JP2017020378A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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功 高木
高木 登
Noboru Takagi
登 高木
渡邉 聡
Satoshi Watanabe
聡 渡邉
昌也 砂古
Masaya Sunago
昌也 砂古
健次 千田
Kenji Senda
健次 千田
紀仁 花井
Norihito Hanai
紀仁 花井
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久幸 伊東
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Abstract

【課題】ノッキングの発生頻度を過剰に大きくすることなく、燃料消費率を低減することができる内燃機関の制御装置を提供する
【解決手段】ノッキング強度に相関する第1相関値を取得し、第1相関値が閾値以上である場合、点火時期遅角量を増大させ、第1相関値が閾値よりも小さい場合、点火時期遅角量を減少させる。本制御装置は、基準点火時期を点火時期遅角量だけ遅角させた値を目標点火時期として設定する。更に、本制御装置は、ノッキング発生頻度に相関する第2相関値を取得し、点火時期遅角量が所定値よりも大きい場合、第2相関値が第1許容値以下であるときに上記閾値を増大させ、点火時期遅角量が所定値以下である場合、第2相関値が第2許容値以下であっても上記閾値の増大を行わずその閾値の値を保持する。
【選択図】図9

Description

本発明は、点火時期をノッキングが発生しない点火時期に制御する内燃機関の制御装置に関する。
燃焼室においてノッキングが発生した場合、点火時期をノッキングが発生しない点火時期に制御する内燃機関の制御装置が特許文献1に記載されている。この制御装置は、内燃機関に配設されたノックセンサから出力される出力値のピーク(以下、「ピーク出力値」と称呼する。)が閾値以上になった場合、点火時期を遅角させる。これにより、ノッキングの発生を防止するようにしている。一方、この制御装置は、ノックセンサのピーク出力値が閾値よりも小さい場合、点火時期を進角させるようにしている。これにより、燃料消費率を低減するようにしている。
特開昭59−12164号公報
ところで、内燃機関の運転状態(機関運転状態)が「ノッキングが発生し難い運転状態」にある場合、閾値を増大させて点火時期が遅角され難くしておいたとしても、そもそも、ノッキングが発生し難いのであるから、ノッキングの発生頻度が過剰に大きくなる可能性は小さい。その一方で、閾値が増大されれば、点火時期が遅角され難いので、燃料消費率を低減することができる。
しかしながら、閾値が増大された状態にあるときに、機関運転状態が「ノッキングが発生し易い運転状態」に移行すると、ノッキングが発生したとしても、ノックセンサのピーク出力値が閾値以上にならず、その結果、点火時期が遅角されない状況が生じる可能性がある。この場合、ノッキングの発生頻度が過剰に大きくなってしまう可能性がある。
本発明は、かかる課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の1つは、ノッキングの発生頻度を過剰に大きくすることなく、燃料消費率を低減することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明に係る制御装置(以下、「本発明装置」と称呼する。)は、燃焼室(25)と、同燃焼室内の燃料に点火するための点火栓(37)を含む点火装置(35)と、前記燃焼室におけるノッキングの発生に伴って変化する物理量を検出して同物理量に相関する出力値を出力する検出装置(76、77)と、を備えた内燃機関(10)に適用される。
前記検出装置は、例えば、前記物理量として前記内燃機関の振動を検出して同振動に相関する出力値を出力するノックセンサ(76)、及び、前記物理量として前記燃焼室内の圧力(筒内圧)を検出して同圧力に相関する出力値を出力する筒内圧センサ(77)を含む。
この場合、前記制御部は、前記ノックセンサから出力される出力値に基づいて前記第1相関値を取得すると共に、前記筒内圧センサから出力される出力値に基づいて前記第2相関値を取得する。
本発明装置は、前記点火装置の作動を制御する制御部(80)を具備する。この制御部は、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記点火装置による点火時期を基準点火時期(IGNbase)として取得すると共に、前記検出装置からの出力値に基づいてノッキングの強度に相関する値を第1相関値(Speak)として取得する。
更に、前記制御部は、前記第1相関値が所定の閾値(STH)以上である場合、前記基準点火時期を遅角させるための補正量である点火時期遅角量(DLY)を増大させる。一方、前記制御部は、前記第1相関値が前記閾値よりも小さい場合、前記点火時期遅角量を減少させる。加えて、前記制御部は、前記基準点火時期を前記点火時期遅角量だけ遅角した値を目標点火時期(INGtgt)として設定し、同設定した目標点火時期にて前記点火装置を作動させる。
これによれば、第1相関値が閾値以上であり、従って、比較的大きな強度のノッキングが発生している場合、点火時期遅角量が増大されるので、目標点火時期が遅角される。これにより、ノッキングの発生の解消が図られる。
一方、第1相関値が閾値よりも小さく、従って、ノッキングが発生していないか、或いは、比較的小さい強度のノッキングしか発生していない場合、点火時期遅角量が減少されるので、目標点火時期が進角される。その結果、燃料消費率が低減される。
更に、前記制御部は、前記検出装置からの出力値に基づいてノッキングの発生頻度に相関する値を第2相関値(IDX)として取得する。そして、前記制御部は、前記点火時期遅角量が所定値よりも大きい場合、前記第2相関値が所定の第1許容値(IDX1)以下であるときに前記閾値を増大させる。
このように閾値が増大されると、第1相関値が閾値以上になり難くなるので、点火時期遅角量が増大され難くなる。その結果、目標点火時期が遅角され難くなる。即ち、目標点火時期がより進角側の時期に設定される。従って、燃料消費率が低減される。
