JP2017016310A - 移動体の停止態様を判定可能な装置、システム、プログラム及び方法 - Google Patents

移動体の停止態様を判定可能な装置、システム、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】様々な形を取り得る移動体の停止態様を判別可能な装置を提供する。【解決手段】本停止態様判定装置は、移動体の動きを計測することにより生成された、この移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量とこの移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、移動体の移動状態であること又はこの移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段とを有する。また、1つの停止態様が決定された際、この1つの停止態様に対応した提示情報を提示させる情報提示手段を更に有することも好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の移動体における動きに係る情報に基づいて、当該移動体の移動や停止について判断を行う技術に関する。
近年、スマートフォンやタブレット型コンピュータといった通信端末を、運転する自動車内に設置し、カーナビゲーションを始めとする様々なサービスを受け取るための装置として利用するユーザが増えている。実際、このような通信端末の多くは、GPS(Global Positioning System)による測位機能や、加速度センサ、さらにはジャイロセンサによる動き計測機能を標準として搭載している。その結果、所定のアプリケーションをインストールすれば、カーナビゲーション等のサービスを容易に提供可能となっている。
また、スマートフォン等の通信端末は、従来のカーナビゲーション専用機と比較すると、個々のユーザの特性に合わせたガイド情報を提供し易い。また、利用料金がより安価であり、さらに、アプリケーションのインストールやアップデートもより簡便に実施することができる。さらに、自動車外の場所であっても、設定や目的地検索等の操作を行うことができるといった利点も有する。
このような持ち運び可能な機器をカーナビゲーション等のサービス提供用に利用する技術として、例えば、特許文献1には、ポータブルデバイスであるカーナビゲーション装置を、自動車内に取り付けられたクレードルに設置して利用する形態が開示されている。
また、特許文献2には、カーナビゲーションユニットを設置した自動車において、サイドブレーキのON又はOFFの検知や車速センサからの出力信号に基づき、停車状態が検出されたときにのみ、カーナビゲーション画像又はテレビ画像等の一部に少なくとも1個のカメラの出力画像を割り込ませてモニタ表示させる技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、車両の運行する路線上にある複数の地点を登録した登録地点データベースのデータと、車両の運行スケジュールとに基づいて、車両が登録地点を通過する際、車両に設置されたサーバへ対話型コンテンツを配信する技術が開示されている。この技術を利用すれば、ユーザによる操作を待たずに、例えばGPSによって測定された位置に合わせてプッシュ型のコンテンツを提供することも可能となる。
さらにまた、特許文献4には、車速センサ又は車速パルス信号を利用することができない状況であっても、停車判定を可能とする停車判定装置が開示されている。この装置は、加速度センサおよびジャイロセンサからの出力信号を取得し、一定間隔でサンプリングされた出力信号に対して標準偏差を算出し、標準偏差が閾値値以下であるとき、停車していると判定する。
特開2010−086215号公報 特開平11−042971号公報 特開2013−210713号公報 特開2008−111797号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載されたような従来技術では、車両等の移動体における、様々な形を取り得る停止の態様を、細かく分類して判断することは困難である。ここで、このように移動体によって実際にとられた停止態様を判別し、特定することができれば、この停止態様に応じてユーザによる装置操作の際の安全を確保したり、特定された停止態様に適した情報を提示したりすることが可能となるのである。
これに対し、特許文献1に記載のカーナビゲーション装置は、スマートフォン相当の装置であるが、この従来のスマートフォンをカーナビゲーション装置として使用した場合、専用のカーナビゲーション装置と比較して表示画面が小さいこともあり、例えば運転者が運転中に表示内容を確認したり当該画面に対して操作を行ったりした場合、安全上の問題が生じ得る。
また、特許文献2に記載のカーナビゲーションユニットを含むシステムでは、確かに、停車状態を検出されたときのみ、例えばビデオコンテンツをモニタ画面に表示させることができる。しかしながら、このシステムでは、車両内のサイドブレーキの状態の情報や車速センサの出力信号の情報を取得可能であることが前提となっている。従って、例えば一般の自動車は、このような情報を取得可能な接続インタフェースを備えていないので、このシステムを取り入れることができない。
さらに、特許文献3に記載の技術によれば、確かに、例えばコンテンツを配信してもユーザの安全上問題がないと思われる受信地点のみを登録することが考えられる。しかしながら、この技術では、地上に存在する建物や樹木、さらには地表における電波の反射によって、通信波がマルチパス誤差を受けやすく、結果として情報プッシュの精度が低下してしまう。
さらにまた、特許文献4に記載の停車判定装置では、確かに、センサ出力信号の標準偏差が閾値値以下である場合に停車していると判定している。しかしながら、このような閾値を用いた判定方法において正しい判定結果を得るためには、停車判定装置を取り付ける車両の種別、例えばトラック、電気自動車、ハイブリッドカー等、に応じて適切な閾値を設定しなければならず、非常に面倒である。
さらに、このような閾値の調整や、センサデータのサンプリング時間窓の調整だけでは、様々な停止態様のそれぞれについて適切に停車判定を行うことは困難である。実際、閾値の調整だけで停止態様の多様性を網羅的にカバーすることは、事実上不可能である。また、例えばサンプリング時間窓を大きな値に設定すると、急減速・急停車といった停止態様が窓内に埋もれてしまって正しく検出されない恐れがあり、一方、時間窓を比較的小さな値に設定すると、徐々に減速して停車する停止態様が検出されない可能性が生じてしまう。
また、以上に説明した特許文献1〜4を含む従来技術では、様々な形を取り得る移動体の停止という現象の種別を細かく判別することは、何ら実現されていない。
そこで、本発明は、様々な形を取り得る移動体の停止態様を判別可能な装置、システム、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、移動体の停止を判定する装置であって、
移動体の動きを計測することにより生成された、この移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、
移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、この移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、移動体の移動状態であること又はこの移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段と
を有する停止態様判定装置が提供される。
この本発明による停止態様判定装置において、当該教師データをもって当該分類器を構築する機械学習手段を更に有することも好ましい。
また、本発明による停止態様判定装置の一実施形態として、複数の当該停止態様にそれぞれ対応した複数の提示情報を取得し、停止態様決定手段によって1つの停止態様が決定された際、この1つの停止態様に対応した提示情報を提示させる情報提示手段を更に有することも好ましい。
