JP2017015123A - 補強糸レスホース - Google Patents

補強糸レスホース Download PDF

Info

Publication number
JP2017015123A
JP2017015123A JP2015129985A JP2015129985A JP2017015123A JP 2017015123 A JP2017015123 A JP 2017015123A JP 2015129985 A JP2015129985 A JP 2015129985A JP 2015129985 A JP2015129985 A JP 2015129985A JP 2017015123 A JP2017015123 A JP 2017015123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hose
component
weight
value
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015129985A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6595229B2 (ja
Inventor
宏大 香月
Kota Katsuki
宏大 香月
亮 平井
Akira Hirai
亮 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2015129985A priority Critical patent/JP6595229B2/ja
Publication of JP2017015123A publication Critical patent/JP2017015123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6595229B2 publication Critical patent/JP6595229B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】補強糸層を有しなくとも耐圧性に優れ、さらに、押出し加工性、組み付け作業性、体積固有抵抗率等にも優れる補強糸レスホースを提供する。【解決手段】単層ないし複数の構成層からなるとともに補強糸層を有しない補強糸レスホースであって、その少なくとも最内層が、下記(A)成分とともに下記(B)〜(E)成分を含有するゴム組成物からなる。(A)エチレン量が50〜65重量%、ジエン量が3.5〜9.5重量%の、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)。(B)SP値が9.2以上の表面改質剤。(C)SP値が8.7以下の可塑剤。(D)カーボンブラック。(E)架橋剤。【選択図】なし

