JP2017009966A - 吸気機構、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設ける装置の左右側面のいずれかに壁や障害物が隣接される設置環境であっても、機内の温度上昇を防ぐのに適した外気を吸気可能な吸気機構を提供する。【解決手段】複写機100の機内に外気を吸気する吸気機構19を、次のように構成した。複写機100の外側面の内、右側面23と後側面25の2つの側面にそれぞれ設けた第一吸気口31と第二吸気口41と、これらの吸気口毎に設けた、吸気した外気を機内に導く第一吸気ダクト33と第二吸気ダクト43とを設けた。また、第一吸気ダクト33と第二吸気ダクト43とを互いに連通させる連通ダクト53と、を備えた。【選択図】図3

Description

本発明は、設ける装置の装置本体内に外気を吸気する吸気機構、及びこの吸気機構を設けた画像形成装置に関するものである。
電子写真プロセスを用いる画像形成装置の多くは、像担持体表面を帯電した後、その表面に光書込み等を行って静電潜像を形成し、形成した静電潜像に現像装置でトナーを付着させてトナー像化し、このトナー像を転写して用紙等のシート材にトナー画像を形成する。このような画像形成装置では、シート材上に形成された未定着のトナー像を加熱と加圧とにより定着する定着装置が、画像形成装置内の雰囲気温度を上昇させる主な熱源となっている。
装置本体内の温度が一定以上に上昇すると、温度上昇の影響を受けて、トナーの物性が変化して変質し、また溶融して凝集固化したり、クリーニング装置や現像装置等にトナーが固着したり、装置内の装置が誤動作したりする等の不具合が発生するおそれがある。
このような装置本体内の温度の上昇に起因した不具合の発生を抑制するために、画像形成装置の装置本体内に外気を吸気して導入し、装置本体内の雰囲気の温度上昇や装置本体内に設けた装置の温度上昇を抑制する吸気機構が知られている。
例えば、特許文献1には、画像形成装置の側面(正面)に、外気を吸気する吸気口を設けた吸気機構を備えた画像形成装置が記載されている。
しかし、画像形成装置は、設置空間の端に配置される場合が多く、画像形成装置の左右側面の、いずれかに吸気口を設け、この吸気口に壁や障害物が隣接された場合、機内への外気の供給が滞ってしまい機内の雰囲気の温度が上昇してしまう。このように機内温度が上昇すると、外気を用いて冷却すべき冷却対象の周辺の温度が上昇し、これらの部位にトナー固着したり、装置内の装置が誤動作したりする等の不具合が発生するおそれがある。
上述した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、設ける装置の装置本体内に外気を吸気する吸気機構であって、前記装置の外側面の内、少なくとも2つの側面にそれぞれ設けた吸気口と、各吸気口が面する外気が通過可能な装置内側の内部領域同士、又はいずれかの吸気口が面する内部領域と他の吸気口が面する装置外側の外部領域と、を連通する連通手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、設ける装置の左右側面のいずれかに壁や障害物が隣接される設置環境であっても、機内の温度上昇を防ぐのに適した外気を吸気可能な吸気機構を提供できる。
―実施形態に係る複写機の概略構成図。 複写機の外装の外略構成の一例を示した説明図。 実施例1の吸気機構の概略説明図。 実施例1の吸気機構に設けた連通ダクトの両端が、可動隔壁で閉じられた状態の説明図。 実施例1の吸気機構に設けた連通ダクトの両端が、可動隔壁が回転することで開かれた状態の説明図。 制御装置による可動隔壁の制御を示すフローチャート図。 実施例2の複写機の後側面に設けた第二吸気口付近の外略構成図。 実施例2の吸気機構に設けた連通ダクトの説明図。
以下、本発明を適用した吸気機構を備えた画像形成装置として、電子写真方式の複写機(以下、複写機100という)の一実施形態について、図を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機100の概略構成図である。図2は、複写機100の外装の外略構成の一例を示した説明図である。そして、図2(a)が複写機100の前側面20及び右側面23が見える斜め上方から見下げた斜視図、図2(b)が複写機100の後側面25及び左側面27が見える斜め上方から見下げた斜視図である。
図1に示すように、複写機100は、プリンタとしても用いることができるデジタル複写機である。そして、電子写真プロセスにより画像形成を行う画像形成部(プリンタ部)1、原稿像を読み取る原稿読み取り部(スキャナ部)2、原稿を自動給紙する自動原稿給紙部(ADF)3を備えている。また、複数の給紙カセット15を有し、各種サイズのシート材としての用紙Pを給紙する給紙部4、両面コピー時に片面コピー済み用紙Pを反転させて再給紙する用紙反転路14も備えている。また、給紙部4から給紙された用紙Pを、画像形成部1を経て排紙する用紙搬送路17も備えている。
そして、本実施形態の複写機100の特徴部である第一吸気ファン30等を設けた吸気機構19も備えている。
自動原稿給紙部3は、原稿読み取り部2のコンタクトガラス上に設置されており、自動原稿給紙時には閉じた状態で使用され、原稿テーブルに載置された原稿を給紙ローラを介して搬送ベルトでコンタクトガラス上に給紙する。そして、原稿読み取り部2による原稿像の読み取り後に、原稿を排紙部に排紙する。また、自動原稿給紙部3を開放して、手差しにより原稿をコンタクトガラス上にセットすることもできる。
原稿読み取り部2は、コンタクトガラス上の原稿に光を照射する光源と、原稿像を読み取るための撮像素子からなる読取部と、原稿像を読取部に導くミラー群、及び結像レンズからなる光学系により構成されている。そして、光源及びミラー群が移動しながら原稿面を走査し、読取部で原稿像を順次読み取って画像信号に変換し、画像処理部に送信する。
画像形成部1は、像担持体であるドラム状の感光体5と、その周囲に配設された帯電装置6、光書込み装置7、現像装置8、レジストローラ10、転写ベルト11、クリーニング装置9等を備えている。また、転写ベルト11の用紙搬送方向下流側に用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着装置12、及び定着後の用紙Pを機外に排出する排紙ローラ対13も備えている。
光書込み装置7は、レーザダイオードと、回転多面鏡等の光偏向器と、fθレンズ等の走査結像用レンズ及びミラーとから構成され、画像処理部からの画像信号に対応してレーザダイオードが発光する。そして、帯電装置6により一様帯電されている感光体5上に画像信号に応じた潜像を書き込み、その画像の潜像が現像装置8の黒色のトナーで現像される。
