JP2017016735A - 厚み調整フィルムの製造装置、及び厚み調整フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性異物の検出作業を、厚み調整フィルムの厚みを変えることなく行うことができる厚み調整フィルムの製造装置、及び厚み調整フィルムの製造方法を提供すること。【解決手段】厚み調整フィルムの製造装置は、切断装置で得られた厚み調整フィルム21の厚み方向の両面に対峙して配置された異物検出センサロール61を備える。一対の異物検出センサロール61は、厚み調整フィルム21の厚み以上の間隔を空けて配置されている。各異物検出センサロール61は、その中心軸線の延びる方向に間隔を空けて交互に配置された第1配線電極63及び第2配線電極64と、第1配線電極63及び第2配線電極64に接続された電源66とを備える。また、各異物検出センサロール61は、電源66によって一定電圧を印加した第1配線電極63と第2配線電極64とが導電性異物39を介して短絡したときの電気的な数値を測定する電流計65と、を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、蓄電装置の電極組立体とケースの内面との隙間に設けられる短冊状の厚み調整フィルムの製造装置、及び厚み調整フィルムの製造方法に関する。
二次電池やキャパシタのような蓄電装置は再充電が可能であり、繰り返し使用することができるため電源として広く利用されている。例えば、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。そして、蓄電装置は、ケース内に電極組立体を備える。電極組立体は、シート状の正極電極及びシート状の負極電極が、間にセパレータが存在する状態で積層又は巻回されて構成されている。
ところで、特に角型ケースを用いた蓄電装置では、ケースの内面とケース内に収容される電極組立体との隙間に、隙間の大きさに合わせて適切な枚数の薄いシート状の間隙充填部(厚み調整フィルム)を挿入することによって、隙間を塞いでいる(例えば、特許文献1参照)。
厚み調整フィルムは、一般に、帯状の材料を予め設定された長さに切断して製造されるが、切断装置の摺動部から発生した金属粉等の導電性異物が厚み調整フィルムに付着する場合がある。厚み調整フィルムは、電極組立体に隣接する状態でケース内に収容されるため、厚み調整フィルムに導電性異物が付着していると、導電性異物の大きさによっては、充放電に伴う電極組立体の膨張時に、厚み調整フィルムが押圧され、導電性異物が厚み調整フィルムを貫通した状態になる場合がある。
そして、導電性異物が貫通した状態の厚み調整フィルムを使用して蓄電装置を製造すると、製造された蓄電装置で不具合が発生するおそれがある。例えば、金属製ケースを用いる蓄電装置にて、厚み調整フィルムが電極組立体とケースとの間に配置されている場合、導電性異物が、電極組立体を構成する金属箔とケースとを接触状態とするおそれがある。このため、厚み調整フィルムに、不具合の原因となるような導電性異物が付着していないことが望ましく、厚み調整フィルムの製造段階で導電性異物を検出し、導電性異物の付着した厚み調整フィルムを生産ラインから取り除くのが好ましい。
例えば、特許文献2には、厚み調整フィルムでの導電性異物の検出についてではないが、シート状電極積層体の導電性異物を検出するための装置が開示されている。特許文献2の製造装置は、一対の測定用電極として電極ロールを備え、それら電極ロールをシート状電極の積層方向に押し付けた状態で、一対の電極ロール間に電圧を印加して電気抵抗値を測定し、測定された電気抵抗値から導電性異物を検出する。
ところで、厚み調整フィルムは、ケースの内面と電極組立体との隙間の大きさに合わせて適切な枚数が使用されるものである。このため、厚み調整フィルムの厚みは、予め設定された所定の厚みに維持されているのが好ましい。一方で、特許文献2の技術において、導電性異物の存在が、電気抵抗値に反映される状態とは、電極ロールによって、導電性異物が加圧され、シート状電極に食い込んだ状態である。しかし、導電性異物の検出作業を行うために、導電性異物がシート状電極に食い込むほど、強く厚み調整フィルムに電極ロールが押し付けられると、その押圧によって厚み調整フィルムの厚みが所定の厚みより薄くなってしまい、導電性異物の付着していない厚み調整フィルムの厚みが所定の厚みから変わってしまう。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、導電性異物の検出作業を、厚み調整フィルムの厚みを変えることなく行うことができる厚み調整フィルムの製造装置、及び厚み調整フィルムの製造方法を提供することにある。
