WO2023153137A1

WO2023153137A1 - 情報処理装置、情報処理方法、記録媒体、サーバ装置

Info

Publication number: WO2023153137A1
Application number: PCT/JP2023/000807
Authority: WO
Inventors: 裕介土井; 優介田村; 伸枝原口; 將史松田
Original assignee: ベルフェイス株式会社
Priority date: 2022-02-09
Filing date: 2023-01-13
Publication date: 2023-08-17

Abstract

情報処理装置は進行情報提示制御部を備える。進行情報提示制御部は、一つの取引等の事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と、現在の面談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得し、ホスト端末とゲスト端末の間での同期表示の実行中に、ホスト端末側において、事案における現在の面談フェーズと、今回の面談の時間配分を示すガイド画像の表示を実行させる処理を行う。

Description

情報処理装置、情報処理方法、記録媒体、サーバ装置

　本発明は情報処理装置、情報処理方法、記録媒体、サーバ装置に関するものであり、特には、ゲスト端末とホスト端末とに共通画像を含む表示コンテンツを同期表示させることによるユーザ間のコミュニケーションである同期共有コミュニケーションに係る技術に関する。

　近年、例えばインターネット等のネットワークを介したユーザ間のコミュニケーションとして同期共有コミュニケーションが広く行われている。ここで言う同期共有コミュニケーションとは、ゲスト端末とホスト端末とに例えば共通画像を含む表示コンテンツを同期表示させることにより行うユーザ間のコミュニケーションを意味する。例えば、表示コンテンツとして、各ユーザの撮像画像を含む表示コンテンツを共有させることで、各ユーザが相手や自身の姿を確認しながらのコミュニケーションを実現できる。

　下記特許文献１には、同期共有コミュニケーションを実現するための技術が開示されている。また下記特許文献２には、テレビ会議において議事進行の援助を行う技術が開示されている。

特開２０２１－６４３８３号公報特開平３－１８６４１０号公報

　同期共有コミュニケーションとしては、例えば取引事案の商談にも用いられる。同期共有コミュニケーションシステムを用いることで、遠隔地に居る顧客と営業担当者の間で互いの姿を見ながら、或いは説明資料を共有しながら話を進めていくことができる。

　ここで企業側から同期共有コミュニケーションによる商談を考えると、営業担当者が円滑に、かつ必要な説明を忘れることなく商談を進めていくようにしたい。ところが担当者が、商談の経験が浅いスタッフである場合は、望ましい状態で商談を進めることが難しい場合がある。
　また営業担当者が一人で多数の顧客を抱えている場合などは、どの顧客に対する取引事案が、どのような段階まで商談が進んだかを正確に記憶していることは難しい。これによって同じ説明を繰り返したり、必要な説明を忘れてしまったりすることもある。

　そこで本発明では、同期共有コミュニケーションによる商談に際して、営業担当者に適切なガイドを行うことができるようにする技術を提供する。

　本発明に係る情報処理装置は、ゲスト側のユーザが使用する情報処理装置であるゲスト端末とホスト側のユーザが使用する情報処理装置であるホスト端末に面談画像を同期表示させるシステムで用いられる情報処理装置であって、一つの事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と現在の面談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得する処理と、前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示の実行中に、事案における現在の面談フェーズと今回の面談の時間配分を示すガイド画像の表示を前記ホスト端末側で実行させる処理と、を行う進行情報提示制御部を備える。
　すなわちホスト端末側で、現在実行中の商談等の面談が、その取引等の事案におけるどの段階であるのか、及び面談の時間配分が確認できるようにする。

　また本発明に係るサーバ装置は、ゲスト側のユーザが使用する情報処理装置であるゲスト端末とホスト側のユーザが使用する情報処理装置であるホスト端末に面談画像を同期表示させる制御を行う情報処理装置と通信可能なサーバ装置であって、事案に対応して、一つの事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と、現在の面談フェーズを示す情報と、面談フェーズに対応させた時間配分情報と、を少なくとも記憶するデータベースを備える。
　顧客管理を行うサーバ装置で取引事案について、面談フェーズの情報と、現在の面談フェーズの情報と、時間配分情報を記憶管理していることで、コミュニケーション支援装置としての情報処理装置は、ホスト端末とゲスト端末の間の面談画面上で、現在の面談フェーズと時間配分情報を表示することが可能になる。

　本発明によれば、同期共有コミュニケーションに適したガイド表示、特に複数の段階に区分した面談フェーズのうちで現在の面談フェーズを提示し、さらにガイド画像を提示することでホスト側のユーザに面談のための適切なガイドを提供できる。

実施の形態のコミュニケーション支援システムの概要構成例のブロック図である。実施の形態のコミュニケーション支援システムで同期表示される表示コンテンツの説明図である。実施の形態におけるコミュニケーション支援装置、顧客管理サーバとしての情報処理装置のハードウェア構成例を示したブロック図である。実施の形態におけるゲスト端末、ホスト端末のハードウェア構成例を示したブロック図である。実施の形態における同期共有コミュニケーションの開始手順例の説明図である。実施の形態の番号発行ページの説明図である。実施の形態のコミュニケーションＩＤと端末識別情報の関連付け情報の説明図である。実施の形態のホスト端末において表示される同期共有画面例の説明図である。実施の形態のコミュニケーション支援装置の機能構成の説明図である。商談の流れの説明図である。実施の形態のデータベースの情報の説明図である。顧客管理サーバの情報の表示及び入力画面の説明図である。実施の形態の時間配分情報の説明図である。実施の形態の商談における同期共有画面の説明図である。実施の形態のガイドテーブルの説明図である。実施の形態の商談実行時の処理例のフローチャートである。実施の形態の商談実行時の処理例のフローチャートである。実施の形態のガイドテーブルの表示態様の説明図である。実施の形態の資料共有時の画面表示の説明図である。実施の形態のガイドテーブルにおけるアラート表示の説明図である。実施の形態の情報の整理・記録段階の処理例のフローチャートである。実施の形態の更新段階の処理例のフローチャートである。実施の形態の時間配分情報の更新の説明図である。実施の形態の更新の説明図である。

　以下、添付図面を参照し、本発明に係る実施の形態を次の順序で説明する。
＜１．システム構成＞
＜２．情報処理装置の構成＞
＜３．コミュニケーション開始手順＞
＜４．機能構成＞
＜５．顧客管理サーバが管理する情報の表示と設定＞
＜６．商談実行時の処理＞
＜７．商談後の情報の整理・記録の処理＞
＜８．更新処理＞
＜９．実施の形態の効果及び変型例＞

＜１．システム構成＞
　図１は実施の形態としてのコミュニケーション支援システム１００の概略構成例を示したブロック図である。
　図示のようにコミュニケーション支援システム１００は、コミュニケーション支援装置１（以下「支援装置１」と表記する）、ウェブサーバ装置２、ゲスト端末５、ホスト端末６、及び顧客管理サーバ装置７を備えている。

　これら支援装置１、ウェブサーバ装置２、ゲスト端末５、ホスト端末６、及び顧客管理サーバ装置７は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、及びＲＡＭ（Random Access Memory）を有するマイクロコンピュータを備えた情報処理装置として構成されている。

　本例において、支援装置１、ウェブサーバ装置２、ゲスト端末５、ホスト端末６、及び顧客管理サーバ装置７は、例えばインターネット等とされたネットワーク４を介して相互にデータ通信を行うことが可能とされている。

　ゲスト端末５は、ゲスト側のユーザＵ１により使用される情報処理装置であり、ホスト端末６は、ホスト側のユーザＵ２により使用される情報処理装置である。
　実施の形態では、取引事案の商談においてコミュニケーション支援システム１００を利用する例で説明するため、ゲスト側のユーザＵ１とは顧客であり、ホスト側のユーザＵ２とは営業担当者を指すことになる。そこで、以下ではゲスト側のユーザＵ１を「顧客Ｕ１」と表記し、ホスト側のユーザＵ２を「担当者Ｕ２」と表記する。
　また、ある事案に関する面談の例として、ある「取引事案」に関する「商談」を挙げて説明する。
　但し、これは実施の形態のコミュニケーション支援システム１００が、担当者と顧客の商談のみに適用可能という意味ではない。実施の形態のコミュニケーション支援システム１００は、顧客と担当者の関係に限らず、多様な関係のユーザ間での、各種の事案に関するコミュニケーション支援に適用できるものである。例えばコミュニケーション支援システム１００は、企業や学校などの組織内におけるコミュニケーション、地域内のコミュニケーション、友人同士のコミュニケーション、家族内のコミュニケーションなどを支援するシステムとして好適である。

　支援装置１は、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２との間で同期共有コミュニケーションを行わせるための各種処理を行う情報処理装置であって、同期共有コミュニケーションの提供サービスを運営するサービス運営者により使用される情報処理装置である。

　ここで言う同期共有コミュニケーションとは、ゲスト端末５とホスト端末６とに共通画像などを含む表示コンテンツを同期表示させることによるユーザ間のコミュニケーションを意味する。
　図２Ａ、図２Ｂは、同期共有コミュニケーションにおいて顧客Ｕ１、担当者Ｕ２に対して同期表示される表示コンテンツの例を示している。
　ここでは、ゲスト端末５、ホスト端末６からの提供画像がそれぞれのユーザを写した撮像画像である場合の表示コンテンツを例示しており、図２Ａはゲスト端末５での表示コンテンツを、図２Ｂはホスト端末６での表示コンテンツを例示している。
　この場合、ゲスト端末５では、図２Ａのようにコミュニケーション相手としての担当者Ｕ２の撮像画像（ホスト端末６からの提供画像）が大きく表示され、自ユーザとしての顧客Ｕ１の撮像画像が小さく表示される。同様に、ホスト端末６では、図２Ｂのようにコミュニケーション相手としての顧客Ｕ１の撮像画像（ゲスト端末５からの提供画像）が大きく表示され、自ユーザとしての担当者Ｕ２の撮像画像が小さく表示される。
　例えばこのような互いの画像を見ながら商談を進めることができる。

　なお、図２Ａ、図２Ｂでは同期共有コミュニケーションにおける表示コンテンツの同期表示例として、互いの端末での撮像画像が互いに同期表示される例を示したが、同期表示の対象となる画像は、撮像画像に限定されない。例えば、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２との間で互いの撮像画像ではなく何らかの資料を共有することも考えられ、その場合には、同期表示の対象となる画像は、資料を示す画像となる。この場合の同期表示は、例えば顧客Ｕ１、担当者Ｕ２のうち資料の提供元としての一方のユーザが資料のページ送り操作を行うと、他方のユーザ側でも資料のページが送られるといったようにして行うことが考えられる。
　また上記のような資料共有を行う場合、共有する資料は、ユーザがコミュニケーション支援装置１に予めアップロードした資料とすることもできる。その場合において、支援装置１は、アップロードされた資料をスライドショーに適した形式に変換して保存しておき、同期共有コミュニケーションの際には、このように保存した資料のスライド（スライド画像）をゲスト端末５とホスト端末６とに同期表示させることも考えられる。
　本開示において、「商談画像」とは、このように互いのカメラによって映された画像や、説明のために画面上で共有表示する資料、アイコン等の操作子など、商談中に表示される画像の総称とする。

