JP2017015345A - 空調機遠隔管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ節電効果を発揮し、節電に積極的な空調機使用者に対してはその節電への積極性が節電効果として反映され易いシステムを提供することにある。【解決手段】空調機遠隔管理システム80では、室内ファン37の風量を空調機使用者がはっきりと認識できない程度減じることによって、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ省エネ運転を実施することができる。特に、風量自動モードにおいて、風量を1タップ下げた程度の変化は人の感覚で認識できないので、クラウドサーバ50側から遠隔制御による風量低減は空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ省エネ運転を実施することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、空調機に対して省エネルギー運転のための遠隔操作を行う、空調機遠隔管理システムに関する。
近年、エネルギー消費機器に対して多様な節電支援処理システムが普及している。例えば、特許文献1(特開2013−230051号公報)に開示されている節電支援システムは、段階的に定められた節電電力量を規定し、節電要請の段階に応じた節電指示を送信し、需要者側の消費電力を削減する。
しかしながら、上記節電支援システムは、節電対象機器が空調機の場合、運転条件や室温状態を考慮しないで節電するので、空調機使用者の快適性を損なう虞がある。また、上記節電支援システムは一律節電システムであり、使用者に対する協力度合いが考慮されず、節電に積極的な使用者のメリットが小さい。
本発明の課題は、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ節電効果を発揮し、節電に積極的な空調機使用者に対してはその節電への積極性が節電効果として反映され易いシステムを提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調機遠隔管理システムは、複数の空調機の運転情報を、公衆回線を介して遠隔に収集し、空調機に対して省エネルギー運転のための遠隔操作を行う、空調機遠隔管理システムであって、記憶部と、判定部と、指令部とを備えている。記憶部は、運転情報を記憶する。判定部は、運転情報から空調機のファン風量の設定状態を把握し、設定状態に基づいて空調機がエネルギー消費を減少させ得る制御対象空調機であるか否かを判定する。指令部は、制御対象空調機に対してファン風量を減少させるための遠隔制御を実行する。
この空調機遠隔管理システムでは、ファン風量の低減は消費電力の低下に繋がる。それゆえ、ファン風量を使用者がはっきりと認識できない程度減じることによって、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ節電効果を得ることができる。
本発明の第2観点に係る空調機遠隔管理システムは、第1観点に係る空調機遠隔管理システムであって、判定部が、風量モードが風量自動モードに設定されている空調機を制御対象空調機であると判定する。
この空調機遠隔管理システムでは、風量自動モードにおいて、ファン風量を1タップ下げた程度の変化は人の感覚で認識できないので、遠隔制御による風量低減によって空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ節電効果を得ることができる。
本発明の第3観点に係る空調機遠隔管理システムは、第1観点に係る空調機遠隔管理システムであって、判定部が、空調機のエネルギー消費を減少させる必要がある際に、その都度、風量モードが風量自動モードに設定されていない空調機の使用者に対して、遠隔制御の実行許可を求めるメッセージを送信し、使用者から実行許可が得られた空調機を制御対象空調機であると判定する。
この空調機遠隔管理システムでは、風量が固定の場合、遠隔制御によるファン風量低減は風量自動モード時に比較して使用者に認識されやすいので、通知して許可を得ることで、空調機使用者に対する不意打ち的な快適性の喪失を回避しつつ節電効果を得ることができる。
