd1、d2・・・di・・・dkの粒径を持つ粒子がそれぞれn1、n2・・・ni・・・nk個存在する無機酸化物粒子の集団において、粒子1個当りの体積をviとした場合に、体積平均粒径mv={Σ(vi・di)}/{Σ(vi)}で表される体積で重み付けされた平均粒径を算出する。
さらに、高屈折率層に用いられる酸化チタン粒子は、単分散であることが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求められる単分散度が40%以下であることをいう。この単分散度は、さらに好ましくは30%以下であり、特に好ましくは0.1〜20%である。このような範囲であると、膨張、伸縮時の応力の特異的な集中がなく割れに強い反射層が得られうる。
また、高屈折率層における酸化チタン粒子の含有量としては、特に制限されないが、高屈折率層において、15〜90体積%であることが好ましく、20〜85体積%であることがより好ましく、30〜80体積%であることがさらに好ましく、40〜80体積%であることが特に好ましい。上記範囲とすることで、光学反射特性の良好なものとできる。よって、本発明の好ましい実施形態によれば、前記酸化チタンの含有量は、前記高屈折率層において、40〜80体積%である。
<低屈折率層中の酸化ケイ素>
本発明において、低屈折率層は、金属酸化物粒子として酸化ケイ素を含有することが好ましい。低屈折率層中に使用される酸化ケイ素は、具体的な例としては、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、コロイダルシリカ、特に酸性のコロイダルシリカを用いることがより好ましい。本発明において、低屈折率層は、好ましくは低屈折率層塗布液を塗布することによって形成されるが、酸性のコロイダルシリカを用いることで、安定な塗布液を形成でき、生産性が向上する技術的効果を有する。
低屈折率層中の酸化ケイ素の平均一次粒径(塗布前の分散液状態での粒径)は、1〜25nmであるのがより好ましく、2〜20nmであるのがさらに好ましく、3〜10nmであるのが特に好ましく、4〜10nmであるのが最も好ましい。また、二次粒子の平均粒径としては、30nm以下であることが、ヘイズが少なく可視光透過性に優れる観点で好ましい。
ここで、本明細書において平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。透過型電子顕微鏡から求める場合、平均一次粒径は、粒子そのものあるいは屈折率層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1000個の任意の粒子の粒径を測定し、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。本発明においては、透過型電子顕微鏡を用いた方法を採用するものとする。
なお、本発明で用いられうるコロイダルシリカは、珪酸ナトリウムの酸等による複分解やイオン交換樹脂層を通過させて得られるシリカゾルを加熱熟成して得られるものであることも好ましく、例えば、特開昭57−14091号公報、特開昭60−219083号公報、特開昭60−219084号公報、特開昭61−20792号公報、特開昭61−188183号公報、特開昭63−17807号公報、特開平4−93284号公報、特開平5−278324号公報、特開平6−92011号公報、特開平6−183134号公報、特開平6−297830号公報、特開平7−81214号公報、特開平7−101142号公報、特開平7−179029号公報、特開平7−137431号公報、および国際公開第94/26530号などに記載されているものがよい。
このようなコロイダルシリカは合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。市販品としては、日産化学工業株式会社から販売されているスノーテックスシリーズ(スノーテックスOS、OXS、S、OS、20、30、40、O、N、C等)が挙げられる。
低屈折率層における酸化ケイ素の含有量は、低屈折率層の全固形分に対して、20〜90質量%であることが好ましく、30〜85質量%であることがより好ましく、40〜80質量%であることがさらに好ましい。20質量%以上であると、所望の屈折率が得られ90質量%以下であると塗布性が良好となり好ましい。
<光吸収層>
光吸収層は、反射層を構成する低屈折率層または高屈折率層であって、所定の光吸収特性を有するものである。したがって、光吸収層は、所定の光吸収特性を有することを除いては、上述の低屈折率層または高屈折率層と同様の構成が採用されうる。本発明の光学反射フィルムにおいては、反射層を構成する低屈折率層または高屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層が光吸収層であり、好ましくは入射光側の最外層が光吸収層である。例えば、基材上に反射層が積層された光学反射フィルムにおいて、反射層の最上層(最表層)の側が太陽光が差し込む側であり、基材の反射層とは反対側の面が自動車窓や建物のガラス窓など基体の屋外側に張り付けられる場合、基材と反対側の最外層が光吸収層であることが好ましい。
また、前記光学反射フィルムが自動車窓や建物のガラス窓などの基体の屋内(車内または室内)側に貼り付けられる場合、基材側の最外層を前記光吸収層とすることが好ましい。
光吸収層を(1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、および(2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である、を満たす低屈折率層または高屈折率層とする具体的な手段は特に制限されないが、例えば、上述した高屈折率層または低屈折率層にUV吸収剤を導入することで達成されうる。
UV吸収剤としては特に制限されないが、350〜400nmの領域で優れた吸光度を与えるものが好ましく用いられうる。本発明の光学反射フィルムにおいては、水系塗布に適することから、UV吸収剤として水溶性UV吸収剤を用いることが好ましい。水溶性UV吸収剤を用いることによって、水系塗布によって反射層を作製した場合に光吸収層の透明性が低下しにくい。
水溶性UV吸収剤の含有量は特に制限されないが、水溶性UV吸収剤を添加する層としての光吸収層の全固形分に対して、0.6〜5質量%であることが好ましい。0.6質量%以上であれば十分な吸光度が得られ、所望の吸収特性が得られるため発明の効果がより顕著に得られうる。5質量%以下であれば、溶解性が十分に得られるため、ヘイズが生じにくく、透明性に優れる光学反射フィルムが得られうる。より好ましくは、前記水溶性UV吸収剤の含有量は、光吸収層の全固形分に対して、0.8〜2.0質量%である。2種類以上の水溶性UV吸収剤を用いる場合はこれらの合計量が上記範囲であることが好ましい。
水溶性UV吸収剤としては、水系塗布で成膜できるものであり、光吸収層の350〜400nmの最大透過率を20〜80%、420〜780nmの最小透過率を80〜95%とすることができるものであれば特に制限されない。本発明の光学反射フィルムに用いられる水溶性UV吸収剤は、好ましくはトリアゾール骨格、ベンゾフェノン骨格またはイミダゾール骨格を有する化合物であり、より好ましくはトリアゾール骨格を有する化合物である。このような構成とすることで、本発明の効果を効率的に奏することができる。
また、水溶性UV吸収剤は、カルボン酸Na、リン酸Na、スルホ基または−SONaを有することが好ましい。このような構成によって、水溶性が付与される。
本発明における好ましい実施形態によると、トリアゾール骨格を有する水溶性UV吸収剤としては、ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物であることが好ましく、例えば、下記の一般式(1)で表される化合物が好適に挙げられる。
一般式(1)において、Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基を示す。ハロゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を挙げることができる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。Rは好ましくは水素原子である。水素原子以外である場合、Rの置換位置は、ベンゾトリアゾール骨格の4位または5位であることが好ましいが、4位に位置することがより好ましい。Rは、水素原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基を示す。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。好ましくは、Rはアルキル基である。Rは、水素原子、炭素数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基、スルホ基(−SOH)または−SONaを示す。好ましくは、Rはスルホ基または−SONaである。
本発明で好ましく用いられうるトリアゾール骨格を有する水溶性UV吸収剤の具体的な例としては、ベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Naなどが挙げられる。上記水溶性UV吸収剤は市販されているものを用いてもよく、チノガードHS(BASFジャパン株式会社製)などが挙げられる。