上記問題点を解決するための厚み調整フィルムの製造装置は、蓄電装置の電極組立体とケースの内面との隙間に設けられる短冊状の厚み調整フィルムの製造装置であって、前記短冊状の前記厚み調整フィルムとする前の帯状の材料を繰り出す繰出装置と、前記繰出装置から繰り出された前記材料を短冊状に切断して厚み調整フィルムとする切断装置と、前記切断装置で得られた前記厚み調整フィルムの厚み方向の両面に対峙して配置された異物検出センサロールと、を備え、一対の前記異物検出センサロールは、前記厚み調整フィルムの厚み以上の間隔を空けて配置され、各異物検出センサロールは、該異物検出センサロールの表面に間隔を空けて交互に配置され、かつ異なる極性の第1配線電極及び第2配線電極と、前記第1配線電極及び前記第2配線電極に接続された電源と、前記電源によって一定電圧を印加した前記第1配線電極と前記第2配線電極とが導電性異物を介して短絡したときの電気的な数値を測定する計測器と、を備えることを要旨とする。
これによれば、切断装置による材料の切断時に導電性異物が発生し、その導電性異物が短冊状の厚み調整フィルムに付着する場合がある。この場合、厚み調整フィルムが一対の異物検出センサロールの間を通過する際、導電性異物を介して第1配線電極と第2配線電極が短絡する。すると、第1配線電極と第2配線電極とが導通し、計測器によって測定される電気的な数値は、短絡していない場合から変化する。この電気的な数値の変化から、導電性異物を検出することができる。導電性異物を検出する異物検出センサロールにおいて、その表面に第1配線電極及び第2配線電極を配置し、かつ一対の異物検出センサロールは、厚み調整フィルムの厚み以上の間隔を空けて配置されている。このため、一対の異物検出センサロールで厚み調整フィルムを厚み方向に押圧しなくても、その異物検出センサロールの表面で導電性異物の検出を行うことができ、導電性異物の検出作業を、厚み調整フィルムの厚みを変えることなく行うことができる。
また、厚み調整フィルムの製造装置について、前記第1配線電極と前記第2配線電極とが前記導電性異物を介して短絡した際に前記厚み調整フィルムに形成された孔を検出する光学検出装置を備えていてもよい。
これによれば、導電性異物を介して第1配線電極と第2配線電極とが短絡すると、第1配線電極と第2配線電極に印加されている電圧によって導電性異物が発熱し、その熱によって厚み調整フィルムに孔が空く。すると、厚み調整フィルムにおける孔の開いた部分は、その他の部分と比べて光の透過の仕方が異なるため、光学検出装置によって孔が検出しやすくなり、不適合な厚み調整フィルムを適格に検出することができる。
また、厚み調整フィルムの製造装置において、前記導電性異物の検出されなかった前記厚み調整フィルムを収容する容器を備える。
これによれば、導電性異物の付着していない適正な厚み調整フィルムを回収することができる。
これによれば、導電性異物の付着していない適正な厚み調整フィルムを回収することができる。
また、上記問題点を解決するための厚み調整フィルムの製造方法は、蓄電装置の電極組立体とケースの内面との隙間に設けられる短冊状の厚み調整フィルムの製造方法であって、短冊状の厚み調整フィルムとする前の帯状の材料を切断して前記厚み調整フィルムとした後、前記厚み調整フィルムを一対の異物検出センサロールの間を通過させ、前記異物検出センサロールの表面に間隔を空けて交互に配置され、かつ異なる極性の第1配線電極と第2配線電極とを、前記厚み調整フィルムに付着した導電性異物によって短絡させ、短絡したときの電気的な数値の変化から前記導電性異物を検出することを要旨とする。
これによれば、短冊状の厚み調整フィルムに導電性異物が付着していた場合、一対の異物検出センサロールの間を通過させると、導電性異物を介して第1配線電極と第2配線電極が短絡する。この短絡に伴う電気的な数値の変化により、短冊状の厚み調整フィルムに導電性異物が付着していたことを検出することができる。
よって、異物検出センサロールの表面での導電性異物の短絡に基づいて導電性異物を検出するため、厚み調整フィルムを厚み方向に押圧することなく導電性異物の検出作業を行うことができ、導電性異物の検出作業を、厚み調整フィルムの厚みを変えることなく行うことができる。
本発明によれば、導電性異物の検出作業を、厚み調整フィルムの厚みを変えることなく行うことができる。
以下、厚み調整フィルムの製造装置、及び製造方法を具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