　なおゲスト端末５とホスト端末６は、撮像機能と通話機能とを有する情報処理装置として構成される。ここで言う通話機能は、電話回線を介した通話の機能に限らず、インターネット回線等の電話回線以外の通信回線を介した通話の機能を広く意味する。
　具体的には、ホスト端末６とゲスト端末５は、それぞれ例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、或いはスマートフォン等として構成されることが考えられる。

　図１において、支援装置１は、ゲスト端末５やホスト端末６からの提供画像を受け、これらゲスト端末５とホスト端末６との間で表示コンテンツを同期表示させるための処理等、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２との間で同期共有コミュニケーションを行わせるための各種処理を行う。

　ここで、図１では、同期共有コミュニケーションの対象端末として１組のゲスト端末５とホスト端末６のみを示しているが、支援装置１は、１組のゲスト端末５とホスト端末６についてのみ同期共有コミュニケーションのための処理を行うのみではなく、複数のゲスト端末５とホスト端末６の組について同期共有コミュニケーションのための処理を行うことができる。すなわち、図示は省略しているが、本例におけるコミュニケーション支援システム１００において、ゲスト端末５、ホスト端末６は実際にはそれぞれ複数存在することになる。本例では、同期共有コミュニケーションは１対１のユーザ間のコミュニケーションとなるが、支援装置１は、このような１対１の同期共有コミュニケーションの複数組について、端末間の接続等の必要な処理を行う。
　ただし、支援装置１が行う同期共有コミュニケーションのための処理は、ゲスト端末５とホスト端末６の各組について同様となることから、以下の説明では、代表となる１組のゲスト端末５とホスト端末６の組のみを挙げて、同期共有コミュニケーションに係る処理の説明を行う。
　また１組として１対１のユーザを例に挙げて説明するが、１組としては、例えば１台のホスト端末６と複数台のゲスト端末５により、１対多の同期共有コミュニケーションもあり得る。例えば一人の担当者Ｕ２が複数人の顧客Ｕ１にプレゼンテーションをするようなケースである。さらには、複数台のホスト端末６と複数台のゲスト端末５により、多対多の同期共有コミュニケーションもあり得る。

　ウェブサーバ装置２は、同期共有コミュニケーションを実現する上でゲスト端末５が取得すべきウェブページデータ２ａを提供する情報処理装置とされる。

　本例において、ウェブサーバ装置２は、同期共有コミュニケーションのサービス運営者によって管理される情報処理装置であり、支援装置１と共にサービス運営システム３を構成する。
　サービス運営システム３において、支援装置１とウェブサーバ装置２との間ではネットワーク４を介したデータ通信が行われても良い。支援装置１とウェブサーバ装置２は、ネットワーク４以外の通信回線を介したデータ通信が可能に構成されてもよい。また支援装置１とウェブサーバ装置２は一体の装置として構成されてもよい。

　顧客管理サーバ装置７は、商談の目的となる取引事案毎に、顧客の情報や商談の進行状況などを管理するサーバである。すなわち顧客管理サーバ装置７は、いわゆるＣＲＭ（Customer Relationship Management）サーバの一種といえるが、本例においては支援装置１やホスト端末６への情報提供、支援装置１やホスト端末６による情報入力や情報更新指示の対応などが可能とされる。
　データベース７ａは、取引事案毎の情報を格納するデータベースである。以下、データベースについては「ＤＢ」と表記する。

　本実施の形態におけるコミュニケーション支援システム１００において、同期共有コミュニケーションの主体である顧客Ｕ１と担当者Ｕ２のユーザは、或る取引事案について商談を行うユーザであるとする。そして支援装置１は、その商談前の準備、商談中、商談後において、ホスト端末６のユーザ、つまり担当者Ｕ２に各種のガイドを含めた支援となる処理を行う。

＜２．情報処理装置の構成＞
　図３、図４を参照し、図１に示した支援装置１、ウェブサーバ装置２、顧客管理サーバ装置７、ゲスト端末５、及びホスト端末６のハードウェア構成例について説明する。
　図３は、支援装置１、ウェブサーバ装置２、顧客管理サーバ装置７として機能できる情報処理装置１０のハードウェア構成例を示したブロック図である。

　図３に示すように情報処理装置１０はＣＰＵ１１を備えている。ＣＰＵ１１は、各種の処理を行う演算処理部として機能し、ＲＯＭ１２に記憶されているプログラム、又は記憶部１９からＲＡＭ１３にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。ＲＡＭ１３にはまた、ＣＰＵ１１が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。

　ＣＰＵ１１、ＲＯＭ１２、及びＲＡＭ１３は、バス１４を介して相互に接続されている。このバス１４にはまた、入出力インタフェース（Ｉ／Ｆ）１５も接続されている。

　入出力インタフェース１５には、操作子や操作デバイスよりなる入力部１６が接続される。例えば、入力部１６としては、キーボード、マウス、キー、タッチパネル、タッチパッド、ダイヤル、リモートコントローラ等の各種の操作子や操作デバイスが想定される。
　入力部１６により操作が検知され、検知された操作に応じた信号はＣＰＵ１１によって解釈される。

　また入出力インタフェース１５には、ＬＣＤ（Liquid Crystal Display）或いは有機ＥＬ（Electro-Luminescence）パネルなどよりなる表示部１７や、スピーカなどよりなる音声出力部１８が一体又は別体として接続される。
　表示部１７は、各種の情報表示に用いられ、例えば情報処理装置１０の筐体に設けられるディスプレイデバイスや、情報処理装置１０に接続される別体のディスプレイデバイス等により構成される。

　表示部１７は、ＣＰＵ１１の指示に基づいて表示画面上に各種の画像処理のための画像や処理対象の動画等の表示を実行する。また表示部１７はＣＰＵ１１の指示に基づいて、各種操作メニュー、アイコン、メッセージ等、即ちＧＵＩ（Graphical User Interface）としての表示を行う。

　入出力インタフェース１５には記憶部１９や、通信部２０が接続される場合もある。
　記憶部１９はＨＤＤ（Hard Disk Drive）や、ＳＳＤ（Solid State Drive）などより構成され、各種の情報記憶を行う。記憶部１９においてＤＢが構築される場合もある。例えば顧客管理サーバ装置７として機能する情報処理装置１０を想定した場合、ＤＢ７ａが記憶部１９において構築されると考えることもできる。

　通信部２０は、インターネット等の伝送路を介しての通信処理や、各種機器との有線／無線通信、バス通信などによる通信を行う。

　入出力インタフェース１５にはまた、必要に応じてドライブ２２が接続され、メモリカードや光ディスクなどのリムーバブル記録媒体２１が適宜装着される。

　ドライブ２２により、リムーバブル記録媒体２１から各処理に用いられるプログラム等のデータファイルなどを読み出すことができる。読み出されたデータファイルは記憶部１９に記憶されたり、データファイルに含まれる画像や音声が表示部１７や音声出力部１８で出力されたりする。またリムーバブル記録媒体２１から読み出されたコンピュータプログラム等は必要に応じて記憶部１９にインストールされる。

　上記のようなハードウェア構成を有する情報処理装置では、例えば本実施の形態の処理のためのソフトウェアを、通信部２０によるネットワーク通信やリムーバブル記録媒体２１を介してインストールすることができる。或いは、当該ソフトウェアは予めＲＯＭ１２や記憶部１９等に記憶されていてもよい。

　ＣＰＵ１１が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、例えば支援装置１、又はウェブサーバ装置２、又は顧客管理サーバ装置７としての必要な情報処理や通信処理が実行される。

　なお、支援装置１、ウェブサーバ装置２、顧客管理サーバ装置７については、図３に示すようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、ＬＡＮ（Local Area Network）等によりシステム化されていてもよいし、インターネット等を利用したＶＰＮ（Virtual Private Network）等により遠隔地に配置されたものでもよい。複数のコンピュータ装置には、クラウドコンピューティングサービスによって利用可能なサーバ群（クラウド）としてのコンピュータ装置が含まれてもよい。

　図４は、ゲスト端末５やホスト端末６としての情報処理装置１０Ａのハードウェア構成例を示したブロック図である。なお以下の説明において、既に説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。

　図示のように情報処理装置１０Ａは、図３に示した情報処理装置１０と同様に、ＣＰＵ１１、ＲＯＭ１２、ＲＡＭ１３、バス１４、入出力インタフェース１５、入力部１６、表示部１７、記憶部１９、通信部２０、及びドライブ２２を備えている。

　さらに情報処理装置１０Ａは、入出力インタフェース１５に接続されるデバイスとして、カメラ部２３、電話機能部２４を備えている。

　カメラ部２３は、例えばＣＣＤ（Charge Coupled Device）型イメージセンサやＣＭＯＳ（Complementary Metal Oxide Semiconductor）型イメージセンサ等のイメージセンサを備え、被写体を撮像してデジタルデータとしての撮像画像データを得る。
　この撮像画像データは、例えば顧客Ｕ１や担当者Ｕ２の顔などを映した画像データであり、商談画像として用いられる。

　電話機能部２４は、電話回線（携帯電話回線）を介した音声通話を実現するための各種処理を行う。電話機能部２４には、基地局との通信を行うためのアンテナや送受信回路、顧客Ｕ１や担当者Ｕ２の発話音を収音するためのマイクロフォン等が含まれる。
　なお、電話機能部２４は、必ずしも情報処理装置１０Ａに備えられなくてもよい。例えば担当者Ｕ２が、ホスト端末６と他の電話機とを併用することも想定されるためである。

＜３．コミュニケーション開始手順＞
　ここで、本例における同期共有コミュニケーションのサービスでは、一方のユーザが他方のユーザと同期共有コミュニケーションを図る上で、一方のユーザと他方のユーザとが通話状態にあることが前提とされる。そして、同期共有コミュニケーションを開始するときは、先ず一方のユーザが他方のユーザに対し、コミュニケーション開始のための接続番号の発行ページをＷＥＢ検索しアクセスすることを口頭で案内する。このとき、一方のユーザは、接続番号の入力受け付けやコミュニケーション開始の指示操作を受け付けるための受付画面を開いている状態にある。
　他方のユーザは、上記の案内に応じて、番号発行ページにアクセスして番号の発行操作を行って番号の発行を受ける。このとき、番号の発行の要求先は支援装置１であり、支援装置１が番号の発行を行う。
　他方のユーザは、発行された番号を、一方のユーザに口頭で（通話により）伝達する。
　番号の伝達を受けた一方のユーザは、上記の受付画面において番号入力を行ってコミュニケーション開始の操作を行う。この操作に応じて、支援装置１にコミュニケーション開始要求が行われる。これにより、支援装置１を介して、一方のユーザ端末と他方のユーザ端末との間で同期共有コミュニケーションが開始される。

　前述のように、本実施の形態では、同期共有コミュニケーションを行うユーザが、取引事案について商談を行う顧客Ｕ１と担当者Ｕ２であるようなケースを想定している。この場合におけるコミュニケーション開始手順を、図５のフローチャートを参照して説明する。なお、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２が１：１であることを想定して説明するが、例えば顧客Ｕ１が複数の場合は、各ゲスト端末５側の処理が、以下説明する手順を行うことになる。
　また、以下の開始手順は一例であり、例えばゲスト端末５側にＷＥＢ検索などをさせずに、ＵＲＬリンクの送信などを利用する他の開始手順もある。

