JP2017013942A - 吊上げ倒伏装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクト且つ安価な装置構成を実現可能とすると共に、倒伏対象物への回動部材の装着作業の作業性が向上する吊上げ倒伏装置を提案することを目的とする。【解決手段】回動部材3に、倒伏対象物2の倒伏動作を緩衝するダンパー装置4と、この回動部材3を起立状態に自動復帰させる回動部材自動復帰装置5とを連設し、ダンパー装置4は、吊上本体部1の左右方向一側に設けてピストンロッド10を回動部材3に連設した構成とし、回動部材自動復帰装置5は、連設ロッド11と、この連設ロッド11の縮退動作により蓄圧する蓄圧体とを備えた構成とし、吊上本体部1の左右方向他側にダンパー装置4と間隔をおいて並設状態に設けて連設ロッド11を回動部材3に連設した構成とした吊上げ倒伏装置。【選択図】図1

Description

本発明は、倒伏対象物、例えば大型で重量のあるコンクリートセグメント等をトラック等の輸送手段に積み込む際に用い、この倒伏対象物を保管時の起立状態から輸送時の倒伏状態(水平状態)に状態を変えながら輸送手段に移載する吊上げ倒伏装置に関するものである。
従来、この種の吊上げ倒伏装置として、例えば特許文献1に示すようなものが提案されている。
この特許文献1の吊上げ倒伏装置(以下、従来例と称す)は、吊上げ機により昇降可能に吊り下げられる装置本体に、コンクリート製品に取付けられる取付部材を有する回転部材を上下方向に揺動回転可能に設けると共に、装置本体に設けた油圧シリンダのピストンロッド先端を前記回転部材に接続し、前記油圧シリンダには、アキュムレータとシャットオフバルブを有する油圧回路を設けて構成され、油圧シリンダの作動により鉛直状態となった前記回転部材を縦置き状態のコンクリート製品に装着し、このコンクリート製品を吊り上げると共に、閉じ状態の前記シャットオフバルブを開くことでコンクリート製品の自重により油圧シリンダ内の圧油を前記アキュムレータ内に排出して縦置き状態のコンクリート製品を水平に転倒させ、前記回転部材をコンクリート製品から外すと、アキュムレータ内の圧油がその蓄圧力により油圧シリンダに戻り、前記回転部材が元の鉛直状態に戻るように構成されたものである。
即ち、この従来例は、コンクリート製品を吊り上げ、このコンクリート製品の自重により転倒が開始すると、油圧シリンダ内の圧油がアキュムレータに流出し、この流出した圧油によりアキュムレータ内に蓄圧が生じ、コンクリート製品の転倒が完了しトラックへの積み込みが完了して回動部材をコンクリート製品から取り外すと、アキュムレータに蓄圧された圧油がこのアキュムレータから油圧シリンダに圧送され、この圧油により油圧シリンダが作動して回動部材が元の状態(鉛直状態)に自動復帰し、次のコンクリート製品への装着作業が容易にできるように構成されたものである。
特許第3929125号公報
しかしながら、従来例はアキュムレータの蓄圧により作動油を油圧シリンダに戻し圧送することで回動部材を自動復帰させる構成としており、この油圧シリンダを作動させるためのアキュムレータが大型であるため、装置全体が大型化し、作業現場への運搬等や倒伏対象物への取り付けが厄介であるうえに、このアキュムレータは高価であるため、装置コストも高くなってしまう問題がある。
また、アキュムレータの設置位置によっては、油圧シリンダとアキュムレータとの距離が長くなり、油圧シリンダを作動させる圧油の圧力損失が大きくなり、スムーズな自動復帰動作が難しくなる問題もある。
また更に、この従来例においては、油圧シリンダと回動部材に設けた取付部材とが配置的に重なり、取付部材をコンクリート製品に装着する際、油圧シリンダが邪魔になり装着時の作業性を低下させる要因となっていた。
本発明は、このような従来の問題に鑑みなされたもので、アキュムレータを不要とする構成としてコンパクト且つ安価な装置構成を実現可能とすると共に、倒伏対象物への回動部材の装着が容易となる極めて実用性に優れた画期的な吊上げ倒伏装置を提案することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