まず、厚み調整フィルムが用いられる蓄電装置としての二次電池について説明する。
まず、厚み調整フィルムが用いられる蓄電装置としての二次電池について説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11に電極組立体12が収容されている。ケース11は、直方体状の本体部材13と、本体部材13の開口部を閉塞する矩形平板状の蓋部材14とからなる。ケース11を構成する本体部材13と蓋部材14は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
電極組立体12は、正極端子15及び負極端子16と電気的に接続される。正極端子15及び負極端子16には、ケース11から絶縁するためのリング状の絶縁リング17がそれぞれ取り付けられている。
図2に示すように、電極組立体12は、シート状の正極電極18と、シート状の負極電極19と、正極電極18と負極電極19の間を絶縁するシート状のセパレータ20と、を有する。そして、電極組立体12は、正極電極18と負極電極19との間にセパレータ20を配置した状態で層状に重ね合わせた積層体とされる。また、電極組立体12は、複数枚の正極電極18と複数枚の負極電極19を交互に重ね合わせて構成される。
二次電池10は、電極組立体12の積層方向の一端面と、一端面に対向した本体部材13の内面との隙間に挿入された厚み調整フィルム21を備える。厚み調整フィルム21は、隙間の大きさに合わせて適切な枚数が選択され、隙間を塞いでいる。厚み調整フィルム21は樹脂製(ポリプロピレン製)であり、予め設定された所定の厚みを有する。
次に、厚み調整フィルム21の製造装置30について説明する。
図3(a)に示すように、製造装置30は、厚み調整フィルム21を短冊状とする前の帯状の材料22を繰り出す繰出装置31と、帯状の材料22を切断する切断装置41と、切断装置41で切断された短冊状の厚み調整フィルム21を移動させる移動装置51とを備えている。なお、繰出装置31から材料22が繰り出された方向を、材料22の搬送方向Xとすると、切断装置41は、搬送方向Xにおける繰出装置31の下流側にある。
図3(a)に示すように、製造装置30は、厚み調整フィルム21を短冊状とする前の帯状の材料22を繰り出す繰出装置31と、帯状の材料22を切断する切断装置41と、切断装置41で切断された短冊状の厚み調整フィルム21を移動させる移動装置51とを備えている。なお、繰出装置31から材料22が繰り出された方向を、材料22の搬送方向Xとすると、切断装置41は、搬送方向Xにおける繰出装置31の下流側にある。
また、製造装置30は、移動装置51による短冊状の厚み調整フィルム21の移動経路52に設けられた一対の異物検出センサロール61を備え、各異物検出センサロール61は、厚み調整フィルム21の厚み方向の各面に対峙して配置されている。異物検出センサロール61は搬送方向Xにおける移動装置51より下流側に設けられている。さらに、製造装置30は、異物検出センサロール61が設けられた位置より搬送方向Xの下流側に設けられ、移動経路52の上の短冊状の厚み調整フィルム21を撮影可能な光学検出装置71と、この光学検出装置71より下流側に設けられた容器53とを備えている。
繰出装置31は、帯状の材料22がロール状に巻回された供給リール32を支持して帯状の材料22を繰り出すように構成されている。切断装置41は、所定位置に固定された下刃41aと、上下方向に移動可能に設けられ、下刃41aと協同して帯状の材料22を予め設定された長さに切断する上刃41bとで構成されている。繰出装置31と切断装置41との間には、供給リール32から繰り出された帯状の材料22を切断装置41へ送り出す送りロール33が設けられている。
移動装置51は、切断装置41と異物検出センサロール61との間で短冊状の厚み調整フィルム21を搬送方向Xに移動させる第1の移動装置51aと、異物検出センサロール61が設けられた位置より下流側に設けられた第2の移動装置51bとで構成されている。第2の移動装置51bは、異物検出センサロール61による異物検出作業後の短冊状の厚み調整フィルム21を、厚み調整フィルム21を積載収容する容器53まで搬送する役割を果たす。第1の移動装置51a及び第2の移動装置51bは共にベルトコンベアで構成されている。第2の移動装置51bのベルトコンベアに用いられるベルトは、半透明の樹脂ベルトである。
