JP2017015478A - 電子部品搬送装置および電子部品検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子部品の搬送、および、電子部品の表面の情報を取得することを迅速に行うことができる電子部品搬送装置および電子部品検査装置を提供することにある。【解決手段】電子部品搬送装置10は、電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、搬送部上に載置された状態にある電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、を有する。電子部品検査装置1は、電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、搬送部上に載置された電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、電子部品を検査する検査部と、を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、電子部品搬送装置および電子部品検査装置に関するものである。
従来から、例えばICデバイス等の電子部品を搬送し、その電子部品の電気的特性を検査する電子部品検査装置が知られている。
電子部品検査装置の一例として、例えば特許文献1に、デバイス・テスタ用オートハンドラが開示されている。特許文献1に係るオートハンドラは、測定デバイスの電気的諸特性をテストする測定部と、測定デバイスの表面にある傷等の有無を検査する外観検査を行う外観検査部と、を有する。
測定部は、測定デバイスを取り上げる可動体と、可動体を移動させる可動アームと、測定デバイスを接触させて電気的諸特性をテストする接触部と、を有する。一方、外観検査部は、測定デバイスを取り上げる可動体と、可動体を移動させる可動アームと、測定デバイスを固定する外観測定台と、測定デバイスの表面の画像データを得るCCDカメラと、を有する。
このような従来の電子部品検査装置では、電子部品(特許文献1の測定デバイス)を外観測定台に搬送して固定してから、電子部品の外観検査を行っている。このように、従来の電子部品検査装置では、電子部品の外観検査のために、専用の外観検査領域に電子部品を搬送する時間を要する。そのため、電子部品の搬送および外観検査の一連の作業を迅速に行うことができないという問題があった。
本発明の目的は、電子部品の搬送、および、電子部品の表面の情報を取得することを迅速に行うことができる電子部品搬送装置および電子部品検査装置を提供することにある。
上記目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電子部品搬送装置は、電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、
前記搬送部上に載置された前記電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、を有することを特徴とする。
本発明の電子部品搬送装置は、電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、
前記搬送部上に載置された前記電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、を有することを特徴とする。
これにより、電子部品の外観検査を行うための専用の領域を設けることを省略でき、よって、電子部品の搬送、および、電子部品の表面の情報を取得することの一連の作業を、より迅速に行うことができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部で取得した前記情報に基づいて前記電子部品の外観検査を行うことが好ましい。
このように得られた情報に基づいて電子部品の傷等(クラック、凹み、欠け等の欠陥も含む)の有無または程度を判別する外観検査を行うことができるため、例えば、電子部品の搬送とは別に外観検査を行う手間を省くことができる。そのため、電子部品の搬送、および、電子部品の外観検査の一連の作業を、より迅速に行うことができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記外観検査は、前記電子部品の傷の有無を判別する検査であることが好ましい。
このように電子部品の傷等(クラック、凹み、欠け等の欠陥も含む)の有無または程度を判別する外観検査を行うことができるため、例えば、電子部品の搬送とは別に外観検査を行う手間を省くことができる。そのため、電子部品の搬送、および、電子部品の外観検査の一連の作業を、より迅速に行うことができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部は、前記搬送部による前記電子部品の搬送経路の途中にある前記電子部品の前記情報を取得可能であることが好ましい。
これにより、電子部品が搬送部上で搬送されている最中に、電子部品の表面状態の情報を取得することができる。そのため、複数の電子部品を搬送部によって搬送しながら、電子部品の表面状態の情報を連続的に取得することができるので、表面状態の情報の取得を従来よりも迅速に行うことができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記電子部品の電気的な検査を行う検査部を設けることが可能であり、
前記表面状態取得部は、前記電気的な検査が行われた後に前記情報を取得することが好ましい。
前記表面状態取得部は、前記電気的な検査が行われた後に前記情報を取得することが好ましい。
これにより、例えば、電子部品の電気的な検査の際に電子部品に傷等が生じたとしても、その傷等を発見することができる。そのため、最終的に製品として出荷される電子部品の信頼性を高めることができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記搬送部は、前記電気的な検査が行われた後の前記電子部品を搬送する電子部品回収部であることが好ましい。
