JP2017019016A - 金型の異常予測システム、それを備えたプレス機及び金型の異常予測方法 - Google Patents

金型の異常予測システム、それを備えたプレス機及び金型の異常予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プレス機で用いられる金型の異常の発生を予測可能な異常予測システム及び異常予測方法を提供する。
【解決手段】金型異常予測システム50は、金型を用いてプレス機で加工する際に、金型の加工部分で生じた弾性波を検出するAEセンサ62と、金型を用いてプレス機で加工する際の金型の状態に関するパラメータのうち、前記弾性波以外のパラメータ(プレス荷重)を検出するプレス荷重検出センサ61と、AEセンサ62及びプレス荷重検出センサ61の各出力信号に基づいて、金型の異常予測スコアを算出するスコア算出部56と、スコア算出部56によって算出された結果に基づいて、金型の異常発生を予測する異常予測部57とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、金型の異常予測システム、それを備えたプレス機及び金型の異常予測方法に関する。
従来より、金型を用いてプレス加工を行うプレス機において、前記金型の異常を検出する方法が知られている。このような方法として、例えば特許文献1、2及び非特許文献1には、金型の加工部分から生じる弾性波を検出するAE(Acoustic Emission)センサを用いて、塑性加工の異常を検出する方法が開示されている。
特許文献1及び非特許文献1には、AEセンサによって検出された弾性波を用いて、プレス加工品の打痕不良、金型の損傷不良及び磨耗不良を判定する異常判別評価方法が開示されている。
具体的には、この特許文献1に開示されている方法では、AEセンサによって検出された弾性波のうち、上型が下型に接触する直前の加工工程に発せられる第1弾性波と、上型が下型に接触する際の加工工程に発せられる第2弾性波と、上型が下型に接触した後の加工工程に発せられる第3弾性波を用いて、異常判別を行う。そして、前記特許文献1に開示されている方法では、前記第1弾性波の積分値に基づいて、プレス加工品の打痕不良を判定し、前記第2弾性波の最大値に基づいて、金型の損傷不良を判定し、前記第3弾性波の積分値に基づいて、金型の磨耗不良が判定される。
特許文献2には、AEセンサによって検出された弾性波を周波数解析して得られた値(パワー)に基づいて、塑性加工における異常を検出する方法が開示されている。
具体的には、この特許文献2に開示されている方法では、AEセンサの出力信号も単位時間毎の周波数解析を時系列で行って、単位時間毎に周波数に対するパワーを時系列で演算する。そして、前記特許文献2に開示されている方法では、得られた演算値と、正常な塑性加工時の周波数に対するパワーの時系列変化である基準データとのパワー差を求めた後、各周波数におけるパワー差を合計して得られる単位時間ごとの積算パワー差を用いて、塑性加工における異常を検出する。
特許第4372458号公報 特許第4959360号公報
村尾増昭ら、"AE法によるプレス加工状態監視技術の開発"、デンソーテクニカルレビュー、Vol.9 No.1 2004、p.92から99
上述の特許文献1、2及び非特許文献1に開示されるように、プレス加工を行った際に発生した弾性波をAEセンサによって検出することにより、金型の磨耗などのプレス加工における異常を検出することができる。
上述のように、前記AEセンサによって検出された弾性波を用いることによって、異常が発生しているかどうかの判定は可能である。しかしながら、プレス機などで加工を行う場合、異常を検出した際にすぐに金型メンテナンスや金型交換等の対応を行っても、その対応時点までに不良品が生産される可能性がある。そうすると、不良品かどうかを確認するための検品作業や、不良品の廃棄などが必要になり、余計なコストが生じる。
そのため、将来的にどの程度でプレス加工に異常が生じるのか、すなわち、現在、プレス加工がどのような状態であるのかを判定して将来の異常発生を予測することが重要である。このような異常発生の予測を行うことにより、金型の交換などの迅速な対応を行うことができるため、無駄な不良品の生産を防止することができる。
本発明の目的は、プレス機で用いられる金型の異常の発生を予測可能なシステム及び方法を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る金型の異常予測システムは、プレス機に用いられる金型の異常を予測するための異常予測システムである。この金型の異常予測システムは、前記金型を用いて前記プレス機でプレス加工する際に、前記金型の加工部分で生じた弾性波を検出するAEセンサと、前記金型を用いて前記プレス機でプレス加工する際の前記金型の状態に関するパラメータのうち、前記弾性波以外のパラメータを検出するプレス状態検出部と、前記AEセンサ及び前記プレス状態検出部の各出力信号に基づいて、前記金型の異常予測スコアを算出するスコア算出部と、前記スコア算出部によって算出された結果に基づいて、前記金型の異常発生を予測する異常予測部とを備える。
本発明の一実施形態に係る金型の異常予測方法は、プレス機に用いられる金型の異常を予測するための異常予測方法である。この金型の異常予測方法は、前記金型を用いて前記プレス機で加工する際に前記金型の加工部分で生じた弾性波をAEセンサによって検出し、該AEセンサの出力信号に基づいて前記弾性波に関する値を得る弾性波成分取得ステップと、前記金型を用いて前記プレス機で加工する際の前記金型の状態に関するパラメータのうち前記弾性波以外のパラメータを、プレス状態検出部によって検出し、該プレス状態検出部の出力信号に基づいて金型状態に関する値を得る金型状態成分取得ステップと、前記弾性波成分取得ステップ及び前記金型状態成分取得ステップでそれぞれ得られた値に基づいて、前記金型の異常予測スコアを算出するスコア算出ステップと、前記スコア算出ステップによって算出された結果に基づいて、前記金型の異常発生を予測する異常予測ステップと、を有する。
本発明の一実施形態に係る金型の異常予測システム及び異常予測方法によれば、金型の異常の発生を予測可能な異常予測システム及び異常予測方法を実現できる。
図1は、実施形態1、2に係る金型異常予測システムを備えたプレス機の概略構成を示す正面図である。 図2は、金型の概略構成を示す正面図である。 図3は、実施形態1に係る金型異常予測システムの概略構成を示すブロック図である。 図4は、プレス荷重と金型の磨耗度合いの関係の一例を示す図である。 図5は、金型異常予測システムにおける演算処理部の動作を説明するためのフローである。 図6は、金型異常予測システムにおける演算処理部の動作を説明するためのフローである。 図7は、金型異常予測システムにおける演算処理部の動作を説明するためのフローである。 図8は、実施形態2に係る金型異常予測システムの概略構成を示すブロック図である。 図9は、下死点検出センサの出力とバリ高さとの関係の一例を示す図である。 図10は、磨耗度と異常予測スコアとの関係を示す図である。 図11は、金型異常予測システムにおける演算処理部の動作を説明するためのフローである。 図12は、金型異常予測システムにおける演算処理部の動作を説明するためのフローである。 図13は、金型異常予測システムにおける演算処理部の動作を説明するためのフローである。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