尚、本発明装置においては、「ノッキングの発生頻度に相関する第2相関値」が第1許容値以下であり、従って、ノッキングの発生頻度が小さい場合に、閾値が増大されるので、目標点火時期が遅角され難いとしても、ノッキングの発生頻度が過剰に大きくなる可能性は小さい。
一方、前記制御部は、前記点火時期遅角量が前記所定値以下である場合、前記第2相関値が所定の第2許容値(IDX2)以下であっても前記閾値の増大を行わずに該閾値の値を保持する。
このように閾値の増大が行われないと、以下に述べる理由から、ノッキング発生頻度の過剰な増大が防止される。即ち、「ノッキングの強度に相関する第1相関値」が閾値以上である場合に点火時期遅角量が増大されるのであるから、点火時期遅角量が比較的小さく、その点火時期遅角量が所定値以下であるときには、ノッキングが発生していないか、或いは、比較的小さな強度のノッキングしか発生していない。即ち、内燃機関の運転状態が「ノッキングが発生し難い運転状態」にある。従って、「ノッキングの発生頻度に相関する第2相関値」は、第2許容値以下となる頻度が大きい。
このため、点火時期遅角量が所定値以下であり且つ第2相関値が第2許容値以下であるときに閾値を増大するようになっていると、閾値が増大され続け、非常に大きな値になる可能性がある。閾値が非常に大きな値になっている状態で、内燃機関の運転状態が「ノッキングが発生し易い運転状態」に移行した場合、比較的大きな強度のノッキングが発生したとしても、閾値が非常に大きな値になっているので、第1相関値が閾値以上にならない可能性がある。このため、比較的大きな強度のノッキングが発生しているにもかかわらず、目標点火時期が遅角されず、その結果、ノッキングの発生頻度が過剰に増大する可能性がある。
一方、本発明装置によれば、点火時期遅角量が所定値以下である場合、第2相関値が第2許容値以下であるときであっても、閾値の増大は行われない。従って、閾値が非常に大きな値になる可能性が小さく、その結果、ノッキングの発生頻度の過剰な増大が防止される。
更に、前記制御部は、前記点火時期遅角量が前記所定値よりも大きい場合、前記第2相関値が前記第1許容値よりも大きいときに前記閾値を減少させるようになっていると好ましい。加えて、前記制御部は、前記点火時期遅角量が前記所定値以下である場合においても、前記第2相関値が前記第2許容値よりも大きいときに前記閾値を減少させるようになっていると好ましい。
これによれば、「ノッキングの発生頻度に相関する第2相関値」が第1許容値よりも大きく、従って、ノッキングの発生頻度が大きいとき、並びに、第2相関値が第2許容値よりも大きく、従って、ノッキングの発生頻度が大きいときに、閾値が減少される。その結果、「ノッキングの強度に相関する第1相関値」が閾値以上になり易くなる。このため、点火時期遅角量が増大され易くなるので、目標点火時期が遅角され易くなる。これにより、ノッキングの発生が防止される。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要素は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置が適用される内燃機関の全体図である。 図2は、図1に示したCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図3は、図1に示したCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図4の(A)は、ノッキングが発生していないときの筒内圧の波形を示した図であり、(B)は、ノッキングが発生したときの筒内圧の波形を示した図であり、(C)は、ノック指標値を説明するための図である。 図5は、ノッキングの発生頻度とノック指標値との関係を示した図である。 図6は、充填効率と点火時期との関係を示した図である。 図7は、図1に示したCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図8は、図1に示したCPUが実行する第1制御ルーチンを示したフローチャートである。 図9は、図1に示したCPUが実行する第2制御ルーチンを示したフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置(以下、「本制御装置」と称呼する。)について説明する。
<構成>
本制御装置は、図1に示した内燃機関(機関)10に適用される。機関10は、多気筒(本例では直列4気筒)・4サイクル・ピストン往復動型・火花点火式ガソリン機関である。図1は、1つの気筒のみを示しているが、他の気筒も同様な構成を備えている。
内燃機関10は、シリンダブロック、シリンダブロックロワーケース及びオイルパン等を含むシリンダブロック部20、シリンダブロック部20の上に固定されるシリンダヘッド部30、シリンダブロック部20に燃料と空気とからなる混合気を供給するための吸気システム40、及び、シリンダブロック部20からの排ガスを外部に放出するための排気システム50、を備えている。
シリンダブロック部20は、シリンダ21、ピストン22、コンロッド23、及び、クランクシャフト24を備えている。ピストン22は、シリンダ21内を往復動する。ピストン22の往復動は、コンロッド23を介してクランクシャフト24に伝達され、これにより、クランクシャフト24が回転するようになっている。シリンダ21、ピストン22及びシリンダヘッド部30は、燃焼室(気筒)25を形成している。
シリンダヘッド部30は、燃焼室25に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、燃焼室25に連通した排気ポート33、排気ポート33を開閉する排気弁34、点火装置35、及び、燃料噴射弁39を備えている。
燃料噴射弁39は、後述するエンジンECU(電子制御ユニット)80の指示に応答して開弁し、吸気ポート31に燃料を噴射するようになっている。
点火装置35は、点火栓37、及び、点火栓37に与える高電圧を発生するイグニッションコイルを含むイグナイタ38を含む。イグナイタ38は、後述するECU80の指示に応答してイグニッションコイルによって高電圧を発生するようになっている。この高電圧は点火栓37に与えられ、点火栓37によって火花が生成される。これにより、燃焼室25内の燃料が点火される。