本発明の第4観点に係る空調機遠隔管理システムは、第1観点に係る空調機遠隔管理システムであって、記憶部が、許可対象空調機を記憶している。許可対象空調機とは、空調機のエネルギー消費を減少させる必要があるときに、通知することなく遠隔制御を実行することについての許可が事前に空調機の使用者から得られている空調機である。判定部は、風量モードが風量自動モードに設定されていない空調機のうち許可対象空調機を制御対象空調機であると判定する。
この空調機遠隔管理システムでは、事前に遠隔制御の許可を得ることによって、都度通知して許可を得る手間が省けるので、使い勝手がよい。
本発明の第5観点に係る空調機遠隔管理システムは、第4観点に係る空調機遠隔管理システムであって、遠隔制御の際に許可対象空調機の風量を減少させる度合いが、許可対象空調機の使用者によって選択的に許可されている。
この空調機遠隔管理システムでは、事前に遠隔制御の許可を得る際に、風量を減少させる度合いを「1タップ分まで許可可能か、2タップ分まで許可可能か」というように選択的に許可を求めて決定していれば、快適性を犠牲にしてでも、より大きな節電効果を提供したいという節電に積極的な空調機使用者の要求に応えることができる。
本発明の第6観点に係る空調機遠隔管理システムは、第1観点から第5観点のいずれか1つに係る空調機遠隔管理システムであって、指令部が、制御対象空調機の使用者が風量を再設定したときは、再設定から一定期間経過するまで遠隔制御を実行しない。
この空調機遠隔管理システムでは、空調機使用者が風量を再設定したときは、何らかの目的があって設定した可能性があるので、たとえ遠隔制御が許可されている場合でも、一旦は受け入れて一定期間遠隔制御を停止することによって、空調機使用者の利便性を損なうことを回避する。
本発明の第7観点に係る空調機遠隔管理システムは、第1観点から第6観点のいずれか1つに係る空調機遠隔管理システムであって、制御対象空調機が、遠隔制御の許可/不許可を切り換える遠隔制御許可スイッチを備える空調機である。指令部は、制御対象空調機の使用者が遠隔制御を不許可に切り換えたとき、遠隔制御を実行しない。
この空調機遠隔管理システムでは、制御対象空調機の使用者が遠隔制御を不許可に切り換えたときは、その選択を尊重し、受け入れて遠隔制御を停止することによって、空調機使用者の利便性を損なうことを回避する。
本発明の第8観点に係る空調機遠隔管理システムは、第1観点から第7観点のいずれか1つに係る空調機遠隔管理システムであって、遠隔制御によって得られる節電量を発電量として計上する。
この空調機遠隔管理システムでは、例えば、自社発電量に節電量を上乗せして、見かけ上自社発電量を増加させることができ、増加した発電量は空調機使用者へ還元される金銭の原資にすることができるので、空調機使用者により多くの金銭を還元することができる。
本発明の第1観点に係る空調機遠隔管理システムでは、ファン風量の低減は消費電力の低下に繋がる。それゆえ、ファン風量を使用者がはっきりと認識できない程度減じることによって、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ節電効果を得ることができる。
本発明の第2観点に係る空調機遠隔管理システムでは、風量自動モードにおいて、ファン風量を1タップ下げた程度の変化は人の感覚で認識できないので、遠隔制御による風量低減は空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ節電効果を得ることができる。
本発明の第3観点に係る空調機遠隔管理システムでは、風量が固定の場合、遠隔制御によるファン風量低減は風量自動モード時に比較して使用者に認識されやすいので、通知して許可を得ることで、空調機使用者に対する不意打ち的な快適性の喪失を回避しつつ節電効果を得ることができる。
本発明の第4観点に係る空調機遠隔管理システムでは、事前に遠隔制御の許可を得ることによって、都度通知して許可を得る手間が省けるので、使い勝手がよい。
本発明の第5観点に係る空調機遠隔管理システムでは、事前に遠隔制御の許可を得る際に、風量を減少させる度合いを「1タップ分まで許可可能か、2タップ分まで許可可能か」というように選択的に許可を求めて決定していれば、快適性を犠牲にしてでも、より大きな節電効果を提供したいという節電に積極的な空調機使用者の要求に応えることができる。
