JP2017021631A - 静電容量式入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電極を有し、各電極に接続され複数の配線が絶縁層を介して重畳・交差する静電容量式入力装置において、配線が交差する領域において配線間に生じる静電結合容量値を抑えることのできる静電容量式入力装置を提供する。【解決手段】表面パネル3または表面パネルの裏側に配置された基材10に、複数の第1検出電極層21と、複数の第1検出電極層にそれぞれ接続された複数の第1配線層22aとが形成された静電容量式入力装置であって、複数の第1配線層は、絶縁層15を介して互いに重畳されて交差する領域を有し、絶縁層は、樹脂で構成されて、複数の中空体16を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、操作者が表面パネルに指などを接触又は近づけたときに、その位置情報を検出する静電容量式入力装置に関する。
特許文献1及び特許文献2は、基材上に形成された、複数の第1電極及び複数の第2電極と、これらの電極にそれぞれ接続された、複数の第1配線及び複数の第2配線とを備えた静電容量式の入力装置を開示している。この入力装置においては、第1配線と第2配線が交差する領域において、これらの配線の一方が他方をまたがって絶縁層の上に設けられるブリッジ配線を有している。
特開2014−170341号公報 特開2013−164698号公報
しかしながら、第1配線と第2配線が交差する領域に位置する絶縁層の厚さは非常に薄いものであるため、この領域において配線間に生じる静電結合容量値は、入力装置による検出に対して、大きな影響を与えうる大きさとなるため、入力装置の検出感度を低下させるおそれがあった。
そこで本発明は、複数の電極を有し、各電極に接続され複数の配線が絶縁層を介して重畳・交差する静電容量式入力装置において、配線が交差する領域において配線間に生じる静電結合容量値を抑えることのできる静電容量式入力装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の静電容量式入力装置は、表面パネルまたは表面パネルの裏側に配置された基材に、複数の電極と、複数の電極にそれぞれ接続された複数の配線とが形成された静電容量式入力装置であって、複数の配線は、絶縁層を介して互いに重畳されて交差する領域を有し、絶縁層は、樹脂で構成されて、複数の中空体を含むことを特徴としている。
これにより、中空体を含ませることによって絶縁層の比誘電率を低下させることができるため、交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となり、これにより検出感度の高いタッチパネルを提供することができる。
本発明の第1の態様の静電容量式入力装置において、複数の電極は、複数の第1電極と複数の第2電極とを備え、複数の電極が配置された入力領域の外側の非入力領域であって、第1電極から延びる配線と第2電極から延びる配線とが交差する領域において、これらの配線の一方が他方をまたがって絶縁層の上に設けられるブリッジ配線層を有する。
これにより、非入力領域において、第1電極から延びる配線と第2電極から延びる配線とが交差する構成においても、交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となる。
本発明の第2の態様の静電容量式入力装置において、複数の配線は、複数の電極に接続された第1配線と、複数の電極が配置された入力領域の外側の非入力領域において互いに並行に配置された第2配線と、第1配線と第2配線が交差する領域において第1配線と第2配線のいずれか一方が他方の少なくとも1本をまたがるように、絶縁層の上に設けられ、非入力領域に延出する第1配線と第2配線を接続するブリッジ配線層とを有する。
これにより、電極に接続され非入力領域に延出する第1配線と、非入力領域に配置された第2配線とが交差する構成においても、交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となる。
本発明の第3の態様の静電容量式入力装置において、複数の電極は、複数の第1電極と複数の第2電極とを備え、複数の電極が配置された入力領域であって、第1電極から延びる配線と第2電極から延びる配線が交差する領域において、これらの配線の一方が他方をまたがって絶縁層の上に設けられるブリッジ配線層を有する。
これにより、入力領域において、第1電極から延びる配線と第2電極から延びる配線が交差する構成においても、交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となる。
本発明の第1、第2、及び第3の静電容量式の入力装置において、絶縁層と中空体は、同じ樹脂で構成されていることが好ましい。
これにより、絶縁層中の中空体が視認されづらくなるため、外観を維持しつつ、比誘電率を低下させることができる。
本発明の第1、第2、及び第3の静電容量式の入力装置において、絶縁層と中空体を構成する樹脂は、レジスト材料、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、又はポリオレフィンであることが好ましい。
これにより、絶縁層に対する中空体の親和性や、絶縁層における分散性が高まるため、絶縁層の中で複数の中空体が均一に分散されやすくなることから、中空体が視認されにくくなるとともに、中空体を含んだ絶縁層の比誘電率を、偏りなく、全体として低下させることができる。
