JP2017008405A - 導電性基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属層と黒化層とを連続して形成できる導電性基板の製造方法の提供。
【解決手段】透明基材31と、透明基材31の少なくとも一方の面上に形成された金属層と、透明基材の少なくとも一方の面上に形成された黒化層とを備えた導電性基板の製造方法であって、金属層用めっき槽32において、金属層を湿式法により形成する金属層形成工程と、黒化層用めっき槽33において、黒化層を湿式法により形成する黒化層形成工程と、を有しており、金属層用めっき槽32、及び黒化層用めっき槽33は、透明基材31の連続した搬送経路上に設けられている導電性基板の製造装置30。
【選択図】図3

Description

本発明は、導電性基板の製造方法に関する。
静電容量式タッチパネルは、パネル表面に近接する物体により引き起こされる静電容量の変化を検出することにより、パネル表面上での近接する物体の位置の情報を電気信号に変換する。静電容量式タッチパネルに用いられる導電性基板は、ディスプレイの表面に設置されるため、導電性基板の導電層の材料には反射率が低く、視認されにくいことが要求されている。
そこで、静電容量式タッチパネルに用いられる導電層の材料としては、反射率が低く、視認されにくい材料が用いられ、導電層は透明基板または透明なフィルム上に形成されている。
例えば特許文献1には、高分子フィルムおよびその上に気相成膜法により設けられた金属酸化物からなる透明導電膜を含む透明導電性フィルムが開示され、金属酸化物からなる透明導電膜として酸化インジウム−酸化スズ(ITO)膜を用いることが開示されている。
ところで、近年タッチパネルを備えたディスプレイの大画面化が進んでおり、これに対応してタッチパネル用の透明導電性フィルム等の導電性基板についても大面積化が求められている。しかし、ITOは電気抵抗値が高いため、導電性基板の大面積化に対応できないという問題があった。
そこで、導電層の材料として、ITOにかえて金属を用い、金属層とすることが検討されている。ただし、金属は金属光沢を有していることから、金属層とした場合、金属層表面での光の反射によりディスプレイの視認性が低下するという問題がある。このため、金属層の表面に、金属層表面での光の反射を抑制するための黒化層を乾式法によって形成する黒化処理を施した導電性基板が検討されている。
特開2003−151358号公報
しかしながら、金属層を有する導電性基板を製造する場合、金属層を十分な厚さとするため、金属層の少なくとも一部は電解めっき法等の湿式法により形成され、該金属層上に乾式法によって黒化層が形成される。このため、湿式法により基材上に金属層を形成し、乾燥させた後、金属層を形成した基材を黒化層を形成するための乾式法の装置へ搬送して黒化層を形成する必要があった。従って、金属層と、黒化層とは連続して形成することができず、生産性が低いという問題があった。
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面では、金属層と黒化層とを連続して形成できる導電性基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一側面では、
透明基材と、前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属層と、前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された黒化層とを備えた導電性基板の製造方法であって、
金属層用めっき槽において、前記金属層を湿式法により形成する金属層形成工程と、
黒化層用めっき槽において、前記黒化層を湿式法により形成する黒化層形成工程と、を有しており、
前記金属層用めっき槽、及び前記黒化層用めっき槽は、前記透明基材の連続した搬送経路上に設けられている導電性基板の製造方法を提供する。
本発明の一側面によれば、金属層と黒化層とを連続して形成できる導電性基板の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る導電性基板の製造方法で得られる導電性基板の断面図。 本発明の実施形態に係る導電性基板の製造方法で得られる導電性基板の断面図。 本発明の実施形態に係る導電性基板の製造方法を好適に実施できる導電性基板の製造装置の構成説明図。 図3のX−X´線における断面図。本発明の実施形態に係る導電性基板の断面図。 本発明の実施形態に係るメッシュ状の配線を備えた導電性基板の上面図。 図5のA−A´線における断面図。 比較例における金属層成膜装置、及び黒化層成膜装置の構成説明図。
以下、本発明の導電性基板の製造方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の導電性基板の製造方法は、透明基材と、透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属層と、透明基材の少なくとも一方の面上に形成された黒化層とを備えた導電性基板の製造方法に関し、以下の工程を有することができる。
金属層用めっき槽において、金属層を湿式法により形成する金属層形成工程。
黒化層用めっき槽において、黒化層を湿式法により形成する黒化層形成工程。
そして、金属層用めっき槽、及び黒化層用めっき槽は、透明基材の連続した搬送経路上に設けることができる。
本発明の発明者らは、金属層と黒化層とを連続して形成する方法について鋭意検討を行った。そして、湿式法により金属層表面での光の反射を抑制できる黒化層を形成できること、さらには金属層と、黒化層とを湿式法で連続して生産性良く形成できることを見出し、本発明を完成させた。
ここでまず、図1、図2を用いて本実施形態の導電性基板の製造方法により製造する導電性基板の構成例について説明する。
図1は、本実施形態の導電性基板の、透明基材、金属層、黒化層の積層方向と平行な面における断面図の例を示している。
本実施形態の導電性基板の製造方法により製造する導電性基板は、例えば透明基材の少なくとも一方の面上に、透明基材側から金属層と、黒化層とがその順に積層された構造を有することができる。
具体的には例えば、図1(a)に示した導電性基板10Aのように、透明基材11の一方の面11a側に金属層12と、黒化層13と、を一層ずつその順に積層することができる。また、図1(b)に示した導電性基板10Bのように、透明基材11の一方の面11a側と、もう一方の面(他方の面)11b側と、にそれぞれ金属層12A、12Bと、黒化層13A、13Bと、を一層ずつその順に積層することができる。