ベンゾフェノン骨格を有する水溶性UV吸収剤としては、例えば、下記の一般式(2)〜(3)で示される化合物が好適に挙げられる。
上記一般式(2)および一般式(3)において、R〜Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルキル基、炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアルコキシ基、スルホ基(−SOH)または−SONaである。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、及びシクロヘキシル基を挙げることができる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、及びブトキシ基を挙げることができる。
〜qは、それぞれ独立して、0〜4の整数であり、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、さらに好ましくは2である。
なお、一般式(2)において、Rは、アルコキシ基(特には炭素数1〜6のアルコキシ基)、スルホ基または−SONaを少なくとも1つ含むことが好ましい。さらに好ましくは、これらの置換基を2以上含む。
また、一般式(3)中、RおよびRの好ましい組み合わせは、それぞれ、炭素数1〜6のアルコキシ基、スルホ基および−SONaの少なくとも二種;および炭素数1〜6のアルコキシ基、スルホ基および−SONaの少なくとも二種である。
本発明で好ましく用いられうるベンゾフェノン骨格を有する水溶性UV吸収剤の具体的な例としては、ベンゾフェノン4、ベンゾフェノン9などが挙げられる。上記水溶性UV吸収剤は市販されているものを用いてもよい。
イミダゾール骨格を有する水溶性UV吸収剤としては、ベンゾイミダゾール骨格を有する化合物であることが好ましく、例えば、下記の一般式(4)で表される化合物が好適に挙げられる。
上記一般式(4)において、Rは、炭素数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基、スルホ基または−SONaを示す。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。Rの置換位置は、特に制限されない。
(無機UV吸収剤)
無機UV吸収剤は、好ましくは金属酸化物であり、樹脂に20質量%以上の濃度で分散させて、6μm厚のフィルムを形成したときに、UV−B域(290〜320nm)域における光線透過率を10%以下にする機能を備えた化合物であることが好ましい。本発明に適用可能な無機UV吸収剤としては、特に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化セリウム(CeO)、酸化インジウム(In)、酸化ガリウム(Ga)、酸化鉄またはこれらの混合物から選択されることが好ましく、酸化亜鉛または酸化セリウムがより好ましい。これらの無機UV吸収剤は、400nm程度までの比較的長波長側まで吸収端が伸びるため、水溶性UV吸収剤と組み合わせて用いることで、所望の吸収スペクトルを与える光吸収層を得ることができ、そのため酸化チタンの光吸収をより効果的に抑制することができる。
また、無機UV吸収剤を含有する光吸収層の透明性を向上させる点から、数平均粒径が5〜150nmであることが好ましく、特に好ましくは10〜100nmであり、粒径分布の最大粒径が150nm以下の金属酸化物粒子である。この種の被覆または非被覆金属酸化物は、より詳細には、特許出願EP−A−0518773に記載されている。
無機UV吸収剤としては、Sicotrans Red L2815(酸化鉄;BASFジャパン株式会社製)、CeO−X01(酸化セリウム;株式会社イオックス製)、NANOFINE−50(酸化亜鉛;堺化学工業株式会社製)、CM−1000(酸化鉄;ケミライト工業株式会社製)、CERIGUARD S−3018−02(酸化セリウム;大東化成工業株式会社製)、MZ−300(酸化亜鉛;テイカ株式会社製などが市販されている。または、酸化セリウムゾル(ニードラール:多木化学株式会社製)が用いられうる。
前記無機UV吸収剤の粒径は、動的光散乱式粒径分布測定装置であるLB−550(株式会社堀場製作所製)により測定することができ、測定結果の出力より、数平均粒径を求めることができる。
(表面被覆)
また、無機酸化物の光触媒能による隣接樹脂の酸化劣化作用を抑える観点から、無機UV吸収剤が、被覆層により表面被覆され、数平均粒径(被覆層を含む)が、10〜100nm以下の無機UV吸収剤粒子であってもよい。また、被覆層には無機UV吸収剤粒子の分散性を向上させる効果もあるため、被覆層を有することはなお好ましい。ここでいう被覆層とは、アミノ酸、蜜蝋、脂肪酸、脂肪アルコール、陰イオン界面活性剤、レシチン、脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩またはアルミニウム塩、金属アルコキシド(チタンまたはアルミニウムの)、ポリエチレン、シリコーン、タンパク質(コラーゲン、エラスチン)、アルカノールアミン、酸化ケイ素、金属酸化物あるいはヘキサメタリン酸ナトリウムのような化合物を含有し、化学的、電子工学的、メカノケミストリー的または機械的な1つまたは複数の手段により、無機UV吸収剤の表面に設けることができる。
無機UV吸収剤の使用量は、水溶性UV吸収剤と併用して用いる場合、光吸収層の全固形分に対して5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜20質量%である。2種類以上の無機UV吸収剤を用いる場合は合計量が上記範囲になることが好ましい。光吸収層の全固形分に対する無機UV吸収剤の含有量が5質量%以上であれば、UV光に対する吸光度が十分に得られ、所望の吸収特性が実現しやすいため、発明の効果がより顕著に得られうる。30質量%以下であれば溶解性に優れ、透明性が高くヘイズが少ない光学反射フィルムが得られうる。
光吸収層の1層の膜厚(乾燥膜厚)は所望の吸収特性が得られれば特に制限されないが、好ましくは100nm〜3μmであり、より好ましくは300nm〜1.5μmである。上記範囲であればフィルムの取扱い性に優れる。
<基材>
本発明の光学反射フィルムの基材としては、種々の樹脂フィルムを用いることができ、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース等を用いることができ、好ましくはポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルム(以降ポリエステルと称す)としては、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。
主要な構成成分のジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを挙げることができる。また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙げることができる。これらを主要な構成成分とするポリエステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポリエステルの2種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
本発明に用いられる基材の厚みは、10〜300μm、特に20〜150μmであることが好ましい。また、基材は、2枚重ねたものであってもよく、この場合、その種類が同じでも異なってもよい。
基材は、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が85%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。基材が上記透過率以上であることにより、赤外遮蔽フィルムとしたときのJIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率を50%以上(上限:100%)にするという点で有利であり、好ましい。
また、上記樹脂等を用いた基材は、未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。強度向上、熱膨張抑制の点から延伸フィルムが好ましい。
基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の基材を製造することができる。また、未延伸の基材を一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸などの公知の方法により、基材の流れ(縦軸)方向、または基材の流れ方向と直角(横軸)方向に延伸することにより延伸基材を製造することができる。この場合の延伸倍率は、基材の原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、縦軸方向および横軸方向にそれぞれ2〜10倍が好ましい。