吊上本体部1に、倒伏状態にする倒伏対象物2に装着係止し該倒伏対象物2を回動自在に支持する回動部材3と、前記倒伏対象物2の倒伏動作を緩衝するダンパー装置4と、倒伏状態の前記回動部材3を起立状態に自動復帰させる回動部材自動復帰装置5とを設けた構成として、起立状態の前記倒伏対象物2に前記回動部材3を装着係止して前記吊上本体部1を吊設状態にすることで、前記ダンパー装置4で倒伏動作を緩衝しながら前記倒伏対象物2を該倒伏対象物2の自重によりゆっくりと倒伏させ、倒伏状態になった前記倒伏対象物2と前記回動部材3との装着係止状態を解除することで、倒伏状態の前記回動部材3が前記回動部材自動復帰装置5により起立状態に自動復帰するように構成した吊上げ倒伏装置であって、前記回動部材3は、前記倒伏対象物2に装着係止する装着係止部7と、前記ダンパー装置4を連設するダンパー連設部8と、前記回動部材自動復帰装置5を連設する自動復帰装置連設部9とを設けて、前記吊上本体部1に上下回動自在に設けた構成とし、前記ダンパー装置4は、前記吊上本体部1の左右方向一側に設けてピストンロッド10を前記ダンパー連設部8に連設した構成とし、前記回動部材自動復帰装置5は、連設ロッド11と、この連設ロッド11の縮退動作により蓄圧する蓄圧体とを備えた構成とし、前記吊上本体部1の左右方向他側に前記ダンパー装置4と間隔をおいて並設状態に設けて前記連設ロッド11を前記自動復帰装置連設部9に連設した構成として、正面視した際、この並設状態の前記ダンパー装置4と前記回動部材自動復帰装置5との間に前記回動部材3の前記装着係止部7が配設されるように構成したことを特徴とする吊上げ倒伏装置に係るものである。
また、前記ダンパー装置4は、両ロッド式複動形油圧シリンダを用いると共に、この両ロッド式複動形油圧シリンダのシリンダ部13に設けられている二か所の流体出入口14を、オリフィス流路部15を連結して連通状態にし、前記シリンダ部13内に設けられたピストン16で仕切り形成された第一流体室17と第二流体室18とを前記オリフィス流路部15を介して連通状態に設けた構成としたことを特徴とする請求項1記載の吊上げ倒伏装置に係るものである。
また、前記オリフィス流路部15は、流量調整弁19と流通遮断弁20とを設けた構成としたことを特徴とする請求項2記載の吊上げ倒伏装置に係るものである。
また、前記回動部材自動復帰装置5の前記蓄圧体は、圧縮ガス若しくはバネ体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吊上げ倒伏装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、アキュムレータを不要とする構成としてコンパクト且つ安価な装置構成を実現可能とすると共に、倒伏対象物への回動部材の装着が容易となる極めて実用性に優れた画期的な吊上げ倒伏装置となる。
また、請求項2記載の発明においては、ダンパー装置を一層容易に設計実現可能とする一層実用性に優れた吊上げ倒伏装置となる。
また、請求項3記載の発明においては、倒伏対象物の倒伏動作速度を所望の速度に容易に調整可能とすると共に、所望のタイミングで倒伏対象物の倒伏動作を開始させることが可能となる一層実用性に優れた吊上げ倒伏装置となる。
また、請求項4記載の発明においては、回動部材自動復帰装置を安価で且つ容易に設計実現可能とする一層実用性に優れた吊上げ倒伏装置となる。
本実施例を示す正面図である。 本実施例の使用状態(倒伏動作前)を示す斜視図である。 本実施例の使用状態(倒伏動作後)を示す斜視図である。 本実施例の動作説明図である。 本実施例の動作説明図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
吊上本体部1に設けたダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5との間の空間部を介して、このダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5との間に位置する回動部材3の装着係止部7を起立状態の倒伏対象物2の片側面に設けられている受部26に装着係止し、吊上本体部1を倒伏対象物2に取り付けて、例えばクレーン等の吊上げ機でこの吊上本体部1を吊設状態にすると、倒伏対象物2は吊上本体部1と共に上昇して吊設状態になると共に、片側支持の状態で吊持されることでバランスを失い、回動部材3と共に、この回動部材3(装着係止部7)を装着係止した前記片側面(回動部材装着面)と反対側の方向に向かって倒伏動作を開始する。
