JP2017019032A - チャック機構 - Google Patents

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健補 森井
Kensuke Morii
健補 森井
敏夫 大石
Toshio Oishi
敏夫 大石
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Abstract

【課題】精密な加工寸法を担保できるチャック機構を提供する。
【解決手段】チャック本体2の外周縁に装着されるコーン7の内周面71を先端方向へ向けて広がる向きに傾斜角を設け、各ジョー8a、8b、8cを基端方向に引っ張るピストンロッド41を、係合部82に接続する。ピストンロッド41で各ジョー8a、8b、8cを引き込むことにより、各ジョー8a、8b、8cは内周面71によって中心へ案内されてワークWを把持する。同時にワークWは、基準面63に押し付けられた状態で固定される。
【選択図】図4

Description

この発明は、例えばNC旋盤・切削盤等においてワークの固定に用いられるチャック機構に係り、詳しくは、高精度切削加工においてワークを固定するチャック機構に関するものである。
従来の一般的なチャック機構は、例えば、図7に示されているように、円筒形状の本体と、本体端面に設けられ、中心から放射方向に移動可能に配置された複数のジョーとから構成され、中心へ向かう複数のジョーに設けられたチャック爪によって、ワークを回転中心に保持する構成となっている。
このようなジョーは、本体端面において、中心から放射方向に形成された溝に摺動自在に嵌合しており、複数のジョーを同時に同方向へ移動させる移動機構によって、往復動する構成となっている。そして、ワークを中心に配置した状態で、複数のジョーを同時に中心へ移動させることによって、各ジョーに設けられたチャック爪により、ワークが把持される。
ところで、チャック本体側に形成された溝と、これに嵌め込まれるジョーとの間のはめあいは、相互に摺動可能となる程度のはめあいにする必要があり、あまりに寸法公差を厳しくすると、ジョーを移動可能とすることができない。
特開2005−95996号
さて、図7に示されているような従来のチャック機構においては、チャック本体Cの中央部にワークを載せ、これをチャック爪によって把持し、加工を行うものである。このため、ワークが載せられたチャック中央部の平面が、所望の寸法にワークを加工するための基準面となる。
図8は、図7におけるB−B断面図であって、チャック本体C側の溝C1とジョーJ2との寸法公差を、模式的に示した拡大断面図である。従来のチャック機構において、ワークWを把持するためにジョーJ1、J2、J3をワークWに押し付けた場合、既述の通り、溝C1とジョーJ2とのはめあいに隙間が必要なために、ジョーJ2が溝C1内で浮き上がり、ワークWと基準面Cpとの間に隙間sが生じてしまうといった問題があった。このような問題は、超精密加工を行う場合に、加工精度の悪化を招く原因となっていた。また、溝とジョーとの寸法差は、長使用による摩耗によっても広がるため、加工精度は、経年悪化するとった問題もあつた。
この発明は、精密な加工寸法を担保できるチャック機構を提供することを目的とするものである。
上記目的を解決するための本発明は、以下の構成を有する。
(1)回転軸に垂直な平面内において、回転軸上の基準点を中心とする円の半径方向に沿った向きに形成された案内溝を、円周方向に等間隔で複数有するチャック本体と、
該各案内溝内において摺動自在に嵌め込まれた複数のジョーと、
前記チャック本体の回転軸方向において前記各ジョーを後退移動させる移動手段と、
各ジョーの外周端に設けられ、各ジョーの後退移動に応じて、前記基準点へ向けて移動するように、各ジョーを案内する案内手段と、
前記回転軸に垂直に交差する面であって、ワークが接触させられ、ワークを加工する位置を測る基準となる基準面とを備え、
前記案内手段は、前記各ジョーがチャック本体の基準面に没入する方向に移動するに応じて、基準点に近づく方向に移動するようジョー案内することにより、前記各ジョーが、ワークを把持しつつ基準面に当接させた状態で固定するように作用することを特徴とするチャック機構。
