JP2017021200A - 透明スクリーン - Google Patents

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公彦 佐藤
三森 満
Mitsuru Mimori
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Abstract

【課題】投影像のカラーバランスが良好な透明スクリーンを提供する。【解決手段】光透過性を有する基材10中に分散された状態で第1の粒子21、第2の粒子22、及び第3の粒子23で構成される金属ナノ粒子20を有し、第1、第2、及び第3の粒子21,22,23は、青、緑、及び赤の単色光にそれぞれ対応して粒子のメジアン径が異なり、第3の粒子23の数は、第1の粒子21の数よりも多く、かつ及び第2の粒子22の数より多い。【選択図】図2

Description

本発明は、投影像を投影させる透明スクリーンに関する。
近年、ガラス張りの会議室やショウウインドウにおいて、プロジェクターを使って映像を写し出す場面が増えている。投影像の投影対象となる透明なスクリーンとして、金属ナノ粒子が埋め込まれたものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。金属ナノ粒子は、特定の波長のみ光を散乱するので、透明性を維持しながら鮮明な映像を表示することができる。
しかしながら、特許文献1では、赤色、青色、及び緑色の散乱ナノ粒子について人の目の感度に基づく重みづけ比率に相当する割合を混合することもできると記載されているが、粒子数の配合割合については、具体的に記載されていない。また、特許文献2では、金属ナノ粒子を配合することでコントラストを高めることが記載されているが、粒子数の配合割合については、具体的に記載されていない。以上のように、いずれの文献にも投影像のカラーバランスが良い条件となるB(青)、G(緑)、及びR(赤)の光を散乱させるための粒子配合バランスについて具体的に示されていない。
米国特許出願公開第2014/0185282号明細書 特表2008−532079号公報
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、投影像のカラーバランスが良好な透明スクリーンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る透明スクリーンは、光透過性を有する基材中に分散された状態で第1の粒子、第2の粒子、及び第3の粒子で構成される金属ナノ粒子を有し、第1、第2、及び第3の粒子は、青、緑、及び赤の単色光にそれぞれ対応して粒子のメジアン径が異なり、第3の粒子の数は、第1の粒子の数よりも多く、かつ第2の粒子の数より多い。
上記透明スクリーンでは、金属ナノ粒子において、赤の単色光に対応する第3の粒子を他色光に対応する粒子よりも多く配合することにより、投影像のカラーバランスを良好にすることができる。ここで、透明スクリーンは、光透過性を有しつつ、投影装置からの投影像を鮮明に映し出すものであり、投影像は、スクリーンの投影側(又は表側)からも、裏側からも視認できる。
本発明の具体的な側面では、上記透明スクリーンにおいて、金属ナノ粒子のメジアン径は、50nm以上120nm以下である。このサイズの金属ナノ粒子により、可視光波長域での光散乱が可能になり、所望の発色が可能になる。
本発明の別の側面では、第1の粒子のメジアン径は、60±10nmであり、第2の粒子のメジアン径は、80±10nmであり、第3の粒子のメジアン径は、110±10nmである。この場合、青、緑、及び赤の単色光をそれぞれ効率良く散乱させることができる。
本発明のさらに別の側面では、金属ナノ粒子は、以下の条件式を満足する。
0.4×第3の粒子数≦第1の粒子数≦0.9×第3の粒子数
0.4×第3の粒子数≦第2の粒子数≦0.9×第3の粒子数
この場合、投影像のカラーバランスが適切となる。
なお、以下の条件式、
0.55×第3の粒子数≦第1の粒子数≦0.85×第3の粒子数
0.55×第3の粒子数≦第2の粒子数≦0.85×第3の粒子数
を満足すると、より好ましい。
本発明のさらに別の側面では、金属ナノ粒子は、青、緑、及び赤の単色光の照射による表面プラズモン共鳴現象によって散乱光を発生させる。表面プラズモン共鳴を利用することにより、粒子径の設定に応じて所望の波長での光散乱を生じさせることができる。
本発明のさらに別の側面では、青の単色光のピーク中心波長が455±25nmであり、緑の単色光のピーク中心波長が530±35nmであり、赤の単色光のピーク中心波長が635±25nmである。この場合、第1、第2、及び第3の粒子の散乱光のピークが各色のピーク中心波長と重なり、光の散乱効率をより良好にすることができる。
本発明のさらに別の側面では、金属ナノ粒子の材料としては、銀、金、及び銅のうちいずれか1種類以上を用いる。金属ナノ粒子は、複数種類の粒子を混合することができる。