光学検出装置71は、第2の移動装置51bの上方に設けられたCCDカメラ72と、ベルトコンベアのベルトを挟んでCCDカメラ72の下方に設けられた光源73とを含む。CCDカメラ72の検出信号は図示しないコンピュータに入力され、コンピュータは、CCDカメラ72の検出信号を画像解析して、短冊状の厚み調整フィルム21に孔21a(図5に図示)が存在するか否かを判断する。
次に、異物検出センサロール61について詳細に説明する。
図4に示すように、異物検出センサロール61は、それぞれ熱硬化性樹脂製の円柱状のロール本体62を備える。各異物検出センサロール61は、ロール本体62の表面に配置された第1配線電極63及び第2配線電極64を備える。なお、説明を分かり易くするため、図4では、第1配線電極63を実線で示し、第2配線電極64を一点鎖線で示している。
図4に示すように、異物検出センサロール61は、それぞれ熱硬化性樹脂製の円柱状のロール本体62を備える。各異物検出センサロール61は、ロール本体62の表面に配置された第1配線電極63及び第2配線電極64を備える。なお、説明を分かり易くするため、図4では、第1配線電極63を実線で示し、第2配線電極64を一点鎖線で示している。
第1配線電極63及び第2配線電極64は、導電性を有する微細な線材であり、ロール本体62の表面から露出し、かつ表面と面一となる状態でロール本体62に埋設されている。第1配線電極63及び第2配線電極64は、ロール本体62の中心軸線の延びる方向において、一定間隔を空けて離れているとともに、ロール本体62の外周面に沿って螺旋状に配置されている。このため、ロール本体62の中心軸線の延びる方向に沿って一端から他端に向けて、第1配線電極63と第2配線電極64が交互に配置されている。
第1配線電極63と第2配線電極64の一端は、それぞれロール本体62に引き込まれ、それら一端には、計測器としての電流計65を介して電源66に接続されている。電源66は、第1配線電極63及び第2配線電極64にそれぞれ導通し、これにより第1配線電極63と第2配線電極64と電流計65とを含む測定用回路を構成する。そして、電源66は、第1配線電極63と第2配線電極64との間に、予め設定された一定電圧を印加可能であり、電圧を印加する際、第1配線電極63は正極となり、第2配線電極64は負極となる。印加電圧は、例えば、100〜1000V程度である。
第1配線電極63と第2配線電極64が、導電性異物39を介して短絡すると、測定用回路が閉回路となり、電流計65で計測される電気的な数値である電流値が、短絡前から変化する。電流計65は、この電流値の変化を検出信号として出力する。電流計65から出力された検出信号は、図示しないコンピュータに入力され、コンピュータは、導電性異物39が検出された旨を報知する。
ロール本体62の中心軸線の延びる方向に隣り合う第1配線電極63と第2配線電極64の間に、導電性異物39が入り込んだ際、導電性異物39を介して第1配線電極63と第2配線電極64が短絡するようにするため、第1配線電極63と第2配線電極64の間隔は、導電性異物39に合わせて予め一定の値に設定されている。導電性異物39の大きさ(粒径)は、ほとんどが100μm以下である。また、混入により、厚み調整フィルム21に悪影響が生じる導電性異物39のサイズは、例えば、10μm以上である。このため、第1配線電極63と第2配線電極64を導電性異物39を介して短絡させるために、隣り合う第1配線電極63と第2配線電極64の線幅/線間隔(所謂ライン/スペース:L/S)は、10〜50/10〜50μmに設定されている。
一対の異物検出センサロール61は、短冊状の厚み調整フィルム21を加圧(プレス)し、導電性異物39を厚み調整フィルム21に食い込ませるものではなく、通過する厚み調整フィルム21に付着した導電性異物39を、接触により検出するために設けられている。
図3(b)に示すように、異物検出センサロール61同士の間隔は、厚み調整フィルム21の厚み以上に設定されている。詳述すると、両異物検出センサロール61の間隔は、厚み調整フィルム21の表面から突出した導電性異物39に対し、異物検出センサロール61の表面が接触しても、一対の異物検出センサロール61によって厚み調整フィルム21が押圧されないような一定間隔に設定されている。上述のように、問題となる導電性異物39の大きさは、10〜100μmであることから、両異物検出センサロール61の間隔は、厚み調整フィルム21の厚みに導電性異物39の大きさを加えた値に設定されている。本実施形態では、問題となる導電性異物39の大きさの最小値である10μmを厚み調整フィルム21の厚みに加えた値を、異物検出センサロール61の間隔に設定した。
