JP2017021894A - 端子付き電線、端子付きケーブル、端子付き電線の製造方法、および端子付きケーブルの製造方法 - Google Patents

端子付き電線、端子付きケーブル、端子付き電線の製造方法、および端子付きケーブルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易かつ安定的に端子を導体部の端末に接続することができる端子付き電線、端子付きケーブル、端子付き電線の製造方法、および端子付きケーブルの製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線と、導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、導体部の端末と端子との間に、コルソン銅合金からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、端子付き電線、端子付きケーブル、端子付き電線の製造方法、および端子付きケーブルの製造方法に関する。
電線の導体部として、アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられることがある。この場合、アルミニウム等からなる導体部の表面には、絶縁物である酸化皮膜が生成され易い。このため、導体部表面の酸化皮膜を除去せずに導体部の端末に端子を接続すると、導体部と端子との接触抵抗が増加し、通電時に発熱が生じる可能性がある。
そこで、従来では、以下のような方法で、アルミニウム等からなる導体部の端末に端子を接続していた。従来の方法では、まず端子を導体部の端末に接続する前に、アルミニウム等からなる導体部の表面に対して、金ブラシや紙やすり等を用いて機械的研磨を行う。これにより、導体部の表面における酸化皮膜を除去する。次に、酸化皮膜の再生成を抑制するために、導体部の表面に防水コンパウンドを塗布する。次に、防水コンパウンドが塗布された導体部の端末に、端子を圧着又は圧縮により接続する。
一方で、導体部と端子との接触抵抗を低減するための他の方法としては、例えば、端子の電線側接続部(圧着片)の内面に、粗面部を設ける方法が開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の方法では、端子が圧着される際に、端子の粗面部によって、導体部の酸化皮膜が削られることにより、導体部と端子との接触抵抗を低減できるとされている。
特開2003−243057号公報
従来の方法では、端子を導体部の端末に接続する前において、機械的研磨を行う工程や防水コンパウンドを塗布する工程に時間がかかっていた。また、これらの工程で確実な作業が行われていないと、導体部と端子との接触抵抗が増加する可能性があった。このため、作業者の熟練が必要とされ、また工程の施工管理が困難となっていた。
また、特許文献1の方法では、端子に粗面部を形成するために、時間とコストがかかっていた。
本発明の目的は、容易かつ安定的に端子を導体部の端末に接続することができる端子付き電線、端子付きケーブル、端子付き電線の製造方法、および端子付きケーブルの製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線と、
前記導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、
前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材が介在する端子付き電線が提供される。
本発明の他の態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部をそれぞれ有する複数の電線を備えるケーブルと、
それぞれの前記導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、
それぞれの前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材が介在する端子付きケーブルが提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線を用意する工程と、
前記導体部の端末に端子を電気的に接続する工程と、を有し、
前記端子を接続する工程では、
前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材を介在させる端子付き電線の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部をそれぞれ有する複数の電線を備えるケーブルを用意する工程と、
それぞれの前記導体部の端末に端子を電気的に接続する工程と、を有し、
前記端子を接続する工程では、
それぞれの前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材を介在させる端子付きケーブルの製造方法が提供される。
本発明によれば、容易かつ安定的に端子を導体部の端末に接続することができる端子付き電線、端子付きケーブル、端子付き電線の製造方法、および端子付きケーブルの製造方法を提供することができる。
