JP2017009429A - 位置特定装置、ナビゲーション装置、位置特定方法、および位置特定プログラム - Google Patents

位置特定装置、ナビゲーション装置、位置特定方法、および位置特定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、特定した位置情報の信頼度を精度よく判定することを目的の一つとする。【解決手段】全地球型測位システムを構成する複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信する受信部と、前記受信部により受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する第1位置特定部と、前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定する判定部とを備える位置特定装置である。【選択図】図2

Description

本発明は、位置特定装置、ナビゲーション装置、位置特定方法、および位置特定プログラムに関する。
従来、移動体の速さが設定値以下の場合には第1測位部を選択し、移動体の速さが設定値よりも大きい場合には、第1測位部の測位精度より劣る第2測位部を選択し、選択した測位部に測位をさせる装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、測位部を選択的に切り替えることにより、場面に応じた必要な測位精度の位置情報を取得することを目的としている。
特開2007−3531号公報 特開2006−17735号公報 特表2013−534076号公報
しかしながら、マルチパスの原因となる高層ビル等が多く存在する地域では、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した情報に基づいて測位を行う第1測位部の測位精度が著しく低下する場合があるが、この測位精度、すなわち位置情報の信頼度を適切に判定できない場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、特定した位置情報の信頼度を精度よく判定することを目的の一つとする。
請求項1記載の発明は、全地球型測位システムを構成する複数の衛星(2)から、情報が重畳された電波を受信する受信部(12)と、前記受信部により受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する第1位置特定部(22)と、前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報(34)を参照して、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定する判定部(26)とを備える位置特定装置(10)である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の位置特定装置であって、前記受信部により受信された電波から取り出された情報とは異なる情報に基づいて、自装置の位置を特定する第2位置特定部(24)を、更に備え、前記判定部は、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が前記信頼度の高い領域に含まれると判定した場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とを比較し、前記比較の結果に基づいて前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の位置特定装置であって、前記第2位置特定部は、慣性航法装置である。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の位置特定装置であって、前記判定部は、前記信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であると判定したとき、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とが複数回に亘り合致した場合に、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する。
請求項5記載の発明は、請求項2から4のうちいずれか一項記載の位置特定装置であって、前記判定部は、前記信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であると判定したとき、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とが合致した場合に、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する。
請求項6記載の発明は、請求項2から5のうちいずれか一項記載の位置特定装置であって、前記判定部は、前記比較の結果、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置との乖離が基準差以内である場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とが合致していると判定する。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の位置特定装置であって、前記受信部(13)は、自装置が位置する領域における準天頂衛星システムを構成する準天頂衛星から、情報が重畳された電波を更に受信し、前記第1位置特定部は、更に前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の位置特定装置であって、前記判定部は、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とを比較し、前記比較の結果に基づいて前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度を判定する。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の位置特定装置であって、前記判定部は、信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入していると判定したとき、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とが複数回に亘り合致した場合に、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する。
請求項10記載の発明は、請求項8または9記載の位置特定装置であて、前記判定部は、信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出していると判定したとき、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とが合致した場合に、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する。
請求項11記載の発明は、請求項8から10のうちいずれか一項記載の位置特定装置であって、前記判定部は、前記比較の結果、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置との乖離が基準差以内である場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とが合致していると判定する。
請求項12記載の発明は、複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信する受信部と、前記受信部により受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する第1位置特定部と、前記情報とは異なる情報に基づいて自装置の位置を特定する第2位置特定部と、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置との乖離の履歴に基づいて、前記乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、前記第2位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度よりも高く設定する判定部とを備える位置特定装置である。