吸気システム40は、吸気ポート31に連通したインテークマニホールド41、インテークマニホールド41に連通したサージタンク42、及び、サージタンク42に一端が接続された吸気管43を備えている。吸気ポート31、インテークマニホールド41、サージタンク42及び吸気管43は、吸気通路を構成している。
更に、吸気システム40は、吸気管43の他端から下流(サージタンク42)に向けて順に、吸気管43に配設されたエアフィルタ44、スロットル弁45及びスロットル弁アクチュエータ45aを備えている。
スロットル弁45は、吸気管43に回転可能に支持され、スロットル弁アクチュエータ45aによって駆動されることにより開度が調整されるようになっている。これにより、スロットル弁45は、吸気管43の通路断面積を可変とするようになっている。スロットル弁アクチュエータ45aは、DCモータからなり、ECU80の指示に応答してスロットル弁45を駆動するようになっている。
排気システム50は、排気ポート33に連通するエキゾーストマニホールド51、及び、エキゾーストマニホールド51に接続された排気管52を備えている。排気ポート33、エキゾーストマニホールド51及び排気管52は、排気通路を構成している。
ECU80は、周知のマイクロコンピュータを含む電子回路であり、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM及びインターフェース等を含む。ECU80は、以下に述べるセンサ類と接続されていて、これらのセンサからの信号(出力値)を受信するようになっている。更に、ECU80は、各種アクチュエータ(スロットル弁アクチュエータ45a、燃料噴射弁39及び点火装置35等)に指示信号(駆動信号)を送出するようになっている。
ECU80は、エアフローメータ71、スロットルポジションセンサ72、水温センサ73、クランク角度センサ74、アクセル操作量センサ75、ノックセンサ(検出装置)76及び筒内圧センサ(検出装置)77と接続されている。
エアフローメータ71は、吸気管43に配設されている。エアフローメータ71は、そこを通過して燃焼室25に吸入される空気の質量流量(吸気量)を測定し、その吸気量Gaを表す信号を出力するようになっている。
スロットルポジションセンサ72は、スロットル弁45に近接して吸気管43に配設されている。スロットルポジションセンサ72は、スロットル弁45の開度(スロットル弁開度)を検出し、そのスロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
水温センサ73は、シリンダブロック部20に配設されている。水温センサ73は、機関10を冷却する冷却水の温度(冷却水温)を測定し、その冷却水温THAを表す信号を出力するようになっている。
クランク角度センサ74は、シリンダブロック部20に配設されている。クランク角度センサ74は、クランクシャフト24の回転位置(即ち、クランク角度)に応じた信号を出力するようになっている。ECU80は、クランク角度センサ74及び図示しないカムポジションセンサからの信号に基づいて、所定の気筒の圧縮上死点を基準とした機関10のクランク角度(絶対クランク角度)CAを取得する。更に、ECU80は、クランク角度センサ74からの信号に基づいて、機関回転速度NEを取得する。
アクセル操作量センサ75は、アクセルペダル91の操作量(アクセル操作量)を検出し、そのアクセル操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。ECU80は、この信号に基づいてアクセル操作量Accpを取得する。
ノックセンサ76は、シリンダブロック部20のシリンダブロックに配設されている。ノックセンサ76は、シリンダブロック(機関10)の振動(物理量)を検出し、その振動に応じた出力値(信号)を出力するようになっている。ノックセンサ76は、検出した振動の大きさが大きいほど大きい出力値を出力する。
筒内圧センサ77は、燃焼室25内の圧力を検出可能なようにシリンダブロック部20のシリンダブロックに配設されている。筒内圧センサ77は、燃焼室25内の圧力(筒内圧、物理量)を測定し、その筒内圧Pcを表す出力値(信号)を出力するようになっている。ECU80は、この信号に基づいて筒内圧Pcを取得する。
<目標点火時期の制御の概要>
次に、本制御装置による目標点火時期の制御(設定)の概要を説明する。本例においては、「燃料消費率が最も小さくなる点火時期(最適点火時期)IGNmbt」が機関回転速度NE及びアクセル操作量Accp毎に実験等によって求められ、これら最適点火時期IGNmbtが基準点火時期IGNbaseとして機関回転速度NE及びアクセル操作量Accpを引数としたルックアップテーブルMapIGNbase(NE,Accp)の形でECU80のROMに予め格納されている。
本制御装置は、機関回転速度NE及びアクセル操作量Accpを前記テーブルMapIGNbase(NE,Accp)に適用することにより、基準点火時期IGNbaseを取得する。
更に、本制御装置は、各気筒の1機関サイクル(吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程の4つの行程からなるサイクル)においてノックセンサ76から出力された出力値のうち、最も大きい出力値(以下、「ピーク出力値」と称呼する。)Speakを取得する。
本制御装置は、取得したピーク出力値(第1相関値)Speakが所定の閾値STH以上である場合、ノッキングが発生しており且つそのノッキングの強度の大きさ(以下、単に「ノッキング強度」と称呼する。)が許容値よりも大きいと判断する。そこで、この場合、本制御装置は、前記取得した基準点火時期IGNbaseを遅角させるための補正量(以下、「点火時期遅角量」又は単に「遅角量」と称呼する。)DLYを増大させる。
本制御装置は、その増大させた遅角量DLYを前記取得した基準点火時期IGNbaseに加えることにより得られる点火時期を目標点火時期IGNtgtとして設定する。即ち、本制御装置は、前記取得した基準点火時期IGNbaseを前記増大させた遅角量DLYだけ遅角した時期を目標点火時期IGNtgtとして設定する。これにより、目標点火時期IGNtgtが遅角される。この目標点火時期IGNtgtの遅角により、許容値よりも大きい強度のノッキングの発生の解消が図られる。