(a)は、本発明の一実施形態に係る端子付き電線を示す概略斜視図であり、(b)は、(a)の端子付き電線のうち絶縁層がある部分を切断した断面図であり、(c)は、(a)の端子付き電線のうち端子の電線側接続部の部分を切断した断面図である。 (a)は、電線用意工程を示す概略斜視図であり、(b)は、介在部材配置工程を示す概略斜視図であり、(c)は、端子接続工程を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態の変形例1に係るケーブルの軸方向と直交する断面図である。 (a)は、本発明の一実施形態の変形例2に係る電線を示す概略斜視図であり、(b)は、本発明の一実施形態の変形例3に係る電線を示す概略斜視図である。 (a)は、本発明の一実施形態の変形例4に係る端子を示す正面図であり、(b)は、本発明の一実施形態の変形例5に係る端子を示す正面図であり、(c)は、本発明の一実施形態の変形例6に係る端子を示す正面図である。
<本発明の一実施形態>
本発明の一実施形態に係る端子付き電線について、図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態に係る端子付き電線を示す概略斜視図であり、図1(b)は、(a)の端子付き電線のうち絶縁層がある部分を切断した断面図であり、図1(c)は、(a)の端子付き電線のうち端子の電線側接続部の部分を切断した断面図である。
本実施形態の端子付き電線10は、導体部120に対して機械的研磨を行う等の処理が行われることなく、端子300が介在部材200を介して導体部120の端末に電気的に接続されるよう構成されている。具体的には、端子付き電線10は、電線100と、介在部材(緩衝材)200と、端子300と、を有している。以下、詳細を説明する。
なお、本実施形態において、電線100又は導体部120の「端末」とは、電線100又は導体部120の最端部だけでなく、当該最端部から所定の長さの部分のことを意味している。
(電線)
図1(a)および(b)に示すように、本実施形態の電線100は、いわゆる絶縁電線として構成されており、例えば、導体部120と、絶縁層140とを有している。
導体部120は、例えば、アルミニウム(Al)又はAl合金からなっている。本実施形態では、導体部120は、例えば、これらの金属からなる複数の導体素線が撚り合わされた撚線として構成されている。
絶縁層140は、導体部120の外周を覆うように設けられる絶縁被覆として構成されている。絶縁層140は、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素系樹脂等からなっている。
電線100の端末では、絶縁層140が最端部から所定の長さだけ剥がされ、導体部120の端末が露出されている。なお、本実施形態では、導体部120の端末には、機械的研磨が行われておらず、また、防水コンパウンドが塗布されていない。
(端子)
図1(a)に示すように、端子300は、導体部120の端末を外部の相手側の端子やボルト等(不図示)に接続するよう構成され、例えば、銅(Cu)、若しくはCu合金からなるか、或いは、これらの金属に錫(Sn)若しくは亜鉛(Zn)がめっきされてなるものである。
具体的な構成としては、端子300は、例えば、電線側接続部(バレル部、圧着部)320と、外部接続部340と、を有している。
外部接続部340は、外部の相手側の端子やボルト等に接続される部分として構成されている。本実施形態では、外部接続部340は、例えば、リング状(丸型)に構成され、外部の相手側の端子やボルト等が挿入される開口340aを有している。
電線側接続部320は、導体部120の端末に接続される部分として構成されている。本実施形態では、電線側接続部320は、例えば、筒状に構成され、導体部120の端末の外周を囲むように配置されている。
図1(c)に示すように、本実施形態では、導体部120の端末の外周面と電線側接続部320の内面との間に、後述する介在部材200が介在した状態で、電線側接続部320は、導体部120の端末に圧着又は圧縮されている。これにより、導体部120、介在部材200、および端子300の電線側接続部320を、隙間なく密着させることができる。
(介在部材)
図1(a)および(c)に示すように、介在部材200は、電線100の導体部120の端末と端子300との間に介在し、導体部120の端末と端子300との間を電気的に中継するよう構成されている。
介在部材200は、例えば、金属製の複数の素線を編み込んでなる編組線により構成されている。これにより、端子300を導体部120の端末に接続する際に、介在部材200を構成する各素線が、導体部120の表面に食い込み、導体部120の表面に形成された酸化皮膜を破壊する。その結果、導体部120と端子300とを、介在部材200を介して良好に接続し、導体部120と端子300との間の抵抗を低減することができる。
また、介在部材200は、例えば、筒状に構成され、導体部120の端末の外周を囲むように配置されている。これにより、導体部120の全周に亘って均等に、導体部120と介在部材200との接触部分を形成することができる。
また、介在部材200は、導体部120の端末の外周を囲むように配置された状態で、導体部120の端末の外周面と端子300の電線側接続部320の内面との間に挟み込まれている。これにより、介在部材200は、導体部120の端末と端子300との間を電気的に中継するようになっている。