感光体5上に形成された黒色のトナー像は、給紙部4の複数の給紙カセット15の内の印刷情報に応じたサイズの用紙Pを収納した給紙カセット15から、給紙ローラ16により用紙Pが用紙搬送路17に給紙される。用紙搬送路17で搬送される用紙Pは、レジストローラ10を介して転写ベルト11と感光体5との転写ニップ部に搬送され、転写ニップ部で感光体5から用紙Pに黒色のトナー像が転写される。転写後の用紙Pは、感光体5から分離され、転写ベルト11で定着装置12に搬送され、定着装置12の加熱ローラ及び加圧ローラで黒色のトナー像が用紙P上に定着される。
定着後の用紙Pは、片面コピー(片面プリント)時には排紙ローラ対13を介して排紙機外に排紙され、両面コピー(両面プリント)時には用紙反転路14を介して、再度、レジストローラ10に向けて搬送される。
また、トナー像を転写した後の感光体5は、トナー回収機構であるクリーニング装置9で残留トナーを除去(回収)され、除電装置で除電される。なお、クリーニング装置9で回収された残留トナーは、廃トナータンク等に送られる。
一方、感光体5上の潜像を現像して、黒色のトナーを消費した現像装置8には、円筒形状のトナーボトルから、随時、消費した分の黒色のトナーが補給される。
また、複写機100の外部には、図2(a)、(b)に示すように操作パネル22や自動原稿給紙部3が設けられている。さらに、第一側面である右側面23には右カバー24、第二側面である後側面25には後カバー26、前側面20には前ドア21、左側面27には左カバー28の外装カバーが設けられている。
なお、後カバー26の、感光体5の軸位置上方には、詳しくは後述する吸気機構19の第二吸気口である第二吸気口41が設けられている。この第二吸気口41は、凹部を形成しても外観品質の低下が問題になり難い後カバー26に設けられるため、図2(b)に示すように、後側面25に略平行であって、後カバー26の外側面から一段下がって上方が開放された後凹部29に設けることもできる。
近年、画像形成装置のデザイン、及びシート後処理装置や大容量給紙装置等の周辺機器の接続の関係で画像形成装置の左右側面の外装カバーが、図2に示す本実施形態の複写機100の外装の例のように、平らな形状に構成された画像形成装置が多々見られる。画像形成装置の左右側面の外装カバーが平らな形状であることに起因して、画像形成装置は、設置空間の端に配置される場合が多い。このため、図2に示す第二吸気口41のように、平らな外装カバーの外側面から装置内部側へ一段下げて形成した凹部に第二吸気口41を設け、壁に接するように設置されても、開放された凹部の上方から確実に吸気できるようにした構成が用いられることがある。
しかし、一段下げた凹部を左右側面の外装カバーに設けると、外観品質を損ねる場合があり、外観品質上の関係(問題)で、一段下げた凹部を左右側面の外装カバーに設ける対策は好ましくなく、現状では他の対策は何も提案されていなかった。
ここで、特許文献1に記載の画像形成装置では、次のような吸気機構を備えている。
画像形成装置の側面(正面)に、底部に吸気口を形成した凹部を設け、この凹部に嵌め合わされて吸気口が外部側から見えないように覆うカバー部材の外周縁と、凹部の縁部内周との間の隙間から外気を吸気口に導く吸気機構である。
このように構成することで、特許文献1には、画像形成装置の外観品質(外観体裁)を良好にできる旨、記載されている。
しかし、この吸気口の吸気口が外部から見えないようにカバー部材を設け、バー部材の外周縁と、凹部の縁部内周との間の隙間から外気を吸気口に導く構成でも、外気を導く隙間に壁や障害物が隣接された場合、機内への外気の供給が滞ってしまう。
また、連続して画像形成を行った場合に、機内の温度が高温になり、クリーニング装置や現像装置、トナーボトル周辺の温度が上昇し、これらの部位にトナー固着が生じるおそれがある。このため、機内を冷却する冷却手段を用いることが多く見受けられ、それには冷却ファンや吸気ファン等のファンを用いるのが主流となっている。さらに、このファンは外気を吸引し、機内の装置に吹付けて冷却を行うが、外気を積極的に吸引するよう、画像形成装置の外装に吸気口が設けられ、そこから吸引するよう設計されている。
また、上述したように、外観品質の関係から、吸気口や排気口は使用者から見え難いようにするため、装置後方、もしくは装置の左右側面に設けられることが多く見受けられる。しかし、このような画像形成装置では、使用者の設置環境の角に配置されることがある。このような場合、吸気口に面して壁が密接するため、外気が吸気口に流入する空間がなくなり、その吸気口に空気を流動させるファンの吸気効率が著しく低下するおそれがある。
ただし、装置後方に設けた吸気口に関しては、外観品質上、使用者から見えない箇所に設けることができるため、吸気口の形状や配置が前方、左右側面より制限されていない場合が多く見られる。したがって、装置後方の吸気口は壁に接するように配置しても吸気口に外気が吸引されやすいよう、外装カバーに凹形状を設け、該凹部に吸気口設けても、外装の外観品質上軽視され、特に問題にならないケースも見られる。
また、角に設置された場合に限らず、障害物が吸気口に接するように配置された際にも同様のことがいえる。このような状態になった場合、ファン効率が低下するだけでなく、例えば冷却手段に関しては、吸気口に空気が流入しないため、ファンを設けたダクト等と外装カバーとの隙間等から機内の温まった雰囲気をファンが吸引するおそれがある。これにより、機内の温まった雰囲気が冷却対象の装置、及び画像形成装置内の全体に拡散されるため、冷却手段が逆に機内温度を上昇させる等の悪影響を与える媒体と成りうる。さらに、外装カバーとダクト間の隙間に緩衝材を配置して、隙間からの機内雰囲気の吸引を防止した場合には、吸気口に障害物が密接したときに吸気ファン等のファンへの負荷が大きく上昇し、ファンが発する騒音レベルが著しく増大するおそれがある。特に、吸気口が設けられた外装面が平らである場合、壁に近づけて配置しやすく、且つ障害物がより密接に配置され易いため、このような影響はより顕著に現れる。
画像形成装置の左右側面の、いずれかの平らな外装カバーに吸気口を設け、この吸気口に壁、もしくは障害物が隣接された場合、機内への外気の供給が滞ってしまい機内の雰囲気の温度(以下、適宜、機内の温度、又は機内温度という。)が上昇してしまう。このように機内温度が上昇すると、外気を用いて冷却すべきクリーニング装置や、現像装置、トナーボトル等の周辺の温度が上昇し、これらの部位にトナー固着したり、機内の装置が誤動作したりする等の不具合が発生するおそれがある。
