JP2017013196A - ポリッシング装置及びポリッシング方法 - Google Patents

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上木原 伸幸
Nobuyuki Uekihara
伸幸 上木原
田代 功
Isao Tashiro
功 田代
片岡 秀直
Hidenao Kataoka
秀直 片岡
良史 鷹巣
Yoshifumi Takasu
良史 鷹巣
横山 信之
Nobuyuki Yokoyama
信之 横山
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Abstract

【課題】 研磨面にスラリーを効率良く供給すること。
【解決手段】 スラリー12を貯留しているスラリー供給タンク11と、研磨定盤16内でスラリーを貯留する貯留部18と、タンクから研磨定盤16の中央を介して貯留部にスラリーを導入するスラリー供給流路28と、研磨定盤の内部に設けられて貯留部から研磨定盤の表面に向かってスラリーを導出する複数の導出流路19とを備える。
【選択図】図1A

Description

本開示は、研磨対象物にスラリーを供給しながら研磨を行うポリッシング装置及び方法に関する。
シリコンウェハーの鏡面加工工程で導入されているメカノケミカルポリッシング(以降、「CMP」と称する。)技術は、近年、GaN又はSiC等の基板表面を平滑及び平坦化する手法としても展開されており、実用化に向けて急速に進展している。
従来のCMP技術では、研磨剤となるスラリーを研磨パッド上に滴下する方式が主流である。図5は、従来のスラリー滴下方式のCMP装置の基本構成を示す図である。
図5に示すように、従来のCMP装置は、主にスラリー供給装置31と、回転テーブル34に固定された定盤36と、被加工物である基板30が取り付けられた加圧ヘッド33とで構成される。
スラリー供給装置31とは、スラリー32が貯留されたタンク37からポンプ38で注送されて、ノズル39の先端から研磨パッド35の表面にスラリー32を滴下する装置一式のことである。
基板30は、貼り付け盤40に接着又は吸着された状態であり、その貼り付け盤40が加圧ヘッド33の下面に真空吸着されている。
加圧ヘッド33は、基板30を研磨パッド35に押圧する機能と、基板30を回転させる機能とを備えている。
研磨パッド35は、スラリー32に含まれている研磨剤を保持する機能と、研磨屑及び反応生成物を排出する機能とを備えている。
回転する定盤36に貼り付けられた研磨パッド35に保持された研磨剤と加圧され、かつ回転している基板30が接触する機械的作用と、基板30がスラリー32に含有されている酸又はアルカリ溶液に接触する化学反応的作用とにより、基板30の表面が研磨される。
基板30と研磨パッド35との相対速度又は加工圧力が一定で、スラリー32も均一に供給されれば、基板30は、面内で均一に研磨される。また、研磨除去量は、基板30と研磨パッド35との相対速度と加工圧力とに比例して増加することが一般的に知られている(Preston則)。
特開2002−160153号公報
しかしながら、研磨ヘッドに固定された基板が、研磨パッドに押し付けられているので、研磨パッド上にスラリーを滴下するだけでは、研磨面にまでスラリーが供給されにくい。
本開示は、前記従来の課題を解決するもので、研磨面にスラリーを効率良く供給できるポリッシング装置及び方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本開示の1つの態様は、
回転する研磨定盤と、
前記研磨定盤よりも小径でかつ被加工物が下面に取り付けられ、前記研磨定盤の回転中心を外した位置を回転中心として回転し、かつ、前記研磨定盤の上面を前記被加工物を介して加圧する加圧ヘッドと、
スラリーを貯留するタンクと、
前記研磨定盤の内部に設けられた貯留部と、
前記研磨定盤の前記回転中心に配置された導入流路を介して前記タンクと前記貯留部とを接続するスラリー供給流路と、