これにより、電子部品の電気的な検査の際に電子部品に傷等が生じたとしても、その傷等を発見することができる。そのため、最終的に製品として出荷される電子部品の信頼性を高めることができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部は、前記電気的な検査で合格した前記電子部品に対して、前記情報を取得することが好ましい。
これにより、電気的な検査で合格した電子部品のみの表面状態を確認することができ、不合格である電子部品の表面状態の取得を行わないため、例えば不要な外観検査を省略できる。なお、電気的な検査で合格した電子部品とは、電子部品の導通状態が設定した基準以上の条件を満足する電子部品である。その設定した基準は、任意に調整することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部で取得した前記情報および前記電気的な検査の結果に基づいて、前記電子部品を分別する分別ロボットを有することが好ましい。
これにより、例えば、電気的な検査の結果および外観検査の結果の双方が合格である電子部品と、電気的な検査の結果および外観検査の結果のうちのいずれか一方の結果が不合格である電子部品とに分別することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部は、前記電子部品を撮像可能な撮像装置を備えることが好ましい。
これにより、電子部品の表面状態を画像データで取得することができる。そのため、例えば、電子部品に表面の傷等の有無または程度をより容易に判別することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記撮像装置は、前記電子部品の鉛直上方から前記電子部品を撮像することにより、前記情報を取得することが好ましい。
これにより、電子部品上面の傷等の有無または程度を判別することができる。搬送部に載置される電子部品の上面には、回路が集中して設けられている場合が多い。そのため、電子部品の上面の傷等の有無または程度を判別することにより、最終的に製品として出荷される電子部品の信頼性を高めることができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部は、ストロボを有し、
前記撮像装置による前記電子部品の撮像時に、前記ストロボを駆動して前記電子部品に光を照射することが好ましい。
前記撮像装置による前記電子部品の撮像時に、前記ストロボを駆動して前記電子部品に光を照射することが好ましい。
これにより、光量不足で画像が暗くなることを抑制することができ、より鮮明な画像データを得ることができる。
本発明の電子部品搬送装置では、前記表面状態取得部で取得した前記情報を用いて2次元の画像データを生成することが好ましい。
これにより、例えば電子部品の表面の傷等の有無または程度をより容易に判別することができる。
本発明の電子部品搬送装置では、複数の前記表面状態取得部を有し、
前記複数の表面状態取得部で取得した前記情報を用いて3次元の画像データを生成することが好ましい。
前記複数の表面状態取得部で取得した前記情報を用いて3次元の画像データを生成することが好ましい。
これにより、例えば電子部品の表面の傷等の有無に加え、さらに、傷等の大きさ(特に深さ)をより容易に判断することができる。
本発明の電子部品検査装置は、電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、
前記搬送部上に載置された前記電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、
前記電子部品を検査する検査部と、を有することを特徴とする。
前記搬送部上に載置された前記電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、
前記電子部品を検査する検査部と、を有することを特徴とする。
これにより、電子部品の外観検査を行うための専用の領域を設けることを省略でき、よって、電子部品の搬送、電子部品の電気的な検査および電子部品の表面の情報を取得することの一連の作業を、より迅速に行うことができる。
以下、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る検査装置(電子部品検査装置)を示す概略斜視図である。図2は、図1に示す検査装置の概略平面図である。図3は、図1に示す検査装置が有する制御装置、設定表示部および表面状態取得部を示すブロック図である。図4は、図2に示す検査領域の拡大概略平面図である。図5は、図4に示す表面状態取得部の概略側面図である。図6は、図4に示す電子部品回収部の搬送を説明するための図である。図7は、電子部品(ICデバイス)の傷の深さを説明するための図である。
なお、図1、図2、図4〜図6では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸であるX軸、Y軸およびZ軸を矢印で図示しており、その矢印の先端側を「+(プラス)」、基端側を「−(マイナス)」としている。また、以下では、X軸に平行な方向(第1方向)を「X軸方向」、Y軸に平行な方向(第2方向)を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。また、以下では、説明の便宜上、図1および図5中の上側(+Z軸方向側)を「上」、下側(−Z軸方向側)を「下」という。
また、X軸とY軸を含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。また、電子部品の搬送方向の上流側を単に「上流側」とも言い、下流側を単に「下流側」とも言う。また、本願明細書で言う「水平」とは、完全な水平に限定されず、電子部品の搬送が阻害されない限り、水平に対して若干(例えば5°未満程度)傾いた状態も含む。
図1および図2に示す検査装置(電子部品検査装置)1は、例えば、BGA(Ball grid array)パッケージやLGA(Land grid array)パッケージ等のICデバイス、LCD(Liquid Crystal Display)、CIS(CMOS Image Sensor)等の電子部品の電気的特性を検査・試験(以下単に「検査」と言う)するための装置である。なお、以下では、説明の便宜上、検査を行う前記電子部品としてICデバイスを用いる場合について代表して説明し、これを「ICデバイス90」とする。
