以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、発明の構成は、開示の実施形態の具体的構成に限定されない。発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
〔実施形態〕
本実施形態のシステムでは、企業等のウェブページを閲覧する利用者端末に、固有の識別情報(ID)が発番され、企業等のオペレータ端末が利用者端末のIDを取得した場合、オペレータ端末からの要求により、オペレータ端末と利用者端末との間で利用者端末の画面が共有される。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のシステムの構成例を示す図である。第1実施形態のシステムは、利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50を含む。利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50は、それぞれ、ネットワークN1を介して、接続されている。
ネットワークN1は、例えば、インターネット接続業者の通信装置へのアクセス網とインターネットを含むネットワークである。ネットワークに接続される装置は、それぞれ、ネットワーク上の位置を示すアドレス(IPアドレス等)を有している。
利用者端末10は、利用者によって操作される端末である。利用者端末10は、ウェブページを表示するブラウザを含む。利用者端末10は、ブラウザ等の画面を表示する表示部、文字情報等を入力する入力部を有する。利用者端末10は、端末の一例である。
画面共有サーバ30は、ID発番機能、チャット機能、画面共有機能を有する。ID発番機能は、利用者端末10に対して固有の識別情報(ID)を割り当てる機能である。チャット機能は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報による双方向通信(チャット)を実現する機能である。画面共有機能は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での画面共有を実現する機能である。
ウェブサーバ40は、利用者端末10から要求されるウェブページの表示データを、利用者端末10等からの要求によって、利用者端末10に送信する。表示データには、IDの発番要求等をする所定のスクリプトが含まれている。ウェブサーバ40は、表示データを格納する格納部を有する。
オペレータ端末50は、ウェブページを開設している企業等の従業員等であるオペレータによって使用される端末である。オペレータ端末50は、利用者端末10との間で文字情報の送受信を行うチャット画面等を表示する表示部を有する。オペレータ端末50は、利用者端末10との間で、チャットによる通信、利用者端末10の画面の共有等を行うことができる。画面の共有では、利用者端末10に表示される画面の内容を、利用者端末10の利用者が操作するのと同様に操作することができる。オペレータ端末50は、利用者管理画面により、企業等のウェブページに接続している利用者端末10を管理することができる。オペレータ端末50は、文字情報等を入力する入力部を含む。
図2は、画面共有サーバの構成例を示す図である。画面共有サーバ30は、ID発番部31、チャット部32、画面共有部33、格納部34を含む。
ID発番部31は、利用者端末10を識別する固有の識別情報(ID)を利用者端末10に割り当てる。ID発番部31は、割り当てた識別情報を利用者端末10のIPアドレス等と対応付けて格納部34に格納する。ID発番部31は、割当部の一例である。
チャット部32は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現する。画面共有部33は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での画面共有を実現する。格納部34は、画面共有サーバ30で使用される各種データ、各種テーブル等を格納する。チャット部32、画面共有部33は、制御部の一例である。ID発番部31、チャット部32、画面共有部33は、一体として機能してもよい。ID発番部31、チャット部32、画面共有部33は、受信部または送信部として機能し得る。
利用者端末10、オペレータ端末50は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、携帯電話、タブレット型端末、カーナビゲーション装置、PDA(Personal Digital Assistant)のような専用または汎用のコンピュータ、あるいは、コンピュータを搭載した電子機器を使用して実現可能である。また、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40は、PC、ワークステーション(WS、Work Station)のような専用または汎用のコンピュータ、あるいは、コンピュータを搭載した電子機器を使用して実現可能である。
図3は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。図3に示す情報処理装置90は、一般的なコンピュータの構成を有している。利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50は、図3に示すような情報処理装置90によって実現される。図3の情報処理装置90は、プロセッサ91、メモリ92、記憶部93、入力部94、出力部95、通信制御部96を有する。これらは、互いにバスによって接続される。メモリ92及び記憶部93は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。情報処理装置のハードウェア構成は、図3に示される例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。
情報処理装置90は、プロセッサ91が記録媒体に記憶されたプログラムをメモリ92の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)である。
メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。メモリ92は、主記憶装置とも呼ばれる。
記憶部93は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD、Solid State Drive)である。また、記憶部1006は、リムーバブルメディア、即ち可搬記録媒体を含むことができる。リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、あるいは、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体である。記憶部93は、二次記憶装置とも呼ばれる。
記憶部93は、各種のプログラム、各種のデータ及び各種のテーブルを読み書き自在に記録媒体に格納する。記憶部93には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。記憶部93に格納される情報は、メモリ92に格納されてもよい。また、メモリ92に格納される情報は、記憶部93に格納されてもよい。
オペレーティングシステムは、ソフトウェアとハードウェアとの仲介、メモリ空間の管理、ファイル管理、プロセスやタスクの管理等を行うソフトウェアである。オペレーティングシステムは、通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、通信制御部96を介して接続される他の外部装置等とデータのやり取りを行うプログラムである。外部装置等には、例えば、他の情報処理装置、外部記憶装置等が含まれる。
入力部94は、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、タッチパネル等を含む。また、入力部94は、カメラのような映像や画像の入力装置や、マイクロフォンのような音声の入力装置を含むことができる。
出力部95は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)パネル等の表示装置、プリンタ等の出力装置を含む。また、出力部95は、スピーカのような音声の出力装置を含むことができる。
通信制御部96は、他の装置と接続し、情報処理装置90と他の装置との間の通信を制御する。通信制御部96は、例えば、LAN(Local Area Network)インタフェースボード、無線通信のための無線通信回路、電話通信のための通信回路である。LANインタフェースボードや無線通信回路は、インターネット等のネットワークに接続される。