なお、以下の説明において、プレス機1を設置した状態の鉛直方向を「上下方向」という。この上下方向は、金型によるプレス方向と一致する。また、プレス機1を設置した状態で、プレス機1を正面から見て、左右方向を「幅方向」という。
[実施形態1]
(プレス機)
図1は、本発明の実施形態に係るプレス機1の概略構成を示す正面図である。プレス機1は、金型10を用いて、金属製の板状材料Mをプレス加工する加工機である。プレス機1は、金型10と、フレーム20と、駆動機構30と、送り装置40と、金型異常予測システム50(金型の異常予測システム、図3参照)とを備える。なお、図1は、プレス機1の正面図である。
フレーム20は、クラウン21と、ベッド22と、コラム23とを備える。クラウン21とベッド22とは、それらの間に配置された複数のコラム23によって接続されている。すなわち、複数のコラム23は、クラウン21をベッド22に対してそれらの四隅で支えている。クラウン21には、駆動機構30が収納されている。ベッド22上には、ボルスター24が配置されている。ボルスター24上には、金型10が固定されている。
プレス機1の側方には、プレス機1を正面から見て、プレス機1の外方から右方向に向かって板状材料Mを搬送するための送り装置40が配置されている。送り装置40が板状材料Mを上述のように搬送することにより、金型10に対して板状材料Mが連続して供給される。これにより、金型10によって、板状材料Mを連続してプレス加工することができる。なお、送り装置40は、コラム23に固定されている。
コラム23には、プレス機1によるプレス加工の際のプレス荷重を検出するプレス荷重検出センサ61(力センサ)が設けられている。プレス荷重検出センサ61は、例えば、歪ゲージを含む。プレス荷重検出センサ61は、後述する金型異常予測システム50の一部である。
駆動機構30は、金型10の後述する上金型11を、上下方向に移動可能に構成されている。具体的には、駆動機構30は、モータ31と、ホイール32と、ベルト33と、フライホイール34と、クラッチブレーキ35と、クランクシャフト36と、コネクティングロッド37と、スライド38とを備える。
モータ31は、クラウン21上に配置されている。ホイール32は、円筒または円柱状であり、その中心軸がモータ31の回転軸の軸線と一致するように、該回転軸に接続されている。これにより、ホイール32は、モータ31の回転軸と一体で回転する。
ベルト33は、ホイール32の外周面上、及び、クラウン21内に配置された円筒状または円柱状のフライホイール34の外周面上に位置するように、ホイール32及びフライホイール34に掛けられている。ベルト33によって、ホイール32の回転をフライホイール34に伝達することができる。
クランクシャフト36は、フライホイール34と一体で回転するように、フライホイール34に接続されている。詳しくは、クランクシャフト36は、クラウン21内に、プレス機1の幅方向に延びるように配置されていて、その一端側がフライホイール34に接続されている。クランクシャフト36には、その延伸方向の異なる位置に、2本のコネクティングロッド37が接続されている。
2本のコネクティングロッド37の先端側は、スライド38に接続されている。スライド38は、特に図示しないが、フレーム20に対して上下方向にスライド移動可能に構成されている。スライド38の下側には、上金型11が固定されている。
プレス機1が上述の構成を有するため、モータ31の回転によって、スライド38が上下方向にスライド移動する。スライド38のスライド移動により、金型10の上金型11が上下方向に移動する。これにより、上金型11と下金型17との間に板状材料Mを挟みこんで、該板状材料Mをプレス加工することができる。
(金型)
次に、金型10の構成を、図2を用いて説明する。
金型10は、上金型11と、下金型17とを備える。上金型11は、下金型17に対して、上下方向にスライド移動可能である。金型10は、例えば、プレスによって板状材料Mを所定の形状に打ち抜く打ち抜き加工に用いられる。そのため、金型10は、上金型11が、後述するパンチ14及びストリッパプレート15を有する。
詳しくは、上金型11は、固定側取付板12と、ガイドピン13と、パンチ14と、ストリッパプレート15と、スプリング16とを備える。
固定側取付板12は、例えば平面視で長方形の金属製の板状部材である。固定側取付板12は、プレス機1のスライド38の下面に固定される。
ガイドピン13は、固定側取付板12の下面の四隅から、下方に延びている。ガイドピン13の下端は、下金型17の四隅に形成された挿入孔(図示省略)に挿入されている。
パンチ14は、先端に板状材料Mを打ち抜くための歯部14aを有する。パンチ14は、固定側取付板12の下面から下方に向かって延びている。歯部14aは、パンチ14において、下側に位置する。
ストリッパプレート15は、平板状の金属製の部材である。ストリッパプレート15は、固定側取付板12に対して複数のスプリング16を介して接続されている。ストリッパプレート15には、パンチ14に対応して、貫通孔15aが形成されている。
スプリング16は、ストリッパプレート15を、固定側取付板12に対し、平行に、且つ、パンチ14の先端部分が貫通孔15a内に位置付けられるように、弾性支持する。スプリング16は、伸縮方向に圧縮された状態で弾性復元力を生じる圧縮ばねである。
下金型17は、平板状の金属製の部材である。下金型17には、上金型11のパンチ14に対応してダイ18が設けられている。このダイ18には、パンチ14の歯部14aに対応して貫通孔18aが形成されている。この貫通孔18aの上側の開口部と、パンチ14の歯部14aとによって、板状材料Mは所定の形状に打ち抜かれる。貫通孔18a内には、上金型11が下方に移動してパンチ14によって板状材料Mを打ち抜いた後、パンチ14の歯部14aが進入する。
下金型17には、上金型11におけるストリッパプレート15の最も下方の位置(下死点)を検出するための下死点検出センサ111が設けられている。
(金型異常予測システム)
次に、プレス機1が有する金型異常予測システム50について、図3から図7を用いて説明する。図3に、金型異常予測システム50の概略構成をブロック図で示す。図4に、プレス荷重と金型10の磨耗度合いとの関係を示す。図5から図7に、金型異常予測システム50の動作を説明するフローを示す。