なお、後述のように、透明基材11と、金属層12(12A、12B)との間には金属薄膜層を設けることもできる。
またさらに、例えば密着層を設けた構成とすることもできる。この場合例えば、透明基材の少なくとも一方の面上に、透明基材側から密着層と、金属層と、黒化層とがその順に形成された構造とすることができる。また、金属薄膜層も形成する場合は、透明基材側から密着層と、金属薄膜層と、金属層と、黒化層とがその順に形成された構造とすることができる。
具体的には例えば図2(a)に示した導電性基板20Aのように、透明基材11の一方の面11a側に、密着層14と、金属層12と、黒化層13とをその順に積層することができる。
この場合も透明基材11の両面に密着層、金属層、黒化層を積層した構成とすることもできる。具体的には図2(b)に示した導電性基板20Bのように、透明基材11の一方の面11a側と、他方の面11b側と、にそれぞれ密着層14A、14Bと、金属層12A、12Bと、黒化層13A、13Bとをその順に積層できる。
なお、図1(b)、図2(b)において、透明基材の両面に金属層、黒化層等を積層した場合において、透明基材11を対称面として透明基材11の上下に積層した層が対称になるように配置した例を示したが、係る形態に限定されるものではない。例えば、図2(b)において、透明基材11の一方の面11a側の構成を図1(b)の構成と同様に、密着層14Aを設けずに金属層12Aと、黒化層13Aとをその順に積層した形態とし、透明基材11の上下に積層した層を非対称な構成としてもよい。
次に、本実施形態の導電性基板の製造方法で製造する導電性基板に含まれる各層の構成例について説明する。
本実施形態の導電性基板の製造方法に供する透明基材としては特に限定されるものではなく、可視光を透過する樹脂基板(樹脂フィルム)や、ガラス基板等の透明基材を好ましく用いることができる。
可視光を透過する樹脂基板の材料としては例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の樹脂を好ましく用いることができる。特に、可視光を透過する樹脂基板の材料として、PET(ポリエチレンテレフタレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド、ポリカーボネート等をより好ましく用いることができる。
透明基材の厚さについては特に限定されず、導電性基板とした場合に要求される強度や静電容量、光の透過率等に応じて任意に選択することができる。透明基材の厚さとしては例えば10μm以上200μm以下とすることができる。特にタッチパネルの用途に用いる場合、透明基材の厚さは20μm以上120μm以下とすることが好ましく、20μm以上100μm以下とすることがより好ましい。タッチパネルの用途に用いる場合で、例えば特にディスプレイ全体の厚さを薄くすることが求められる用途においては、透明基材の厚さは20μm以上50μm以下であることが好ましい。
透明基材の全光線透過率は高い方が好ましく、例えば全光線透過率は30%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。透明基材の全光線透過率が上記範囲であることにより、例えばタッチパネルの用途に用いた場合にディスプレイの視認性を十分に確保することができる。
なお透明基材の全光線透過率はJIS K 7361−1に規定される方法により評価することができる。
次に、金属層について説明する。
金属層を構成する材料は特に限定されず用途にあった電気伝導率を有する材料を選択できるが、例えば、金属層を構成する材料は、Cuと、Ni,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Mn,Co,Wから選ばれる少なくとも1種以上の金属との銅合金、または銅を含む材料であることが好ましい。また、金属層は銅から構成される銅層とすることもできる。
金属層(金属めっき層)は湿式法により形成することができ、特に電解めっき法により形成することが好ましい。電解めっき法により金属層を形成する場合、金属層を形成する基材の、金属層を形成する面に電力を供給しながらめっきを行うことができる。ただし、透明基材としては例えば既述の材料を好適に用いることができ、係る材料は絶縁性が高い。このため、予め透明基材上に例えば給電層となる金属薄膜層を形成しておき、係る金属薄膜層を給電層として金属層を形成することが好ましい。
金属薄膜層を形成する場合、金属薄膜層は乾式めっき法により成膜することができ、例えば、蒸着法、スパッタリング法、又はイオンプレーティング法等を用いることができる。なお、蒸着法としては真空蒸着法を好ましく用いることができる。金属薄膜層を形成する際に用いる手段としては、特に膜厚の制御が容易であることから、スパッタリング法を用いることがより好ましい。
金属薄膜層を構成する材料についても特に限定されず、用途に合った電気伝導率を有する材料を選択でき、金属層の場合と同様に、Cuと、Ni,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Mn,Co,Wから選ばれる少なくとも1種以上の金属との銅合金、または銅を含む材料であることが好ましい。また、金属薄膜層は銅から構成される銅薄膜層とすることもできる。なお、金属薄膜層は、金属層と同じ材料で構成することが好ましい。
金属層の厚さは特に限定されるものではなく、金属層を配線として用いた場合に、該配線に供給する電流の大きさや配線幅等に応じて任意に選択することができる。
ただし、金属層が厚くなると、配線パターンを形成するためにエッチングを行う際にエッチングに時間を要するためサイドエッチが生じ易くなり、細線が形成しにくくなる等の問題を生じる場合がある。このため、金属層の厚さは1μm以下であることが好ましく、
0.6μm以下であることがより好ましい。
また、特に導電性基板の抵抗値を低くし、十分に電流を供給できるようにする観点から、例えば金属層は厚さが50nm以上であることが好ましく、60nm以上であることがより好ましく、150nm以上であることがさらに好ましい。
なお、上述のように金属薄膜層を形成する場合には、金属薄膜層の厚さと、金属層の厚さとの合計が上記範囲であることが好ましい。
また、金属薄膜層を形成する場合、金属薄膜層の厚さは特に限定されるものではないが、例えば50nm以上500nm以下とすることが好ましい。
金属層は後述するように例えば所望の配線パターンにパターニングすることにより配線として用いることができる。そして、金属層は従来透明導電膜として用いられていたITOよりも電気抵抗値を低くすることができるから、金属層を設けることにより導電性基板の電気抵抗値を小さくできる。