本発明によると、複数の配線が交差する領域に形成された絶縁層が中空体を含むことにより、絶縁層の比誘電率を低下させることができ、これによって、配線が交差する領域において配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るタッチパネルの概略構造を示す平面図である。 図1に示すタッチパネルをII−II線で切断した断面図である。 図1に示すタッチパネルの配線構造を示す拡大平面図である。 図3をIV−IV線で切断した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る入力装置の構成を示す平面図である。 図5に示す入力装置における、第1配線部、第2配線部、及びブリッジ配線層の接続構造を示す部分拡大平面図である。 図6のVII−VII線で切断して矢印方向から見たときの部分拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係る静電容量式入力装置の構成を示す分解斜視図である。 第3実施形態における静電容量センサ部の構成を示す平面図である。 図8に示す静電容量式入力装置を組み立てたときに、図8のX−X線の位置で切断して矢印方向から見た断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る静電容量式入力装置について図面を参照しつつ詳しく説明する。各図には、基準座標としてX−Y−Z座標が示されている。X−Y面は表面パネル及び基材と平行な面であり、Z方向はXY平面に直交する方向である。以下の説明において、Z方向から見た状態を平面視ということがある。
第1〜第3実施形態に係る静電容量式入力装置は、光透過型であって携帯電話やその他の携帯用情報端末、家電製品、車載用電子機器などに使用されるが、本発明の静電容量式入力装置は、光透過型に限られず、光非透過型として構成することもできる。本発明の静電容量式の入力装置においては、複数の電極にそれぞれ接続された複数の配線が絶縁層を介して互いに重畳された交差領域を有するが、このような交差領域は、第1〜第3実施形態に係る静電容量式入力装置に示す構成に限定されない。また、第1〜第3実施形態に係る静電容量式入力装置では、基材に複数の電極と複数の配線が形成された例を示したが、本発明の静電容量式の入力装置はこれに限定されず、例えば、表面パネルに複数の電極と複数の配線を形成した構成も可能である。
<第1実施形態>
図1と図2には、本発明の静電容量式入力装置の第1実施形態としての光透過型のタッチパネル1を示している。
このタッチパネル1には、基材としての透明基板10が設けられている。透明基板10は、検出電極層および配線層を形成するのに適した強度と耐熱性を有する合成樹脂であるPET(ポリエチレンテレフタレート)や、COP(環状ポリオレフィン)で形成される。
図1に示すように、透明基板10は検出基板部11と配線基板部12とに区分される。検出基板部11は長方形状であり、配線基板部12は前記検出基板部11よりも幅寸法が小さく、検出基板部11の前縁11aから一体に延び出ている。
検出基板部11の表面に、透明導電材料からなる複数の第1検出電極層21と第2検出電極層31が形成されている。図3に示すように、検出基板部11の表面には、それぞれの第1検出電極層21から延び出ている第1配線層22a、22b、22c、・・・、およびそれぞれの第2検出電極層31から延び出ている第2配線層32、32、・・・が形成されている。
複数本設けられている第1配線層22a、22b、22cの一部のものは、検出基板部11の表面から配線基板部12の表面まで連続して延び出ており、第2配線層32、32、・・・も検出基板部11の表面から配線基板部12の表面まで連続して延び出ている。
第1検出電極層21と第2検出電極層31は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)や導電性ナノワイヤーで形成されており、導電性ナノワイヤーの場合はバインダーによって透明基板10の表面に定着されている。導電性ナノワイヤーは、銀ナノワイヤーなどの金属ナノワイヤーやカーボンナノチューブなどである。第1配線層22a、22b、22cと第2配線層32、32、・・・は、例えばITOと金属層との積層体、ITO、銀ペースト、導電性ナノワイヤーで形成されている。
図2に示すように、操作パネル3の下面に加飾層4が形成されている。加飾層4は、操作パネル3に印刷されて形成されており、光非透過性であり、その下の構造が操作パネル3の前方から見えないようになっている。加飾層4の内縁部4aで囲まれた領域は、光透過性であり、表示・操作領域6(入力領域)となっている。図1では、加飾層4の内縁部4aが破線で示されている。ここで、表示・操作領域6の外側の領域は非入力領域であり、この非入力領域において、透明基板10の表面に絶縁層15が形成されている。また、検出基板部11と配線基板部12では、第1配線層22a、22b、22c、・・・と第2配線層32が絶縁層15で覆われている。
絶縁層15は透光性の絶縁材料で形成されている。この絶縁材料としては、例えば、レジスト材料、ノボラック樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などのアクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、(3)ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、(4)環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン等の有機系樹脂が挙げられる。
図4に示すように、絶縁層15には、複数の中空体16が均一に分散されるように混入されている。この中空体16は、略同一の形状となるように樹脂で形成されており、内部に閉じた空間を備える。中空体16は、内部空間に空気が含まれるように形成される。中空体16は、透光性で非導電性の材料を、例えば球状や棒状にしたものであって、絶縁層15に用いるのと同様の有機系樹脂を用いる。