Description

本発明は、水系ホース、エアーホース、燃料ホース等として用いられる、補強糸層を有しない補強糸レスホースに関するものである。
自動車用の各種配管等に用いられる、耐圧性が要求されるゴムホースの外周には、通常、補強糸の編み込みにより形成された補強糸層が備えられている。上記のような補強糸層を構成することにより、ホース内を流れる流体の内圧により引き起こされるホースの膨張や破裂を防止することができるからである(例えば、特許文献1等参照)。
ところが、近年、低コスト化、押出し加工性向上のため、耐圧性が要求されるホースにおいても、上記のような強糸層を有しない補強糸レス仕様にすることが求められている。ここで、強糸層を有しなくとも耐圧性を高める手法として、例えば、ホースのゴム層にカーボンブラック等のフィラーを高充填し、ゴムを高硬度化(高モジュラス化)することにより、補強糸の代替となる補強性を上記ゴム層そのものに持たせることが検討されている(特許文献2参照)。
特開2012−207748号公報 特開2015−17240号公報
しかしながら、上記のようにしてゴム層そのものの補強性を高めた場合、その背反として、押出し加工性の悪化、ホースの組み付け作業性の悪化、体積固有抵抗率の低下等の問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、補強糸層を有しなくとも耐圧性に優れ、さらに、押出し加工性、組み付け作業性、体積固有抵抗率等にも優れる補強糸レスホースの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の補強糸レスホースは、単層ないし複数の構成層からなるとともに補強糸層を有しない補強糸レスホースであって、その少なくとも最内層が、下記(A)成分とともに下記(B)〜(E)成分を含有するゴム組成物からなるという構成をとる。
(A)エチレン量が50〜65重量%、ジエン量が3.5〜9.5重量%の、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)。
(B)SP値が9.2以上の表面改質剤。
(C)SP値が8.7以下の可塑剤。
(D)カーボンブラック。
(E)架橋剤。
すなわち、本発明者らは、補強糸層を有しなくとも耐圧性に優れる補強糸レスホースを得るため、鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、本発明者らは、ホースのモジュラスを高めるとともに、体積固有抵抗率の適正化等を達成するため、各種実験を行った結果、エチレン量が50〜65重量%、ジエン量が3.5〜9.5重量%のEPDM(A成分)を、ホース最内層のポリマーとして用いたときに、良好な結果が得られることを突き止めた。また、上記のようにモジュラスを高めると、その背反として、押出し加工性の悪化、組み付け作業性の悪化等の問題が生じたことから、本発明者らは、その解決のため更に実験を行った。その結果、SP値が9.2以上の表面改質剤(B成分)と、SP値が8.7以下の可塑剤(C成分)を組み合わせ、ホース最内層に含有させると、所期の問題を解決することができることを見いだし、本発明に到達した。
上記のようになる理由は、つぎのように考えられる。すなわち、上記表面改質剤(B成分)は、界面活性剤的作用を示すものであり、ホース内周面に対し意図的にブリードさせて、ホースの組み付け作業時の摩擦係数を低下させるといった目的のために含有させたものであり、そのSP値(9.2以上)が、ポリマーであるEPDMのSP値から大きく離れているため、ブリードしやすく、組み付け作業時の摩擦係数の低下に寄与したと考えられ、さらに、上記可塑剤(C成分)は、そのSP値が8.7以下であることから、ブリードはしないが、押出し加工性等の改善に効果的に寄与したと考えられる。
以上のように、本発明の補強糸レスホースは、単層ないし複数の構成層からなり、その少なくとも最内層が、エチレン量およびジエン量が特定範囲のEPDM(A成分)とともに、SP値が9.2以上の表面改質剤(B成分)、SP値が8.7以下の可塑剤(C成分)、カーボンブラック(D成分)および架橋剤(E成分)を含有するゴム組成物からなる。そのため、補強糸層を有しなくとも耐圧性に優れ、さらに、押出し加工性、組み付け作業性、体積固有抵抗率等にも優れている。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の補強糸レスホースは、単層構造であっても、2層以上の層が積層された多層構造であっても特に限定はないが、少なくとも、その最内層(単層構造の場合は、その層)が、下記(A)成分とともに下記(B)〜(E)成分を含有するゴム組成物からなるものである。以下、(A)〜(E)の各成分等について説明する。
(A)エチレン量が50〜65重量%、ジエン量が3.5〜9.5重量%の、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)。
(B)SP値が9.2以上の表面改質剤。
(C)SP値が8.7以下の可塑剤。
(D)カーボンブラック。
(E)架橋剤。
《EPDM(A成分)》
上記EPDM(A成分)は、最内層材料であるゴム組成物全体の50重量%以上を占めるものであり、先に述べたように、エチレン量が50〜65重量%、ジエン量が3.5〜9.5重量%のものが用いられる。好ましくは、エチレン量が52〜63重量%、ジエン量が4.0〜6.0重量%のEPDMが用いられる。すなわち、上記エチレン量が少なすぎると、モジュラスの低下につながるからであり、逆に、エチレン量が多すぎると、低温圧縮永久歪みの悪化につながるからである。また、上記ジエン量が少なすぎると、加硫が進みにくく強度が出にくくなるからであり、逆に、ジエン量が多すぎると、スコーチの発生等の問題が生じるからである。なお、上記EPDM(A成分)を構成する第3成分として用いられるジエン系モノマーとしては、炭素数5〜20のジエン系モノマーが好ましく、具体的には、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン、1,4−オクタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン(DCP)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネン、2−イソプロペニル−5−ノルボルネン等があげられる。これらジエン系モノマー(第3成分)のなかでも、ジシクロペンタジエン(DCP)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)が好ましい。
また、必要に応じ、上記EPDMとともに、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)をブレンドして使用することも可能である。
《表面改質剤(B成分)》
