JP2017025947A - 車輪ユニット、およびそれを備えた手押し移動体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動ユニット20は、減速機付モータ21と、車輪13rと、車輪13rに駆動軸240の回転力を伝達するアシスト状態と、車輪13rへの駆動軸240の回転力の伝達を遮断するフリー状態とに切替可能なクラッチ機構Cと、を備える。クラッチ機構Cは、駆動軸240の軸方向に移動可能に設けられたクラッチプレート25と、クラッチプレート25に噛合可能なスプラインプレート23と、クラッチプレート25をスプラインプレート23との噛合位置に向かって移動させる操作ノブ36と、クラッチプレート25を操作ノブ36に向かって付勢するコイルスプリング31と、を備え、駆動軸240および操作ノブ36のいずれか一方に、ガイド溝37が形成され、駆動軸240および操作ノブ36の他方に、ガイド溝37に挿入されるガイドピン30の端部30tが設けられている。
【選択図】図2
Description
このような構成において、モータと車輪との連結を解除するときには、モータ側のギヤと車輪側の回転部材に形成された内歯とが噛み合った状態から、スライド部材を車軸方向に押し込む。すると、コイルバネが圧縮されるとともに、ギヤが車軸方向に移動してギヤと内歯との噛み合いが解除され、モータと車輪との連結が遮断される。車軸方向に押し込んだスライド部材は、軸回りに回転させることでロックされ、ギヤと内歯ギヤとの噛み合いが解除された状態を維持する。
このような構成において、モータと車輪とを連結するときには、つまみを車軸方向に押し込みながら回すことによって、バネを圧縮する。すると、このバネのバネ力によってモータ側のドグが車輪側の係合穴に向かって押圧されて移動し、車輪側の係合穴に係合してモータと車輪とが連結される。
ここで、ドグと係合穴とが噛み合わない場合、車輪を回転させる。すると、ドグと係合穴とが合致したときに、バネの押圧力によって、ドグが係合穴に飛び込んで係合する。
このような構成において、モータと車輪とを連結するときには、ノブをねじ込むことによってキーを係止溝に沿って移動させ、車輪側に形成されたキー溝に係合させる。これによって、キーを介して車輪側のキー溝とモータ側の係止溝とが係合し、モータと車輪とが連結される。
ここで、ノブをねじ込んでもキーとキー溝とが合わないときには、ノブとキーとの間に設けられたコイルスプリングが圧縮し、キーをキー溝側に付勢する。そして、車輪が回転し、キーとキー溝とが合致したときに、コイルスプリングの付勢力によって、キーがキー溝に飛び込んで係合する。
つまり、スライド部材、つまみ、ノブ等の操作部材を操作することによって、操作者側ではモータ側と車輪側とが連結されていると認識しているにも関わらず、実際には、モータ側と車輪側とが連結されていないことがある。
すなわち、本発明の車輪ユニットは、駆動軸を回転させるモータと、前記駆動軸に対して相対回転可能に支持された車輪と、前記車輪に前記駆動軸の回転力を伝達するアシスト状態と、前記車輪への前記駆動軸の回転力の伝達を遮断するフリー状態とに切替可能なクラッチ機構と、を備え、前記クラッチ機構は、前記駆動軸と一体に回転するとともに、前記駆動軸の軸方向に移動可能に設けられたクラッチプレートと、前記車輪と一体に設けられ、前記クラッチプレートに噛合可能なスプラインプレートと、前記クラッチプレートを前記駆動軸の軸方向に沿って前記スプラインプレートとの噛合位置に向かって移動させる操作部材と、前記クラッチプレートを前記操作部材に向かって付勢する付勢部材と、を備え、前記駆動軸および前記操作部材のいずれか一方に、前記クラッチプレートを移動させるときの前記操作部材の移動軌跡を案内するガイド溝が形成され、前記駆動軸および前記操作部材の他方に、前記ガイド溝に挿入される被ガイド部が設けられていることを特徴とする。
したがって、操作部材の操作が付勢部材によって吸収されることがなく、クラッチプレートがスプラインプレートに噛み合っているか否かを確実に感知することができる。
また、操作部材が拘束されるか否かによって、クラッチの噛合状態を確実に感知することができる。
また、このような操作部材の動作は、ガイド溝と凸部とを介して駆動軸に伝達され、操作部材とともにクラッチプレートを回転させることになる。したがって、クラッチプレートとスプラインプレートとが噛み合わない場合に、操作部材の回転にともなってクラッチプレートを回転させることで、スプラインプレートと噛み合いやすくすることができる。これにより、クラッチプレートとスプラインプレートとの噛合を確実に行うことが可能となる。
図1は、本発明の実施形態における車輪ユニットを備えた手押し移動体の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、電動アシストシルバーカー(手押し移動体)10は、フレーム11と、収納部12と、車輪13と、を備えている。
ここで、以下の説明においては、平面視した状態で、座部フレーム11aに対して背部フレーム11bが設けられた側を後方、その反対側を前方、前後方向に向かって左右両側を側方と称することがある。
この実施形態において、脚部フレーム11cは、上方から下方に向かって、平面視した状態で電動アシストシルバーカー10の四隅に向けて延びている。これにより、車輪13は、電動アシストシルバーカー10の四隅に配されている。ここで、4つの車輪13のうち、フレーム11の前方の幅方向両側に設けられている車輪13fは、脚部フレーム11cを挟んでその両側に二個一対で設けられている。また、フレーム11の後方の幅方向両側に設けられている車輪13rは、脚部フレーム11cの側方に設けられている。
図2は、車輪ユニットに設けられた駆動ユニットの構成を示す斜視展開図である。