　図５の処理は、ステップＳ１１、Ｓ２１と示すように、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２とが通話状態にあることを前提とする。これは、例えば担当者Ｕ２が顧客Ｕ１に電話したケースが考えられる。或いは逆に、顧客Ｕ１が担当者Ｕ２に対して問合せの電話を行ったケースも考えられる。

　担当者Ｕ２側では、顧客Ｕ１に対し、同期共有コミュニケーションのための接続番号の発行ページ（以下「番号発行ページＰｇ１」と表記する）の案内を行う（ステップＳ２３）。具体的には、通話により、番号発行ページＰｇ１をＷＥＢ検索してアクセスすることを口頭で伝達する。

　案内を受け顧客Ｕ１は、ゲスト端末５により番号発行ページＰｇ１をＷＥＢ検索し（ステップＳ１２）、番号発行ページＰｇ１において番号の発行操作を行う。この番号の発行操作に応じて、サービス運営側の支援装置１に対し、番号の発行要求が行われる（ステップＳ１３）。

　図６Ａは、番号発行ページＰｇ１の例を示している。
　図示のように番号発行ページＰｇ１には番号発行ボタンＢ１が設けられており、顧客Ｕ１は番号発行ボタンＢ１を操作することで、支援装置１に番号の発行要求を行うことができる。

　図５において、支援装置１では、ゲスト端末５からの上記の番号発行要求が行われたことに応じて、先ず、ゲスト端末５のＩＰアドレスを取得する（ステップＳ３１）。そして、番号の発行を行う（ステップＳ３２）。ここでの番号（接続番号）は、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２との間で行われる同期共有コミュニケーションの識別子（コミュニケーションＩＤ）として機能するものである。本例では、この番号として４桁の番号を発行する。
　支援装置１は、発行した番号をゲスト端末５（番号発行要求元の端末）に通知する（ステップＳ３３）。
　なお、ゲスト端末５のＩＰアドレス取得処理は、番号の発行や通知の後に実行してもよい。

　ゲスト端末５は通知された番号を番号発行ページＰｇ１において表示する（ステップＳ１４）。
　図６Ｂは、通知番号が表示された番号発行ページＰｇ１の例である。
　前述のように本例において番号は４桁の番号とされ、前述した番号発行ボタンＢ１の操作に応じて番号が発行・通知されたことに応じて、番号発行ページＰｇ１においては該４桁の番号が表示される。

　ここで、図５に示すように、支援装置１は、コミュニケーションＩＤとしての番号の発行や通知を行ったことに応じて、番号とＩＰアドレスを関連付ける処理を行う（ステップＳ３４）。
　すなわち、ステップＳ３２で発行した番号と、ステップＳ３１で取得した、番号発行要求を行ったゲスト端末５のＩＰアドレスとを関連付けて管理する。

　図７は、支援装置１で管理される番号（コミュニケーションＩＤ）とＩＰアドレスの関連付け情報の例を示している。
　図示のように関連付け情報は、発行した番号と、その番号の発行要求を行ったゲスト端末５のＩＰアドレスとが関連付けられた（紐付けられた）情報とされる。

　図５において、顧客Ｕ１側では、ゲスト端末５が通知番号の表示を行った後、顧客Ｕ１が、表示された番号を担当者Ｕ２に口頭で伝達する（ステップＳ１５）。

　担当者Ｕ２側では、前述のように担当者Ｕ２が顧客Ｕ１に番号発行ページの案内（ステップＳ２３）を行った後に、番号入力画面（図８Ｂの番号入力画面Ｇ２）の表示が行われる（ステップＳ２４）。

　ここで、顧客Ｕ１からの問合せ受け付けの際にホスト端末６において表示されるＧＵＩの例を、図８Ａ、図８Ｂ、図８Ｃを参照して説明する。
　図８Ａは、ホスト端末６において表示される同期共有画面Ｇ１の例を示している。
　この同期共有画面Ｇ１は、例えばホスト端末６にインストールされた同期共有コミュニケーションのための専用ソフトウェアにより表示される画面とされる。なお、ホスト端末６では、特定サイトのブラウジング、或いはコミュニケーション支援装置１からの画像提供などの手法により、専用ソフトウェアを用いなくとも同期共有画面Ｇ１を表示させることも可能である。

　図示のように同期共有画面Ｇ１には、共有画像表示領域Ａｃが設けられる。共有画像表示領域Ａｃは、顧客Ｕ１との間で同期共有コミュニケーションが開始された場合に、ゲスト端末５との間で同期表示される画像が表示される領域である。

　また、同期共有画面Ｇ１には、共有モード移行ボタンＢ２が設けられる。共有モード移行ボタンＢ２は、同期共有コミュニケーションのための表示コンテンツの同期表示を実行可能とするモードへの移行を指示するためのボタンとされる。
　なお、図中では共有モード移行ボタンＢ２が同期共有画面Ｇ１における共有画像表示領域Ａｃ外となる位置に配置された例としているが、共有モード移行ボタンＢ２は共有画像表示領域Ａｃ内に配置することもできる。

　同期共有画面Ｇ１において、共有モード移行ボタンＢ２が操作されると、ホスト端末６においては、図８Ｂに例示するような番号入力画面Ｇ２が表示される。
　図示のように番号入力画面Ｇ２には、番号を入力するための入力ボックスｂ１と、同期共有コミュニケーションのための接続開始を支援装置１に要求するための接続開始ボタンＢ３とが設けられる。
　番号入力画面Ｇ２において、入力ボックスｂ１に対する番号入力前の状態では、図示のように接続開始ボタンＢ３はグレーアウト状態等、非アクティブ状態で表示される。

　入力ボックスｂ１に対して番号が入力されると、図８Ｃに示すように、接続開始ボタンＢ３がアクティブ状態となる。この状態で接続開始ボタンＢ３が操作されると、ホスト端末６は、支援装置１に対し、入力番号を指定した接続開始要求を行う。

　図５において、担当者Ｕ２は、ステップＳ１５で顧客Ｕ１から伝達された番号を、番号入力画面Ｇ２において入力する（ステップＳ２５）。そして、番号を入力後、担当者Ｕ２は、番号入力画面Ｇ２における接続開始ボタンＢ３を操作することで、ホスト端末６に、支援装置１に対するコミュニケーション開始要求（入力番号を指定したコミュニケーション開始要求）を実行させる（ステップＳ２６）。

　コミュニケーション開始要求を受信した支援装置１は、指定された番号と関連付け情報とに基づき共有端末を特定する（ステップＳ３５）。すなわち、先の図７で例示した関連付け情報（発行番号とＩＰアドレスとの関連付けを管理する管理情報）と、コミュニケーション開始要求で指定された番号とに基づき、コミュニケーション開始要求を行ったホスト端末６に対するコミュニケーション相手端末としてのゲスト端末５のＩＰアドレスを特定する。

　そして、支援装置１は、特定したＩＰアドレスが示すゲスト端末５と、コミュニケーション開始要求を行ったホスト端末６とを、同期共有コミュニケーションが可能な状態に接続させるための接続処理を行う（ステップＳ３６）。
　この接続処理が完了することで、ステップＳ１６、Ｓ２７と示すように、該当するゲスト端末５とホスト端末６とで表示コンテンツの同期表示を開始することが可能とされる。

　なお、上記の接続処理（ステップＳ３６）において、支援装置１は、先ず、ゲスト端末５とホスト端末６との間にセッションを確立する処理、即ちゲスト端末５とホスト端末６との接続処理を行う。本例では、セッション確立後における表示コンテンツの同期表示は、ゲスト端末５とホスト端末６との間の端末間通信により実現される。
　ここで、本例における同期共有コミュニケーションのためのゲスト端末５、ホスト端末６間のセッション確立については、例えばＷｅｂＳｏｃｋｅｔ規格に準拠した処理を行う。但し、セッション確立については、ＷｅｂＳｏｃｋｅｔに限定されるものではなく、例えばＨＴＴＰ（Hypertext Transfer Protocol）やＷｅｂＲＴＣ（Web Real-Time Communication）等の他規格に準拠したものであってもよい。
　また、ゲスト端末５、ホスト端末６間で同期共有コミュニケーションのための通信を行わせるにあたっては、シグナリングサーバが用いられる。また、ゲスト端末５、ホスト端末６間でのセッション確立後の通信はＰ２Ｐ（Peer to Peer）通信で行うこともでき、例えばその場合には、ＮＡＴ（Network Address Translation）のためのＳＴＵＮ（Session Traversal Utilities for NAT）サーバやＴＵＲＮ（Traversal Using Relay around NAT）サーバ等を適宜用いる。

　ここで、本明細書において言う同期表示とは、例えば動画像のように情報内容が変化する画像について、画像情報内容の変化が同期されるように表示を行うことを意味する。ここでの同期性については、必ずしも厳密な同期性は要求されず、例えば通信遅延等の実際に想定され得る遅延を含んだ或る程度のタイムラグは許容されるものである。

　なお、上記では同期共有コミュニケーションの開始に関して、担当者Ｕ２側が同期共有コミュニケーションの開始要求を行うことを前提とし、顧客Ｕ１が担当者Ｕ２に対してコミュニケーションＩＤの伝達を行う例を挙げたが、逆に、同期共有コミュニケーションの開始要求を顧客Ｕ１が行う前提とし、コミュニケーションＩＤの伝達を担当者Ｕ２が顧客Ｕ１に対して行う場合も考えられる。

　また、本例では、同期共有コミュニケーションの開始前に、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２が通話状態にある前提としたが、これは、本例における同期共有コミュニケーションのサービスが、画像についての同期共有機能のみを提供するものであり、通話音声についての同期共有機能は提供しない仕様であることによる。つまり、本例において、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２との間の同期共有コミュニケーション中における音声のやりとりは、同期共有コミュニケーション開始前から両者間で行われていた通話が引き続き行われることで実現されるものとなっており、例えば、同期共有コミュニケーション開始前に顧客Ｕ１と担当者Ｕ２とが電話回線経由での通話を行っていた場合、同期共有コミュニケーション中の音声のやりとりは電話回線経由で引き続き行われるものである。
　なお担当者Ｕ２は、顧客Ｕ１との通話として、ホスト端末６を用いた通話ではなく、別の電話機（例えば担当者Ｕ２が所持する携帯電話機や固定電話機）を用いた通話を行っている場合もある。

　上記のように同期共有コミュニケーション中における通話音声の通信を電話回線としての通話音声専用の回線を介して行うようにしていることで、通話音声の品質向上を図ることができる。例えば、顧客Ｕ１と担当者Ｕ２との間で発話タイミングが重複した際のミュート処理等がなくなる等により、相手方の発話音を聞き取りやすくなるという点で、通話音声の品質向上が図られる。さらに、電話回線は、一般に電話回線以外のネットワーク回線と比較して通信混雑が生じ難い傾向にあるため、通話が途切れ難く、通話の安定性向上が図られる。