また、吸気口の機内側に吸気手段としての冷却ファンや吸気ファン(以下、適宜、吸気ファンという。)を設ける構成では、吸気ファンへの外気の供給が滞る。このように滞ると、吸気ファンが機内の温度上昇した雰囲気を吸引してさらに機内温度が上昇し、上記不具合が生じるおそれがさらに高まる。
これらの不具合は、特許文献1に記載された、外観品質を損なわないように、外側面に連通口を形成した凹部を設け、カバー部材で連通口の前面側を覆って、凹部の外周形状との間に形成した吸気口から外気を吸気する吸気機構を設けた構成でも、同様に生じる。
これらのため、画像形成装置の左右側面のいずれかに壁や障害物が隣接される設置環境であっても、画像形成装置の外観品質を損なわずに、機内の温度上昇を防ぐのに適した外気を確実に吸気できる吸気機構を設ける必要がある。
この課題を解決するために発明者は、次のような吸気機構の構成を見出した。
複写機100の外装側面の内、少なくとも2つの側面にそれぞれ設けた吸気口を備える吸気装置である。そして、各吸気口が面する外気が通過可能な装置内側の内部領域同士、又はいずれかの吸気口が面する内部領域と他の吸気口が面する装置外側の外部領域と、を連通する連通手段を備えた吸気機構である。
具体的には、複写機100の外装側面の内、右側面23(右カバー24)に第一吸気口31を、後側面25(後カバー26)に第二吸気口41を設けた。また、第一吸気口31の外気が通過可能な機内側の内部領域を区画する第一吸気ダクト33と、第二吸気口41の外気が通過可能な機内側の内部領域を区画する第二吸気ダクト43とを設けた。そして、第二吸気口41と第一吸気ダクト33で区画した内部領域を互いに、又は第二吸気口41が面する外部領域(空間)と第一吸気ダクト33で区画した内部領域とを連通する連通ダクト53も備えた吸気機構19である。
なお、連通ダクト53は、いずれかの吸気ダクトに吸気された外気の他方の吸気ダクトへの流路を形成するものである。
吸気機構19を上記構成とすることで、次のような効果を奏することができる。
2つの各吸気口31,41が面する内部領域を区画する各吸気ダクト33,43同士を連通させる連通ダクト53を備える構成では、各内部領域間での外気の移動が可能である。このため、例えば、複写機100の、一方の吸気口を設けた側面に壁や障害物が隣接されても、壁や障害物が隣接されていない側の吸気口の吸気ダクトから、側面に壁や障害物が隣接された側の吸気ダクトで区画された内部空間に外気を導くことができる。
よって、設ける装置の左右側面のいずれかに壁や障害物が隣接される設置環境であっても、機内の温度上昇を防ぐのに適した外気を吸気可能な吸気機構を提供できる。
また、各吸気口31、41、及び連通ダクト53を、複写機100の各側面の外側面から突出しないように、且つ、少なくとも右側面23に設けた第一吸気口31を設ける右カバー24に凹形状部を形成しまいことで、次のような効果を奏することができる。
左右側面のいずれかに設けた上方が開放された凹形状の凹部に吸気口を配置する等して、設ける装置の外観品質を損なうことなく、機内の温度上昇を防ぐのに適した外気を吸気することが可能となる。
なお、本実施形態で説明する吸気機構19の構成は、複写機100の右側面23に設けた第一吸気口31の第一吸気ダクト33と、右側面23とは異なる後側面25に設けられた第二吸気口41の第二吸気ダクト43とを備えている。そして、連通ダクト53は、第一吸気ダクト33と第二吸気ダクト43を互いに、又は第二吸気口41が面する外部領域(空間)と第一吸気口31の第一吸気ダクト33とを連通する構成である。
このように構成することで、次のような効果を奏することができる。
機内に外気を吸気する各吸気口31,41が面した内部領域を各吸気ダクト33,43で、連通手段が形成する領域を連通ダクト53で、機内の他の領域から区画することができる。このように区画することで、機内の他の領域の雰囲気が、各吸気口31,41が面した内部領域や連通手段が形成する領域に流入することを抑えることができる。
したがって、複写機100の機内の雰囲気が機内で循環してしまうことを抑制して、機内に効率良く外気を吸気することができる。
以下、本実施形態の複写機100に備えた吸気機構19について、複数の実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態の複写機100に備えた吸気機構19の実施例1について、図を用いて説明する。
図3は、本実施例の吸気機構19の概略説明図である。図4は、本実施例の吸気機構19に設けた連通ダクト53の両端が、可動隔壁54で閉じられた状態の説明図、図5は、本実施例の吸気機構19に設けた連通ダクト53の両端が、可動隔壁54が回転することで開かれた状態の説明図である。
本実施例の吸気機構19は、図3、4に示すように、複写機100の右側面23(もしくは左側面27)の第一吸気口31と、第一吸気口31から吸気した外気を機内に冷却風として送風する送風手段である第一吸気ファン30を備えている。そして、第一吸気ファン30が外気を吸引するのを導く第一吸気ダクト33も備えている。
また、複写機100の後側面25の第二吸気口41と、第二吸気口41から吸気した外気を機内に冷却風として送風する送風手段である第二吸気ファン40を備えている。そして、第二吸気ファン40が外気を吸引するのを導く第二吸気ダクト43も備えている。
また、各吸気口31,41毎に設けた、各吸気ダクト33,43を連通する連通ダクト53と、連通ダクト53の両端部に設けられ、連通ダクト53の各端部を開閉可能な可動隔壁54を備えている。
また、各吸気ファン30,40への負荷を測定する負荷検知手段と、可動隔壁54の開閉を検知する検知センサとの情報に基づいて、可動隔壁54の開閉動作を制御する制御装置60も備えている。
なお、第一吸気口31は、平らな形状を持つ複写機100の右側面23(もしくは左側面27)の外装カバーである右カバー24(もしくは左カバー28)と、面位置が略同一となるように設けられている。また、第二吸気口41は、平らな形状を持つ複写機100の後側面25の外装カバーである後カバー26と、面位置が略同一となるように設けられている。
上述したように、本実施例の吸気機構19では、第一吸気ダクト33や第二吸気ダクト43の、複写機100の機内との連通口であるファン開口の装置内側又は各吸気ファン30,40側に、送風手段として第一吸気ファン30や第二吸気ファン40を備えている。