さらに、本発明による停止態様判定装置の他の実施形態として、
現在位置を測位する測位部と、
施設と当該施設の所在位置とを対応付けた施設所在情報を取得し、現在位置又はその近傍に存在する施設に係る情報である施設情報を決定する施設情報取得手段と
を更に有し、
停止態様決定手段は、当該分類器から出力された移動停止態様情報と、決定された施設情報とに基づいて、移動体のとった停止態様を決定する
ことも好ましい。
さらにまた、本発明による停止態様判定装置の更なる他の実施形態として、
交通又は運行情報を配信する交通又は運行情報システムから交通又は運行情報を取得し、現在位置又はその近傍に係る交通又は運行状態を決定する交通又は運行情報取得手段を更に有し、
停止態様決定手段は、当該分類器から出力された移動停止態様情報と、取得された交通又は運行情報とに基づいて、移動体のとった停止態様を決定する
ことも好ましい。
さらに、上記の情報提示手段を備えた実施形態において、
移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、当該動き特徴量に相当する正解としての当該移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データを取得する教師データ取得手段と、
当該提示情報が提示された際に、及び/又は停止態様決定手段が移動体の移動状態であることを決定した際に、移動か否か又は如何なる停止態様かについてのユーザによる判断結果を入力可能なユーザ入力部と
を更に有し、
教師データ取得手段は、入力された判断結果に基づいて、当該ユーザによって判断された動きの変化に対応する動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報を生成する
ことも好ましい。
また、この実施形態において、当該教師データをもって当該分類器を構築する機械学習手段を更に有し、
機械学習手段は、生成された正解としての移動停止態様情報をもって、以後使用される当該分類器を再構築することも好ましい。
さらに、本発明に係る、予め設定された複数の停止態様は、急停止した旨の態様、信号待ちのため停止した旨の態様、道路の側に寄せて停止した旨の態様、予め設定された停止場所に停止した旨の態様、及び移動を困難にする外的事象のために停止した旨の態様のうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。
さらにまた、本発明に係る当該動きデータは、移動体の加速度に係るデータ、又は加速度及び角速度に係るデータを含み、当該動き特徴量は、当該加速度の成分に係る量、又は当該加速度の成分に係る量及び当該角速度の成分に係る量を成分とすることも好ましい。
また、本発明による停止態様判定装置は、移動体の動きを計測可能な加速度センサ、又は移動体の動きを計測可能な加速度センサ及びジャイロセンサを備えたスマートフォン、タブレット型コンピュータ又はウェアラブル端末であることも好ましい。
本発明によれば、さらに、以上に述べた停止態様判定装置で使用される当該分類器の情報を生成する機械学習装置であって、
当該学習用の動き特徴量と、当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データを取得する教師データ取得手段と、
当該教師データをもって機械学習の分類器を構築する機械学習手段と、
構築された分類器の情報を出力する分類器情報出力部と
を有する機械学習装置が提供される。
本発明によれば、さらにまた、移動体の停止を判定する端末と、当該端末と通信可能なサーバとを有するシステムであって、
上記サーバは、
移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、この移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データを取得する教師データ取得手段と、
当該教師データをもって機械学習の分類器を構築する機械学習手段と、
を有し、
上記端末は、
移動体の動きを計測することにより生成された、この移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、
構築された分類器の情報を取得し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を、当該分類器の情報を反映させた分類器に入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、移動体の移動状態であること又はこの移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段と
を更に有することを特徴とする停止態様判定システムが提供される。
本発明によれば、また、移動体の停止を判定する判定装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
移動体の動きを計測することにより生成された、この移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、
移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、この移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、移動体の移動状態であること又はこの移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段と
してコンピュータを機能させる停止態様判定プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、移動体の停止を判定する方法であって、
移動体の動きを計測することにより生成された、この移動体の動きの変化に係る動きデータを取得するステップと、
移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、この移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、移動体の移動状態であること又は該移動体のとった停止態様を決定するステップと
を有する停止態様判定方法が提供される。
本発明の停止態様判別装置、システム、プログラム及び方法によれば、様々な形を取り得る移動体の停止態様を判別することが可能となる。
本発明による停止態様判定装置の一使用形態を示す模式図である。 本発明による停止態様判定装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明による停止態様判定システムの一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明による停止態様判定方法の一実施形態を示すフローチャートである。 周波数パワースペクトルの算出処理を説明するための模式図である。 機械学習における分離超平面と判定係数とを説明するための模式図である。 図4のステップS403における移動/停止態様判定処理の一実施形態を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明による停止態様判定装置の一使用形態を示す模式図である。
図1によれば、本発明の停止態様判定装置であるスマートフォン1は、移動体としての自動車内に設置されたクレードル8に取り付けられ、カーナビゲーション装置として使用されている。図1では、スマートフォン1は、運転席と助手席との真ん中前方の位置であっての運転席からよく見える位置に配置されている。このように、スマートフォン1は、自動車と電気的に接続させる必要がなく簡便な形で設置される。
ここで、本発明による停止態様判定装置は、当然にスマートフォンに限定されるものではない。例えば、タブレット型コンピュータやウェアラブル端末といった移動携帯端末であってもよい。さらには、パーソナル・コンピュータ(PC)等の自動車に積み込み可能な情報機器とすることもできる。いずれにしても、このような機器は、例えば、以下に説明する本願発明の主要機能を作動させるアプリケーション・プログラムを、機器内コンピュータに実行させることによって、本発明の停止態様判定装置として機能するものであってもよい。