図1および図2に示すように、検査装置(電子部品検査装置)1は、ICデバイス(電子部品)90を搬送する搬送装置(電子部品搬送装置)10と、検査部16と、表示部41および操作部42を有する設定表示部40と、制御装置30と、を備える。また、検査装置1は、撮像装置51およびストロボ52を備える表面状態取得部50を有する(図3参照)。
なお、本実施形態では、検査装置1から、検査部16、および、後述する制御装置30が有する検査制御部312を除く構成によって搬送装置10が構成されている(図3参照)。
図1および図2に示すように、検査装置1は、トレイ供給領域A1と、デバイス供給領域A2と、検査部16が設けられている検査領域A3と、デバイス回収領域A4と、トレイ除去領域A5とに分けられている。
これらの各領域は、互いに、図示しない壁部やシャッター等により仕切られている。そして、デバイス供給領域A2は、壁部やシャッター等で画成された第1室R1となっており、また、検査領域A3は、壁部やシャッター等で画成された第2室R2となっており、また、デバイス回収領域A4は、壁部やシャッター等で画成された第3室R3となっている。また、第1室R1(デバイス供給領域A2)、第2室R2(検査領域A3)および第3室R3(デバイス回収領域A4)は、それぞれ、気密性や断熱性を確保することができるように構成されている。これにより、第1室R1、第2室R2および第3室R3は、それぞれ、湿度や温度を可能な限り維持することができる。なお、第1室R1および第2室R2内は、それぞれ、所定の湿度および所定の温度に制御され、例えば、常温環境下、低温環境下および高温環境下で検査を行うことができるよう構成されている。
検査装置1において、ICデバイス90は、トレイ供給領域A1からトレイ除去領域A5まで各領域を順に経由し、途中の検査領域A3で検査(電気的な検査)が行われる。本実施形態の前記「検査(電気的な検査)」では、例えば、ICデバイス90の導通が行われるか否かを確認したり、特定の信号が入力された場合に、期待される出力が得られるかを確認したりする。これにより、ICデバイス90の断線や短絡の有無の判断を行うことができる。その他、検査部16では、ICデバイス90が備える回路(図示せず)等の動作を確認するための検査を行ってもよい。
以下、検査装置1について領域A1〜A5ごとに説明する。
以下、検査装置1について領域A1〜A5ごとに説明する。
〈トレイ供給領域A1〉
図2に示すように、トレイ供給領域A1は、未検査状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が供給される領域である。トレイ供給領域A1では、多数のトレイ200を積み重ねることができる。
図2に示すように、トレイ供給領域A1は、未検査状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が供給される領域である。トレイ供給領域A1では、多数のトレイ200を積み重ねることができる。
〈デバイス供給領域A2〉
図2に示すように、デバイス供給領域A2は、トレイ供給領域A1からのトレイ200上の複数のICデバイス90がそれぞれ検査領域A3まで供給される領域である。なお、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2とを跨ぐように、トレイ200を搬送するトレイ搬送機構(搬送部)11A、11Bが設けられている。
図2に示すように、デバイス供給領域A2は、トレイ供給領域A1からのトレイ200上の複数のICデバイス90がそれぞれ検査領域A3まで供給される領域である。なお、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2とを跨ぐように、トレイ200を搬送するトレイ搬送機構(搬送部)11A、11Bが設けられている。
デバイス供給領域A2には、温度調整部(ソークプレート)12と、供給ロボット(デバイス搬送ヘッド)13と、供給空トレイ搬送機構15とが設けられている。
温度調整部12は、ICデバイス90を配置し、配置されたICデバイス90を加熱または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整(制御)する装置である。図2に示す構成では、温度調整部12は、Y軸方向に2つ配置、固定されている。そして、トレイ搬送機構11Aによってトレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200上のICデバイス90は、いずれかの温度調整部12に搬送され、載置される。
供給ロボット13は、ICデバイス90の搬送を行う搬送部であり、デバイス供給領域A2内でX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能に支持されている。この供給ロボット13は、トレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200と温度調整部12との間のICデバイス90の搬送と、温度調整部12と後述する電子部品供給部14との間のICデバイス90の搬送とを担っている。なお、供給ロボット13は、ICデバイス90を把持する複数の把持部(図示せず)を有している。各把持部は、吸着ノズルを備えており、ICデバイス90を吸着することで把持することができる。また、供給ロボット13は、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
供給空トレイ搬送機構15は、全てのICデバイス90が除去された状態の空のトレイ200をX軸方向に搬送する搬送部(搬送機構)である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、トレイ搬送機構11Bによってデバイス供給領域A2からトレイ供給領域A1に戻される。
〈検査領域A3〉
図2に示すように、検査領域A3は、ICデバイス90が検査される領域である。この検査領域A3には、電子部品供給部(供給シャトル)14と、検査部16と、測定ロボット(デバイス搬送ヘッド)17と、電子部品回収部(回収シャトル)18とが設けられている。なお、本実施形態では、電子部品供給部14および電子部品回収部18は、それぞれ、独立して移動可能に構成されているが、これらは、連結または一体化し、同方向に移動可能に構成されていてもよい。