上記表面改質剤(B成分)は、先に述べたように、界面活性剤的作用を示すものであり、ホース内周面に対し意図的にブリードさせて、ホースの組み付け作業時の摩擦係数を低下させるといった目的のために含有させたものであるため、可塑剤とは、その性質が異なるものである。そして、上記表面改質剤(B成分)のSP値は、9.2以上である。
また、上記表面改質剤(B成分)のSP値は、好ましくは9.5〜11.5の範囲である。すなわち、SP値が上記範囲より低すぎると、ホースの組み付け作業時の摩擦係数を低下させる効果が良好に得られないからであり、逆にSP値が上記範囲を超えると、過剰なブリードにより、組み付け後のホース抜け等の問題が発生するおそれがあるからである。
ここで、SP値とは、溶解性パラメータとも言われ、物質の極性を示す指標であり、下記の式(1)により求めることができる。
Figure 2017015123
上記表面改質剤(B成分)としては、具体的には、脂肪酸エステル、モノグリセライド、アセチル化モノグリセライド、中鎖脂肪酸トリグリセライド、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール脂肪酸エステル、脂肪族系炭化水素混合物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記表面改質剤(B成分)の含有量は、EPDM(A成分)100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。すなわち、上記表面改質剤の含有量が少なすぎると、表面改質剤の意図的なブリードが生じにくく、これによる摩擦力の低減効果が得られないからであり、逆に、上記表面改質剤の含有量が多すぎると、過剰なブリードによる外観不良等の問題や、組み付け後のホース抜け等の問題が発生するおそれがあるからである。
《可塑剤(C成分)》
上記表面改質剤とともに用いられる可塑剤(C成分)としては、SP値が8.7以下の可塑剤が使用される。すなわち、上記可塑剤のSP値が高すぎると、表面改質剤と同様ブリードしてしまい、上記可塑剤に要求される所望の押出し加工性改善効果、外観等が良好に得られないからである。
また、上記可塑剤のSP値は、好ましくは6.0〜8.2の範囲である。すなわち、SP値をこの範囲に設定することにより、所望の押出し加工性改善効果、外観等が良好に得られるようになるからである。
上記可塑剤(C成分)としては、具体的には、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、アロマ系オイル等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記可塑剤(C成分)の含有量は、EPDM(A成分)100重量部に対して3〜15重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは5〜10重量部である。すなわち、上記可塑剤(C成分)の含有量をこの範囲に設定すると、所望の押出し加工性改善効果等が良好に得られるようになるからである。
なお、上記表面改質剤(B成分)と可塑剤(C成分)の合計の含有量は、EPDM(A成分)100重量部に対して2〜30重量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは6〜15重量部である。すなわち、上記表面改質剤(B成分)と可塑剤(C成分)の合計の含有量が少なすぎると、押出し加工性改善効果が得られない、組み付け作業性の低下につながるからであり、逆に、上記表面改質剤(B成分)と可塑剤(C成分)の合計の含有量が多すぎると、モジュラスの低下につながるからである。
《カーボンブラック(D成分)》
前記EPDM(A成分)に分散させるカーボンブラック(D成分)としては、各種のカーボンブラックを用いることが可能であるが、なかでも、トルエン着色透過度が低い(60%以下)カーボンブラックが好ましく用いられる。すなわち、上記のようにトルエン着色透過度が低いカーボンブラックであると、体積固有抵抗を高めることができるからである。なお、上記トルエン着色透過度は、JIS K 6218−4によって測定した値である。
上記カーボンブラックの含有量は、EPDM(A成分)100重量部に対して40〜130重量部が好ましく、特に好ましくは50〜90重量部、最も好ましくは55〜75重量部である。すなわち、上記カーボンブラックの含有量が少なすぎると、モジュラスの低下につながるからであり、逆に、上記カーボンブラックの含有量が多すぎると、ホースの可撓性を阻害する傾向がみられるからである。
《架橋剤(E成分)》
上記架橋剤(E成分)としては、例えば、硫黄、塩化硫黄等の硫黄系加硫剤や、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−t−ブチルペルオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキシン−3、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン等の過酸化物加硫剤があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、硫黄、ジクミルパーオキサイドが好適に用いられる。
上記架橋剤(E成分)の含有量は、EPDM(A成分)100重量部に対して0.5〜15重量部が好ましく、特に好ましくは1〜10重量部、最も好ましくは2〜7重量部である。すなわち、上記架橋剤(E成分)の含有量が少なすぎると、引張り強度が低下する傾向がみられ、上記架橋剤(E成分)の含有量が多すぎると、耐スコーチ性の悪化や伸びが小さくなる傾向がみられるからである。
本発明の補強糸レスホースにおける最内層材料であるゴム組成物は、上記EPDM(A成分)、表面改質剤(B成分)、可塑剤(C成分)、カーボンブラック(D成分)および架橋剤(E成分)とともに、必要に応じて、加硫促進剤、加硫助剤、共架橋剤、老化防止剤、C成分以外の可塑剤、充填剤等を配合し、これらをニーダー,バンバリーミキサー,ロール等の混練機を用いて混練することにより、調製することができる。
そして、本発明の補強糸レスホースは、上記のようにして調製されたゴム組成物を用い、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、まず、上記のようにして調製したゴム組成物を管状(円筒状)に押出成形し、未加硫ホースを作製する。なお、上記押出成形の際に、ストレート形状のマンドレル上にゴム組成物を押出成形し、未加硫ホースを作製することも可能である。その後、所定の条件(140〜160℃×30〜60分)で、スチーム加硫等によって加硫することにより、所望のホースを得ることができる。