これにより、各吸気口31,41、又は壁や障害物が隣接されていない吸気口から吸気した外気を、第一吸気ダクト33や第二吸気ダクト43の2つの吸気ダクトに設けたファン開口を介して、効率良く設ける装置内に送風することができる。
次に、本実施例の吸気機構19の特徴である、連通ダクト53の両端部に設けた開閉可能な可動隔壁54の動作について説明する。
図3、4に示すように、本実施例では、2つの第一吸気ファン30の送風作用により、右側面23に設けた第一吸気口31から外気を吸気し、第一吸気ダクト33に設けた連通口であるファン開口から現像装置8に冷却風を送風する(吹き付ける)。また、第二吸気ファン40の送風作用により、後側面25に設けた第二吸気口41から外気を吸気し、第二吸気ダクト43に設けた連通口であるファン開口から感光体5に冷却風を送風する。
そして、連通ダクト53は、図5に示すように、前側第一吸気ファン30Fと後側第一吸気ファン30Rの2つの第一吸気ファン30が接続された第一吸気ダクト33と、第二吸気ダクト43とを、可動隔壁54を開くことで連通するように構成されている。
ここで、連通ダクト53は、複写機100が大型化しないように、連通ダクト53の幅を薄くしても良い。また、連通ダクト53の設置スペース削減のため、連通ダクト53として複写機100の筐体フレームに気流が流入可能な形状を設け、連通ダクト53の役割を持たせても良い。
なお、本実施例では複写機100の右側面23の第一吸気口31から吸気する第一吸気ファン30は現像装置8を長手方向になるべく均一に冷やす必要があるため、前側(Front)と後側(Rear)の2つ設けているが、第一吸気ファン30は1つでも良い。
各吸気ファン30,40を駆動後、これらの吸気ファン30,40の負荷として、電流値計測手段で各吸気ファン30,40に流れる電流値を測定する。各吸気ファン30,40に流れる電流値は、通常、複写機100の本体構成が決まれば多少、各吸気ファン30,40の固体差はあるが略一定となる。
しかし、いずれかの吸気ファンへの負荷が上昇した場合、電圧値一定で仕事量のみ増えるため、電流値は上昇する。この原理を利用して電流値が上昇した場合、吸気口から外気を吸気できていない、もしくは吸気ファンの故障のいずれかに該当するものとすれば、制御装置60により、いずれの吸気口から外気が流入していないかを判断し、対応することが可能となる。
なお、吸気ダクトに外気が流入していないか、もしくは、いずれかの吸気ファンの故障かを判断する制御フローについては後述する。
つまり、負荷測定手段として用いる電流値計測手段は、各吸気ファン30,40に流れる電流値を測定し、制御装置60は、電流値計測手段で測定した電流値に基づいて、可動隔壁54の開閉を制御する。
このように構成することで、簡易な構成で、各吸気ファン30,40に掛かる負荷に応じて可動隔壁54の開閉動作を制御することができる。
したがって、いずれかの吸気口に密接して障害物が配置された場合に、複写機100の内部の雰囲気を吸引することなく、確実に外気を吸気させることができる。これにより、外気を用いた温度上昇の抑制効果の維持、及び騒音レベルの増大抑制、及び各気ファンへの負荷低減を、簡易な構成で図ることができる。また、送風手段が故障していないかも判断できる。
ここで、温湿度センサを機内に設けて、制御装置60で可動隔壁54の開閉動作を制御するときの基準となる電流値である隔壁開閉判断基準値の補正を行っても良い。
このように補正することで、次のような効果を奏することができる。
電流値計測手段で各吸気ファン30,40に流れる電流値を測定する構成においては、測定する電流値が各吸気ファン30,40の使用環境により変化する。このため、温湿度センサで測定した温湿度に基づいて、隔壁開閉判断基準値を補正することで、精度の良く可動隔壁54の開閉動作を制御装置60で制御することができる。
また、各吸気ダクト33,43と各吸気ファン30,40との取り付け部、各吸気ダクト33,43と各吸気口31,41との取り付け部、及び各吸気ダクト33,43と連通ダクト53との取り付け部に緩衝材を埋めても良い。
このように緩衝材を設けることで、次のような効果を奏することができる。
上述したような取り付け部の隙間から、複写機100の機内の、温度が上昇した雰囲気を吸入したり、外気がもれたりして吸気効率が低下することを防げる。
また、このように緩衝材を設けることで、各吸気ファン30,40に負荷が生じ易くなり、可動隔壁54の開閉動作を、制御装置60で精度良く制御することが可能となる。
なお、各吸気ファン30,40への負荷を測る負荷測定手段としてエンコーダを用いて回転数を測定しても良い。
次に、連通ダクト53の両端に設けた可動隔壁54と、各吸気ファン30,40に掛かる負荷を測定する電流値計測手段やエンコーダと、測定結果に基づいて、可動隔壁54の開閉動作を制御する制御装置60とを備える構成の詳細、及びその効果について説明する。
例えば、第一吸気口31に接するように、壁もしくは障害物が配置された使用環境では、図4に示すように可動隔壁54が連通ダクト53を閉鎖する位置にあると、前側第一吸気ファン30F、及び後側第一吸気ファン30Rの送風効率は著しく低下する。この結果、これらに流れる電流値が上昇する。このときの電流値を負荷測定手段としての電流値計測手段が測定し、この測定結果に基づいて制御装置60が、図5に示すように、可動隔壁54を連通ダクト53が開口する方向に動作(回転)させる。
また、開閉可能な可動隔壁54は回転軸を持ち、回転方向にソレノイドを用いて回転させ、連通ダクト53と各吸気ダクト33,43が連通する(繋がる)ように構成している。このように構成することで、後側面25に設けた第二吸気口41から連通ダクト53を通過した外気を、第一吸気ファン30で吸引することができる。
ここで、第二吸気口41を通過する気流は第一吸気ファン30の吸気流量分だけ増加するため、第二吸気口41の開口面積を大きくするのが良い。
また、上述したような構成を用いることで、第一吸気口31が閉じることにより生じる第一吸気ファン30への負荷が軽減され、第一吸気ファン30の寿命短縮を抑制でき、且つ確実に外気を吸気して現像装置8を冷却することが可能となる。
つまり、連通ダクト53の両端に設けた可動隔壁54と、各吸気ファン30,40に掛かる負荷を測定する電流値計測手段やエンコーダと、測定結果に基づいて可動隔壁54の開閉動作を制御する制御装置60とを備えることで、次のような効果を奏する。
壁、もしくは障害物が隣接されて、例えば、第一吸気口31から外気を取り入れることが困難となった場合に可動隔壁54を開き、良好に外気を取り入れることができる場合には可動隔壁54を閉じるように制御装置60で制御できる。