請求項13記載の発明は、全地球型測位システムを構成する複数の衛星および自装置が位置する領域における準天頂衛星システムを構成する準天頂衛星から、情報が重畳された電波を受信する受信部と、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて自装置の位置を特定し、更に前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて自装置の位置を特定する位置特定部と、前記位置特定部により特定された前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記位置特定部により特定された前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置との乖離の履歴に基づいて、前記乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、前記位置特定部により特定された前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度を、前記位置特定部により特定された前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度よりも高く設定する判定部とを備えた位置特定装置である。
請求項14記載の発明は、請求項1から13のうちいずれか一項記載の位置特定装置であって、携帯電話網を利用して無線通信を行い情報が重畳された電波を受信する無線受信部を更に備え、前記第1位置特定部は、更に前記無線受信部により受信された電波から取り出された情報を加味して自装置の位置を特定する。
請求項15記載の発明は、請求項1から14のうちいずれか一項記載の位置特定装置であって、他装置から発信された情報が重畳された放送波を受信する放送波受信部を更に備え、前記第1位置特定部は、更に前記放送波受信部により受信された前記放送波から取り出された情報を加味して自装置の位置を特定する。
請求項16記載の発明は、移動体に搭載される、請求項1から15のうちいずれか一項に記載の位置特定装置である。
請求項17記載の発明は、携帯端末に搭載される、請求項1から15のうちいずれか一項に記載の位置特定装置である。
請求項18記載の発明は、請求項1から17のうちいずれか一項に記載の位置特定装置と、前記位置特定装置の判定結果に基づいて、利用者を目的地に誘導する誘導部(40)を含む誘導装置とを備えるナビゲーション装置である。
請求項19記載の発明は、全地球型測位システムを構成する複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信し、前記受信した電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定し、前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記特定された自装置の位置の信頼度を判定する位置特定方法である。
請求項20記載の発明は、コンピュータに、全地球型測位システムを構成する複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信させ、前記受信させた電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定させ、前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定させ、前記判定の結果に基づいて、前記特定された自装置の位置の信頼度を判定させる位置特定プログラムである。
請求項1、16、17、19および20記載の発明によれば、衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定することにより、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度を精度よく判定することができる。
請求項2、3および6記載の発明によれば、前記判定部は、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が前記信頼度の高い領域に含まれると判定した場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と、前記受信部により受信された電波から取り出された情報とは異なる情報に基づいて自装置の位置を特定する前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とを比較し、前記比較の結果に基づいて前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定することにより、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度をより精度よく判定することができる。
請求項4、および9の発明によれば、自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面において、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度をより精度よく判定することができる。
請求項5、および10の発明によれば、自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面において、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度をより精度よく判定することができる。
請求項7、8および11記載の発明によれば、前記第1位置特定部は、更に前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定することにより、衛星から送信される電波を用いるだけで特定した位置情報の信頼度をより精度よく判定することができる。
請求項12記載の発明によれば、前記第1位置と前記第2位置との乖離の履歴に基づいて、前記乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、前記第2位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度よりも高く設定することにより、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度を精度よく判定することができる。
請求項13記載の発明によれば、前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、衛星および準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置との乖離の履歴に基づいて、前記乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、衛星および準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度を、前記位置特定部により特定された前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度よりも高く設定することにより、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度を精度よく判定することができる。
請求項14記載の発明によれば、前記第1位置特定部は、携帯電話網を利用して無線通信を行い他装置から送信され情報が重畳された電波から取り出された情報を加味して自装置の位置を特定することができるため、利便性を向上させつつ、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度を精度よく判定することができる。