本発明の第6観点に係る空調機遠隔管理システムでは、空調機使用者が風量を再設定したときは、何らかの目的があって設定した可能性があるので、たとえ遠隔制御が許可されている場合でも、一旦は受け入れて一定期間遠隔制御を停止することによって、空調機使用者の利便性を損なうことを回避する。
本発明の第7観点に係る空調機遠隔管理システムでは、制御対象空調機の使用者が遠隔制御を不許可に切り換えたときは、その選択を尊重し、受け入れて遠隔制御を停止することによって、空調機使用者の利便性を損なうことを回避する。
本発明の第8観点に係る空調機遠隔管理システムでは、例えば、自社発電量に節電量を上乗せして、見かけ上自社発電量を増加させることができ、増加した発電量は空調機使用者へ還元される金銭の原資にすることができるので、空調機使用者により多くの金銭を還元することができる。
本発明の一実施形態に係る空調機遠隔管理システムの構成を示すブロック図。 空調機遠隔管理システムの管理対象である空調機の構成図。 制御部のブロック図。 クラウドサーバの動作フローチャート。 風量自動モード及び風量固定モードにおけるファンタップと回転数とを示す表。 第4変形例に係る空調機遠隔管理システムのクラウドサーバの動作フローチャート。 第5変形例に係る空調機遠隔管理システムの構成を示すブロック図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)概要
図1は、本発明の一実施形態に係る空調機遠隔管理システム80の構成を示すブロック図である。図1において、空調機遠隔管理システム80では、クラウドサーバ50が通信ネットワーク6を介して、顧客の空調機10と接続され、これら空調機10との間で通信を行うことができる。
通信ネットワーク6は、特定小電力無線やPHSトランシーバモードやブルートゥース(登録商標)等の無線回線を利用して空調機10と無線通信を行う集中制御局や、その集中制御局と空調機10との通信を行うための公衆PHS回線、携帯電話回線、固定電話回線、パケット通信回線等の公衆回線等により構成されている。
クラウドサーバ50は、遠隔制御により空調機10に省エネ運転を行わせることができる。
発電ベンチャー60は、自社発電エネルギーを電力会社に売電して得た利益を原資にして、金銭又は金銭に代わる態様で、省エネに積極的な空調機10の使用者に還元する。
なお、ここで使用者とは、空調機10のエンドユーザーに限定されるものではなく、例えば、ビルに据え付けられた空調機10についてはビルテナントのオーナーが使用者に該当する。
(2)空調機10
図2は、空調機遠隔管理システム80の管理対象である空調機10の構成図である。図2において、空調機10は、冷房運転および暖房運転が可能な冷凍装置であり、室外機20と、室内機30と、室外機20と室内機30とを接続するための液冷媒連絡配管17、及びガス冷媒連絡配管19とを備えている。空調機10の冷凍回路には、例えば、単一冷媒であるR32が封入されている。
(2−1)室外機20の構成
図1において、室外機20は、主に、アキュムレータ21、圧縮機23、四路切換弁25、室外熱交換器27、及び膨張弁29を有している。さらに、室外機20は室外ファン35も有している。
(2−1−1)アキュムレータ21及び圧縮機23
アキュムレータ21は、圧縮機23の吸込口側に配置され、冷媒を一時的に貯めて気液分離し、ガス冷媒のみを圧縮機23へ供給する。圧縮機23は容量可変式圧縮機であり、インバータにより回転数が制御される。
(2−1−2)四路切換弁25
四路切換弁25は、冷媒の流れの方向を切り換える弁である。冷房運転時、四路切換弁25は圧縮機23の吐出側と室外熱交換器27のガス側とを接続するとともにアキュムレータ21とガス冷媒連絡配管19側とを接続する(冷房運転状態:図1の四路切換弁25の実線を参照)。
暖房運転時、四路切換弁25は、圧縮機23の吐出側とガス冷媒連絡配管19側とを接続するとともに圧縮機23の吸入側と室外熱交換器27のガス側とを接続する(暖房運転状態:図1の四路切換弁25の破線を参照)。
(2−1−3)室外熱交換器27
室外熱交換器27は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。
(2−1−4)膨張弁29
膨張弁29は、冷媒回路内を流れる冷媒の圧力や流量等の調節を行う。膨張弁29は、冷房運転時の冷媒回路における冷媒の流れ方向において室外熱交換器27の下流側に配置されている。