また、中空体16に用いる樹脂を、絶縁層15に用いる樹脂と同じものとすると、中空体16と絶縁層15の親和性が高まり、絶縁層15における分散性が高まって、絶縁層15の中で複数の中空体16が均一に分散されやすくなる。これにより、中空体16が視認されにくくなるだけでなく、中空体16を含んだ絶縁層15の比誘電率が偏りなく、全体として低下するため好ましい。さらに、中空体16と絶縁層15の親和性を高めるために、中空体16の表面にコーティングを施してもよい。さらにまた、中空体16と絶縁層15の分散性を高めるための分散剤を加えてもよい。
絶縁層15に含まれる中空体16の数とサイズは任意に設定できる。ここで、絶縁層15及び中空体16に上述の樹脂を用いた場合、これらの樹脂の比誘電率は約2.7〜5.0であるのに対して、中空体16の内部空間に含まれる空気の比誘電率は約1.0であることから、中空体16の数を増やしたり、サイズを大きくすることによって絶縁層15全体の比誘電率を低下させることができ、また、所望の比誘電率範囲に設定することが可能となる。また、中空体16の内部空間は、絶縁層15の比誘電率を小さくできれば、空気を含む形態に限定されず、気体を含む形態や、真空とする形態も可能である。
図1に示すように、検出基板部11では、絶縁層15の上にブリッジ配線領域40が設けられている。図3と図4にはブリッジ配線領域40の配線構造が模式的に示されている。
第1検出電極層21は、x1、x2、x3、・・・x6の各行に沿って一定間隔で配置されている。さらに、第1検出電極層21は列方向(Y1−Y2方向)に沿って複数列(第1実施形態では4列)に配列している。
図3に示すように、x1行に位置する複数の第1検出電極層21、21、・・・からは第1配線層22a、22a、・・・が延び出ており、x2行に位置する複数の第1検出電極層21、21、・・・からは第1配線層22b、22b、・・・が延び出ており、x3行に位置する複数の第1検出電極層21、21、・・・からは第1配線層22c、22c、・・・が延び出ている。
透明基板10の表面には、x1、x2、x3、x4行、x5行、x6行の各行に位置する複数の第1検出電極層21から延びる第1配線層22a、22b、22c、・・・が形成されている。ただし、図3では、図面での表現を簡潔化するために、x4行、x5行、x6行のそれぞれの第1検出電極層21から延び出る第1配線層の図示を省略している。図1では、第1検出電極層21が、Y1−Y2方向に沿って4列に配列されているが、図2では、3列の第1検出電極層21から延び出ている第1配線層22a、22b、22cのみを示し、他の1列の第1検出電極層21から延び出ている第1配線層の図示を省略している。さらに、図3では、2個の第2検出電極層31から延び出る第2配線層32のみを示し、他の2個の第2検出電極層31から延び出る第2配線層の図示は省略している。
図4に示すように、ブリッジ配線領域40では、絶縁層15の上にブリッジ配線層41が形成されている。ブリッジ配線層41は銀ペーストなどを用い印刷工程で形成されている。絶縁層15にスルーホール15aが形成されており、スルーホール15aにブリッジ配線層41の一部が充填されて、x1行に位置する全ての第1配線層22a、22a、・・・がブリッジ配線層41を介して導通させられて、x1行に位置する全ての第1配線層22a、22a、・・・が1本の第1配線層に集約されている。したがって、ブリッジ配線層41によって、図3に示す平面視において第1配線層22a、22a、・・・と第2配線層32が交差する領域において、絶縁層15を介して、第1配線層22a、22a、・・・と第2配線層32がZ1−Z2方向に重畳している。
同様にして、ブリッジ配線層42によって、x2行に位置する全ての第1配線層22b、22b・・・が1本の第1配線層に集約され、ブリッジ配線層43によって、x3行に位置する全ての第1配線層22c、22c・・・が1本の第1配線層に集約されている。ブリッジ配線領域40にはさらに他のブリッジ配線層が形成されており、x4、x5、x6の各行に位置する第1配線層が行毎に1本に集約されている。よって、ブリッジ配線層42によって、第1配線層22b、22b、・・・と第2配線層32が交差する領域において、絶縁層15を介して、第1配線層22b、22b、・・・と第2配線層32がZ1−Z2方向に重畳し、また、ブリッジ配線層43によって、第1配線層22c、22c、・・・と第2配線層32が交差する領域において、絶縁層15を介して、第1配線層22c、22c、・・・と第2配線層32がZ1−Z2方向に重畳している。
図2に示すように、透明基板10の前方(図2の上方)に表面パネルとしての操作パネル3が配置されており、透明基板10と操作パネル3とが高透明性接着剤(OCA)などの透明接着剤層5を介して接着固定されている。操作パネル3は、透光性のアクリル系などの合成樹脂材料であり、例えばPMMAで形成されている。操作パネル3は、ガラス板で形成することもできる。
次に、前記構造のタッチパネル1の動作について説明する。
このタッチパネル1は、相互容量検出方式で駆動される。第1検出電極層21と第2検出電極層31のいずれか一方が駆動電極として使用され、他方が検出電極として使用される。例えば、第1検出電極層21に対してx1、x2、x3、・・・行ごとに順番に矩形波の電圧が一定周期で印加され、第2検出電極層31が検出電極として使用され、y1、y2、y3、・・・の順に検出回路に接続される。あるいは、第2検出電極層31に対してy1、y2、y3、・・・の順番で矩形波の電圧が一定周期で印加され、第1検出電極層21がx1、x2、x3、・・・行の順番で検出回路に接続される。
駆動電極である、第1検出電極層21及び第2検出電極層31の一方に電圧が印加されると、矩形波の立ち上がりと立下りのタイミングで、検出電極である、第1検出電極層21及び第2検出電極層31の他方に電流が流れる。このときの電流量は、各検出電極層間の静電容量によって決められる。指や手が操作パネル3の前方に接近すると、指または手と検出電極層との間に大きな静電容量が形成されるため、駆動電極に電圧を印加したときに検出電極に流れる電流が変化する。どの駆動電極に電圧を印加しているかの情報と、検出された電流量とから、操作パネル3のどの部分に指または手が接近しているのかを制御部で判別することができる。また、そのほかに、検出電極の電圧変化を検出することで、操作パネル3のどの部分に指又は手が接近しているのかを制御部で判別することも可能である。