このように制御することで、外気を取り入れることが困難となった第一吸気口31が設けられた第一吸気ダクト33に取り付けられた第一吸気ファン30が、複写機100の機内の雰囲気を吸引することなく、確実に外気を取り入れることが可能となる。
したがって、確実に外気を吸気させ、複写機100内の外気を用いた温度上昇の抑制効果(冷却効果)の維持、及び騒音レベルの増大抑制、及び第一吸気ファン30への負荷低減を図ることができる。
次に可動隔壁54を開閉させるときの制御フローについて説明する。
図6は制御装置60による可動隔壁54の制御を示すフローチャート図である。
まず、制御装置60は、第一吸気ファン30の駆動電流を受信したときに、連通ダクト53が閉鎖する位置に可動隔壁54が配置されていることを確認する(S1)。
その後、電流値計測手段が連続時間Y1[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測したか否かの判断を行う(S2)。そして、電流値計測手段が連続時間Y1[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測した場合(S2のYES)、連通ダクト53が開口する方向に可動隔壁54は動作する(S2)。一方、電流値計測手段が連続時間Y1[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測しなかった場合(S2のNO)、電流値計測手段が連続時間Y1[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を検知したか否かの判断に戻る(S2)。
そして、連通ダクト53が開口方向に動作した後、電流値計測手段が連続時間Y2[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測したか否かの判断に移行する(S4)。そして、電流値計測手段が連続時間Y2[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測した場合(S4のYES)、連通ダクト53が開口することによる第一吸気ファン30への負荷低減が成されていないと判断する(S7)。このように判断した場合には、第一吸気ファン30の異常、もしくは各吸気口31,41から外気を吸気できていないと考えられるので、印刷動作を停止するとともに、操作パネル22にその旨を画面表示し、使用者への対応を促す(S8)。
一方、電流値計測手段が連続時間Y2[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測しなかった場合(S4のNO)、電流値計測手段が連続時間Y2[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を検知したか否かの判断に戻る(S4)。
ここで、印刷終了まで、電流値計測手段が連続時間Y1[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測しなかった場合(S2のNO)、次のような処理が行われる。可動隔壁54は動作せず、連通ダクト53が閉鎖する位置に可動隔壁54が配置されていることを確認し、終了する(S5)。
また、印刷終了まで、電流値計測手段が連続時間Y2[msec]の間、規格電流値よりX[mA]以上高い値を計測しなかった場合(S4のNO)、可動隔壁54を連通ダクト53が閉鎖する方向に動作させ、終了する(S5)。
なお、連続時間Y1,Y2[msec]及び電流超過値X[mA]は設定値を可変できるものとする。さらに、測定電流値は使用環境にも影響するため、温湿度センサを機内に設けて、電流超過値X[mA]の自動補正を設けることが好ましい。
以上、第一吸気ファン30について説明してきたが、これらの制御は複写機100の後側面25の第二吸気口41が吸気できなくなった場合でも、同様に、第二吸気ファン40の電流値に基づいて制御装置60が可動隔壁54の開閉動作を上記制御フローで制御する。
また、本実施例の構成によれば、上述した連通ダクト53、可動隔壁54、可動隔壁54の開閉動作を制御する制御装置60を設けることで、複写機100の各吸気ファン30,40が複数の吸気口を持つことができる。また、同時に、いずれかの吸気口から外気を吸気できないことを検知できる構成ができるため、いずれかの側面に設けられた吸気口に密接して障害物が配置された場合に、次のような効果を奏することができる複写機100を提供できる。
複写機100内部の雰囲気を吸引することなく、確実に外気を吸気させ、外気を用いた温度上昇の抑制効果(冷却効果)の維持、及び騒音レベルの増大抑制、及び吸気ファンへの負荷低減効果が得られる複写機100を提供できる。
(実施例2)
次に、本実施形態の複写機100に備えた吸気機構19の実施例2について、図を用いて説明する。
図7は、本実施例の複写機100の後側面25に設けた第二吸気口41付近の外略構成図、図8は本実施例の吸気機構19に設けた連通ダクト53の説明図である。
本実施例の吸気機構19は、上述した実施例1と、次のことに係る点のみ異なる。
連通ダクト53の両端部に開閉可能な可動隔壁54を設けていないことに係る点と、連通ダクト53の後側面25に設ける第二吸気口41側の連通する部分が、第二吸気ダクト43ではなく、第二吸気口41が面する外部空間であることに係る点である。また、後側面25に設ける第二吸気口41を、後側面25の外側面から1段下がって上方が開放された後カバー26に形成された後凹部29に設けていることに係る点である。
したがって、実施例1の吸気機構と同様な構成や、その作用・効果は、適宜、省略して説明するとともに、同一又は同様な部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号、及び名称を付して説明する。
本実施例の吸気機構19は、図7、8に示すように、複写機100の右側面23(もしくは左側面27)の第一吸気口31と、第一吸気口31から吸気した外気を機内に冷却風として送風する送風手段である第一吸気ファン30を備えている。そして、第一吸気ファン30が外気を吸引するのを導く第一吸気ダクト33も備えている。
また、複写機100の後側面25の第二吸気口41と、第二吸気口41から吸気した外気を機内に冷却風として送風する送風手段である第二吸気ファン40を備えている。そして、第二吸気ファン40が外気を吸引するのを導く第二吸気ダクト43も備えている。
また、各吸気ファン30,40への負荷を測定する負荷検知手段と、可動隔壁54の開閉を検知する検知センサとの情報に基づいて、可動隔壁54の開閉動作を制御する制御装置60も備えている。