一方、本制御装置は、前記取得したピーク出力値Speakが所定の閾値STHよりも小さい場合、ノッキングが発生していないか或いは許容値以下の強度のノッキングしか発生していないと判断する。更に、このとき、本制御装置は、目標点火時期IGNtgtを進角させたとしてもノッキングが発生しないか或いは許容値以下の強度のノッキングしか発生しない可能性があると判断する。そこで、この場合、本制御装置は、遅角量DLYを減少させる。
本制御装置は、その減少させた遅角量DLYを前記取得した基準点火時期IGNbaseに加えることにより得られる点火時期を目標点火時期IGNtgtとして設定する。即ち、本制御装置は、前記取得した基準点火時期IGNbaseを前記減少させた遅角量DLYだけ遅角した時期を目標点火時期IGNtgtとして設定する。これにより、目標点火時期IGNtgtが進角される。この目標点火時期IGNtgtの進角により、燃料消費率が低減される。
以上が目標点火時期の制御の概要である。これにより、許容値よりも大きい強度のノッキングの発生を防止しつつ、燃料消費率を低減させることができる。
<目標点火時期等の具体的な制御>
本制御装置による目標点火時期等の具体的な制御(設定)について説明する。本制御装置のECU80のCPU(以下、単に「CPU」と称呼する。)は、所定のタイミング毎に図2にフローチャートにより示したルーチンを実行するようになっている。従って、CPUは、所定のタイミングになると、図2のステップ200から処理を開始し、以下に述べるステップ205乃至ステップ225の処理を順に行う。その後、CPUは、ステップ295に進み、本ルーチンを一旦終了する。
ステップ205:CPUは、機関回転速度NE及びアクセル操作量Accpを取得する。
ステップ210:CPUは、ステップ205にて取得した機関回転速度NE及び充填効率(機関負荷)KLの代用値であるアクセル操作量AccpをルックアップテーブルMapQfuel(NE,Accp)に適用することにより、燃料噴射弁から噴射すべき燃料噴射量Qfuelを取得する。テーブルMapQfuel(NE,Accp)によれば、燃料噴射量Qfuelは、機関回転速度NEが大きいほど小さい値として取得され、アクセル操作量Accpが大きいほど大きい値として取得される。
更に、CPUは、取得した燃料噴射量Qfuelとステップ205にて取得した機関回転速度NEとに基づいて、燃料噴射量Qfuelの燃料を燃料噴射弁39から噴射するために燃料噴射弁39を開弁させておく時間(燃料噴射時間)Tfuelを取得する。
更に、CPUは、ステップ205にて取得した機関回転速度NE及びアクセル操作量AccpをルックアップテーブルMapSfuel(NE,Accp)に適用することにより、燃料噴射弁39からの燃料噴射の開始時期(燃料噴射開始時期)Sfuelを取得する。
ステップ215:CPUは、ステップ205にて取得した機関回転速度NE及びアクセル操作量AccpをルックアップテーブルMapIGNbase(NE,Accp)に適用することにより、基準点火時期IGNbaseを取得する。更に、CPUは、後述するように取得されてECU80のRAMに格納されている点火時期遅角量DLYnowを取得する。
ステップ220:CPUは、ステップ215にて取得した基準点火時期IGNbaseにステップ215にて取得した遅角量DLYnowを加えることにより、目標点火時期IGNtgtを取得する(IGNtgt=IGNbase+DLYnow)。即ち、CPUは、ステップ215にて取得した基準点火時期IGNbaseをステップ215にて取得した遅角量DLYnowだけ遅角した点火時期を目標点火時期IGNtgtとして取得する。遅角量DLYnowは、正の値であり、遅角量DLYnowが大きいほど、目標点火時期IGNtgtは、遅い時期(遅角された時期)として取得される。
ステップ225:CPUは、上記取得(設定、決定)された燃料噴射開始時期Sfuelにおいて燃料噴射弁39の駆動を開始し、上記取得(設定、決定)された燃料噴射時間Tfuelだけ燃料噴射弁39の駆動を継続するための処理を行うと共に、上記取得(設定、決定)された目標点火時期IGNtgtにおいて点火装置35を駆動する処理を行う。
これにより、燃料噴射開始時期Sfuelにおいて燃料噴射弁39の駆動が開始され、その駆動が燃料噴射時間Tfuelだけ継続され、燃料噴射弁39の駆動が終了した後、目標点火時期IGNtgtにおいて点火装置35が駆動される。
<遅角量の具体的な制御>
更に、CPUは、図3にフローチャートにより示したルーチンを各気筒の膨張下死点のタイミングで実行するようになっている。従って、CPUは、各気筒の膨張下死点のタイミングになると、図3のステップ300から処理を開始してステップ305に進み、ピーク出力値Speak、閾値STHnow及び遅角量DLYnowをECU80のRAMから取得する。
ピーク出力値Speakは、CPUが別途実行するルーチンによってノックセンサ76からの出力値に基づいて取得されてECU80のRAMに格納されている。閾値STHnowは、後に述べる図8又は図9のルーチン(図8のステップ845及び図9のステップ935を参照。)によってECU80のRAMに格納される。遅角量DLYnowは、前回の図3のルーチンの実行時にステップ330にてECU80のRAMに格納されている。
次いで、CPUは、ステップ310に進み、ステップ305にて取得したピーク出力値Speakがステップ305にて取得した閾値STHnow以上であるか否かを判定する。ピーク出力値Speakが閾値STHnow以上である場合(即ち、許容値よりも大きい強度のノッキングが発生していると判断される場合)、CPUはステップ310にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ315の処理を行う。
ステップ315:CPUは、ステップ305にて取得した遅角量DLYnowに所定値ΔDLYdを加えることにより、遅角量DLYを新たに取得する(DLY=DLYnow+ΔDLYd)。この場合、遅角量DLYは増大される。
次いで、CPUは、ステップ320に進み、ステップ315にて取得した遅角量DLYがその上限値DLYmaxよりも大きいか否かを判定する。遅角量DLYが上限値DLYmaxよりも大きい場合、CPUはステップ320にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ325及びステップ330の処理を順に行う。その後、CPUは、ステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