また、介在部材200は、例えば、コルソン銅合金(コルソン系銅合金)からなっている。コルソン銅合金は、Cu、ニッケル(Ni)、およびシリコン(Si)を少なくとも含み、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、およびマンガン(Mn)のうち少なくともいずれか(1種以上)をさらに含んでいる。
介在部材200は、上記組成を有するコルソン銅合金からなることにより、表面に酸化皮膜を形成することがなく、高導電性、高強度、および優れた曲げ加工性等を有している。介在部材200が高導電性を有していることにより、導体部120と端子300との間の抵抗を低減することができる。また、介在部材200が高強度や優れた曲げ加工性を有していることにより、端子300を導体部120の端末に接続する際に、介在部材200は、破断することなく導体部120の酸化皮膜を確実に破壊することができる。
ここで、導体部120と介在部材200との接触部分や、介在部材200と端子300との接触部分は、それぞれ異種金属接触となるが、以下の理由により、これらの接触部分では、電解腐食(電食)が抑制(緩和)されている。
異種金属接触による電解腐食は、互いに異なるイオン化傾向を有する金属同士が接触した部分に水分等が付着した場合に、イオン化傾向の大きい金属(卑な金属)とイオン化傾向の小さい金属(貴な金属)との間に電位差が生じ、イオン化傾向の大きい金属が水分中に溶け出すことで、イオン化傾向の大きい金属に腐食が生じる現象のことをいう。例えば、Cuのイオン化傾向とAlのイオン化傾向との差は大きく、Cuの標準電極電位は+0.342Vであるのに対して、Alの標準電極電位は−1.662Vである。このため、CuとAlとが直接接触した部分では、上記した電解腐食が生じ易い。
これに対して、本実施形態では、上述のように、介在部材200はコルソン銅合金からなっている。コルソン銅合金には、Cu(+0.342V)に対して、イオン化傾向がCuとAlとの中間に位置する金属(Ni:−0.257V、Sn:−0.138V、Zn:−0.762V、Mg:−1.55V、Mn:−1.185V)が添加されている。これにより、コルソン銅合金からなる介在部材200の標準電極電位は、Alの標準電極電位とCuの標準電極電位との間の中間値となっている。
そのため、導体部120と介在部材200との接触部分では、Al等からなる導体部120と、コルソン銅合金からなる介在部材200との間で、電位差が(CuとAlとが直接接触した場合よりも)低減されている。その結果、導体部120と介在部材200との接触部分において異種金属接触による電解腐食が生じることを抑制することができる。
また、介在部材200と端子300との接触部分では、コルソン銅合金からなる介在部材200と、Cu等からなる端子300との間で、電位差が低減されている。その結果、介在部材200と端子300との接触部分において異種金属接触による電解腐食が生じることを抑制することができる。
さらには、Cu等からなる端子300がAl等からなる導体部120に直接接続されると、電解腐食が生じうるのに対して、本実施形態では、導体部120と端子300との間に介在する介在部材200の標準電極電位は、導体部120の標準電極電位と端子300の標準電極電位との間の中間に位置している。これにより、介在部材200は、導体部120と端子300との間における異種金属接触の緩衝材として働く。その結果、導体部120と端子300との間で、異種金属接触による電解腐食が生じることを抑制(緩和)することができる。
(2)端子付き電線の製造方法
次に、図1および図2を用い、本実施形態にかかる端子付き電線の製造方法について説明する。図2(a)は、電線用意工程を示す概略斜視図であり、図2(b)は、介在部材配置工程を示す概略斜視図であり、図2(c)は、端子接続工程を示す概略斜視図である。
(電線用意工程)
図2(a)に示すように、Al又はAl合金からなる導体部120と、導体部120の外周を囲むように設けられる絶縁層140と、を有する電線100を用意する。そして、電線100の端末において、最端部から所定の長さの絶縁層140を剥がし、導体部120の端末を露出させる。
(介在部材配置工程)
図2(b)に示すように、例えば、コルソン銅合金からなる筒状の編組線により構成される介在部材200を用意する。そして、導体部120の端末の外周を囲むように介在部材200を配置する。
(端子接続工程)
図2(c)に示すように、電線側接続部320と外部接続部340とを有する端子300を用意する。そして、導体部120の端末に、端子300の電線側接続部320を被せる。このとき、導体部120の端末の外周面と電線側接続部320の内面との間に、介在部材200を介在させる。
次に、図1(a)および(c)に示すように、導体部120の端末の外周面と電線側接続部320の内面との間に介在部材200を介在させた状態で、端子300の電線側接続部320を圧着又は圧縮する。これにより、介在部材200を構成する各素線を、導体部120の表面に食い込ませ、導体部120の表面に形成された酸化皮膜を破壊する。なお、端子300がAl又はAl合金からなる場合、端子300の電線側接続部320の内面に形成された酸化皮膜も、介在部材200によって破壊される。その結果、導体部120と端子300とを、介在部材200を介して良好に接続することができる。
