JP2017015438A - 電子機器、キャリブレーション方法、及びキャリブレーションプログラム - Google Patents

電子機器、キャリブレーション方法、及びキャリブレーションプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】気圧高度計測に関するキャリブレーション精度の低下を抑制することのできる電子機器、方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】本発明の電子機器は、測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションを行うキャリブレーション部を含み、前記キャリブレーション部は、前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定する。【選択図】図5

Description

本発明は、電子機器、キャリブレーション方法、及びキャリブレーションプログラムに関する。
登山などでは、ユーザーが現在の高度を知るために気圧高度計が広く用いられている。気圧高度計は、標高が高い地点ほど大気圧が低いという事実に基づく変換式(測高公式)へ大気圧の実測値を当てはめることにより現在の高度を推測するものである。
しかし、変換式のパラメーターは、気象条件が一定の下でしか使用できないため、例えば1時間ごとなどの一定の頻度で気圧高度計測のキャリブレーションを行う必要がある。
なお、本明細書では、気圧センサーを用いた高度計測を「気圧高度計測」と称し、気圧センサーの出力を高度へ変換する変換特性(変換パラメーター)の調整を、「気圧高度計測のキャリブレーション」と称す。
そこで、GPS(GPS:Global Positioning System)を利用したキャリブレーション方法が提案された(特許文献1)。この方法では、ユーザーの入力した高度、地形情報、GPS高度の何れをキャリブレーションに用いるべきかユーザーに選択させることや、GPS高度と気圧高度とが所定値以上異なる場合にはGPS高度をキャリブレーションに用いないことなどが記載されている。
米国特許第6381540号明細書
しかし、GPS高度の精度はGPS受信機の置かれた環境に依存するため、例えば気圧高度とGPS高度とが近かったとしてもGPS高度の精度が高いとは限らない。このため、上記の方法では、キャリブレーションの精度(以下、単に「キャリブレーション精度」という。)が環境により低下する虞があった。
本発明のいくつかの態様は、気圧高度計測に関するキャリブレーション精度の低下を抑制することのできる電子機器、キャリブレーション方法、及びキャリブレーションプログラムを提供することを目的とする。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の電子機器は、測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションを行うキャリブレーション部を含み、前記キャリブレーション部は、前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定する。
測位用信号から算出される位置座標には、誤差が含まれることがある。気圧高度計測が行われるエリアの地形データが緩勾配な場合と急勾配な場合とでは、誤差がキャリブレーション精度に与える影響の程度が異なると考えられる。そこで、キャリブレーション部は、地形データに基づきキャリブレーションのモードを決定する。従って、本適用例によれば、キャリブレーション精度が地形によって大きく変化することを、避けることができる。
[適用例2]
本適用例において、前記キャリブレーション部は、前記位置座標の誤差の程度と、前記地形データとの関係に基づき、前記モードを決定してもよい。
従って、キャリブレーション部は、位置座標の誤差の程度と地形データとの関係に基づいて、モードを決定することで、誤差の影響を低減することができる。
[適用例3]
本適用例において、前記モードには、少なくとも、前記位置座標に含まれる高度の値を前記キャリブレーションに用いる第1モードと、前記位置座標に含まれる高度の値を前記キャリブレーションに用いない第2モードと、が含まれてもよい。
従って、キャリブレーション部は、位置座標に含まれる高度の値を気圧高度計測に用いるか否かを、地形データを考慮して決定することができる。従って、キャリブレーションのモードをより適切に決定できる。
[適用例4]
本適用例において、前記キャリブレーション部は、前記誤差が前記エリア内における前記地形データの高度差よりも小さい場合には、前記第1モードで前記キャリブレーションを行ってもよい。
位置座標の誤差がエリア内における地形データの高度差よりも小さい場合には、位置座標に含まれる高度の値の方が、地形データの高度よりも、キャリブレーションを行う地点の高度に近い可能性が高い。従って、キャリブレーション部は、位置座標の誤差が地形データの高度差と比較して小さい場合に、位置座標に含まれる高度の値を気圧高度計測に用いることで、キャリブレーション精度の低下を抑制しやすくできる。
[適用例5]
本適用例において、前記キャリブレーション部は、前記誤差が前記エリア内における前記地形データの高度差以上である場合には、前記第2モードで前記キャリブレーションを行ってもよい。
位置座標の誤差がエリア内における地形データの高度差以上である場合には、位置座標に含まれる高度をキャリブレーションに用いるとキャリブレーション精度が低下する虞がある。従って、キャリブレーション部は、位置座標の誤差が地形データの高度差と比較して大きい場合に、位置座標に含まれる高度の値をキャリブレーションに用いないことで、キャリブレーション精度の低下を抑制しやすくできる。
[適用例6]
本適用例において、前記第2モードは、前記地形データから得られる高度の値を前記キャリブレーションに用いるモードであってもよい。
従って、キャリブレーション部は、第2モードにおいて、地形データから得られる高度
の値を気圧高度計測に用いることができる。
[適用例7]
本適用例において、前記キャリブレーション部は、前記誤差が前記誤差に対して定められた所定の閾値より大きく、かつ、前記地形データの高度差が前記高度差に対して定められた所定の閾値より大きい場合には、前記第1モード及び前記第2モードとは異なる第3モードで前記キャリブレーションを行ってもよい。
位置座標の誤差と地形データの高度差とがそれぞれの閾値より大きい場合は、位置座標に含まれる高度の値と地形データの高度の値とのいずれもがキャリブレーションに適していない可能性が高い。そこで、キャリブレーション部は、位置座標の誤差と地形データの高度差とがそれぞれの閾値より大きい場合に、第1モード及び第2モードとは異なるモードでキャリブレーションを行うことで、これらの高度の値によるキャリブレーション精度の低下を抑制できる。
[適用例8]
本適用例において、前記第3モードは、予め定められた海面気圧の値を前記キャリブレーションに用いるモードであってもよい。
従って、キャリブレーション部は、位置座標の誤差と地形データの高度差とがそれぞれの閾値より大きい場合に、予め用意された海面気圧の値を気圧高度計測に用いることができる。
[適用例9]
本適用例において、前記第3モードは、前記海面気圧の値と前記位置座標に含まれる高度の値とを前記キャリブレーションに用いるモードであってもよい。
従って、キャリブレーション部は、位置座標の誤差と地形データの高度差とがそれぞれの閾値より大きい場合に、予め用意された海面気圧の値と、前記位置座標に含まれる高度の値との双方を気圧高度計測に用いることができる。
[適用例10]
本適用例において、前記電子機器は、可搬の電子機器であり、前記気圧高度計測に用いられる気圧センサーと、測位用衛星から前記測位用信号を受信する受信部と、を含んでもよい。
従って、本適用例の電子機器は、ユーザーが携帯して、例えば移動先などでも気圧高度計測を行うことができる。