ステップ325:CPUは、遅角量DLYを上限値DLYmaxに設定する。
ステップ330:CPUは、ステップ325にて設定した遅角量DLYを遅角量DLYnowとしてECU80のRAMに格納する(遅角量DLYnowを更新する。)。
一方、CPUがステップ320の処理を実行する時点において遅角量DLYが上限値DLYmax以下である場合、CPUはそのステップ320にて「No」と判定し、ステップ330に直接進む。CPUは、ステップ330に進むと、ステップ315にて取得した遅角量DLYを遅角量DLYnowとしてECU80のRAMに格納する。その後、CPUは、ステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
一方、CPUがステップ310の処理を実行する時点においてピーク出力値Speakが閾値STHnowよりも小さい場合(即ち、許容値以下の強度のノッキングしか発生していないと判断される場合)、CPUはそのステップ310にて「No」と判定し、以下に述べるステップ335の処理を行う。
ステップ335:CPUは、ステップ305にて取得した遅角量DLYnowから所定値ΔDLYaを減ずることにより、遅角量DLYを新たに取得する(DLY=DLYnow−ΔDLYa)。この場合、遅角量DLYは減少される。本例において、所定値ΔDLYaは、所定値ΔDLYdよりも小さく、例えば、所定値ΔDLYdの十分の一の値に設定される。
次いで、CPUは、ステップ340に進み、ステップ335にて取得した遅角量DLYが「0」よりも小さいか否かを判定する。遅角量DLYが「0」よりも小さい場合、CPUはステップ340にて「Yes」と判定してステップ345に進み、遅角量DLYを「0」に設定する。次いで、CPUは、ステップ330に進み、ステップ345にて設定された遅角量DLYを遅角量DLYnowとしてECU80のRAMに格納する。その後、CPUは、ステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ステップ335にて取得された遅角量DLYが「0」以上である場合、CPUはステップ340にて「No」と判定してステップ330に直接進み、ステップ335にて取得した遅角量DLYを遅角量DLYnowとしてECU80のRAMに格納する。その後、CPUは、ステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
以上が本制御装置による目標点火時期等の具体的な制御である。これにより、許容値よりも大きい強度のノッキングが発生していると判断される場合、遅角量DLYnowが増大され、その結果、目標点火時期が遅角される。一方、許容値以下の強度のノッキングしか発生していないと判断される場合、遅角量DLYnowが減少され、その結果、目標点火時期が進角される。
<閾値の制御の概要>
次に、本制御装置による閾値STHnowの制御(設定)の概要について説明する。本制御装置は、前記遅角量DLYnowが「0」よりも大きい場合、燃料消費率の低減を目的として、前記閾値STHnowを以下のように制御(設定)する第1制御を行う。
<第1制御>
第1制御においては、本制御装置は、所定回数の機関サイクル中におけるノッキングの発生頻度に相関する値(以下、「ノック指標値」と称呼する。)IDXを以下のようにして取得する。
即ち、ノッキングが発生していない場合、燃焼室25内の圧力(筒内圧)Pcは、図4の(A)に示した波形Wnormalとなる。本制御装置は、この波形Wnormalのデータを基準波形WnormalとしてECU80のROMに予め記憶している。
更に、本制御装置は、各燃焼室25の各機関サイクルにおいて筒内圧Pcを取得し、この取得した筒内圧Pcに基づいて実際の筒内圧Pcの波形(以下、「実波形」と称呼する。)Wactualを取得する。加えて、本制御装置は、この取得した実波形actualと前記基準波形Wnormalとの間の面積(以下、「波形間面積」と称呼する。)SAを以下のようにして取得する。
即ち、図4の(B)に示したように、ノッキングが発生すると、筒内圧Pcの波形は、波形Wknockのようになる。従って、ノッキングが図4の(B)に示したように発生した場合、本制御装置が取得する波形間面積SAは、図4の(C)に示したように、実波形Wactual(波形Wnormal)と基準波形Wnormalとの間に形成される面積SA1乃至SA9の合計面積SAtotalとして取得される。
更に、本制御装置は、所定回数の機関サイクルにおいて取得した波形間面積SA(=合計面積SAtotal)の合計をノック指標値(第2相関値)IDXとして取得する。
そして、本例においては、図5に示したように、ノッキング発生頻度が「遅角量DLYが「0」よりも大きくなる機関運転状態における許容頻度Nknock」である場合に取得されるべきノック指標値IDXが「所定の許容値(第1許容値)IDX1」として設定されている。
本制御装置は、前記取得したノック指標値IDXが前記許容値IDX1以下である場合、閾値STHnowを所定値ΔSa1だけ増大させる。別の言い方をすると、本制御装置は、ノッキング発生頻度が許容頻度以下である場合、閾値STHnowを所定値ΔSa1だけ増大させる。
このように閾値STHnowが増大されることにより、以下に述べる理由から、燃料消費率を低減することができる。即ち、上述したように、本制御装置は、ピーク出力値Speakが閾値STHnow以上である場合、遅角量DLYを増大させることにより目標点火時期IGNtgtを遅角する(図3のステップ315及び図2のステップ215並びにステップ220を参照。)。従って、閾値STHnowが増大されると、ピーク出力値Speakが閾値STHnow以上になり難くなる。このため、遅角量DLYが増大され難くなり、その結果、目標点火時期IGNtgtが遅角され難くなる。これにより、目標点火時期IGNtgtがより進角側の時期に設定されるので、燃料消費率を低減することができる。