なお、第一吸気口31は、平らな形状を持つ複写機100の右側面23(もしくは左側面27)の外装カバーである右カバー24(もしくは左カバー28)と、面位置が略同一となるように設けられている。一方、第二吸気口41は、複写機100の後側面25の外側面から1段下がって上方が開放された後カバー26に形成された後凹部29の、後側面25に平行な箇所に設けている。また、この第二吸気口41と同じ高さで、後側面25から複写機100の機内側へ一段下げた後凹部29の、右側面23に平行で近い側の個所には、第二吸気口41が面する外部空間に面した補助吸気口44が設けられている。
そして、連通ダクト53は、実施例1の構成とは異なり、第一吸気口31に取り付けられた第一吸気ダクト33と、第二吸気口41が面する外部空間に面した補助吸気口44とを連通しており、この連通ダクト53の両端部には可動隔壁54は設けられていない。
上述したように連通ダクト53が、第一吸気ダクト33と第二吸気口41が面する外部空間とを、補助吸気口44を介して連通しているため、いずれかの吸気口が壁や障害物が近接するように複写機100が配置されても、他方の吸気口から吸気できる。
加えて、図7に示すように、第二吸気口41と補助吸気口44を後側面25から複写機100の機内側へ一弾下げた後凹部29の、上方と後方を除く空間が囲われた箇所に設けている。これにより、例え、図8に示すように、第一吸気口31に接するように障害物が配置され、且つ後側面25が壁に接するよう、複写機100が配置された場合であっても、第二吸気口41と補助吸気口44は、後凹部29の上方空間から吸気を行うことができる。
このように吸気が行えるため、第二吸気口41は後凹部29の上方空間から直接、吸気を行い、第一吸気口31の第一吸気ダクト33には、補助吸気口44で吸気され、連通ダクト53を通過した外気が供給されることになる。
したがって、右側面23の第一吸気ファン30及び後側面25の第二吸気ファン40は外気を機内に確実に取り込むことができる。また、同時に可動隔壁54、及びこれの動作を制御するための構成が不要となり、吸気機構19、並びに、複写機100の低コスト化が可能となる。つまり、簡易、且つ、低コストで確実に外気を吸気可能な吸気機構19を提供できる。
しかし、上述したように連通ダクト53に可動隔壁54を設けていないことで、次のような副作用が生じる場合があることに注意する必要がある。
連通ダクト53に可動隔壁54を設けていないことで、第一吸気ファン30は常に後側面25の補助吸気口44から外気を吸気することが可能となる。そして、後側面25のみ壁と接するように配置された場合、複写機100の後方には熱が溜まり易くなる。
これらのため、後側面25のみ壁と接するように配置された場合、第二吸気ファン40だけではなく、第一吸気ファン30も常に暖かくなった外気を吸気してしまい、可動隔壁54を設けた構成よりも、冷却対象の現像装置8の温度が上昇するおそれがある。
なお、この吸気機構19では、現像装置8の冷却効果を高めるため、図8に示すように、第二吸気口41を左右方向に広くして、第二吸気ファン40として、図中左側の左側第二吸気ファン40Aと、図中右側の右側第二吸気ファン40Bを設けている。そして、左側第二吸気ファン40Aで感光体5に外気を吹き付け、右側第二吸気ファン40Bで現像装置8に外気を吹き付けている。
つまり、現像装置8は、右側面23側から2つの第一吸気ファン30、後側面25側から1つの第二吸気ファン40により、外気が吹き付けられて冷却効果を高めるように構成されている。
以上、本実施形態について、図面を参照しながら説明してきたが、具体的な構成は、上述した本実施形態の複写機100を備えた構成に限られるものではなく、要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等を行っても良い。
また、本実施形態では、第一吸気口31と第一吸気ダクト33、及び第二吸気口41と第二吸気ダクト43を、それぞれ別体で設ける構成の例について説明したが、本実施形態の吸気機構はこのような構成に限定されるものではない。例えば、いずれか、又は両方の吸気口と吸気ダクトを一体で成形する構成でもよい。つまり、吸気ファンを設ける構成では、連通ダクト53が接続する部分を除いて、吸気口から吸気ファンとの間の空間を他の空間から隔てる構成を有していれば良い。また、吸気ファンを設けない構成では、吸気口から吸気対象(冷却対象)の部位まで、効率良く吸気した外気を導くダクト状の形状を、別体又は一体のいずれかで吸気口に有していればよい。
また、本実施形態では、モノクロ対応の直接転写方式の複写機100の構成を例について説明したが本実施形態の吸気機構を適用可能な画像形成装置はこのような構成に限定されるものではない。例えば、カラー対応のタンデム型、中間転写方式の画像形成装置にも適用可能である。また、複写機に限られず、プリンタやファクシミリにも適用可能である。また、画像形成装置に限らず、電子機器等の設ける装置内の温度上昇を抑制するために、設ける装置の側面の内、少なくとも2つの側面に、それぞれ吸気口を設ける吸気機構にも適用可能である。
また、本実施形態では、外気を吹き付けることで冷却対象を冷却する空冷方式の構成を有した複写機100に本実施形態の吸気機構19を適用した例について説明した。このように空冷方式の構成を取ることで、複写機100の低コスト化に貢献できる。
しかし、本実施形態の吸気機構19は、このような構成に限定されるものではなく、例えば、液冷方式の冷却装置に備えたラジエータ等の放熱手段に外気を吹き付ける吸気機構や、この吸気機構を備える画像形成装置にも適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
複写機100などの設ける装置の機内などの装置本体内に外気を吸気する吸気機構19などの吸気機構であって、前記装置の外側面の内、右側面23や後側面25などの少なくとも2つの側面にそれぞれ設けた第一吸気口31や第二吸気口41などの吸気口と、各吸気口が面する外気が通過可能な装置内側の第一吸気ダクト33や第二吸気ダクト43で区画する領域などの内部領域同士、又は第一吸気口31などのいずれかの吸気口が面する内部領域と第二吸気口41などの他の吸気口が面する装置外側の後凹部29の内側に形成される領域などの外部領域と、を連通させる連通手段と、を備えることを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