図2に示すように、検査領域A3は、ICデバイス90が検査される領域である。この検査領域A3には、電子部品供給部(供給シャトル)14と、検査部16と、測定ロボット(デバイス搬送ヘッド)17と、電子部品回収部(回収シャトル)18とが設けられている。なお、本実施形態では、電子部品供給部14および電子部品回収部18は、それぞれ、独立して移動可能に構成されているが、これらは、連結または一体化し、同方向に移動可能に構成されていてもよい。
電子部品供給部14は、温度調整(温度制御)されたICデバイス90を載置し検査部16近傍まで搬送する搬送部である。この電子部品供給部14は、デバイス供給領域A2と検査領域A3との間をX軸方向に沿って往復移動可能になっている。また、図2に示す構成では、電子部品供給部14は、Y軸方向に2つ配置されており、温度調整部12上のICデバイス90は、いずれかの電子部品供給部14に搬送され、載置される。なお、この搬送は、供給ロボット13によって行われる。また、電子部品供給部14では、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
検査部16は、ICデバイス90の電気的特性を検査・試験するユニットであり、ICデバイス90を検査する場合にそのICデバイス90を保持する保持部である。検査部16には、ICデバイス90を保持した状態で当該ICデバイス90の端子と電気的に接続される複数のプローブピンが設けられている。そして、ICデバイス90の端子とプローブピンとが電気的に接続され(接触し)、プローブピンを介してICデバイス90の検査(電気的な検査)が行われる。また、検査部16では、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
測定ロボット17は、ICデバイス90の搬送を行う搬送部であり、検査領域A3内で移動可能に支持されている。この測定ロボット17は、デバイス供給領域A2から搬入された電子部品供給部14上のICデバイス90を検査部16上に搬送し、載置することができる。また、ICデバイス90を検査する場合に、測定ロボット17は、ICデバイス90を検査部16に向けて押圧し、これにより、ICデバイス90を検査部16に当接させる。これによって、前述したように、ICデバイス90の端子と検査部16のプローブピンとが電気的に接続される。なお、測定ロボット17は、ICデバイス90を把持する複数の把持部(図示せず)を有している。各把持部は、吸着ノズルを備えており、ICデバイス90を吸着することで把持することができる。また、測定ロボット17は、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱または冷却して、ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。なお、本実施形態では、図示のように測定ロボット17の数は1つであるが、2つ以上設けられていてもよい。
電子部品回収部18は、検査部16での検査が終了したICデバイス90を載置しデバイス回収領域A4まで搬送する搬送部である。この電子部品回収部18は、検査領域A3とデバイス回収領域A4との間をX軸方向に沿って往復移動可能になっている。また、図2に示す構成では、電子部品回収部18は、電子部品供給部14と同様に、Y軸方向に2つ配置されており、検査部16上のICデバイス90は、いずれかの電子部品回収部18に搬送され、載置される。なお、この搬送は、測定ロボット17によって行われる。
また、図4に示すように、2つの電子部品回収部18は、それぞれ、第1配置列180aおよび第2配置列180bを有する。第1配置列180aおよび第2配置列180bは、Y軸方向に並んで配置されている。
第1配置列180aおよび第2配置列180bは、それぞれ、ICデバイス90を載置する4つの載置部181を有する。各載置部181は、電子部品回収部18の搬送方向であるX軸方向に沿って、ほぼ等間隔に配列されている。
なお、本実施形態では、1つの電子部品回収部18が、載置部181を8つ有しているが、載置部181の数はこれに限定されず、1つであってもよいし、8つ以外の複数であってもよい。
なお、本実施形態では、1つの電子部品回収部18が、載置部181を8つ有しているが、載置部181の数はこれに限定されず、1つであってもよいし、8つ以外の複数であってもよい。
図5に示すように、載置部181は、上方に開口する凹状をなし、その横断面積が底面に向かって漸減する形状をなしている。このような形状の載置部181は、底面と、4つの傾斜した側面と、で構成されている。
このような載置部181の側面は、ICデバイス90を載置する際に、ICデバイス90を載置部181に案内する案内面として機能する。これにより、ICデバイス90を載置部181に容易に載置することができる。
このような載置部181の側面は、ICデバイス90を載置する際に、ICデバイス90を載置部181に案内する案内面として機能する。これにより、ICデバイス90を載置部181に容易に載置することができる。
また、載置部181を構成する面(側面および底面)には、当該面における反射を小さくする反射防止処理が施されている。これにより、後述する表面状態取得部50が有する撮像装置51によりICデバイス90を撮像するときに、撮像装置51が有する撮像素子(図示せず)に不要な光が入射することを抑制することができる。そのため、後述する撮像装置51によって、より鮮明な画像を得ることができる。
反射防止処理としては、特に限定されず、例えば、反射防止膜の形成、粗面化処理(光の散乱を大きくする処理)、黒色処理(光の吸収を大きくする処理)等が挙げられる。
〈デバイス回収領域A4〉
図2に示すように、デバイス回収領域A4は、検査が終了したICデバイス90が回収される領域である。このデバイス回収領域A4には、回収用トレイ19と、回収ロボット(分別ロボット)20と、回収空トレイ搬送機構(トレイ搬送機構)21とが設けられている。また、デバイス回収領域A4には、3つの空のトレイ200も用意されている。