次に黒化層について説明する。
黒化層の材料は特に限定されるものではなく、金属層表面における光の反射を抑制できる材料であれば好適に用いることができる。
黒化層は例えば、Ni,Zn,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,W,Cu,Sn,Mnから選ばれる少なくとも1種以上の金属を含むことが好ましい。また、黒化層は、炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素をさらに含むこともできる。
なお、黒化層は、Ni,Zn,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,W,Cu,Sn,Mnから選ばれる少なくとも2種以上の金属を含む金属合金を含むこともできる。この場合についても、黒化層は炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素をさらに含むこともできる。この際、Ni,Zn,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,W,Cu,Sn,Mnから選ばれる少なくとも2種以上の金属を含む金属合金としては、Cu−Ti−Fe合金や、Cu−Ni−Fe合金、Ni−Cu合金、Ni−Zn合金、Ni−Ti合金、Ni−W合金、Ni−Cr合金、Ni−Cu−Cr合金を好ましく用いることができる。
黒化層は既述のように湿式法により成膜することができ、黒化層の材料に応じためっき液を用い、例えば電気めっき法により成膜することができる。
黒化層の厚さは特に限定されるものではないが、例えば15nm以上であることが好ましく、25nm以上であることがより好ましい。これは、黒化層の厚さが薄い場合には、金属層表面における光の反射を十分に抑制できない場合があるため、上述のように黒化層の厚さを15nm以上とすることにより金属層表面における光の反射を特に抑制できるように構成することが好ましいためである。
黒化層の厚さの上限値は特に限定されるものではないが、必要以上に厚くしても成膜に要する時間や、配線を形成する際のエッチングに要する時間が長くなり、コストの上昇を招くことになる。このため、黒化層の厚さは70nm以下とすることが好ましく、50nm以下とすることがより好ましい。
また、導電性基板は上述の透明基材、金属層、黒化層以外に任意の層を設けることもできる。例えば密着層や金属薄膜層を設けることができる。
金属薄膜層については既に説明したため、ここでは密着層の構成例について説明する。
上述のように金属層は透明基材上に形成することができるが、透明基材上に金属層を直接形成した場合に、透明基材と金属層との密着性は十分ではない場合がある。このため、透明基材の上面に直接金属層を形成した場合、製造途中、または、使用時に透明基材から金属層が剥離する場合がある。
そこで、本実施形態の導電性基板においては、透明基材と金属層との密着性を高めるため、透明基材上に密着層を配置することができる。なお、金属薄膜層を設ける場合には、透明基材と金属薄膜層との間に密着層を配置することができる。
透明基材と金属層との間に密着層を配置することにより、透明基材と金属層との密着性を高め、透明基材から金属層が剥離することを抑制できる。
また、密着層は黒化層としても機能させることができる。このため、金属層の下面側、すなわち透明基材側からの光による金属層の光の反射も抑制することが可能になる。
密着層を構成する材料は特に限定されるものではなく、透明基材及び金属層との密着力や、要求される金属層表面での光の反射の抑制の程度、また、導電性基板を使用する環境(例えば湿度や、温度)に対する安定性の程度等に応じて任意に選択することができる。
密着層は例えば、Ni,Zn,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,W,Cu,Sn,Mnから選ばれる少なくとも1種以上の金属を含むことが好ましい。また、密着層は炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素をさらに含むこともできる。
なお、密着層は、Ni,Zn,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,W,Cu,Sn,Mnから選ばれる少なくとも2種以上の金属を含む金属合金を含むこともできる。この場合についても、密着層は炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素をさらに含むこともできる。この際、Ni,Zn,Mo,Ta,Ti,V,Cr,Fe,Co,W,Cu,Sn,Mnから選ばれる少なくとも2種以上の金属を含む金属合金としては、Cu−Ti−Fe合金や、Cu−Ni−Fe合金、Ni−Cu合金、Ni−Zn合金、Ni−Ti合金、Ni−W合金、Ni−Cr合金、Ni−Cu−Cr合金を好ましく用いることができる。
密着層の成膜方法は特に限定されるものではないが、乾式めっき法により成膜することが好ましい。乾式めっき法としては例えばスパッタリング法、イオンプレーティング法や蒸着法等を好ましく用いることができる。密着層を乾式めっき法により成膜する場合、膜厚の制御が容易であることから、スパッタリング法を用いることがより好ましい。なお、密着層には上述のように炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素を添加することもでき、この場合は反応性スパッタリング法をさらに好ましく用いることができる。
密着層が炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素を含む場合には、密着層を成膜する際の雰囲気中に炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素を含有するガスを添加しておくことにより、密着層中に添加することができる。例えば、密着層に炭素を添加する場合には一酸化炭素ガスおよび/または二酸化炭素ガスを、酸素を添加する場合には酸素ガスを、水素を添加する場合には水素ガスおよび/または水を、窒素を添加する場合には窒素ガスを、乾式めっきを行う際の雰囲気中に添加しておくことができる。
炭素、酸素、水素、窒素から選ばれる1種以上の元素を含有するガスは、不活性ガスに添加し、乾式めっきの際の雰囲気ガスとすることが好ましい。不活性ガスとしては特に限定されないが、例えばアルゴンを好ましく用いることができる。