本発明のさらに別の側面では、基材は、金属ナノ粒子を分散させる媒体としてバインダー樹脂を有する。この場合、粒子同士を結びつけつつ、ある程度の強度を保つことができる。
本発明のさらに別の側面では、透明スクリーンは、可視光波長域で90%以上の内部透過率を有する。この場合、スクリーンの光透過性を維持することができる。
本発明の一実施形態に係る透明スクリーンの使用例を説明する図である。 図1に示す透明スクリーンの構成を説明する図である。 (A)及び(B)は、透明スクリーンの変形例を説明する図である。 (A)は、(第1の粒子数:第2の粒子数:第3の粒子数)=(1:1:1)としたときの青、緑、及び赤の単色光に対応する各粒子の散乱光の強度比を示す図であり、(B)は、(A)に示す各粒子の散乱光の強度比を合成した図である。 (A)は、(第1の粒子数:第2の粒子数:第3の粒子数)=(0.7:0.7:1.0)としたときの青、緑、及び赤の単色光に対応する各粒子の散乱光の強度比を示す図であり、(B)は、(A)に示す各色の散乱光の強度比を合成した図である。 (A)は、(第1の粒子数:第2の粒子数:第3の粒子数)=(0.85:0.85:1.0)としたときの青、緑、及び赤の単色光に対応する各粒子の散乱光の強度比を示す図であり、(B)は、(A)に示す各色の散乱光の強度比を合成した図である。 (A)は、(第1の粒子数:第2の粒子数:第3の粒子数)=(0.45:0.45:1.0)としたときの青、緑、及び赤の単色光に対応する各粒子の散乱光の強度比を示す図であり、(B)は、(A)に示す各色の散乱光の強度比を合成した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態にかかる透明スクリーンについて説明する。
図1及び図2に示す透明スクリーン100は、ガラス板等の光透過性を有する板状部材300に密着するように貼りつけて使用される。透明スクリーン100は、可視光波長域で90%以上の内部透過率を有しており、その光透過性を維持している。そのため、透明スクリーン100は、投影装置200からの投影像を鮮明に映し出し、かつ光を透過させる。これにより、投影像は、基材10の投影装置200側だけでなく、基材10を挟んで投影装置200の反対側からも視認可能となっている。具体的には、図2等に示すように、投影像は、投影装置200の配置及び観察者B1の位置に応じて透明スクリーン100の投影側(又は表側A1)からも、裏側A2からも視認可能となっている。つまり、投影装置200が透明スクリーン100の表側A1に配置され、観察者B1aが表側A1に存在する場合、観察者B1aは、透明スクリーン100で反射された投影像を観察できる。一方、投影装置200が透明スクリーン100の表側A1に配置され、観察者B1bが裏側A2に存在する場合、観察者B1bは、透明スクリーン100で透過された投影像を観察できる。
図2に示すように、透明スクリーン100は、投影像を表示するための基材10を有する。基材10は、薄い板状の部材又はフィルムであり、接着剤又は粘着剤層等を介して板状部材300に貼りつけられる。なお、基材10が単独で使用可能な厚みを有する場合は、板状部材300に貼りつけずに天井からつるしてもよい。基材10が単独で使用可能な厚みを有しない場合、図3(A)に示すように、基材10を、光透過性を有する支持基板400上に貼りつけるように固定して透明スクリーン100とすることもできる。また、図3(B)に示すように、透明スクリーン100は、基材10を2枚の支持基板400で挟んで固定した構成としてもよい。これらの場合、基材10と支持基板400とからなる透明スクリーン100として自立的に用いてもよい。また、このような基材10に支持基板400を付随させた透明スクリーン100を接着剤又は粘着剤層等を介して板状部材300に貼りつけてもよい。
基材10は、可視光波長域において光透過性を有する樹脂で形成されている。基材10は、金属ナノ粒子を分散させる媒体としてバインダー樹脂を含む。これにより、ある程度の強度を保つことができる。また、有機溶媒を用いる必要がなく、環境上好ましいことから、バインダー樹脂は水溶性高分子から構成されることが好ましい。ただし、このような形態のみに制限されず、無機ポリマーや、従来公知のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂、多官能アクリル化合物を主成分とする硬化樹脂組成物等をバインダー樹脂として用いてもよい。また「水溶性高分子」とは、当該水溶性高分子が最も溶解する温度で、0.5質量%の濃度に水に溶解させた際、G2グラスフィルター(最大細孔40〜50μm)で濾過した場合に濾別される不溶物の質量が、加えた水溶性高分子の50質量%以内であるものをいう。そのような水溶性高分子のなかでも、ポリビニルアルコール類、ゼラチン、セルロース類、増粘多糖類、反応性官能基を有するポリマーが好ましく、ポリビニルアルコール類が特に好ましい。