尚、本制御装置は、前記取得したノック指標値IDXが許容値IDX1よりも大きい場合、閾値STHnowを所定値ΔSd1だけ減少させる。このように閾値STHnowが減少されると、ピーク出力値Speakが閾値STHよりも大きくなり易くなる。このため、遅角量DLYが増大され易くなり、その結果、目標点火時期IGNtgtが遅角され易くなる。これにより、目標点火時期IGNtgtがより遅角側の時期に設定されるので、ノッキング発生頻度を許容頻度以下に維持することができる。
<第2制御>
一方、本制御装置は、前記遅角量DLYが「0」である場合、ノッキング発生頻度の過剰な増大の防止を目的として、前記閾値STHnowを以下のように制御(設定)する第2制御を行う。
第2制御において、本制御装置は、第1制御と同様に、ノック指標値IDXを取得する。更に、本例においては、前記許容値IDX1と同様に、ノッキング発生頻度が「遅角量DLYが「0」である機関運転状態における許容頻度Nknock」である場合に取得されるべきノック指標値IDXが「所定の許容値(第2許容値)IDX2」として設定されている。
本制御装置は、前記取得したノック指標値IDXが所定の許容値IDX2よりも大きい場合、第1制御と同様に、閾値STHnowを所定値ΔSd2だけ減少させる。このように閾値STHnowが減少されると、第1制御に関連して説明した理由と同じ理由から、ノッキング発生頻度を許容頻度以下に維持することができる。尚、所定値ΔSd2は、前記所定値ΔSd1と異なる値であってもよいし、同じ値であってもよい。
一方、本制御装置は、前記取得したノック指標値IDXが許容値IDX2以下である場合、第1制御とは異なり、閾値STHnowを増大させず、現在の閾値STHnowを維持する。
このように現在の閾値STHnowを維持することにより、以下に述べる理由から、ノッキング発生頻度の過剰な増大を防止することができる。即ち、図6にラインLmbtで示したように、充填効率KLが増大すると、燃料消費率が最も小さくなる点火時期(最適点火時期)IGNmbtは遅角側に移行する。同様に、図6にラインLknockで示したように、充填効率KLが増大すると、ノッキングの発生を防止することができる最も進角側の点火時期(以下、「ノック点火時期」と称呼する。)IGNknockも遅角側に移行する。
しかしながら、ラインLmbtとラインLknockとの傾きが異なることから、これらラインLmbt及びLknockは、或る充填効率(以下、「境界充填効率」と称呼する。)KLbにおいて交差する。
いま、充填効率KLが境界充填効率KLbよりも大きいと仮定すると、最適点火時期IGNmbtは、ノック点火時期IGNknockよりも進角側にある。従って、上述したように取得される基準点火時期IGNbaseは、ノック点火時期IGNknockよりも進角側にある。このため、目標点火時期IGNtgtが基準点火時期IGNbaseに設定された場合、ノッキングが発生するので、上述した本制御装置による遅角量DLYの制御により、遅角量DLYが「0」から増大される。更に、この遅角量DLYの増大は、目標点火時期IGNtgtがノック点火時期IGNknockよりも進角側にある間、続く。
一方、充填効率KLが境界充填効率KLb以下である場合、最適点火時期IGNmbtは、ノック点火時期IGNknockよりも遅角側にある。従って、目標点火時期IGNtgtが基準点火時期IGNbaseに設定されたとしても、ノッキングは発生しないので、上述した本制御装置による遅角量DLYの制御によれば、遅角量DLYは「0」である。
つまり、遅角量DLYが「0」である場合、目標点火時期IGNtgtが基準点火時期IGNbaseに設定されたとしても、ノッキングは発生しない。従って、このときに取得されるノック指標値IDXは、極めて小さく、常に許容値IDX2以下となる。
このため、第2制御において、第1制御と同様に、ノック指標値IDXが許容値IDX2以下であるときに閾値STHnowを増大させるようになっていると、充填効率KLが境界充填効率KLb以下である間、閾値STHnowが増大され続ける。その結果、閾値STHnowが非常に大きな値になる可能性がある。
ここで、充填効率KLが境界充填効率KLbよりも大きくなると、ノッキングが発生し易くなる。このとき、閾値STHnowが非常に大きな値になっていると、ピーク出力値Speakが閾値STHnow以上にならず、従って、遅角量DLYが増大されず、その結果、目標点火時期IGNtgtが遅角されない。このため、大きな強度のノッキングが発生する。
勿論、大きな強度のノッキングが発生すれば、ノック指標値IDXが許容値IDX2よりも大きくなり、その結果、第2制御によって閾値STHnowが減少され、やがては、ピーク出力値Speakが閾値STHnow以上になる。これにより、目標点火時期IGNtgtが遅角されるので、ノッキングが発生しなくなる。しかしながら、「目標点火時期IGNtgtの遅角が行われるのに十分な値」まで閾値STHnowが減少されるまでの間、大きな強度のノッキングが発生し続けると共に、ノッキングの発生頻度が過剰に増大した状態が継続してしまう。
これに対し、ノック指標値IDXが許容値IDX2以下である場合であっても、閾値STHnowを増大させず、現在の閾値STHnowを維持すれば、閾値STHnowが非常に大きな値になることが防止される。このため、充填効率KLが境界充填効率KLbよりも大きくなったときに、大きな強度のノッキングが発生し続けることが防止されると共に、ノッキングの発生頻度の過剰な状態が防止される。
こうした理由から、第2制御によれば、ノッキング発生頻度の過剰な増大を防止することができる。
<閾値の具体的な制御>
次に、本制御装置による閾値STHnowの具体的な制御(設定)について説明する。CPUは、図7にフローチャートにより示したルーチンを図3のルーチンの終了に続いて実行するようになっている。従って、CPUは、所定のタイミングになると、図7のステップ700から処理を開始し、以下に述べるステップ702及びステップ705の処理を順に行う。
ステップ702:CPUは、機関サイクルカウンタNcylの値を「1」だけカウントアップする。機関サイクルカウンタNcylは、同機関サイクルカウンタNcylがクリアされてから(後述する図8のステップ850及び図9のステップ940を参照。)行われた機関サイクルの回数を表すカウンタである。別の言い方をすると、機関サイクルカウンタNcylは、前回、後述する第1制御又は第2制御が行われた後に行われた機関サイクルの回数を表すカウンタである。