(2)前記移動手段は、前記チャック本体に対して基準面の反対側に配置され、前記回転軸上に軸線を有するシリンダとピストンを有し、前記ピストンの先端部には、前記各ジョーに接続され軸線方向の移動を伝達する接続部が設けられ、前記接続部は、基準点を中心とする円の半径方向の移動を、各ジョーに対して許容するものである上記(1)に記載のチャック機構。
(3) 前記案内手段は、
前記各ジョーに設けられた第1の接触部と、
前記チャック本体側に設けられ、前記第1の接触部に接触する第2の接触部とを有し、
前記チャック本体と各ジョーとの回転軸方向への相対的移動にともなって、第1の接触部と第2の接触部とが接触しつつ各ジョーを基準点方向に案内するものであって、
前記第1又は第2の接触部の内一方が、回転軸に対して傾斜した状態で配置された案内面を備えている上記(1)又は(2)に記載のチャック機構。
(4)前記チャック本体は、各ジョーを内側に収容する円環状のコーンを有し、
前記コーンは、その内周面に前記各ジョーの外側端部に設けられた第1の接触部に接触する第2の接触部を備え、該第2の接触部は前記案内面を有している上記(3)に記載のチャック機構。
(5)さらに、前記案内手段は、各ジョーがチャック本体の基準面から突出する方向に移動するに応じて基準点から離れる方向に移動するように案内する上記(1)〜(4)のいずれか1に記載のチャック機構。
請求項1に記載の発明によれば、基準面にワークをセットした状態で、移動手段によってワークを後退移動させると、各ジョーが外側からワークに押接されて把持しつつ、基準面へ没入する。その結果、ワークはジョーによって把持された状態で基準面に押し付けられて固定される。これにより、ワークと基準面との間に隙間が生じることが抑制され、軸方向の加工精度が担保される。
請求項2に記載の発明によれば、移動手段は、シリンダと、該シリンダ内に往復動自在に収容されたピストンによって構成され、ピストンの進退動作に基づいて各ジョーが進退移動するので、シリンダ室内の圧力を調整することによって、ジョーの進退を操作することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1の接触部は、第2の接触部の傾斜する案内面に接触しながら基準点方向に案内されるので、滑らかにジョーを案内することができる。
請求項4に記載の発明によれば、各ジョーを内側に収容するコーンの内周部に設けられた案内面によって、各ジョーが案内される構成となっているので、放射状(半径方向)に沿って形成され、周方向に配置された複数のジョーを基準点へ向けて均一に案内することができる。
請求項5に記載の発明によれば、案内手段は、各ジョーがチャック本体の基準面から突出する方向に移動するに応じて基準点から離れる方向に移動するように案内するので、ワークの固定解除も容易に実行することができる。
本発明のチャック機構の全体斜視図である。 本発明のチャック機構の全体分解斜視図である。 本発明のチャック機構の部分分解斜視図である。 本発明のチャック機構の図1におけるA−A断面側面図である。 本発明のチャック機構の図1におけるA−A断面側面図である。 ワーク把持状態における力の作用状態を示すチャック機構の部分断面側面図である。 従来のチャック機構を示す全体斜視図である。 図7におけるB−B断面部分拡大図である。
以下、本発明のチャック機構1について、添付図面に基づいて詳説する。図1は、本発明のチャック機構1の全体斜視図、図2は、同じく分解全体図、である。
チャック機構1は、例えば、NC旋盤等の回転切削加工において、ワークを固定する機構として用いられる。このようなチャック機構1は、円筒形状のチャック本体2と、チャック本体2の基端側に、シリンダ部材3と、シリンダ部材3のシリンダ内に収納されるピストン部材4と、シリンダ部材3の開口を塞ぐ蓋体5とが順に重ねられて構成されている。また、チャック本体2の先端側端面には、ワークが載せられる基準面を有する基材6が重ねられ、チャック本体2の外縁には、案内部材であるコーン7が外装されている。これらのチャック本体2、シリンダ部材3、ピストン部材4、蓋体5、基材6、コーン7は、同一回転軸上に配置される。以後、既述の通り、回転軸に沿ってワークが載る基準面方向を先端方向、蓋体5方向を基端方向と定義する。
