JP2017024856A - エレベータの保全作業時間報知装置 - Google Patents

エレベータの保全作業時間報知装置 Download PDF

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東田 一夫
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Abstract

【課題】保全作業の終了予定時間が過ぎてしまうことが予測される場合に、保全作業の終了前に新たな作業終了時間を報知する。
【解決手段】本発明は、エレベータで実施される保全作業の終了予定時間が変更された場合に、その変更された作業終了時間を報知可能な報知部を備えたエレベータの保全作業時間報知装置において、それぞれ制御盤1内に設けられ、保全作業の標準作業工程を記憶した作業工程データベース2と、作業工程データベース2からの信号により保全作業の作業時間を計測する作業時間カウンタ3と、エレベータの駆動状態を検知する検知部からの検知信号に基づいて、保全作業の進捗状況を確認する作業工程確認装置4と、作業時間カウンタ3で計測された作業時間と、作業工程確認装置4で確認された保全作業の進捗状況とに基づいて、予測される作業終了時間を演算する作業時間予測装置5とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベータで実施される保全作業の終了予定時間が変更された場合に、その変更された作業終了時間を報知することができるエレベータの保全作業時間報知装置に関する。
エレベータは様々な制御機器を備えており、安全に運行するために、それらの制御機器を定期的に保守点検することが必須である。この場合、保守点検すなわち保全作業に際して、エレベータの運行を停止せざるを得ないことがある。このような場合、エレベータを保守する保守会社は、終了予定時間を張り紙などに明示してエレベータの利用者に通知しているが、予期しない保全作業の遅延により終了予定時間を過ぎても、エレベータを運行できないことがある。このような場合には、エレベータの利用者に不信感を与えかねない。
このような状況を考慮して従来、特許文献1に、予め保全作業の作業時間が登録された保守情報記憶装置を、保全作業の開始時に動作させ、この保守情報記憶装置に登録された作業時間に基づく終了予定時間を乗場表示装置に表示させ、実際の作業時間が終了予定時間を過ぎたときに、終了予定時間に予め登録された所定時間を加算し、この加算した作業終了時間を新たに乗場表示装置に表示させるようにした技術が開示されている。
特開2008−74534号公報
特許文献1に開示された従来技術は、終了予定時間が過ぎても保全作業が終了しない場合に、終了予定時間に所定時間を加算して乗場表示装置に表示させるものであり、終了予定時間を過ぎるまでは、予測される作業終了時間は乗場表示装置に表示されることがない。したがって、エレベータの利用者に対するサービス性の点で必ずしも十分とは言えない。
本発明は、前述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、保全作業の終了予定時間が過ぎてしまうことが予測される場合に、保全作業の終了前に新たな作業終了時間を報知することができるエレベータの保全作業時間報知装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係るエレベータの保全作業時間報知装置は、エレベータで実施される保全作業の終了予定時間が変更された場合に、その変更された作業終了時間を報知可能な報知部を備えたエレベータの保全作業時間報知装置において、それぞれ制御盤内に設けられ、前記保全作業の標準作業工程を記憶した作業工程データベースと、この作業工程データベースから出力される作業開始信号に基づいて、前記保全作業の作業時間を計測する作業時間カウンタと、前記エレベータの駆動状態を検知する検知部から出力される検知信号に基づいて、前記保全作業の進捗状況を確認する作業工程確認装置と、前記作業時間カウンタで計測された前記作業時間と、前記作業工程確認装置で確認された前記保全作業の進捗状況とに基づいて、予測される作業終了時間を演算する作業時間予測装置とを備え、前記報知部によって、前記作業時間予測装置で演算された前記作業終了時間を報知させるようにしたことを特徴としている。
本発明に係るエレベータの保全作業時間報知装置は、保全作業の終了予定時間が過ぎてしまうことが予測される場合に、保全作業の終了予定時間に至る前に新たな作業終了時間を作業時間予測装置で演算し、その演算された作業終了時間を報知部によって報知させることができる。これにより本発明は、エレベータの利用者に対するサービス性を従来よりも向上させることができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係るエレベータの保全作業時間報知装置の一実施形態を示すブロック図である。 本発明の対象となる保全作業の一例である作業Aの作業手順を示すタイムチャートである。 図2の作業手順に応じて行われる作業Aに対する作業終了時間の変更手順の一例を示す図である。
以下、本発明に係るエレベータの保全作業時間報知装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る保全作業時間報知装置は、エレベータの制御盤1内に、保全作業の標準作業工程、即ち複数の保全作業の作業手順、及びその作業手順を実施する標準作業時間を記憶した作業工程データベース2と、この作業工程データベース2から出力される作業開始信号に基づいて、作業員が行う実際の保全作業の作業時間を計測する作業時間カウンタ3と、エレベータのスイッチ類の操作信号や乗かごの位置を示す状態信号等の、エレベータの駆動状態を検知する検知部から出力される検知信号に基づいて、保全作業の進捗状況を確認する作業工程確認装置4とを備えている。また、制御盤1内に、作業時間カウンタ3で計測された作業時間と、作業工程確認装置4で確認された保全作業の進捗状況とに基づいて、予測される新たな作業終了時間を演算する作業時間予測装置5を備え、報知部によって、作業時間予測装置5で演算された新たな作業終了時間を報知させるようにしてある。