金型異常予測システム50は、プレス機1で板状材料Mをプレス加工する際に用いる金型10の異常を予測するシステムである。金型異常予測システム50は、プレス機1の図示しない制御装置が備えていてもよいし、プレス機1とは別に設けられた制御装置を備えていてもよい。
金型異常予測システム50は、プレス加工する際に金型10の加工部分で発生する弾性波と、プレス加工の際にプレス機1に作用するプレス荷重とを用いて、金型10の現状の磨耗度合いを推定し、該磨耗度合いに基づいて金型10の異常発生(磨耗による不良品発生)を予測する。
具体的には、図3に示すように、金型異常予測システム50は、演算処理部51と、プレス荷重検出センサ61(プレス状態検出部、力センサ)と、AEセンサ62と、角度検出部63とを備える。
プレス荷重検出センサ61は、金型10を用いてプレス機1によってプレス加工する際に、プレス機1のコラム23に生じたプレス荷重(金型10の状態に関するパラメータのうち、弾性波以外のパラメータ)を検出する。AEセンサ62は、金型10を用いてプレス機1によってプレス加工する際に、金型10の加工部分で生じた弾性波を検出する。プレス荷重検出センサ61及びAEセンサ62によって検出された値は、それぞれ、プレス荷重信号及び弾性波信号として、演算処理部51に出力される。なお、プレス荷重信号及び弾性波信号が、それぞれ、出力信号に対応する。
角度検出部63は、プレス機1の上下方向における上金型11の位置を、角度として検出する。詳しくは、角度検出部63は、上金型11が固定されたスライド38の上下方向の位置を検出し、スライド38が上下方向に一往復した場合を360度として、スライド38の上下方向の位置を角度に換算する。よって、角度検出部63は、スライド38が上下方向の最も上に位置する状態を0度または360度とし、スライド38が最下点に位置する状態を180度として、角度信号を出力する。角度検出部63から出力された角度信号は、演算処理部51に入力される。
なお、AEセンサ62は、特に図示しないが、金型10の近傍に配置または金型10に取り付けられている。角度検出部63は、特に図示しないが、スライド38の上下動またはクランクシャフト36の回転を検出可能な位置に配置されている。
演算処理部51は、プレス荷重検出センサ61及びAEセンサ62から出力されたプレス荷重信号及び弾性波信号を用いて、金型10の磨耗度合いを推定するための異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアを用いて金型10の異常発生を予測する。
具体的には、演算処理部51は、プレス荷重信号変換部52と、プレス荷重信号処理演算部53と、弾性波信号変換部54と、弾性波信号処理演算部55と、スコア算出部56と、異常予測部57とを備える。
プレス荷重信号変換部52は、プレス荷重検出センサ61から出力されたプレス荷重信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度のプレス荷重信号のみを、アナログ信号からデジタル信号に変換(以下、単にA/D変換という)する。その後、プレス荷重信号変換部52は、金型10によって板状材料Mをプレス加工する期間の信号を抽出し、その信号を一定のショット数(プレス回数)において平均化処理を行う。
なお、前記所望の角度は、プレス加工の1ショットにおいて、金型10と板状材料Mとが接触している角度であってもよいし、AEセンサ62で検出される弾性波信号の角度と同期した角度であってもよい。
プレス荷重信号処理演算部53は、プレス荷重信号変換部52によって平均化処理された後の信号において、プレス荷重の最大振幅を求める。
ここで、前記プレス荷重信号は、金型10によって板状材料Mをプレス加工する際に、プレス荷重が増大する一方、プレス加工後に、プレス荷重が低下する信号である。例えば、プレス加工が打ち抜き加工の場合には、前記プレス荷重信号は、上金型11のパンチ14が下金型17のダイ18との間で板状材料Mを打ち抜く際には、前記プレス荷重が最大値であり、パンチ14が板状材料Mを打ち抜いた直後では、プレス荷重が最小値である。前記最大振幅は、金型10を用いたプレス加工において、プレス荷重の最大値と最小値との差分である。
ところで、本発明者らは、鋭意努力の結果、図4に示すように、金型の磨耗度合いと、プレス荷重の最大振幅とが相関関係を有することを見出した。図4に、金型の磨耗度合いとプレス荷重の最大振幅との関係の一例を示す。この図4から分かるように、プレス荷重の最大振幅が小さくなると、金型の磨耗度合いは大きくなる傾向にある。
そこで、本発明者らは、上述のような金型の磨耗度合いとプレス荷重の最大振幅との関係に着目して、プレス荷重を金型の磨耗度合いの推定に用いることを考えた。具体的には、後述するように、本実施形態に係る金型異常予測システム50は、プレス荷重検出センサ61の出力信号を、異常予測スコアの算出に利用するとともに、該異常予測スコアを用いて、金型10の現状の磨耗度合いから金型10の異常発生を予測する。
弾性波信号変換部54は、AEセンサ62から出力された弾性波信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度の弾性波信号のみをA/D変換する。その後、弾性波信号変換部54は、金型10によって板状材料Mをプレス加工する期間の信号を抽出し、その信号を一定のショット数において平均化処理を行う。そして、弾性波信号変換部54は、平均化処理後の信号に対して、高速フーリエ変換(以下、単にFFTという)及びパワースペクトル演算を行って、周波数帯毎のパワー値を得る。
なお、前記所望の角度は、プレス加工の1ショットにおいて、金型10と板状材料Mとが接触している角度であってもよいし、プレス荷重検出センサ61で検出されるプレス荷重信号の角度と同期した角度であってもよい。
弾性波信号処理演算部55は、弾性波信号変換部54によって得られた周波数帯毎のパワー値を用いて、周波数帯毎の特徴量の算出を行う。例えば、弾性波信号処理演算部55は、面積計算(各周波数帯におけるパワー値の積算量を求める計算)を行う。弾性波信号処理演算部55は、所定の周波数帯毎(例えば100kHz毎)に、前記パワー値の面積計算を行う。なお、周波数帯毎の特徴量は、上述の面積以外に、周波数帯内での平均値などがある。
スコア算出部56は、AEセンサ62及びプレス荷重検出センサ61の各出力信号に基づいて、金型10の異常予測スコアを算出する。すなわち、スコア算出部56は、プレス荷重信号処理演算部53によって求められたプレス荷重の最大振幅と、弾性波信号処理演算部55によって求められた周波数帯毎のパワー値の面積(パワー面積値)とを用いて、異常予測スコアを算出する。具体的には、スコア算出部56は、前記最大振幅及び前記パワー面積値に対してそれぞれ重み付けを行って、得られた値の和を求めることにより、前記異常予測スコアを算出する。