図3は、チャック本体2の周囲の部材の組み合わせを示す分解図である。チャック本体2は、円環状の本体部材21と、本体部材21上に円周方向に等間隔で配置されたチャック部材2a、2b、2cとを備えている。本体部材21は、中心にはピストン部材4のピストンロッド41が挿通する挿通孔22が、回転軸方向に形成され、該挿通孔22から放射する方向に3つの溝23a、23b(図3では隠れている)、23cが形成されている。3つの溝23a、23b、23cは、円周方向に等間隔で配置されている。
各溝3つの溝23a、23b、23cの間には、扇形状のチャック部材2a、2b、2cがそれぞれ固定されている。各チャック部材2a、2b、2cの外周は、本体部材21の外周と同一径の円弧形状であり、内周は、本体部材21の内周と同一径の円弧形状に構成されている。このような構成において、ピストンロッド41は、挿通孔22及びチャック部材2a、2b、2cの内周壁の内側まで到達する。チャック部材2a、2b、2cの各外周面20a、20b、20cは、回転軸を軸線とし、先端方向へ向けて拡径する円錐の外周面の一部を構成するように、それぞれ周方向に同一の曲率で、かつ軸線方向に同一の傾斜角度で構成されている。
チャック部材2aとチャック部材2bの間には案内溝24aが形成され、チャック部材2bとチャック部材2cの間には案内溝24bが形成され、チャック部材2cとチャック部材2aの間には案内溝24cが形成される。このように形成された案内溝24a、24b、24cには、それぞれジョー8a、8b、8cが摺動自在に収容されている。
3つのジョー8a、8b、8cは、それぞれ同一形状であるため、ジョー8aについて説明し、他のジョー8b、8cの説明は省略する。ジョー8aは、案内溝24a内に収まるジョー本体81と、ジョー本体81の基端側に形成され、後述するピストンロッド41の先端部に接続される係合部82と、案内溝24a内のジョー本体81においてチャック本体2の外周縁側に位置する被案内部83と、ジョー本体81の先端側面に設けられたチャック爪取付部84とを備えている。
ジョー本体81は、案内溝24aの溝幅と同じ幅を有し、チャック本体2の半径方向とチャック部材2a、2b、2cの厚さ方向に広がる摺接面811、811を両側に有する部材である。ジョー本体81の基端部において内側端部(回転軸側)に形成された係合部82は、ジョー本体81に対してチャック本体2の周方向に拡張された形状を有し、該拡張部分に形成された段部821、821は、ピストンロッド41の先端部に形成された摺動係合部411aに摺動自在に嵌合している。
摺動係合部411a内を半径方向に摺動可能な状態で、係合部82が嵌合し、ジョー8aとピストンロッド41とは、一体として回転軸方向に移動可能となっている。
ジョー本体81の外側端に設けられた被案内部83は、チャック本体2の外周縁に沿って両側に拡張された形状を有し、基端から先端へ向けて外周方向へ向けて傾斜して形成されている。そして、被案内部83には、外側の傾斜面831と、両側に拡張されて形成された両側の段部には、内側傾斜面832、832が形成されている。第1の接触部である外側傾斜面831は、チャック部材2a、2b、2cの各外周面20a、20b、20cが構成する円錐外周面と同一外周面を構成するように、表面の曲率及び傾斜角が設定されている。外側傾斜面831によって第1の接触部が構成される。
また、内側傾斜面832、832は、回転軸の先端方向へ向かって外側に傾斜するような傾斜角度で設定されており、回転軸に対する傾斜角度は、外側傾斜面831と同一の角度に設定されている。
被案内部83においてチャック本体2の外周方向に拡張された部分は、案内溝24aの外周端部形成された凹部241a、241a内に収納される。その際、凹部241a、241a内の傾斜面242a、242aに、内側傾斜面832、832が面接触する。ジョー2aが先端方向に移動すると、凹部241a、241a内の傾斜面242a、242aと、内側傾斜面832、832とが滑りながら接触することによって、ジョー2aが外周方向へ移動するように案内される。ジョー本体81の先端側面のチャック爪取付部84には、チャック爪85を取り付けるピン841と、ボルト穴842が形成されている。
以上のように各構成された各ジョー8a、8b、8cの各係合部82は、ピストンロッド41の先端に設けられた摺動係合部411a、411b、411cにそれぞれ係合し、ピストン4の往復動に応じて、先端方向へ押し出され、基端方向へ引き込まれる構成となっている。各ジョー8a、8b、8cは、回転軸方向へ移動する際に、同時に半径方向にも移動するので、各ジョー8a、8b、8cの各係合部82は、回転軸方向の移動とともに各摺動係合部411a、411b、411c内を摺動する。摺動係合部411a、411b、411cで接続部が構成される。