前述した報知部は例えば、乗場に設けられ、前述した作業時間予測装置5で演算された新たな作業終了時間を表示する乗場表示装置から成っている。
ここで、図2に示す保全作業の一例である作業Aについて説明する。
同図2の手順S1に示すように、保全作業のために作業員が、自身の携帯する保守装置6を制御盤1に接続すると、作業工程データベース2が起動する。保守員が、作業工程データベース2に記憶された複数の作業項目の中から作業Aを選択し、この作業Aを開始する信号を送信すると、図3に示すように、作業工程データベース2から、作業Aの標準作業時間が作業時間予測装置5に送信され、その標準作業時間に基づく作業Aの終了予定時間が乗場表示装置7に表示される。
次に、作業工程データベース2は、作業Aを開始する信号を作業時間カウンタ3に送信する。信号を受けた作業時間カウンタ3は、作業時間の計測を開始する。
また、作業工程データベース2は、作業Aの作業手順信号を作業工程確認装置4に送信する。この信号を受けた作業工程確認装置4は、図2の手順S1が実施されたことを認識し、手順S1が実施されたことを示す信号を作業時間予測装置5に送信する。
図2の手順S2に示すように、作業員がエレベータの低速運転スイッチを投入すると、この低速運転スイッチの投入信号が作業工程確認装置4に伝えられる。また、作業員がエレベータを低速運転させると、低速運転の信号が作業工程確認装置4に送信される。それぞれの信号を受信した時点で、作業工程確認装置4は、手順S2が実施されたことを認識し、手順S2が実施されたことを示す信号を作業時間予測装置5に送信する。
作業時間予測装置5は、作業工程データベース2から送信された手順S2が実行されるまでに必要な時間、例えば5分と、作業時間カウンタ3で計測している実際の作業時間、例えば10分とを比較する。その結果、作業時間予測装置5は、今は作業時間カウンタ3で計測している実際の作業時間の方が5分程長いと判断し、作業Aが遅延していると判定する。ここで作業時間予測装置5は、標準作業時間に遅延分の時間、5分を加算し、これに基づいて新たな作業終了時間を求める演算を行う。このようにして変更された作業終了時間が、指令信号として乗場表示装置7に送信される。指令信号を受けた乗場表示装置7は、それまで表示していた終了予定時間に代えて、変更された新たな作業終了時間を表示する。
図2の手順S3に示すように、作業員が停止スイッチを投入すると、この停止スイッチの投入信号が作業工程確認装置4に送信される。また、作業員が乗かごを最下階で停止させると、最下階停止の信号が作業工程確認装置4に送信される。それぞれの信号を受信した時点で、作業工程確認装置4は手順S3が実施されたことを認識し、手順S3が実施されたことを示す信号を作業時間予測装置5に送信する。
作業時間予測装置5は、作業工程データベース2から送信された手順S3が実行されるまでに必要な時間、例えば15分と、作業時間カウンタ3で計測している実際の作業時間、例えば25分とを比較する。その結果、今は作業時間カウンタ3で計測している実際の作業時間の方が10分長いので、作業が遅延していると判定する。ここで作業時間予測装置5は、標準作業時間に遅延分の時間10分を加算し、これに基づいて新たな作業時間終了時間を求める演算を行う。この演算された新たな作業終了時間が指令信号として乗場表示装置7に送信される。指令信号を受けた乗場表示装置7は、それまで表示していた作業終了時間に代えて、新たな作業終了時間を表示する。
以下、図2の手順S4,S5の場合も同様にして、エレベータに備えられる機器からの信号を作業工程確認装置4で受信し、それぞれの信号を受信した時点で、作業工程確認装置4は手順S4,S5が実施されたことを認識し、その手順S4,S5が実施されたことを示す信号を作業時間予測装置5に送信する。
ここで作業時間予測装置5は、作業工程データベース2から送信された手順S4,S5が実行されるまでに必要な作業時間30分(40分)と、作業時間カウンタ3で計測している実際の作業時間とを比較する。その結果、作業時間カウンタ3で計測している実際の作業時間の方が長ければ、作業が遅延していると判定し、それまでの作業終了時間に遅延分の時間を加算してさらに新たな作業終了時間を求める演算を行う。このよう変更された新たな作業終了時間が指令信号として乗場表示装置7に送信される。指令信号を受けた乗場表示装置7は、それまで表示されていた作業終了時間に代えて、変更された新たな作業終了時間を表示する。
なお、作業終了時間の表示を変更する方式としては、前述したようにそれぞれの手順が実施される都度、表示を変更する方式のほか、作業の遅延が所定回数以上発生したときに、それ以降の手順も全て遅延するものと予測し、実際の遅延分に予測遅延分を加算して求めた作業終了時間を乗場表示装置7に表示させるようにしてもよい。
この場合、例えば図2の手順S1が実施されてから手順S2が実施されるまでの標準作業時間は5分であるが、作業時間カウンタ3により計測された実際の作業時間が図3に示すように10分であるため、作業時間予測装置5は、この時点で5分遅延していると判断し、5分を加算して表示する指令信号を乗場表示装置7に送信する。次に、図2の手順S2から手順S3までの標準作業時間は10分であるが、作業時間カウンタ3により計測された実際の作業時間が15分であるため、作業時間予測装置5は作業が5分遅延していると判定する。作業時間予測装置5は、例えばこのように2回以上遅延したと判定した場合、その後の作業も全て遅延するものと予測し、図3に示すように、それぞれの手順に予測遅延時間5分を加算して得られた作業終了時間を表示する指令信号を乗場表示装置7に送信する。
以上のように構成した本実施形態に係るエレベータの保守作業時間報知装置によれば、現状の作業状況から作業終了予定時間が過ぎると作業時間予測装置5で判定された場合には、作業予定時間に至る前に作業時間予測装置5で演算された作業終了時間、すなわち変更された新たな作業終了時間を、乗場表示装置7の表示によってエレベータの利用者に知らせることができる。これにより本実施形態は、エレベータの利用者に対するサービス性を向上させることができる。
1 制御盤
2 作業工程データベース
3 作業時間カウンタ
4 作業工程確認装置
5 作業時間予測装置
6 保守装置
7 乗場表示装置(報知部)