前記研磨定盤の内部に設けられて、前記研磨定盤の表面であって前記研磨定盤の前記表面の前記回転中心を外した位置でかつ前記加圧ヘッドが加圧可能な位置と前記貯留部とを接続する導出流路とを、備えるポリッシング装置を提供するものである。
また、前記目的を達成するために、本開示の別の態様は、
前記態様のポリッシング装置を用いて、前記被加工物をポリッシングするポリッシング方法を提供するものである。
以上のように、本開示の前記態様にかかるポリッシング装置及び方法によれば、研磨定盤の内部に設けられた導出流路を介して、研磨面にスラリーを効率良く均一に供給することが可能になる。
本開示の実施の形態におけるポリッシング装置の基本構成を示す模式図 本開示の実施の形態におけるポリッシング装置の研磨定盤と加圧ヘッドとの平面図 本開示の実施の形態におけるポリッシング装置のスラリーの流路を示す断面図 本開示の実施の形態の変形例におけるポリッシング装置を示す断面図 本開示の実施の形態の第2の変形例におけるポリッシング装置を示す断面図 従来のポリッシング装置の基本構成図
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1Aは、本開示の実施の形態におけるポリッシング装置の基本構成を示す模式図である。図1Bは、ポリッシング装置の研磨定盤16と加圧ヘッド20との平面図である。
まず、図1A及び図1Bを用いて本実施の形態におけるポリッシング装置の構成について説明する。
本実施の形態のポリッシング装置は、研磨定盤16と、加圧ヘッド20と、タンク11と、貯留部18と、スラリー供給流路28と、導出流路19とを備える。
研磨定盤16は、モータなどの回転駆動装置16Mにより一方向に一定速度で回転する。
加圧ヘッド20は、円盤状部材であって、研磨定盤16よりも小径でかつ被加工物の一例である基板10が下面に固定されている。加圧ヘッド20は、モータなどの回転駆動装置20Mにより、研磨定盤16の回転中心16Cを外した位置を回転中心として一方向に一定速度で回転し、かつ、研磨定盤16の上側の表面、例えば、表面を加圧する。
貯留部18は、研磨定盤16の下部内部に一例として円柱状又は円盤状の空間として設けられて、スラリー12を研磨定盤16の内部で貯留する。
研磨定盤16の内部の貯留部18には、スラリー供給装置27によりスラリーを供給する。
スラリー供給装置27は、主に、研磨定盤16の外部に配置されたタンクであるスラリー供給タンク11と、スラリー供給タンク11と貯留部18とを接続するスラリー供給流路28と、スラリー供給タンク11を昇降する昇降機構22とで構成されている。スラリー供給流路28は、スラリー供給タンク11に一端が接続された配管である供給配管13と、回転する研磨定盤16の中心部(回転中心)16Cに配置されて供給配管13の他端が接続されるロータリージョイント14と、研磨定盤16の中心部(回転中心)16Cの導入流路17とで構成されている。
スラリー供給タンク11は、スラリー12を貯留する。
供給配管13は、スラリー供給タンク11の底面開口と、研磨定盤16の回転中心16Cのロータリージョイント14とを接続して、スラリー供給タンク11からスラリー12をロータリージョイント14に供給する。
研磨定盤16の内部の中心部には、導入流路17が回転軸方向沿いに設けられている。導入流路17の上端はロータリージョイント14が接続され、導入流路17の下端は貯留部18に接続されている。よって、ロータリージョイント14に供給されたスラリー12は、導入流路17を介して、研磨定盤16の下部内部の貯留部18に導入される。
導出流路19は、研磨定盤16の内部に例えば回転軸方向と平行な方向沿いに複数本設けられて、研磨定盤16の表面であって研磨定盤16の回転中心を外した位置でかつ加圧ヘッド20が加圧可能な位置と、貯留部18とを接続する。供給配管13を介して、タンク11に貯留されたスラリー12をロータリージョイント14と導入流路17を介して貯留部18に供給して貯留したのち、各導出流路19を介して、貯留部18に貯留したスラリー12を研磨定盤16の表面に供給する。