　なお勿論、同期共有コミュニケーションのサービスとしては、画像の同期共有機能のみでなく、音声の同期共有機能を提供することも可能であることは言うまでもない。
　また電話音声による通話から同期共有機能による音声通話に切り替えることができるようにしてもよい。例えば商談中における顧客Ｕ１や担当者Ｕ２による任意操作や、或いは特定のタイミングでの自動制御などにより、画像に加えて音声が同期共有されるようにしてもよい。
　また逆に商談中に、画像と音声の同期共有をしている状態から、音声の同期共有を停止させて、電話回線接続に戻すような操作や自動制御を可能とすることも考えられる。

　また、上記では、顧客Ｕ１が番号発行ページＰｇ１を自身でＷＥＢ検索して番号発行を行う例を挙げたが、同期共有コミュニケーションを開始するための手法としては、ユーザが自身で番号発行ページＰｇ１をＷＥＢ検索する手法に限定されるものではない。例えば、ホスト端末６の同期共有画面Ｇ１に番号発行ページＰｇ１へのリンク付き電子メールを生成するためのメール生成ボタンを設けておき、該メール生成ボタンの操作に応じてリンク付き電子メール（例えば、ゲスト端末５の電話番号宛てのＳＭＳメール）をゲスト端末５に送信することが考えられる。これにより、顧客Ｕ１は、自身で番号発行ページＰｇ１をＷＥＢ検索してアクセスすることなく、受信した電子メールのリンク情報に基づいて番号発行ページＰｇ１に容易にアクセスすることが可能となる。
　また、同期共有コミュニケーションの開始にあたり番号発行を行うことも必須ではなく、上記の電子メールにホスト端末６との接続用ＵＲＩ（Uniform Resource Identifier）を含ませるようにし、顧客Ｕ１が該ＵＲＩをクリック（或いはタップ）すると、ゲスト端末５とホスト端末６との接続が行われるようにすることも可能である。

＜４．機能構成＞
　実施の形態のコミュニケーション支援システム１００では、ホスト端末６の担当者Ｕ２に対して各種のガイド表示や商談に関する情報の更新（最適化）を行うことで支援する。
　これらの処理を行うための機能構成について説明する。
　これらの処理は、支援装置１としての情報処理装置１０におけるＣＰＵ１１の制御処理により行われるものとすることができる。
　或いはこれらの処理は、支援装置１が提供する同期共有コミュニケーションのためのアプリケーションソフトウェアをホスト端末６がインストールすることで、ホスト端末６のＣＰＵ１１がそのアプリケーションソフトウェアに従って実行する処理として行われる場合もある。
　従って、以下説明する機能構成は、支援装置１としての情報処理装置１０のＣＰＵ１１、又はホスト端末６としての情報処理装置１０ＡのＣＰＵ１１に設けられる機能構成と考えることができる。

　図９に示すように、情報処理装置１０又は情報処理装置１０ＡのＣＰＵ１１には、同期表示制御部１１ａ、進行情報提示制御部１１ｂ、判定処理部１１ｃ、更新処理部１１ｄとしての機能がプログラムにより実装され、ＣＰＵ１１はこれらの機能による処理を実行可能とされる。
　なお同期表示制御部１１ａ、進行情報提示制御部１１ｂ、判定処理部１１ｃ、更新処理部１１ｄは、それらが１つの情報処理装置に全て設けられる必要はない。情報処理装置１０又は情報処理装置１０Ａに分かれて備えられてもよい。

　同期表示制御部１１ａは、ホスト端末６とゲスト端末５の間で商談画像を同期表示させる制御を行う機能である。つまり図５で説明したようにホスト端末６とゲスト端末５を接続した状態で同期共有画面を表示させる機能である。

　進行情報提示制御部１１ｂは、一つの取引事案の商談を複数の段階に区分した商談フェーズの情報と現在の商談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得する処理と、ホスト端末６とゲスト端末５の間での同期表示の実行中に、取引事案における現在の商談フェーズと今回の商談の時間配分を示すガイド画像の表示をホスト端末６側で実行させる処理を行う機能である。
　商談フェーズとは、1つの取引案件についての商談を段階的に区分したものであり、面談フェーズの一例である。
　商談フェーズについての具体例は後述するが、１つの取引事案の商談は１回で終了するものではなく、例えば顧客のニーズの把握の段階、提案段階、交渉段階など、複数の段階を経て、１つの取引事案がまとまり、成約に至るもの想定している。説明上、このような各段階を商談フェーズと呼ぶこととする。
　また時間配分情報とは、１回の商談における時間配分を示す情報である。

　例えば支援装置１又はホスト端末６は、進行情報提示制御部１１ｂの機能により、商談を開始する取引事案について、商談フェーズの情報と、現在の商談フェーズにおける時間配分情報について、顧客管理サーバ装置７から取得する。そして支援装置１は商談画面上で、ガイド画像（後述するガイドテーブル５５）の表示を実行させる。
　このガイド画像（ガイドテーブル５５）は、取引事案の商談における複数の商談フェーズを提示し、その中で現在の商談フェーズを提示し、また今回の商談の時間配分を示すものとする。加えてガイド画像では、今回の商談フェーズにおける確認・実施項目を示すようにしてもよい。

　判定処理部１１ｃは、商談後において、その商談についての各種の判定を行う機能である。例えば判定処理部１１ｃは、ホスト端末６とゲスト端末５の間での同期表示を実行して行われた商談の会話音声から生成したテキストデータと、設定された商談フェーズの終了条件を比較して、商談フェーズの遷移の判定を行う。
　また判定処理部１１ｃは、商談についての資料使用状況の判定を行う場合もある。
　また判定処理部１１ｃは、商談における顧客Ｕ１の興味に関する判定を行う場合もある。

　更新処理部１１ｄは、取引事案の商談フェーズの情報を記憶したＤＢ７ａにおける情報の更新のための処理を行う。例えば判定処理部１１ｃの判定に応じて各種の情報の更新を顧客管理サーバ装置７に指示する処理を行う。
　例えば現在の商談フェーズの情報、時間配分情報、資料に関する情報、顧客の興味に関する情報など、逐次、ＤＢ７ａにおいて更新させる。

　これらの進行情報提示制御部１１ｂ、判定処理部１１ｃ、更新処理部１１ｄの機能により、ＣＰＵ１１は、図１０に示す準備・最適化に関する処理ＳＴ１、商談中の処理ＳＴ２、情報の整理・更新に関する処理ＳＴ３を行うことができる。

　商談中の処理ＳＴ２とは、主に進行情報提示制御部１１ｂによって実行されるもので、商談中に担当者Ｕ２に対してガイド表示を行う処理である。
　情報の整理・更新に関する処理ＳＴ３は、主に判定処理部１１ｃ、更新処理部１１ｄによって実行されるもので、商談後に、その商談についての各種の判定やＤＢ７ａの情報更新を行う処理である。
　準備・最適化に関する処理ＳＴ１は、初期的にはホスト端末６からの入力に応じて顧客管理サーバ装置７において取引事案毎に商談フェーズや時間配分情報を設定する処理であるが、支援装置１又はホスト端末６の判定処理部１１ｃ、更新処理部１１ｄによって実行される処理としては、商談の情報の蓄積に応じて、時間配分の設定、顧客属性に応じた設定などを最適化していく処理である。

＜５．顧客管理サーバが管理する情報の表示と設定＞
　実施の形態のコミュニケーション支援システム１００では、支援装置１又はホスト端末６が図９の機能を備えることで、顧客管理サーバ装置７から必要な情報を取得し、商談に際して、担当者Ｕ２に適切なガイド表示が実行されるようにする。また商談の円滑な進行の促進や営業担当者の教育などに利用できるように、顧客管理サーバ装置７の情報の更新も行う。

　図１１に、顧客管理サーバ装置７のＤＢ７ａに格納される、取引事案毎に管理される情報の例を示している。
　例えば１つの取引事案について設定される管理番号から、ホスト情報、ゲスト情報、商談タイトル、履歴情報、現在情報、時間配分情報、参考動画情報、使用資料情報などが関連付けられて記憶される。

　ホスト情報は、担当者Ｕ２側の情報であり、例えば企業、部署、責任者、担当者氏名などの情報である。
　ゲスト情報は、顧客Ｕ１側の情報であり、氏名／名称、住所、電話番号、顧客氏名、顧客の属性情報などである。なお、顧客Ｕ１は個人の場合もあるし企業等の団体の場合もある。
　商談タイトルは、商談を行う取引事案を示すタイトルである。

　履歴情報は、当該取引事案におけるこれまでの商談についての各種の履歴事項を含む。
　現在情報は、当該取引事案における現在の商談フェーズを示す情報や、現在の状況を示すテキストデータや画像データなどを含む。また現在の商談フェーズにおける確認・実施項目等を含んでもよい。
　時間配分情報は、当該取引事案における各商談フェーズや、各フェーズに対応して設定された１回の商談の時間配分を示す情報である。
　参考動画情報は、担当者Ｕ２にとって次回の商談の参考になるような画像である。例えば成功事例の画像、ベテランのセールススタッフの商談の画像などが想定される。
　使用資料情報は、商談で使用する資料を示す情報や、各資料について商談で使用したか否かの情報なども含む。

　以上は一例であるが、ＤＢ７ａには、例えばこのように取引事案毎に情報が管理される。
　初期的には、このような取引事案毎の情報の記録は、ホスト端末６側からの入力に応じて行われる。

　ホスト端末６としては、何らかのセールスを行う企業の端末装置が想定される。担当者Ｕ２は、取引先の個人や顧客について商談を行う際には、その準備として、各種の情報を入力する。
　例えばホスト端末６には、顧客管理サーバ装置７によって図１２のような入力画面３０が提供される。これにより担当者Ｕ２は、取引事案についての情報の入力が可能となる。

　入力画面３０には、例えば商談タイトル欄３１、主要情報欄３２、テーブル設定欄３３、詳細情報欄３４、履歴情報欄３５が向けられ、すでに入力されている各種の情報が表示される。担当者Ｕ２は、この入力画面３０において必要な情報を入力したり、既入力の情報を修正、更新したりすることができる。
　商談タイトル欄３１には任意の取引事案のタイトルを入力できる。例えば「○○様への○○の販売事案」などとタイトルを入力する。
　主要情報欄３２には、取引事案に関する主な情報を入力することができる。
　詳細情報欄３４には、取引事案に関する詳細な情報を入力することができる。
　履歴情報欄３５には、これまでの商談実績や進捗情報などの各種の履歴情報を入力することができる。

　テーブル設定欄３３には、この取引事案についての商談フェーズを提示するフェーズ表示部４１が設けられる。フェーズ表示部４１には、例えば「新規商談」「ニーズ分析」「提案の作成」「提案の提示」「交渉」など、各段階の商談フェーズが、設定した名称により表示される。
　この商談フェーズの段階数や内容は、ホスト端末６からの入力により設定される。つまりホスト端末６側の企業等は、自己のセールス業務の種類や内容などに応じて商談フェーズを設定し、それをテーブル設定欄３３で入力していくことで、その取引事案についての複数段階の商談フェーズが設定されることになる。
　また、その時々で、所定の表示態様により現在の商談フェーズも明示される。図の例では「ニーズ分析」に斜線を示しているが、例えば特定の色やハイライト状態で表示されるなどにより、現在は「ニーズ分析」の段階であることが示される。