図4は、本発明のチャック機構1の断面側面図である。チャック本体2の基端側接続されるシリンダ部材3は、円筒形状に形成されており、チャック本体2の本体部材21を収納するチャック収容部31を先端側に、シリンダ室32を基端側にそれぞれ有し、チャック収容部31とシリンダ室32との間には両者を隔てる隔壁33が設けられている。隔壁33の中央部には、ピストンロッド41が挿通する挿通孔331が形成されており、挿通孔331の内側面にはシール材332が埋設されている。シール部材332によって、ピストンロッド41の移動の際におけるシリンダ室32の気密が担保される。
チャック収容部31の開口端311には、コーン7が接続固定される。コーン7は、円環状に形成され内側にチャック本体2のチャック部材2a、2b、2cを収容する。コーン7は、チャック本体2に組み込まれたジョー8a、8b、8cの外側への移動を規制する規制部材として機能する。チャック部材2a、2b、2cの各外周面20a、20b、20cが構成する円錐の外周面に合致するように、第2の接触部である内周面71が構成されている。即ち、内周面71が一部を構成する円錐の頂点角度は、チャック部材2a、2b、2cの各外周面20a、20b、20cが構成する円錐の頂点角度と同一となるように、内周面71の傾斜角度が設定されている。このような、コーン7が、チャック部材2a、2b、2cの外縁に装着されることによって、案内溝24a、24b、24c内のジョー8a、8b、8cの各被案内部83は、傾斜面831が内周面71に面接触する。
そして、ピストンロッド41の移動によって、ジョー8a、8b、8cが基端方向へ移動する際、傾斜面831と内周面71とが滑りながら接触することで、ジョー8a、8b、8cを回転軸方向へ移動するように案内する。この際、円環状のコーン7の内周面71によって、各ジョー8a、8b、8cは、同時にかつ同じ移動量で中心方向へ案内される。内周面71によって第2の接触部が構成される。この内周面71と外側傾斜面831によって、案内手段が構成される。
チャック本体2の先端側端面には、基材6が固定される。基材6には、各案内溝24a、24b、24cに対応する位置に、ジョー8a、8b、8cを内側に収容する切欠き61a、61b、61cが設けられ、中心部に孔62を有している。孔62には、後述する蓋体5の中心軸部52の先端部521が嵌入される。ワークWは、基材6の先端側端面(基準面)63上に載置される。切欠き61a、61b、61cには、既述の通りジョー8a、8b、8cを内側に収容されるが、切欠き61a、61b、61cは、ジョー8a、8b、8cの半径方向の動きを規制するものではない。
シリンダ部材3のシリンダ室32には、ピストン部材4が収容される。ピストン部材4は、ピストンロッド41とピストンヘッド42とを備え、ピストンヘッド42の中心部にピストンロッド41が接続固定されている。ピストンロッド41の中心には、軸方向に蓋体5の中心軸部52が嵌入されている。また、ピストンロッド41の先端部には、摺動係合部411a、411b、411cが形成されている。摺動係合部411a、411b、411cは、ピストンロッド41の先端面の中心点から放射方向(半径方向)に沿って形成され、かつ周方向に等間隔で配置された溝であって、溝の底部は幅方向に拡張された形状となっている。摺動係合部411a、411b、411cの溝開口部に、各ジョー8a、8b、8cのジョー本体81が摺動自在に嵌まり込み、溝底部の拡張部分に係合部82の幅広部分が嵌まり込む。既述の通り、摺動係合部411a、411b、411c内において、各ジョー8a、8b、8cは、半径方向(放射方向に)摺動可能に係合されている。
ピストンヘッド42は、シリンダ室32内において、気密状態を維持しつつ軸方向に移動可能に配置されている。ピストンヘッド42の外周端面にはシール材421が埋設され、シリンダ室32の内壁との間の気密が確保されている。
シリンダ部材3のシリンダ室32側の開口部には、蓋体5が覆いかぶされて固定される。蓋体5は、円盤形状の蓋部51と、その中心から回転軸に沿って延設された中心軸部52とを有し、中心軸部52は、中心軸に沿って軸方向に形成された中空部521を有している。中心軸部52は、ピストンロッド41の中心を貫通して、基準面63の中心に到達している。中空部521は、例えば、クーラント液などをワークWへ送る際に用いられる。