(2−1−5)室外ファン35
室外ファン35は、吸入した室外空気を室外熱交換器27に送風して冷媒と熱交換させる。室外ファン35は、室外熱交換器27に送風する際の風量を可変することができる。
(2−2)室内機30の構成
室内機30は、室内熱交換器31と、室内ファン37とを有している。また、室内機30には、リモートコントロールユニット(以下、「リモコン42」という。)が付帯されている。リモコン42は、使用者の操作に応じて、室外機20及び室内機30に内蔵されている制御部と交信して空調機10を制御する。
(2−2−1)室内熱交換器31
室内熱交換器31は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する。
(2−2−2)室内ファン37
室内ファン37は、クロスフローファンである。室内ファン37は、ファン37aと、ファン37aを回転させるための室内ファンモータユニット37bとを有している。
室内ファン37の稼動によって、室内機30は内部に室内空気を吸入し、室内熱交換器31において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給する。また、室内ファン37は、室内熱交換器31に供給する空気の風量を所定風量範囲において変更することができる。
(2−3)制御部40
制御部40は、圧縮機23の運転周波数、四路切換弁25の切換動作、膨張弁29の開度、および室外ファン35、室内ファン37の回転を制御する。また、制御部40は、外部との通信制御も行う。
図3は、制御部40のブロック図である。図3において、制御部40は、室外機20内に内蔵されている室外制御部40aと、室内機30内に内蔵されている室内制御部40bと、通信ネットワーク6を介してクラウドサーバ50と通信を行う通信制御部40cとを有している。通信制御部40cは、室内機30内に内蔵されている。
室内制御部40bとリモコン42との間では赤外線信号の送受信が行われる。室内制御部40bと室外制御部40aとの間では信号の送受信がワイヤを介して行われる。
また、通信制御部40cは、通信部10aと、指令部10bと、記憶部10cとを有している。
通信部10aは、通信ネットワーク6に対するインタフェースであり、指令部10bの命令に従って通信ネットワーク6に信号を送信し、或いは通信ネットワーク6から信号を受信し、その旨を表す信号を指令部10bに送る。
指令部10bは、空調機10に関する運転情報を通信部10aを介して通信ネットワーク6に伝送する。具体的には、指令部10bは、運転情報として、製品機種コード、運転モード、設定温度、風量等を通信部10aを介して通信ネットワーク6に伝送する。
記憶部10cは、例えば、EEPROMであり、製品機種コード、機番など空調機固有の情報のほか、所定期間の運転情報を記憶している。
(2−4)空調機10の動作
空調機10では、四路切換弁25によって、冷媒の循環サイクルを冷房運転時の循環サイクルおよび暖房運転時の循環サイクルのいずれか一方に切り換えることが可能である。
(2−4−1)冷房運転
冷房運転では、室外熱交換器27を出た冷媒が膨張弁29を通過する際に減圧され、その後に室内熱交換器31で室内の空気と熱交換して蒸発する。その際、空気は室内熱交換器31によって冷却され、その冷却された空気が室内ファン37を介して吹出口から室内へ吹き出され、その空気によって室内が冷却される。
(2−4−2)暖房運転
暖房運転では、圧縮機23から吐出された高圧の冷媒が室内熱交換器31で室内の空気と熱交換して凝縮する。その際、空気は室内熱交換器31で加温され、その加温された空気は室内ファン37を介して吹出口から室内へ吹き出され、その空気によって室内が暖められる。
(3)クラウドサーバ50
次に、クラウドサーバ50について説明する。図1に示すように、クラウドサーバ50は、記憶部51と、判定部53と、通信部55と、指令部57とを含んでいる。
(3−1)記憶部51
記憶部51は、クラウドサーバ50の各部間のデータ、クラウドサーバ50と空調機10との間で通信された運転情報を記憶する。
(3−2)判定部53
判定部53は、運転情報から空調機10のファン風量の設定状態を把握し、設定状態に基づいて空調機10がエネルギー消費を減少させ得る制御対象空調機であるか否かを判定する。