請求項15記載の発明によれば、前記第1位置特定部は、放送波から取り出された情報を加味して自装置の位置を特定することができるため、利便性を向上させつつ、第1位置特定部により特定された位置情報の信頼度を精度よく判定することができる。
請求項18記載の発明によれば、利用者を目的地に誘導する誘導部を有する誘導装置は、請求項1から14のうちいずれか一項に記載の位置特定装置による判定結果に基づいて、利用者を誘導するため、精度の高い情報を利用者に提供することができる。
実施形態に係る位置特定装置10が搭載された車両を模式的に示す図である。 車両Mに搭載される位置特定装置10を中心とした機能構成を示す図である。 ナビマップ32の一例を示す図である。 信頼度マップ34の一例を示す図である。 車両Mが、保障領域Aに進入する場面を示す図である。 車両Mが保障領域Aに進入する場面において、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 車両M#が、保障領域Aを退出する場面を示す図である。 車両Mが保障領域Aから退出する場面に、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態の位置特定装置10Aの機能構成を示す図である。 保障領域Aが規定された信頼度マップ34の変形例を示す図である。 信頼度マップ34が生成された領域の辺縁領域MARの一例を示す図である。 車両M1が辺縁領域MARに進入する場面において、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。 領域INの車両M2が辺縁領域MARから退出する場面において、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の位置特定装置、ナビゲーション装置、位置特定方法、および位置特定プログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、実施形態に係る位置特定装置10が搭載された車両を模式的に示す図である。位置特定装置10は、例えば、車両Mに搭載される装置であり、衛星2−1、2−2、2−3および2−4から情報が重畳された電波を受信する。以下、衛星2−1、2−2、2−3および2−4を、区別しない場合は、衛星2という。衛星2は、全地球型測位システム(GNSS;Global Navigation Satellite System)を構成する衛星である。衛星2は、例えば、GPSや、GLONASS、Galileo等を構成する衛星である。なお、位置特定装置10は、車両Mに固定的に搭載される装置に限らず、携帯電話等の端末装置として構成されてもよい。
本実施形態では、一例として衛星2はGPS衛星であるものとして説明する。複数のGPS衛星は、地球を周回しており車両Mから見えているGPS衛星は限定数である。GPS衛星は、航法メッセージ(衛星信号)を地球に向けて常時放送している。航法メッセージには、対応するGPS衛星に関する衛星軌道情報(エフェメリスやアルマナク)、時計の補正値、電離層の補正係数が含まれている。航法メッセージは、C/Aコードにより拡散されL1波(周波数:1575.42MHz)に乗せられて、地球に向けて常時放送されている。なお、L1波は、C/Aコードで変調されたSin波とPコード(Precision Code)で変調されたCos波の合成波であり、直交変調されている。C/Aコード及びPコードは、擬似雑音(Pseudo Noise)符号であり、−1と1が不規則に周期的に並ぶ符号列である。
図2は、車両Mに搭載される位置特定装置10を中心とした機能構成を示す図である。車両Mには、位置特定装置10が搭載される。位置特定装置10は、GPSアンテナ12と、加速度センサ14と、方位センサ16と、車速センサ18とを備える。また、位置特定装置10は、GPS位置特定部22と、INS(Inertial Navigation System)位置特定部24と、判定部26と、記憶部30と、ナビゲーション部40と、操作表示部50とを備える。位置特定装置10の判定部26は、例えば位置特定装置10が備えるCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラムメモリに格納されたプログラムを実行することで機能するソフトウェア機能部である。また、判定部26は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。記憶部30は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの読書き可能な不揮発性の記憶装置によって実現される。
GPSアンテナ12は、複数のGPS衛星2から情報が重畳された電波を受信する。加速度センサ14は、例えば三軸式の加速度センサである。加速度センサ14は、車両Mの加速度を検出し、検出結果をINS位置特定部24に出力する。方位センサ16は、磁気を測定して車両Mの地球に対する向きを検出し、検出結果をINS位置特定部24に出力する。車速センサ18は、例えば、各車輪に取り付けられた車輪速センサと、これらの検出結果を統合するコントローラとを含む。車速センサ18は、車両Mの速度を検出し、検出結果をINS位置特定部24に出力する。
GPS位置特定部22は、GPSアンテナ12により受信された電波から情報を取り出す。GPS位置特定部22は、取り出した情報に基づいて、例えば三角測量の原理で自装置の位置を特定する測位演算(単独測位)を行うことによって車両Mの位置を特定する。例えば、GPS位置特定部22は、GPSアンテナ12が受信した信号について、内部で発生させたレプリカC/Aコードを用いてC/Aコード同期を行ない、航法メッセージを取り出す。C/Aコード同期の方法は、多種多様であり、任意の適切な方法が採用されてよい。例えば、DLL(Delay−Locked Loop)を用いて、受信したC/Aコードに対するレプリカC/Aコードの相関値がピークとなるコード位相を追尾する方法であってよい。GPS位置特定部22は、GPS衛星と車両M(正確には位置特定装置10)との間の擬似距離ρを算出する。擬似距離ρは、時計誤差(クロックバイアス)や電波伝搬速度変化による誤差を含んでいる。擬似距離ρは、例えば式(1)により算出される。式中、Nは、GPS衛星2と車両Mとの間のC/Aコードのビット数に相当し、レプリカC/Aコードの位相及び位置特定装置10内部の受信機時計に基づいて算出される。なお、数値300は、C/Aコードが、1ビットの長さが1μsであり、1ビットに相当する長さが約300m(1μs×光速)であることに由来する。
ρ=N×300 …(1)
また、GPS位置特定部22は、衛星信号の搬送波位相を測定する機能を備え、内部で発生させたレプリカキャリアを用いて、ドップラーシフトした受信搬送波のドップラー周波数変化量Δfを測定する。ドップラー周波数変化量Δfは、レプリカキャリアの周波数frと既知の搬送波周波数fc(1575.42MHz)の差分(=fr−fc)として測定される。係る機能は、レプリカキャリアを用いてキャリア相関値を演算して受信キャリアを追尾するPLL(Phase-Locked Loop)により実現されてよい。
GPS位置特定部22は、これらの観測データ(疑似距離ρ、及びドップラー周波数変化量Δf)に基づいて、まず、GPS衛星2の位置(以下、「衛星位置」という)を算出する。具体的には、航法メッセージの衛星軌道情報及び現在の時間に基づいて、GPS衛星iの、ワールド座標系における現在位置(Xi、Yi、Zi)を算出する(符号iは、複数の衛星についてこのような演算を行なう中で、i番目の衛星であることを示す)。GPS衛星は、その運動が地球重心を含む一定面内(軌道面)に限定され、その軌道は地球重心を1つの焦点とする楕円運動であるため、ケプラーの方程式を逐次数値計算することで軌道面におけるGPS衛星の位置が計算できる。そして、ワールド座標系におけるGPS衛星iの位置(Xi、Yi、Zi)は、GPS衛星iの軌道面とワールド座標系の赤道面が回転関係にあることを考慮して、軌道面におけるGPS衛星iの位置を3次元的に回転座標変換することで得られる。