スラリー供給装置27において、スラリー供給タンク11を研磨定盤16の上面よりも上方に配置し、かつその上方の位置で昇降機構22で昇降させてスラリー供給タンク11の位置水頭が変化させる。この位置水頭の変化により、スラリー供給タンク11から供給配管13を介して研磨定盤16の内部の貯留部18に注入されるスラリー12の量を制御する。
スラリー供給タンク11のスラリー12の貯留量は、液面センサ(図示せず)で管理され、下限値である所定量に達すると、新たなスラリー12がスラリー供給タンク11に補充される。
前記したように、スラリー供給タンク11は、昇降機構22によって研磨定盤16の上面に対して昇降する。
昇降機構22は、駆動源の一例であるサーボモータ23と、スラリー供給タンク11と締結された直動部25と、サーボモータ23と直結しかつ直動部25と螺合されたボールねじ24と、直動部25の上下運動を案内するリニアガイド26とで構成される。よって、サーボモータ23の正逆回転によりボールねじ24が正逆回転すると、リニアガイド26で案内されながら直動部25がスラリー供給タンク11と共にボールねじ24の方向沿いに上下移動する。
本実施の形態では、駆動源を一例としてサーボモータとする場合で説明するが、昇降させる位置が限定できるようであれば、安価な構成が可能になるエアシリンダーを利用した昇降機構とする方が望ましい。
昇降機構22によりスラリー供給タンク11を研磨定盤16の上面に対して昇降することで、スラリー供給タンク11に貯留されたスラリー12の液面と研磨定盤16の上面との高低差が変化する。すると、スラリー供給タンク11の位置水頭が変化するので、スラリー供給タンク11から供給配管13とロータリージョイント14と導入流路17と貯留部18とを介して研磨定盤16の上面までの各導出流路19内に充填されたスラリー12が押し出されて、研磨定盤16の上面から流出する。
従って、ポンプを設けなくとも、スラリー12を供給可能となるため、簡便な機構の装置を実現可能となる。ただし、機構の複雑化を許容できる場合、ポンプを設けることで、スラリー供給タンク11を、研磨定盤16よりも上方に配置しなくともよい。この際、ポンプの能力で、スラリー12を供給する。
研磨定盤16の上面には、研磨パッド15が接着されている。そして、加圧ヘッド20の中心近傍に相当する研磨パッド15の円環状の周回部21には、毛細管現象によるスラリー12の上昇を促進させる貫通孔(図示せず)が複数個設けられている。これらの貫通孔は、後述する導出流路19の出口から流出したスラリー12が多孔質の研磨パッド15の隙間を通過する際、スラリー12の表面張力で管の壁面付近の液面が縮む方向に作用し、液面を上昇させる効果(毛細管現象による効果)を助長する。これらの貫通孔は、例えば直径1mm以下1μmm以上である。このような貫通孔の直径の範囲内ならば、毛細管現象がより強く機能して、スラリー12の上昇をさらに促進させることができる。
また、一例として、研磨パッド15の円環状の周回部21の中央付近に、導出流路19が所定間隔をあけて点在するようにしている。導出流路19の上端開口の上方には、研磨パッド15の貫通孔が多数存在することになり、毛細管現象でスラリー12の上昇をさらに促進させて、研磨パッド15の円環状の周回部21の表面にスラリー12が供給されるようにしている。
ここで、1つの実施例として、例えば、導入流路17の直径は、研磨定盤16の直径の1/40〜1/20程度とし、長さは、研磨定盤16の厚みの1/3〜1/2程度とする。導入流路17は、上端開口が供給配管13に接続され、かつ、研磨定盤16内に位置する部分で構成される。導入流路17の下部であって研磨定盤16内部の中心部に、貯留部18が設けられている。貯留部18の中央部には導入流路17の下端が接続されており、貯留部18の周囲部には各導出流路19の下端が接続されている。本実施の形態では、貯留部18を円柱状の空洞としている。貯留部18を配置した目的は、各導出流路19に、導入流路17から流入したスラリー12を送液することである。その目的に加えて、研磨定盤16の内部構造を簡素化することと、及び、静置すると沈降分離してしまうスラリー12を研磨定盤16の回転力により再攪拌することができる観点から、本実施の形態では、一例として、このように、貯留部18を円柱状の空洞としている。貯留部18は、例えば、直径は周回部21の外側直径+2mm程度、深さは導入流路17の断面積の10倍程度とする。