密着層を上述のように乾式めっき法により成膜することにより、透明基材と密着層との密着性を高めることができる。そして、密着層は例えば金属を主成分として含むことができるため金属層との密着性も高い。このため、透明基材と金属層との間に密着層を配置することにより、金属層の剥離を抑制することができる。
密着層の厚さは特に限定されるものではないが、例えば3nm以上50nm以下とすることが好ましく、3nm以上35nm以下とすることがより好ましく、3nm以上33nm以下とすることがさらに好ましい。
密着層についても黒化層として機能させる場合、すなわち金属層における光の反射を抑制する場合、密着層の厚さを上述のように3nm以上とすることが好ましい。
密着層の厚さの上限値は特に限定されるものではないが、必要以上に厚くしても成膜に要する時間や、配線を形成する際のエッチングに要する時間が長くなり、コストの上昇を招くことになる。このため、密着層の厚さは上述のように50nm以下とすることが好ましく、35nm以下とすることがより好ましく、33nm以下とすることがさらに好ましい。
次に、本実施形態の導電性基板の製造方法について、図3に示した本実施形態の導電性基板の製造方法を実施する際に好適に用いることができる導電性基板の製造装置の構成例を用いつつ説明する。なお、図3は導電性基板の製造装置30の上面図を模式的に示したものである。
(金属層形成工程、黒化層形成工程)
図3に示した導電性基板の製造装置30においては、予め用意した、湿式法により金属層(金属めっき層)を形成するための透明基材31の搬送経路上に、金属層用めっき槽32、及び黒化層用めっき槽33とを配置することができる。
そして、透明基材31を金属層用めっき槽32に供給し、金属層用めっき槽32において金属層を湿式法により形成する金属層形成工程を実施できる。
金属層用めっき槽32には、形成する金属層の組成にあわせためっき液を入れておき、透明基材31を金属層用めっき槽32内に供給し、通過させる間に透明基材31の所望の面に例えば電解めっき法により金属層を形成することができる。なお、金属層を構成する材料として好適に用いることができる材料については既述のため、説明を省略する。
電解めっき法により金属層を形成する場合、例えば搬送している透明基材31の金属層を形成する面と対向するように、金属層用めっき槽32内に電極を配置しておくことができる。そして、透明基材31上に予め形成しておいた金属薄膜層等の給電層と、上記電極との間に電力を供給することで金属層を形成できる。なお、金属層用めっき槽32内には例えば透明基材31の搬送方向に沿って複数の電極を設けておき、供給する電流密度等を調整することで、金属層の膜厚や、表面特性を所望の範囲に調整することができる。
また、金属層用めっき槽32内には、電極以外にも必要に応じて任意の各種手段を設けておくことができる。例えば、めっき液を撹拌し、透明基材31に対してめっき液を供給する噴流ノズル等を設けることもできる。
さらに、金属層用めっき槽32には、透明基材31の搬送方向の両端部に透明基材31搬入用のスリット321や、透明基材31搬出用のスリット322を設けておくことができる。これらのスリットの幅を調整することで、透明基材31を金属層用めっき槽32に搬入、搬出することができ、同時にめっき液が金属層用めっき槽32の外部に流出することを抑制できる。
次いで、金属層を形成した透明基材31を黒化層用めっき槽33に供給して、黒化層用めっき槽33において黒化層を湿式法により形成する黒化層形成工程を実施できる。
黒化層用めっき槽33には、形成する黒化層の組成にあわせためっき液を入れておき、透明基材31を黒化層用めっき槽33内に供給し、通過させる間に透明基材31の所望の面に例えば電解めっき法により黒化層を形成することができる。
電解めっき法により黒化層を形成する場合、黒化層用めっき槽33には、既述の金属層用めっき槽32と同様に各種設備を設けておくことができる。
例えば搬送している透明基材31の黒化層を形成する面と対向するように、黒化層用めっき槽33内に電極を配置しておくことができる。そして、透明基材31上に形成した金属層等の給電層と、上記電極との間に電力を供給することで黒化層を形成できる。なお、黒化層用めっき槽33内にも例えば透明基材31の搬送方向に沿って複数の電極を設けておき、各電極に供給する電流密度等を調整することができる。
また、黒化層用めっき槽33内には、電極以外にも必要に応じて任意の各種手段を設けておくことができ、例えば、噴流ノズル等を設けることもできる。
さらに、黒化層用めっき槽33にも、金属層用めっき槽32の場合と同様に、透明基材31の搬送方向の両端部に透明基材31搬入用のスリット331や、透明基材31搬出用のスリット332を設けておくことができる。
金属層用めっき槽32と、黒化層用めっき槽33との間には、透明基材31に付着した金属層用めっき槽32内の金属層用めっき液が、黒化層用めっき槽33に持ち込まれないように、めっき液除去手段34Aを配置することが好ましい。
めっき液除去手段34Aの構成としては特に限定されないが、例えば透明基材31に付着した金属層用めっき液を除去する液切り手段341Aと、透明基材31に洗浄液を供給する洗浄液供給手段342Aと、透明基材31に付着した洗浄液を除去する液切り手段343Aを有することができる。なお、液切り手段341Aや、液切り手段343Aとしては特に限定されないが、例えば1対のローラーや、エアナイフにより構成することができる。この場合、1対のローラーで透明基材31を挟み込むことで透明基材31表面に付着した液体を液切りできる。また、エアナイフ間に透明基材を通すことで透明基材31の表面に付着した液体を液切りすることができる。
洗浄液供給手段342Aの構成についても特に限定されないが、例えばスプレー等により構成でき、水等の洗浄液を透明基材31に対して吹き付けることにより、透明基材31に付着しためっき液を洗い流すことができる。
同様に黒化層用めっき槽33の後段にもめっき液除去手段34Bを配置することができる。めっき液除去手段34Bについても、液切り手段341B、洗浄液供給手段342B、液切り手段343Bを有することができ、既述の液切り手段341A、343A、洗浄液供給手段342Aと同様に構成できる。
なお、黒化層形成工程の後に、透明基材31を巻き取りロール312により巻き取る場合、透明基材31を乾燥させるため、めっき液除去手段34Bの後に乾燥手段35を設けておくこともできる。乾燥手段35の構成も特に限定されないが、例えば温風を吹き付けるように構成することができる。
透明基材31を供給する方法は特に限定されるものではないが、例えば図3に示したように金属層形成工程等に供給する透明基材31を巻出しロール311にセットしておくことができる。そして、巻出しロール311から透明基材31の搬送経路上を搬送し、金属層や、黒化層を形成した後に巻き取りロール312で巻き取るように構成できる。