以上のように構成されたことから、第1実施形態のタッチパネル1によれば、中空体16を含ませることによって絶縁層15の比誘電率を低下させることができるため、交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となり、これにより検出感度の高いタッチパネルを提供することができる。
また、絶縁層15と中空体16に透光性の樹脂を用いることにより、これらが視認されることを防ぐことができる。
また、第1実施形態のタッチパネル1は、既存のタッチパネルの絶縁層の構成を変えることによって実現できるため、製造工程が煩雑化することがない。
さらに、絶縁層15に用いる樹脂は既存のものを用いることができるため、第1配線層22a、22b、22c、第2配線層32、及び、ブリッジ配線層41、42、43に対する密着性や親和性を維持できることから、既存のタッチパネルと同等の強度・耐久性を実現できる。
<第2実施形態>
図5は、本発明の静電容量式入力装置の第2実施形態としての入力装置50の平面図である。図5に示すように、第2実施形態の入力装置50は、基材53と、複数の電極54と、複数の電極54に接続された引出配線55とを有して構成される。基材53には、電極54が配置された入力領域51と、入力領域51の外側の非入力領域52とが設けられている。図5に示すように、非入力領域52は、基材53の外周部において枠状に設けられている。
第2実施形態の入力装置50は、基材53の表面に、基材53と同一の平面形状を備えたガラス基板等の表面パネル57が貼り合わされた状態で、スマートフォンや携帯電話機に組み込まれて使用される。また、基材53の他方の面側には表示装置(図示しない)が配置され、操作者は、入力装置50を通して表示装置の画像を視認することができる。
図5に示すように、複数の電極54は、それぞれ矩形状に設けられており、X1−X2方向及びY1−Y2方向に配列されている。隣り合う電極54、54を一組の電極54aとしたときに、一組の電極54aは、X1−X2方向においてa列からh列まで配列されており、Y1−Y2方向においてy1行からy6行まで配列されている。また、それぞれの電極54に引出配線55が接続されており、引出配線55は入力領域51から非入力領域52まで引き回されて、端子56に接続されている。
各電極54は互いに間隔を設けて配置されており、隣り合う電極54、54の間で静電容量が形成される。入力装置50の入力操作を行う際に、指などの被検出体を表面パネル57に接触、または近づけると、隣り合う電極54、54の間の静電容量に加えて、各電極54と被検出体との間に静電容量が形成される。この静電容量変化によって、入力位置情報を検出することができる。
なお、電極54の形状や配列は、図5に示すものに限られず、種々の形状、配列に適宜変更することができる。また、入力位置情報の検出方法についても、上述のように、一組の電極54aの間の静電容量変化を検出する方法に限定されるものではなく、様々な検出方法とすることができる。
入力装置50において、基材53は、フィルム状の樹脂材料を用いて形成される。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、環状ポリオレフィン、ポリメタクリル酸メチル樹脂等の透光性樹脂材料が用いられる。複数の電極54は、ITO、SnO、ZnO等の透明導電性材料を用いて形成されており、スパッタや蒸着等の薄膜法により形成される。
図6は、入力装置50における、第1配線部60、60a〜60e、第2配線部63、63a〜63e、及びブリッジ配線層81、81a〜81eの接続構造を示す部分拡大平面図である。特に、図5の二点鎖線Aで囲む領域について拡大して示す。また、図7は、図6のVII−VII線で切断して矢印方向から見たときの入力装置50の部分拡大断面図である。
図5及び図6に示すように、各電極54と端子56とを接続する引出配線55は、第1配線部60と第2配線部63とブリッジ配線層81(図5では、ブリッジ配線層81を省略して示す。)を有して構成される。図5に示すように、第1配線部60は、各電極54に接続されて入力領域51から非入力領域52に延出する。また、第2配線部63は非入力領域52においてX1−X2方向に延在するとともに、Y1−Y2方向において間隔を設けて並行に配列されている。そして、図6に示すように、非入力領域52に延出する第1配線部60は、第2配線部63に対して離間して配置されており、離間する第1配線部60と第2配線部63とは、ブリッジ配線層81によって接続されている。
図7に示すように、第1配線部60及び第2配線部63は、基材53の表面に形成されており、電極54(図7には図示しない)が形成された面と同一の面に形成される。そして、基材53及び第2配線部63は、非入力領域52において絶縁層71に覆われている。第1配線部60の非入力領域52に延出する部分も絶縁層71に覆われている。ブリッジ配線層81は、第2配線部63の少なくとも1本(図7に示す例では、第2配線部63h、63a)をまたがって、絶縁層71の上に形成される。図7に示すように、非入力領域52に延出する第1配線部60と、第2配線部63とは、ブリッジ配線層81を介して接続される。したがって、ブリッジ配線層81によって、図6に示す平面視において、第1配線部60と第2配線部63が交差する領域において、絶縁層71を介して、第1配線部60と第2配線部63がZ1−Z2方向に重畳している。