[適用例11]
本適用例において、前記電子機器は、前記ユーザーの所定部位へ装着可能であってもよい。
従って、ユーザーは、電子機器を手に持たなくても電子機器を利用することができる。従って、電子機器は、スポーツなどに好適である。
[適用例12]
本適用例において、前記所定部位は、腕又は手首であってもよい。
従って、ユーザーは、電子機器を腕時計等と同様の感覚で使用することができる。
[適用例13]
本適用例のキャリブレーション方法は、測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションを行う方法であって、前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定すること、を含む。
測位用信号から算出される位置座標には、誤差が含まれることがある。気圧高度計測が行われるエリアの地形データが緩勾配な場合と急勾配な場合とでは、誤差がキャリブレーション精度に与える影響の程度が異なると考えられる。そこで、本適用例のキャリブレーション方法では、地形データに基づきキャリブレーションのモードを決定する。従って、本適用例によれば、キャリブレーション精度が地形によって大きく変化することを、避けることができる。
[適用例14]
本適用例のキャリブレーションプログラムは、測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションを行うコンピューターのプログラムであって、前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定すること、を前記コンピューターに実行させる。
測位用信号から算出される位置座標には、誤差が含まれることがある。気圧高度計測が行われるエリアの地形データが緩勾配な場合と急勾配な場合とでは、誤差がキャリブレーション精度に与える影響の程度が異なると考えられる。そこで、本適用例のプログラムは、地形データに基づきキャリブレーションのモードを決定することで、キャリブレーション精度の大幅な低下を抑制する。従って、本適用例によれば、キャリブレーション精度が地形により大きく変化することを、避けることができる。
第1実施形態における電子機器1の概要を説明するための図である。 電子機器1を含むシステムの構成を説明するための機能ブロック図である。 信号処理部121の機能を説明するための機能ブロック図である。 キャリブレーションに関する情報端末2の事前準備を説明するためのフローチャートである。 キャリブレーション部の動作を説明するためのフローチャートである。 第1モード、第2モード、第3モードのキャリブレーションを説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.電子機器の実施形態
1−1.電子機器の概要
図1は、第1実施形態における電子機器の概要を説明するための図である。
図1に示すように、本実施形態における電子機器1(可搬の電子機器の一例)は、例えば、登山などのアウトドアシーンにおいてユーザーの身体の一部へ装着される携帯情報機器である。必要なときにユーザーが目視できるよう、電子機器1の装着先は、例えば肘から手に至る部位(前腕)である。図1に示す例では、電子機器1はリスト型(腕時計型)の携帯情報機器(アウトドアウォッチ)として構成され、電子機器1の装着先は手首とさ
れている。
電子機器1には、例えば、アウトドアウォッチとしての機能である計時機能、測位機能、コンパス機能、気圧検出機能、気温検出機能、ナビゲーション機能などが搭載されている。以下、電子機器1が登山に適用されると仮定して説明する。
登山の事前準備では、ユーザーは、スマートフォン、タブレットPC、デスクトップPC等の情報端末を操作し、登山を予定しているルートを情報端末へ指定する。情報端末は、ルートを包含するエリア(ローカルエリア)のデータ(海面気圧データ、地形データなど)をネットワーク経由でサーバーセンターからダウンロードし、電子機器1へ書き込む。
登山の当日、ユーザーの位置する地点の高度が電子機器1の表示画面へ逐次に表示される。この高度は、電子機器1に内蔵された気圧センサーの出力と、電子機器1に内蔵されたGPSセンサーの出力とに基づき算出されたものである。
つまり、本実施形態の電子機器1は、GPSセンサーの出力と気圧センサーの出力との双方を利用することで、特に高度方向の測位精度を向上させた、ハイブリッドタイプの気圧高度計測を行うことができる。
1−2.システムの構成
図2は、電子機器を含むシステムの構成を説明するための機能ブロック図である。
図2に示すように、電子機器1は、GPSセンサー110、地磁気センサー111、気圧センサー112、温度センサー113、処理部120、記憶部130、操作部150、計時部160、表示部170、音出力部180、通信部190などを含んで構成される。但し、電子機器1の構成は、これらの構成要素の一部を削除又は変更し、或いは他の構成要素を追加したものであってもよい。
GPSセンサー110は、電子機器1の位置を示す測位データ(緯度、経度、高度)を生成して処理部120へ出力するセンサーであって、例えばGPS受信機(GPS: Global Positioning System)等を含んで構成される。GPSセンサー110は、外部から到来する所定周波数帯域の電磁波を不図示のGPSアンテナで受信し、GPS衛星(測位用衛星の一例)からのGPS信号(測位用信号の一例)を抽出すると共に、当該GPS信号に基づき電子機器1の位置(緯度、経度、高度)などを示す測位データを生成する。
地磁気センサー111は、電子機器1から見た地球の磁場の方向を示す地磁気ベクトルを検出するセンサーであって、例えば、互いに直交する3つの軸方向の磁束密度を示す地磁気データを生成する。地磁気センサー111には、例えば、MR(Magnet resistive)素子、MI(Magnet impedance)素子、ホール素子などが用いられる。
気圧センサー112は、その周辺の大気圧に応じた信号を出力する(つまり気圧を検出する)素子であって、例えば、振動片の共振周波数の変化を利用する方式(振動方式)の感圧素子を有している。この感圧素子は、例えば、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料で形成された圧電振動子であり、例えば、音叉型振動子、双音叉型振動子、AT振動子(厚みすべり振動子)、SAW共振子などが適用される。なお、本実施形態において、気圧センサー112の出力は、GPSセンサー110の測位データに含まれる高度の情報を補正(又は補償)するために使用される。
温度センサー113は、その周辺の気温に応じた信号(例えば、気温に応じた電圧)を
出力する感温素子である。なお、温度センサー113は、気温に応じたデジタル信号を出力するものであってもよい。
処理部(コンピューターの一例)120は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成される。処理部120は、記憶部130に格納されたプログラムと、操作部150を介してユーザーが入力した各種のコマンドとに従い各種の処理を行う。処理部120による処理には、GPSセンサー110、地磁気センサー111、気圧センサー112、温度センサー113、計時部160などの生成するデータに対するデータ処理(入力信号がアナログ信号である場合にはA/D変換処理も含む)が含まれる。また、処理部120による処理には、表示部170へ画像を表示させる表示処理、音出力部180に音を出力させる音出力処理などが含まれる。なお、図2に示した信号処理部121は、処理部120の機能のうち、気圧高度計測に関する機能を可視化したものである。信号処理部121の詳細は、後述する。