そして、GPS位置特定部22は、複数のGPS衛星の位置と、対応する観測擬似距離ρに基づいて、車両Mの位置(Xu,Yu,Zu)を測位する。車両Mの位置は、3つのGPS衛星に対して得られる位置及び観測擬似距離ρに基づいて、三角測量の原理で導出される。観測擬似距離ρは、前述のように時計誤差を含んでいるため、4つ目のGPS衛星に対して得られる観測擬似距離ρ及び衛星位置を用いて、時計誤差成分を除去する。
なお、GPS位置特定部22の演算機能はこのような単独測位に限られず、干渉測位(既知の点に設置された固定局での受信データを併用する方式)であってもよい。干渉測位の場合、上述の如く固定局及び車両Mにてそれぞれ得られる観測擬似距離ρの一重位相差や2重位相差等を用いて車両Mの位置が測位される。
INS位置特定部24は、加速度センサ14の検出結果、方位センサ16の検出結果、および車速センサ18の検出結果を取得し、慣性航法の手法により車両Mの位置を特定する。すなわち、INS位置特定部24は、慣性航法装置として機能する。また、INS位置特定部24は、マップマッチングの手法を更に採用して車両Mの位置を特定してもよい。
判定部26は、記憶部30に格納された情報を参照し、GPS位置特定部22により特定された自装置の位置の信頼度を判定する。また、判定部26は、更に、GPS位置特定部22により特定された自装置の位置と、INS位置特定部24により特定された自装置の位置とを比較し、比較結果に基づいてGPS位置特定部22により特定された自装置の位置の信頼度を判定する。判定部26の処理の詳細については後述する。
記憶部30には、ナビマップ32と、信頼度マップ34とが格納されている。図3は、ナビマップ32の一例を示す図である。ナビマップ32は、利用者に提示する地図を生成するための地図情報を含む。地図情報には、例えばノード(交差点などの点)や、ノードを接続するリンク(道路情報)、リンクごとの車線数、曲率、POI(Point Of Interest;各種設備などの地点情報)等が含まれる。また、ナビマップ32には、後述する信頼度マップ34に対応する地域(図中、破線内の領域Z)を特定可能な情報が格納されている。
信頼度マップ34は、GPS衛星2から受信した電波に基づいて、高い信頼度で位置を特定することができる保障領域を規定したマップである。保障領域は、例えば領域を規定する輪郭の座標列等により規定されている。また、保障領域は、ナビマップ32におけるリンクの情報に対応付けて規定されてもよい。
図4は、信頼度マップ34の一例を示す図である。信頼度マップ34は、道路形状等で表現された地図上の領域に対して、保障領域Aと非保障領域Bとのいずれに対応するか(あるいは不明であるか)を規定したマップである。例えば、保障領域Aは、マルチパス等の影響を受けていない電波を受信できる可能性が高い領域であり、非保障領域Bは、マルチパス等の影響を受けた電波を受信する可能性が高い領域である。信頼度マップ34は、例えば対象領域において実測した結果に基づいて生成されてもよいし、GPS衛星から送信される電波に対するマルチパスの影響をシミュレーションにより算出し、算出結果に基づいて生成されてもよい。シミュレーションにより信頼度マップ34を生成する場合、例えば衛星の軌道モデル、対象領域の三次元地図、およびGPS衛星から送信される電波の伝搬モデル等に基づいて信頼度マップ34が生成される。
ナビゲーション部40は、INS位置特定部24および/またはGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置と、利用者の操作が操作表示部50を操作することによって入力された入力情報と、記憶部30に記憶されたナビマップ32とに基づいて、入力情報に応じた情報を導出し、導出結果を操作表示部50に表示させる。ナビゲーション部40は、例えば入力情報に対応する目的地までの経路や所要時間などを導出し、それを利用者に画像や音声で提示するナビゲーションシステムの一部として機能する。
操作表示部50は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置などの表示装置と、座標検出機構により操作者のタッチ位置が検出可能な入力部とが重畳して構成される。操作表示部50は、利用者のタッチ操作の位置(座標)を示す信号をナビゲーション部40に出力する。操作表示部50は、ナビゲーション部40の指示に基づいて、目的地までの経路や所要時間等を表示する。
判定部26は、例えば、車両Mが保障領域Aに進入する場面と、車両Mが保障領域Aから退出する場面とで異なる処理を実行する。図5は、車両Mが、保障領域Aに進入する場面を示す図である。本実施形態で「進入する場面」とは、保障領域Aに進入しようとしている場面から、保障領域Aに進入した直後の場面までを含む。「進入しようとしている場面」とは、「境界線Lまでの距離が所定距離以内であって、境界線L方向に向かって移動している場面」である。
判定部26は、例えばINS位置特定部24等により特定された車両Mの位置の履歴(車両Mp1、Mp2)に基づいて車両Mの進行方向(図中、D)を推定し、推定結果に基づいて、車両Mの移動方向を推定する。判定部26は、車両Mの位置と移動方向、信頼度マップ34を照らし合わせることで、「進入しようとしている場面」であるか否かを判定する。「進入した直後の場面」とは、車両Mの位置が信頼度マップ34に規定されている境界線Lを横切ってから所定時間経過するまで(あるいは所定距離走行するまで)の場面をいう。
図6は、車両Mが保障領域Aに進入する場面において、判定部26により実行される処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上記説明した手法により、「車両Mが保障領域Aに進入する場面である」と判定されている間、繰り返し実行される。
まず、GPS位置特定部22は、GPSアンテナ12により受信された電波から取り出された情報に基づいて、車両Mの位置を特定する(ステップS100)。次に、判定部26が、信頼度マップ34を参照し、ステップS100で特定された車両Mの位置が保障領域A(信頼度マップ34)の範囲内であるか否かを判定する(ステップS102)。車両Mの位置が保障領域Aの範囲内でない場合、判定部26は、ステップS100で特定された車両Mの位置の信頼度は低いと判定する(ステップS108)。この場合、車両Mは、非保障領域Bに位置すると想定されるためである。
車両Mの位置が保障領域Aの範囲内である場合、判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡とを比較する(ステップS104)。判定部26は、例えば過去の同時刻において複数回、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡を比較する。
判定部26は、過去複数回、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致するか否かを判定する(ステップS106)。「合致する」とは、例えば、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡とのずれ(距離)が基準距離以内であることをいう。判定部26は、過去複数回、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致するか否かを判定することで、より精度の高い判定結果を出力することができる。本処理では、車両Mが非保障領域Bから保障領域Aに入る場面の処理であり、ナビゲーション部40は、直前の処理においてはINS位置特定部24により特定された情報を用いて車両Mを誘導していた。このため、次の処理においても、依然としてINS位置特定部24により特定された情報を用いることができるため、複数回の判定処理を許容することができる。
ステップS106の判定においてGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致すると判定した場合、判定部26は、ステップS100で特定された車両Mの位置の信頼度が高いと判定する(ステップS110)。この場合、判定部26は、ステップS100で特定された情報を、ナビゲーション部40に出力することで、ナビゲーション部40に利用させる。ナビゲーション部40は、判定部26により出力された位置に基づいて、車両Mを誘導する。