例えば、2つの吸気口が面する内部領域同士を連通させる連通手段を備える構成では、各内部領域間での外気の移動が可能である。このため、設ける装置の、一方の吸気口を設けた側面に壁や障害物が隣接されても、壁や障害物が隣接されていない側の吸気口が面した内部領域に吸気した外気を、側面に壁や障害物が隣接された側の吸気口が面した内部領域に導くことができる。
よって、設ける装置の左右側面のいずれかに壁や障害物が隣接される設置環境であっても、機内の温度上昇を防ぐのに適した外気を吸気可能な吸気機構を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、前記連通手段は、外気の流路を形成する連通ダクト53などの連通ダクトであり、複写機100などの前記設ける装置の右側面23などの第一側面に設けられた第一吸気口31などの第一吸気口が面する前記内部領域を区画する第一吸気ダクト33などの第一吸気ダクトと、前記設ける装置の前記第一側面とは異なる後側面25などの第二側面に設けられた第二吸気口41などの第二吸気口が面する前記内部領域を区画する第二吸気ダクト43などの第二吸気ダクトと、を備え、前記連通ダクトは、前記第一吸気ダクトと前記第二吸気ダクトを互いに、又は前記第二吸気口が面する後凹部29の内側に形成される領域などの前記外部領域から外気を吸気する補助吸気口44などの補助吸気口と前記第一吸気ダクトとを連通することを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
設ける装置の機内などの装置内に外気を吸気する各吸気口が面した内部領域を各吸気ダクトで、連通手段が形成する領域を連通ダクトで、装置内の他の領域から区画することができる。このように区画することで、装置内の他の領域の雰囲気が、各吸気口が面した内部領域や連通手段が形成する領域に流入することを抑えることができる。
したがって、設ける装置の装置内の雰囲気が装置内で循環してしまうことを抑制して、装置内に効率良く外気を吸気することができる。
(態様C)
(態様B)において、第一吸気ダクト33や第二吸気ダクト43などの各吸気ダクトの、複写機100などの前記設ける装置の機内などの装置内とのファン開口などの連通口の前記装置内側又は各吸気口側に第一吸気ファン30や第二吸気ファン40などの送風手段を備えることを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、各吸気口、又は壁や障害物が隣接されていない吸気口から吸気した外気を、2つの吸気ダクトに設けた連通口を介して、効率良く設ける装置内に送風することができる。
(態様D)
(態様C)において、第一吸気ダクト33や第二吸気ダクト43などの各吸気ダクトと第一吸気ファン30や第二吸気ファン40などの各送風手段との取り付け部、各吸気ダクトと各吸気口との取り付け部、及び各吸気ダクトと連通ダクト53などの前記連通ダクトとの取り付け部に緩衝材を埋めるなどして設けたことを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
各吸気ダクトと各送風手段との取り付け部、各吸気ダクトと各吸気口との取り付け部、及び各吸気ダクトと前記連通ダクトとの取り付け部の隙間から、設ける装置内の温度が上昇した雰囲気を吸入したり、外気がもれたりして吸気効率が低下することを防げる。
また、このように緩衝材を設けることで、各送風手段に負荷が生じ易くなり、可動隔壁54などの隔壁の開閉動作を、制御装置60などの制御手段で精度良く制御することが可能となる。
(態様E)
(態様C)又は(態様D)において、連通ダクト53などの前記連通ダクトの両端に設けた開閉可能な可動隔壁54などの隔壁と、第一吸気ファン30や第二吸気ファン40などの各送風手段に掛かる負荷を測定する電流値計測手段やエンコーダなどの負荷測定手段と、前記負荷測定手段の測定結果に基づいて、前記隔壁の開閉動作を制御する制御装置60などの制御手段と、を備えたことを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
壁、もしくは障害物が隣接されて、第一吸気口31などのいずれかの吸気口から外気を取り入れることが困難となった場合に隔壁を開き、いずれの吸気口からも良好に外気を取り入れることができる場合には隔壁を閉じるように制御手段で制御できる。
このように制御することで、外気を取り入れることが困難となった吸気口が設けられた吸気ダクトに取り付けられた第一吸気ファン30などの送風手段が、設ける装置の装置内の雰囲気を吸引することなく、確実に外気を取り入れることが可能となる。
したがって、確実に外気を吸気させ、設ける装置内の外気を用いた温度上昇の抑制効果(冷却効果)の維持、及び騒音レベルの増大抑制、及び送風手段への負荷低減を図ることができる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、複写機100などの前記設ける装置の後側面25などの後側面の、外側面から機内などの装置内側に一段下がるとともに、上方が開放された後カバー26に形成された後凹部29などの凹部に設けられる第二吸気口41などの吸気口を備えることを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
例えは、設ける装置の外側面から装置内側に一段下がる凹部を形成し、その凹部の外側面に平行な部分に吸気口を設けるとともに、凹部の上方を開放した形状とする。このように構成することで、設ける装置の後側面が壁に密着するように配置されても、凹部の上方から吸気できる。
したがって、第一吸気口31などのもう一方の吸気口が設けられた右側面23などの側面が壁や障害物に隣接するように、設ける装置が配置された場合であっても、上記凹部に設けた吸気口から確実に吸気することができる。
(態様G)
(態様E)又は(態様F)において、電流値計測手段などの前記負荷測定手段は、第一吸気ファン30や第二吸気ファン40などの前記送風手段に流れる電流値を測定し、制御装置60などの前記制御手段は、前記負荷測定手段で測定した電流値などの測定結果に基づいて、可動隔壁54などの前記隔壁の開閉を制御することを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、簡易な構成で、送風手段に掛かる負荷に応じて隔壁の開閉動作を制御することができる。
したがって、いずれかの吸気口に密接して障害物が配置された場合に、設ける装置内部の雰囲気を吸引することなく、確実に外気を吸気させることができる。これにより、外気を用いた温度上昇の抑制効果の維持、及び騒音レベルの増大抑制、及び送風手段への負荷低減を、簡易な構成で図ることができる。また、送風手段が故障していないかも判断できる。