画面共有サーバ30を実現するコンピュータは、プロセッサが二次記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することによって、ID発番部31、チャット部32、画面共有部33としての機能を実現する。一方、格納部34は、主記憶装置または二次記憶装置の記憶領域に設けられる。
(動作例)
図4は、本実施形態のシステムにおける動作シーケンスの例を示す図である。図4の動作シーケンスでは、利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50との間における動作を示す。利用者端末10は、一般の消費者等の利用者によって使用される。オペレータ端末50は、ウェブページを開設している企業等の従業員等であるオペレータによって使用される。
SQ101では、利用者端末10は、利用者のブラウザに対する操作により、企業等のウェブページのコンテンツを表示部に表示するための表示データを、ウェブサーバ40に要求する。当該要求は、例えば、検索エンジンにおける検索結果等のウェブページに表示されるリンクをクリックすることにより、行われる。リンクには、ウェブサーバ40のアドレス等が含まれる。表示データは、例えば、htmlファイルである。コンテンツは、文字情報、画像情報、動画情報などの画面に表示される情報である。コンテンツには、企業等の商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とした情報が含まれる。
SQ102では、利用者端末10からの表示データの要求を受けたウェブサーバ40は、要求された表示データを格納部から抽出する等して用意し、当該表示データを利用者端末10に送信する。当該表示データには、画面共有サーバ30に対して、利用者端末10を識別するIDの発番(割り当て)を要求し、オペレータ端末50との間で文字情報による情報の送受信のためのチャットを開設し、オペレータ端末50と間で画面共有を行うためのスクリプトが含まれる。また、表示データには、クッキーまたはローカルストレージ等のように、端末にデータを蓄積する機能(以下、「クッキーなど」と称する)によりウェブページに表示データを要求した日時(ウェブページを閲覧した日時)が利用者端末10に保存される命令が含まれてもよい。
SQ103では、利用者端末10は、ウェブサーバ40から表示データを受信すると、利用者端末10の表示部に表示データに基づくウェブページのコンテンツの表示画面を表示する。表示画面は、ブラウザの表示画面である。また、利用者端末10は、表示データに含まれるスクリプトに基づいて、画面共有サーバ30に対して、利用者端末10を識別するIDの発番(割り当て)を要求する。
SQ104では、画面共有サーバ30のID発番部31は、利用者端末10からIDの発番の要求を受信すると、利用者端末10に対して固有のID(識別情報)を割り当てる。画面共有サーバ30のID発番部31は、割り当てたIDを、利用者端末10のアドレス(IPアドレスなど)、アクセス開始日時、接続先URLと対応付けて、格納部34に格納される利用者管理テーブルT10に格納する。ID発番部31は、発番したIDを、IDを要求した利用者端末10に送信する。利用者端末10は、画面共有サーバ30のID発番部31からIDを受信する。
図5は、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10の例を示す図である。利用者管理テーブルT10は、利用者端末10に割り当てたIDと、利用者端末10のIPアドレスと、利用者端末10が企業等のウェブページにアクセスを開始した日時と、利用者端末10のIPアドレスと、過去30日間の来訪回数と、本日の来訪回数と、利用ブラウザ名と、検索ワードと、接続元URLと、利用者端末10が接続しているウェブページのURL(閲覧中URL)とを対応付けて格納する。過去30日間の来訪回数は、利用者端末10から過去30日以内に接続された回数である。過去30日間の来訪回数は、利用者端末10に格納されるクッキーなどに書き込まれている閲覧日時のうち、過去30日以内のものを計数することにより求められる。本日の来訪回数は、利用者端末10から本日、接続された回数である。本日の来訪回数は、利用者端末10に格納されるクッキーなどに書き込まれている閲覧日時のうち、本日のものを計数することにより求められる。利用ブラウザは、利用者端末10で使用されているブラウザの名称である。利用ブラウザには、ブラウザのバージョン情報等が含まれてもよい。検索ワードは、企業等のウェブページを検索する際に使用された文字列である。接続元URLは、企業等のウェブページに接続する前に接続していたウェブページのURLである。利用者管理テーブルT10には、利用者端末10で使用されるブラウザの情報(ブラウザの名称、ブラウザのバージョン等)が含まれてもよい。
また、利用者端末10は、IDを受信すると、表示データに含まれるスクリプトに基づいて、オペレータ端末との間で文字情報による情報の送受信のためのチャットの画面を表示部に表示する。チャットの画面には、利用者に対する所定の文字情報(例えば、「こんにちは」等)が表示されてもよい。また、チャットの画面には、過去の来訪回数に基づいた文字情報(例えば、「今日は、3回目の訪問ですね」)が表示されてもよい。
SQ105では、画面共有サーバ30は、利用者端末10と間で、IDによってセッションを張ることにより、セッション管理を行う。セッション管理では、画面共有サーバ30が利用者端末10によるウェブサーバ40による企業等のウェブページの滞在を監視する。画面共有サーバ30と利用者端末10との間のセッションは、利用者端末10で利用者がウェブサーバ40による企業等のウェブページを閉じるまでの間、または、他のウェブページ(スクリプトが含まれていないウェブページ)に遷移するまでの間、維持される。企業等の複数のウェブページの表示データにおいて同じ上記のスクリプトが含まれている場合、当該セッションは、同じ上記のスクリプトが含まれているウェブページ間の遷移では、維持される。即ち、画面共有サーバ30では、セッション管理によって、利用者端末10の利用者が企業等のウェブページを離脱したことをリアルタイムで検出することができる。セッション管理は、例えば、html5のウェブソケット(WebSocket)によって実現される。利用者端末10と画面共有サーバ30との間のセッションは、IDによって識別されてもよいし、当該IDとは異なる識別子によって識別されてもよい。当該IDと当該識別子とが異なる場合、IDと当該識別子とが対応付けられて、画面共有サーバ30に格納される。本動作シーケンスにおいて、IDの代わりに当該識別子が使用されてもよい。
SQ106では、利用者端末10は、表示データに含まれるスクリプトに基づいて、オペレータ端末と間で画面共有を行うためのコネクションを張ることの要求を、画面共有サーバ30の画面共有部33に送信する。画面共有サーバ30の画面共有部33は、利用者端末10から要求を受信すると、利用者端末10とオペレータ端末と間で画面共有を行うためのコネクションを張る。当該コネクションを用いて、画面共有サーバ30を介して、利用者端末10とオペレータ端末50との間で、画面共有を行うためのデータを遣り取りが行われる。
SQ102からSQ106までの動作は、SQ101においてウェブサーバ40にウェブページのコンテンツを表示するための表示データの要求がされることによって、実行される。SQ102からSQ106までの動作は、表示データの要求後の利用者による利用者端末10への操作がされることなく、実行される。
利用者は、利用者端末10の表示部に表示されるウェブページの表示画面を閲覧し、チャットの画面により、文字情報を入力することができる。当該文字情報は、利用者端末10の利用者がオペレータ端末50のオペレータに対して通知するメッセージである。
SQ107では、利用者端末10において、利用者により、表示部に表示されるチャットの画面に、文字情報が入力されると、利用者端末10は、画面共有サーバ30のチャット部32に当該文字情報をIDとともに送信する。
SQ108では、利用者端末10から、チャットの画面に入力された文字情報及びIDを受信した画面共有サーバ30のチャット部32は、IDと文字情報とを、オペレータ端末50に送信する。
オペレータ端末50は、画面共有サーバ30から、ID及び文字情報を受信すると、利用者端末10と文字情報を送受信するためのチャットの画面を、表示部に表示する。当該チャットの画面には、ID及び文字情報が含まれる。表示部に表示されるIDを含むチャットの画面を見たオペレータ端末50のオペレータは、文字情報を送信した利用者端末10に割り当てられているIDを認識することができる。IDは、利用者にチャットの画面に入力させることにより、オペレータに通知されてもよい。