絶縁層71は透光性の絶縁材料で形成されている。この絶縁材料としては、例えば、レジスト材料、ノボラック樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリカーボネート、(3)ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、(4)環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン等の有機系樹脂が挙げられる。
図7に示すように、絶縁層71には、複数の中空体72が均一に分散されるように混入されている。この中空体72は、略同一の形状となるように樹脂で形成されており、内部に閉じた空間を備える。中空体72は、内部空間に空気が含まれるように形成される。中空体72は、透光性で非導電性の材料を、例えば球状や棒状にしたものであって、絶縁層71に用いるのと同様の有機系樹脂を用いる。
また、中空体72に用いる樹脂を、絶縁層71に用いる樹脂と同じものとすると、中空体72と絶縁層71の親和性が高まり、絶縁層71における分散性が高まって、絶縁層71の中で複数の中空体72が均一に分散されやすくなる。これにより、中空体72が視認されにくくなるだけでなく、中空体72を含んだ絶縁層71の比誘電率が偏りなく、全体として低下するため好ましい。さらに、中空体72と絶縁層71の親和性を高めるために、中空体72の表面にコーティングを施してもよい。さらにまた、中空体72と絶縁層71の分散性を高めるための分散剤を加えてもよい。
絶縁層71に含まれる中空体72の数とサイズは任意に設定できる。ここで、絶縁層71及び中空体72に上述の樹脂を用いた場合、これらの樹脂の比誘電率は約2.7〜5.0であるのに対して、中空体72の内部空間に含まれる空気の比誘電率は約1.0であることから、中空体72の数を増やしたり、サイズを大きくすることによって絶縁層71全体の比誘電率を低下させることができ、また、所望の比誘電率範囲に設定することが可能となる。また、中空体72の内部空間は、絶縁層71の比誘電率を小さくできれば、空気を含む形態に限定されず、気体を含む形態や、真空とする形態も可能である。
図5、図6及び図7に示すように、第1配線部60のうち、入力領域51に形成されて電極54に接続される部分を主部62とし、非入力領域52に延出する部分を延出部61とする。主部62は、電極54と同じ透明導電性材料で形成されている。また、図7に示すように、延出部61は、電極54と同じ材料からなり主部62と連続して形成された下地層65aと、下地層65aの上に形成された金属層66aとの積層構造を有する。同様に、第2配線部63は、延出部61とそれぞれ同じ材料からなる下地層65b及び金属層66bの積層構造を有する。すなわち、第1配線部60及び第2配線部63は金属層66a、金属層66bを有して構成される。金属層66a、金属層66bには、Cu、Au、Agなどの金属材料や、CuNi、AgPd等の合金を用いることができる。
ブリッジ配線層81は透光性を有する透明導電性材料を用いて形成される。ブリッジ配線層81の透光性とは可視光透過率40%以上であることを指し、ブリッジ配線層81の形状に加工する前に、基材53の表面全体に形成したベタ膜状態での測定値をいう。ブリッジ配線層81が透光性を有することから、ブリッジ配線層81を構成する材料を基材53全面に薄膜形成して、フォトリソグラフィ法によりブリッジ形状に加工する際に、アライメントマーク(図示しない)を視認して位置合わせして形成することができる。
第2実施形態の入力装置50によれば、図6及び図7に示すように、第1配線部60及び第2配線部63は基材53に形成されて、第1配線部60と第2配線部63とを接続するブリッジ配線層81は、絶縁層71の上に形成される。ブリッジ配線層81は、第2配線部63のうち少なくとも1本をまたがって設けられるため、同一面内において多数の引出配線55を引き回す場合に比べて、第1配線部60及び第2配線部63の設計自由度が大きくなり、入力装置50の狭額縁化が可能となる。
なお、第2実施形態では、第1配線部60と第2配線部63とが交差する領域において、第1配線部60が第2配線部63の少なくとも1本をまたがるように、第1配線部60と第2配線部63を接続するブリッジ配線層81が絶縁層71の上に設けられているが、これに代えて、第1配線部60と第2配線部63の上下関係を逆にし、第2配線部63が第1配線部60の少なくとも1本をまたがるようにブリッジ配線層を設けてもよい。
また、第1配線部60は金属層66aを有し、第2配線部63は金属層66bを有している。よって、第1配線部60または第2配線部63のいずれか一方を透明導電性材料で形成する場合に比べて、抵抗値の低い金属層66a、金属層66bを用いているため、引出配線55の抵抗値が低減される。さらに、第1配線部60及び第2配線部63に対して異なる層に形成されるブリッジ配線層81は、非入力領域52に延出する第1配線部60と接続される。これにより、透光性を有しシート抵抗値の高いブリッジ配線層81の長さを、第1配線部60が延出する長さの分だけ短くすることができ、引出配線55の抵抗値が低減される。
したがって、第2実施形態の入力装置50によれば、狭額縁化を実現すると共に、引出配線55の抵抗値を低減させることが可能である。
また、図6に示すように、電極54と電極54の間において、複数の第1配線部60a〜60eが配置されており、入力領域51では主部62a〜62eが形成され、主部62a〜62eから非入力領域52に延出部61a〜61eが延出する。第1配線部60aの主部62aは、図5に示すy5に位置する電極54に接続されている。以下同様に、第1配線部60bの主部62bはy4に位置する電極54に接続され、順番に、第1配線部60eの主部62eはy1の電極54に接続される。よって、第1配線部60aの、ブリッジ配線層81から電極54まで長さが最も短く、第1配線部60eの長さが最も長く引き回されている。第1配線部60の主部62は、電極54と同じ透明電極材料により形成されているので、入力装置50の下方に配置された液晶パネル等の表示装置(図示しない)の画像の視認性が向上する。