　各商談フェーズに対応して、参考動画設定部４２、時間配分設定部４３、資料表示部４４が設けられる。

　例えば担当者Ｕ２が参考動画設定部４２を操作すると、図示しない入力ダイアログが表示される。入力ダイアログにより担当者Ｕ２が任意の動画ファイルを指定する等の操作を行うことで、対応する商談フェーズについての参考動画が指定できる。
　また既に参考動画が設定されている場合は、担当者Ｕ２が参考動画設定部４２を操作することで、設定されている動画を視聴することができる。

　また担当者Ｕ２が時間配分設定部４３を操作することで、時間配分の設定が可能となる。時間配分とは、１回の面談における時間配分の情報である。
　例えば図１３Ａに、或る商談フェーズに対応して、時間配分テンプレートが呼び出されることを模式的に示している。例えば初期的には、時間配分設定部４３を操作すると、時間配分テンプレートに応じた時間配分の設定が行われることが考えられる。
　例えば担当者Ｕ２が図１３Ａのうちで「提案の提示」の商談フェーズを指定すると、図１３Ｂに示すように「提案の提示」に対応する時間配分テンプレートが表示される。時間配分テンプレートとしては、１回の商談を「アイスブレイク」「ヒアリング」「商品説明」「クロージング」の４つのパートに分けたものを例示している。横方向は時間を表し、各パートは横方向の長さで時間が設定されている。
　このような時間配分テンプレートとして、パートとその時間配分が明示される。

　担当者Ｕ２は、この時間配分テンプレートをそのまま採用してもよいし、カスタマイズしてもよい。例えば図１３Ｃに示すように、顧客に応じて各パートの時間長を変更することができる。

　また、所定の入力操作により、各パートについて、使用する資料を登録することができる。例えば図１３Ｃでは、「ヒアリング」のパートに対して「資料Ａ」を登録し、「商品説明」のパートに対して「資料Ｂ」「資料Ｃ」「資料Ｄ」を登録した様子を示している。例えば担当者Ｕ２がパートを指定して所定の操作を行うと図示しない入力ダイアログが表示され、担当者Ｕ２が任意の資料ファイルを指定する操作を行うことで、そのパートに対応させて資料を登録することができる。
　このように登録された資料は、図１２の資料表示部４４にも表示される。

　このようなテーブル設定欄３３により、担当者Ｕ２は、取引事案についての複数段階の商談フェーズ、現在の商談フェーズ、時間配分などを設定することや、確認することができる。

　また入力画面３０により入力された各種の情報は、図１１のＤＢ７ａに記憶される。
　例えば複数段階の商談フェーズや時間配分などは、時間配分情報として記憶される。また現在の商談フェーズの情報は、履歴情報又は現在情報として記憶される。
　また、指定された参考動画は参考動画情報として記憶され、登録された資料の情報は使用資料情報として記憶される。

　但し、以上は、ホスト端末６の担当者Ｕ２が、担当業務について任意に入力することに対応した処理である。つまり顧客管理サーバ装置７に対してホスト端末６からアクセスし、担当者Ｕ２が自己のセールス業務についての情報を設定したり登録したりする処理である。
　本実施の形態では、このような顧客管理サーバ装置７における取引事案毎の情報を用いて、支援装置１が担当者Ｕ２側に対する各種の支援のための処理を実行する。それが前述の図１０の処理ＳＴ１，ＳＴ２，ＳＴ３である。
　処理ＳＴ２は、ＤＢ７ａの情報を利用して、商談の進行を支援する処理といえる。
　処理ＳＴ１，ＳＴ３は、過去の商談の状況に基づいて、ＤＢ７ａの情報を最適化するように更新する処理といえる。

＜６．商談実行時の処理＞
　以下では、先に図１０で処理ＳＴ２として示した、商談実行時に商談の進行を支援する処理例を説明する。
　図１４は、商談の際にホスト端末６に表示される画面（以下「ホスト画面５０」と表記する）の例を示している。例えば図２Ｂで説明した画面としての１つの具体例といえる。

　ホスト画面５０では、ゲストカメラエリア５１、ホストカメラエリア５２、共有メモエリア５３、アイコンエリア５４が設けられる。
　ゲストカメラエリア５１では、ゲスト端末５側のカメラにより撮像された画像、例えば顧客Ｕ１の画像が表示される。
　ホストカメラエリア５２では、ホスト端末６側のカメラにより撮像された画像、例えば担当者Ｕ２の画像が表示される。
　共有メモエリア５３は、画面共有している顧客Ｕ１及び担当者Ｕ２が、それぞれ任意にメモを記録できるエリアである。

　アイコンエリア５４には、各種操作のためのアイコンが表示される。例えば資料共有操作、ファイル送信操作、ホワイトボード操作、質問入力操作、接続終了操作などのためのアイコンが表示される。また担当者のマーキング操作や、パート遷移の操作を行うアイコンが設けられる場合もある。

　そして特に本実施の形態の場合、支援装置１により、以上のホスト画面５０上で、商談中に担当者Ｕ２に対してガイド表示を行う処理が実行される。具体的には、ガイド画像としてガイドテーブル５５が表示されるようにする。

　ガイドテーブル５５を図１５Ａに拡大して示している。
　ガイドテーブル５５には、フェーズバー６０が含まれる。このフェーズバー６０には、今回の商談（取引事案）について設定された複数段階の商談フェーズが示される。例えば「新規商談」「ニーズ分析」「提案の作成」「提案の提示」「交渉」という各段階が明示される。

　さらに、現在行っている商談が、どの商談フェーズであるかも明示される。この例では、マーカー６１を表示して、現在が「提案の提示」であることを示している。マーカー６１に限らず、例えばフェーズバー６０上での該当箇所の色を変えたりハイライト表示させるなどの表示態様により現在の商談フェーズを示すようにしてもよい。

　またガイドテーブル５５には、時間配分バー６２が含まれる。時間配分バー６２は、今回の「提案の提示」の商談における時間配分を示すものである。この例では「アイスブレイク」「ヒアリング」「商品説明」「クロージング」の４つのパートが、それぞれ配分した時間に応じた長さで表示される。
　この時間配分バー６２は、実際の商談の予定時間に対応している。例えば６０分の商談であれば時間配分バー６２の全長が６０分相当とし、その中で、各パートが時間配分に応じた長さで表示される。

　時間配分バー６２に対しては経過時間ポインタ６３が例えば重畳表示される。経過時間ポインタ６３は、商談開始時点には時間配分バー６２の左端側に位置され、時間の進行と共に、時間配分バー６２上を右方へ移動していく。この経過時間ポインタ６３は、実際の時間進行に合わせて移動される。

　また時間配分バー６２における各パートに対応して、商談で使用する資料を示す資料アイコン６４が表示される。例えばこの例の場合、「商品説明」のパートに対応して「資料Ａ」「資料Ｂ」「資料Ｃ」が表示されている。

　支援装置１又はホスト端末６は、このようなガイドテーブル５５の画像を、ＤＢ７ａから当該取引事案に関する図１１の情報、例えば履歴情報、現在情報、時間配分情報、使用資料情報などを読み出すことで生成することができ、同期共有画面に重畳させてホスト端末６上に表示させることができる。
　このガイドテーブル５５の表示により、担当者Ｕ２は、今行っている商談が、取引事案の全体の商談のうちでどの段階であるかが理解でき、また商談の進行に応じて、今どのような会話をすべきかを確認できる。

　なお、時間配分バー６２は１回の商談についての時間配分を示したものであるが、必ずしも１つの商談フェーズが１回の商談で完了するわけではない。例えば予めの予定として「提案の提示」の商談フェーズでは、３回の商談を設定していたりすることもある。また商談が予定通りに終わらずに、話が次回に持ち越されることもある。
　そこで１段階の商談フェーズで複数回の商談が行われる場合は、例えば図１５Ｂのように、１つの商談フェーズ内にマーカー６１を複数表示するとともに、時間配分バー６２は、そのうちのどのマーカー６１に対応するかが明示されるようにすることが考えられる。図１５Ｂでは、「ニーズ分析」の商談フェーズで２回の商談が行われ、「提案の提示」の商談フェーズで３回の商談が行われる場合を示している。またマーカー６１内に番号が付され、１つの商談フェーズ内の何回目の面談かも明示される。そしてこの例では、下部に示す時間配分バー６２が、「提案の提示」における２回目の商談の時間配分であることが示されている。
　これにより、１段階の商談フェーズで複数回の商談が行われる場合であっても、担当者Ｕ２は現在行っている商談が、どの商談フェーズの何回目の商談であるかを理解できる。

　以上のようなガイドテーブル５５を商談中のホスト端末６に表示させる処理を図１６，図１７により説明する。これは支援装置１としての情報処理装置１０のＣＰＵ１１が、主に図９の進行情報提示制御部１１ｂの機能により実行する処理例である。或いは、この処理は、コミュニケーション支援のためのアプリケーションソフトウェアをインストールしたホスト端末６としての情報処理装置１０ＡにおけるＣＰＵ１１が、主に図９の進行情報提示制御部１１ｂの機能により実行する処理例であると考えることもできる。
　フローチャートにおいて「ｃ１」「ｃ２」は接続を示す。

　図１６の処理は、例えば先の図５のステップＳ３６の接続処理により、ステップＳ１６，Ｓ２７でゲスト端末５とホスト端末６の間の同期表示が開始された時点から開始される。
　情報処理装置１０又は１０ＡのＣＰＵ１１はステップＳ１０１で商談の録音録画を開始する制御を行う。例えば記憶部１９に商談画像及び音声を記録していく処理を開始させる。

　ステップＳ１０２でＣＰＵ１１は、顧客管理サーバ装置７に対して情報要求を行う。これはガイドテーブル５５の表示のための必要な情報を要求する処理である。即ち今回商談を行う取引事案を指定して、ＤＢ７ａに記録された、当該取引事案に関する履歴情報、現在情報、時間配分情報、使用資料情報などを要求する。これに応じて顧客管理サーバ装置７がＤＢ７ａから該当の情報を読み出して送信する。
　ステップＳ１０３でＣＰＵ１１は顧客管理サーバ装置７から送信されてくる該当の情報を取得する。

　ステップＳ１０４でＣＰＵ１１は、顧客管理サーバ装置７から取得した情報に基づいてガイドテーブル５５の画像を生成し、ホスト端末６における商談画面上への表示を開始させる。
　またステップＳ１０５でＣＰＵ１１はガイドテーブル５５における時間進行を開始させる。これは、ガイドテーブル５５の時間配分バー６２上で経過時間ポインタ６３の移動を開始させる制御である。これにより、当初図１５Ａのように左端にあった経過時間ポインタ６３が、時間経過に伴って右側に移動していく。図１８Ａには、経過時間ポインタ６３が右側に移動した状態を示している。