記憶部130は、例えば1又は複数のICメモリーなどにより構成され、プログラムが記憶されるROMと、処理部120の作業領域となるRAMとを有する。なお、RAMには不揮発性のRAMも含まれ、不揮発性のRAMには、地形データ132(地形のデータの一例)、海面気圧データ133などの記憶領域が確保されている。また、ROMに書き込まれたプログラムには、後述するキャリブレーション部によって実行されるキャリブレーションプログラム(プログラムの一例)134も含まれる。
操作部150は、例えばボタン、キー、マイク、タッチパネル、音声認識機能、加速度計によるアクション検出機能、などで構成され、ユーザーからの指示を適当な信号に変換して処理部120に送る処理を行う。
計時部160は、例えば、リアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)ICなどにより構成され、年、月、日、時、分、秒等の時刻データを生成して処理部120に送る。
表示部170は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、EPD(Electrophoretic Display)、タッチパネル型ディスプレイ等で構成され、処理部120からの指示に従って各種の画像を表示する。
音出力部180は、例えばスピーカー、ブザー、バイブレーターなどで構成され、処理部120からの指示に従って各種の音(又は振動)を発生させる。
通信部190は、電子機器1と情報端末2(スマートフォンなど)との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。通信部190は、例えば、Bluetooth(登録商標)(BTLE:Bluetooth Low Energyを含む)、Wi−Fi(登録商標)(Wi-Fi:Wireless Fidelity)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near field communication)、ANT+(登録商標)等の近距離無線通信規格に対応した送受信機を含んで構成される。
情報端末2は、インターネットなどのネットワーク3に接続可能なスマートフォン、タブレットPC、デスクトップPCなどの情報端末であって、電子機器1の通信部190に対応した不図示の通信部を搭載している。また、情報端末2の記憶部(不図示)には、電子機器1を制御するためのプログラムがインストールされており、情報端末2は、少なくとも電子機器1に接続された際には、このプログラムに従って動作する。このプログラムは、例えばインターネットなどのネットワーク3を介してサーバーセンター4からダウンロードされたものである。
サーバーセンター4は、インターネットなどのネットワーク3に接続されたネットワークサーバーセンターである。サーバーセンター4は、例えば、電子機器1のユーザーからアップロードされたデータなどをユーザーごとに管理したり、個々のユーザーに向けてプログラムを提供したりする機能を有している。また、サーバーセンター4には、海面気圧データサーバー6、地形データサーバー7などが設置される。
1−2−1.GPSセンサーについて
GPSセンサー110のGPS受信機(受信部の一例)には、不図示のアンテナで受信した高周波数信号(RF信号、RF;Radio Frequency)を中間周波数の信号にダウンコンバートし、増幅等した後、デジタル信号に変換するRF受信回路部が備えられる。
また、GPS受信機には、RF受信回路部からのデジタル信号(ベースバンド信号)へ相関演算等を施すベースバンド回路部が備えられる(なお、中間周波数にダウンコンバートせず、直接ベースバンド信号に変換するダイレクトコンバージョン方式を採用することもできる。)。
また、ベースバンド回路部は、受信した信号へ公知の相関演算を施すことで、所定の法則で符号化されたGPS信号を探索(周波数サーチ、位相サーチ)して複数のGPS衛星を捕捉し、捕捉したGPS衛星ごとに、相関値のピークが検出された位相及び周波数を見出し、その位相及び周波数を、GPS信号のコード位相及び受信周波数とする。
また、ベースバンド回路部は、捕捉したGPS信号を復号してエフェメリス(GPS衛星の軌道を表す衛星軌道情報)や時刻情報などを取得する。また、ベースバンド回路部は、取得したエフェメリスや時刻情報等を用いて公知の演算を行い、GPS衛星と電子機器1との間の擬似距離(正確にはGPS衛星とGPSセンサー110との間の擬似距離)、電子機器1の速度ベクトル(正確にはGPSセンサー110の速度ベクトル)、電子機器1の位置(正確にはGPSセンサー110の位置)(位置:緯度、経度、高度)などを算出する。なお、コード位相、擬似距離、速度ベクトルも、前述した測位データの一種である。
ここで、GPSセンサー110のベースバンド回路部は、測位データと共に、測位データに含まれる位置(緯度、経度、高度)に含まれる誤差の程度を表す指標として、GPSの信頼性の指標を出力する。本実施形態においては、標準偏差σである。標準偏差σは、GPS信号の受信強度、補足したGPS衛星の数、補足したGPS衛星の配置などから算出されたものである。
標準偏差σには、水平方向(つまり緯度経度方向)の標準偏差である位置標準偏差σと、高度方向の標準偏差である高度標準偏差σとがある。位置標準偏差σは、測位データの緯度及び経度に含まれる誤差の程度(信頼区間の広さ)を表し、高度標準偏差σは、測位データの高度に含まれる誤差の程度(信頼区間の広さ)を表す(単位は、距離の単位であって、例えば[m]である。)。
なお、位置標準偏差σの添え字「h」は水平(horizon)の頭文字であり、高度標準偏差σの添え字「v」は垂直(vertical)の頭文字である。なお、本明細書では、高度標準偏差σの添え字を「v」とするが、高度を表す文字には高さ(height)の頭文字「h」を使用する(後述する高度hなど)。
1−2−2.サーバーセンターについて
情報端末2は、通信部を経由して電子機器1から海面気圧データのリクエストを受信す
る。リクエストを受信した情報端末2は、ネットワーク3を通じてサーバーセンター4に設置された海面気圧データサーバー6にアクセスし、海面気圧データをダウンロードする。情報端末2がダウンロードした海面気圧データは、通信部を経由して電子機器1へ転送され、電子機器1の記憶部130へ書き込まれる。
また、情報端末2は、通信部を経由して電子機器1から地形データのリクエストを受信する。リクエストを受信した情報端末2は、ネットワーク3を通じてサーバーセンター4に設置された地形データサーバー7にアクセスし、地形データをダウンロードする。情報端末2がダウンロードした地形データは、通信部を経由して電子機器1へ転送され、電子機器1の記憶部130へ書き込まれる。
また、海面気圧データサーバー6は、例えば全世界の海面気圧データを保管している。海面気圧データは、例えば、離散的な各地点の海面気圧を、各地点の水平位置(緯度及び経度)に対応づけてなるデータである。海面気圧データサーバー6は、情報端末2からのリクエストに応じて、必要なエリアの海面気圧データをレスポンスとして配信する。
なお、海面気圧データサーバー6は、ネットワーク3に接続された不図示の気象予報機関(気象庁又は民間の気象予報企業)のサーバーへ定期的にアクセスし、各地点の海面気圧を発表時刻ごと(予報時刻ごと)に保管・更新しているものとする。
また、地形データサーバー7は、例えば全世界の地形データを保管している。地形データは、例えば、離散的な複数地点の高度を、各地点の水平位置(緯度及び経度)に対応づけてなるデータである。地形データサーバー7は、情報端末2からのリクエストに応じて、必要なエリアの地形データをレスポンスとして配信する。
1−2−3.信号処理部について
図3は、信号処理部121の機能を説明するための機能ブロック図である。
図3に示すとおり、信号処理部121には、変換部122、キャリブレーション部123が備えられる。
信号処理部121には、少なくとも、気圧センサー112から出力される気圧Pと、GPSセンサー110から出力される緯度φと、GPSセンサー110から出力される経度λと、GPSセンサー110から出力される高度hと、GPSセンサー110から出力される位置標準偏差σと、GPSセンサー110から出力される高度標準偏差σと、温度センサー113から出力される気温tとが与えられる。