一例として、貯留部18から研磨定盤16の上面に向かって、少なくとも3箇所以上、周回部21の円周を等分割する位置に、導出流路19が設けられている。これは、研磨定盤16の上面にスラリー12を均等に供給するためである。
すなわち、導出流路19は、周回部21の全周に渡って、可能な限り均等に、スラリー12を流出させる必要がある。それは、周回部21に流出したスラリー12が円周上で不均一に分布すると、基板10と研磨パッド15とが接触する基板10の中心近傍の研磨面に、一定量のスラリー12が供給されにくくなり、研磨量が不均一になるからである。つまり、導出流路19が2箇所以下の場合、導出流路19の出口が基板10の中心部を通過する間、開放された出口が1箇所以下になり、スラリー12の流出量が断続的に変動する不均等な状態が続くためである。
導出流路19の出口が3箇所以上になると、研磨定盤16の回転中、常時、2箇所以上、出口が開放されるので、導入流路17から流入したスラリー12が、貯留部18で分岐して導出流路19に到る流れが連続する。すると、スラリー12の流出量の変動がほとんど無くなり、均等な状態が続くので、研磨量も均一になる。
さらに、均等に流出させるためには、貯留部18内でスラリー12が移動する状態を一定にする必要があるので、導出流路19の各容積は、導入流路17の容積を導出流路19の数で等分割することが望ましい。
研磨定盤16の材質は、鋼材又はアルミニウム等の金属が用いられるが、CMP装置の場合、ほとんどのスラリー12の中には、酸性又はアルカリ性の溶液を含んでいるので、これらの流路及び配管内部壁面には、耐薬品性のコーティングを施しておくのが望ましい。
本実施の形態のポリッシング装置の加圧ヘッド20には、貼り付け盤(図示せず)を介して基板10が吸着固定されており、研磨面は下向きである。本実施の形態では、加圧ヘッド20と基板10の中心が同一の場合について説明するが、中心をずらして配置する場合又は小径の基板を複数枚配置する場合は、導出流路19の配置を調整することで対応可能である。いずれの場合でも、研磨定盤16の回転中心を外した位置を回転中心として、加圧ヘッド20を配置する。
さらに、制御装置29が設けられて、制御装置29は、研磨定盤16のモータ16Mと、加圧ヘッド20のモータ20Mと、昇降機構22のサーボモータ23とに接続されて、それぞれを駆動制御している。
図2は、本開示の実施の形態におけるポリッシング装置のスラリーの流路を示す断面図である。
本実施の形態では、スラリー12を重力で研磨定盤16の上部から貯留部18に流入させ、回転する遠心力で貯留部18から研磨定盤16の表面に送液する。
まず、研磨定盤16が停止状態のとき、図2に示す下向き矢印Aの方向から研磨定盤16に流入したスラリー12が、導入流路17から貯留部18を介して導出流路19まで充填され、研磨パッド15の周回部21からにじみ出すまで、スラリー供給タンク11の高さを昇降機構22で上昇させる。
次に、基板10の研磨面を下向きに取り付けた加圧ヘッド20を研磨パッド15に接触させ、無負荷の状態で研磨定盤16をモータ16Mで低速で回転させる。すると、貯留部18のスラリー12が遠心力で横向き矢印Bの方向(外周側)へ移動し、各導出流路19を経由して上向き矢印Cの方向へ移動し、研磨定盤16の上面まで達する。そして、多孔質の研磨パッド15の隙間又は前述した複数の貫通孔を経由して、スラリー12が基板10の周辺の研磨パッド15まであふれ出すが、スラリー供給タンク11の重力で静圧がかかっているので、研磨定盤16の内部にはスラリー12が充填され続ける。
次に、加圧ヘッド20を所定の回転数と所定の加圧力まで到達させ、ポリッシングを開始する。加圧力は、図示しない加圧機構で行う。加圧機構は制御装置29で制御される。このとき、制御装置29による制御の下に、加圧ヘッド20のモータ20M又は加圧機構の駆動に応じて、スラリー12が枯渇しないようスラリー供給タンク11を少し上昇させる。