また、必要に応じ、上記のようにして得られた単層構造のホースの外周に、ゴム層,樹脂層等(但し、補強糸層を除く)を形成して、多層構造のホースとしても差し支えない。また、必要に応じ、上記単層構造のホースの外周に形成される各層の材料として、上記ゴム組成物を用いてもよい。
上記のようにして得られた本発明の補強糸レスホースにおいて、その最内層の厚み(単層構造の場合は、その厚み)は、1〜15mmが好ましく、特に好ましくは2〜10mmである。また、ホース内径は、6〜60mmが好ましく、特に好ましくは15〜40mmである。すなわち、この範囲に設定することにより、先に述べたような、本発明の補強糸レスホースに求められる特有の作用効果を有利に得ることができる。
本発明の補強糸レスホースは、ホース全般に使用することが可能であり、例えば、ラジエーターホース,ヒーターホース,ドレーンホース等の水系ホース、ターボエアーホース,バキュームブレーキホース等のエアーホースとして使用することができる。そして、上記補強糸レスホースは、自動車,トラクター,耕運機,船舶等の輸送機に、好適に用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔EPDM−1〕
住友化学社製、エスプレン501A(エチレン量:52重量%、ジエン量:4.0重量%)
〔EPDM−2〕
住友化学社製、エスプレン505A(エチレン量:50重量%、ジエン量:9.5重量%)
〔EPDM−3〕
住友化学社製、エスプレン512F(エチレン量:65重量%、ジエン量:4.0重量%)
〔EPDM−4〕
JSR社製、JSR EP342(エチレン量:47重量%、ジエン量:9.0重量%)
〔EPDM−5〕
DOW社製、NORDEL IP4770(エチレン量:70重量%、ジエン量:4.9重量%)
〔EPDM−6〕
JSR社製、JSR EP93(エチレン量:55重量%、ジエン量:2.7重量%)
〔EPDM−7〕
LANXESS社製、Keltan 3960Q(エチレン量:56重量%、ジエン量:11.4重量%)
〔表面改質剤−1〕
理研ビタミン社製、エマスター510P(SP値:10.9)
〔表面改質剤−2〕
ADEKA社製、アデカサイザーRS107(SP値:9.2)
〔表面改質剤−3〕
理研ビタミン社製、リケマールSL-800(SP値:8.6)
〔可塑剤−1〕
出光石油社製、ダイアナプロセスPW−380(SP値:6.6)
〔可塑剤−2〕
大八化学工業社製、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート(SP値:8.2)
〔可塑剤−3〕
田岡化学工業社製、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート(SP値:9.0)
〔カーボンブラック〕
キャボット社製、ショウブラックIP200
〔ステアリン酸〕
日本油脂社製、ビーズステアリン酸さくら
〔酸化亜鉛〕
三井金属鉱業社製、酸化亜鉛2種
〔加硫促進剤−1〕
三新化学工業社製、サンセラーTT−G
〔加硫促進剤−2〕
三新化学工業社製、サンセラーTET−G
〔加硫促進剤−3〕
三新化学工業社製、サンセラーCZ−G
〔加硫促進剤−4〕
大内新興化学工業社製、ノクセラーBZ−G
〔加硫剤(硫黄)〕
鶴見化学工業社製、サルファックスT−10
《実施例1〜5、比較例1〜6》
上記各成分を後記の表1および表2に示す割合で配合し、バンバリーミキサーおよびオープンロールを用いて混練して、ゴム組成物を調製した。具体的には、加硫剤および加硫促進剤を除く成分を、バンバリーミキサーで5分間混練し、150℃に達したときに放出し、マスターバッチを得た後、そのマスターバッチに、加硫剤および加硫促進剤を同表に示す割合で配合し、これらをオープンロールで混練してゴム組成物を調製した。
このようにして得られた実施例および比較例のゴム組成物を、内径30mm、肉厚4mmで管状(円筒状)に押出成形した後、長さ300mmにカットして、外径30mmのストレート金属マンドレルを内挿した。そして、160℃で20分間スチーム加硫を行った後、金属マンドレルから抜き取り、ゴムホースを得た。このゴムホースに関し、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
[モジュラス M100]
各ゴムホースを構成するゴムについて、JIS K 6251に準じて引張試験を実施し、100%伸びでのモジュラス(モジュラス M100)を測定した。そして、その値が5.5MPa以上であるものを良好と判断した。
[体積固有抵抗率]
各ゴムホースを構成するゴムについて、JIS K 6271に準じて二重リング電極法で体積抵抗率を測定した。そして、その値が106Ω・cm以上であるものを良好と判断した。
[挿入性]
上記のようにして得られた各ゴムホースの端部開口に、外径17mmの金属パイプを手で挿入し、そのときのホース側の荷重(挿入荷重)の最大値を、オートグラフ(TOYOSEIKI社製、STORAGRAPH)により測定した。そして、その値が180N未満であるものを良好と判断した。
[低温圧縮永久歪み性]
各ゴムホースを構成するゴムについて、JIS K 6262に準じて、−25℃雰囲気下72時間後の低温圧縮永久歪み試験を行った。そして、その値が80%未満であるものを良好と判断した。
[スコーチ]
各ゴムホースを構成するゴムについて、JIS K 6300−1に準じて、125℃でのスコーチタイムを測定した。そして、その値が10分以上であるものを良好と判断した。
[外観]
各ゴムホースを構成するゴムについて、プレス加硫シート作製後、常温で72時間経過後の外観を目視で確認した。そして、明らかに液体が析出している(ブリードしている)ものを「×」と評価し、液体が析出していない(ブリードしていない)ものを「○」と評価した。
Figure 2017015123
Figure 2017015123
上記表の結果より、実施例のホースは、いずれの評価においても、優れた結果が得られた。
これに対し、比較例1では、ポリマーエチレン量が低いことからモジュラスに劣る結果となった。比較例2では、ポリマーエチレン量が高すぎることから体積固有抵抗率、低温圧縮永久歪み性に劣る結果となった。比較例3では、ジエン量が低いことからモジュラスに劣る結果となった。比較例4では、ジエン量が高いことから耐スコーチ性に劣る結果となった。比較例5では、可塑剤のSP値が高すぎることから、外観が悪化する結果となった。なお、比較例5のゴム組成物は、ゴムホース製造過程における押出し加工性に劣る結果となった。比較例6では、表面改質剤のSP値が低すぎることから挿入性に劣る結果となった。
本発明の補強糸レスホースは、例えば、ラジエーターホース,ヒーターホース,ドレーンホース等の水系ホース、ターボエアーホース,バキュームブレーキホース等のエアーホース、ベーパーホースなど低濃度の燃料を輸送するための燃料ホースとして使用することができる。そして、上記ホースは、自動車,トラクター,耕運機,船舶等の輸送機に使用することができる。