また、オペレータ端末50は、常時、画面共有サーバ30のID発番部31から利用者管理テーブルT10に含まれる情報を取得している。オペレータ端末50は、取得した情報に基づいて、利用者管理画面を表示部に表示する。利用者管理画面には、利用者管理テーブルT10に含まれるID等の情報とともに、IDが割り当てられている利用者端末10と画面共有を開始するための「接続」ボタンがID毎に表示される。利用者管理画面は、常時、最新の情報に、更新される。
図6は、オペレータ端末50の表示部に表示される利用者管理画面の例を示す図である。利用者管理画面では、利用者管理テーブルT10に含まれる、ID、アクセス開始日時、利用者IPアドレス、来訪回数、利用ブラウザ、検索ワード、接続元URL、閲覧中URLが対応付けられている。また、利用者管理画面には、IDが割り当てられている利用者端末10と画面共有するための「接続」ボタンがID毎に含まれている。また、利用者管理画面には、IDを検索するための入力欄及び検索ボタンが含まれる。入力欄にIDが入力され、検索ボタンが選択されると、入力されたIDと一致するIDに対応付けられた情報が抽出されて表示される。
SQ109では、利用者端末10の表示部およびオペレータ端末50の表示部に表示されたチャットの画面によって、利用者端末10とオペレータ端末50との間で、文字情報による遣り取りが行われる。利用者端末10の利用者及びオペレータ端末50のオペレータは、互いに、文字情報によるメッセージを送り合うことができる。例えば、利用者端末10の利用者がウェブページの内容に関する質問を文字情報で送り、オペレータ端末50のオペレータが当該質問に対する回答を文字情報で送ることができる。チャットの画面による利用者とオペレータとの遣り取りは、実際の店舗での接客において声をかけることに相当する。
SQ110では、オペレータ端末50は、オペレータの操作に基づいて、画面共有サーバ30の画面共有部33に、利用者端末10との画面共有を要求する。オペレータ端末50のオペレータは、利用者端末10の利用者とのチャットによる遣り取りにおいて、画面共有をすることが必要であると判断した場合、画面共有要求の操作をする。オペレータは、例えば、利用者が画面の使用方法を質問してきた場合、利用者が画面共有をすることを求めてきた場合などに、画面共有をすることが必要であると判断する。このとき、オペレータは、チャットの画面における文字情報のメッセージにおいて、画面共有を開始する旨を通知してもよい。画面共有の要求は、利用者管理画面において、画面共有が必要であると判断した利用者の利用者端末10に割り当てられているIDに対応付けられている「接続」ボタンを選択することで行われる。利用者管理画面において「接続」ボタンを選択されると、画面共有要求として、当該「接続」ボタンに対応付けられるIDが、オペレータ端末50から画面共有サーバ30の画面共有部33に送信される。利用者端末10に割り当てられているIDは、上記したように、チャットの画面に含まれている。したがって、利用者端末10の利用者とチャットによる遣り取りを行っているオペレータは、利用者端末10に割り当てられているIDを容易に確認できる。「接続」ボタンの選択は、識別情報に対応する情報の入力の一例である。
利用者管理画面からチャットの画面でやり取りをしている利用者のIDを選択する際に、選択するIDを間違えるおそれがある。そこで、IDが割り当てられている利用者端末10と画面共有するための「接続」ボタンは、ID毎のチャットの画面に含まれてもよい。チャットの画面に「接続」ボタンが含まれることで、チャットの画面においてやり取りをしている利用者の利用者端末10との画面共有を間違うことなく行うことができる。
図7は、オペレータ端末の表示部に表示されるチャットの画面の例を示す図である。図7のチャットの画面は、ID、利用者とオペレータとの間で遣り取りされた文字情報を表示する表示欄、オペレータが文字情報を入力する入力欄、入力欄に入力された文字情報を画面共有サーバ30に送信するための「送信」ボタン、利用者端末10と画面共有するための「接続」ボタンが含まれる。「送信」ボタンが選択されて文字情報が送信されると、利用者端末10の表示部及びオペレータ端末50の表示部に表示されるチャットの画面の表示欄に、送信された文字情報が表示される。図7の表示欄において、「OP1」の後の文字情報はオペレータによって入力された文字情報を示し、「AAA」の後の文字情報は利用者によって入力された文字情報を示す。利用者を示す「AAA」の代わりに、IDが表示されてもよい。ここでは、チャットの画面に「接続」ボタンが含まれる。チャットの画面に「接続」ボタンが含まれる場合、チャットの画面にIDが含まれなくてもよい。
画面共有では、利用者端末10の表示部に表示される上記のスクリプトを表示データに含む企業等のウェブページの表示画面が、利用者端末10とオペレータ端末50との間で共有される。即ち、画面共有では、利用者端末10の表示部に表示されているウェブページの表示画面が、オペレータ端末50の表示部に表示される。また、画面共有では、利用者端末10の利用者及びオペレータ端末50のオペレータのうちの一方による表示画面に対する操作(スクロール、文字入力など)が、他方が操作する端末における表示画面にも反映される。表示画面に対する操作として、マウス操作、キーボード入力、タッチパネルに対する入力等が挙げられる。オペレータの画面共有による案内は、実際の店舗での店員が利用者(消費者等)が期待する商品を選んだり、所望のフロアに誘導したりすることに相当する。
SQ111では、オペレータ端末50から画面共有要求としてのIDを受信した画面共有サーバ30の画面共有部33は、当該IDを割り当てられている利用者端末10を、利用者管理テーブルT10から抽出する。画面共有部33は、抽出された利用者端末10に、オペレータ端末50によって遠隔操作されること(画面共有されること)を許可するか否かの判断を求めるメッセージを送信する。画面共有サーバ30から当該メッセージを受信した利用者端末10は、当該メッセージを表示部に表示し、利用者に遠隔操作されること許可するか否かを入力させる。利用者端末10は、入力された情報を、画面共有サーバ30に送信する。画面共有サーバ30は、利用者端末10から受信した情報が、遠隔操作されることを許可するものであった場合、SQ106で張ったコネクションを使用して、利用者端末10とオペレータ端末50との間での画面共有を開始する。また、画面共有部33は、抽出された利用者端末10に、オペレータ端末50によって遠隔操作されること(画面共有されること)を許可するか否かの判断を求めるメッセージを送信せずに画面共有を開始してもよい。画面共有では、コネクションを介して、利用者端末10とオペレータ端末50との間で、表示されるウェブページのURLを同期することによって、同じウェブページを、それぞれの端末の表示部に表示する。表示されるウェブページのURLを同期するには、利用者端末10または画面共有サーバ30が、利用者端末10で表示されているウェブページのURLを、オペレータ端末50に通知する。このとき、オペレータ端末50は、当該URLに基づいて、ウェブサーバ40から表示データを取得して、表示データに基づく表示画面を表示部に表示する。また、画面共有では、一方の端末における、マウス操作、キーボード入力、タッチパネルに対する入力の情報が、他方の端末に通知され、表示画面に反映される。また、利用者端末10とオペレータ端末50との間では、表示画面のスクロールの位置情報、ポインタの位置情報等も遣り取りされて、表示画面に反映される。画面共有をしている間であっても、利用者端末10とオペレータ端末50との間で、チャットによる遣り取りを継続して行える。
また、画面共有では、利用者端末10の表示部に表示される表示画面を、画像としてキャプチャして、キャプチャした画像を、画面共有サーバ30の画面共有部33を介して、オペレータ端末50に送信し、キャプチャした画像をオペレータ端末50の表示部に表示してもよい。
画面共有の際、利用者端末10とオペレータ端末50との間における情報の送受信は、画面共有サーバ30を介さずに、ピアツーピアで、直接、行われてもよい。
利用者端末10とオペレータ端末50との間における画面共有の方法は、ここに記載される方法に限定されるものではなく、他の方法が採用されてもよい。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態は、上記の第1実施形態の構成との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。
第2実施形態では、上記の第1実施形態におけるチャットの代わりに公衆電話回線網により、オペレータ側に利用者端末に割り当てられたIDを通知する。