(3−3)通信部55
通信部55はクラウドサーバ50の各部間、及びクラウドサーバ50と空調機10との間の運転情報の通信に用いられる。
(3−4)指令部57
指令部57は、通信部55を制御して空調機10から送信された運転情報を受信し、且つその運転情報に基づきクラウドサーバ50の各部の動作を制御する。
(4)発電ベンチャー60
次に、発電ベンチャー60について説明する。発電ベンチャー60は、自社発電(マイクロ水力発電等)を固定価格買取制度(以下、FITという。)によって売電し、売電収入を「設備費回収」と「電力需要者への還元金(提供金額)」の原資としている。
例えば、発電ベンチャー60の発電原価が10円/kWh、電力会社へのFIT価格が28円/kWhの場合、差額18円/kWh×発電量が発電ベンチャー60の収益となる。
発電ベンチャー60は、空調機10の運転情報を、遠隔操作(スマートアプリ)のインフラ経由でクラウドサーバ50側に集め、クラウドサーバ50側から遠隔操作で空調機10の省エネ運転制御を実行し、見かけの発電量を増大させる。
(5)空調機10の遠隔制御
空調機遠隔管理システム80は、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ、空調機10に省エネルギー運転を行わせる。そのために、クラウドサーバ50は、通信ネットワーク6を介して空調機10の運転情報を収集し、省エネルギー運転制御(以下、「省エネ運転制御」という。)の対象となる空調機を選定し、当該空調機に対して遠隔で省エネ運転制御を行う。
本実施形態における省エネ運転制御とは、空調機10のエネルギー消費を減少させる制御をいう。空調機10のエネルギー消費を減少させる手段としては、室内設定温度の変更、風量低減が挙げられる。
ここで、室内設定温度の変更が行われると、すなわち夏季においては室内設定温度が上げられ、冬季においては室内設定温度が下げられた場合、確実にエネルギー消費の減少につながるが、その反面、空調機使用者の快適性を損なうリスクが高い。
これに対し、風量低減については、実行してもほとんど空調機使用者に変化を感じさせない低減幅が存在する。
空調機遠隔管理システム80は、遠隔操作で空調機10の風量低減を上記低減幅内で行ない、省エネ運転制御を実現しようとするものである。
(5−1)クラウドサーバ50の動作
図4は、クラウドサーバ50の動作フローチャートである。以下、図4を参照しながら、その動作を説明する。
クラウドサーバ50の指令部57は、ステップS1において、発電ベンチャー60の契約ユーザーの空調機10のうち稼働中の空調機を確認する。ここでは、前提として、空調機A11、空調機B13及び空調機C15が契約ユーザーの空調機であり、全て稼動中であるものとする。なお、空調機A11、空調機B13及び空調機C15をまとめて指す場合は、空調機10という。
次に、指令部57は、ステップS2において、空調機10自身が通信部10aを介して遠隔操作のインフラ経由で送信した運転情報を、クラウドサーバ50の通信部55を介して受信する。
次に、指令部57は、ステップS3において、先に受信した運転情報から、省エネ運転制御対象機を選定する。本実施形態では、指令部57は判定部53を介して、風量設定を「風量自動」モードに設定している空調機を選定する。
図5は、風量自動モード及び風量固定モードにおけるファンタップと回転数とを示す表である。風量自動モードでは、風量設定は最小風量のLタップから最大風量のHタップまで5段階の中から自動で選択される。これに対し、風量固定モードでは、風量設定は、風量最小の「弱」から風量最大の「強」まで3段階の中から使用者によって設定される。
仮に、収集した運転情報から、空調機A11、空調機B13及び空調機C15の風量がそれぞれ風量自動モードの「M」、風量固定モードの「強」及び風量自動モードの「L」に設定されていた場合、指令部57は空調機A11を省エネ運転制御対象機に選定する。
空調機B13は風量固定モードであるので対象外であり、空調機C15は風量自動モードであるけれども「L」タップであるため低減することができないので対象外である。
次に、指令部57は、ステップS4において、省エネ運転制御対象機の風量タップを一段階だけ下げる。具体的には、指令部57は通信部55を介して遠隔操作で空調機A11の風量タップを「M」から「LM」へ下げる。