変換部122は、気圧センサー112から出力される気圧Pを所定の変換式(測高公式)へ当てはめることにより、気圧Pを電子機器1の高度hへと変換して出力する。この変換は、例えば所定の時間間隔で繰り返し行われる。よって、変換部122が出力する高度hは、電子機器1が存在する現在地点の高度を表す。
なお、変換部122から出力される高度hは、例えば、処理部120の表示処理部(不図示)によって高度値を表すイメージデータに変換され、表示部170へイメージとして表示される。或いは、変換部122から出力される高度hは、例えば、処理部120の通知処理部(不図示)によって高度値を表す音データに変換され、音出力部180から音として出力される。
ここで、変換部122における変換のパラメーター(測高公式のパラメーター)は、キャリブレーション部123によって適宜に調整(キャリブレーション)される。
キャリブレーション部123は、GPSセンサー110が出力する高度hを用いてキャリブレーションを行う。但し、キャリブレーション部123は、キャリブレーションのモードを、電子機器1の環境(GPS受信環境及び地形)に応じて決定する。
キャリブレーション部123は、電子機器1の環境(GPS受信環境及び地形)を認識するために、緯度φ、経度λ、高度h、位置標準偏差σ、高度標準偏差σ、気温t、地形データ132を参照する。
また、キャリブレーション部123は、キャリブレーションの際、必要に応じて、海面気圧データ133を参照する。
1−3.変換及びキャリブレーションの原理について
ここで、キャリブレーションの原理を説明する。
前述した測高公式は、大気圧と高度との間には相関があり、高度が高くなるほど大気圧が低くなるという事実に基づく。最も簡単なものは以下の式(1)である。よって、変換部122における変換には、例えば以下の式(1)が用いられる。
Figure 2017015438
ここで、式(1)のパラメーターtは、測定地点(すなわち電子機器1の存在する地点)の海面気温[℃]であり、式(1)のパラメーターPは、測定地点の海面気圧[℃]である。海面気温tは、測定地点の海抜ゼロメートル(高度h=0[m])における気温のことであり、海面気圧Pは、測定地点の海抜ゼロメートル(高度h=0[m])における気圧のことである。
但し、測定地点が陸上である場合、海面気温t及び海面気圧Pを実測することはできない。このため、式(1)のパラメーターt、Pを何らかの方法で推定する必要がある。
そこで、測定地点と気象条件が同じとみなせ、かつ、高度が既知である地点(以下、「参照地点」と称す。)における海面気温tr0及び海面気圧Pr0の値を推定し、推定した海面気温tr0及び海面気圧Pr0の値を、式(1)のパラメーターt及びPとして使用することが考えられる。以下、パラメーターt及びPを決定するためのシンプルなキャリブレーションの例を示す。
(a)参照地点の気温t、参照地点の気圧Pを実測する。
(b)参照地点の高度hの値(既知)と、参照地点で実測した気温tの値と、参照地点で実測した気圧Pの値とを、以下の式(2a),(2b)に当てはめることにより、参照地点の海面気温tr0と参照地点の海面気圧Pr0とを推定する。
Figure 2017015438
(c)参照地点について推定した海面気温tr0の値を、式(1)におけるパラメーターtへ設定し、参照地点について推定した海面気圧Pr0の値を、式(1)におけるパラメーターPへ設定することにより、キャリブレーションを完了する。
このキャリブレーションによれば、測定地点の気象条件が参照地点の気象条件と近い限り、変換部122における変換の精度は高く維持される。
しかし、電子機器1の一般的な利用条件では、高度hが既知である参照地点を確保することが困難である場合が多い。このため、実際のキャリブレーションでは、参照地点の高度hを推定する、或いは、参照地点の高度hの利用を回避する必要がある。
1−4.キャリブレーションのモードについて
そこで、キャリブレーション部123は、以下の3つのモード(第1モード、第2モード、第3モード)の何れかによって変換部122のキャリブレーションを行う。3つのモードの各々は、GPSセンサー110の出力を利用する。
第1モード:参照地点においてGPSセンサー110が実測した高度hの値を、そのまま参照地点の高度hとみなすモード(詳細は後述)。
第2モード:参照地点においてGPSセンサー110が実測した水平位置(緯度φ,経度λ)と、地形データとに基づき、参照地点の高度hを推定するモード(詳細は後述)。
第3モード:参照地点においてGPSセンサー110が実測した水平位置(緯度φ,経度λ)と、海面気圧データとに基づき、参照地点の海面気圧Pr0を推定し、かつ、参照地点においてGPSセンサー110が実測した高度hの値を参照地点の高度hとみなして海面気温tr0を推定するモード(詳細は後述)。
但し、第1モード、第2モード、第3モードには、それぞれメリットとデメリットが存在する。
Figure 2017015438
1−5.モード決定について
そこで、キャリブレーション部123は、電子機器1の置かれた環境(GPS受信環境及び地形)に応じてキャリブレーションのモードを決定することにより、上記のデメリットを回避する。以下、各モードが如何なる環境で採用されるべきかを示す。
第1モード:GPSセンサー110による測位誤差が十分に低い環境。
第2モード:GPSセンサー110による測位誤差が十分に低くはないものの、電子機器1の位置する地点が起伏の小さいエリアに属する環境。
第3モード:第1モードを採用すべき環境と第2モードを採用すべき環境との何れにも属さない環境。
1−6.情報端末の処理
図4は、キャリブレーションに関係する情報端末2の事前準備を説明するためのフローチャートである。事前準備では、情報端末2はネットワーク3及び電子機器1に接続されていると仮定する。以下、図4の各ステップを順に説明する。
ステップS110:情報端末2は、サーバーセンター4へアクセスし、サーバーセンター4が保管している全世界地図を情報端末2へ表示し、地図上でユーザーに例えば登山計画(登山のルートなど)を指定させる。
ステップS120:情報端末2は、ルートを包含するローカルエリア(以下、単に「エリア」という。)の地形データと、当該エリアの海面気圧データとを、サーバーセンター4からダウンロードする。当該エリアの地形データは、地形データサーバー7に保管されている地形データの一部(当該エリアに対応する部分)であり、当該エリアの海面気圧データは、海面気圧データサーバー6に保管されている海面気圧データの一部(当該エリアに対応する部分)である。
ステップS130:情報端末2は、サーバーセンター4からダウンロードした地形データ及び海面気圧データを、電子機器1の記憶部130へ書き込み、フローを終了する。
1−7.信号処理部の処理
図5は、キャリブレーション部123の処理を説明するためのフローチャートである。このフローは、例えば、登山の当日に実行されるものであり、キャリブレーションプログラム134に従って実行される。以下、図5の各ステップを順に説明する。
ステップS210:キャリブレーション部123は、キャリブレーションを行うべきタイミングが到来したか否かを判別し、到来したと判定した場合(ステップS210のY)にはステップS211へ移行し、到来したと判定しなかった場合(ステップS210のN)には本ステップS210を繰り返す。
なお、キャリブレーション開始のトリガーは、タイマーなどによる自動の開始指示であってもよいし、ユーザーの手動操作による開始指示であってもよい。ユーザーから電子機器1に対する指示の入力は、操作部150を介して行われるものとする(以下同様)。
ステップS211:キャリブレーション部123は、GPSセンサー110を駆動する。GPSセンサー110は、測位を実行し、緯度(GPS緯度)φ、経度(GPS経度)λ、高度(GPS高度)h、位置標準偏差(GPS位置標準偏差)σ、高度標準偏差(GPS高度標準偏差)σを含む測位データを出力する。キャリブレーション部123