これらの水溶性高分子は単独で用いても構わないし、2種類以上を混合して用いても構わない。また、水溶性高分子は合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。一方、バインダー樹脂として用いられうるポリビニルアルコール類以外の水溶性高分子としては、例えば、ゼラチン、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。また、基材10は、バインダー樹脂の他に別の樹脂を混合することができる。混合する樹脂としては、基材10の光透過性を失わないものでなければ、特に限定されない。基材10は、後述する金属ナノ粒子20を分散させた状態で薄板状又はフィルム状に形成される。なお、基材10は、板状部材300に直接塗布等して成膜することで形成してもよい。また、基材10上に反射防止膜を設けてもよい。基材10の厚さは、例えば、100μm〜3000μmとなっている。
図2に拡大して示すように、基材10中には、金属ナノ粒子20が分散された状態で含まれている。金属ナノ粒子20は、第1の粒子21と第2の粒子22と第3の粒子23とで構成される。第1、第2、及び第3の粒子21,22,23は、基材10内に一様な密度で略均一に分布している。
金属ナノ粒子20は、略球状の形状を有する。金属ナノ粒子20のメジアン径は、50nm以上120nm以下である。第1、第2、及び第3の粒子21,22,23は、青、緑、及び赤のそれぞれの単色光に対応して粒子のメジアン径が異なっている。具体的には、第1の粒子21のメジアン径は、60±10nmであり、第2の粒子22のメジアン径は、80±10nmであり、第3の粒子23のメジアン径は、110±10nmである。これにより、青、緑、及び赤の単色光をそれぞれ効率良く散乱させることができる。
基材10において、第3の粒子23の数は、第1の粒子21の数より多く、かつ第2の粒子22の数より多くなっている。具体的には、金属ナノ粒子20は、以下の条件式(1)及び(2)を満足するように基材10に配合される。
0.4×第3の粒子数≦第1の粒子数≦0.9×第3の粒子数 … (1)
0.4×第3の粒子数≦第2の粒子数≦0.9×第3の粒子数 … (2)
このような比率にすると、スクリーンで散乱される各色の強度が揃い、視認される投影像のカラーバランスが適切になる。各粒子21,22,23の数は、粒子密度、すなわち単位体積当たりの数で比較する。基材10において、金属ナノ粒子20の粒子密度は、可視光波長域で90%以上の内部透過率が確保できる程度となっている。なお、以下の条件式、
0.55×第3の粒子数≦第1の粒子数≦0.85×第3の粒子数 … (1)′
0.55×第3の粒子数≦第2の粒子数≦0.85×第3の粒子数 … (2)′
を満足すると、より好ましい。
金属ナノ粒子20の構成材料としては、銀、金、及び銅のうちいずれか1種類以上を用いる。金属ナノ粒子20は、複数種類の粒子を混合したものとすることができる。ここで、金属ナノ粒子の製造方法について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。金属ナノ粒子の製造方法には、液相法及び気相法がある。液相法の製造方法としては、沈殿法、共沈法、ゾル−ゲル法、均一沈殿法、還元法等がある。また、逆ミセル法、超臨界水熱合成法等も金属ナノ粒子の製造に優れた方法である(例えば、特開2002−322468号、特開2005−239775号、特開平10−310770号、特開2000−104058号公報等を参照)。なかでも、液相法により金属ナノ粒子を製造する場合には、還元法(すなわち、分散用溶媒中で当該金属ナノ粒子の前駆体化合物を還元反応により還元する工程を有する製造方法)が特に好ましい。また、この還元法において、前駆体化合物の還元反応は界面活性剤の存在下で行うことが好ましい。一方、金属ナノ粒子を製造するための気相法は、高圧のガスを噴射して粉末に製造するエアロゾール法、金属化合物及び気体還元剤を使用して熱分解により粉末を製造する熱分解法、蒸発原料を加熱蒸発させて粉末を製造する蒸発/凝縮法に分けられる。また、必要に応じて気相法を用いても構わない。
以下、透明スクリーン100の作製方法の一例について説明する。
上記条件式(1)及び(2)を満たす分量の金属ナノ粒子20を準備する。次に、適量の水に、金属ナノ粒子20と、バインダー樹脂であるポリビニルアルコール類とを入れ、加熱溶解する。次に、金属ナノ粒子20及びバインダー樹脂等の混合液を成形型に流し込む。混合液を所望の厚さに均一に延ばした後、混合液を加熱乾燥又は蒸発乾燥させ、樹脂を固化させる。その後、成形型から金属ナノ粒子20を含有した基材10、すなわち透明スクリーン100を取り出す。なお、金属ナノ粒子20及びバインダー樹脂等の混合液を板状部材300又は支持基板400上に直接流し込み、固化させてもよい。また、上記混合液を成形型に流し込まずに、例えば成形用のガラス平板に、上記混合液をスピンコート、塗布、又はスプレー等して固化した後に所望の大きさ及び形状に切断して透明スクリーン100を作製してもよい。