図8は、第2実施形態のシステムの構成例を示す図である。図8のシステムは、利用者端末10、利用者電話機20、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50、オペレータ電話機60を含む。利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50は、それぞれ、ネットワークN1を介して、接続されている。利用者電話機20及びオペレータ電話機60は、公衆電話回線網N2を介して、接続されている。公衆電話回線網N2は、携帯電話回線網を含んでもよい。利用者電話機20が携帯電話である場合、利用者電話機20は基地局を介して公衆電話回線網に接続される。
利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50の構成は、上記の第1実施形態の利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50の構成と同様である。ただし、画面共有サーバ30は、チャット部32を含まない。
利用者電話機20は、公衆電話回線網N2を介して、他の電話機と、音声による通信を行う。利用者電話機20は、携帯電話、固定電話等によって実現される。利用者電話機20は、利用者端末10の利用者によって使用される。
オペレータ電話機60は、公衆電話回線網N2を介して、他の電話機と、音声による通信を行う。オペレータ電話機60は、携帯電話、固定電話等によって実現される。オペレータ電話機60は、オペレータ端末50のオペレータによって使用される。
利用者端末10及び利用者電話機20は、一体となって1つの装置として構成されてもよい。オペレータ端末及びオペレータ電話機60は、一体となって1つの装置として構成されてもよい。
図9は、第2実施形態のシステムにおける動作シーケンスの例を示す図である。図9の動作シーケンスでは、利用者端末10、利用者電話機20、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50、オペレータ電話機60との間における動作を示す。利用者端末10、利用者電話機20は、一般の消費者等の利用者によって使用される。オペレータ端末50、オペレータ電話機60は、ウェブページを開設している企業等の従業員等であるオペレータによって使用される。
SQ201からSQ206までの動作は、図4のSQ101からSQ106までの動作と同様である。ただし、ここでは、表示データに、オペレータ端末との間で文字情報による情報の送受信のためのチャットを開設するためのスクリプトは含まれない。よって、利用者端末10において、画面共有サーバ30からIDを受信した後に、オペレータ端末との間で文字情報による情報の送受信のためのチャットの画面は表示されない。一方、企業等のウェブページを表示するための表示データには、オペレータと公衆電話回線網を通じて音声通信を行うための電話番号及び画面共有サーバ30が割り当てたIDが含まれ、当該ウェブページには、当該電話番号及び当該IDが表示される。IDは、ウェブページを表示する画面とは異なる、小画面に表示されてもよい(例えば、ポップアップ表示)。この電話番号により、利用者端末10の利用者は、オペレータのオペレータ電話機60に、発信することができる。IDは、セッションを識別する識別子(セッションIDともいう)と同一であっても異なるものであってもよい。IDとセッションIDとが異なる場合、IDとセッションIDとが対応付けられて、画面共有サーバ30に格納される。IDは、可読性のある文字列である。
SQ207では、利用者は、利用者端末10の表示部に表示されるウェブページの表示画面を閲覧し、必要に応じて、表示される電話番号を用いて、利用者電話機20からオペレータのオペレータ電話機60に発信し、オペレータとの間で音声通信を行うことができる。当該音声通信により、利用者端末10の利用者は、企業等のウェブページに対する問い合わせ等を行うことができる。オペレータ端末50のオペレータは、オペレータ電話機60により、利用者端末10からの音声通信を受けると、利用者端末10の利用者を識別するために、利用者に、利用者端末10の表示部に表示されるIDを通知するように依頼する。依頼された利用者端末10の利用者は、利用者端末10の表示部に表示されるIDを、音声通信により、オペレータ端末50のオペレータに通知する。オペレータ端末50の表示部には、上記の第1実施形態と同様にして、図6のような利用者管理画面が表示されている。
SQ208では、オペレータ端末50は、オペレータの操作に基づいて、画面共有サーバ30の画面共有部33に、利用者端末10との画面共有を要求する。オペレータ端末50のオペレータは、利用者端末10の利用者との音声通信による遣り取りにおいて、画面共有をすることが必要であると判断した場合、画面共有要求の操作をする。このとき、オペレータは、利用者端末10の利用者との音声通信において、画面共有を開始する旨を通知してもよい。画面共有の要求は、利用者管理画面において、画面共有が必要であると判断した利用者の利用者端末10に割り当てられているIDに対応付けられている「接続」ボタンを選択することで行われる。利用者端末10に割り当てられているIDは、上記したように、音声通信により利用者から通知されている。
SQ209では、図4のSQ111と同様にして、オペレータ端末50と利用者端末10との間で、画面共有が行われる。これにより、文字情報による情報の送受信のためのチャットを使用することなく、オペレータ側で、利用者端末10に割り当てられたIDを取得し、オペレータ端末50と利用者端末10との間で画面共有を行うことができる。
ここで、表示データに含まれる、オペレータと公衆電話回線網を通じて音声通信を行うための電話番号(オペレータ電話機60の電話番号)として、利用者端末10に割り当てられるIDと1対1に対応する固有の電話番号が割り当てられてもよい。このとき、オペレータ端末50に対して複数の電話番号が割り当てられており、IDと電話番号との対応付けは、例えば、利用者管理テーブルT10に格納される。このようにすることで、オペレータ電話機60で着信があった際に、使用された電話番号を確認することで、どのIDが割り当てられた利用者端末10の利用者から発信されたかをオペレータ側で認識することができる。このとき、オペレータは、利用者にIDの通知を求める必要がない。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。第3実施形態は、上記の第1実施形態および第2実施形態の構成との共通点を有する。従って、主として相違点について説明し、共通点については、説明を省略する。
図10は、第3実施形態のシステムの構成例を示す図である。図10のシステムは、利用者端末10−1〜10−n(n≧1)、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50−1〜50−m(m≧1)を含む。利用者端末10−1〜10−n、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50−1〜50−mは、それぞれ、ネットワークN1を介して、接続されている。
利用者端末10−1〜10−nはそれぞれ同様の構成とされ、オペレータ端末50−1〜50−mもそれぞれ同様の構成とされる。また、利用者端末10−1〜10−n、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50−1〜50−mの構成は、上記の第1実施形態の利用者端末10、画面共有サーバ30、ウェブサーバ40、オペレータ端末50の構成と同様である。
図11は、第3実施形態のシステムにおける動作シーケンスの例を示す図である。利用者端末10−1〜10−nは、一般の消費者等の利用者によって使用される。オペレータ端末50−1〜50−mは、ウェブサーバ40にウェブページを開設している企業等の従業員等であるオペレータによって使用される。なお、利用者端末10−1〜10−nにおいて実行される処理はそれぞれ同様であり、また、オペレータ端末50−1〜50−mにおいて実行される処理もそれぞれ同様であるので、図11の動作シーケンスでは、利用者端末10−1及びオペレータ端末50−1を例に挙げて説明する。
先ず、図11に示す動作シーケンスが実行される前の設定処理について説明する。ウェブサーバ40にウェブページを開設している企業等の従業員等は、自社のウェブページの表示データに対してスクリプトを埋め込む作業を行う。このスクリプトを利用者端末10−1〜10−nが読み込んで実行することで、例えば、画面共有サーバ30に対して、後述する非同期型双方向通信のセッションを張る動作を実行したり、チャット画面等を表示したりする動作が実行される。もちろん、これら以外の動作を実行させるようにしてもよい。