ピストンヘッド42と隔壁33との間には、第1圧力室34が画成され、ピストンヘッド42と蓋部51との間には、第2圧力室35が画成されている。第1圧力室34と第2圧力室35とが交互に容積を拡縮させることによってピストンヘッド42を移動させる構成となっている。この第1圧力室34及び第2圧力室35の一方に、空気等の気体や、油等の液体からなる圧力伝達媒体を圧入することによって、ピストンヘッド42をシリンダ室32内で移動させる。このピストン部材4とシリンダ部材3によって移動手段が構成される。
以上のように構成された本発明のチャック機構1の作用について説明する。図5は、本発明のチャック機構1の断面側面図であって、ジョー8a、8b、8cが最も離れた位置にある状態を示すものである。この状態は、ワークWを把持させるための待機状態であり、ピストンヘッド42は、隔壁33に接触し、第1圧力室34の体積は、零に近い状態となっている。この状態は、ピストンロッド41が最も先端に位置している状態であり、同時にピストンロッド41の先端部に接続されているジョー8a、8b、8cも、最も先端の(互いに最も離れた)位置にある。この状態で、各ジョー8a、8b、8cのチャック爪取付部84に、チャック爪85a、85b、85cをそれぞれ固定し、基材6の中央部の基準点P0上に、ワークWを載せる。
第1圧力室34に圧力伝達媒体を圧入し、ピストンヘッド42を隔壁33から離れる方向(基端方向)へ移動させる。この動作により、ピストンロッド41は、各ジョー8a、8b、8cを基準面63に没入させる方向に引き込む。
ジョー8a、8b、8cの回転軸基端方向への移動により、内周面71と外側傾斜面831との接触面が滑り、各ジョー8a、8b、8cを基準点P0方向へ移動させる。ジョー8a、8b、8cの中心へ向けての移動によって、チャック爪85a、85b、85c(チャック爪85aは、図示されていない。)がワークWに押接され、ワークWがチャック爪85a、85b、85cによって3方向から把持される。図6は、ワーク把持状態における力の作用状態を示すチャック機構1の断面側面図である。ワークWを把持する力Paは、ジョー8a、8b、8cを基端方向へ移動させる力Pcに応じて、内周面71から外側傾斜面831に対して発生する反力Pbによって生じする。
ワークWの把持と同時に、ジョー8a、8b、8cはピストンロッド41によって基準面63に没入する方向に引っ張られているので、ワークWは、基準面63に押し付けられる方向に力が加わり、ワークWは、基準面63に押しつけられた状態で維持される。第1圧力室34を拡大させる方向に圧力伝達媒体が作用していれば、ワークWを把持する力と、基準面63に押し付ける力は継続してワークWに作用する。つまり、ワークWに対して、基準面63に押し付ける力が継続して作用しているので、ジョー8a、8b、8cと、案内溝24a、24b、24cや摺動係合部411a、411b、411cとの間のはめあいに緩みがあっても、ワークWは基準面63に常時押し付けられた状態となり、長手方向(回転軸方向)の加工精度を担保することができる。
既述の通り、各ジョー8a、8b、8cからワークWに対して加えられる把持力Paは、単一の環状部材であるコーン7の締め付けによって、内側へ向けて(回転軸方向へ)発生する。ここで、同じ環状部材(コーン7)による締め付けにより、各ジョー8a、8b、8cが動くことと、各ジョー8a、8b、8cは、案内溝24a、24b、24c内において、それぞれ独自に半径方向に移動自在であることから、各ジョー8a、8b、8cから作用する各把持力Paは、均一な大きさとなるように相互に調整し合うことのできる構造となっている。
また、ワークWの加工時においては、チャック機構1が高速回転するが、単一のコーン7によって、各ジョー8a、8b、8cは、外側から内側へ向けて、同時に締め付けられた状態となっているので、高速回転による遠心力でジョー8a、8b、8cよる把持が緩むといった問題も抑制される。