すなわち、透明基材31は、ロール・ツー・ロール方式により搬送経路を搬送することができる。そして、透明基材31は透明基材31の搬送経路において、透明基材の幅方向の両端部のみを保持し、金属層用めっき槽32、及び黒化層用めっき槽33においては、透明基材31の幅方向の一方の端部から電力を供給するように構成することが好ましい。
搬送経路において、透明基材31を支持している状態について図4を用いて説明する。図4は図3におけるX−X´線での断面図を模式的に示したものであり、透明基材31は紙面と垂直な方向に沿って搬送されている。
図4に示したように透明基材31は透明基材31の幅方向、すなわち透明基材31の搬送方向と垂直な方向、における両端部を上端側支持具313A、および下端側支持具313Bにより支持(把持)することができる。
このように透明基材31の幅方向の両端部のみを支持具により支持して搬送することにより、透明基材31の金属層や黒化層を形成する面に、ローラーや、支持具が接触することを防ぐことができる。このため、透明基材31の金属層や黒化層を形成する面や、形成した金属層や黒化層に疵が生じることを抑制できる。
特に本実施形態の導電性基板の製造方法により製造する導電性基板においては、既述のように金属層は例えばその膜厚が1μm以下であることが好ましい。また、黒化層は例えばその膜厚が70nm以下であることが好ましい。
このように本実施形態の導電性基板の製造方法により製造する導電性基板に形成する金属層や黒化層はその膜厚が薄いことから、疵等の発生を特に抑制することが求められる。このため、透明基材31の幅方向の両端部のみを保持して、ロール・ツー・ロール方式により搬送経路を搬送し、金属層用めっき槽32、及び黒化層用めっき槽33においては、透明基材31の幅方向の一方の端部から電力を供給し、疵の発生を抑制することが好ましい。
なお、黒化層用めっき槽33には、図4に示したように黒化層形成用のめっき液334を入れておくことができ、搬送している透明基材31の黒化層を形成する面と対向するように、電極333Aや、電極333Bを配置することができる。既述のように、電極は例えば透明基材31の搬送方向に沿って複数設けることもできる。そして、例えば透明基材31の幅方向の一方の端部を支持する上端側支持具313Aと、電極333A、電極333Bとの間に電力を供給することで、透明基材31上に黒化層を形成できる。
ここでは黒化層用めっき槽33を例に説明したが、金属層用めっき槽32においても同様にして構成することができる。また、黒化層用めっき槽33や、金属層用めっき槽32以外の部分においても透明基材31は上端側支持具313A、及び下端側支持具313Bにより幅方向の端部を支持しながら搬送することができる。
以上に本実施形態の導電性基板の製造方法について、本実施形態の導電性基板の製造方法で好適に使用できる導電性基板の製造装置を例に用いて説明した。本実施形態の導電性基板の製造方法においては、さらに任意の製造工程を設けることができる。
(密着層形成工程、金属薄膜層形成工程、前処理工程)
例えば、本実施形態の導電性基板の製造方法は、密着層形成工程、および/または金属薄膜層形成工程を有することができる。
図3に示した導電性基板の製造装置30に供給する透明基材31の構成は特に限定されるものではないが、透明基材31の金属層を形成する面には必要に応じて密着層および/または金属薄膜層を形成しておくことができる。
透明基材31や、密着層、金属薄膜層については既述のため、説明を省略する。なお、透明基材31に密着層および/または金属薄膜層を形成しておく場合には、予め密着層形成工程、および/または金属薄膜層形成工程を実施しておくことができる。密着層形成工程および/または金属薄膜層形成工程を実施し、形成した透明基材を例えば図3に示した導電性基板の製造装置30の巻出しロール311にセットし、金属層形成工程等に供することができる。
そして、密着層および/または金属薄膜層を形成した透明基材31を用いる場合には、透明基材31を金属層用めっき槽32に供給する前に密着層および/または金属薄膜層の表面を処理する前処理工程を行うことが好ましい。
前処理工程は、例えば図3に示したように、前処理槽36を透明基材31の搬送経路上に設けておき、該前処理槽36で実施できる。前処理槽36を設ける場合、前処理槽36の後に金属層用めっき槽32等を配置することが好ましい。
前処理槽36では、例えば予め形成しておいた密着層および/または金属薄膜層表面について金属層との密着性が高くなるように、密着層や金属薄膜層の表面に付着等した酸化膜や不純物を除去するための前処理を行うことができる。このため、例えば前処理槽36に酸溶液を入れておき、密着層および/または金属薄膜層の表面を処理できる。酸としては特に限定されないが、例えば硫酸等を用いることができる。前処理槽36においても、透明基材31の搬送方向の両端部に、図示しない透明基材31搬入用のスリットや、透明基材31搬出用のスリットを設けておくことができる。
また、前処理槽36と金属層用めっき槽32との間には、前処理液除去手段34Cを配置することが好ましい。前処理液除去手段34Cの構成は特に限定されないが、例えば既述のめっき液除去手段34A等と同様に構成することができる。すなわち、例えば透明基材31に付着した前処理液を除去する液切り手段341Cと、透明基材31に洗浄液を供給する洗浄液供給手段342Cと、透明基材31に付着した洗浄液を液切りする液切り手段343Cとを有することができる。
(パターニング工程)
既述の金属層形成工程、及び黒化層形成工程を実施することで、透明基材上に金属層、及び黒化層を備えた導電性基板を形成することができるが、係る導電性基板は、例えばタッチパネル用の導電性基板として用いることができる。この場合、導電性基板はメッシュ状の配線を備えた構成とすることが好ましい。
メッシュ状の配線を備えた導電性基板は、ここまで説明した本実施形態の導電性基板の金属層、及び黒化層をエッチングし、パターン化することで得ることができる。なお、密着層および/または金属薄膜層を設ける場合は、密着層、金属薄膜層についても同様にエッチングし、パターン化することができる。
このため、メッシュ状の配線を備えた導電性基板とする場合、本実施形態の導電性基板の製造方法は、金属層、及び黒化層をパターン化するパターニング工程を有することができる。なお、密着層および/または金属薄膜層を形成した場合には、パターニング工程は、密着層および/または金属薄膜層、金属層、黒化層をパターン化する工程とすることができる。