図2に示すように、デバイス回収領域A4は、検査が終了したICデバイス90が回収される領域である。このデバイス回収領域A4には、回収用トレイ19と、回収ロボット(分別ロボット)20と、回収空トレイ搬送機構(トレイ搬送機構)21とが設けられている。また、デバイス回収領域A4には、3つの空のトレイ200も用意されている。
回収用トレイ19は、ICデバイス90が載置される載置部であり、デバイス回収領域A4内に固定され、図2に示す構成では、X軸方向に並んで3つ配置されている。また、空のトレイ200も、ICデバイス90が載置される載置部であり、X軸方向に並んで3つ配置されている。そして、デバイス回収領域A4に移動してきた電子部品回収部18上のICデバイス90は、これらの回収用トレイ19および空のトレイ200のうちのいずれかに搬送され、載置される。これにより、ICデバイス90は、検査結果ごとに回収されて、分別(分類)されることとなる。この検査結果に基づいたICデバイス90の分別は、回収ロボット20によって行われる。回収ロボット20は、後述する制御装置30の指令により、ICデバイス90を分別する。
回収ロボット20は、ICデバイス90の搬送を行う搬送部であり、デバイス回収領域A4内でX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動可能に支持されている。この回収ロボット20は、ICデバイス90を電子部品回収部18から回収用トレイ19や空のトレイ200に搬送することができる。なお、回収ロボット20は、ICデバイス90を把持する複数の把持部(図示せず)を有している。各把持部は、吸着ノズルを備えており、ICデバイス90を吸着することで把持することができる。
回収空トレイ搬送機構21は、トレイ除去領域A5から搬入された空のトレイ200をX軸方向に搬送させる搬送部(搬送機構)である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、ICデバイス90が回収される位置に配されることとなる、すなわち、前記3つの空のトレイ200のうちのいずれかとなり得る。
〈トレイ除去領域A5〉
トレイ除去領域A5は、検査済み状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が回収され、除去される領域である。トレイ除去領域A5では、多数のトレイ200を積み重ねることができる。なお、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつ搬送するトレイ搬送機構(搬送部)22A、22Bが設けられている。トレイ搬送機構22Aは、検査済みのICデバイス90が載置されたトレイ200をデバイス回収領域A4からトレイ除去領域A5に搬送する。トレイ搬送機構22Bは、ICデバイス90を回収するための空のトレイ200をトレイ除去領域A5からデバイス回収領域A4に搬送する。
トレイ除去領域A5は、検査済み状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が回収され、除去される領域である。トレイ除去領域A5では、多数のトレイ200を積み重ねることができる。なお、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつ搬送するトレイ搬送機構(搬送部)22A、22Bが設けられている。トレイ搬送機構22Aは、検査済みのICデバイス90が載置されたトレイ200をデバイス回収領域A4からトレイ除去領域A5に搬送する。トレイ搬送機構22Bは、ICデバイス90を回収するための空のトレイ200をトレイ除去領域A5からデバイス回収領域A4に搬送する。
以上説明したような各領域A1〜A5のうちの第1室R1、第2室R2および第3室R3には、それぞれ、図示はしないが、室内の温度を検出する温度センサー(温度計)と、室内の湿度(相対湿度)を検出する湿度センサー(湿度計)と、室内の酸素濃度を検出する酸素濃度センサー(酸素濃度計)とが設けられている。なお、本実施形態では、第1室R1、第2室R2および第3室R3のそれぞれの室に温度センサー、湿度センサーおよび酸素濃度センサーが設けられているが、温度センサー、湿度センサーおよび酸素濃度センサーを設ける箇所は各々任意である。
また、図示はしないが、検査装置1は、ドライエアー供給機構を有している。ドライエアー供給機構は、第1室R1、第2室R2および第3室R3に湿度の低い空気、窒素等の気体(以下、ドライエアーとも言う)を供給できるよう構成されている。そのため、必要に応じて、ドライエアーを供給することにより、ICデバイス90の結露、結氷(着氷)を防止することができる。
(制御装置30)
図3に示すように、制御装置30は、検査装置1の各部を制御する機能を有し、制御部31と、記憶部32とを備える。
図3に示すように、制御装置30は、検査装置1の各部を制御する機能を有し、制御部31と、記憶部32とを備える。
制御部31は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、駆動制御部311、検査制御部312および撮像制御部(表面状態取得制御部)313を有する。記憶部32は、例えば、ROM(read only memory)およびRAM(Random Access Memory)を含んで構成されている。
駆動制御部311は、各部(トレイ搬送機構11A、11B、温度調整部12、供給ロボット13、供給空トレイ搬送機構15、電子部品供給部14、検査部16、測定ロボット17、電子部品回収部18、回収ロボット20、回収空トレイ搬送機構21およびトレイ搬送機構22A、22B)の駆動等を制御する。
検査制御部312は、例えば、記憶部32内に記憶されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて、検査部16に配置されたICデバイス90の検査等を行うことも可能である。
撮像制御部313は、表面状態取得部50の駆動等を制御する。また、撮像制御部313は、撮像装置51からの信号を処理し、表面状態取得部50が取得したICデバイス90の表面状態の情報をデータ化する(画像データを生成する)。