スマートフォン1は、自動車の動きを計測可能な加速度センサを備えている。また、この加速度センサと共に又はこの加速度センサに代えて、ジャイロセンサ(角速度センサ)を備えていてもよい。さらに、自動車の向きを計測可能な地磁気センサを備えていてもよい。また、変更態様として、これらのセンサ又は同様の動きを計測可能な計測器がスマートフォン1の外部、例えば自動車本体や別装置に装備されていて、スマートフォン1は、これらのセンサや計測器から計測データを、例えばWi−Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を介して取得してもよい。
スマートフォン1は、単なる自動車の停止の判定のみならず、自動車の停止態様、例えば、
(a)急減速により急停止した停止態様、
(b)信号待ちのため停止した停止態様、
(c)道路の側に寄せて停止した停止態様、
(d)予め設定された停止場所、例えば駐車場に停止した停止態様、又は
(e)移動を困難にする外的事象、例えば道路渋滞のために停止した停止態様
のうち、いずれの停止態様をもって停止したかを判定することができる。
この判定機能を実現するため、具体的に、スマートフォン1は、
(A)学習用の「動き特徴量」と、この「動き特徴量」に相当する正解としての「移動停止態様情報」とを対応付けた複数の「教師データ」を取得し、
(B)「教師データ」をもって機械学習の「分類器」を構築し、
(C)自動車(移動体)の動きを計測することにより生成された、この自動車の動きの変化に係る「動きデータ」を取得し、
(D)取得された「動きデータ」に基づいて生成された「動き特徴量」を「分類器」に入力し、出力された「移動停止態様情報」に基づいて、自動車の移動状態であること又はこの自動車のとった停止態様を決定する。
このうち、上記構成(A)において、「動き特徴量」は、自動車の動きの変化を特徴づける学習用の特徴量ベクトルとすることができる。また、「移動停止態様情報」は、自動車が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する情報である。
上記の構成を有するスマートフォン1によれば、様々な形を取り得る移動体の停止態様を判別することが可能となる。その結果、自動車によって実際にとられた停止態様を特定することができるので、この特定された停止態様に応じた安全対策、例えばユーザによる装置操作の可能範囲を制限して運転中の危険を伴う操作行為を排除する安全対策を行ったり、さらには、特定された停止態様に適合した又は安全なタイミングで、この停止態様に相応しい情報を提示したりすることも可能となる。
ここで、スマートフォン1の具体的使用例を示す。
(a)自家用車を用いた週末の家族でのドライブの際、信号待ちによる停車時において、信号待ちによる停止との判定結果に基づいて、経路上のお出かけスポット情報を車内に提供する。また、急ブレーキのよる停止態様をとった際、安全注意情報を車内に提示する。さらに、駐車場に駐車した際、駐車場での停止との判定結果に基づいて、目的地の案内情報を車内に提供する。
(b)自家用車を用いた平日の通勤の際、信号待ちによる停車時において、天気予報や経済ニュースを提供する。また、道路渋滞による停止時に、通勤先の会社への連絡情報を提示する。さらに、会社の駐車場に駐車した際、当日の仕事のスケジュールを提示する。
(c)自家用車で平日、買い物に出かけた際、道路の左側に寄って一時停止したときに、停止位置の近隣にある店舗におけるセールの案内を提供する。また、スーパーマーケットの駐車場に停車した際、このスーパーマーケットのタイムサービス情報を提供する。
このように、判定結果としての停止態様に適合した、予め設定された情報を、ユーザ(運転者及び/又は同乗者)に提示することができる。ここで、この提示情報は、個々のユーザに特有のパーソナライズされた情報としてもよい。尚、上記のような情報提示の際には、後に詳細に説明する、GPS(Global Positioning System)による現在位置情報や、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)による渋滞や交通規制等の道路交通情報、さらには設備データベース(DB)情報等を取得して利用することになる。
また、スマートフォン1等の本発明による停止態様判定装置が設置される移動体は、当然に自動車に限定されない。例えば自転車、歩行者、自動車以外の乗用車、トラック、バス、鉄道車両、モノレール、遊園地の乗り物、エレベータ等、複数の停止態様を取り得る移動体であれば、種々のものが対象となり得る。
例えば、移動体として自転車を対象とした場合、自転車の複数の停車態様を検出し、自転車の運転者に対して音声でナビゲーション情報や現在地でのガイド情報等を提示することも可能となる。また、移動体として歩行者(来店する客)を対象とした場合、スーパーマーケットの場内で、買い物客に対し、レジに並ぶために停止した停止態様を抽出して、フロア案内やタイムサービスの内容、クーポンなどの情報を提示してもよい。
さらに、本発明による停止態様判定装置において、上記(A)の「教師データ」取得機能、及び上記(B)の機械学習「分類器」構築機能のいずれか一方又は両方を、外部の装置に負わせる実施形態も可能である。例えば、上記(B)の機械学習「分類器」構築機能(機械学習手段)を、外部に設置されたサーバ又は自動車(移動体)内に持たせることもできる。この場合、停止態様判定装置は、生成された「教師データ」及び/又は構成された「分類器」の(判定係数等の)情報を、この外部装置又は移動体自体から有線又は無線の通信網を介して(例えば無線LAN、近距離無線通信やインターネット及びアクセスネットワークを介して)、又はCD−ROMや固定メモリ等の媒体を介して、受け取ってもよい。
但し、近年のスマートフォン等の端末における高スペック化を考慮し、より高いレスポンスを求めて、少なくとも上記(B)の機械学習「分類器」構築機能をスマートフォン1に持たせることも好ましい。
さらに、本発明による停止態様判定装置が、自動車(移動体)の内部に組み込まれている実施形態も可能である。例えば、自動車に搭載された制御用CPUにおいて、他の標準的な機能と並行して本発明の停止態様判定機能を実現する場合、このCPUを含む自動車内のユニットが、本発明の停止態様判定装置に該当することになる。
[停止態様判定装置の機能構成]
図2は、本発明による停止態様判定装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図2によれば、停止態様判定装置であるスマートフォン1は、通信インタフェース部101と、ユーザ入出力部としてのタッチパネル・ディスプレイ(TP/DP)102と、加速度センサ103と、ジャイロセンサ104と、測位部105と、ユーザ出力部としてのスピーカ106と、ユーザ入力部としてのマイク107と、プロセッサ・メモリとを有する。ここで、プロセッサ・メモリは、スマートフォン1に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、停止態様判定機能を実現させる。
また、プロセッサ・メモリは、動きデータ取得部110と、パワースペクトル変換部111と、教師データ取得部112と、機械学習部113と、停止態様決定部114と、位置情報取得部115と、施設情報取得部116と、VICS情報取得部117と、情報提示部118と、ユーザ入出力制御部119とを有する。ここで、ユーザ入出力制御部119は、対話処理部119cを有することも好ましい。また、教師データ取得部112は、ログ記憶部112mを有し、情報提示部118は、コンテンツ記憶部118mを有することも好ましい。尚、図2によれは、各機能構成部を矢印で接続した処理の流れは、本発明による停止態様を判定する方法の一実施形態としても理解される。
図2において、通信インタフェース部101は、
(a)民間で又は公的に提供された施設データベース(DB)サーバ4から、施設と当該施設の所在位置とを対応付けた施設所在情報を受信したり、
(b)VICSサーバ5から、交通又は運行情報を配信する交通又は運行情報(例えばVICS(登録商標)情報)を受信したり、