ステップ705:CPUは、遅角量DLYnow及びノック指標値IDXをECU80のRAMから取得する。遅角量DLYnowは、図3のステップ330にてECU80のRAMに格納されている。ノック指標値IDXは、CPUが別途実行するルーチンによって筒内圧センサ77からの出力値に基づいて取得されてECU80のRAMに格納されている。
次いで、CPUは、ステップ710に進み、ステップ705にて取得した遅角量DLYnowが「0」よりも大きいか否かを判定する。遅角量DLYnowが「0」よりも大きい場合、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ712に進み、ステップ702にてカウントアップした機関サイクルカウンタNcylの値が所定値N1以上であるか否かを判定する。
CPUがステップ712の処理を実行する時点において機関サイクルカウンタNcylの値が所定値N1以上である場合、CPUはそのステップ712にて「Yes」と判定してステップ715に進み、図8にフローチャートにより示した第1制御ルーチンを行う。その後、CPUは、ステップ795に進み、本ルーチンを一旦終了する。
CPUはステップ715に進むと、図8のステップ800から処理を開始してステップ810に進み、図7のステップ705にて取得したノック指標値IDXが許容値IDX1以下であるか否かを判定する。ノック指標値IDXが許容値IDX1以下である場合、CPUはステップ810にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ815乃至ステップ850の処理を順に行う。その後、CPUは、ステップ895を経由して図7のステップ795に進む。
ステップ815:CPUは、閾値STHnowをECU80のRAMから取得する。閾値STHnowは、後に述べるステップ845又は図9のステップ935にてECU80のRAMに格納されている。
ステップ820:CPUは、ステップ815にて取得した閾値STHnowに所定値ΔSa1を加えることにより、閾値STHを新たに取得する(STH=STHnow+ΔSa1)。所定値ΔSa1は、適切な正の値に設定されている。
ステップ845:CPUは、ステップ820にて取得した閾値STHを閾値STHnowとしてECU80のRAMに格納する(閾値STHnowを更新する)。
ステップ850:CPUは、機関サイクルカウンタNcylの値を「0」に設定する。
一方、CPUがステップ810の処理を実行する時点においてノック指標値IDXが許容値IDX1よりも大きい場合、CPUはそのステップ810にて「No」と判定し、以下に述べるステップ825及びステップ830の処理を順に行う。
ステップ825:CPUは、閾値STHnowをECU80のRAMから取得する。
ステップ830:CPUは、ステップ825にて取得した閾値STHnowから所定値ΔSd1を減ずることにより、閾値STHを新たに取得する(STH=STHnow−ΔSd1)。所定値ΔSd1は、適切な正の値に設定されており、前記所定値ΔSa1(ステップ820を参照。)とは異なる値であっても、同じ値であってもよい。
次いで、CPUは、ステップ835に進み、ステップ830にて取得した閾値STHが「0」よりも小さいか否かを判定する。閾値STHが「0」よりも小さい場合、CPUはステップ835にて「Yes」と判定してステップ840に進み、閾値STHを「0」に設定する。
次いで、CPUは、ステップ845に進み、ステップ840にて設定した閾値STHを閾値STHnowとしてECU80のRAMに格納する(閾値STHnowを更新する)。次いで、CPUは、ステップ850に進み、機関サイクルカウンタNcylの値を「0」に設定する。その後、CPUは、ステップ895を経由して図7のステップ795に進む。
一方、ステップ830にて取得された閾値STHが「0」以上である場合、CPUはステップ835にて「No」と判定してステップ845に直接進み、ステップ830にて取得した閾値STHを閾値STHnowとしてECU80のRAMに格納する(閾値STHnowを更新する)。次いで、CPUは、ステップ850に進み、機関サイクルカウンタNcylの値を「0」に設定する。その後、CPUは、ステップ895を経由して図7のステップ795に進む。
尚、CPUが図7のステップ712の処理を実行する時点において機関サイクルカウンタNcylの値が所定値N1よりも小さい場合、CPUはそのステップ712にて「No」と判定してステップ795に直接進み、本ルーチンを一旦終了する。この場合、第1制御は行われない。
一方、CPUが図7のステップ710の処理を実行する時点において遅角量DLYnowが「0」である場合、CPUはそのステップ710にて「No」と判定してステップ717に進み、ステップ702にてカウントアップした機関サイクルカウンタNcylの値が所定値N2以上であるか否かを判定する。所定値N2は、前記所定値N1(ステップ712を参照。)とは異なる値であってもよいし、同じ値であってもよい。
CPUがステップ717の処理を実行する時点において機関サイクルカウンタNcylの値が所定値N2以上である場合、CPUはそのステップ717にて「Yes」と判定してステップ720に進み、図9にフローチャートにより示した第2制御を行う。その後、CPUは、ステップ795に進み、本ルーチンを一旦終了する。
CPUは、ステップ720に進むと、図9のステップ900から処理を開始してステップ910に進み、図7のステップ705にて取得したノック指標値IDXが許容値IDX2以下であるか否かを判定する。ノック指標値IDXが許容値IDX2よりも大きい場合、CPUはステップ910にて「No」と判定し、以下に述べるステップ915及びステップ920の処理を順に行う。
ステップ915:CPUは、閾値STHnowをECU80のRAMから取得する。
ステップ920:CPUは、ステップ915にて取得した閾値STHnowから所定値ΔSd2を減ずることにより、閾値STHを新たに取得する(STH=STHnow−ΔSd2)。所定値ΔSd2は、適切な正の値に設定されており、前記所定値ΔSd1(図8のステップ830を参照。)よりも小さい値に設定されている。