は、GPSセンサー110から出力されたGPS緯度φ、GPS経度λ、GPS高度h、GPS位置標準偏差σ、GPS高度標準偏差σを取得する。
ステップS212:但し、キャリブレーション部123は、GPSセンサー110の駆動を開始してから所定時間が経過してもGPSセンサー110から測位データが出力されない場合には、GPSセンサー110が測位に失敗したとみなしてステップS280へ移行する。従って、GPSセンサー110が測位に失敗した場合には、キャリブレーションは行われない。
ステップS230:キャリブレーション部123は、GPS緯度φ、GPS経度λ、GPS位置標準偏差σ、GPS高度標準偏差σなどに基づき、GPS水平誤差範囲、GPS高度誤差範囲を推定する。
ここでは、GPS水平誤差範囲は、GPS緯度φ、GPS経度λ、GPS位置標準偏差σに基づき推定されるものとし、φ,λによって特定される水平位置座標(φ,λ)を中心とした半径2σの範囲をGPS水平誤差範囲とする。この場合、GPS水平誤差範囲は、95%の信頼区間とほぼ一致する。
また、ここでは、GPS高度誤差範囲は、GPS高度h、GPS高度標準偏差σに基づき推定されるものとし、GPS高度hを中心とした±2σvの範囲をGPS高度誤差範囲とする。この場合、GPS高度誤差範囲は、95%の信頼区間とほぼ一致する。
ステップS240:キャリブレーション部123は、記憶部130に格納された地形データ132のうち、GPS水平誤差範囲内の地形データを参照し、当該地形データの最大高度差Δvを算出する。最大高度差Δvは、当該範囲内で最も低い地点の高度と最も高い地点の高度との差のことである(単位は、例えば[m]である。)。最大高度差Δv(位置座標の誤差の程度と地形データとの関係の一例)は、位置座標の誤差の程度が地形の起伏の程度と比較してどの程度であるかを示している。以下、地形データのうちキャリブレーション部123によって参照されるエリア(ここではGPS水平誤差範囲とした)のことを、適宜、「参照エリア」と称する。
本ステップS240におけるキャリブレーション部123は、例えば、GPS水平誤差範囲の内部に均一に配列された複数の代表点を選定し、それら複数の代表点の各々の高度を地形データから抽出する。そして、キャリブレーション部123は、抽出した高度の最大値から最小値を減算することにより、最大高度差Δvを算出する。
なお、地形データが離散的なデータである場合、キャリブレーション部123は、最大高度差Δvを算出する前に、地形データへ補間処理を施してもよい。この補間処理には、任意の地点の高度を周囲の4つの地点の高度で補間する双線形補間などを適用することができる。
また、ここでは、地形データ132が予め記憶部130に格納されているものと仮定したが、地形データ132が記憶部130に格納されていなかった場合には、本ステップS240におけるキャリブレーション部123は、通信部190、情報端末2、ネットワーク3を介してサーバーセンター4へアクセスし、地形データサーバー7に保管された地形データのうち、少なくともGPS水平誤差範囲内の地形データを、ダウンロードしてもよい。
ステップS250:キャリブレーション部123は、GPS高度誤差範囲の大きさと最大高度差との双方が所定の閾値より小さいか否かを判定する。但し、GPS高度誤差の大
きさの判定基準となる閾値と、最大高度差の判定基準となる閾値とは、それぞれ適切な値に設定されるものとする。そして、キャリブレーション部123は、GPS高度誤差の大きさと最大高度差との双方が所定の閾値より小さいと判定した場合(ステップS250のY)には、ステップS260へ移行し、小さいと判定しなかった場合(ステップS250のN)には、ステップS273へ移行する。
ステップS260:キャリブレーション部123は、最大高度差の大きさ[m]よりもGPS高度誤差範囲の大きさ[m]の方が小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合(ステップS260のY)には、ステップS271へ移行し、小さいと判定しなかった場合(ステップS260のN)には、ステップS272へ移行する。
ステップS271:キャリブレーション部123は、第1モードでキャリブレーションを行い、ステップS280へ移行する。第1モードのキャリブレーションの手順は、後述する。
ステップS272:キャリブレーション部123は、第2モードでキャリブレーションを行い、ステップS280へ移行する。
ステップS273:キャリブレーション部123は、第3モードでキャリブレーションを行い、ステップS280へ移行する。
ステップS280:キャリブレーション部123は、終了指示が入力されたか否かを判定し、入力されたと判定した場合(ステップS280のY)には、フローを終了し、入力されたと判定しなかった場合(ステップS280のN)には、ステップS210へ移行する。なお、フロー終了のトリガーは、ユーザーの手動操作による終了指示であってもよいし、電子機器1の電源オフなどであってもよい。
1−7−1.第1モードの処理
図6(A)は、第1モードのキャリブレーションを説明するためのフローチャートである。以下、図6(A)の各ステップを順に説明する。なお、このキャリブレーションでは、キャリブレーションが行われた時点における電子機器1の位置(現在位置)を、前述した参照地点とする。
ステップS2711:キャリブレーション部123は、気圧センサー112の出力から現在地点の気圧Pを取得し、その気圧Pを参照地点の気圧Pとする。
ステップS2712:キャリブレーション部123は、温度センサー113の出力から現在地点の気温tを取得し、その気温tを参照地点の気温tとする。
但し、電子機器1がユーザーの身体に直接的に接触する場合には、温度センサー113の出力が体温の影響を受けることがあるため、キャリブレーション部123は、温度センサー113の出力に拘らず、現在地点の気温tを予め決められた固定値に設定してもよい。或いは、キャリブレーション部123は、計時部160の出力から求まる季節に基づき季節変動補正量を計算し、季節変動補正量を固定値へ乗算することにより、現在地点の気温tを算出してもよい。
ステップS2713:キャリブレーション部123は、GPS高度hを取得する。なお、このGPS高度hは、先のステップS211において取得したGPS高度hである。
ステップS2714:キャリブレーション部123は、P、t、hの値を式(3)へ当てはめることにより、参照地点の海面気温tr0及び海面気圧Pr0を算出する。
Figure 2017015438
ステップS2715:キャリブレーション部123は、算出した海面気温tr0の値を変換部122のパラメーターtへ設定し、算出した海面気圧Pr0の値を変換部122のパラメーターPへ設定することにより、キャリブレーションを完了する。
1−7−2.第2モードについて
図6(B)は、第2モードのキャリブレーションを説明するためのフローチャートである。以下、図6(B)の各ステップを順に説明する。なお、このキャリブレーションでは、キャリブレーションが行われた時点における電子機器1の位置(現在位置)を、前述した参照地点とする。
ステップS2721:キャリブレーション部123は、GPS緯度φ,GPS経度λ、地形データに基づき、参照地点の地形高度hを算出する。
すなわち、キャリブレーション部123は、記憶部130に格納された地形データ132のうち、水平位置座標(φ,λ)における高度を参照し、その高度の値を、参照地点の地形高度hとする。
なお、地形データが離散的なデータである場合は、キャリブレーション部123は、地形高度hを求める際に、地形データへ補間処理を施してもよい。この補間処理には、水平位置座標(φ,λ)の高度を周囲の4つの地点の高度で補間する双線形補間などを適用することができる。