(c)コンテンツサーバ6から、後述する情報提示部118によって提示するためのコンテンツを受信したり
することができる。また、
(d)情報提示部118において判定された停止態様に応じて決定された提示情報を、外部の装置、例えば車内に設置されたディスプレイ装置やスピーカ装置に送信する
ことも好ましい。
測位部105は、GPSシステムをなすGPS衛星7からの測位電波を捕捉し、スマートフォン1(自動車)の現在位置を測定する。また、位置情報取得部115は、測位部105での測定結果を受けて現在位置情報、例えば現在位置の緯度及び経度の情報を取得する。
施設情報取得部116は、通信インタフェース部101で受信された施設所在情報を取得し、この施設所在情報と、位置情報取得部115から入力した現在位置情報とに基づいて、現在位置又はその近傍に存在する施設に係る情報である施設情報を決定する。例えば、現時点で自動車が停止した位置(の近傍)に信号機、駐車施設(駐車場)、又は踏切施設等が存在している旨を決定することができる。
VICS情報取得部117は、交通又は運行情報取得手段であって、通信インタフェース部101で受信された交通又は運行情報を取得し、この交通又は運行情報と、位置情報取得部115から入力した現在位置情報とに基づいて、現在位置又はその近傍に係る交通又は運行状態を決定する。例えば、現時点で自動車が停止した位置(の近傍)において道路渋滞が発生しているか否かについて決定することができる。
加速度センサ103は、自動車の動きの変化における加速度をベクトル量として測定する加速度測定計であり、例えばMEMS技術を用いて形成された、例えば静電容量方式又はピエゾ抵抗方式による、3軸タイプの加速度計測計とすることができる。
ジャイロセンサ104は、角速度を検出するジャイロスコープであって、自動車の向きの転換(変化)を検知・測定する向き転換測定部として機能する。ジャイロセンサ103として、例えば、振動したアームに作用するコリオリ力による構造体の変形から角速度を検出する3軸タイプの振動ジャイロセンサを用いることができる。また、流体式ジャイロセンサ、光学式ジャイロセンサ等を採用することも可能である。
尚、図2には示されていないが、スマートフォン1に、地磁気センサが搭載されていることも好ましい。地磁気センサは、例えば、磁気抵抗効果、磁気インピーダンス効果、フラックスゲート方式又はホール効果を利用して地磁気を測定する3軸タイプの地磁気計測計とすることができる。この地磁気センサと加速度センサ103とを組み合わせて、自動車(スマートフォン1)の方位を測定することも可能である。
動きデータ取得部110は、自動車の動きを計測することにより生成された、自動車の動きの変化に係る動きデータを取得する。具体的には、加速度センサ103センサから出力信号を入力し、動きデータとして、自動車の加速度に係るデータを生成する。尚、データ取得先のセンサは、加速度センサ103だけでなく、ジャイロセンサ104及び/又は(図示されていない)地磁気センサが含まれていることも好ましい。この場合、動きデータは、加速度に係るデータに加えて、角速度及び/又は方位変化に係るデータも含むことになる。
パワースペクトル変換部111は、動きデータ取得部110から刻々の動きデータを入力し、所定の時間窓の時間範囲に係る動きデータに基づいて、自動車の動きの変化を特徴付ける特徴量ベクトルである動き特徴量を生成する。この動き特徴量の生成については、後に図5を用いて詳細に説明する。いずれにしても、動き特徴量は、例えば、
(a)自動車の動きにおける加速度の成分に係る量、
(b)自動車の動きにおける角速度の成分に係る量、及び/又は
(c)自動車の動きに係る方位変化に係る量
を成分とする特徴量ベクトルとすることができる。
教師データ取得部112は、
(a)自動車の動きの変化を特徴づける「学習用の動き特徴量」と、
(b)当該動き特徴量に相当する正解としての「移動停止態様情報」と
を対応付けた複数の教師データを取得する。
ここで、上記(b)の「移動停止態様情報」とは、自動車が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する情報である。具体的には、例えば、「移動中である(停止していない)」、「急停車した停止態様である」、「信号待ちで停車した停止態様である」、「道路の側に寄せて停車した停止態様である」、「駐車場に停止した停止態様である」、及び「道路渋滞のために停車した停止態様である」のうちの1つとすることができる。尚、移動停止態様情報は、当然にこれらの停止態様に係る情報に限定されるものではない。例えば、スマートフォン1のユーザ(運転者や同乗者)の特性や属性に応じて発生し得る停止態様を予め設定しておくことも好ましい。
また、上記(a)の「学習用の動き特徴量」は、例えばログ記憶部112mに記録された、
(a)事前に用意された典型的なモデルとしての動きデータ群や、
(b)実際に過去に計測された動きデータの履歴
から算出された特徴量とすることができる。この「学習用の動き特徴量」については、後述するユーザによるフィードバックによって、又はモデルとして予め正解の紐づけられたものとして、その正解が判明している。
機械学習部113は、教師データ取得部112から入力した教師データをもって機械学習の分類器を構築する。この構築された分類器は、後に自動車の停止態様の判別に使用される。機械学習部113は、分類器を構築した結果として生成される、分類器を特徴付ける判定係数を記憶し、さらにはこの判定係数に係る情報を出力可能であることも好ましい。この分類器構築・判定係数の生成については、後に図6を用いて詳細に説明する。
停止態様決定部114は、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を構築された分類器に入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、
(a)自動車の移動状態であること、又は
(b)自動車のとった停止態様
を決定する。停止態様決定部114は、さらに、分類器から出力された移動停止態様情報のみならず、施設情報取得部116で決定された施設情報にも基づいて、自動車のとった停止態様を決定することも好ましく、さらに、VICS情報取得部117で決定された交通又は運行状態にも基づいて、自動車のとった停止態様を決定することも好ましい。この停止態様の決定については、後に図7のフローチャートを用いて詳細に説明する。
情報提示部118は、複数の停止態様にそれぞれ対応した複数の提示情報をコンテンツ記憶部118mに保持し、停止態様決定部114によって1つの停止態様が決定された際、この1つの停止態様に対応した提示情報を提示させる。例えば、TP/DP102に提示情報を表示させてもよく、スピーカ106に音声としての提示情報を出力させてもよい。ここで、コンテンツ記憶部118mは、提示情報(コンテンツ)を外部のコンテンツサーバ6から通信インタフェース101を介して取得してもよい。また、ユーザによるTP/DP102を介した入力操作によって、所定の提示情報を入力してもよい。
ユーザ入出力制御部119は、ユーザへの提示情報の出力や、ユーザの入力操作による入力を処理し制御する。このユーザ入出力制御部119は対話処理部119cを有することも好ましい。対話処理部119cは、スピーカ106及びマイク107を使用した音声対話機能を実現し、例えばユーザ(運転者や同乗者)の発話に応じて対話型のコンテンツを利用可能とする。
対話処理部119cは、さらに、提示情報を音声で又は表示により提示した際、及び/又は自動車が移動状態であることが決定された状況で、ユーザ(運転者や同乗者)による、移動か否か又は如何なる停止態様かについての判断結果についての音声を、マイク107を介して入力することができる。次いで、この入力情報に基づいて、ユーザによる再学習のためのフィードバック情報を生成し、教師データ取得部112に出力することも好ましい。
尚、TP/DP102も、提示情報を音声で又は表示により提示した際、及び/又は自動車が移動状態であることが決定された状況で、移動か否か又は如何なる停止態様かについてのユーザによる判断結果を入力可能なユーザ入力部として機能することも好ましい。このようなユーザ入力部は、当然に以上に述べたTP/DP102やマイク107に限定されるものではなく、例えば、ユーザの操作による入力の可能なリモコンであってもよい。