次いで、CPUは、ステップ925に進み、ステップ920にて取得した閾値STHが「0」よりも小さいか否かを判定する。閾値STHが「0」よりも小さい場合、CPUはステップ925にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ930乃至ステップ940の処理を順に行う。その後、CPUは、ステップ995を経由して図7のステップ795に進む。
ステップ930:CPUは、閾値STHを「0」に設定する。
ステップ935:CPUは、ステップ930にて設定した閾値STHを閾値STHnowとしてECU80のRAMに格納する(閾値STHnowを更新する)。
ステップ940:CPUは、機関サイクルカウンタNcylの値を「0」に設定する。
一方、ステップ920にて取得された閾値STHが「0」以上である場合、CPUはステップ925にて「No」と判定し、ステップ935に直接進み、ステップ920にて取得した閾値STHを閾値STHnowとしてECU80のRAMに格納する(閾値STHnowを更新する)。次いで、CPUは、ステップ940に進み、機関サイクルカウンタNcylの値を「0」に設定する。その後、CPUは、ステップ995を経由して図7のステップ795に進む。
一方、CPUがステップ910の処理を実行する時点においてノック指標値IDXが許容値IDX2以下である場合、CPUはそのステップ910にて「Yes」と判定してステップ940に直接進み、機関サイクルカウンタNcylの値を「0」に設定する。その後、CPUは、ステップ995を経由して図7のステップ795に進む。この場合、閾値STHnowは更新(増大)されず、そのときの値に保持される。
尚、CPUが図7のステップ717の処理を実行する時点において機関サイクルカウンタNcylの値が所定値N2よりも小さい場合、CPUはそのステップ717にて「No」と判定してステップ795に直接進み、本ルーチンを一旦終了する。この場合、第2制御は行われない。
以上本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、前記実施形態においては、「遅角量DLYnowが「0」よりも大きく且つ機関サイクルカウンタNcylが所定値N1以上であるという条件」が成立した場合(図7のステップ710及びステップ712にて共に「Yes」と判定された場合)に、第1制御が行われる(図7のステップ715)。しかしながら、「遅角量DLYnowが「0」よりも大きいという条件」が成立した場合、機関サイクルカウンタNcylの値とは無関係に、第1制御が行われるようになっていてもよい。更に、この場合、遅角量DLYnowが「0」よりも大きいという条件の代わりに、「遅角量DLYnowが所定値(>0)よりも大きいという条件」が成立した場合に、第1制御が行われるようになっていてもよい。
加えて、前記実施形態においては、「遅角量DLYnowが「0」であり且つ機関サイクルカウンタNcylが所定値N2以上であるという条件」が成立した場合(図7のステップ710にて「No」と判定され、ステップ717にて「Yes」と判定された場合)に第2制御が行われる(図7のステップ720)。しかしながら、「遅角量DLYnowが「0」であるという条件」が成立した場合、機関サイクルカウンタNcylの値とは無関係に、第2制御が行われるようになっていてもよい。更に、この場合、遅角量DLYnowが「0」であるという条件の代わりに、「遅角量DLYnowが所定値(>0)以下であるという条件」が成立した場合に、第2制御が行われるようになっていてもよい。
10…内燃機関、25…燃焼室、35…点火装置、37…点火栓、76…ノックセンサ、77…筒内圧センサ、80…電子制御ユニット(ECU)、IDX…ノック指標値、IDX2…許容値、ΔSd2…所定値

Claims (3)

  1. 燃焼室と、同燃焼室内の燃料に点火するための点火栓を含む点火装置と、前記燃焼室におけるノッキングの発生に伴って変化する物理量を検出して同物理量に相関する出力値を出力する検出装置と、を備えた内燃機関に適用され、
    前記点火装置の作動を制御する制御部を具備し、
    前記制御部は、
    前記内燃機関の運転状態に基づいて前記点火装置による点火時期を基準点火時期として取得すると共に、前記検出装置からの出力値に基づいてノッキングの強度に相関する値を第1相関値として取得し、
    前記第1相関値が所定の閾値以上である場合、前記基準点火時期を遅角させるための補正量である点火時期遅角量を増大させ、前記第1相関値が前記閾値よりも小さい場合、前記点火時期遅角量を減少させ、
    前記基準点火時期を前記点火時期遅角量だけ遅角させた値を目標点火時期として設定し、同設定した目標点火時期にて前記点火装置を作動させる、ように構成された、
    内燃機関の制御装置において、
    前記制御部は、
    前記検出装置からの出力値に基づいてノッキングの発生頻度に相関する値を第2相関値として取得し、
    前記点火時期遅角量が所定値よりも大きい場合、前記第2相関値が所定の第1許容値以下であるときに前記閾値を増大させ、
    前記点火時期遅角量が前記所定値以下である場合、前記第2相関値が所定の第2許容値以下であっても前記閾値の増大を行わずに該閾値の値を保持する、
    制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御部は、
    前記点火時期遅角量が前記所定値よりも大きい場合、前記第2相関値が前記第1許容値よりも大きいときに前記閾値を減少させ、
    前記点火時期遅角量が前記所定値以下である場合においても、前記第2相関値が前記第2許容値よりも大きいときに前記閾値を減少させる、
    制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記検出装置は、前記物理量として前記内燃機関の振動を検出して同振動に相関する出力値を出力するノックセンサ、及び、前記物理量として前記燃焼室内の圧力を検出して同圧力に相関する出力値を出力する筒内圧センサを含み、
    前記制御部は、前記ノックセンサから出力される出力値に基づいて前記第1相関値を取得すると共に、前記筒内圧センサから出力される出力値に基づいて前記第2相関値を取得する、
    制御装置。
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