また、基材は、寸法安定性の点で弛緩処理、オフライン熱処理を行ってもよい。弛緩処理は前記ポリエステルフィルムの延伸製膜工程中の熱固定した後、横延伸のテンター内、またはテンターを出た後の巻き取りまでの工程で行われるのが好ましい。弛緩処理は処理温度が80〜200℃で行われることが好ましく、より好ましくは処理温度が100〜180℃である。また長手方向、幅手方向ともに、弛緩率が0.1〜10%の範囲で行われることが好ましく、より好ましくは弛緩率が2〜6%で処理されることである。弛緩処理された基材は、下記のオフライン熱処理を施すことにより耐熱性が向上し、さらに、寸法安定性が良好になる。
<反射層>
本発明の光学反射フィルムにおける反射層は、高屈折率層と、低屈折率層とを積層してなるユニットを少なくとも1層含む。好適には、基材の片面上または両面上に、高屈折率層と低屈折率層が交互に積層して形成された多層の光学干渉膜を有する。生産性の観点から、基材の片面あたりの好ましい高屈折率層および低屈折率層の総層数の範囲は、100層以下、より好ましくは45層以下である。基材の片面あたりの好ましい高屈折率層および低屈折率層の総層数の範囲の下限は特に限定されるものではないが、5層以上であることが好ましい。
本発明の光学反射フィルムの好ましい実施形態によれば、ユニット数は、高屈折率層と低屈折率層との総数をZとしたとき、Z/2となる(ただし、「Z/2」が整数でない場合、切り捨てた値となる)。
なお、前記の好ましい高屈折率層および低屈折率層の総層数の範囲は、基材の片面にのみ積層される場合においても適応可能であり、基材の両面に同時に積層される場合においても適応可能である。基材の両面に積層される場合において、基材の一の面と他の面との高屈折率層および低屈折率層の総層数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、本発明の光学反射フィルムにおいて、最下層(基材と接触する層)および最表層は、高屈折率層および低屈折率層のいずれであってもよい。しかしながら、低屈折率層が、最下層および最表層に位置する層構成とすることにより、最下層の基材への密着性、最上層の吹かれ耐性、さらには最表層へのハードコート層等の塗布性や密着性に優れるという観点から、最下層および最表層が、低屈折率層である層構成が好ましい。
本発明の光学反射フィルムにおける好ましい実施形態において、各層の厚みは各層の屈折率と反射ピークをどこに何層の積層体で出したいかによって決定すればよいが、最表層、最下層以外の屈折率層の1層あたりの厚み(乾燥後の厚み)は、通常、20〜1000nm、50〜500nm、800〜350nm、あるいは、100〜200nm程度である。
最表層の厚みは、通常、80〜250nmであり、より好ましくは90〜150nmである。
最下層の厚みは、同時多層塗布を採用する場合、塗布時の塗布液の厚みがある程度必要であり、それには、反射ピークに影響を持たない最下層の厚みを厚くすることで調整すればよく、通常、300〜3000nmであり、あるいは、1000〜3000nmである。
また、最表層、最下層以外の、高屈折率層と低屈折率層との厚みは、同じものであっても、異なるものであってもよいが、塗布後の乾燥のムラの観点から、同じであることが好ましい。異なる場合であっても、高屈折率層と低屈折率層との厚みの比は、薄い層/厚い層が、0.6〜0.99程度であることが好ましい。
本発明の光学反射フィルムにおける低屈折率層は、基本的に、より低屈折率が望ましい。ただし、通常、低屈折率層の屈折率は、1.10〜1.60程度、あるいは、1.30〜1.50程度になりうる。高屈折率層も、より高屈折率であることが望ましい。ただし、通常、高屈折率層の屈折率は、1.70〜2.50程度、あるいは、1.90〜2.20程度になりうる。
なお、一般に、光学反射フィルムにおいては、高屈折率層と低屈折率層との屈折率の差を大きく設計することが、少ない層数で所望の光線に対する反射率を高くすることができるという観点から好ましい。本発明においては、少なくとも隣接した2層(高屈折率層および低屈折率層)の屈折率差が0.3以上であることが好ましく、より好ましくは0.35以上であり、最も好ましくは0.4以上である。また、上限には特に制限はないが通常1.4以下である。
この屈折率差と、必要な層数とについては、市販の光学設計ソフトを用いて計算することができる。例えば、近赤外線反射率90%以上を得るためには、屈折率差が0.1より小さいと200層以上の積層が必要になり、生産性が低下するだけでなく、積層界面での散乱が大きくなり、透明性が低下し、故障なく製造することも非常に困難になる場合がある。
光学反射フィルムにおいて高屈折率層および低屈折率層を交互に積層する場合には、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が、上記好適な屈折率差の範囲内にあることが好ましい。ただし、例えば、最表層はフィルムを保護するための層として形成される場合または最下層が基板との接着性改良層として形成される場合などにおいて、最表層や最下層に関しては、上記好適な屈折率差の範囲外の構成であってもよい。
本発明の光学反射フィルムは、反射率をアップさせる特定波長領域を変えることにより、可視光反射フィルムや近赤外線反射フィルムとすることができる。すなわち、反射率をアップさせる特定波長領域を可視光領域に設定すれば可視光線反射フィルムとなり、近赤外領域に設定すれば近赤外線反射フィルムとなる。また、反射率をアップさせる特定波長領域を紫外光領域に設定すれば、紫外線反射フィルムとなる。本発明の光学反射フィルムを遮熱フィルムに用いる場合は、(近)赤外反射(遮蔽)フィルムとすればよい。
本発明の光学反射フィルムの全体の厚みは、好ましくは12μm〜315μm、より好ましくは15μm〜200μm、さらに好ましくは20μm〜100μmである。
<水溶性高分子>
本発明の光学反射フィルムは、高屈折率層に水溶性高分子を含む。また、低屈折率層および高屈折率層中に水溶性高分子を含むことが好ましい。以下、屈折率層に含まれる水溶性高分子について説明する。なお、高屈折率層に含まれる水溶性高分子は、低屈折率層に含まれる水溶性高分子と同じであっても、互いに異なるものであってもよい。
屈折率層で用いられうる水溶性高分子の溶剤は水であるから、後述の基材に対して腐食、溶解、浸透を起こさないという利点もある。さらに、水溶性高分子は、柔軟性が高いため、屈曲時の光学反射層の耐久性が向上するため好ましい。以下、本発明の光学反射フィルムにおいて好適に用いられる水溶性高分子について説明する。
本発明において、屈折率層で用いられる水溶性高分子としては、特に制限されないが、ポリビニルアルコール類(ポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコール)、ポリビニルピロリドン類などの合成水溶性樹脂;ゼラチン、増粘多糖類などの天然水溶性高分子などが挙げられる。これらの中でも、酸素透過性が低く、高屈折率層中に含まれる酸化チタンの光触媒作用を抑制するという観点から、ポリビニルアルコール類(ポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコール)を用いると好ましい。よって、本発明の好ましい形態によれば、前記高屈折率層および前記低屈折率層が、それぞれ、ポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールを含有する。
ポリビニルアルコール類には、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、カチオン変性したカチオン変性ポリビニルアルコール、カルボキシル基のようなアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン性基を有するノニオン変性ポリビニルアルコール、シリル基を有するシリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
ポリビニルアルコールは、重合度が200以上のものが好ましく用いられ、さらに、1,000以上のものが好ましく、重合度が1,500〜5,000のものがより好ましく、2,000〜5,000のものが特に好ましく用いられる。ポリビニルアルコールの重合度が200以上であると塗布膜のひび割れがなく、5,000以下であると塗布液が安定するからである。なお、塗布液が安定するとは塗布液が経時的に安定することを意味する。以下、同様である。
また、鹸化度は、70〜100モル%のものが好ましく、80〜99.5モル%のものが水への溶解性の点でより好ましい。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号公報に記載されているような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体を鹸化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールは、例えば、特開平1−206088号公報に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号公報および同63−307979号公報に記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体および特開平7−285265号公報に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号公報に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号公報に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体、シラノール基を有するシラノール変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基やカルボニル基、カルボキシル基などの反応性基を有する反応性基変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