ワークWの把持を解除する場合には、第2圧力室35に圧力伝達媒体を圧入する。これにより、第1圧力室34の容積は縮小し、ピストンヘッド42は、隔壁33へ向けて(先端方向へ)移動する。これにより、ピストンロッド41が先端方向へ移動し、各ジョー8a、8b、8cを基準面63から突出する方向へ移動させる。この先端方向の移動とともに、チャック部材2a、2b、2cの傾斜面242a、242a、242b、242b、242c、242cと、各ジョー8a、8b、8cの内側傾斜面832、832との摺動接触によって、各ジョー8a、8b、8cは、外周方向に押し開かれる方向に移動する。
この実施形態のチャック機構では、内周面71と外側傾斜面831とは、面接触であるが、このような関係に限らず、例えば、内周面71(第2の接触部)又は外側傾斜面831(第1の接触部)の一方の表面にコロや球などの転動部材を支持させ、他方の面に転接させて、案内する構成とすることもできる。
さらに、上記実施形態では、ジョーの数は、3つあったが、4つ以上の構成とすることもできる。
1 チャック機構
2 チャック本体
21 本体部材
2a、2b、2c チャック部材
20a、20b、20c 外周面
22 挿通孔
23a、23b、23c 溝
24a、24b、24c 案内溝
241a、241b、241c 凹部
242a、242b、242c 傾斜面
3 シリンダ部材
31 チャック収容部
32 シリンダ室
33 隔壁
331 挿通孔
332 シール部材
34 第1圧力室
35 第2圧力室
4 ピストン部材
41 ピストンロッド
411a、411b、411c 摺動係合部
42 ピストンヘッド
421 シール部材
5 蓋体
51 蓋部
52 中心軸部
521 中空部
6 基材
61a、61b、61c 切欠き
62 孔
63 基準面
7 コーン
71 内周面
8a、8b、8c ジョー
81 ジョー本体
811 摺接面
82 係合部
821 段部
83 被案内部
831 外側傾斜面
832 内側傾斜面
84 チャック爪取付部
85 チャック爪
W ワーク
P0 基準点
C チャック機構
C1、C2、C3 溝
J1、J2、J3 ジョー
s 隙間

Claims (5)

  1. 回転軸に垂直な平面内において、回転軸上の基準点を中心とする円の半径方向に沿った向きに形成された案内溝を、円周方向に等間隔で複数有するチャック本体と、
    該各案内溝内において摺動自在に嵌め込まれた複数のジョーと、
    前記チャック本体の回転軸方向において前記各ジョーを後退移動させる移動手段と、
    各ジョーの外周端に設けられ、各ジョーの後退移動に応じて前記基準点へ向けて移動するように、各ジョーを案内する案内手段と、
    前記回転軸に垂直に交差する面であって、ワークが接触させられ、ワークを加工する位置を測る基準となる基準面とを備え、
    前記案内手段は、前記各ジョーがチャック本体の基準面に没入する方向に移動するに応じて、基準点に近づく方向に移動するようジョー案内することにより、前記各ジョーが、ワークを把持しつつ基準面に当接させた状態で固定するように作用することを特徴とするチャック機構。
  2. 前記移動手段は、前記チャック本体に対して基準面の反対側に配置され、前記回転軸上に軸線を有するシリンダとピストンを有し、前記ピストンの先端部には、前記各ジョーに接続され軸線方向の移動を伝達する接続部が設けられ、前記接続部は、基準点を中心とする円の半径方向の移動を、各ジョーに対して許容するものである請求項1に記載のチャック機構。
  3. 前記案内手段は、
    前記各ジョーに設けられた第1の接触部と、
    前記チャック本体側に設けられ、前記第1の接触部に接触する第2の接触部とを有し、
    前記チャック本体と各ジョーとの回転軸方向への相対的移動にともなって、第1の接触部と第2の接触部とが接触しつつ各ジョーを基準点方向に案内するものであって、
    前記第1又は第2の接触部の内一方が、回転軸に対して傾斜した状態で配置された案内面を備えている請求項1又は2に記載のチャック機構。
  4. 前記チャック本体は、各ジョーを内側に収容する円環状のコーンを有し、
    前記コーンは、その内周面に前記各ジョーの外側端部に設けられた第1の接触部に接触する第2の接触部を備え、該第2の接触部は前記案内面を有している請求項3に記載のチャック機構。
  5. さらに、前記案内手段は、各ジョーがチャック本体の基準面から突出する方向に移動するに応じて基準点から離れる方向に移動するように案内する請求項1〜4のいずれか1に記載のチャック機構。
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