また、制御部31は、各部の駆動、検査結果および画像データ等を表示部41に表示する機能や、操作部42からの入力に従って処理を行う機能等を有している。
記憶部32は、制御部31が各種処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶する。
記憶部32は、制御部31が各種処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶する。
(設定表示部40)
図1および図3に示すように、設定表示部40は、表示部41および操作部42を有する。
図1および図3に示すように、設定表示部40は、表示部41および操作部42を有する。
表示部41は、各部の駆動や検査結果等を表示するモニター411を有する。モニター411は、例えば、液晶表示パネルや有機EL等の表示パネル等で構成することができる。作業者は、このモニター411を介して、検査装置1の各種処理や条件等を設定したり、確認したりすることができる。
操作部42は、マウス421等の入力デバイスであり、作業者による操作に応じた操作信号を制御部31に出力する。したがって、作業者は、マウス421を用いて、制御部31に対して各種処理等の指示を行うことができる。
なお、本実施形態では、操作部42としてマウス421を用いているが、操作部42はこれに限定されず、例えばキーボード、トラックボール、タッチパネル等の入力デバイス等であってもよい。
なお、本実施形態では、操作部42としてマウス421を用いているが、操作部42はこれに限定されず、例えばキーボード、トラックボール、タッチパネル等の入力デバイス等であってもよい。
(表面状態取得部50)
表面状態取得部50は、電子部品回収部18に載置された状態にあるICデバイス90の表面状態の情報を取得する機能を有する。
表面状態取得部50は、電子部品回収部18に載置された状態にあるICデバイス90の表面状態の情報を取得する機能を有する。
図2および図4に示すように、表面状態取得部50は、前述した検査領域A3とデバイス回収領域A4との間の近傍で、電子部品回収部18の搬送経路C18の途中に設けられている。すなわち、表面状態取得部50は、検査(電気的な検査)後のICデバイス90の表面状態の情報を取得可能な位置に設けられている。
図4に示すように、表面状態取得部50は、2つの第1表面状態取得部50aと、2つの第2表面状態取得部50bとを有する。第1表面状態取得部50aおよび第2表面状態取得部50bは、Y軸方向に並んで配置されている。第1表面状態取得部50aは、電子部品回収部18の第1配置列180aの上方に設けられている。第2表面状態取得部50bは、電子部品回収部18の第2配置列180bの上方に設けられている。
なお、本実施形態では、第1表面状態取得部50aおよび第2表面状態取得部50bのそれぞれを1つの表面状態取得部50として捉えたとき、その表面状態取得部50の数は、4つであるが、表面状態取得部50の数は、これに限定されず任意である。ただし、表面状態取得部50の数は、配置列の数と同じであることが好ましい。これにより、表面状態取得部50の数が配置列の数よりも少ない場合に比べ、本実施形態のようにICデバイス90の表面状態の情報をより効率良く取得することができる。
図5に示すように、表面状態取得部50は、電子部品回収部18の上方に配置されるように支持部60に支持されている。これにより、表面状態取得部50は、電子部品回収部18にあるICデバイス90の鉛直上方からICデバイス90の上面911の状態の情報を取得可能になっている。なお、支持部60は、例えば、検査部16や測定ロボット17を支持する支持脚(図示せず)等に取り付けられている。
第1表面状態取得部50aおよび第2表面状態取得部50bは、それぞれ、撮像装置51およびストロボ52を有する。
撮像装置51は、ICデバイス90からの光を受光して電気信号に変換する撮像素子を有している。この撮像装置51としては、特に限定されないが、例えば、撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーを用いたカメラ(CCDカメラ)、撮像素子としてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーを用いたカメラ、撮像素子としてMOSイメージセンサーを用いたカメラ等の電子カメラ(デジタルカメラ)等が挙げられる。また、画像データを、例えば、微分干渉法、フーリエ変換法等を用いて解析することにより、微細な傷や見え難い傷を強調し、傷の検出感度を向上させることが可能である。
この撮像装置51は、撮像領域が電子部品回収部18におけるICデバイス90の上面911の大きさとほぼ同等またはそれより大きくなるように構成されている。
また、撮像装置51は、図示はしないが、光学レンズやオートフォーカス機構等の光学系を備えていることが好ましい。これにより、例えば、撮像装置51に対する電子部品回収部18上のICデバイス90の高さ(Z軸方向の高さ)が異なる場合でも、鮮明な画像を得ることができる。
ストロボ52は、撮像装置51によるICデバイス90の撮像時に駆動され、ICデバイス90に光を照射する光源装置である。このストロボ52により、光量不足で画像が暗くなることを抑制し、より鮮明な画像を得ることができる。
ストロボ52は、本実施形態では、円環状をなし、撮像装置51の周囲に配置されている。これにより、ICデバイス90に均一に光を照射することができる。なお、ストロボ52の形状や配置は前述の構成に限定されない。
このような構成の表面状態取得部50は、ストロボ52によりICデバイス90に光を照射し、撮像装置51により電子部品回収部18に載置された状態の複数のICデバイス90を撮像する。撮像装置51からの信号は、前述した撮像制御部313に取り込まれる。撮像制御部313は、撮像装置51からの信号を処理し、ICデバイス90の表面状態の情報を2次元の画像データとして生成する。