かかる構成によれば、スラリー供給タンク11の重力と研磨定盤16の遠心力とを利用するだけで、スラリー12を送液できるので、基板10の中央へのスラリー12の供給が容易になる。
なお、本実施の形態において、貯留部18を円柱状の空洞としたが、導入流路17から進入したスラリー12を水平方向に送液できたら良いので、導出流路19と同じ数の配管で構成するようにしても良い。
以上のように、本実施の形態によって、スラリー12の均一供給が可能になるので、基板面内を均一に研磨できる。また、速度又は加圧力を上げても基板10の中央部へ安定してスラリー12が供給されるので、研磨除去の高速化も可能になる。特に、研磨対象の基板10のサイズが大きくなると、スラリー12を均一供給しない場合に、例えば基板10の中央部と外周部との研磨量との差が拡大し、基板10の厚み、平坦度、及び、面粗度の基板面内での均一性が低下するという課題があった。が、本開示により、当該課題も解決できる。この際、導出流路19が、加圧ヘッド20の回転中心を通過するように配されることで、基板10の中央部にまで、安定してスラリー12を供給できる。
次に、本開示の実施の形態の変形例について説明する。
図3は、本開示の実施の形態の変形例におけるポリッシング装置を示す断面図である。
まず、図3を用いて本実施の形態の変形例におけるポリッシング装置の構成について説明する。なお、図3において、図2と同じ構成要素については、同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態のポリッシング装置の研磨定盤16は、図3に示す形態の構成にも適用可能である。導入流路17と貯留部18とは同じ構成となるが、導出流路19の構成が異なっている。すなわち、1本の導出流路19の代わりに、加圧ヘッド20の中心部近傍に配置される中央導出流路51と、基板10の外周近傍で中央導出流路51より研磨定盤16の内側方向に配置される内側導出流路52と、同じく基板10の外周近傍であるが中央導出流路51より研磨定盤16の外側方向に配置される外側導出流路53とで構成されている。
それぞれの流路51,52,53の直径は、基板10の各部位の研磨量に合わせて任意に設定可能であるが、本実施の形態の変形例では、中央導出流路51を最大とする。但し、先に本実施の形態の構成でも説明したように、各導出流路19から均等にスラリー12を流出させるためには、全導出流路の容積の総和と導入流路17の容積とが等しいことが望ましい。
なお、導出流路19が研磨定盤16の半径方向に増加することになるため、研磨パッド15の周回部21の範囲が拡大するので、必然的に貫通孔の数も増加させる。
本実施の形態の変形例による効果は、基板面内の研磨除去量を任意に調整できることである。前述のように、加圧ヘッド20と研磨定盤16との相対速度と加圧力とを増加させることでも研磨除去量を増加できるが、スラリー12の滴下量を変えることでも増減できる。
従って、基板面内でスラリー12を接触させる量を変化させることで、研磨除去量の調整も可能となる。
また、本発明者は、例えば祈願としてGaN基板を使用する場合、Ga面とN面との研磨速度の差が大きいという事実を確認しているが、特にN面は研磨速度が速いため、基板面内でも中心部と外周部との差が大きくなる。このような基板の加工性又はプロセス条件の違いなどによって起こる不均一な研磨除去量を、本実施の形態の変形例を適用すれば、調整して均一化できることになり、大きな利点となる。
例えば、基板10の中心部の研磨速度を早くする場合は、中央導出流路51の直径を太くして管内で受ける抵抗を減少させることで、単位時間当たりに流出するスラリー量を増加させる。一方、基板10の外周部の研磨速度を遅くする場合は、内側導出流路52と外側導出流路53との直径をそれぞれ細くして、管内で受ける抵抗を増加させることで、単位時間当たりに流出するスラリー量を減少させる。