詳しくは、スコア算出部56は、プレス荷重信号処理演算部53によって求められた前記最大振幅に対してプレス荷重係数を乗算することにより最大振幅補正値を算出する。また、スコア算出部56は、弾性波信号処理演算部55によって求められた周波数帯毎のパワー面積値に対して弾性波係数をそれぞれ乗算してそれらの和を求めることにより弾性波補正値を算出する。そして、スコア算出部56は、前記最大振幅補正値と前記弾性波補正値との和を、前記異常予測スコアとする。
スコア算出部56は、例えば、下式によって、異常予測スコアPを算出する。
P=Σ(Kn×Sn)+(M×Lp−p
ここで、Knは、弾性波係数であり、周波数帯毎に設定される。Snは、周波数帯毎のパワー値の面積である。Mは、プレス荷重係数であり、Lp−pは、プレス荷重の最大振幅である。
前記弾性波係数及び前記プレス荷重係数は、金型10の磨耗度合いに対する、弾性波及びプレス荷重の最大振幅のそれぞれの寄与度に応じて設定される。前記弾性波係数は、パワー値が相対的に大きい低周波数(例えば100kHz以下)におけるパワー値に対して、パワー値が相対的に小さい高周波数(例えば500kHz以上)におけるパワー値の寄与度を調整するように、設定される。金型10の加工部分で発生する弾性波は、高周波数の成分が、金型10の異常予測に大きく影響するからである。
なお、前記弾性波係数及び前記プレス荷重係数は、異常予測スコアの算出及び金型10の異常発生の予測を繰り返すことによって、または、複数台のプレス機1において異常予測スコアの算出及び金型10の異常発生の予測を行うことにより、最適化されてもよい。
また、スコア算出部56による前記異常予測スコアの計算は、上述以外の方法によって行ってもよい。すなわち、プレス荷重と弾性波とを考慮して異常予測スコアを算出する方法であれば、どのような計算方法であってもよい。
異常予測部57は、スコア算出部56によって算出された前記異常予測スコアを用いて、金型10の異常発生を予測する。具体的には、異常予測部57は、スコア算出部56で得られた前記異常予測スコアのスコア値を表示したり、該スコア値に応じて金型10の交換準備や交換のタイミングを作業者に対して通知したりする。このような通知を行うことにより、磨耗した金型によって不良品が大量に生産されることを防止することができ、生産性を向上することができる。
次に、図5から図7を用いて、上述のような構成を有する金型異常予測システム50の演算処理部51の動作について説明する。図5は、演算処理部51が、AEセンサ62から出力される弾性波信号を用いてパワー面積値を算出するフローを示す。図6は、演算処理部51が、プレス荷重検出センサ61から出力されるプレス荷重信号を用いてプレス荷重の最大振幅を算出するフローを示す。図7は、前記パワー面積値及び前記プレス荷重の最大振幅を用いて、異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアに基づいて異常予測処理の動作を行うフローを示す。
図5に示すフローがスタートすると、ステップSA1において、弾性波信号変換部54は、AEセンサ62から出力された弾性波信号を、角度検出部63から出力された角度信号を用いてA/D変換を行う。詳しくは、弾性波信号変換部54は、AEセンサ62から出力された弾性波信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度の弾性波信号のみをA/D変換する。前記所望の角度は、プレス加工の1ショットにおいて、金型10と板状材料Mとが接触している角度であってもよいし、プレス荷重検出センサ61で検出されるプレス荷重信号の角度と同期した角度であってもよい。
続くステップSA2では、弾性波信号変換部54は、A/D変換後の信号のうち、金型10によって板状材料Mをプレス加工する期間の信号を抽出し、その信号を所定のショット数において平均化処理を行う。そして、ステップSA3,SA4において、弾性波信号変換部54は、平均化処理後の信号をFFT処理してパワースペクトル演算を行う。
ステップSA5において、弾性波信号処理演算部55は、FFT処理及びパワースペクトル演算後のデータを用いて、周波数帯毎の特徴量(例えばパワー値の面積)を算出する。図5の例では、弾性波信号処理演算部55は、所定の周波数帯毎(例えば100kHz毎)に、各周波数帯におけるパワー値の積算量を求める計算、すなわち面積計算を行う。なお、弾性波信号処理演算部55は、周波数帯毎の特徴量として、上述の面積以外に、周波数帯内での平均値などを求めてもよい。
その後、このフローを終了する(エンド)。
次に、図6に示すフローでは、フローがスタートすると、ステップSB1において、プレス荷重信号変換部52は、プレス荷重検出センサ61から出力されたプレス荷重信号を、角度検出部63から出力された角度信号を用いてA/D変換を行う。詳しくは、プレス荷重信号変換部52は、プレス荷重検出センサ61から出力されたプレス荷重信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度のプレス荷重信号のみを、A/D変換する。前記所望の角度は、プレス加工の1ショットにおいて、金型10と板状材料Mとが接触している角度であってもよいし、AEセンサ62で検出される弾性波信号の角度と同期した角度であってもよい。
続くステップSB2では、プレス荷重信号変換部52は、A/D変換後の信号のうち、金型10によって板状材料Mをプレス加工する期間の信号を抽出し、その信号を所定のショット数において平均化処理を行う。
そして、ステップSB3において、プレス荷重信号処理演算部53は、平均化処理後の信号を用いて、プレス荷重の最大振幅を算出する。その後、このフローを終了する(エンド)。
図7に示すフローでは、フローがスタートすると、ステップSC1において、スコア算出部56が、弾性波信号処理演算部55によって算出された周波数帯毎のパワー値の面積(パワー面積値)と、プレス荷重信号処理演算部53によって算出されたプレス荷重の最大振幅とを用いて、異常予測スコアを算出する。具体的には、スコア算出部56は、前記パワー面積値に周波数帯に応じた弾性波係数を乗算することにより弾性波補正値を求め、前記プレス荷重の最大振幅にプレス荷重係数を乗算することにより最大振幅補正値を求める。そして、スコア算出部56は、前記弾性波補正値と前記最大振幅補正値との和を、前記異常予測スコアとして算出する。
続くステップSC2において、異常予測部57は、ステップSC1で求めた異常予測スコアのスコア値を表示したり、該スコア値に応じて金型10の交換準備や交換のタイミングを作業者に対して通知したりする。その後、このフローを終了する(エンド)。
前記ステップSA1からSA5が、金型10を用いてプレス機1でプレス加工する際に金型10の加工部分で生じた弾性波をAEセンサ62によって検出し、該AEセンサ62の出力信号に基づいて前記弾性波に関する値(周波数帯毎のパワー値の面積)を得る弾性波成分取得ステップに対応する。