同図に示すように、駆動ユニット20は、減速機付モータ(モータ)21と、車輪13rと、クラッチ機構Cと、を備えている。
減速機付モータ21は、ケース210と、ケース210内に設けられたモータ部220と、減速機部230と、駆動軸240を備えている。
同図に示すように、減速機付モータ21は、ケース210内に、モータ部220と、ハイポサイクロイド減速方式により作動し、モータ部220から入力される回転を減速し、減速された回転を出力する減速機部230と、を備える。
ロータ222は、椀形状のロータ本体222aと、ロータ本体222aの外周面に取り付けられたマグネット222bと、を備える。
このような第一外歯歯車234は、入力軸231の回転により、回転部材233と一体に公転しつつ、第一内歯歯車232との噛み合いにより自転する。
この第二内歯歯車235は、第一外歯歯車234と一体に公転しつつ自転し、いわゆる遊星動作する。
第二外歯歯車236の外歯236gは、その内側で入力軸231の回転によって遊星動作する第二内歯歯車235の内歯235gに噛み合う。
さらに、出力部材237は、出力部材237と一体に設けられた第二外歯歯車236の自転運動により所定の比率にて減速(増速)された回転数の回転出力により回転する。
図4は、上記駆動ユニットを構成するクラッチ機構を示す斜視図である。
同図に示すように、駆動軸240は、出力部材237(図2参照)に固定される円盤状のベース部241と、ベース部241の中心から突出する出力軸部242と、を一体に備えている。
同図に示すように、出力軸部242は、ベース部241側の一定長が断面視円形の支持軸部242aとされ、先端部側の一定長が二方取り加工されて断面視略長円形とされたガイド軸部242bとされている。
クラッチ機構Cは、ベアリング22と、スプラインプレート23と、ホルダー24と、クラッチプレート25と、操作ノブ(操作部材)36と、を備える。
ここで、駆動軸240の出力軸部242は、先端部のガイド軸部242bが、ベアリング22を貫通して、ホイール13wの他方の側に突出するよう設けられる。
ホルダー24は、スプラインプレート23に対し、ホイール13w側とは反対側に配される。
図6に示すように、ホルダー24は、円環状のベース部24aと、ベース部24aの内周部からスプラインプレート23と反対側に向かって延びる筒状部24tと、を一体に備えている。
図2に示すように、このホルダー24は、センターハブ部13Cの凹部13dに収容されたスプラインプレート23にベース部24aを突き当てた状態で、周方向に間隔を空けて配置された複数のボルト28を、スプラインプレート23に形成された図示しない貫通孔を通してセンターハブ部13Cの凹部13dにねじ込むことで固定される。これにより、ホルダー24およびスプラインプレート23は、ホイール13wのセンターハブ部13Cに固定される。
スナップリング29と、クラッチプレート25との間には、コイルスプリング(付勢部材)31が圧縮状態で設けられている。このコイルスプリング31により、クラッチプレート25は、ガイドピン30側、つまりホイール13wから離間する方向に押圧されている。
ここで、スナップリング29とベアリング22との間、スナップリング29とコイルスプリング31との間には、それぞれ、円環状のシム33が挟み込まれ、クリアランス調整、付勢力調整等がなされている。
また、クラッチプレート25は、コイルスプリング31の押圧力に抗して出力軸部242のガイド軸部242bに沿ってホイール13w側に移動させると、スプラインプレート23と噛み合い、クラッチ「続」の状態とされる。
同図に示すように、操作ノブ36は、クラッチプレート25の位置を出力軸部242のガイド軸部242bに沿って移動させることで、クラッチプレート25とスプラインプレート23の噛み合いを断続する。
図4、図7に示すように、操作ノブ36は、外形略円筒状をなし、一端36a側が閉塞され、他端36b側が開口した有底筒状をなしている。操作ノブ36の一端36a側には、径方向において互いに対向する平面部36c,36cを有した操作部36dが形成されている。操作ノブ36の他端36b側は円筒状で、出力軸部242の先端部が挿入されている。また、操作ノブ36は、他端36bがクラッチプレート25の軸挿通穴25hの外周側に突き当たるよう設けられている。この操作ノブ36の他端36b側には、その内外を貫通するガイド溝37が形成されている。
各ガイド溝37は、操作ノブ36の軸方向に連続して他端36bに一端が開口する導入溝部37aと、導入溝部37aの他端の端部から周方向に延びるスライド溝部37bと、スライド溝部37bに連通するとともに、スライド溝部37bに対して操作ノブ36の周方向に間隔を空けた位置に形成された案内溝部37cと、を備える。
螺旋状部37hは、第一端部37m側から第二端部37n側に向かって、操作ノブ36の一端36a側に接近するよう形成された螺旋状に形成されている。螺旋状部37hの第二端部37n側の端部には、操作ノブ36の軸方向に沿って一端36a側に突出する凸部37jが形成されている。さらに、凸部37jに隣接して、案内溝部37cの第二端部37nには、操作ノブ36の軸方向に沿って他端36b側に延出するロック部37kが形成されている。
操作ノブ36は、ガイドピン30の端部30tが、案内溝部37cの螺旋状部37hで第一端部37m側に位置している状態では、クラッチプレート25および操作ノブ36が、コイルスプリング31の押圧力によって、出力軸部242のガイド軸部242bに沿ってホイール13wから離間する方向にスライドし、クラッチプレート25がガイドピン30に突き当たる。この状態で、クラッチプレート25は、スプラインプレート23に対して噛み合わず、クラッチ「断」の状態とされる。
このようにして、クラッチプレート25をスプラインプレート23にかみ合わせて、クラッチを「続」の状態とすることができる。