ステップS106の判定においてGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致しないと判定した場合、判定部26は、ステップS100で特定された車両Mの位置の信頼度が低いと判定する(ステップS108)。GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波は、マルチパス等の影響を受けている可能性があるためである。これにより1ルーチンの処理は終了する。
なお、ステップS108の車両Mの位置の信頼度は低いと判定した後、判定部26は、INS位置特定部24により特定された位置をナビゲーション部40に利用させてもよい。また、判定部26は、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡と、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡とに基づいて、車両Mの位置を算出してもよい。判定部26は、例えばINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡を、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡に対する補正値として利用してもよい。
また、判定部26は、車両Mが非保障領域Bに位置する場合はGPS位置特定部22による処理を停止し、車両Mが保障領域Aに進入する場面であると判定した場合に、GPS位置特定部22による処理を開始させてもよい。これにより位置特定装置10の消費電力の抑制をすると共に、処理負荷を軽減させることができる。
図7は、車両M#が、保障領域Aを退出する場面を示す図である。本実施形態で「退出する場面」とは、保障領域Aから退出しようとしている場面から、保障領域Aから退出した直後の場面までを含む。「退出しようとしている場面」とは、「境界線L#までの距離が所定距離以内であって、境界線L#方向に向かって移動している場面」である。
判定部26は、例えばGPS位置特定部22および/またはINS位置特定部24等により特定された車両Mの位置の履歴(車両Mp1#、Mp2#)に基づいて車両Mの進行方向(図中、D)を推定し、推定結果に基づいて、車両Mの移動方向を推定する。判定部26は、車両Mの位置と移動方向、信頼度マップ34を照らし合わせることで、「退出しようとしている場面」であるか否かを判定する。「退出した直後の場面」とは、車両Mの位置が信頼度マップ34に規定されている境界線Lを横切ってから所定時間経過するまで(あるいは所定距離走行するまで)の場面をいう。
図8は、車両Mが保障領域Aから退出する場面に、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、上記説明した手法により、「車両Mが保障領域Aから退出する場面である」と判定されている間、繰り返し実行される。
まず、GPS位置特定部22は、GPSアンテナ12により受信された電波から取り出された情報に基づいて、車両Mの位置を特定する(ステップS150)。次に、判定部26が、信頼度マップ34を参照し、ステップS150で特定された車両Mの位置が保障領域A(信頼度マップ34)の範囲内であるか否かを判定する(ステップS152)。車両Mの位置が保障領域Aの範囲内でない場合、判定部26は、ステップS150で特定された車両Mの位置の信頼度は低いと判定する(ステップS158)。この場合、車両Mは、非保障領域Bに位置すると想定されるためである。
車両Mの位置が保障領域Aの範囲内である場合、判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡とを比較する(ステップS154)。
判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致するか否かを判定する(ステップS156)。合致とは、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡とのずれ(距離)が基準距離以内であることをいう。本処理では、保障領域Aから非保障領域Bに退出する場面の処理であり、ナビゲーション部40は、直前の処理においてはGPS位置特定部22により特定された情報を用いて車両Mを誘導していた。非保障領域Bでは、GPS位置特定部22により特定された位置の信頼度は低い。前述の保障領域Aに入る場面の処理とは異なり、判定部26は、1回のみ(または前述のステップS106の回数より少ない回数)、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致するか否かを判定する。これにより、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置に対する信頼度を迅速に判定することができる。
ステップS156の判定においてGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致すると判定した場合、判定部26は、ステップS150で特定された車両Mの位置の信頼度は高いと判定する(ステップS160)。車両Mは、保障領域A内に位置すると想定されるためである。この場合、判定部26は、ステップS100で特定された情報を、ナビゲーション部40に出力することで、ナビゲーション部40に利用させる。
ステップS156の判定においてGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致しないと判定した場合、判定部26は、ステップS100で特定された車両Mの位置の信頼度は低いと判定する(ステップS158)。車両Mは、保障領域Aを退出し非保障領域B内に位置すると想定されるためである。この場合、判定部26は、例えばINS位置特定部24により特定された位置をナビゲーション部40に出力することで、ナビゲーション部40に利用させる。これにより1ルーチンの処理は終了する。
なお、判定部26は、保障領域Aから車両Mが退出した直後(車両Mの位置が信頼度マップ34に規定されている境界線を横切ってから所定時間経過するまで(あるいは所定距離走行するまで)の場面)を過ぎた場合、GPS位置特定部22による処理を停止し、INS位置特定部24により車両Mの位置を特定させてもよい。これにより位置特定装置10の消費電力の抑制をすると共に、処理負荷を軽減させることができる。
以上説明した第1の実施形態の位置特定装置10によれば、判定部26が、車両Mの位置が保障領域Aの範囲内である場合、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡との比較結果に基づいて、車両Mの位置情報の信頼度を判定する。この結果、位置特定装置10はGPS位置特定部22により特定された位置情報の信頼度を精度よく判定することができる。
<第1の実施形態の変形例>
以下、第1の実施形態の変形例について説明する。第1の実施形態の判定部26は、GPS位置特定部22により特定された自装置の位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された自装置の位置軌跡とを比較したが、第1の実施形態の変形例では、INS位置特定部24により特定された自装置の位置に代えて、準天頂衛星から受信した電波に重畳された情報を加味して特定された位置を用いる。
図9は、第1の実施形態の位置特定装置10Aの機能構成を示す図である。位置特定装置10Aは、第1の実施形態の位置特定装置10の機能構成に加え、準天頂アンテナ13を備える。また、第2の実施形態のGPS位置特定部22は、GPSアンテナ12が受信した電波に加え、更にGPSアンテナが受信した電波および準天頂アンテナ13が受信した電波に基づいて、車両Mの位置を特定する。
準天頂アンテナ13は、準天頂衛星システムを構成する複数の準天頂衛星のうち1つ以上の準天頂衛星から情報が重畳された電波を受信する。準天頂衛星システムは、ある地域(例えば日本)のほぼ天頂(真上)を通る軌道を持つ衛星を複数機組み合わせた衛星システムである。準天頂システムを構成するいずれかの準天頂衛星は、常にある地域の天頂方向に存在する。準天頂アンテナ13は、高層ビル等によるマルチパスの影響を受けていない電波を準天頂衛星から受信することができる。なお、GPSアンテナ12と準天頂アンテナ13とは統合されてもよい。