ステップS2722:キャリブレーション部123は、気圧センサー112の出力から現在地点の気圧Pを取得し、その気圧Pを参照地点の気圧Pとする。
ステップS2723:キャリブレーション部123は、温度センサー113の出力から現在地点の気温tを取得し、その気温tを参照地点の気温tとする。
但し、電子機器1がユーザーの身体に直接的に接触する場合には、温度センサー113の出力が体温の影響を受けることがあるため、キャリブレーション部123は、温度センサー113の出力に拘らず、現在地点の気温tを予め決められた固定値に設定してもよい。或いは、キャリブレーション部123は、計時部160の出力から求まる季節に基づき季節変動補正量を計算し、季節変動補正量を固定値へ乗算することにより、現在地点の気温tを算出してもよい。
ステップS2724:キャリブレーション部123は、t,h,Pの値を式(4)へ当てはめることにより、参照地点の海面気圧Pr0及び海面気温tr0を算出する。
Figure 2017015438
ステップS2725:キャリブレーション部123は、算出した海面気温tr0の値を変換部122のパラメーターtへ設定し、算出した海面気圧Pr0の値を変換部122のパラメーターPへ設定することにより、キャリブレーションを完了する。
1−7−3.第3モードについて
図6(C)は、第3モードのキャリブレーションを説明するためのフローチャートである。以下、図6(C)の各ステップを順に説明する。なお、このキャリブレーションでは、キャリブレーションが行われた時点における電子機器1の位置(現在位置)を、前述した参照地点とする。
ステップS2731:キャリブレーション部123は、GPS緯度φ、経度λ、海面気圧データ133に基づき、参照地点の海面気圧Pr0’を算出する。
すなわち、キャリブレーション部123は、記憶部130に格納された海面気圧データ133のうち、水平位置座標(φ,λ)における海面気圧を参照し、その海面気圧の値を、参照地点の海面気圧Pr0’とする。
なお、海面気圧データ133が離散的なデータである場合は、キャリブレーション部123は、水平位置座標(φ,λ)における海面気圧を参照する前に、海面気圧データへ補間処理を施してもよい。
この補間処理には、発表時刻(予報時刻)の相対的に古い海面気圧によって発表時刻(予報時刻)の相対的に新しい海面気圧を補間する線形補間(時間方向の補間)や、水平位置座標(φ,λ)における海面気圧を周囲の4つの地点の海面気圧で補間する双線形補間(空間方向の補間)などを適用することができる。
また、ここでは、海面気圧データ133が予め記憶部130に格納されているものと仮定したが、海面気圧データ133が記憶部130に格納されていなかった場合、又は、海面気圧データ133の発表時刻(予報時刻)が古かった場合(例えば現在時刻より12時間以上前のものであった場合)には、本ステップS2731におけるキャリブレーション部123は、通信部190、情報端末2、ネットワーク3を介してサーバーセンター4へアクセスし、海面気圧データサーバー6に保管された海面気圧データ(最新の海面気圧を含む)のうち、少なくともGPS水平誤差範囲内の海面気圧データを、ダウンロードしてもよい。
ステップS2733:キャリブレーション部123は、温度センサー113の出力から現在地点の気温tを取得し、その気温tを参照地点の気温tとする。
但し、電子機器1がユーザーの身体に直接的に接触する場合には、温度センサー113の出力が体温の影響を受けることがあるため、キャリブレーション部123は、温度センサー113の出力に拘らず、現在地点の気温tを予め決められた固定値に設定してもよい。或いは、キャリブレーション部123は、計時部160の出力から求まる季節に基づき季節変動補正量を計算し、季節変動補正量を固定値へ乗算することにより、現在地点の気温tを算出してもよい。
ステップS2734:キャリブレーション部123は、t,h,Pr0’の値を式(5)へ当てはめることにより、参照地点の海面気圧Pr0及び海面気温tr0を算出する。
Figure 2017015438
ステップS2735:キャリブレーション部123は、算出した海面気温tr0の値を変換部122のパラメーターtへ設定し、算出した海面気圧Pr0の値を変換部122のパラメーターPへ設定することにより、キャリブレーションを完了する。
2.実施形態の補足
なお、上述したステップS2731におけるキャリブレーション部123は、海面気圧データ133が記憶部130に格納されていなかった場合、又は、海面気圧データ133の発表時刻(予報時刻)が古かった場合(例えば現在時刻より12時間以上前のものであった場合)にサーバーセンター4へアクセスしたが、電子機器1の環境によっては、アクセスできない可能性もある。その場合、キャリブレーション部123は、第3モードにおけるキャリブレーションを中止してもよい。
また、上述したステップS2731におけるキャリブレーション部123は、空間的な補間処理と時間的な補間処理とを行う場合には、それら処理の順番は、例えば、空間的な補間処理を先として時間的な補間処理を後としてもよいし、時間的な補間処理を先として空間的な補間処理を後としてもよい。
また、上述したステップS230におけるキャリブレーション部123は、GPS水平誤差範囲又はGPS高度誤差範囲の大きさを、95%の信頼区間と同程度としたが、それよりも大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
また、上述したステップS230、S240におけるキャリブレーション部123は、地形データから最大高度差を計算する際に、地形データの参照エリアを、水平位置座標(φ,λ)を中心としたGPS水平誤差範囲と同じにしたが、GPS水平誤差範囲と同じでなくてもよい。例えば、地形データの参照エリアを、水平位置座標(φ,λ)を中心とした所定サイズの範囲としてもよいし、ローカルエリアの全域としてもよい。なお、地形データの参照エリアを所定サイズの範囲又はローカルエリアの全域とする場合には、キャリブレーション部123によるGPS水平誤差範囲の算出は非必須となる。
また、本実施形態のキャリブレーション部123は、電子機器1の受信環境を評価する指標として標準偏差を使用したが、GPSセンサー110から出力される標準偏差と共に(又は標準偏差の代わりに)、GPSセンサー110から出力される疑似距離残差などを使用してもよい。
また、本実施形態のキャリブレーション部123は、位置座標に含まれる誤差の程度(又は誤差範囲)を方位ごとに区別して計算した、すなわち水平方向と高度方向とに区別して計算したが、区別せずに計算してもよい。
また、本実施形態のキャリブレーション部123は、測位に失敗した場合(ステップS212のY)にキャリブレーションを強制終了したが、強制終了する代わりに、現在地点の高度をユーザーに手動で入力させ、手動で入力された高度を参照地点の高度とみなしてキャリブレーションを行う第4モードを実行してもよい。
また、本実施形態のキャリブレーション部123は、キャリブレーションをするタイミングを、一定時間が経過したとき、又は、ユーザーがキャリブレーション指示を入力したときとしたが、気候が変化したとき(つまり気圧の変化が高度ではなく気候に起因していたとき)としてもよい。現在の気候は、例えば、キャリブレーション部123がサーバーセンターへアクセスすることなどによって認識することができる。
また、本実施形態における地形データとしては、地図データ(すなわち、各地点の緯度経度標高の他、例えば、ルートのパターン、ルート名、ランドマーク、方位などの情報を含むもの)を使用することもできる。また、地図データとしては、例えば、インターネットなどで一般に公開されている地図データを使用することもできる。
3.実施形態の作用効果
(1)以上説明したとおり、本実施形態の電子機器1は、測位用信号(GPS信号)から算出される位置座標(φ,λ,h)を用いて気圧高度計測(気圧センサー112を用いた計測)のキャリブレーションを行うキャリブレーション部123を含み、キャリブレーション部123は、気圧高度計測が行われるエリア(参照エリア)の地形データに基づき、キャリブレーションのモードを決定する(ステップS260)。