第1配線部60a〜60eのそれぞれの延出部61a〜61eは、クランク状に形成されている。すなわち、延出部61a〜61eは、第1配線部60a〜60eの延在方向に連続して形成され、第1配線部60a〜60eの延在方向と交差する方向(X1又はX2方向)に湾曲され、さらに、Y1方向に延出方向を変えて、ブリッジ配線層81a〜81eにそれぞれ接続される。そして、ブリッジ配線層81a〜81eは、少なくとも1本の第2配線部63と平面視で交差して、第2配線部63a〜63eにそれぞれ接続される。
延出部61は、それぞれ湾曲して形成されて、入力領域51において隣り合う第1配線部60同士の間隔よりも、隣り合う延出部61同士の間隔が広くなってブリッジ配線層81a〜81eに接続される。
図7に示すように、絶縁層71には、第2配線部63と重なる位置に貫通孔71aが設けられており、貫通孔71aを介してブリッジ配線層81は第2配線部63に接続されている。同様に、第1配線部60の延出部61に重なる位置に、貫通孔71bが設けられており、貫通孔71bを介してブリッジ配線層81は第1配線部60に接続されている。そして、図6に示すように、貫通孔71a、71bは、X1−X2方向に長軸方向を有する、長方形または、楕円形状に形成されている。つまり。図6に示すように第2配線部63の延在方向(X1−X2方向)における貫通孔71a、71bの大きさが、第2配線部63の延在方向に直交する方向(Y1−Y2方向)における貫通孔71a、71bの大きさよりも大きく形成されている。
図7に示すように、ブリッジ配線層81は、透明導電性材料からなるブリッジ下地層82と、ブリッジ下地層82に形成されたブリッジ金属層83と、ブリッジ金属層83を覆うブリッジ保護層84との積層構造を有する。
ブリッジ金属層83として、Cu、Ag、Au等の金属材料やCuNi、AgPd等の合金を用いることができ、ブリッジ下地層82及びブリッジ保護層84として、アモルファスITO等の導電性酸化物材料を用いることができる。
ブリッジ金属層83を用いてブリッジ配線層81の低抵抗化を図ると共に、ブリッジ下地層82及びブリッジ保護層84により、ブリッジ金属層83に外部からの水分が侵入することが遮蔽される。なお、ブリッジ金属層83の厚さは、2nm〜30nm程度に形成することが好ましい。この範囲内の厚さであれば、上記の金属材料、または合金材料を用いた場合であってもブリッジ配線層81の透光性を確保することができ、かつ、ブリッジ配線層81の抵抗値の低減を図ることができる。
第2実施形態の入力装置50によれば、第1実施形態のタッチパネル1と同様に、中空体72を含ませることによって絶縁層71の比誘電率を低下させることができるため、交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となり、これにより検出感度の高い入力装置を提供することができる。
また、絶縁層71と中空体72に透光性の樹脂を用いることにより、これらが視認されることを防ぐことができる。
さらにまた、既存の入力装置の絶縁層の構成を変えることによって実現できるため製造工程が煩雑化することがない点も第1実施形態のタッチパネル1と同様である。
また、第1実施形態のタッチパネル1と同様に、絶縁層71に用いる樹脂は既存のものを用いることができるため、延出部61、第2配線部63、及び、ブリッジ配線層81に対する密着性や親和性を維持できることから、既存の入力装置と同等の強度・耐久性を実現できる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る静電容量式入力装置について図面を参照しつつ詳しく説明する。図8は、第3実施形態の静電容量式入力装置100の構成を示す分解斜視図である。図9は、静電容量式入力装置100を構成する静電容量式センサ部120の構成を示す平面図であり、基材121、並びに、基材121に形成された各電極及び配線を示す平面図である。図10は、図8に示す静電容量式入力装置100を組み立てたときに、図8のX−X線の位置で切断して矢印方向から見た断面図である。図8〜図10においては、基準座標としてX−Y−Z座標が示されている。Z1−Z2方向は静電容量式入力装置100の厚み方向(上下方向)であり、XY平面はZ1−Z2方向に垂直な平面である。
図8に示すように、静電容量式入力装置100は、入力位置情報を検出する静電容量式センサ部120と、表面パネル131とを有して構成される。表面パネル131は、静電容量式センサ部120に対して入力操作側(図8のZ1方向)に配置されており、静電容量式センサ部120と表面パネル131とは粘着層132を介して貼り合わされる。ここで、粘着層132としては、例えば光学接着剤(OCA)を用いることができ、OCAによって、静電容量式センサ部120と表面パネル131とを互いに接着させる。
表面パネル131は、透光性のガラス材料又は樹脂材料を用いて平板状に形成されている。表面パネル131の裏面131a(図8のZ2方向の面)には有色で不透明の加飾層133が印刷等によって設けられている。この加飾層133は、Z1−Z2方向から見た形状が略矩形状である表面パネル131の外周部において枠状に設けられている。表面パネル131、及び、表面パネル131の裏側(Z2方向側)に配置された基材121は、Z1−Z2方向から見て、加飾層133によって区分けされており、加飾層133に囲まれた領域が入力操作を行う入力領域115であり、入力領域115の外側の加飾層133と重なる領域が非入力領域116である。
なお、表面パネル131は図8に示すような平板状に限定されず、曲面を有する立体的な表面形状を有するものとしても良いし、電子機器の筐体の一部を表面パネル131としても良い。