本実施形態によれば、操作ノブ36にガイド溝37が形成され、駆動軸240に、ガイド溝37に挿入されるガイドピン30の端部30tが設けられている。
このような構成によれば、ガイド溝37に沿ってガイドピン30の端部30tが案内されることで、クラッチプレート25を操作するときの操作ノブ36の動作が、駆動軸240に直接伝達される。クラッチプレート25は、駆動軸240に設けられているため、操作ノブ36の操作が、駆動軸240を介してクラッチプレート25に伝達される。したがって、操作ノブ36の操作がコイルスプリング31によって吸収されることがなく、クラッチプレート25がスプラインプレート23に噛み合っているか否かを確実に感知することができる。
さらに、操作ノブ36がロック部37kによって拘束されるか否かによって、クラッチの噛合状態を確実に感知することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
13r…車輪
20…駆動ユニット(車輪ユニット)
21…減速機付モータ(モータ)
23…スプラインプレート
24…ホルダー
25…クラッチプレート
30…ガイドピン
30t…両端部(被ガイド部、凸部)
31…コイルスプリング(付勢部材)
36…操作ノブ(操作部材)
37…ガイド溝
37k…ロック部
240…駆動軸
B…電動アシスト車輪ユニット
C…クラッチ機構
Claims (7)
- 駆動軸を回転させるモータと、
前記駆動軸に対して相対回転可能に支持された車輪と、
前記車輪に前記駆動軸の回転力を伝達するアシスト状態と、前記車輪への前記駆動軸の回転力の伝達を遮断するフリー状態とに切替可能なクラッチ機構と、を備え、
前記クラッチ機構は、
前記駆動軸と一体に回転するとともに、前記駆動軸の軸方向に移動可能に設けられたクラッチプレートと、
前記車輪と一体に設けられ、前記クラッチプレートに噛合可能なスプラインプレートと、
前記クラッチプレートを前記駆動軸の軸方向に沿って前記スプラインプレートとの噛合位置に向かって移動させる操作部材と、
前記クラッチプレートを前記操作部材に向かって付勢する付勢部材と、を備え、
前記駆動軸および前記操作部材のいずれか一方に、前記クラッチプレートを移動させるときの前記操作部材の移動軌跡を案内するガイド溝が形成され、
前記駆動軸および前記操作部材の他方に、前記ガイド溝に挿入される被ガイド部が設けられていることを特徴とする車輪ユニット。 - 前記ガイド溝に、前記クラッチプレートが前記スプラインプレートに噛合したときに、前記ガイド溝に沿った前記被ガイド部の移動を拘束するロック部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車輪ユニット。
- 前記操作部材に前記ガイド溝が形成され、
前記駆動軸に前記被ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車輪ユニット。 - 前記被ガイド部は、前記駆動軸から外周側に突出する凸部であり、
前記凸部は、前記駆動軸の軸方向に沿って前記クラッチプレートが前記操作部材側に移動する移動量を拘束することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車輪ユニット。 - 前記ガイド溝は、前記駆動軸の軸方向回りに螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車輪ユニット。
- 前記操作部材は、前記クラッチプレートを、前記スプラインプレート側とは反対側から、前記スプラインプレート側に向かって直接押圧し、
前記付勢部材は、前記クラッチプレートを、前記スプラインプレート側から前記操作部材側に向かって付勢することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の車輪ユニット。 - 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車輪ユニットを備えることを特徴とする手押し移動体。
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JP2015142124A JP6474328B2 (ja) | 2015-07-16 | 2015-07-16 | 車輪ユニット、およびそれを備えた手押し移動体 |
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Family Applications (1)
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Citations (3)
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JPS63172727U (ja) * | 1987-04-30 | 1988-11-09 | ||
JPH0699814A (ja) * | 1992-09-18 | 1994-04-12 | Yamaha Motor Co Ltd | 車椅子用自動走行装置 |
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2015
- 2015-07-16 JP JP2015142124A patent/JP6474328B2/ja active Active
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JPS6283733U (ja) * | 1985-11-16 | 1987-05-28 | ||
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