また、前述した企業等の従業員等は、例えば、オペレータ端末50−1〜50−mまたは管理者端末(不図示)を操作し、画面共有サーバ30の設定画面にアクセスして、利用者端末10−1〜10−nまたはオペレータ端末50−1〜50−mに表示される画面等の設定を行う。例えば、利用者端末10−1〜10−nに対して表示されるチャット画面の表示態様を設定することができる。具体的には、例えば、図12に示すチャット設定画面において、設定をすることができる。
図12の表示例では、チャット画面を利用者端末10−1〜10−nの表示部に表示する条件として、「常に表示する」、「オペレータが待機中の時のみ表示する」、および、「表示しない」の3つの中からラジオボタンによって選択することができる。ここで、「オペレータが待機中の時のみ表示する」が選択された場合、待機中のオペレータが1人もいなくなると、利用者がウェブサイトにアクセスしてもチャット画面は表示されなくなる。なお、これ以外にも、例えば、「営業時間内のみ表示する」を選択肢として追加するとともに、営業時間を曜日単位で指定できるようにし、設定された営業時間内だけチャット画面を表示するようすることもできる。
チャット画面を最大化する条件としては、「〇秒後に最大化する(〇は任意の数値)」および「自動で最大化しない」の2つから選択することができる。表示位置は、画面の「右下」および「左下」の2つから選択することができる。トップタイトルとしては、所望の文字列を入力することができる。企業名としては、入力された「企業名を表示する」および「企業名を表示しない」の2つから選択することができる。説明文としては、入力された「説明文を表示する」および「説明文を表示しない」の2つから選択することができる。カラーとしては、チャット画面の全体のカラーおよび文字のカラーを6桁の16進数で入力することができる。
画像の設定としては、「画像を表示する」および「画像を表示しない」の2つから選択することができ、画像を表示する場合には、ギャラリーから選択するか、または、所望の画像をアップロードすることができる。角の丸みについては、チャット画面の枠の丸みをスライダによって設定することができる。お問い合わせ先については、所望の電話番号を入力することができる。受付時間については、入力された「受付時間を表示する」および「受付時間を表示しない」の2つから選択することができる。なお、左側の画面において設定された結果が右側のサンプルのチャット画面に反映される。このため、管理者またはオペレータは、右側のサンプルのチャット画面を参照しながら設定を行うことができる。
なお、利用者の属性に応じて、チャット画面に自動表示するコメントを選択可能とするようにしてもよい。一例として、製品やサービスの価格に関するページにアクセスした利用者に対しては「価格についてご不明な点がありますか?」のようなメッセージを自動表示することができる。あるいは、複数のページを繰り返し遷移している利用者には「目的のページが見つかりませんか?」のようなメッセージを自動表示することができる。もちろん、これら以外のメッセージを表示するようにしてもよい。
以上のような設定が完了すると、オペレータは、オペレータ端末50−1のブラウザを操作して、画面共有サーバ30の管理画面にアクセスする。なお、複数の企業が画面共有サーバ30に対して管理画面を有している場合には、IDとパスワードによって、該当する管理画面を選択するようにしてもよい。オペレータ端末50−2〜50−mでも同様の処理が実行される。また、前述した設定画面についても、複数の企業が画面共有サーバ30に対して設定画面を有している場合には、IDとパスワードによって、該当する設定画面を選択するようにしてもよい。
図11に示すSQ301では、オペレータ端末50−1が画面共有サーバ30の管理画面にアクセスすることで接続要求がなされると、SQ302においてオペレータ端末50−1と画面共有サーバ30との間で、非同期型双方向通信のセッション(請求の範囲の「第1セッション」に対応する)が張られる。非同期型双方向通信のセッションの例としては、例えば、WebSocketがある。なお、非同期型双方向通信としては、WebSocketだけには限定されず、これ以外にも、例えば、Ajax(Asynchronous JavaScript(登録商標) + XML)やCometを用いることができる。もちろん、これら以外の双方向通信を用いてもよい。なお、同期型通信ではリクエストとレスポンスに同期して情報が伝送されるが、非同期型通信では、これらを用いることなく、任意のタイミングで情報を伝送することができる。なお、オペレータ端末50−2〜50−mでも同様の処理が実行される。
例えば、WebSocketにより非同期型双方向通信を開始する場合、オペレータ端末50−1が画面共有サーバ30に対して、HTTP(HyperText Transfer Protocol)によるコネクションの確立を要求する。画面共有サーバ30は、オペレータ端末50−1のプロトコル等を確認して接続許可のレスポンスを送信する。この結果、オペレータ端末50−1のブラウザはコネクションをWebSocketにアップグレードする。これにより、同じコネクションを連続して使用することが可能になるため、情報を送受信するたびにHTTPコネクションを張り直す必要がなくなり、効率良く双方向通信を実現できる。
画面共有サーバ30とオペレータ端末50−1の間に非同期型双方向通信のセッションが張られると、オペレータ端末50−1の表示部には、図13に示すような利用者管理画面が表示される。画面共有サーバ30は、利用者端末10−1〜10−nの状態を常に監視し、監視結果に関する情報を、セッションを介してオペレータ端末50−1に送信する。この結果、利用者管理画面に表示される内容は、常に最新のものに変更される。なお、利用者管理画面の詳細については後述する。
SQ303では、利用者のブラウザに対する操作により、利用者端末10−1がウェブサーバ40に企業等のウェブページのコンテンツを表示部に表示するための表示データを、ウェブサーバ40に要求する。当該要求は、例えば、検索エンジンにおける検索結果等のウェブページに表示されるリンクをクリックすることにより、行われる。リンクには、ウェブサーバ40のアドレス等が含まれる。表示データは、例えば、htmlファイルである。コンテンツは、文字情報、画像情報、動画情報などの画面に表示される情報である。コンテンツには、企業等の商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とした情報が含まれる。
SQ304では、利用者端末10−1からの表示データの要求を受けたウェブサーバ40は、要求された表示データを格納部から抽出する等して用意し、当該表示データを利用者端末10−1に送信する。当該表示データには、例えば、画面共有サーバ30に対して、利用者端末10−1を識別するIDの発番(割り当て)を要求し、オペレータ端末50−1〜50−mとの間で文字情報による情報の送受信のためのチャットを開設し、オペレータ端末50−1〜50−mと間で画面共有などを行うためのスクリプトが含まれる。また、表示データには、クッキーなどによりウェブページに表示データを要求した日時(ウェブページを閲覧した日時)が利用者端末10−1に保存される命令が含まれてもよい。
利用者端末10−1は、ウェブサーバ40から表示データを受信すると、利用者端末10−1の表示部に表示データに基づくウェブページのコンテンツの表示画面を表示する。表示画面は、ブラウザの表示画面である。また、利用者端末10−1は、表示データに含まれるスクリプトに基づいて、画面共有サーバ30に対して、非同期型双方向通信のセッションによる接続要求を行う。なお、非同期型双方向通信としては、前述したWebSocket、Ajax、Comet等を用いることができる。もちろん、これら以外の非同期型双方向通信を用いてもよい。
SQ306では、利用者端末10−1と画面共有サーバ30との間で、非同期双方向通信によるセッション(請求の範囲の「第2セッション」に対応する)が張られる。これにより、利用者端末10−1と画面共有サーバ30は、任意のタイミングで、情報を双方向に通信することが可能になる。また、このような非同期型双方向通信のセッションを用いることで、画面共有サーバ30は、利用者端末10−1のセッション管理を行う。セッション管理では、画面共有サーバ30が利用者端末10−1によるウェブサーバ40における企業等のウェブページの滞在を監視する。画面共有サーバ30と利用者端末10−1との間のセッションは、利用者端末10−1において利用者がウェブサーバ40による企業等のウェブページを閉じるまでの間、または、他のウェブページ(スクリプトが含まれていないウェブページ)に遷移するまでの間、維持される。企業等の複数のウェブページの表示データにおいて同じ上記のスクリプトが含まれている場合、当該セッションは、同じ上記のスクリプトが含まれているウェブページ間の遷移では、維持される。即ち、画面共有サーバ30では、セッション管理によって、利用者端末10−1の利用者が企業等のウェブページを離脱したことをリアルタイムで検出することができる。利用者端末10−1と画面共有サーバ30との間のセッションは、後述するSQ307で付与されるIDによって識別されてもよいし、当該IDとは異なる識別子によって識別されてもよい。当該IDと当該識別子とが異なる場合、IDと当該識別子とが対応付けられて、画面共有サーバ30に格納される。本動作シーケンスにおいて、IDの代わりに当該識別子が使用されてもよい。