Claims (2)

  1. エレベータで実施される保全作業の終了予定時間が変更された場合に、その変更された作業終了時間を報知可能な報知部を備えたエレベータの保全作業時間報知装置において、
    それぞれ制御盤内に設けられ、
    前記保全作業の標準作業工程を記憶した作業工程データベースと、
    この作業工程データベースから出力される作業開始信号に基づいて、前記保全作業の作業時間を計測する作業時間カウンタと、
    前記エレベータの駆動状態を検知する検知部から出力される検知信号に基づいて、前記保全作業の進捗状況を確認する作業工程確認装置と、
    前記作業時間カウンタで計測された前記作業時間と、前記作業工程確認装置で確認された前記保全作業の進捗状況とに基づいて、予測される作業終了時間を演算する作業時間予測装置とを備え、
    前記報知部によって、前記作業時間予測装置で演算された前記作業終了時間を報知させるようにしたことを特徴とするエレベータの保全作業時間報知装置。
  2. 請求項1に記載のエレベータの保全作業時間報知装置において、
    前記報知部は、乗場に設けられ、前記作業終了時間を表示する乗場表示装置から成ることを特徴とするエレベータの保全作業時間報知装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113247724A (zh) * 2021-05-20 2021-08-13 上海三菱电梯有限公司 电梯维保信息告知系统和方法
WO2023026356A1 (ja) * 2021-08-24 2023-03-02 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 監視システムおよび監視方法

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