以上により、端子付き電線10が製造される。
(3)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、Al又はAl合金からなる導体部120の端末と端子300との間には、コルソン銅合金からなる介在部材200が介在している。介在部材200は、導体部120表面に形成された酸化皮膜を破壊している。これにより、介在部材200を介して、端子300を導体部120の端末に良好に接続することができる。
本実施形態では、端子300を導体部120の端末に接続する前に、導体部120に対して機械的研磨を行う必要がないため、端子300を導体部120の端末に接続するための作業が容易となる。また、導体部120の端末と端子300との間に介在部材200を介在させるだけで、端子300を導体部120の端末に確実に接続することができる。そのため、作業者の熟練を必要とせず、工程の施工管理を簡易的なものとすることができる。
このように、本実施形態では、容易かつ安定的に端子300を導体部120の端末に接続することができる。
(b)本実施形態によれば、介在部材200は、コルソン銅合金からなっている。コルソン銅合金からなる介在部材200の標準電極電位は、Alの標準電極電位とCuの標準電極電位との間の中間値となっている。これにより、導体部120と介在部材200との接触部分において電位差が低減されるとともに、介在部材200と端子300との接触部分においても電位差が低減されている。その結果、導体部120と介在部材200との接触部分や、介在部材200と端子300との接触部分において、異種金属接触による電解腐食が生じることを抑制することができる。
また、介在部材200は、Al等からなる導体部120とCu等からなる端子300との間で、異種金属接触の緩衝材として働く。その結果、導体部120と端子300との間で、異種金属接触による電解腐食が生じることを抑制(緩和)することができる。
(c)本実施形態によれば、端子300の電線側接続部320は、介在部材200を介して導体部120の端末に圧着又は圧縮されている。圧着又は圧縮時の圧力により、介在部材200を導体部120に押し付けることによって、導体部120の表面に形成された酸化皮膜を確実に破壊することができる。その結果、端子300を導体部120の端末に確実に接続することができる。
また、圧着又は圧縮により、導体部120、介在部材200、および端子300の電線側接続部320を、隙間なく密着させることができる。これにより、導体部120と介在部材200との間等に水分等が浸入することを抑制し、導体部120の表面に酸化皮膜が再生成されることを抑制することができる。そして、導体部120の酸化皮膜を除去した効果を永続的に維持させることが可能となる。その結果、導体部120の表面への防水コンパウンドの塗布を不要とすることができる。
(d)本実施形態によれば、介在部材200は、コルソン銅合金からなる複数の素線を編み込んでなる編組線により構成されている。圧着又は圧縮等により端子300を導体部120の端末に接続する際、介在部材200を構成する各素線に対して圧力が集中し、各素線が導体部120の表面に食い込む。これにより、導体部120の表面に形成された酸化皮膜を確実に破壊することができる。
また、介在部材200が伸縮自在な編組線により構成されていることにより、様々な導体部120のサイズに適用させることが可能となる。導体部120の端末と端子300との間に介在部材200を介在させるために特別な技術(加工等)を必要としないので、簡易的な端子300の接続を実現することができる。
(e)本実施形態によれば、事前に端子300に対して特段の加工を施す必要が無いため、既製品の端子300を用いることができる。これにより、端子付き電線10のコストが増加することを抑制することができる。
<本実施形態の変形例>
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例では、本実施形態と異なる要素についてのみ説明し、本実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、その説明を省略する。
(変形例1)
上述の実施形態では、端子付き電線10に対して介在部材200を適用する場合について説明したが、以下のように端子付きケーブルに対して介在部材200を適用してもよい。
図3は、本実施形態の変形例1に係るケーブルの軸方向と直交する断面図である。
図3に示すように、変形例1のケーブル400は、複数の電線100と、シース460と、を有している。複数の電線100のそれぞれは、上述の実施形態と同様に、Al又はAl合金からなる導体部120と、導体部120の外周を覆うように設けられる絶縁層140と、を有している。ここでは、例えば、3本の電線100が撚り合わされている。なお、これらの電線100は、平行に束ねられていても良い。シース460は、3本の電線100の外周を覆うように設けられている。シース460は、例えば、絶縁層140と同様の材料からなっている。なお、3本の電線100とシース460との間には、介在紙や押さえ巻きテープが設けられていても良い。