そして、指令部57は、ステップS5において、発電ベンチャー60からの運転情報受信解除指令の有無を判定し、運転情報受信解除指令が有ったときは制御を終了し、運転情報受信解除指令がない場合は、ステップS2に戻る。
(5−2)遠隔操作後の空調機10の動作
上記のステップS4の遠隔操作によって、空調機10(空調機11A)では室内ファン37の送風量が減少し室内熱交換器31での熱交換能力が低下する。そのため、室内熱交換器31内で冷媒が気化できなくなるので、冷媒循環量が減少するように膨張弁29の開度が絞られる。さらに圧縮機23は、減少した冷媒循環量に見合った圧縮比を実現するために圧縮能力を低下させる。その結果、圧縮機23への入力が下がりエネルギー消費が減少する。
以上のように、クラウドサーバ50側で、風量設定が「風量自動」モードに設定されている空調機を選定し、遠隔操作で風量を一段階だけ下げる省エネ運転制御を実行することにより、発電ベンチャー60にとっては見かけの発電量を増大させることができ、使用者にとっては快適性が損なわれることなく、知らないうちに省エネ運転制御による省エネ運転が行われ、それによって還元金を発電ベンチャー60から得ることができる。
(6)特徴
(6−1)
空調機遠隔管理システム80では、室内ファン37の風量を空調機使用者がはっきりと認識できない程度減じることによって、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ省エネ運転を実施することができる。
(6−2)
特に、風量自動モードにおいて、風量を1タップ下げた程度の変化は人の感覚で認識できないので、クラウドサーバ50側から遠隔制御による風量低減は、空調機使用者の快適性を損なうリスクを抑制しつつ省エネ運転を実施することができる。
(7)変形例
ここでは、省エネ運転制御対象機の選定幅を拡大するために、空調機10の風量が風量固定モードに設定されている場合の対処方法について説明する。
(7−1)第1変形例:通知
例えば、上記ステップS3において省エネ運転制御対象機にならなかった空調機B13は、風量固定モードの「強」タップを「中」タップに落とせばさらなる省エネ運転になるので、クラウドサーバ50の指令部57は通信部55を介して空調機B13の使用者に風量低減の許可を求める通知を行う。通知の方法は、スマートフォン等へのメール送信が妥当である。
使用者からの許可通知があり次第、指令部57は遠隔操作で、空調機B13の風量を「強」タップから「中」タップに落とす。遠隔制御による風量低減は風量自動モード時に比較して使用者に認識されやすいが、通知して許可を得ることで、使用者に対しては、いきなり快適性を損なうという不意打ちを回避した上で、省エネ運転を実施することができる。
(7−2)第2変形例:事前許可タイプ1
省エネに積極的な使用者は、快適性を下げてでも省エネ運転制御に賛同することも考えられるので、そのような使用者に対しては、空調機10の風量が風量固定モードに設定されていても、通知することなく風量を下げる旨の許可を事前に得て登録しておけばよい。
例えば、上記ステップS3において、空調機B13は風量固定モードの「強」タップなので、原則、省エネ運転制御対象機にならないが、空調機B13が省エネ運転制御の事前許可を受けている場合は、「中」タップに落とすことができる。
このように、事前に遠隔制御の許可を得ることによって、都度通知して許可を得る手間が省けるので、使い勝手がよい。
(7−3)第3変形例:事前許可タイプ2
上記第2変形例において、事前に遠隔制御の許可を得る際に、風量を減少させる度合いを「1タップ分まで許可可能か、2タップ分まで許可可能か」というように選択的に許可を求めて決定していれば、より大きな省エネ効果を得ることができる。
例えば、上記ステップS3において、空調機B13は風量固定モードの「強」タップなので、原則を省エネ運転制御対象機にならないが、空調機B13が省エネ運転制御の事前許可を受けており、且つ2タップ分低減することの許可を受けている場合は、「弱」タップに落とすことができる。
また、発電ベンチャー60側から多く還元金が得られるような仕組みにしておくことによって、省エネに積極的な空調機使用者に対しては、快適性を犠牲にした代償としてより多くの金額で報いることができる。
(7−4)第4変形例:省エネ運転制御の解除