ここで、パターニング工程を実施する場合に形成するメッシュ状の配線の構成例について説明する。
メッシュ状の配線は例えば二層の配線を用いることで形成できる。具体的な構成例を図5に示す。図5はメッシュ状の配線を備えた導電性基板50を金属層等の積層方向の上面側から見た図を示しており、配線パターンが分かり易いように、透明基材、及び金属層をパターニングして形成した配線51A、51B以外の層は記載を省略している。
図5に示した導電性基板50は、透明基材11と、図中Y軸方向に平行な複数の配線51Aと、X軸方向に平行な配線51Bとを有している。なお、配線51A、51Bは金属層をエッチングして形成されており、該配線51A、51Bの上面または下面には図示しない黒化層を配置できる。また、黒化層は配線51A、51Bと同じ形状にエッチングできる。
透明基材11と配線51A、51Bとの配置は特に限定されない。透明基材11と配線との配置の構成例を図6(a)、(b)に示す。図6(a)、(b)は図5のA−A´線での断面図に当たる。
まず、図6(a)に示したように、透明基材11の上下面にそれぞれ配線51A、51Bが配置されていてもよい。なお、図6(a)では配線51Aの上面、及び51Bの下面には、配線と同じ形状にエッチングされた黒化層52A、52Bが配置されている。
また、図6(b)に示したように、1組の透明基材11を用い、一方の透明基材11を挟んで上下面に配線51A、51Bを配置し、かつ、一方の配線51Bは透明基材11間に配置されてもよい。この場合も、配線51A、51Bの上面には配線と同じ形状にエッチングされた黒化層52A、52Bを配置できる。なお、既述のように、金属層、黒化層以外に密着層、金属薄膜層を設けることもできる。このため、図6(a)、(b)いずれの場合でも、例えば配線51Aおよび/または配線51Bと透明基材11との間に密着層および/または金属薄膜層を設けることもできる。密着層や金属薄膜層を設ける場合、密着層や金属薄膜層も配線51A、51Bと同じ形状にエッチングされていることが好ましい。なお、ここでは説明の便宜上金属薄膜層と、配線とを区別しているが、金属薄膜層も導電性の材料により構成することができ、金属薄膜層と配線とは隣接して形成することができるため、金属薄膜層も配線を構成することができる。
図5及び図6(a)に示したメッシュ状の配線を有する導電性基板は例えば、図1(b)のように透明基材11の両面に金属層12A、12Bと、黒化層13A、13Bとを備えた導電性基板から形成することができる。
図1(b)の導電性基板を用いて形成した場合を例に説明すると、まず、透明基材11の一方の面11a側の金属層12A、黒化層13Aを、図1(b)中Y軸方向に平行な複数の線状のパターンがX軸方向に沿って所定の間隔をあけて配置されるようにエッチングを行うことができる。なお、図1(b)中のX軸方向は、各層の幅方向と平行な方向を意味している。また、図1(b)中のY軸方向とは、図1(b)中の紙面と垂直な方向を意味している。
そして、透明基材11の他方の面11b側の金属層12B、黒化層13Bを図1(b)中X軸方向と平行な複数の線状のパターンが所定の間隔をあけてY軸方向に沿って配置されるようにエッチングを行うことができる。
図1(b)に示した導電性基板について、上述の様にパターニング工程を実施する場合、例えばまず黒化層13A、13B上の表面A、及び表面Bに所望のパターンを有するマスクを配置するマスク配置ステップを実施できる。次いで、黒化層13A、13B上の表面A、及び表面B、すなわち、マスクを配置した面側にエッチング液を供給するエッチングステップを実施できる。
エッチングステップにおいて用いるエッチング液は特に限定されるものではなく、エッチングを行う層を構成する材料に応じて任意に選択することができる。例えば、層毎にエッチング液を変えることもでき、また、同じエッチング液により同時に金属層、黒化層をエッチングすることもできる。
以上の操作により図5、図6(a)に示したメッシュ状の配線を有する導電性基板を形成することができる。
なお、透明基材11の両面のエッチングは同時に行ってもよく、一方の面ずつ実施してもよい。
図6(a)において、配線51A、51Bと、透明基材11との間にさらに配線51A、51Bと同じ形状にパターニングされた密着層を有する導電性基板は、図2(b)に示した導電性基板を用いて同様にエッチングを行うことで作製できる。
図5に示したメッシュ状の配線を有する導電性基板は、図1(a)または図2(a)に示した導電性基板を2枚用いることにより形成することもできる。図1(a)の導電性基板を2枚用いて形成した場合を例に説明すると、図1(a)に示した導電性基板2枚についてそれぞれ、金属層12、黒化層13を、X軸方向と平行な複数の線状のパターンが所定の間隔をあけてY軸方向に沿って配置されるようにエッチングを行う。そして、上記エッチング処理により各導電性基板に形成した線状のパターンが互いに交差するように向きをあわせて2枚の導電性基板を積層し、貼り合せる積層工程を実施することによりメッシュ状の配線を備えた導電性基板とすることができる。2枚の導電性基板を貼り合せる際に貼り合せる面は特に限定されるものではない。例えば、金属層12等が積層された図1(a)における表面Aと、金属層12等が積層されていない図1(a)における他方の面11bとを貼り合せて、図6(b)に示した構造となるようにすることもできる。
また、例えば透明基材11の金属層12等が積層されていない図1(a)における他方の面11b同士を貼り合せて断面が図6(a)に示した構造となるようにすることもできる。
積層した導電性基板を固定する方法は特に限定されるものではないが、例えば接着剤等により固定することができる。
なお、図6(a)、図6(b)において、配線51A、51Bと、透明基材11との間にさらに配線51A、51Bと同じ形状にパターニングされた密着層を有する導電性基板は、図1(a)に示した導電性基板にかえて図2(a)に示した導電性基板を用いることで作製できる。
図5、図6に示したメッシュ状の配線を有する導電性基板における配線の幅や、配線間の距離は特に限定されるものではなく、例えば、配線に流す電流量等に応じて選択することができる。
また、図5、図6においては、直線形状の配線を組み合わせてメッシュ状の配線(配線パターン)を形成した例を示しているが、係る形態に限定されるものではなく、配線パターンを構成する配線は任意の形状とすることができる。例えばディスプレイの画像との間でモアレ(干渉縞)が発生しないようメッシュ状の配線パターンを構成する配線の形状をそれぞれ、ぎざぎざに屈曲した線(ジグザグ直線)等の各種形状にすることもできる。
このように2層の配線から構成されるメッシュ状の配線を有する導電性基板は、例えば投影型静電容量方式のタッチパネル用の導電性基板として好ましく用いることができる。