　また図１６のステップＳ１０６でＣＰＵ１１は、顧客Ｕ１の興味に関する分析、判定の処理を開始する。これは例えば顧客の発言、声の大きさ、表情、或いは資料に対する注目箇所などを、画像解析、音声解析により判定し、顧客Ｕ１が興味を持っている内容を推定する処理である。なお商談中の処理としては、資料や会話で顧客が注目した箇所や、表示に特徴が現れた時点などをポインティングしていく処理が行われるようにし、商談後に、それらに基づいて分析が行われるようにすればよい。或いは単純に顧客Ｕ１が複数回発言したワードを収集するような処理でもよい。
　また担当者Ｕ２がアイコンエリア５４の特定のアイコンでマーキング操作を行うことができるようにし、顧客Ｕ１が興味を示したときにマーキング操作を行うようにし、ＣＰＵ１１はそのマーキングのタイミングを判定するようにしてもよい。

　ここまでの処理を商談開始時点で実行したら、ＣＰＵ１１は、商談中はステップＳ１０７から図１７のステップＳ１１７までの処理を繰り返す。

　ステップＳ１０７ではＣＰＵ１１は商談終了の判定を行う。例えばホスト端末６とゲスト端末５の間の接続解除や、同期共有画面の終了により商談終了と判定する。その場合は、ＣＰＵ１１はステップＳ１２０で必要な終了処理を行って図１６，図１７の処理を終える。

　ステップＳ１０８でＣＰＵ１１は、顧客の興味情報を記憶する処理を行う。例えば上記のステップＳ１０６で顧客が興味をいだいた箇所や話題の判定を開始することで、逐次判定結果が得られていく。ＣＰＵ１１は得られた判定結果をステップＳ１０８で逐次記憶していくようにする。例えば顧客Ｕ１が興味をもったワード、興味を示したと判定した時点、資料の注目箇所、担当者のマーキングタイミングなどを示す情報などが逐次記憶されるようにする。

　ステップＳ１０９でＣＰＵ１１は、資料共有操作があったか否かを判定する。資料の供給は、アイコンエリア５４のアイコンを用いてもよいが、例えばガイドテーブル５５から操作できるようにすることもできる。例えば図１８Ａのように「商品説明」のパートで「資料Ａ」「資料Ｂ」「資料Ｃ」の資料アイコン６４が表示されている場合に、担当者Ｕ２が「資料Ａ」をクリックすることが、資料Ａの共有操作であるとする。

　このように例えば担当者Ｕ２によりゲスト端末５とホスト端末６で資料を共有表示させる操作が行われた場合は、ＣＰＵ１１はステップＳ１２１に進んで、資料の共有表示を開始させる。
　またステップＳ１２２でＣＰＵ１１は、ガイドテーブル５５の表示態様を変更する。

　例えば図１９は、商談画面上で資料共有エリア５６を設け、ゲスト端末５とホスト端末６で資料画像を共有した状態での、ホスト端末６側の表示状態を示している。資料共有に応じてゲストカメラエリア５１，ホストカメラエリア５２を小さくし、表示場所を変更し、資料の表示のために大きな資料共有エリア５６を設けている。
　この場合にガイドテーブル５５の表示に関しては、小さな表示に変更する。例えばガイドテーブル５５は時間配分バー６２と経過時間ポインタ６３のみの小さなサイズとして、画面上をなるべくふさがずに、資料が見やすいようにする。
　なお、時間配分バー６２と経過時間ポインタ６３は、いわゆるシースルー表示として、背後の部分（資料の一部）がある程度見えるようにしてもよい。

　なおステップＳ１２２の表示態様の変更処理としては、ガイドテーブル５５の内容、つまりフェーズバー６０、マーカー６１、時間配分バー６２、経過時間ポインタ６３、資料アイコン６４はそのまま表示するが、単純に縮小した画像で表示することで、資料表示の邪魔になりにくいようにしてもよい。
　或いは、資料共有の際にはガイドテーブル５５を消去して、資料表示の邪魔にならないようにすることも考えられる。但し、完全に消去してしまうと、担当者Ｕ２にとっては時間経過がわかりにくくなるため、時間配分バー６２と経過時間ポインタ６３を少なくとも表示させることが好適である。

　図１７のステップＳ１１０でＣＰＵ１１は、資料共有を終了する操作があったか否かを判定する。
　ゲスト端末５とホスト端末６での資料共有表示を終了させる操作が、例えば担当者Ｕ２により行われた場合は、ＣＰＵ１１はステップＳ１２３に進んで、資料の共有表示を終了させ、通常表示、例えば図１４のような表示に復帰させる。
　またステップＳ１２４でＣＰＵ１１は、ガイドテーブル５５の表示を通常態様に戻す。即ち図１４のようにガイドテーブル５５を通常のサイズで表示させる。

　ステップＳ１２５でＣＰＵ１１は、商談中に資料を使用したことに応じて、資料アイコン６４の表示態様を変更する処理を行う。
　例えば資料Ａの共有が終了したとする。その場合に、図１８Ｂに示すように「資料Ａ」の資料アイコン６４の色を変更したり、輝度を変更したりして、既に説明済みの資料であることが担当者Ｕ２にとってわかるようにする。例えばグレーアウトさせて目立たないようにすることが考えられる。

　ステップＳ１１１でＣＰＵ１１は、パート終了判定を行う。時間配分バー６２において「アイスブレイク」「ヒアリング」「商品説明」「クロージング」のような各パートが示されるが、実際の商談として各パートが完了したか否かを判定する。
　例えば担当者が商談中に各パートの終了をアイコン操作により行うものとし、ＣＰＵ１１は、そのパート終了操作が行われたか否かを判定することが考えられる。例えば担当者は、最初のアイスブレイクを終え、ヒアリングに入るときにパート終了操作を行う。またヒアリングを終えて商品説明に入るときにパート終了操作を行う。このようにしていくことでＣＰＵ１１は商談のパート毎の進行を判定できる。
　或いはＣＰＵ１１はパートの進行を自動判定することも可能である。例えばパート毎に共有資料が設定されている場合に、資料の共有終了でパートの終了を推定できる。
　また商談中の発言をチェックし、文脈判定、或いはキーワードチェックなどによりパートの終了や遷移を判定できる。例えば担当者Ｕ２が「では商品について説明致します」のような発言をした場合に、「ヒアリング」を終えて「商品説明」に遷移したと推定できる。

　或るパートが終了して次のパートに遷移したと判定した場合、ＣＰＵ１１はステップＳ１１２からステップＳ１３０に進み、時間配分バー６２におけるパートの表示態様を変更する処理を行う。例えば終了したパートをグレーアウト化するなどして、パートの進行が明示されるようにする。
　図１８Ｂでは、既に「アイスブレイク」「ヒアリング」が終了している時点を示しているが、時間配分バー６２において「アイスブレイク」「ヒアリング」の表示態様が変更されている状態を示している。

　ステップＳ１１３では、ＣＰＵ１１は乖離判定を行う。乖離判定とは、実際の時間の進行と、パートの進行が乖離しているか否かの判定である。例えば既に「アイスブレイク」の時間配分を大きく越えているのに、まだアイスブレイクの終了と判定されていない場合に、乖離状態と判定する。逆に開始早々で「アイスブレイク」「ヒアリング」は終了して「商品説明」に入っているような場合も乖離と判定される。つまり実際の商談の進行が、設定された時間配分に対して乖離しているか否かという判定である。
　例えばＣＰＵ１１は、時間配分バー６２上の各パートの終了時間と、経過時間ポインタ６３による現在時間を比較して、ある時点で終了とされるべきパートが、その時点から所定時間以上経過しても終了されていないような場合に、乖離していると判定する。

　乖離と判定した場合、ＣＰＵ１１はステップＳ１１４からステップＳ１４０に進み、アラート出力開始制御を行う。
　例えば図２０Ａに示すようにアラートランプ６５を点滅表示させるなどの表示態様で担当者Ｕ２に対して乖離状態を通告する。この図２０Ａは、すでに経過時間ポインタ６３で示される経過時間が「商品説明」の中盤であるのに、「ヒアリング」が終了していないことによるアラートである。
　なおアラート表示の態様は各種考えられる。例えば図２０Ｂのように、時間配分バー６２において終了すべきパート自体（この例では「ヒアリング」）を点滅させるような表示でもよい。
　なお、ホスト端末６でアラート音を出力するようにしてもよいが、担当者Ｕ２と顧客Ｕ１で音声及び映像を共有している状態であるので、アラートはホスト端末６側での表示のみとし、顧客に気づかれないようにすることが望ましい。

　ＣＰＵ１１は、例えば以上のように乖離と判定された後のステップＳ１１３での乖離判定で、乖離が解消したと判定した場合は、ステップＳ１１５からステップＳ１４１に進み、アラート出力の終了制御を行う。

　ステップＳ１１６でＣＰＵ１１はホワイトボードに関する操作が行われたか否かを判定し、該当の場合はステップＳ１５０でホワイトボード対応処理を行う。例えばＣＰＵ１１は、ホワイトボード開始操作が行われた場合はホワイトボード画面及び筆記内容を共有表示させる。ホワイトボード終了操作が行われた場合はホワイトボード画面を終了させる。

　ステップＳ１１７で質問入力操作が行われたか否かを判定し、該当の場合はステップＳ１６０で対応処理を行う。
　例えば顧客Ｕ１による口頭の質問に応じて、ＣＰＵ１１はその口頭質問内容をクラウドサービスに送信し、回答を取得し、回答を出力させたり画面表示させたりする。

　例えば以上の図１６，図１７のような処理が行われることで、商談中にガイドテーブル５５が表示されるとともに、その各部の表示態様によって担当者Ｕ２に対し適切なガイドを行うことができる。

＜７．商談後の情報の整理・記録の処理＞
　続いて図１０に処理ＳＴ３として示した、商談後の情報の整理・更新の処理例を図２１で説明する。これは、支援装置１としての情報処理装置１０のＣＰＵ１１、或いはホスト端末６としての情報処理装置１０ＡにおけるＣＰＵ１１が、主に図９の判定処理部１１ｃ及び更新処理部１１ｄの機能により実行する処理例である。

　ＣＰＵ１１はステップＳ２０１で終了した商談についての未使用の資料をチェックする。即ちガイドテーブル５５に資料アイコン６４で表示させていた各資料について、商談中に使用されたか否かをチェックする。

　ステップＳ２０２でＣＰＵ１１は、顧客Ｕ１が興味を示した資料の判定を行う。例えば図１６のステップＳ１０８で逐次記憶していた情報に基づいて解析を行い、顧客が興味を示した箇所を特定し、それがどの資料のどの部分の内容であるかを判定する。

　ステップＳ２０３でＣＰＵ１１は、終了した商談の会話内容についてテキストデータ化する。これにより商談内容を文章で確認できるようにする。
　なお、以上のステップＳ２０１，Ｓ２０２，Ｓ２０３の処理は、どのような順序で行われてもよい。