これらポリビニルアルコール類は、単独でも、または重合度や変性の種類違いなどの2種以上を併用してもよい。また、ポリビニルアルコール類は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、PVA−102、PVA−103、PVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−120、PVA−124、PVA−135、PVA−203、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−235等のポバール(登録商標、株式会社クラレ製)、エクセバール(登録商標、株式会社クラレ製)、ニチゴーGポリマー(登録商標、日本合成化学工業株式会社製)等が挙げられる。
屈折率層におけるポリビニルアルコールの含有量は、屈折率層の全固形分に対して、好ましくは3〜70質量%、より好ましくは5〜60質量%、さらに好ましくは10〜50質量%、特に好ましくは15〜45質量%である。
(硬化剤)
本発明においては、屈折率層の中に、硬化剤を使用してもよい。水溶性高分子としてポリビニルアルコールを用いた場合、その効果は特に発揮されうる。
ポリビニルアルコールと共に用いることのできる硬化剤としては、ポリビニルアルコールと硬化反応を起こすものであれば特に制限はないが、ホウ酸及びその塩が好ましい。ホウ酸またはその塩とは、ホウ素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことをいい、具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸および八ホウ酸およびそれらの塩が挙げられる。硬化剤としてのホウ酸およびホウ酸塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を混合して使用してもよい。本発明において、ホウ酸および/またはその塩を用いた場合には、酸化チタン粒子とポリビニルアルコールのOH基と水素結合ネットワークを形成し、その結果として高屈折率層と低屈折率層との層間混合が抑制され、好ましい光学特性が達成されうる。特に、高屈折率層と低屈折率層の多層重層をコーターで塗布後、一旦塗膜の膜面温度を15℃程度に冷やした後、膜面を乾燥させるセット系塗布プロセスを用いた場合には、より好ましく効果を発現することができる。
硬化剤としては、上記ホウ酸及びその塩以外にも、公知のものを使用することができ、一般的にはポリビニルアルコールと反応し得る基を有する化合物あるいはポリビニルアルコールが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、適宜選択して用いられる。硬化剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬化剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬化剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5,−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、アルミニウム明礬等が挙げられる。
上記硬化剤の総使用量は、ポリビニルアルコール(複数のポリビニルアルコールを用いる場合には、その合計量)1g当たり10〜600mgが好ましく、20〜500mgがより好ましい。
<界面活性剤>
本発明においては、屈折率層の中に、界面活性剤が含まれてもよい。それは、高屈折率層用塗布液、低屈折率層用塗布液が、界面活性剤を含むと、塗布性の観点から好適であるからである。なお、高屈折率層に含まれる界面活性剤は、低屈折率層に含まれる界面活性剤と同じであっても、互いに異なるものであってもよい。
塗布時の表面張力調整のため用いられる界面活性剤として、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などを用いることができるが、両性界面活性剤がより好ましい。
本発明に好ましく用いられる両性界面活性剤としては、アドミスルホベタイン型、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、イミダゾリウム型などがある。本発明に好ましく用いられる両性界面活性剤の具体例を以下に示す。本発明ではスルホベタイン型が塗布ムラの観点から好ましく、製品としてはLSB−R、LSB(川研ファインケミカル株式会社製)、アンヒトールHD(花王株式会社製)等が挙げられる。
屈折率層および低屈折率層における界面活性剤の含有量は、高屈折率層および低屈折率層の全固形分に対して、それぞれ、0.001〜1質量%であることが好ましく、0.005〜0.50質量%であることがより好ましい。
〔その他の添加剤〕
本発明の反射フィルムにおける高屈折率層または低屈折率層には、例えば、特開昭57−74192号公報、同57−87989号公報、同60−72785号公報、同61−146591号公報、特開平1−95091号公報および同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、同59−52689号公報、同62−280069号公報、同61−242871号公報および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有していてもよい。特に、クエン酸を添加すると、塗布液の安定化に寄与する。
(光学反射フィルムの製造方法)
本発明の光学反射フィルムは、基材上に、水溶性高分子および酸化チタンを含む高屈折率層と、低屈折率層と、からなるユニットを少なくとも1つ水系塗布して形成される反射層を作製し、この際、反射層における少なくとも一方の最外層が所定の光学特性を有するようにすること以外は従来公知の方法を適宜参照し、あるいは組み合わせることで、光学反射フィルムを製造することができる。
本発明の光学反射フィルムにおいては、高屈折率層と低屈折率層とを交互に塗布、乾燥して積層体を形成することが好ましい。具体的には以下の形態が挙げられる;(1)基材上に、高屈折率層用塗布液を塗布し乾燥して高屈折率層を形成した後、低屈折率層用塗布液を塗布し乾燥して低屈折率層を形成し、光学反射フィルムを形成する方法;(2)基材上に、低屈折率層用塗布液を塗布し乾燥して低屈折率層を形成した後、高屈折率層用塗布液を塗布し乾燥して高屈折率層を形成し、光学反射フィルムを形成する方法;(3)基材上に、高屈折率層用塗布液と、低屈折率層用塗布液とを交互に逐次重層塗布した後乾燥して、高屈折率層、および低屈折率層を含む光学反射フィルムを形成する方法;(4)基材上に、高屈折率層用塗布液と、低屈折率層用塗布液とを同時重層塗布し、乾燥して、高屈折率層、および低屈折率層を含む光学反射フィルムを形成する方法;などが挙げられる。なかでも、より簡便な製造プロセスとなる上記(4)の方法が好ましい。すなわち、本発明の光学反射フィルムは、反射層が同時重層塗布により形成されることが好ましい。
ここで、基材と反対側の最外層としての高屈折率層を光吸収層とする場合、例えば、上記高屈折率層用塗布液に、UV吸収剤を最終的な濃度が所定の範囲になるように添加して、光吸収層用塗布液を作製し、基材と反対側の最上層となるように塗布し、乾燥させることで高屈折率層として機能する光吸収層を得ることができる。同様にして基材の最上層以外の高屈折率層もさらに光吸収層に置き換えてもよい。
同様に、基材と反対側の最外層としての低屈折率層を光吸収層とする場合、上記の低屈折率層用塗布液に、UV吸収剤を最終的な濃度が所定の範囲になるように添加して、光吸収層用塗布液を作製し、基材と反対側の最上層となるように塗布し、乾燥させることで低屈折率層として機能する光吸収層を得ることができる。同様にして基材の最上層以外の低屈折率層もさらに光吸収層に置き換えてもよい。
塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法、あるいは米国特許第2,761,419号、同第2,761,791号公報に記載のホッパーを使用するスライドビード塗布方法、エクストルージョンコート法等が好ましく用いられる。
高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液を調製するための溶媒は、特に制限されないが、水、有機溶媒、またはその混合溶媒が好ましい。本発明においては、水系溶媒を用いることができる。水系溶媒は、有機溶媒を用いる場合と比較して、大規模な生産設備を必要とすることがないため、生産性の点で好ましく、また環境保全の点でも好ましい。