ここで、教師データ取得部112は、ユーザ(運転者や同乗者)により入力された判断結果の情報(フィードバック情報)を入力した際、ユーザによって判断された動きの変化に対応する動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報を生成する。また、機械学習部113は、教師データ取得部112で生成された正解としての移動停止態様情報をもって、以後判定に使用される分類器を再構築することになる。
[停止態様判定システム]
図3は、本発明による停止態様判定システムの一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図3によれば、本停止態様判定システムは、少なくとも1つのスマートフォン2と、例えばアクセスネットワーク及びインターネットを介してスマートフォン2と通信可能な機械学習サーバ3とを備えている。
このうち、停止態様判定装置であるスマートフォン2は、それぞれ図2に示したスマートフォン1の機能構成要素に対応する、通信インタフェース部201と、TP/DP202と、加速度センサ203と、ジャイロセンサ204と、測位部205と、スピーカ206と、マイク207と、動きデータ取得部210と、パワースペクトル変換部211と、停止態様決定部214と、位置情報取得部215と、施設情報取得部216と、VICS情報取得部217と、情報提示部218(コンテンツ記憶部218m)と、ユーザ入出力制御部219(対話処理部219c)とを有する。
また、機械学習サーバ3は、同じくそれぞれ図2に示したスマートフォン1の機能構成要素に対応する、教師データ取得部312(ログ記憶部312m)と、機械学習部313とを有する。
即ち、本停止態様判定システムは、図2に示したスマートフォン1における教師データ取得機能と、機械学習機能とを、外部のサーバに持たせた実施形態となっている。ここで、機械学習サーバ3で構築された分類器の情報、例えば生成された判定係数を含む情報は、通信インタフェース301を介してスマートフォン2に送信され、スマートフォン2において停止態様判定に使用される。この場合、通信インタフェース301は分類器情報出力部として機能している。また、分類器の情報を取得したスマートフォン2の停止態様決定部214は、この分類器の(判定係数を含む)情報を反映させた分類器を用いて停止態様を決定することになる。ここで、この分類器は、機械学習サーバ3で構築された分類器と同等のものとすることができる。
一方、スマートフォン2で生成された、ユーザにより入力された判断結果に係る情報(フィードバック情報)は、通信インタフェース301を介して機械学習サーバ3で受信され、再学習のための教師データを生成するのに使用される。
このような停止態様判定システムにおいては、例えば、多数の自動車に設置された多数のスマートフォン2からの動き特徴量に係る情報に基づいて機械学習を行い得るので、統計的に判定精度の高い分類器を構築することができる。
例えば、レンタカーサービス事業に本停止態様判定システムを適用し、レンタカーのユーザが、自ら所有するスマートフォンを、日頃使い慣れたカーナビ装置としてこのレンタカーで利用することが可能となる。この際、コールセンターに設置された機械学習サーバ3に、多数のレンタカー利用者の利用履歴とフィードバック情報とをアップロードして、機械学習部313で再学習を適宜実施し、再構築された分類器における判定係数を、ユーザの使用しているレンタカーにダウンロードさせ、より精度の高い停止態様判定を行わせることが可能となる。
[停止態様判定方法]
図4は、本発明による停止態様判定方法の一実施形態を示すフローチャートである。尚、以下に示すフローは、センサで測定される動きの変化に係る測定データを、所定の時間窓の間取り込んで行われる1つの測定サイクルにおける処理を示している。また、本実施形態において、使用される分類器は、当初、所定の教師データを用いて既に学習済みであるとする。
(S401)加速度センサ103やジャイロセンサ104等のセンサによって自動車の動き(加速度や角速度等)を測定し、動きデータを生成する。
ここで、加速度センサ103は、例えば数ミリ秒〜数十ミリ秒毎に3軸(x,y,z軸)の加速度を検出する。また、ジャイロセンサ104も、例えば数ミリ秒〜数十ミリ秒毎に3軸(軸)の角速度を検出する。
(S402)生成した動きデータに基づき、周波数領域の特徴量である動き特徴量ベクトルを生成し(動きデータをパワースペクトル変換し)、ログ記憶部112m(図2)に記憶させる。
ここで、ログ記憶部112m(図2)に記録されているモデルデータ又は使用履歴の動き特徴量の成分(フォーマット)を説明する。ログ記憶部112mには、1回の処理において、下記に示すフィールドがこの順で並んだ1レコードが、1つの動き特徴量ベクトルとして記録される。
(フィールド1)加速度のx軸成分の周波数パワースペクトル
(フィールド2)加速度のy軸成分の周波数パワースペクトル
(フィールド3)加速度のz軸成分の周波数パワースペクトル
(フィールド4)角速度のx軸成分の周波数パワースペクトル
(フィールド5)角速度のy軸成分の周波数パワースペクトル
(フィールド6)角速度のz軸成分の周波数パワースペクトル
また、この1つのレコードにおいて、このレコードに該当する時間での位置情報取得部115から出力される現在位置情報や、VICS情報取得部117から出力される交通又は運行状態に係る情報も、追加のフィールドデータとして並べて記録されてもよい。
さらに、分類器を構築する際に使用される教師データは、上記のレコードにおいて上記のフィールドと並んで、
(フィールド0)ユーザのフィードバック情報
が記録されている。ここで、ユーザのフィードバック情報は、例えば、ユーザによって「異議なし」の旨が入力された場合、正例として+1とし、一方、ユーザによって「異議あり」の旨が入力された場合、負例として−1とすることができる。これらのフィールド0〜フィールド6までの1レコードを、機械学習の際の1つの教師データとすることができる。
尚、動き特徴量ベクトルの成分は、上記のものに限定されるものではない。例えば、加速度の1つ、2つ又は3つの軸の成分に係る量のみを成分とするベクトルとすることも可能である。また、角速度以外の動きの変化を表す量、例えば方位の変化分に係る量を成分とすることもできる。但し、例えば判定結果として「道路の側に寄せて減速することによる停止」との停止態様が設定されている場合、このような停止態様を判別する際の動き特徴量ベクトルの成分には、角速度に係る量が含まれていることが好ましい。道路の左右方向への移動についての判定は、例えば加速度の3軸成分に係る量のみを成分とする特徴量ベクトルを用いても実行することができるが、角速度の3軸成分に係る量を成分として含む特徴量ベクトルを用いることによって、より高い判定精度が実現される。
図5は、周波数パワースペクトルの算出処理を説明するための模式図である。
図5(A)には、1つの周波数パワースペクトルを生成する際の、加速度又は角速度成分の動きデータを収集する時間間隔を示す時間窓(フレーム)が示されている。時間窓は、時間軸方向において、所定のフレームシフト分だけずれた形で順次設定される。時間窓は、例えば3秒とし、フレームシフトは、例えば100m秒とすることができる。このように、所定の比較的大きな時間間隔を有する時間窓と、比較的小さなフレームシフトとを設定することによって、網羅的に多様な停止態様を抽出することが可能となる。
ここで、上述した特許文献4に記載されたような従来の停車判定技術では、閾値を用いて停止か否かを判定している。この場合、測定データを取得する単位期間である時間窓をより大きく設定すると、急停止のような突発的な停止現象を示すデータパターンが埋もれて抽出されない可能性が生じてしまう。一方、時間窓を比較的小さな値に設定すると、徐々に減速して停止する際のデータパターンを適切に検出できなくなる可能性がある。