　ステップＳ２０４でＣＰＵ１１は、フェーズ終了条件と商談のテキストデータを比較して、今回の商談フェーズが終了したか否かを判定する。
　例えば「新規商談」「ニーズ分析」「提案の作成」「提案の提示」「交渉」という商談フェーズが設定されている取引事案において、「ニーズ分析」の段階の商談が行われたとする。この場合にＣＰＵ１１は当該商談のテキストデータを解析して、その内容から、顧客のニーズ分析が完了したと評価できるか否かを判定する。例えば商談の終了間際に担当者Ｕ２が「では、そのようなご要望に添ったご提案を作成させていただきます」等の趣旨の発言があった場合は「ニーズ分析」の商談フェーズが終了したと評価できる。また、次の商談フェーズに移行する必要な合意が顧客Ｕ１との間でなされているか否かといった分析を行うようにしてもよい。
　例えば「提案の提示」の商談フェーズの終了条件としては、「以上が、弊社が提案できるオプションの全てになります。」等の趣旨の発言とすることが考えられる。
　また「交渉」の商談フェーズの終了条件としては、担当者Ｕ２側の「契約書をお送りします」等の趣旨の発言や、顧客Ｕ１側の「社内稟議が通りました」等の趣旨の発言とすることが考えられる。

　ＣＰＵ１１は商談フェーズの終了の判定条件を設定しておき、テキストデータを用いて分析を行って商談フェーズの終了及び遷移を充足する条件を満たしているか否かを判定する。

　ステップＳ２０５でＣＰＵ１１は、レポート通知処理を行う。例えば未使用資料、顧客の興味の情報、商談のテキストデータ、及び商談フェーズの遷移判定などをまとめたデータファイルを作成し、担当者Ｕ２の上司に送信する処理を行う。これにより商談の進行が自動的に上司に報告されるようにする。

　ステップＳ２０６で最終判断対応処理を行う。例えばレポートに対する上司の承認等の入力をチェックし、今回の内容をＤＢ７ａに反映させてよいかを判断する。例えば次の商談フェーズに遷移してよいか否か、顧客の興味のポイントは適切であるか否か、などの上司の承認情報に基づいて、ＤＢ７ａに反映させるか否かを判定する。

　ステップＳ２０７でＣＰＵ１１は、最終判断に応じて、ＤＢ反映処理を行う。例えば商談フェーズの遷移が承認されたことに応じて、顧客管理サーバ装置７に、現在の商談フェーズの情報の更新を要求する。またＣＰＵ１１は資料についての使用済み／未使用の情報や、顧客の興味の情報なども更新するように顧客管理サーバ装置７に要求する。
　これにより顧客管理サーバ装置７では、必要に応じて当該取引事案の情報の更新を行う。これにより商談が行われる毎に、取引事案についての情報がアップデートされていくことになる。

＜８．更新処理＞
　続いて図１０に処理ＳＴ１として示した、準備・最適化の処理例を図２２で説明する。但し準備処理は、上述したようにホスト端末６側からの入力により行われるものであり、ここでは主に最適化の処理を説明する。

　ここでいう最適化処理とは、多数の商談の結果により得られた情報に基づいて、特定の取引事案の時間配分、或いはテンプレートとしての時間配分を更新したり、顧客の属性に応じて時間配分や参考動画などを更新したりする処理である。最適化のための更新対象は、特定の取引事案について設定されている情報でもよいし、同様の顧客属性などを対象として、複数の取引事案について設定されている情報でもよい。

　図２２の処理は、支援装置１としての情報処理装置１０のＣＰＵ１１、或いはホスト端末６としての情報処理装置１０ＡにおけるＣＰＵ１１が、主に図９の判定処理部１１ｃ及び更新処理部１１ｄの機能により実行する処理例である。

　ステップＳ３０１でＣＰＵ１１は成功商談事例の抽出を行う。例えば更新対象の取引事案とは類似の取引事案の商談（例えば同じ商品の商談）のうちで、成約に至った商談や、業績のよい担当者の商談など、成功と評価できる商談事例を抽出する。

　ステップＳ３０２でＣＰＵ１１は、顧客の属性別に、最適な時間配分、資料、参考動画などを特定する。

　ステップＳ３０３でＣＰＵ１１は、各商談フェーズに対応づけられる参考動画や、時間配分について更新を行う。

　以上の処理により、例えば同じ商品を扱う事例において、商談の結果の情報を用いて、その商品についての複数の取引事案について、参考動画や時間配分の設定が更新される。換言すれば、参考動画や時間配分の設定が、最適化されていくようにする。もちろん特定の取引事案についてのみ、最適化が行われるようにしてもよい。

　図２３は時間配分の更新の例を示している。例えば「ニーズ分析」の商談フェーズにおける時間配分として、更新前の最適配分と、更新後の最適配分を示している。これは商品説明の時間を、より長くした方がよいという判定結果により、更新が行われたものである。

　このような更新のための処理例を図２４に模式的に示す。
　例えば或る商品の或る商談フェーズについて、各担当者による商談結果のうちで、成功案件を抽出する。例えば商談フェーズの完了案件を成功案件として抽出してもよい。
　そして成功案件についての時間配分、使用した資料、顧客の属性（年齢層や性別など）を収集してＡＩ解析を行い、顧客別の最適時間配分や、最適な使用資料を判定する。これに応じて、個々の取引事案について設定されている時間配分や、使用資料を更新する。また成功事案を参考動画として登録する。

　これにより商談フェーズ毎に時間配分や資料が最適化されていく。後に行われる同じ商談フェーズの商談においては、最適化された時間配分や資料に基づいてガイドテーブル５５が生成され、表示されることになる。

　また担当者Ｕ２にとっては、例えば図１２に示した入力画面３０などから参考動画を視聴でき、成功事例の動画を次回の商談の参考とすることができる。
　なお参考動画としては、担当者Ｕ２毎に、自身の過去の成功事例動画を視聴できるようにするほか、他の担当者の成功事例動画を視聴できるようにしてもよい。

＜９．実施の形態の効果及び変型例＞
　以上の実施の形態によれば次のような効果が得られる。
　実施の形態の情報処理装置１０又は１０Ａは、同期表示制御部１１ａによりゲスト側のユーザ（顧客Ｕ１）が使用する情報処理装置であるゲスト端末５とホスト側のユーザ（担当者Ｕ２）が使用する情報処理装置であるホスト端末６に商談画像を同期表示させる制御を行う。
　そして情報処理装置１０又は１０Ａは、進行情報提示制御部１１ｂの機能により、一つの取引事案の商談を複数の段階に区分した商談フェーズの情報と現在の商談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得する処理と、ホスト端末６とゲスト端末５の間での同期表示の実行中に、取引事案における現在の商談フェーズと今回の商談の時間配分を示すガイド画像（ガイドテーブル５５）の表示をホスト端末６側で実行させる処理を行う（図９，図１６，図１７参照）。
　例えばホスト端末６側においてガイドテーブル５５でフェーズバー６０及びマーカー６１が表示されることで、担当者Ｕ２は、現在行っている商談が、取引事案におけるどの段階の商談であるかを理解して、顧客Ｕ１に適切な説明を行うことができる。例えばそれまでの商談の進行を忘れて重複説明を行ったり、説明を抜かしたりするようなことを防止できる。またガイドテーブル５５で時間配分バー６２が表示されることで、担当者Ｕ２は今回の商談をどのような時間配分で行えば良いかもわかり、商談をスムーズに進めることのガイドとなる。これらにより商談成約率の向上が期待できる。
　なお、ガイドテーブル５５は、あくまで担当者Ｕ２に対するガイドのためのものであるので、ゲスト端末５側の画面には表示させないことが好適である。

　なお、このような進行情報提示制御部１１ｂを備えた情報処理装置は、支援装置１として機能する情報処理装置１０として実現される他、ホスト端末６として機能する情報処理装置１０Ａとして実現されることも想定される。

　実施の形態でガイド画像として例示したガイドテーブル５５は、取引事案における複数の商談フェーズのうちで現在の商談フェーズを示す画像としてのフェーズバー６０及びマーカー６１と、現在の商談フェーズに対応させて時間配分を示す画像としての時間配分バー６２を含むものとした（図１４参照）。
　ガイドテーブル５５は、取引事案の一連の商談の全部のフェーズ（或いは商談フェーズが多いことなどで表示しきれない場合は一部の複数のフェーズ）を提示しつつ、現在の商談フェーズを示すようにしている。そして現在の商談フェーズに対応させて時間配分を示す時間配分バー６２を示している。これによって担当者Ｕ２は、取引事案の全体の流れの中で、実行中の商談の進行状況を視覚的に把握しやすい。従って担当者Ｕ２は、商談をしながら、説明の内容を適切に判断することや、会話のペースを調整することがしやすくなる。

　実施の形態ではガイドテーブル５５は、時間配分バー６２に関連付けられて表示される資料を示す画像として資料アイコン６４を含むものとした（図１４参照）。
　これによりホスト端末６の担当者Ｕ２は、実行中の商談の各パートで説明すべき資料を把握しながら商談を進めることができる。

　実施の形態では、ガイドテーブル５５において、時間配分を示す画像に対応させて今回の商談開始からの進行時間を示す画像、例えば経過時間ポインタ６３を表示させるものとした（図１６，図１８Ａ参照）。
　ガイドテーブル５５において、時間配分バー６２に沿って経過時間ポインタ６３が表示され、進行していくことで、担当者Ｕ２は、時間経過と各パートの時間配分の関係を把握しながら商談を進めることができる。これにより的確にペースを調整して必要な説明等を行っていくことができる。

　実施の形態では、時間配分が設定された各パートについて、設定された時間配分と乖離することの判定を行い、判定結果に応じてアラート出力制御を行う例を挙げた（図１７，図２０参照）。
　これにより担当者Ｕ２は、商談が時間配分の設定通りに実行できていなことに気づくことができる。

　実施の形態では、ゲスト端末５とホスト端末６で資料の共有表示の実行中は、ガイドテーブル５５の表示態様を変更させる処理を行う例を挙げた（図１６，図１９参照）。
　例えば共有表示させている資料の視認性を妨げないように、図１９のようにガイドテーブル５５を最小化させたり、或いはガイドテーブル５５の表示をオフとしたりする。これによりガイドテーブル５５によって共有表示させている資料の視認性が妨げられないようにできる。

　実施の形態では、ゲスト端末５とホスト端末６で資料の共有表示の実行後に、ガイドテーブル５５において、共有表示を実行させた資料を示す画像（資料アイコン６４）の表示態様を変更させる処理を行う例を挙げた（図１７，図１８Ｂ参照）。
　例えば資料共有が行われた後は、その資料アイコン６４をグレーアウトさせるなど、表示態様を変更させる。これにより、すでに説明した資料であることを担当者Ｕ２が認識できるようになる。表示態様の変更は、色の変更に限らず、資料アイコン６４の輝度、サイズ、形状などの変更などでもよい。

　実施の形態では、時間配分が設定された各パートについて、終了判定を行い、判定結果に応じてパートの表示対象を変更させる処理を行う例を挙げた（図１７，図１８Ｂ参照）。
　これにより担当者Ｕ２は、商談中に、時間配分バー６２においてパートの進行を認識しやすくなる。説明や交渉のペース配分にも好適となる。

　実施の形態の情報処理装置１０又は１０Ａは、ホスト端末６とゲスト端末５の間での同期表示を実行して行われた商談の会話音声から生成したテキストデータと、設定された商談フェーズの終了条件を比較して、商談フェーズの遷移の判定を行う判定処理部１１ｃと、取引事案の商談フェーズの情報を記憶したＤＢ７ａで判定処理部１１ｃの判定に応じて商談フェーズの情報を更新させる処理を行う更新処理部１１ｄを備えるものとした（図９，図２１参照）。
　これにより１つの商談フェーズを終了させ、次の商談フェーズへ遷移することが自動的に判定されるようになる。そしてＤＢ７ａにおいて判定結果を反映させることで、次回の商談の際に担当者Ｕ２に対して適切な情報を提供できるようになる。