測位用信号(GPS信号)から算出される位置座標(φ,λ,h)には、誤差が含まれることがある。気圧高度計測が行われるエリア(参照エリア)の地形データが緩勾配な場合と急勾配な場合とでは、誤差がキャリブレーション精度に与える影響は大きく異なると考えられる。そこで、本実施形態のキャリブレーション部123は、地形データに基づきキャリブレーションのモードを決定する。従って、本実施形態によれば、キャリブレーション精度が地形によって大きく変化することを、避けることができる。
例えば、ユーザーの登山ログとして、登山ルートの各時刻におけるユーザーの位置座標(φ,λ,h)を、電子機器1で記録することを考える(但し、記録される高度hは、GPS高度hではなく、変換部122における変換後の高度hである。)。その場合、登山ルートの始点(例えば登山口)において気圧高度計測のキャリブレーションが行われることが望まれる。但し、登山口が谷間や森林などに位置しており気圧高度計測の環境(GPS受信環境及び地形)が不良であること(つまり、GPS受信環境が不良であって急勾配である場合など)も多い。しかし、本実施形態の電子機器1は、気圧高度計測の環境(GPS受信環境及び地形)に適したモードでキャリブレーションを行うので、キャリブレーション精度が著しく低下することを避けることができる。従って、本実施形態の電子機器1は、ログデータにおける高度hの精度悪化を、記録開始の時点から抑制することができる。
(2)また、本実施形態の電子機器1において、キャリブレーション部123は、位置座標(φ,λ,h)の誤差の程度(例えば、信頼性の指標である位置標準偏差σ、高度標準偏差σなど)と、地形データとの関係(例えば、GPS水平誤差範囲内における地形データなど)に基づき、モードを決定する。
従って、キャリブレーション部123は、位置座標(φ,λ,h)の誤差の程度(位置標準偏差σ、高度標準偏差σ)と地形データとの関係を、モード決定の基準とすることができる。当該関係は、例えば、誤差の程度が地形の起伏の程度と比較してどの程度であるかを示す関係である。この関係は、例えば、参照エリアをGPS水平誤差範囲と同じに設定した場合は、参照エリア内における地形データの最大高度差Δvなどである。
(3)また、本実施形態の電子機器1において、モードには、少なくとも、位置座標(
φ,λ,h)に含まれる高度(GPS高度h)の値を前記キャリブレーションに用いる第1モード(図6(A))と、位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(GPS高度h)の値を前記キャリブレーションに用いない第2モード(図6(B))と、が含まれる。
従って、キャリブレーション部123は、位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(GPS高度h)の値を気圧高度計測に用いるか否かを、地形データを考慮して決定することができる。従って、キャリブレーションのモードをより適切に決定できる。
(4)また、本実施形態の電子機器1において、キャリブレーション部123は、誤差(GPS高度誤差範囲)がエリア内(参照エリア内)における地形データの高度差(最大高度差Δv)よりも小さい場合には、第1モードでキャリブレーションを行う。
位置座標の誤差がエリア内における地形データの高度差よりも小さい場合には、位置座標に含まれる高度の値の方が、地形データの高度よりも、キャリブレーションを行う地点の高度に近い可能性が高い。従って、キャリブレーション部は、位置座標(φ,λ,h)の誤差(GPS高度誤差範囲)が地形データの高度差(最大高度差Δv)と比較して小さい場合に、位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(GPS高度h)の値を気圧高度計測に用いることで、キャリブレーション精度の低下を抑制しやすくできる。
(5)また、本実施形態の電子機器1において、キャリブレーション部123は、誤差(GPS高度誤差範囲)がエリア内(参照エリア内)における地形データの高度差(最大高度差Δv)以上である場合には、第2モードでキャリブレーションを行う。
位置座標の誤差がエリア内における地形データの高度差以上である場合には、位置座標に含まれる高度を用いるとキャリブレーション精度が低下する虞がある。従って、キャリブレーション部123は、位置座標(φ,λ,h)の誤差(GPS高度誤差範囲)が地形データの高度差(GPS水平誤差範囲における地形の最大高度差Δv)と比較して大きい場合に、位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(地形高度h)の値を用いずにキャリブレーションを行うことで、キャリブレーション精度の低下を抑制しやすくできる。
(6)また、本実施形態の電子機器1において、第2モードは、地形データから得られる高度(地形高度h)の値を前記キャリブレーションに用いるモードである。
従って、キャリブレーション部123は、第2モードにおいて、地形データから得られる高度(地形高度h)の値を気圧高度計測に用いることができる。
(7)また、本実施形態の電子機器1において、キャリブレーション部123は、誤差(GPS高度誤差範囲)が誤差に対して定められた所定の閾値より大きく、かつ、地形データの高度差(最大高度差ΔV)が高度差に対して定められた所定の閾値より大きい場合には、第1モード及び第2モードとは異なる第3モード(図6(C))でキャリブレーションを行う。
位置座標(φ,λ,h)の誤差(GPS高度誤差範囲)と地形データの高度差(最大高度差Δv)とがそれぞれの閾値より大きい場合は、位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(h)の値と地形データの高度(h)の値とのいずれもがキャリブレーションに適していない可能性が高い。そこで、キャリブレーション部123は、誤差(GPS高度誤差範囲)と地形データの高度差(最大高度差Δv)とがそれぞれの閾値より大きい場合に、第1モード及び第2モードとは異なるモードでキャリブレーションを行うことで、これらの高度の値によるキャリブレーション精度の低下を抑制できる。
(8)また、本実施形態の電子機器1において、第3モードは、予め定められた海面気圧(海面気圧Pr0’)の値を前記キャリブレーションに用いるモードである。
従って、キャリブレーション部123は、位置座標(φ,λ,h)の誤差と地形データの高度差とがそれぞれの閾値より大きい場合に、予め用意された海面気圧の値を気圧高度計測に用いることができる。
(9)また、本実施形態の電子機器1において、第3モードは、海面気圧(Pr0’)の値と位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(GPS高度h)の値とを前記キャリブレーションに用いるモードである。
従って、キャリブレーション部123は、位置座標(φ,λ,h)の誤差と地形データの高度差(最大高度差Δv)とがそれぞれの閾値より大きい場合に、予め用意された海面気圧(Pr0’)の値と、前記位置座標(φ,λ,h)に含まれる高度(GPS高度h)の値との双方を気圧高度計測に用いることができる。
(10)また、本実施形態において、電子機器1は、可搬の電子機器であり、気圧高度計測に用いられる気圧センサー112と、測位用衛星(GPS衛星)から測位用信号(GPS信号)を受信する受信部(GPS受信機)と、を含む。
従って、本実施形態の電子機器1は、ユーザーが携帯して、例えば移動先などでも気圧高度計測を行うことができる。また、本実施形態の電子機器1によれば、測位信号(GPS信号)が受信される地点と気圧高度計測が行われる地点とが近接する(ほぼ一致する)ので、キャリブレーション精度も高い。
(11)また、本実施形態において、電子機器1は、ユーザーの所定部位へ装着可能である。