但し、これらの関係は、各導出流路51,52,53の入口付近でのスラリー12の流速が0の場合、つまり、研磨定盤16が停止している状態であって、研磨定盤16の回転中は、遠心力の作用で各導出流路51,52,53の入口付近でのスラリー12の流速には大きな差がある。
研磨定盤16の回転速度が上昇していくと、外側の導出流路53の入口の流速が早くなるので、外側の導出流路53をより細くする必要がある一方、内側の導出流路52の流速が遅くなるので、内側の導出流路52をより太くする必要がある。
さらに、研磨速度は、基板10の回転速度と研磨定盤16の回転速度との相対速度差も大きく関連するので、それぞれのプロセス条件に合わせた導出流路51,52,53の直径を選択する。
例えば、複数の導出流路52,51,53は、研磨定盤16の回転中心16Cからそれぞれの導出流路52,51,53の中心軸までの距離が互いに異なる位置に設けられ、かつ、距離に応じて導出流路52,51,53の直径が異なるようにしてもよい。より具体的には、回転中心からの導出流路52,51,53の中心軸までの距離が大きくなるにつれ、導出流路52,51,53の直径が大きくなるように構成する。又は、回転中心からの導出流路52,51,53の中心軸までの距離が大きくなるにつれ、導出流路52,51,53の直径が小さくなるように構成する。これにより、プロセス条件に合わせて、最適なポリッシングを実現可能となる。
かかる構成によれば、研磨定盤16の内部に研磨定盤16の径方向に複数の導出流路51,52,53を設けることによって、基板面内の研磨除去量の調整が可能となり、より均一な加工を実現できる。
次に、本開示の実施の形態の第2の変形例について説明する。
図4は、本開示の実施の形態の第2の変形例におけるポリッシング装置を示す断面図である。この第2の変形例は、図1A〜図3の実施の形態にも適用可能である。この第2の変形例は、貯留部18の底面である貯留部底面61を弾性体とすることと、貯留部底面61の下部の中心近傍から上向きに押圧する機構である貯留部押圧装置62を備えることである。
貯留部底面61の材質は、ポリテトラフルオロエチレン(例えば商品名「テフロン(登録商標)」)系の樹脂であり、酸性又はアルカリ性のスラリーでも十分な耐性がある。また、このような材質の樹脂は、激しい往復運動を繰り返すバルブ又は有機溶剤等の送液ポンプとしての使用実績がある。
貯留部押圧装置62は、貯留部18の容積を変化させ、貯留部18の内部でのスラリーの流速変化を起こし、スラリーの流出量を調整できるように構成している。
貯留部押圧装置62は、例えば、ピエゾアクチュエーター又はサーボモータのように電圧をかけて、先端部を上下させる方式がある。
貯留部押圧装置62は、制御装置29に接続されて、制御装置29の制御の下に駆動される。
よって、例えば、制御装置29の制御の下に、貯留部押圧装置62を駆動して、貯留部底面61の下部の中心近傍から貯留部底面61を上向きに押圧すれば、貯留部18の容積が減少する。すると、貯留部18内のスラリー12が導出流路19から押し出されて、押圧前よりもスラリー12が多く流出することになる。逆に、制御装置29の制御の下に、貯留部押圧装置62を逆駆動して、貯留部底面61の上向きの押圧を解除すれば、貯留部18の容積が元の大きさに戻る。すると、貯留部18内のスラリー12が導出流路19からの押し出し量が押圧時よりも少なくなる。
本実施の形態の第2の変形例は、このように動作させることにより、貯留部18でも、スラリー12の流出量を制御できることである。
研磨定盤16の貯留部18にあるスラリーは、スラリー供給タンク11の昇降による重力変化だけでなく、貯留部18の容積変化によっても流速が変わる。
スラリー供給タンク11内のスラリー12が枯渇してきた場合又は加圧ヘッド20の加圧力上昇で研磨パッド15からスラリーが流出しにくくなった場合のリスク対策として、貯留部押圧装置62による貯留部押圧機能は、有効な機能である。
また、貯留部押圧装置62の昇降による貯留部18内のスラリーを攪拌することも可能になるので、加工品質の安定化にとっても有効である。
かかる構成によれば貯留部押圧装置62の昇降で貯留部18の容積変化を起こすことによって、貯留部18からのスラリーの流出量の制御又は攪拌が可能となり、安定した生産を実現できる。