前記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。環境面、操作の簡便性などから、塗布液の溶媒としては、水系溶媒が好ましく、水、または水とメタノール、エタノール、もしくは酢酸エチルとの混合溶媒がより好ましく、水が特に好ましい。
水と少量の有機溶媒との混合溶媒を用いる際、当該混合溶媒中の水の含有量は、混合溶媒全体を100質量%として、80〜99.9質量%であることが好ましく、90〜99.5質量%であることがより好ましい。ここで、80質量%以上にすることで、溶媒の揮発による体積変動が低減でき、ハンドリングが向上し、また、99.9質量%以下にすることで、液添加時の均質性が増し、安定した液物性を得ることができるからである。
ここで、高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液の調製方法は、特に制限されず、例えば、各成分を添加し、混合する方法が挙げられる。この際、各成分の添加順も特に制限されず、攪拌しながら各成分を順次添加し混合してもよいし、攪拌しながら一度に添加し混合してもよい。
また、本発明において、同時多層塗布を行う場合は高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液に用いるポリビニルアルコールの鹸化度が異なることが好ましい。鹸化度が異なることによって塗布、乾燥工程の各工程において層の混合を抑制することができる。この仕組みはいまだ明らかではないが、鹸化度差に由来する表面張力差によって混合が抑制されていると考えられる。本発明においては高屈折率層用塗布液と低屈折率層用塗布液に用いるポリビニルアルコールの鹸化度の差は3モル%以上が好ましく、より好ましくは8モル%以上が好ましい。すなわち、高屈折率層の鹸化度と低屈折率層の鹸化度との差が3モル%以上であることが好ましく、8モル%以上であることがより好ましい。高屈折率層の鹸化度と低屈折率層の鹸化度との差の上限は、高屈折率層と低屈折率層との層間混合の抑制/防止効果を考慮すると、高いほど好ましいため、特に制限されないが、20モル%以下であることが好ましく、15モル%以下であることがより好ましい。
各屈折率層中で鹸化度の相違を比較するポリビニルアルコールは、各屈折率層が(鹸化度および重合度が異なる)複数のポリビニルアルコールを含む場合には、屈折率層中で最も含有量の高いポリビニルアルコールである。ここで、「屈折率層中で最も含有量が高いポリビニルアルコール」という際には、鹸化度の差が3モル%以内のポリビニルアルコールは同一のポリビニルアルコールであるとし、重合度を算出する。具体的には、鹸化度が90モル%、鹸化度が91モル%、鹸化度が93モル%のポリビニルアルコールが同一層内にそれぞれ10質量%、40質量%、50質量%含まれる場合には、これら3つのポリビニルアルコールは同一のポリビニルアルコールとし、これら3つの混合物をポリビニルアルコール(A)または(B)とするが、このポリビニルアルコール(A)/(B)の鹸化度は、(90×0.1+91×0.4+93×0.5)/1=91.9モル%となる。また、上記「鹸化度の差が3モル%以内のポリビニルアルコール」とは、いずれかのポリビニルアルコールに着目した場合に3モル%以内であれば足り、例えば、90、91、92、94モル%のビニルアルコールを含む場合には、91モル%のビニルアルコールに着目した場合にいずれのポリビニルアルコールも3モル%以内なので、同一のポリビニルアルコールとなる。
同一層内に鹸化度が3モル%以上異なるポリビニルアルコールが含まれる場合、異なるポリビニルアルコールの混合物とみなし、それぞれに重合度と鹸化度を算出する。
例えば、PVA203:5質量%、PVA117:25質量%、PVA217:10質量%、PVA220:10質量%、PVA224:10質量%、PVA235:20質量%、PVA245:20質量%が含まれる場合、最も含有量の多いPVAはPVA217〜245の混合物であり(PVA217〜245の鹸化度の差は3モル%以内なので同一のポリビニルアルコールである)、この混合物がポリビニルアルコール(A)または(B)となる。そして、PVA217〜245の混合物(ポリビニルアルコール(A)/(B))においては、重合度は、(1700×0.1+2000×0.1+2400×0.1+3500×0.2+4500×0.2)/0.7=3200であり、鹸化度は、88モル%となる。
同時重層塗布を行う際の高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液の温度は、スライドビード塗布方式を用いる場合は、25〜60℃の温度範囲が好ましく、30〜45℃の温度範囲がより好ましい。また、カーテン塗布方式を用いる場合は、25〜60℃の温度範囲が好ましく、30〜45℃の温度範囲がより好ましい。
同時重層塗布を行う際の高屈折率層用塗布液と低屈折率層用塗布液の粘度は、特に制限されない。しかしながら、スライドビード塗布方式を用いる場合には、上記の塗布液の好ましい温度の範囲において、5〜160mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは60〜140mPa・sの範囲である。また、カーテン塗布方式を用いる場合には、上記の塗布液の好ましい温度の範囲において、5〜1200mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは25〜500mPa・sの範囲である。このような粘度の範囲であれば、効率よく同時重層塗布を行うことができる。
また、高屈折率層用塗布液と低屈折率層用塗布液の15℃における粘度としては、それぞれ独立して、100mPa・s以上が好ましく、100〜30,000mPa・sがより好ましく、さらに好ましくは2,500〜30,000mPa・sである。
塗布および乾燥方法の条件は、特に制限されないが、例えば、逐次塗布法の場合は、まず、30〜60℃に加温した高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液のいずれか一方を基材上に塗布、乾燥して層を形成した後、もう一方の塗布液をこの層上に塗布、乾燥して積層膜前駆体を形成する。次に、所望の性能を発現するために必要なユニット数を、前記方法にて逐次塗布、乾燥して積層させて積層膜前駆体を得る。乾燥する際は、形成した塗膜を、30℃以上で乾燥することが好ましい。例えば、膜面温度5〜100℃(好ましくは10〜50℃)の範囲で乾燥するのが好ましく、例えば、40〜60℃の温風を1〜5秒吹き付けて乾燥する。乾燥方法としては、温風乾燥、赤外乾燥、マイクロ波乾燥が用いられる。また単一プロセスでの乾燥よりも多段プロセスの乾燥が好ましく、恒率乾燥部の温度<減率乾燥部の温度にするのがより好ましい。この場合の恒率乾燥部の温度範囲は30〜60℃、減率乾燥部の温度範囲は50〜100℃にするのが好ましい。
また、同時重層塗布を行う場合の塗布および乾燥方法の条件は、高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液を30〜60℃に加温して、基材上に高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液の同時重層塗布を行った後、形成した塗膜の温度を好ましくは1〜15℃にいったん冷却し(セット)、その後10℃以上で乾燥することが好ましい。より好ましい乾燥条件は、膜面温度10〜90℃の範囲の条件である。例えば、40〜80℃の温風を1〜5秒吹き付けて乾燥する。また、塗布直後の冷却方式としては、形成された塗膜の均一性向上の観点から、水平セット方式で行うことが好ましい。
ここで、前記セットとは、冷風等を塗膜に当てて温度を下げるなどの手段により、塗布液の粘度を高め、各層間および各層内の物質の流動性を低下させたり、またゲル化させたりする工程のことを意味する。冷風を塗布膜に表面から当てて、塗布膜の表面に指を押し付けたときに指に何もつかなくなった状態を、セット完了の状態と定義する。
塗布した時点から、冷風を当ててセットが完了するまでの時間(セット時間)は、5分以内であることが好ましく、2分以内であることがより好ましい。また、下限の時間は特に制限されないが、45秒以上の時間をとることが好ましい。セット時間が短すぎると、層中の成分の混合が不十分となる虞がある。一方、セット時間が長すぎると、無機酸化物粒子の層間拡散が進み、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が不十分となる虞がある。なお、高屈折率層と低屈折率層との間の中間層の高弾性化が素早く起こるのであれば、セットさせる工程は設けなくてもよい。セット時間の調整は、ポリビニルアルコールの濃度や無機酸化物粒子の濃度を調整したり、ゼラチン、ペクチン、寒天、カラギーナン、ゲランガム等の各種公知のゲル化剤など、他の成分を添加することにより調整することができる。
冷風の温度は、0〜25℃であることが好ましく、3〜10℃であることがより好ましい。また、塗膜が冷風に晒される時間は、塗膜の搬送速度にもよるが、好ましくは10〜360秒、より好ましくは10〜300秒、さらに好ましくは10〜120秒である。