この倒伏対象物2の倒伏動作により回動部材3が吊上本体部1との連結部である枢着連結部6を回動支点として、吊上本体部1に対して倒伏回動し、この回動部材3の倒伏回動により、この回動部材3のダンパー連設部8に連設したダンパー装置4のピストンロッド10が縮退動作する。この際、ダンパー装置4内の流体の流動抵抗によりピストンロッド10の縮退動作が緩衝され、これにより倒伏対象物2の倒伏動作が緩衝され、ゆっくりとした倒伏動作で輸送姿勢となる倒伏状態(水平状態)になる。
また、この倒伏対象物2の倒伏動作による回動部材3の倒伏回動により、前記ダンパー連設部8と間隔をおいて並設した自動復帰装置連設部9に連設した回動部材自動復帰装置5の連設ロッド11がピストンロッド10と同様、縮退動作し、この連設ロッド11の縮退動作により、回動部材自動復帰装置5の蓄圧体が蓄圧する。
そして、倒伏対象物2の倒伏動作が完了し、この倒伏状態(水平状態)となった倒伏対象物2と、この倒伏対象物2と共に倒伏回動して倒伏状態(水平状態)となった回動部材3との装着係止状態を解除すると、倒伏対象物2に装着係止していたことで回動動作を制限されていた(支配されていた)回動部材3が単独で回動可能となるフリーな状態になり、この回動部材3がフリーな状態になることで、この回動部材3に連設した回動部材自動復帰装置5の蓄圧体に蓄圧された蓄圧力が開放され、回動部材自動復帰装置5の連設ロッド11が伸長動作し、倒伏状態の回動部材3が起立回動してもとの起立状態に自動復帰して、この回動部材3の次に移載する倒伏対象物2に対しての装着係止姿勢が整えられる。
このように、本発明は、吊上本体部1に間隔をおいて並設状態にダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5を設け、回動部材3の装着係止部7をこのダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5との間から露出するように配設した構成としたから、ダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5との間の空間部に、例えば作業者が手を入れたり、この空間部から作業状態を視認しながら、回動部材3の装着係止部7を起立状態の倒伏対象物2の片側面に設けられている受部26に装着係止することができるので、装着係止作業がし易くなり、作業性が向上する。
また、本発明は、従来例のように、アキュムレータを用いて倒伏動作を緩衝する油圧シリンダで回動部材を自動復帰させるものではなく、倒伏対象物2の倒伏動作を緩衝するダンパー装置4と、回動部材3を自動復帰させる回動部材自動復帰装置5とを夫々別体で設け、回動部材自動復帰装置5は回動部材3の倒伏回動によりこの回動部材3に連設する連設ロッド11の縮退動作により蓄圧する構成としたから、アキュムレータを不要とした構成となり、コンパクトで安価な吊上げ倒伏装置を実現可能とすることができる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、吊上本体部1に、倒伏状態にする倒伏対象物2に装着係止し該倒伏対象物2を回動自在に支持する回動部材3と、前記倒伏対象物2の倒伏動作を緩衝するダンパー装置4と、倒伏状態の前記回動部材3を起立状態に自動復帰させる回動部材自動復帰装置5とを設けた構成として、起立状態の前記倒伏対象物2に前記回動部材3を装着係止して前記吊上本体部1を吊設状態にすることで、前記ダンパー装置4で倒伏動作を緩衝しながら前記倒伏対象物2を該倒伏対象物2の自重によりゆっくりと倒伏させ、倒伏状態になった前記倒伏対象物2と前記回動部材3との装着係止状態を解除することで、倒伏状態の前記回動部材3が前記回動部材自動復帰装置5により起立状態に自動復帰するように構成した吊上げ倒伏装置であって、前記回動部材3は、前記倒伏対象物2に装着係止する装着係止部7と、前記ダンパー装置4を連設するダンパー連設部8と、前記回動部材自動復帰装置5を連設する自動復帰装置連設部9とを設けて、前記吊上本体部1に上下回動自在に設けた構成とし、前記ダンパー装置4は、前記吊上本体部1の左右方向一側に設けてピストンロッド10を前記ダンパー連設部8に連設した構成とし、前記回動部材自動復帰装置5は、連設ロッド11と、この連設ロッド11の縮退動作により蓄圧する蓄圧体とを備えた構成とし、前記吊上本体部1の左右方向他側に前記ダンパー装置4と間隔をおいて並設状態に設けて前記連設ロッド11を前記自動復帰装置連設部9に連設した構成として、正面視した際、この並設状態の前記ダンパー装置4と前記回動部材自動復帰装置5との間に前記回動部材3の前記装着係止部7が配設されるように構成したものである。