従って、ユーザーは、電子機器1を手に持たなくても電子機器1を利用することができる。従って、電子機器1は、スポーツなどに好適である(後述するとおり他の用途も考えられる。)。
(12)また、本実施形態において、所定部位は、腕又は手首である。
従って、ユーザーは、電子機器1を腕時計等と同様の感覚で使用することができる。
4.その他の変形例
本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上記の実施形態では、サーバーセンター4の機能の一部が情報端末2又は電子機器1に搭載されてもよいし、情報端末2又は電子機器1の機能の一部がサーバーセンター4に搭載されてもよい。また、上記の実施形態では、電子機器1の機能の一部又は全部が情報端末2に搭載されてもよいし、情報端末2の機能の一部又は全部が電子機器1に搭載されてもよい。
また、電子機器1又は情報端末2には、公知のスマートフォンの機能、例えば、カメラ機能、通話機能、運動に関するセンシング機能(例えば、加速度センサー、角速度センサーなどの慣性センサーなど)、生体活動に関するセンシング機能(例えば、湿度センサー
、脈センサーなど)が搭載されてもよい。
また、電子機器1又は情報端末2は、リスト型電子機器、イヤホン型電子機器、指輪型電子機器、ペンダント型電子機器、スポーツ器具に装着して使用する電子機器、スマートフォン、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)など、様々なタイプの携帯情報機器として構成することができる。
また、電子機器1又は情報端末2の用途としては、登山の他、スキー(クロスカントリーやスキージャンプも含む)、ランニング、自転車、ウォーキング、テニス、スイミング、ダイエット、リハビリテーションの他に、スケート、ゴルフ、野球、サッカー、バイク、モータースポーツ、ボート(競艇)、ヨット、トレイルランニング、パラグライダー、カイト、犬ぞり、飛行ロボット(ラジコン)、ナビゲーション、などが挙げられる。
また、上記の実施形態の電子機器1又は情報端末2は、ユーザーに対する情報の通知を、画像表示、音出力、振動の何れで行ってもよいし、画像表示、音出力、振動のうち少なくとも2つの組み合わせにより行ってもよい。
また、上記の実施形態では、全地球衛星測位システムとしてGPS(Global Positioning System)を利用したが、他の全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation
Satellite System)を利用してもよい。例えば、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)、等の衛星測位システムのうち1又は2以上を利用してもよい。また、衛星測位システムの少なくとも1つにWAAS(Wide Area Augmentation System)、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)等の静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite-based Augmentation System)を利用してもよい。
また、上述した各実施形態及び各変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
また、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 電子機器、110 GPSセンサー、120 処理部、130 記憶部、111 地磁気センサー、112 気圧センサー、113 温度センサー、150 操作部、160
計時部、170 表示部、180 音出力部、190 通信部、2 情報端末、3 ネットワーク、4 サーバーセンター、6 海面気圧データサーバー、7 地形データサーバー、121 信号処理部、122 変換部、123 キャリブレーション部

Claims (14)

  1. 測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションを行うキャリブレーション部を含み、
    前記キャリブレーション部は、
    前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定する、
    電子機器。
  2. 前記キャリブレーション部は、
    前記位置座標の誤差の程度と、前記地形データとの関係に基づき、前記モードを決定する、
    請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記モードには、少なくとも、
    前記位置座標に含まれる高度の値を前記キャリブレーションに用いる第1モードと、
    前記位置座標に含まれる高度の値を前記キャリブレーションに用いない第2モードと、が含まれる、
    請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記キャリブレーション部は、
    前記誤差が前記エリア内における前記地形データの高度差よりも小さい場合には、前記第1モードで前記キャリブレーションを行う、
    請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記キャリブレーション部は、
    前記誤差が前記エリア内における前記地形データの高度差以上である場合には、前記第2モードで前記キャリブレーションを行う、
    請求項3又は4に記載の電子機器。
  6. 前記第2モードは、
    前記地形データから得られる高度の値を前記キャリブレーションに用いるモードである、
    請求項3〜5の何れか一項に記載の電子機器。
  7. 前記キャリブレーション部は、
    前記誤差が前記誤差に対して定められた所定の閾値より大きく、かつ、前記地形データの高度差が前記高度差に対して定められた所定の閾値より大きい場合には、前記第1モード及び前記第2モードとは異なる第3モードで前記キャリブレーションを行う、
    請求項3〜6の何れか一項に記載の電子機器。
  8. 前記第3モードは、
    予め定められた海面気圧の値を前記キャリブレーションに用いるモードである、
    請求項7に記載の電子機器。
  9. 前記第3モードは、
    前記海面気圧の値と前記位置座標に含まれる高度の値とを前記キャリブレーションに用いるモードである、
    請求項8に記載の電子機器。
  10. 前記電子機器は、可搬の電子機器であり、
    前記気圧高度計測に用いられる気圧センサーと、
    測位用衛星から前記測位用信号を受信する受信部と、を含む、
    請求項1〜9の何れか一項に記載の電子機器。
  11. 前記電子機器は、
    前記ユーザーの所定部位へ装着可能である、
    請求項1〜10の何れか一項に記載の電子機器。
  12. 前記所定部位は、腕又は手首である、
    請求項11に記載の電子機器。
  13. 測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションを行うキャリブレーション方法であって、
    前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定すること、を含む、
    キャリブレーション方法。
  14. 測位用信号から算出される位置座標を用いて気圧高度計測のキャリブレーションをコンピューターに実行させるキャリブレーションプログラムであって、
    前記気圧高度計測が行われるエリアの地形データに基づき、前記キャリブレーションのモードを決定すること、を前記コンピューターに実行させる、
    キャリブレーションプログラム。
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