GPS位置特定部22Aは、GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波に基づいて、例えば三角測量の原理で自装置の位置を特定する測位演算(単独測位)を行うことによって車両Mの位置を特定する。以下、GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波に基づいて、特定された車両Mの位置の特定結果を「第1の特定結果」という。
GPS位置特定部22Aは、GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波、および準天頂アンテナ13により受信された情報が重畳された電波に基づいて、例えば三角測量の原理で自装置の位置を特定する測位演算(単独測位)を行うことによって車両Mの位置を特定する。以下、GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波、および準天頂アンテナ13により受信された情報が重畳された電波およびに基づいて、特定された車両Mの位置の特定結果を「第2の特定結果」という。
判定部26は、車両Mの位置が保障領域Aの範囲内である場合、第1の特定結果と第2の特定結果とを比較し、第1の特定結果と第2の特定結果とが合致するか否かを判定する。車両Mが保障領域Aに進入する場面において、判定部26は、第1の特定結果と第2の特定結果とを複数回比較し、第1の特定結果と第2の特定結果とが複数回合致するか否かを判定する。第1の特定結果と第2の特定結果が、複数回合致する場合、判定部26は、第1の特定結果は信頼度が高いと判定する。第1の特定結果と第2の特定結果が合致しない場合、判定部26は、第1の特定結果は信頼度が低いと判定する(図6参照)。
車両Mが保障領域Aから退出する場面において、判定部26は、第1の特定結果と第2の特定結果とを1回のみ(または車両Mが保障領域Aに進入する場面の判定に用いる回数より少ない回数)比較し、第1の特定結果と第2の特定結果とが合致するか否かを判定する。第1の特定結果と第2の特定結果が合致する場合、判定部26は、第1の特定結果は信頼度が高いと判定する。第1の特定結果と第2の特定結果が合致しない場合、判定部26は、第1の特定結果は信頼度が低いと判定する(図8参照)。
なお、第1の特定結果と第2の特定結果が合致しない場合、判定部26は、第2の特定結果の位置をナビゲーション部40に利用させる。また、判定部26は、第1の特定結果、第2の特定結果、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置に基づいて、車両Mの位置を算出してもよい。
また、本実施形態では、判定部26は、信頼度マップ34を参照し、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置が保障領域A(信頼度マップ34)の範囲内であるか否かを判定するものとした(ステップS102およびステップS152)。これに代えて判定部26は、信頼度マップ34を参照せずに(ステップS102およびステップS152を省略して)、GPS位置特定部22特定された位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された位置軌跡とを比較し、比較結果に基づいてGPS位置特定部22により特定された位置の信頼度を判定してもよい。判定部26は、例えばGPS位置特定部22特定された位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された位置軌跡との乖離の履歴に基づいて、乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、INS位置特定部24により特定された位置の信頼度を、GPS位置特定部22により特定された位置の信頼度よりも高く設定する。
以上説明した第1の実施形態の変形例の位置特定装置10Aによれば、GPS衛星から送信された電波から取り出された情報に基づいて特定された車両Mの位置軌跡と、GPS衛星および準天頂衛星から送信された電波から取り出された情報に基づいて特定された車両Mの位置軌跡とが合致するか否かを判定することで、位置情報の信頼度をより精度よく判定することができる。
なお、第1の実施形態の変形例の位置特定装置10Aは、準天頂アンテナ13に代えて(または加えて)、セルラー通信部を備えてもよい。セルラー通信部は、例えば携帯電話網を構成する基地局や、Wi−Fiアクセスポイントと通信する通信部である。GPS位置特定部22Aは、セルラー通信部と基地局との間で送受信される電波の強度、送受信される電波に重畳された基地局の位置情報、および基地局から送信された電波に重畳された送信時刻とに基づいて、車両Mの位置を特定してもよい。
また、セルラー通信部は、基地局や、Wi−Fiアクセスポイントから衛星軌道情報を取得してもよい。衛星軌道情報は、基地局や、Wi−Fiアクセスポイントとネットワークにより接続されたサーバ装置から送信される。GPS位置特定部22Aは、GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波から時刻に関する情報を取り出す。このため、GPSアンテナ12は、電波を受信する時間が短くなるため、マルチパス等の影響が抑制された電波を受信することができる。GPS位置特定部22Aは、セルラー通信部から取得した衛星軌道情報と、GPSアンテナ12により受信された電波から取り出した時刻に関する情報とに基づいて、車両Mの位置を特定してもよい。
また、第1の実施形態の変形例の位置特定装置10は、準天頂アンテナ13に代えて(または加えて)、放送波受信アンテナを備えてもよい。放送波受信アンテナは、放送局等から発信された放送波を受信する。この放送波には、例えばGPS衛星の衛星軌道情報が重畳されている。GPS位置特定部22Aは、GPSアンテナにより受信された電波と、放送波受信アンテナにより受信された放送波とに基づいて、車両Mの位置を特定してもよい。
また、第1の実施形態および第1の実施形態の変形例の位置特定装置10および10Aにおける信頼度マップ34の保障領域Aは、車線ごとに規定されていてもよいし、領域ごとに規定されていてもよい。図10は、保障領域Aが規定された信頼度マップ34の変形例を示す図である。図10の例では、4車線が設けられている。このうち中央車線CLに隣接する2つの車線A1およびA2が、保障領域Aとして規定されている。また、両端の車線の一部の領域(A3,A4)に対して保障領域Aが規定されている。このように、車線ごと、または/および領域ごとに保障領域Aが規定されているため、より精度よく信頼度を判定することができる。
また、信頼度マップ34は、複数備えてもよい。位置特定装置10は、例えば3メートル[m]や、1メートル[m]、0.5メートル[m]等のように精度の異なる信頼度マップ34を備えてもよい。これにより利用者が求める信頼度に応じて、精度の異なる信頼度マップ34を利用することができるため、利用者が求める信頼度に適した判定を行うことができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態の変形例について説明する。第2実施形態の位置特定装置10Bは、第1の実施形態と同様の処理を行う他、判定部26Bは、信頼度マップ34が規定された領域の辺縁領域に車両Mが存在するか否かに基づいて、実行する処理を変更する。以下では、係る相違点を中心に説明する。
図11は、信頼度マップ34が生成された領域の辺縁領域MARの一例を示す図である。図11において領域INは、信頼度マップ34の保障領域Aを含む領域を示し、辺縁領域MARは保障領域Aを含む領域を囲む領域である。記憶部30には、辺縁領域MARを規定する輪郭の座標列が格納されている。辺縁領域MARでは、GPS衛星から送信される電波に対するマルチパスの影響の少ない領域である。そのため、辺縁領域MARにおいて、GPS位置特定部22により特定された位置の信頼度は高い。第2の実施形態の位置特定装置10は、車両Mが辺縁領域MARに進入する場面と、車両Mが領域INを経由して辺縁領域MARから退出する場面とで異なる処理を実行する。