また、前記ステップSB1からSB3が、金型10を用いてプレス機1でプレス加工する際の金型10の状態に関するパラメータのうち弾性波以外のパラメータ(プレス荷重)を、プレス荷重検出センサ61によって検出し、該プレス荷重検出センサ61の出力信号に基づいて金型状態に関する値(プレス負荷の最大振幅)を得る金型状態成分取得ステップに対応する。
さらに、前記ステップSC1が、前記弾性波成分取得ステップ及び前記金型状態成分取得ステップでそれぞれ得られた値に基づいて、金型10の異常予測スコアを算出するスコア算出ステップに対応する。前記ステップSC2が、前記スコア算出ステップによって算出された結果に基づいて、金型10の異常発生を予測する異常予測ステップに対応する。
なお、スコア算出部56は、図5及び図6に示すフローを同時に処理してもよいし、いずれか一方を先に処理してもよい。
以上より、本実施形態では、金型異常予測システム50は、金型10を用いてプレス機1でプレス加工する際に、金型10の加工部分で生じた弾性波をAEセンサ62によって検出し、且つ、前記プレス加工の際のプレス荷重をプレス荷重検出センサ61によって検出する。そして、金型異常予測システム50は、AEセンサ62によって検出された弾性波信号と、プレス荷重検出センサ61によって検出されたプレス荷重信号とに基づいて、異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアを用いて金型10の異常発生を予測する。
従来のようにAEセンサ62のみを用いた加工の異常検出では、異常が発生したことは検出できるものの、金型10の磨耗度合いまでは検出できなかった。そのため、金型10の異常の発生を予測することは困難であった。
これに対し、上述の構成のように、AEセンサ62によって検出された弾性波の出力信号に加えて、プレス荷重検出センサ61によって検出されたプレス荷重の出力信号を用いて、前記異常予測スコアを求めることにより、金型10の磨耗度合いを求めることができる。これにより、金型10の現在の状態を精度良く検出することができるため、金型10の異常発生を予測することができる。したがって、上述の構成により、金型10の異常発生を予測可能なシステムが得られる。
また、金型異常予測システム50のスコア算出部56は、AEセンサ62の出力信号に基づいて算出された値(周波数帯毎のパワー値の面積)、及び、プレス荷重検出センサ61の出力信号に基づいて算出された値(プレス負荷の最大振幅)を、それぞれ重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする。
AEセンサ62によって検出された弾性波からは、金型10の加工部分の状態を検出することができ、プレス荷重検出センサ61によって検出されたプレス荷重からは、金型10を用いたプレス加工におけるプレス状態を検出することができる。よって、これらの状態に応じて得られた値に対し、それらの値の関係に応じた重み付けを行って、得られた値の和を求めることにより、金型10の状態を精度良く反映した前記異常予測スコアが得られる。したがって、金型10の異常発生を精度良く予測することができる。
上述のような金型異常予測システム50は、せん断加工に用いられる金型10の異常発生を予測する場合に適している。せん断加工に用いられる金型10の加工部分で生じた弾性波は、AEセンサ62によって精度良く検出することができる。したがって、上述の金型異常予測システム50は、せん断加工に用いられる金型10の異常発生の予測に効果的な構成である。
また、金型異常予測システム50は、AEセンサ62の出力信号から得られる周波数帯毎のパワー値の面積と、プレス荷重検出センサ61の出力信号から得られるプレス荷重の最大振幅とに、それぞれ所定の係数を乗算して、重み付けすることにより得られた弾性波補正値と最大振幅補正値との和によって、前記異常予測スコアを得る。これにより、AEセンサ62及びプレス荷重検出センサ61の検出信号を用いて前記異常予測スコアを精度良く求めることができる。したがって、金型10の現状の磨耗度合いを精度良く推定することができるため、金型10の異常発生を精度良く予測することができる。
なお、本実施形態では、プレス機1によってプレス加工を行う際の金型10の状態を検出するセンサとして、プレス荷重を検出するプレス荷重検出センサ61が用いられている。しかしながら、この限りではなく、プレス荷重以外にプレス加工の際に生じる力を他のセンサを用いて検出し、該センサの出力信号を用いて金型10の異常発生を予測してもよい。
[実施形態2]
図8は、実施形態2に係る金型異常予測システム100の概略構成を示すブロック図である。実施形態2に係る金型異常予測システム100は、プレス荷重検出センサ61の代わりに下死点検出センサ111を用いた点で、実施形態1の構成とは異なる。以下の説明では、実施形態1の構成と同じ構成については実施形態1と同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
金型異常予測システム100は、演算処理部101と、下死点検出センサ111と、AEセンサ62と、角度検出部63とを備える。下死点検出センサ111(プレス状態検出部、金型位置検出センサ)は、プレス機の上下方向(プレス方向)において、上金型11におけるストリッパプレート15の最下点(下死点)の位置(金型の位置)を検出し、その検出結果を下死点信号として出力する。すなわち、下死点検出センサ111は、金型10を用いてプレス機1で加工する際の金型10の状態に関するパラメータのうち、弾性波以外のパラメータ(下死点)を検出する。下死点検出センサ111は、図2に示すように、下金型17に取り付けられている。
演算処理部101は、下死点検出センサ111及びAEセンサ62から出力された下死点信号及び弾性波信号を用いて、金型10の磨耗度合いを推定するための異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアを用いて金型10の異常予測を行う。
具体的には、演算処理部101は、下死点信号変換部102と、下死点信号処理演算部103と、弾性波信号変換部104と、弾性波信号処理演算部105と、スコア算出部106と、異常予測部57とを備える。
下死点信号変換部102は、下死点検出センサ111から出力された下死点信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度の下死点信号のみを、A/D変換する。
下死点信号処理演算部103は、A/D変換後の信号から、下死点付近(ストリッパプレート15の上下方向の位置において、最下点に対して所定範囲)のデータを抽出し、それらの平均値を求める。また、下死点信号処理演算部103は、求めた平均値を一定のショット数において平均化処理を行うことにより、下死点値(位置データ)とする。
ところで、本発明者らは、鋭意努力の結果、図9に示すように、前記下死点信号と、金型10によってプレス加工された板状材料のバリの高さ(以下、バリ高さという)とが相関関係を有することを見出した。すなわち、前記バリ高さが大きくなると前記下死点信号の出力は増大する一方、前記バリ高さが小さくなると前記下死点信号の出力は低下する傾向がある。なお、本実施形態の場合では、前記下死点信号の出力が大きいほど、ストリッパプレート15の下死点の位置が高い。