SQ307では、画面共有サーバ30のID発番部31は、利用者端末10−1に対して固有のID(識別情報)を割り当てる。画面共有サーバ30のID発番部31は、割り当てたIDを、利用者端末10−1との間に張られている非同期型双方向通信のセッションID、アドレス(IPアドレスなど)、アクセス開始日時、接続先URLなどと対応付けて、格納部34に格納される利用者管理テーブルT10に格納する。ID発番部31は、発番したIDを、利用者端末10−1に送信する。利用者端末10−1は、画面共有サーバ30のID発番部31からIDを受信する。
なお、IDとしては、可読性がある文字列を用いることができる。一例として、7桁以下の数字もしくはアルファベットまたはこれらの組み合わせを用いることができる。7桁としたのは、人間が記憶できる数字またはアルファベットは、7桁プラスマイナス2桁とされているので、中央値である7桁を用いる。また、IDは付与する全ての利用者端末に対して一意である必要があるので、ウェブサーバ40に同時にアクセスすることが想定される利用者端末の台数よりもその数が多いことが要求されるからである。7桁の数字を用いれば、0〜9999999の1千万通りの場合の数があるので、同時に1千万台がアクセスしても一意にIDを付与することができる。もちろん、アクセスする台数は、個々のサイトによって異なり、また、桁数が長いほど読み間違い等が生じる可能性が高くなるので、企業等の従業員等が、IDの桁数を設定可能としてもよい。あるいは、過去のアクセス履歴を参照して桁数をID発番部31が自動的に設定したり、あるいは、その時点におけるアクセス数に基づいてIDの桁数をID発番部31が自動的に設定したりしてもよい。
SQ307では、画面共有サーバ30のチャット部32は、利用者端末10−1に対して、チャット画面を表示するための表示データを送信する。この結果、利用者端末10−1の表示部には、例えば、図12の右側に示すチャット画面が、ウィジェットとして表示される。
SQ305からSQ308までの動作は、SQ303においてウェブサーバ40にウェブページのコンテンツを表示するための表示データが要求され、表示データに含まれるスクリプトが実行されることで、実現される。SQ305からSQ308までの動作は、表示データの要求後の利用者による利用者端末10−1への操作がされることなく、実行される。
利用者は、利用者端末10−1の表示部に表示されるウェブページの表示画面を閲覧し、前述したチャット画面に対して、文字情報を入力することができる。当該文字情報は、利用者端末10−1の利用者がオペレータ端末50−1〜50−mのオペレータに対して通知するメッセージである。
SQ309では、利用者端末10−1において、表示部に表示されるチャット画面に、利用者によって文字情報が入力されると、利用者端末10−1は、画面共有サーバ30のチャット部32に当該文字情報をIDとともに送信する。
画面共有サーバ30のチャット部32は、チャット画面に対して文字情報が入力されたことを検出し、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10(図5参照)に対して、文字情報が入力されたことを示す情報を、対応する項目に関連付けて格納することで更新する。また、画面共有サーバ30のチャット部32は、SQ310において、更新された利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50−1〜50−mに表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50−1〜50−mに対して送信する。
オペレータ端末50−1は、画面共有サーバ30から利用者管理画面を更新するための情報を受信すると、表示部に表示されている利用者管理画面を更新する。図13は、オペレータ端末50−1に表示されている利用者管理画面の一例を示している。なお、図13では、画面の左上には、待機中のオペレータの人数がリアルタイムで表示される。より詳細には、この例では、待機中のオペレータが2人で、離席中のオペレータが1人と表示されている。また、ID検索ボタンの右側には、この設定画面が表示されているオペレータ端末のオペレータの現在のステータスである「待機中」が表示されている。待機中の右側の「離席中にする」ボタンが操作されると、ステータスを変更することができる。また、「離席中にする」ボタンが操作されると、左上のリアルタイムモニタの離席中の人数が増加し、待機中の人数が減少する。また、オペレータが戻ってきた場合に、図示しない「待機中にする」ボタンが操作されると、ステータスが変更され、左上のリアルタイムモニタの待機中の人数が増加し、離席中の人数が減少する。また、画面の右上には、サイトを訪れている利用者の人数が「現在4名がサイト訪問中」と表示されている。
図13において、「ID」は、図11のSQ307において各利用者端末に付与されるIDを示している。「アクセス開始日時」は、利用者がサイトにアクセスを開始した日時を示している。「滞在時間」は、利用者がサイトに滞在している時間を示している。「利用者IPアドレス」は、利用者のIPアドレスを示している。「来訪回数(30日間)」は、過去30日間においてサイトに訪れた回数を示している。「来訪回数(本日)」は、本日、サイトに訪れた回数を示している。「利用者環境」は、利用者端末が用いているOS(Operating System)およびブラウザを示している。「検索キーワード」は、サイトを訪れた利用者が検索サイトで入力したキーワードを示している。「参照元URL」は、リンクをクリックしてサイトにアクセスした利用者が、直前に閲覧していたウェブページのアドレスを示す。「閲覧中URL」は、利用者が現在閲覧中のウェブページのアドレスを示す。「閲覧ページ数」は、サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示すとともに、現在閲覧中のURLまでの利用者の移動履歴を示す。より詳細には、「閲覧ページ数」をオペレータが操作することで、それまでに閲覧した各ページのURLと滞在時間が表示される。「チャット」は、それぞれの利用者とオペレータの間におけるチャットの状態を示す。例えば、IDが101の利用者では、「詳細を開く」ボタンの上には「対応中(〇〇)」が表示され、オペレータの〇〇がチャットによる対応を行っていることが示されている。IDが102の利用者では、「詳細を開く」ボタンの右上には四角で囲まれた「2」が表示されている。この四角で囲まれた数字は、利用者からの着信数を示している。
図13に示す「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、「詳細を開く」が「詳細を閉じる」に変更され、四角で囲まれた数字が消え、「あなたが担当」が表示されるとともに、図14に示す詳細情報が表示される。図14の例では、基本情報として利用者のID、IPアドレス、利用者環境、および、閲覧中のページが表示されている。また、その下にはチャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができる。なお、図13において、図示しない「詳細を閉じる」ボタンが操作されると、図14に示す詳細情報が画面から消去されるとともに、「詳細を閉じる」が「詳細を開く」に変更される。
例えば、利用者端末10−1のチャット画面に対して、利用者が文字情報を入力した場合には、利用者管理画面の対応する項目の「詳細を開く」ボタンの右上に、四角で囲まれた1が表示される。なお、オペレータ端末50−2〜50−mにも同様の利用者管理画面が表示される。
なお、利用者管理画面上における項目の表示の順序としては、例えば、利用者がチャット画面に対して文字情報を初めて入力してからの経過時間が長い順に表示するようすることができる。あるいは、着信数が多い順に表示することもできる。このような表示によれば、利用者の待ち時間を短縮することができる。なお、利用者管理画面上における表示の順番等は、デフォルトの設定による順序の他に、オペレータが自由に設定できるようにしてもよい。