図11に示す車両M1は辺縁領域MARに進入する場面を示している。本実施形態で「進入する場面」とは、「境界線L1までの距離が所定距離以内であって、領域INおよび辺縁領域MARの外から境界線L1方向に向かって移動している場面」である。判定部26は、例えばINS位置特定部24等により特定された車両Mの位置の履歴に基づいて車両Mの進行方向を推定し、推定結果に基づいて、車両Mの移動方向を推定する。判定部26は、車両Mの位置と移動方向、辺縁領域MARを照らし合わせることで、「進入する場面」であるか否かを判定する。
図12は、車両M1が辺縁領域MARに進入する場面において、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本処理は、「進入する場面」であると判定されている間、繰り返し実行される。まず、GPS位置特定部22は、GPSアンテナ12により受信された情報が重畳された電波に基づいて、車両Mの位置を特定する(ステップS200)。次に、判定部26が、記憶部30に記憶された辺縁領域MARを参照し、ステップS200で特定された車両Mの位置が辺縁領域MAR内であるか否かを判定する(ステップS202)。車両Mの位置が辺縁領域MAR内とは、車両Mの一部が辺縁領域MAR内に位置している場合も含む。車両Mの位置が辺縁領域MAR内でない場合、判定部26は、ステップS200で特定された車両Mの位置をナビゲーション部40に出力する(ステップS204)。ナビゲーション部40は、GPS位置特定部22により特定された情報に基づいて、車両Mを誘導する。車両MはGPS衛星から信頼度の高い情報を受信している可能性が高いためである。
車両Mの位置が辺縁領域MAR内である場合、判定部26は、前述したステップS102からステップS110の処理を実行する(ステップS208)。車両Mが、辺縁領域MARから保障領域Aと非保障領域Bとを含む領域INに進入した可能性があるためである。これにより本フローチャートの処理は終了する。
前述した図11に示す車両M2は領域INの車両Mが辺縁領域MARから退出する場面を示している。本実施形態で「退出する場面」とは、「境界線L2までの距離が所定距離以内であって、領域INの車両Mが辺縁領域MARの境界線L2方向に向かって移動している場面」である。判定部26は、例えばINS位置特定部24等により特定された車両Mの位置の履歴に基づいて車両Mの進行方向を推定し、推定結果に基づいて、車両Mの移動方向を推定する。判定部26は、車両Mの位置と移動方向、辺縁領域MARを照らし合わせることで、「退出する場面」であるか否かを判定する。
図13は、領域INの車両M2が辺縁領域MARから退出する場面において、判定部26が実行する処理の流れを示すフローチャートである。本処理は、「退出する場面」と判定されている間、繰り返し実行される。まず、GPS位置特定部22は、GPSアンテナ12により受信された電波から取り出された情報に基づいて、車両Mの位置を特定する(ステップS250)。次に、判定部26が、記憶部30に記憶された辺縁領域MARを参照し、ステップS250で特定された車両Mの位置が辺縁領域MAR内であるか否かを判定する(ステップS252)。車両Mの位置が辺縁領域MARの範囲内である場合、判定部26は、ステップS200で特定された車両Mの位置をナビゲーション部40に出力する(ステップS254)。ナビゲーション部40は、GPS位置特定部22により特定された情報に基づいて、車両Mを誘導する。この場合、車両MはGPS衛星から信頼度の高い情報を受信している可能性が高いためである。
車両Mの位置が辺縁領域MARの範囲内でない場合、判定部26は、信頼度マップ34を参照し、ステップS250で特定された位置が保障領域A(信頼度マップ34)の範囲内に位置するか否かを判定する(ステップS256)。車両Mが、辺縁領域MARから保障領域Aと非保障領域Bとを含む領域INに位置する可能性があるためである。車両M2の位置が保障領域Aの範囲内でない場合、判定部26は、ステップS250で特定された車両M2の位置の信頼度は低いと判定する(ステップS262)。この場合、車両Mは、非保障領域Bに位置すると想定されるためである。
車両M2の位置が保障領域Aの範囲内である場合、判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡と、INS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡とを比較する(ステップS258)。次に、判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致するか否かを判定する(ステップS260)。
ステップS260の判定においてGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致しないと判定した場合、判定部26は、ステップS250で特定された車両Mの位置の信頼度は低いと判定する(ステップS262)。この場合、車両Mは、非保障領域Bに位置すると想定されるためである。
ステップS260の判定においてGPS位置特定部22により特定された車両Mの位置軌跡、およびINS位置特定部24により特定された車両Mの位置軌跡が合致すると判定した場合、判定部26は、ステップS250で特定された車両Mの位置の信頼度は高いと判定する(ステップS264)。車両Mは、保障領域A内に位置すると想定されるためである。この場合、判定部26は、ステップS250で特定された情報を、ナビゲーション部40に出力することで、ナビゲーション部40に利用させる。これにより1ルーチンは終了する。
以上説明した第2の実施形態の位置特定装置10によれば、車両Mが領域IN外から辺縁領域MARに進入する場合、GPS位置特定部22により特定された車両Mが領域IN外および辺縁領域MAR外に位置するときには、判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置の信頼度は高いと判定する。また、領域INの車両Mが辺縁領域MARから退出する場合、GPS位置特定部22により特定された車両Mが辺縁領域MAR内に位置するときには、判定部26は、GPS位置特定部22により特定された車両Mの位置の信頼度は高いと判定する。これにより、第1の実施形態の効果を奏すると共に、不要な処理を抑制することができる。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
2‥衛星、10‥位置特定装置、12‥GPSアンテナ、13‥準天頂アンテナ、14‥加速度センサ、16‥方位センサ、18‥車速センサ、22‥GPS位置特定部、24‥INS位置特定部、26‥判定部、30‥記憶部、32‥ナビマップ、34‥信頼度マップ、40‥ナビゲーション部、50‥操作表示部

Claims (20)

  1. 全地球型測位システムを構成する複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する第1位置特定部と、
    前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定する判定部と、
    を備える位置特定装置。
  2. 前記受信部により受信された電波から取り出された情報とは異なる情報に基づいて、自装置の位置を特定する第2位置特定部を、更に備え、
    前記判定部は、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置が前記信頼度の高い領域に含まれると判定した場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とを比較し、前記比較の結果に基づいて前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を判定する、
    請求項1記載の位置特定装置。
  3. 前記第2位置特定部は、慣性航法装置である、
    請求項2記載の位置特定装置。