Claims (4)

  1. 単層ないし複数の構成層からなるとともに補強糸層を有しない補強糸レスホースであって、その少なくとも最内層が、下記(A)成分とともに下記(B)〜(E)成分を含有するゴム組成物からなることを特徴とする補強糸レスホース。
    (A)エチレン量が50〜65重量%、ジエン量が3.5〜9.5重量%の、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)。
    (B)SP値が9.2以上の表面改質剤。
    (C)SP値が8.7以下の可塑剤。
    (D)カーボンブラック。
    (E)架橋剤。
  2. 上記ゴム組成物における(B)および(C)成分の含有量の合計の割合が、(A)成分100重量部に対し、2〜30重量部の範囲である請求項1記載の補強糸レスホース。
  3. 上記(B)成分の表面改質剤が、脂肪酸エステル、モノグリセライド、アセチル化モノグリセライド、中鎖脂肪酸トリグリセライド、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール脂肪酸エステルおよび脂肪族系炭化水素混合物からなる群から選ばれた少なくとも一つである、請求項1または2記載の補強糸レスホース。
  4. 上記(C)成分の可塑剤が、ナフテン系オイル、パラフィン系オイルおよびアロマ系オイルからなる群から選ばれた少なくとも一つである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の補強糸レスホース。
JP2015129985A 2015-06-29 2015-06-29 補強糸レスホース Active JP6595229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129985A JP6595229B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 補強糸レスホース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129985A JP6595229B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 補強糸レスホース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017015123A true JP2017015123A (ja) 2017-01-19
JP6595229B2 JP6595229B2 (ja) 2019-10-23