以下、本実施例に係る構成各部について更に具体的に説明する。
本実施例の吊上本体部1は、対向状態に配設した縦部材1Aの上端部に横架材1Bを架設し正面視開口部下向きのコ字状(門状)に形成すると共に、この吊上本体部1の上面部となる横架材1Bに吊上げ機の懸吊具21と連結する懸吊具連結部22を設けて、吊持可能な構成としている。
より具体的に説明すると、本実施例の吊上本体部1は、正面視左側の縦部材1Aの上下方向途中部にダンパー連結部23を設け、対向する正面視右側の縦部材1Aの上下方向途中部に自動復帰装置連結部24を設け、更に、両方の縦部材1Aの下端部に回動部材支持部を設けた構成としている。
また、回動部材3は、正面視縦長方形状に形成した平板部材の裏面側の上側且つ左右方向中央部に倒伏対象物2に装着係止する装着係止部7を突設すると共に、正面側の同位置にこの装着係止部7を装着係止操作する装着係止操作部25(操作ハンドル部)を設けた構成とし、更に、この平板部材の正面側の左端部にダンパー装置4のピストンロッド10を連設するダンパー連設部8を突設し、正面側右端部に回動部材自動復帰装置5の連設ロッド11を連設する自動復帰装置連設部9を突設した構成としている。
また、本実施例では、このダンパー連設部8の先端部にダンパー装置4のピストンロッド10を回動自在に連結するピストンロッド枢着部(軸孔)を設け、自動復帰装置連設部9の先端部に回動部材自動復帰装置5の連設ロッド11を回動自在に連結する連設ロッド枢着部(軸孔)を設けると共に、ダンパー連設部8及び自動復帰装置連設部9の夫々に上述した吊上本体部1の回動部材支持部と回動自在に係合する回動係合部を設けた構成としている。
具体的には、本実施例では、吊上本体部1の回動部材支持部を軸孔に構成し、回動部材3の回動係合部を軸孔及び回動軸とから成る構成として、吊上本体部1の回動部材支持部としての軸孔と回動部材3の回動係合部の軸孔とを連通状態にし、この連通孔に回動軸を挿通配設して吊上本体部1に回動部材3を上下回動自在に設けた構成としている。尚、例えば、回動係合部を回動軸部に構成して、回動軸部を軸孔に構成した吊上本体部1の回動部材支持部に挿通配設して上下回動自在に設けた構成としても良い。
また、ダンパー装置4は、シリンダ部13と、このシリンダ部13内を第一流体室17と第二流体室18との二室に仕切るピストン16と、このピストン16に連設したピストンロッド10とから成ると共に、第一流体室17と第二流体室18とをオリフィス流路部15を介して連通状態に設けた構成として、シリンダ部13を吊上本体部1に設けたダンパー連結部23に回動自在に連結し、このシリンダ部13に対して伸縮自在に設けたピストンロッド10の先端部を回動部材3のピストンロッド枢着部に枢着して、吊上本体部1の左側端部に垂直状態に配設した構成としている。
具体的には、本実施例は、このダンパー装置4として市販されている両ロッド式複動形油圧シリンダを用い、この両ロッド式複動形油圧シリンダのシリンダ部13に設けられている二か所の流体出入口14を、オリフィス流路部15を連結して連通状態にし、シリンダ部13内に設けられたピストン16で仕切り形成された第一流体室17と第二流体室18とをオリフィス流路部15を介して連通状態に設けた構成として、ピストンロッド10に外力による押引力が作用すると、ピストン16が第一流体室17若しくは第二流体室18内の流体を押圧し、この押圧された流体がオリフィス流路部15を流通して他方の流体室へ移動することでオリフィス効果による流動抵抗が生じてピストン16に作動抵抗が作用し、ピストン16がこの作動抵抗により、ゆっくりと移動することでピストンロッド10がゆっくりと伸縮動作する構成としている。
即ち、本実施例のダンパー装置4は、ピストンロッド10の伸縮動作によりピストン16が流体を押圧すると、押圧された流体はその流体室内で圧縮されて蓄圧するのではなく、他方の流体室に移動するので、流体に蓄圧作用が生じず、よって、シリンダ部13内の流体(例えば作動油)の蓄圧によりピストンロッド10が動作することはなく、あくまでも、緩衝作用のみを発揮する構成としている。