変形例1の端子付きケーブルでは、それぞれの電線100の導体部120の端末に対して、端子300が介在部材200を介して接続される。また、変形例1の端子付きケーブルの製造方法では、それぞれの電線100に対して、上述の端子付き電線の製造方法が適用される。
以上の変形例1のように、複数の電線を有する端子付きケーブルに対しても、介在部材200を適用してもよい。
(変形例2および3)
上述の実施形態では、導体部120が撚線として構成されている場合について説明したが、これに限られるものではない。
図4(a)は、本実施形態の変形例2に係る電線を示す概略斜視図である。
図4(a)に示す変形例2のように、電線102の導体部122は、単線として構成されていてもよい。
図4(b)は、本実施形態の変形例3に係る電線を示す概略斜視図である。
図4(b)に示す変形例3のように、電線104の導体部124は、平角線として構成されていてもよい。なお、平角線からなる導体部124の外側に絶縁層が設けられていない場合を図示したが、平角線からなる導体部の外周を囲むように絶縁層が設けられていても良い。
(変形例4〜6)
上述の実施形態では、端子300の外部接続部340がリング状(丸型)に構成されている場合について説明したが、これに限られるものではない。
図5(a)は、本実施形態の変形例4に係る端子を示す正面図である。
図5(a)に示す変形例4のように、端子302の外部接続部342は、Y字状に構成されていてもよい。
図5(b)は、本実施形態の変形例5に係る端子を示す正面図である。
図5(b)に示す変形例5のように、端子304の外部接続部344は、棒状に構成されていてもよい。
図5(c)は、本実施形態の変形例6に係る端子を示す正面図である。
図5(c)に示す変形例6のように、端子306の外部接続部346は、板状(ブレード状)に構成されていてもよい。
(本発明の他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述の実施形態では、介在部材200が編組線により構成される場合について説明したが、介在部材は、導体部の端末と端子との間に介在可能であれば、編組線として構成されていなくてもよい。例えば、介在部材は、編み込まれていない素線のみであってもよい。または、介在部材は、少なくとも電線側の面に凹凸を有する板状部材として構成されていてもよい。
上述の実施形態では、介在部材200が(初めから)筒状に構成されている場合について説明したが、介在部材は、シート状であってもよく、導体部の端末と端子との間に介在させる際に筒状に形成されるよう構成されていてもよい。
上述の実施形態では、端子300の電線側接続部320が筒状に構成されている場合について説明したが、端子の電線側接続部は筒状に構成されていなくてもよい。例えば、電線側接続部は、断面がU字状に構成され、端子を導体部の端末に接続する際に加締められて導体部の端末の外周を囲むよう構成されていてもよい。
上述の実施形態では、図1(a)において各構成を分かり易くするために、電線100の絶縁層140と端子300の電線側接続部320との間に、導体部120の一部、および介在部材200の一部が露出されているように示したが、電線の導体部の端末が端子の電線側接続部によって覆われていてもよく、電線の絶縁層と端子の電線側接続部との間に、導体部の一部、および介在部材の一部が露出されていなくてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線と、
前記導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、
前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材が介在する端子付き電線が提供される。
(付記2)
付記1に記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記介在部材の標準電極電位は、アルミニウムの標準電極電位と銅の標準電極電位との間の中間値となっている。
(付記3)
付記1又は2に記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記介在部材は、銅、ニッケル、およびシリコンを少なくとも含む。
(付記4)
付記3に記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記介在部材は、錫、亜鉛、マグネシウム、およびマンガンのうち少なくともいずれかをさらに含む。
(付記5)
付記1〜4のいずれかに記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記端子は、前記介在部材を介して前記導体部の端末に圧着又は圧縮されることで、前記導体部の端末に電気的に接続される。
(付記6)
付記1〜5のいずれかに記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記端子は、前記導体部の表面に形成された酸化皮膜が前記介在部材によって破壊されることにより、前記導体部の端末に電気的に接続される。
(付記7)
付記1〜6のいずれかに記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記介在部材は、コルソン銅合金からなる複数の素線を編み込んでなる編組線により構成される。
(付記8)