(態様H)
(態様G)のいずれかにおいて、複写機100などの前記設ける装置の機内などの装置内の温湿度を測定する温湿度計などの温湿度測定手段を備え、前記制御手段は、前記温湿度測定手段の測定結果に基づいて、可動隔壁54などの前記隔壁の開閉動作を制御するときの、電流値計測手段などの前記負荷測定手段で測定する値の判断基準値である基準電流値などの隔壁開閉判断基準値を補正することを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、負荷測定手段で送風手段に流れる電流値を測定する構成においては、測定する電流値が送風手段の使用環境により変化する。このため、温湿度測定手段で測定した温湿度に基づいて、隔壁開閉判断基準値を補正することで、精度の良く隔壁の開閉動作を制御手段で制御することができる。
(態様I)
(態様B)乃至(態様D)のいずれかにおいて、複写機100などの前記設ける装置の後側面25などの後側面の、外側面から機内などの装置内側に一段下がるとともに、上方が開放された後カバー26に形成された後凹部29などの凹部に、前記第二吸気口と前記補助吸気口とを設けたことを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、簡易、且つ、低コストで確実に外気を吸気可能な吸気機構を提供できる。
(態様J)
用紙Pなどのシート材上に画像を形成する複写機100などの画像形成装置において、当該画像形成装置の機内などの装置内の温度上昇を抑制する吸気機構として、(態様A)乃至(態様I)のいずれかの吸気機構19などの吸気機構を備えたことを特徴とする。
これによれば、本実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様H)のいずれかの吸気機構と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
1 画像形成部(プリンタ部)
2 原稿読み取り部(スキャナ部)
3 自動原稿給紙部(ADF)
4 給紙部
5 感光体
6 帯電装置
7 光書込み装置
8 現像装置
9 クリーニング装置
10 レジストローラ
11 転写ベルト
12 定着装置
13 排紙ローラ対
14 用紙反転路
15 給紙カセット
16 給紙ローラ
17 用紙搬送路
19 吸気機構
20 前側面
21 前ドア
22 操作パネル
23 右側面
24 右カバー
25 後側面
26 後カバー
27 左側面
28 左カバー
29 後凹部
30 第一吸気ファン
30F 前側第一吸気ファン
30R 後側第一吸気ファン
31 第一吸気口
33 第一吸気ダクト
40 第二吸気ファン
40A 左側第二吸気ファン
40B 右側第二吸気ファン
41 第二吸気口
43 第二吸気ダクト
44 補助吸気口
53 連通ダクト
54 可動隔壁
60 制御装置
100 複写機
P 用紙
特許第4184170号公報

Claims (10)

  1. 設ける装置の装置本体内に外気を吸気する吸気機構であって、
    前記装置の外側面の内、少なくとも2つの側面にそれぞれ設けた吸気口と、
    各吸気口が面する外気が通過可能な装置内側の内部領域同士、又はいずれかの吸気口が面する内部領域と他の吸気口が面する装置外側の外部領域と、を連通する連通手段と、
    を備えることを特徴とする吸気機構。
  2. 請求項1に記載の吸気機構において、
    前記連通手段は、外気の流路を形成する連通ダクトであり、
    前記設ける装置の第一側面に設けられた第一吸気口が面する前記内部領域を区画する第一吸気ダクトと、
    前記設ける装置の前記第一側面とは異なる第二側面に設けられた第二吸気口が面する前記内部領域を区画する第二吸気ダクトと、を備え、
    前記連通ダクトは、前記第一吸気ダクトと前記第二吸気ダクトを互いに、又は前記第二吸気口が面する前記外部領域から外気を吸気する補助吸気口と前記第一吸気ダクトとを連通することを特徴とする吸気機構。
  3. 請求項2に記載の吸気機構において、
    各吸気ダクトの、前記設ける装置の装置内との連通口の前記装置内側又は各吸気口側に送風手段を備えることを特徴とする吸気機構。
  4. 請求項3に記載の吸気機構において、
    各吸気ダクトと各送風手段との取り付け部、各吸気ダクトと各吸気口との取り付け部、及び各吸気ダクトと前記連通ダクトとの取り付け部に緩衝材を設けたことを特徴とする吸気機構。
  5. 請求項3又は4に記載の吸気機構において、
    前記連通ダクトの両端に設けた開閉可能な隔壁と、
    各送風手段に掛かる負荷を測定する負荷測定手段と、
    前記負荷測定手段の測定結果に基づいて、前記隔壁の開閉動作を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする吸気機構。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一に記載の吸気機構において、
    前記設ける装置の後側面の、外側面から装置内側に一段下がるとともに、上方が開放された凹部に設けられる吸気口を備えることを特徴とする吸気機構。
  7. 請求項5又は6に記載の吸気機構において、
    前記負荷測定手段は、前記送風手段に流れる電流値を測定し、
    前記制御手段は、前記負荷測定手段で測定した測定結果に基づいて、前記隔壁の開閉を制御することを特徴とする吸気機構。
  8. 請求項7に記載の吸気機構において、
    前記設ける装置の装置内の温湿度を測定する温湿度測定手段を備え、
    前記制御手段は、前記温湿度測定手段の測定結果に基づいて、
    前記隔壁の開閉動作を制御するときの、前記負荷測定手段で測定する値の判断基準値である隔壁開閉判断基準値を補正することを特徴とする吸気機構。
  9. 請求項2乃至4のいずれか一に記載の吸気機構において、
    前記設ける装置の後側面の、外側面から装置内側に一段下がるとともに、上方が開放された凹部に、前記第二吸気口と前記補助吸気口とを設けたことを特徴とする吸気機構。
  10. シート材上に画像を形成する画像形成装置において、
    当該画像形成装置の装置内の温度上昇を抑制する吸気機構として、請求項1乃至8のいずれか一に記載の吸気機構を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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