以上に説明した本実施形態の導電性基板の製造方法によれば、透明基材上に金属層、及び黒化層を連続して形成することができる。このため、導電性基板を生産性良く製造することが可能になる。
以下に具体的な実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図3に示した導電性基板の製造装置30を用いて、以下の手順により導電性基板を作製した。
(密着層形成工程、金属薄膜層形成工程)
まず、導電性基板の製造装置30にセットする密着層、及び銅薄膜層を形成した透明基材31(以下、単に「透明基材31」と記載する)を以下の手順により準備した。
幅500mm、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)製の透明基材を準備した。なお、透明基材として用いたポリエチレンテレフタレート樹脂製の透明基材について、全光線透過率をJIS K 7361−1に規定された方法により評価を行ったところ97%であった。
次いで、係る透明基材の一方の面上に密着層、及び金属薄膜層を成膜した。
密着層形成工程では、Ni−17重量%Cu合金のターゲットを装着したスパッタリング装置により、密着層として酸素を含有するNi−Cu合金層を成膜した。以下に密着層の成膜手順について説明する。
予め60℃まで加熱して水分を除去した上述の透明基材を、スパッタリング装置のチャンバー内に設置した。
次に、チャンバー内を1×10−3Paまで排気した後、アルゴンガスと酸素ガスとを導入し、チャンバー内の圧力を1.3Paとした。なお、この際チャンバー内の雰囲気は体積比で30%が酸素、残部がアルゴンとしている。
そして係る雰囲気下でターゲットに電力を供給し、透明基材の一方の面上に密着層を厚さが20nmになるように成膜した。
次に、金属薄膜層形成工程について説明する。
金属薄膜層形成工程では、密着層上に金属薄膜層として銅薄膜層を形成した。
金属薄膜層は、銅のターゲットを用いた点と、基材をセットしたチャンバー内を排気した後、アルゴンガスを供給してアルゴン雰囲気とした点以外は、密着層の場合と同様にしてスパッタリング装置により成膜した。
金属薄膜層である銅薄膜層は膜厚が80nmとなるように成膜した。
(前処理工程、金属層形成工程、黒化層形成工程)
透明基材31を、図3に示した導電性基板の製造装置30の巻出しロール311にセットして、以下の条件で前処理工程、金属層形成工程、黒化層形成工程を実施した。
なお、導電性基板の製造装置30では、巻出しロール311から透明基材31を供給し、巻き取りロール312まで、図4に示すように、透明基材31の幅方向端部のみを上端側支持具313A、および下端側支持具313Bにより支持してロール・ツー・ロール方式により搬送した。
前処理工程で用いた前処理槽36には、1N、25℃の硫酸水溶液を入れておき、巻出しロール311から供給した透明基材31が前処理槽36を通過することにより、透明基材31に形成した金属薄膜層表面の酸化膜や付着物を除去した。
前処理工程を終えた透明基材31について、前処理液除去手段34Cにより、前処理液の除去、洗浄を行った。具体的には、液切り手段341Cであるエアナイフ間に透明基材31を通すことで、透明基材31に付着した前処理液を除去し、次いで、洗浄液供給手段342Cであるスプレーにより透明基材31に対して洗浄液である水を供給、洗浄した。そして、液切り手段343Cであるエアナイフ間に透明基材31を通すことにより、透明基材31に付着した洗浄液の除去を行った。
次に、金属層形成工程を実施した。
金属層形成工程では、硫酸銅めっき液を入れた金属層用めっき槽32内で透明基材31に金属層として銅層(銅めっき層)を膜厚が0.4μmとなるように形成した。なお、金属層形成工程を実施する間、金属層用めっき槽32内のめっき液の温度は28度に保ち、透明基材31に対して電流密度が4A/dmとなるようにめっき槽内に配置した図示しない電極に電力を供給した。
金属層形成工程を終えた透明基材31について、めっき液除去手段34Aにより、めっき液の除去、洗浄を行った。具体的には、液切り手段341Aであるエアナイフ間に透明基材31を通すことで、透明基材31に付着しためっき液を除去し、次いで、洗浄液供給手段342Aであるスプレーにより透明基材31に対して洗浄液である水を供給、洗浄した。そして、液切り手段343Aであるエアナイフ間に透明基材31を通すことにより、透明基材31に付着した洗浄液の除去を行った。
次に黒化層形成工程を実施した。
黒化層形成工程では、ニッケル−亜鉛めっき液を入れた黒化層用めっき槽33内で透明基材31に黒化層としてニッケル−亜鉛層を膜厚が60nmとなるように形成した。なお、黒化層形成工程を実施する間、黒化層用めっき槽33内のめっき液の温度は40度に保ち、透明基材31に対して電流密度が2A/dmとなるようにめっき槽内に配置した図示しない電極に電力を供給した。
黒化層形成工程を終えた透明基材31について、めっき液除去手段34Bにより、めっき液の除去、洗浄を行った。具体的には、液切り手段341Bであるエアナイフ間に透明基材31を通すことで、透明基材31に付着しためっき液を除去し、次いで、洗浄液供給手段342Bであるスプレーにより透明基材31に対して洗浄液である水を供給、洗浄した。そして、液切り手段343Bであるエアナイフ間に透明基材31を通すことにより、透明基材31に付着した洗浄液の除去を行った。
さらに乾燥手段35により80℃に加熱した温風を透明基材31に対して吹き付けることで、透明基材31を乾燥させた後、巻き取りロール312により巻き取った。
以上の工程により透明基材の一方の面上に、密着層、金属薄膜層、金属層、黒化層を積層した導電性基板を作製した。
なお、本実施例では導電性基板の製造装置30において透明基材31を3m/minの速度で搬送した。このため、図3に示した導電性基板の製造装置30において長さ1000mの導電性基板について、金属層及び黒化層を形成するために約6時間を要した。
[比較例1]
(金属層形成工程)
密着層形成工程、及び金属薄膜層形成工程までは、実施例1と同様に実施し、透明基材上に密着層、金属薄膜層を形成した透明基材71(以下、単に「透明基材71」と記載する)を準備した。
そして、図7(a)、(b)に示した金属層成膜装置70A、黒化層成膜装置70Bを用いて、前処理工程、金属層形成工程、黒化層形成工程を実施した。
(前処理工程、金属層形成工程、後処理工程)
図7(a)に示した金属層成膜装置70Aでは、透明基材71に対して、前処理工程、金属層形成工程、後処理工程を実施した。