加飾層133は、有色で不透明、かつ非導電性の材料をフィルム状にしたものであって、例えば、(1)ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、(2)ポリカーボネート、(3)ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、(4)環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン等の透光性の有機系樹脂に顔料を添加して不透明とした材料を用いる。加飾層133に添加する顔料としては、黒色にする場合は例えばカーボンブラックが挙げられる。
加飾層133は、表面パネル131の表面131b側から見て配線126を覆うように、別言すると、表面パネル131側から見て配線126が隠されるような範囲に渡って形成される。また、加飾層133は、表面パネル131側から見て、配線126を視認不可能とするような色及び透明度の組み合わせを有する。
図8に示すように、静電容量式センサ部120の入力領域115には複数の第1電極122及び複数の第2電極123が配列されている。
図9に示すように、静電容量式センサ部120は、基材121と、基材121に形成された複数の第1電極122、複数の第2電極123、及び複数の配線126を有して構成される。第1電極122及び第2電極123は入力領域115に形成されており、いずれも菱形のパッド状の電極である。第1電極122は、X1−X2方向に間隔を設けて配置されており、X1−X2方向に隣り合う第1電極122同士はブリッジ配線層124によって互いに接続される。接続された複数の第1電極122は、X1−X2方向において延在するとともに、Y1−Y2方向において間隔を設けて複数本配列されている。また、第2電極123はY1−Y2方向において間隔を設けて配列されており、Y1−Y2方向に隣り合う第2電極123同士は幅細の配線としての接続部125によって互いに接続されている。接続された複数の第2電極123は、Y1−Y2方向において延在するとともに、X1−X2方向において間隔を設けて複数本配列されている。
図9に示すように、接続された複数の第1電極122と、接続された複数の第2電極123とは、互いに交差するように配置されている。図10に示すように、接続部125とブリッジ配線層124とが交差する部分において、接続部125を覆うように絶縁層135が設けられており、接続部125及び絶縁層135をまたがってブリッジ配線層124が形成されている。図10に示すように、接続部125をX1−X2方向に挟むように配置された第1電極122同士はブリッジ配線層124によって接続されている。このように、第1電極122と第2電極123とは、互いに絶縁された状態で形成される。したがって、図9に示す平面視においてブリッジ配線層124と接続部125が交差する領域において、絶縁層135を介して、ブリッジ配線層124と接続部125がZ1−Z2方向に重畳している。
絶縁層135は透光性の絶縁材料で形成されている。この絶縁材料としては、例えば、レジスト材料、ノボラック樹脂、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリカーボネート、(3)ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、(4)環状ポリオレフィンなどのポリオレフィン等の有機系樹脂が挙げられる。
絶縁層135には、複数の中空体136が均一に分散されるように混入されている。この中空体136は、略同一の形状となるように樹脂で形成されており、内部に閉じた空間を備える。中空体136は、内部空間に空気が含まれるように形成される。中空体136は、透光性で非導電性の材料を、例えば球状や棒状にしたものであって、絶縁層135に用いるのと同様の透光性の有機系樹脂を用いる。
また、中空体136に用いる樹脂を、絶縁層135に用いる樹脂と同じものとすると、中空体136と絶縁層135の親和性が高まり、絶縁層135における分散性が高まって、絶縁層135の中で複数の中空体136が均一に分散されやすくなる。これにより、中空体136が視認されにくくなるだけでなく、中空体136を含んだ絶縁層135の比誘電率が偏りなく、全体として低下するため好ましい。さらに、中空体136と絶縁層135の親和性を高めるために、中空体136の表面にコーティングを施してもよい。さらにまた、中空体136と絶縁層135の分散性を高めるための分散剤を加えてもよい。
絶縁層135に含まれる中空体136の数とサイズは任意に設定できる。ここで、絶縁層135及び中空体136に上述の樹脂を用いた場合、これらの樹脂の比誘電率は約2.7〜5.0であるのに対して、中空体136の内部空間に含まれる空気の比誘電率は約1.0であることから、中空体136の数を増やしたり、サイズを大きくすることによって絶縁層135全体の比誘電率を低下させることができ、また、所望の比誘電率範囲に設定することが可能となる。また、中空体136の内部空間は、絶縁層135の比誘電率を小さくできれば、空気を含む形態に限定されず、気体を含む形態や、真空とする形態も可能である。
また、図9に示すように、基材121の非入力領域116には、第1電極122及び第2電極123に接続された複数の配線126が形成されている。これらの複数の配線126は、基材121の非入力領域116を引き回されて、外部回路と接続するための端子部127に接続される。
基材121は、フィルム状の樹脂材料を用いて形成されており、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、環状ポリオレフィン、ポリメタクリル酸メチル樹脂等の透光性樹脂材料が用いられる。第1電極122、第2電極123、及び接続部125は、ITO、SnO、ZnO等の透明導電材料を用いて形成されており、スパッタや蒸着等の薄膜法により形成される。また、ブリッジ配線層124は、Cu、Ag、Au等の金属材料やCuNi、AgPd等の合金、ITO等の導電性酸化物材料を用いて形成される。配線126及び端子部127には、Cu、Ag、Au等の金属材料やITO等の導電性酸化物材料を用いることができる。