高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液の塗布厚は、上記で示したような好ましい乾燥時の厚みとなるように塗布すればよい。
<光学反射体>
本発明の光学反射フィルムは、幅広い分野に応用することができる。本発明の他の実施形態は、上述の光学反射フィルムが、基体の少なくとも一方の面に設けられてなる光学反射体である。
例えば、建物の屋外の窓や自動車窓等長期間太陽光に晒らされる設備(基体)に貼り合せ、熱線反射効果を付与する熱線反射フィルム等の窓貼用フィルム、農業用ビニールハウス用フィルム等として、主として耐候性を高める目的で用いられる。特に、本発明の光学反射フィルムが直接もしくは接着剤を介してガラスもしくはガラス代替樹脂等の基体に貼合されている部材には好適である。特に、本発明の第3によれば、太陽光等に長時間曝されても、反射率の低下が抑制される、光学反射フィルムを用いる光学反射体であるので、非常に好適である。
<基体>
基体の具体的な例としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、金属板、セラミック等が挙げられる。樹脂の種類は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂のいずれでも良く、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。基体は、押出成形、カレンダー成形、射出成形、中空成形、圧縮成形等、公知の方法で製造することができる。基体の厚みは特に制限されないが、通常0.1mm〜5cmである。
光学反射フィルムと基体とを貼り合わせる接着層または粘着層は、光学反射フィルムを日光(熱線)入射面側に設置することが好ましい。また、光学反射フィルムを、窓ガラスと基体との間に挟持すると、水分等の周囲のガスから封止でき耐久性に優れるため好ましい。本発明の光学反射フィルムを屋外や車の外側(外貼り用)に設置しても環境耐久性があって好ましい。
光学反射フィルムと基体とを貼り合わせる接着層または粘着層は、窓ガラスなどに貼り合わせたとき、光学反射フィルムが日光(熱線)入射面側にあるように設置することが好ましい。また光学反射フィルムを窓ガラスと基材との間に挟持すると、水分等周囲ガスから封止でき耐久性に好ましい。本発明の光学反射フィルムを屋外や車の外側(外貼り用)に設置しても環境耐久性(特に、耐光性)があって好ましい。
本発明に適用可能な接着剤としては、光硬化性もしくは熱硬化性の樹脂を主成分とする接着剤を用いることができる。
接着剤は紫外線に対して耐久性を有するものが好ましく、アクリル系粘着剤またはシリコーン系粘着剤が好ましい。更に粘着特性やコストの観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。特に剥離強さの制御が容易なことから、アクリル系粘着剤において、溶剤系およびエマルジョン系の中で溶剤系が好ましい。アクリル溶剤系粘着剤として溶液重合ポリマーを使用する場合、そのモノマーとしては公知のものを使用できる。
また、合わせガラスの中間層として用いられるポリビニルブチラール系樹脂、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂を用いてもよい。具体的には可塑性ポリビニルブチラール〔積水化学工業社製、三菱モンサント社製等〕、エチレン−酢酸ビニル共重合体〔デュポン社製、武田薬品工業社製、デュラミン〕、変性エチレン−酢酸ビニル共重合体〔東ソー社製、メルセンG〕等である。なお、接着層には紫外線吸収剤、抗酸化剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、充填剤、着色、接着調整剤等を適宜添加配合してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、実施例において「部」または「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」または「質量%」を表す。また、特記しない限り、各操作は、室温(25℃)で行われる。
<比較例1>
(高屈折率層用塗布液1の作製)
はじめに、アナターゼ型酸化チタンを含有する酸化チタンゾル分散液を調製した。
(シリカ変性酸化チタン粒子(アナターゼ型)の分散液の調製)
シリカ変性酸化チタン粒子(アナターゼ型)の分散液は、以下のように調製した。
<アナターゼ酸化チタン粒子の分散液の製法>
酢酸5当量(2.3g)にチタンアルコキシド2.2gを添加し、次いで室温で30分撹拌して前駆体液を作製した。次に、水/第4級アンモニウム塩の重量比率が2/1となるように水14.6gと1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド7.3gとを混合し、室温で撹拌して反応溶媒とした。この反応溶媒に上記前駆体液を滴下し、室温で1時間撹拌した後マイクロ波を126Wで還流させながら5分間照射することにより、アナターゼ型酸化チタン粒子の分散液を得た。
上記の方法で調製したアナターゼ型酸化チタン粒子を含む20.0質量%の酸化チタンゾル水系分散液1000質量部を準備し、これに純水1000質量部を添加して、10.0質量%の酸化チタンゾル水系分散液を調製した。
上記10.0質量%の酸化チタンゾル水系分散液500質量部に、純水2000質量部を加えた後、90℃に加熱した。その後、SiO濃度が2.0質量%のケイ酸水溶液100質量部を徐々に添加した。得られた分散液をオートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行い、限外濾過を用いて脱塩、さらに濃縮することで、SiOで被覆されたアナターゼ型構造を有する酸化チタン粒子を含む、20質量%のシリカ変性酸化チタン粒子の分散液(ゾル水分散液)を得た。このとき、シリカの被覆量は酸化チタン粒子に対して4質量%であった。また、ゼータサイザーナノ(マルバーン社製)によりシリカ変性酸化チタン粒子(アナターゼ型)の粒径測定を行ったところ、体積平均粒径は30nm、単分散度は20%であった。
下記構成材料を45℃で順次添加し、最後に純水で1000部に仕上げ、高屈折率層用塗布液1を調製した。
20.0質量%のシリカ変性酸化チタン粒子(アナターゼ型)(上記で調製)の分散液 320部
2質量%のクエン酸 160部
10質量%のポリビニルアルコール(PVA−103、重合度:300、鹸化度:99モル%、株式会社クラレ製) 20部
4質量%のポリビニルアルコール(PVA−124、重合度:2400、鹸化度:99モル%、株式会社クラレ製) 350部
5質量%の界面活性剤水溶液(アンヒトールHD、花王株式会社製) 1.0部。
(低屈折率層用塗布液1の作製)
10質量%の酸性コロイダルシリカの水溶液(スノーテックスOXS、平均一次粒径:4〜6nm、日産化学工業株式会社製)430質量部、3質量%のホウ酸水溶液85質量部、純水332質量部、水溶性高分子であるポリビニルアルコールの8質量%水溶液(PVA−235、重合度:3500、鹸化度:88モル%、株式会社クラレ製)150質量部と、5質量%の界面活性剤の溶液(アンヒトールHD、花王株式会社製)3.0質量部とを45℃でこの順に添加、混合し、低屈折率層用塗布液1を調製した。
(反射層の作製)
得られた塗布液(高屈折率層用塗布液1および低屈折率層用塗布液1)を、スライドホッパー塗布装置を用い、高屈折率層用塗布液1および低屈折率層用塗布液1を40℃に保温しながら厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製A4300、両面易接着層、長さ200m×幅210mm)上に、最下層および最表層は低屈折率層とし、それ以外は、高屈折率層と低屈折率層とをそれぞれ交互に積層されるように、1層ずつ、計15層、逐次重層塗布して積層した。この際、乾燥時の膜厚は、最下層が1510nm、最表層が100nm、最下層および最表層以外の低屈折率層の各層が150nm、および高屈折率層の各層が150nmになるように調整した。
塗布直後、5℃の冷風を吹き付けて増粘させた。増粘後、80℃の温風を吹き付けて乾燥させて、15層からなる重層塗布品(反射層)を作製し、光学反射フィルムを得た。
なお、低屈折率層の屈折率は、1.48であり、高屈折率層の屈折率は、1.80であった。また、高屈折率層におけるシリカ変性酸化チタン粒子の含有量は、47体積%であった。
<比較例2>
(高屈折率層用塗布液2の作製)
はじめに、ルチル型酸化チタンを含有する酸化チタンゾル分散液を調製した。
(シリカ変性酸化チタン粒子(ルチル型)の分散液の調製)
シリカ変性酸化チタン粒子(ルチル型)の分散液は、以下のように調製した。
硫酸チタン水溶液を公知の方法により熱加水分解して、酸化チタン水和物を得た。得られた酸化チタン水和物を水に懸濁させて、酸化チタン水和物の水性懸濁液(TiO濃度:100g/L)10Lを得た。これに、水酸化ナトリウム水溶液(濃度10mol/L)30Lを撹拌下で添加し、90℃に昇温して、5時間熟成した。得られた溶液を塩酸で中和し、濾過、水洗することで、塩基処理チタン化合物を得た。