これに対し、様々な車の動きの変化をより適切に捕捉するためには、時間窓を比較的大きな値に設定した上で、加速度偏差値等の閾値を用いるのではなく、センサによる測定データにおけるパターン(波形)自体の比較を行う必要が生じる。しかしながら、加速度や角速度の測定データ(動きデータ)の波形をそのまま比較すると、お互いの位相を合わせる等の複雑な処理が必要となってしまう。そこで、本実施形態では、図5(B)に示すように、時系列データである動きデータをフーリエ変換して、周波数領域の周波数データにおける周波数毎の波形成分強度に相当するパワースペクトルを生成し、動き特徴量の成分とする。
図5(B)では、加速度x軸成分の時間領域での波形を、周波数領域でのパワースペクトルに変換している。具体的に、加速度x軸成分の定義域が時間領域から周波数領域へ、値域が振幅強度から波形成分強度へ変換される。このように、リアルタイムに観測された動きデータのパワースペクトルを、サンプリングされた種々の動きデータのパワースペクトルのモデルデータと比較すれば、現在の状態を推定することが可能となるのである。
ここで、この推定の具体的方法として、従来、例えば各周波数帯域の値とのユークリッド距離が最小となるモデルデータを現在の状態と推定する手法が広く採用されてきた。しかしながら、この手法では、運転者のスキルの違いや個々の自動車特有の動きによる動きデータの相違によって、高い推定精度が得られ難い問題が生じる。そこで、本実施形態では、抽出された周波数領域特徴量に対し機械学習を適用することによって、的確且つ網羅的な停止態様判定を実施することを実現している。この場合、推定精度は、モデルデータとして停止(正例)、及びそれ以外の自動車の動き(負例)の正解例を多数集めることにより向上させることができる。
図4に戻って、
(S403)構築した分類器を用いて、移動か停止か、さらに停止の場合には如何なる停止態様かを判定する。
この判定の際、GPSを利用した現在位置情報、施設DBを利用した施設情報、及びVICS情報を利用した交通又は運行状態に係る情報を利用して、より詳細な停止態様の判別を行う。このステップS403での停止態様判別の処理については、後に、図7を用いて詳細に説明する。
以下、ステップS403での停止態様判定を実行する分類器を構築するための機械学習処理について説明する。
図6は、機械学習における分離超平面と判定係数とを説明するための模式図である。
本実施形態の分類器を構築するための機械学習処理においては、ログ記憶部112m(図2)に記録されたレコードにおける各フィールドの値を入力として集計処理を行い、統計的な機械学習によって判定係数を算出する。ここで、機械学習の方式として、サポートベクターマシン(SVM,Support Vector Machine)や、ニューラルネットワークの一種であるパーセプトロンに代表されるデータ群の分類モデル、さらには、ロジスティック回帰に代表されるデータ群分類の確率値の予測モデル等、種々の教師有り機械学習の方式が採用可能である。
このうち、本実施形態ではSVMを適用して機械学習処理を行うが、当然にこれに限定されるものではない。但し、SVMは、認識性能の優れた機械学習モデルの1つであり、未学習データに対して高い識別性能を発揮する。即ち、予め与えられた動きデータを分類するのではなく、学習に使用されていない未知の動きデータを適切に分類することができる。実際、例えば、自動車を運転する際にとり得る全ての挙動についてのモデルデータを、網羅的に収集することは現実的ではない。このような状況下で、SVMを用いた機械学習は、学習内容を反映した判定係数を導出することによって、機械学習に使用されていない未知の動きデータについても適切に認識・判定処理を行うことを可能にするのである。
また、本実施形態のSVMを用いた判定処理では、加速度センサや角速度センサ等の動きに係る測定データの情報だけではなく、GPSによる現在位置情報や、施設DB情報、さらにはVICS情報等も、停止態様判定の際の判断基準として使用することが可能となる。
図6(A)に示すように、SVMでは、超平面分離定理を用いて、ログ記憶部112m(図2)から取得した各レコードの特徴量、即ち図6(A)における1つ1つの点との距離が最大となるマージン最大化した超平面を算出する。ここで、容易な理解のために、図6(A)では特徴量ベクトルが3次元の場合、図6(B)では2次元の場合の超平面のイメージを表している。このようにして、自動車の(停止態様を含む)動きの変化を特徴付けるレコード点とそれ以外の動き変化を特徴付けるレコード点との間の距離(マージン)が最大となるような分離超平面を算出し、この分離超平面を利用して、現時点での動きデータに係る特徴量から停止態様を推定することが可能となる。
次いで、SVMにおける分離超平面を規定する判定係数の算出、及び判定結果の出力としての識別関数について説明する。判定係数は、図6(B)に示すように、例えばラグランジュの未定乗数法を用いることによって、各レコード点との距離が最大となるマージン最大化された超平面を求めるという基準の下、線形入力素子の係数w*及びb*として決定される。次いで、算出された判定係数w*及びb*を導入した次式
(1) f(x) = sign(g(x))
= sign(w*tx+b*)
= sign(<w*, x>+b*)
を識別関数とし、この識別関数f(x)に、判定対象の(現時点での)動きデータに係る動き特徴量ベクトルxを入力して、判定結果としての関数値f(x)を出力させる。ここで、式(1)における<w*, x>は、w*とxとの内積を表す。
尚、以上に説明したSVMは、基本的に2値の分類を行うものである。しかしながら、本実施形態では、停止判定の際、さらに複数の停止態様を判別する必要がある。そこで、停止態様判定処理として、SVMによる多クラス分類手法を利用する。このような多クラス分類問題に対し、一般に使用されるのはone-against-one(pairwise)又はone-against-restである。本実施形態の機械学習部113及び停止態様決定部114(図2)では、これらのうちいずれをも採用可能である。但し、one-against-oneは、クラスの数をKとすると、全クラスから2つを取り出す組合せを分類するための(K・(K−1)/2)種類の分類器を作成し、最終的に多数決でクラスを決定する手法である。そのため、one-against-restと比較して、学習データ量も計算時間・コストもより低く抑えることができる。このことから、本実施形態では、one-against-oneを採用して機械学習・判定処理を行っている。
図4に戻って、
(S404)ステップS403での判定結果が、停止の判定であるか否かを判定する。ここで、偽の判定(停止判定ではないとの判定)がなされた場合、ステップS411に移行する。
(S405)一方、ステップS404で真の判定(停止判定であるとの判定)がなされた際、判別された停止態様に合わせたコンテンツを提示する。コンテンツの提示例として、例えば以下の(a)〜(e)が挙げられる。
(a)急減速により急停止した停止態様であると判定された際、コンテンツとして安全注意情報をTP/DP102(図2)に表示し、スピーカ106(図2)から注意音を出力させる。
(b)信号待ちのため停止した停止態様であると判定された際、コンテンツとして経路上のスポット情報をTP/DP102(図2)に表示し、スピーカ106(図2)から当該スポットを案内する音声を出力させる。
(c)道路の側に寄せて停止した停止態様であると判定された際、コンテンツとして停止位置の近隣にある店舗の案内情報をTP/DP102(図2)に表示し、スピーカ106(図2)から当該店舗を案内する音声を出力させる。
(d)駐車場に停止した停止態様であると判定された際、コンテンツとして当該駐車場に係る施設の情報をTP/DP102(図2)に表示し、スピーカ106(図2)から当該施設を案内する音声を出力させる。
(e)道路渋滞のために停止した停止態様であると判定された際、コンテンツとして、この渋滞の範囲や通過所要時間、さらには可能な迂回路等の渋滞に係る情報をTP/DP102(図2)に表示し、スピーカ106(図2)から当該渋滞に係る情報を説明する音声を出力させる。