前記バリ高さは、一般的に、金型10の磨耗が大きくなると高くなることが知られている。したがって、前記下死点信号と金型10の磨耗量とは相関関係を有する。本発明者らは、前記下死点信号と金型10の磨耗量とが相関関係を有する点に着目し、前記下死点信号を金型10の磨耗度合いの推定に用いることを考えた。具体的には、後述するように、本実施形態に係る金型異常予測システム100は、下死点検出センサ111によって検出された結果を、異常予測スコアの算出に利用し、該異常予測スコアを用いて、金型10の現状の磨耗度合いから金型10の異常発生を予測する。
弾性波信号変換部104は、AEセンサ62から出力された弾性波信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度の弾性波信号のみをA/D変換する。その後、弾性波信号変換部104は、A/D変換後の信号から、金型10によって板状材料Mをプレス加工する期間の信号を抽出する。そして、弾性波信号変換部104は、抽出された信号に対して、FFT処理及びパワースペクトル演算を行うことにより、周波数帯域毎のパワー値を周波数の関数として得る。
弾性波信号処理演算部105は、弾性波信号変換部104によって得られた周波数帯毎のパワー値のうち、所定の周波数帯(例えば300から500kHz)の値を抽出して、その平均値を求める。そして、弾性波信号処理演算部105は、求めた平均値を、一定のショット数において平均化処理を行うことにより、弾性波パワー値とする。
スコア算出部106は、AEセンサ62及び下死点検出センサ111の各出力信号に基づいて、金型10の異常予測スコアを算出する。すなわち、スコア算出部106は、下死点信号処理演算部103によって求められた下死点値と、弾性波信号処理演算部105によって求められた弾性波パワー値とを用いて、異常予測スコアを算出する。具体的には、スコア算出部106は、前記下死点値及び前記弾性波パワー値に対してそれぞれ重み付けを行って、得られた値の和を求めることにより、前記異常予測スコアを算出する。
詳しくは、スコア算出部106は、下死点信号処理演算部103によって求められた下死点値に対して下死点係数を乗算することにより下死点補正値を算出する。また、スコア算出部106は、弾性波信号処理演算部105によって求められた弾性波パワー値に対して弾性波係数を乗算することにより弾性波パワー補正値を算出する。そして、スコア算出部106は、前記下死点補正値と前記弾性波パワー補正値との和を、前記異常予測スコアとする。
ここで、前記下死点係数及び前記弾性波係数は、金型10の磨耗度合いが所定の範囲内において、後述する磨耗度と異常予測スコアとの差分の合計が最小値になるように、スコア算出部106によって設定されている。なお、前記下死点係数及び前記弾性波係数は、実際の磨耗度と異常予測スコアとの差分を補正可能な値であれば、固定値であってもよいし、実験的または経験的に求められた値であってもよい。
スコア算出部106は、例えば、下式によって、異常予測スコアPを算出する。
P=Σ(Kn×Sn)
ここで、Knは、係数であり、Snは、各センサから出力された信号に基づいて得られた特徴量である。本実施形態のように複数のセンサから出力される信号を用いる場合には、各センサについて、その特徴量に所定の係数を乗算し、得られた値を加算すればよい。
前記異常予測スコアは、図10に示すように、実際の磨耗度と相関関係を有する。すなわち、実際の磨耗度が大きくなると、異常予測スコアが大きくなる。なお、図10における磨耗度(図10における白丸)は、金型10を用いてプレス加工された板状材料に形成されたバリの高さに基づいて決めた。すなわち、既述のように、バリの高さが大きいほど、金型の磨耗度が大きいため、基準値(製品として許容可能なバリ高さの限界値)に対するバリ高さの比から、磨耗度を算定した。
なお、スコア算出部106による前記異常予測スコアの計算は、上述以外の方法によって行ってもよい。すなわち、下死点と弾性波とを考慮して異常予測スコアを算出する方法であれば、どのような計算方法であってもよい。
異常予測部57は、スコア算出部106によって算出された前記異常予測スコアを用いて、金型10の異常発生を予測する。異常予測部57は、スコア算出部106で得られた前記異常予測スコアのスコア値を表示したり、該スコア値に応じて金型10の交換準備や交換のタイミングを作業者に対して通知したりする。このような通知を行うことにより、磨耗した金型によって不良品が大量に生産されることを防止でき、生産性を向上することができる。
次に、図11から図13を用いて、上述のような構成を有する金型異常予測システム100の演算処理部101の動作について説明する。図11は、演算処理部101が、AEセンサ62から出力される弾性波信号を用いて弾性波パワー値を算出するフローを示す。図12は、演算処理部101が、下死点検出センサ111から出力される下死点信号を用いて下死点値を算出するフローを示す。図13は、前記弾性波パワー値及び前記下死点値を用いて、異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアに基づいて異常予測処理の動作を行うフローを示す。
図11に示すフローがスタートすると、ステップSD1において、弾性波信号変換部104は、AEセンサ62から出力された弾性波信号を、角度検出部63から出力された角度信号を用いてA/D変換を行う。詳しくは、弾性波信号変換部104は、AEセンサ62から出力された弾性波信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度の弾性波信号のみをA/D変換する。前記所望の角度は、プレス加工の1ショットにおいて、金型10と板状材料Mとが接触している角度であってもよいし、下死点検出センサ111で検出される下死点信号の角度と同期した角度であってもよい。
続くステップSD2では、弾性波信号変換部104は、A/D変換後の信号から、金型10を用いて加工している期間の信号を抽出する。そして、ステップSD3,SD4において、弾性波信号変換部104は、抽出後の信号をFFT処理してパワースペクトル演算を行う。
ステップSD5において、弾性波信号処理演算部105は、FFT処理及びパワースペクトル演算後のデータを用いて、所定の周波数帯におけるパワー値の平均値を求める。ステップSD6では、弾性波信号処理演算部105が、前記平均値を、一定のショット数において平均化処理を行うことにより、弾性波パワー値を算出する。その後、このフローを終了する(エンド)。