次に、塩基処理チタン化合物をTiO濃度20g/Lになるよう純水に懸濁させて撹拌した。撹拌下、TiO量に対し0.4mol%の量のクエン酸を添加した。95℃まで昇温し、濃塩酸を塩酸濃度が30g/Lとなるように加え、液温を維持して3時間撹拌した。ここで、得られた混合液のpH及びゼータ電位を測定したところ、25℃におけるpHは1.4、ゼータ電位は+40mVであった。また、ゼータサイザーナノ(マルバーン社製)により粒径測定を行ったところ、体積平均粒径は35nm、単分散度は16%であった。また、酸化チタンゾル液を105℃で3時間乾燥させて粒子粉体を得て、日本電子データム株式会社製、JDX−3530型を用いてX線回折の測定を行い、ルチル型粒子であることを確認した。
上記ルチル型酸化チタン粒子を含む20.0質量%の酸化チタンゾル水系分散液1kgに純水1kgを添加して、10.0質量%の酸化チタンゾル水系分散液を調製した。
上記10.0質量%の酸化チタンゾル水系分散液の0.5kgに、純水2kgを加えた後、90℃に加熱した。その後、SiO濃度が2.0質量%のケイ酸水溶液0.1kgを徐々に添加した。得られた分散液をオートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行い、限外濾過を用いて脱塩、さらに濃縮することで、SiOで被覆されたルチル型構造を有する酸化チタンを含む、20質量%のシリカ変性酸化チタン粒子の分散液(ゾル水分散液)を得た。このとき、シリカの被覆量は酸化チタン粒子に対して4質量%であった。また、ゼータサイザーナノ(マルバーン社製)によりシリカ変性酸化チタン粒子(ルチル型)の粒径測定を行ったところ、体積平均粒径は25nm、単分散度は16%であった。
下記構成材料を45℃で順次添加し、最後に純水で1000部に仕上げ、高屈折率層用塗布液2を調製した。
20.0質量%のシリカ変性酸化チタン粒子(ルチル型)(上記で調製)の分散液 320部
2質量%のクエン酸 160部
10質量%のポリビニルアルコール(PVA−103、重合度:300、鹸化度:99モル%、株式会社クラレ製) 20部
4質量%のポリビニルアルコール(PVA−124、重合度:2400、鹸化度:99モル%、株式会社クラレ製) 350部
5質量%の界面活性剤水溶液(アンヒトールHD、花王株式会社製) 1.0部。
(反射層の作製)
比較例1の反射層の作製において、高屈折率層用塗布液1を、上記で調製した高屈折率層用塗布液2に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
なお、高屈折率層の屈折率は、1.81であった。また、高屈折率層におけるシリカ変性酸化チタン粒子の含有量は、47体積%であった。
<比較例3>
(光吸収層用塗布液1の作製)
10質量%の酸性コロイダルシリカの水溶液(スノーテックスOXS、平均一次粒径:4〜6nm、日産化学工業株式会社製)430質量部、3質量%のホウ酸水溶液85質量部、純水332質量部、水溶性高分子であるポリビニルアルコールの8質量%水溶液(PVA−235、重合度:3500、鹸化度:88モル%、株式会社クラレ製)150質量部と、5質量%の界面活性剤の溶液(アンヒトールHD、花王株式会社製)3.0質量部、さらに1質量%のベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Na水溶液(BASFジャパン社製チノガードHS)29質量部を45℃でこの順に添加、混合し、光吸収層用塗布液1を調製した。光吸収層用塗布液1を塗布して得られる光吸収層において、水溶性UV吸収剤であるベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Naの含有量は、前記光吸収層の全固形分に対して0.5質量%である。
(反射層の作製)
上記の高屈折率層用塗布液2、低屈折率層用塗布液1、および光吸収層用塗布液1を、スライドホッパー塗布装置を用い、高屈折率層用塗布液2、低屈折率層用塗布液1および光吸収層用塗布液1を40℃に保温しながら厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製A4300、両面易接着層、長さ200m×幅210mm)上に、最下層を低屈折率層に、最表層(最上層)は光吸収層とし、それ以外は、高屈折率層と低屈折率層とをそれぞれ交互に積層されるように、1層ずつ、計15層、逐次重層塗布して積層した。この際、乾燥時の膜厚は、最下層が1510nm、最表層が100nm、最下層以外の低屈折率層の各層が150nm、および高屈折率層の各層が150nmになるように調整した。
塗布直後、5℃の冷風を吹き付けて増粘させた。増粘後、80℃の温風を吹き付けて乾燥させて、15層からなる重層塗布品(反射層)を作製し、光学反射フィルムを得た。
なお、光吸収層の屈折率は、UV吸収剤であるベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Naを含まない低屈折率層の屈折率と同様であった。これは以下の実施例1、2、5〜12でも同様であった。
<実施例1>
(光吸収層用塗布液2の作製)
比較例3の光吸収層用塗布液1の作製において、純水を185質量部に変更し、1質量%のベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Na水溶液を88質量部に変更した以外は、同様の方法で、光吸収層用塗布液2を作製した。光吸収層用塗布液1を塗布して得られる光吸収層において、水溶性UV吸収剤であるベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Naの含有量は、前記光吸収層の全固形分に対して1.5質量%である。
(反射層の作製)
比較例3の反射層の作製において、高屈折率層用塗布液2を、高屈折率層用塗布液1に変更し、光吸収層用塗布液1を、上記で調製した光吸収層用塗布液2に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例2>
(反射層の作製)
比較例3の反射層の作製において、光吸収層用塗布液1を、光吸収層用塗布液2に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例3>
(光吸収層用塗布液3の作製)
10質量%の酸性コロイダルシリカの水溶液(スノーテックスOXS、平均一次粒径:4〜6nm、日産化学工業株式会社製)430質量部、3質量%のホウ酸水溶液85質量部、純水185質量部、水溶性高分子であるポリビニルアルコールの8質量%水溶液(PVA−235、重合度:3500、鹸化度:88モル%、株式会社クラレ製)150質量部と、5質量%の界面活性剤の溶液(アンヒトールHD、花王株式会社製)3.0質量部、さらに1質量%のベンゾフェノン4(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸)水溶液88質量部を45℃でこの順に添加、混合し、光吸収層用塗布液3を調製した。光吸収層用塗布液3を塗布して得られる光吸収層において、水溶性UV吸収剤であるベンゾフェノン4の含有量は、前記光吸収層の全固形分に対して1.5質量%である。
(反射層の作製)
比較例3の反射層の作製において、光吸収層用塗布液1を、上記で作製した光吸収層用塗布液3に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例4>
(光吸収層用塗布液4の作製)
10質量%の酸性コロイダルシリカの水溶液(スノーテックスOXS、平均一次粒径:4〜6nm、日産化学工業株式会社製)430質量部、3質量%のホウ酸水溶液85質量部、純水185質量部、水溶性高分子であるポリビニルアルコールの8質量%水溶液(PVA−235、重合度:3500、鹸化度:88モル%、株式会社クラレ製)150質量部と、5質量%の界面活性剤の溶液(アンヒトールHD、花王株式会社製)3.0質量部、さらに1質量%のベンゾフェノン9(3,3’−カルボニルビス[4−ヒドロキシ−6−メトキシベンゼンスルホン酸]ジナトリウム)水溶液88質量部を45℃でこの順に添加、混合し、光吸収層用塗布液1を調製した。光吸収層用塗布液3を塗布して得られる光吸収層において、水溶性UV吸収剤であるベンゾフェノン9の含有量は、前記光吸収層の全固形分に対して1.5質量%である。
(反射層の作製)
比較例3の反射層の作製において、光吸収層用塗布液1を、上記で作製した光吸収層用塗布液4に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例5>
(光吸収層用塗布液5の作製)
光吸収層用塗布液2の作製において、10質量%の酸性コロイダルシリカの水溶液に、酸化亜鉛分散液(ビックケミー・ジャパン株式会社製NANOBYK(登録商標)−3820、体積平均粒径20nm)を、光吸収層の全固形分に対して酸化亜鉛が8質量%となる量で添加した後に、ホウ酸水溶液、純水、ポリビニルアルコール、界面活性剤を添加し、その後、ベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Na水溶液を、光吸収層の全固形分に対してベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Naが1.0質量%となる量で添加したこと以外は、光吸収層用塗布液2と同様にして、光吸収層用塗布液5を作製した。
(反射層の作製)
比較例3の反射層の作製において、光吸収層用塗布液1を、上記で作製した光吸収層用塗布液5に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例6>