また、本実施例のダンパー装置4は、オリフィス流路部15に流量調整弁19と流通遮断弁20とを設けた構成としている。
具体的には、流量調整弁19の開閉度合いの調整によりこのオリフィス流路部15を流通する流体の流通量を調整することで、ピストン16の移動速度、即ちピストンロッド10の伸縮速度を自在に調整し得る構成として、このダンパー装置4により倒伏動作を緩衝される倒伏対象物2の倒伏速度を、この流量調整弁19の調整操作により所望の速度に調整できる構成としている。
また、流通遮断弁20を閉弁状態とすることでピストンロッド10の伸縮動作を不能とすることができる構成とし、この流通遮断弁20を開弁状態とすることでピストンロッド10が伸縮動作可能となる構成として、所望のタイミングで流通遮断弁20を閉弁状態から開弁状態にすることで、倒伏対象物2の倒伏動作の開始のタイミングを所望のタイミングで開始することができる構成としている。
また、回動部材自動復帰装置5は、連設ロッド11と、この連設ロッド11の縮退動作により蓄圧する蓄圧体とを備えた構成とし、蓄圧体を吊上本体部1に設けた自動復帰装置連結部24に回動自在に連結し、この蓄圧体に対して伸縮自在に設けた連設ロッド11の先端部を回動部材3の連設ロッド枢着部に枢着して、吊上本体部1の右側端部に垂直状態に配設した構成としている。
具体的には、本実施例は、回動部材自動復帰装置5にガススプリングを採用した構成とし、連設ロッド11の縮退動作により蓄圧体となるシリンダ部内の圧縮ガスを圧縮して蓄圧し、この圧縮ガスが蓄圧した蓄圧力が開放されることで連設ロッド11が伸長動作し、連設した回動部材3を起立回動させ、この回動部材3を起立状態に自動復帰させる構成としている。尚、本実施例では回動部材自動復帰装置5としてガススプリングを採用した構成としたが、例えば蓄圧体としてコイルばね等のバネ体を用いた構成としても良い。
上述のように構成した本実施例の作用・効果について以下に説明する。
本実施例の吊上げ倒伏装置を用いて倒伏対象物2、例えば大型で大重量のトンネル壁用のコンクリートセグメントをトラック等の輸送手段に移載する際は、まず、起立状態で保管されている倒伏対象物2に回動部材3の装着係止部7を装着係止し、この装着係止部7を倒伏対象物2に装着係止した後、クレーン等の吊り上げ機の懸吊具21を吊上本体部1の懸吊具連結部22に連結してこの吊上本体部1を吊り上げ操作により吊設して倒伏対象物2を吊設状態にする。
この倒伏対象物2を吊設状態にした後、ダンパー装置4のオリフィス流路部15に設けた流通遮断弁20を開弁状態にすることで、倒伏対象物2は自重により装着係止部7を装着係止した面の反対側に向かって倒伏動作を開始する。
具体的には、流通遮断弁20の開弁操作によりダンパー装置4が作動可能な状態になると、倒伏対象物2が自重により倒伏動作を開始し、この倒伏対象物2の倒伏動作に伴い回動部材3も倒伏回動し、この回動部材3の倒伏回動により、この回動部材3に連設したダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5とが作動する。
より具体的に説明すると、回動部材3の倒伏回動作用によりダンパー装置4のピストンロッド10を縮退動作させる押動作用が生じ、このピストンロッド10への押動作用によりシリンダ部13内のピストン16が第一流体室17内の流体(作動油)を押圧し、このピストン16に押圧された流体はオリフィス流路部15を流通して第二流体室18へ移動する。この流体の第二流体室18への移動によりピストン16が第一流体室17側に移動することでピストンロッド10が縮退動作する。この際、流体はオリフィス効果により流動抵抗を発揮し、この流動抵抗が倒伏対象物2の倒伏動作を緩衝し、ゆっくりと倒伏対象物2を倒伏動作させることとなる。
また、ダンパー装置4同様、回動部材自動復帰装置5の連設ロッド11にも押動作用が生じ、この回動部材3の押動作用により連設ロッド11が縮退動作し、この連設ロッド11の縮退動作により蓄圧体であるシリンダ部内の圧縮ガスが圧縮されて蓄圧する。
そして、倒伏対象物2の倒伏動作が完了し移載作業が完了した後、装着係止部7の倒伏対象物2への装着係止状態を解除すると、この倒伏対象物2に回動動作を制限されていた(支配されていた)回動部材3が単独で回動可能となるフリーな状態になり、この回動部材3がフリーな状態になることで、この回動部材3に連設した回動部材自動復帰装置5内の圧縮ガスの蓄圧が開放され、この開放された圧縮ガスの蓄圧力により連設ロッド11が伸長動作し、倒伏状態の回動部材3が起立回動して、もとの起立状態に自動復帰する。