尚、コンテンツの提示内容は、例えばスマートフォン1の有する他の機能を利用してより高度なものとすることも可能である。例えば、上記(e)の渋滞による停止態様に対し提示されるコンテンツとして、スマートフォンの有するスケジュール情報を参照して渋滞によって遅刻する可能性が高いと判断される場合に、リマインドを提示したり、代理として予め設定された連絡先に連絡するためのサポート情報を提示したりしてもよい。
(S406)停止との判定に基づいてコンテンツを提示した後、所定待ち時間の間、ユーザによる負例のフィードバック情報が入力されていないか否かを判定する。
ここで、負例のフィードバック情報は、例えば、停止判定に基づいてコンテンツの表示されるのを見たユーザが、その時点で自動車は停止していないことを確認した場合に、例えばTP/DP102(図2)に表示された正解種別アイコンのうち、停止していない旨のアイコンをタップすることによって入力されてもよい。または、負例のフィードバック情報は、急停止との判定に基づいて安全注意情報の表示されるのを見たユーザが、その時点で自動車は信号待ちのため通常の減速で停止したことを確認した場合に、例えばTP/DP102(図2)に表示された正解種別アイコンのうち、信号待ちで停止した旨のアイコンをタップすることによって入力されてもよい。尚、ここで、安全注意情報の表示とともに、停止態様が急停止相当であると判定した旨を表示し、ユーザに負例であるか否かの判断を容易にさせることも好ましい。
(S407)ステップS406において負例のフィードバック情報が入力されたとの判定を行った場合、この負例を示すデータと、対応する動きデータに係る動き特徴量とをフィールドに有する新たなレコード(教師データ)を、ログ記憶部112m(図2)に記録し、ログを更新する。一方、ステップS406において負例のフィードバック情報は入力されていないとの判定を行った場合、正例を示すデータと、対応する動きデータに係る動き特徴量とをフィールドに有する新たなレコード(教師データ)を、ログ記憶部112m(図2)に記録し、ログを更新する。
(S408)ログ記憶部112m(図2)に記録されている更新されたログに基づいて、機械学習部113(図2)をアクティブにし再学習を行う。即ち、分類器を再構築する。
次いで、この再学習処理をもって、今回の測定サイクルでの停止態様判定処理は完了したとして本フローを終了する。
(S411)一方、ステップS404で偽の判定(停止判定でないとの判定)がなされた際、この判定処理の後であって所定待ち時間の間、ユーザによる負例のフィードバック情報が入力されていないか否かを判定する。
ここで、この負例のフィードバック情報は、例えば、自動車が停止したにもかかわらず、停止判定に基づくコンテンツの表示が何らなされないことを確認したユーザが、例えばTP/DP102(図2)に表示された正解種別アイコンのうち、停止している旨のアイコンをタップすることによって入力されてもよい。
ステップS411で真の判定(負例のフィードバック情報が入力されたとの判定)がなされた場合、上述したステップS407に移行し、ログ記憶部112m(図2)に記録されたログを更新する。一方、偽の判定(負例のフィードバック情報は入力されなかったとの判定)がなされた場合、今回の測定サイクルでの停止態様判定処理は完了したとして本フローを終了する。
このように、移動/停止態様の判定後に適宜、ユーザ(運転者又は同乗者)による正例又は負例のフィードバック情報を取得することによって、判定の基礎となる分類器を適宜又は定期的に更新し、現状に即したより高い精度の判定を実現することが可能となるのである。
図7は、図4のステップS403における移動/停止態様判定処理の一実施形態を示すフローチャートである。
(S701)分類器によって停止又は移動態様の判定を行う。ここで、自動車の状態が移動である(非停止である)と判定した場合、判定結果を移動であるとして本フローを終了する。
(S702)一方、ステップS701で停止であると判定した場合、自動車のとった停止態様が如何なるものであるかを決定する。
ここで、分類器から急減速による停止である旨の出力を得た場合、停止態様を、急停止による停止態様に決定し(S703a)、本フローを終了する。また、分類器から左方向又は右方向に移動しての減速による停止である旨の出力を得た場合、停止態様を、道路の側に寄せての減速による停止態様に決定し(S703c)、本フローを終了する。
(S703b)一方、分類器から通常の減速による停止である旨の出力を得た場合、停止態様を、通常の減速による停止態様とし、以後、より詳細にこの停止態様の内容を調べていく。
(S704)GPSによる現在位置情報及びVICS情報を取得し、これらの情報に基づいて、現在位置、即ち現時点での停止位置における道路渋滞の有無を決定する。
(S705)現在位置で道路渋滞が発生しているか否かを判定する。ここで、真の判定(渋滞が発生しているとの判定)を行った場合、停止態様を、渋滞による停止態様に決定し、本フローを終了する。
(S706)一方、ステップS705で偽の判定(渋滞は発生していないとの判定)を行った場合、GPSによる現在位置情報及び施設DBによる施設情報を取得し、これらの情報に基づいて、現在位置、即ち現時点での停止位置、又はその近傍に存在する施設の有無又はその種別を決定する。
(S707)決定された施設が信号機か、駐車場か、又は信号機も駐車場も存在しないかを判定する。
ここで、信号機が設置されていると判定した場合、停止態様を、信号待ちによる停止態様に決定し(S708a)、本フローを終了する。また、駐車場が存在すると判定した場合、停止態様を、駐車場での駐車による停止態様に決定し(S708c)、本フローを終了する。
(S708b)一方、信号機も駐車場も存在しないと判定した場合、停止態様を、信号待ちや駐車場での駐車以外の通常の減速による停止態様とし、本フローを終了する。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、移動体の動きの変化を特徴付ける動き特徴量を用いて構築した分類器を利用することによって、様々な形を取り得る移動体の停止態様を判別することが可能となる。その結果、自動車によって実際にとられた停止態様を特定することができるので、例えば、この特定された停止態様に応じた安全対策を行ったり、特定された停止態様に適した又は安全なタイミングで相応しい情報、例えばパーソナライズされた情報を提示したりすることも可能となる。
ここで、例えば、スマートフォンやタブレット型端末等の移動携帯端末を用いて本発明の機能を実現してもよい。この場合、日頃起こり得る様々な状況下での運転操作やユーザ特有の運転操作による移動・停止態様を、確実に取り込んでモデルデータを構築し、より信頼性の高い停止態様判定を行うことも可能となる。
さらに、実施形態によっては、実環境での利用時にユーザによる肯定的又は否定的なフィードバック情報を収集し、再学習を行うことによって、判定装置又はシステムの信頼性を向上させることもできる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1、2 スマートフォン(停止態様判定装置)
101、201、301 通信インタフェース部
102、202 タッチパネル・ディスプレイ(TP/DP)
103、203 加速度センサ
104、204 ジャイロセンサ
105、205 測位部
106、206 スピーカ
107、207 マイク
110、210 動きデータ取得部
111、211 パワースペクトル変換部
112、312 教師データ取得部
112m、312m ログ記憶部
113、313 機械学習部
114、214 停止態様決定部
115、215 位置情報取得部
116、216 施設情報取得部
117、217 VICS情報取得部
118、218 情報提示部
118m、218m コンテンツ記憶部
119、219 ユーザ入出力制御部
119c、219c 対話処理部
3 機械学習サーバ
4 施設DBサーバ
5 VICSサーバ
6 コンテンツサーバ
7 GPS衛星
8 クレードル

Claims (14)

  1. 移動体の停止を判定する装置であって、
    前記移動体の動きを計測することにより生成された、該移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、