なお、研磨定盤16の回転、又は、加圧ヘッド20の回転又は加圧力、昇降機構22の動作又は貯留部押圧装置62の動作等の制御は、コンピューター等の制御装置29により制御される。制御装置29には、個別のデバイス又はプロセッサに記憶された所定のプログラムにより、所望の指示が実行される。
なお、上記のポリッシング装置を用いて対象物をポリッシングするポリッシング方法も実現可能である。この方法により、より均一な加工を実現できる。
以上のように、本開示の実施の形態によれば、研磨面にスラリーを効率良く均一に供給することが可能になる。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本開示のポリッシング装置及び方法は、研磨面にスラリーを効率良く均一に供給することができて、CMP加工の高速化が困難なGaN又はSiC等の硬脆性材料の基板の平滑及び平坦化に有効であるとともに、ダイヤモンドスラリーによるラッピング加工の用途にも適用できる。
10 基板
11 スラリー供給タンク
12 スラリー
13 供給配管
14 ロータリージョイント
15 研磨パッド
16 研磨定盤
16C 回転中心
16M モータ
17 導入流路
18 貯留部
19 導出流路
20 加圧ヘッド
20M モータ
21 周回部
22 昇降機構
23 サーボモータ
24 ボールねじ
25 直動部
26 リニアガイド
27 スラリー供給装置
28 スラリー供給流路
30 基板
31 スラリー供給装置
32 スラリー
33 加圧ヘッド
34 回転テーブル
35 研磨パッド
36 定盤
37 タンク
38 ポンプ
39 ノズル
40 貼り付け盤
51 中央導出流路
52 内側導出流路
53 外側導出流路
61 貯留部底面
62 貯留部押圧装置

Claims (9)

  1. 回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤よりも小径でかつ被加工物が下面に取り付けられ、前記研磨定盤の回転中心を外した位置を回転中心として回転し、かつ、前記研磨定盤の上面を前記被加工物を介して加圧する加圧ヘッドと、
    スラリーを貯留するタンクと、
    前記研磨定盤の内部に設けられた貯留部と、
    前記研磨定盤の前記回転中心に配置された導入流路を介して前記タンクと前記貯留部とを接続するスラリー供給流路と、
    前記研磨定盤の内部に設けられて、前記研磨定盤の表面であって前記研磨定盤の前記表面の前記回転中心を外した位置でかつ前記加圧ヘッドが加圧可能な位置と前記貯留部とを接続する導出流路とを、備えるポリッシング装置。
  2. 前記導出流路は、前記研磨定盤の内部に複数設けられる、請求項1に記載のポリッシング装置。
  3. 前記複数の導出流路は、前記研磨定盤の前記回転中心からの距離が互いに異なる位置に設けられ、かつ、前記距離に応じて前記導出流路の直径が異なる、請求項2に記載のポリッシング装置。
  4. 前記距離が大きくなるにつれ前記導出流路の直径が大きくなる、請求項3に記載のポリッシング装置。
  5. 前記距離が大きくなるにつれ前記導出流路の直径が小さくなる、請求項3に記載のポリッシング装置。
  6. 前記スラリー供給流路の前記導入流路の容積と、前記複数の導出流路の容積の総和が、等しい、請求項3に記載のポリッシング装置。
  7. 前記研磨定盤の上面に対して前記タンクを昇降させる昇降機構をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1つに記載のポリッシング装置。
  8. 前記貯留部の下部を弾性体で構成し、
    前記弾性体を上向きに押圧する機構を更に有する、請求項1〜7のいずれか1つに記載のポリッシング装置。
  9. 請求項1〜8いずれか1つに記載のポリッシング装置を用いて、前記被加工物をポリッシングするポリッシング方法。
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