付記1〜7のいずれかに記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記介在部材は、前記導体部の端末の外周を囲むように配置される。
(付記9)
付記1〜8のいずれかに記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記端子は、前記導体部の端末に被せられる電線側接続部を有し、
前記介在部材は、前記導体部の端末の外周面と前記電線側接続部の内面との間に挟み込まれている。
(付記10)
付記1〜9のいずれかに記載の端子付き電線であって、好ましくは、
前記端子は、銅、若しくは銅合金からなるか、或いは、これらの金属に錫若しくは亜鉛がめっきされてなる。
(付記11)
本発明の他の態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部をそれぞれ有する複数の電線を備えるケーブルと、
それぞれの前記導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、
それぞれの前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材が介在する端子付きケーブルが提供される。
(付記12)
本発明の更に他の態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線を用意する工程と、
前記導体部の端末に端子を電気的に接続する工程と、を有し、
前記端子を接続する工程では、
前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材を介在させる端子付き電線の製造方法が提供される。
(付記13)
本発明の更に他の態様によれば、
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部をそれぞれ有する複数の電線を備えるケーブルを用意する工程と、
それぞれの前記導体部の端末に端子を電気的に接続する工程と、を有し、
前記端子を接続する工程では、
それぞれの前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材を介在させる端子付きケーブルの製造方法が提供される。
10 端子付き電線
100,102,104 電線
120,122,124 導体部
140 絶縁層
200 介在部材(緩衝材)
300,302,304,306 端子
320 電線側接続部(バレル部、圧着部)
340 外部接続部
340a 開口
342,344,346 外部接続部
400 ケーブル
460 シース

Claims (6)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線と、
    前記導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、
    前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材が介在する端子付き電線。
  2. 前記端子は、前記介在部材を介して前記導体部の端末に圧着又は圧縮されることで、前記導体部の端末に電気的に接続される請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記介在部材は、コルソン銅合金からなる複数の素線を編み込んでなる編組線により構成される請求項1又は2に記載の端子付き電線。
  4. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部をそれぞれ有する複数の電線を備えるケーブルと、
    それぞれの前記導体部の端末に電気的に接続される端子と、を有し、
    それぞれの前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材が介在する端子付きケーブル。
  5. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部を有する電線を用意する工程と、
    前記導体部の端末に端子を電気的に接続する工程と、を有し、
    前記端子を接続する工程では、
    前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材を介在させる端子付き電線の製造方法。
  6. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる導体部をそれぞれ有する複数の電線を備えるケーブルを用意する工程と、
    それぞれの前記導体部の端末に端子を電気的に接続する工程と、を有し、
    前記端子を接続する工程では、
    それぞれの前記導体部の端末と前記端子との間に、コルソン銅合金からなる介在部材を介在させる端子付きケーブルの製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019046534A (ja) * 2017-08-29 2019-03-22 矢崎エナジーシステム株式会社 分岐ケーブル

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