    前記移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、該移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、前記移動体の移動状態であること又は該移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段と
    を有することを特徴とする停止態様判定装置。
  2. 当該教師データをもって当該分類器を構築する機械学習手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の停止態様判定装置。
  3. 複数の当該停止態様にそれぞれ対応した複数の提示情報を取得し、前記停止態様決定手段によって1つの停止態様が決定された際、該1つの停止態様に対応した提示情報を提示させる情報提示手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の停止態様判定装置。
  4. 現在位置を測位する測位部と、
    施設と当該施設の所在位置とを対応付けた施設所在情報を取得し、現在位置又はその近傍に存在する施設に係る情報である施設情報を決定する施設情報取得手段と
    を更に有し、
    前記停止態様決定手段は、当該分類器から出力された移動停止態様情報と、決定された施設情報とに基づいて、前記移動体のとった停止態様を決定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の停止態様判定装置。
  5. 交通又は運行情報を配信する交通又は運行情報システムから交通又は運行情報を取得し、現在位置又はその近傍に係る交通又は運行状態を決定する交通又は運行情報取得手段を更に有し、
    前記停止態様決定手段は、当該分類器から出力された移動停止態様情報と、取得された交通又は運行情報とに基づいて、前記移動体のとった停止態様を決定する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の停止態様判定装置。
  6. 前記移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、当該動き特徴量に相当する正解としての当該移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データを取得する教師データ取得手段と、
    当該提示情報が提示された際に、及び/又は前記停止態様決定手段が前記移動体の移動状態であることを決定した際に、移動か否か又は如何なる停止態様かについてのユーザによる判断結果を入力可能なユーザ入力部と
    を更に有し、
    前記教師データ取得手段は、入力された判断結果に基づいて、当該ユーザによって判断された動きの変化に対応する動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報を生成する
    ことを特徴とする請求項3に記載の停止態様判定装置。
  7. 当該教師データをもって当該分類器を構築する機械学習手段を更に有し、
    前記機械学習手段は、生成された正解としての移動停止態様情報をもって、以後使用される当該分類器を再構築することを特徴とする請求項6に記載の停止態様判定装置。
  8. 予め設定された複数の停止態様は、急停止した旨の態様、信号待ちのため停止した旨の態様、道路の側に寄せて停止した旨の態様、予め設定された停止場所に停止した旨の態様、及び移動を困難にする外的事象のために停止した旨の態様のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の停止態様判定装置。
  9. 当該動きデータは、前記移動体の加速度に係るデータ、又は加速度及び角速度に係るデータを含み、当該動き特徴量は、当該加速度の成分に係る量、又は当該加速度の成分に係る量及び当該角速度の成分に係る量を成分とすることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の停止態様判定装置。
  10. 前記停止態様判定装置は、前記移動体の動きを計測可能な加速度センサ、又は前記移動体の動きを計測可能な加速度センサ及びジャイロセンサを備えたスマートフォン、タブレット型コンピュータ又はウェアラブル端末であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の停止態様判定装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の停止態様判定装置で使用される当該分類器の情報を生成する機械学習装置であって、
    当該学習用の動き特徴量と、当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データを取得する教師データ取得手段と、
    当該教師データをもって機械学習の分類器を構築する機械学習手段と、
    構築された分類器の情報を出力する分類器情報出力部と
    を有することを特徴とする機械学習装置。
  12. 移動体の停止を判定する端末と、当該端末と通信可能なサーバとを有するシステムであって、
    前記サーバは、
    前記移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、該移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データを取得する教師データ取得手段と、
    当該教師データをもって機械学習の分類器を構築する機械学習手段と、
    を有し、
    前記端末は、
    前記移動体の動きを計測することにより生成された、該移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、
    構築された分類器の情報を取得し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を、当該分類器の情報を反映させた分類器に入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、前記移動体の移動状態であること又は該移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段と
    を更に有する
    ことを特徴とする停止態様判定システム。
  13. 移動体の停止を判定する判定装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記移動体の動きを計測することにより生成された、該移動体の動きの変化に係る動きデータを取得する動きデータ取得手段と、
    前記移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、該移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、前記移動体の移動状態であること又は該移動体のとった停止態様を決定する停止態様決定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする停止態様判定プログラム。
  14. 移動体の停止を判定する方法であって、
    前記移動体の動きを計測することにより生成された、該移動体の動きの変化に係る動きデータを取得するステップと、
    前記移動体の動きの変化を特徴づける学習用の動き特徴量と、該移動体が移動状態であるか否か又は停止の場合には如何なる停止態様であるかを特定する移動停止態様情報であって当該動き特徴量に相当する正解としての移動停止態様情報とを対応付けた複数の教師データをもって構築された機械学習の分類器に対し、取得された動きデータに基づいて生成された動き特徴量を入力し、出力された移動停止態様情報に基づいて、前記移動体の移動状態であること又は該移動体のとった停止態様を決定するステップと
    を有することを特徴とする停止態様判定方法。
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