Family

ID=57830120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015129985A Active JP6595229B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 補強糸レスホース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6595229B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019107415A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 住友理工株式会社 水系ホース用ゴム組成物およびそれを用いて得られる水系ホース
JP2021513595A (ja) * 2018-02-14 2021-05-27 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 継続的高温耐性を向上させたエチレン/アルファオレフィンインターポリマー組成物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000230090A (ja) * 1999-02-10 2000-08-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 低弾性率ゴム組成物
JP2005188593A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Tokai Rubber Ind Ltd ホース
JP2009001626A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Mitsubishi Chemicals Corp 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
JP2013155270A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Tokai Rubber Ind Ltd ホース用ゴム組成物およびそれを用いたホース

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000230090A (ja) * 1999-02-10 2000-08-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd 低弾性率ゴム組成物
JP2005188593A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Tokai Rubber Ind Ltd ホース
JP2009001626A (ja) * 2007-06-20 2009-01-08 Mitsubishi Chemicals Corp 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
JP2013155270A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Tokai Rubber Ind Ltd ホース用ゴム組成物およびそれを用いたホース

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019107415A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 住友理工株式会社 水系ホース用ゴム組成物およびそれを用いて得られる水系ホース
JP2021513595A (ja) * 2018-02-14 2021-05-27 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 継続的高温耐性を向上させたエチレン/アルファオレフィンインターポリマー組成物
JP7446229B2 (ja) 2018-02-14 2024-03-08 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 継続的高温耐性を向上させたエチレン/アルファオレフィンインターポリマー組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6595229B2 (ja) 2019-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5096764B2 (ja) 自動車用非水系ホース
JP6128550B2 (ja) ホース
JP4991973B2 (ja) 水系ホース用ゴム組成物およびそれを用いて得られる水系ホース
DE602005005270T2 (de) Schlauchaufbau enhaltend eine NBR-Zusammensetzung und eine Fluoroplastik-Barriereschicht
JP7102885B2 (ja) マリンホース用ゴム組成物及びマリンホース
JP2007269008A (ja) 耐熱エアーホース
JP2004169824A (ja) 可撓性ホース
JP6595229B2 (ja) 補強糸レスホース
WO2018096875A1 (ja) ホース用ゴム組成物及びホース
JP5728284B2 (ja) 水系ホース用ゴム組成物およびそれを用いた水系ホース
JP2013228081A (ja) エアコンホース
US10221306B2 (en) Rubber composition for hose, and hose
JP2006247883A (ja) オイルホース
US20010051241A1 (en) Fuel transporting hose
JP2013155270A (ja) ホース用ゴム組成物およびそれを用いたホース
WO2020261867A1 (ja) オイルホース
US20090130358A1 (en) Water hose and composition for hose
JP7329327B2 (ja) 水系ホース用ゴム組成物およびそれを用いて得られる水系ホース
JP5719556B2 (ja) 水系ホース用ゴム組成物およびそれを用いて得られる水系ホース
DE112017005273B4 (de) Schlauch zum Leiten eines Kältemittels
JP2005199564A (ja) ゴム積層体およびオイルホース
WO2023120213A1 (ja) 産業用ホース
JP2015199914A (ja) 耐油性ゴム組成物およびそれを用いた耐油性エアー系ホース
WO2006081781A1 (de) Werkstoff für einsatz im kontakt mit trinkwasser sowie mit mikrobenbeständigen eigenschaften
JP2004262997A (ja) 燃料ホース用ゴム組成物およびそれを用いてなる燃料ホース

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150629

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190419

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6595229

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150