上記実施形態における図3のステップS5の「解除指令有り?」の判定は、発電ベンチャー60からの「運転情報受信解除指令有り」を判定条件としているが、他の条件であってもよい。
図6は、第4変形例に係る空調機遠隔管理システム80のクラウドサーバ50の動作フローチャートである。図6において、ステップS1からステップS5までは図4と同じであるので説明を省略し、ステップS6以降について説明する。
クラウドサーバ50の指令部57は、ステップS6において直前(ステップS5)の解除指令が予め設定されている「解除指令」のいずれに該当するのか判定する。クラウドサーバ50の記憶部51は発電ベンチャー60からの「運転情報受信解除指令有り」を「解除指令1」として記憶している。また、記憶部51は「空調機10の電源オフ」を「解除指令2」として記憶している。さらに、記憶部51に「空調機10のリモコン42の操作有り」を「解除指令3」として記憶している。
ここで、指令部57は、直前の解除指令が解除指令1又は2であった場合は、省エネ運転制御を終了する。また、指令部57は、直前の解除指令が解除指令3であった場合は、ステップS7へ進む。
次に、指令部57は、ステップS7においてタイマーを起動して、経過時間tの計測を開始し、ステップS8へ進む。
そして、指令部57は、ステップS8において経過時間tが所定時間tsに到達し、且つ空調機10に対してリモコン操作も含めて使用者の操作がなかった場合はステップS2に戻って運転情報の受信を開始する。
一方、経過時間tが所定時間tsに到達していない場合は、引き続き経過時間tの計測を行い、空調機10に対して使用者の操作があった場合は、タイマーをリセットした後に経過時間tの計測を行う。
上記のように、第4変形例では、空調機使用者が風量を再設定するなどの操作をしたときは、何らかの目的があって設定した可能性があるので、たとえ遠隔制御が許可されている場合でも、一旦は受け入れて一定期間遠隔制御を停止する。これによって、空調機使用者の利便性を損なうことを回避している。
(7−5)第5変形例:遠隔制御の解除と許可
図7は、第5変形例に係る空調機遠隔管理システム80の構成を示すブロック図である。図7において、このシステムが図1のシステムと異なる点は、空調機A11、空調機B13及び空調機C15がそれぞれ遠隔制御許可スイッチA11a、遠隔制御許可スイッチB13a、及び遠隔制御許可スイッチC15aを備えていることである。
各空調機の使用者が遠隔制御を不許可に切り換えたときは、その選択を尊重し、受け入れて遠隔制御を停止することによって、空調機使用者の利便性を損なうことを回避している。
一方、使用者が遠隔制御を許可に切り換えたときは、無条件で遠隔制御を再開することができるので、通知や事前許可が不要となり、発電ベンチャー60側にとって使い勝手がよい。
(7−6)第6変形例:「省エネ自動」モード
風量設定が「風量自動」モードのときに所定の操作を行うと、現風量タップから一段階下の風量タップに変更される「省エネ自動」モードを設けてもよい。
また、風量設定が「省エネ自動」モードに設定されたまま、次に空調機がオンしたとき、クラウドサーバ50の指令部57は、その「省エネ自動」モードを遠隔制御許可モードと判断してもよい。この場合、先の第5変形例で説明した遠隔制御許可スイッチの代替となる。
(8)その他
空調機遠隔管理システム80では、例えば、発電ベンチャー60が自社発電量に節電量を上乗せして、見かけ上自社発電量を増加させることができ、増加した発電量は空調機使用者へ還元される金銭の原資にすることができるので、空調機使用者により多くの金銭を還元することができる。
また、空調機使用者は、還元金というコストメリットを享受するために、発電ベンチャー60が推奨する省エネ性能の高い空調機の導入を検討するので、高性能空調機の導入促進につながる。
本発明は、例えば、発電ベンチャー60が推奨する太陽光発電システム(以下、「PVシステム」という。)と空調機とをセットで導入しているユーザーに対して、PVシステムが出力抑制しなければならなくなった場合、出力抑制して売電収入が減少した分、空調機の消費電力を削減し、売電収入の減少分を補填する、というシステムにも応用することができる。それゆえ、PVシステムにも有用である。
10 空調機
11 空調機A
13 空調機B
15 空調機C
11a 遠隔制御許可スイッチA
13a 遠隔制御許可スイッチB