導電性異物39は、主に本製造装置30を含む生産ラインにおいて、切断装置41における下刃41aと上刃41bとの摺動部に起因する金属粉がほとんどであり、切断装置41によって材料22を切断した際に、導電性異物39が厚み調整フィルム21に付着する。このため、材料22の搬送方向Xにおける切断装置41の下流側で、異物検出センサロール61によって導電性異物39の検出作業を行う。
次に前記のように構成された厚み調整フィルムの製造装置を使用した厚み調整フィルムの製造方法を作用とともに説明する。
まず、図3(a)に示すように、供給リール32から帯状の材料22が繰り出され、帯状の材料22が切断装置41により予め設定された長さに切断されて、短冊状の厚み調整フィルム21となる。短冊状の厚み調整フィルム21は、第1の移動装置51aによるコンベア搬送で一対の異物検出センサロール61まで搬送される。
まず、図3(a)に示すように、供給リール32から帯状の材料22が繰り出され、帯状の材料22が切断装置41により予め設定された長さに切断されて、短冊状の厚み調整フィルム21となる。短冊状の厚み調整フィルム21は、第1の移動装置51aによるコンベア搬送で一対の異物検出センサロール61まで搬送される。
短冊状の厚み調整フィルム21は、一対の異物検出センサロール61の間を通過する。このとき、図3(b)に示すように、一対の異物検出センサロール61は、厚み調整フィルム21を厚み方向に押圧しない。そして、第1配線電極63と第2配線電極64には電圧が印加されており、短冊状の厚み調整フィルム21の表面に、短絡の原因となるような、所定の粒径以上の導電性異物39が付着している場合は、その導電性異物39を介して第1配線電極63と第2配線電極64が短絡する。すると、第1配線電極63と第2配線電極64が導通し、電流計65で計測される電流値が、短絡していない場合と異なる値となる。電流計65は、電流値が変化した旨を示す検出信号をコンピュータに出力する。コンピュータは、電流値が変化した旨を報知し、この報知により、導電性異物39が検出できる。
また、導電性異物39が瞬時に通電、発熱して、短冊状の厚み調整フィルム21に、図5に示すような孔21aが形成される。この孔21aは、CCDカメラ72により画像撮影可能な大きさである。そして、異物検出センサロール61を通過した短冊状の厚み調整フィルム21は、移動経路52によって光学検出装置71まで搬送され、光学検出装置71でCCDカメラ72による検査を受ける。詳述すると、短冊状の厚み調整フィルム21は、第2の移動装置51bにより搬送される途中で、CCDカメラ72により撮影され、その撮像データがコンピュータに入力される。
そして、コンピュータは、CCDカメラ72の検出信号を画像解析して、短冊状の厚み調整フィルム21に孔21aが存在するか否かを判断する。そして、厚み調整フィルム21に孔21aが存在しなければ、厚み調整フィルム21のコンベア搬送が継続され、厚み調整フィルム21が容器53内に積載される。
一方、コンピュータは、画像解析した短冊状の厚み調整フィルム21に孔21aが存在すると判断すると、その旨を報知し、孔21aが存在する厚み調整フィルム21の排出が図示しない排出装置によって行われる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)厚み調整フィルムの製造装置30は、材料22を切断した後に、厚み調整フィルム21における導電性異物39の検出作業を行う異物検出センサロール61を一対備える。一対の異物検出センサロール61の表面には、第1配線電極63及び第2配線電極64が配置されており、第1配線電極63と第2配線電極64に電圧を印加し、導電性異物39によって第1配線電極63と第2配線電極64が短絡したときの電流値の変化により、導電性異物39を検出可能とした。
(1)厚み調整フィルムの製造装置30は、材料22を切断した後に、厚み調整フィルム21における導電性異物39の検出作業を行う異物検出センサロール61を一対備える。一対の異物検出センサロール61の表面には、第1配線電極63及び第2配線電極64が配置されており、第1配線電極63と第2配線電極64に電圧を印加し、導電性異物39によって第1配線電極63と第2配線電極64が短絡したときの電流値の変化により、導電性異物39を検出可能とした。
よって、厚み調整フィルム21を一対の異物検出センサロール61で強く押圧しなくても、厚み調整フィルム21に付着した導電性異物39を検出することができる。その結果として、導電性異物39の検出作業を、厚み調整フィルム21の厚みを変えることなく行うことができ、得られる厚み調整フィルム21の厚みを所定の厚みに維持することができる。