また、表面状態取得部50が取得したICデバイス90の表面状態の情報を用いて3次元の画像データを生成してもよい。その場合には、例えば、図示はしないが、1つの配置列に対して2つ以上(例えば、3つ)の表面状態取得部50を設ければよい。3次元の画像データを生成することにより、後述するようなICデバイス90の表面の傷等の有無に加え、さらに、傷等の大きさ(特に深さ)も測定することができる。例えば、図7に示すのように、ICデバイス90の傷901の大きさ(XY平面における大きさ)や、傷901の深さ(Z軸方向の長さ)を測定することができる。なお、例えば、三角測量法を用いたレーザー測定器(レーザー測長器)により、3次元の画像(3Dイメージ画像)を取得してもよい。
以下、上述した構成の検査装置1の一連の動作を説明しつつ、ICデバイス90の表面状態の情報の取得について説明する。
前述したように、ICデバイス90は、トレイ供給領域A1、デバイス供給領域A2を順に経由し、検査領域A3にて検査される(図2参照)。検査領域A3では、ICデバイス90の端子と検査部16のプローブピンとが電気的に接続され、これにより、ICデバイス90の導通の検査を行われる。この検査では、導通状態が設定した基準以上の条件を満足するICデバイス90を合格とし、基準を満たさないICデバイス90を不合格とする。なお、設定した基準は、任意に調整することができる。また、検査結果は、合格および不合格の2つの結果だけでなく、複数に分類した結果であってもよい。
検査が終了したICデバイス90は、測定ロボット17によって、検査部16から電子部品回収部18に搬送され載置される。
図6に示すように、ICデバイス90が載置された電子部品回収部18は、矢印X1方向(+X軸方向)に沿って検査領域A3からデバイス回収領域A4に搬送される。この矢印X1方向に搬送されている最中に、表面状態取得部50が各ICデバイス90を撮像する。また、表面状態取得部50は、各配置列(第1配置列180aおよび第2配置列180b)に載置された各載置部181同士の間隔(X軸方向に沿って並ぶ隣り合う2つの載置部181同士のピッチ)に合わせて予め定められたタイミングで、光を照射して各ICデバイス90を撮像する。これにより、表面状態取得部50は、複数のICデバイス90を連続して撮影する。
また、表面状態取得部50によって取得した信号は、撮像制御部313に取り込まれ、撮像制御部313にて2次元の画像データが生成される。この画像データに基づいて外観検査が行われる。この外観検査では、ICデバイス90の傷等(クラック、凹み、欠け等の欠陥も含む)の有無や程度を判別する。この外観検査では、傷等の程度が設定した基準以上の条件を満足するICデバイス90を合格とし、基準を満たさないICデバイス90を不合格とする。なお、設定した基準は、任意に調整することができる。また、必要に応じて、傷等の大きさを測定したり、位置を特定する。
このような外観検査を行うことで、例えば、ICデバイス90の搬送とは別で、外観検査を行う手間を省くことができる。そのため、ICデバイス90の搬送、および、ICデバイス90の外観検査の一連の作業を、より迅速に行うことができる。
また、表面状態取得部50が取得したICデバイス90の表面状態の情報を用いて2次元の画像データを生成することで、例えばICデバイス90の表面の傷等の有無や程度を容易に判別することができる。
表面状態取得部50によるICデバイス90の撮像が終了した後、ICデバイス90は、デバイス回収領域A4に設けられた電子部品回収部18によって、前述した電気的な検査の結果および外観検査の結果に基づいて分別される(図2参照)。電気的な検査の結果および外観検査の結果の双方が合格であるICデバイス90は、デバイス回収領域A4に設けられた空のトレイ200に分別される。一方、電気的な検査の結果および外観検査の結果のうちのいずれか一方の結果が不合格であるICデバイス90は、回収用トレイ19に分別される。
そして、デバイス回収領域A4に設けられた空のトレイ200に分別されたICデバイス90は、トレイ除去領域A5へと搬送される。
以上のように、検査装置1では、表面状態取得部50によって、電子部品回収部18上に載置された状態にあるICデバイス90の表面状態の情報を取得する。このように、ICデバイス90が電子部品回収部18に載置された状態でICデバイス90の撮像を行うことにより、ICデバイス90の外観検査を行うための専用の外観検査領域を設けることを省略することができる。また、外観検査を行うための専用の外観検査領域が設けられている場合に比べて、無駄なICデバイス90の移動が少なくなり、ICデバイス90の外観検査をより迅速に行うことができる。さらに、ICデバイス90を把持したり、放したりする回数を減少させることができるため、ICデバイス90を損傷させてしまうことを抑制することができる。
また、前述したように、表面状態取得部50は、電子部品回収部18による搬送経路C18の途中にあるICデバイス90の表面状態の情報を取得する。これにより、複数のICデバイス90が電子部品回収部18上で搬送されている最中に、ICデバイス90の表面状態の情報を連続的に撮像することができる。そのため、複数のICデバイス90の表面状態の情報の取得を従来よりも迅速に行うことができる。
また、本実施形態では、前述したように、表面状態取得部50は、検査後のICデバイス90を搬送する搬送部である電子部品回収部18上のICデバイス90の表面状態の情報を取得している。これにより、例えば、ICデバイス90の電気的な検査の際にICデバイス90に傷等が生じたとしても、その傷等を発見することができる。そのため、最終的に製品として出荷されるICデバイス90の信頼性を高めることができる。
また、検査後のICデバイス90を載置し搬送する搬送部としては、電子部品回収部18の他に、トレイ搬送機構22Aがある。このトレイ搬送機構22Aの近傍に表面状態取得部50が設けられていてもよい。トレイ搬送機構22Aの近傍に表面状態取得部50が設けられている場合、表面状態取得部50は、全てのICデバイス90の表面状態の情報を取得してもよいが、電気的な検査結果が合格であるICデバイス90の表面状態の情報のみを取得するのが好ましい。これにより、不合格であるICデバイス90の表面状態の取得を行わないため、不要な外観検査を省略できる。
なお、未検査状態のICデバイス90(電気的な検査を行っていないICデバイス90)の外観検査を行う場合には、トレイ搬送機構11Aおよび電子部品供給部14の搬送部のうちの任意の搬送部の近傍に表面状態取得部50を設ければよい。