このように、本実施例は、吊上本体部1をコ字状(門状)に形成し、左右一側(本実施例では左側)にダンパー装置4を配設し、左右他側(本実施例では右側)に回動部材自動復帰装置5を配設して、ダンパー装置4と回動部材自動復帰装置5との間に回動部材3の装着係止部7の装着係止作業用の作業空間を形成した構成としたから、装着係止部7を倒伏対象物2に装着係止する際、ダンパー装置4、回動部材自動復帰装置5が邪魔にならず作業がし易くなり、作業性が向上する。
また、倒伏対象物2の倒伏動作を緩衝するための緩衝装置であるダンパー装置4に市販の両ロッド式複動形油圧シリンダを採用した構成としたから、簡易な構成で容易に設計実現可能となり、しかも、倒伏状態の回動部材3を起立状態に自動復帰させる構成として、アキュムレータを用いず、ダンパー装置4とは別に独立して動作する回動部材自動復帰装置5(ガススプリング)を採用したから、装置をコンパクトに構成することができると共に安価に製造可能となって実用性が向上する。
従って、本実施例は、コンパクト且つ安価な装置構成を実現可能とすると共に、倒伏対象物2への回動部材3の装着が容易となる極めて実用性に優れた画期的な吊上げ倒伏装置となる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 吊上本体部
2 倒伏対象物
3 回動部材
4 ダンパー装置
5 回動部材自動復帰装置
7 装着係止部
8 ダンパー連設部
9 自動復帰装置連設部
10 ピストンロッド
11 連設ロッド
13 シリンダ部
14 流体出入口
15 オリフィス流路部
16 ピストン
17 第一流体室
18 第二流体室
19 流量調整弁
20 流通遮断弁

Claims (4)

  1. 吊上本体部に、倒伏状態にする倒伏対象物に装着係止し該倒伏対象物を回動自在に支持する回動部材と、前記倒伏対象物の倒伏動作を緩衝するダンパー装置と、倒伏状態の前記回動部材を起立状態に自動復帰させる回動部材自動復帰装置とを設けた構成として、起立状態の前記倒伏対象物に前記回動部材を装着係止して前記吊上本体部を吊設状態にすることで、前記ダンパー装置で倒伏動作を緩衝しながら前記倒伏対象物を該倒伏対象物の自重によりゆっくりと倒伏させ、倒伏状態になった前記倒伏対象物と前記回動部材との装着係止状態を解除することで、倒伏状態の前記回動部材が前記回動部材自動復帰装置により起立状態に自動復帰するように構成した吊上げ倒伏装置であって、前記回動部材は、前記倒伏対象物に装着係止する装着係止部と、前記ダンパー装置を連設するダンパー連設部と、前記回動部材自動復帰装置を連設する自動復帰装置連設部とを設けて、前記吊上本体部に上下回動自在に設けた構成とし、前記ダンパー装置は、前記吊上本体部の左右方向一側に設けてピストンロッドを前記ダンパー連設部に連設した構成とし、前記回動部材自動復帰装置は、連設ロッドと、この連設ロッドの縮退動作により蓄圧する蓄圧体とを備えた構成とし、前記吊上本体部の左右方向他側に前記ダンパー装置と間隔をおいて並設状態に設けて前記連設ロッドを前記自動復帰装置連設部に連設した構成として、正面視した際、この並設状態の前記ダンパー装置と前記回動部材自動復帰装置との間に前記回動部材の前記装着係止部7が配設されるように構成したことを特徴とする吊上げ倒伏装置。
  2. 前記ダンパー装置は、両ロッド式複動形油圧シリンダを用いると共に、この両ロッド式複動形油圧シリンダのシリンダ部に設けられている二か所の流体出入口を、オリフィス流路部を連結して連通状態にし、前記シリンダ部内に設けられたピストンで仕切り形成された第一流体室と第二流体室とを前記オリフィス流路部を介して連通状態に設けた構成としたことを特徴とする請求項1記載の吊上げ倒伏装置。
  3. 前記オリフィス流路部は、流量調整弁と流通遮断弁とを設けた構成としたことを特徴とする請求項2記載の吊上げ倒伏装置。
  4. 前記回動部材自動復帰装置の前記蓄圧体は、圧縮ガス若しくはバネ体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吊上げ倒伏装置。
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