　実施の形態では、判定処理部１１ｃは、商談についての資料使用状況の判定を行い、更新処理部１１ｄはＤＢ７ａで資料使用状況の情報を記憶させる処理を行うものとした（図２１参照）。
　これにより１回の商談で使用した資料、使用しなかった資料などを管理できるようになり、商談の情報を蓄積できる。これは、その当該取引事案の商談の対策や、ホスト側の担当者のスキルアップのための教育などに用いることができる。

　実施の形態では、判定処理部１１ｃは、商談における顧客Ｕ１の興味に関する判定を行い、更新処理部１１ｄはＤＢ７ａで顧客Ｕ１の興味に関する情報を記憶させる処理を行うものとした（図２１参照）。
　これにより商談の際に顧客Ｕ１が興味を示した資料、話題などを蓄積し、管理できるようになる。これも、その後の当該取引事案の商談の対策や、ホスト側の担当者の教育などに用いることができる。

　実施の形態では、更新処理部１１ｄは、取引事案の商談フェーズの情報を記憶したＤＢ７ａにおいて、過去の商談により取得した情報に基づいて、取引事案に関連付ける時間配分情報を更新させる処理を行う例を挙げた（図２２から図２４参照）。
　各取引事案について、顧客Ｕ１の属性、担当者、商談実績などから最適な時間配分を求めることで、その後の商談に生かせる様にすることができる。つまり時間配分の情報を逐次最適化することができる。

　実施の形態では、更新処理部１１ｄは、取引事案の商談フェーズの情報を記憶したＤＢ７ａにおいて、過去の商談により取得した情報に基づいて、取引事案に関連付ける参考面談動画を更新させる処理を行う例を挙げた。
　望ましい商談の動画を取引事案に紐づけておくことで、ホスト側の営業担当者の面談の対策や教育などに用いることができる。この動画としては、例えば成功事例から最適なものを選択して更新していく。これにより参考面談動画として常に最適なものをＤＢ７ａに記憶し、任意に参照できるようになる。

　実施の形態では、顧客管理サーバ装置７として、ゲスト端末５とホスト端末６に共通画像を含む商談画像を同期表示させる制御を行う情報処理装置（例えば支援装置１やホスト端末６）と通信可能なサーバ装置を挙げた。この顧客管理サーバ装置７には、取引事案に対応して、一つの取引事案の商談を複数の段階に区分した商談フェーズの情報と、現在の商談フェーズを示す情報と、商談フェーズに対応させた時間配分情報と、を少なくとも記憶するＤＢ７ａを備える。
　取引事案の商談フェーズや現在の商談フェーズを記憶し、またパート毎に分けた時間配分情報を記憶することで、現在の状況や、これらかの商談の参考になる情報を提供するＤＢシステムを構築できる。

　また顧客管理サーバ装置７は、支援装置１やホスト端末６としての情報処理装置１０又は１０Ａからの更新要求に応じて、現在の商談フェーズを示す情報と、商談フェーズに対応させた時間配分情報の更新が可能とされる。
　商談フェーズや時間配分情報が逐次更新されることで、取引事案毎に最適な情報を記憶する状態が保たれる。

　実施の形態のプログラムは、図１６，図１７の処理や、図２１，図２２の処理をＣＰＵ１１に実行させるプログラムである。
　そのプログラムは、ゲスト端末５とホスト端末６に共通画像を含む商談画像を同期表示させるシステムで用いられる情報処理装置１０又は１０Ａに、一つの取引事案の商談を複数の段階に区分した商談フェーズの情報と、現在の商談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得する処理と、ホスト端末６とゲスト端末５の間での同期表示の実行中に、取引事案における現在の商談フェーズと今回の商談の時間配分を示すガイドテーブル５５のようなガイド画像をホスト端末６側で表示させる処理を実行させるプログラムである。

　このようなプログラムにより、実施の形態で説明したガイドテーブル５５を表示させる情報処理装置１０又は１０Ａを実現できる。例えばパーソナルコンピュータ、携帯型情報処理装置等にプログラムをダウンロードすることで、当該パーソナルコンピュータ等を、情報処理装置１０又は１０Ａとして機能させることができる。

　このようなプログラムは、コンピュータ装置等の機器に内蔵されている記録媒体としてのＨＤＤや、ＣＰＵを有するマイクロコンピュータ内のＲＯＭ等に予め記録しておくことができる。また、メモリカードや光ディスク等のリムーバブル記録媒体に記録して提供できる。
　また、このようなプログラムは、ダウンロードサイトから、ＬＡＮ(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。

　実施の形態のコミュニケーション支援システム１００は、担当者Ｕ２と顧客Ｕ１の商談に利用されるものとしたが、いわゆる商談に限らず、医療、教育、配信等の分野での面談も利用できる。事案としては、取引事案に限らず、会議の事案、セミナ－や講義等の事案、配信事案などがある。
　例えばリモート講義などで、ホスト側の教師に対してガイドテーブル５５が表示されることも考えられる。すなわち、各種の面談の段階を面談フェーズとし、実施の形態の商談フェーズのように管理し、ホスト側にガイドをするようなことが可能である。

１　コミュニケーション支援装置（支援装置）
５　ゲスト端末
６　ホスト端末
７　顧客管理サーバ装置
１０，１０Ａ　情報処理装置
１１　ＣＰＵ
１１ａ　同期表示制御部
１１ｂ　進行情報提示制御部
１１ｃ　判定処理部
１１ｄ　更新処理部
５５　ガイドテーブル
６０　フェーズバー
６１　マーカー
６２　時間配分バー
６３　経過時間ポインタ
６４　資料アイコン
６５　アラートランプ
１００　コミュニケーション支援システム

Claims

　ゲスト側のユーザが使用する情報処理装置であるゲスト端末とホスト側のユーザが使用する情報処理装置であるホスト端末に面談画像を同期表示させるシステムで用いられる情報処理装置であって、
　一つの事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と現在の面談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得する処理と、前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示の実行中に、事案における現在の面談フェーズと今回の面談の時間配分を示すガイド画像の表示を前記ホスト端末側で実行させる処理と、を行う進行情報提示制御部を備えた
　情報処理装置。
　前記ガイド画像は、事案における複数の面談フェーズのうちで現在の面談フェーズを示す画像と、現在の面談フェーズに対応させて時間配分を示す画像を含む
　請求項１に記載の情報処理装置。
　前記ガイド画像は、時間配分を示す画像に関連付けられて表示される資料を示す画像を含む
　請求項１又は請求項２に記載の情報処理装置。
　前記進行情報提示制御部は、前記ガイド画像において、時間配分を示す画像に対応させて今回の面談開始からの進行時間を示す画像を表示させる
　請求項１から請求項３のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記進行情報提示制御部は、時間配分が設定された各パートについて、設定された時間配分と乖離することの判定を行い、判定結果に応じてアラート出力制御を行う
　請求項１から請求項４のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記進行情報提示制御部は、前記ゲスト端末と前記ホスト端末で資料の共有表示の実行中は、前記ガイド画像の表示態様を変更させる処理を行う
　請求項１から請求項５のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記ガイド画像は、時間配分を示す画像に関連付けられて表示される資料を示す画像を含むとともに、
　前記進行情報提示制御部は、前記ゲスト端末と前記ホスト端末で資料の共有表示の実行後において、前記ガイド画像における、共有表示を実行させた資料を示す画像の表示態様を変更させる処理を行う
　請求項１から請求項６のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記進行情報提示制御部は、時間配分が設定された各パートについて、終了判定を行い、判定結果に応じてパートの表示対象を変更させる処理を行う
　請求項１から請求項７のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示を実行して行われた面談の会話音声から生成したテキストデータと、設定された面談フェーズの終了条件を比較して、面談フェーズの遷移の判定を行う判定処理部と、
　取引事案の面談フェーズの情報を記憶したデータベースで前記判定処理部の判定に応じて面談フェーズの情報を更新させる処理を行う更新処理部と、を備える
　請求項１から請求項８のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示を実行して行われた面談についての資料使用状況の判定を行う判定処理部と、
　事案の面談フェーズの情報を記憶したデータベースで前記判定処理部の判定に応じて資料使用状況の情報を記憶させる処理を行う更新処理部と、を備える
　請求項１から請求項８のいずれかに記載の情報処理装置。
　前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示を実行して行われた面談におけるゲスト側のユーザの興味に関する判定を行う判定処理部と、
　取引事案の面談フェーズの情報を記憶したデータベースで前記判定処理部の判定に応じてゲスト側のユーザの興味に関する情報を記憶させる処理を行う更新処理部と、を備える
　請求項１から請求項８のいずれかに記載の情報処理装置。
　事案の面談フェーズの情報を記憶したデータベースにおいて、過去の面談により取得した情報に基づいて、事案に関連付ける時間配分情報を更新させる処理を行う更新処理部を備える
　請求項１から請求項８のいずれかに記載の情報処理装置。
　事案の面談フェーズの情報を記憶したデータベースにおいて、過去の面談により取得した情報に基づいて、事案に関連付ける参考面談動画を更新させる処理を行う更新処理部を備える
　請求項１から請求項８のいずれかに記載の情報処理装置。
　ゲスト側のユーザが使用する情報処理装置であるゲスト端末とホスト側のユーザが使用する情報処理装置であるホスト端末に面談画像を同期表示させるシステムで用いられる情報処理装置が行う情報処理方法として、
　一つの事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と、現在の面談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得し、
　前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示の実行中に、事案における現在の面談フェーズと今回の面談の時間配分を示すガイド画像を前記ホスト端末側で表示させる処理を行う
　情報処理方法。
　ゲスト側のユーザが使用する情報処理装置であるゲスト端末とホスト側のユーザが使用する情報処理装置であるホスト端末に面談画像を同期表示させるシステムで用いられる情報処理装置に、
　一つの事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と、現在の面談フェーズにおける時間配分情報を少なくとも取得する処理と、
　前記ホスト端末と前記ゲスト端末の間での同期表示の実行中に、事案における現在の面談フェーズと今回の面談の時間配分を示すガイド画像を前記ホスト端末側で表示させる処理と、
　を実行させるプログラムが一時的又は永続的に記録された記録媒体。
　ゲスト側のユーザが使用する情報処理装置であるゲスト端末とホスト側のユーザが使用する情報処理装置であるホスト端末に面談画像を同期表示させる制御を行う情報処理装置と通信可能なサーバ装置であって、
　事案に対応して、
　一つの事案の面談を複数の段階に区分した面談フェーズの情報と、
　現在の面談フェーズを示す情報と、
　面談フェーズに対応させた時間配分情報と、
　を少なくとも記憶するデータベースを備えた
　サーバ装置。
　前記情報処理装置からの更新要求に応じて、現在の面談フェーズを示す情報と、面談フェーズに対応させた時間配分情報の更新が可能とされる
　請求項１６に記載のサーバ装置。