以下、図2等を参照しつつ、透明スクリーン100の使用例について説明する。投影装置200は、透明スクリーン100上に投影像を投影する。図示において、投影装置200を透明スクリーン100の上側に配置しているが、投影装置200の種類等に応じて配置を適宜変更することができる。投影装置200としては、例えばLCOSプロジェクター、液晶プロジェクター、CRTプロジェクター、DLPプロジェクター等を用いることができる。投影装置200の光源としては、例えばレーザー、LED等が用いられる。投影装置200から出射される投影光P1は、青、緑、及び赤の単色光の波長域を含んでおり、各色の波長域にピーク強度を有している。具体的には、青の単色光のピーク中心波長が455±25nmであり、緑の単色光のピーク中心波長が530±35nmであり、赤の単色光のピーク中心波長が635±25nmである。投影装置200の投影光P1はカラーバランスの偏りがない状態となっている。
図2に示すように、投影装置200から所定角度で投影光P1が透明スクリーン100に向けて出射される。この際、金属ナノ粒子20は、青、緑、及び赤の光の照射による表面プラズモン共鳴現象によって散乱光を発生させる。透明スクリーン100で散乱された光は、投影装置200側、すなわちスクリーンの表側A1に向けて出射(光線R1)される。また、透明スクリーン100で散乱された光は、投影装置200の反対側、すなわちスクリーンの裏側A2に向けても出射(光線T1)される。金属ナノ粒子20は、散乱に関する青の単色光のピーク中心波長が455±25nmであり、緑の単色光のピーク中心波長が530±35nmであり、赤の単色光のピーク中心波長が635±25nmであり、第1、第2、及び第3の粒子21,22,23の散乱光のピークが投影光P1の各色のピーク中心波長と重なっている。つまり、投影装置200の光源のRGBの波長ピークが各メジアン径に対応する波長ピークとそれぞれ一致している。これにより、透明スクリーン100における光の散乱効率が良好となる。なお、粒子サイズや形状、その他の条件の調整によって散乱波長のピークを調整できる。
図4(A)は、第1、第2、及び第3の粒子21,22,23に青、緑、及び赤の単色光を照射した場合の波長と散乱光の強度比との関係を示したものである。実線L1は青の単色光を照射した第1の粒子21による散乱光の強度比のグラフであり、実線L2は緑の単色光を照射した第2の粒子22による散乱光の強度比のグラフであり、実線L3は赤の単色光を照射した第3の粒子23による散乱光の強度比のグラフである。図4(A)は、金属ナノ粒子20の配合割合を、(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(1:1:1)とした場合の各粒子21,22,23の散乱光の強度比と波長との関係を示す。また、図4(B)は、図4(A)の各粒子21,22,23の散乱光の強度比を合成した、透明スクリーンの散乱光の強度比を示す。図4(B)からわかるように、金属ナノ粒子20の数(配合割合)が同じ場合、短波長及び中波長側の散乱光が極めて強くなり、投影像のカラーバランスが悪く、色再現性が悪くなることがわかる。
図5(A)は、金属ナノ粒子20の数(配合割合)を、(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(0.7:0.7:1.0)とした場合を示す。また、図5(B)は、図5(A)の各粒子21,22,23の散乱光の強度比を合成した、透明スクリーン100の散乱光の強度比を示す。このように、第1の粒子21の数と第2の粒子22の数を、第3の粒子23の数の70%としたものは、図4(B)に示す(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(1:1:1)の場合より、極めて良好なカラーバランスになる。
図6(A)は同様に、金属ナノ粒子20の数(配合割合)を、(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(0.85:0.85:1.0)とした場合を示す。また、図6(B)は、図6(A)の各粒子21,22,23の散乱光の強度比を合成した、透明スクリーン100の散乱光の強度比を示す。このように、第1の粒子21の数と第2の粒子22の数を、第3の粒子23の数の85%とした場合でも、図4(B)に示す(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(1:1:1)の場合より、カラーバランスが改善され、短波長側がやや強いが、視認的には許容範囲内となっている。