次に、図12に示すフローでは、フローがスタートすると、ステップSE1において、下死点信号変換部102は、下死点検出センサ111から出力された下死点信号を、角度検出部63から出力された角度信号を用いてA/D変換を行う。詳しくは、下死点信号変換部102は、下死点検出センサ111から出力された下死点信号のうち、角度検出部63で得られた角度信号において1ショット(1プレス)内の所望の角度の下死点信号のみをA/D変換する。前記所望の角度は、プレス加工の1ショットにおいて、金型10と板状材料Mとが接触している角度であってもよいし、AEセンサ62で検出される弾性波信号の角度と同期した角度であってもよい。
続くステップSE2では、下死点信号処理演算部103は、A/D変換後の信号から、下死点付近(ストリッパプレート15の上下方向の位置において、最下点に対して所定範囲)のデータを抽出する。
そして、ステップSE3において、下死点信号処理演算部103は、抽出したデータの平均値を求め、ステップSE4において、前記平均値を一定のショット数で平均化処理を行うことにより、下死点値とする。その後、このフローを終了する(エンド)。
図13に示すフローでは、フローがスタートすると、ステップSF1において、スコア算出部106が、弾性波信号処理演算部105によって算出された弾性波パワー値と、下死点信号処理演算部103によって算出された下死点値とを用いて、異常予測スコアを算出する。具体的には、スコア算出部106は、前記弾性波パワー値に対して弾性波係数を乗算して弾性波パワー補正値を求め、前記下死点値に対して下死点係数を乗算することにより下死点補正値を求める。そして、スコア算出部106は、前記弾性波パワー補正値と前記下死点補正値との和を、前記異常予測スコアとして算出する。
続くステップSF2において、異常予測部57は、ステップSF1で求めた異常予測スコアのスコア値を表示したり、該スコア値に応じて金型10の交換準備や交換のタイミングを作業者に対して通知したりする。その後、このフローを終了する(エンド)。
前記ステップSD1からSD6が、金型10を用いてプレス機1でプレス加工する際に金型10の加工部分で生じた弾性波をAEセンサ62によって検出し、該AEセンサ62の出力信号に基づいて前記弾性波に関する値(弾性波パワー値)を得る弾性波成分取得ステップに対応する。
また、前記ステップSE1からSE4が、金型10を用いてプレス機1でプレス加工する際の金型10の状態に関するパラメータのうち弾性波以外のパラメータ(下死点)を、下死点検出センサ111によって検出し、該下死点検出センサ111の出力信号に基づいて金型状態に関する値(下死点値)を得る金型状態成分取得ステップに対応する。
さらに、前記ステップSF1が、前記弾性波成分取得ステップ及び前記金型状態成分取得ステップでそれぞれ得られた値に基づいて、金型10の異常予測スコアを算出するスコア算出ステップに対応する。前記ステップSF2が、前記スコア算出ステップによって算出された結果に基づいて、金型10の異常発生を予測する異常予測ステップに対応する。
なお、スコア算出部106は、図11及び図12に示すフローを同時に処理してもよいし、いずれか一方を先に処理してもよい。
以上より、本実施形態では、金型異常予測システム100は、金型10を用いてプレス機1でプレス加工する際に、金型10の加工部分で生じた弾性波をAEセンサ62によって検出し、且つ、前記プレス加工の際におけるストリッパプレート15の下死点を下死点検出センサ111によって検出する。そして、金型異常予測システム100は、AEセンサ62によって検出された弾性波信号と、下死点検出センサ111によって検出された下死点信号とに基づいて、異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアを用いて金型10の異常発生を予測する。
これにより、本実施形態の金型異常予測システム100の構成によっても、金型10の磨耗度合いを精度良く検出することができる。したがって、金型10の異常発生を精度良く予測可能な金型異常予測システム100が得られる。
また、金型異常予測システム100は、前記弾性波信号から得られる所定の周波数帯の弾性波パワー値と、前記下死点信号から得られる下死点値とに、それぞれ所定の係数を乗算して、重み付けすることにより得られた弾性波パワー補正値と下死点補正値との和によって、前記異常予測スコアを得る。これにより、AEセンサ62及び下死点検出センサ111によってそれぞれ検出された値を用いて前記異常予測スコアを精度良く求めることができる。したがって、金型10の現状の磨耗度合いを精度良く推定することができるため、金型10の異常発生を精度良く予測することができる。
なお、本実施形態では、金型10の位置として、ストリッパプレート15の下死点の位置を用いたが、この限りではなく、プレス状態を検出可能な位置であれば、金型10の他の位置を用いてもよい。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、金型異常予測システム50,100は、AEセンサ62及びプレス荷重検出センサ61の各出力信号、または、AEセンサ62及び下死点検出センサ111の各出力信号を用いることによって、金型10の異常発生を予測する。
しかしながら、金型異常予測システムは、AEセンサ62、プレス荷重検出センサ61及び下死点検出センサ111の各出力信号を用いて、金型10の異常発生を予測してもよい。すなわち、AEセンサ62の出力信号(弾性波信号)から求めた値と、プレス荷重検出センサ61の出力信号(プレス荷重信号)から求めた値と、下死点検出センサ111の出力信号(下死点信号)から求めた値とを用いて、異常予測スコアを算出し、該異常予測スコアから金型10の異常発生を予測してもよい。この場合でも、各センサの出力信号から求めた値に対し、それぞれ所定の係数を乗算することによって重み付けを行い、その計算結果を加算することにより、前記異常予測スコアを算出する。
また、AEセンサ62とともに用いるセンサは、金型の状態(例えば磨耗度合い)を推定可能なセンサであれば、プレス荷重検出センサ61及び下死点検出センサ111以外の他のセンサであってもよい。さらに、AEセンサ62の出力信号と他の複数(例えば3つ以上)のセンサの出力信号とを用いて、前記異常予測スコアを求めてもよい。
上述の他のセンサとしては、例えば、上金型11の位置または距離を検出するセンサ(クランクシャフト36の位置を検出するためのロータリーエンコーダーなど)、または、プレス加工の際の振動または音を検出するセンサ(加速度センサなど)、プレス機1の本体、金型10のパンチ14またはプレス機1の潤滑オイルなどの温度を検出するセンサ(熱電対やサーモグラフなど)、プレス機1の潤滑オイルの流量を検出するセンサ(流量センサなど)等がある。なお、上述の他のセンサが、プレス状態検出部に対応する。
前記各実施形態では、金型異常予測システム50,100は、金型10を用いて板状材料Mを所定の形状に打ち抜く打ち抜き加工を行うプレス機1に適用されている。しかしながら、プレス加工によって材料をせん断加工するプレス機以外に、曲げ加工や絞り加工等を行うプレス機など、他の構成を有するプレス機に金型異常予測システム50,100を適用してもよい。プレス機の駆動方式としては、本実施形態のようなクラウンプレスに限定されず、リンクプレスやサーボプレス、油圧プレスなどの他の駆動方式であってもよい。