オペレータ端末50−1において、利用者端末10−1からのチャットの要請を受けてチャットを開始する場合には、オペレータは、図13に示す「詳細を開く」ボタンを操作する。このような操作がなされると、SQ311において、オペレータ端末50−1から画面共有サーバ30に対して、チャットを開始する対象者の利用者端末のIDと、チャットの開始を要求する情報とが、送信される。なお、他のオペレータがチャットを実行中であることを示す「対応中(〇〇)」が表示された「詳細を開く」ボタンについては、操作できないようにすることで、排他制御を実現できる。また、排他制御をしない場合には、「詳細を開く」ボタンを操作可能とするとともに、操作された場合には最後に操作したオペレータと、利用者の間でチャットを実行するようにすればよい。
SQ312では、画面共有サーバ30のチャット部32は、オペレータ端末50−1の表示部に対して、チャット画面を表示させる。この結果、オペレータ端末50−1の表示部には、図14に示すような画面が表示される。
SQ313では、画面共有サーバ30のチャット部32は、SQ302において、オペレータ端末50−1と画面共有サーバ30の間に張られた非同期型双方向通信のセッションと、SQ306において、利用者端末10−1と画面共有サーバ30の間に張られた非同期型双方向通信のセッションとを用いて、利用者端末10−1とオペレータ端末50−1との間でチャットによる文字情報の双方向の遣り取りを開始する。なお、オペレータがチャットの要求を受けたことを示すために、利用者端末10−1の表示部に「オペレータが入室しました」と表示するようにしてもよい。利用者端末10−1の利用者がウェブページの内容に関する質問を文字情報で送り、オペレータ端末50−1のオペレータが当該質問に対する回答を文字情報で送ることができる。チャットの画面による利用者とオペレータとの遣り取りは、実際の店舗での接客において声をかけることに相当する。
SQ314では、オペレータ端末50−1は、オペレータの操作に基づいて、画面共有サーバ30の画面共有部33に、利用者端末10−1との画面共有を要求する。オペレータ端末50−1のオペレータは、利用者端末10−1の利用者とのチャットによる遣り取りにおいて、画面共有をすることが必要であると判断した場合、画面共有要求の操作をする。オペレータは、例えば、利用者が画面の使用方法を質問してきた場合、利用者が画面共有をすることを求めてきた場合などに、画面共有をすることが必要であると判断する。このとき、オペレータは、チャットの画面における文字情報のメッセージにおいて、画面共有を開始する旨を通知してもよい。画面共有の要求は、利用者管理画面において、画面共有が必要であると判断した利用者の利用者端末10−1に割り当てられているIDに対応付けられている「接続」ボタンを選択することで行われる。利用者管理画面において「接続」ボタンを選択されると、画面共有要求として、当該「接続」ボタンに対応付けられるIDが、オペレータ端末50−1から画面共有サーバ30の画面共有部33に送信される。利用者端末10−1に割り当てられているIDは、上記したように、チャットの画面に含まれている。したがって、利用者端末10−1の利用者とチャットによる遣り取りを行っているオペレータは、利用者端末10−1に割り当てられているIDを容易に確認できる。「接続」ボタンの選択は、識別情報に対応する情報の入力の一例である。
利用者管理画面からチャットの画面でやり取りをしている利用者のIDを選択する際に、選択するIDを間違えるおそれがある。そこで、IDが割り当てられている利用者端末10−1と画面共有するための「接続」ボタンは、図7に示すように、ID毎のチャットの画面に含まれてもよい。チャットの画面に「接続」ボタンが含まれることで、チャットの画面においてやり取りをしている利用者の利用者端末10−1との画面共有を間違うことなく行うことができる。なお、図14に示す画面に、「接続」ボタンを表示するようにしてもよい。
SQ315では、オペレータ端末50−1から画面共有要求としてのIDを受信した画面共有サーバ30の画面共有部33は、当該IDを割り当てられている利用者端末10−1を、利用者管理テーブルT10から抽出する。SQ316では、画面共有部33は、抽出された利用者端末10−1に、オペレータ端末50−1によって遠隔操作されること(画面共有されること)を許可するか否かの判断を求めるメッセージを送信する。画面共有サーバ30から当該メッセージを受信した利用者端末10−1は、当該メッセージを表示部に表示し、利用者に遠隔操作されること許可するか否かを入力させる。利用者端末10−1は、遠隔操作されることを許可される入力がなされた場合には、SQ316において、許可されたことを示す情報とともに、利用者端末10−1に表示されている表示画面のアクセス先のURL、表示サイズ(縦横の表示ピクセル値またはスケール値)、および、表示態様(例えば、横向きまたは縦向き)を示す情報を画面共有サーバ30に対して送信する。
SQ317では、画面共有サーバ30は、利用者端末10−1から送信された情報に基づいて、オペレータ端末50−1の表示部に、利用者端末10−1と同様の表示画面を表示させる。この結果、オペレータ端末50−1の表示部には、利用者端末10−1の表示部に表示されている表示画面と同様の内容で、サイズおよび表示態様が同じ表示画面が表示される。
SQ318では、オペレータ端末50−1と画面共有サーバ30との間で、SQ302で張られたものとは異なる新たな非同期型双方向通信のセッション(請求の範囲の「第3セッション」に対応する)が張られる。そして、SQ319では、SQ306において利用者端末10−1と画面共有サーバ30との間で張られた非同期型双方向通信のセッションと、SQ318においてオペレータ端末50−1と画面共有サーバ30との間で張られた非同期型双方向通信のセッションとを用いて、利用者端末10−1とオペレータ端末50−1の間で画面の共有が行われる。画面共有では、利用者端末10−1とオペレータ端末50−1との間で、表示されるウェブページのURLを同期することによって、同じウェブページを、それぞれの端末の表示部に表示する。また、画面共有では、一方の端末における、マウス操作、キーボード入力、タッチパネルに対する入力の情報が、他方の端末に伝送され、表示画面に反映される。また、利用者端末10−1とオペレータ端末50−1との間では、表示画面のスクロールの位置情報、ポインタの位置情報等も遣り取りされて、表示画面に反映される。画面共有をしている間であっても、利用者端末10−1とオペレータ端末50−1との間で、チャットによる遣り取りを継続して行える。オペレータの画面共有による案内は、実際の店舗での店員が利用者(消費者等)が期待する商品を選んだり、所望のフロアに誘導したりすることに相当する。
なお、図11の例では、SQ318で張られた非同期型双方向通信のセッションと、SQ306で張られた非同期型双方向通信のセッションと、を用いて画面共有を行うようにしたが、例えば、SQ318において、オペレータ端末50−1と利用者端末10−1との間で非同期型双方向通信のセッションを直接張って、この非同期型双方向通信のセッションを用いてピアツーピアで、画面共有を行うようにしてもよい。また、利用者端末10−1〜10−nにおいて、利用者が所定のボタンを操作した場合に、画面の共有を行うようにしてもよい。
また、図13に示す利用者管理画面では、全ての利用者端末に関する情報が一覧表示されるようにしたが、オペレータ端末毎に異なる情報を表示するようにしてもよい。例えば、閲覧中のURLに応じて、表示するオペレータ端末を選択するようにしてもよい。一例として、商品またはサービスの費用が表示されるウェブページにアクセスしている利用者に関してはオペレータ端末50−1の利用者管理画面に一覧表示し、商品またはサービスのアフターサポートに関する情報が表示されるウェブページにアクセスしている利用者に関してはオペレータ端末50−2の利用者管理画面に一覧表示することが考えられる。このような方法によれば、専門のオペレータに対して利用者を目的に応じて割り振ることができるので、対応品質と対応効率を向上させることができる。なお、図13に示す管理画面は一例であって、このような場合に本発明が限定されるものではない。
また、図11の例では、チャットによる対応の後に、画面共有を行うようにしたが、例えば、図9の例のように、電話による対応の後に画面共有を行うようにしてもよい。その場合には、利用者が表示部に表示されるIDをオペレータに対して口頭で伝えることで、オペレータが該当する利用者端末を利用者管理画面上で選択することができる。このとき、IDを7桁以下の数字もしくはアルファベットまたはこれらの組み合わせを用いることにより、IDをオペレータに対して口頭で容易かつ確実に伝えることができる。また、ID毎に異なる電話番号を割り当てることで、スムーズな対応を行うことができる。