(光吸収層用塗布液6の作製)
実施例5の光吸収層用塗布液5の作製において、酸化亜鉛分散液を、光吸収層の全固形分に対して酸化亜鉛が15質量%となる量で添加して光吸収層用塗布液6を作製した。
(反射層の作製)
実施例5において、光吸収層用塗布液5を、上記で作製した光吸収層用塗布液6に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例7>
(光吸収層用塗布液7の作製)
光吸収層用塗布液2の作製において、10質量%の酸性コロイダルシリカの水溶液に、酸化セリウム分散液(ビックケミー・ジャパン株式会社製NANOBYK(登録商標)−3810、体積平均粒径10nm)を、光吸収層の全固形分に対して酸化セリウムが8質量%となる量で添加した後に、ホウ酸水溶液、純水、ポリビニルアルコール、界面活性剤を添加し、その後、ベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Na水溶液を、光吸収層の全固形分に対してベンゾトリアゾリルブチルフェノールスルホン酸Naが1.0質量%となる量で添加したこと以外は、光吸収層用塗布液2と同様にして、光吸収層用塗布液7を作製した。
(反射層の作製)
比較例3の反射層の作製において、光吸収層用塗布液1を、上記で作製した光吸収層用塗布液7に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例8>
(光吸収層用塗布液8の作製)
実施例7の光吸収層用塗布液7の作製において、酸化セリウム分散液を、光吸収層の全固形分に対して酸化セリウムが15質量%となる量で添加して光吸収層用塗布液8を作製した。
(反射層の作製)
実施例7において、光吸収層用塗布液7を、上記で作製した光吸収層用塗布液8に変更したこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例9>
比較例3の反射層の作製において、低屈折率層用塗布液1および光吸収層用塗布液1を、光吸収層用塗布液7に変更し、すべての低屈折率層を光吸収層としたこと以外は、同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例10>
(反射層の作製)
高屈折率層用塗布液2、低屈折率層用塗布液1、および光吸収層用塗布液8を、15層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、高屈折率層用塗布液2、低屈折率層用塗布液1および光吸収層用塗布液8を40℃に保温しながら厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製A4300、両面易接着層、長さ200m×幅210mm)上に、最下層を低屈折率層に、最表層(最上層)は光吸収層とし、それ以外は、高屈折率層と低屈折率層とをそれぞれ交互に積層されるように、計15層、同時重層塗布して積層した。この際、乾燥時の膜厚は、最下層が1510nm、最表層が100nm、最下層以外の低屈折率層の各層が150nm、および高屈折率層の各層が150nmになるように調整した。
塗布直後、5℃の冷風を吹き付けて増粘させた。増粘後、80℃の温風を吹き付けて乾燥させて、15層からなる重層塗布品(反射層)を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例11>
(反射層の作製)
実施例8の反射層の作製において、最下層(最基材側)および最表層(最上層)を光吸収層としたことを除いては、実施例8と同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<実施例12>
実施例10の反射層の作製において、最下層(最基材側)および最表層(最上層)を光吸収層としたことを除いては、実施例10と同様の手順で反射層を作製し、光学反射フィルムを得た。
<光吸収層の透過率の測定>
光屈折率層の透過率を測定するため、基材上に光吸収層用塗布液を単層で塗布したサンプルを作製し、分光光度計U−4000型(積分球使用、日立製作所社製)の200〜2000nm領域における透過率を測定し、350〜400nmの波長範囲の最大透過率、420〜780nmの波長範囲の最小透過率を測定した。
<光学反射フィルムの光学特性>
(近赤外ピーク反射率)
分光光度計(積分球使用、株式会社日立製作所製、U−4000型)を用い、各実施例および比較例で作製した光学反射フィルムを3mmのガラスに貼り付け、ガラス側から300nm〜2000nmの領域における透過率を測定した。800〜1200nmにおける反射率を測定し最も反射率が高いピークの透過率の値を用いて近赤外ピーク反射率(%)を評価した。
<耐光性試験>
(変色度ΔE)
各実施例および各比較例で作製した各光学反射フィルムに対して、30℃60%RHの条件でキセノンウェザーメーター(スガ試験機社製;太陽光に極めて近似した光を発する)を用いて180W/mの強度のキセノン光に1000時間曝露し、曝露前後での透過光の差異から色差(ΔE)を計算した。ここで、キセノン光は、反射層の基材と反対側の最上層(最表層)の側から照射した。なお、曝露前後のサンプルの透過光は、分光光度計U−4000型(積分球使用、日立製作所社製)の200〜2000nm領域における透過率によって評価した。それぞれの結果を、比較例1の光学反射フィルムでの得られたΔEの値を100としたときの相対値として表1に示す。ΔEの値が小さいほど、キセノン光曝露による着色の程度が小さいことを意味する。変色度ΔEの相対値は、ルチル型酸化チタンを用いた場合であれば、120以下であればよく、90以下であることが好ましく、70以下であることがより好ましい。
(外観評価)
上記の180W/mの強度のキセノン光に1000時間曝露した後の実施例8、10〜12の光学反射フィルムについて、光学顕微鏡(20倍に拡大)を用いて外観評価を行った。結果を表2に示す:
○:顕微鏡(×20)観察でヒビがない、
△:顕微鏡(×20)観察で一部にヒビの発生が見える、
×:目視でヒビが確認できる。
(剥離試験)
上記の180W/mの強度のキセノン光に1000時間曝露した後の実施例8、10〜12の光学反射フィルムについて、JIS K5600−5−6:1999のクロスカット法に従い、基材側の面に片刃のカミソリの刃を面に対して90°の角度で、1mm間隔でクロスカットし、1mm角の碁盤目を100マス作製した。この上に、日東電工株式会社製のセロファンテープNo.29を貼り付けて、テープをはがし、剥離状態を調べた。結果を表2に示す:
○:剥離したマス目の数が5未満、
△:剥離したマス目の数が5〜10、
×:剥離したマス目の数が11以上。
上記表1のように、高屈折率層にアナターゼ型酸化チタンを用いた場合、実施例1の光学反射フィルムは、比較例1の光学反射フィルムに比較して、光照射後の変色が抑制されることがわかる。同様に高屈折率層にルチル型酸化チタンを用いた場合も、実施例2〜12の光学反射フィルムは比較例2、3の光学反射フィルムよりも光照射後の変色が抑制された。これは、所定の吸収特性を有する光吸収層を設けることで、酸化チタンの光による自己還元が抑制され、着色が低減されたためと考えられる。また、ルチル型酸化チタンはアナターゼ型酸化チタンより変色が生じやすいことから所定の吸収特性を有する光吸収層を設けることによる効果がより顕著にみられる。
また、実施例2〜4の結果から、実施例2のように水溶性UV吸収剤としてトリアゾール骨格を有するUV吸収剤を用いると光照射後の変色を抑制する効果がより高い。さらに実施例5〜8のように無機UV吸収剤を併用することで、変色を抑制する効果が高められる。
表2の結果から、光吸収層を基材側の最外層にも設けることによって剥離を抑制できることがわかった。また、同時重層塗布によって積層した場合には経時でのひび割れが低減された。

Claims (6)

  1. 基材上に、水溶性高分子および酸化チタンを含む高屈折率層と、低屈折率層と、からなるユニットを少なくとも1つ備えた反射層を有する光学反射フィルムであって、
    前記反射層を構成する高屈折率層および低屈折率層のうち、少なくとも一方の最外層が、下記(1)および(2)を満たす光吸収層である、光学反射フィルム:
    (1)350〜400nmの最大透過率が20〜80%である、
    (2)420〜780nmの最小透過率が80〜95%である。
  2. 前記酸化チタンがルチル型酸化チタンである、請求項1に記載の光学反射フィルム。
  3. 前記反射層の両方の最外層が、上記(1)および(2)を満たす光吸収層である、請求項1または2に記載の光学反射フィルム。
  4. 前記反射層が同時重層塗布によって形成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学反射フィルム。
  5. 前記光吸収層が水溶性UV吸収剤を含み、前記水溶性UV吸収剤がトリアゾール骨格を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学反射フィルム。
  6. 前記光吸収層が無機UV吸収剤をさらに含む、請求項5に記載の光学反射フィルム。
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