本発明は、金型を用いてプレス加工を行うプレス機に利用可能である。
1 プレス機
10 金型
11 上金型
15 ストリッパプレート
17 下金型
50、100 金型異常予測システム
51、101 演算処理部
52 プレス荷重信号変換部
53 プレス荷重信号処理演算部
54、104 弾性波信号変換部
55、105 弾性波信号処理演算部
56、106 スコア算出部
57 異常予測部
61 プレス荷重検出センサ(プレス状態検出部、力センサ)
62 AEセンサ
102 下死点信号変換部
103 下死点信号処理演算部
111 下死点検出センサ(プレス状態検出部、金型位置検出センサ)

Claims (15)

  1. プレス機に用いられる金型の異常を予測するための異常予測システムであって、
    前記金型を用いて前記プレス機でプレス加工する際に、前記金型の加工部分で生じた弾性波を検出するAEセンサと、
    前記金型を用いて前記プレス機でプレス加工する際の前記金型の状態に関するパラメータのうち、前記弾性波以外のパラメータを検出するプレス状態検出部と、
    前記AEセンサ及び前記プレス状態検出部の各出力信号に基づいて、前記金型の異常予測スコアを算出するスコア算出部と、
    前記スコア算出部によって算出された結果に基づいて、前記金型の異常発生を予測する異常予測部とを備える、金型の異常予測システム。
  2. 請求項1に記載の金型の異常予測システムであって、
    前記スコア算出部は、前記AEセンサの出力信号に基づいて算出された値、及び、前記プレス状態検出部の出力信号に基づいて算出された値をそれぞれ重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする、金型の異常予測システム。
  3. 請求項1または2に記載の金型の異常予測システムであって、
    前記金型は、せん断加工に用いられる金型である、金型の異常予測システム。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の金型の異常予測システムであって、
    前記プレス状態検出部は、前記金型を用いて前記プレス機によってプレス加工する際のプレス荷重を検出する力センサである、金型の異常予測システム。
  5. 請求項4に記載の金型の異常予測システムであって、
    前記スコア算出部は、前記AEセンサの出力信号からパワースペクトル演算によって求めた結果において、周波数帯毎のパワー値の面積を演算することにより得られた面積値と、前記プレス状態検出部の出力信号から求めた前記プレス荷重の最大振幅とをそれぞれ重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする、金型の異常予測システム。
  6. 請求項1から3のいずれか一つに記載の金型の異常予測システムであって、
    前記プレス状態検出部は、前記金型を用いて前記プレス機によってプレス加工する際の前記金型のプレス方向の位置を検出する金型位置検出センサである、金型の異常予測システム。
  7. 請求項6に記載の金型の異常予測システムであって、
    前記スコア算出部は、前記AEセンサの出力信号からパワースペクトル演算によって得られた所定の周波数帯のパワー値と、前記金型位置検出センサの出力信号から求めた位置データとをそれぞれ重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする、金型の異常予測システム。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載の金型の異常予測システムを備えたプレス機。
  9. プレス機に用いられる金型の異常を予測するための異常予測方法であって、
    前記金型を用いて前記プレス機で加工する際に前記金型の加工部分で生じた弾性波をAEセンサによって検出し、該AEセンサの出力信号に基づいて前記弾性波に関する値を得る弾性波成分取得ステップと、
    前記金型を用いて前記プレス機で加工する際の前記金型の状態に関するパラメータのうち前記弾性波以外のパラメータを、プレス状態検出部によって検出し、該プレス状態検出部の出力信号に基づいて金型状態に関する値を得る金型状態成分取得ステップと、
    前記弾性波成分取得ステップ及び前記金型状態成分取得ステップでそれぞれ得られた値に基づいて、前記金型の異常予測スコアを算出するスコア算出ステップと、
    前記スコア算出ステップによって算出された結果に基づいて、前記金型の異常発生を予測する異常予測ステップと、
    を有する、金型の異常予測方法。
  10. 請求項9に記載の金型の異常予測方法であって、
    前記スコア算出ステップは、前記弾性波成分取得ステップ及び前記金型状態成分取得ステップでそれぞれ得られた値を重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする、金型の異常予測方法。
  11. 請求項9または10に記載の金型の異常予測方法であって、
    前記金型は、せん断加工に用いられる金型である、金型の異常予測方法。
  12. 請求項9から11のいずれか一つに記載の金型の異常予測方法であって、
    前記プレス状態検出部は、前記金型を用いて前記プレス機によってプレス加工する際のプレス荷重を検出する力センサである、金型の異常予測方法。
  13. 請求項12に記載の金型の異常予測方法であって、
    前記スコア算出ステップは、
    前記AEセンサの出力信号からパワースペクトル演算によって求めた結果において、周波数帯別のパワー値の面積を演算することによりパワー面積値を求め、
    前記プレス状態検出部の出力信号から前記プレス荷重の最大振幅を求め、
    前記パワー面積値及び前記最大振幅をそれぞれ重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする、金型の異常予測方法。
  14. 請求項9から11のいずれか一つに記載の金型の異常予測方法であって、
    前記プレス状態検出部は、前記金型を用いて前記プレス機によってプレス加工する際の前記金型の位置を検出する金型位置検出センサである、金型の異常予測方法。
  15. 請求項14に記載の金型の異常予測方法であって、
    前記スコア算出ステップは、前記AEセンサの出力信号からパワースペクトル演算によって得られた所定の周波数帯のパワー値と、前記金型位置検出センサの出力信号から求めた位置データとをそれぞれ重み付けした値を算出し、該重み付けした値の和を前記異常予測スコアとする、金型の異常予測方法。
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