15a 遠隔制御許可スイッチC
51 記憶部
53 判定部
57 指令部
80 空調機遠隔管理システム
特開2013−230051号公報

Claims (8)

  1. 複数の空調機(11,13,15)の運転情報を、公衆回線を介して遠隔に収集し、前記空調機に対して省エネルギー運転のための遠隔操作を行う、空調機遠隔管理システムであって、
    前記運転情報を記憶する記憶部(51)と、
    前記運転情報から前記空調機のファン風量の設定状態を把握し、前記設定状態に基づいて前記空調機がエネルギー消費を減少させ得る制御対象空調機であるか否かを判定する判定部(53)と、
    前記制御対象空調機に対して前記ファン風量を減少させるための遠隔制御を実行する指令部(57)と、
    を備える空調機遠隔管理システム(80)。
  2. 前記判定部(53)は、風量モードが風量自動モードに設定されている前記空調機(11,13,15)を前記制御対象空調機であると判定する、
    請求項1に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
  3. 前記判定部(53)は、前記空調機(11,13,15)のエネルギー消費を減少させる必要がある際に、その都度、風量モードが風量自動モードに設定されていない前記空調機の使用者に対して、前記遠隔制御の実行許可を求めるメッセージを送信し、前記使用者から前記実行許可が得られた前記空調機を前記制御対象空調機であると判定する、
    請求項1に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
  4. 前記記憶部(51)は、前記空調機(11,13,15)のエネルギー消費を減少させる必要があるときに、通知することなく前記遠隔制御を実行することについての許可が事前に前記空調機の使用者から得られているものを許可対象空調機として記憶し、
    前記判定部(53)は、風量モードが風量自動モードに設定されていない前記空調機のうち前記許可対象空調機を前記制御対象空調機であると判定する、
    請求項1に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
  5. 前記遠隔制御の際に前記許可対象空調機の前記風量を減少させる度合いが、前記許可対象空調機の使用者によって選択的に許可されている、
    請求項4に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
  6. 前記指令部(57)は、前記制御対象空調機の使用者が前記風量を再設定したときは、前記再設定から一定期間経過するまで前記遠隔制御を実行しない、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
  7. 前記制御対象空調機は、前記遠隔制御の許可/不許可を切り換える遠隔制御許可スイッチ(11a,13a,15a)を備える空調機(11,13,15)であって、
    前記指令部(57)は、前記制御対象空調機の使用者が前記遠隔制御を不許可に切り換えたとき、前記遠隔制御を実行しない、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
  8. 前記遠隔制御によって得られる節電量を発電量として計上する、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空調機遠隔管理システム(80)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110410948A (zh) * 2019-07-17 2019-11-05 国电南瑞科技股份有限公司 基于云感知和用户主动干预的空调节能管理方法及系统
JP2019211111A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 ダイキン工業株式会社 空調管理システム及び通信制御装置
CN110657546A (zh) * 2019-05-08 2020-01-07 青岛海尔空调器有限总公司 用于控制出风风量和出音音量的方法、装置及空调室内机

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