図7(A)は同様に、金属ナノ粒子20の数(配合割合)を、(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(0.45:0.45:1.0)とした場合を示す。また、図7(B)は、図7(A)の各粒子21,22,23の散乱光の強度比を合成した、透明スクリーン100の散乱光の強度比を示す。このように、第1の粒子21の数と第2の粒子22の数を、第3の粒子23の数の45%とした場合でも、図4(B)に示す(第1の粒子21の数:第2の粒子22の数:第3の粒子23の数)=(1:1:1)の場合より、カラーバランスが改善され、長波長側がやや強いが、視認的には許容範囲内となっている。
すなわち、図5〜図7で示したように、金属ナノ粒子20において、赤の単色光に対応する第3の粒子23を他色光の粒子21,22よりも多く配合することにより、投影像のカラーバランスを良好にすることができる。さらに、金属ナノ粒子20の配合割合を上記条件式(1)及び(2)を満たすようにすることで、短波長から長波長の比較的広い範囲において、散乱光の強度比のバランスが適切なものとなり、投影像のカラーバランスを良好なものとでき、色再現性が良くなることがわかる。
なお、上述の実施例では、第1の粒子数及び第2の粒子数を同じ数の場合で説明したが、これに限るものでなく、異なっていてもよく、さらに上記条件式(1)′及び(2)′を満たすものであれば、より好ましい。
以上、実施形態や実施例に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態等に限定されるものではない。例えば、上記実施形態において、基材10を樹脂製としたが、ガラス製であってもよい。
また、上記実施形態において、透明スクリーン100を平板状の形状としているが、板状部材300の形状に応じて、例えば湾曲した形状とすることもできる。また、平面視の形状も矩形に限らず、円形、楕円形、多角形等にしてもよい。
また、上記実施形態において、1つの基材10に第1、第2、及び第3粒子21,22,23を含有させたが、第1、第2、及び第3粒子21,22,23を単独でそれぞれ含有した基材を層状に積層させた構造としてもよい。
10…基材、 20…金属ナノ粒子、 21…第1の粒子、 22…第2の粒子、 23…第3の粒子、 100…透明スクリーン、 200…投影装置、 300…板状部材

Claims (9)

  1. 光透過性を有する基材中に分散された状態で第1の粒子、第2の粒子、及び第3の粒子で構成される金属ナノ粒子を有し、
    前記第1、第2、及び第3の粒子は、青、緑、及び赤の単色光にそれぞれ対応して粒子のメジアン径が異なり、
    第3の粒子の数は、第1の粒子の数より多く、かつ第2の粒子の数より多いことを特徴とする透明スクリーン。
  2. 前記金属ナノ粒子のメジアン径は、50nm以上120nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明スクリーン。
  3. 前記第1の粒子のメジアン径は、60±10nmであり、
    前記第2の粒子のメジアン径は、80±10nmであり、
    前記第3の粒子のメジアン径は、110±10nmであることを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の透明スクリーン。
  4. 前記金属ナノ粒子は、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の透明スクリーン。
    0.4×第3の粒子数≦第1の粒子数≦0.9×第3の粒子数
    0.4×第3の粒子数≦第2の粒子数≦0.9×第3の粒子数
  5. 前記金属ナノ粒子は、青、緑、及び赤の単色光の照射による表面プラズモン共鳴現象によって散乱光を発生させることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の透明スクリーン。
  6. 前記青の単色光のピーク中心波長が455±25nmであり、前記緑の単色光のピーク中心波長が530±35nmであり、前記赤の単色光のピーク中心波長が635±25nmであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載の透明スクリーン。
  7. 前記金属ナノ粒子の材料としては、銀、金、及び銅のうちいずれか1種類以上を用いることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載の透明スクリーン。
  8. 前記基材は、前記金属ナノ粒子を分散させる媒体としてバインダー樹脂を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の透明スクリーン。
  9. 可視光波長域で90%以上の内部透過率を有することを特徴とする請求項1から8までのいずれか一項に記載の透明スクリーン。
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