また、以上の各実施形態では、チャットまたは電話による通信を行うようにしたが、これら以外にも、例えば、利用者端末とオペレータ端末にそれぞれカメラを設けて、このカメラにより利用者とオペレータの顔を撮影するとともに音声を集音し、お互いの顔の表情と音声を見聞きしながら対話できるようにしてもよい。
また、以上の各実施形態では、ウェブサイトの表示画面を共有するようにしたが、これ以外にも、例えば、資料(例えば、PDF等によって作成された資料)を、利用者端末とオペレータ端末の間で共有できるようにしてもよい。そのような実施形態によれば、例えば、ウェブサイトに掲載されていない情報についても利用者とオペレータの間で共有して、より的確な顧客対応を行うことができる。
また、以上の各実施形態では、二者間でチャット、画面共有、および、資料共有を行うようにしたが、三者以上の間で、画面共有、および、資料共有を可能としてもよい。具体的には、二者間でチャット、画面共有、および、資料共有を行っている際に、オペレータが所定のIDを指定することで、三者以上の間でチャット、画面共有、および、資料共有を可能としてもよい。
また、以上の各実施形態では、チャットはオペレータが対応するようにしたが、例えば、チャットによって利用者から送信されてきた文字情報に含まれているキーワード群を抽出し、抽出されたキーワード群に最適な応答を、画面共有サーバ30が自動的に行うようにしてもよい。例えば、「〇〇の費用について教えて下さい。」の場合には、「〇〇」、「費用」、「教えて」がキーワード群として抽出され、これらに対応する最適な応答として「〇〇は、一括払いでは××円で、分割払いでは△△円です。」のような文字情報による応答をすることができる。もちろん、チャット画面において入力された文字情報だけでなく、利用者のウェブページにおける行動履歴等に基づいて、応答内容を変更するようにしてもよい。例えば、製品またはサービスの費用のページに長時間滞在している利用者に対しては、クーポンを表示するようにしてもよい。そのような実施形態によれば、個々の顧客に対してより適切な対応を行うことができる。
また、図9の例において、利用者から利用者電話機20によってIDを通知された場合には、これを履歴情報として保存するようにしてもよい。具体的には、図13に示す利用者管理画面に、電話ボタンを追加して表示し、利用者から電話があった場合には、IDによって利用者を特定し、対応する電話ボタンを操作することで、電話による問い合わせに対してもトラッキングを行うことができる。
また、図13の例において、接続ボタンが操作されて、画面共有が実行された場合には、接続ボタンの表示を「接続」から、例えば、「〇〇担当」に切り換えるようにしてもよい。そのような実施形態によれば、画面共有が実行されていることを他のオペレータが知ることができる。また、オペレータの誤操作によって、不必要な画面共有が生じることを防止できる。
(その他)
画面共有サーバ30及びオペレータ端末50は、一体となって1つの装置として構成されてもよい。また、画面共有サーバ30の各構成部が、別々の情報処理装置として存在してもよい。
上記の実施形態の構成、変形例の構成等は、可能な限り、これらを組み合わされて実施され得る。
(実施形態の作用、効果)
本実施形態のシステムは、ウェブページの表示データに、利用者端末10を識別するIDの発番を要求し、オペレータ端末50と間で画面共有を行うためのスクリプトを含ませる。当該スクリプトに基づいて、画面共有サーバ30は、利用者端末10にIDを発番し、利用者端末10と画面共有サーバ30との間にセッションを張り、利用者端末10におけるウェブページへの接続を管理する。また、利用者端末10の利用者がチャットによりオペレータ端末50と文字情報による通信を行うと、画面共有サーバ30からオペレータ端末50に利用者端末10に割り当てたIDが通知される。IDの通知は、公衆電話回線網における音声通信において、行われてもよい。利用者端末10に割り当てられたIDを通知されたオペレータ端末50では、画面共有サーバ30から提供される利用者管理画面において、IDに基づいて画面共有する利用者端末10を特定し、利用者端末10との間の画面共有を開始する。チャットの画面や音声通信によってIDが通知されることで、複数の利用者がウェブページを閲覧していたとしても、チャットや音声通信で遣り取りしている利用者の利用者端末10を特定することができる。
これによって、企業等のウェブページを閲覧する利用者端末10の利用者からチャットや音声通信によりオペレータ端末50のオペレータに連絡があった場合、当該利用者の利用者端末10を特定して、当該利用者端末10とオペレータ端末50との間で、当該ウェブページの画面共有を行うことができる。利用者端末に割り当てられたIDがオペレータ側に、チャットの画面や音声通信を用いて通知されることで、チャットや音声通信を行う利用者の利用者端末10を特定することができ、チャットや音声通信を行う利用者の利用者端末10との間で、容易に、画面共有を行うことができる。オペレータ端末50のオペレータは、画面共有をしながら、利用者端末10の利用者に、チャット等を用いて、当該ウェブページの内容について案内をすることができる。
企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、チャットや音声通信によってやり取りをしながら、企業等のウェブページの表示画面を共有する。オペレータは、共有している表示画面及びチャットや音声通信を利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、商品、サービスの説明、文字入力の代行などを行うことができる。これにより、利用者が、商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページから、所望の情報を見つけられなかったり、操作が分からなかったりといった理由で、離脱することを抑制することができる。また、企業等側のオペレータが、共有している画面及びチャットや音声通信などを用いて、消費者側の利用者に対して、より積極的に接客をすることで、商品の販売やサービスの提供等の売り上げの向上に繋げることができる。本実施形態の構成によれば、対面による接客のような消費者等に対する支援を、物理的距離が離れていても実現することができる。
また、利用者は、オペレータとチャットや音声通信でコンタクトを取ったのちに、画面共有がされるので、コンタクトを取らずに画面共有がされることに比べて、不安感がなくなり、安心感が増す。
また、画面共有サーバと、ウェブページのコンテンツを利用者端末に表示するためのコンテンツデータであって、前記利用者端末に対して所定の動作を実行させるスクリプトを含むコンテンツデータを格納する格納部を有するウェブサーバと、オペレータ端末とを有するネットワークシステムの前記画面共有サーバにおいて、前記オペレータ端末との間で非同期型双方向通信である第1セッションを張るとともに、前記利用者端末が前記ウェブサーバの前記コンテンツデータをダウンロードして前記スクリプトを実行した場合には前記利用者端末との間で非同期型双方向通信である第2セッションを張るセッション管理部と、前記第2セッションを張っている前記利用者端末の一覧情報を前記オペレータ端末に対して提示する提示部と、前記オペレータ端末において前記一覧情報を参照して所定の利用者端末を選択する操作がオペレータによってなされた場合には、選択された利用者端末の表示部に表示されている前記コンテンツデータに関する表示画面と同じ表示画面を前記オペレータ端末の表示部に表示するとともに、前記画面共有サーバまたは前記利用者端末との間で非同期型双方向通信である第3セッションを張り、前記利用者端末の表示部に表示される前記コンテンツデータに関する表示画面および前記オペレータ端末の表示部に表示される前記コンテンツデータに関する表示画面のいずれか一方に対する操作に関する情報を、前記第3セッションを介して伝送し、他方の表示画面に反映させることで画面を共有する制御を行う制御部と、を有し、前記利用者端末が前記スクリプトを実行した場合には、前記画面共有サーバは、当該利用者端末を識別するための識別情報を付与して利用者端末の前記表示部に対して当該識別情報を表示するとともに、前記オペレータ端末の前記表示部に対して当該識別情報を前記一覧情報に対応付けして表示させ、前記制御部は、所定の利用者から前記識別情報の通知を受け、前記一覧情報の前記識別情報を参照して対象となる利用者端末を選択する操作が前記オペレータによってなされた場合には、前記利用者端末の表示部に表示される前記コンテンツデータに関する表示画面および前記オペレータ端末の表示部に表示される前記コンテンツデータに関する表示画面のいずれか一方に対する操作を前記第3セッションを介して伝送し、他方の表示画面に反映させることで画面共有する制御を行う、ことを特徴とする。
このような構成によれば、例えば、利用者が電話等によって識別情報をオペレータに伝えることにより、画面共有を行うことができる。