(2)一対の異物検出センサロール61の間隔を、問題となる導電性異物39の大きさの最小値(10μm)を厚み調整フィルム21の厚みに加えた値に設定した。このため、一対の異物検出センサロール61の間を厚み調整フィルム21が通過する際、異物検出センサロール61によって厚み調整フィルム21が押圧されない一方で、導電性異物39を異物検出センサロール61の表面に接触させることができる。その結果、厚み調整フィルム21の厚みを変えずに、導電性異物39の検出作業を行うことができる。
(3)厚み調整フィルム21に導電性異物39が付着していると、導電性異物39を介して第1配線電極63と第2配線電極64が短絡し、その短絡に伴い導電性異物39が発熱し、その熱によって厚み調整フィルム21に孔21aが空く。そして、一対の異物検出センサロール61を通過後に、厚み調整フィルム21がCCDカメラ72で撮影されることにより、孔21aの有無が検出される。このとき、CCDカメラ72は、孔21aを透過した光を撮影することができ、孔21aが検出しやすくなる。したがって、導電性異物39が付着した厚み調整フィルム21を検出しやすくなる。
(4)厚み調整フィルムの製造装置30は、光学検出装置71より下流側に容器53を備え、導電性異物39の検出されなかった厚み調整フィルム21を積層収容する。このため、正常な厚み調整フィルム21を所定枚数だけ積層して回収することができる。
(5)第1配線電極63及び第2配線電極64の線幅/線間隔を10〜50/10〜50μmに設定し、線幅/線間隔を、問題となる導電性異物39の大きさの範囲である10〜100μmを含む値に設定した。このため、第1配線電極63と第2配線電極64の間に導電性異物39が入り込んだ場合には、その導電性異物39を介して第1配線電極63と第2配線電極64を短絡させることができる。
(6)厚み調整フィルムの製造装置30において、搬送方向Xにおける切断装置41より下流側に一対の異物検出センサロール61を配置した。このため、材料22を切断して得られた厚み調整フィルム21について、異物検出センサロール61によって導電性異物39の検出を行うことができる。切断装置41による材料22の切断に伴い発生する金属粉が導電性異物39として厚み調整フィルム21に付着しても、異物検出センサロール61を通過させることで導電性異物39を検出することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 容器53は無くてもよく、この場合は、異物検出センサロール61を通過して第2の移動装置51bで搬送された厚み調整フィルム21を手作業やピックアップ装置等で別場所に移動させる。
○ 容器53は無くてもよく、この場合は、異物検出センサロール61を通過して第2の移動装置51bで搬送された厚み調整フィルム21を手作業やピックアップ装置等で別場所に移動させる。
○ 光学検出装置71は無くてもよい。この場合、異物検出センサロール61を通過した後の厚み調整フィルム21を目視で確認して、孔21aの有無を検出する。
○ 光学検出装置71において、光源73は無くてもよく、CCDカメラ72だけで厚み調整フィルム21に形成された孔21aを撮影してもよい。
○ 光学検出装置71において、光源73は無くてもよく、CCDカメラ72だけで厚み調整フィルム21に形成された孔21aを撮影してもよい。
○ 異物検出センサロール61の第1配線電極63及び第2配線電極64は1本ずつとしたが、これに限らない。第1配線電極及び第2配線電極をリング状として、ロール本体62の中心軸線の延びる方向へ第1配線電極と第2配線電極を交互に複数配置してもよい。
又は、第1配線電極及び第2配線電極を、ロール本体62の中心軸線の延びる方向に平行な直線状とし、ロール本体62の周方向に沿って第1配線電極と第2配線電極を交互に複数配置してもよい。
要は、第1配線電極と第2配線電極との間に導電性異物39が入り込んだ際に、その導電性異物39を介して第1配線電極と第2配線電極が短絡して電流値に変化を生じさせることができれば、第1配線電極と第2配線電極の配置の仕方は適宜変更してもよい。
○ 第1配線電極63及び第2配線電極64の線幅/線間隔を10〜50/10〜50μmに設定したが、導電性異物39を介して第1配線電極63と第2配線電極64が短絡して電流値に変化を生じさせることができれば、線幅/線間隔の値は、生じる導電性異物39の大きさに合わせて変更してもよい。
○ 実施形態では、一対の異物検出センサロール61の間隔を、厚み調整フィルム21に導電性異物39の大きさを加えたものとし、厚み調整フィルム21より広くしたが、一対の異物検出センサロール61の間隔を、厚み調整フィルム21の厚みと同じにしてもよい。