静電容量式センサ部120は、第1電極122と第2電極123との間で静電容量を形成するように配置されている。操作者が入力操作を行う際に、表面パネル131の表面131bの入力領域115に指などの被検出体を接触させて、又は接触させずに近づけた場合に、第1電極122と第2電極123との間の静電容量と、各電極と被検出体との間に形成される静電容量とが結合する。この静電容量変化に基づいて入力位置情報が検出される。
以上のように構成されたことから、第3実施形態の静電容量式入力装置100によれば、
第1実施形態のタッチパネル1と同様に、中空体136を含ませることによって絶縁層135の比誘電率を低下させることができるため、配線が交差するブリッジ配線層124上で操作者が行った操作によって交差領域において重畳された配線間に生じる静電結合容量値を抑えることが可能となり、これにより検出感度の高い入力装置を提供することができる。
また、絶縁層135と中空体136に透光性の樹脂を用いることにより、これらが視認されることを防ぐことができる。
さらにまた、既存の静電容量式入力装置の絶縁層の構成を変えることによって実現できるため製造工程が煩雑化することがない点も第1実施形態のタッチパネル1と同様である。
また、第1実施形態のタッチパネル1と同様に、絶縁層135に用いる樹脂は既存のものを用いることができるため、ブリッジ配線層124、接続部125、粘着層132に対する密着性や親和性を維持できることから、既存の入力装置と同等の強度・耐久性を実現できる。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る静電容量式入力装置は、複数の電極のそれぞれに接続された複数の配線が絶縁層を介して互いに重畳されて交差する領域において、交差する配線間に生じる静電結合容量値を抑えることができる点で有用である。
1 タッチパネル
3 操作パネル(表面パネル)
4 加飾層
5 透明接着剤層
10 透明基板(基材)
11 検出基板部
12 配線基板部
15 絶縁層
16 中空体
21 第1検出電極層
22a、22b、22c 第1配線層
31 第2検出電極層
32 第2配線層
40 ブリッジ配線領域
41、42、43 ブリッジ配線層
50 入力装置
51 入力領域
52 非入力領域
53 基材
54、54a 電極
55 引出配線
56 端子
57 表面パネル
60、60a〜60e 第1配線部
61、61a〜61e 延出部
62、62a〜62e 主部
63、63a〜63e 第2配線部
65a、65b 下地層
66a、66b 金属層
71 絶縁層
71a、71b 絶縁層の貫通孔
72 中空体
81、81a〜81e ブリッジ配線層
82 ブリッジ下地層
83 ブリッジ金属層
84 ブリッジ保護層
100 静電容量式入力装置
115 入力領域
116 非入力領域
120 静電容量式センサ部
121 基材
122 第1電極
123 第2電極
124 ブリッジ配線層
125 接続部
126 配線
127 端子部
131 表面パネル
132 粘着層
133 加飾層
135 絶縁層

Claims (6)

  1. 表面パネルまたは前記表面パネルの裏側に配置された基材に、複数の電極と、前記複数の電極にそれぞれ接続された複数の配線とが形成された静電容量式入力装置であって、
    前記複数の配線は、絶縁層を介して互いに重畳されて交差する領域を有し、
    前記絶縁層は、樹脂で構成されて、複数の中空体を含むことを特徴とする静電容量式入力装置。
  2. 前記複数の電極は、複数の第1電極と複数の第2電極とを備え、
    前記複数の電極が配置された入力領域の外側の非入力領域であって、前記第1電極から延びる配線と前記第2電極から延びる配線とが交差する領域において、これらの配線の一方が他方をまたがって前記絶縁層の上に設けられるブリッジ配線層を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量式入力装置。
  3. 前記複数の配線は、
    前記複数の電極に接続された第1配線と、
    前記複数の電極が配置された入力領域の外側の非入力領域において互いに並行に配置された第2配線と、
    前記第1配線と前記第2配線が交差する領域において前記第1配線と前記第2配線のいずれか一方が他方の少なくとも1本をまたがるように、前記絶縁層の上に設けられ、前記非入力領域に延出する前記第1配線と前記第2配線を接続するブリッジ配線層とを有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量式入力装置。
  4. 前記複数の電極は、複数の第1電極と複数の第2電極とを備え、
    前記複数の電極が配置された入力領域であって、前記第1電極から延びる配線と前記第2電極から延びる配線が交差する領域において、これらの配線の一方が他方をまたがって前記絶縁層の上に設けられるブリッジ配線層を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量式入力装置。
  5. 前記絶縁層と前記中空体は、同じ樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電容量式入力装置。
  6. 前記絶縁層と前記中空体を構成する樹脂は、レジスト材料、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、又はポリオレフィンであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の静電容量式入力装置。
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