また、撮像装置51は、ICデバイス90の鉛直上方からICデバイス90を撮像している。これにより、ICデバイス90の上面911の傷等の有無を判別することができる。ICデバイス90の上面911には、回路が集中して配置されている。そのため、ICデバイス90の上面911の傷等の有無を判別することにより、最終的に製品として出荷されるICデバイス90の信頼性を高めることができる。
また、前述した説明では、表面状態取得部50は、1回の撮像で、1つのICデバイス90全体を撮像したが、1回の撮像で、複数のICデバイス90を撮像してもよい。また、表面状態取得部50は、1つのICデバイス90を複数に分割して撮像してもよい。その場合の分割数は、特に限定されず、撮像装置51の性能等の諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、偶数であることが好ましく、2以上、64以下であることがより好ましく、2以上、16以下であることがさらに好ましい。具体的には、2分割または4分割が好ましく、特に、4分割が好ましい。これにより、ICデバイス90の表面状態の情報を一括して取得する場合に比べ、前記情報を高精度に取得することができる。
以上、本発明の電子部品搬送装置および電子部品検査装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、前述した実施形態では、表面状態取得部として、撮像装置およびストロボを備えた構成を挙げたが表面状態取得部の構成はこれに限定されない。例えば、表面状態取得部は、レーザー光を電子部品の表面に照射し、そのレーザー光を走査し、前記表面で反射したレーザー光を受光する装置等であってもよい。
また、前述した実施形態では、表面状態取得部が電子部品の鉛直方向の上面を撮像するように構成されていたが、これに限らず、例えば、表面状態取得部が電子部品の裏面、側面等を撮像可能なように構成してもよい。電子部品の裏面を撮像する場合は、例えば、電子部品回収部が有する載置部の下部を光透過性を有する部材(透明な部材)で形成したり、また、載置部の下部に孔を形成したりすればよい。
1…検査装置、10…搬送装置、11A…トレイ搬送機構、11B…トレイ搬送機構、12…温度調整部、13…供給ロボット、14…電子部品供給部、15…供給空トレイ搬送機構、16…検査部、17…測定ロボット、18…電子部品回収部、180a…第1配置列、180b…第2配置列、181…載置部、19…回収用トレイ、20…回収ロボット、21…回収空トレイ搬送機構、22A…トレイ搬送機構、22B…トレイ搬送機構、30…制御装置、31…制御部、311…駆動制御部、312…検査制御部、313…撮像制御部、32…記憶部、40…設定表示部、41…表示部、411…モニター、421…マウス、42…操作部、50…表面状態取得部、50a…第1表面状態取得部、50b…第2表面状態取得部、51…撮像装置、52…ストロボ、60…支持部、90…ICデバイス、911…上面、200…トレイ、A1…トレイ供給領域、A2…デバイス供給領域、A3…検査領域、A4…デバイス回収領域、A5…トレイ除去領域、C18…搬送経路、R1…第1室、R2…第2室、R3…第3室、X1…矢印、901…傷
Claims (14)
- 電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、
前記搬送部上に載置された前記電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、を有することを特徴とする電子部品搬送装置。 - 前記表面状態取得部で取得した前記情報に基づいて前記電子部品の外観検査を行う請求項1に記載の電子部品搬送装置。
- 前記外観検査は、前記電子部品の傷の有無を判別する検査である請求項2に記載の電子部品搬送装置。
- 前記表面状態取得部は、前記搬送部による前記電子部品の搬送経路の途中にある前記電子部品の前記情報を取得可能である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
- 前記電子部品の電気的な検査を行う検査部を設けることが可能であり、
前記表面状態取得部は、前記電気的な検査が行われた後に前記情報を取得する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。 - 前記搬送部は、前記電気的な検査が行われた後の前記電子部品を搬送する電子部品回収部である請求項5に記載の電子部品搬送装置。
- 前記表面状態取得部は、前記電気的な検査で合格した前記電子部品に対して、前記情報を取得する請求項5または6に記載の電子部品搬送装置。
- 前記表面状態取得部で取得した前記情報および前記電気的な検査の結果に基づいて、前記電子部品を分別する分別ロボットを有する請求項5ないし7のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
- 前記表面状態取得部は、前記電子部品を撮像可能な撮像装置を備える請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
- 前記撮像装置は、前記電子部品の鉛直上方から前記電子部品を撮像することにより、前記情報を取得する請求項9に記載の電子部品搬送装置。
- 前記表面状態取得部は、ストロボを有し、
前記撮像装置による前記電子部品の撮像時に、前記ストロボを駆動して前記電子部品に光を照射する請求項9または10に記載の電子部品搬送装置。 - 前記表面状態取得部で取得した前記情報を用いて2次元の画像データを生成する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。
- 複数の前記表面状態取得部を有し、
前記複数の表面状態取得部で取得した前記情報を用いて3次元の画像データを生成する請求項1ないし12のいずれか1項に記載の電子部品搬送装置。 - 電子部品を載置し搬送可能な搬送部と、
前記搬送部上に載置された前記電子部品の表面状態の情報を取得可能な表面状態取得部と、
前記電子部品を検査する検査部と、を有することを特徴とする電子部品検査装置。
Priority Applications (4)
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