まず、透明基材71を、図7に示した金属層成膜装置70Aの巻出しロール711にセットした。
前処理工程で用いた前処理槽76には、1N、25℃の硫酸水溶液を入れておき、前処理槽76を透明基材71が通過することにより、透明基材71に形成した金属薄膜層表面の酸化物や付着物を除去した。
前処理工程を終えた透明基材71について、前処理液除去手段74Cにより、前処理液の除去、洗浄を行った。具体的には、液切り手段741Cであるエアナイフ間に透明基材71を通すことで、透明基材71に付着した前処理液を除去し、次いで、洗浄液供給手段742Cであるスプレーにより透明基材71に対して洗浄液である水を供給、洗浄した。そして、液切り手段743Cであるエアナイフ間に透明基材71を通すことにより、透明基材71に付着した洗浄液の除去を行った。
次に、金属層形成工程を実施した。
金属層形成工程では、硫酸銅めっき液を入れた金属層用めっき槽72内で透明基材71に金属層として銅層(銅めっき層)を膜厚が0.4μmとなるように形成した。なお、金属層形成工程を実施する間、金属層用めっき槽72内のめっき液の温度は28度に保ち、透明基材71に対して電流密度が4A/dmとなるようにめっき槽内に配置した図示しない電極に電力を供給した。
金属層形成工程を終えた透明基材71について、めっき液除去手段74Aにより、めっき液の除去、洗浄を行った。具体的には、液切り手段741Aであるエアナイフ間に透明基材71を通すことで、透明基材71に付着しためっき液を除去し、次いで、洗浄液供給手段742Aであるスプレーにより透明基材71に対して洗浄液である水を供給、洗浄した。そして、液切り手段743Aであるエアナイフ間に透明基材71を通すことにより、透明基材71に付着した洗浄液の除去を行った。
次に後処理工程を実施した。
比較例1では後述するように黒化層を乾式法により成膜した。このため、金属層を形成後、金属層成膜装置70Aから、金属層を形成した透明基材71を取出す必要がある。そして、金属層を形成した透明基材71を金属層成膜装置70Aから取り出し、後述する黒化層成膜装置70Bにセットするまでの間に、金属層表面が酸化等しないように防錆処理を行う必要がある。このため、ここでは後処理工程として防錆処理を実施した。
後処理工程では、25℃に保った防錆液を入れた後処理槽77を透明基材71が通過することにより、透明基材71に形成した金属層表面に防錆処理を行った。
後処理工程を終えた後、透明基材71について、防錆液除去手段74Bにより、不要な防錆液の除去、洗浄を行った。具体的には、液切り手段741Bであるエアナイフ間に透明基材71を通すことで、透明基材71に付着した防錆液を除去し、次いで、洗浄液供給手段742Bであるスプレーにより透明基材71に対して洗浄液である水を供給、洗浄した。そして、液切り手段743Bであるエアナイフ間に透明基材71を通すことにより、透明基材71に付着した洗浄液の除去を行った。
さらに乾燥手段75により80℃に加熱した温風を透明基材71に対して吹き付けることで、透明基材71を乾燥させた後、巻き取りロール712により巻き取った。
以上の工程により透明基材の一方の面上に、密着層、金属薄膜層、金属層を積層した。
なお、金属層成膜装置70Aでは透明基材71を3m/minの速度で搬送した。このため、図7に示した金属層成膜装置70Aにおいて長さ1000mの導電性基板に金属層を形成するための時間として約6時間を要した。
(黒化層形成工程)
次に巻き取りロール712に巻き取った密着層、金属薄膜層、金属層を積層した透明基材78(以下、単に「透明基材78」と記載する)を、黒化層成膜装置70Bの巻出しロール781にセットした。
そして、巻出しロール781から供給した透明基材78を、Ni−Cu合金のターゲットを備えたロール・ツー・ロールスパッタリング装置である、黒化層成膜手段79に供給して、スパッタリング法により金属層表面に黒化層を成膜した。そして、黒化層を成膜後に巻き取りロール782により巻き取った。
なお、黒化層の成膜は、チャンバー内を一旦真空引きにした後、アルゴンガスを供給して、アルゴン雰囲気下で行った。また、黒化層としては、ニッケル−銅層を膜厚が20nmとなるように形成した。
黒化層成膜装置70Bでは透明基材78を3m/minの速度で搬送した。このため、ロール・ツー・ロールスパッタリング装置内を真空引きする時間等を含めて、長さ1000mの導電性基板に黒化層を形成するための時間として約8時間を要した。
従って、本比較例においては、長さ1000mの導電性基板について、金属層及び黒化層を形成するために合計で約14時間を要した。
これに対して実施例1では、長さ1000mの導電性基板について、金属層及び黒化層を形成するために合計で約6時間を要したのみであったことから、比較例1と比較して導電性基板の製造に要する時間を大幅に短縮できていることを確認できた。
10A、10B、20A、20B、50 導電性基板
11 透明基材
12、12A、12B 金属層
13、13A、13B、52A、52B 黒化層
32 金属層用めっき槽
33 黒化層用めっき槽

Claims (5)

  1. 透明基材と、前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された金属層と、前記透明基材の少なくとも一方の面上に形成された黒化層とを備えた導電性基板の製造方法であって、
    金属層用めっき槽において、前記金属層を湿式法により形成する金属層形成工程と、
    黒化層用めっき槽において、前記黒化層を湿式法により形成する黒化層形成工程と、を有しており、
    前記金属層用めっき槽、及び前記黒化層用めっき槽は、前記透明基材の連続した搬送経路上に設けられている導電性基板の製造方法。
  2. 前記透明基材は、前記透明基材の幅方向の両端部のみを保持して、ロール・ツー・ロール方式により前記搬送経路を搬送され、
    前記金属層用めっき槽、及び前記黒化層用めっき槽においては、前記透明基材の幅方向の一方の端部から電力を供給する請求項1に記載の導電性基板の製造方法。
  3. 前記金属層は、膜厚が50nm以上1μm以下である請求項1または2に記載の導電性基板の製造方法。
  4. 前記黒化層は、膜厚が15nm以上70nm以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の導電性基板の製造方法。
  5. 前記導電性基板がタッチパネル用の導電性基板である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の導電性基板の製造方法。
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