○ 実施形態では、計測器を電流計65に具体化したが、計測器は電気的抵抗を測定するものであってもよいし、電圧を測定するものであってもよい。
○ 厚み調整フィルム21を移動させる移動装置51は、超音波搬送等の非接触搬送装置であってもよい。
○ 厚み調整フィルム21を移動させる移動装置51は、超音波搬送等の非接触搬送装置であってもよい。
○ 厚み調整フィルムの製造装置30を用いた導電性異物39の検査は、シート状の樹脂部材に付着した導電性異物39の検査に適用してもよく、例えば、電極組立体12を構成するセパレータ20の導電性異物39の検査に適用してもよい。
○ 蓄電装置における電極組立体は、積層型、即ち、電極を複数枚積層した構成としたものに適用したが、捲回型、即ち、帯状電極を捲回したものに適用してもよい。
○ 蓄電装置としてリチウムイオン電池以外に適用してもよい。例えば、蓄電装置をニッケル水素二次電池等に適用してもよいし、リチウムイオンキャパシタ等に適用してもよい。
○ 蓄電装置としてリチウムイオン電池以外に適用してもよい。例えば、蓄電装置をニッケル水素二次電池等に適用してもよいし、リチウムイオンキャパシタ等に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記蓄電装置は二次電池である厚み調整フィルムの製造装置。
(イ)前記蓄電装置は二次電池である厚み調整フィルムの製造装置。
10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12…電極組立体、21…厚み調整フィルム、21a…孔、22…材料、30…製造装置、31…繰出装置、39…導電性異物、41…切断装置、53…容器、61…異物検出センサロール、63…第1配線電極、64…第2配線電極、65…計測器としての電流計、66…電源、71…光学検出装置。
Claims (4)
- 蓄電装置の電極組立体とケースの内面との隙間に設けられる短冊状の厚み調整フィルムの製造装置であって、
前記短冊状の前記厚み調整フィルムとする前の帯状の材料を繰り出す繰出装置と、
前記繰出装置から繰り出された前記材料を短冊状に切断して厚み調整フィルムとする切断装置と、
前記切断装置で得られた前記厚み調整フィルムの厚み方向の両面に対峙して配置された異物検出センサロールと、を備え、
一対の前記異物検出センサロールは、前記厚み調整フィルムの厚み以上の間隔を空けて配置され、
各異物検出センサロールは、該異物検出センサロールの表面に間隔を空けて交互に配置され、かつ異なる極性の第1配線電極及び第2配線電極と、
前記第1配線電極及び前記第2配線電極に接続された電源と、
前記電源によって一定電圧を印加した前記第1配線電極と前記第2配線電極とが導電性異物を介して短絡したときの電気的な数値を測定する計測器と、を備える厚み調整フィルムの製造装置。 - 前記第1配線電極と前記第2配線電極とが前記導電性異物を介して短絡した際に前記厚み調整フィルムに形成された孔を検出する光学検出装置を備える請求項1に記載の厚み調整フィルムの製造装置。
- 前記導電性異物の検出されなかった前記厚み調整フィルムを収容する容器を備える請求項1又は請求項2に記載の厚み調整フィルムの製造装置。
- 蓄電装置の電極組立体とケースの内面との隙間に設けられる短冊状の厚み調整フィルムの製造方法であって、
短冊状の厚み調整フィルムとする前の帯状の材料を切断して前記厚み調整フィルムとした後、前記厚み調整フィルムを一対の異物検出センサロールの間を通過させ、
前記異物検出センサロールの表面に間隔を空けて交互に配置され、かつ異なる極性の第1配線電極と第2配線電極とを、前記厚み調整フィルムに付着した導電性異物によって短絡させ、短絡したときの電気的な数値の変化から前記導電性異物を検出することを特徴とする厚み調整フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2015128754A JP2017016735A (ja) | 2015-06-26 | 2015-06-26 | 厚み調整フィルムの製造装置、及び厚み調整フィルムの製造方法 |
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2015
- 2015-06-26 JP JP2015128754A patent/JP2017016735A/ja active Pending
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