  4. 前記判定部は、前記信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であると判定したとき、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とが複数回に亘り合致した場合に、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する、
    請求項2または3記載の位置特定装置。
  5. 前記判定部は、前記信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であると判定したとき、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とが合致した場合に、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する、
    請求項2から4のうちいずれか一項記載の位置特定装置。
  6. 前記判定部は、前記比較の結果、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置との乖離が基準差以内である場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置とが合致していると判定する、
    請求項2から5のうちいずれか一項記載の位置特定装置。
  7. 前記受信部は、自装置が位置する領域における準天頂衛星システムを構成する準天頂衛星から、情報が重畳された電波を更に受信し、
    前記第1位置特定部は、更に前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する、
    請求項1記載の位置特定装置。
  8. 前記判定部は、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とを比較し、前記比較の結果に基づいて前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度を判定する、
    請求項7記載の位置特定装置。
  9. 前記判定部は、前記信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域に進入する場面であると判定したとき、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とが複数回に亘り合致した場合に、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する、
    請求項8記載の位置特定装置。
  10. 前記判定部は、前記信頼度領域情報を参照し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であるか否かを判定し、前記第1位置特定部により特定された自装置が前記信頼度の高い領域から退出する場面であると判定したとき、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とが合致した場合に、前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度は高いと判定する、
    請求項8または請求項9記載の位置特定装置。
  11. 前記判定部は、前記比較の結果、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置との乖離が基準差以内である場合、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置とが合致していると判定する、
    請求項8から10のうちいずれか一項記載の位置特定装置。
  12. 複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定する第1位置特定部と、
    前記情報とは異なる情報に基づいて自装置の位置を特定する第2位置特定部と、
    前記第1位置特定部により特定された自装置の位置と前記第2位置特定部により特定された自装置の位置との乖離の履歴に基づいて、前記乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、前記第2位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度を、前記第1位置特定部により特定された自装置の位置の信頼度よりも高く設定する判定部と、
    を備える位置特定装置。
  13. 全地球型測位システムを構成する複数の衛星および自装置が位置する領域における準天頂衛星システムを構成する準天頂衛星から、情報が重畳された電波を受信する受信部と、
    前記受信部により前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて自装置の位置を特定し、更に前記受信部により前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて自装置の位置を特定する第1位置特定部と、
    前記第1位置特定部により特定された前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置と、前記第1位置特定部により特定された前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置との乖離の履歴に基づいて、前記乖離の程度が基準以内であるか否かを判定し、基準外である場合、前記第1位置特定部により特定された前記衛星および前記準天頂衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度を、前記第1位置特定部により特定された前記衛星から受信された電波から取り出された情報に基づいて特定された自装置の位置の信頼度よりも高く設定する判定部と、
    を備えた位置特定装置。
  14. 携帯電話網を利用して無線通信を行い情報が重畳された電波を受信する無線受信部を更に備え、
    前記第1位置特定部は、更に前記無線受信部により受信された電波から取り出された情報を加味して自装置の位置を特定する、
    請求項1から13のうちいずれか一項記載の位置特定装置。
  15. 他装置から発信された情報が重畳された放送波を受信する放送波受信部を更に備え、
    前記第1位置特定部は、更に前記放送波受信部により受信された前記放送波から取り出された情報を加味して自装置の位置を特定する、
    請求項1から14のうちいずれか一項記載の位置特定装置。
  16. 移動体に搭載される、請求項1から15のうちいずれか一項に記載の位置特定装置。
  17. 携帯端末に搭載される、請求項1から15のうちいずれか一項に記載の位置特定装置。
  18. 請求項1から17のうちいずれか一項に記載の位置特定装置と、
    前記位置特定装置の判定結果に基づいて、利用者を目的地に誘導する誘導部を含む誘導装置と、
    を備えるナビゲーション装置。
  19. 全地球型測位システムを構成する複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信し、
    前記受信した電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定し、
    前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記特定された自装置の位置の信頼度を判定する、
    を備える位置特定方法。
  20. コンピュータに、
    全地球型測位システムを構成する複数の衛星から、情報が重畳された電波を受信させ、
    前記受信させた電波から取り出された情報に基づいて、自装置の位置を特定させ、
    前記衛星からの情報に基づく位置特定の信頼度が、地図上の領域に対応付けられた信頼度領域情報を参照して、前記特定された自装置の位置が、前記位置特定の信頼度の高い領域に含まれるか否かを判定させ、前記判定の結果に基づいて、前記特定された自装置の位置の信頼度を判定させる、
    を備える位置特定プログラム。
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